特許 7155416 アダプタ、タイヤパラメータ監視システム、及びタイヤパラメータ監視システムをホイールリム上に取り付けるための方法

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】特許公報(B2)

(11)【特許番号】

(24)【登録日】2022-10-07

(45)【発行日】2022-10-18

(54)【発明の名称】アダプタ、タイヤパラメータ監視システム、及びタイヤパラメータ監視システムをホイールリム上に取り付けるための方法

(51)【国際特許分類】

   B60C 23/04 20060101AFI20221011BHJP

【ＦＩ】

B60C23/04 110A

B60C23/04 110C

【請求項の数】 12

(21)【出願番号】P 2021521208

(86)(22)【出願日】2019-11-21

(65)【公表番号】

(43)【公表日】2022-01-14

(86)【国際出願番号】 EP2019082049

(87)【国際公開番号】W WO2020114792

(87)【国際公開日】2020-06-11

【審査請求日】2021-04-16

(31)【優先権主張番号】18465629.6

(32)【優先日】2018-12-05

(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP

(31)【優先権主張番号】1900275.7

(32)【優先日】2019-01-09

(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB

(73)【特許権者】

【識別番号】508097870

【氏名又は名称】コンチネンタル オートモーティヴ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング

【氏名又は名称原語表記】Ｃｏｎｔｉｎｅｎｔａｌ Ａｕｔｏｍｏｔｉｖｅ ＧｍｂＨ

【住所又は居所原語表記】Ｖａｈｒｅｎｗａｌｄｅｒ Ｓｔｒａｓｓｅ ９， Ｄ－３０１６５ Ｈａｎｎｏｖｅｒ， Ｇｅｒｍａｎｙ

(74)【代理人】

【識別番号】100114890

【弁理士】

【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス＝ラインハルト

(74)【代理人】

【識別番号】100098501

【弁理士】

【氏名又は名称】森田 拓

(74)【代理人】

【識別番号】100116403

【弁理士】

【氏名又は名称】前川 純一

(74)【代理人】

【識別番号】100134315

【弁理士】

【氏名又は名称】永島 秀郎

(74)【代理人】

【識別番号】100135633

【弁理士】

【氏名又は名称】二宮 浩康

(74)【代理人】

【識別番号】100162880

【弁理士】

【氏名又は名称】上島 類

(72)【発明者】

【氏名】パウル ドルタ

(72)【発明者】

【氏名】イリー アタナセ

【審査官】西田 侑以

(56)【参考文献】

【文献】仏国特許出願公開第０３０５８３６０（ＦＲ，Ａ１）

【文献】特開２０１３－０９５３９９（ＪＰ，Ａ）

【文献】中国特許出願公開第１０４６２６８９２（ＣＮ，Ａ）

【文献】国際公開第２０１８／１２２９２４（ＷＯ，Ａ１）

【文献】国際公開第２０１８／１２２９２５（ＷＯ，Ａ１）

(58)【調査した分野】(Int.Cl.，ＤＢ名)

Ｂ６０Ｃ ２３／０４

(57)【特許請求の範囲】

【請求項1】

タイヤパラメータ監視システム（２）であって、
スナップインバルブのためのフィッティング（６）を有する電子モジュール（４）と、
前記フィッティング（６）に結合されるボールスタッド（８）と、
クランプインバルブのためのバルブステム（１０）であって、前記バルブステム（１０）が前記電子モジュール（４）に対して異なる角度で位置決め可能なように、前記ボールスタッド（８）に結合されてボールジョイントを形成するボールソケット（１２）を有するバルブステム（１０）と、
ナット（３４）、ワッシャ（３２）、及びシール（３０）と、
を備え、
前記電子モジュール（４）に対する前記バルブステム（１０）の位置は、前記ナット（３４）、前記ワッシャ（３２）、及び前記シール（３０）を前記バルブステム（１０）の遠位端及びホイールリム（３６）に固着させることによって固定されることを特徴とする、タイヤパラメータ監視システム（２）。

【請求項2】

接続ステム（１６）が前記ボールスタッド（８）から延在し、前記接続ステム（１６）は前記電子モジュール（４）の前記フィッティング（６）に結合される、請求項１に記載のタイヤパラメータ監視システム（２）。

【請求項3】

前記フィッティング（６）はアパーチャ（１８）を備え、前記接続ステム（１６）は前記アパーチャ（１８）を通って延在する、請求項２に記載のタイヤパラメータ監視システム（２）。

【請求項4】

前記接続ステム（１６）は雌ねじを備え、前記雌ねじと係合するねじ（２２）によって前記フィッティング（６）に固着され、前記ねじ（２２）は前記接続ステム（１６）に対して前記フィッティング（６）の対向する側に位置決めされる、請求項２又は請求項３に記載のタイヤパラメータ監視システム（２）。

【請求項5】

前記フィッティング（６）は、前記アパーチャ（１８）と１つ以上の横方向ガセットプレート（２８）とを備える取付プレート（２６）を備える、請求項３に記載のタイヤパラメータ監視システム（２）。

【請求項6】

前記電子モジュール（４）はタイヤ空気圧センサユニットを収容する、請求項１～５のいずれか一項に記載のタイヤパラメータ監視システム（２）。

【請求項7】

スナップイン電子モジュール（４）に対してクランプインバルブの位置決めが可変であるタイヤパラメータ監視システム（２）の前記スナップイン電子モジュール（４）上に前記クランプインバルブを取り付けるためのアダプタであって、
ボールスタッド（８）及び接続ステム（１６）を備え、前記接続ステム（１６）は、前記スナップイン電子モジュール（４）に固着されるように適合され、前記ボールスタッド（８）は、クランプインバルブのバルブステム（１０）のボールソケット（１２）と係合可能であり、
ナット（３４）、ワッシャ（３２）、及びシール（３０）を更に備え、
前記スナップイン電子モジュール（４）に対する前記バルブステム（１０）の位置は、前記ナット（３４）、前記ワッシャ（３２）、及び前記シール（３０）を前記バルブステム（１０）の遠位端及びホイールリム（３６）に固着させることによって固定されることを特徴とする、アダプタ。

【請求項8】

前記接続ステム（１６）は外径及び雌ねじを有し、前記外径は前記スナップイン電子モジュール（４）のアパーチャ（１８）内に嵌合するように適合され、前記アパーチャ（１８）の対向する側に配置されるねじ（２２）によって前記スナップイン電子モジュール（２）に固着可能である、請求項７に記載のアダプタ。

【請求項9】

タイヤパラメータ監視システム（２）をホイールリム（３６）に取り付けるための方法であって、
ボールスタッド（８）及び接続ステム（１６）を有するアダプタを設けることと、
前記接続ステム（１６）を前記ホイールリム（３６）の外面（４０）内の孔（４２）に挿入することと、
前記ホイールリム（３６）の内面（３８）に位置決めされるスナップイン電子モジュール（４）に前記接続ステム（１６）を固着させることと、
前記ボールスタッド（８）をバルブステム（１０）のボールソケット（１２）と係合させて、前記バルブステム（１０）と前記アダプタとの間に関節式ボールジョイントを設けることと、
を含み、当該方法は、
前記ホイールリム（３６）の前記外面（４０）に位置決めされる前記バルブステム（１０）の上にシール（３０）及びワッシャ（３２）を載置することと、
前記バルブステム（１０）を前記ホイールリム（３６）の前記外面（４０）に、前記シール（３０）、前記ワッシャ（３２）、前記バルブステム（１０）の雄ねじ（４４）、及び前記ホイールリム（３６）の前記外面（４０）と係合するナット（３４）によって固着させることと、
をさらに含むことを特徴とする、方法。

【請求項10】

前記ホイールリム（３６）の前記外面（４０）に位置決めされる前記ナット（３４）を締着させて、前記バルブステム（１０）と前記ホイールリム（３６）との間にシーリングワッシャをクランプし、従って、前記バルブステム（１０）を前記ワッシャ（３２）の内側に引き込み、前記ボールソケット（１２）に圧力を印加し、自動ロック機構を提供するように前記ボールジョイントのヘッドを中心とする前記バルブステム（１０）の回転を阻止する、請求項９に記載の方法。

【請求項11】

前記接続ステム（１６）は、ねじ接続によって前記スナップイン電子モジュール（４）に固着される、請求項９又は請求項１０に記載の方法。

【請求項12】

前記接続ステム（１６）は、前記スナップイン電子モジュール（４）内のアパーチャ（１８）に挿入され、前記アパーチャ（１８）の対向する側に位置決めされるねじ（２２）と係合する雌ねじを有する、請求項１１に記載の方法。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本発明は、１つ以上のパラメータ、特に、車両のホイールに装着されるタイヤの圧力を測定するためのシステムに関する。

【背景技術】

【0002】

システムは、例えばタイヤの空気圧等の測定パラメータにおいて任意の異常な変動を運転者に通知するために用いられる。かかるシステムは通常、空気注入バルブ及び電子モジュールを含んでいる。空気注入バルブはホイールリムのボア又は孔内に位置決めされ、電子モジュールはタイヤの内側に配置され、空気注入バルブと結合される。

【0003】

タイヤパラメータ監視システム又はタイヤ空気圧監視システム（ＴＰＭＳ）の１つの種類は、ホイールリムの外側に位置決めされる空気注入バルブが、ホイールリム内のボアを通って延在し、スナップイン接続によってホイールリムの内側に位置決めされる電子ユニットに接続されるスナップインタイプとして公知である。スナップインバルブは、弾性変形可能なステムを含んでいる。かかるスナップインシステムの一例は、欧州特許出願公開第２８１８５０６Ａ１号明細書に開示されている。

【0004】

別のタイプのタイヤパラメータ監視システムは、クランプインタイプとして公知である。クランプインタイプに対して、ホイールリムに関して様々な角度位置で電子モジュールを固着させることが可能である。これにより、システムを様々なデザインのホイールリムに取り付けることができる。かかるクランプインシステムの一例は、米国特許第７０５９１７８Ｂ２号明細書に開示されている。

【0005】

様々な要因に応じて、スナップインタイプ又はクランプインタイプのどちらか一方のシステムが望ましい可能性がある。組み立てを簡素化し、コストを削減するために、スナップインタイプ及びクランプインタイプの両方のタイヤパラメータ監視システムのためのコンポーネントを用いることが望ましいであろう。

【発明の概要】

【課題を解決するための手段】

【0006】

発明によれば、タイヤパラメータ監視システム、例えば、タイヤ空気圧監視システムは、スナップインバルブのためのフィッティングを有する電子モジュールと、フィッティングに結合するボールスタッドと、クランプインバルブのためのバルブステムとを備えて設けられる。バルブステムは、バルブステムが電子モジュールに対して異なる角度で位置決め可能なように、ボールスタッドに結合されてボールジョイントを形成するボールソケットを有する。

【0007】

システムは、バルブステム内のボールソケット及びフィッティングに結合されるボールスタッドを用いることによって、バルブステムと電子モジュールとの間に関節式ボールジョイントを提供するアダプタを含むと見なされてもよい。従って、クランプインバルブは、スナップインバルブのためのフィッティングを有する電子モジュールと共に用いることができる。電子モジュールは、従って、スナップインバルブ及びクランプインバルブの両方と共に用いることができる。クランプインバルブは、クランプインバルブを有するシステムが、バルブステムと電子モジュールとの間に異なる角度を必要とする異なるデザインのホイールリムに用いることができるように、電子モジュールに対して異なる角度で位置決め可能である。

【0008】

一実施形態において、ボールジョイントは、更に、ボールスタッドから延在する接続ステムを備え、接続ステムは、ハウジングのフィッティングに結合される。ボールジョイントのヘッド、即ちボールスタッドは、電子モジュールから突出している。取り付けられ、組み立てられた状態において、ボールジョイントのヘッド、即ちボールスタッドはホイールリムの外側に位置決めされ、フィッティングを有する電子モジュールはホイールリムの内側及びタイヤの内側に位置決めされる。

【0009】

ボールジョイントのボールスタッドは、接続ステムの直径又は幅よりも大きい直径を有する。ボールスタッドは、従って、接続ステムの長手方向軸から略対称に横方向外側に又は径方向に延在し、接続ステムの直径又は幅よりも大きい直径を有するヘッドを設けている。ボールスタッドは、半球よりも大きい球形接合面を設けており、従って、接続ステムの長手方向軸に対してボールスタッドを中心とするボールソケットの追加の径方向動きを可能にしている。

【0010】

幾つかの実施形態において、電子モジュール内のスナップインバルブのためのフィッティングはアパーチャを備えている。接続ステムは、アパーチャと整列するか、その中に位置決めされ、それを通って延在していてもよい。

【0011】

幾つかの実施形態において、接続ステムは雌ねじを備え、ねじと係合して、バルブステムをフィッティング及び電子モジュールと固着させる。接続ステム及びねじは、フィッティングのアパーチャの対向する側に位置決めされる。ねじはタイヤ内に位置決めされ、接続ステムは、ボールジョイントがホイールリムの外側に位置決めされるように、ホイールリムを通って延在する。

【0012】

接続ステムは、フィッティングの第１の側からアパーチャを通って延在し、雌ねじと係合するねじによってフィッティングに固着されてもよく、ねじは、第１の側と対向するフィッティングの第２の側に位置決めされる。

【0013】

幾つかの実施形態において、フィッティングは、アパーチャ及び１つ以上の横方向ガセットプレートを備える取付プレートを備えている。取付プレート及び横方向ガセットプレートは、電子モジュールのハウジングの上面に対して略垂直に延在していてもよい。横方向ガセットプレートは、取付プレートの端部に位置決めされ、取付プレートのための機械的支持を提供してもよい。フィッティングは、１つの横方向ガセットプレートの場合に平面視でＬ字型、又は、２つの横方向ガセットプレートの場合に平面視でＵ字型を有していてもよい。

【0014】

タイヤパラメータ監視システムは、更に、ナット、ワッシャ、及びシールを含んでいてもよい。電子モジュールに対するバルブステムの位置は、ナット及びシールをバルブステムの遠位端及びホイールリムの外面に固着させることによって固定されてもよい。

【0015】

幾つかの実施形態において、電子モジュールは、タイヤ空気圧センサユニットを収容するハウジングを含む。

【0016】

発明は、また、タイヤパラメータ監視システムのスナップインハウジングにクランプインバルブを取り付けるためのアダプタを提供し、それによって、クランプインバルブは、スナップインハウジングに対して可変的に位置決め可能である。アダプタは、ボールスタッド及び接続ステムを備えている。接続ステムはスナップインハウジングに固着可能であり、ボールスタッドはボールジョイントを形成するようバルブステム内のボールソケットと係合可能である。

【0017】

ハウジングは、センサユニット、例えばタイヤ空気圧センサユニットを収容してもよい電子モジュールによって形成してもよく、又はその一部を形成してもよい。

【0018】

接続ステムは、スナップインハウジングのアパーチャ内に嵌合するように適合される外寸、例えば外径を有していてもよい。接続ステムは、接続ステムの雌ねじと係合可能なリングの対向する側に配置されるねじによって、スナップインハウジングに固着可能であってもよい。

【0019】

タイヤパラメータ監視システムをホイールリムに取り付けるための方法も提供されている。方法は、ボールスタッド及び接続ステムを有するアダプタを設けることと、接続ステムをホイールリムの外面内の孔に挿入することと、ホイールリムの内面に位置決めされるスナップイン電子モジュールに接続ステムを固着させることと、ボールスタッドをバルブステムのボールソケットと係合させて、バルブステムとアダプタとの間に関節式ボールジョイントを設けることと、を含む。

【0020】

従って、クランプインタイプのバルブステムは、アダプタによってスナップイン電子モジュールに結合される。アダプタは、バルブステムとアダプタとの間の関節式ボールジョイントによって、バルブステムを電子モジュールに対して異なる角度で位置決めすることを可能にする。アダプタの接続ステムとスナップイン電子モジュールとの間の角度は固定される。

【0021】

一実施形態において、方法は、更に、ホイールリムの外側のバルブステムの上にシール及びワッシャを載置することと、バルブステムをホイールリムの外面に、シール、バルブステムの雄ねじ、及びホイールリムの外面と係合するナットによって固着させることと、を含む。

【0022】

一実施形態において、ホイールリムの外面に位置決めされるナットを締着させて、バルブステムとホイールリムとの間にシーリングワッシャをクランプし、従って、バルブステムをワッシャの内側に引き込み、ボールソケットに圧力を印加し、自動ロック機構を提供するようにボールジョイントのヘッドを中心とするバルブステムの回転を阻止する。

【0023】

接続ステムは、ねじ接続によってスナップインハウジングに固着させてもよい。例えば、接続ステムは、スナップインハウジング内のアパーチャに挿入され、接続ステムの雌ねじと係合するアパーチャの対向する側に位置決めされるねじによってスナップインハウジングに係合されてもよい。幾つかの実施形態において、接続ステムは、アパーチャの対向する側に位置決めされるナットと係合する雄ねじを備える。

【0024】

ボールスタッド及びボールソケットによって形成される関節式ボールジョイントは、また、バルブステム及び電子モジュールがホイールリムと係合する場合に、バルブステムと電子モジュールとの間の角度を固定するよう自己調整機構も提供する。これにより、回転中のホイールリム上のセンサの位置が固定される。バルブステムがホイールリム上に載置されているため、バルブ角度は、電子モジュールをホイールリム上に嵌合させるために容易に調整することができる。初期フィッティングが完了し、電子モジュールがホイールリムに十分に接触した後、ホイールリムの対向する側に位置決めされるナットを締着させて、バルブステムとホイールリムとの間にシーリングワッシャをクランプする。これは、また、バルブステムを引き込む効果もある。シーリングワッシャ内にバルブステムを引き込むことにより、ボールソケット上に圧力が印加され、自動ロック機構を提供するようにボールスタッドを中心とするバルブステムの回転を阻止する。ナットに印加されるトルクは、高加速回転中にバルブステム及びセンサを所望の位置に維持するのに十分な、８Ｎｍであってもよい。

【0025】

電子ユニットモジュールは、柔軟な位置決め、特にクランプインバルブと電子モジュールとの間の可変角度を維持しながら、スナップインタイプのバルブ及びクランプインタイプのバルブと共に用いることができる。

【0026】

ここで、図面を参照しながら実施形態を説明する。

【図面の簡単な説明】

【0027】

【図1a】図１ａは、発明の実施形態によるタイヤパラメータ監視システムの部品の分解図を示す。

【図1b】図１ｂは、図１ａのタイヤパラメータ監視システムのバルブステムの更なる図を示す。

【図2】図２は、タイヤパラメータ監視システムの組立図を示す。

【図3a】図３ａは、固定角度位置においてホイールリム上に取り付けられたスナップインバルブを備えるタイヤ空気圧監視システムを示す。

【図3b】図３ｂは、最良の装備のために都合の良い角度でホイールリム上に取り付けられる調整可能な角度を可能にするクランプインバルブを備えるタイヤ空気圧監視システムを示す。

【図4a】図４ａは、電子モジュール上に取り付けられるスナップインタイプのバルブを示す。

【図4b】図４ｂは、電子モジュール上に取り付けられるクランプインバルブを示す。

【発明を実施するための形態】

【0028】

図１ａは、発明の実施形態による、タイヤパラメータ監視システム２、特にタイヤ空気圧監視システムのコンポーネントの分解図を示し、図２はその組立図を示す。タイヤパラメータ監視システム２は、スナップインバルブのためのフィッティング６を含む電子モジュール４と、フィッティング６に、従って電子モジュール４に結合されるボールスタッド８と、クランプインバルブのためのバルブステム１０とを含んでいる。

【0029】

バルブステム１０は、バルブステム１０の一端１４の内面に形成されるボールソケット１２を有する略細長い形状を有している。ボールソケット１２は、図１ｂにおいて見て取ることができる。バルブステム１０は、バルブステムが端部１４においてフランジを有するように、端部１４において外向きにフレア状に広がってボールソケット１２を形成してもよい。

【0030】

ボールソケット１２は、バルブステム１０が電子モジュール４に対して異なる角度で位置決め可能であるように、ボールスタッド８に結合されている。ボールスタッド８は、ボールスタッド８の一方の側から延在し、電子モジュール４のフィッティング６に結合される接続ステム１６を含んでいる。ボールスタッド８は接続ステム１６の直径又は幅よりも大きい直径を有している。電子モジュール４は、タイヤパラメータ監視システムのためのセンサのための電子機器が位置決めされるハウジングを含む。

【0031】

幾つかの実施形態において、電子モジュール４のフィッティング６は、アパーチャ１８を含む。接続ステム１６は、フィッティング６の外側２０におけるアパーチャ１８と整列し、それを通って延在していてもよい。接続ステム１６は、フィッティング６の対向する内側２４に位置決めされるねじ２２に結合する雌ねじを含んでいてもよい。幾つかの実施形態において、フィッティング６は、１つ以上の横方向ガセットプレート２８によって支持されてもよい取付プレート２６を含む。タイヤパラメータ監視システム２は、また、バルブステム１０の上に嵌合するように適合されるシール３０、ワッシャ３２、及びナット３４を含んでいてもよい。

【0032】

図３ａ及び３ｂは、ホイールリム３６上に取り付けられたタイヤパラメータ監視システム２を示している。図３ａは、固定角度位置においてホイールリム３６上に取り付けられたスナップインバルブ５０を備えるタイヤパラメータ監視システム２を示している。

【0033】

図３ｂは、クランプインバルブを備えるタイヤパラメータ監視システム２を示している。クランプインバルブは、システムをホイールリム３６上に調整可能な角度で取り付けることを可能にするバルブステム１０を有する。クランプインバルブは、バルブステム１０により最良の取り付けのための都合のよい角度でホイールリム３６上に取り付けられる。バルブステム１０と電子モジュール４との間の角度位置は変化する。電子モジュール４及び接続ステム１６のベース部分は、ホイールリム３６の内面３８上に位置決めされ、動作中、タイヤ内に位置決めされる。バルブステム１０、ボールスタッド８、シール３０、ワッシャ３２、及びナット３４は、ホイールリム３６の外面４０上に位置決めされる。

【0034】

タイヤパラメータ監視システム２は、接続ステム１６をホイールリム３６の外面４０からホイールリム３６内の孔４２に挿入し、それをホイールリム３６の内面３８に位置決めされる電子モジュール４のフィッティング６に固定することによって、ホイールリム３６上に取り付けられる。接続ステム１６は、ねじ２２を用いることによってフィッティング６に固着させてもよい。ボールジョイント８は、ホイールリム３６の外面４０上に配置される。ボールスタッド８は、ボールスタッド８の接続ステム１６がバルブステム１０の軸方向端部１４から突出するように、バルブステム１０のボールソケット１２と係合している。バルブステム１０は、シール３０、ワッシャ２２、及びナット３４をバルブステム１０の上に載置し、ナット３４をバルブステム１０の雄ねじ４４に締着させることによって、ボールスタッド８をボールソケット１２に引き込んで、接続ステム１６及び電子モジュール４に対してバルブステム１０の角度位置を繋止し、バルブステム１０をホイールリム３６の外面４０に固着させるように、電子モジュール４に対して所定位置に繋止させてもよい。

【0035】

ボールスタッド８とボールソケット１２との間に設けられた関節式ボールジョイントにより、バルブステム１０と電子ユニット４との間の角度を変化させることを可能にし、従って、タイヤパラメータ監視システム２を異なるタイプのホイールリム上で用いることを可能にしている。

【0036】

図４ａは、スナップインタイプバルブ５０と結合された電子ハウジング４を示し、図４ｂは、バルブステム１０と結合された電子モジュール４を示している。スナップインバルブ及びクランプインバルブの両方をスナップインタイプ電子モジュール４で用いることができ、従って、両タイプのシステムを製造するために必要な部品の数を減らすことができる。加えて、クランプインバルブは、システム２を異なるホイールリムで用いることができるように、電子モジュール４に対して異なる角度位置に取り付けることができる。

【符号の説明】

【0037】

２ タイヤパラメータ監視システム
４ 電子モジュール
６ フィッティング
８ ボールスタッド
１０ バルブステム
１２ ボールソケット
１４ バルブステムの端部
１６ 接続ステム
１８ アパーチャ
２０ フィッティングの外側
２２ ねじ
２４ フィッティングの内側
２６ 取付プレート
２８ 横方向ガセットプレート
３０ シール
３２ ワッシャ
３４ ナット
３６ ホイールリム
３８ ホイールリムの内面
４０ ホイールリムの外面
４２ ホイールリム内の孔
４４ 雄ねじ
５０ スナップインタイプバルブ

【図1a】

【図1b】

【図2】

【図3a】

【図3b】

【図4a】

【図4b】