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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-11
(45)【発行日】2022-10-19
(54)【発明の名称】車両
(51)【国際特許分類】
   B60L 53/14 20190101AFI20221012BHJP
   B60L 3/00 20190101ALI20221012BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20221012BHJP
   H02J 7/34 20060101ALI20221012BHJP
【FI】
B60L53/14
B60L3/00 H
H02J7/00 P
H02J7/00 301B
H02J7/34 G
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2018109552
(22)【出願日】2018-06-07
(65)【公開番号】P2019213407
(43)【公開日】2019-12-12
【審査請求日】2021-05-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000006286
【氏名又は名称】三菱自動車工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100127111
【弁理士】
【氏名又は名称】工藤 修一
(74)【代理人】
【識別番号】100090103
【弁理士】
【氏名又は名称】本多 章悟
(72)【発明者】
【氏名】吉田 修平
(72)【発明者】
【氏名】初見 典彦
(72)【発明者】
【氏名】田邉 浩嵩
【審査官】岩田 健一
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-233021(JP,A)
【文献】特開2012-205314(JP,A)
【文献】特開2012-045986(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60L 53/14
B60L 3/00
H02J 7/00
H02J 7/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータとバッテリとを有し、前記モータと前記バッテリとを制御する駆動システムと、
前記駆動システムの状態を起動状態または停止状態に切り替える切替手段と、
外部機器を接続可能な給電部及び充電部を備え、前記外部機器の接続により前記バッテリの充給電を行う充給電部とを備えた車両において、
前記充給電部に前記外部機器が接続された際に、充電または給電のどちらを行うかに応じて前記切替手段により前記駆動システムの状態を前記起動状態または前記停止状態の何れかに切り替える制御手段を有し、
前記制御手段は、前記給電部に前記外部機器が接続された際には前記切替手段により前記駆動システムの状態を前記起動状態へと切り替え、前記充電部に前記外部機器が接続された際には前記切替手段により前記駆動システムの状態を前記停止状態へと切り替えることを特徴とする車両。
【請求項2】
請求項1記載の車両において、
前記車両はシフト装置を有し、
前記外部機器が前記充給電部に接続された際には、前記シフト装置がパーキングレンジに設定されることを特徴とする車両。
【請求項3】
請求項2記載の車両において、
前記充電部と前記給電部とはそれぞれ別々の収容部に収容されており、前記各収容部はそれぞれ開閉自在な蓋体を有し、前記制御手段により一方の前記蓋体の開放時に他方の前記蓋体の開放動作が規制されることを特徴とする車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、充給電装置を備えた車両に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電気自動車やハイブリッド自動車等の電動車両において、駆動用バッテリの直流電力(DC)を交流電力(AC)に変換して、車内に設置したコンセントから利用する技術が知られている。
最近では、車内に設けられたコンセントのみでは電気機器の使用が困難であるため、車体外部に面する位置にコンセントを配置して使用する技術も知られており、その際にコンセントを接続したまま車両が発進することを防止する技術が知られている(例えば「特許文献1」参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2014-30283号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した技術では、充電口にアダプタを接続して給電を行う際には、車両走行禁止となるように駆動モータのトルクをゼロにさせる制御を行っている。
通常車両は、走行が可能であり機器の使用が可能なレディオン状態と、走行不可であり機器の使用が可能なレディオフ状態とを選択的に取り、車両使用者の都合に基づいて各状態時に充電及び給電を行いたい場合がある。また、従来では車両使用者が給電を行いたいとき、車両がレディオフ状態時の場合には給電を行うことができない設定をしているものがある。この場合には、車両のドアを開放し、運転席に着座し、ブレーキペダルを踏み、始動スイッチを押し、レディランプを点灯させる必要があり、操作が非常に煩雑である。
本発明は上述の問題点を解決し、状態に拘わらず充給電を行うことが可能な充給電装置を備えた車両の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1記載の発明は、モータとバッテリとを有し、前記モータと前記バッテリとを制御する駆動システムと、前記駆動システムの状態を起動状態または停止状態に切り替える切替手段と、外部機器を接続可能な給電部及び充電部を備え、前記外部機器の接続により前記バッテリの充給電を行う充給電部とを備えた車両において、前記充給電部に前記外部機器が接続された際に、充電または給電のどちらを行うかに応じて前記切替手段により前記駆動システムの状態を前記起動状態または前記停止状態の何れかに切り替える制御手段を有し、前記制御手段は、前記給電部に前記外部機器が接続された際には前記切替手段により前記駆動システムの状態を前記起動状態へと切り替え、前記充電部に前記外部機器が接続された際には前記切替手段により前記駆動システムの状態を前記停止状態へと切り替えることを特徴とする。
【0006】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の車両において、さらに前記車両はシフト装置を有し、前記外部機器が前記充給電部に接続された際には、前記シフト装置がパーキングレンジに設定されることを特徴とする。
【0007】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の車両において、さらに前記充電部と前記給電部とはそれぞれ別々の収容部に収容されており、前記各収容部はそれぞれ開閉自在な蓋体を有し、前記制御手段により一方の前記蓋体の開放時に他方の前記蓋体の開放動作が規制されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、切替手段のオンオフ状態に拘わらず、充給電部に外部機器を接続すれば簡単に給電動作または充電動作を行うことができ、煩わしい操作なしで給電動作を行うことができるので操作性を大幅に向上することができる。さらに給電動作または充電動作により車両の駆動システムが切り替わるため、どちらの動作を行っているか認識することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態を適用可能な車両の概略図である。
図2】本発明の一実施形態に用いられる給電部を説明する概略図である。
図3】本発明の一実施形態に用いられる充電部を説明する概略図である。
図4】本発明の一実施形態に用いられる制御手段のブロック図である。
図5】本発明の第1の実施形態における充給電装置の制御動作を説明するフローチャートである。
図6】本発明の第1の実施形態における充給電装置の制御動作を説明するフローチャートである。
図7】本発明の第2の実施形態における充給電装置の制御動作を説明するフローチャートである。
図8】本発明の第3の実施形態における充給電装置の制御動作を説明するフローチャートである。
図9】本発明の一実施形態の変形例に用いられる給電部を説明する概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1は、本発明の一実施形態を適用可能な車両を示している。同図において電気自動車(EV)である車両1は、車体2の前後部に充給電装置としての充給電部3を有している。充給電部3は、図2に示す給電部である交流給電用のコンセント4と、図3に示す充電部である普通充電用の普通充電インレット5及び急速充電インレット6とを備えている。さらに充給電部3は、蓋体である開閉自在な給電リッド7A及び充電リッド7B、コンセント4を収容し給電リッド7Aを開閉自在に支持する車体2に一体的に形成された収容部17A、各インレット5,6を収容し充電リッド7Bを開閉自在に支持する車体2に一体的に形成された収容部17B、後述する切替手段及び制御手段等を備えている。
【0012】
コンセント4は車体2に固定されており、図示しない通常の家庭用100Vプラグが接続されることにより、後述する駆動用バッテリから外部機器としての外部家電に対して給電が行われる。
普通充電インレット5は車体2に固定されており、図示しない交流の普通充電用コネクタが接続されることにより、後述する駆動用バッテリに対して外部機器としての外部電源から普通充電が行われる。
急速充電インレット6は車体2に固定されており、図示しない直流の急速充電用コネクタが接続されることにより、後述する駆動用バッテリに対して外部機器としての外部電源から急速充電が行われる。
コンセント4及び各インレット5,6には、それぞれプラグ及びコネクタの接続が行われた場合に後述する制御手段に対して信号を出力するスイッチ21,22,23がそれぞれ設けられている。
【0013】
車体2の内部である車室内の図示しないインストゥルメントパネルには、運転者によって操作される切替手段としての始動スイッチ8が設けられている。始動スイッチ8は、車両1の走行が可能であると共に車内機器の使用が可能なレディオン状態と、車両1の走行が不可であると共に車内機器の使用が可能なレディオフ状態とを選択的に占める。
また車体2の内部には、制御手段としてのECU9を備えた、後述する駆動モータ12及び駆動用バッテリ10の作動を制御する駆動システム20が配設されている。ECU9は、図示しないCPU、ROM、RAM、I/Oポート等を有する周知のマイクロコンピュータによって構成されている。駆動システム20は、レディオン状態時に起動状態を、レディオフ状態時に停止状態をそれぞれ占める。
さらに車体2の内部には、パーキングレンジ(以下、Pレンジという)を有する周知のシフト装置24が配設されている。
なお、駆動システム20がレディオン状態のときには、車両としてはすぐに走行できる状態であり場合によってはエンジンも始動することができるが、システムが起動状態のため消費電力が発生してしまう。またレディオフ状態のときには、消費電力は発生しないが走行するためにはレディオン状態に移行させる必要があり、すぐに走行することはできない状態である。
【0014】
図4は、駆動システム20の制御ブロック図を示している。同図においてECU9は、始動スイッチ8からの信号、及びコンセント4、各インレット5,6から送られる接続信号に基づいてバッテリとしての駆動用バッテリ10に接続されたコンタクタ11、車両1を駆動するモータとしての駆動モータ12に接続されたインバータ13、交流用電気機器が接続されるコンセント4に接続され直流を交流に変換するDCACインバータ14、交流充電コネクタが接続される普通充電インレット5に接続され交流を直流に変換するACDCインバータ15、直流充電コネクタが接続される急速充電インレット6に接続されたコンタクタ16の動作をそれぞれ制御する。
なおコンタクタ11は、始動スイッチ8がオン状態時には接続状態、始動スイッチ8がオフ状態の時には非接続状態であり、始動スイッチ8のオフ状態時に各インレット5,6の何れかにコネクタが接続されると、コネクタの接続信号を受けて接続動作が行われる。コンタクタ11の接続状態時において、ECU9は図示しない充電量検知手段からの残充電量情報を得ることができる。
【0015】
本発明の第1の実施形態における充給電装置の動作について説明する。
先ず、給電動作について図5に示すフローチャートに基づいて説明する。
車両1の使用者は、コンセント4から給電を行うべく、図2に示すように給電リッド7Aを開放しコンセント4に対してプラグを接続する。プラグが接続されスイッチ21がプラグを検知すると(ST01)、ECU9は始動スイッチ8がレディオン状態であるか否かを判定する(ST02)。ここで始動スイッチ8がレディオン状態であればコンタクタ11が接続されていることから、駆動用バッテリ10とコンセント4とがDCACインバータ14を介して接続されているため、コンセント4から給電動作が行われる(ST03)。
ステップST02で始動スイッチ8がレディオフ状態であるとECU9が判定すると、ECU9は始動スイッチ8を自動的にレディオン状態に変化させ(ST04)、これによりコンタクタ11が接続されて給電動作が行われる(ST03)。
【0016】
次に、充電動作について図6に示すフローチャートに基づいて説明する。
車両1の使用者は、各インレット5,6から充電を行うべく、図3に示すように充電リッド7Bを開放し普通充電インレット5に対して普通充電用のコネクタを、または急速充電インレット6に対して急速充電用コネクタを接続する。何れかのコネクタが接続されスイッチ22,23の何れかがコネクタを検知すると(ST11)、ECU9は始動スイッチ8がレディオフ状態であるか否かを判定する(ST12)。ここで始動スイッチ8がレディオフ状態であれば、ECU9はスイッチ22,23の何れかからの信号を受けてコンタクタ11を接続させ、駆動用バッテリ10と各インレット5,6とがACDCインバータ15を介してまたは直接接続されるため、各インレット5,6から充電動作が行われる(ST13)。
ステップST12で始動スイッチ8がレディオン状態であるとECU9が判定すると、ECU9は始動スイッチ8を自動的にレディオフ状態に変化させ(ST14)、これによりコンタクタ11の接続が解除された後、上述と同様に充電動作が行われる(ST13)。
【0017】
この第1の実施形態によれば、給電のためにコンセント4を使用すれば駆動システム20がレディオン状態となり、充電のためにインレット5,6を使用すれば駆動システム20がレディオフ状態となるため、駆動システム20の状態で給電動作か充電動作かを認識することができる。
上記実施形態では、各インレット5,6にスイッチ22,23を設けることでコネクタとインレットとの接続を検知したが、他の実施形態として、コネクタがインレットに接続された際に、コネクタからインレットを介してECU9等の制御手段に延びる信号線によってコネクタとインレットとが接続したとの接続信号を制御手段に送信することで、コネクタとインレットとの接続を検知する構成としてもよい。
【0018】
上記実施形態では、給電動作でレディオン状態となり充電動作でレディオフ状態となる切り替え動作を説明したが、給電動作でレディオン状態とした場合には駆動用バッテリ10の電力収支を常時監視することができ、充電量不足による駆動システム20の起動不可や車両1の走行不可といった不具合の発生を抑制することができる。そして、充電動作でレディオフ状態とした場合には駆動システム20の消費電力の発生が抑制されるので充電効率を向上させることができる。
また、給電動作または充電動作で駆動システム20がレディオン状態となった場合に、シフト装置24がPレンジでない場合にPレンジに移行させる構成としてもよい。この構成によれば、Pレンジを解除しなければ車両を発進させることができないため、プラグやコネクタが接続された状態で車両が発進することを抑制することができる。
【0019】
次に、本発明の第2の実施形態を説明する。この第2の実施形態では、給電動作と充電動作との何れか一方のみしか行うことができず、給電動作を行う際には充電動作の実施が禁止され、充電動作を行う際には給電動作を行うことが禁止される点において、上述した第1の実施形態とは相違している。この第2の実施形態における充給電部3の動作を、図7に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0020】
ECU9は先ず、コンセント4にプラグが接続されたか否かを判定する(ST21)。スイッチ21のオンによりプラグが接続されたと判定すると、ECU9は始動スイッチ8がレディオン状態であるか否かを判定する(ST22)。始動スイッチ8がレディオン状態であると判定されると、ECU9は各インレット5,6に対するコネクタの接続を禁止する(ST23)。ここでいう接続の禁止とは、例えば各インレット5,6を遮蔽部材等によって覆い隠したりする物理的な接続の禁止、各インレット5,6に対して接続されたコネクタとの間での電気的な接続の禁止等、様々な場合を含む。その後、ECU9は上述と同様に給電動作を実施させる(ST24)。ステップST22において始動スイッチ8がレディオフ状態である場合には、ECU9は始動スイッチ8をレディオン状態とさせて(ST25)、ステップST23に進む。
【0021】
ステップST21においてプラグが検知されない場合には、ECU9は各インレット5,6の何れかにコネクタが接続されたか否かを判定する(ST26)。ここでコネクタの接続が検知されない場合には、再びステップST21に戻る。スイッチ22またはスイッチ23のオンによりコネクタが接続されたと判定すると、ECU9は始動スイッチ8がレディオフ状態であるか否かを判定する(ST27)。始動スイッチ8がレディオフ状態であると判定されると、ECU9はコンセント4に対するプラグの接続を禁止する(ST28)。この接続の禁止も、物理的な禁止及び電気的な禁止等、様々な禁止を含む。その後、ECU9は上述と同様に充電動作を実施させる(ST29)。ステップST27において始動スイッチ8がレディオン状態である場合には、ECU9は始動スイッチ8をレディオフ状態とさせて(ST30)、ステップST28に進む。
【0022】
この第2の実施形態によれば、給電動作と充電動作とを同時に行うことが禁止されるので、例えば給電動作と充電動作とが同時に行われて、どちらの動作が行われているのかを認識できなくなることが防止される。
なお、上記実施形態の物理的な接続禁止として、各充電リッド7A,7Bを閉塞状態で保持するロック機構18A,18Bを各収容部17A,17Bに設けている(図2図3参照)。ECU9は、コンセント4が使用されている場合にはロック機構18Bにより充電リッド7Bを閉塞状態に保持し、各インレット5,6の何れかが使用されている場合にはロック機構18Aにより充電リッド7Aを閉塞状態に保持する。この構成により、第2の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
なお、コンセント4と各インレット5,6の何れかとのどちらかが使用されている場合に、使用されていない側の充電リッドが開放されている場合がある。この場合には使用されていない側の充電リッドを閉塞しないとロック機構により閉塞状態で保持することができないため、開放されている充電リッドを自動的に閉塞させる機構を付加してもよい。
【0023】
上述した各実施形態はそれぞれ車両1が電気自動車である場合を示したが、車両1としてはエンジンを搭載したプラグインハイブリッド自動車(PHEV)でもよい。
図8は、本発明の第3の実施形態であるプラグインハイブリッド自動車に本発明を適用した場合における駆動システム20の制御ブロック図を示している。この第3の実施形態は、図4に示した構成と比較すると、インバータ13に接続されたジェネレータ30、ジェネレータ30に接続されたエンジン31を有し、ECU9がエンジン31の駆動制御を行う点においてのみ相違しており、他の構成は同一である。
【0024】
この第3の実施形態によれば、車両1がエンジン31を有しているので、始動スイッチ8がレディオン状態時にはエンジン31の始動が可能となり、始動スイッチ8がレディオフ状態時にはエンジン31の始動が不可となる。このため、給電動作をレディオン状態に設定すればエンジン31を始動させて発電機として使用可能であることから、給電により駆動用バッテリ10の残充電量が不足して充電量不足となる虞がある場合にはECU9がエンジン31を始動させることにより充電動作を行うことができ、充電量不足の発生を確実に回避することができる。
【0025】
上述した各実施形態において、図9に示すように、コンセント4にプラグが接続された際にこれを車両1の使用者に対して視認させる接続表示19を収容部17Aに設けてもよい。この接続表示19を設けることにより、コンセント4に対してプラグが接続されていることを車両1の使用者に対して確実に伝達することができ、第1の実施形態で示すようにコンセント4が車室外に設けられている場合に、コンセント4に対してプラグが接続されたまま車両1が走行することを防止することができる。この例では接続表示19を収容部17Aに設けたが、接続表示19はインストゥルメントパネルやダッシュボード等、運転席や助手席から視認可能な位置に配置してもよい。
【0026】
以上、本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明は上述した特定の実施形態に限定されるものではなく、上述の説明で特に限定していない限り、特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
本発明の実施の形態に記載された効果は本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0027】
1・・・車両、3・・・充給電装置(充給電部)、4・・・給電部(コンセント)、5・・・充電部(普通充電インレット)、6・・・充電部(急速充電インレット)、7A・・・蓋体(給電リッド)、7B・・・蓋体(充電リッド)、8・・・切替手段(始動スイッチ)、9・・・制御手段(ECU)、10・・・バッテリ(駆動用バッテリ)、12・・・モータ(駆動モータ)、17A,17B・・・収容部、20・・・駆動システム、24・・・シフト装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9