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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-11
(45)【発行日】2022-10-19
(54)【発明の名称】自動二輪車用タイヤ
(51)【国際特許分類】
   B60C 11/03 20060101AFI20221012BHJP
   B60C 11/04 20060101ALI20221012BHJP
【FI】
B60C11/03 E
B60C11/04
B60C11/03 100A
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2018233474
(22)【出願日】2018-12-13
(65)【公開番号】P2020093695
(43)【公開日】2020-06-18
【審査請求日】2021-10-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000183233
【氏名又は名称】住友ゴム工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104134
【弁理士】
【氏名又は名称】住友 慎太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100156225
【弁理士】
【氏名又は名称】浦 重剛
(74)【代理人】
【識別番号】100168549
【弁理士】
【氏名又は名称】苗村 潤
(74)【代理人】
【識別番号】100200403
【弁理士】
【氏名又は名称】石原 幸信
(72)【発明者】
【氏名】大谷 匡史
【審査官】赤澤 高之
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-101722(JP,A)
【文献】特開昭60-022505(JP,A)
【文献】特開昭54-159901(JP,A)
【文献】特開昭52-133603(JP,A)
【文献】特開昭50-048604(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60C 1/00- 19/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
トレッド部を有する自動二輪車用タイヤであって、
前記トレッド部には、タイヤ赤道側をタイヤ周方向に延びるクラウン縦溝と、第1トレッド端側をタイヤ周方向に延びるショルダー縦溝と、前記クラウン縦溝と前記ショルダー縦溝との間に配されるミドル溝とが設けられ、
前記ミドル溝は、タイヤ赤道側又は前記第1トレッド端側に突出するミドル主溝部をタイヤ周方向に複数含み、
前記各ミドル主溝部は、3本以上の直線要素が連なって形成された折れ線状、又は、円弧状に形成され、
前記各ミドル主溝部は、前記ショルダー縦溝の最大溝深さ及び前記クラウン縦溝の最大溝深さよりも浅い浅底部を有し、
前記トレッド部を平面に展開したとき、
前記ミドル主溝部は、前記ミドル主溝部のタイヤ周方向の中間位置を通るタイヤ軸方向線に対して線対称形状であり、
前記ミドル主溝部は、前記中間位置のタイヤ周方向の両側に、前記直線要素が連なることで形成される一対の屈曲部を有し、
前記浅底部は、少なくとも前記一対の屈曲部間を含んで設けられる、
自動二輪車用タイヤ。
【請求項2】
トレッド部を有する自動二輪車用タイヤであって、
前記トレッド部には、タイヤ赤道側をタイヤ周方向に延びるクラウン縦溝と、第1トレッド端側をタイヤ周方向に延びるショルダー縦溝と、前記クラウン縦溝と前記ショルダー縦溝との間に配されるミドル溝とが設けられ、
前記ミドル溝は、タイヤ赤道側又は前記第1トレッド端側に突出するミドル主溝部をタイヤ周方向に複数含み、
前記各ミドル主溝部は、3本以上の直線要素が連なって形成された折れ線状、又は、円弧状に形成され、
前記各ミドル主溝部は、前記ショルダー縦溝の最大溝深さ及び前記クラウン縦溝の最大溝深さよりも浅い浅底部を有し、
前記ミドル溝のタイヤ軸方向の外端は、タイヤ赤道から前記第1トレッド端側に、トレッド展開幅の25%以内の位置に配されている、
自動二輪車用タイヤ。
【請求項3】
トレッド部を有する自動二輪車用タイヤであって、
前記トレッド部には、タイヤ赤道側をタイヤ周方向に延びるクラウン縦溝と、第1トレッド端側をタイヤ周方向に延びるショルダー縦溝と、前記クラウン縦溝と前記ショルダー縦溝との間に配されるミドル溝とが設けられ、
前記ミドル溝は、タイヤ赤道側又は前記第1トレッド端側に突出するミドル主溝部をタイヤ周方向に複数含み、
前記各ミドル主溝部は、3本以上の直線要素が連なって形成された折れ線状、又は、円弧状に形成され、
前記各ミドル主溝部は、前記ショルダー縦溝の最大溝深さ及び前記クラウン縦溝の最大溝深さよりも浅い浅底部を有し、
前記ミドル溝は、前記ミドル主溝部が直接的につながっている、
自動二輪車用タイヤ。
【請求項4】
トレッド部を有する自動二輪車用タイヤであって、
前記トレッド部には、タイヤ赤道側をタイヤ周方向に延びるクラウン縦溝と、第1トレッド端側をタイヤ周方向に延びるショルダー縦溝と、前記クラウン縦溝と前記ショルダー縦溝との間に配されるミドル溝とが設けられ、
前記ミドル溝は、タイヤ赤道側又は前記第1トレッド端側に突出するミドル主溝部をタイヤ周方向に複数含み、
前記各ミドル主溝部は、3本以上の直線要素が連なって形成された折れ線状、又は、円弧状に形成され、
前記各ミドル主溝部は、前記ショルダー縦溝の最大溝深さ及び前記クラウン縦溝の最大溝深さよりも浅い浅底部を有し、
前記ミドル溝は、前記ミドル主溝部がミドル継ぎ溝部を介して間接的につながっている、
自動二輪車用タイヤ。
【請求項5】
前記ミドル継ぎ溝部の溝幅は、前記ミドル主溝部の溝幅よりも小さい、請求項記載の自動二輪車用タイヤ。
【請求項6】
トレッド部を有する自動二輪車用タイヤであって、
前記トレッド部には、タイヤ赤道側をタイヤ周方向に延びるクラウン縦溝と、第1トレッド端側をタイヤ周方向に延びるショルダー縦溝と、前記クラウン縦溝と前記ショルダー縦溝との間に配されるミドル溝とが設けられ、
前記ミドル溝は、タイヤ赤道側又は前記第1トレッド端側に突出するミドル主溝部をタイヤ周方向に複数含み、
前記各ミドル主溝部は、3本以上の直線要素が連なって形成された折れ線状、又は、円弧状に形成され、
前記各ミドル主溝部は、前記ショルダー縦溝の最大溝深さ及び前記クラウン縦溝の最大溝深さよりも浅い浅底部を有し、
前記ミドル溝は、前記ミドル主溝部が直接的にも間接的にもつながっていない、
自動二輪車用タイヤ。
【請求項7】
前記浅底部は、前記ショルダー縦溝の最大溝深さとなる溝底と前記クラウン縦溝の最大溝深さとなる溝底とを前記トレッド部の外面プロファイルに沿って滑らかに接続した仮想線よりもタイヤ半径方向の外側に配される、請求項1ないし6のいずれかに記載の自動二輪車用タイヤ。
【請求項8】
前記浅底部は、前記ミドル主溝部のタイヤ周方向の中間位置からタイヤ周方向の両側へ、前記ミドル主溝部のタイヤ周方向長さの25%以上の範囲に設けられる、請求項2ないし7のいずれかに記載の自動二輪車用タイヤ。
【請求項9】
前記浅底部は、前記ミドル主溝部の全長さを形成する、請求項1ないし8のいずれかに記載の自動二輪車用タイヤ。
【請求項10】
前記浅底部の溝深さは、前記ショルダー縦溝の最大溝深さ又は前記クラウン縦溝の最大溝深さのいずれか大きい方の最大溝深さよりも0.5mm以上小さく、かつ、前記ショルダー縦溝の最大溝深さ又は前記クラウン縦溝の最大溝深さのいずれか大きい方の最大溝深さの0.6倍以上である、請求項1ないし9のいずれかに記載の自動二輪車用タイヤ。
【請求項11】
前記ショルダー縦溝は、タイヤ周方向に連続してのび、かつ、タイヤ赤道側又は前記第1トレッド端側に突出する複数のショルダー凸部を有し、
前記ミドル主溝部と前記ショルダー凸部とがタイヤ周方向に一致している、請求項1ないし10のいずれかに記載の自動二輪車用タイヤ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動二輪車用タイヤに関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、トレッドにタイヤ周方向に延びる溝が設けられた自動二輪車用タイヤが記載されている。前記溝は、クラウン部に配された溝、トレッドエッジ側に配された溝、及び、前記クラウン部と前記トレッドエッジとの間に配された溝を含んでいる。前記クラウン部と前記トレッドエッジとの間に配された前記溝は、前記クラウン部側に凸となる部分と、前記トレッドエッジ側に凸となる部分とが、タイヤ周方向に交互に並んで形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開昭59-227510号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記凸となる部分を有する溝の周辺領域は、走行時、タイヤ周方向及びタイヤ軸方向において、溝が形成される部分と溝が形成されない部分とが交互に接地するので、偏摩耗が発生するという問題があった。
【0005】
本発明は、以上のような問題に鑑み案出なされたもので、耐偏摩耗性能を向上することができる自動二輪車用タイヤを提供することを主たる目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、トレッド部を有する自動二輪車用タイヤであって、前記トレッド部には、タイヤ赤道側をタイヤ周方向に延びるクラウン縦溝と、第1トレッド端側をタイヤ周方向に延びるショルダー縦溝と、前記クラウン縦溝と前記ショルダー縦溝との間に配されるミドル溝とが設けられ、前記ミドル溝は、タイヤ赤道側又は前記第1トレッド端側に突出するミドル主溝部をタイヤ周方向に複数含み、前記各ミドル主溝部は、3本以上の直線要素が連なって形成された折れ線状、又は、円弧状に形成され、前記各ミドル主溝部は、前記ショルダー縦溝の最大溝深さ及び前記クラウン縦溝の最大溝深さよりも浅い浅底部を有する。
【0007】
本発明に係る自動二輪車用タイヤは、前記浅底部が、前記ショルダー縦溝の最大溝深さとなる溝底と前記クラウン縦溝の最大溝深さとなる溝底とを前記トレッド部の外面プロファイルに沿って滑らかに接続した仮想線よりもタイヤ半径方向の外側に配されるのが望ましい。
【0008】
本発明に係る自動二輪車用タイヤは、前記トレッド部を平面に展開したとき、前記ミドル主溝部が、前記ミドル主溝部のタイヤ周方向の中間位置を通るタイヤ軸方向線に対して線対称形状であるのが望ましい。
【0009】
本発明に係る自動二輪車用タイヤは、前記ミドル主溝部が、前記中間位置のタイヤ周方向の両側に、前記直線要素が連なることで形成される一対の屈曲部を有し、前記浅底部は、前記一対の屈曲部間に設けられるのが望ましい。
【0010】
本発明に係る自動二輪車用タイヤは、前記浅底部が、前記ミドル主溝部のタイヤ周方向の中間位置からタイヤ周方向の両側へ、前記ミドル主溝部のタイヤ周方向長さの25%以上の範囲に設けられるのが望ましい。
【0011】
本発明に係る自動二輪車用タイヤは、前記浅底部が、前記ミドル主溝部の全長さを形成するのが望ましい。
【0012】
本発明に係る自動二輪車用タイヤは、前記ショルダー縦溝の最大溝深さ又は前記クラウン縦溝の最大溝深さのいずれか大きい方の最大溝深さよりも0.5mm以上小さく、かつ、前記ショルダー縦溝の最大溝深さ又は前記クラウン縦溝の最大溝深さのいずれか大きい方の最大溝深さの0.6倍以上であるのが望ましい。
【0013】
本発明に係る自動二輪車用タイヤは、前記ミドル溝のタイヤ軸方向の外端が、タイヤ赤道から前記第1トレッド端側に、トレッド展開幅の25%以内の位置に配されているのが望ましい。
【0014】
本発明に係る自動二輪車用タイヤは、前記ミドル溝が、前記ミドル主溝部が直接的につながっているのが望ましい。
【0015】
本発明に係る自動二輪車用タイヤは、前記ミドル溝が、前記ミドル主溝部がミドル継ぎ溝部を介して間接的につながっているのが望ましい。
【0016】
本発明に係る自動二輪車用タイヤは、前記ミドル継ぎ溝部の溝幅が、前記ミドル主溝部の溝幅よりも小さいのが望ましい。
【0017】
本発明に係る自動二輪車用タイヤは、前記ミドル溝が、前記ミドル主溝部が直接的にも間接的にもつながっていないのが望ましい。
【0018】
本発明に係る自動二輪車用タイヤは、前記ショルダー縦溝が、タイヤ周方向に連続してのび、かつ、タイヤ赤道側又は前記第1トレッド端側に突出する複数のショルダー凸部を有し、前記ミドル主溝部と前記ショルダー凸部とがタイヤ周方向に一致しているのが望ましい。
【発明の効果】
【0019】
本発明の自動二輪車用タイヤは、クラウン縦溝とショルダー縦溝との間にミドル溝が設けられている。前記ミドル溝は、タイヤ赤道側又は第1トレッド端側に突出するミドル主溝部をタイヤ周方向に複数含んでいる。前記各ミドル主溝部は、3本以上の直線要素が連なって形成された折れ線状、又は、円弧状に形成されている。前記各ミドル主溝部は、前記ショルダー縦溝の最大溝深さ及び前記クラウン縦溝の最大溝深さよりも浅い浅底部を有している。このような浅底部は、前記各ミドル主溝部近傍の陸部の剛性を高く維持する。このため、前記各ミドル主溝部の周辺領域において、溝が形成される部分と溝が形成されない部分との剛性の差が小さくなり、偏摩耗が抑制される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の一実施形態の空気入りタイヤのタイヤ子午線断面図である。
図2図1のタイヤのトレッド部の展開図である。
図3図1のミドル溝の拡大図である。
図4】本実施形態のトレッド部の展開図である。
図5】他の実施形態のトレッド部の展開図である。
図6】(a)、(b)は、さらに他の実施形態のトレッド部の展開図である。
図7】(a)、(b)は、さらに他の実施形態のトレッド部の展開図である。
図8】(a)、(b)は、さらに他の実施形態のトレッド部の展開図である。
図9】(a)、(b)は、さらに他の実施形態のトレッド部の展開図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1は、本発明の一実施形態を示す自動二輪車用タイヤ(以下、単に、「タイヤ」という場合がある。)1の正規状態におけるタイヤ子午線断面図である。図1には、例えば、ネイキッドバイクと呼ばれる自動二輪車に好適に装着されるタイヤ1が示される。なお、本発明は、このような態様に限定されるものではなく、種々の自動二輪車のタイヤ1に採用される。
【0022】
前記「正規状態」は、タイヤ1が正規リム(図示省略)にリム組みされ、かつ、正規内圧が充填された無負荷の状態である。本明細書では特に断りがない限り、タイヤ1の各部の寸法は、正規状態で測定された値である。
【0023】
「正規リム」は、タイヤ1が基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めているリムであり、例えばJATMAであれば "標準リム" 、TRAであれば "Design Rim" 、ETRTOであれば "Measuring Rim" である。
【0024】
「正規内圧」は、タイヤ1が基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば "最高空気圧" 、TRAであれば表"TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" である。
【0025】
本実施形態のタイヤ1は、トレッド部2のトレッド端Te間のトレッド接地面2aが、タイヤ半径方向外側に凸の円弧状に湾曲してのびている。このようなタイヤ1は、キャンバー角が大きい旋回時においても十分な接地面積が得ることができる。トレッド部2を展開したときのトレッド端Te間のタイヤ軸方向距離が、トレッド展開幅TWeである。本明細書では、便宜上、タイヤ赤道Cの左側のトレッド端Teを第1トレッド端T1とし、タイヤ赤道Cの右側のトレッド端Teを第2トレッド端T2とする。
【0026】
本実施形態のタイヤ1の内部には、カーカス6及びベルト層7等のタイヤ構成部材が配されている。これらタイヤ構成部材には、公知の態様が適宜採用される。
【0027】
図2は、図1のトレッド部2の展開図である。図2に示されるように、本実施形態のトレッド部2には、クラウン縦溝10とショルダー縦溝11とミドル溝12とが設けられている。
【0028】
本実施形態のクラウン縦溝10は、タイヤ赤道C側をタイヤ周方向に延びている。クラウン縦溝10は、本実施形態では、タイヤ赤道C上に配されている。
【0029】
本実施形態のショルダー縦溝11は、第1トレッド端T1側をタイヤ周方向に延びている第1ショルダー縦溝11Aと、第2トレッド端T2側をタイヤ周方向に延びている第2ショルダー縦溝11Bとを含んでいる。第1ショルダー縦溝11Aは、本実施形態では、タイヤ周方向に位置ずれすれば、第2ショルダー縦溝11Bとタイヤ赤道Cで線対称形状となる。このため、本明細書では、第1ショルダー縦溝11Aについて主に説明され、第2ショルダー縦溝11Bについては、第1ショルダー縦溝11Aと異なる部分のみが説明される。なお、ショルダー縦溝11は、このような態様に限定されるものではなく、例えば、第1ショルダー縦溝11Aと第2ショルダー縦溝11Bとが非線対称形状で形成されても良い。
【0030】
本実施形態のミドル溝12は、クラウン縦溝10とショルダー縦溝11との間に配されている。ミドル溝12は、本実施形態では、クラウン縦溝10と第1ショルダー縦溝11Aとの間に配される第1ミドル溝12Aと、クラウン縦溝10と第2ショルダー縦溝11Bとの間に配される第2ミドル溝12Bとを含んでいる。第1ミドル溝12Aは、本実施形態では、タイヤ周方向に位置ずれすれば、第2ミドル溝12Bとタイヤ赤道Cで線対称形状となる。本明細書では、第1ミドル溝12Aについて主に説明され、第2ミドル溝12Bについては、第1ミドル溝12Aと異なる部分のみが説明される。なお、ミドル溝12は、このような態様に限定されるものではなく、例えば、第1ミドル溝12Aと第2ミドル溝12Bとが非線対称形状で形成されても良い。
【0031】
クラウン縦溝10、ショルダー縦溝11及びミドル溝12は、本実施形態では、タイヤ周方向に連続して延びている。これにより、本実施形態のトレッド部2には、一対のクラウン陸部Cr、Crと、一対のミドル陸部Mr、Mrと、一対のショルダー陸部Sr、Srと、が形成される。クラウン陸部Crは、クラウン縦溝10とミドル溝12との間に形成される。ミドル陸部Mrは、ミドル溝12とショルダー縦溝11との間に形成される。ショルダー陸部Srは、ショルダー縦溝11とトレッド端Teとの間に形成される。なお、本発明のトレッド部2は、このような態様に限定されるものではない。
【0032】
図3は、第1ミドル溝12Aの拡大図である。図3に示されるように、第1ミドル溝12Aは、本実施形態では、タイヤ赤道C側に突出するミドル主溝部14をタイヤ周方向に複数含んでいる。このような複数のミドル主溝部14で形成される第1ミドル溝12Aは、例えば、ネイキッドバイクにフィットするクラシカルな外観を形成している。
【0033】
各ミドル主溝部14は、例えば、3本以上の直線要素15が連なって形成された折れ線状に形成されている。ミドル主溝部14は、本実施形態では、4本の直線要素15が連なって形成されている。「直線要素15」は、直線に延びる溝状体で形成される態様は勿論、緩やかな円弧状で延びる溝であっても、隣り合う溝状体がつながって屈曲を形成するような溝状体を含む。
【0034】
図1に示されるように、各ミドル主溝部14は、ショルダー縦溝11の最大溝深さd2及びクラウン縦溝10の最大溝深さd1よりも浅い浅底部17を有している。このような浅底部17は、ミドル主溝部14近傍のクラウン陸部Cr又はミドル陸部Mrの剛性を高く維持する。このため、ミドル主溝部14の周辺領域において、溝が形成される部分と溝が形成されない部分との剛性の差が小さくなり、偏摩耗性能が抑制される。浅底部17は、本実施形態では、各ミドル主溝部14に設けられている。
【0035】
浅底部17は、本実施形態では、ショルダー縦溝11の最大溝深さd2となる溝底11sとクラウン縦溝10の最大溝深さd1となる溝底10sとをトレッド部2の外面プロファイル2sに沿って滑らかに接続した仮想線kよりもタイヤ半径方向の外側に配される。これにより、ミドル主溝部14近傍のクラウン陸部Cr又はミドル陸部Mrの剛性が一層高く維持される。外面プロファイル2sは、本明細書では、正規状態のタイヤ1のトレッド部2の各溝を埋めて得られるトレッド接地面2aをいう。
【0036】
浅底部17の溝深さd3aは、ショルダー縦溝11の最大溝深さd2、又は、クラウン縦溝10の最大溝深さd1のいずれか大きい方の最大溝深さよりも0.5mm以上小さく、かつ、ショルダー縦溝11の最大溝深さd2又はクラウン縦溝10の最大溝深さd1のいずれか大きい方の最大溝深さの0.6倍以上であるのが、とりわけ望ましい。浅底部17の溝深さd3aが前記いずれか大きい方の最大溝深さの0.6倍未満の場合、例えば、浅底部17が看取されにくくなり、クラシカルな外観が提供されないおそれがある。浅底部17の溝深さd3aが前記いずれか大きい方の最大溝深さよりも0.5mm未満で小さい場合では、クラウン陸部Cr又はミドル陸部Mrのミドル主溝部14近傍の剛性が高く維持できないおそれがある。
【0037】
特に限定されるものではないが、ミドル溝12の最大溝深さd3は、例えば、3.5~4.5mmが望ましい。クラウン縦溝10の最大溝深さd1は、例えば、4.0~5.5mmが望ましい。ショルダー縦溝11の最大溝深さd2は、3.5~4.5mmが望ましい。
【0038】
図2に示されるように、第1ミドル溝12Aのタイヤ軸方向の外端12eは、タイヤ赤道Cから第1トレッド端T1側にトレッド展開幅TWeの25%以内の位置に配されているのが望ましい。走行時、タイヤ1は、タイヤ赤道Cからトレッド端Te側へトレッド展開幅TWeの25%の距離L1までが接地する機会の大きい領域であって、相対的にタイヤ周方向の荷重による摩耗の生じやすい領域である。このため、この領域内に配されるミドル溝12に、浅底部17を設けることで偏摩耗の発生を効果的に抑えることができる。また、タイヤ1は、タイヤ赤道Cからトレッド端Te側へトレッド展開幅TWeの15%の距離L2では、旋回時に作用する横力が小さく、タイヤ軸方向の荷重による摩耗が相対的に生じにくい領域である。このため、第1ミドル溝12Aのタイヤ軸方向の外端12eは、タイヤ赤道Cから第1トレッド端T1側にトレッド展開幅TWeの15%以上の位置に配されることによって、第1ミドル溝12Aによる偏摩耗の抑制効果が有効に発揮される。
【0039】
図3に示されるように、ミドル主溝部14は、本実施形態では、ミドル主溝部14のタイヤ周方向の中間位置14cを通るタイヤ軸方向線xに対して線対称形状である。このようなミドル主溝部14は、中間位置14cのタイヤ周方向の両側でクラウン陸部Cr及びミドル陸部Mrの剛性の差を小さくするので、偏摩耗を抑制する。
【0040】
ミドル主溝部14は、本実施形態では、一対の第1直線要素15a、15aと、各第1直線要素15aにつながる一対の第2直線要素15b、15bとで形成されている。一対の第1直線要素15aは、例えば、中間位置14cからタイヤ周方向の両側へ第1トレッド端T1側に傾斜している。第2直線要素15bは、例えば、第1直線要素15aの外端に連なり、第1直線要素15aよりもタイヤ周方向に対して大きな角度、かつ、隣接する第1直線要素15aと同じ向きに傾斜している。
【0041】
ミドル主溝部14は、本実施形態では、直線要素15が連なることで形成される屈曲部18を有している。本実施形態のミドル主溝部14は、一対の第1直線要素15a、15aがつながって形成される第1屈曲部18aと、第1直線要素15aと第2直線要素15bとがつながって形成される一対の第2屈曲部18b、18bとを含んでいる。第1屈曲部18aは、本実施形態では、中間位置14cに配される。一対の第2屈曲部18b、18bは、中間位置14cのタイヤ周方向の両側に配される。
【0042】
特に限定されるものではないが、第1直線要素15aのタイヤ周方向に対する角度θ1は、5~20度であるのが望ましい。また、第2直線要素15bのタイヤ周方向に対する角度θ2は、55~75度であるのが望ましい。これにより、ミドル主溝部14は、よりクラシカルな外観を有する。
【0043】
浅底部17は、例えば、一対の第2屈曲部18b、18b間に設けられている。これにより、クラウン陸部Cr及びミドル陸部Mrの荷重が集中しやすい部分の剛性が高められるので、偏摩耗の発生が抑制される。浅底部17は、一対の第2屈曲部18b、18bよりもタイヤ周方向の外側まで設けられているのが望ましい。図3には、便宜上、一つの浅底部17が着色で示される。
【0044】
浅底部17は、例えば、ミドル主溝部14の全長さに形成されていても良い。このような態様では、上述の作用がより効果的に発揮される。
【0045】
第1ミドル溝12Aは、例えば、ミドル主溝部14がミドル継ぎ溝部20を介して間接的につながって形成されている。ミドル主溝部14とミドル継ぎ溝部20とは、本実施形態では、タイヤ周方向に交互に配されている。
【0046】
ミドル継ぎ溝部20の溝幅W1bは、本実施形態では、ミドル主溝部14の溝幅W1aよりも小さく形成されている。このようなミドル継ぎ溝部20は、クラウン陸部Cr及びミドル陸部Mrの剛性を高く維持する。
【0047】
特に限定されるものではないが、ミドル継ぎ溝部20の溝幅W1bは、ミドル主溝部14の溝幅W1aの5%~60%が望ましい。これにより、タイヤ1のクラシカルな外観性能と偏摩耗の抑制とがバランス良く高められる。なお、ミドル主溝部14の溝幅W1aは、トレッド展開幅TWeの2%~5%であるのが望ましい。
【0048】
ミドル継ぎ溝部20は、例えば、タイヤ周方向に延びている。ミドル継ぎ溝部20は、本実施形態では、タイヤ周方向に対して平行に延びている。このようなミドル継ぎ溝部20は、ミドル継ぎ溝部20近傍のクラウン陸部Cr及びミドル陸部Mrのタイヤ周方向の剛性を高く維持する。
【0049】
ミドル継ぎ溝部20は、例えば、第1ミドル溝12Aの中で最も第1トレッド端T1側に配されている。即ち、ミドル継ぎ溝部20は、本実施形態では、接地する機会の大きい領域のタイヤ軸方向の外側に配されている。上述の通り、ミドル継ぎ溝部20は、ミドル継ぎ溝部20近傍のクラウン陸部Cr及びミドル陸部Mrのタイヤ周方向の剛性を高く維持する。このため、このような領域においても、偏摩耗の発生が効果的に抑制される。
【0050】
偏摩耗の発生を効果的に抑制するとともに、クラシカルな外観を維持するために、ミドル継ぎ溝部20のタイヤ周方向の長さLbは、ミドル主溝部14のタイヤ周方向の長さLaの25%~45%が望ましい。
【0051】
図4は、本実施形態のトレッド部2の展開図である。図4に示されるように、本実施形態のクラウン縦溝10は、タイヤ軸方向の溝幅W2がタイヤ周方向に変化している。クラウン縦溝10は、例えば、溝幅が同じである第1クラウン溝部10aと、第1クラウン溝部10aよりも大きい溝幅の第2クラウン溝部10bとがタイヤ周方向に交互に配されて形成されている。
【0052】
本実施形態の第2クラウン溝部10bは、第1クラウン凸部22、第2クラウン凸部23及びクラウン継ぎ部24を含んでいる。第1クラウン凸部22は、第1トレッド端T1側に突出する突出部を含んでいる。第2クラウン凸部23は、第2トレッド端T2側に突出する突出部を含んでいる。クラウン継ぎ部24は、第1クラウン凸部22と第2クラウン凸部23との間に挟まれ、かつ、第1クラウン凸部22及び第2クラウン凸部23よりも幅狭に形成されている。このようなクラウン縦溝10も、クラシカルな外観を形成する。なお、クラウン縦溝10は、このような態様に限定されるものではなく、種々の形状を採用し得る。
【0053】
本実施形態の第1ショルダー縦溝11Aは、タイヤ赤道C側に突出する複数のショルダー凸部25を有している。本実施形態のショルダー凸部25は、タイヤ赤道C側に向かって屈曲してのびている。このようなショルダー縦溝11も、クラシカルな外観を高めている。
【0054】
本実施形態では、ミドル主溝部14とショルダー凸部25とがタイヤ周方向に一致している。このようなショルダー凸部25は、ミドル陸部Mrのタイヤ軸方向の幅Wmの変化をタイヤ周方向に亘って小さくするので、ミドル陸部Mrのタイヤ軸方向の剛性段差を小さくする。このような作用を効果的に発揮させるために、ミドル主溝部14のピッチP1は、ショルダー凸部25のピッチP2と同じであるのが望ましい。
【0055】
第1ショルダー縦溝11Aは、例えば、第1トレッド端T1側に突出する複数のショルダー外凸部26を有している。本実施形態のショルダー外凸部26は、円弧状に突出している。ショルダー外凸部26とショルダー凸部25とが、本実施形態では、タイヤ周方向に交互に配されている。これにより、クラシカルな外観がさらに高められる。
【0056】
ショルダー外凸部26は、本実施形態では、ショルダー凸部25よりも緩やかな円弧状(大きな曲率半径を有する)に形成され、かつ、ショルダー凸部25よりもタイヤ軸方向の外側に配されている。このようなショルダー外凸部26は、旋回時、大きな横力が作用するタイヤ軸方向の外側の領域の剛性の低下を抑えて、偏摩耗を抑制する。なお、第1ショルダー縦溝11Aは、このような態様に限定されるものではなく、種々の態様wを取り得る。
【0057】
ショルダー陸部Srは、各ショルダー外凸部26とトレッド端Teとを継ぐショルダー横溝28が設けられている。ショルダー横溝28は、本実施形態では、タイヤ軸方向と平行に延びているので、そのタイヤ軸方向の長さが小さく形成される。このため、ショルダー陸部Srの剛性が高く維持される。
【0058】
図5は、他の実施形態のトレッド部2の展開図である。図1図4に示される本実施形態の構成要素と同じ構成要素には、同じ符号が付されてその説明が省略される。図5に示されるように、第1ミドル溝12Aは、例えば、第1トレッド端T1側に突出するミドル主溝部14が設けられている。このような第1ミドル溝12Aでも、クラシカルな外観を有する。また、本実施形態のミドル主溝部14のそれぞれは、ショルダー縦溝11の最大溝深さd2及びクラウン縦溝10の最大溝深さd1よりも浅い浅底部17を有しているので、耐偏摩耗性能を向上する。
【0059】
図6(a)は、さらに他の実施形態のトレッド部2の展開図である。図1図4に示される本実施形態の構成要素と同じ構成要素は、同じ符号が付されてその説明が省略される。図6(a)に示されるように、この実施形態では、ミドル主溝部14が3本の直線要素15で形成されている。第1ミドル溝12Aの直線要素15は、例えば、タイヤ周方向に沿って延びる周方向要素15dと、周方向要素15dの両端から、それぞれ第1トレッド端T1側にタイヤ軸方向に沿って延びる一対の軸方向要素15eとを含んで形成されている。このようなミドル主溝部14も、クラシカルな外観を形成する。周方向要素15dは、本実施形態では、タイヤ周方向と平行に延びている。軸方向要素15eは、本実施形態では、タイヤ軸方向と平行に延びている。なお、図6(b)に示されるように、ミドル主溝部14は、第1トレッド端T1側に突出していても良い。
【0060】
図7(a)は、さらに他の実施形態のトレッド部2の展開図である。図1図4に示される本実施形態の構成要素と同じ構成要素は、同じ符号が付されてその説明が省略される。図7(a)に示されるように、この実施形態では、ミドル主溝部14は、円弧状に形成されている。このようなミドル溝12も、クラシカルな外観を形成する。
【0061】
この実施形態のミドル主溝部14では、浅底部17は、ミドル主溝部14のタイヤ周方向の中間位置14cからタイヤ周方向の両側へ、ミドル主溝部14のタイヤ周方向長さLaの25%以上の範囲に設けられるのが望ましい。なお、浅底部17は、例えば、ミドル主溝部14の全長さを形成しても良い。また、浅底部17は、ミドル主溝部14の全長さに形成されていても良い。なお、図7(b)に示されるように、ミドル主溝部14が、トレッド端Te側に突出する態様でも構わない。
【0062】
図8(a)は、さらに他の実施形態のトレッド部2の展開図である。図1図4に示される本実施形態の構成要素と同じ構成要素は、同じ符号が付されてその説明が省略される。図8(a)に示されるように、この実施形態では、ミドル主溝部14が直接的にも間接的につながらずに離間し、かつ、ミドル主溝部14のみでミドル溝12が形成されている。これにより、さらに、偏摩耗が抑制される。この実施形態のミドル主溝部14は、4本の直線要素15からなる折れ線形状で形成されているが、このような態様に限定されるものではなく、例えば、その他の折れ線形状でも良いし、円弧状で形成されても良い。また、図8(b)に示されるように、ミドル主溝部14が、トレッド端Te側に突出する態様であっても構わない。
【0063】
図9(a)は、さらに他の実施形態のトレッド部2の展開図である。図1図4に示される本実施形態の構成要素と同じ構成要素は、同じ符号が付されてその説明が省略される。図9(a)に示されるように、この実施形態では、ミドル主溝部14が円弧状に形成されている。ミドル溝12は、ミドル主溝部14が直接的につながって
おり、かつ、ミドル主溝部14のみで形成されている。このようなミドル溝12も、クラシカルな外観を形成する。なお、図9(b)に示されるように、ミドル主溝部14が、トレッド端Te側に突出する態様でも構わない。
【0064】
以上、本発明の実施形態について、詳述したが、本発明は例示の実施形態に限定されるものではなく、種々の態様に変形して実施し得るのは言うまでもない。
【実施例
【0065】
図1の基本構造を有する自動二輪車用タイヤが、表1の仕様に基づき試作され、各試供タイヤの耐偏摩耗性能についてテストされた。各試供タイヤの主な共通仕様やテスト方法は、以下の通りである。
クラウン縦溝、ショルダー縦溝及び仮想線の深さ:4.0mm
浅底部の溝深さ:3.2mm
【0066】
<耐偏摩耗性能>
各試供タイヤが装着された下記テスト車両が、テストライダーによって、乾燥アスファルト路面のテストコースを5000km走行され、走行後の偏摩耗の発生状況が確認された。結果は、テストライダーの官能により、5点満点で評価されている。数値の大きいほうが良好である。
タイヤ(前輪、後輪):120/70ZR17、180/55ZR17
リム(前輪、後輪):MT3.50、MT5.50
タイヤ内圧(前輪、後輪):250kPa、290kPa
テスト車両:排気量1300ccの自動二輪車
テストの結果などが表1に示される。表1の「浅底部の範囲(%)」は、ミドル主溝部の中間位置と浅底部のタイヤ周方向の外端との間のタイヤ周方向の距離に対するミドル主溝部のタイヤ周方向の長さの割合である。表1の「ミドル溝の外端位置」は、タイヤ赤道とミドル溝のタイヤ軸方向の外端との間のタイヤ軸方向の距離に対するトレッド展開幅の割合である。また、実施例1は、浅底部が、ミドル主溝部の中間位置のタイヤ周方向の両側に位置する屈曲部よりもタイヤ周方向の内側で終端する例である。実施例2は、浅底部が、前記屈曲部よりもタイヤ周方向の外側で終端する例である。
【0067】
【表1】
【0068】
テストの結果、実施例のタイヤは、比較例のタイヤに比べて、偏摩耗が抑制されていることが確認される。これにより、実施例のタイヤは、比較例のタイヤに比べて、クラシカルな外観が保持されている。
【符号の説明】
【0069】
1 自動二輪車用タイヤ
2 トレッド部
10 クラウン縦溝
11 ショルダー縦溝
12 ミドル溝
14 ミドル主溝部
17 浅底部
C タイヤ赤道
T1 第1トレッド端
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9