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特許7155299キャリア要素の間隔保持のための複数部品支持要素
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-07
(45)【発行日】2022-10-18
(54)【発明の名称】キャリア要素の間隔保持のための複数部品支持要素
(51)【国際特許分類】
   F27D 5/00 20060101AFI20221011BHJP
   F27D 3/12 20060101ALI20221011BHJP
【FI】
F27D5/00
F27D3/12 Z
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2020570760
(86)(22)【出願日】2019-06-18
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-10-14
(86)【国際出願番号】 EP2019065977
(87)【国際公開番号】W WO2019243309
(87)【国際公開日】2019-12-26
【審査請求日】2021-02-18
(31)【優先権主張番号】102018114817.8
(32)【優先日】2018-06-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】507336477
【氏名又は名称】サン-ゴバン インドゥストリーケラミク レーデンタール ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】SAINT-GOBAIN IndustrieKeramik Roedental GmbH
【住所又は居所原語表記】Oeslauer Strasse 35, D-96472 Roedental, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100123593
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 宣夫
(74)【代理人】
【識別番号】100173107
【弁理士】
【氏名又は名称】胡田 尚則
(74)【代理人】
【識別番号】100217179
【弁理士】
【氏名又は名称】村上 智史
(72)【発明者】
【氏名】ハンス-ウルリッヒ ドルスト
(72)【発明者】
【氏名】ボルフガング シュナイダー
【審査官】川村 裕二
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2009/135801(WO,A1)
【文献】実開平06-010795(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2015/0241127(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F27D 1/00-99/00
F27B 1/00-21/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも上側部品(20)及び下側部品(30)を有する、キャリア要素(40)の間隔保持のための複数部品支持要素(10)であって、
前記下側部品(30)に提供されているスタッド(31)と前記上側部品(20)に提供されている開口部(21)とを介して、前記上側部品(20)を前記下側部品(30)に、前記スタッド(31)が軸方向の遊びを伴って前記開口部(21)に係止された状態で、着脱可能に軸方向に接続することができ、それによって、前記上側部品(20)と前記下側部品(30)との間でキャリア要素(40)を固定することができ、
前記スタッド(31)及び前記開口部(21)は、前記開口部(21)に前記スタッド(31)をねじ込み、それによって回転式接続を形成することができるようになっており、かつ前記開口部(21)への前記スタッド(31)の規定されたねじ込みの後で、前記回転式接続が外れることができ、そのようにして、前記スタッド(31)が、軸方向の遊びを伴って前記開口部(21)に係止されるようになっており、
ここで、
前記下側部品(30)が、ディスク形状の取り付け部(34)を有しており、この取り付け部の層厚が、端部に向かって減少している、
支持要素(10)。
【請求項2】
前記ディスク形状の取り付け部(34)の上面(37)が、前記スタッド(31)に向かって、円錐状の形状又はドーム形状である、請求項1に記載の支持要素(10)。
【請求項3】
前記ディスク形状の取り付け部(34)の底面(36)が、平坦である、請求項1又は2に記載の支持要素(10)。
【請求項4】
前記回転式接続が、ネジ接続として実施されており、前記下側部品(30)に提供されている前記スタッド(31)が、外側ネジ山(32)を有しており、前記上側部品(20)に提供されている前記開口部(21)が、内側ネジ山(22)を有している、請求項1~3のいずれか一項に記載の支持要素(10)。
【請求項5】
前記スタッド(31)が、前記外側ネジ山(32)の領域において、少なくとも1つの側において、平坦化された領域(39)又は溝を有しており、かつ、前記平坦化された領域(39)又は前記溝が、前記スタッド(31)の延在方向に平行に延在している、請求項4に記載の支持要素(10)。
【請求項6】
前記平坦化された領域(39)又は前記溝が、前記外側ネジ山(32)の全長にわたって延在している、請求項5に記載の支持要素(10)。
【請求項7】
前記スタッド(31)が、その自由末端部から見たときに、前記外側ネジ山(32)の背後に、アンダーカット部(33)を有しており、かつ、前記開口部(21)が、前記上側部品(20)の底面(28)から見たときに、前記内側ネジ山(22)の背後に、対応するアンダーカット部(23)を有している、請求項4~6のいずれか一項に記載の支持要素(10)。
【請求項8】
少なくとも上側部品(20)及び下側部品(30)を有する、キャリア要素(40)の間隔保持のための複数部品支持要素(10)であって、
前記下側部品(30)に提供されているスタッド(31)と前記上側部品(20)に提供されている開口部(21)とを介して、前記上側部品(20)を、前記下側部品(30)に、前記スタッド(31)が軸方向の遊びを伴って前記開口部(21)に係止された状態で、着脱可能に軸方向に接続することができ、それによって、前記上側部品(20)と前記下側部品(30)との間でキャリア要素(40)を固定することができ、
前記スタッド(31)及び前記開口部(21)は、前記スタッド(31)を前記開口部(21)に挿入し、それにより、前記スタッド(31)に提供されている少なくとも1つの突起(82)が、前記上側部品(20)の前記開口部(21)に提供されている少なくとも1つの溝形状ガイド(81)に係合され、そのようにして、バヨネット接続を確立することができるようになっており、かつ、
前記開口部(21)への前記スタッド(31)のさらなる挿入の後で、前記溝形状ガイド(81)内に延在する前記突起(82)が、このガイド(81)から外に出ることができ、それによって、前記バヨネット接続を外すことができ、そのようにして、その後に、前記スタッド(31)が前記開口部(21)において軸方向の遊びを伴って係止されるように、前記溝形状ガイド(81)が、延在しており
前記下側部品(30)が、ディスク形状の取り付け部(34)を有しており、この取り付け部の層厚が、端部に向かって減少している、
持要素(10)。
【請求項9】
前記ディスク形状の取り付け部(34)の上面(37)が、前記スタッド(31)に向かって、円錐状の形状又はドーム形状である、請求項8に記載の支持要素(10)。
【請求項10】
前記ディスク形状の取り付け部(34)の底面(36)が、平坦である、請求項8又は9に記載の支持要素(10)。
【請求項11】
前記上側部品(20)が、その下方の軸方向末端部に、設置表面(25)を有する広がった端部領域(24)を有しており、前記上側部品(20)が、この設置表面によって、前記支持要素(10)の前記上側部品(20)と前記下側部品(30)との間に固定可能なキャリア要素(40)に、押し付けられる、請求項1~10のいずれか一項に記載の支持要素(10)。
【請求項12】
前記上側部品(20)が、前記開口部(21)に直接に隣接して、その底面(28)に、中央揃え襟部(29)を有している、請求項1~11のいずれか一項に記載の支持要素(10)。
【請求項13】
チューブ状支持体(70)をさらに有しており、前記チューブ状支持体(70)が、前記上側部品(20)に押し被されている、請求項1~12のいずれか一項に記載の支持要素(10)。
【請求項14】
- 底面(43)、前記底面(43)とは反対側の上面、及び、少なくとも1つの穴部(41)を有しており、前記穴部(41)が、前記底面(43)に向かって拡大している、キャリア要素(40)、並びに、
- 少なくとも1つの、請求項1~13のいずれか一項に記載の支持要素(10)、
を、少なくとも有しており、
ここで、前記キャリア要素(40)が、前記複数部品支持要素(40)の前記上側部品(20)と前記下側部品(30)との間に固定されており、前記支持要素(10)の前記下側部品(30)の前記ディスク形状の取り付け部(34)が、前記穴部(41)に収容され、そのようにして、前記支持要素(10)が、前記キャリア要素(40)の前記底面(43)において、前記キャリア要素(40)から突出しないようになっている、
炉棚要素(50)。
【請求項15】
少なくとも、下方キャリア要素(40)及び少なくとも1つの上方キャリア要素(40)を有している炉棚(60)であって、
前記下方キャリア要素(40)が、少なくとも1つの、請求項1~13のいずれか一項に記載の支持要素(10)において、前記上側部品(20)と前記下側部品(30)との間で固定されており、前記少なくとも1つの上方キャリア要素(40)が、少なくとも1つの、請求項1~13のいずれか一項に記載の支持要素(10)において、前記上側部品(20)と前記下側部品(30)との間で固定されており、前記上方キャリア要素(40)を固定している前記少なくとも1つの支持要素(10)の前記下側部品(30)の前記底面(36)、又は、前記上方キャリア要素(40)の前記底面(43)が、前記下方キャリア要素(40)を固定している前記支持要素(10)の前記上側部品(20)又は前記チューブ状支持体(70)に押し付けられている、
炉棚(60)。
【請求項16】
前記下方キャリア要素(40)及び/又は前記少なくとも1つの上方キャリア要素(40)が、板状の形状である、請求項15に記載の炉棚(60)。
【請求項17】
前記下方キャリア要素(40)及び/又は前記少なくとも1つの上方キャリア要素(40)が、プレートスタンドとして実施されている、請求項15又は16に記載の炉棚(60)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、互いに積み重ねて配置されたキャリア要素(担体要素)のスペーシング(間隔保持)のための、特にはプレートセッターディスク又は焼成用バットなどの炉備品要素のスペーシングのための、複数部品支持要素(マルチパート支持要素)に関する。これらのキャリア要素は、手動で、又はさらには自動で、積み重ねられて、スタック又は塔を形成し、(スペーサとも呼ばれる)支持要素が、これらの間に距離を形成する。焼成される製品(被焼成製品)が、階層間に形成される空の空間に、導入される。被焼成製品のこの積み込みもまた、手動又は自動で行うことができる。
【背景技術】
【0002】
炉棚のための複数部品支持要素が、従来技術から、例えば、国際公開第2007/132276号から知られている。炉への自動の積み込み及び取出しのシステムのための二部品式のボルト留めされた連結支持体が開発されており、これが、緩く取り付けられており通常は一部品である支持体の実質的な不利な点を排除するために、使用されていた。緩く取り付けられており通常は一部品である支持体の不利な点は、そのような支持体と、その上方の棚、例えばプレートセッター(棚板)の形態の棚との間で、接着効果が起こる場合に、中央揃え穴部において慣用的にスタッドによってプレートセッターの平面に固定されている棚支持体の、その中央揃え穴部からの持ち上がりが、常に起こる、という点である。結果として、プレートセッターのスタック(積層体)を解体する際、及びプレートセッターのスタックを再構成する際に、作業サイクルの妨害、並びにプレートセッター及び被焼成物品の損傷が起こり、これらは、自動化された炉への積み込み・取出しシステムにおいて、共通である。
【0003】
国際公開第2007/132276号は、上側部品及び下側部品を有する複数部品支持要素を開示しており、下側部品の上部側に、外側ネジ山を有するスタッドが提供されており、これが、上側部品の底面における開口部に提供されている内側ネジ山に、ネジ留めされる。プレートセッター又は焼成用バットが、上側部品と下側部品との間で、棚として、固定的にネジ留めされる。この既存の解決策の不利な点は、支持体及びプレートセッター又は焼成用バットのために使用される、高度な温度耐性を有するセラミック材料の材料特性に起因して、ネジ山を有するスタッドに事前張力を適用することによって強固な非確動的接続を達成することができないという点である。炉における使用の間の熱応力が、多くの場合、ネジ山を有するスタッドの損傷、又はネジ留めされた接続の緩みを引き起こす。しかしながら、プレートセッター又は焼成用バットが支持要素の上側部品と下側部品との間で適切に締め留めされていない緩くネジ留めされた接続の場合においても、プレートセッター及びバット並びにその上方に位置する被焼成物品によってもたらされる重量の力の散逸に起因して、スタッドへの機械的応力が形成され、これが、同様に、ネジ山を有するスタッドの損傷をもたらす。
【0004】
独国特許出願公開第102008022159号明細書は、炉棚のための複数部品支持要素を開示しており、この支持要素は、上側部品及び下側部品を有しており、これらを、回転式接続によって脱着可能に軸方向に接続することができ、それによって、上側部品と下側部品との間で、棚を固定する。回転式接続は、一方の部品に提供されているスタッドと、それぞれの他方の部品に提供されておりスタッドをねじ込むことができる対応する開口部とによって、形成されている。回転式接続は、開口部へのスタッドの規定されたねじ込みの後で、回転式接続が再び外れ、それにより、スタッドが、開口部において軸方向の遊びを有して係止されるように、実施される。支持要素の下側部品は、ディスク形状の領域、及びディスク形状の領域から上向きに突出するスタッドを有しており、ディスク形状の領域が、その上部面において、スタッドに対して垂直でありリングの形状でスタッドを取り囲んでいる平面上の支持表面を有しており、それによって、棚が、上側部品と下側部品との間で固定される。
【0005】
独国特許出願公開第102008022159号明細書に開示されている複数部品支持要素は、上側部品を、その下方に配置されている関連する下側部品に係止することによって、上側部品の上方支持表面の、一段上の支持要素の下側部品への接着、又はその上方に配置されている棚への接着によって生じる、上側部品の意図しない持ち上がりを、防止する。さらに、炉棚が積層された状態における、独国特許出願公開第102008022159号明細書に開示されている複数部品支持要素の場合には、過剰な力、特には、スタッドの上方に配置さている棚、支持体、及び被焼成物品の全体の重量の力が、感受性のスタッドを介して、散逸しない。これは、なぜならば、稼働の間に、スタッドは、それを取り囲んでいる開口部に回転可能に接続されてはおらず、開口部内において、軸方向の遊びを有して延在しており、重量の力は、このために提供されている支持表面を介して、支持要素の上側部品及び下側部品に散逸するからである。
【0006】
独国特許出願公開第102008022159号明細書に開示されている複数部品支持要素の不利な点は、上側部品と下側部品との間に固定されている棚が、下側部品のディスク形状の領域の、スタッドに対して垂直でありリングの形状でスタッドを取り囲んでいる平面状の支持表面に、押し付けられていること、すなわち、下側部品のディスク形状の領域が、固定される棚から突出していることである。棚の底部からの下側部品のこの部分的な突出は、炉棚要素の自動的なスタッキング(積み重ね)及びスタック(積層体)の分解の間における、ローラーコンベヤ上における炉棚要素の輸送に関して、不利である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ここから出発して、本発明の目的は、従来技術の上述の不利な点が解決されており、炉における、かつ、個々の要素の自動的な積み重ね及び積層の解体の間の、炉棚の妨害のない稼働を確実にすることができ、かつ、最も高い炉温度であっても、単純な設計及び長い耐用年数によって特徴づけられる、炉棚のキャリア要素の間隔保持(スペーシング)のための複数部品支持要素を、提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の目的は、独立請求項1に係る複数部品支持要素によって達成される。好ましい実施態様が、従属請求項から明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本発明に係る支持要素の上側部品の実施態様の斜視図である。
図2図2は、本発明に係る支持要素の上側部品の別の実施態様の側面図である。
図3図3は、図2の上側部品の、切断線A-Aに沿う断面図である。
図4図4は、本発明に係る支持要素の上側部品の別の実施態様の斜視図である。
図5図5は、本発明に係る支持要素の下側部品の実施態様の斜視図である。
図6図6は、本発明に係る支持要素の下方端部の別の実施態様の側面図である。
図7図7は、図6の下側部品の、切断線A-Aに沿う断面図である。
図8図8は、本発明に係る炉棚要素の実施態様の側面図である。
図9図9は、図8の本発明に係る炉棚要素の、切断線A-Aに沿う断面の詳細である。
図10図10は、本発明に係る炉棚の別の実施態様の断面の詳細である。
図11図11は、本発明に係る炉棚の別の実施態様の断面の詳細である。
図12図12は、本発明に係る炉棚の実施態様の側面図である。
図13図13は、図12の炉棚の詳細の、切断線A-Aに沿う断面である。
図14図14は、本発明に係る炉棚の別の実施態様の詳細な断面である。
図15図15は、本発明に係る炉棚の別の実施態様の詳細な断面である。
図16図16は、本発明に係る炉棚要素の実施態様の斜視図である。
図17図17は、図16の炉棚要素の詳細な底面斜視図である。
図18図18は、本発明に係る炉棚の実施態様の斜視図である。
図19図19は、本発明に係る炉棚の別の実施態様の斜視図である。
図20図20は、図19の炉棚の詳細な斜視図である。
図21図21は、本発明に係る支持要素の上側部品の別の実施態様の斜視図である。
図22図22は、図21の上側部品の詳細な斜視図である。
図23図23は、図21の上側部品の断面図である。
図24図24は、本発明に係る支持要素の下側部品の別の実施態様の斜視図である。
図25図25は、本発明に係る炉棚要素の別の実施態様の断面詳細図である。
図26図26は、本発明に係る支持要素の下側部品の別の実施態様の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
キャリア要素の間隔保持(スペーシング)のための本発明に係る複数部品支持要素は、少なくとも、上側部品及び下側部品を有しており、上側部品を、下側部品に、回転式接続によって着脱可能に軸方向に接続することができ、それによって、上側部品と下側部品との間にキャリア要素を固定することができ、回転式接続が、下側部品に提供されているスタッドと、上側部品に提供されている開口部とによって形成されており、スタッドを、開口部にねじ込むことができ、かつ、開口部へのスタッドの規定されたねじ込みの後に、回転式接続が再び外れ、それにより、スタッドが、開口部において、軸方向の遊びを有して係止されるように、回転式接続が、実施されている。
【0011】
本発明によれば、下側部品が、ディスク形状(円板形状)の取り付け部を有しており、その層厚が、端部の方に向かって減少している。したがって、下側部品が、下方末端部に、先細っている端部領域を、有している。
【0012】
ディスク形状の取り付け部の、層厚における減少は、本発明に係る複数部品支持要素において、特に、ディスク形状の取り付け部の上面が、スタッドに対して垂直に延在する平坦な表面ではないという点で、達成されている。
【0013】
好ましい実施態様では、ディスク形状の取り付け部の底面が、実質的に平坦である。
【0014】
別の好ましい実施態様では、ディスク形状の取り付け部の上面が、スタッドの方に向かって、円錐状であり、又は実質的にドーム状である。
【0015】
特に好ましい実施態様では、ディスク形状の取り付け部の底面が、実質的に平坦であり、かつ、ディスク形状の取り付け部の上面が、スタッドに向かって、円錐状であり又は実質的にドーム形状である。
【0016】
ディスク形状の取り付け部は、本発明に係る支持要素の下側部品と上側部品との間に固定されるキャリア要素における穴部の、対応する凹状表面構造への、凸状挿入のために、適している。このようにして、ディスク形状の取り付け部を、固定されるキャリア要素において皿穴に埋めることができる。
【0017】
ディスク形状の取り付け部は、底面に、くぼみ部を有することができ、このくぼみ部を介して、器具によって、下側部品を、上側部品にねじ込むことができる。くぼみ部は、例えば、六角レンチのための六角形のくぼみ部、又はスクリュードライバーのための溝であってよい。
【0018】
本開示に関して、「スタッド」は、下側部品から突出している要素であって、その幾何学的な形状に起因して、上側部品に提供されている対応する開口部に挿入されて、回転式接続を確立し、その後に回転式接続を外すことに適している要素を、意味する。
【0019】
本発明に関して、「軸方向の遊び」が意味するのは、スタッドが、開口部の中において、軸方向に、一定の長さにわたって自由に動くことができるということである。スタッドの挿入動作とは反対の方向における、開口部から外へのスタッドの動きは、外された回転式接続によってもたらされる係止作用によって、どのような場合であっても、防止される。
【0020】
望ましくない接着を防止することに加えて、本発明に係る支持要素は、炉棚がスタックされた状態(積層された状態)において、過剰な力、特には、スタッドの上方に配置されている棚、支持体、及び被焼成物品のすべての重量の力が、感受性のスタッドを介して散逸されないことを、可能にしている。これは、なぜならば、スタッドが、スタッドを取り囲んでいる開口部に、回転式で接続しておらず、開口部の中で、軸方向の遊びを有して延在しており、重量の力が、これのために支持要素の上側部品及び下側部品に提供されている支持表面を介して、散逸するからである。したがって、力、特には、高温炉雰囲気中で発生し、高強度かつ脆性のセラミック材料の使用の下では対応する変形によって吸収することができない、熱応力及び曲げ応力は、スタッドに対して、もはや破壊的な効果を及ぼすことができず、常に変化する機械的応力及び熱的応力の下であっても、支持要素の長い耐用年数が可能となる。最後に、本発明に係る支持要素は、構造的に単純であり、したがって、低コストで大量に製造することが可能である。本発明に係る支持要素は、例えば、射出成形セラミックの上側部品及び射出成形セラミックの下側部品でできていてよい。
【0021】
下側部品の、ディスク形状の取り付け部は、固定されるキャリア要素の固定用穴部の、対応する凹状表面構造へと、凸状で挿入されることに適しており、すなわち、固定されるキャリア要素において皿穴に埋めることができるので、本発明に係る支持要素の下側部品は、下方側において、キャリア要素から突出しない。したがって、従来技術の支持要素と比較して、本発明に係る支持要素は、本発明に係る支持要素で固定されたキャリア要素の、ローラーコンベアによる輸送を、問題なく可能にするという利点を、提供する。
【0022】
本発明に係る支持要素の1つの実施態様では、回転式接続が、ネジ接続として実施されており、下側部品に提供されているスタッドが、外側ネジ山を有しており、上側部品に提供されている開口部が、内側ネジ山を有している。下側部品の外側ネジ山と、上側部品の内側ネジ山が、同一の寸法を有している。ネジ接続は、技術的に実現するのが容易であり、炉棚の自動化された積み重ね及び積層の解体の際であっても、問題なく接続を確立することができ、かつ再び外すことができる。したがって、スタッドと開口部との間における回転式接続としてのネジ接続が、特に適切であり、なぜならば、まず開口部にスタッドをねじ込むことによってスタッドと開口部との間の回転式接続を形成し、スタッドをさらに開口部の中にねじ入れることによってネジを外し、そのようにして、スタッドが、本発明に係る様式で開口部において軸方向の遊びを有して係止されるように、スタッドに提供されている外側ネジ山、及び開口部に提供されている内側ネジ山を、設計上の問題なく配置することができるからである。設計の観点からは、これは、スタッドが、その自由末端部から見て、外側ネジ山の背後に、アンダーカット部(逃げ溝)を有し、かつ開口部が、上側部品の底面から見て、内側ネジ山の背後に対応するアンダーカット部を有することで、促進することができる。これは、開口部の中へのスタッドの軸方向の延在を、いかなる問題もなく、開口部におけるスタッドの望ましくない摩擦なく、特には内側ネジ山の摩擦なく、可能にする。
【0023】
本発明に係る複数部品支持要素の有利な実施態様では、スタッドが、外側ネジ山の領域に、少なくとも1つの側に、平坦な領域を有しており、この平坦な領域が、スタッドの延在方向に実質的に平行に延在している。好ましくは、平坦な領域が、外側ネジ山の全長にわたって延在している。
【0024】
本発明に係る複数部品支持要素の別の有利な実施態様では、スタッドが、外側ネジ山の領域において、少なくとも1つの側に、溝を有しており、この溝が、スタッドの延在方向に対して実質的に平行に延在している。好ましくは、溝が、外側ネジ山の全長にわたって延在している。
【0025】
外側ネジ山の領域における少なくとも1つの側での平坦な領域又は溝の存在は、ちりが平坦な領域又は溝に集まり、そのため、ネジ山に応力がかからないという利点を提供する。
【0026】
好ましくは、スタッドが、外側ネジ山の領域において、互いに対向する2つの側に、平坦な領域又は溝を有しており、この平坦な領域又は溝が、それぞれ、スタッドの延在方向に実質的に平行に延在している。ネジ山が、いわば、2つの区画に分割されており、それらの間に、それぞれ、ネジ山が配置されていない領域が、配置されている。
【0027】
言うまでもないことであるが、スタッドが、2つよりも多くの側に、平坦な領域又は溝を有することもでき、この平坦な領域又は溝が、それぞれ、スタッドの延在方向に実質的に延在することができる。このようにして、ネジ山を、2つよりも多くの区画に分割することができる。
【0028】
代替的な実施態様では、回転式接続が、バヨネット接続として実施されており、スタッドに提供されている少なくとも1つの突起が、上側部品の開口部に提供されている少なくとも1つの溝形状のガイド(誘導部)にはめられ(係合し)、そのようにして、差込回転式(プラグアンドターン)接続を確立しうるようになっており、開口部へのスタッドの挿入の際に、このガイドに延在している突起が、再びこのガイドを出て、それによって、開口部へのスタッドの挿入後に回転式接続が外れるようになっており、そのようにして、スタッドが、その後に、開口部において、軸方向の遊びを有して係止されるようになっている。設計上の観点から、これは、スタッドの自由末端部から見て、スタッドが、少なくとも1つの突起が配置されている領域の背後に配置されているアンダーカット部を有しており、かつ、上側部品の底部から見たときに、開口部が、少なくとも1つの溝形状のガイドを有している領域の背後に対応するアンダーカット部を有している点において、促進されうる。これは、いかなる問題もなく、スタッドのいかなる望ましくない摩擦もなく、特には少なくとも1つの突起のいかなる望ましくない摩擦もなく、スタッドの、開口部への、軸方向の遊びを有する軸方向の延在を、可能にする。溝形状のガイドは、軸方向に延在していてよく、又は、軸方向に対して傾いて延在していてよく、例えば、よじれた経路、又は入り組んだ経路によって、形成されてよい。差込回転式接続は、開口部からのスタッドの意図しない外れを、効果的に防止する。
【0029】
本発明に係る支持要素の別の態様では、上側部品が、その下方軸方向末端部において、設置表面を有する広がった端部領域を有しており、この領域によって、上側部品を、キャリア要素に押し付け、キャリア要素を、支持要素の上側部品と下側部品との間に固定することができる。これは、上側部品と下側部品との間に固定されているキャリア要素における、上側部品の特に安定な設置を確実にし、表面負荷が、制限範囲内に抑えられる。
【0030】
有利な実施態様では、上側部品が、その底部に、中央揃え襟部(中央揃えカラー)を有しており、この中央揃え襟部が、開口部に直接に隣接して配置されている。この中央揃え襟部は、支持要素の上側部品と下側部品との間に固定されるキャリア要素の穴部に配置されることに適している。中央揃え襟部は、上側部品の、側方への変位を、防止する。
【0031】
代替的には、上側部品の側方への変位を、下記のようにして防止することもできる:回転式接続をネジ接続として実施する場合には、上側部品のアンダーカット部の寸法を、下側部品の外側ネジ山が上側部品の内側円筒状表面に実質的に面一で押し付けられるような寸法にし、又は、回転式接続をバヨネット接続として実施する場合には、上側部品のアンダーカット部の寸法を、下側部品の少なくとも1つの突起が上側部品の内側円筒状表面に対して実質的に面一で押し付けられるような寸法にする。
【0032】
本発明の実施態様では、本発明に係る支持要素の上面を含む円状リング表面が、上側部品の円筒状中央部と比較して、広くなっている。
【0033】
本発明の別の実施態様では、支持要素が、上側部品と下側部品に加えて、上側部品に押し被されているチューブ状支持部を有している。好ましくは、チューブ状支持部の内側直径が、上側部品の外側直径に本質的に対応している。結果として、上側部品が、チューブ状支持部のためのガイドシリンダー(誘導円筒体)となる。炉棚のキャリア要素の間の距離を、チューブ状支持部の長さによって、決定することができる。これは、上側部品を取り換えるために支持要素のネジを外す必要なく、チューブ状支持部を交換する必要のみで、炉棚のキャリア要素の間の距離を変更することができるという利点を提供する。
【0034】
本発明は、キャリア要素を少なくとも有している炉棚要素にも関し、このキャリア要素が、少なくとも1つの穴部、及び少なくとも1つの本発明に係る複数部品支持要素を、有している。キャリア要素が、底面、及び底面とは反対の上面を有しており、キャリア要素が、少なくとも1つの複数部品支持要素の上側部品と下側部品との間に固定されている。本発明によれば、穴部が、底面に向かって拡大しており、換言すると、穴部の直径が、上面から底面に向けて増加している。好ましくは、穴部の表面構造が、ディスク形状の取り付け部の上面の表面構造に対して反転した設計を有している。本発明によれば、支持要素の下側部品のディスク形状の取り付け部が、穴部に収容され、そのようにして、支持要素が、キャリア要素の底面において、キャリア要素から突出しないようになっている。換言すると、ディスク形状の取り付け部が、固定されるキャリア要素において皿穴に埋められる。
【0035】
本発明は、さらに、下方キャリア要素及び少なくとも1つの上方キャリア要素を有する炉棚に関し、上側部品と下側部品との間において、下方キャリア要素が、本発明に係る少なくとも1つの支持要素に固定されており、少なくとも1つの上方キャリア要素が、少なくとも1つの本発明に係る支持要素に固定されており、上方キャリア要素を固定している少なくとも1つの支持要素の下側部品の底面、又は上方キャリア要素の底面が、下方キャリア要素を固定している支持要素の上側部品又はチューブ状支持部に、押し付けられている。
【0036】
好ましくは、すべてのキャリア要素、すなわち、互いに重なって配置されている下方キャリア要素及び1又は複数の上方キャリア要素が、少なくとも1つ、好ましくは3つ又は4つの、本発明に係る複数部品支持要素によって、支持されている。キャリア要素が、それぞれ、ディスク形状(円板形状)であってよく、又は、プレートセッターとして設計されていてよい。
【0037】
本発明を、図面を参照して詳細に説明する。図面は、概略的な表現であり、縮尺どおりではない。図面は、決して、本発明を限定しない。
【0038】
図1は、本発明に係る支持要素10の上側部品20の実施態様の斜視図を描写している。図1に描写されている上側部品20は、中空体として実施されている。貫通開口部21が、内側ネジ山22を有しており、すなわち、内側ネジ山22が、(図1では参照番号を付与していない)内側円筒状表面27に、部分的に配置されている。図1に描写されている実施態様では、内側ネジ山22は、上側部品20の底面28に直接に隣接して配置されてはいない。しかしながら、内側ネジ山22が、底面28に直接に隣接して配置されていることも可能である。上側部品20の底面28から見て、開口部21が、内側ネジ山22の背後に、(図1では示されていない)拡大された直径を有する領域(アンダーカット部)23を有している。図1に描写されている実施態様では、上側部品20が、その下方末端部に、底面設置表面25を有する広がった端部領域24を有しており、この底面設置表面は、上側部品20と下側部品30との間に固定される棚40にしっかりと押し付けられるために適している。最後に、上側部品20が、上面の円状リング表面26aも有しており、その上に、炉棚がアセンブルされた(組み立てられた)状態において、一段上の支持要素10の下側部品30を、配置することができる。図1に描写されている実施態様では、上側部品20の上面において、円状リング表面26aが、上側部品20の円筒状中間部分と比較して、広がっている。
【0039】
図2は、本発明に係る支持要素10の上側部品20の別の実施態様の側面図を描写している。図2に描写されている実施態様は、下記の点で、図1に描写されている実施態様と異なっている。すなわち、上側部品20の上面26における円状リング表面26aが、上側部品20の円筒状中間部と比較して広がっておらず、かつ、広がった端部領域24において、底面設置表面25とは反対側の表面が、設置表面25と平行に実施されている。さらに、描写されている実施態様では、下側部品20が、底面28において、中央揃え襟部29を有しており、これが、開口部21に直接に隣接して配置されている。この中央揃え襟部29は、上側部品20と下側部品30との間に固定される棚40の穴部41に収容されることに適しており、そのようにして、上側部品20を、側方への滑りに対して固定する。
【0040】
図3は、図2の上側部品20の、切断線A-Aに沿う断面を描写している。図3では、開口部21が、上側部品20の底面28から見て、内側ネジ山22の背後に、拡大された直径を有する領域(アンダーカット部)23を有していることが分かる。図3に描写されている実施態様では、内側ネジ山22は、上側部品20の底面28に直接に隣接して配置されていない。しかしながら、内側ネジ山22が、底面28に直接に隣接して配置されていることも可能である。
【0041】
図4は、本発明に係る支持要素10の上側部品20の別の実施態様の斜視図を描写している。この実施態様は、下記の点で、図1に描写されている実施態様と異なっている。すなわち、上側部品20の上部26aにおける円状リング表面26が、上側部品20の円筒状中央部分と比較して広がっておらず、かつ、上側部品20が、底面28において、広がった端部領域24を有してもいない。
【0042】
図5は、本発明に係る支持要素10の下側部品30の実施態様の斜視図を描写している。下側部品30が、中央に配置されたスタッド31、及び、ディスク形状(円板形状)の取り付け部34を有しており、取り付け部34の層厚が、端部に向かって減少している。図5に描写されている実施態様では、ディスク形状の取り付け部の底面36が、平坦であり、かつ、その上面37が、スタッド31に向かって円錐状になっている。スタッド31が、その自由末端部に直接に隣接している外側ネジ山32を有している。外側ネジ山32は、図1~4に描写されている上側部品20の内側ネジ山22にねじ込むことができるように、実施されている。スタッド31が、外側ネジ山32の下方に、ネジ山のコア(芯部)と比較して減少した直径を有しているアンダーカット部33を、有している。
【0043】
図6は、本発明に係る支持要素10の下側部品30の別の実施態様の側面図を描写している。図6に描写されている下側部品30は、本質的に、図5に描写されている下側部品30に対応しており、そのため、下記では、差異のみを議論する。図5に描写されている態様では、ディスク形状の取り付け部の底面36が、平坦であり、その上面37が、本質的に、スタッド31に向かってドーム形状である。
【0044】
図7は、図6の下側部品の、切断線A-Aに沿う断面を描写している。
【0045】
図8は、本発明に係る炉棚要素50の実施態様の側面図を描写している。炉棚要素50が、キャリア要素40及び2つの本発明に係る支持要素10を有しており、支持要素の上側部品20のみが、描写されている。これは、なぜならば、下側部品30は、上側部品20及びキャリア要素40によって完全に覆われているからである。上側部品20は、図1に描写されている上側部品20と同様に実施されている。
【0046】
図9は、図8の発明に係る炉棚要素50の実施態様の、切断線A-Aに沿う断面の詳細を描写している。この詳細図は、上側部品20、下側部品30、及びそれらの間に固定されているキャリア要素40を通る断面を描写している。上側部品20は、図1に描写されている上側部品20であり、下側部品30は、図5に描写されている下側部品30である。下側部品30と上側部品20との間に固定されているキャリア要素40が、穴部41を有しており、この穴部が、キャリア要素40の底面43に向かって拡大している。穴部拡張部42は、ディスク形状の取り付け部34の円錐状の上面37に類似する、反転した表面構造に、対応している。下側部品30のディスク形状の取り付け部34が、部分的に、キャリア要素40の穴部拡張部42に、本質的に面一で収容されており、すなわち、取り付け部34が、キャリア要素40において皿穴に埋め込まれており、下側部品30の底面36が、キャリア要素40の底面43において、穴部41から突出していない。図9に描写されている実施態様では、ディスク形状の取り付け部34が、六角棒スパナのための六角形のくぼみ38を有している。
【0047】
支持要素10の上側部品20及び下側部品30、並びに、ここでは単純な焼成用バットとして実施されているキャリア要素40が、高い温度耐性を有しながらも脆性のセラミック材料でできており、例えば、炭化ケイ素又はムライトでできている。図9で見られるように、下側部品30のスタッド31が、本発明に従って、上側部品20の開口部21において軸方向の遊びを伴って係止されており、それにより、追加的な、キャリア要素40、支持要素10、及びそれらの上に乗っている(示されていない)被焼成物品によって上側部品20に引き起こされる重量の力が、スタッド31に応力を及ぼさないようになっており、その代わりに、これのために提供されている、支持要素10の上側部品20及び下側部品30の表面26a、25、35、及び36を介して、散逸するようになっている。
【0048】
図10は、本発明に係る炉棚要素50の別の実施態様の断面の詳細を描写している。この詳細図は、上側部品20、下側部品30、及び、それらの間に固定されているキャリア要素40を通る断面を描写している。上側部品20は、図2及び図3に描写されている上側部品20であり、下側部品30は、図6及び図7に描写されている下側部品30である。上側部品30と下側部品20との間に固定されているキャリア要素40が、穴部41を有しており、この穴部が、キャリア要素40の底面43に向かって拡大している。穴部拡張部42が、ディスク形状の取り付け部34の実質的にドーム形状の上面37に類似する、反転した表面構造に、対応している。下側部品30のディスク形状の取り付け部34が、部分的に、キャリア要素40の穴部拡張部42に、本質的に面一で収容されており、すなわち、取り付け部34が、キャリア要素40において皿穴に埋め込まれており、下側部品30の底面36が、キャリア要素40の底面43において穴部41から突出していない。このようにして、上面37が、固定されるキャリア要素40のための支持表面35となっている。また、図10から分かることとして、上側部品20の中央揃え襟部29が、キャリア要素40の穴部41に収容されており、それにより、上側部品20の側方滑りが防止されるようになっている。
【0049】
支持要素10の上側部品20及び下側部品30、並びに、ここでは単純な焼成用バットとして実施されているキャリア要素40が、高い温度耐性を有しながらも脆性のセラミック材料でできており、例えば、炭化ケイ素又はムライトでできている。図10で見られるように、下側部品30のスタッド31が、本発明に従って、上側部品20の開口部21において軸方向の遊びを伴って係止されており、それにより、追加的な、キャリア要素40、支持要素10、及びそれらの上に乗っている(示されていない)被焼成物品によって上側部品20に引き起こされる重量の力が、スタッド31に応力を及ぼさないようになっており、その代わりに、これのために提供されている、支持要素10の上側部品20及び下側部品30の表面26a、25、35、及び36を介して、散逸するようになっている。
【0050】
図11は、本発明に係る炉棚要素50の別の実施態様の断面の詳細を描写している。図11においてその断面が詳細に描写されている炉棚要素50は、図10においてその断面が詳細に描写されている炉棚要素50とは、下記の点においてのみ異なっている。すなわち、上側部品20が、図4に描写されている上側部品20であり、炉棚要素50が、追加的に、チューブ状支持部70を有しており、これが、上側部品20に押し被されており、上側部品20を超えて突出している。チューブ状支持部70の内側直径が、本質的に、上側部品20の外側直径に対応している。
【0051】
図12は、本発明に係る炉棚60の実施態様の側面図を描写している。炉棚60が、2つのキャリア要素40を有しており、これらが、それぞれ、2つの支持要素10によって、上側部品20と下側部品30との間に固定されている。上側部品20は、図2及び図3に描写されている実施態様に係る上側部品20である。下側部品30は、図6における下側部品30と同様に実施されている。したがって、図12に描写されている炉棚60は、図10における断面で詳細に描写されている炉棚要素50を、2つ描写している。
【0052】
図13は、図12の炉棚60の、切断線A-Aに沿う断面詳細な断面図を描写している。図13で見られるように、それぞれの支持要素10に関して、下側部品30のスタッド31が、本発明に従って、上側部品20の開口部21に、軸方向の遊びを伴って係止されており、そのようにして、追加的な、キャリア要素40、支持要素10、及びそれらの上に乗っている(示されていない)被焼成物品によって上側部品20に引き起こされる重量の力が、スタッド31に応力を及ぼさないようになっており、その代わりに、これのために提供されている、支持要素10の上側部品20及び下側部品30の表面26a、25、35、及び36を介して、散逸するようになっている。図13に示されている実施態様では、上方キャリア要素40を固定している下側部品30の底面36が、下方キャリア要素40を固定している上側部品20の円状リング表面26aに、押し付けられている。
【0053】
図14は、炉棚60の別の実施態様の詳細の断面図を描写している。炉棚60が、2つのキャリア要素40を有しており、これらが、それぞれ、支持要素10によって、上側部品20と下側部品30との間に固定されている。上側部品20は、図1に描写されている実施態様に従う上側部品20である。下側部品30は、図5における下側部品30と同様に実施されている。したがって、図14に描写されている炉棚60は、図9において断面で詳細に記載されている炉棚要素50を、2つ有している。図14で見られるように、支持要素10のそれぞれにおいて、下側部品30のスタッド31が、本発明に従って、上側部品20の開口部21に、軸方向の遊びを伴って係止されており、そのようにして、追加的な、キャリア要素40、支持要素10、及びそれらの上に乗っている(示されていない)被焼成物品によって上側部品20に引き起こされる重量の力が、スタッド31に応力を及ぼさないようになっており、その代わりに、これのために提供されている、支持要素10の上側部品20及び下側部品30の表面26a、25、35、及び36を介して、散逸するようになっている。図14に描写されている実施態様では、上方キャリア要素40の底面43が、部分的に、下方キャリア要素40を固定している上側部品20の円状リング表面26aに押し付けられている。しかしながら、代替的には、上方キャリア要素40を固定している下側部品30の底面36が、下方キャリア要素40を固定している上側部品20の円状リング表面26aに押し付けられるように、下側部品30及び、穴部拡張部42を有している穴部41の寸法を、決めることもできる。
【0054】
図15は、炉棚60の別の実施態様の詳細の断面図を描写している。炉棚60が、2つのキャリア要素40を有しており、これらが、それぞれ、支持要素10によって、上側部品20と下側部品30との間に固定されている。上側部品20は、図4に描写されている実施態様に従う上側部品20である。下側部品30は、図5における下側部品30と同様に実施されている。ディスク形状の取り付け部34が、六角レンチのための六角形のくぼみ部38を有している。チューブ状支持部70が、それぞれ、上側部品20に押し被されている。図15で見られるように、それぞれの支持要素10において、下側部品30のスタッド31が、それぞれ、本発明に従って、上側部品20の開口部21に、軸方向の遊びを伴って係止されており、そのようにして、追加的な、キャリア要素40、支持要素10、及び(示されていない)被焼成物品によって上側部品20に引き起こされる重量の力が、スタッド31に応力を及ぼさないようになっており、その代わりに、これのために提供されている、支持要素10のチューブ状支持部70並びに上側部品20及び下側部品30の表面71、25、35、及び36を介して、散逸するようになっている。チューブ状支持部70の内側直径が、本質的に、上側部品20の外側直径に、対応している。上方キャリア要素40の底面43が、図15に描写されている実施態様では、部分的に、チューブ状支持部70の円状リング表面71に押し付けられており、このチューブ状支持部70が、下方キャリア要素40に固定されている上側部品20に押し被されている。しかしながら、代替的には、上方キャリア要素40を固定している下側部品30の底面36が、下方キャリア要素40を固定している上側部品20に押し被されているチューブ状支持部70の円状リング表面71に押し付けられるように、下側部品30、及び、穴部拡張部42を有している穴部41の寸法を、決めることもできる。
【0055】
図16は、本発明に係る炉棚要素50の実施態様の斜視図を描写している。この実施態様では、炉棚要素50が、3つの支持要素10によって上側部品20と下側部品30との間で固定されているキャリア要素40を、有している。上側部品20は、図1の実施態様で描写されているように実施されている。
【0056】
図17は、図16の炉棚要素の詳細の底面斜視図を描写している。図17では、下側部品30の底面36が、キャリア要素40の底面43において、キャリア要素40から突出していないことを、見ることができる。
【0057】
図18は、本発明に係る炉棚60の実施態様の斜視図を描写している。描写されている炉棚60が、図16に描写されている実施態様に従う、互いに重なって配置されている2つの炉棚要素50を、有している。
【0058】
図19は、本発明に係る炉棚60の別の実施態様の斜視図を描写している。描写されている炉棚60が、2つのキャリア要素40を有しており、これらが、それぞれ、4つの支持要素10に固定されており、支持要素10が、それぞれ、図4に描写されている実施態様に従っており押し被されているチューブ状支持部を有している上側部品20、及び、図5に描写されている実施態様に従う下側部品30を、有している。
【0059】
図20は、図19の炉棚の詳細な底面斜視図を描写している。図20から、下側部品30の底面36が、キャリア要素40の底面43において、キャリア要素40から突出していないことを、見ることができる。さらには、図20では、下側部品30が、底面36に、六角レンチ用の六角形のくぼみ部38を有していることがわかる。
【0060】
本発明に係る支持要素10及びキャリア要素40から構成される炉棚を組み立てる(アセンブルする)ときには、例えば図18に描写されているように、それぞれの支持要素10の上側部品20及び下側部品30を、好ましくは、下記のようにして、互いに接続する:
まず、上側部品20を、上側部品20と下側部品30との間に固定されることとなっている棚40に配置し、そのようにして、上側部品20の底面の開口部21が、キャリア要素40における対応する穴部41と整列するようにする。そして、支持要素10の下側部品30を、穴部41を通して誘導し、その外側ネジ山32によって、上側部品20の開口部21における対応する内側ネジ山22にねじ込み、上側部品20と下側部品30との間で、回転式接続を確立する。ねじ込みは、手動で又は機械によって行うことができる。ここで、本発明に従って、スタッド31を、回転式接続が外れるまで、上側部品20の開口部21へとさらにねじ込み、そのようにして、スタッド31を、もはや、開口部21から下向きに引くことができないようにし、そのようにしてそこに係止し(そこに留め)、かつ同時に、開口部21における軸方向の遊びを伴って、そこに係止する。上側部品20、下側部品30、及び穴部41は、キャリア要素40の穴部拡張部42と共に、下記となるように、寸法が決められている:回転式接続が再び外れる際に、下側部品のディスク形状の取り付け部34が、穴部拡張部41において本質的に面一で収容され、そのようにして、下側部品30の底面36が、キャリア要素40の底面43から突出しないようにする。
【0061】
図19に描写されている炉棚を組み立てるときには、上記の工程の後で、チューブ支持体を、それぞれの支持要素の上側部品に押し被す。
【0062】
図21は、本発明に係る支持要素10の上側部品20の実施態様の斜視図を描写している。図21に描写されている上側部品20は、中空体として実施されている。この実施態様では、貫通開口部21が、4つの溝形状ガイド(溝形状誘導部)81を有している。図21に描写されている実施態様では、4つの溝形状ガイド81を有している部分は、上側部品20の底面28に直接に隣接して配置されていない。しかしながら、これを、底面28に直接に隣接して配置することもできる。上側部品20の底面28から見て、開口部21が、4つの溝形状ガイド81を有する部分の背後に、(図21には示されていない)広がった直径を有する領域(アンダーカット部)23を、有している。図21に描写されている実施態様では、上側部品20が、その下方側の末端に、底面設置表面25を有する広がった端部領域24を有しており、この底面設置表面は、上側部品20と下側部品30との間に固定されることとなる棚40にしっかりと押し付けられることに、適している。最後に、上側部品20が、上面の円状リング表面26aも有しており、その上に、炉棚が組み立てられた状態において一段上の段となる支持要素10の下側部品30を、配置することができる。図21に描写されている実施態様では、円状リング表面26aが、上側部品20の円筒状中央部と比較して、上側部品20の上面26で広がっている。
【0063】
図22は、図21の上側部品の詳細な斜視図を描写している。
【0064】
図23は、図21の上側部品20の、上面26から底面28への中央切断線に沿う断面を描写している。図23から分かることとして、上側部品20の底面28から見て、開口部21が、4つの溝形状ガイド81を有している部位の背後に、拡大した直径を有している領域(アンダーカット部)23を有している。図23に描写されている実施態様では、4つの溝形状ガイド81を有している部位が、上側部品20の底面28に直接に隣接して配置されてはいない。しかしながら、これが、底面28に直接に隣接して配置されていることも可能である。
【0065】
図24は、本発明に係る支持要素10の下側部品30の実施態様の斜視図を描写している。下側部品30が、中央に配置されているスタッド31、及びディスク形状の取り付け部34を有しており、取り付け部34の層厚が、端部に向かって減少している。図24に描写されている実施態様では、ディスク形状の取り付け部の底面36が、平坦であり、その上面37が、スタッド31に向かって円錐形状を有している。スタッド31が、その自由末端部に直接に隣接している突起82を有している。この突起82は、図21~23に描写されている上側部品20の溝形状ガイド81に挿入されることができるように、実施されている。突起82を有している部位の下方において、スタッド31が、突起82を有する部位と比較して低減された直径を有しているアンダーカット部33を有している。さらに、図24からわかることとして、図24に描写されている実施態様では、下側部品30が、底面36に、六角レンチ用の六角形のくぼみ部38を有している。
【0066】
図25は、炉棚60の実施態様の詳細な断面を描写している。図においてその詳細な断面が描写されている炉棚60が、2つのキャリア要素40を有しており、これらが、それぞれ、支持要素10によって、上側部品20と下側部品30との間に固定されている。上側部品20は、図21図23に描写されている実施態様に係る上側部品20である。下側部品30は、図24における下側部品30と同様に実施されている。上側部品30と下側部品20との間に固定されているキャリア要素40は、キャリア要素40の底面43に向かって拡大する穴部41を有している。穴部拡張部42は、ディスク形状の取り付け部34の円錐形の上面37に類似している反転した表面構造に、対応している。下側部品30のディスク形状の取り付け部34が、部分的に、キャリア要素40の穴部拡張部42に本質的に面一で収容されており、すなわち、キャリア要素40において皿穴に埋め込まれており、下側部品30の底面36が、キャリア要素40の底面43において、穴部41から突出していない。図25に描写されている実施態様では、ディスク形状の取り付け部34が、六角レンチ用の六角形のくぼみ部を有している。図25で見られるように、支持要素10のそれぞれにおいて、下側部品30のスタッド31が、本発明に従って、上側部品20の開口部21に、軸方向の遊びを有して係止されており、そのようにして、追加的な、キャリア要素40、支持要素10、及び(示されていない)被焼成物品によって上側部品20に引き起こされる重量の力が、スタッド31に応力を及ぼさないようになっており、その代わりに、支持要素10の上側部品20及び下側部品30の表面26a、25、35、及び36を介して、散逸するようになっている。図25に描写されている実施態様では、上方キャリア要素40の底面43が、部分的に、(図25における詳細な描写の外にある)下方キャリア要素40を固定している上側部品20の円状リング表面26aに押し付けられている。しかしながら、代替的には、上方キャリア要素40を固定している下側部品30の底面36が、下方キャリア要素40を固定している上側部品20の円状リング表面26aに押し付けられるように、下側部品30、及び、穴部拡張部42を有している穴部41の寸法を決めることも可能である。
【0067】
図26は、本発明に係る支持要素10の下側部品30の別の実施態様の斜視図を描写している。図26に描写されている実施態様は、スタッド31が、外側ネジ山32の領域で、互いに対向している2つの側において、平坦化された領域39を有しているという点のみが、図5に描写されている下側部品の実施態様と異なっている。この領域において、ネジ山が、いわば、切り取られている。図26に描写されている実施態様では、平坦化されている領域39が、スタッド31の延在方向Eに平行に延在しており、外側ネジ山32の全長にわたって、延在している。
本開示に係る発明は、下記の態様を含む。
<態様1>
少なくとも上側部品(20)及び下側部品(30)を有する、キャリア要素(40)の間隔保持のための複数部品支持要素(10)であって、
回転式接続によって、前記上側部品(20)を前記下側部品(30)に着脱可能に軸方向に接続することができ、それによって、前記上側部品(20)と前記下側部品(30)との間でキャリア要素(40)を固定することができ、
前記回転式接続が、前記下側部品(30)に提供されているスタッド(31)と、前記上側部品(20)に提供されている開口部(21)とによって形成されており、この開口部に、前記スタッド(31)をねじ込むことができ、かつ、
前記開口部(21)への前記スタッド(31)の規定されたねじ込みの後で、前記回転式接続が再び外れるように、前記回転式接続が、実施されており、そのようにして、前記スタッド(31)が、軸方向の遊びを伴って前記開口部(21)に係止されるようになっており、
ここで、
前記下側部品(30)が、ディスク形状の取り付け部(34)を有しており、この取り付け部の層厚が、端部に向かって減少している、
支持要素(10)。
<態様2>
前記ディスク形状の取り付け部(34)の上面(37)が、前記スタッド(31)に向かって、円錐状の形状又は実質的にドーム形状である、態様1に記載の支持要素(10)。
<態様3>
前記ディスク形状の取り付け部(34)の底面(36)が、実質的に平坦である、態様1又は2に記載の支持要素(10)。
<態様4>
前記回転式接続が、ネジ接続として実施されており、前記下側部品(30)に提供されている前記スタッド(31)が、外側ネジ山(32)を有しており、前記上側部品(20)に提供されている前記開口部(21)が、内側ネジ山(22)を有している、態様1~3のいずれか一項に記載の支持要素(10)。
<態様5>
前記スタッド(31)が、前記外側ネジ山(32)の領域において、少なくとも1つの側において、好ましくは互いに対向している2つの側において、平坦化された領域(39)又は溝を有しており、かつ、前記平坦化された領域(39)又は前記溝が、前記スタッド(31)の延在方向に実質的に平行に延在している、態様4に記載の支持要素(10)。
<態様6>
前記平坦化された領域(39)又は前記溝が、前記外側ネジ山(32)の全長にわたって延在している、態様5に記載の支持要素(10)。
<態様7>
前記スタッド(31)が、その自由末端部から見たときに、前記外側ネジ山(32)の背後に、アンダーカット部(33)を有しており、かつ、前記開口部(21)が、前記上側部品(20)の底面(28)から見たときに、前記内側ネジ山(22)の背後に、対応するアンダーカット部(23)を有している、態様4~6のいずれか一項に記載の支持要素(10)。
<態様8>
前記回転式接続が、バヨネット接続として実施されており、かつ、前記スタッド(31)に提供されている少なくとも1つの突起(82)が、前記上側部品(20)の前記開口部(21)に提供されている少なくとも1つの溝形状ガイド(81)に係合され、そのようにして、差込回転式接続を確立することができるようになっており、
前記開口部(21)への前記スタッド(31)の挿入の際に、前記溝形状ガイド(81)内に延在する前記突起(82)が、このガイド(81)から外に出ることができ、それによって、前記開口部(21)への前記スタッド(31)の挿入の後に前記回転式接続を外すことができ、そのようにして、その後に、前記スタッド(31)が前記開口部(21)において軸方向の遊びを伴って係止されるように、前記溝形状ガイド(81)が、延在している、
態様1~3のいずれか一項に記載の支持要素(10)。
<態様9>
前記上側部品(20)が、その下方の軸方向末端部に、設置表面(25)を有する広がった端部領域(24)を有しており、前記上側部品(20)が、この設置表面によって、前記支持要素(10)の前記上側部品(20)と前記下側部品(30)との間に固定可能なキャリア要素(40)に、押し付けられる、態様1~8のいずれか一項に記載の支持要素(10)。
<態様10>
前記上側部品(20)が、前記開口部(21)に直接に隣接して、その底面(28)に、中央揃え襟部(29)を有している、態様1~9のいずれか一項に記載の支持要素(10)。
<態様11>
チューブ状支持体(70)をさらに有しており、前記チューブ状支持体(70)が、前記上側部品(20)に押し被されている、態様1~10のいずれか一項に記載の支持要素(10)。
<態様12>
- 底面(43)、前記底面(43)とは反対側の上面、及び、少なくとも1つの穴部(41)を有しており、前記穴部(41)が、前記底面(43)に向かって拡大している、キャリア要素(40)、並びに、
- 少なくとも1つの、態様1~11のいずれか一項に記載の支持要素(10)、
を、少なくとも有しており、
ここで、前記キャリア要素(40)が、前記複数部品支持要素(40)の前記上側部品(20)と前記下側部品(30)との間に固定されており、前記支持要素(10)の前記下側部品(30)の前記ディスク形状の取り付け部(34)が、前記穴部(41)に収容され、そのようにして、前記支持要素(10)が、前記キャリア要素(40)の前記底面(43)において、前記キャリア要素(40)から突出しないようになっている、
炉棚要素(50)。
<態様13>
少なくとも、下方キャリア要素(40)及び少なくとも1つの上方キャリア要素(40)を有している炉棚(60)であって、
前記下方キャリア要素(40)が、少なくとも1つの、態様1~11のいずれか一項に記載の支持要素(10)において、前記上側部品(20)と前記下側部品(30)との間で固定されており、前記少なくとも1つの上方キャリア要素(40)が、少なくとも1つの、態様1~11のいずれか一項に記載の支持要素得(10)において、前記上側部品(20)と前記下側部品(30)との間で固定されており、前記上方キャリア要素(40)を固定している前記少なくとも1つの支持要素(10)の前記下側部品(30)の前記底面(36)、又は、前記上方キャリア要素(40)の前記底面(43)が、前記下方キャリア要素(40)を固定している前記支持要素(10)の前記上側部品(20)又は前記チューブ状支持体(70)に押し付けられている、
炉棚(60)。
<態様14>
前記下方キャリア要素(40)及び/又は前記少なくとも1つの上方キャリア要素(40)が、板状の形状である、態様13に記載の炉棚(60)。
<態様15>
前記下方キャリア要素(40)及び/又は前記少なくとも1つの上方キャリア要素(40)が、プレートスタンドとして実施されている、態様13又は14に記載の炉棚(60)。
【符号の説明】
【0068】
10 複数部品支持要素
20 上側部品
21 開口部
22 内側ネジ山
23 アンダーカット部、拡大された直径を有する領域
24 広がった端部領域
25 設置表面
26 上面
26a 円状リング表面
27 内側円筒状表面
28 底面
29 中央揃え襟部
30 下側部品
31 スタッド
32 外側ネジ山
33 アンダーカット部、低減された直径を有する領域
34 ディスク形状の取り付け部
35 支持表面
36 底面
37 上面
38 くぼみ部
39 平坦化された領域
40 キャリア要素
41 穴部
42 穴部拡張部
43 キャリア要素の底面
50 炉棚要素
60 炉棚
70 チューブ状支持体
71 チューブ状支持体の円状リング表面
81 溝形状ガイド
82 突起
E 延在方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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