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特許7155298可変チャネル幅を有するチャネルホッピングシーケンス生成
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-07
(45)【発行日】2022-10-18
(54)【発明の名称】可変チャネル幅を有するチャネルホッピングシーケンス生成
(51)【国際特許分類】
   H04B 1/7143 20110101AFI20221011BHJP
   H04L 27/26 20060101ALI20221011BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20221011BHJP
【FI】
H04B1/7143
H04L27/26 110
H04W72/04 134
【請求項の数】 40
(21)【出願番号】P 2020569871
(86)(22)【出願日】2019-05-28
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-10-11
(86)【国際出願番号】 US2019034091
(87)【国際公開番号】W WO2019240936
(87)【国際公開日】2019-12-19
【審査請求日】2022-05-27
(31)【優先権主張番号】16/009,930
(32)【優先日】2018-06-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】513113895
【氏名又は名称】ランディス・ギア イノベーションズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】LANDIS+GYR INNOVATIONS, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 博史
(74)【代理人】
【識別番号】100135703
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 英隆
(72)【発明者】
【氏名】ジャスティン・クリフォード・マシューズ
(72)【発明者】
【氏名】マシュー・ドナルド・カールガード
(72)【発明者】
【氏名】ゴビンド・カランガテ
(72)【発明者】
【氏名】マイケル・ショーン・ホルコム
【審査官】玉田 恭子
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0223743(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0254839(US,A1)
【文献】特表2016-510199(JP,A)
【文献】特開2015-053687(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 1/7143
H04L 27/26
H04W 72/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線メッシュネットワーク上で通信するためのチャネルホッピングシーケンスを生成する方法であって、
チャネルのグループの指示を受信することであって、それぞれのチャネルは、前記無線メッシュネットワーク上で通信するためのそれぞれの周波数範囲を含み、前記チャネルホッピングシーケンスに利用可能であり、前記チャネルホッピングシーケンスは、複数のタイムスロットに広がるチャネル番号の順番付きシーケンスを規定する、受信することと、
擬似乱数生成器から第1番号の指示を受信することと、
前記第1番号に基づいて、前記チャネルホッピングシーケンス内の第1位置において、前記チャネルのグループからの第1のチャネルを前記チャネルホッピングシーケンスに振り当てることと、
前記チャネルのグループから、前記第1のチャネルに隣接する追加のチャネルを選択することであって、
前記第1のチャネルの第1幅に含まれる周波数は、第1伝送モードの第1のタイムスロットにおいて利用可能であり、
前記第1のチャネルと前記追加のチャネルとの組み合わせた幅に含まれる周波数は、第2伝送モードの前記第1のタイムスロットにおいて利用可能である、
選択することと、
前記チャネルのグループのホワイトリストのサブセットを決定することであって、前記ホワイトリストのサブセットは前記第1のチャネルおよび前記追加のチャネルを除外する、決定することと、
前記擬似乱数生成器から受信される第2番号に基づいて、前記チャネルホッピングシーケンス内の第2位置において、前記ホワイトリストのサブセットからの第2のチャネルを前記チャネルホッピングシーケンスに振り当てることと、
を含む、
方法。
【請求項2】
前記方法は、
前記チャネルのグループのブラックリストのサブセットを決定すること
をさらに含み、
前記ブラックリストのサブセットは前記第1のチャネルおよび前記追加のチャネルを含み、
前記ブラックリストのサブセットは、第1数量のタイムスロットについて前記第1のチャネルが利用不可であることを表し、前記第1数量は前記第1伝送モードの最大伝送時間に基づき、
前記ブラックリストのサブセットは、追加数量のタイムスロットについて前記追加のチャネルが利用不可であることを表し、前記追加数量は前記第2伝送モードの最大伝送時間に基づく、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1のチャネルの予約時間期間を計算することであって、前記予約時間期間は、前記第1のタイムスロットと、前記第1伝送モードの最大伝送時間に関連するタイムスロットとの数量の合計に基づく、計算することと、
前記擬似乱数生成器から受信される第3番号に基づいて、第3のタイムスロットに関連する第3位置において、前記チャネルのグループからの第3のチャネルを前記チャネルホッピングシーケンスに振り当てることと、
前記予約時間期間と前記第3のタイムスロットとの比較に基づいて、前記第3のタイムスロットが前記予約時間期間の後にあるか否かを判断することと、
前記第3のタイムスロットが前記予約時間期間の後にあると判断したことに応じて、前記第1のチャネルを含むように前記ホワイトリストのサブセットを更新することと、
をさらに含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記追加のチャネルの追加予約時間期間を計算することであって、前記追加予約時間期間は、前記第1のタイムスロットと、前記第2伝送モードの追加最大伝送時間に関連するタイムスロットとの数量の追加の合計に基づく、計算することと、
前記第3のタイムスロットが前記追加予約時間期間の後にあると判断したことに応じて、前記追加のチャネルを含むように前記ホワイトリストのサブセットを更新することと、
をさらに含む、
請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第2伝送モードを介して伝送される情報は、前記第1のチャネルおよび前記追加のチャネルの前記それぞれの周波数範囲に含まれる周波数の組み合わせを介して伝送される、
請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第1伝送モードは低帯域幅伝送モードであり、
前記第2伝送モードは高帯域幅伝送モードである、
請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記方法は、
前記第1のチャネルに基づいて、前記チャネルのグループから、別のチャネルを選択すること
をさらに含み、
前記第1のチャネルと少なくとも前記別のチャネルとの組み合わせた幅に含まれる周波数は、第3伝送モードの第1のタイムスロットにおいて利用可能であり、
前記ホワイトリストのサブセットは前記別のチャネルをさらに除外する、
請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記無線メッシュネットワークにおけるノード装置は、
前記無線メッシュネットワーク上で追加のノードとの通信のための前記チャネルホッピングシーケンスにおける前記第1位置を選択し、
前記チャネルホッピングシーケンスにおける前記第1位置に基づいて、前記第1のチャネルおよび前記第1のタイムスロットを決定し、
前記追加のノードに関連ンする信号品質を判断し、
前記信号品質に基づいて、当該通信に対して前記第1伝送モードまたは前記第2伝送モードを選択し、
前記第1伝送モードは、前記信号品質が信号品質閾値以下であると判断したことに応じて選択され、
前記第2伝送モードは、前記信号品質が信号品質閾値よりも高いと判断したことに応じて選択される、
請求項1に記載の方法。
【請求項9】
無線メッシュネットワーク上で通信するためのチャネルホッピングシーケンスを生成可能なノードであって、前記ノードは動作を実行するためのコードを用いて構成されたプロセッサを含み、当該動作は、
チャネルのグループの指示を受信することであって、それぞれのチャネルは、前記無線メッシュネットワーク上で通信するためのそれぞれの周波数範囲を含み、前記チャネルホッピングシーケンスに利用可能であり、前記チャネルホッピングシーケンスは、複数のタイムスロットに広がるチャネル番号の順番付きシーケンスを規定する、受信することと、
擬似乱数生成器から第1番号の指示を受信することと、
前記第1番号に基づいて、前記チャネルホッピングシーケンス内の第1位置において、前記チャネルのグループからの第1のチャネルを前記チャネルホッピングシーケンスに振り当てることと、
前記チャネルのグループから、前記第1のチャネルに隣接する追加のチャネルを選択することであって、
前記第1のチャネルの第1幅に含まれる周波数は、第1伝送モードの第1のタイムスロットにおいて利用可能であり、
前記第1のチャネルと前記追加のチャネルとの組み合わせた幅に含まれる周波数は、第2伝送モードの前記第1のタイムスロットにおいて利用可能である、
選択することと、
前記チャネルのグループのホワイトリストのサブセットを決定することであって、前記ホワイトリストのサブセットは前記第1のチャネルおよび前記追加のチャネルを除外する、決定することと、
前記擬似乱数生成器から受信される第2番号に基づいて、前記チャネルホッピングシーケンス内の第2位置において、前記ホワイトリストのサブセットからの第2のチャネルを前記チャネルホッピングシーケンスに振り当てることと、
を含む、
ノード。
【請求項10】
前記動作は、
前記第1のチャネルの予約時間期間を計算することであって、前記予約時間期間は、前記第1のタイムスロットと、前記第1伝送モードを介して伝送される情報に関連するタイムスロットとの数量の合計に基づく、計算することと、
前記擬似乱数生成器から受信される別の番号に基づいて、別のタイムスロットに関連する別の位置において、前記チャネルのグループからの別のチャネルを前記チャネルホッピングシーケンスに振り当てることと、
前記予約時間期間と前記別のタイムスロットとの比較に基づいて、前記別のタイムスロットが前記予約時間期間の後にあるか否かを判断することと、
前記別のタイムスロットが前記予約時間期間の後にあると判断したことに応じて、前記第1のチャネルを含むように前記ホワイトリストのサブセットを更新することと、
をさらに含む、
請求項9に記載のノード。
【請求項11】
前記動作は、
前記追加のチャネルの追加予約時間期間を計算することであって、前記追加予約時間期間は、前記第1のタイムスロットと、前記第2伝送モードの追加最大伝送時間に関連するタイムスロットとの数量の追加の合計に基づく、計算することと、
前記別のタイムスロットが前記追加予約時間期間の後にあると判断したことに応じて、前記追加のチャネルを含むように前記ホワイトリストのサブセットを更新することと、
をさらに含む、
請求項10に記載のノード。
【請求項12】
前記第2伝送モードを介して伝送される情報は、前記第1のチャネルおよび前記追加のチャネルの前記それぞれの周波数範囲に含まれる複数の周波数を組み合わせて伝送される、
請求項9に記載のノード。
【請求項13】
前記動作は、
前記無線メッシュネットワーク上で追加のノードとの通信のための前記チャネルホッピングシーケンスにおける前記第1位置を選択することと、
前記チャネルホッピングシーケンスにおける前記第1位置に基づいて、前記第1のチャネルおよび前記第1のタイムスロットを決定することと、
前記追加のノードに関連ンする信号品質を判断することと、
前記信号品質に基づいて、当該通信に対して前記第1伝送モードまたは前記第2伝送モードを選択することと、
を含み、
前記第1伝送モードは、前記信号品質が信号品質閾値以下であると判断したことに応じて選択され、
前記第2伝送モードは、前記信号品質が信号品質閾値よりも高いと判断したことに応じて選択される、
請求項9に記載のノード。
【請求項14】
前記第1のチャネルは前記第1伝送モードに関連し、前記追加のチャネルは前記第2伝送モードに関連し、
前記第1伝送モードを選択したことに応じて、前記ノードは、前記第1のチャネルに含まれる前記それぞれの周波数範囲を介して情報を伝送し、
前記第2伝送モードを選択したことに応じて、前記ノードは、前記第1のチャネルおよび前記追加のチャネルの前記それぞれの周波数範囲を介して情報を伝送する、
請求項13に記載のノード。
【請求項15】
複数のノードを含む無線メッシュネットワークであって、
前記複数のノードのうちの少なくとも1つのノードは、チャネルホッピングシーケンスが生成可能であり、生成される前記チャネルホッピングシーケンスに基づいて、前記複数のノードのそれぞれは前記無線メッシュネットワーク上で通信し、
前記少なくとも1つのノードは動作を実行するためのコードを用いて構成されたプロセッサを含み、当該動作は、
チャネルのグループの指示を受信することであって、それぞれのチャネルは、前記無線メッシュネットワーク上で通信するためのそれぞれの周波数範囲を含み、前記チャネルホッピングシーケンスに利用可能であり、前記チャネルホッピングシーケンスは、複数のタイムスロットに広がるチャネル番号の順番付きシーケンスを規定する、受信することと、
擬似乱数生成器から第1番号の指示を受信することと、
前記第1番号に基づいて、前記チャネルホッピングシーケンス内の第1位置において、前記チャネルのグループからの第1のチャネルを前記チャネルホッピングシーケンスに振り当てることと、
前記チャネルのグループから、前記第1のチャネルに隣接する追加のチャネルを選択することであって、
前記第1のチャネルの第1幅に含まれる周波数は、第1伝送モードの第1のタイムスロットにおいて利用可能であり、
前記第1のチャネルと前記追加のチャネルとの組み合わせた幅に含まれる周波数は、第2伝送モードの前記第1のタイムスロットにおいて利用可能である、
選択することと、
前記チャネルのグループのホワイトリストのサブセットを決定することであって、前記ホワイトリストのサブセットは前記第1のチャネルおよび前記追加のチャネルを除外する、決定することと、
前記擬似乱数生成器から受信される第2番号に基づいて、前記チャネルホッピングシーケンス内の第2位置において、前記ホワイトリストのサブセットからの第2のチャネルを前記チャネルホッピングシーケンスに振り当てることと、
を含む、
無線メッシュネットワーク。
【請求項16】
前記動作は、
前記チャネルのグループのブラックリストのサブセットを決定することをさらに含み、
前記ブラックリストのサブセットは前記第1のチャネルおよび前記追加のチャネルを含み、
をさらに含み、
前記ブラックリストのサブセットは、第1数量のタイムスロットについて前記第1のチャネルが利用不可であることを表し、前記第1数量は前記第1伝送モードの最大伝送時間に基づき、
前記ブラックリストのサブセットは、追加数量のタイムスロットについて前記追加のチャネルが利用不可であることを表し、前記追加数量は前記第2伝送モードの最大伝送時間に基づく、
請求項15に記載の無線メッシュネットワーク。
【請求項17】
前記動作は、
前記第1のチャネルの予約時間期間を計算することであって、前記予約時間期間は、前記第1のタイムスロットと、前記第1伝送モードを介して伝送される情報に関連するタイムスロットとの数量の合計に基づく、計算することと、
前記擬似乱数生成器から受信される別の番号に基づいて、別のタイムスロットに関連する別の位置において、前記チャネルのグループからの別のチャネルを前記チャネルホッピングシーケンスに振り当てることと、
前記予約時間期間と前記別のタイムスロットとの比較に基づいて、前記別のタイムスロットが前記予約時間期間の後にあるか否かを判断することと、
前記別のタイムスロットが前記予約時間期間の後にあると判断したことに応じて、前記第1のチャネルを含むように前記ホワイトリストのサブセットを更新することと、
をさらに含む、
請求項15に記載無線メッシュネットワーク。
【請求項18】
前記第2伝送モードを介して伝送される情報は、前記第1のチャネルおよび前記追加のチャネルの前記それぞれの周波数範囲に含まれる複数の周波数を介して伝送される、
請求項15に記載の無線メッシュネットワーク。
【請求項19】
前記複数のノードのうちの特定のノードは、
前記無線メッシュネットワーク上で追加のノードとの通信のための前記チャネルホッピングシーケンスにおける前記第1位置を選択し、
前記チャネルホッピングシーケンスにおける前記第1位置に基づいて、前記第1のチャネルおよび前記第1のタイムスロットを決定し、
前記追加のノードに関連ンする信号品質を判断し、
前記信号品質に基づいて、当該通信に対して前記第1伝送モードまたは前記第2伝送モードを選択し、
前記第1伝送モードは、前記信号品質が信号品質閾値以下であると判断したことに応じて選択され、
前記第2伝送モードは、前記信号品質が信号品質閾値よりも高いと判断したことに応じて選択される、
請求項15に記載の無線メッシュネットワーク。
【請求項20】
前記第1のチャネルは前記第1伝送モードに関連し、前記追加のチャネルは前記第2伝送モードに関連し、
前記第1伝送モードを選択したことに応じて、前記特定のノードは、前記第1のチャネルに含まれる前記それぞれの周波数範囲を介して情報を伝送し、
前記第2伝送モードを選択したことに応じて、前記特定のノードは、前記第1のチャネルおよび前記追加のチャネルの前記それぞれの周波数範囲を介して情報を伝送する、
請求項19に記載の無線メッシュネットワーク。
【請求項21】
無線メッシュネットワーク上で通信するためのチャネルホッピングシーケンスを生成する方法であって、
チャネルのグループの指示を受信することであって、それぞれのチャネルは、前記無線メッシュネットワーク上で通信するためのそれぞれの周波数範囲を含み、前記チャネルホッピングシーケンスに利用可能であり、前記チャネルホッピングシーケンスは、複数のタイムスロットに広がるチャネル番号の順番付きシーケンスを規定する、受信することと、
ホワイトリストのサブセットを受信することであって、前記ホワイトリストのサブセットは、前記チャネルホッピングシーケンス内の第1位置に振り当てる、第1のチャネルおよび隣接のチャネルを除外し、
前記第1のチャネルは、第1伝送モードに関連するタイムスロットの第1数量のために予約され、
前記隣接のチャネルは、第2伝送モードに関連するタイムスロットの第2数量のために予約される、
前記ホワイトリストのサブセットを受信することと、
前記チャネルホッピングシーケンス内の第2位置において、前記ホワイトリストのサブセットからの第2のチャネルを前記チャネルホッピングシーケンスに振り当てることと、
前記第2位置が前記タイムスロットの前記第2数量の後にあると判断したことに応じて、前記隣接のチャネルを含むように前記ホワイトリストのサブセットを修正することと、
を含む、
方法。
【請求項22】
前記方法は、
前記チャネルのグループのブラックリストのサブセットを受信すること
をさらに含み、
前記ブラックリストのサブセットは前記第1のチャネルおよび前記隣接のチャネルを含み、
前記ブラックリストのサブセットは、前記第1数量のタイムスロットについて前記第1のチャネルが利用不可であることを表し、
前記ブラックリストのサブセットは、前記第2数量のタイムスロットについて前記隣接のチャネルが利用不可であることを表す、
請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記第1のチャネルの予約時間期間を計算することであって、前記予約時間期間は前記第1数量のタイムスロットに基づく、計算することと、
第3のタイムスロットに関連する第3位置において、前記チャネルのグループからの第3のチャネルを前記チャネルホッピングシーケンスに振り当てることと、
前記予約時間期間と前記第3のタイムスロットとの比較に基づいて、前記第3のタイムスロットが前記予約時間期間の後にあるか否かを判断することと、
前記第3のタイムスロットが前記予約時間期間の後にあると判断したことに応じて、前記第1のチャネルを含むように前記ホワイトリストのサブセットを修正することと、
をさらに含む、
請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記第1のチャネルの第1幅に含まれる周波数は、前記第1伝送モードの第1のタイムスロットにおいて利用可能であり、
前記第1のチャネルと前記隣接のチャネルとの組み合わせた幅に含まれる周波数は、前記第2伝送モードの前記第1のタイムスロットにおいて利用可能である、
請求項21に記載の方法。
【請求項25】
前記第2伝送モードを介して伝送される情報は、前記第1のチャネルおよび前記隣接のチャネルの前記それぞれの周波数範囲に含まれる周波数の組み合わせを介して伝送される、
請求項21に記載の方法。
【請求項26】
前記方法は、
前記ホワイトリストのサブセットに含まれる追加のチャネルに対して、前記チャネルホッピングシーケンス内の追加位置についての選択確率を表す重み付けを決定すること
をさらに含み、
前記重みづけは、前記追加のチャネルのそれぞれの周波数範囲と、前記第1のチャネルまたは前記隣接のチャネルの1つまたは複数のそれぞれの周波数範囲との間の近さに基づく、
請求項21に記載の方法。
【請求項27】
前記第1数量のタイムスロットは、前記第1伝送モードの最大伝送時間に基づき、
前記第2数量のタイムスロットは、前記第2伝送モードの最大伝送時間に基づく、
請求項21に記載の方法。
【請求項28】
前記無線メッシュネットワークにおけるノード装置は、
前記無線メッシュネットワーク上で追加のノードとの通信のための前記チャネルホッピングシーケンスにおける前記第1位置を選択し、
前記チャネルホッピングシーケンスにおける前記第1位置に基づいて、前記第1のチャネルを決定し、
前記追加のノードに関連ンする信号品質を判断し、
前記信号品質に基づいて、当該通信に対して前記第1伝送モードまたは前記第2伝送モードを選択し、
前記第1伝送モードは、前記信号品質が信号品質閾値以下であると判断したことに応じて選択され、
前記第2伝送モードは、前記信号品質が信号品質閾値よりも高いと判断したことに応じて選択される、
ように構成されている、
請求項21に記載の方法。
【請求項29】
無線メッシュネットワーク上で通信するためのチャネルホッピングシーケンスを生成可能なノードであって、前記ノードは動作を実行するためのコードを用いて構成されたプロセッサを含み、当該動作は、
チャネルのグループの指示を受信することであって、それぞれのチャネルは、前記無線メッシュネットワーク上で通信するためのそれぞれの周波数範囲を含み、前記チャネルホッピングシーケンスに利用可能であり、前記チャネルホッピングシーケンスは、複数のタイムスロットに広がるチャネル番号の順番付きシーケンスを規定する、受信することと、
ホワイトリストのサブセットを受信することであって、前記ホワイトリストのサブセットは、前記チャネルホッピングシーケンス内の第1位置に振り当てる、第1のチャネルおよび隣接のチャネルを除外し、
前記第1のチャネルは、第1伝送モードに関連するタイムスロットの第1数量のために予約され、
前記隣接のチャネルは、第2伝送モードに関連するタイムスロットの第2数量のために予約される、
前記ホワイトリストのサブセットを受信することと、
前記チャネルホッピングシーケンス内の第2位置において、前記ホワイトリストのサブセットからの第2のチャネルを前記チャネルホッピングシーケンスに振り当てることと、
前記第2位置が前記タイムスロットの前記第2数量の後にあると判断したことに応じて、前記隣接のチャネルを含むように前記ホワイトリストのサブセットを修正することと、
を含む、
ノード。
【請求項30】
前記動作は、
前記チャネルのグループのブラックリストのサブセットを受信すること
をさらに含み、
前記ブラックリストのサブセットは前記第1のチャネルおよび前記隣接のチャネルを含み、
前記ブラックリストのサブセットは、前記第1数量のタイムスロットについて前記第1のチャネルが利用不可であることを表し、
前記ブラックリストのサブセットは、前記第2数量のタイムスロットについて前記隣接のチャネルが利用不可であることを表す、
請求項29に記載のノード。
【請求項31】
前記第1のチャネルの第1幅に含まれる周波数は、前記第1伝送モードの第1のタイムスロットにおいて利用可能であり、
前記第1のチャネルと前記隣接のチャネルとの組み合わせた幅に含まれる周波数は、前記第2伝送モードの前記第1のタイムスロットにおいて利用可能である、
請求項29に記載のノード。
【請求項32】
前記第2伝送モードを介して伝送される情報は、前記第1のチャネルおよび前記隣接のチャネルの前記それぞれの周波数範囲に含まれる周波数の組み合わせを介して伝送される、
請求項29に記載のノード。
【請求項33】
前記動作は、
前記無線メッシュネットワーク上で追加のノードとの通信のための前記チャネルホッピングシーケンスにおける前記第1位置を選択することと、
前記チャネルホッピングシーケンスにおける前記第1位置に基づいて、前記第1のチャネルを決定することと、
前記追加のノードに関連ンする信号品質を判断することと、
前記信号品質に基づいて、当該通信に対して前記第1伝送モードまたは前記第2伝送モードを選択することであって、
前記第1伝送モードは、前記信号品質が信号品質閾値以下であると判断したことに応じて選択され、
前記第2伝送モードは、前記信号品質が信号品質閾値よりも高いと判断したことに応じて選択される、
前記第1伝送モードまたは前記第2伝送モードを選択することと、
を含む、
請求項29に記載のノード。
【請求項34】
前記動作は、
前記ホワイトリストのサブセットに含まれる追加のチャネルに対して、前記チャネルホッピングシーケンス内の追加位置についての選択確率を表す重み付けを決定すること
をさらに含み、
前記重みづけは、前記追加のチャネルのそれぞれの周波数範囲と、前記第1のチャネルまたは前記隣接のチャネルの1つまたは複数のそれぞれの周波数範囲との間の近さに基づく、
請求項29に記載のノード。
【請求項35】
複数のノードを含む無線メッシュネットワークであって、
前記複数のノードのうちの少なくとも1つのノードは、チャネルホッピングシーケンスが生成可能であり、前記チャネルホッピングシーケンスに基づいて、前記複数のノードのそれぞれは前記無線メッシュネットワーク上で通信し、
前記少なくとも1つのノードは動作を実行するためのコードを用いて構成されたプロセッサを含み、当該動作は、
チャネルのグループの指示を受信することであって、それぞれのチャネルは、前記無線メッシュネットワーク上で通信するためのそれぞれの周波数範囲を含み、前記チャネルホッピングシーケンスに利用可能であり、前記チャネルホッピングシーケンスは、複数のタイムスロットに広がるチャネル番号の順番付きシーケンスを規定する、受信することと、
ホワイトリストのサブセットを受信することであって、前記ホワイトリストのサブセットは、前記チャネルホッピングシーケンス内の第1位置に振り当てる、第1のチャネルおよび隣接のチャネルを除外し、
前記第1のチャネルは、第1伝送モードに関連するタイムスロットの第1数量のために予約され、
前記隣接のチャネルは、第2伝送モードに関連するタイムスロットの第2数量のために予約される、
前記ホワイトリストのサブセットを受信することと、
前記チャネルホッピングシーケンス内の第2位置において、前記ホワイトリストのサブセットからの第2のチャネルを前記チャネルホッピングシーケンスに振り当てることと、
前記第2位置が前記タイムスロットの前記第2数量の後にあると判断したことに応じて、前記隣接のチャネルを含むように前記ホワイトリストのサブセットを修正することと、
を含む、
無線メッシュネットワーク。
【請求項36】
前記動作は、
前記チャネルのグループのブラックリストのサブセットを受信すること
をさらに含み、
前記ブラックリストのサブセットは前記第1のチャネルおよび前記隣接のチャネルを含み、
前記ブラックリストのサブセットは、前記第1数量のタイムスロットについて前記第1のチャネルが利用不可であることを表し、
前記ブラックリストのサブセットは、前記第2数量のタイムスロットについて前記隣接のチャネルが利用不可であることを表す、
請求項35に記載の無線メッシュネットワーク。
【請求項37】
前記第1のチャネルの第1幅に含まれる周波数は、前記第1伝送モードの第1のタイムスロットにおいて利用可能であり、
前記第1のチャネルと前記隣接のチャネルとの組み合わせた幅に含まれる周波数は、前記第2伝送モードの前記第1のタイムスロットにおいて利用可能である、
請求項35に記載の無線メッシュネットワーク。
【請求項38】
前記第2伝送モードを介して伝送される情報は、前記第1のチャネルおよび前記隣接のチャネルの前記それぞれの周波数範囲に含まれる周波数の組み合わせを介して伝送される、
請求項35に記載の無線メッシュネットワーク。
【請求項39】
前記複数のノードのうちの特定のノードは、
前記複数のノードのうちの追加のノードとの通信のための前記チャネルホッピングシーケンスにおける前記第1位置を選択し、
前記チャネルホッピングシーケンスにおける前記第1位置に基づいて、前記第1のチャネルを決定し、
当該通信に対して前記第1伝送モードまたは前記第2伝送モードを選択する
ように構成されており、
前記第1伝送モードを選択したことに応じて、前記特定のノートは、前記第1のチャネルに含まれる前記それぞれの周波数範囲を介して情報を伝送するように構成されており、
前記第2伝送モードを選択したことに応じて、前記特定のノードは、前記第1のチャネルおよび前記隣接のチャネルの前記それぞれの周波数範囲を介して情報を伝送する、
請求項35に記載の無線メッシュネットワーク。
【請求項40】
前記動作は、
前記ホワイトリストのサブセットに含まれる追加のチャネルに対して、前記チャネルホッピングシーケンス内の追加位置についての選択確率を表す重み付けを決定すること
をさらに含み、
前記重みづけは、前記追加のチャネルのそれぞれの周波数範囲と、前記第1のチャネルまたは前記隣接のチャネルの1つまたは複数のそれぞれの周波数範囲との間の近さに基づく、
請求項39に記載の無線メッシュネットワーク。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般的には、無線データ伝送の分野に関し、より具体的には、複数のデータ伝送率のためのチャネルホッピングシーケンスを決定することに関する。
【背景技術】
【0002】
無線メッシュネットワーク内の要素は少なくとも1つの無線周波(radio frequency、RF)を介してデータを交換してもよい。メッシュネットワーク上のある要素はチャネルを介してデータを別の要素に伝送してもよく、当該チャネルは、1つもしくは複数の周波数、またはチャネルの「幅(width)」を有する。また、要素は追加のチャネルを選択し、当該追加のチャネルにホッピングしてもよい。例えば、メッシュネットワーク要素はデータを伝送するときに追加のチャネルにホッピングしてもよい。また、メッシュネットワーク上の別の要素は当該追加のチャネルにホッピングし、当該追加のチャネルを介してデータを伝送してもよい。複数の要素が特定のチャネルにホッピングしてデータを伝送し始めると、メッシュネットワークには「衝突(collision)」が起こり得る。例えば、特定のチャネルにおけるデータは、衝突を原因として、受信装置に対して破損または解読不可になり得る。
【0003】
いくつかの態様において、無線メッシュネットワークはチャネルホッピングシーケンスを生成してもよい。ホッピングシーケンスは、メッシュネットワーク上の要素がデータ伝送のためにチャネルを選択する順番を表してもよい。いくつかの場合において、ホッピングシーケンスに忠実にすれば、メッシュネットワーク上の複数の要素は、衝突を起こさずに複数のチャネルのそれぞれを用いてデータを伝送することが可能である。また、RFメッシュネットワークは、無線のパーソナルエリアネットワーク(personal area network)の運用に関連する技術標準に基づいて、チャネルホッピングシーケンスを決定してもよい。しかしながら、チャネルホッピングシーケンスは所定の幅をそれぞれに有するチャネルの所定の番号に基づいて決定され得る。この場合において、メッシュネットワーク上の要素は、ホッピングシーケンスにおいて次に利用可能なチャネルの幅に基づいて、データを伝送してもよい。潜在的な衝突を回避するために、隣接チャネル(例えば、近接する周波数範囲を含むチャネル)が別の要素からの別の伝送によって占用されていなくても、要素には、当該隣接チャネルを用いることが禁止され得る。
【0004】
隣接チャネルを選択されるチャネルとして、それにおいてメッシュネットワークの要素が伝送できるように、チャネルホッピングシーケンスを生成する技術を発展することが望ましい。メッシュネットワークの複数の要素が伝送している場合、隣接チャネルにおける潜在的な衝突を低減するように、チャネルホッピングシーケンスを生成することも望ましい。
【発明の概要】
【0005】
いくつかの実施例に基づいて、シーケンス生成モジュールは、チャネルのグループの指示を受信して、擬似乱数生成器(pseudo-random number generator)からの番号の指示、または、擬似乱数シーケンス(pseudo-random sequence of numbers)を受信してもよい。シーケンス生成モジュールは、第1位置において、チャネルのグループからの第1のチャネルをホッピングシーケンスに振り当ててもよい。振り当ては、擬似乱数生成器からの番号または擬似乱数シーケンスに基づいて行われ得る。また、シーケンス生成モジュールは、第1のチャネルに基づいて追加のチャネルを選択してもよく、例えば、第1のチャネルに隣接する追加のチャネルを選択してもよい。いくつかの場合において、第1のチャネルの幅に含まれる周波数は、第1伝送モードの第1のタイムスロットにおいて利用可能である。また、第1のチャネルと追加のチャネルとの組み合わせた幅に含まれる周波数は、第2伝送モードの第1のタイムスロットにおいて利用可能である。シーケンス生成モジュールは、チャネルのグループのホワイトリストのサブセットを決定してもよく、当該ホワイトリストのサブセットは第1のチャネルおよび追加のチャネルを除外する。また、シーケンス生成モジュールは、擬似乱数生成器からの別の番号、または擬似乱数シーケンスにおける別の番号に基づいて、第2位置において、ホワイトリストのサブセットからの第2のチャネルをホッピングシーケンスに振り当ててもよい。
【0006】
これらの例示的な実施例は、本開示を限定または規制するために言及されるものではなく、むしろ、例示を提供して本開示への理解を深めようとするために言及されるものである。追加の実施例は詳細な説明から見られ、更なる説明もそこにおいて提供されている。
【0007】
添付される図面を参照しながら以下の詳細な説明を読むと、本開示の特徴、実施例、および利点はよりよく理解される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】収集器ノードと測定ノード(metering node)とを含むメッシュネットワークの例示を示すブロック図
図2】従来の低帯域幅伝送信号の例示を示すブロック図
図3】混合信号環境(mixed-signal environment)の例示を示すブロック図
図4】混合信号環境において衝突イベントが起こることを示す図
図5】ホッピングシーケンスを生成するプロセスの例示を示すフローチャート
図6】チャネルホッピングシーケンスにおけるチャネルのグループから、チャネルのホワイトリストのサブセットを更新するためのプロセス600の例示を示すフローチャート
図7】本開示の実施態様に基づく混合信号環境を示す図
図8】高帯域幅信号または低帯域幅信号の伝送のための予約伝送ブロックの例示を示す図
図9】チャネルホッピングシーケンスを生成するための処理システムの例示を示す図
【発明を実施するための形態】
【0009】
上述したように、チャネルホッピングシーケンスを生成する従来技術によれば、ネットワーク要素は潜在的な衝突を回避しながら隣接チャネルで伝送することができない。本開示に説明されるいくつかの実施例は、チャネルのサブセットに基づいてホッピングシーケンスを生成するために提供される。いくつかの実施態様において、チャネルのサブセットには、ホッピングシーケンスに振り当てられたチャネルを含まなくてもよい。また、チャネルのサブセットには、ホッピングシーケンスに振り当てられたチャネルに隣接する別のチャネルを含まなくてもよい。例えば、生成されるホッピングシーケンスはその第一位置において振り当てられたチャネルを含んでもよく、当該振り当てられたチャネルはメッシュネットワーク上での伝送に利用可能である。追加のチャネルは当該振り当てられたチャネルに基づいて選択され得て、例えば、当該振り当てられたチャネルに隣接する追加のチャネルは選択され得る。振り当てられたチャネルと追加のチャネルとを含むブラックリストのサブセットは決定され得る。振り当てられたチャネルと追加のチャネルとを除外するホワイトリストのサブセットは決定され得る。第2のチャネル、例えば、ホワイトリストのサブセットから選択される第2のチャネルは第2位置においてホッピングシーケンスに振り当てられ得る。
【0010】
いくつかの実施態様において、メッシュネットワーク上のノードはホッピングシーケンスに基づいてチャネルを選択してもよい。例えば、ノードはデータの伝送のために、ホッピングシーケンスにおける第1位置によって指示されるように、第1のタイムスロットにおいて第1のチャネルを選択してもよい。ノードは、リンク品質指標(link quality indicator)などに基づいて、ノードと受信者(例えば、メッシュネットワーク上の別のノード)との間の信号強度が信号レベル閾値よりも高いか否かを判断してもよい。いくつかの場合において、リンク品質はリンク品質評価モジュールによって判断される。信号強度が信号レベル閾値よりも高いと判断したことに応じて、ノードは高帯域幅伝送モードを選択し、第1のチャネルと、第1のチャネルに隣接する追加のチャネルとを介してデータを伝送してもよい。例えば、ノードは、第1のチャネルと追加のチャネルとに含まれる周波数の組み合わせを用いてデータを伝送してもよい。ノードによる伝送の期間中、追加のノードは、ホッピングシーケンスにおける第2位置によって指示されるように、第2のタイムスロットにおいて第2のチャネルを選択してもよい。この場合において、第1のチャネルと追加のチャネルとを除外するホワイトリストに基づいてホッピングシーケンスが生成されるため、第1のチャネルと追加のチャネルとを介して伝送されるデータが、第2のチャネルを介して伝送されるデータに衝突する可能性は低減される。
【0011】
図面を参照すると、図1は、ヘッドエンドシステムと通信可能に接続された収集器ノードと測定ノードとを含むメッシュネットワーク100の例示を示すブロック図である。例えば、ヘッドエンドシステム101は収集器102などの収集器との双方向通信を有する。いくつかの場合において、収集器102は、専用ネットワーク、ローカルエリアネットワーク、ワイドエリアネットワーク、インターネット、またはその他の適したネットワークなどの1つまたは複数のネットワークを介してヘッドエンドシステム101と通信してもよい。いくつかの実施態様において、収集器102は、測定ノード103a、測定ノード103b、測定ノード103cおよび測定ノード103d(本開示では測定ノード103と総称する)などの複数の測定ノードと通信可能である。例えば、収集器102はユーティリティ測定情報を表すデータを、1つまたは複数の測定ノード103から(例えば、消費情報を)、またはヘッドエンドシステム101から(例えば、価額情報を)受信してもよい。また、収集器102はデータをヘッドエンドシステム101、1つまたは複数の測定ノード103に提供してもよい。
【0012】
いくつかの実施態様において、1つまたは複数の測定ノード103は1つまたは複数の別の測定ノードと通信してもよい。例えば、測定ノード103aは測定ノード103bと通信してもよい。また、追加の測定ノードは測定ノード103aと通信してもよく、通信しなくてもよい。例えば、測定ノード103cは測定ノード103dと通信してもよいが、測定ノード103aとは通信しない。収集器102は1つまたは複数の測定ノード103からの通信を受信してもよい。また、測定ノード103aは、測定ノード103aおよび測定ノード103bからの情報を収集器102と通信してもよい。いくつかの場合において、メッシュネットワーク100の構成は、収集器102または1つもしくは複数の測定ノード103から検出される弱い信号強度または強い信号強度などに基づいて変化可能である。例えば、測定ノード103aと測定ノード103bとの間の弱い信号強度に基づいて、測定ノード103aは測定ノード103cとの通信を確立してもよい。ノード間の信号強度は、測定ノード103bに含まれるリンク品質評価モジュールによって判断され得る。ノード間の追加の信号強度は追加リンク品質評価モジュールによって判断され得て、追加リンク品質評価モジュールは、1つまたは複数の測定ノード103、収集器102、またはヘッドエンドシステム101にそれぞれに含まれている。
【0013】
いくつかの実施例において、メッシュネットワーク100上のノードはチャネルホッピングシーケンスに基づいてチャネルを介してデータを伝送してもよい。また、メッシュネットワーク100上の1つまたは複数のノードはシーケンス生成モジュールなどを介してチャネルホッピングシーケンスを生成し、当該シーケンス生成モジュールは、1つまたは複数の測定ノード103、収集器102、またはヘッドエンドシステム101にそれぞれに含まれている。シーケンス生成モジュールは、擬似乱数生成器から受信される情報、例えば、擬似乱数または擬似乱数シーケンスに基づいて、チャネルホッピングシーケンスを生成してもよい。1つの実施態様において、シーケンス生成モジュールは、生成されるシーケンスにおいて少なくとも次のチャネルを振り当ててもよく、シーケンスにおいて複数のチャネルを振り当ててもよい。いくつかの実施態様において、メッシュネットワーク100上のノードはホッピングシーケンスに基づいて通信チャネルを選択してもよい。例えば、測定ノード103aはデータを収集器102に伝送するために第1のチャネルを選択してもよい。いくつかの実施態様において、測定ノード103aは、少なくとも測定ノード103aと収集器102との間の信号強度に基づいて、チャネルを選択してもよい。また、メッシュネットワーク100の各ノードは、データの伝送可能な通信チャネルのリストを示すデータを記憶してもよく、例えば、通信チャネル、中心周波数、またはチャネルに関連する周波数範囲を示すチャネルリストを記憶してもよい。
【0014】
図2は伝送環境200の例示を示す図であり、伝送環境200において、チャネル幅および伝送時間を有する信号が伝送され得る。例えば、伝送環境200は複数のタイムスロット201a~タイムスロット201sおよび複数の通信チャネル202a~通信チャネル202iを有し、本開示では、タイムスロット201a~タイムスロット201sをタイムスロット201と総称し、通信チャネル202a~通信チャネル202iを通信チャネル202と総称する。各チャネル202は中心周波数と周波数範囲との片方または両方を含んでもよい。例えば、通信チャネル202aは約902.2MHzの中心周波数、または、約902MHzから約902.4MHzまでの周波数範囲を含んでもよい。いくつかの場合において、1つまたは複数のデータパケットのグループなどの通信は、通信チャネル202aに含まれる1つまたは複数の周波数を介して伝送される。通信は、1つまたは複数のチャネル周波数で運ばれた信号を介して伝送され得る。
【0015】
いくつかの実施態様において、伝送環境200は、周波数ホッピング方式(frequency hopping spread spectrum、FHSS)環境などのホッピングシーケンスに関連してもよい。FHSSは、擬似乱数(または擬似乱数シーケンス)を用いて複数のチャネルにわたってキャリア周波数を切り替えることによって無線で情報を伝送する方法であり、当該擬似乱数(または擬似乱数シーケンス)は送信するノードと受信するノードとも知られている。いくつかの実施例において、FHSS環境、またはFHSS環境において伝送される情報は、ローカル基準またはグローバル基準に従ってもよい。例えば、FHSS環境および/または伝送される情報は、C.F.R.47§15.247など、連邦通信委員会(Federal Communications Commission、FCC)に制定された標準に従ってもよいが、これに限らない。
【0016】
いくつかの実施態様において、低速通信203はタイムスロット201a~タイムスロット201gにわたって通信チャネル202dで伝送され得る。低速通信203は帯域幅を有してもよい。いくつかの場合において、帯域幅はチャネルの幅(例えば、チャネル202dの幅)および伝送時間に関連してもよく、当該伝送時間は、低速通信203を伝送するために求められるタイムスロット201に関連する。例えば、低速通信203は、例えば、タイムスロット201a~タイムスロット201gの7つのタイムスロット201にわたって伝送されているように示されている。また、別の低速通信はより多量またはより少量のタイムスロット201を求めてもよい。
【0017】
図3は混合信号環境300の例示を示すブロック図であり、混合信号環境300において様々な帯域幅に関連する通信が伝送され得る。例えば、混合信号環境300は複数のタイムスロット301a~タイムスロット301sおよび複数の通信チャネル302a~通信チャネル302iを有し、本開示では、タイムスロット301a~タイムスロット301sをタイムスロット301と総称し、通信チャネル302a~通信チャネル302iを通信チャネル302と総称する。いくつかの場合において、混合信号環境300は、少なくとも2つの信号を有する伝送環境であってもよく、当該信号は異なる伝送チャネル幅を有する。また、混合信号伝送環境は、総帯域幅が約26メガヘルツ(MHz)となる動作帯域幅、および、約65つのチャネルを有する周波数ホッピング方式環境を含んでもよい。別の総帯域幅とチャネルの数量との組み合わせもあり得る。
【0018】
1つの実施態様において、混合信号伝送環境において低速通信303および高速通信304の伝送が可能である。例えば、低速通信303は、長距離伝送可能な低電力信号を介して伝送され得て、例えば、約500キロヘルツ(kHz)のチャネル幅、約50キロビット毎秒(kbps)の最小データレート、約1500バイトの最大物理層(PHY)ペイロード、および約7つのタイムスロット301(例えば、タイムスロット301a~タイムスロット301g)の伝送時間のように形成された信号を介して伝送され得る。また、低電力信号は長距離で伝送され得て、よって、低電力信号は相対的に遠くのノードに受信され得る。いくつかの実施態様において、400kHzのチャネル幅は特定の1つの通信チャネルによって表され得て、例えば、約903.4MHzの中心周波数、または約903.2MHzから約903.6MHzまでの周波数範囲を含む通信チャネル302dによって表され得る。
【0019】
また、高速通信304は、中距離伝送可能な高電力信号を介して伝送され得て、例えば、約1200キロヘルツ(kHz)のチャネル幅、約400キロビット毎秒(kbps)の最小データレート、約1500バイトの最大物理層(PHY)ペイロード、および約2つのタイムスロット301(例えば、タイムスロット301d~タイムスロット301e)の伝送時間のように形成された信号を介して伝送され得る。いくつかの実施態様において、1200kHzのチャネル幅は、400kHzのチャネルが複数隣接することによって表され得て、例えば、隣接チャネル302f、チャネル302gおよびチャネル302hによって表され得る。ただし、信号チャンネル幅、データレート、PHYペイロード、および伝送時間の組み合わせも可能である。
【0020】
いくつかの実施態様において、混合信号伝送環境300において伝送される情報は、利用可能なチャネル302の数量に基づく帯域幅で伝送される。例えば、低速通信303は、相対的に低い帯域幅でチャネル302dを介して伝送され得る。また、高速通信304は、相対的に高い帯域幅で組み合わせたチャネル302f~チャネル302hを介して伝送され得る。チャネルの最大データレートはシャノンの定理(Shannon theorem)を用いて計算され得る。シャノンの定理によると、最大データレートはチャネル帯域幅(Hz)と、信号対雑音比に関連する対数とに基づく。いくつかの実施態様において、より広いチャネル幅(例えば、より広範囲の周波数)によれば、チャネルを介して伝送されるより高い最大データレートが可能となる。また、より狭いチャネル幅(例えば、より狭範囲の周波数)によれば、チャネルを介して伝送されるより低い最大データレートが可能となる。いくつかの実施態様において、複数の隣接チャネルを介して伝送される情報は、高いデータレートで伝送され得て、例えば、隣接チャネルの組み合わせた周波数範囲に基づくデータレートで伝送され得る。
【0021】
図4は混合信号伝送環境400の例示を示す図であり、混合信号伝送環境400において、様々な帯域幅に関連する通信が伝送され得る。例えば、混合信号環境400は複数のタイムスロット401a~タイムスロット401sおよび複数の通信チャネル402a~通信チャネル402iを有し、本開示では、タイムスロット401a~タイムスロット401sをタイムスロット401と総称し、通信チャネル402a~通信チャネル402iを通信チャネル402と総称する。いくつかの場合において、混合信号環境400は少なくとも2つの信号を含んでもよく、当該信号は異なる伝送チャネル幅を有する。混合信号環境400は擬似乱数シーケンスに基づいて生成されたFHSSも含んでもよい。
【0022】
いくつかの実施態様において、混合信号環境400において伝送される情報は、混合信号環境400のために決定されるチャネルホッピングシーケンスに基づいて伝送され得る。また、チャネルホッピングシーケンスは、複数種類の通信又は伝送モードに基づいて決定され得る。例えば、低速通信404は混合信号環境400において伝送される1つ目の通信であってもよい。この非限定的な例示において、チャネルホッピングシーケンス内の第1位置は、1つもしくは複数のタイムスロット401またはチャネル402fに関連付けられてもよい。第1のノード、例えば、メッシュネットワークに含まれる測定ノードは、チャネルホッピングシーケンス内の第1位置に基づいて伝送され得て、例えば、第1のタイムスロット401aに第1のチャネル402fを介して伝送され得る。次のタイムスロット401bには、追加の通信はまだ開始していない(例えば、メッシュネットワークにおいて追加の通信を開始するノードがない)。
【0023】
タイムスロット401cにおいて、高速通信403は混合信号環境400において伝送される2つ目の通信であってもよい。この非限定的な例示において、高速通信403は、チャネル402b、チャネル402cおよびチャネル402dなどの追加のチャネルを介してより高い帯域幅で伝送され得る。例えば、チャネルホッピングシーケンス内の第2位置は、1つまたは複数の第2のタイムスロット401c、チャネル402c、および、1つまたは複数の追加のチャネル402dまたは追加の402bに関連してもよい。この場合において、ホッピングシーケンスは少なくとも中心のチャネル402cを示してもよい。第2のノードは、チャネルホッピングシーケンス内の第2位置に基づいて通信していてもよく、例えば、チャネル402cを介して高速通信403を伝送することによって通信していてもよい。また、第2のノードは、高速通信403を伝送するために、指示される中心のチャネル402cに隣接チャネル、例えば、チャネル402bおよびチャネル402dにアクセスしてもよい。
【0024】
別の実施態様において、タイムスロット401eにおいて、追加のノードが高速通信405を伝送している。この場合において、ホッピングシーケンスは、チャネル402gがタイムスロット401eにおいて利用可能であることを示す追加位置を含む。また、追加のノードは高速通信405を伝送するために隣接チャネル402fおよびチャネル402hにアクセスしてもよい。隣接チャネルにアクセスする結果、衝突イベント406が起こる。例えば、低速通信404および高速通信405が同じ1つまたは複数のタイムスロットに同じ1つまたは複数のチャネルで(例えば、タイムスロット401eおよびタイムスロット401fにチャネル402fで)送信されるところ、衝突イベントが起こる。あるいは、複数の高速通信または複数の低速通信が同じタイムスロットに同じチャネルで伝送されるときに起こる。いくつかの場合において、衝突イベントの結果、受信するノードにおいて通信ロス(communication loss)が起こる。
【0025】
また、特定のチャネルで伝送する要素は、隣接チャネルで不用意に伝送を行うことがあり得る。例えば、要素が相対的に高い電力で伝送を行っているとき、伝送は、特定のチャネルに含まれていないものの、当該特定のチャネル内の周波数に周波数スペクトル内では近い周波数で検出され得る。隣接チャネルが伝送のために要素に振り当てられていないが、伝送に関する電力は1つまたは複数の隣接チャネルで検出可能となっている(例えば、「電力漏洩(power leakage)」)。この伝送に関するような電力の「漏洩」は隣接チャネルにおける干渉を起こし得る。
【0026】
いくつかの実施態様において、利用可能な複数のチャネルのスペクトル全体から、様々な利用可能なチャネルをホッピングシーケンスに振り当てる(例えば、ホッピングシーケンスを利用可能な複数のチャネルに「広げる」)ことにより、メッシュネットワークにおける伝送を改善することができる。例えば、ホッピングシーケンスを利用可能なチャネルに拡散することによれば、別々のネットワーク要素による別々の通信のために用いられる隣接チャネルにおける衝突イベントなどの衝突イベントの可能性を低減することができる。また、ホッピングシーケンスを利用可能なチャネルに拡散することによれば、振り当てられたチャネルに隣接チャネル内の周波数による電力漏洩からの干渉などの干渉の可能性を低減することができる。
【0027】
いくつかの実施態様において、ガードチャネル(guard channel)は通信チャネル402から選択され、特定の通信チャネル(またはチャネルのグループ)と別の通信チャネルとの間のバッファとして提供され得る。例えば、チャネル402eは、通信チャネル402fに隣接するガードチャネル402eとして選択され得る。ガードチャネル402eは、通信チャネル402fと、通信チャネル402dなどの別のチャネルとの間のバッファを提供するために、予約され得る。例えば、ガードチャネル402eは、通信チャネル402fの周波数範囲に近いが、ほとんど、または全くデータが伝送されていない特定の周波数範囲を含んでもよい。また、ガードチャネルはある時間期間に対して、例えば、ガードされている通信チャネルに関連するタイムスロットに基づく時間期間に対して、予約され得る。例えば、ガードチャネル402eは、通信チャネル402fで伝送される低速通信404の期間に基づいて、タイムスロット410a~タイムスロット410gに対して予約され得る。いくつかの場合において、ガードチャネルは通信チャネルからのバッファを提供してもよく、よって、別の通信チャネルにおける伝送は特定の通信チャネルでの伝送に干渉することがない。
【0028】
いくつかの実施例において、ホッピングシーケンスのために選択されるチャネルに加えて、チャネルは、ブラックリストに含まれてもよく、または、ホワイトリストに含まれなくてもよい。例えば、チャネルホッピングシーケンスは少なくとも次のチャネルに対応する少なくとも1つの擬似乱数に基づいて生成され得て、よって、チャネルはホッピングシーケンス内の特定の位置に振り当てられる。追加のチャネル、例えば、様々な伝送モードに関連するガードチャネルまたは隣接チャネルは、特定の位置に関連してもよい。ブラックリストは振り当てられたチャネルおよび追加のチャネルを含むように更新され得て、または、ホワイトリストは振り当てられたチャネルおよび追加のチャネルを除外するように更新され得る。ブラックリストは、例えば、ホッピングシーケンス内の特定の位置への振り当てに対して利用不可のチャネルのリスト(または他の指示)を含むデータオブジェクトを含んでもよい。また、ホワイトリストは、例えば、特定の位置への振り当てに対して利用可能なチャネルのリスト(または他の指示)を含むデータオブジェクトを含んでもよい。
【0029】
図5は、マルチ帯域幅伝送環境を作成するプロセス500の例示を示すフローチャートであり、当該マルチ帯域幅伝送環境にいて、チャネルのブラックリストのサブセットおよびチャネルのホワイトリストのサブセットを決定することによって、信号衝突を最小化にする。いくつかの実施例において、図1図4に関して説明したように、シーケンス生成モジュールを実行する計算装置は、適したプログラムコードを実行することによって、図5に示された動作を行う。例示の目的のために、図1図4に示された例示に関してプロセス500を説明する。ただし、他の実施例もあり得る。
【0030】
ブロック502において、プロセス500は、チャネルのグループの指示を受信し、それぞれのチャネルは、メッシュネットワーク100などのメッシュネットワーク上での伝送に利用可能なそれぞれの周波数範囲を含むことを含む。いくつかの場合において、メッシュネットワークはIEEE802.15.4によって規制された周波数帯域を用いて通信してもよく、利用可能な総帯域幅は認証(authorize)されて許可(license)されたまたは許可されていない通信帯域によって規制され得る。ある非限定的な例示において、認証された通信帯域は902MHzおよび928MHzに境界が付けられ得る。この例示において、利用可能な総帯域幅は26MHzであり得て、チャネルの数量は、利用可能な総帯域幅および所望のチャネル幅の商によって規制され得る。例えば、26MHzの利用可能な総帯域幅を用いて400kHzのチャネル幅を取得するためなら、利用可能なチャネルの数量は65となる(例えば、400kHz×65=26MHz)。1つの実施態様において、所望のチャネル幅は所望のデータレート、例えば、シャノンの定理によって指定されるデータレートをサポートするように設計され得る。
【0031】
ブロック504において、プロセス500は擬似乱数、例えば、周波数ホッピングスペクトラム拡散方式(frequency hopping spread spectrum)の環境に用いられ得る擬似乱数の指示を受信することを含む。いくつかの場合において、擬似乱数は9ビットの擬似乱数(PN9)の生成器によって生成され得る。別の実施態様において、他の乱数生成器または擬似乱数生成器は利用され得る。特定の実施例において、ブロック504に関する動作はプロセス500における様々な時点で行われ得る。例えば、擬似乱数生成器からの第1番号はブロック502に関する動作の後で受信され得て、擬似乱数生成器からの第2番号はブロック510またはブロック412などの別のブロックに関する動作の後で受信され得る。
【0032】
ブロック506において、プロセス500は、擬似乱数生成器からの第1番号に基づいて、第1位置において、チャネルのグループからの第1のチャネルをホッピングシーケンスに振り当てることを含む。例えば、第1位置は、ブロック504でPN9生成器から受信される第1番号に基づいて、第1のチャネル、第1のタイムスロット、またはその両方に関連してもよい。いくつかの場合において、チャネルのグループは、通信に対して利用可能なすべてのチャネルのリストであってもよく、例えば、ブロック502で利用可能なチャネルとして予約されるチャネルのリストであってもよい。
【0033】
ブロック508において、プロセス500は、第1のチャネルに基づいて、チャネルのグループから、追加のチャネル、例えば、第1のチャネルに隣接する追加のチャネルを選択することを含む。例えば、隣接チャネルは、第1のチャネルの周波数範囲(例えば、約903.2MHzから約903.6MHzまで)に連続した周波数範囲(例えば、約902.8MHzから約903.2MHzまで)を有してもよい。よって、第1のチャネルと追加のチャネルとの組み合わせた幅は隣接する周波数範囲(例えば、約902.8MHzから約903.6MHzまで)を含む。1つの実施態様において、チャネルのグループから追加のチャネルを選択することは、複数の追加のチャネルを選択することを含んでもよく、例えば、選択される追加のチャネルに隣接するガードチャネルも選択され得る。ガードチャネルの一例は、通信チャネル(複数可)に対してバッファを提供するために予約されるチャネルである。非限定的な例示として、追加のチャネルは、チャネルのグループから第1のチャネルに隣接して次に高いチャネルとして選択され得て、ガードチャネルは追加のチャネルに隣接して次に高いチャネルであってもよい。別の実施態様において、高速通信または低速通信のための所望のチャネル幅に基づいて、複数の追加のチャネルは選択され得る。いくつかの場合において、1つまたは複数の追加のチャネル(任意のガードチャネルを含む)はホッピングシーケンス内の第1位置に関連してもよい。
【0034】
ブロック510において、プロセス500は、チャネルのグループのブラックリストのサブセットを決定することを含み、ブラックリストのサブセットは、第1のチャネルおよび追加のチャネルを含み、例えば、ブロック506で振り当てられた第1のチャネル、および、ブロック508で選択される1つまたは複数の追加のチャネルを含む。いくつかの場合において、チャネルのブラックリストのサブセットは以前振り当てられたチャネル、例えば、振り当てられた第1のチャネル、および1つまたは複数の選択される追加のチャネルを含む。例えば、通信チャネル402から、チャネル402fなどの第1のチャネルが振り当てられて追加のチャネル402gが選択される場合、チャネルのブラックリストのサブセットはチャネル402fおよびチャネル402gを含んでもよい。いくつかの場合において、振り当てられたチャネル、およびガードチャネルなどの選択されるチャネルとの近接度に基づいて、別のチャネルもブラックリストのサブセットに追加され得る。いくつかの実施態様において、ブロック510に関する動作はプロセス500に含まなくてもよい。
【0035】
ブロック512において、プロセス500は、チャネルのグループのホワイトリストのサブセットを決定することを含み、ホワイトリストのサブセットは第1のチャネルおよび追加のチャネルを除外する。いくつかの場合において、ホワイトリストのサブセットはブラックリストのサブセットとは逆の集合(inverse set)であってもよい。例えば、第1のチャネルおよび追加のチャネルがホワイトリストのサブセットに含まれていない場合、当該第1のチャネルおよび追加のチャネルはブラックリストのサブセットに含まれ得る。いくつかの場合において、ホワイトリストのサブセットは、チャネルのグループにおいて第1のチャネルおよび追加のチャネルを除いたすべての利用可能な通信チャネルを含んでもよい。別の実施態様において、ホワイトリストのサブセットは、チャネルのグループにおいてブラックリストのサブセットの元(member)であるチャネルを除いたすべての利用可能な通信チャネルを含んでもよい。いくつかの実施態様において、ブロック512に関する動作はプロセス500に含まなくてもよい。
【0036】
ブロック514において、プロセス500は、擬似乱数生成器からの第2番号に基づいて、第2位置において、ホワイトリストのサブセットから第2のチャネルをホッピングシーケンスに振り当てることを含む。例えば、ホワイトリストのサブセットは、以前振り当てられたチャネルを除いてチャネルのグループのすべての利用可能なチャネルを含んでもよく、当該以前振り当てられたチャネルはブラックリストのサブセットの元であり得る。1つの実施態様において、ホワイトリストのサブセットから擬似乱数によって選択された第2のチャネルがホッピングシーケンスに振り当てられる。例えば、第2のチャネル、または第2のタイムスロット、またはその両方は第2のタイムスロットに振り当てられ得る。また、高速通信または低速通信は第2のタイムスロットにおいて第2のチャネルで開始され得る。いくつかの実施態様において、第2位置は、ブロック504において擬似乱数生成器から受信される第2番号に基づいて、第2のチャネル、または第2のタイムスロット、またはその両方に関連してもよい。
【0037】
いくつかの実施態様において、選択される(または選択されない)確率を調整するように、ホワイトリスト(またはブラックリスト)内のチャネルは重み付けされ得る。例えば、第1のチャネルおよび追加のチャネル(複数可)がブラックリストに含まれている場合、ホワイトリストのサブセット内のチャネルは、その周波数がブラックリストされたチャネルにどの位近いかに基づいて重み付けされ得る。例えば、重み付けにより、チャネルがホッピングシーケンスにおける次のチャネルとして選択される確率が調整可能である。ブラックリストされたチャネルの周波数に、周波数スペクトル上で近い周波数を含むチャネルは、より低い選択確率を有するように重み付けされ得て、ブラックリストされたチャネルから離れた周波数を有するチャネルは、より高い選択確率を有するように重み付けされ得る。いくつかの場合において、選択確率の重み付けにより、利用可能なスペクトルにわたるホッピングシーケンスの拡散を改善することができる。また、選択確率の重み付けにより、衝突イベントまたはメッシュネットワークにおいて起こる他の干渉の可能性を低減することができる。
【0038】
プロセス500には、チャネルのブラックリストのサブセットおよびホワイトリストのサブセットを決定することによってマルチ帯域幅伝送環境を作成することが説明されるが、別の実施例もあり得る。例えば、チャネルホッピングシーケンスは、マルチ帯域幅伝送環境の利用時に決定され得て、例えば、環境内に現在伝送されている1つまたは複数の通信に基づいてチャネルをホッピングシーケンス内の位置に振り当てることによって決定され得る。チャネルは、当該チャネルが1つまたは複数の現在の通信によって利用されていないと判断したことに基づいて、ホッピングシーケンスに振り当てられ得る。このような実施例は特許請求の範囲内に含まれるように思われている。
【0039】
いくつかの実施例において、チャネルホッピングシーケンスは当該シーケンスの利用前に生成され得る。例えば、チャネルホッピングシーケンスは、その後の通信に用いられるメッシュネットワークのために、(例えば、ネットワークにおけるノードによって、ヘッドエンドシステムによって)メッシュネットワークに対して生成され得る。追加的にまたは代替的に、チャネルホッピングシーケンスは、例えば、それぞれのタイムスロットにおいてホッピングシーケンスに次のチャネルを振り当てることによって、当該シーケンスの利用中に生成され得る。例えば、第1のタイムスロット中に、シーケンス内の第2のチャネルは第2のタイムスロットに振り当てられ得て、第2のタイムスロット中に、シーケンス内の第3のチャネルは第3のタイムスロットに振り当てられ得る。
【0040】
いくつかの実施例において、チャネルホッピングシーケンスは部分的にまたはその全体で繰り返してもよい。例えば、繰り返すホッピングシーケンス内の最後の位置に関連するタイムスロットが一旦通過すると、次のタイムスロットは繰り返すホッピングシーケンス内の第1位置に関連してもよい。いくつかの場合において、1つまたは複数の最後のチャネル(例えば、繰り返すホッピングシーケンスの最後にある位置におけるチャネル)は1つまたは複数の最初のチャネル(例えば、開始位置におけるチャネル)に基づいて振り当てられる。例えば、ホッピングシーケンスを生成するノードは、最初の位置に振り当てられるチャネルを含むブラックリストに基づいて、シーケンスにおける最後の位置を判断してもよい。最初の振り当てられるチャネルを有するブラックリストの利用によれば、特定のチャネルがホッピングシーケンス内の最後の位置と最初の位置とともに振り当てられる可能性を低減することができる。追加的にまたは代替的に、1つまたは複数の最初のチャネルは、シーケンス内の1つまたは複数の最後のチャネルに基づいて振り当てられる。例えば、ホッピングシーケンスを生成するノードは、第1位置に振り当てられるチャネルを含むブラックリストに基づいて、最初の位置を判断してもよい。
【0041】
いくつかの場合において、以前のホッピングシーケンスの完了後の利用のために、その後のチャネルホッピングシーケンスが生成され得る。例えば、以前のホッピングシーケンス内の最後の位置に関連するタイムスロットが一旦通過すると、その後のホッピングシーケンスは擬似乱数生成器から受信された追加のデータに基づいて生成され得る。その後のホッピングシーケンスは、以前のホッピングシーケンスからのブラックリスト、またはホワイトリスト、またはその両方に基づいて生成され得る(例えば、ブラックリストまたはホワイトリストはホッピングシーケンスに「内包(wrap)」される)。例えば、前のホッピングシーケンスに関連するブラックリストが、特定なチャネルを利用不可であることを示す場合(例えば、特定なチャネルが以前のホッピングシーケンス内の最後の位置に振り当てられるため利用不可である場合)、追加のホッピングシーケンス内の第1位置は、利用可能なチャネルのホワイトリスト(例えば、当該特定のチャネルを除外する)に基づいて振り当てられ得る。
【0042】
いくつかの場合において、低速伝送モードなどの第1伝送モードに関連する第1時間期間に対して、第1のチャネルは、ホワイトリストから除外されてもよく、または、ブラックリストに含まれてもよい。第1時間期間後、チャネルがある位置においてホッピングシーケンスに振り当てられるとき、ホワイトリスト(またはブラックリスト)は第1のチャネルを含む(または除外する)ように更新され得る。よって、第1時間期間後に、第1のチャネルを追加の位置においてホッピングシーケンスに振り当てることが可能となる。例えば、図3は、ホッピングシーケンにおいて最大7つの位置に対応する7つのタイムスロットの時間期間に対して、チャネル302dがホワイトリストから除外され得る(またはブラックリストに含まれ得る)ことを示している。
【0043】
さらに、追加のチャネル(例えば、第1のチャネルに隣接するガードチャネルおよび/または通信チャネル)は、高速通信などの第2伝送モードに関連する第2時間期間に対して、ホワイトリストから除外されてもよく、または、ブラックリストに含まれてもよい。第2時間期間後、チャネルがある位置においてホッピングシーケンスに振り当てられるとき、ホワイトリスト(またはブラックリスト)は第1のチャネルを含む(または除外する)ように更新され得る。よって、第2時間期間後に、追加のチャネルを追加の位置においてホッピングシーケンスに振り当てることが可能となる。いくつかの場合において、例えば、追加の位置が第2時間期間後または第1時間期間前にある場合、ホワイトリストは追加のチャネルを含んで第1のチャネルを除外するように更新され得る。例えば、図3は、7つのタイムスロットの時間期間後チャネル302dがホワイトリストに追加され得るとともに、2つのタイムスロットの時間期間後チャネル302fがホワイトリストに追加され得ることを示している。また、ブラックリストは追加のチャネルを除外し第1のチャネルを含むように更新され得る。複数の伝送モードに関連するチャネル、およびより長いまたは短い時間期間を含めて、別の伝送モードとチャネル振り当てと時間期間との組み合わせが可能である。
【0044】
図6は、チャネルホッピングシーケンスに関連するホワイトリストなどの、チャネルのホワイトリストを修正するためのプロセス600の例示を示すフローチャートである。いくつかの実施例において、図1図5に関して説明したように、シーケンス生成モジュールを実行する計算装置は、適したプログラムコードを実行することによって、図6に示された動作を行う。例示の目的のために、図1図5および図7図9に示された例示に関してプロセス600を説明する。ただし、他の実施例もあり得る。いくつかの実施例において、ホワイトリスト、ブラックリスト、またはその両方は、本開示の他の箇所で説明されるように、通信のための伝送の様々なモードに関連する時間期間に基づいて更新され得る。
【0045】
ブロック602において、プロセス600は、図5に関して説明したように生成されるチャネルホッピングシーケンスなどのチャネルホッピングシーケンスを受信することを含む。1つの実施態様において、チャネルホッピングシーケンスはホワイトリストに関連し、例えば、チャネルホッピングシーケンスにおける利用に対して利用可能なチャネルのホワイトリストのサブセットなどに関連する。ホッピングシーケンスに含まれるチャネルはタイムスロットまたは位置のそれぞれに関連してもよい。例えば、ホッピングシーケンスは第1のタイムスロットに関連する第1のチャネルを含んでもよく、当該第1のチャネルはホッピングシーケンス内の第1位置にある。第1のチャネルは擬似乱数生成器からの第1擬似乱数に基づいて振り当てられ得る。いくつかの実施例において、チャネルホッピングシーケンスはPN9生成器の出力(または修正される出力)に基づいてもよい。例えば、PN9生成器は擬似乱数または擬似乱数シーケンスを生成してもよく、当該擬似乱数または擬似乱数シーケンスは、本開示の他の箇所で説明されるように、チャネル幅および伝送時間によって規制された通信に基づいて修正され得る。チャネルホッピングシーケンスに関連するホワイトリストは第1のチャネルを除外してもよい。
【0046】
ブロック604において、プロセス600は、第1のタイムスロットに関連する第1のチャネルの予約時間期間を計算することを含む。いくつかの実施態様において、予約時間期間は、第1のタイムスロットと伝送モードに関連するタイムスロットの数量との合計、または、第1のタイムスロットと第1のチャネルを介して伝送される情報に関連するタイムスロットの数量との合計に基づく。例えば、図3に関して説明したように、低速通信303は通信チャネル302dを介して伝送され得る。いくつかの場合において、低速通信303はある数量のタイムスロット301a~タイムスロット301gにわたって伝送される。また、通信チャネル302dは、低速通信303に関連するタイムスロット301a~タイムスロット301gに基づいて、7つのタイムスロットの予約時間期間を有してもよい。
【0047】
ブロック605において、プロセス600は、第2位置において、第2のタイムスロットに関連する第2のチャネルをホッピングシーケンスに振り当てることを含む。いくつかの場合において、第2のチャネルは、PN9擬似乱数生成器からの追加の出力(または修正される出力)に基づいて、例えば、追加の擬似乱数に基づいて、ホッピングシーケンスに振り当てられ得る。
【0048】
ブロック606において、プロセス600は、(例えば、第1のチャネルの)予約時間期間を、第2のチャネルに関連する第2のタイムスロットと比較することを含む。例えば、第2のチャネルはタイムスロット301jと関連してもよい。ブロック606に関する動作においては、通信チャネル302dの予約時間期間(例えば、低速通信303に関連するタイムスロット301a~タイムスロット301g)を第2のタイムスロット301jと比較してもよい。
【0049】
ブロック608において、プロセス600は、第2のタイムスロットが第1のチャネルの予約時間期間の後にあるか否かを判断することを含む。例えば、第2のタイムスロット301jは低速通信303に関連する最後のタイムスロット(例えば、タイムスロット301g)の後にあるか否かが判断され得る。
【0050】
ブロック608に関連する動作において、第2のタイムスロットが第1のチャネルの予約時間期間の後ではないと判断した場合(例えば、第2のタイムスロットは予約時間期間の終了前にある場合)、プロセス600はブロック602またはブロック604などの別のブロックを行ってもよい。例えば、通信チャネル302dなどの第1のチャネルを除外するホワイトリストは修正されないままであってもよく、それによって、第1のチャネルはホワイトリストに含まれないままとなる。
【0051】
ブロック608に関連する動作において、第2のタイムスロットが第1のチャネルの予約時間期間の後にあると判断した場合(例えば、第2のタイムスロットは予約時間期間の終了後にある場合)、プロセス600はブロック610などの別のブロックを行ってもよい。ブロック610にいて、プロセス600は、チャネルホッピングシーケンスに関連するホワイトリストを修正することを含む。いくつかの実施態様において、ホワイトリストは第1のチャネルを含むように更新され得る。例えば、第2のタイムスロット310jが通信チャネル302dの予約時間期間の後にある(例えば、タイムスロット301gの後にある)と判断したことに応じて、混合信号伝送環境300のチャネルホッピングシーケンスに関連するホワイトリストは、例えば、通信チャネル302dを含むように修正され得る。
【0052】
いくつかの実施態様において、プロセス600に関する動作は、前の位置においてホッピングシーケンスに振り当てられていた通信チャネルを解放してもよい。よって、追加の位置において、または追加の通信のために、解放された通信チャネルを再利用することができる。さらに、プロセス600に関する動作は、様々なチャネルのそれぞれに関連する各伝送モードに基づいて、特定の位置に振り当てられる様々なチャネルを解放してもよい。例えば、図7に関して説明される混合信号伝送環境700に関連するホッピングシーケンス内に、チャネル702c、チャネル702d、およびチャネル702eのそれぞれは第1位置かつ第1のタイムスロット(例えば、タイムスロット701a)においてホッピングシーケンスに振り当てられ得る。チャネル702dは、第1伝送モード(例えば、低帯域幅モード)に関連してもよく、7つのタイムスロット(例えば、タイムスロット701a~タイムスロット701g)の予約時間期間を有してもよい。チャネル702cおよびチャネル702eは、第2伝送モード(例えば、高帯域幅モード)に関連してもよく、2つのタイムスロット(例えば、タイムスロット701a~タイムスロット701b)の予約時間期間を有してもよい。いくつかの実施例において、混合信号伝送環境700に関連するホワイトリスト(またはブラックリスト)は、様々なチャネルに関連する伝送モードのそれぞれに基づいて更新され得る。例えば、プロセス600に関する動作を実行するシーケンス生成モジュールは少なくともチャネル702fをホッピングシーケンス内の第2位置に、例えば、タイムスロット701gにおいて、振り当ててもよい。シーケンス生成モジュールは、第2位置の第2のタイムスロット(例えば、タイムスロット701g)が第1位置のタイムスロット(例えば、タイムスロット701a)の後にあると判断してもよい。また、シーケンス生成モジュールは、チャネル702c、チャネル702d、およびチャネル702eのそれぞれの予約時間期間を第2のタイムスロットと比較してもよい。第2のタイムスロット(例えば、タイムスロット701g)がチャネル702dの予約時間期間の前に、かつチャネル702cおよびチャネル702eの予約時間期間の後にあると判断したことに応じて、環境700のためのホワイトリストは、チャネル702cおよびチャネル702eを含んでチャネル702dを除外する(またはチャネル702dを除外し続ける)ように更新され得る。いくつかの場合において、特定の伝送モード(例えば、高帯域幅モード)に関連するチャネルは、別の伝送モード(例えば、低帯域幅モード)に当該チャネルが関連付けられる前に、ホッピングシーケンスの位置における再利用のために解放される。
【0053】
また、ホワイトリストの更新によれば、シーケンス生成モジュールはブラックリストを更新することができる。例えば、チャネルホッピングシーケンスに関連するブラックリストは、1つまたは複数のチャネルがチャネルホッピングシーケンスへの振り当てに対して利用不可である(例えば、すでに振り当てられた、または、すでに振り当てられた別のチャネルでの伝送に対して衝突を起こし得る)ことを表す。いくつかの場合において、ブラックリストはホワイトリストを反転したものである。さらに、ホワイトリストとブラックリストともチャネルホッピングシーケンスに基づいて(例えば、すでに振り当てられたチャネルに基づいて)決定され得る。
【0054】
図7は、本開示の方法に基づく混合信号伝送環境700を示す図である。例えば、伝送環境700は複数のタイムスロット701a~タイムスロット701sおよび複数の通信チャネル702a~通信チャネル702iを有し、本開示では、タイムスロット701a~タイムスロット701sをタイムスロット701と総称し、通信チャネル702a~通信チャネル702iを通信チャネル702と総称する。いくつかの場合において、混合信号環境700は、異なる伝送チャネル幅を有する少なくとも2つの信号を含んでもよい。混合信号環境700においてはFHSSの実施、例えば、擬似乱数シーケンスに基づいて生成されるチャネルホッピングシーケンスの実施が可能である。いくつかの場合において、図7での特定の実施態様は図8を参照するとよりよく理解され得る。
【0055】
いくつかの実施態様において、メッシュネットワークに含まれる1つまたは複数のノードは、生成されるチャネルホッピングシーケンスに基づいて混合信号環境700において情報を伝送してもよい。例えば、ノード通信703はタイムスロット701aから開始してもよい。この例示において、チャネルホッピングシーケンスはタイムスロット701aにおけるチャネル702dを含む。ノード通信703は低帯域幅モードまたは高帯域幅モードで伝送され得る。1つの実施態様において、伝送モードはリンク品質指標、またはリンク品質評価モジュールによって決定される指標などの他のファクタに基づいて選択され得る。伝送モードの追加的な実施態様については図8を参照しながら説明する。混合信号環境700において、複数のノード通信、例えば、ノード通信703、ノード通信704、ノード通信705、ノード通信706、およびノード通信707はそれぞれに高帯域モードまたは低帯域幅モードで伝送され得る。非限定的な例示において、ノード通信703は低帯域幅モードで伝送され得る一方、ノード通信704は高帯域幅モードで伝送され得る。1つの実施態様において、ノードが1つまたは複数の特定のチャネルで通信しているとき、当該特定のチャネルは、その通信の期間に対してチャネルホッピングシーケンスから削除され得る。例えば、ノードが通信703を伝送しているとき、通信703に関連するチャネル(例えば、チャネル702c~チャネル702e)は伝送の期間(高帯域幅モードのためのタイムスロット701a~タイムスロット701bにわたる期間、低帯域幅モードのためのタイムスロット701a~タイムスロット701gにわたる期間)に対してチャネルホッピングシーケンスから削除され得る。
【0056】
いくつかの場合において、ノードは、チャネルホッピングシーケンスによって指示されるチャネルで、指示されるチャネルに関連する予約時間にわたって、情報を伝送してもよい。例えば、ノードはノード通信703を高帯域幅通信としてチャネル702c~チャネル702eでタイムスロット701a~701bにわたって伝送してもよい。追加的または代替的な実施態様において、ノードは、ノード通信703を低帯域幅通信として、チャネル702dでタイムスロット701a~701gにわたって伝送してもよい。1つの実施態様において、チャネル予約は、伝送モードのために予約される最大伝送時間中にまたは当該最大伝送時間の後に終了してもよい。例えば、タイムスロット701gにおいて、ノード通信704はチャネル702eで伝送され得て、当該チャネル702eは(例えば、タイムスロット701a~タイムスロット701bにわたる)高帯域幅通信のためにノード通信703によって予約された。逆に、ノード通信704はチャネル702dで送信されなくてもよく、当該チャネル702dは(例えば、タイムスロット701gにわたる)低帯域幅通信のためにノード通信703によって予約された。いくつかの場合において、ガードチャネルは、利用され得て、本開示で説明されるような、高帯域幅通信チャネルまたは低帯域幅通信チャネルに隣接する追加のチャネルの予約を含んでもよい。いくつかの実施態様において、ガードチャネルは、より高い隣接チャネル(例えば、通信チャネルに隣接し、かつ通信チャネルより高い周波数を有するチャネル)、より低い隣接チャネル(例えば、通信チャネルに隣接し、かつ通信チャネルより低い周波数を有するチャネル)、またはその両方で実行され得る。
【0057】
図8は高帯域幅信号または低帯域幅信号の伝送のための予約伝送ブロックの例示を示す図であり、当該高帯域幅信号または低帯域幅信号は混合信号伝送環境800において情報を伝送するために用いられる。いくつかの場合において、混合信号伝送環境800は複数のタイムスロット801a~タイムスロット801sおよび複数の通信チャネル802a~通信チャネル802iを有し、本開示では、タイムスロット801a~タイムスロット801sをタイムスロット801と総称し、通信チャネル802a~通信チャネル802iを通信チャネル802と総称する。いくつかの場合において、混合信号環境800は、異なる伝送チャネル幅の伝送信号に運ばれる複数の通信に適している。図8は2つのノードの間において伝送される単一の通信に関して説明されるが、このような実施態様は、複数のノードの間において伝送される複数の通信にも適用できるであろう。
【0058】
例えば、図1に関して説明されるように、測定ノードは収集器ノードへの伝送に対して利用可能なデータを有する。いくつかの場合において、測定ノードは低帯域幅モードまたは高帯域幅モードで伝送する能力を有する。1つの実施態様において、測定ノードは少なくとも部分的にリンク品質指標に基づいて低帯域幅モードまたは高帯域幅モードを選択する。リンク品質指標の一例としては、信号強度基準(signal strength metric)、または、伝送ノードと受信ノードとの、成功する通信伝送を行うための能力に関する別の基準が挙げられる。例えば、リンク品質指標が閾値よりも高い場合、伝送ノードは示された高帯域幅モード通信804などの高帯域幅モード通信を用いて伝送してもよい。別の実施態様において、リンク品質指標が閾値以下である場合、伝送ノードは示された低帯域幅モード通信803などの低帯域幅モード通信を用いて伝送してもよい。
【0059】
1つの実施態様において、予約伝送ブロック805は特定の通信のために振り当てられ得て、よって、予約伝送ブロック805は高帯域幅モード通信と低帯域幅モード通信とものためにチャネルおよびタイムスロットを予約する。例えば、予約伝送ブロック805はタイムスロット801g~タイムスロット801lに対してチャネル802fを含み、例えば、低帯域幅モード通信803を含む。また、予約伝送ブロック805はタイムスロット801g~タイムスロット801hに対してチャネル802fを含み、例えば、高帯域幅モード通信804を含む。いくつかの場合において、高帯域幅通信モードと低帯域幅通信モードとも、任意の与えられた予約伝送ブロック805に関連してもよい。例えば、伝送ノードは、少なくとも部分的にリンク品質指標に基づいて、予約伝送ブロック805に含まれるチャネルとタイムスロットとを用いて成功する伝送を達成するためにどのモードが最適であるかを判断してもよい。
【0060】
任意の適した計算システムまたは計算システムのグループは本開示で説明される動作を行うために用いられる。例えば、図9は特定の実施態様に基づく計算環境の例示を示す図であり、当該計算環境は、本開示に説明されるようなメッシュネットワークのためのチャネルホッピングシーケンスを生成することができる。
【0061】
ノード901は、図1に関して説明されるネットワーク要素などの、メッシュネットワークにおけるネットワーク要素であってもよい。示されたノード901の例示は、1つまたは複数のメモリ装置904と通信可能に接続された1つまたは複数のプロセッサ902を含む。プロセッサ902は、コンピュータ実行可能なプログラムコードを実行し、またはメモリ装置904に記憶された情報をアクセスする。プロセッサ902の例示として、マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field-programmable gate array、FPGA)、または別の適した処理装置が挙げられる。プロセッサ902は1つを含める任意数量の処理装置を含んでもよい。
【0062】
メモリ装置904は、シーケンス生成モジュール905、リンク品質評価モジュール913、擬似乱数生成器915、通信チャネルリスト917、および、チャネルホッピングシーケンスの生成に関する別のパラメータまたはデータを記憶するために、任意の適した非一時的なコンピュータ可読媒体を含む。コンピュータ可読媒体はプロセッサにコンピュータ可読命令または他のプログラムコードを提供可能な、任意の電子的記憶装置、光学的記憶装置、磁気的記憶装置、または別の記憶装置を含んでもよい。コンピュータ可読媒体の非限定的な例示として、磁気ディスク、メモリチップ、ROM、RAM、ASIC、光ストレージ、磁気テープもしくは別の磁気ストレージ、または、処理装置がその中から命令を読み取れる別の任意の媒体が挙げられる。命令はコンパイラまたはインタプリタによってコードから生成されるプロセッサ固有の命令を含んでもよく、当該コードはC、C++、C#、Visual Basic(登録商標)、Java(登録商標)、Python、Perl、JavaScript(登録商標)、ActionScriptなどの任意の適したコンピュータプログラミング言語で記述される。
【0063】
ノード901は、入力装置または出力装置などのいくつかの外部装置または内部装置を含んでもよい。示されたノード901は、入力装置から入力を受信するまたは出力装置に出力を提供する入力/出力インタフェース(input/output interface、I/O interface)908を有する。バス906もノード901に含まれ得る。バス906はノード901の1つまたは複数の部品に通信可能に接続してもよい。
【0064】
ノード901は、図1図8に関して上述した1つまたは複数の動作をプロセッサ902に行わせるようにプロセッサ902を構成するプログラムコードを実行してもよい。プログラムコードは、例えば、シーケンス生成モジュール905と、リンク品質評価モジュール913と、擬似乱数生成器915と、通信チャネルリスト917と、本開示で説明される1つもしくは複数の動作を実行する、別の適したアプリケーションもしくはメモリ構造とのうちの1つまたは複数に関する動作を含む。プログラムコードは、メモリ装置904または任意の適したコンピュータ可読媒体に常駐され得て、プロセッサ902または任意の別の適したプロセッサによって実行され得る。いくつかの実施態様において、上述したプログラムコード、シーケンス生成モジュール905、リンク品質評価モジュール913、擬似乱数生成器915、通信チャネルリスト917、および、通信チャネルでの通信に関する別のパラメータまたは別のデータは、図9に示されたように、メモリ装置904に記憶される。追加的または代替的な実施態様において、シーケンス生成モジュール905、リンク品質評価モジュール913、擬似乱数生成器915、通信チャネルリスト917、および前述したプログラムコードのうちの1つまたは複数は、データネットワークを介してアクセス可能な1つまたは複数のメモリ装置に記憶され、例えば、クラウドサービスを介してアクセス可能なメモリに記憶される。
【0065】
図9に示されたノード901は少なくとも1つのネットワークインタフェース910も含んでもよい。ネットワークインタフェース910は、1つまたは複数のデータネットワーク912への有線データ接続または無線データ接続を確立するのに適した任意の装置または装置のグループを含む。ネットワークインタフェース910の非限定的な例示としては、イーサネットネットワークアダプタ、モデム、無線送信機などが挙げられる。測定ノード103のグループ、ヘッドエンドシステム101、および収集器102はネットワーク912を介してノード901に接続されている。ネットワーク912は、本開示に説明されるメッシュネットワークなどのメッシュネットワークを含む。いくつかの場合において、ネットワーク912は追加のネットワークを含み、例えば(非限定的に)、インターネット、専用ネットワーク(仮想プライベートネットワークを含む)、または任意の別の適したネットワークを含む。いくつかの実施態様において、測定ノード103のグループ、ヘッドエンドシステム101、または収集器102は、本開示で説明される動作のいくつかを行ってもよく、例えば、ホッピングシーケンスを生成してもよい。ノード901はネットワークインタフェース910を用いて、測定ノード103のグループ、ヘッドエンドシステム101、および収集器102と通信できてもよい。
【0066】
<一般的考慮>
特許請求の範囲に記載された主題の完全な理解を提供するために、多くの具体的な詳細が本開示に記載されている。しかしながら、当業者であれば、これらの具体的な詳細がなくても特許請求の範囲に記載された主題を実施することが可能である。別の例示において、当業者が知っているであろうという方法、装置またはシステムについては、特許請求の範囲に記載された保護対象があいまいにならないように、詳細に説明しない。
【0067】
特に明記していない限り、本明細書全体を通して、「処理」、「コンピューティング」、「計算」、「決定」、および「識別」などの用語を用いた説明は、計算装置の動作またはプロセスを指すと理解され得る。当該計算装置は、例えば、1つまたは複数のコンピュータ、または類似の電子計算装置(複数可)であってもよく、コンピューティングプラットフォームの、メモリ、レジスタ、もしくは別の情報記憶装置、送信装置、または表示装置内の物理的な電子(physical electronic)または磁気量(magnetic quantity)として表されるデータを操作または変換する。
【0068】
システムまたは本開示で説明されるシステムは、いかなる特定のハードウェアアーキテクチャまたは構成に限定されない。処理装置は、1つまたは複数の入力を条件とする結果を提供する、任意の適した部品の配置を含んでもよい。適した計算装置は、記憶されたソフトウェアにアクセスする、かつ汎用のマイクロプロセッサに基づく処理システムを含み、当該ソフトウェアは、処理システムを、汎用処理装置から、本件の保護対象の1つまたは複数の実施例を実施するのに専用の処理装置に、プログラミングまたは構成する。任意の適したプログラミング、スクリプト、または別の種類の言語または言語の組み合わせは、本開示に含まれる教示をソフトウェアによって実行することに用いられ得て、当該ソフトウェアは処理装置のプログラミングまたは構成に用いられる。
【0069】
本開示で説明される方法の実施例はこのような計算装置の動作によって行われ得る。上述した例示内に示されたブロックの順番は変更可能であり、例えば、ブロックの順番を変更したり、ブロックを組み合わせたり、および/またはブロックをサブブロックに分割したりしてもよい。特定のブロックまたはプロセスは平行に行われ得る。
【0070】
本開示に用いられる「適用」または「構成」という用語は開放的で包括的な用語として意味し、当該用語によっては、追加のタスクまたはステップを行うように適合または構成された装置を排除しない。また、用いられる「基づく」という用語は開放的で包括的であり、記載された1つまたは複数の条件または数値に「基づく」プロセス、ステップ、計算、または他の動作は、実際には、記載されたものに加えて、追加の条件または数値に基づくことがある。本開示に含まれる見出し、リスト、および番号は説明しやすいためのみに用いられ、制限しようとする意味としない。
【0071】
本件の保護対象に対してはすでにその具体的な実施例について詳細に説明したが、当業者であれば、前述した内容を理解すると、このような実施例の代替例、変化例、および均等例を容易に作成できることが理解されるであろう。したがって、本開示の提示は、制限のためではなく例示のためのものであり、かつ、当業者にとって容易になし得る、本件の保護対象に対する変更例、変化例、および/または追加例の包含を排除しないことが理解すべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9