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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-11
(45)【発行日】2022-10-19
(54)【発明の名称】時計のムーブメント
(51)【国際特許分類】
   G04B 19/26 20060101AFI20221012BHJP
【FI】
G04B19/26 A
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2022126860
(22)【出願日】2022-08-09
(62)【分割の表示】P 2021124149の分割
【原出願日】2017-06-05
(65)【公開番号】P2022145841
(43)【公開日】2022-10-04
【審査請求日】2022-08-22
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】小池 信宏
【審査官】細見 斉子
(56)【参考文献】
【文献】スイス国特許出願公開第670738(CH,A3)
【文献】特表2009-501897(JP,A)
【文献】実開昭60-122878(JP,U)
【文献】実開平6-056786(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G04B 19/00-19/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
文字板とムーブメントとを有する時計において、
前記文字板には、
中央に位置する時針および分針と、
6時位置に設けられた日付表示兼月齢表示のための第1の小窓と、が配置されており、
前記ムーブメントは、
9時位置に設けられたてんぷと、
前記日付表示のための第一の表示車と、
前記月齢表示のための第二の表示車と、
前記第一の表示車に係合して回転させる第一の回し車と、
前記第二の表示車に係合して回転させる第二の回し車と、を備え、
前記第一の表示車と前記第二の表示車は第1軸に取付けられ
前記第一の回し車と前記第二の回し車は第2軸に取付けられ、
前記第1軸は前記6時位置に設けられ、前記第2軸は前記6時位置と3時位置との間に
設けられることを特徴とする時計。
【請求項2】
前記文字板は、前記てんぷを視認させるために前記9時位置に設けられた部分スケルト
ン部をさらに有する請求項1に記載の時計。
【請求項3】
前記文字板は、12時位置に香箱車の巻き残量を表示するパワーリザーブ針を備えたパ
ワーリザーブを有する請求項1または2に記載の時計。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、時計のムーブメント関する。
【0002】
従来の時計として、その駆動を行うためのムーブメントの基枠となる地板を備え、その地板に、日表示のための日星車と、日星車を回転させるための日回し車と、曜表示のための曜表示車と、その曜表示車を回転させるための曜回し車とが、それぞれ歯車ごとに地板に案内されているものがある(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2010-243160号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の時計として、時間表示のほかに、日表示機能、曜表示機能及び月齢表示機能等の多様な表示機能を付加することにより、時計の付加価値を向上させることが試みられている。そのためには、これらの表示車の駆動輪列を備える必要があるとともに、これらの表示車について独立した修正輪列も設けることが望ましい。しかしその修正対象の表示車が増えるたびに修正輪列を増やす必要があり、レイアウト上の制約が多かった。
【0005】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、平面視おける省スペース化をすることで機能付加を容易とする時計のムーブメントを提供することを解決課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述の課題を解決するため、本発明に係る時計のムーブメントの一態様は、第一の表示のための第一の表示車と、第二の表示のための第二の表示車と、前記第一の表示車に係合して回転させる第一の回し車と、前記第二の表示車に係合して回転させる第二の回し車と、を備え、前記第一の表示車と前記第二の表示車は同軸に配置され、前記第一の回し車と前記第二の回し車は同軸に配置される、ことを特徴とする。
【0007】
上述した時計のムーブメントの一態様によれば、第一の表示車と第二の表示車とは同軸に配置され、第一の回し車と第二の回し車とが同軸に配置されるため、平面視において、これらの歯車が重なることで省スペース化が図られる。これにより、例えば、より多くの表示機能や部分スケルトンなど、付加価値向上のための機能又は装飾の追加が可能となる。
【0008】
また、本発明に係る時計のムーブメントの一態様は、前記第一の表示車と前記第二の表示車の間に設けられる第一の押さえ部材と、前記第二の表示車を表面側から押さえるための第二の押さえ部材と、を備え、前記第二の表示車は、前記第一の押さえ部材に設けられた案内部によって前記第一の押さえ部材と前記第二の押さえ部との間に、前記第一の表示車と同軸に案内され、前記第一の表示車と軸方向おいて離間して配置されるとともに、前記第一の表示車と前記第二の表示車は個別に回動することを特徴とすることが好ましい。
上述した時計のムーブメントの一態様によれば、第一の表示車と第二の表示車とは、軸方向に離れて配置され、個別に回動することができるため、平面視における省スペース化に寄与することができる。
【0009】
また、本発明に係る時計のムーブメントの一態様は、前記第二の表示車の前記第一の押さえ部材側に、前記第一の押さえ部材及び前記第二の表示車の少なくともいずれかと摺動可能に設けられる第二の表示車案内座を備え、前記第一の押さえ部材は、軸方向に突出させて前記第一の表示車と同軸の円筒状に設けられる前記案内部としての筒部を有し、前記第二の表示車案内座は、前記筒部によって前記第一の表示車と同軸に案内され、前記第二の表示車は、前記第二の表示車案内座に同軸に取付けられることが好ましい。
【0010】
また、本発明に係る時計のムーブメントの一態様は、前記第二の表示車の前記第一の押さえ部材側に、前記第一の押さえ部材及び前記第二の表示車の少なくともいずれかと摺動可能に設けられる第二の表示車案内座を備え、前記第一の押さえ部材は、軸方向に突出させて前記第一の表示車と同軸の円筒状に設けられる前記案内部としての筒部を有し、前記第二の表示車案内座は、前記筒部によって前記第一の表示車と同軸に案内され、前記第二の表示車は、前記第二の表示車案内座に同軸に取付けられることを特徴とすることが好ましい。
【0011】
上述した時計のムーブメントの一態様によれば、第一の押さえ部材と第二の表示車案内座によって、第一の表示車と第二の表示車とは、軸方向に離れて配置されるため、個別に回動することができ、平面視における省スペース化に寄与することができる。
【0012】
また、本発明に係る時計のムーブメントの一態様は、前記第一の回し車又は前記第二の回し車の一方に、軸方向に突出して形成されたダボを有し、前記第一の回し車又は前記第二の回し車の他方に、前記ダボを挿入するためのダボ受入孔を有し、前記第一の回し車と前記第二の回し車とは、前記ダボが前記ダボ受入孔に挿入され、前記第一の回し車及び前記第二の回し車のいずれか一方に他の歯車と?み合うための歯型部が設けられることが好ましい。
【0013】
上述した時計のムーブメントの一態様によれば、歯型部が他の歯車(例えば日回し中間車)と?み合って回転力が伝達された際に、第一の回し車と第二の回し車は、ダボ及びダボ受入孔によって、回転力が伝達されて同時に回転することが可能となる。このため、第一の回し車と第二の回し車のいずれか一方に歯型部を設ければ、その他方の回し車は歯型部を設けて他の歯車と?み合わせて日回し中間車等から回転力を伝達される必要がなくなることにより、歯型部を設ける場合よりも軸方向に薄くすることが可能となる。また、ダボ又はダボ受入孔の位置を変更することで、第一の回し車と第二の回し車の相対位置を変更することができる。このため簡単に第一の回し車と第二の回し車との位相を調整できる。
【0014】
上述した時計のムーブメントの一態様において、伝えレバー本体板部及び押圧部材により押圧される受け部を有し、第一の固定部材を回動軸として軸方向に対して垂直に回動可能にムーブメントに設けられる修正伝えレバーと、修正レバー本体板部及び前記第二の表示車の歯に接するための修正部を有し、第二の固定部材を回動軸として軸方向に対して垂直に回動可能にムーブメントに設けられる前記第二の表示車を回動させる修正レバーと、を備え、前記修正伝えレバー又は前記修正レバーのうち一方に、その他方に向かって突出して設けられる係合部又は前記係合部と係合するための受け孔を有し、前記伝えレバー本体板部及び前記修正レバー本体板部は、軸方向に垂直な面と平行に配置され、前記修正伝えレバーの前記受け部が前記押圧部材により押圧され前記修正伝えレバーが回動することにより、前記修正レバーが回動し、前記修正レバーの前記修正部が前記第二の表示車の歯に接し、前記第二の表示車が回動させられることが好ましい。
【0015】
この態様によれば、伝えレバー本体板部及び修正レバー本体板部は、軸方向に垂直な面と平行に配置されるようにし、係合部が修正伝えレバーから、軸方向において位置の異なる修正レバーとの回転力を伝達するため、押圧部材により修正伝えレバー受け部が押圧されて、修正伝えレバーと修正レバーが軸方向と垂直な面において回動して第二の表示車を押す際に、押圧部材と第二の表示車が軸方向において位置に差があっても、修正伝えレバー及び修正レバーに軸方向にモーメントが発生することを抑制することができる。このため、修正伝えレバー及び修正レバーが傾くことによる動作不具合が起きることを防止することが可能となる。
【0016】
上述した時計のムーブメントの一態様において、前記第一の回し車は、前記第一の表示車に係合するための第一の回し爪を有し、前記第一の表示車が修正される際に前記第一の表示車の歯が前記第一の回し爪に接すると変形し、前記第一の回し車の回転を回避するための第一の弾性部を有し、前記第二の回し車は、前記第二の表示車に係合するため第二の回し爪を有し、前記第二の表示車が修正される際に前記第二の表示車の歯が前記第二の回し爪に接すると変形し、前記第二の回し車の回転を回避するための、第二の弾性部を有することが好ましい。
【0017】
この態様によれば、第一の弾性部及び第二の弾性部を設けたため、第一の表示車及び第二の表示車が修正されて、第一の回し爪及び第二の回し爪に接した場合でも、第一の弾性部及び第二の弾性部が弾性変形して第一の回し車及び第二の回し車に力が伝わることを回避する。このため、第一の回し車及び第二の回し車が修正によって破損することを防止することが可能となる。
【0018】
上述した時計のムーブメントの一態様において、部材を取付けるための凹凸を有し、ムーブメントの地板の表面側に取り付けられる第二地板を備えることが好ましい。この態様によれば新たな部材を取付け可能な第二地板を設けることによって、時計のムーブメントの機能を拡張させることができる。
【0019】
この態様によれば、部材を案内又は取り付けるための凹凸を備えた第二地板が備えられることにより、地板の変更をすることなしに、通常の押さえ部材よりも多様な部材を容易に取付けることが可能となり、多種の追加機能を付加することが可能となる。
【0020】
上述した時計の一態様において、前記第一の表示は、日付表示であり、前記第一の表示車は、日星車であり、前記第一の回し車は、日回し車であり、前記第二の表示は、月齢表示であり、前記第二の表示車は、月齢車であり、前記第二の回し車は、月齢回し車であることが好ましい。
【0021】
この態様によれば、前記第一の表示車は日星針とし、第二の表示車を月齢車としたため、時計に追加機能として、日表示及び月齢表示を加えることが可能となり、時計の付加価値を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の実施形態に係るムーブメントを適用する時計表示部の平面図である。
図2】本実施形態に係る時計のムーブメントの月齢ジャンパー及び日ジャンパーを取り外した状態の平面図である。
図3】本実施形態の時計のムーブメントを示す斜視図である。
図4】本実施形態の時計の地板等の構成部材の位置関係を示す斜視図である。
図5】化粧板と月齢ジャンパーを取り外した状態のムーブメントの斜視図である。
図6】日回し車及び月齢回し車を示す斜視図である。
図7図5から日ジャンパーを取り外した状態のムーブメントの斜視図である。
図8図7から第二地板を取り外したムーブメントの平面図である。
図9】第二地板を裏面側から見た底面図である。
図10】ムーブメントの図2におけるO―B―C―D―E線断面図である。
図11】ムーブメントの図2におけるO-A線断面図である。
図12】ムーブメントの図2におけるO-G線断面図である。
図13】月齢修正機構としての月齢修正伝えレバー及び月齢修正レバー並びにボタンを抜き出した図である。
図14】ボタン55が押された状態の月齢修正伝えレバー56及び月齢修正レバー57と月齢車40を示す図である。
図15】本実施形態に係る時計のムーブメントの月齢ジャンパー及び日ジャンパーを取り外した状態の平面図である。
図16】第二地板から表面側は、図15における切断線J-Kによるムーブメント2の断面であり、第二地板の裏面側は図15における切断線J―Lによる断面の図である。
図17図15における切断線I―Cによるムーブメントの断面図である。
図18】おしどりとかんぬきの位置関係を示した図である。
図19】おしどりと小鉄レバーの位置関係を示した図である。
図20】第二実施形態のムーブメントを備える時計の表示部の平面図である。
図21】第二実施形態の月齢ジャンパーを取り外した状態のムーブメント平面図である。
図22】第二実施形態のムーブメントの斜視図である。
図23】曜回し歯車、曜回し爪及び軸の斜視図である。
図24】第二実施形態の日ジャンパーを取外した状態のムーブメントの平面図である。
図25図21における切断線M-Oによるムーブメントの断面図である。
図26図21における切断線P-Lによるムーブメントの断面図である。
図27】日回し車をムーブメントに組込んだ状態を示す平面図である。
図28】曜回し車をムーブメントに組込んだ状態を示す平面図である。
図29】月齢案内座が日ジャンパーに固定される場合の実施形態におけるムーブメントの図2におけるO―B―C―D―E線断面図である。
図30】月齢案内座が月齢車と一体に回転する場合の実施形態におけるムーブメントの図2におけるO―B―C―D―E線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
<第一実施形態>
図1は、本発明の第一実施形態に係るムーブメント2が備えられる時計1の概略構成を示す図である。図1において図示は省略するが、時計1は、外装ケースと、カバーガラスと、裏蓋とを備えている。カバーガラスは、円盤状の文字板10を覆うように外装ケースに取り付けられている。文字板10は、ユーザーに情報を表示する表示部として時計1に備えられている。
【0024】
文字板10には、指針としての秒針11,分針12及び時針13が設けられている。また、文字板10は、6時位置に設けられた日付表示兼月齢表示のための小窓14と、12時位置に設けられた後述の香箱車76の巻き残量を表示するパワーリザーブ針24を備えたパワーリザーブのための小窓15と、9時位置に設けられた部分スケルトン部16を備える。
【0025】
図1のとおり指針軸方向から文字板10を見た平面視において、部分スケルトン部16は、文字板10の開口部10Aを通して地板4の裏面側(裏側)に配置される駆動部材としてのテンプ36が上面から視認可能となっている。
【0026】
小窓14において、日指示針22は日付を指標するための指針であり、目盛21に表示される1から31までの数字(本実施形態においては奇数のみを数字で表示し、偶数はドットで表示されている)を指標することにより、第一の表示としての日表示を行う。また、月齢表示部23は、文字板10の開口部10Bを通して月の満ち欠けのように見せる月マーク43を備えた月齢車40が回転することによって、第二の表示としての月齢を表示する。
【0027】
また、時計1には不図示の外装ケースの4時位置には、月齢修正のために使用されるボタン55が取り付けられるとともに、3時方向の位置にリュウズ25が備えられる。リュウズ25が操作されることにより、時刻の修正、日の修正等が行われる。なお、本願において時計1の表面側とは、ユーザーによって情報が視認される表示部である文字板10側であり、時計を構成する部品の方向を示す際に上面側と呼ぶことがある。裏面側とは、その逆側を意味する。平面視とは、文字板10の表面を当該表面と垂直な方向から見ることを意味する。軸方向とは、筒車等の歯車の回転軸と平行な直線の方向を意味する。ボタン55はその位置を説明上わかりやすく示すために図1のように示したが、ボタン55の具体的形状については、図2に示すとおりとなる。また、ボタン55のムーブメント接触部(ボタン機構のうち外部からの接触を受ける部分でボタン55の最も外側)は、誤動作を防ぐために、不図示の外装ケースよりも引っ込んだ位置に設けられ、ボールペンなどの細長い部材で押圧する枕頭ボタンで構成することができる。
【0028】
図2は第一の押さえ部材としての日ジャンパー6及び第二の押さえ部材としての月齢ジャンパー7を省略した状態のムーブメント2の平面図である。図3は、時計1のムーブメント2の斜視図である。ムーブメント2における地板4等の板状部材と文字板10の位置関係を示す斜視図である。なお、図2においては切断線O-B-D-E-F等の位置を把握しやすくするために、日ジャンパー6及び月齢ジャンパー7を省略しているが、後述の図10から図12までの断面図は、これらを省略していないムーブメント2の断面図を示す。
【0029】
本実施形態における時計1は、図4に示す通り、基枠となる地板4の上面側(表面側)に第二地板5が配置され、その第二地板5の上に第一の押さえ部材としての日ジャンパー6及び装飾部材としての化粧板8が配置され、更に日ジャンパー6の上に第二の押さえ部材としての月齢ジャンパー7が配置され、その月齢ジャンパー7の上に文字板10が配置される。
【0030】
図2のとおり、ムーブメント2は、日回し中間車71と第一の表示車としての日星車63を備えるとともに、図5のとおり、第二の表示車としての月齢車40を備える。図2において、ムーブメント2は、香箱車76の巻き量を指標するパワーリザーブ針24を取付けるパワーリザーブ表示筒45と、パワーリザーブ表示機構の構成要素であるパワーリザーブ伝え歯車44を備える。また、図3のとおり、ムーブメント2は第二地板5の上面側に装飾部材としての化粧板8を備えるともに、その化粧板8とは上面視において別の領域に、第一の押え部材としての日ジャンパー6及び第二の押え部材としての月齢ジャンパー7が設けられる。図4のとおり、ムーブメント2は、第二地板5の裏面側にムーブメント2の基枠となる地板4を備えるとともに、地板4の裏面側にはテンプ36が備えられる。
また、図2の日回し中間車71は、図8に示す筒車70と一体に回転する。筒車70は時針13が取り付けられて12時間で一回転する。
【0031】
<日星車>
日星車63について説明する。図7は、ムーブメント2から日ジャンパー6及び月齢ジャンパー7を取り外した状態を示す斜視図である。図10は、図2のO―B―C―D―E切断線によるムーブメント2の断面図である。第二地板5により、日星車63及び日回し車62の位置決めされる。日星車63は、その軸が第二地板5に設けられる案内孔5Bに挿入されて回転可能に取り付けられることにより平面方向及び軸方向に位置決めされる。
また、日星車63は、日ジャンパー6により上面側から軸方向に押えられて、位置決めをされる。日回し車62は第二地板5に軸支された中心軸75を回転軸にして回転可能に取り付けられることにより平面方向及び軸方向に位置決めされる。
【0032】
日回し車62の歯は、日回し中間車71の歯と噛み合っており、日回し中間車71が1日に2回転すると、日回し車62が1回転するように設定さている。日回し車62は、図6のとおり日回し爪62Cを備え、この日回し爪62Cが日星車63の歯と係合して、日星車63を一日につき一歯分回転させる。これにより日星車63の軸に取付けられた日指示針22が一日あたり一目盛分を進むことが可能となっている。なお、図4及び図5に示すように、日ジャンパー6には、躍制部6Aが備えられ、日星車63の歯部と係合し、日星車63の回転方向の位置決めを行うとともに一日ごとに間欠的に回転可能となっている。
【0033】
<月齢車>
月齢車40について説明する。図10において、ムーブメント2は、月齢車40、月齢車案内座54、月齢回し車52を備える。第二の表示車案内座としての月齢車案内座54は、日ジャンパー6に日星車63と同軸になるように案内部として形成された筒部6Bにより位置決めされる。その月齢車案内座54の立上り部54Aの外側で月齢車40が摺動回転可能に位置決めがされる。月齢車40の軸方向の位置決めは月齢車案内座54と月齢ジャンパー7により行われる。日星車63の軸58は、日ジャンパー6上の筒部6Bと月齢車案内座54の立上り部54Aの中を貫通することにより、日星車63と、月齢車案内座54及び月齢車40が同軸になるように取り付けられる。この構成により、日星車63と月齢車40は軸方向に間をあけて配置され、互いに独立して回動可能である。また、日星車63と月齢車40を同軸に構成したため、前述の図1の小窓14において、月齢車40と、日指示針22を同軸にし、月マーク43、開口部10B、日指示針22等が軸方向に違う位置に配置され、奥行きのある立体的な表示が可能となり、装飾性を高めることができる。
【0034】
<月齢回し車及び日回し車>
月齢回し車52は、図10のとおり、日回し車62上に配置するとともに、第二地板5の案内孔5Cに軸支される中心軸75を、日回し車62と共通の回転軸として位置決めされ、図6に示す通り、日回し車62のダボ62Bをダボ受入孔52Bに挿入して取り付ける。このようにして、月齢回し車52は日回し車62と同軸かつ同時に回転可能に取り付けられる。
【0035】
月齢回し車52は日回し車62と同時に回転可能になるとともに、ダボ62Bとダボ受入孔52Bによって、月齢回し車52及び日回し車62の回転方向における相対位置が決定されるので、組立をする作業者が、月齢回し車52及び日回し車62の位相差(回転位置の差)を意識する必要がないため、日星車63の送り位置と月齢車40の送り位置の位相差も意識することなく、組立をすることが可能となっている。また従来は組立における針取り付け工程において、日針の切替わり後から月齢等の他の各表示車の切替りまでの時間(送り時間)を確認する作業が必要であったが、この構成により、本実施形態においては月齢回し車52と日回し車62の位相差は決まっているので、そのような各表示車の送り時間の確認作業を不要とすることが可能となるため、製造効率の向上が可能となる。
【0036】
また、日回し車62ダボ62B及び月齢回し車52のダボ受入孔52Bのいずれかの位置を変更することで、月齢回し車52及び日回し車62の位相差を変更可能であるので、日星車63及び月齢車40の送り方向における送り位置を調整することが可能となる。すなわちダボ62Bとダボ受入孔52Bの位置によって、日針の切替わりのタイミングと月齢の切替わりのタイミングを調整することが容易となる。また、本実施形態においては、日針の切り替わりと、月齢の切り替わりは、同じタイミングに調整される。なお、軸方向の位置決めは、日回し車62と月齢回し車52との両部材を合わせて第二地板5と月齢ジャンパー7によりあがき(隙間)も含んで位置決めされる。
【0037】
また、月齢回し車52は、日回し中間車71と歯型部62Fにおいて噛み合っている日回し車62からダボ62Bにより回転力が伝達されて、日回し中間車71が1日に2回転すると月齢回し車52が1回転する。図6のとおり月齢回し車52は月齢回し爪52Cを備え、この月齢回し爪52Cが月齢車40の歯と係合して、月齢車40を一日につき一歯分回転させることにより月マーク43が一日分回転して進むことが可能となっている。月齢の一周期は約29.5日であるところ、図3に示す通り、月齢車40は月マーク43を180度ごとに2つ有し、月齢の二周期分の59日で一回転する。また、月齢ジャンパー7には、躍制部7Aが備えられ、月齢車40の歯部と係合し、月齢車40の回転方向の位置決めを行うとともに一日ごとに間欠的に回転可能としている。図6のとおり、日回し車62は、日回し中間車71と?み合う歯型部62Fを備えるが、月齢回し車52は、そのような歯型部を備えない。月齢回し車52は、日回し車62からダボ62Bにより回転力が伝達されて回転するため、歯型部が不要なためである。この構成により月齢回し車52には日回し中間車71と噛合わせる必要がなくなり、噛合い部を設ける必要がない事より月齢回し車52の薄型化が可能となる。このため、ムーブメント2の薄型化に寄与することができる。なお、本実施形態においては、歯型部62Fを日回し車62に設けたが、歯型部は、日回し車62又は月齢回し車25のいずれか一方に設ければよく、月齢回し車25のみに歯型部を設け、その月齢回し車25の歯型部が日回し中間車71に噛み合うようにしてもよい。なお、本実施形態においては、歯型部62Fは、他の歯車として日回し中間車71に噛み合うが、時刻表示輪列における別の歯車と?み合って回転力が伝達されるように構成してもよい。
【0038】
<地板、第二地板及び日ジャンパー等>
地板4、第二地板5及び日ジャンパー6等の部材のどうしの固定構造について説明する。図7は、ムーブメント2から日ジャンパー6、月齢ジャンパー7及び化粧板8を取り外した状態の斜視図である。図8は、ムーブメント2から第二地板5を外した状態の平面図である。図7のねじ61を第二地板5のねじ挿通孔(不図示)にねじを挿通させてねじ孔93に螺合させることにより、第二地板5は地板4に固定される。なお、ねじ孔93は、第二地板5に直接ねじ孔を切って形成してもよいし、ねじ孔を有する別部材を地板に取付けて設けてもよい。また、ねじ孔93は、このように第二地板5を取付けるためのねじ孔となるとともに、第二地板5を取付けないで、それ以外の押さえ板等の従来の部材を時計に取り付けるねじ孔としても共通に使用できるようにしてもよい。このようなねじ孔93の共通化により、第二地板5を付けるか否かによって、地板4の設計を変更する必要がないため、仕様変更を簡易に行うことが可能となる。
【0039】
図5は、ムーブメント2から月齢ジャンパー7を取り外した状態の斜視図である。図5のねじ51を日ジャンパー6のねじ挿通孔(不図示)にねじを挿通させて図7の第二地板5に設けたねじ孔91に螺合させることにより、日ジャンパー6は第二地板5に固定される。
【0040】
月齢ジャンパー7のムーブメント2への取付けは、図3のねじ41と図5のねじ受け部材68により行う。図10のとおり、ねじ受け部材68は、その下部68Bを第二地板5に設けられるねじ受け用孔5Dに圧入してはめ込むことにより、第二地板5に固定される。次に月齢ジャンパー7は、ねじ受け部材68上部の段部68Aとねじ41により軸方向に位置決めされるとともに、ねじ41によりねじ受け部材68に固定される。なお、図10の断面図で示した部分以外にも、図5のとおり、ねじ受け部材68が3か所において取り付けられるが、ねじ受け部材68が月齢ジャンパー7に取付けることが可能となるように日ジャンパー6に挿通孔又は切欠きを設けている。
【0041】
図3のねじ42を化粧板8のねじ挿通孔(不図示)にねじ42を挿通させて図5の第二地板5のねじ孔90に螺合させることにより、化粧板8が第二地板5へ固定される。図13のとおり、地板4に文字板受リング18(図2参照)が取り付けられ文字板受リング18の上面側に文字板10が設置される。文字板受リング18及び文字板10には不図示の外装ケースが取り付けられる。
【0042】
図7において、第二地板5上には、第一の表示車である日星車63と、日星車63の修正輪列を構成するための日修正車64,65、カレンダー修正車66、第二カレンダー修正車67が設けられる。これらの歯車は、日ジャンパー6と第二地板5により軸方向の位置決めがされる。また、第二地板5はこれら日星車63と日星車63の修正輪列の位置決め回転軸とを案内する役割を有する。また、第二地板5は基枠として機能する地板4と同様に、歯車等の部材を案内や取り付けるための凹凸を備えればよく、本実施形態と異なる部材・輪列を取付けてもよい。また、この第二地板5を設けることで、地板4の設計変更を行わなくても第二地板5を追加又は変更して時計1を表示機構等の機能追加を行うことができ、比較的容易かつ多様に付加価値向上をすることが可能となる。また、第二地板5には、地板4と同等の部品を取付けることが可能であり、一般的な押さえ板よりも多様な部品を取付けることが可能である。本実施形態においては第二地板5を金属材料とし、金属材料である第二地板5にねじ孔を設けるが、第二地板5は金属製に限定されるものではなく、例えば、第二地板を樹脂製として、樹脂製の第二地板に別部材取付孔を備え、その取付孔にねじ孔を有する別部材を取付けてもよい。
【0043】
<月齢修正機構>
月齢修正機構について説明する。図5は前述のとおり化粧板8と月齢ジャンパー7を取り外した状態のムーブメント2の斜視図であり、図9は、第二地板5を裏面側から見た底面図である。図13は、月齢修正機構としての月齢修正伝えレバー56及び月齢修正レバー57並びにボタン55を抜き出した図、図14は、ボタン55が押された状態の月齢修正伝えレバー56及び月齢修正レバー57と月齢車40を示す図である。
【0044】
図15は、図2と同様の日ジャンパー6を取り外した状態のムーブメント2を示す図であり、切断線J-K,切断線J―L、切断線I―Cを示す。図15のとおり、切断線J―Kは、ボタン55、月齢修正レバー57の受け孔57B、ねじ51レバー、ねじ受け部材68(ねじ41)、日修正車65、修正レバー座94(図5図14参照)を通る。切断線J-Lは、ピン59(図9参照)及びねじ81(図9参照)を通る。切断線I―Cは、第二カレンダー修正車67、カレンダー修正車66、日修正車64,65に伝わり、日星車63を通る。図16は、二つの切断線による断面図であり、第二地板5の表面側は、図15における切断線J-Kによるムーブメント2の断面図であり、第二地板5の裏面側は図15における切断線J―Lによる断面図である。図17図15の切断線I―Cによるムーブメント2の断面図である。
【0045】
図13のとおり、月齢修正機構は、押圧部材としてのボタン55が押圧された力を伝達するための月齢修正伝えレバー56と、月齢修正伝えレバー56と係合し連動することにより月齢車40を回動させる修正レバーとしての月齢修正レバー57を備える。
【0046】
月齢修正伝えレバー56は、軸方向と垂直な面に平行に設けられた伝えレバー本体板部56Eと、弾性力を発生させる弾性部56Aと、ボタン55が押圧された際に、そのボタンと接する受け部56Bと、月齢修正レバー57に係合するための係合部56Dとを備える。また、図9のとおり、月齢修正伝えレバー56は、第一の固定部材としてのねじ60を回転中心として、第二地板5の裏面側の組込のための凹部5Eに回動可能に取り付けられる。また、月齢修正伝えレバー56は、ピン59により弾性部56Aがねじ60側に撓まされる。図9においては弾性部56Aの弾性力により反時計方向の回転力が発生し、度決め部56Cが第二地板5に当たることにより平面的な位置決めがされる。
【0047】
月齢修正レバー57は、軸方向と垂直な面に平行に設けられた修正レバー本体板部57Dと、月齢修正伝えレバー56の係合部56Dと係合するための受け孔57Bと、月齢車40の歯に接するための修正部57Aと、後述の挿通孔57Cとを備える。また、図16のとおり、月齢修正レバー57付近の第二の固定部材としてのねじ受け部材68は、その段部に月齢修正レバー57が接して月齢修正レバー57の回転軸とし、ねじ受け部材68の段部と月齢ジャンパー7により軸方向の位置決めがされている。また、図16及び図17のとおり、日ジャンパー6に案内される修正レバー座94は、軸方向に月齢修正レバー57を位置決めするとともに、そのダボ94Cを月齢修正レバー57の挿通孔57Cに挿通させることにより、月齢修正レバー57の作動するための軸方向のあがき(隙間)を確保している。
【0048】
これら月齢修正レバー57及び月齢修正伝えレバー56の傾き防止構造について説明する。図16のとおり月齢修正伝えレバー56の伝えレバー本体板部56Eと、そのレバー本体板部56Eに設けられる回転中心となるねじ60の挿通孔56Fと、ボタン55は、軸方向(図16の上下方向)においてほぼ同じ位置に配置される。また、月齢修正レバー57の修正レバー本体板部57Dと、修正レバー本体板部57Dに設けられる回転中心としてのねじ受け部材68の挿通孔57Eと、受け孔57Bと、月齢車40は、軸方向(図16の上下方向)においてほぼ同じ位置に配置される。月齢修正伝えレバー56から月齢修正レバー57の力の伝達するための係合部56Dが第二地板5を越えて月齢修正レバー57の受け孔57Bに向かって延出して形成される。このように、ボタン55が押圧された際に、月齢修正伝えレバー56伝えレバー本体板部56Eと、その回転中心である挿通孔56Fが同一平面上にあるため、月齢修正伝えレバー56の軸方向のモーメントの発生が抑制され、月齢修正レバー56の傾きが防止される。また、月齢修正レバー57の修正レバー本体板部57と、その回転中心である挿通孔57Eと、受け孔57Bと、月齢車40とが略同一断面上となることで、ボタン55が押圧された際に月齢修正レバー57の軸方向のモーメントの発生を抑制することができる。係合部56Dは、月齢修正伝えレバー56から軸方向において位置の異なる月齢修正レバー57へ回転力を伝達する。このため、ボタン55と月齢車40との軸方向の位置に差が存在しても、ボタン55が押圧された時に各部材の軸方向のモーメントが発生することを抑制することが可能となる。このため、月齢修正伝えレバー56及び月齢修正レバー57が傾くことが防止され、部材の傾きによる作動不足などの作動の不具合を防ぐことが可能となる。
【0049】
この月齢修正機構の動作について説明する。図13のとおり、ボタン55がユーザーにより矢印Sの方向に押圧されると、ボタン55が受け部56Bを押すことで、月齢修正伝えレバー56に回転力が伝えられ、矢印Tの方向に回動する。そうすると、係合部56Dと受け孔57Bの係合により、月齢修正レバー57は、矢印Uの方向に回動する。図14のとおり、この方向に回動した月齢修正レバー57は、先端付近の修正部57Aが月齢車40の歯車に接することにより、月齢車40が1歯分の回転をする。
【0050】
このように月齢修正機構として、月齢修正伝えレバー56及び月齢修正レバー57を設けたため、日表示と月齢表示のための表示車(日星車63及び月齢車40)と、それらの回し車(日回し車62及び月齢回し車52)を同軸として同時に回転させつつ、月齢の修正は、日表示と連動せずに独自に入力することが可能となる。
【0051】
また、ユーザーがボタン55の押圧をやめるとボタン55はボタンに形成された戻しばね(図示なし)で指定位置に戻され、これに伴い受け部56Bに掛かる力が解除され図9において弾性部56Aの反時計方向の回転力により度決め位置に月齢修正伝えレバー56が戻り、月齢修正伝えレバー56と連動する月齢修正レバー57も通常位置に復帰する。
これによりボタン55の押圧回数に応じて月齢車40の歯数が修正される。また、ボタン55が押圧された場合に、月齢修正伝えレバー56の回転は、縁56Eが第二地板5に接することで回転が規制されるので、過剰な力が月齢修正レバー57に伝達されることはない。また、ボタン55の押圧回数に応じて月齢車40の歯数が修正されように構成としたことから、ボタンを押す回数で何日分を送るかを調整することができるため、ユーザーによって修正が簡単に行われることが可能である。例えば、修正する日の月齢が、新月又は月齢と何日分ずれているかの差分の情報をユーザーが入手すれば、ユーザーは修正の際に、月齢車40の位置を新月あるいは満月に一旦合わせて、その日の月齢と何日分ずれているかの差分の数だけ数えながらボタンを押圧することが可能であり、間違いにくく確実に行うことができる。
【0052】
なお、本実施の形態においては、月齢修正機構として、月齢修正伝えレバー56及び月齢修正レバー57の二つのレバーを備える構成としたが、一つのレバーの構成としてもよい。すなわち、月齢修正レバーを回動可能に設けて、その一つの月齢修正レバーにボタンからの力を受ける受け部と、月齢車と接する修正部を設けて、月齢修正機構としてもよい。
【0053】
<第一層の修正機構について>
図9のとおり、第二地板5の裏側には第二カレンダー修正車67のかなが配置されている。第二カレンダー修正車67のかなの歯部には、ジャンパー69が係合し、第二カレンダー修正車67の歯部位置を規制し歯先位置が歯先どうしで当たらない位置とすることで図11の小鉄車85と一体化し回転するカレンダー修正伝え車との係合時の突っ張りを防止する。この第二カレンダー修正車67は図11において示すとおり、第二地板5を介して裏側にかな、表側に歯車が回転可能に配置されている。図9おいて、小鉄車85と一体化し回転するカレンダー修正伝え車を仮想として示し、小鉄車85と一体化し回転するカレンダー修正伝え車が第二カレンダー修正車67と噛み合う様子を示す。
【0054】
また、図8及び図11のとおり、地板4と第二地板5の間の層(第一層)には、巻真80と連動するおしどり81、裏押さえ板82、かんぬき83、小鉄車85を有する小鉄レバー84が備えられる。図18は、おしどり81周辺において、裏押さえ板82等を省略して、おしどり81とかんぬき83の位置関係を示した図である。図19は、おしどり81と小鉄レバー84を示した図である。
【0055】
図8のとおり、おしどり81は、巻真80と係合するおしどり作動部81Cを備え、巻真80が二段階引かれることにより、おしどり軸102を中心に搖動する。また、図8のとおり、おしどり規制軸81Aは裏押さえ板82のおしどり規制部82Aと接していることにより、巻真80が引かれて動き、おしどり81がおしどり軸102を中心に搖動するのに伴い、おしどり規制軸81Aがおしどり規制部82A上を動き、その際、裏押さえ板82が弾性変形するため、巻真80が引かれるときにユーザーにクリック感を与える。
【0056】
図18のとおり、かんぬき83は、かんぬき作動部83Bと、つづみ車86と係合するつづみ車86と、かんぬき83をばね力により付勢する弾性部83Cとを備え、おしどり81の下端は、かんぬき83のかんぬき作動部83Bと接している。巻真80が引かれることにより、おしどり81が搖動すると、おしどり81の下端がかんぬき作動部83B上を移動し、そのかんぬき作動部83Bの凹凸に応じて、かんぬき軸83Aを中心にかんぬき83が搖動する。
【0057】
図19のとおり、小鉄レバー84は、小鉄車85と、小鉄レバー軸84Bと、おしどり81の裏面側に突出して形成される小鉄レバー作動軸81Bが挿入される小鉄レバー作動孔84Aを備える。巻真80が移動すると、おしどり81が搖動し、小鉄レバー作動軸81Bが左に移動するのに伴い、小鉄レバー作動孔84Aの形状に応じて、小鉄レバー84が小鉄レバー軸84Bを中心に搖動する。
【0058】
そして、巻真80が一段引かれると、おしどり81が図18において時計回りに搖動し、おしどりの下端がかんぬき作動部83Bを移動することで、かんぬき81が時計回りに搖動し、かんぬき83のかんぬき作動部83Dによってつづみ車86が図18において下に移動し、つづみ車86と小鉄車85が噛み合う。そのとき図9で小鉄車85を仮想的に示すとおり、小鉄車85と第二カレンダー修正車67は噛み合い状態のため、リュウズ25に係合された巻真80が左に回転すると、その回転力が、つづみ車86、小鉄車85、第二カレンダー修正車67、カレンダー修正車66、日修正車64,65に伝わり、日星車63が回転する。これらにより日指示針22の修正が可能である。
【0059】
また、巻真80が二段引かれた場合には、小鉄レバー84により、小鉄車85が日の裏車74へ移動して噛み合い、かんぬき83によりつづみ車86が小鉄車85に移動して噛み合うため、時間表示の修正が可能となる。時間修正の状態では小鉄車85が日の裏車74側に移動するため、第二カレンダー修正車67との噛合いが外れ、日修正は行われない。
【0060】
なお、巻真80が引かれない場合には、きち車87が不図示の丸穴車と噛み合い、丸穴車が回転することで、後述の香箱車76を巻くように構成する。
【0061】
図11のとおり、日の裏車74は、その歯車が1時間で一回転する筒かな73及び筒車70と噛み合い、筒かな73の回転を減速して筒車70へと伝達する。図12図2のO-G線のムーブメント2の断面図である。図12に示すように、香箱車76の巻き量を示すパワーリザーブ表示機構の構成要素であるパワーリザーブ伝え歯車44が地板4と第二地板5の間に設けられている。また、パワーリザーブ表示筒45の先端には、図1のパワーリザーブ針24が設けられている。地板4の裏側には、香箱車76が設けられ、香箱車76の回転は、香箱車の歯車76Aと噛み合う二番車72に伝達され、二番車72と筒かな73は、前述の時間修正の場合以外は同時回転する機構となっている。
【0062】
<第一弾性部及び第二弾性部>
図6のとおり、日回し車62は、第一の弾性部62Dを備える。巻真80と係合したリュウズ25を操作して日修正を行う際に、日星車63の歯が日回し爪62Cと接しても、弾性部62Dが弾性変形して、日回し車62を回転させようとする力を逃がす。このため、日回し車62の破損を防止することができる。
【0063】
また、図6のとおり、月齢回し車52は、第二の弾性部52Dを備える。月齢を修正するためにボタン55を押して月齢車40を回転させた際に、月齢車40の歯が、月齢回し爪52Cと接しても、弾性部52Dが弾性変形して、月齢回し車52を回転させようとする力を逃がす。このため、月齢回し車52の破損を防止することができる。また、これらの第一の弾性部62D及び第二の弾性部52Dにより、日修正及び月齢修正時に、日回し車62及び月齢回し車52が回転することがないため、日星車63及び月齢車40の相互に連動することなしに、独立して修正することが可能となる。
【0064】
<部分スケルトン部>
図1の地板4の裏面側の部材が表面側から見える部分スケルトン部16は、時計独特の機構をユーザーに見せるための装飾である。図8において、地板4は、第一の切欠き部4Aを備える。また、図3のとおり、第二地板5は、第一の切欠き部4Aを含みつつ重なる第二地板開口部5Aを備える。更に図2のとおり、第二地板5に取付けられる化粧板8には、第一の切欠き部4Aに重なるように第二の切欠き部8Aが備えられる。また図1のとおり、文字板10には第一の切欠き部4Aと重なるように開口部10Bが備えられる。これらの第一の切欠き部4A、第二地板開口部5A、第二の切欠き部8Aを通じて、地板4の裏に位置するテンプ36が表面側から見えるようになっている。
【0065】
図2に示すとおり、平面視において、文字板10の開口部10Aの内側では、地板4の少なくとも一部を化粧板8が覆うように、地板4の第一の切欠き部4Aの内周よりも文字板10の開口部10Aにおける内側に化粧板8の切欠き部8Aの内周の少なくとも一部が位置するようになっている。
【0066】
図4に示す通り、地板4の裏面側には、地板4に取付ける二番受32が取り付けられ、二番受32の下には一番受31が取付けられる。また、二番受32の下部にはテンプ受33が取付けられる。また、地板4の裏側には、駆動部材の一つとしてのテンプ36が取り付けられる。このテンプ36は構成要素としてひげぜんまい34、てん輪35及び耐震軸受39を含む。なお、この部分スケルトン部16によって、表面側へ見せる部材は、テンプ36以外の部材でもよいが、時計らしい印象を与えて外観を向上させるため、指針の運針、調速又は脱進に関する部材が好ましい。
【0067】
この実施の形態によって、日星車63と月齢車40を同軸に案内するようにしたため、平面視において、省スペースが可能になった。併せて、それらの回し車である日回し車62と月齢回し車52を同軸にしたことにより、大幅な省スペースが可能となった。そのため、図1のとおり、月齢表示及び日表示を設けつつ、9時位置に部分スケルトン部16を設け、12時位置にパワーリザーブ用の表示小窓15を設け、さらに3時位置には、小窓を設けない構成を実現することが可能となる。
【0068】
また、歯車等の部材を案内や取り付けるための凹凸を備える第二地板5を設けたので、単なる押さえ板より、強度や凹凸を利用してより多くの部材を取付けることができるため、機能追加が容易になる。
【0069】
また、月齢修正機構は、月齢修正伝えレバー56と月齢修正レバー57を備え、月齢修正伝えレバー56がボタン55からの力を受けるとともに、第二地板5と対向する縁56Eが第二地板5と接する。よって月齢修正伝えレバー56の可動範囲が規制されているため、月齢修正伝えレバー56と係合する月齢修正レバー57に過剰な力が伝達されることがないため、月齢修正レバー57及び月齢車40の破損を防止することができる。
【0070】
<第二実施形態>
図20は、本発明の第二実施形態の概略構成を示す図である。第一実施形態と同様の機能を有する部材や要素は同じ符号を用いて、説明を省略する。また、第一実施形態と同様に、図20において図示は省略するが、時計1は、外装ケースと、カバーガラスと、裏蓋とを備えている。カバーガラスは、円盤状の文字板10を覆うように外装ケースに取り付けられている。文字板10は、ユーザーに情報を表示する表示部として時計1に備えられている。
【0071】
<曜表示用の小窓>
第二実施形態においては、図20のとおり、第一実施形態に加えて、文字板10上の3時位置に第三の表示として曜表示用の小窓17が設けられる。この小窓17は、外周を7分割する表示領域27が設けられている。これらの表示領域には、図示を省略するが、例えば「SU」、「MO」、「TU」、「WE」、「TH」、「FR」、「SA」等の日曜日から土曜日までの曜日を意味するための表記がされる。曜針26は、これらの文字のいずれかを指標して曜表示を行う。
【0072】
<曜回し車>
図21は、ムーブメント2から月齢ジャンパー7を取り外した状態の図である。図22は、ムーブメント2の斜視図である。図21において、ムーブメント2は、第3の表示車としての曜表示車112と、曜表示車112を回すための第三の回し車としての曜回し車130とを備える。
【0073】
図25は、図21における切断線M-Oによるムーブメント2の断面図である。図23は、曜回し車130を構成する曜回し歯車110及び曜回し爪111に、軸120を加えた斜視図である。図23のとおり、曜回し車130は、曜回し歯車110と曜回し爪111の二部材により構成される。曜回し爪111は、曜回し歯車110の方向へ突出して形成されるダボ111Bと、係止部111Cと、曜回し係合部111Dと、弾性部111Eと、中央の突部111Aを備える。曜回し爪111は、その中央の突部111Aを曜回し歯車110の中央孔110Aに挿入することにより、曜回し歯車110を案内するとともに、ダボ111Bを曜回し歯車110のダボ受け孔110Bに挿入し、係止部111Cを係止部受け孔110Cに挿入することにより、曜回し歯車110と組合される。軸120は、曜回し爪111の中央孔111Fに挿入されることにより、曜回し爪111を案内する。図25のとおり、軸120は、第二地板5に軸支される。曜回し車130は日ジャンパー6と月齢ジャンパー7によってあがき(隙間)を持って回転可能に位置決めがされる。
【0074】
<曜星車>
図21のとおり、曜回し車130の曜回し歯車110の歯が日回し中間車71と噛みあっており、日回し中間車71が回転すると、曜回し歯車110は、ダボ受け孔110B及び係止部受け孔110Cが曜回し爪111のダボ111B及び係止部111Cを押すことで、曜回し爪111を回転させる。また、日回し中間車71は、12時間で1周し、曜回し車130は24時間で1周するよう減速される。曜回し車130が1回転すると、その曜回し爪111の曜回し係合部111Dは、曜星車112の歯と係合し、曜星車112を二歯分進める。曜星車112は、その軸に曜針26が取付けられ、曜星車112が二歯分進むと曜表示が一日分進む。また、図21のとおり、日ジャンパー6の躍制部6Cが曜星車112の歯と係合し、曜星車112の回転方向の位置決めを行う。このため、曜星車112は一日ごとに間欠的に回転可能である。また、図26のとおり、躍制部6Cは日ジャンパー6とジャンパー座131によりあがき(隙間)を持って位置決めされる。
【0075】
<曜修正機構>
図21及び図25のとおり、曜星車112は、曜修正車113と?み合っている。図24は、日ジャンパー6を取外した状態でカレンダー修正車66の動きを示した図である。
図24のとおり、カレンダー修正車66は、その軸66Aを第二地板5の長孔5Fに挿入することによって、長孔5Fにより案内される。第一層の巻真80が引かれた場合のおしどり等の機構は。図8に示した第一実施形態と同様であり、巻真80が一段引かれた状態では、つづみ車86が小鉄車85と?み合い、小鉄車85(カレンダー修正伝え車と一体化している)が、第二カレンダー修正車67と?み合う。そして、巻真80が時計回りに回されると、小鉄車85を介して第二カレンダー修正車67が平面視(図24の紙面上)時計回りに回転することより、図24の実線で示す通り、カレンダー修正車66が日修正車65側に移動し、日修正車65と?み合うことによって、日星車63が回転することにより、日修正がされる。巻真80が反時計回りに回されると、小鉄車85を介して第二カレンダー修正車67が平面視において、反時計回りに回転する。第二カレンダー修正車67が平面視において反時計回りに回転すると、図24の仮想線で示すように、カレンダー修正車66が曜修正車113側に移動するとともに、曜修正車113と?み合って回転する。このとき、曜修正車113は、カレンダー修正車66及び曜星車112と同時に噛み合うため、曜星車が時計回りに回転する。これらの動作により、曜修正が可能となる。
【0076】
曜修正車113が修正されて時計回りに回転するときに、曜回し車130の曜回し爪111の曜回し係合部111Dが、曜修正車113の歯と接すると、弾性部111Eは曜回し爪111の軸側へ弾性変形して、曜回し車130からの回転力を逃がす。このため曜修正車113が修正される際に、曜修正車113から曜回し車130へ逆回転しようとする力が伝達されることがない。従って、弾性部111Eにより、曜修正車113及びその噛み合っている部材が壊れることが防止される。また、係止部受け孔110Cは、曜修正の際に弾性部111Eが弾性変形しても係止部111Cの移動を許容するように、大きく形成されている。なお、図21において、日ジャンパー6は、カレンダー修正車66を表面側から押さえて軸方向について位置決めをする弾性部114を備える。
【0077】
<目印>
図27は、ムーブメント2を組立てる途中であって、日回し車62を組込んだ直後の状態を示す図である。日回し車62は所望のタイミングで日星車63を回転させるように、日回し中間車71との間で位相合わせをする必要がある。日回し車62はその表面側に目印62Eを備える。この目印62Eが日回し中間車71の軸へ向くように日回し車62がセットされれば、所望の位相合わせがされるように、目印の位置があらかじめ表示される。この目印62Eにより、組立作業者は、位相合わせを厳密に意識せずとも、組立作業において、目印62Eの位置を合わせるのみで、位相合わせが可能となる。このため、組立作業が容易となる。なお、本実施形態においては、目印62Eを日回し中間車71の軸に向かせる目印としたが、目印62E向かせる対象は、ムーブメント2が駆動する際に動かない部位であればよいため、別の対象に向かせるように目印62Eを設定してもよい。
【0078】
図28は、ムーブメント2を組立てる途中において曜回し車130を組込んだ直後の図である。曜回し車130も、所望のタイミングで曜星車112を回転させる必要があるため、日回し中間車71との間で位相合わせをする必要がある。この所望の位相合わせをするために、曜回し爪111の端部111Gが目印として設けられる。この端部111Gは、曜回し歯車110の係止部受け孔110Cを通じて上部から見える曜回し係合部111Dの反時計方向の端部であり、その直線の延長線上に月齢回し車52の中央突出部52Eがくるように曜回し爪111をセットすれば、位相合わせができるように設定されている。この端部111Gがセット時の目印になることにより、組立作業者は、位相合わせを厳密に意識せずとも、組立作業において、目印として端部111Gの位置を合わせるのみで、位相合わせが可能となる。このため、組立作業が容易となる。なお、目印として用いられる端部111Gは刻印や印刷に変えて、目印として表示してもよい。
【0079】
図29は、月齢案内座54が日ジャンパー6に固定される場合の実施形態における、上述の図10に相当する断面図である。(すなわち、図2のO―B―C―D―E切断線によるムーブメント2の断面図に相当する図である。)図29においては、日ジャンパー6に設けられた案内部6Xは、日星車63と同軸の孔をなす。月齢案内座54は、立上り部54Aが月齢案内座54の裏面側に延出した立下り部54Xを備える。この案内部6Xに、月齢案内座54の立下り部54Xが嵌ることにより、月齢案内座54が日ジャンパー6に固定される。月齢車40は、月齢案内座54と摺動可能に、立ち上り部54Aにより案内されて、日星車63と同軸に取り付けられる。このように、月齢案内座54が日ジャンパー6に固定され、月齢車40が月齢案内座54に対して摺動可能であっても、日星車63と月齢車40が軸方向に離れた状態で個別に同軸に回動することが可能である。
【0080】
図30は、月齢案内座54が月齢車40と一体に回転する場合の実施形態における、図10に相当する断面図である。(すなわち、図2のO―B―C―D―E切断線によるムーブメント2の断面図に相当する図である。)図30においては、日ジャンパー6に設けられた案内部6Xは、日星車63と同軸の孔をなす。月齢案内座54は、立上り部54Aが裏面側に延出した円筒状の立下り部54Yを備える。この案内部6Xに、月齢案内座54の立下り部54Yが、案内部6Xにより案内され、月齢案内座54が日ジャンパー6に摺動可能に取付けられる。月齢車40は、月齢案内座54の立ち上り部54Aに嵌められて日星車63と同軸に取り付けられる。月齢車40と月齢案内座54は、互いに相対回転しないように取付けられる。月齢車40と月齢案内座54との固定方法については、例えば、両者を溶着して一体に回転するようにしてもよいし、固定爪やダボなどの係合手段によって互いを固定して一体に回転するようにしてもよいし、月齢車40と月齢案内座54を成形段階から一体に成形してもよい。このように、月齢案内座54を日ジャンパー6と摺動回転可能とし、月齢車40と月齢案内座54が一体に回転する形態であっても、日星車63と月齢車40が軸方向に離れた状態で個別に同軸に回動することが可能である。
【0081】
なお、本実施形態においては、日針の切り替わりと、月齢の切り替わりは、同じタイミングに合わせる。曜針の切り替わりは、日針及び月齢の切り替わりとタイミングがずれるように位相を合わせる。これらの3つの切り替わりが同時に行われると日回し中間車71を介して香箱車76に大きな負荷が加わるので、回避したほうが好ましいためである。例えば本実施形態においては、曜針の切り替わりは、日針及び月齢の切り替わりの後に、日回し中間車71の歯において1歯分ずれて切り替わるように設定する。日回し中間車71はその歯数が18枚であるので、1歯のずれは時間にして40分のずれとなる。
【0082】
本実施形態によれば、曜修正車113を含む曜修正機構を設けたので、日修正及び月齢修正の機構と独立して、曜修正が可能となる。
【0083】
本実施形態においては、第一の表示車を日星車63とし、第二の表示車を月齢車40とし、第三の表示車を曜星車112としたが、これらは入れ替えてもよいし、他の表示車としてもよい。
【0084】
本発明は、機械式時計以外に、モーターによって駆動する時計にも適用することができる。また本発明は、上述の実施形態に限らず、本発明の要旨の範囲内において、具体的な構成については、種々の変更、付加が可能である。
【符号の説明】
【0085】
1…時計、2…ムーブメント、4…地板、4A…切欠き部、4B…外縁、5…第二地板、5A…第二地板開口部、6…日ジャンパー(第一の押さえ部材)、6B…筒部(案内部)、7…月齢ジャンパー(第二の押さえ部材)、8…化粧板、8A…切欠き部(第二の切欠き部)、8C…傾斜面、8D…延出片、10…文字板、10A…開口部、10B…開口部、16…部分スケルトン部、36…テンプ、39…耐震軸受、40…月齢車(第二の表示車)、52月齢回し車(第二の回し車)、52C…月齢回し爪(第二の回し爪)、52D…第二の弾性部、55…ボタン(押圧部材)、57…月齢修正レバー(修正レバー)、62…日回し車(第一の回し車)、62C…日回し爪(第一の回し爪)、62D…第一の弾性部、62E…目印、63…日星車(第一の表示車)。
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