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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-11
(45)【発行日】2022-10-19
(54)【発明の名称】LCフィルタ
(51)【国際特許分類】
   H03H 7/09 20060101AFI20221012BHJP
   H03H 7/01 20060101ALI20221012BHJP
   H01F 27/00 20060101ALI20221012BHJP
   H01F 17/00 20060101ALI20221012BHJP
   H01G 4/40 20060101ALI20221012BHJP
【FI】
H03H7/09 Z
H03H7/01 A
H01F27/00 S
H01F17/00 Z
H01G4/40 321A
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2021530532
(86)(22)【出願日】2020-06-04
(86)【国際出願番号】 JP2020022115
(87)【国際公開番号】W WO2021005928
(87)【国際公開日】2021-01-14
【審査請求日】2021-10-13
(31)【優先権主張番号】P 2019127478
(32)【優先日】2019-07-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2020036605
(32)【優先日】2020-03-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000006231
【氏名又は名称】株式会社村田製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】元山 洋人
【審査官】竹内 亨
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/097774(WO,A1)
【文献】特開2019-103108(JP,A)
【文献】特開2014-027690(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H03H 7/00-7/54
H01F 27/00
H01F 17/00
H01G 4/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の誘電体層が積層方向に積層されたLCフィルタであって、
第1LC共振器と、
第2LC共振器と、
第3LC共振器と、
第4LC共振器と
第1接地電極とを備え、
前記第1LC共振器は、
前記積層方向に延在する第1ビア導体と、
前記第1ビア導体の両端の間において前記第1ビア導体に接続された少なくとも1つの第1電極とを含み、
前記第2LC共振器は、
前記積層方向に延在する第2ビア導体と、
前記第2ビア導体の両端の間において前記第2ビア導体に接続された少なくとも1つの第2電極とを含み、
前記第3LC共振器は、
前記積層方向に延在する第3ビア導体と、
前記第3ビア導体の両端の間において前記第3ビア導体に接続された少なくとも1つの第3電極とを含み、
前記第4LC共振器は、前記積層方向に延在する第4ビア導体を含み、
前記積層方向から平面視したとき、前記第2ビア導体および前記第4ビア導体は、前記第1ビア導体と前記第3ビア導体とを結ぶ仮想線の両側にそれぞれ配置され、
前記少なくとも1つの第2電極は、前記少なくとも1つの第1電極と対向するとともに、前記少なくとも1つの第3電極と対向し、
前記第4LC共振器は、前記第4ビア導体の両端の間において前記第4ビア導体に接続された少なくとも1つの第4電極をさらに含み、
前記少なくとも1つの第4電極は、前記少なくとも1つの第1電極と対向するとともに、前記少なくとも1つの第3電極に対向し、
前記第1LC共振器は、前記第1ビア導体の一方端に接続され、前記積層方向において前記第1接地電極と対向する第1キャパシタ電極をさらに含み、
前記第2LC共振器は、前記第2ビア導体の一方端に接続され、前記積層方向において前記第1接地電極と対向する第2キャパシタ電極をさらに含み、
前記第3LC共振器は、前記第3ビア導体の一方端に接続され、前記積層方向において前記第1接地電極と対向する第3キャパシタ電極をさらに含み、
前記第4LC共振器は、前記第4ビア導体の一方端に接続され、前記積層方向において前記第1接地電極と対向する第4キャパシタ電極をさらに含む、LCフィルタ。
【請求項2】
前記複数の誘電体層は、前記少なくとも1つの第1電極、前記少なくとも1つの第2電極、前記少なくとも1つの第3電極、および前記少なくとも1つの第4電極が配置された第1誘電体層を含む、請求項に記載のLCフィルタ。
【請求項3】
前記複数の誘電体層は、前記第1キャパシタ電極、前記第2キャパシタ電極、前記第3キャパシタ電極、および前記第4キャパシタ電極が配置された第2誘電体層を含む、請求項に記載のLCフィルタ。
【請求項4】
前記第1ビア導体の他方端、前記第2ビア導体の他方端、前記第3ビア導体の他方端、および前記第4ビア導体の他方端が接続された第2接地電極をさらに備える、請求項またはに記載のLCフィルタ。
【請求項5】
第2接地電極をさらに備え、
前記第1LC共振器は、前記第1ビア導体の他方端に接続され、前記積層方向において前記第2接地電極に対向する第5キャパシタ電極をさらに含み、
前記第2LC共振器は、前記第2ビア導体の他方端に接続され、前記積層方向において前記第2接地電極に対向する第6キャパシタ電極をさらに含み、
前記第3LC共振器は、前記第3ビア導体の他方端に接続され、前記積層方向において前記第2接地電極に対向する第7キャパシタ電極をさらに含み、
前記第4LC共振器は、前記第4ビア導体の他方端に接続され、前記積層方向において前記第2接地電極に対向する第8キャパシタ電極をさらに含む、請求項またはに記載のLCフィルタ。
【請求項6】
前記少なくとも1つの第1電極、前記少なくとも1つの第2電極、前記少なくとも1つの第3電極、および前記少なくとも1つの第4電極の各々の数は、複数である、請求項のいずれか1項に記載のLCフィルタ。
【請求項7】
前記第1ビア導体の長さに対する前記第1ビア導体の一方端から前記少なくとも1つの第1電極までの距離の比は、0.05以上0.95以下である、請求項1~のいずれか1項に記載のLCフィルタ。
【請求項8】
複数の誘電体層が積層方向に積層されたLCフィルタであって、
第1LC共振器と、
第2LC共振器と、
第3LC共振器と、
第4LC共振器とを備え、
前記第1LC共振器は、
前記積層方向に延在する第1ビア導体と、
前記第1ビア導体の両端の間において前記第1ビア導体に接続された少なくとも1つの第1電極とを含み、
前記第2LC共振器は、
前記積層方向に延在する第2ビア導体と、
前記第2ビア導体の両端の間において前記第2ビア導体に接続された少なくとも1つの第2電極とを含み、
前記第3LC共振器は、
前記積層方向に延在する第3ビア導体と、
前記第3ビア導体の両端の間において前記第3ビア導体に接続された少なくとも1つの第3電極とを含み、
前記第4LC共振器は、前記積層方向に延在する第4ビア導体を含み、
前記積層方向から平面視したとき、前記第2ビア導体および前記第4ビア導体は、前記第1ビア導体と前記第3ビア導体とを結ぶ仮想線の両側にそれぞれ配置され、
前記少なくとも1つの第2電極は、前記少なくとも1つの第1電極と対向するとともに、前記少なくとも1つの第3電極と対向し、
前記LCフィルタは、前記第1ビア導体、前記第2ビア導体、前記第3ビア導体、および前記第4ビア導体のうち少なくとも2つのビア導体を互いに接続する調整電極部をさらに備え、
前記調整電極部は、前記第1ビア導体、前記第2ビア導体、前記第3ビア導体、および前記第4ビア導体を互いに接続する調整電極を含む、LCフィルタ。
【請求項9】
前記調整電極部は、
前記第1ビア導体および前記第2ビア導体を接続する第1調整電極と、
前記第1ビア導体および前記第3ビア導体を接続する第2調整電極と、
前記第2ビア導体および前記第4ビア導体を接続する第3調整電極と、
前記第3ビア導体および前記第4ビア導体を接続する第4調整電極とを含む、請求項に記載のLCフィルタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のLC共振器を備えるLCフィルタに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数のLC共振器を備えるLCフィルタが知られている。たとえば、国際公開第2018/100923号(特許文献1)には、4つのLC共振器の各々が少なくとも他の2つのLC共振器と隣接するように千鳥状に配置されたバンドパスフィルタが開示されている。4つのLC共振器を千鳥状に配置することにより、直線状の配置とするよりもLC共振器間の磁気結合が強まるため、バンドパスフィルタの通過帯域を広げることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】国際公開第2018/100923号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
LCフィルタの特性は、当該LCフィルタが使用される通信システムに応じて調整される必要がある。特許文献1に開示されているLCフィルタの特性を調整する場合、たとえば、当該LC共振器に含まれるインダクタの配置、および当該LC共振器に含まれるキャパシタの容量値を変化させることにより、LC共振器の構造を変化させる必要がある。
【0005】
小型化されたLCフィルタにおいて、LC共振器を配置可能な設計空間は限られている。限定された設計空間におけるLC共振器の構造の変化は、設計空間全体に影響を与え得るため、LCフィルタの特性を所望の特性から乖離した特性に変化させ得る。そのため、特許文献1に開示されているLCフィルタには、LCフィルタの特性の調整精度に改善の余地がある。
【0006】
本発明は上記のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、LCフィルタの特性の調整精度を改善することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施形態に係るLCフィルタにおいては、複数の誘電体層が積層方向に積層されている。LCフィルタは、第1LC共振器と、第2LC共振器と、第3LC共振器と、第4LC共振器とを備える。第1LC共振器は、第1ビア導体と、少なくとも1つの第1電極とを含む。第1ビア導体は、積層方向に延在する。第1電極は、第1ビア導体の両端の間において第1ビア導体に接続されている。第2LC共振器は、第2ビア導体と、少なくとも1つの第2電極とを含む。第2ビア導体は、積層方向に延在する。第2電極は、第2ビア導体の両端の間において第2ビア導体に接続されている。第3LC共振器は、第3ビア導体と、少なくとも1つの第3電極とを含む。第3ビア導体は、積層方向に延在する。第3電極は、第3ビア導体の両端の間において第3ビア導体に接続されている。第4LC共振器は、第4ビア導体を含む。第4ビア導体は、積層方向に延在する。積層方向から平面視したとき、第2ビア導体および第4ビア導体は、第1ビア導体と第3ビア導体とを結ぶ仮想線の両側にそれぞれ配置されている。第2電極は、第1電極と対向するとともに、第3電極と対向する。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一実施形態に係るLCフィルタによれば、第2電極が第1電極と対向するとともに第3電極と対向することにより、LCフィルタの特性の調整精度を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施の形態1に係るLCフィルタの一例であるバンドパスフィルタの等価回路図である。
図2図1のバンドパスフィルタの外観斜視図である。
図3図2のバンドパスフィルタの上面をZ軸方向から平面視した図である。
図4図2のバンドパスフィルタの側面をX軸方向から平面視した図である。
図5】実施の形態1の変形例1に係るLCフィルタの一例であるバンドパスフィルタの外観斜視図である。
図6図5のバンドパスフィルタの側面をX軸方向から平面視した図である。
図7】実施の形態1の変形例2に係るLCフィルタの一例であるバンドパスフィルタの外観斜視図である。
図8図7のバンドパスフィルタの側面をY軸方向から平面視した図である。
図9】実施の形態1の変形例3に係るLCフィルタの一例であるバンドパスフィルタの等価回路図である。
図10図9のバンドパスフィルタの外観斜視図である。
図11図10のバンドパスフィルタの側面をY軸方向から平面視した図である。
図12】実施の形態2に係るLCフィルタの一例であるバンドパスフィルタの等価回路図である。
図13図12のバンドパスフィルタをZ軸方向から平面視した図である。
図14】実施の形態3に係るLCフィルタの一例であるバンドパスフィルタの等価回路図である。
図15図14のバンドパスフィルタをZ軸方向から平面視した図である。
図16】実施の形態4に係るLCフィルタの一例であるバンドパスフィルタをZ軸方向から平面視した図である。
図17】実施の形態5に係るLCフィルタの一例であるバンドパスフィルタの外観斜視図である。
図18図17のバンドパスフィルタをX軸方向から平面視した図である。
図19図17のバンドパスフィルタの通過特性(実線)および図2のバンドパスフィルタの通過特性(点線)を併せて示す図である。
図20図17のバンドパスフィルタの反射特性(実線)および図2のバンドパスフィルタの反射特性(点線)を併せて示す図である。
図21図18における誘電体層と調整電極との距離を変化させた場合のバンドパスフィルタの通過特性の変化を示す図である。
図22】実施の形態5の変形例1に係るバンドパスフィルタの電極構造を示す図である。
図23図22のバンドパスフィルタの電極構造をY軸方向から平面視した図である。
図24】実施の形態5の変形例2に係るバンドパスフィルタの電極構造を示す図である。
図25】実施の形態5の変形例3に係るバンドパスフィルタの電極構造を示す図である。
図26】実施の形態5の変形例4に係るバンドパスフィルタの電極構造を示す図である。
図27】実施の形態5の変形例5に係るバンドパスフィルタの電極構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は原則として繰り返さない。
【0011】
[実施の形態1]
図1は、実施の形態1に係るLCフィルタの一例であるバンドパスフィルタ1の等価回路図である。図1に示されるように、バンドパスフィルタ1は、入出力端子P1,P2と、LC並列共振器LC1~LC4と、キャパシタC12と、キャパシタC13と、キャパシタC23と、キャパシタC24と、キャパシタC34とを備える。以下では、バンドパスフィルタの使用周波数(たとえば通過帯域の中心周波数)に対応する波長をλとする。なお、実施の形態に係るLCフィルタは、LC直列共振器を含んでもよい。
【0012】
LC並列共振器LC1は、入出力端子P1と接続されている。LC並列共振器LC4は、入出力端子P2に接続されている。なお、LC並列共振器LC1は、インダクタあるいはキャパシタなどの素子を介して間接的に入出力端子P1と接続されても良い。同様に、LC並列共振器LC4は、インダクタあるいはキャパシタなどの素子を介して間接的に入出力端子P2と接続されても良い。
【0013】
LC並列共振器LC2およびLC3は、LC並列共振器LC1とLC4との間に配置されている。LC並列共振器LC1~LC4は、後述する磁気結合および容量結合の強さに応じて順次結合し、4段のLCフィルタを構成する。
【0014】
キャパシタC12は、LC並列共振器LC1とLC2との間に接続されている。キャパシタC12は、LC並列共振器LC1とLC2との間の容量結合を表す。
【0015】
キャパシタC13は、LC並列共振器LC1とLC3との間に接続されている。キャパシタC13は、LC並列共振器LC1とLC3との間の容量結合を表す。
【0016】
キャパシタC23は、LC並列共振器LC2とLC3との間に接続されている。キャパシタC23は、LC並列共振器LC2とLC3との間の容量結合を表す。
【0017】
キャパシタC24は、LC並列共振器LC2とLC4との間に接続されている。キャパシタC24は、LC並列共振器LC2とLC4との間の容量結合を表す。
【0018】
キャパシタC34は、LC並列共振器LC3とLC4との間に接続されている。キャパシタC34は、LC並列共振器LC3とLC4との間の容量結合を表す。
【0019】
LC並列共振器LC1(第1LC共振器)は、インダクタL1と、キャパシタC1とを含む。インダクタL1とキャパシタC1とは、接地点と、入出力端子P1およびキャパシタC12の接続点との間において並列に接続されている。
【0020】
LC並列共振器LC2(第2LC共振器)は、インダクタL2と、キャパシタC2とを含む。インダクタL2とキャパシタC2とは、接地点と、キャパシタC12およびC23の接続点との間において並列に接続されている。
【0021】
LC並列共振器LC3(第4LC共振器)は、インダクタL3と、キャパシタC3とを含む。インダクタL3とキャパシタC3とは、接地点と、キャパシタC23およびC34の接続点との間において並列に接続されている。
【0022】
LC並列共振器LC4(第3LC共振器)は、インダクタL4と、キャパシタC4とを含む。インダクタL4とキャパシタC4とは、接地点と、キャパシタC34および入出力端子P2の接続点との間において並列に接続されている。
【0023】
図2は、図1のバンドパスフィルタ1の外観斜視図である。図2において、X軸、Y軸、およびZ軸は互いに直交している。後に説明する図3図8図10図11図13図15、および図16においても同様である。
【0024】
図2を参照しながら、バンドパスフィルタ1は、複数の誘電体層がZ軸方向(積層方向)に積層された積層体である。バンドパスフィルタ1は、たとえば直方体状である。Z軸方向に垂直な方向に沿うバンドパスフィルタ1の面を底面BFおよび上面UFとする。積層方向に平行な方向に沿う面のうちYZ平面に沿う面を側面SF1およびSF3とする。積層方向に沿う面のうちZX平面に沿う面を側面SF2およびSF4とする。
【0025】
側面SF1には、側面電極105が配置されている。側面電極105は、入出力端子P1を形成する。側面SF3には、側面電極106が配置されている。側面電極106は、入出力端子P2を形成する。
【0026】
底面BFには、接地端子101,102が配置されている。上面UFには、接地端子151,152が配置されている。側面SF2には、側面電極103が配置されている。側面電極103は、接地端子101と151とを接続している。側面SF4には、側面電極104が配置されている。側面電極104は、接地端子102と152とを接続している。接地端子101,102,151,152は、図1の接地点に対応する。
【0027】
バンドパスフィルタ1の内部には、接地電極111(第1接地電極)と、接地電極141(第2接地電極)とが配置されている。接地電極111は、底面BFに対向している。接地電極141は、上面UFに対向している。接地電極111と141との間には、キャパシタ電極121~124と、ビア導体V1~V4と、平面電極131~134とが配置されている。
【0028】
キャパシタ電極121(第1キャパシタ電極)は、側面電極105に接続されている。キャパシタ電極121は、接地電極111と対向している。キャパシタ電極121と接地電極111とは、キャパシタC1を形成する。キャパシタ電極121と接地電極141とは、Z軸方向に延在するビア導体V1(第1ビア導体)によって接続されている。
【0029】
ビア導体V1は、インダクタL1を形成する。ビア導体V1の一方端はキャパシタ電極121に接続されている。ビア導体V1の一方端は、キャパシタ電極121によって接地電極111から直流的に絶縁された開放端である。LC並列共振器LC1は、λ/4共振器である。ビア導体V1の長さは、ほぼλ/4に等しい。
【0030】
キャパシタ電極122(第2キャパシタ電極)は、接地電極111と対向している。キャパシタ電極122と接地電極111とは、キャパシタC2を形成する。キャパシタ電極122と接地電極141とは、Z軸方向に延在するビア導体V2(第2ビア導体)によって接続されている。
【0031】
ビア導体V2は、インダクタL2を形成する。ビア導体V2の一方端はキャパシタ電極122に接続されている。ビア導体V2の一方端は、キャパシタ電極122によって接地電極111から直流的に絶縁された開放端である。LC並列共振器LC2は、λ/4共振器である。ビア導体V2の長さは、ほぼλ/4に等しい。
【0032】
キャパシタ電極123(第4キャパシタ電極)は、接地電極111と対向している。キャパシタ電極123と接地電極111とは、キャパシタC3を形成する。キャパシタ電極123と接地電極141とは、Z軸方向に延在するビア導体V3(第4ビア導体)によって接続されている。キャパシタ電極123は、Y軸方向においてキャパシタ電極122と対向している。キャパシタ電極122と123とは、キャパシタC23を形成する。
【0033】
ビア導体V3は、インダクタL3を形成する。ビア導体V3の一方端はキャパシタ電極123に接続されている。ビア導体V3の一方端は、キャパシタ電極123によって接地電極111から直流的に絶縁された開放端である。LC並列共振器LC3は、λ/4共振器である。ビア導体V3の長さは、ほぼλ/4に等しい。
【0034】
キャパシタ電極124(第3キャパシタ電極)は、側面電極106に接続されている。キャパシタ電極124は、接地電極111と対向している。キャパシタ電極124と接地電極111とは、キャパシタC4を形成する。キャパシタ電極124と接地電極141とは、Z軸方向に延在するビア導体V4(第3ビア導体)によって接続されている。
【0035】
ビア導体V4は、インダクタL4を形成する。ビア導体V4の一方端はキャパシタ電極124に接続されている。ビア導体V4の一方端は、キャパシタ電極124によって接地電極111から直流的に絶縁された開放端である。LC並列共振器LC4は、λ/4共振器である。ビア導体V4の長さは、ほぼλ/4に等しい。
【0036】
平面電極131(第1電極)は、ビア導体V1の両端の間においてビア導体V1に接続されている。平面電極132(第2電極)は、ビア導体V2の両端の間においてビア導体V2に接続されている。平面電極133(第4電極)は、ビア導体V3の両端の間においてビア導体V3に接続されている。平面電極134(第3電極)は、ビア導体V4の両端の間においてビア導体V4に接続されている。
【0037】
平面電極132の一辺の少なくとも一部は、Y軸方向において平面電極131,134の各々の一辺の少なくとも一部と対向している。平面電極131と132とは、キャパシタC12を形成する。平面電極132と134とは、キャパシタC24を形成する。
【0038】
平面電極133の一辺の少なくとも一部は、Y軸方向において平面電極131,134の各々の一辺の少なくとも一部と対向している。平面電極131と133とは、キャパシタC13を形成する。平面電極133と134とは、キャパシタC34を形成する。
【0039】
図3は、図2のバンドパスフィルタ1の上面UFをZ軸方向から平面視した図である。図3に示されるように、ビア導体V2およびV3は、ビア導体V1とV4とを結ぶ仮想線VL1の両側にそれぞれ配置されている。すなわち、ビア導体V1,V4は仮想線VL1上に位置し、ビア導体V2,V3は仮想線VL1上に位置していない。仮想線VL1の一方側にビア導体V2が配置され、他方側にビア導体V3が配置されている。Y軸方向からバンドパスフィルタ1を平面視したとき、ビア導体V2,V3は、ビア導体V1とV4とに挟まれている。
【0040】
一般に、LC共振器の各々は他のLC共振器と、磁気結合および容量結合により結合する。これらの結合の強さは、各々のLC共振器の形状および位置関係により決定される。磁気結合および容量結合を合わせた総合的な結合の強さに応じて、各LC共振器が順次結合し、LCフィルタを構成する。
【0041】
たとえば、実施の形態1においては磁気結合が容量結合より優位であるとする。ビア導体V1とV2との間の距離は、ビア導体V1とV3との間の距離より短い。そのため、LC並列共振器LC1とLC2との間の磁気結合は、LC並列共振器LC1とLC3との間の磁気結合よりも強い。
【0042】
ビア導体V4とV3との間の距離は、ビア導体V4とV2との距離より短い。そのため、LC並列共振器LC4とLC3との間の磁気結合は、LC並列共振器LC4とLC2との間の磁気結合よりも強い。この結果、入出力端子P1側から、LC並列共振器LC1、LC並列共振器LC2、LC並列共振器LC3、およびLC並列共振器LC4の順に結合し、4段のLCフィルタが構成される。
【0043】
ビア導体V2およびV3は、仮想線VL1の両側に配置されている。ビア導体V1とV2との間の距離は、ビア導体V1とV3との間の距離より短い。ビア導体V4とV3との間の距離は、ビア導体V4とV2との距離より短い。すなわち、ビア導体V1~V4は、千鳥状に配置されている。その結果、図1のLC並列共振器LC1~LC4も、千鳥状に配置される。LC並列共振器LC1~LC4を千鳥状に配置することにより、直線状の配置とするよりもLC並列共振器間の磁気結合が強まる。その結果、インダクタ間の信号伝達が促進され、バンドパスフィルタ1の通過帯域を広げることができる。
【0044】
バンドパスフィルタ1においては、平面電極131~134の各々の形状および配置を変更することにより、キャパシタC12の容量、キャパシタC13の容量、キャパシタC24の容量、およびキャパシタC34の容量の各々を、個別に調整することができる。その結果、バンドパスフィルタ1の特性を所望の特性に高精度に近づけることができる。
【0045】
図4は、図2のバンドパスフィルタ1の側面SF1をX軸方向から平面視した図である。図4に示されるように、平面電極131~134は、誘電体層Ly1(第1誘電体層)に配置されている。平面電極131~134を同じ誘電体層に形成することにより、バンドパスフィルタ1を低背化することができる。
【0046】
バンドパスフィルタ1がセラミック多層基板技術を用いて製造される場合、平面方向に複数の同一の配線導体パターンや貫通導体が形成されたセラミックシートを複数層積層し、焼成して積層集合体を形成し、これを平面方向に分割して個々のバンドパスフィルタ1が製造される。或る通信システムに合わせてバンドパスフィルタ1の特性が調整される場合、平面電極131~134に対応する配線導体パターンの形状および配置を、平面方向に変更した試作用の積層集合体を形成し、これを分割して、個々に特性が異なる複数の試作用のバンドパスフィルタ1が作成される。試作用のバンドパスフィルタ1の中から、必要な特性に合致するバンドパスフィルタ1を抽出し、これと同じ平面電極パターンを量産用のパターンとすることにより、バンドパスフィルタ1の特性の調整を効率化することができる。
【0047】
なお、平面電極131~134を同じ誘電体層に形成する必要はない。たとえば、平面電極131および134が形成されている誘電体層とは異なる誘電体層に平面電極132を形成してもよい。この場合、平面電極132の一辺の少なくとも一部は、平面電極131および134の一辺の少なくとも一部と、Z軸方向において対向するように配置される。平面電極133に関しても同様である。
【0048】
キャパシタ電極121~124は、誘電体層Ly2(第2誘電体層)に配置されている。キャパシタ電極121~124を同じ誘電体層に形成することにより、バンドパスフィルタ1を低背化することができる。
【0049】
距離H1は、ビア導体V1~V4各々の長さに等しい。距離H2は、キャパシタ電極121~124から平面電極131~134までのそれぞれの距離である。距離H1に対する距離H2の比は、0.05以上0.95以下である。平面電極131を、ビア導体V1の端部付近ではなく、ビア導体V1の中央部分に接続することにより、平面電極131の形状および配置の変化が他の回路要素に及ぼす影響を抑制することができる。平面電極132~134についても同様である。
【0050】
[実施の形態1の変形例1]
実施の形態1においては、2つのLC共振器間の容量結合を調整するための平面電極を、各LC共振器が1つ含む場合について説明した。LC共振器が含む当該平面電極の数は複数であってもよい。LC共振器が含む当該平面電極の数を複数にすることにより、調整することが可能な特性の幅を広げることができる。
【0051】
図5は、実施の形態1の変形例1に係るLCフィルタの一例であるバンドパスフィルタ1Aの外観斜視図である。図6は、図5のバンドパスフィルタ1Aの側面SF1をX軸方向から平面視した図である。バンドパスフィルタ1Aの構成は、図2のバンドパスフィルタ1に平面電極131A~134Aが追加された構成である。これ以外は同様であるため説明を繰り返さない。
【0052】
図5および図6に示されるように、平面電極131A(第1電極)は、ビア導体V1の両端の間においてビア導体V1に接続されている。平面電極131Aは、平面電極131とキャパシタ電極121との間において、平面電極131に沿うように配置されている。
【0053】
平面電極132A(第2電極)は、ビア導体V2の両端の間においてビア導体V2に接続されている。平面電極132Aは、平面電極132とキャパシタ電極122との間において、平面電極132に沿うように配置されている。
【0054】
平面電極133A(第4電極)は、ビア導体V3の両端の間においてビア導体V3に接続されている。平面電極133Aは、平面電極133とキャパシタ電極123との間において、平面電極133に沿うように配置されている。
【0055】
平面電極134A(第3電極)は、ビア導体V4の両端の間においてビア導体V4に接続されている。平面電極134Aは、平面電極134とキャパシタ電極124との間において、平面電極134に沿うように配置されている。
【0056】
平面電極132Aは、Y軸方向において平面電極131Aと対向するとともに、平面電極134Aと対向する。平面電極131,131Aと132,132Aとは、キャパシタC12を形成する。平面電極132,132Aと134,134Aとは、キャパシタC24を形成する。
【0057】
平面電極133Aは、Y軸方向において平面電極131Aと対向するとともに、平面電極134Aと対向する。平面電極131,131Aと133,133Aとは、キャパシタC13を形成する。平面電極133,133Aと134,134Aとは、キャパシタC34を形成する。
【0058】
[実施の形態1の変形例2]
実施の形態1においては、積層体として形成されたLCフィルタの側面(外周面)に入出力端子を形成する電極が配置される構成について説明した。入出力端子は、積層体の外周面以外の面に形成されてもよい。実施の形態1の変形例2においては、バンドパスフィルタの入出力端子が、積層体の底面に規則的に配置されたLGA(Land Grid Array)端子として形成される構成について説明する。
【0059】
図7は、実施の形態1の変形例2に係るLCフィルタの一例であるバンドパスフィルタ1Bの外観斜視図である。図8は、図7のバンドパスフィルタ1Bの側面SF2をY軸方向から平面視した図である。バンドパスフィルタ1Bの構成は、図2のバンドパスフィルタ1の側面電極105,106、接地電極111、およびキャパシタ電極121,124が、LGA端子105B,106B、接地電極111B、およびキャパシタ電極121B,124Bにそれぞれ置き換えられているとともに、ビア導体V5,V6が追加された構成である。これら以外は同様であるため説明を繰り返さない。
【0060】
図7および図8に示されるように、LGA端子105Bおよびキャパシタ電極121Bは、ビア導体V5によって接続されている。LGA端子106Bおよびキャパシタ電極124Bは、ビア導体V6によって接続されている。
【0061】
[実施の形態1の変形例3]
実施の形態1においては、LCフィルタに含まれるLC共振器のインダクタの一方端が開放端である構成について説明した。実施の形態1の変形例3においては、当該インダクタの両端が開放端である構成について説明する。
【0062】
図9は、実施の形態1の変形例3に係るLCフィルタの一例であるバンドパスフィルタ1Cの等価回路図である。図9に示される等価回路図は、図1に示される等価回路図のLC並列共振器LC1~LC4にキャパシタC10,C20,C30,C40がそれぞれ追加された構成である。これら以外は同様であるため、説明を繰り返さない。
【0063】
図9に示されるように、キャパシタC10は、インダクタL1と接地点との間に接続されている。キャパシタC20は、インダクタL2と接地点との間に接続されている。キャパシタC30は、インダクタL3と接地点との間に接続されている。キャパシタC40は、インダクタL4と接地点との間に接続されている。
【0064】
図10は、図9のバンドパスフィルタ1Cの外観斜視図である。図11は、図10のバンドパスフィルタ1Cの側面SF2をY軸方向から平面視した図である。バンドパスフィルタ1Cの構成は、図1のバンドパスフィルタ1の構成にキャパシタ電極161~164が追加されているとともに、ビア導体V1~V4がV1C~V4Cにそれぞれ置き換えられた構成である。これら以外は同様であるため、説明を繰り返さない。
【0065】
図10および図11に示されるように、キャパシタ電極161(第5キャパシタ電極)は、接地電極141と対向している。キャパシタ電極161および接地電極141は、キャパシタC10を形成する。
【0066】
ビア導体V1C(第1ビア導体)は、インダクタL1を形成する。ビア導体V1Cの一方端は、キャパシタ電極121に接続されている。ビア導体V1Cの一方端は、キャパシタ電極121によって接地電極111から直流的に絶縁された開放端である。ビア導体V1Cの他方端は、キャパシタ電極161に接続されている。ビア導体V1Cの他方端は、キャパシタ電極161によって接地電極141から直流的に絶縁された開放端である。ビア導体V1Cの両端が開放端であるため、図9においてLC並列共振器LC1は、λ/2共振器である。ビア導体V1Cの長さは、ほぼλ/2に等しい。
【0067】
キャパシタ電極162(第6キャパシタ電極)は、接地電極141と対向している。キャパシタ電極162および接地電極141は、キャパシタC20を形成する。
【0068】
ビア導体V2C(第2ビア導体)は、インダクタL2を形成する。ビア導体V2Cの一方端は、キャパシタ電極122に接続されている。ビア導体V2Cの一方端は、キャパシタ電極122によって接地電極111から直流的に絶縁された開放端である。ビア導体V2Cの他方端は、キャパシタ電極162に接続されている。ビア導体V2Cの他方端は、キャパシタ電極162によって接地電極141から直流的に絶縁された開放端である。ビア導体V2Cの両端が開放端であるため、図9においてLC並列共振器LC2は、λ/2共振器である。ビア導体V2Cの長さは、ほぼλ/2に等しい。
【0069】
キャパシタ電極163(第8キャパシタ電極)は、接地電極141と対向している。キャパシタ電極163および接地電極141は、キャパシタC30を形成する。
【0070】
ビア導体V3C(第4ビア導体)は、インダクタL3を形成する。ビア導体V3Cの一方端は、キャパシタ電極123に接続されている。ビア導体V3Cの一方端は、キャパシタ電極123によって接地電極111から直流的に絶縁された開放端である。ビア導体V3Cの他方端は、キャパシタ電極163に接続されている。ビア導体V3Cの他方端は、キャパシタ電極163によって接地電極141から直流的に絶縁された開放端である。ビア導体V3Cの両端が開放端であるため、図9においてLC並列共振器LC3は、λ/2共振器である。ビア導体V3Cの長さは、ほぼλ/2に等しい。
【0071】
キャパシタ電極164(第7キャパシタ電極)は、接地電極141と対向している。キャパシタ電極164および接地電極141は、キャパシタC40を形成する。
【0072】
ビア導体V4C(第3ビア導体)は、インダクタL4を形成する。ビア導体V4Cの一方端は、キャパシタ電極124に接続されている。ビア導体V4Cの一方端は、キャパシタ電極124によって接地電極111から直流的に絶縁された開放端である。ビア導体V4Cの他方端は、キャパシタ電極164に接続されている。ビア導体V4Cの他方端は、キャパシタ電極164によって接地電極141から直流的に絶縁された開放端である。ビア導体V4Cの両端が開放端であるため、LC並列共振器LC4は、λ/2共振器である。ビア導体V4Cの長さは、ほぼλ/2に等しい。
【0073】
以上、実施の形態1および変形例1~3に係るLCフィルタによれば、LCフィルタの特性の調整精度を改善することができる。
【0074】
実施の形態1においては、LCフィルタに含まれるLC共振器の数が4である場合について説明した。実施の形態に係るLCフィルタに含まれるLC共振器の数は、4に限定されない。以下では、実施の形態2において5つのLC共振器を含む構成について説明し、実施の形態3において7つのLC共振器を含む構成について説明する。
【0075】
[実施の形態2]
図12は、実施の形態2に係るLCフィルタの一例であるバンドパスフィルタ2の等価回路図である。図12に示される等価回路図には、図1に示される等価回路図に、LC並列共振器LC5、およびキャパシタC25,C35が追加されている。すなわち、5段のLC共振器が順次結合し、5段のLCフィルタを構成している。これら以外は同様であるため、説明を繰り返さない。
【0076】
図12に示されるように、LC並列共振器LC5は、LC並列共振器LC2とLC3との間に配置されている。
【0077】
キャパシタC25は、LC並列共振器LC2とLC5との間に接続されている。キャパシタC25は、LC並列共振器LC2とLC5との容量結合を表す。
【0078】
キャパシタC35は、LC並列共振器LC3とLC5との間に接続されている。キャパシタC35は、LC並列共振器LC3とLC5との容量結合を表す。
【0079】
LC並列共振器LC5は、インダクタL5と、キャパシタC5とを含む。インダクタL5とキャパシタC5とは、接地点と、キャパシタC25およびC35の接続点との間において並列に接続されている。
【0080】
図13は、図12のバンドパスフィルタ2をZ軸方向から平面視した図である。図13においては、バンドパスフィルタ2の特徴を強調するため、図12のLC並列共振器LC1~LC5を構成する主要な電極を示している。図13に示されるように、バンドパスフィルタ2は、接地電極211と、ビア導体V21~V25と、平面電極231~235と、キャパシタ電極221~225とを含む。
【0081】
キャパシタ電極221~225は、Z軸方向において接地電極211に対向し、接地電極211とともにキャパシタC1~C5をそれぞれ形成する。キャパシタ電極222,223,225は、X軸方向においてキャパシタ電極221と224との間に配置されている。キャパシタ電極225は、Y軸方向においてキャパシタ電極222と223との間に配置されている。
【0082】
ビア導体V21(第1ビア導体)の一方端は、キャパシタ電極221(第1キャパシタ電極)に接続されている。ビア導体V21は、インダクタL1を形成する。
【0083】
ビア導体V22(第2ビア導体)の一方端は、キャパシタ電極222(第2キャパシタ電極)に接続されている。ビア導体V22は、インダクタL2を形成する。
【0084】
ビア導体V23(第4ビア導体)の一方端は、キャパシタ電極223(第4キャパシタ電極)に接続されている。ビア導体V23は、インダクタL3を形成する。
【0085】
ビア導体V24(第3ビア導体)の一方端は、キャパシタ電極224(第3キャパシタ電極)に接続されている。ビア導体V24は、インダクタL4を形成する。
【0086】
ビア導体V25の一方端は、キャパシタ電極225に接続されている。ビア導体V25は、インダクタL5を形成する。
【0087】
ビア導体V22およびV23は、ビア導体V21とV24とを結ぶ仮想線VL2の両側に配置されている。ビア導体V25は、仮想線VL2上に配置されている。
【0088】
たとえば、実施の形態2においては磁気結合が容量結合より優位であるとする。ビア導体V21とV22との間の距離は、ビア導体V21とV25との間の距離より短い。そのため、LC並列共振器LC1とLC2との間の磁気結合は、LC並列共振器LC1とLC5との間の磁気結合よりも強い。
【0089】
ビア導体V24とV23との間の距離は、ビア導体V24とV25との距離より短い。そのため、LC並列共振器LC4とLC3との間の磁気結合は、LC並列共振器LC4とLC5との間の磁気結合よりも強い。この結果、入出力端子P1側から、LC並列共振器LC1、LC2、LC5、LC3、およびLC4の順に結合し、5段のLCフィルタが構成される。
【0090】
平面電極231(第1電極)は、ビア導体V21の両端の間においてビア導体V21に接続されている。平面電極232(第2電極)は、ビア導体V22の両端の間においてビア導体V22に接続されている。平面電極233(第4電極)は、ビア導体V23の両端の間においてビア導体V23に接続されている。平面電極234(第3電極)は、ビア導体V24の両端の間においてビア導体V24に接続されている。平面電極235は、ビア導体V25の両端の間においてビア導体V25に接続されている。
【0091】
平面電極232は、Y軸方向において平面電極231,234,235の各々と対向している。平面電極231および232は、キャパシタC12を形成する。平面電極232および234は、キャパシタC24を形成する。平面電極232および235は、キャパシタC25を形成する。
【0092】
平面電極233は、Y軸方向において平面電極231,234,235の各々と対向している。平面電極231および233は、キャパシタC13を形成する。平面電極233および234は、キャパシタC34を形成する。平面電極233および235は、キャパシタC35を形成する。
【0093】
以上、実施の形態2に係るLCフィルタによれば、LCフィルタの特性の調整精度を改善することができる。
【0094】
[実施の形態3]
図14は、実施の形態3に係るLCフィルタの一例であるバンドパスフィルタ3の等価回路図である。図14に示される等価回路図には、図1に示される等価回路図にLC並列共振器LC5~LC7、およびキャパシタC45,C46,C56,C57,C67が追加されている。すなわち、7個のLC共振器が順次結合し、7段のLCフィルタを構成している。これら以外は同様であるため、説明を繰り返さない。
【0095】
図14に示されるように、LC並列共振器LC5,LC6は、LC並列共振器LC4とLC7との間に配置されている。
【0096】
キャパシタC45は、LC並列共振器LC4とLC5との間に接続されている。キャパシタC45は、LC並列共振器LC4とLC5との容量結合を表す。
【0097】
キャパシタC46は、LC並列共振器LC4とLC6との間に接続されている。キャパシタC46は、LC並列共振器LC4とLC6との容量結合を表す。
【0098】
キャパシタC56は、LC並列共振器LC5とLC6との間に接続されている。キャパシタC56は、LC並列共振器LC5とLC6との容量結合を表す。
【0099】
キャパシタC57は、LC並列共振器LC5とLC7との間に接続されている。キャパシタC57は、LC並列共振器LC5とLC7との容量結合を表す。
【0100】
キャパシタC67は、LC並列共振器LC6とLC7との間に接続されている。キャパシタC67は、LC並列共振器LC6とLC7との容量結合を表す。
【0101】
LC並列共振器LC5は、インダクタL5と、キャパシタC5とを含む。インダクタL5とキャパシタC5とは、接地点と、キャパシタC45およびC56の接続点との間において並列に接続されている。
【0102】
LC並列共振器LC6は、インダクタL6と、キャパシタC6とを含む。インダクタL6とキャパシタC6とは、接地点と、キャパシタC56およびC67の接続点との間において並列に接続されている。
【0103】
LC並列共振器LC7は、インダクタL7と、キャパシタC7とを含む。インダクタL7とキャパシタC7とは、接地点と、キャパシタC67および入出力端子P2の接続点との間において並列に接続されている。
【0104】
図15は、図14のバンドパスフィルタ3をZ軸方向から平面視した図である。図15においては、バンドパスフィルタ3の特徴を強調するため、図14のLC並列共振器LC1~LC7を構成する主要な電極を示している。図15に示されるように、バンドパスフィルタ3は、接地電極311(第1接地電極)と、ビア導体V31~V37と、平面電極331~337と、キャパシタ電極321~327とを含む。
【0105】
キャパシタ電極321~327は、Z軸方向において接地電極311に対向し、接地電極311とともにキャパシタC1~C7をそれぞれ形成する。キャパシタ電極322,323は、X軸方向においてキャパシタ電極321と324との間に配置されている。キャパシタ電極322,323は、Y軸方向に並置されている。キャパシタ電極325,326は、X軸方向においてキャパシタ電極324と327との間に配置されている。キャパシタ電極325,326は、Y軸方向に並置されている。
【0106】
ビア導体V31(第1ビア導体)の一方端は、キャパシタ電極321(第1キャパシタ電極)に接続されている。ビア導体V31は、インダクタL1を形成する。
【0107】
ビア導体V32(第2ビア導体)の一方端は、キャパシタ電極322(第2キャパシタ電極)に接続されている。ビア導体V32は、インダクタL2を形成する。
【0108】
ビア導体V33(第4ビア導体)の一方端は、キャパシタ電極323(第4キャパシタ電極)に接続されている。ビア導体V33は、インダクタL3を形成する。
【0109】
ビア導体V34(第3ビア導体)の一方端は、キャパシタ電極324(第3キャパシタ電極)に接続されている。ビア導体V34は、インダクタL4を形成する。
【0110】
ビア導体V35の一方端は、キャパシタ電極325に接続されている。ビア導体V35は、インダクタL5を形成する。
【0111】
ビア導体V36の一方端は、キャパシタ電極326に接続されている。ビア導体V36は、インダクタL6を形成する。
【0112】
ビア導体V37の一方端は、キャパシタ電極327に接続されている。ビア導体V37は、インダクタL7を形成する。
【0113】
ビア導体V32およびV33は、ビア導体V31とV34とを結ぶ仮想線VL31の両側に配置されている。ビア導体V35およびV36は、ビア導体V34とV37とを結ぶ仮想線VL32の両側に配置されている。
【0114】
たとえば、実施の形態3においては磁気結合が容量結合より優位であるとする。ビア導体V31とV32との間の距離は、ビア導体V31とV33との間の距離より短い。そのため、LC並列共振器LC1とLC2との間の磁気結合は、LC並列共振器LC1とLC3との間の磁気結合よりも強い。
【0115】
ビア導体V34とV33との間の距離は、ビア導体V34とV32との距離より短い。そのため、LC並列共振器LC4とLC3との間の磁気結合は、LC並列共振器LC4とLC2との間の磁気結合よりも強い。
【0116】
ビア導体V34とV35との間の距離は、ビア導体V34とV36との間の距離より短い。そのため、LC並列共振器LC4とLC5との間の磁気結合は、LC並列共振器LC4とLC6との間の磁気結合よりも強い。
【0117】
ビア導体V37とV36との間の距離は、ビア導体V37とV35との距離より短い。そのため、LC並列共振器LC7とLC6との間の磁気結合は、LC並列共振器LC7とLC5との間の磁気結合よりも強い。この結果、入出力端子P1側から、LC並列共振器LC1、LC2、LC3、LC4、LC5、LC6、およびLC7の順に結合し、7段のLCフィルタが構成される。
【0118】
平面電極331(第1電極)は、ビア導体V31の両端の間においてビア導体V31に接続されている。平面電極332(第2電極)は、ビア導体V32の両端の間においてビア導体V32に接続されている。平面電極333(第4電極)は、ビア導体V33の両端の間においてビア導体V33に接続されている。平面電極334(第3電極)は、ビア導体V34の両端の間においてビア導体V34に接続されている。平面電極335は、ビア導体V35の両端の間においてビア導体V35に接続されている。平面電極336は、ビア導体V36の両端の間においてビア導体V36に接続されている。平面電極337は、ビア導体V37の両端の間においてビア導体V37に接続されている。
【0119】
平面電極332は、Y軸方向において平面電極331,334と対向している。平面電極331と332とは、キャパシタC12を形成する。平面電極332と334とは、キャパシタC24を形成する。
【0120】
平面電極333は、Y軸方向において平面電極331,334と対向している。平面電極331と333とは、キャパシタC13を形成する。平面電極333と334とは、キャパシタC34を形成する。
【0121】
キャパシタ電極322は、Y軸方向においてキャパシタ電極323と対向している。キャパシタ電極322および323は、キャパシタC23を形成する。
【0122】
平面電極335は、Y軸方向において平面電極334,337と対向している。平面電極334と335とは、キャパシタC45を形成する。平面電極335と337とは、キャパシタC57を形成する。
【0123】
平面電極336は、Y軸方向において平面電極334,337と対向している。平面電極334と336とは、キャパシタC46を形成する。平面電極336と337とは、キャパシタC67を形成する。
【0124】
キャパシタ電極325は、Y軸方向においてキャパシタ電極326と対向している。キャパシタ電極325および326は、キャパシタC56を形成する。
【0125】
以上、実施の形態3に係るLCフィルタによれば、LCフィルタの特性の調整精度を改善することができる。
【0126】
[実施の形態4]
実施の形態1においては、LCフィルタに含まれる複数のLC共振器が千鳥状に配置されている構成について説明した。実施の形態4においては、当該複数のLC共振器が直線上に配置されている構成について説明する。
【0127】
図16は、実施の形態4に係るLCフィルタの一例であるバンドパスフィルタ4をZ軸方向から平面視した図である。バンドパスフィルタ4の等価回路図は、図1と同様である。図16においては、バンドパスフィルタ4の特徴を強調するため、図1のLC並列共振器LC1~LC4を構成する主要な電極を示している。
【0128】
図16に示されるように、バンドパスフィルタ4は、接地電極411と、ビア導体V41~V44と、平面電極431~434と、キャパシタ電極421~424とを含む。
【0129】
キャパシタ電極421~424は、Z軸方向において接地電極411に対向し、接地電極411とともにキャパシタC1~C4をそれぞれ形成する。キャパシタ電極422,423は、X軸方向においてキャパシタ電極421と424との間に配置されている。キャパシタ電極421~424は、X軸方向において直線上に並置されている。
【0130】
ビア導体V41(第1ビア導体)の一方端は、キャパシタ電極421(第1キャパシタ電極)に接続されている。ビア導体V41は、インダクタL1を形成する。
【0131】
ビア導体V42(第2ビア導体)の一方端は、キャパシタ電極422(第2キャパシタ電極)に接続されている。ビア導体V42は、インダクタL2を形成する。
【0132】
ビア導体V43(第4ビア導体)の一方端は、キャパシタ電極423(第4キャパシタ電極)に接続されている。ビア導体V43は、インダクタL3を形成する。
【0133】
ビア導体V44(第3ビア導体)の一方端は、キャパシタ電極424(第3キャパシタ電極)に接続されている。ビア導体V44は、インダクタL4を形成する。
【0134】
ビア導体V42およびV43は、ビア導体V41とV44とを結ぶ仮想線VL4の両側に配置されている。
【0135】
ビア導体V41とV42との間の距離は、ビア導体V41とV43との間の距離より短い。そのため、ビア導体V41とV42との間の磁気結合は、ビア導体V41とV43との間の磁気結合よりも強い。
【0136】
ビア導体V44とV43との間の距離は、ビア導体V44とV42との距離より短い。そのため、ビア導体V44とV43との間の磁気結合は、ビア導体V44とV42との間の磁気結合よりも強い。
【0137】
平面電極431(第1電極)は、ビア導体V41の両端の間においてビア導体V41に接続されている。平面電極432(第2電極)は、ビア導体V42の両端の間においてビア導体V42に接続されている。平面電極433(第4電極)は、ビア導体V43の両端の間においてビア導体V43に接続されている。平面電極434(第3電極)は、ビア導体V44の両端の間においてビア導体V44に接続されている。
【0138】
平面電極432は、Y軸方向において平面電極431,434の各々と対向している。平面電極431と432とは、キャパシタC12を形成する。平面電極432と434とは、キャパシタC24を形成する。
【0139】
平面電極433は、Y軸方向において平面電極431,434の各々と対向している。平面電極431と433とは、キャパシタC13を形成する。平面電極433と434とは、キャパシタC34を形成する。
【0140】
キャパシタ電極422は、X軸方向においてキャパシタ電極423に対向している。キャパシタ電極422および423は、キャパシタC23を形成する。
【0141】
以上、実施の形態4に係るLCフィルタによれば、LCフィルタの特性の調整精度を改善することができる。
【0142】
[実施の形態5]
実施の形態5においては、第1ビア導体、第2ビア導体、第3ビア導体、および第4ビア導体のうち少なくとも2つのビア導体を互いに接続する調整電極部をさらに備えるLCフィルタについて説明する。
【0143】
図17は、実施の形態5に係るLCフィルタの一例であるバンドパスフィルタ5の外観斜視図である。図18は、図17のバンドパスフィルタ5をX軸方向から平面視した図である。バンドパスフィルタ5の構成は、図2のバンドパスフィルタ1に調整電極540(調整電極部)が追加された構成である。これ以外は同様であるため、説明を繰り返さない。図17図18に示されるように、調整電極540は、ビア導体V1~V4を互いに接続している。
【0144】
図19は、図17のバンドパスフィルタ5の通過特性(実線)および図2のバンドパスフィルタ1の通過特性(点線)を併せて示す図である。図19に示されるように、バンドパスフィルタ5の通過帯域PB5(減衰量が基準減衰量d0(たとえば3dB)以下である帯域)は、バンドパスフィルタ1の通過帯域PB1よりも広い。調整電極540により、バンドパスフィルタ5が広帯域化されている。
【0145】
図20は、図17のバンドパスフィルタ5の反射特性(実線)および図2のバンドパスフィルタ1の反射特性(点線)を併せて示す図である。図20に示されるように、バンドパスフィルタ5の通過帯域における反射損失の極大値d5は、バンドパスフィルタの通過帯域における反射損失の極大値d1よりも大きい。調整電極540により、バンドパスフィルタ5の反射特性が改善されている。
【0146】
図21は、図18における誘電体層Ly1と調整電極540との距離H5を変化させた場合のバンドパスフィルタ5の通過特性の変化を示す図である。曲線IL1,IL2,IL3の順に距離H5が短い。図21に示されるように、距離H5を短くするほど、バンドパスフィルタ5の通過帯域を広げることができる。
【0147】
実施の形態5においては、調整電極部が調整電極540から形成され、当該調整電極がビア導体V1~V4を互いに接続する場合について説明した。調整電極部は、複数の電極を含んでいてもよい。図22は、実施の形態5の変形例1に係るバンドパスフィルタ5Aの電極構造を示す図である。図23は、図22のバンドパスフィルタ5Aの電極構造をY軸方向から平面視した図である。バンドパスフィルタ5Aの構成は、図17の調整電極540が調整電極部540Aに置き換えられた構成である。これ以外は同様であるため、説明を繰り返さない。
【0148】
図22図23に示されるように、調整電極部540Aは、調整電極541(第1調整電極)と、調整電極542(第2調整電極)と、調整電極543(第3調整電極)と、調整電極544(第4調整電極)とを含む。調整電極541は、ビア導体V1およびV2を接続している。調整電極542は、ビア導体V1およびV4を接続している。調整電極543は、ビア導体V2およびV3を接続している。調整電極544は、ビア導体V4およびV3を接続している。
【0149】
調整電極部は、ビア導体V1~V4の少なくとも2つのビア導体を互いに接続すれば、どのような電極構成を有していてもよい。以下では、図24図27を用いて、図22に示される調整電極部540Aに含まれる複数の電極の一部が調整電極部として用いられる変形例について説明する。
【0150】
図24は、実施の形態5の変形例2に係るバンドパスフィルタ5Bの電極構造を示す図である。バンドパスフィルタ5Bの構成は、図22の調整電極部540Aが調整電極部540Bに置き換えられた構成である。調整電極部540Bの構成は、調整電極部540Aから調整電極543が除かれた構成である。これら以外は同様であるため、説明を繰り返さない。
【0151】
図25は、実施の形態5の変形例3に係るバンドパスフィルタ5Cの電極構造を示す図である。バンドパスフィルタ5Cの構成は、図22の調整電極部540Aが調整電極部540Cに置き換えられた構成である。調整電極部540Cの構成は、調整電極部540Aから調整電極542,543が除かれた構成である。これら以外は同様であるため、説明を繰り返さない。
【0152】
図26は、実施の形態5の変形例4に係るバンドパスフィルタ5Dの電極構造を示す図である。バンドパスフィルタ5Dの構成は、図22の調整電極部540Aが調整電極542(調整電極部)に置き換えられた構成である。これ以外は同様であるため、説明を繰り返さない。
【0153】
図27は、実施の形態5の変形例5に係るバンドパスフィルタ5Eの電極構造を示す図である。バンドパスフィルタ5Eの構成は、図22の調整電極部540Aが調整電極541(調整電極部)に置き換えられた構成である。これ以外は同様であるため、説明を繰り返さない。
【0154】
以上、実施の形態5および変形例1~5に係るLCフィルタによれば、LCフィルタの特性の調整精度を改善することができる。
【0155】
今回開示された各実施の形態は、矛盾しない範囲で適宜組み合わされて実施されることも予定されている。今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0156】
1~5,1A~1C,5A~5E バンドパスフィルタ、101,102,151,152 接地端子、103~106 側面電極、105B,106B LGA端子、111,111B,141,211,311,411 接地電極、121~124,121B,124B,161~164,221~225,321~327,421~424 キャパシタ電極、131~134,131A~134A,231~235,331~337,431~434 平面電極、540~544 調整電極、540A~540C 調整電極部、C1~C7,C10,C12,C13,C20,C23~C25,C30,C34,C35,C40,C45,C46,C56,C57,C67 キャパシタ、L1~L7 インダクタ、LC1~LC7 LC並列共振器、Ly1,Ly2 誘電体層、P1,P2 入出力端子、V1C,V1~V6,V1C~V4C,V21~V25,V31~V37,V41~V44 ビア導体。
図1
図2
図3
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