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特許7155451エアー式サイドブレーキの操作レバーの位置決め具
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  • 特許-エアー式サイドブレーキの操作レバーの位置決め具 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-07
(45)【発行日】2022-10-18
(54)【発明の名称】エアー式サイドブレーキの操作レバーの位置決め具
(51)【国際特許分類】
   B60T 7/10 20060101AFI20221011BHJP
   B60T 7/08 20060101ALI20221011BHJP
【FI】
B60T7/10 Z
B60T7/08 B
B60T7/10 M
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2022070443
(22)【出願日】2022-04-22
【審査請求日】2022-05-13
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】522164422
【氏名又は名称】佐々木 勇
(74)【復代理人】
【識別番号】100194869
【弁理士】
【氏名又は名称】榎本 慎一
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 勇
【審査官】山田 康孝
(56)【参考文献】
【文献】欧州特許出願公開第2196368(EP,A1)
【文献】中国実用新案第214657072(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60T 1/00-7/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車輌に搭載されたエアー式サイドブレーキの操作レバーの位置を保持して、車輌の制動力を調節するとともに一定に保つことができる、エアー式サイドブレーキの操作レバーの位置決め具であって、
前記車輌内に設置される基台と、
前記基台から延設されたガイドバーと、
前記ガイドバーにスライド可能に設けられた筐体と、
前記筐体から突出し前記操作レバーを載置するアームと、
前記筐体内に回転可能に収納されたドーナツ盤と、
前記ドーナツ盤を回転させるロック解除機構とからなり、
前記ロック解除機構の作動で前記ドーナツ盤が回転することで、前記ドーナツ盤の側面と前記筐体内面との隙間は前記ガイドバーの厚みより広い距離になる位置に移動し、前記筐体はスライド自由となり、
前記ロック解除機構が操作されていない間は、前記ガイドバーは前記ドーナツ盤の側面と前記筐体内面とで挟持され、前記筐体のスライドを制限し、前記操作レバーの位置決めをすることを特徴とするエアー式サイドブレーキの操作レバーの位置決め具。
【請求項2】
前記ロック解除機構が、
前記ドーナツ盤の側面に固定された突起と、
前記突起に貫通固定されるとともに前記筐体外に位置するボタンに連設する棒と、
前記筐体内部で前記棒に嵌められ前記突起を押すスプリングと、
かなることを特徴とする請求項1に記載のエアー式サイドブレーキの操作レバーの位置決め具。
【請求項3】
前記基台と前記ガイドバーが、前後又は/及び左右に回転可能に接続されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエアー式サイドブレーキの操作レバーの位置決め具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車輌の制動力を調節するとともに一定に保つことができる、車輌に搭載されたエアー式サイドブレーキの操作レバーの位置決め具に関する。
【背景技術】
【0002】
エアー式サイドブレーキは、特許文献1、非特許文献1-3のように、大型トラック、ダンプに採用されており、圧縮空気を利用する制動機構である。
【0003】
ここで、アスファルト舗装工事において、フィニッシャーと呼ばれる重機が使用される。荷台にアスファルト合材を積載したダンプは、ゆっくり移動しながら舗装するフィニッシャーにより押されながら、ダンプアップした状態でアスファルト合材をフィニッシャーのホッパーに投入することがある(非特許文献4)。
【0004】
その際、ダンプ運転手は、ブレーキを加減して踏み続けて、移動スピードを調節する必要がある。しかしながら、ブレーキの踏み加減は極めて難しい。
【0005】
ブレーキが弱いとダンプがフィニッシャーから離れ、アスファルト合材がホッパーに入らずこぼれてしまい、舗装作業が中断してしまう。他方、ブレーキが強いとフィニッシャーが動かない。
【0006】
ダンプの運転席とフィニッシャーの運転席は、約10mも離れているため、それらの運転者同士で意思疎通がうまく図れず、もめ事に発展することもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特開2001-18785
【非特許文献】
【0008】
【文献】https://x-work.jp/journal/driver-job/technique/527
【文献】https://www.kaitoriou.net/page/knowledge/performance/1082/
【文献】https://www.youtube.com/watch?v=jXmcejG5seI
【文献】https://www.youtube.com/watch?v=GIqlMXRut-E
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
そこで、車輌の制動力を調節するとともに一定に保つことができる、車輌に搭載されたエアー式サイドブレーキの操作レバーの位置決め具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
(1)
車輌に搭載されたエアー式サイドブレーキの操作レバーの位置を保持して、車輌の制動力を調節するとともに一定に保つことができる、エアー式サイドブレーキの操作レバーの位置決め具であって、
前記車輌内に設置される基台と、
前記基台から延設されたガイドバーと、
前記ガイドバーにスライド可能に設けられた筐体と、
前記筐体から突出し前記操作レバーを載置するアームと、
前記筐体内に回転可能に収納されたドーナツ盤と、
前記ドーナツ盤を回転させるロック解除機構とからなり、
前記ロック解除機構の作動で前記ドーナツ盤が回転することで、前記ドーナツ盤の側面と前記筐体内面との隙間は前記ガイドバーの厚みより広い距離になる位置に移動し、前記筐体はスライド自由となり、
前記ロック解除機構が操作されていない間は、前記ガイドバーは前記ドーナツ盤の側面と前記筐体内面とで挟持され、前記筐体のスライドを制限し、前記操作レバーの位置決めをすることを特徴とするエアー式サイドブレーキの操作レバーの位置決め具。
(2)
前記ロック解除機構が、
前記ドーナツ盤の側面に固定された突起と、
前記突起に貫通固定されるとともに前記筐体外に位置するボタンに連設する棒と、
前記筐体内部で前記棒に嵌められ前記突起を押すスプリングと、
かなることを特徴とする請求項1に記載のエアー式サイドブレーキの操作レバーの位置決め具。
(3)
前記基台と前記ガイドバーが、前後又は/及び左右に回転可能に接続されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエアー式サイドブレーキの操作レバーの位置決め具。
の構成とした。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、上記構成であるので、車輌の制動力を調節するとともに一定に保つことができる、車輌に搭載されたエアー式サイドブレーキの操作レバーの位置決め具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明であるエアー式サイドブレーキの操作レバーの位置決め具の左側面写真である。
図2】本発明であるエアー式サイドブレーキの操作レバーの位置決め具の正面写真である。
図3】本発明であるエアー式サイドブレーキの操作レバーの位置決め具の部分分解左側面写真である。
図4】本発明であるエアー式サイドブレーキの操作レバーの位置決め具の筐体の位置ロックと解除の説明図である。
図5】本発明であるエアー式サイドブレーキの操作レバーの位置決め具で、操作レバーの位置決めをしている写真である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付の図面を参照し、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。なお、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
【実施例1】
【0014】
図1~5に示すように、本発明であるエアー式サイドブレーキの操作レバーの位置決め具1は、車輌内(図示省略)に設置される基台2と、基台2から延設されたガイドバー3と、ガイドバー3にスライド可能に設けられた筐体4と、筐体4から突出し操作レバー10を載置するアーム5と、筐体4内に回転可能に収納されたドーナツ盤6aと、ドーナツ盤6aを回転させるロック解除機構7とからなる。
【0015】
ここでは基台2は、ガイドバー3が、前後、左右に回転可能に接続されており、エアー式サイドブレーキの操作レバーの位置決め具1の設置位置の自由度を増し、多種多様な操作レバーの位置、形状に対応することができることとなる。ここに示した一例の基台2は、ベース部2aと、回動機構2fとからなる。
【0016】
ベース部2aは、車輌内に設置、必要に応じて固定されるプレート2bと、プレート2bの左右から立設する枠2cと、枠2cに渡される軸2dと、軸2dを枠2cに留めるピン2eとからなる。
【0017】
回動機構2fは、図1、2に示すように、軸2dに回動可動に接続するとともに溝2hを備える回動ブロック2gと、溝2hにガイドバー3の端部を位置させたうえで溝2hに渡されガイドバー3を回動可能に留める第二軸2iと、第二軸2iを回動ブロック2gに留める第二ピン2kとからなる。
【0018】
筐体4は、図3図4などに示すように、側面板4cと、側面板4cの上を覆う天面板4eと、さらに、第一カバー4a、第二カバー4bで、側面板4c及び天面板4eを覆う。側面板4cには、開口4fがあり、ドーナツ盤6a、ロック解除機構7の組み込み口となる。
【0019】
なお、筐体4の底面は、アーム5で覆われている。また、天面板4e及びアーム5と側面板4cとの間には、上下にスリット4g、4gが形成され、それらスリット4g、4gにガイドバー3がスライド可能に挿通する。
【0020】
アーム5は、例えば、先端が二股5aの構造で、二股5aに操作レバー10を位置し、操作レバー10の脱落を防止する。また、アーム5には孔5bが穿設され、後述の棒7bを通す。
【0021】
ドーナツ盤6aは、図3図4に示すように、偏心した位置に穴6bが穿設され、側面板4cの穴4dに挿通する軸6cで回動可能に留められる。偏心した穴6bとドーナツ盤6aで偏心円盤機構6を構成し、ドーナツ盤6aの回転により、後述のように、筐体4のスライド、固定が制御される。
【0022】
ロック解除機構7は、例えば、図3図4に例示のように、ドーナツ盤6aの側面に固定された突起7aと、突起7aに貫通固定されるとともに筐体4外に位置するボタン7cに連設する棒7bと、筐体4内部で棒7bに嵌められ突起7aを押圧する方向(図3下向き破線矢印)にバネ付勢を有するスプリング7dとかなる。
【0023】
このようにしてなるエアー式サイドブレーキの操作レバーの位置決め具1は、図5に示すように、ロック解除機構7の作動(ボタン7cの押し仕込み)でドーナツ盤6aが回転することで、ドーナツ盤6aの側面と筐体4内面との隙間はガイドバー3の厚みより広い距離になる位置に移動(ドーナツ盤6aが点線の位置後退)し、筐体4はスライド自由となる。
【0024】
他方、ロック解除機構7が操作されていない間は、スプリング7dが突起を押圧し、ドーナツ盤6aが上向き方向に回転力が作用し、ガイドバー3はドーナツ盤6aの側面と筐体4内面とで挟持され、筐体4のスライドを制限し、操作レバー10の位置決めをすることができる。
【符号の説明】
【0025】
1 エアー式サイドブレーキの操作レバーの位置決め具
2 基台
2a ベース部
2b プレート
2c 枠
2d 軸
2e ピン
2f 回動機構
2g 回動ブロック
2h 溝
2i 第二軸
2k 第二ピン
3 ガイドバー
4 筐体
4a 第一カバー
4b 第二カバー
4c 側面板
4d 穴
4e 天面板
4f 開口
4g スリット
5 アーム
5a 二股
5b 孔
6 偏心円盤機構
6a ドーナツ盤
6b 穴
6c 軸
7 ロック解除機構
7a 突起
7b 棒
7c ボタン
7d スプリング
10 操作レバー
【要約】
【課題】車輌の制動力を調節するとともに一定に保つことができる、車輌に搭載されたエアー式サイドブレーキの操作レバーの位置決め具を提供する。
【解決手段】車輌に搭載されたエアー式サイドブレーキの操作レバーの位置を保持して、車輌への制動力を一定に調節することができる、エアー式サイドブレーキの操作レバーの位置決め具であって、前記車輌内に設置される基台と、前記基台から延設されたガイドバーと、前記ガイドバーにスライド可能に設けられた筐体と、前記筐体から突出し前記操作レバーを載置するアームと、前記筐体内に回転可能に収納されたドーナツ盤と、前記ドーナツ盤を回転させるロック解除機構とからなることを特徴とするエアー式サイドブレーキの操作レバーの位置決め具とした。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5