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特許7155669携帯端末のためのアプリケーションプログラムと携帯端末
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-11
(45)【発行日】2022-10-19
(54)【発明の名称】携帯端末のためのアプリケーションプログラムと携帯端末
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20221012BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20221012BHJP
   B41J 29/42 20060101ALI20221012BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20221012BHJP
【FI】
G06F3/12 329
H04N1/00 127B
G06F3/12 303
G06F3/12 392
G06F3/12 336
B41J29/42 F
B41J29/38
H04N1/00 L
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2018123882
(22)【出願日】2018-06-29
(65)【公開番号】P2020004148
(43)【公開日】2020-01-09
【審査請求日】2021-04-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】阮 竜竜
(72)【発明者】
【氏名】朝倉 弘崇
【審査官】豊田 真弓
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-010681(JP,A)
【文献】特開2006-030244(JP,A)
【文献】特開2015-195045(JP,A)
【文献】特開2015-049899(JP,A)
【文献】国際公開第2006/114905(WO,A1)
【文献】特開2015-186104(JP,A)
【文献】特開2012-133470(JP,A)
【文献】特開2014-120916(JP,A)
【文献】特開2015-126491(JP,A)
【文献】特開2017-021700(JP,A)
【文献】特開2013-256060(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/12
H04N 1/00
B41J 29/42
B41J 29/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯端末のためのアプリケーションプログラムであって、
前記携帯端末は、第1の無線インターフェースと、前記第1の無線インターフェースとは異なる第2の無線インターフェースと、を備え、
前記携帯端末のコンピュータを、以下の各部、即ち、
前記携帯端末の表示部に第1の画面が表示されている状態で、前記第1の無線インターフェースと通信装置との間に第1の無線接続が確立される場合に、確立済みの前記第1の無線接続を利用して、前記通信装置から接続情報と指示情報を取得する第1の取得部であって、前記接続情報は、前記第2の無線インターフェースと前記通信装置との間に第2の無線接続を確立させるための情報であり、前記指示情報は、前記第1の画面とは異なる画面を前記表示部に表示させるための指示を示す情報である、前記第1の取得部と、
前記通信装置から前記接続情報と前記指示情報が取得される場合に、前記携帯端末の現在の状態を示す状態情報を取得する第2の取得部と、
前記状態情報を利用して、前記第1の画面に代えて前記異なる画面を表示すべきであるのか否かを判断する第1の判断部と、
前記異なる画面を表示すべきであると判断される場合に、前記第1の画面に代えて前記異なる画面を前記表示部に表示させる第1の表示制御部であって、前記異なる画面を表示すべきでないと判断される場合に、前記第1の画面の表示が維持される、前記第1の表示制御部と、
として機能させる、アプリケーションプログラム。
【請求項2】
前記第1の無線接続は、前記携帯端末において所定の操作が行われることをトリガとして確立される、請求項1に記載のアプリケーションプログラム。
【請求項3】
前記アプリケーションプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記異なる画面を表示すべきであるのか否かの判断に関わらず、前記通信装置から取得した前記接続情報を利用して、前記第2の無線インターフェースと前記通信装置との間に前記第2の無線接続を確立させる確立部として機能させる、請求項1又は2に記載のアプリケーションプログラム。
【請求項4】
前記状態情報は、前記表示部に表示されている前記第1の画面の種類を特定するための画面情報を含み、
前記第1の判断部は、
前記画面情報を利用して、前記第1の画面が、前記アプリケーションプログラムに従って表示可能な複数種類の画面のうちの第1種の画面であることが特定される場合に、前記異なる画面を表示すべきであると判断し、
前記画面情報を利用して、前記第1の画面が、前記複数種類の画面のうち、前記第1種の画面と異なる第2種の画面であることが特定される場合に、前記異なる画面を表示すべきでないと判断する、請求項1から3のいずれか一項に記載のアプリケーションプログラム。
【請求項5】
前記通信装置は、特定機能を含む複数個の機能を実行可能な多機能機であり、
前記指示情報は、前記第1の画面とは異なる第2の画面であって、前記特定機能に関係する前記第2の画面を前記表示部に表示させるための指示を示す情報であり、
前記第1の判断部は、
前記画面情報を利用して、前記第1の画面が前記特定機能に関係する前記第1種の画面であることが特定される場合に、前記第2の画面を表示すべきであると判断し、
前記画面情報を利用して、前記第1の画面が、前記複数個の機能のうち、前記特定機能とは異なる機能に関係する前記第2種の画面であることが特定される場合に、前記第2の画面を表示すべきでないと判断する、請求項に記載のアプリケーションプログラム。
【請求項6】
携帯端末のためのアプリケーションプログラムであって、
前記携帯端末のコンピュータを、以下の各部、即ち、
前記携帯端末の表示部に第1の画面が表示されている状態で、特定機能を含む複数個の機能を実行可能な多機能機である通信装置から指示情報を取得する第1の取得部であって、前記指示情報は、前記第1の画面とは異なる画面を前記表示部に表示させるための指示を示す情報であり、前記異なる画面は、前記特定機能に関係する第2の画面である、前記第1の取得部と、
前記通信装置から前記指示情報が取得される場合に、前記携帯端末の現在の状態を示す状態情報を取得する第2の取得部であって、前記状態情報は、前記表示部に表示されている前記第1の画面の種類を特定するための画面情報を含む、前記第2の取得部と、
前記画面情報を利用して、前記第1の画面が、前記アプリケーションプログラムに従って表示可能な複数種類の画面のうち、前記複数個の機能のうちの前記特定機能とは異なる機能に関係する第2種の画面であることが特定される場合に、前記異なる機能の実行指示を受け付け済みであるのか否かを判断する第2の判断部と、
前記状態情報を利用して、前記第1の画面に代えて前記異なる画面を表示すべきであるのか否かを判断する第1の判断部であって、
前記画面情報を利用して、前記第1の画面が、前記複数種類の画面のうち、前記特定機能に関係する第1種の画面であることが特定される場合に、前記異なる画面を表示すべきであると判断し、
前記第1の画面が前記第2種の画面であることが特定され、かつ、前記異なる機能の実行指示を受け付け済みであると判断される場合に、前記異なる画面を表示すべきであると判断し、
前記第1の画面が前記第2種の画面であることが特定され、かつ、前記異なる機能の実行指示を受け付け済みでないと判断される場合に、前記異なる画面を表示すべきでないと判断する、前記第1の判断部と、
前記異なる画面を表示すべきであると判断される場合に、前記第1の画面に代えて前記異なる画面を前記表示部に表示させる第1の表示制御部であって、前記異なる画面を表示すべきでないと判断される場合に、前記第1の画面の表示が維持される、前記第1の表示制御部と、
として機能させる、アプリケーションプログラム。
【請求項7】
携帯端末のためのアプリケーションプログラムであって、
前記携帯端末のコンピュータを、以下の各部、即ち、
前記携帯端末の表示部に第1の画面が表示されている状態で、印刷機能又はスキャン機能である特定機能を含む複数個の機能を実行可能な多機能機である通信装置から指示情報を取得する第1の取得部であって、前記指示情報は、前記第1の画面とは異なる画面を前記表示部に表示させるための指示を示す情報であり、前記異なる画面は、前記特定機能に関係する第2の画面である、前記第1の取得部と、
前記通信装置から前記指示情報が取得される場合に、前記携帯端末の現在の状態を示す状態情報を取得する第2の取得部であって、前記状態情報は、前記表示部に表示されている前記第1の画面の種類を特定するための画面情報を含む、前記第2の取得部と、
前記状態情報を利用して、前記第1の画面に代えて前記異なる画面を表示すべきであるのか否かを判断する第1の判断部であって、
前記画面情報を利用して、前記第1の画面が、前記アプリケーションプログラムに従って表示可能な複数種類の画面のうち、前記特定機能に関係する第1種の画面であることが特定される場合に、前記異なる画面を表示すべきであると判断し、
前記画面情報を利用して、前記第1の画面が、前記複数種類の画面のうち、前記第1種の画面と異なる第2種の画面であって、前記複数個の機能のうち、前記特定機能とは異なる機能に関係する前記第2種の画面であることが特定される場合に、前記異なる画面を表示すべきでないと判断する、前記第1の判断部と、
前記異なる画面を表示すべきであると判断される場合に、前記第1の画面に代えて前記異なる画面を前記表示部に表示させる第1の表示制御部であって、前記異なる画面を表示すべきでないと判断される場合に、前記第1の画面の表示が維持される、前記第1の表示制御部と、
として機能させる、アプリケーションプログラム。
【請求項8】
前記特定機能は、複数種類の原稿サイズをスキャン可能な前記スキャン機能であり、
前記第2の画面は、スキャン設定をユーザに選択させるための画面であり、
前記指示情報は、原稿が自動原稿搬送装置に載置される際に前記第2の画面を前記表示部に表示させるための指示を示し、
前記第2の画面では、前記複数種類の原稿サイズのうち、前記自動原稿搬送装置が搬送不可能な原稿サイズと比べて、他の1種類以上の原稿サイズが優先的に表示される、請求項に記載のアプリケーションプログラム。
【請求項9】
前記状態情報は、前記携帯端末がインターネットを介した通信を実行可能であるのか否かを示す通信状態情報を含み、
前記第1の判断部は、
前記通信状態情報が、前記携帯端末が前記インターネットを介した通信を実行可能であることを示す場合に、前記異なる画面を表示すべきであると判断し、
前記通信状態情報が、前記携帯端末が前記インターネットを介した通信を実行不可能であることを示す場合に、前記異なる画面を表示すべきでないと判断し、
前記第1の表示制御部は、前記異なる画面を表示すべきであると判断される場合に、前記携帯端末に記憶されているブラウザプログラムを利用して、前記第1の画面に代えて前記異なる画面を前記表示部に表示させ、
前記異なる画面を表示すべきでないと判断される場合に、前記ブラウザプログラムは利用されない、請求項1からのいずれか一項に記載のアプリケーションプログラム。
【請求項10】
前記アプリケーションプログラムは、さらに、前記コンピュータを、
前記異なる画面を表示すべきでないと判断される場合に、前記異なる画面を表示すべきか否かをユーザに選択させるための選択画面を前記表示部に表示させる第2の表示制御部として機能させ、
前記第1の表示制御部は、前記異なる画面を表示すべきでないと判断され、かつ、前記選択画面において、前記異なる画面を表示すべきことが前記ユーザによって選択される場合に、前記第1の画面に代えて前記異なる画面を前記表示部に表示させ、
前記異なる画面を表示すべきでないと判断され、かつ、前記選択画面において、前記異なる画面を表示すべきことが前記ユーザによって選択されない場合に、前記第1の画面の表示が維持される、請求項1からのいずれか一項に記載のアプリケーションプログラム。
【請求項11】
前記アプリケーションプログラムは、さらに、前記コンピュータを、
前記通信装置から前記指示情報とともに前記異なる画面を優先的に表示させることを示す優先情報が受信されたのか否かを判断する第3の判断部として機能させ、
前記第1の表示制御部は、前記通信装置から前記指示情報とともに前記優先情報が受信されたと判断される場合に、前記状態情報を利用して前記異なる画面を表示すべきか否かを判断せずに、前記第1の画面に代えて前記異なる画面を前記表示部に表示させる、請求項1から10のいずれか一項に記載のアプリケーションプログラム。
【請求項12】
携帯端末であって、
表示部と、
第1の無線インターフェースと、
前記第1の無線インターフェースとは異なる第2の無線インターフェースと、
前記表示部に第1の画面が表示されている状態で、前記第1の無線インターフェースと通信装置との間に第1の無線接続が確立される場合に、確立済みの前記第1の無線接続を利用して、前記通信装置から接続情報と指示情報を取得する第1の取得部であって、前記指示情報は、前記接続情報は、前記第2の無線インターフェースと前記通信装置との間に第2の無線接続を確立させるための情報であり、前記第1の画面とは異なる画面を前記表示部に表示させるための指示を示す情報である、前記第1の取得部と、
前記通信装置から前記接続情報と前記指示情報が取得される場合に、前記携帯端末の現在の状態を示す状態情報を取得する第2の取得部と、
前記状態情報を利用して、前記第1の画面に代えて前記異なる画面を表示すべきであるのか否かを判断する第1の判断部と、
前記異なる画面を表示すべきであると判断される場合に、前記第1の画面に代えて前記異なる画面を前記表示部に表示させる第1の表示制御部であって、前記異なる画面を表示すべきでないと判断される場合に、前記第1の画面の表示が維持される、前記第1の表示制御部と、
を備える、携帯端末。
【請求項13】
携帯端末であって、
表示部と、
前記表示部に第1の画面が表示されている状態で、特定機能を含む複数個の機能を実行可能な多機能機である通信装置から指示情報を取得する第1の取得部であって、前記指示情報は、前記第1の画面とは異なる画面を前記表示部に表示させるための指示を示す情報であり、前記異なる画面は、前記特定機能に関係する第2の画面である、前記第1の取得部と、
前記通信装置から前記指示情報が取得される場合に、前記携帯端末の現在の状態を示す状態情報を取得する第2の取得部であって、前記状態情報は、前記表示部に表示されている前記第1の画面の種類を特定するための画面情報を含む、前記第2の取得部と、
前記画面情報を利用して、前記第1の画面が、前記携帯端末のプログラムに従って表示可能な複数種類の画面のうち、前記複数個の機能のうちの前記特定機能とは異なる機能に関係する第2種の画面であることが特定される場合に、前記異なる機能の実行指示を受け付け済みであるのか否かを判断する第2の判断部と、
前記状態情報を利用して、前記第1の画面に代えて前記異なる画面を表示すべきであるのか否かを判断する第1の判断部であって、
前記画面情報を利用して、前記第1の画面が、前記複数種類の画面のうち、前記特定機能に関係する第1種の画面であることが特定される場合に、前記異なる画面を表示すべきであると判断し、
前記第1の画面が前記第2種の画面であることが特定され、かつ、前記異なる機能の実行指示を受け付け済みであると判断される場合に、前記異なる画面を表示すべきであると判断し、
前記第1の画面が前記第2種の画面であることが特定され、かつ、前記異なる機能の実行指示を受け付け済みでないと判断される場合に、前記異なる画面を表示すべきでないと判断する、前記第1の判断部と、
前記異なる画面を表示すべきであると判断される場合に、前記第1の画面に代えて前記異なる画面を前記表示部に表示させる第1の表示制御部であって、前記異なる画面を表示すべきでないと判断される場合に、前記第1の画面の表示が維持される、前記第1の表示制御部と、
を備える、携帯端末。
【請求項14】
携帯端末であって、
表示部と、
前記表示部に第1の画面が表示されている状態で、印刷機能又はスキャン機能である特定機能を含む複数個の機能を実行可能な多機能機である通信装置から指示情報を取得する第1の取得部であって、前記指示情報は、前記第1の画面とは異なる画面を前記表示部に表示させるための指示を示す情報であり、前記異なる画面は、前記特定機能に関係する第2の画面である、前記第1の取得部と、
前記通信装置から前記指示情報が取得される場合に、前記携帯端末の現在の状態を示す状態情報を取得する第2の取得部であって、前記状態情報は、前記表示部に表示されている前記第1の画面の種類を特定するための画面情報を含む、前記第2の取得部と、
前記状態情報を利用して、前記第1の画面に代えて前記異なる画面を表示すべきであるのか否かを判断する第1の判断部であって、
前記画面情報を利用して、前記第1の画面が、前記携帯端末のプログラムに従って表示可能な複数種類の画面のうち、前記特定機能に関係する第1種の画面であることが特定される場合に、前記異なる画面を表示すべきであると判断し、
前記画面情報を利用して、前記第1の画面が、前記複数種類の画面のうち、前記第1種の画面と異なる第2種の画面であって、前記複数個の機能のうち、前記特定機能とは異なる機能に関係する前記第2種の画面であることが特定される場合に、前記異なる画面を表示すべきでないと判断する、前記第1の判断部と、
前記異なる画面を表示すべきであると判断される場合に、前記第1の画面に代えて前記異なる画面を前記表示部に表示させる第1の表示制御部であって、前記異なる画面を表示すべきでないと判断される場合に、前記第1の画面の表示が維持される、前記第1の表示制御部と、
を備える、携帯端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書では、通信装置から取得する指示情報に従って、画面を表示する携帯端末に関する技術を開示する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、MFPと通信可能な携帯端末が開示されている。携帯端末は、MFPのNFCタグとの通信セッションが確立される場合に、NFCタグからパラメータを取得する。携帯端末は、タッチスクリーンディスプレイ上に表示する画面を取得済みのパラメータに応じた画面に遷移する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2015-186104号公報
【文献】特開2014-075622号公報
【文献】特開2010-199642号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の技術では、携帯端末の状態が考慮されていない。このため、NFCタグからパラメータを取得することに応じて、携帯端末の状態と適合しない画面が表示され得る。本明細書では、通信装置から指示情報が取得される場合に、携帯端末の状態と適合しない画面が表示されることを抑制し得る技術を提供する。
【0005】
本明細書では、携帯装置のためのアプリケーションプログラムを開示する。アプリケーションプログラムは、前記携帯装置のコンピュータを、前記携帯端末の表示部に第1の画面が表示されている状態で、通信装置から指示情報を取得する第1の取得部であって、前記指示情報は、前記第1の画面とは異なる画面を前記表示部に表示させるための指示を示す情報である、前記第1の取得部と、前記通信装置から前記指示情報が取得される場合に、前記携帯端末の現在の状態を示す状態情報を取得する第2の取得部と、前記状態情報を利用して、前記第1の画面に代えて前記異なる画面を表示すべきであるのか否かを判断する第1の判断部と、前記異なる画面を表示すべきであると判断される場合に、前記第1の画面に代えて前記異なる画面を前記表示部に表示させる第1の表示制御部であって、前記異なる画面を表示すべきでないと判断される場合に、前記第1の画面の表示が維持される、前記第1の表示制御部と、として機能させる。
【0006】
このような構成によれば、携帯端末は、第1の画面が表示されている状態で、通信装置から指示情報を取得する場合に、携帯端末の現在の状態を示す状態情報を利用して、異なる画面を表示すべきか否かを判断する。そして、携帯端末は、異なる画面を表示すべきであると判断される場合に、第1の画面に代えて異なる画面を表示する。一方、携帯端末は、異なる画面を表示すべきでないと判断される場合に、第1の画面の表示を維持する。これにより、通信装置から指示情報が取得される場合に携帯端末の状態に適合しない画面が表示されることを抑制し得る。
【0007】
上記のアプリケーションプログラムを格納するコンピュータ読取可能記憶媒体も新規で有用である。また、上記の携帯端末そのもの及び携帯端末によって実行される方法も新規で有用である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】通信システムの構成を示す。
図2】印刷及びスキャンの実行のための概要を示す。
図3】携帯端末が表示する各画面を示す。
図4】携帯端末の判断処理のフローチャートを示す。
図5】第1の画面処理のフローチャートを示す。
図6】第2の画面処理のフローチャートを示す。
図7】第1の画面処理の具体的なケースB1、B2のシーケンス図を示す。
図8】第1の画面処理の具体的なケースB3のシーケンス図を示す。
図9】第2の画面処理の具体的なケースのシーケンス図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(第1実施例)
(通信システム2の構成;図1
図1に示されるように、通信システム2は、携帯端末10と多機能機100とを備える。各装置10、100は、NFC(Near Field Communicationの略)方式に従った無線通信(即ちいわゆる近距離無線通信の一種)と、Wi-Fi方式に従った無線通信と、を実行可能である。なお、以下では、「多機能機」のことを「MFP(Multifunction Peripheralの略)」と記載する場合がある。
【0010】
(MFP100の構成)
MFP100は、印刷機能及びスキャン機能を含む複数個の機能を実行可能な周辺装置(即ち携帯端末10の周辺装置)である。MFP100は、NFCインターフェース114と、Wi-Fiインターフェース116と、を備える。なお、以下では、インターフェースのことを「I/F」と記載する場合がある。
【0011】
Wi-FiI/F116は、Wi-Fi方式に従った無線通信を実行するためのI/Fである。Wi-Fi方式は、例えば、IEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc.の略)の802.11の規格、及び、それに準ずる規格(例えば、802.11a,11b,11g,11n等)に従って、無線通信を実行するための無線通信方式である。Wi-FiI/F116は、特に、Wi-Fi Allianceによって策定されたWFD(Wi-Fi Direct(登録商標)の略)方式をサポートしている。WFD方式は、Wi-Fi Allianceによって作成された規格書「Wi-Fi Peer-to-Peer (P2P) Technical Specification Version1.1」に記述されている無線通信方式である。
【0012】
MFP100は、WFD方式のG/O(Group Ownerの略)状態、CL(Clientの略)状態、及び、デバイス状態のいずれかの状態で動作することができる。MFP100は、WFD方式のG/Oとして動作して、MFP100及び外部装置(例えば携帯端末10)が所属するWi-Fiネットワークを形成可能である。この場合、MFP100は、外部装置を子局としてWi-Fiネットワークに参加させることができる。なお、変形例では、MFP100は、SoftAPとして動作して、MFP100と外部装置が所属するネットワークを形成してもよい。
【0013】
NFCI/F114は、NFC方式に従った無線通信を実行するためのI/Fである。NFC方式は、例えば、ISO/IEC21481又は18092の国際標準規格に基づく無線通信方式である。NFCI/F114は、NFCフォーラムタグである。NFCフォーラムタグは、NFC方式に従ったIC(Integrated Circuitの略)タグとして機能するインターフェースである。NFCI/F114は、外部装置(例えば携帯端末10)からポーリング信号を受信する場合に、ポーリング信号に対する応答信号を外部装置に送信して、外部装置とのNFC接続を確立する。
【0014】
NFCI/F114は、NFC情報を記憶する。NFC情報は、接続情報を含む。接続情報は、外部装置をMFP100が親局として動作するWi-Fiネットワークに参加させるための情報であり、Wi-Fiネットワークを識別するためのSSID(Service Set IDentifierの略)と、パスワードと、を含む。SSID及びパスワードは、MFP100によって生成されてNFCI/F114に記憶される。
【0015】
また、NFC情報は、指示情報を含み得る。指示情報は、特定の画面を携帯端末の表示部(例えば表示部12)に表示させるための指示を示す情報である。指示情報は、MFP100が備える図示省略の各センサから特定の信号を取得する場合に、NFCI/F114に記憶される。上記の各センサは、例えば、印刷用紙の紙詰まりの有無を検知するための紙詰まりセンサ、印刷に利用される消耗品(トナー、インク等)の残量を検知するための残量センサ、MFP100が備えるADF(Auto Document Feederの略)に原稿が載置されているのか否かを検知するためのADFセンサ等を含む。ADFは、スキャン対象の原稿を搬送しながら原稿をスキャンするための装置である。また、指示情報は、各センサから特定の信号を取得しない場合、例えば、MFP100がエラー等の発生していないデフォルトの状態である場合に、NFCI/F114に記憶されない。
【0016】
例えば、MFP100は、紙詰まりセンサから印刷用紙の紙詰まりが発生したことを示す信号を取得する場合に、エラーURL(Uniform Resource Locatorの略)を含むブラウザ指示を指示情報としてNFCI/F114に記憶する。ブラウザ指示は、ブラウザプログラムの起動と、ブラウザ指示に含まれるURLに従ったサーバへのアクセスと、を携帯端末に指示するためのコマンドである。エラーURLは、インターネット上に設置されたサポートサーバ(図示省略)の位置を示す。サポートサーバは、紙詰まりを解消させるための方法を示すウェブページを記憶している。なお、MFP100は、紙詰まりセンサから印刷用紙の紙詰まりが解消したことを示す信号を取得する場合に、上記のブラウザ指示(即ち、指示情報)をNFCI/F114から削除する。
【0017】
また、例えば、MFP100は、残量センサからトナーの残量が所定量以下であることを示す信号を取得する場合に、サービスURLを含むブラウザ指示を指示情報としてNFCI/F114に記憶する。サービスURLは、インターネット上に設置されたサービスサーバ(図示省略)の位置を示す。サービスサーバは、ユーザからトナーの発注を受け付けるサービスを提供するとともに当該サービスのためのウェブページを記憶している。なお、MFP100は、残量センサからトナーの残量が所定量より大きいことを示す信号を取得する場合に、上記のブラウザ指示をNFCI/F114から削除する。
【0018】
また、例えば、MFP100は、ADFセンサからADFに原稿が載置されたことを示す信号を取得する場合に、スキャン画面指示を指示情報としてNFCI/F114に記憶する。スキャン画面指示は、後述するスキャン設定画面SC13(図3参照)を携帯端末10に表示させるためのコマンドである。スキャン画面指示は、ADFが搬送可能な原稿サイズ(例えば、A4、A5)を示すサイズ情報を含む。なお、MFP100は、ADFから原稿が取り除かれたことに起因して、ADFセンサからADFに原稿が載置されていないことを示す信号を取得する場合に、上記のスキャン画面指示をNFCI/F114から削除する。
【0019】
ここで、Wi-FiI/FとNFCI/Fとの間の相違点を説明しておく。Wi-FiI/Fを介した無線通信の通信速度(例えば最大の通信速度が11~600Mbps)は、NFCI/Fを介した無線通信の通信速度(例えば最大の通信速度が100~424Kbps)よりも速い。また、Wi-FiI/Fを介した無線通信に利用される周波数(例えば2.4GHz帯又は5.0GHz帯)は、NFCI/Fを介した無線通信に利用される周波数(例えば13.56MHz帯)とは異なる。また、Wi-FiI/Fを介した無線通信を実行可能な最大の距離(例えば最大で約100m)は、NFCI/Fを介した無線通信を実行可能な最大の距離(例えば最大で約10cm)よりも大きい。
【0020】
(携帯端末10の構成)
携帯端末10は、例えば、携帯電話、スマートフォン、タブレットPC等の可搬型の端末である。携帯端末10は、表示部12と、NFCI/F14と、Wi-FiI/F16と、インターネットI/F18、制御部20と、を備える。各部12~20はバス線(符号省略)に接続されている。
【0021】
表示部12は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。表示部12は、いわゆるタッチパネルとして機能する。即ち、表示部12は、ユーザによって操作される操作部としても機能する。
【0022】
NFCI/F14は、NFC方式に従ったNFC通信を実行するためのI/Fであり、NFCフォーラムデバイスである。NFCフォーラムデバイスは、P2P(Peer to Peerの略)モードと、R/W(Reader/Writerの略)モードと、CE(Card Emulationの略)モードと、のいずれかのモードで選択的に動作可能なI/Fである。NFCI/F14は、少なくともR/Wモードで動作可能である。NFCI/F14は、Readerモードで動作する場合に、MFP100のNFCI/F114からのNFC情報の読み出し、即ち、NFCI/F114からのNFC情報の受信を実行することができる。また、NFCI/F114は、Writerモードで動作する場合に、NFCI/F114への情報の書き込み、即ち、NFCI/F114への情報の送信を実行することができる。Wi-FiI/F16は、MFP100のWi-FiI/F116と同様である。
【0023】
インターネットI/F18は、基地局によって構成されるモバイルネットワークを介して、インターネットに接続するためのI/Fである。モバイルネットワークは、セルラー方式(例えば、3G(3rd Generationの略)方式、4G(4th Generationの略)方式、LTE(Long Term Evolutionの略)方式等)に従った無線ネットワークである。
【0024】
制御部20は、CPU22とメモリ24とを備える。CPU22は、メモリ24に記憶されているプログラム30~34に従って、様々な処理を実行する。メモリ24は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ等によって構成される。メモリ24は、基本的な処理を実現するためのOSプログラム(Operating Systemの略)30と、印刷スキャンアプリケーションプログラム(以下では「印刷スキャンアプリ」と呼ぶ)32と、ブラウザプログラム34と、を記憶する。OSプログラム30は、例えば、Android(登録商標)である。ブラウザプログラム34は、例えば、chrome(登録商標)、firefox(登録商標)等である。
【0025】
印刷スキャンアプリ32は、MFP100のベンダによって提供されるプログラムであり、印刷又はスキャンをMFP100に実行させるための実行要求をMFP100に送信するためのプログラムである。印刷スキャンアプリ32は、例えば、ベンダによって提供されるインターネット上のサーバ(図示省略)から携帯端末10にインストールされてもよいし、MFP100と共に出荷されるメディアから携帯端末10にインストールされてもよい。
【0026】
また、メモリ24は、さらに、端末状態情報40と、画面情報42と、を記憶する。端末状態情報40は、携帯端末10の状態を示す情報である。端末状態情報40は、OSプログラム30に従って、メモリ24内の所定の領域に記憶される。端末状態情報40は、例えば、携帯端末10のバッテリの残量を示すバッテリ残量情報と、メモリ24の記憶容量の残量を示すメモリ残量情報と、インターネットI/F18の状態を示す通信状態情報と、国情報と、を含む。インターネットI/F18の状態は、ユーザの操作に応じて、インターネットを介した通信が可能な可能状態とインターネットを介した通信が不可能な不可能状態とのうちのいずれか一方の状態に設定される。通信状態情報は、インターネットI/F18の状態が可能状態である場合に、インターネットを介した通信の実行が可能であることを示し、インターネットI/F18の状態が不可能状態である場合に、インターネットを介した通信の実行が不可能であることを示す。また、国情報は、携帯端末10のユーザが住む国を示す情報である。国情報は、ユーザによって携帯端末10に入力される。
【0027】
画面情報42は、印刷スキャンアプリ32に従って表示部12に表示される画面の種類を特定するための情報である。画面情報42は、印刷スキャンアプリ32に従って、メモリ24内の所定の領域に記憶される。例えば、CPU22は、印刷スキャンアプリ32に従って、ホーム画面SC1(図3参照)を表示部12に表示させる場合に、ホーム画面SC1を特定するための画面情報42をメモリ24内の所定の領域に記憶する。
【0028】
(印刷及びスキャンを実行させるための概要;図2図3
図2図3を参照して、携帯端末10がMFP100に印刷及びスキャンを実行させるための処理の概要を説明する。なお、以下では、理解の容易さの観点から、携帯端末10のCPU22が印刷スキャンアプリ32に従って実行する処理を、CPU22を主体として説明せず、携帯端末10を主体として説明する。また、本ケースでは、MFP100はデフォルトの状態である。このため、NFC情報は、接続情報を含み、指示情報を含まない。
【0029】
T10では、印刷スキャンアプリ32を起動する操作がユーザによって携帯端末10に実行され、この結果、印刷スキャンアプリ32が起動する。T12では、携帯端末10は、ホーム画面SC1を表示部12に表示させる。図3に示すように、ホーム画面SC1は、MFP100の印刷機能を利用する指示を受け付けるための印刷ボタンBT1と、MFP100のスキャン機能を利用する指示を受け付けるためのスキャンボタンBT2と、を含む。
【0030】
(ケースA1)
ケースA1では、携帯端末10は、T14において、印刷ボタンBT1の選択を受け付ける。T16では、携帯端末10は、画像選択画面SC2を表示部12に表示させる。画像選択画面SC2は、MFP100によって印刷されるべき画像を表わす画像データを選択するための画面である。図3に示すように、画像選択画面SC2は、メモリ24に記憶されている複数個の画像データによって表わされる複数個のサムネイル画像SI1~SI3を含む。T18では、携帯端末10は、複数個のサムネイル画像SI1~SI3の中から、サムネイル画像SI1の選択をユーザから受け付ける。
【0031】
T20では、携帯端末10は、印刷設定画面SC3を表示部12に表示させる。印刷設定画面SC3は、印刷機能の実行のための設定情報を入力するための画面である。図3に示すように。印刷設定画面SC3は、入力欄と、OKボタンと、を含む。入力欄は、印刷機能を実行するための複数個の設定項目(例えば、用紙サイズ、色数)に対応する複数個の印刷設定値(例えば、用紙サイズ「A4」、色数「カラー」)を入力するための欄である。OKボタンは、印刷設定値の入力が完了した場合に、ユーザによって選択されるボタンである。T22では、携帯端末10は、印刷設定情報(即ち複数個の印刷設定値)の入力とOKボタンの選択とをユーザから受け付ける。
【0032】
T24では、携帯端末10は、プレビュー画像を含むプレビュー画面SC4(図3参照)を表示部12に表示させる。具体的には、携帯端末10は、印刷設定画面SC3において入力された印刷設定情報に従って、T18で選択されたサムネイル画像SI1に対応する画像データを変換して、MFP100で印刷されるべき画像を表わすプレビュー画像情報を生成する。そして、印刷スキャンアプリ28は、生成済みのプレビュー画像情報によって表わされるプレビュー画像を含むプレビュー画面SC4を表示部12に表示させる。また、プレビュー画面SC4は、印刷実行ボタンBT3と、Returnボタンと、を含む。印刷実行ボタンBT3は、印刷データをMFP100に送信する指示を受け付けるためのボタンである。Returnボタンは、ホーム画面SC1に戻るためのボタンである。
【0033】
本ケースでは、ユーザは、表示部12にプレビュー画面SC4が表示されている状態で、携帯端末10をMFP100に近付ける。これにより、携帯端末10のNFCI/F14とMFP100のNFCI/F114との間の距離が所定の距離(例えば10cm)以下となり、ポーリング信号がNFCI/F14からNFCI/F114に送信され、ポーリング信号に対する応答信号がNFCI/F114からNFCI/F14に送信され、T30において、携帯端末10とMFP100との間にNFC接続が確立される。
【0034】
T32では、携帯端末10は、NFCI/F14をReaderモードで動作させ、NFC接続を利用して、MFP100のNFCI/F114からNFC情報を受信する。上記のように、本ケースでは、NFC情報は、接続情報を含み、指示情報を含まない。
【0035】
T34では、携帯端末10は、受信済みのNFC情報に含まれる接続情報を利用して、MFP100とのWi-Fi接続を確立する。具体的には、携帯端末10は、Wi-FiI/F16を介して、Wi-Fi接続の確立のための様々な信号(例えば、Authentication信号、Association信号、4-way handshake等)の通信をMFP100と実行する。上記の様々な信号の通信の過程で、接続情報内のパスワードがMFP100に送信され、パスワードの認証がMFP100によって実行される。この結果、携帯端末10は、Wi-FiI/F16を介したWi-Fi接続をMFP100と確立する。
【0036】
T36では、携帯端末10は、プレビュー画面SC4内の印刷実行ボタンBT3の選択をユーザから受け付ける。T38では、携帯端末10は、T22で入力された設定情報に従って、T18で選択されたサムネイル画像SI1に対応する画像データを変換して印刷データを生成する。印刷データは、MFP100が解釈可能なデータ形式を有する変換済み画像データと、T22で入力された印刷設定情報と、を含む。そして、携帯端末10は、T34で確立されたWi-Fi接続を利用して、Wi-FiI/F16を介して、生成済みの印刷データをMFP100に送信する。また、T39では、携帯端末10は、MFP100が印刷を実行していることを示す印刷中画面SC5を表示する。
【0037】
MFP100は、T38において、携帯端末10から印刷データを受信すると、T40において、印刷データに含まれる印刷設定情報に従って、印刷データに含まれる画像データによって表わされる画像の印刷を実行する。MFP100は、印刷が完了すると、T42において、印刷が完了したことを示す印刷完了通知を携帯端末10に送信する。
【0038】
携帯端末10は、T42において、MFP100から印刷完了通知を受信すると、印刷中画面SC5を消去して、プレビュー画面SC4を表示する。
【0039】
(ケースA2)
ケースA2では、携帯端末10は、T54において、ホーム画面SC1内のスキャンボタンBT2の選択を受け付ける。T60では、携帯端末10は、スキャン設定画面SC13を表示部12に表示させる。図3に示すように、スキャン設定画面SC13は、入力欄と、OKボタンと、を含む。入力欄は、スキャン機能を実行するための複数個の設定項目(例えば、原稿サイズ、解像度、データ形式)に対応する複数個のスキャン設定値(例えば、原稿サイズ「A4」、解像度「300dpi」、データ形式「PDF」)を入力するための欄である。OKボタンは、スキャン設定値の入力が完了した場合に、ユーザによって選択されるボタンである。T62では、携帯端末10は、スキャン設定情報(即ち複数個のスキャン設定値)の入力とOKボタンの選択とをユーザから受け付ける。
【0040】
T64では、携帯端末10は、設定確認画面SC14(図3参照)を表示部12に表示させる。設定確認画面SC14は、スキャン設定画面SC13に入力されたスキャン設定情報の内容を確認するための画面である。設定確認画面SC14は、スキャン実行ボタンBT4と、Cancelボタンと、を含む。スキャン実行ボタンBT4は、スキャンの実行を要求するためのスキャン要求をMFP100に送信する指示を受け付けるためのボタンである。
【0041】
本ケースでは、ユーザは、表示部12に設定確認画面SC14が表示されている状態で、携帯端末10をMFP100に近付ける。これにより、T30~T34と同様の処理が実行される。
【0042】
T76では、携帯端末10は、設定確認画面SC14内のスキャン実行ボタンBT4の選択をユーザから受け付ける。T78では、携帯端末10は、T34で確立されたWi-Fi接続を利用して、Wi-FiI/F16を介して、T62で入力されたスキャン設定情報を含むスキャン要求をMFP100に送信する。
【0043】
MFP100は、T78において、携帯端末10からスキャン要求を受信すると、T80において、スキャン要求に含まれるスキャン設定情報に従って、MFP100に載置されている原稿のスキャンを実行し、スキャンデータを生成する。T82では、MFP100は、Wi-Fi接続を利用して、生成済みのスキャンデータを携帯端末10に送信する。
【0044】
携帯端末10は、T82において、MFP100からスキャンデータを受信すると、T84において、スキャンデータによって表される画像を含む画像表示画面SC16を表示部12に表示させる。画像表示画面SC16は、記憶ボタンBT5と、Returnボタンと、を含む。記憶ボタンBT5は、受信済みのスキャンデータをメモリ24内の特定の領域に記憶するためのボタンである。なお、変形例では、記憶ボタンBT5は、受信済みのスキャンデータを携帯端末10とは別体に設けられている装置、例えば、インターネット上のサーバに記憶するためのボタンであってもよい。
【0045】
T86では、携帯端末10は、画像表示画面SC16内の記憶ボタンBT5の選択をユーザから受け付ける。T88では、携帯端末10は、受信済みのスキャンデータをメモリ24内の特定の領域に記憶する。そして、携帯端末10は、スキャンデータの記憶が完了すると、スキャンデータの記憶が完了したことを示す記憶完了画面SC17を表示部12に表示させる。携帯端末10は、記憶完了画面SC17の表示から所定時間が経過すると、記憶完了画面SC17を消去して、画像表示画面SC16を表示する。
【0046】
ここで、図3を参照して、印刷スキャンアプリ32に従って表示される画面の種類について説明する。図3に示すように、印刷スキャンアプリ32は、当該アプリの起動後に最初に表示されるホーム画面SC1と、ホーム画面SC1内の印刷ボタンBT1の選択の後に表示される各画面SC2~SC5と、ホーム画面SC1内のスキャンボタンBT2の選択の後に表示される各画面SC13~SC17と、を含む複数種類の画面を表示する。以下では、各画面SC2~SC5を「印刷画面」と呼び、各画面SC13~SC17を「スキャン画面」と呼ぶ。また、印刷スキャンアプリ32は、ホーム画面、印刷画面、スキャン画面以外の画面、例えば、印刷スキャンアプリ32の設定情報(例えば、アカウント情報)を入力するためのアプリ設定画面(図示省略)を表示可能である。
【0047】
(判断処理;図4
図4を参照して、携帯端末10のCPU22が印刷スキャンアプリ32に従って実行する判断処理を説明する。図4の判断処理は、MFP100との間にNFC接続が確立されたことをトリガとして開始され、NFC情報に含まれ得る指示情報に従って、画面を表示するのか否かを判断する。
【0048】
S10では、CPU22は、確立済みのNFC接続を利用して、NFCI/F14を介して、MFP100のNFCI/F114からNFC情報を受信する。上記のように、NFC情報は、接続情報を含むものの、指示情報を含まない場合がある。S10の処理により、図2のT32の処理が実現される。
【0049】
S12では、CPU22は、メモリ24から端末状態情報40と画面情報42とを取得する。
【0050】
S14では、CPU22は、S10で取得されたNFC情報が指示情報を含むのか否かを判断する。CPU22は、NFC情報が指示情報を含むと判断する場合(S14でYES)に、S16に進み、NFC情報が指示情報を含まないと判断する場合(S14でNO)に、S22に進む。S22では、CPU22は、受信済みのNFC情報に含まれる接続情報を利用して、MFP100とのWi-Fi接続を確立する。これにより、図2のT34の処理が実現される。
【0051】
S16では、CPU22は、NFC情報に含まれる指示情報がブラウザ指示であるのか否かを判断する。CPU22は、指示情報がブラウザ指示であると判断する場合(S16でYES)に、S18において、第1の画面処理(図5参照)を実行する。一方、CPU22は、指示情報がスキャン画面指示であると判断する場合(S16でNO)に、S20において、第2の画面処理(図6参照)を実行する。CPU22は、S18又はS20の処理が終了すると、S22に進む。S22の処理が終了すると、図4の判断処理が終了する。
【0052】
(第1の画面処理;図5
図5を参照して、第1の画面処理について説明する。S30では、CPU22は、携帯端末10がインターネットを介した通信を実行可能であるのか否かを判断する。具体的には、CPU22は、図4の12で取得した端末状態情報に含まれる通信状態情報が、インターネットを介した通信を実行可能であることを示すのか否かを判断する。CPU22は、通信状態情報がインターネットを介した通信を実行可能であることを示すと判断する場合(S30でYES)に、S32に進み、通信状態情報がインターネットを介した通信を実行不可能であることを示すと判断する場合(S30でNO)に、S32以降の処理をスキップして、図5の処理を終了する。
【0053】
S32では、CPU22は、指示情報にサービスURLが含まれるのか否かを判断する。CPU22は、指示情報にサービスURLが含まれると判断する場合(S32でYES)に、S34において、図4の12で取得した端末状態情報に含まれる国情報が、サービスサーバがサービスをユーザに提供可能な対象の国を示すのか否かを判断する。CPU22は、国情報が対象の国を示すと判断する場合(S34でYES)に、S50に進み、国情報が対象の国を示さないと判断する場合(S34でNO)に、S50をスキップして、図5の処理を終了する。これにより、携帯端末10のユーザが住む国が対象の国以外の国であることに起因して、対象の国以外の国を示す国情報が記憶されている状態に適合しないウェブページが表示されることを抑制することができる。
【0054】
S50では、CPU22は、ブラウザプログラム34を起動し、指示情報に含まれるサービスURLをブラウザプログラム34に供給する。これにより、CPU22は、ブラウザプログラム34に従って、サービスURLによって示されるサービスサーバにアクセスし、サービスサーバが提供するサービスのためのウェブページを表示部12に表示させる。S50の処理が終了すると、図5の処理が終了する。
【0055】
また、CPU22は、指示情報にエラーURLが含まれると判断する場合(S32でNO)に、S38において、図4の12で取得した画面情報を利用して、表示中の画面の種類を特定する。そして、CPU22は、特定済みの画面の種類を利用して、表示中の画面がスキャン画面であるのか否かを判断する。CPU22は、表示中の画面がスキャン画面以外の画面(例えば、ホーム画面、印刷画面)であると判断する場合(S38でNO)に、S50に進む。S32でNOと判断される場合に実行されるS50では、CPU22は、エラーURLをブラウザプログラム34に供給する。これにより、CPU22は、ブラウザプログラム34に従って、エラーURLによって示されるサポートサーバにアクセスし、紙詰まりを解消させるための方法を示すウェブページを表示部12に表示させる。
【0056】
CPU22は、表示中の画面がスキャン画面であると判断する場合(S38でYES)に、S40において、画像表示画面SC16内の記憶ボタンBT5の選択を受け付け済みであるのか否かを判断する。CPU22は、記憶ボタンBT5の選択を受け付け済みであると判断する場合(S40でYES)に、S50に進む。例えば、表示中の画面が、画像表示画面SC16内の記憶ボタンBT5が選択された後に表示される画像表示画面SC16である場合に、S40でYESと判断される。
【0057】
記憶ボタンBT5が選択されたことは、対象の原稿を表わすスキャンデータの記憶が完了したことを意味する。このような状態では、スキャン画面である画像表示画面SC16の表示を維持する必要性は低い。S40の判断を実行することにより、このような状態を考慮して、画像表示画面SC16に代えて、紙詰まりを解消させるための方法を示すウェブページを表示させることができる。
【0058】
CPU22は、記憶ボタンBT5の選択を受け付け済みでないと判断する場合(S40でNO)に、S42において、ウェブページを表示すべきか否かをユーザに選択させるための選択画面を表示部12に表示させる。選択画面は、ウェブページを表示すべきことを選択するためのYESボタンと、ウェブページを表示すべきでないことを選択するためのNOボタンと、を含む。
【0059】
S44では、CPU22は、選択画面内のYESボタンがユーザによって選択されたのか否かを判断する。CPU22は、選択画面内のYESボタンがユーザによって選択された場合(S44でYES)に、S50に進み、選択画面内のNOボタンがユーザによって選択された場合(S44でNO)に、S50をスキップして、図5の処理を終了する。これにより、表示中の画面がスキャン画面である状態において、印刷用紙の紙詰まりを解消させるための方法を示すウェブページを表示させるのか否かをユーザに選択させることができる。
【0060】
(第2の画面処理;図6
図6を参照して、第2の画面処理について説明する。S60では、CPU22は、図4の12で取得した端末状態情報に含まれるメモリ残量情報を利用して、メモリ24の記憶容量の残量が所定値以下であるのか否かを判断する。所定値は、スキャンデータを記憶可能な残量に基づいて決定される。CPU22は、メモリ24の記憶容量の残量が所定値より大きいと判断する場合(S60でNO)に、S62に進み、メモリ24の記憶容量の残量が所定値以下であると判断する場合(S60でYES)に、S62以降の処理をスキップして、図6の処理を終了する。仮に、メモリ24の記憶容量の残量が所定値以下である場合に、後述するS80の処理が実行されると、携帯端末10がスキャンデータを記憶できないにも関わらず、スキャンを実行するための操作を受け付けるためのスキャン設定画面SC13が表示されることとになる。即ち、スキャン設定画面SC13は、メモリ24の記憶容量の残量が所定値以下である状態に適合しない。S60の判断によれば、メモリ24の記憶容量の残量が所定値以下である状態に適合しないスキャン設定画面SC13が表示されることを抑制することができる。
【0061】
S62では、CPU22は、図4の12で取得した画面情報を利用して、表示中の画面の種類を特定し、表示中の画面がホーム画面であるのか否かを判断する。CPU22は、表示中の画面がホーム画面であると判断する場合(S62でYES)に、S80に進む。S80では、CPU22は、図4のS10で受信したNFC情報に含まれるスキャン画面指示に従い、スキャン設定画面SC13を表示部12に表示する。この場合、CPU22は、スキャン画面指示に含まれるサイズ情報を利用して、MFP100のADFが搬送不可能な原稿サイズ(例えばA3)を特定し、MFP100のADFが搬送可能な原稿サイズ(例えば、A4、A5)を含み、ADFが搬送不可能な特定済みの原稿サイズを含まないスキャン設定画面SC13を表示部12に表示する。S80の処理が終了すると、図6の処理が終了する。
【0062】
また、CPU22は、表示中の画面がホーム画面でないと判断する場合(S62でNO)に、S64において、表示中の画面が印刷画面であるのか否かを判断する。CPU22は、表示中の画面が印刷画面以外の画面(例えば、スキャン画面)であると判断する場合(S64でNO)に、S80をスキップして、図6の処理を終了する。
【0063】
CPU22は、表示中の画面が印刷画面であると判断する場合(S64でYES)に、S70において、プレビュー画面SC4内の印刷実行ボタンBT3の選択を受け付け済みであるのか否かを判断する。CPU22は、印刷実行ボタンBT3の選択を受け付け済みであると判断する場合(S70でYES)に、S80に進む。例えば、表示中の画面が、プレビュー画面SC4内の印刷実行ボタンBT3が選択された後に表示されるプレビュー画面SC4である場合に、S70でYESと判断される。これにより、図5のS40と同様に、対象の画像の印刷が完了している状態を考慮して、スキャン設定画面SC13を表示することができる。
【0064】
CPU22は、印刷実行ボタンBT3の選択を受け付け済みでないと判断する場合(S70でNO)に、S72において、スキャン設定画面SC13を表示すべきか否かをユーザに選択させるための選択画面を表示部12に表示させる。S72の選択画面は、図5のS42と同様に、YESボタンとNOボタンとを含む。S74は、図5のS44と同様である。CPU22は、選択画面内のYESボタンがユーザによって選択された場合(S74でYES)に、S80に進み、選択画面内のNOボタンがユーザによって選択された場合(S74でNO)に、S80をスキップして、図6の処理を終了する。
【0065】
(第1の画面処理の具体例;図7図8
図7図8を参照して、図5の第1の画面処理によって実現される具体的なケースを説明する。図7図8のケースでは、MFP100は、紙詰まりの状態である。このため、NFC情報は、エラーURLを含むブラウザ指示を指示情報として含む。
【0066】
携帯端末10は、図2のT10からT22と同様の処理を実行する。携帯端末10は、T124において、図2のT24と同様に、プレビュー画面SC4を表示部12に表示させる。図7の各ケースでは、ユーザは、表示部12にプレビュー画面SC4が表示されている状態で、携帯端末10をMFP100に近付ける。これにより、図2のT30と同様に、携帯端末10とMFP100との間にNFC接続が確立される。T132は、NFC情報がブラウザ指示を含み、ブラウザ指示がエラーURLを含む点を除いて、図2のT32と同様である。携帯端末10は、MFP100からNFC情報を受信することに応じて、メモリ24から端末状態情報40と画面情報42とを取得し(図4のS12)、NFC情報がブラウザ指示を含むので(S16でYES)、第1の画面処理を実行する(S18)。
【0067】
ケースB1では、携帯端末10のインターネットI/F18の状態が不可能状態である。この結果、携帯端末10は、T134において、端末状態情報40内の通信状態情報がインターネットを介した通信を実行不可能であることを示すと判断する(図5のS30でNO)。この結果、携帯端末10は、ブラウザプログラム34を起動せず、プレビュー画面SC4の表示が維持される。
【0068】
ケースB1によれば、携帯端末10は、プレビュー画面SC4が表示されている状態で、MFP100からブラウザ指示を受信する場合(T132)に、端末状態情報40に含まれる通信状態情報を利用して、携帯端末10がインターネットを介した通信を実行不可能であると判断する(T134)。この場合、携帯端末10は、ウェブページSC20を表示すべきでないと判断し、ブラウザプログラム34を起動しない。即ち、MFP100からブラウザ指示が受信される場合に、インターネットを介した通信を実行不可能な状態でブラウザプログラム34が起動されることを抑制することができる。
【0069】
また、本ケースでは、インターネットを介した通信が実行不可能である場合に、ブラウザプログラム34を起動せず、この結果、ウェブページSC20が表示されない。これにより、MFP100からブラウザ指示を受信する場合に、携帯端末10がインターネットを介した通信を実行不可能な結果、携帯端末10の状態と適合しないウェブページSC20が表示されることを抑制することができる。
【0070】
また、ケースB2では、携帯端末10のインターネットI/F18の状態が可能状態である。この結果、携帯端末10は、T136において、端末状態情報40内の通信状態情報がインターネットを介した通信を実行可能であることを示すと判断する(図5のS30でYES)。T138では、携帯端末10は、指示情報にエラーURLが含まれると判断し(S32でYES)、表示中のプレビュー画面SC4が印刷画面であると判断する(S38でNO)。T140では、携帯端末10は、ブラウザプログラム34を起動し、ブラウザプログラム34を利用して、エラーURLによって示されるサポートサーバにアクセスし、印刷用紙の紙詰まりを解消させるための方法を示すウェブページSC20を表示する。これにより、ユーザは、印刷用紙の紙詰まりを解消するための方法を知ることができる。なお、ウェブページSC20は、プレビュー画面SC4と重なっている。このため、ウェブページSC20が表示されている間、プレビュー画面SC4は見えない。
【0071】
ケースB2によれば、携帯端末10は、表示中のプレビュー画面SC4が印刷画面であると判断し(T138)、印刷用紙の紙詰まりを解消させるための方法を示すウェブページSC20を表示する(T140)。即ち、MFP100からブラウザ指示が受信される場合に、携帯端末10が印刷画面を表示している状態、即ち、印刷を実行するための操作を受け付けている状態に適合するウェブページSC20を適切に表示することができる。
【0072】
図8のケースB3)
ケースB3では、携帯端末10は、図2のT10、T12、T54と同様の処理を実行する。本ケースでは、ユーザは、表示部12にスキャン設定画面SC13が表示されている状態で、携帯端末10をMFP100に近付ける。T230、T232は、図7のT130、T132と同様である。その結果、携帯端末10は、第1の画面処理を実行する(図4のS18)。
【0073】
T236は、図7のT136と同様である。T238では、携帯端末10は、指示情報にエラーURLが含まれると判断し(図4のS32でYES)、画面情報42を利用して、表示中のスキャン設定画面SC13がスキャン画面であると判断する(S38でYES)。本ケースでは、画像表示画面SC16が表示されていないので、携帯端末10は、T240において、記憶ボタンBT5の選択を受け付け済みでないと判断する(S40でNO)。T242では、携帯端末10は、選択画面SC22を表示する(S42)。T244では、携帯端末10は、選択画面SC22内のNOボタンの選択を受け付ける(S44でNO)。この結果、携帯端末10は、ブラウザプログラム34を起動せず、スキャン設定画面SC13の表示が維持される。
【0074】
本ケースによれば、携帯端末10は、表示中のスキャン設定画面SC13がスキャン画面であると判断する場合(T238)に、印刷用紙の紙詰まりを解消させるための方法を示すウェブページSC20(即ち、印刷に関係するウェブページ)を表示しない。スキャン設定画面SC13が表示されている状態は、スキャンを実行するための操作を受け付けている状態である。即ち、MFP100からブラウザ指示が受信される場合に、スキャンを実行するための操作を受け付けている状態に適合しない印刷に関係するウェブページSC20が表示されることを抑制することができる。
【0075】
(第2の画面処理の具体例;図9
図9を参照して、図6の第2の画面処理によって実現される具体的なケースを説明する。図9の各ケースでは、MFP100は、ADFに原稿が載置されている状態である。このため、NFC情報は、スキャン画面指示を指示情報として含む。また、本ケースでは、メモリ24の記憶容量の残量は所定値より大きい。
【0076】
ケースC1では、携帯端末10は、図2のT10~T18と同様の処理を実行する。携帯端末10は、T320において、図2のT20と同様に、印刷設定画面SC3を表示部12に表示させる。本ケースでは、ユーザは、表示部12に印刷設定画面SC3が表示されている状態で、携帯端末10をMFP100に近付ける。T330は、図2のT30と同様である。T332は、NFC情報がスキャン画面指示を含む点を除いて、図2のT32と同様である。携帯端末10は、MFP100からNFC情報を受信することに応じて、メモリ24から端末状態情報40と画面情報42とを取得し(図4のS12)、NFC情報がスキャン画面指示を含むので(S16でNO)、第2の画面処理を実行する(S20)。
【0077】
T336では、携帯端末10は、端末状態情報40内のメモリ残量情報を利用して、メモリ24の記憶容量の残量が所定値より大きいと判断する(図6のS60でNO)。T338では、携帯端末10は、画面情報42を利用して、表示中の印刷設定画面SC3が印刷画面であると判断する(S62でNO、S64でYES)。本ケースでは、プレビュー画面SC4が表示されていないので、携帯端末10は、T340において、印刷実行ボタンBT3の選択を受け付け済みでないと判断する(S70でNO)。T342では、携帯端末10は、選択画面を表示する(S72)。T344では、携帯端末10は、選択画面内のNOボタンの選択を受け付ける(S74でNO)。この結果、携帯端末10は、スキャン設定画面SC13を表示せず、印刷設定画面SC3の表示が維持される。
【0078】
本ケースによれば、携帯端末10は、表示中の印刷設定画面SC3が印刷画面であると判断する場合(T338)に、スキャン設定画面SC13を表示しない。印刷設定画面SC3が表示されている状態は、印刷を実行するための操作を受け付けている状態である。即ち、MFP100からスキャン画面指示が受信される場合に、印刷を実行するための操作を受け付けている状態に適合しないスキャン設定画面SC13が表示されることを抑制することができる。
【0079】
ケースC2では、携帯端末10は、図2のT10と同様の処理を実行する。携帯端末10は、T412において、図2のT12と同様に、ホーム画面SC1を表示部12に表示させる。本ケースでは、ユーザは、表示部12にホーム画面SC1が表示されている状態で、携帯端末10をMFP100に近付ける。T430~T436は、T330~T336と同様である。T438では、携帯端末10は、画面情報42を利用して、表示中の画面がホーム画面SC1であると判断する(S62でYES)。T440では、携帯端末10は、ホーム画面SC1に代えて(即ちホーム画面SC1を消去して)、スキャン設定画面SC13を表示する(S80)。図9に示すように、スキャン設定画面SC13は、スキャン設定画面SC13は、MFP100のADFが搬送可能な原稿サイズ「A4」、「A5」を含み、MFP100のADFが搬送不可能な原稿サイズ「A3」を含まない。これにより、ADFに原稿が載置されている状態で、ADFが搬送不可能な原稿サイズ「A3」を含むスキャン設定情報を含むスキャン要求をMFP100に送信することを抑制することができる。
【0080】
本ケースによれば、携帯端末10は、表示中の画面がホーム画面SC1であると判断し(T438)、スキャン設定画面SC13を表示する(T440)。即ち、MFP100からスキャン画面指示が受信される場合に、携帯端末10がホーム画面SC1を表示している状態、即ち、スキャンを実行するための操作を受け付け可能な状態に適合するスキャン設定画面SC13を適切に表示することができる。
【0081】
(対応関係)
印刷スキャンアプリ32が、MFP100が、それぞれ、「アプリケーションプログラム」、「通信装置」の一例である。図3の各画面SC1~SC17のうちのいずれかの画面が、「第1の画面」の一例である。端末状態情報40及び画面情報42が、「状態情報」の一例である。図5の第1の画面処理の場合、ホーム画面又は印刷画面が「第1種の画面」の一例であり、スキャン画面が「第2種の画面」の一例であり、記憶ボタンBT5を選択することが、「実行指示」の一例である。図6の第2の画面処理の場合、ホーム画面が「第1種の画面」の一例であり、印刷画面が「第2種の画面」の一例であり、印刷実行ボタンBT3を選択することが、「実行指示」の一例である。図7のウェブページSC20又は図9のスキャン設定画面SC13が、「第2の画面」の一例である。ADFが、「自動原稿搬送装置」の一例である。
【0082】
図4のS10、S12が、それぞれ、「第1の取得部」、「第2の取得部」によって実現される処理の一例である。図5のS30、S34、S38、図6のS60、又は、S62が、「第1の判断部」によって実現される処理の一例である。図5のS50、又は、図6のS80が、「第1の表示制御部」によって実現される処理の一例である。
【0083】
(第2実施例)
本実施例では、NFCI/F114内のNFC情報は、優先情報を含み得る。優先情報は、印刷用紙の紙詰まりを解消させるための方法を示すウェブページSC20を優先的に表示させることを示す情報である。優先情報は、MFP100がユーザからウェブページSC20を優先的に表示させる指示を受け付ける場合に、NFCI/F114に記憶される。
【0084】
(第1の画面処理;図5
本実施例の第1の画像処理は、S36の処理が実行される点を除いて、第1実施例と同様である。
【0085】
CPU22は、指示情報にエラーURLが含まれると判断する場合(S32でNO)に、S36において、指示情報に優先情報が含まれるのか否かを判断する。CPU22は、指示情報に優先情報が含まれると判断する場合(S36でYES)に、S50に進み、指示情報に優先情報が含まれないと判断する場合(S36でNO)に、S38に進む。
【0086】
本実施例によれば、携帯端末10は、MFP100からブラウザ指示とともに優先情報が受信されたと判断される場合(S36でYES)に、S38以降の処理を実行することなく、ウェブページSC20を表示する(S50)。これにより、MFP100から優先情報が受信される場合に、端末状態情報40と画面情報42とを利用した判断を実行することなく、ウェブページSC20の表示を優先させることができる。
【0087】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。上記の実施例の変形例を以下に列挙する。
【0088】
(変形例1)「通信装置」は、MFP100でなくてもよく、例えば、据置型のPC(Personal Computerの略)、ノートPC、携帯端末10とは異なる他の携帯端末でもよい。
【0089】
(変形例2)図7のT140では、ウェブページSC20は、プレビュー画面SC4と重なって表示される。これに代えて、ウェブページSC20とプレビュー画面SC4とが横に並んで表示されてもよい。本変形例では、ウェブページSC20とプレビュー画面SC4を含む画面が、「異なる画面」の一例である。
【0090】
(変形例3)図3の各画面SC2~SC5は、印刷画面の一例に過ぎず、例えば、印刷画面は、画像選択画面SC2を含まず、各画面SC3~SC5を含んでもよい。この場合、図6のS62において、携帯端末10は、表示中の画面がホーム画面SC1又は画像選択画面SC2であるのか否かを判断してもよい。そして、携帯端末10は、表示中の画面が例えば画像選択画面SC2であると判断する場合に、スキャン設定画面SC13を表示してもよい。本変形例では、ホーム画面SC1又は画像選択画面SC2が、「第1種の画面」の一例である。また、図3の各画面SC13~SC17は、スキャン画面の一例に過ぎず、例えば、スキャン画面は、スキャン設定画面SC13を含まず、各画面SC14~SC17を含んでもよい。
【0091】
(変形例4)図6の第2の画面処理では、表示中の画面がスキャン画面であると判断される場合(S64でNO)に、S80がスキップされる。これに代えて、表示中の画面がスキャン画面であると判断される場合に、S80が実行されてもよい。本変形例では、ホーム画面又はスキャン画面が、「第1種の画面」の一例である。
【0092】
(変形例5)MFP100は、印刷機能、スキャン機能の他に、FAX機能を実行可能でもよい。そして、携帯端末10は、印刷スキャンアプリ32に従って、FAX機能を利用するためのFAX画面を表示してもよい。この場合、携帯端末10は、図5のS38において、表示中の画面がFAX画面であるのか否かを判断してもよい。そして、携帯端末10は、表示中の画面がFAX画面であると判断する場合に、S50をスキップしてもよい。本変形例では、FAX機能、FAX画面が、それぞれ、「特定機能とは異なる機能」、「第2種の画面」の一例である。
【0093】
(変形例6)図6の第2の画面処理において、携帯端末10は、表示中の画面がアプリ設定画面であるのか否かを判断してもよい。そして、携帯端末10は、表示中の画面がアプリ設定画面であると判断する場合に、S80の処理を実行してもよい。本変形例では、アプリ設定画面が、「第1種の画面」の一例である。また、他の例では、携帯端末10は、表示中の画面がアプリ設定画面であると判断する場合に、S80をスキップしてもよい。本変形例では、アプリ設定画面が、「第2種の画面」の一例である。
【0094】
(変形例7)図5の第1の画面処理では、携帯端末10は、画像表示画面SC16内の記憶ボタンBT5の選択を受け付け済みであるのか否かを判断する(S40)。これに代えて、携帯端末10は、設定確認画面SC14内のスキャン実行ボタンBT4の選択を受け付け済みであるのか否かを判断してもよい。本変形例では、スキャン実行ボタンBT4の選択が、「実行指示」の一例である。
【0095】
(変形例8)図5のS40の処理及び図6のS70の処理は実行されなくてもよい。本変形例では、「第2の判断部」を省略可能である。
【0096】
(変形例9)上記の各実施例では、図9のT440において、携帯端末10は、MFP100のADFが搬送不可能な原稿サイズ「A3」を含まないスキャン設定画面SC13を表示する。これに代えて、携帯端末10は、ADFが搬送可能な原稿サイズ「A4」、「A5」よりも下段に原稿サイズ「A3」を含むスキャン設定画面SC13を表示してもよい。一般的に言えば、第2の画面では、複数種類の原稿サイズのうち、自動原稿搬送装置が搬送不可能な原稿サイズと比べて、他の1種類以上の原稿サイズが優先的に表示されていればよい。
【0097】
(変形例10)上記の各実施例では、スキャン画面指示は、サイズ情報を含む。これに代えて、スキャン画面指示は、サイズ情報を含まず、図5のS80では、MFP100がスキャン可能な全ての原稿サイズを含むスキャン設定画面SC13(例えば図3のスキャン設定画面SC13)を表示してもよい。一般的に言えば、第2の画面では、複数種類の原稿サイズの全てが表示されてもよい。
【0098】
(変形例11)図5のS30の処理は実行されなくてもよい。本変形例では、「第1の判断部」は、「通信状態情報」を利用しなくてもよい。
【0099】
(変形例12)図5のS42の処理及び図6のS72の処理は実行されなくてもよい。本変形例では、「第2の表示制御部」を省略可能である。
【0100】
(変形例13)上記の各実施例では、携帯端末10は、NFCI/F14を介して、MFP100から指示情報を取得する(図4のS10)。これに代えて、携帯端末10は、NFCI/F14以外のI/F、例えば、BlueTooth(登録商標)、赤外線、トランスファージェット等の他の通信方式に従った無線通信を実行するためのI/Fを介して、MFP100から指示情報を取得してもよい。また、携帯端末10が、MFP100の画面に表示されたQRコード(登録商標)を撮影して、QRコードによってコード化された指示情報を取得してもよい。本変形例では、NFCI/F14以外のI/Fを介して指示情報を取得すること、及び、QRコードを撮影することによって指示情報を取得することが、「第1の取得部」によって実現される処理の一例である。
【0101】
(変形例14)携帯端末10は、図6のS60において、端末状態情報に含まれるバッテリ残量情報を利用して、バッテリ残量が所定値以下であるか否かを判断してもよい。本変形例では、バッテリ残量が所定値以下であるか否かを判断することが、「第1の判断部」によって実現される処理の一例である。
【0102】
(変形例15)上記の各実施例では、携帯端末10のCPU22が印刷スキャンアプリ28等(即ちソフトウェア)を実行することによって、図2図9の各処理が実現される。これに代えて、いずれかの処理は、論理回路等のハードウェアによって実現されてもよい。
以下に、本明細書で開示する技術の特徴を列挙する。
(項目1)
携帯端末のためのアプリケーションプログラムであって、
前記携帯端末のコンピュータを、以下の各部、即ち、
前記携帯端末の表示部に第1の画面が表示されている状態で、通信装置から指示情報を取得する第1の取得部であって、前記指示情報は、前記第1の画面とは異なる画面を前記表示部に表示させるための指示を示す情報である、前記第1の取得部と、
前記通信装置から前記指示情報が取得される場合に、前記携帯端末の現在の状態を示す状態情報を取得する第2の取得部と、
前記状態情報を利用して、前記第1の画面に代えて前記異なる画面を表示すべきであるのか否かを判断する第1の判断部と、
前記異なる画面を表示すべきであると判断される場合に、前記第1の画面に代えて前記異なる画面を前記表示部に表示させる第1の表示制御部であって、前記異なる画面を表示すべきでないと判断される場合に、前記第1の画面の表示が維持される、前記第1の表示制御部と、
として機能させる、アプリケーションプログラム。
(項目2)
前記状態情報は、前記表示部に表示されている前記第1の画面の種類を特定するための画面情報を含み、
前記第1の判断部は、
前記画面情報を利用して、前記第1の画面が、前記アプリケーションプログラムに従って表示可能な複数種類の画面のうちの第1種の画面であることが特定される場合に、前記異なる画面を表示すべきであると判断し、
前記画面情報を利用して、前記第1の画面が、前記複数種類の画面のうち、前記第1種の画面と異なる第2種の画面であることが特定される場合に、前記異なる画面を表示すべきでないと判断する、項目1に記載のアプリケーションプログラム。
(項目3)
前記通信装置は、特定機能を含む複数個の機能を実行可能な多機能機であり、
前記指示情報は、前記第1の画面とは異なる第2の画面であって、前記特定機能に関係する前記第2の画面を前記表示部に表示させるための指示を示す情報であり、
前記第1の判断部は、
前記画面情報を利用して、前記第1の画面が前記特定機能に関係する前記第1種の画面であることが特定される場合に、前記第2の画面を表示すべきであると判断し、
前記画面情報を利用して、前記第1の画面が、前記複数個の機能のうち、前記特定機能とは異なる機能に関係する前記第2種の画面であることが特定される場合に、前記第2の画面を表示すべきでないと判断する、項目2に記載のアプリケーションプログラム。
(項目4)
前記アプリケーションプログラムは、さらに、前記コンピュータを、
前記第1の画面が前記第2種の画面であることが特定される場合に、前記異なる機能の実行指示を受け付け済みであるのか否かを判断する第2の判断部として機能させ、
前記第1の判断部は、
前記第1の画面が前記第2種の画面であることが特定され、かつ、前記異なる機能の実行指示を受け付け済みであると判断される場合に、前記第2の画面を表示すべきであると判断し、
前記第1の画面が前記第2種の画面であることが特定され、かつ、前記異なる機能の実行指示を受け付け済みでないと判断される場合に、前記第2の画面を表示すべきでないと判断する、項目3に記載のアプリケーションプログラム。
(項目5)
前記特定機能は、印刷機能又はスキャン機能である、項目3又は4に記載のアプリケーションプログラム。
(項目6)
前記特定機能は、複数種類の原稿サイズをスキャン可能な前記スキャン機能であり、
前記第2の画面は、スキャン設定をユーザに選択させるための画面であり、
前記指示情報は、原稿が自動原稿搬送装置に載置される際に前記第2の画面を前記表示部に表示させるための指示を示し、
前記第2の画面では、前記複数種類の原稿サイズのうち、前記自動原稿搬送装置が搬送不可能な原稿サイズと比べて、他の1種類以上の原稿サイズが優先的に表示される、項目5に記載のアプリケーションプログラム。
(項目7)
前記状態情報は、前記携帯端末がインターネットを介した通信を実行可能であるのか否かを示す通信状態情報を含み、
前記第1の判断部は、
前記通信状態情報が、前記携帯端末が前記インターネットを介した通信を実行可能であることを示す場合に、前記異なる画面を表示すべきであると判断し、
前記通信状態情報が、前記携帯端末が前記インターネットを介した通信を実行不可能であることを示す場合に、前記異なる画面を表示すべきでないと判断し、
前記第1の表示制御部は、前記異なる画面を表示すべきであると判断される場合に、前記携帯端末に記憶されているブラウザプログラムを利用して、前記第1の画面に代えて前記異なる画面を前記表示部に表示させ、
前記異なる画面を表示すべきでないと判断される場合に、前記ブラウザプログラムは利用されない、項目1から6のいずれか一項に記載のアプリケーションプログラム。
(項目8)
前記アプリケーションプログラムは、さらに、前記コンピュータを、
前記異なる画面を表示すべきでないと判断される場合に、前記異なる画面を表示すべきか否かをユーザに選択させるための選択画面を前記表示部に表示させる第2の表示制御部として機能させ、
前記第1の表示制御部は、前記異なる画面を表示すべきでないと判断され、かつ、前記選択画面において、前記異なる画面を表示すべきことが前記ユーザによって選択される場合に、前記第1の画面に代えて前記異なる画面を前記表示部に表示させ、
前記異なる画面を表示すべきでないと判断され、かつ、前記選択画面において、前記異なる画面を表示すべきことが前記ユーザによって選択されない場合に、前記第1の画面の表示が維持される、項目1から7のいずれか一項に記載のアプリケーションプログラム。
(項目9)
前記アプリケーションプログラムは、さらに、前記コンピュータを、
前記通信装置から前記指示情報とともに前記異なる画面を優先的に表示させることを示す優先情報が受信されたのか否かを判断する第3の判断部として機能させ、
前記第1の表示制御部は、前記通信装置から前記指示情報とともに前記優先情報が受信されたと判断される場合に、前記状態情報を利用して前記異なる画面を表示すべきか否かを判断せずに、前記第1の画面に代えて前記異なる画面を前記表示部に表示させる、項目1から8のいずれか一項に記載のアプリケーションプログラム。
(項目10)
携帯端末であって、
表示部と、
前記表示部に第1の画面が表示されている状態で、通信装置から指示情報を取得する第1の取得部であって、前記指示情報は、前記第1の画面とは異なる画面を前記表示部に表示させるための指示を示す情報である、前記第1の取得部と、
前記通信装置から前記指示情報が取得される場合に、前記携帯端末の現在の状態を示す状態情報を取得する第2の取得部と、
前記状態情報を利用して、前記第1の画面に代えて前記異なる画面を表示すべきであるのか否かを判断する第1の判断部と、
前記異なる画面を表示すべきであると判断される場合に、前記第1の画面に代えて前記異なる画面を前記表示部に表示させる第1の表示制御部であって、前記異なる画面を表示すべきでないと判断される場合に、前記第1の画面の表示が維持される、前記第1の表示制御部と、
を備える、携帯端末。
【符号の説明】
【0103】
2:通信システム、10:携帯端末、12:表示部、14:NFCI/F、16:Wi-FiI/F、18:インターネットI/F、20:制御部、22:CPU、24:メモリ、28:印刷スキャンアプリ、30:OSプログラム、32:印刷スキャンアプリ、34:ブラウザプログラム、40:端末状態情報、42:画面情報、100:MFP、114:NFCI/F、116:Wi-FiI/F、BT1:印刷ボタン、BT2:スキャンボタン、BT3:印刷実行ボタン、BT4:スキャン実行ボタン、BT5:記憶ボタン、SC1:ホーム画面、SC13:スキャン設定画面、SC14:設定確認画面、SC16:画像表示画面、SC17:記憶完了画面、SC2:画像選択画面、SC20:ウェブページ、SC22:選択画面、SC3:印刷設定画面、SC4:プレビュー画面、SC5:印刷中画面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9