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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-11
(45)【発行日】2022-10-19
(54)【発明の名称】電子部品
(51)【国際特許分類】
   H01G 4/38 20060101AFI20221012BHJP
   H01G 2/02 20060101ALI20221012BHJP
   H01G 2/10 20060101ALI20221012BHJP
【FI】
H01G4/38 A
H01G2/02 101E
H01G2/10 K
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2018155135
(22)【出願日】2018-08-22
(65)【公開番号】P2019145767
(43)【公開日】2019-08-29
【審査請求日】2021-06-09
(31)【優先権主張番号】10-2018-0019408
(32)【優先日】2018-02-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ-メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ナ、ジェ ヨン
【審査官】北原 昂
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第09025311(US,B1)
【文献】特開2016-139787(JP,A)
【文献】特開2016-134620(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01G 4/38
H01G 2/02
H01G 2/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1支持部及び前記第1支持部から幅方向の第1方向に延長される複数の第1延長部を有する第1フレームと、
前記第1支持部と向かい合うように配置された第2支持部及び前記第2支持部から第1方向と対向する第2方向に延長され、第1方向に沿って前記第1延長部と交互に離隔して配置される複数の第2延長部を有する第2フレームと、
互いに隣接する前記第1及び第2延長部上に第1及び第2外部電極がそれぞれ接合されるように所定の間隔をおいて配置される複数の積層型キャパシタと、を含み、
前記複数の積層型キャパシタのそれぞれは、長さ方向の一方側の前記第1外部電極が前記第1延長部に接合され、長さ方向の他方側の前記第2外部電極が前記第2延長部に接合される、電子部品。
【請求項2】
互いに隣接する、前記積層型キャパシタが配置される長さ方向の一方側の前記第1延長部及び長さ方向の他方側の第2延長部の間の間隔は、互いに隣接する、前記積層型キャパシタが配置されない長さ方向の他方側の前記第1延長部及び長さ方向の一方側の前記第2延長部の間の間隔より大きい、請求項1に記載の電子部品。
【請求項3】
前記複数の積層型キャパシタは、前記第1及び第2フレームを挟んで互いに向かい合うように二層に配置される、請求項1または2に記載の電子部品。
【請求項4】
前記複数の積層型キャパシタをカバーする封止部をさらに含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の電子部品。
【請求項5】
前記第1フレームにおいて最外側に位置する第1延長部は、前記封止部の一側面と下面に沿って折り曲げられて第1端子となり、
前記第2フレームにおいて前記第1延長部の反対側の最外側に位置する第2延長部は、前記封止部の他側面と下面に沿って折り曲げられて第2端子となる、請求項に記載の電子部品。
【請求項6】
第1支持部及び前記第1支持部から第1方向に延長される複数の第1延長部を有する第1フレームと、
前記第1支持部と向かい合うように配置された第2支持部及び前記第2支持部から第1方向と対向する第2方向に延長され、第1方向に沿って前記第1延長部と交互に離隔して配置される複数の第2延長部を有する第2フレームと、
互いに隣接する前記第1及び第2延長部上に第1及び第2外部電極がそれぞれ接合されるように所定の間隔をおいて配置される複数の積層型キャパシタと、
前記複数の積層型キャパシタをカバーする封止部と、を含み、
前記第1フレームにおいて最外側に位置する第1延長部は、前記封止部の一側面と下面に沿って折り曲げられて第1端子となり、
前記第2フレームにおいて前記第1延長部の反対側の最外側に位置する第2延長部は、前記封止部の他側面と下面に沿って折り曲げられて第2端子となる、電子部品。
【請求項7】
前記封止部は、長さ方向の両面において、対角線に向かい合う一部に前記第1及び第2フレームが露出しない部分を有する、請求項5または6に記載の電子部品。
【請求項8】
前記積層型キャパシタは、長さ方向の両面に対して交互に露出するように積層される第1及び第2内部電極を含む本体を含み、前記第1及び第2内部電極は、前記第1及び外部電極とそれぞれ接続される、請求項1からのいずれか一項に記載の電子部品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電子部品に関する。
【背景技術】
【0002】
産業用及び電装用キャパシタは、高容量、高電圧、及び高信頼性が求められることにより、電解コンデンサ、フィルムコンデンサなどが用いられる。
【0003】
しかし、これらの製品は、熱的安定性に劣り、別途の冷却装置が必要であるため、コストを上昇させる。
【0004】
よって、市場調査では、熱的に安定した複数の積層型キャパシタを結合(Assembly)して高容量化することにより、上記の製品を代替しようとする動きがあることが報告されている。
【0005】
熱的に安定した積層型キャパシタを適用すると、高価な冷却装置を省略することができる。しかし、これは積層型キャパシタのコストが上昇することを意味する。
【0006】
したがって、簡単で信頼性のある積層型キャパシタの結合(Assembly)工程は、高付加価値を創出することができるため、複数の積層型キャパシタを簡単に信頼性を確保しながら結合できる方法が求められている。
【0007】
従来の積層型キャパシタからなる電子部品の中には、フレームを用いて複数の積層型キャパシタを積層する構造の製品がある。
【0008】
しかし、かかる製品の大部分は、積層型キャパシタの積層方向が縦方向または横方向のいずれか一方に定められるため、製品の形態が全般的に縦方向または横方向のいずれか一方のみに長くなった形態となり、安定性が低下するという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献】韓国登録特許第10-1545410号公報
【文献】韓国登録特許第10-1702398号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、複数の積層型キャパシタを結合して一つの製品に構成し、かつ優れた安定性を有する電子部品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一側面は、第1支持部及び上記第1支持部から第1方向に延長される複数の第1延長部を有する第1フレームと、上記第1支持部と向かい合うように配置された第2支持部及び上記第2支持部から第1方向と対向する第2方向に延長され、第1方向に沿って上記第1延長部と交互に離隔して配置される複数の第2延長部を有する第2フレームと、互いに隣接する第1及び第2延長部上に第1及び第2外部電極がそれぞれ接合されるように所定の間隔をおいて配置される複数の積層型キャパシタと、を含む電子部品を提供する。
【0012】
本発明の一実施形態において、上記複数の積層型キャパシタは、上記第1及び第2フレームを挟んで互いに向かい合うように二層に配置されることができる。
【0013】
本発明の一実施形態において、上記複数の積層型キャパシタをカバーする封止部をさらに含むことができる。
【0014】
本発明の一実施形態において、第1フレームにおいて最外側に位置する第1延長部は、上記封止部の一側面と下面に沿って折り曲げられて第1端子となり、上記第2フレームにおいて第1延長部の反対側の最外側に位置する第2延長部は、上記封止部の他側面と下面に沿って折り曲げられて第2端子となる。
【0015】
本発明の一実施形態において、上記封止部は、長さ方向の両面において、対角線に向かい合う一部に第1及び第2フレームが露出しない部分を有することができる。
【0016】
本発明の一実施形態において、上記積層型キャパシタは、長さ方向の両面を介して交互に露出するように積層される第1及び第2内部電極を含む本体を含み、上記第1及び第2内部電極は、上記第1及び第2外部電極とそれぞれ接続されることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明の一実施形態によると、並列に連結された第1及び第2フレームに複数の積層型キャパシタを縦方向及び横方向に積層し結合して正方形に近い一つの製品に構成することにより、安定性を向上させることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の一実施形態による電子部品に適用される積層型キャパシタを概略的に示した斜視図である。
図2図1のI-I'線に沿った断面図である。
図3】本発明の一実施形態による電子部品の斜視図である。
図4図3の正面図である。
図5図3の電子部品において第1及び第2フレームを示した平面図である。
図6図5の第1及び第2フレーム上に複数の積層型キャパシタが設置されたことを示した平面図である。
図7図6を裏返した状態を示した平面図である。
図8図7の構造において第1及び第2フレーム上に複数の積層型キャパシタをさらに設置したことを示した平面図である。
図9図8の構造物を裏返し、封止部を形成したことを示した斜視図である。
図10図9の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、具体的な実施形態及び添付の図面を参照して本発明の好ましい実施形態を説明する。しかし、本発明の実施形態は、様々な他の形態に変形されることができ、本発明の範囲は以下で説明する実施形態に限定されない。また、本発明の実施形態は、当該技術分野で平均的な知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。したがって、図面における要素の形状及び大きさなどは、より明確な説明のために拡大縮小表示(または強調表示や簡略化表示)がされることがある。
【0020】
また、各実施形態の図面に示された同一の思想の範囲内において機能が同一の構成要素は、同一の参照符号を用いて説明する。
【0021】
本発明の実施形態を明確に説明するために方向を定義すると、図面に表示されているX、Y、Zはそれぞれ、長さ方向、幅方向、厚さ方向を示す。ここで、厚さ方向は、積層型キャパシタにおいて誘電体層が積層される積層方向と同一の概念で用いられることができる。
【0022】
また、本実施形態では、説明の便宜のために本体のZ方向に互いに向かい合う面を第1及び第2面と設定し、X方向に互いに向かい合う面を第3及び第4面と設定して説明する。
【0023】
積層型キャパシタ
図1は本発明の一実施形態による電子部品の積層型キャパシタを概略的に示した斜視図であり、図2図1のI-I'線に沿った断面図である。
【0024】
図1及び図2を参照すると、本実施形態の積層型キャパシタ101は、本体110と、第1及び第2外部電極131、132と、を含むことができる。
【0025】
本体110は、複数の誘電体層111をZ方向に積層した後に焼成して形成され、このとき、本体110の形状、寸法、及び誘電体層111の積層数は様々に変更されることができ、本実施形態に示されたものに限定されない。
【0026】
また、本体110を形成する複数の誘電体層111は焼結された状態であり、隣接する誘電体層111の間の境界は、走査電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)を利用せずには確認し難い場合ほど一体化することができる。
【0027】
また、本体110は、キャパシタの容量形成に寄与する部分としての活性領域と、上下マージン部として、上記活性領域の上下にそれぞれ配置された上部及び下部カバーと、を含むことができる。
【0028】
上記活性領域は、誘電体層111を挟んで複数の第1及び第2内部電極121、122をZ方向に繰り返し積層して形成されることができる。
【0029】
このとき、誘電体層111の厚さは、積層型キャパシタ101の容量設計に合わせて任意に変更することができる。
【0030】
また、誘電体層111は、高誘電率を有するセラミック粉末、例えば、チタン酸バリウム(BaTiO)系またはチタン酸ストロンチウム(SrTiO)系粉末を含むことができるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0031】
上部及び下部カバーは、内部電極を含まないことを除いては上記活性領域の誘電体層111と同一の材料及び構成を有することができる。
【0032】
上部及び下部カバーは、単一誘電体層または二つ以上の誘電体層を厚さ方向に上記活性領域の上下にそれぞれ積層して形成することができ、基本的には物理的または化学的ストレスによる第1及び第2内部電極121、122の損傷を防止する役割を果たすことができる。
【0033】
第1及び第2内部電極121、122は、互いに異なる極性を有する電極であり、誘電体層111上に導電性金属を含む導電性ペーストを所定の厚さに印刷して形成することができる。
【0034】
このとき、上記導電性ペーストに含まれる導電性金属は、例えば、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)またはそれらの合金であることができるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0035】
また、上記導電性ペーストの印刷方法は、例えば、スクリーン印刷法またはグラビア印刷法などを用いることができるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0036】
第1及び第2内部電極121、122は、本体110内において誘電体層111の積層方向に沿って互いに対向するように交互に積層されることができる。
【0037】
したがって、第1及び第2内部電極121、122は、誘電体層111を挟んで本体110のX方向の両面に対して交互に露出するように配置されることができる。このとき、第1及び第2内部電極121、122は、中間に配置された誘電体層111によって互いに電気的に絶縁される。
【0038】
また、第1及び第2内部電極121、122において本体110のX方向の両面を介して交互に露出した部分は、第1及び第2外部電極131、132の後述する第1及び第2接続部とそれぞれ機械的に接触し、第1及び第2内部電極121、122はそれぞれ、第1及び第2外部電極131、132と電気的に接続されることができる。
【0039】
したがって、第1及び第2外部電極131、132に電圧が印加されると、互いに対向する第1及び第2内部電極121、122の間に電荷が蓄積される。このとき、積層型キャパシタ101の静電容量は、上記活性領域において第1及び第2内部電極121、122が重なる領域の面積と比例する。
【0040】
また、第1及び第2内部電極121、122の厚さは、用途に応じて決定されることができる。
【0041】
第1及び第2外部電極131、132は、導電性金属を含む導電性ペーストによって形成されることができる。
【0042】
このとき、上記導電性金属は、例えば、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、金(Au)またはそれらの合金であることができるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0043】
かかる第1及び第2外部電極131、132は、第1及び第2接続部131a、132aと、第1及び第2バンド部131b、132bと、を含むことができる。
【0044】
第1及び第2接続部131a、132aは、本体110のX方向の両面にそれぞれ配置された部分であり、第1及び第2バンド部131b、132bは、第1及び第2接続部131a、132aから本体110の実装面である下面一部まで延長されるように形成される部分である。
【0045】
このとき、第1及び第2バンド部131b、132bは、本体110の上面及びY方向の両面の一部の少なくとも一面まで延長されるように形成されることができる。
【0046】
また、本実施形態では、第1及び第2外部電極131、132の第1及び第2バンド部131b、132bが第1及び第2接続部131a、132aから本体110の上面及びY方向の両面の一部までいずれも延長され、本体110の両端部をすべて覆うように形成されたものとして説明しているが、本発明は必ずしもこれに限定されるものではない。
【0047】
電子部品
図3は本発明の一実施形態による電子部品の斜視図であり、図4図3の正面図であり、図5図3の電子部品において第1及び第2フレームを示した平面図であり、図6図5の第1及び第2フレーム上に複数の積層型キャパシタが設置されたことを示した平面図であり、図7図6を裏返した状態を示した平面図であり、図8図7の構造において第1及び第2フレーム上に複数の積層型キャパシタをさらに設置したことを示した平面図であり、図9図8の構造物を裏返し、封止部を形成したことを示した斜視図であり、図10図9の正面図である。
【0048】
図3図10を参照すると、本発明の一実施形態による電子部品100は、第1フレーム140と、第2フレーム150と、複数の積層型キャパシタ101と、を含む。
【0049】
このとき、積層型キャパシタ101は、第1及び第2フレーム140、150によって二つ以上が並列に接続され、一つのキャパシタセットを構成する。
【0050】
第1フレーム140は、X方向に長く形成される第1支持部142と、第1支持部142から一定の間隔をおいてY方向の第1方向に延長される複数の第1延長部141、143と、を含む。
【0051】
このとき、第1延長部のうちX方向の左側の最外側に位置する第1延長部141は、基板などの外部装置と接続する第1端子としての役割を果たすことができる。
【0052】
かかる第1フレーム140は、導電性金属を含む導電性ペーストによって形成されることができる。
【0053】
このとき、上記導電性金属は、例えば、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、金(Au)またはそれらの合金であることができるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0054】
この場合、第1フレーム140の表面には、ニッケル(Ni)/錫(Sn)めっき層または金(Au)めっき層が形成されることができる。
【0055】
第2フレーム150は、第1支持部142とY方向に向かい合うように配置され、X方向に長く形成される第2支持部152及び第2支持部152から第1方向と対向するY方向の第2方向に延長され、X方向に沿って第1延長部141、143と交互に離隔して配置される複数の第2延長部151、153を含む。
【0056】
このとき、第2延長部のうちX方向の右側の最外側に位置する第2延長部151は、基板などの外部装置と接続する第2端子としての役割を果たすことができる。
【0057】
かかる第2フレーム150は、導電性金属を含む導電性ペーストによって形成されることができる。
【0058】
このとき、上記導電性金属は、例えば、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、金(Au)またはそれらの合金であることができるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0059】
この場合、第2フレーム150の表面には、ニッケル(Ni)/錫(Sn)めっき層または金(Au)めっき層が形成されることができる。
【0060】
複数の積層型キャパシタ101は、互いに隣接する第1及び第2延長部上に第1及び第2外部電極131、132の第1及び第2バンド部131b、132bがそれぞれ接合されるように所定の間隔をおいて配置される。
【0061】
このとき、積層型キャパシタ101の第1外部電極131の第1バンド部131bと第1フレーム140の第1延長部141、143との間、第2外部電極132の第2バンド部132bと第2フレーム150の第2延長部151、153との間には、それぞれ導電性接合材が介在することができる。
【0062】
上記導電性接合材は、例えば、半田または伝導性エポキシ樹脂などであることができる。
【0063】
また、複数の積層型キャパシタ101は、第1及び第2フレーム140、150を挟んでZ方向に互いに向かい合うように二層に配置されることができる。
【0064】
また、複数の積層型キャパシタ101をカバーするように形成される封止部160がさらに含まれることができる。
【0065】
かかる封止部160は、例えば、EMCモールディングまたは樹脂からなることができる。
【0066】
これにより、電子部品100に含まれた積層型キャパシタ101を外部衝撃から保護し、製品に発熱または撥水特性を付与することができる。
【0067】
また、封止部は、X方向の両面において、対角線に向かい合う一部に第1及び第2フレームが露出しない部分を有するように構成されることができる。
【0068】
このとき、図4のように、第1フレーム140においてX方向の左側の最外側に位置する第1延長部は、封止部160の側面と下面に沿って折り曲げられて第1端子141'となり、第2フレーム150においてX方向の右側の最外側に位置する第2延長部は、封止部160の側面と下面に沿って折り曲げられて第2端子151'となる。
【0069】
また、第1及び第2端子141'、151'を封止部160から離隔させ、第1及び第2端子141'、151'が基板の曲げ衝撃をより十分に吸収できるようにすることで、製品の曲げ強度を向上させることができる。
【0070】
以下、本発明の電子部品を製造する方法について説明する。
【0071】
まず、図5のように、それぞれ端子として使用するための第1フレーム140と第2フレーム150を、第1延長部141、143と第2延長部151、153が互いに離隔して交差する形態となるように整列して配置する。
【0072】
このとき、第1及び第2フレーム140、150には、ニッケル(Ni)/錫(Sn)めっきまたは金(Au)めっきを行うことができる。
【0073】
次に、図6のように、互いに隣接する第1延長部141、143と第2延長部151、153上に、複数の積層型キャパシタ101を一定の間隔をおいて並列に配置する。このとき、積層型キャパシタ101の第1外部電極131は、第1延長部141、143のいずれかの上に接合されるようにし、第2外部電極132は、第2延長部151、153のいずれかの上に接合されるようにする。
【0074】
次に、図7のように、第1及び第2フレーム140、150に複数の積層型キャパシタ101が付着された構造物をリフロー(reflow)処理するか、オーブン(oven)などで熱処理して接合を完了した後、Z方向に裏返す。
【0075】
次に、図8のように、第1及び第2フレーム140、150の後面において互いに隣接する第1延長部141、143と第2延長部151、153上に複数の積層型キャパシタ101を一定の間隔をおいて並列に追加配置する。このとき、積層型キャパシタ101の第1外部電極131は、第1延長部141、143のいずれかの上に接合されるようにし、第2外部電極132は、第2延長部151、153のいずれかの上に接合されるようにする。
【0076】
このような構造により、複数の積層型キャパシタ101は、第1及び第2フレーム140、150を挟んで二層に積層された形態となる。
【0077】
また、二つの積層型キャパシタ101は、第1及び第2フレーム140、150を挟んで互いに向かい合う位置に接合されることができる。
【0078】
次に、図9及び図10のように、EMCモールディングまたは樹脂コーティングで複数の積層型キャパシタ101をカバーして封止部160を形成する。
【0079】
次に、封止部160の外側に露出した第1フレーム140において左側の最外側に位置する第1延長部141を封止部160の側面と下面に沿って折り曲げて、図3及び図4に示されたような第1端子141'を設けることができ、第2フレーム150において右側の最外側に位置する第2延長部151を封止部160の側面と下面に沿って折り曲げて、図3及び図4に示されたような第2端子151'を設けることができる。
【0080】
このようにして完成された第1及び第2端子141'、151'は、封止部160と基板などに実装される実装部分とを互いに分離させることで、製品の曲げ強度特性を向上させることができる。
【0081】
従来の積層型キャパシタの積層方法は、縦、横のいずれか一方のみにチップを積み上げる。これにより、数十、数百個のチップは積層時に一方向のみに長くなって、基板に実装するときに問題となる恐れがある。
【0082】
本発明では、並列に連結された第1及び第2フレームに積層型キャパシタを種、横方向に積層するため、一方のみに長い形態に形成されず、正方形に近い形態で形成されることにより、電子部品の実装信頼性を付与することができる。
【0083】
したがって、本実施形態による電子機器は、高温及び高容量を必要とする電装/産業製品において、従来の電解コンデンサ及びフィルムコンデンサの代替用として使用することができる。
【0084】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の範囲はこれに限定されず、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的思想から外れない範囲内で多様な修正及び変形が可能であるということは、当技術分野の通常の知識を有する者には明らかである。
本願によれば、以下の各項目もまた開示される。
(項目1)
第1支持部及び前記第1支持部から第1方向に延長される複数の第1延長部を有する第1フレームと、
前記第1支持部と向かい合うように配置された第2支持部及び前記第2支持部から第1方向と対向する第2方向に延長され、第1方向に沿って前記第1延長部と交互に離隔して配置される複数の第2延長部を有する第2フレームと、
互いに隣接する前記第1及び第2延長部上に第1及び第2外部電極がそれぞれ接合されるように所定の間隔をおいて配置される複数の積層型キャパシタと、を含む、電子部品。
(項目2)
前記複数の積層型キャパシタは、前記第1及び第2フレームを挟んで互いに向かい合うように二層に配置される、項目1に記載の電子部品。
(項目3)
前記複数の積層型キャパシタをカバーする封止部をさらに含む、項目1または2に記載の電子部品。
(項目4)
前記第1フレームにおいて最外側に位置する第1延長部は、前記封止部の一側面と下面に沿って折り曲げられて第1端子となり、
前記第2フレームにおいて前記第1延長部の反対側の最外側に位置する第2延長部は、前記封止部の他側面と下面に沿って折り曲げられて第2端子となる、項目3に記載の電子部品。
(項目5)
前記封止部は、長さ方向の両面において、対角線に向かい合う一部に前記第1及び第2フレームが露出しない部分を有する、項目4に記載の電子部品。
(項目6)
前記積層型キャパシタは、長さ方向の両面に対して交互に露出するように積層される第1及び第2内部電極を含む本体を含み、前記第1及び第2内部電極は、前記第1及び第2外部電極とそれぞれ接続される、項目1から5のいずれか一項に記載の電子部品。
【符号の説明】
【0085】
100 電子部品
101 積層型キャパシタ
110 本体
111 誘電体層
121、122 第1及び第2内部電極
131、132 第1及び第2外部電極
131a、132a 第1及び第2接続部
131b、132b 第1及び第2バンド部
140、150 第1及び第2フレーム
141、143 第1延長部
141'、151' 第1及び第2端子
142 第1支持部
151、153 第2延長部
152 第2支持部
160 封止部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
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図10