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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-11
(45)【発行日】2022-10-19
(54)【発明の名称】スロットマシン
(51)【国際特許分類】
   A63F 5/04 20060101AFI20221012BHJP
【FI】
A63F5/04 631
A63F5/04 603E
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2018010890
(22)【出願日】2018-01-25
(65)【公開番号】P2019126614
(43)【公開日】2019-08-01
【審査請求日】2020-12-01
(73)【特許権者】
【識別番号】000144153
【氏名又は名称】株式会社三共
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小倉 敏男
(72)【発明者】
【氏名】平田 征也
【審査官】佐藤 洋允
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-035147(JP,A)
【文献】特開2015-029741(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を複数備え、
前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、複数の可変表示部の表示結果の組合せである表示結果組合せに応じて入賞が発生可能なスロットマシンにおいて、
前記複数の可変表示部は、3つの可変表示部を含み、
前記スロットマシンは、
表示結果組合せを導出させるために操作される導出操作手段と、
特定表示結果組合せを示唆する示唆演出の実行に関する制御を行う示唆演出制御手段と、
前記示唆演出が実行された後、表示結果組合せが導出されたときに実行され得る導出時演出の実行に関する演出制御を行う導出時演出制御手段と、を備え、
前記特定表示結果組合せは、前記3つの可変表示部に特定識別情報が揃う表示結果組合せであり、
第1状況において、前記示唆演出が実行された後、特定操作態様で前記導出操作手段が操作されたときに、前記3つの可変表示部のうちの2つの可変表示部に前記特定識別情報が揃いかつ前記3つの可変表示部のうちの残りの可変表示部が変動表示しているテンパイ状態になるとともに所定音が出力され、該テンパイ状態を経て前記特定表示結果組合せが導出され、
前記第1状況において、前記示唆演出が実行された後、前記特定操作態様とは異なる操作態様で前記導出操作手段が操作されたときに、前記3つの可変表示部のうちの2つの可変表示部に前記特定識別情報が揃いかつ前記3つの可変表示部のうちの残りの可変表示部が変動表示しているテンパイ状態になるとともに前記所定音が出力されず、該テンパイ状態を経て前記特定表示結果組合せとは異なる表示結果組合せが導出され、
第2状況において、前記示唆演出が実行された後、前記特定操作態様で前記導出操作手段が操作されたときに、前記3つの可変表示部のうちの2つの可変表示部に前記特定識別情報が揃いかつ前記3つの可変表示部のうちの残りの可変表示部が変動表示しているテンパイ状態になるとともに前記所定音が出力され、該テンパイ状態を経て前記特定表示結果組合せとは異なる表示結果組合せが導出され、
前記第2状況において、前記示唆演出が実行された後、前記特定操作態様とは異なる操作態様で前記導出操作手段が操作されたときに、前記3つの可変表示部のうちの2つの可変表示部に前記特定識別情報が揃いかつ前記3つの可変表示部のうちの残りの可変表示部が変動表示しているテンパイ状態になるとともに前記所定音が出力されず、該テンパイ状態を経て前記特定表示結果組合せが導出され、
前記導出時演出制御手段は、
前記第1状況において前記示唆演出が実行された後、前記特定操作態様で前記導出操作手段が操作されて前記特定表示結果組合せが導出されたときと前記特定操作態様とは異なる操作態様で前記導出操作手段が操作されて前記特定表示結果組合せとは異なる表示結果組合せが導出されたときとで異なる演出制御を行い、
前記第2状況において前記示唆演出が実行された後、前記特定操作態様で前記導出操作手段が操作されて前記特定表示結果組合せとは異なる表示結果組合せが導出されたときと前記特定操作態様とは異なる操作態様で前記導出操作手段が操作されて前記特定表示結果組合せとは異なる表示結果組合せが導出されたときとで異なる演出制御を行う、スロットマシン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、可変表示部を変動表示した後、可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンに関する。
【背景技術】
【0002】
スロットマシンは、一般に、外周部に識別情報としての複数種類の図柄が描かれたリールを有する可変表示部を備えており、規定の賭数が設定された状態でスタートスイッチが操作されることによりリールが回転開始し、ストップスイッチが操作されてリールの回転が停止したときに入賞ライン上に予め定められた図柄組合せ(たとえば、7-7-7、以下、図柄組合せを表示結果の組合せ、または役とも称する)が導出されることにより入賞が発生する。
【0003】
役の種類としては、小役、特別役、再遊技役といった種類がある。ここで、小役に対応する表示結果が入賞ライン上に導出された場合には、小役の種類ごとに定められた数のメダルが払い出される。特別役に対応する表示結果が入賞ライン上に導出された場合には、レギュラーボーナスやビッグボーナスといった遊技者にとって有利な特別遊技状態に遊技状態が移行可能となる。再遊技役に対応する表示結果が入賞ライン上に導出された場合には、賭数の設定に新たなメダルを消費することなく次のゲームを行うことができる。
【0004】
このようなスロットマシンとして、特典が付与されたときにおいて、3つのリール各々に7図柄を導出させる演出を実行するものがあった(たとえば、特許文献1)。このスロットマシンでは、該演出が実行されたときに、3つのリール各々に7図柄を導出させることができたときには、特典が付与された旨を報知し、3つのリールのいずれかのリールに7図柄とは異なる図柄が導出されたときでも特典が付与された旨を報知していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2016-209256号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、表示結果を示唆する演出を実行したときにおいて遊技の興趣を高める余地があった。
【0007】
この発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、表示結果を示唆する演出について遊技の興趣を向上させるスロットマシンを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を複数備え、
前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、複数の可変表示部の表示結果の組合せである表示結果組合せに応じて入賞が発生可能なスロットマシンにおいて、
前記複数の可変表示部は、3つの可変表示部を含み、
前記スロットマシンは、
表示結果組合せを導出させるために操作される導出操作手段と、
特定表示結果組合せを示唆する示唆演出の実行に関する制御を行う示唆演出制御手段と、
前記示唆演出が実行された後、表示結果組合せが導出されたときに実行され得る導出時演出の実行に関する演出制御を行う導出時演出制御手段と、を備え、
前記特定表示結果組合せは、前記3つの可変表示部に特定識別情報が揃う表示結果組合せであり、
第1状況において、前記示唆演出が実行された後、特定操作態様で前記導出操作手段が操作されたときに、前記3つの可変表示部のうちの2つの可変表示部に前記特定識別情報が揃いかつ前記3つの可変表示部のうちの残りの可変表示部が変動表示しているテンパイ状態になるとともに所定音が出力され、該テンパイ状態を経て前記特定表示結果組合せが導出され、
前記第1状況において、前記示唆演出が実行された後、前記特定操作態様とは異なる操作態様で前記導出操作手段が操作されたときに、前記3つの可変表示部のうちの2つの可変表示部に前記特定識別情報が揃いかつ前記3つの可変表示部のうちの残りの可変表示部が変動表示しているテンパイ状態になるとともに前記所定音が出力されず、該テンパイ状態を経て前記特定表示結果組合せとは異なる表示結果組合せが導出され、
第2状況において、前記示唆演出が実行された後、前記特定操作態様で前記導出操作手段が操作されたときに、前記3つの可変表示部のうちの2つの可変表示部に前記特定識別情報が揃いかつ前記3つの可変表示部のうちの残りの可変表示部が変動表示しているテンパイ状態になるとともに前記所定音が出力され、該テンパイ状態を経て前記特定表示結果組合せとは異なる表示結果組合せが導出され、
前記第2状況において、前記示唆演出が実行された後、前記特定操作態様とは異なる操作態様で前記導出操作手段が操作されたときに、前記3つの可変表示部のうちの2つの可変表示部に前記特定識別情報が揃いかつ前記3つの可変表示部のうちの残りの可変表示部が変動表示しているテンパイ状態になるとともに前記所定音が出力されず、該テンパイ状態を経て前記特定表示結果組合せが導出され、
前記導出時演出制御手段は、
前記第1状況において前記示唆演出が実行された後、前記特定操作態様で前記導出操作手段が操作されて前記特定表示結果組合せが導出されたときと前記特定操作態様とは異なる操作態様で前記導出操作手段が操作されて前記特定表示結果組合せとは異なる表示結果組合せが導出されたときとで異なる演出制御を行い、
前記第2状況において前記示唆演出が実行された後、前記特定操作態様で前記導出操作手段が操作されて前記特定表示結果組合せとは異なる表示結果組合せが導出されたときと前記特定操作態様とは異なる操作態様で前記導出操作手段が操作されて前記特定表示結果組合せとは異なる表示結果組合せが導出されたときとで異なる演出制御を行う。
また、スロットマシンは、以下のような構成であってもよい。
(1) 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、
前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンにおいて、
表示結果を導出させるために操作される導出操作手段(たとえば、ストップスイッチ)と、
特定表示結果(たとえば、図5に示すBARの図柄)を示唆する示唆演出(たとえば、図5に示すBARナビ演出)の実行に関する制御を行う示唆演出制御手段と、
前記示唆演出が実行された後、表示結果が導出されたときに実行され得る導出時演出(たとえば、図5に示すボタン演出の実行)の実行に関する制御を行う導出時演出制御手段とを備え、
前記示唆演出が実行された後、特定操作態様(たとえば、逆押しでありかつ第1停止操作~第3停止操作が全てBAR引込タイミングで行われる態様)で前記導出操作手段が操作されたときに前記特定表示結果が導出される第1状況(たとえば、図5および図6に示すように右BARが当選した状況。右BAR当選ゲームでBARナビ演出が実行されたときに、逆押しでありかつ第1停止操作~第3停止操作が全てBAR引込タイミングで行われると、BAR揃いリプが導出される)と、前記示唆演出が実行された後、前記特定操作態様で前記導出操作手段が操作されても前記特定表示結果とは異なる表示結果が導出される第2状況(たとえば、図7および図8に示すように左BARが当選した状況。左BAR当選ゲームでBARナビ演出が実行されたときに、逆押しすると、BAR揃いリプとは異なるBARテンパイリプが導出される)とがあり、
前記導出時演出制御手段は、前記第2状況において前記示唆演出が実行された後、前記特定操作態様で前記導出操作手段が操作されたときと前記特定操作態様とは異なる操作態様で前記導出操作手段が操作されたときとで異なる制御を行う(たとえば、図8(e3)に示すように、逆押しでかつ第2停止で目押し失敗した場合にはボタン演出を実行する一方、図8(d3)に示すように、逆押しでありかつ第1停止操作~第3停止操作が全てBAR引込タイミングで行われた場合には、該ボタン演出は実行されない)。
【0009】
このような構成によれば、特定操作態様で操作されたときと特定操作態様とは異なる操作態様で操作されたときとで、導出時演出の実行に関する制御として異なる制御が実行される。したがって、第2状況において、導出時演出の実行に関する制御を多様に実行できる。よって、遊技の興趣を向上させることができる。
【0010】
(2) (1)に記載のスロットマシンであって、
前記導出時演出制御手段は、
前記第1状況(たとえば、右BAR当選ゲーム)において、前記示唆演出が実行された後、前記特定操作態様で前記導出操作手段が操作されたときと前記特定操作態様とは異なる操作態様で前記導出操作手段が操作されたときとで異なる制御を実行し(たとえば、図5(b3)に示すように、逆押しでかつ第2停止で目押し失敗した場合にはボタン演出を実行する一方、図5(a3)に示すように、逆押しでありかつ第1停止操作~第3停止操作が全てBAR引込タイミングで行われた場合には、該ボタン演出は実行されない)、
前記示唆演出が実行された後、前記特定操作態様とは異なる操作態様で前記導出操作手段が操作されたときに、前記第1状況と前記第2状況とで同一の制御を実行する(たとえば、図5(b3)および図8(e3)に示すように、右BAR当選ゲームおよび左BAR当選ゲームのいずれであっても、逆押しでかつ第2停止操作で目押し失敗した場合には、同一のボタン演出が実行される)。
【0011】
このような構成によれば、示唆演出が実行された後、特定操作態様とは異なる操作態様で導出操作手段が操作されたときには、導出時演出の実行に関する制御として同一の制御が実行されることから、該同一の制御により、第1状況および第2状況のいずれであるのかといった緊張感を遊技者に抱かせることができる。
【0012】
(3) (1)または(2)に記載のスロットマシンであって、
導出を許容する表示結果を決定する(たとえば、内部抽選)事前決定手段をさらに備え、
前記示唆演出制御手段は、
前記事前決定手段の決定結果が特定決定結果(たとえば、右BAR当選または左BAR当選)であり、かつ特定条件(特典が付与されていることにより成立する条件)が成立したときに前記示唆演出の実行に関する制御(たとえば、BARナビ演出)を実行し、
前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果であり、かつ前記特定条件が成立していいないとき(たとえば、特典が付与されていないとき)に前記特定表示結果とは異なる表示結果を導出させるための操作態様を示唆する所定演出の実行に関する制御(たとえば、図2の「特典が付与されていない場合」の欄に示す通常リプナビ演出)を実行する。
【0013】
このような構成によれば、特定表示結果を導出させるべきではない状況において、特定表示結果を導出させることを低減させることができる。
【0014】
(4) (3)に記載のスロットマシンであって、
前記示唆演出の演出態様の種類数は第1数(たとえば、図4に示すように、BARナビ演出の背景色は3種類)であり、
前記所定演出の演出態様の種類数は前記第1数よりも少ない第2数である(たとえば、図4の※印に示すように、通常リプナビ演出の背景色は1種類である)。
【0015】
このような構成によれば、演出態様の種類数が示唆演出と所定演出とで同数のスロットマシンと比較して、示唆演出と所定演出との演出データの合計容量を削減することができる。
【0016】
(5) (3)または(4)に記載のスロットマシンであって、
所定状態(たとえば、図9に示すように、通常区間)と特定状態(たとえば、有利区間)とを含む複数種類の状態のうちいずれかの状態に制御する状態制御手段(たとえば、メイン制御部41)と、
前記特定状態であるときに、該特定状態であることを示唆する示唆手段(たとえば、図9(B)に示す有利区間ランプ)とをさらに備え、
前記示唆演出制御手段は、前記特定状態に制御されていることを条件として、前記事前決定手段の決定結果が特定決定結果であり、かつ特定条件が成立したときに示唆演出の実行に関する制御を実行する(たとえば、図9(C)に示すように、有利区間の移行中に、特典が付与されており、かつ右BARまたは左BARが当選したときに、BARナビ演出を実行する)。
【0017】
このような構成によれば、特定状態に制御されていることを条件に示唆演出の実行に関する制御を実行することから、特定状態での遊技の興趣を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】(a)は、本実施形態に係るスロットマシンの正面図であり、(b)は、スロットマシンの主な内部構成の一例を示す図である。
図2】BARリプ当選ゲーム(その1)を示す図である。
図3】BARリプ当選ゲーム(その2)を示す図である。
図4】BARナビ演出の背景決定テーブルを示す図である。
図5】BARリプ当選ゲームでの演出遷移(その1)を示す図である。
図6】BARリプ当選ゲームでの演出遷移(その2)を示す図である。
図7】BARリプ当選ゲームでの演出遷移(その3)を示す図である。
図8】BARリプ当選ゲームでの演出遷移(その4)を示す図である。
図9】有利区間中の制御を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明に係るスロットマシンを実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
【0020】
[スロットマシンの構成]
図1(a)は、本実施形態に係るスロットマシン1の正面図であり、図1(b)は、スロットマシン1の主な内部構成の一例を示す図である。
【0021】
図1(a)に示すように、スロットマシン1は、前面扉1bに液晶表示器51が設けられている。前面扉1bにおける液晶表示器51の下方には、透視窓3が形成されている。遊技者は、この透視窓3を介して筐体1a内部に並設されているリール2L,2C,2Rを視認可能である。各リールには、各々が識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で配列されている。3つのリール2L,2C,2Rにはそれぞれ所定個数(たとえば、21個)の図柄が配列されている。
【0022】
図1(a)に示すように、前面扉1bには、遊技媒体(メダル)が投入されるメダル投入部4と、記憶されている遊技用価値(クレジット)の範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6と、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7と、リールの回転をそれぞれ停止する際に操作されるストップスイッチ8L,8C,8Rと、演出に用いられる演出ボタン56となどが設けられている。スタートスイッチ7への操作を「レバーオン操作」ともいう。
【0023】
前面扉1bには、遊技に関する情報を報知する遊技用表示部13が設けられている。遊技用表示部13には、メダルの払出枚数やエラー時にエラーコード、またはストップスイッチ8L,8C,8Rの操作態様に対応する操作情報などが表示される遊技補助表示器12と、ランプを点灯することで後述する有利区間中であることを報知する有利区間ランプ19となどが設けられている。ストップスイッチ8L,8C,8Rの操作態様には、ストップスイッチ8L,8C,8Rを操作する順番(操作手順,押し順)と、ストップスイッチ8L,8C,8Rを操作するタイミング(操作タイミング)とが含まれる。本実施の形態においては、ストップスイッチ8L,8C,8Rの操作態様に対応する情報(後述するナビ情報)として、押し順に対応する数字やアルファベットが、遊技補助表示器12によって7セグメント表示される。有利区間ランプ19は、有利区間中であるときには点灯し、有利区間中でないときには消灯する。
【0024】
スロットマシン1においてゲームを行う場合、遊技者は、メダルをメダル投入部4に投入するかMAXBETスイッチ6の操作などにより規定数の賭数を設定する。これにより、入賞ラインLNが有効となり、かつスタートスイッチ7への操作が有効となり、ゲームが開始可能な状態となる。賭数設定済の状態でメダルが投入された場合には、その分はクレジットとして加算される。
【0025】
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7が操作されると、リール2L,2C,2Rが回転して図柄が変動表示され、ストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されると対応するリールの回転が停止することで、透視窓3の上中下段に3つの図柄が表示結果として導出表示される。入賞ラインLN上に入賞役の図柄組合せが停止することで入賞が発生した場合、入賞に応じて所定枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算されるか、またはクレジットが上限数に達した場合にはメダル払出口9からメダルが払い出される。
【0026】
なお、スロットマシン1における“ゲーム”とは、狭義には、スタートスイッチ7が操作されてから全てのリールが停止するまでをいうが、ゲームを行う際にスタートスイッチ7の操作前の賭数設定や、全てのリールの停止後にメダルの払い出しや遊技状態の移行も行われるので、これらの付随的な処理も広義には“ゲーム”に含まれる。また、ゲームを単位遊技という場合もある。
【0027】
図1(b)に示すように、スロットマシン1の内部には、遊技の進行を制御するメイン制御部41と、演出を制御するサブ制御部91となどが設けられている。メイン制御部41は、各種処理を実行するメインCPU41aと、各種データを記憶するRAM41cとなどを備える。サブ制御部91は、各種処理を実行するメインCPU91aと、各種データを記憶するRAM91cとなどを備える。サブ制御部91は、メイン制御部41から送信されるコマンドに従って演出を制御する。
【0028】
メイン制御部41は、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、またはストップスイッチ8L,8C,8Rに対する操作を検出する。メイン制御部41は、遊技用表示部13に含まれる遊技補助表示器12の7セグメント表示、および有利区間ランプ19の点灯または消灯を制御する。サブ制御部91は、演出ボタン56に対する操作を検出する。サブ制御部91は、液晶表示器51の画像表示、およびボーナスランプ60の点灯または消灯を制御する。なお、図1(b)は、あくまで一例であり、スロットマシン1の内部にはその他の構成も設けられている。
【0029】
また、本実施形態のスロットマシンでは、ストップスイッチが操作されたときに、該ストップスイッチに対応するリールについて最大で4コマの図柄を引き込むことができる。BAR図柄は、3つのリールそれぞれにおいて、1つ配置されている。したがって、遊技者のストップスイッチの操作タイミングによっては、入賞ラインLN上にBAR図柄を引込める場合と、入賞ラインLN上にBAR図柄を引込めない場合とがある。以下では、入賞ラインLN上にBAR図柄を引込めるタイミングを「BAR引込タイミング」といい、入賞ラインLN上にBAR図柄を引込めないタイミングを「BAR引込不可タイミング」という。また、後述する右BARまたは左BARが当選したゲームにおいて、BAR引込不可タイミングで操作することをBARについて「目押し失敗」ともいう。
【0030】
また、リプレイ図柄は、3つのリールそれぞれにおいて、5コマ以内に配置されている。したがって、したがって、遊技者のストップスイッチの操作タイミングに関わらず、入賞ラインLN上にリプレイ図柄を引込むことができる。
【0031】
また、本実施形態では、回転を開始した3つのリール2L、2C、2Rのうち、最初に停止するリールを第1停止リールと称し、また、その停止を第1停止と称する。同様に、2番目に停止するリールを第2停止リールと称し、また、その停止を第2停止と称し、3番目に停止するリールを第3停止リールと称し、また、その停止を第3停止と称する。なお、3つのリール2L、2C、2Rのうち、左リール2Lを第1停止することを左第1停止、中リール2Cを第1停止することを中第1停止、右リール2Rを第1停止することを右第1停止と称する。また、本実施形態において、順押しとは、左リール2Lを第1停止させた後に、中リール2Cを第2停止させる操作手順をいう。順挟み押しとは、左リール2Lを第1停止させた後に、右リール2Rを第2停止させる操作手順をいう。中左押しとは、中リール2Cを第1停止させた後に、左リール2Lを第2停止させる操作手順をいう。中右押しとは、中リール2Cを第1停止させた後に、右リール2Rを第2停止させる操作手順をいう。逆挟み押しとは、右リール2Rを第1停止させた後に、左リール2Lを第2停止させる操作手順をいう。逆押しとは、右リール2Rを第1停止させた後に、中リール2Cを第2停止させる操作手順をいう。
【0032】
また、以下では、第1停止操作および第2停止操作において同一の図柄が導出されることを「該図柄がテンパイする」という。たとえば、第1停止操作および第2停止操作において、入賞ラインLN上にBARが導出されることを「BARがテンパイする」という。
【0033】
また、メイン制御部41は、有利状態として、AT(アシストタイム)に関する制御を実行可能である。メイン制御部41は、AT抽選でATに制御すると決定した場合にATに制御する。AT中では、押し順役が当選したゲームでは、操作手順を特定可能な情報を報知するナビ演出を実行するための処理を実行する。また、ATでは、付与されたATゲーム数(AT残りゲーム数ともいう。)に亘って、ナビ演出が実行される。AT中では、押し順小役または押し順リプレイ(図示せず)が当選したゲームでは、遊技者にとって有利な操作手順(たとえば、メダルを付与する小役を導出する手順)を報知する。したがって、ATは、遊技者にとって有利となる状態となる。また、AT抽選またはAT上乗せ抽選での当選確率が所定確率である低確状態と、AT当選確率が所定確率よりも高い特定確率である高確状態とがある。
【0034】
次に、本実施形態の抽選対象役(当選役)について説明する。内部抽選により抽選される対象役を抽選対象役または当選役という。この内部抽選は、レバーオン操作時に実行される。また、入賞役が入賞するためには、その役が内部抽選により当選している必要がある。
【0035】
次に、本実施形態の入賞役を説明する。本実施形態の入賞役は、特別役、小役、および再遊技役が含まれる。特別役はボーナスへの移行を伴う役である。小役は、メダルの付与を伴う役である。再遊技役(リプレイともいう。)は、再遊技の付与を伴う役である。再遊技とは、遊技用価値(たとえば、クレジット)を消費することなく次の遊技を開始可能にすることをいう。
【0036】
本実施形態のリプレイは、BAR揃いリプ、BARテンパイリプ、通常リプなどを含む。BAR揃いリプは、3つのリールそれぞれの入賞ラインLN上に、BARが揃うリプレイである。BAR揃いリプが導出されることにより、遊技者に対して、「特典が付与されたこと」、または、「将来的に特典が付与されること」を示唆(報知)できる。本実施形態では、特典が付与されて、事後的に、BAR揃いリプを導出させることで、該特典が付与されたことを示唆する構成となっている。特典は、特典付与抽選(たとえば、乱数抽選)において特典が付与されることが決定されたときに付与される。特典付与抽選は、抽選条件が成立したときに実行される。抽選条件は、たとえば、特定役が当選することにより成立する条件、特定役が入賞することにより成立する条件、および消化ゲーム数が消化したことにより成立する条件などのうち少なくとも1つを含む。また、通常リプは、3つのリールそれぞれの入賞ラインLN上に、リプレイが揃うリプレイなどを含む。
【0037】
BARテンパイリプは、第1停止リールおよび第2停止リールではBARが導出し、第3停止リールでBARとは異なる図柄(たとえば、リプレイ)が導出するリプレイである。つまり、第1停止操作ではBARが導出し、第2停止操作ではBARが導出し、第3停止操作ではBARとは異なる図柄が導出されることによりBARテンパイリプが導出される。BARテンパイリプは、特典が付与されなかったことを示唆する役である。
【0038】
次に、通常区間と有利区間とについて説明する。通常区間は、ナビ情報を報知不可能な区間である。有利区間は、ナビ情報を報知可能な区間であり、ストップスイッチ8L,8C,8Rの操作態様を遊技者に指示する指示機能(ナビ)に係る性能を持つ区間である。有利区間においては、メダルの最大払出枚数が得られる入賞が発生するナビが少なくとも1回実行される。具体的には、押し順小役に当選したときに、正解手順を報知するナビが実行される。有利区間は、最大払出枚数が得られる入賞が発生するナビが少なくとも1回実行される点で、通常区間よりも遊技者にとって有利な区間(状態)である。有利区間への移行は、所定の条件が成立したときに当選する。本実施の形態においては、メイン制御部41は、通常区間において、所定の有利区間移行役に当選したときに、有利区間に移行する。また、有利区間に移行されたゲームにおいて有利区間ランプ19が点灯する。該点灯により、有利区間に移行されたことを遊技者に示唆できる。
【0039】
[右BARリプ当選ゲームと左BARリプ当選ゲームとの制御(その1)]
図2は、本実施形態の当選役の一部を示すものである。図2の例では、当選役として、右BARリプと左BARリプとを含む。以下では、右BARリプと左BARリプとをそれぞれ、「右BAR」、「左BAR」という場合もある。図2を用いて、「右BAR」と「左BAR」との制御(その1)を説明する。
【0040】
図2のリール制御の欄に示すように、右BARが当選したゲーム(以下、「右BAR当選ゲーム」という。)において、逆押し操作されかつ第1停止操作~第3停止操作がいずれもBAR引込タイミングで操作されたときには、BAR揃いリプが導出される。つまり、「BAR-BAR-BAR」が導出される。
【0041】
また、右BAR当選ゲームにおいて、順押し操作されかつ第1停止操作および第2停止操作がいずれもBAR引込タイミングで操作されたときに、BARがテンパイする。さらに、第3停止操作については操作タイミングに関わらず、BARとは異なる図柄であるリプレイが導出される。つまり、「BAR-BAR-リプレイ」が導出される。
【0042】
また、3つのリールがその他の操作態様で操作されたときには、通常リプが導出される。その他の操作態様は、BAR揃いリプおよびBARテンパイリプのいずれも導出させない操作態様である。以下ではその他の操作態様を、特殊操作態様ともいう。
【0043】
また、右BAR当選ゲームにおいて、所定タイミングでナビ演出が実行される。ここで、所定タイミングとは、たとえば、レバーオン時である。つまり、ナビ演出は、遊技者のストップスイッチの操作に先立って実行される。右BAR当選ゲームにおいて、特典が付与されている場合には、逆押しのBARナビ演出が実行される。ここで、逆押しのBARナビ演出とは、逆押しでありかつ第1停止操作~第3停止操作が全てBAR引込タイミングでストップスイッチを操作させる旨を示唆する演出であって、操作することによりBAR揃いリプが導出され得ることを示唆する演出である。逆押しのBARナビ演出は、たとえば、図5(a1)に示す画面を表示する演出である。図5(a1)では、たとえば、BARの図柄と、該BARの右位置に「を狙え」という文字と、右位置を始点として左方向に向いている矢印とが表示されている。逆押しのBARナビ演出は、図5(a)のような表示をすることにより、逆押しでBARを揃えさせる旨を示唆(報知)する。
【0044】
逆押しのBARナビ演出を視認した遊技者は、逆押し操作であり、かつBAR引込タイミングで第1停止操作~第3停止操作を実行したときに、BAR揃いリプが導出される。該BAR揃いリプの導出により、特典が付与されたことを示唆できる。
【0045】
また、右BAR当選ゲームにおいて、特典が付与されていない場合には、順押しのBARナビ演出と、通常リプナビ演出とのうちいずれか一方が実行される。順押しのBARナビ演出とは、順押しでありかつ第1停止操作~第3停止操作が全てBAR引込タイミングでストップスイッチを操作させる旨を示唆する演出であって、操作することによりBAR揃いリプが導出され得ることを示唆する演出である。順押しのBARナビ演出と、通常リプナビ演出とのうちいずれを実行するかは、たとえば、乱数抽選で決定される。
【0046】
順押しのBARナビ演出とは、順押しでBARを揃えさせる旨を示唆(報知)する演出である。順押しのBARナビ演出は、たとえば、図7(a1)に示すように、BARの図柄と、該BARの右位置に「を狙え」という文字と、左位置を始点として右方向に向いている矢印とが表示されている。順押しのBARナビ演出は、このような表示をすることにより、順押しでBARを揃えさせる旨を示唆(報知)する。
【0047】
また、通常リプナビ演出は、順押しおよび逆押し以外の押し順(4つの押し順)のうちのいずれか1つを報知する演出である。
【0048】
順押しのBARナビ演出が実行されたときにおいて、該順押しのBARナビ演出を視認した遊技者は、順押し操作であり、かつBAR引込タイミングで第1停止操作および第2停止操作を実行したときに、BARがテンパイし、さらに、第3停止操作については操作タイミングに関わらず、BARとは異なる図柄であるリプレイが導出される。つまり、BARテンパイリプとして、「BAR-BAR-リプレイ」が導出される。該BARテンパイリプの導出により、特典が付与されていなかったことを示唆できる。
【0049】
また、通常リプナビ演出が実行されたときにおいて、該通常リプナビ演出通りに操作すると、通常リプが入賞する。
【0050】
図2のリール制御の欄に示すように、左BARが当選したゲーム(以下、「左BAR当選ゲーム」という。)において、順押し操作されかつ第1停止操作~第3停止操作がいずれもBAR引込タイミングで操作されたときには、BAR揃いリプが導出される。つまり、「BAR-BAR-BAR」が導出される。
【0051】
また、左BAR当選ゲームにおいて、逆押し操作されかつ第1停止操作および第2停止操作がいずれもBAR引込タイミングで操作されたときに、BARがテンパイする。さらに、第3停止操作については操作タイミングに関わらず、BARとは異なる図柄であるリプレイが導出される。つまり、「リプレイ-BAR-BAR」が導出される。
【0052】
また、3つのリールがその他の操作態様(特殊操作態様)で操作されたときには、通常リプが導出される。
【0053】
また、左BAR当選ゲームにおいて、レバーオン時でナビ演出が実行される。左BAR当選ゲームにおいて、特典が付与されている場合には、順押しのBARナビ演出が実行される。ここで、順押しのBARナビ演出とは、順押しでBARを揃えさせる旨を示唆(報知)する演出である。
【0054】
順押しのBARナビ演出を視認した遊技者は、順押し操作であり、かつBAR引込タイミングで第1停止操作~第3停止操作を実行したときに、BAR揃いリプが導出される。該BAR揃いリプの導出により、特典が付与されたことを示唆できる。
【0055】
また、左BAR当選ゲームにおいて、特典が付与されていない場合には、逆押しのBARナビ演出と、通常リプナビ演出とのうちいずれか一方が実行される。逆押しのBARナビ演出と、通常リプナビ演出とのうちいずれを実行するかは、たとえば、乱数抽選で決定される。
【0056】
逆押しのBARナビ演出とは、逆押しでBARを揃えさせる旨を示唆(報知)する演出である。
【0057】
逆押しのBARナビ演出が実行されたときにおいて、該逆押しのBARナビ演出を視認した遊技者は、逆押し操作であり、かつBAR引込タイミングで第1停止操作および第2停止操作を実行したときに、BARがテンパイし、さらに、第3停止操作については操作タイミングに関わらず、BARとは異なる図柄であるリプレイが導出される。つまり、BARテンパイリプとして、「リプレイ-BAR-BAR」が導出される。該BARテンパイリプの導出により、特典が付与されていなかったことを示唆できる。
【0058】
また、通常リプナビ演出が実行されたときにおいて、該通常リプナビ演出通りに操作すると、通常リプが入賞する。
【0059】
以下では、逆押しのBARナビ演出と順押しのBARナビ演出とをまとめて「BARナビ演出」という。また、右BAR当選ゲームおよび左BAR当選ゲームをまとめて「BARリプ当選ゲーム」ともいう。
【0060】
なお、右BAR当選ゲームまたは左BAR当選ゲームにおいて、導出される表示結果は、図2に記載のリール制御に起因するものであり、ナビ演出に起因するものではない。たとえば、右BARが当選して、かつ順押しのBARナビ演出が実行された場合(つまり、特典が付与されていなかった場合)において、逆押し操作(BARナビ演出で報知されている押し順とは異なる押し順)であり、かつBAR引込タイミングで第1停止操作~第3停止操作が実行されたときには、BAR揃いリプが導出されることになる(図6(f4)参照)。
【0061】
[右BARリプ当選ゲームと左BARリプ当選ゲームとの制御(その2)]
次に、図3を用いて、右BARリプ当選ゲームと左BARリプ当選ゲームとの制御(その2)を説明する。まず、第2停止時の制御について説明する。
【0062】
図3に示すように、右BARリプ当選ゲームまたは左BARリプ当選ゲームにおいて、BARナビ演出で報知された操作態様でストップスイッチが操作された場合において、第2停止したときには、BARがテンパイする。この場合には、該BARがテンパイしていることを示唆するテンパイ処理を実行する。該テンパイ処理は、たとえば、テンパイ音をスピーカから出力する処理を含む(たとえば、図5(a2)参照)。また、テンパイ処理として、テンパイした旨の画像(たとえばキャラ画像)を液晶表示器51に表示するようにしてもよい。本実施形態では、テンパイ音は、たとえば、「ピローン」という音である。このように、テンパイ音を出力することにより、BARがテンパイしたことを、導出された表示結果のみならず、音の出力により、遊技者に認識させることができる。したがって、遊技の興趣を向上させることができる。
【0063】
また、右BARリプ当選ゲームまたは左BARリプ当選ゲームにおいて、BARナビ演出で報知された操作態様(押し順)とは異なる操作態様でストップスイッチが操作された場合でも、第2停止したときには、BARがテンパイする場合がある。たとえば、右BAR当選ゲームにおいて、順押し操作であり、かつBAR引込タイミングで第1停止操作および第2停止操作が実行された場合である。この場合には、BARは、テンパイするが、テンパイ処理(テンパイ音の出力)を実行しない。
【0064】
次に、第3停止時の制御について説明する。特典が付与されているBARリプ当選ゲームにおいて、BARナビ演出で報知された操作態様で第1停止操作~第3停止操作が実行された場合には、BAR揃いリプが導出される。この場合には、獲得演出も実行される。この獲得演出は、特典が付与されたことを報知する演出(特典を獲得したことを報知する演出)である。本実施形態では、たとえば、図5(a3)に示すように、「WIN!おめでとう!」といった文字を表示する演出である。
【0065】
また、特典が付与されていないBARリプ当選ゲームにおいて、BARナビ演出で報知された操作態様でストップスイッチが操作された場合には、BAR揃いリプは導出されずBARテンパイリプが導出される。この場合には、残念演出も実行される。この残念演出は、特典が付与されなかったことを報知する演出(特典を獲得できなかったことを報知する演出)である。本実施形態では、たとえば、図6(d3)に示すように、「LOSE!残念!」といった文字を表示する演出である。
【0066】
特典が付与されているBARリプ当選ゲームにおいて、BARナビ演出で報知された操作態様とは異なる操作態様で第3停止操作が操作された場合には、BAR揃いリプとは異なる表示結果、たとえば、BARテンパイリプまたは通常リプが導出する。BAR揃いリプとは異なる表示結果が導出されたときには、所定演出としてボタン演出が実行される。
【0067】
ここで、ボタン演出は、操作部(演出ボタン56)を操作する旨を遊技者に促進(要求)する演出である。ボタン演出は、たとえば、図5(b3)に示すように、「押せ!」という文字と、演出ボタン56に対応するボタン画像とを表示する演出である。また、ボタン演出は、BARリプ当選ゲームにおいて、該BARリプ当選ゲームで実行されたBARナビ演出で報知された操作態様とは異なる操作態様で操作されたときに実行される演出である。ここで、BARナビ演出で報知された操作態様とは異なる操作態様とは、BARナビ演出で報知された押し順とは異なる押し順で操作すること、およびBARナビ演出で報知された押し順通りではあるが目押し失敗したことを含む。
【0068】
また、ボタン演出は、BARリプ当選ゲームにおいて、該BARリプ当選ゲームで実行されたBARナビ演出で報知された操作態様とは異なる操作態様で操作されたときに、必ず実行する演出としてもよく、所定確率で実行する演出としてもよい。該ボタン演出が実行されたときに、遊技者により、演出ボタン56が操作されると、結果演出が実行される。結果演出は、ATが付与されていたか否かの結果を示す演出である。結果演出は、獲得演出と残念演出とを含む。この場合には、結果演出として獲得演出が実行される。
【0069】
特典が付与されていないBARリプ当選ゲームにおいて、BARナビ演出で報知された操作態様とは異なる操作態様で第3停止操作が操作された場合には、BARテンパイリプとは異なる表示結果、たとえば、BAR揃いリプまたは通常リプが導出する。また、BARテンパイリプとは異なる表示結果が導出されたときには、ボタン演出が実行される。該ボタン演出が実行されたときに、遊技者により、演出ボタン56が操作されると、結果演出として残念演出が実行される。
【0070】
なお、ボタン演出が実行されたときにおいて、所定期間(たとえば、10秒間)、演出ボタン56が操作されなかった場合には、該所定期間経過時に結果演出を実行するようにしてもよく、変形例として該結果演出を実行しないようにしてもよい。
【0071】
[BARナビ演出の背景画像の色]
次に、BARナビ演出の背景の決定について説明する。図4は、BARナビ演出の背景決定テーブルの一例を示す図である。このテーブルは、サブ制御部91の所定記憶領域に記憶されている。サブ制御部91が、該テーブルを用いて、BARナビ演出の背景色を決定して、該決定された背景色でBARナビ演出を実行する。
【0072】
図4の例では、特典が付与されていることに関する期待度に応じた背景色が決定される。図4の例では、期待度として、低期待度、高期待度、確定とがある。低期待度とは、特典が付与されている期待度(確率)が低いことをいう。高期待度とは、特典が付与されている期待度(確率)が高いことをいう。確定とは、特典が付与されていることが確定していることをいう。
【0073】
特典が付与されていることに関する期待度が低期待度である場合には、背景色は白色であることが決定される。また、特典が付与されていることに関する期待度が高期待度である場合には、背景色は赤色であることが決定される。特典が付与されていることに関する期待度が確定である場合には、背景色は金色であることが決定される。
【0074】
たとえば、特典が付与されているときには、背景色の決定確率は、たとえば、金色の決定確率>赤色の決定確率>白色の決定確率となる。また、赤色の決定確率>金色の決定確率>白色の決定確率としてもよい。また、特典が付与されていないときには、たとえば、背景色の決定確率は、白色の決定確率>赤色の決定確率となる。特典が付与されていないときには、金色には決定されない。このように、本実施形態では、特典が付与されているか否かに応じて背景色が決定される。なお、変形例として、付与されている特典(または付与される特典)の有利量に応じて背景色を決定するようにしてもよい。
【0075】
このように、本実施形態では、BARナビ演出の背景色は、3種類ある。一方、図4の※印にも記載されているように、通常リプナビ演出の背景色は1種類(たとえば、白色)である。
【0076】
[演出の遷移]
次に、図5図8を用いて、本実施形態の演出の遷移を説明する。図5(a1)~図8(f4)それぞれの図において、上段は、液晶表示器51の表示画面を示し、下段はリールを示す。また、該リールの図柄は、入賞ラインLN上の図柄を示す。また、下段のリールでの下方向の矢印はリールが回転していることを示す。
【0077】
図5は、特典が付与されており、右BAR当選ゲームでBAR揃いリプを導出させるナビ演出を実行する場合を示す図である。図5(a1)では、レバーオン操作時に、逆押しのBARナビ演出が実行された場合を示す。
【0078】
図5(a2)は、右第1停止、および中第2停止が共にBAR引込タイミングで実行されたとき示す図である。これは、逆押しで第2停止操作までが実行されたということであり、逆押しのBARナビ演出で報知している押し順で操作された場合である。この場合には、右リールおよび中リールでBARがテンパイしている。また、該テンパイしたことにより、テンパイ音が出力される。
【0079】
図5(a3)は、左第3停止がBAR引込タイミングで実行されたとき示す図である。この場合には、左リールにBARが導出されることからBAR揃いリプが導出される。また、獲得演出が実行される。BAR揃いリプの導出、および獲得演出の実行により、特典が付与されたことを遊技者に示唆できる。
【0080】
図5(b1)では、図5(a1)と同様に、レバーオン操作時に、逆押しのBARナビ演出が実行された場合を示す。
【0081】
図5(b2)は、逆押し操作されて、右第1停止は、BAR引込タイミングで実行されたが、中第2停止は目押し失敗した場合を示す。この場合には、右リールではBARが導出されているが、中リールではリプレイが導出している。この場合には、テンパイ音は出力されない。
【0082】
また、本実施形態では、BARリプ当選ゲームにおいて、第1停止および第2停止のいずれかで目押し失敗されると第3停止の操作タイミングに関わらずリプレイが導出される。図5(b3)では、左第3停止が実行されて、左リールにリプレイが導出されている。また、ボタン演出も実行される。該ボタン演出の実行中に演出ボタン56が操作されると、図5(b4)に示すように、結果演出として獲得演出が実行される。
【0083】
図5(c1)では、図5(a1)と同様に、レバーオン操作時に、逆押しのBARナビ演出が実行された場合を示す。
【0084】
図5(c2)は、左第1停止、および中第2停止が共にBAR引込タイミングで実行されたとき示す図である。これは、順押しで第2停止操作が実行されたということであり、逆押しのBARナビ演出で報知している操作態様(押し順)とは異なる操作態様で操作された場合である。この場合には、左リールおよび中リールでBARがテンパイする。しかしながら、該テンパイしたとしても、テンパイ音は出力されない。
【0085】
また、図2などでも説明したように、右BAR当選ゲームで順押しされたときには、第3操作タイミングがいずれのタイミングであるかに関わらず(右第3停止がBAR引込タイミングで実行されたとしても)、右リールにはリプレイが導出される。つまり、図5(c3)に示すように、第3操作タイミングがいずれのタイミングであるかに関わらず、BARテンパイリプが導出される。さらに、ボタン演出も実行される。該ボタン演出の実行中に演出ボタン56が操作されると、図5(c4)に示すように、結果演出として獲得演出が実行される。
【0086】
図6は、特典が付与されておらず、右BAR当選ゲームでBAR揃いリプを導出させないナビ演出を実行する場合を示す図である。図6(d1)では、レバーオン操作時に、順押しのBARナビ演出が実行された場合を示す。
【0087】
図6(d2)は、左第1停止、および中第2停止が共にBAR引込タイミングで実行されたとき示す図である。これは、順押しで第2停止操作までが実行されたということであり、順押しのBARナビ演出で報知している押し順で操作された場合である。この場合には、左リールおよび中リールでBARがテンパイしている。また、該テンパイしたことにより、テンパイ音が出力される。
【0088】
また、図2などでも説明したように、右BAR当選ゲームで順押しされたときには、第3操作タイミングがいずれのタイミングであるかに関わらず(右第3停止がBAR引込タイミングで実行されたとしても)、右リールにはリプレイが導出される。つまり、図6(d3)に示すように、第3操作タイミングがいずれのタイミングであるかに関わらず、BARテンパイリプが導出される。また、残念演出が実行される。BAR揃いテンパイリプの導出、および残念演出の実行により、特典が付与されていなかったことを遊技者に示唆できる。
【0089】
図6(e1)では、図6(d1)と同様に、レバーオン操作時に、順押しのBARナビ演出が実行された場合を示す。
【0090】
図6(e2)は、順押し操作されて、左第1停止は、BAR引込タイミングで実行されたが、中第2停止は目押し失敗した場合を示す。この場合には、左リールではBARが導出されているが、中リールではリプレイが導出している。この場合には、テンパイ音は出力されない。
【0091】
また、図6(e3)では、右第3停止が実行されて、右リールにリプレイが導出されている。このBAR-リプレイ-リプレイは、通常リプである。また、ボタン演出も実行される。該ボタン演出の実行中に演出ボタン56が操作されると、図6(e4)に示すように、結果演出として残念演出が実行される。該通常リプの導出、および残念演出の実行により、特典が付与されていなかったことを遊技者に示唆できる。
【0092】
図6(f1)では、図6(d1)と同様に、レバーオン操作時に、順押しのBARナビ演出が実行された場合を示す。
【0093】
図6(f2)は、右第1停止、および中第2停止が共にBAR引込タイミングで実行されたとき示す図である。これは、逆押しで第2停止操作が実行されたということであり、順押しのBARナビ演出で報知している操作態様(押し順)とは異なる操作態様で操作された場合である。この場合には、右リールおよび中リールでBARがテンパイする。しかしながら、該テンパイしたとしても、テンパイ音は出力されない。
【0094】
図6(f3)は、BAR引込タイミングで第3停止が実行されたときを示す図である。この場合には、特典が付与されていないにも関わらずBAR揃いリプが導出されてしまう。また、ボタン演出が実行される。該ボタン演出の実行中に演出ボタン56が操作されると、図6(f4)に示すように、結果演出として残念演出が実行される。BAR揃いリプが導出されてしまっているものの、残念演出の実行により、特典が付与されていなかったことを遊技者に示唆できる。
【0095】
図7は、特典が付与されており、左BAR当選ゲームでBAR揃いリプを導出させるナビ演出を実行する場合を示す図である。図7(a1)では、レバーオン操作時に、順押しのBARナビ演出が実行された場合を示す。
【0096】
図7(a2)は、左第1停止、および中第2停止が共にBAR引込タイミングで実行されたとき示す図である。これは、順押しで第2停止操作までが実行されたということであり、順押しのBARナビ演出で報知している押し順で操作された場合である。この場合には、左リールおよび中リールでBARがテンパイしている。また、該テンパイしたことにより、テンパイ音が出力される。
【0097】
図7(a3)は、右第3停止がBAR引込タイミングで実行されたとき示す図である。この場合には、右リールにBARが導出されることからBAR揃いリプが導出される。また、獲得演出が実行される。BAR揃いリプの導出、および獲得演出の実行により、特典が付与されたことを遊技者に示唆できる。
【0098】
図7(b1)では、図7(a1)と同様に、レバーオン操作時に、順押しのBARナビ演出が実行された場合を示す。
【0099】
図7(b2)は、順押し操作されて、左第1停止は、BAR引込タイミングで実行されたが、中第2停止は目押し失敗した場合を示す。この場合には、左リールではBARが導出されているが、中リールではリプレイが導出している。この場合には、テンパイ音は出力されない。
【0100】
また、本実施形態では、BARリプ当選ゲームにおいて、第1停止および第2停止のいずれかで目押し失敗されると第3停止の操作タイミングに関わらずリプレイが導出される。図7(b3)では、右第3停止が実行されて、右リールにリプレイが導出されている。また、ボタン演出も実行される。該ボタン演出の実行中に演出ボタン56が操作されると、図7(b4)に示すように、結果演出として獲得演出が実行される。
【0101】
図7(c1)では、図7(a1)と同様に、レバーオン操作時に、順押しのBARナビ演出が実行された場合を示す。
【0102】
図7(c2)は、右第1停止、および中第2停止が共にBAR引込タイミングで実行されたとき示す図である。これは、逆押しで第2停止操作が実行されたということであり、順押しのBARナビ演出で報知している操作態様(押し順)とは異なる操作態様で操作された場合である。この場合には、右リールおよび中リールでBARがテンパイする。しかしながら、該テンパイしたとしても、テンパイ音は出力されない。
【0103】
また、図2などでも説明したように、左BAR当選ゲームで逆押しされたときには、第3操作タイミングがいずれのタイミングであるかに関わらず(左第3停止がBAR引込タイミングで実行されたとしても)、左リールにはリプレイが導出される。つまり、図7(c3)に示すように、第3操作タイミングがいずれのタイミングであるかに関わらず、BARテンパイリプが導出される。さらに、ボタン演出も実行される。該ボタン演出の実行中に演出ボタン56が操作されると、図7(c4)に示すように、結果演出として獲得演出が実行される。
【0104】
図8は、特典が付与されておらず、左BAR当選ゲームでBAR揃いリプを導出させないナビ演出を実行する場合を示す図である。図8(d1)では、レバーオン操作時に、逆押しのBARナビ演出が実行された場合を示す。
【0105】
図8(d2)は、右第1停止、および中第2停止が共にBAR引込タイミングで実行されたとき示す図である。これは、逆押しで第2停止操作までが実行されたということであり、逆押しのBARナビ演出で報知している押し順で操作された場合である。この場合には、右リールおよび中リールでBARがテンパイしている。また、該テンパイしたことにより、テンパイ音が出力される。
【0106】
また、図2などでも説明したように、左BAR当選ゲームで逆押しされたときには、第3操作タイミングがいずれのタイミングであるかに関わらず(左第3停止がBAR引込タイミングで実行されたとしても)、左リールにはリプレイが導出される。つまり、図8(d3)に示すように、第3操作タイミングがいずれのタイミングであるかに関わらず、BARテンパイリプが導出される。また、残念演出が実行される。BAR揃いテンパイリプの導出、および残念演出の実行により、特典が付与されていなかったことを遊技者に示唆できる。
【0107】
図8(e1)では、図8(d1)と同様に、レバーオン操作時に、逆押しのBARナビ演出が実行された場合を示す。
【0108】
図8(e2)は、逆押し操作されて、右第1停止は、BAR引込タイミングで実行されたが、中第2停止は目押し失敗した場合を示す。この場合には、右リールではBARが導出されているが、中リールではリプレイが導出している。この場合には、テンパイ音は出力されない。
【0109】
また、図8(e3)では、左第3停止が実行されて、左リールにリプレイが導出されている。このリプレイ-リプレイ-BARは、通常リプである。また、ボタン演出も実行される。該ボタン演出の実行中に演出ボタン56が操作されると、図8(e4)に示すように、結果演出として残念演出が実行される。該通常リプの導出、および残念演出の実行により、特典が付与されていなかったことを遊技者に示唆できる。
【0110】
図8(f1)では、図8(d1)と同様に、レバーオン操作時に、逆押しのBARナビ演出が実行された場合を示す。
【0111】
図8(f2)は、左第1停止、および中第2停止が共にBAR引込タイミングで実行されたとき示す図である。これは、順押しで第2停止操作が実行されたということであり、逆押しのBARナビ演出で報知している操作態様(押し順)とは異なる操作態様で操作された場合である。この場合には、左リールおよび中リールでBARがテンパイする。しかしながら、該テンパイしたとしても、テンパイ音は出力されない。
【0112】
図8(f3)は、BAR引込タイミングで第3停止が実行されたときを示す図である。この場合には、特典が付与されていないにも関わらずBAR揃いリプが導出されてしまう。また、ボタン演出が実行される。該ボタン演出の実行中に演出ボタン56が操作されると、図8(f4)に示すように、結果演出として残念演出が実行される。BAR揃いリプが導出されてしまっているものの、残念演出の実行により、特典が付与されていなかったことを遊技者に示唆できる。
【0113】
[BARナビ演出の実行について]
図9は、BARナビ演出の実行などについて示したものである。図9(A)に示すように、通常区間に制御されているときにおいて、タイミングT1で有利区間に移行されたとする。また、有利区間に移行されたゲームにおいて、図9(B)に示すように、有利区間ランプ19が点灯する。
【0114】
該有利区間において、タイミングT2で特典が付与されたとする。ここでは、特典は、ATゲームの付与、ATゲームの上乗せ、高確状態(AT抽選またはAT上乗せ抽選での当選確率が高くなる状態)への移行などを含む。また、タイミングT2の時点では、特典が付与されたことは報知されない。
【0115】
その後、タイミングT3において、右BARまたは左BARが当選したとする。この場合には、BARナビ演出が実行される。該BARナビ演出が実行されたゲームにおいて、獲得演出が実行される(図5(a3)、および図5(b4)参照)。この獲得演出により、特典が付与されたことを報知できる。
【0116】
[効果について]
(1-1) 本実施形態では、示唆演出(たとえば、BARナビ演出)が実行された後、特定操作態様(たとえば、逆押しでありかつ第1停止操作~第3停止操作が全てBAR引込タイミングで行われる態様)でストップスイッチが操作されたときにBAR揃いリプが導出される状況がある。この状況を第1状況ともいう。この第1状況は、たとえば、図5および図6に示すように右BARが当選した状況であり、該右BARが当選ゲームでBARナビ演出が実行されたときに、特定操作態様で操作すると、BAR揃いリプが導出される状況である。
【0117】
一方、この特定操作態様でストップスイッチが操作されてもBAR揃いリプとは異なるBARテンパイリプが導出される状況がある。この状況を第2状況ともいう。この第2状況は、たとえば、図7および図8に示すように左BARが当選した状況であり、左BAR当選ゲームでBARナビ演出が実行されたときに、特定操作態様で操作すると、BAR揃いリプとは異なるBARテンパイリプが導出される状況である。
【0118】
さらに、第2状況、たとえば、左BARが当選している状況において、BARナビ演出が実行された後には、特定操作態様でストップスイッチが操作されたときと特定操作態様とは異なる操作態様でストップスイッチが操作されたときとで異なる演出制御が実行される。たとえば、図8(e3)に示すように、逆押しでかつ第2停止で目押し失敗した場合にはボタン演出を実行する一方、図8(d3)に示すように、逆押しでありかつ第1停止操作~第3停止操作が全てBAR引込タイミングで行われた場合には、該ボタン演出は実行されない。
【0119】
また、たとえば、左BARが当選している状況において、図8(d2)および図8(f2)に示すように、逆押しでかつ第2停止で目押し失敗した場合にはテンパイ音は出力あれない一方、図8(d2)に示すように、逆押しでありかつ第1停止操作~第3停止操作が全てBAR引込タイミングで行われた場合には、テンパイ音は出力される。
【0120】
このように、特定操作態様で操作されたときと特定操作態様とは異なる操作態様で操作されたときとで、異なる演出制御を実行する(本実施形態では、ボタン演出が実行される場合と、ボタン演出が実行されない場合とがある)。したがって、第2状況において、多様な演出制御を実行できる。よって、遊技の興趣を向上させることができる。
【0121】
(1-2) また、第1状況(たとえば、右BAR当選ゲーム)において、BARナビ演出が実行された後、特定操作態様でストップスイッチが操作されたときと、特定操作態様とは異なる操作態様でストップスイッチが操作されたときとで異なる演出制御を実行する。たとえば、図5(b3)に示すように、逆押しでかつ第2停止で目押し失敗した場合にはボタン演出を実行する一方、図5(a3)に示すように、逆押しでありかつ第1停止操作~第3停止操作が全てBAR引込タイミングで行われた場合には、該ボタン演出は実行されない。したがって、第1状況においても、多様な演出制御を実行できる。よって、遊技の興趣を向上させることができる。
【0122】
また、示唆演出が実行された後、特定操作態様とは異なる操作態様でストップスイッチが操作されたときに、第1状況と第2状況とで同一の演出制御を実行する。たとえば、図5(b3)および図8(e3)に示すように、右BAR当選ゲームおよび左BAR当選ゲームのいずれであっても、逆押しでかつ第2停止操作で目押し失敗した場合には、同一のボタン演出が実行される。
【0123】
したがって、該同一の演出制御(たとえば、ボタン演出)の実行により第1状況および第2状況のいずれであるのかに関する緊張感を遊技者に抱かせることができる。
【0124】
(1-3) また、導出を許容する表示結果を決定する(たとえば、内部抽選)事前決定手段をさらに備える。事前決定手段の決定結果が特定決定結果(たとえば、右BAR当選または左BAR当選)であり、かつ特定条件(特典が付与されていることにより成立する条件)が成立したときに示唆演出(たとえば、BARナビ演出)を実行する。
【0125】
また、事前決定手段の決定結果が特定決定結果であり、かつ特定条件が成立していいないとき(たとえば、特典が付与されていないとき)に特定表示結果とは異なる表示結果を導出させるための操作態様を示唆する所定演出(たとえば、図2の「特典が付与されていない場合」の欄に示す通常リプナビ演出)を実行する。
【0126】
仮に、特典が付与されていない状態で、右BAR当選または左BAR当選したときにおいて、BAR揃いリプを導出させるためのナビ演出を実行する場合、または、何らナビ演出を実行しない場合には、遊技者の操作によりBAR揃いリプが導出されてしまうという状況(以下、「特殊状況」という。)が生じてしまう。この特殊状況においては、特典が付与されていないにも関わらず、BAR揃いリプが導出している状況であることから、遊技者は誤認してしまう。そこで、特典が付与されていない状態で、右BAR当選または左BAR当選したときにおいては、通常リプナビ演出を実行することにより、通常リプレイを入賞させる通常リプナビ演出を実行する。したがって、遊技者に、BAR揃いリプを導出させないように促進できる。よって、BAR揃いリプを導出させるべきではない状況(つまり、特典が付与されていない状況)において、BAR揃いリプを導出させることを低減させることができる。
【0127】
(1-4) また、BARナビ演出の演出態様(たとえば、背景色)の種類数は第1数(たとえば、図4に示すように、BARナビ演出の背景色は3種類)である。一方、通常リプナビ演出の演出態様の種類数は第1数よりも少ない第2数である(たとえば、図4の※印に示すように、通常リプナビ演出の背景色は1種類である)。
【0128】
したがって、演出態様の種類数が示唆演出(BARナビ演出)と所定演出(通常リプナビ演出)とで同数のスロットマシンと比較して、示唆演出と所定演出との演出データの合計容量を削減することができる。
【0129】
(1-5) また、メイン制御部41は、所定状態(たとえば、図9に示すように、通常区間)と特定状態(たとえば、有利区間)とを含む複数種類の状態のうちいずれかの状態に制御する。また、特定状態であるときに、該特定状態であることを示唆する示唆手段(たとえば、図9(B)に示す有利区間ランプ)を備える。
【0130】
サブ制御部91は、有利区間に制御されていることを条件として、事前決定手段の決定結果が特定決定結果であり、かつ特定条件が成立したときに示唆演出を実行する(たとえば、図9(C)に示すように、有利区間の移行中に、特典が付与されており、かつ右BARまたは左BARが当選したときに、BARナビ演出を実行する)。
【0131】
このような構成によれば、特定状態(有利区間)に制御されていることを条件に示唆演出(BARナビ演出)を実行することから、特定状態での遊技の興趣を向上させることができる。
【0132】
(2-1) また、示唆演出が実行された後、全ての可変表示部の変動表示が停止する以前において特定操作態様に基づいて導出操作手段が操作されており(たとえば、図5(a2)に示すように、逆押しで第1停止操作および第2停止操作がBAR引込タイミングで行われており)、特定表示結果組合せの一部である一部表示結果(たとえば、図5(a2)に示すように、中リールおよび右リールでBARがテンパイしている表示結果)が導出されている第3状況がある。また、示唆演出が実行された後、全ての可変表示部の変動表示が停止する以前において特定操作態様とは異なる特殊操作態様に基づいて導出操作手段が操作されており(たとえば、図5(c2)に示すように、順押しで第1停止操作および第2停止操作がBAR引込タイミングで行われており)、特定表示結果組合せの一部である一部表示結果(たとえば、図5(c2)に示すように、中リールおよび左リールでBARがテンパイしている表示結果)が導出されている第4状況がある。
また、サブ制御部91は、示唆演出が実行された後、一部表示結果(BARがテンパイしている表示結果)が導出された場合、特殊操作態様に基づいてストップスイッチが操作されているときには特定演出(たとえば、テンパイ音の出力)を実行しない一方、特定操作態様で導出操作手段が操作されているときには特定演出(たとえば、テンパイ音の出力)を実行する。
【0133】
たとえば、第3状況であるとき、つまり、図5(a2)の場合にテンパイ音を出力することにより、BAR揃いリプが導出されることに対する期待感を向上させることができる。一方で、第4状況であるとき、つまり、図5(c2)の場合では、右ストップスイッチをBAR引込タイミングで操作したとしても、図5(c3)に示すように、BAR揃いは導出されない(BARテンパイリプが導出される)。仮に、図5(c)の場合に、テンパイ音を出力すると、実際にはBAR揃いリプが導出されないにも関わらず、BAR揃いリプが導出されることに対する期待感を遊技者に抱かせてしまう。換言すると、第4状況であるのに、「第3状況である」といった期待感を遊技者に抱かせてしまい、結果的に、状況を遊技者が誤認してしまう。そこで、図5(c2)の場合に、テンパイ音を出力しない。これにより、図5(c2)の場合であっても、テンパイ音の観点で、「BAR揃いリプが導出されることに対する期待感」を抱かせないようにすることができ、結果として、状況を遊技者が誤認してしまうことを防止できる。したがって、BARがテンパイした場合の遊技の興趣を向上させることができる。
【0134】
また、図6(f2)の場合でも、テンパイ音を出力させない。図6(f2)の状況では、第3停止されたときに、BAR揃いリプは導出されるものの、特典が付与されていない。仮に、図6(f2)の場合に、テンパイ音を出力すると、実際は、特典が付与されていないにも関わらず、テンパイ音の出力の観点で、「特典が付与されていること」に対する期待感を遊技者に抱かせてしまい、結果的に、状況を遊技者が誤認してしまう。つまり、実際は、特典が付与されてない状況であるのに、特典が付与されている状況であると遊技者が誤認してしまう。そこで、図6(f2)の場合に、テンパイ音を出力しない。これにより、図6(f2)の場合であっても、テンパイ音の観点で特典が付与されていることに対する期待感を抱かせないようにすることができ、結果として、状況を遊技者が誤認してしまうことを防止できる。したがって、BARがテンパイした場合の遊技の興趣を向上させることができる。
【0135】
(2-2) 内部抽選の結果が特定決定結果(たとえば、図2に示すように、右BARの当選)である場合に第1操作態様(たとえば、逆押しであり、かつ第1停止操作~第3停止操作がいずれもBAR引込タイミングでの操作)でストップスイッチが操作されたときに、特定表示結果組合せ(たとえば、BAR揃いリプ)が導出される。また、内部抽選の決定結果が特定決定結果である場合に第2操作態様(たとえば、順押しであり、かつ第1停止操作および第2停止操作がいずれもBAR引込タイミングでの操作)でストップスイッチが操作されたときに、特定表示結果組合せとは異なる表示結果組合せであって特定表示結果組合せの一部を含む表示結果組合せ(たとえば、BARテンパイリプ)が導出される。
【0136】
また、内部抽選の決定結果が特定決定結果でありかつ遊技者にとって有利となるときには(たとえば、特典が付与されているときには)、示唆演出(BARナビ演出)として、第1操作態様でストップスイッチを操作する演出を実行する(たとえば、図2に示すように、右BARが当選し、かつ特典が付与されているときには、逆押しのBARナビ演出を実行する)。
【0137】
また、内部抽選の結果が特定決定結果でありかつ遊技者にとって有利とならないときには(たとえば、特典が付与されていないときには)、示唆演出として、第2操作態様でストップスイッチを操作する演出を実行する(たとえば、図2に示すように、右BARが当選し、かつ特典が付与されていないときには、順押しのBARナビ演出を実行する)。
【0138】
このような構成によれば、事前決定手段の決定結果が特定決定結果であるときにおいて、第1操作態様が示唆される場合と第2操作態様が示唆される場合とを生じさせることができる。たとえば、図2に示すように、右BARが当選しているときには、特典が付与されているときには、逆押しのBARナビ演出が実行され、特典が付与されていないときには、順押しのBARナビ演出が実行される。したがって、遊技の興趣を向上させることができる。
【0139】
[変形例]
以上、本発明における主な実施の形態を説明してきたが、本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形例について説明する。
【0140】
(1) 本実施形態では、第1状況は、右BARが当選した状況であるとし、第2状況は、左BARが当選した状況であるとして説明した。しかしながら、第1状況および第2状況は他の状況であってもよい。たとえば、第1状況は、右BARが当選した状況としてもよく、第2状況は、左BARおよび右BARのいずれも当選していない状況としてもよい。
【0141】
また、本実施形態では、当選役は、右BARと左BARとがあるとして説明した。しかしながら、当選役は他の当選役としてもよい。当選役は、たとえば、BAR揃いリプと、BARテンパイリプとしてもよい。BAR揃いリプ当選ゲームでは、たとえば、所定態様で操作(たとえば、逆押しでの操作)が実行されたときに、BAR揃いリプが導出され、所定態様以外の態様での操作であれば、通常リプレイが導出する。また、BARテンパイリプ当選ゲームでは、たとえば、所定態様で操作(たとえば、逆押しでの操作)が実行されたときに、BARテンパイリプが導出され、それ以外の操作であれば、通常リプレイが導出する。
【0142】
また、特典が付与されているときにおいて、BAR揃いリプが当選したときには、所定態様での操作を促進するナビ演出を実行する。該ナビ演出で報知された所定態様での操作が実行されると、BAR揃いリプを導出する。これにより、特典が付与されたことを報知できる。特典が付与されているときにおいて、BARテンパイリプが当選したときには、ナビ演出を実行しないか、もしくは、所定態様とは異なる態様での操作を促進するナビ演出を実行する。該ナビ演出で報知された所定態様とは異なる態様での操作が実行されると、通常リプを導出する。
【0143】
また、特典が付与されていないときにおいて、BARテンパイリプが当選したときには、所定態様での操作を促進するナビ演出を実行する。該ナビ演出で報知された所定態様での操作が実行されると、BARテンパイリプを導出する。これにより、特典が付与されていなかったことを報知できる。特典が付与されていないときにおいて、BAR揃いリプが当選したときには、ナビ演出を実行しないか、もしくは、所定態様とは異なる態様での操作を促進するナビ演出を実行する。該ナビ演出で報知された所定態様とは異なる態様での操作が実行されると、通常リプを導出する。
【0144】
このような構成である場合には、第1状況は、BAR揃いリプが当選した状況としてもよく、第2状況は、BARテンパイリプが当選した状況としてもよい。
【0145】
(2) また、本実施形態では、特定操作態様とは異なる操作態様で操作されたときには、ボタン演出を実行する一方、該特定操作態様で操作されたときには、ボタン演出を実行しないとして説明した。つまり、特定操作態様で操作されたときと特定操作態様とは異なる操作態様で操作されたときとで、異なる演出制御を実行する事項を説明した。この事項について、第1状況および第2状況のうちの少なくとも一方において、特定操作態様で操作されたときには、第1演出制御(たとえば、第1演出)を実行し、特定操作態様とは異なる操作態様で操作されたときには、第1制御とは異なる第2演出制御(たとえば、第2演出)を実行してもよい。また、第1状況および第2状況のうちの少なくとも一方において、特定操作態様で操作されたときには演出制御(所定演出)を実行する一方、特定操作態様とは異なる操作態様で操作されたときには演出制御(所定演出)を実行しないようにしてもよい。
【0146】
本実施形態では、第3停止時で表示結果組合せが導出されたとき(3つのリールが停止したとき)に、所定演出としてボタン演出が実行されるとして説明した。しかしながら、該所定演出が実行される実行契機は、他の契機としてもよい。たとえば、該他の契機は、第1停止されたとき(1つ目のリールが停止したとき)としてもよく、第2停止されたとき(2つ目のリールが停止したとき)としてもよい。また、所定演出が実行される実行契機を他の契機であるとしたとしても、第1状況および第2状況のうちの少なくとも一方において、特定操作態様で操作されたときと特定操作態様とは異なる操作態様で操作されたときとで、異なる演出制御を実行するようにしてもよい。
【0147】
(3) 本実施形態のBARナビ演出の演出態様は、BARナビ演出の背景色に関する態様であるとして説明した。BARナビ演出の演出態様は、BARナビ演出の他の事項に関する態様としてもよい。たとえば、該他の事項は、BARナビ演出で表示される文字の色としてもよく、BARナビ演出で表示されるキャラの種類としてもよい。また、BARナビ演出の演出態様は3種類であり、通常リプナビ演出の演出態様は1種類であるとして説明した。しかしながら、BARナビ演出の演出態様の種類数は、通常リプナビ演出の演出態様の種類数よりも多ければ他の種類数としてもよい。たとえば、BARナビ演出の演出態様は4種類であり、通常リプナビ演出の演出態様は2種類としてもよい。
【0148】
(4) 本実施形態では、特典付与に関する報知は、特典が付与された後に、BAR揃いリプの導出により実行されるとして説明した。しかしながら、特典付与に関する報知は以下のようにしてもよい。たとえば、BARリプの当選を契機に、特典付与抽選が実行され、該特典付与抽選により所定確率(たとえば、70%)で、特典が付与されるようにしてもよい。この場合において、BARリプが当選して、特典付与抽選が実行されて、特典が付与された場合には、BAR揃いリプを導出させるBARナビ演出を実行する一方、特典が付与されなかった場合には、通常リプナビ演出またはBAR揃いリプを導出させないBARナビ演出を実行する。このような構成であっても本実施形態と同様の効果を奏する。
【0149】
(5) 本実施形態では、図9でも説明したように、BARナビ演出は、有利区間中に実行されるとして説明した。しかしながら、有利区間とは異なる区間でも実行するようにしてもよい。たとえば、通常区間中でもBARリプが当選したときにはBARナビ演出を実行するようにしてもよい。
【0150】
(6) 本実施形態では、特定操作態様でストップスイッチが操作されたときと特定操作態様とは異なる操作態様でストップスイッチが操作されたときとで異なる制御が実行され、該制御とは、ボタン演出などの演出制御(サブ制御部91による制御)であるとして説明した。しかしながら、該制御は、如何なる制御であってもよく、たとえば、メイン制御部41による制御としてもよい。たとえば、特定操作態様でストップスイッチが操作されたときには、メイン制御部41が遊技用表示部13のいずれかのランプを点灯させ、特定操作態様とは異なる操作態様でストップスイッチが操作されたときには、メイン制御部41は遊技用表示部13のいずれのランプも点灯させないようにしてもよい。
【0151】
(7) 本実施形態では、BARを揃えさせることを示唆する示唆演出として、BARナビ演出を例示した。しかしながら、示唆演出は他の演出としてもよい。たとえば、スロットマシン1の前面の所定位置において、揃えさせる図柄(BAR)に対応する発光部を備え、該発光部を発光させるようにしてもよい。このような構成であっても、BARを揃えさせる旨を遊技者に示唆できる。
【0152】
(8) 本実施形態では、BAR揃いリプを導出させる特定操作態様は、BARリプに対応する押し順(たとえば、右BARであれば逆押し)で、かつ第1停止操作~第3停止操作がBAR引込タイミングで操作する態様であるとして説明した。しかしながら、特定操作態様は、BARリプに対応する押し順であれば、ストップスイッチの操作タイミングに関わらないとしてもよい。また、特定操作態様は、第1停止操作~第3停止操作の少なくとも1つがBAR引込タイミングであれば、押し順に関わらないとしてもよい。
【0153】
(9) また、当選役として、所定操作態様で第1停止操作~第3停止操作したときにBAR揃いリプが導出される第1役と、該所定操作態様で第1停止操作~第3停止操作したときにBARテンパイリプが導出される第2役とを含ませるようにしてもよい。第1役または第2役が当選したゲームで、所定操作態様を示唆する示唆演出が実行されたときには、所定操作態様において第2停止操作したときに、BARがテンパイする。該テンパイによりテンパイ音が出力される。
【0154】
また、第1役または第2役が当選したゲームにおいて、示唆演出が実行されたとき、および示唆演出が実行されていないときのいずれにおいても、所定操作態様とは異なる操作態様で操作されたときには、ライン上にBARがテンパイする場合がある。このラインとは、入賞ラインと、該入賞ラインとは異なるライン(無効ライン)の双方を含む。
【0155】
これは、たとえば、図柄の配列の関係上、ハズレ表示結果(何らの入賞を発生させない表示結果)として、BARがテンパイした表示結果が導出されるようにリールの図柄が配列されている場合である。このようなテンパイがなされた場合でもテンパイ音を出力しないことが好ましい。仮に、テンパイ音を出力すると、実際は、BAR揃いリプが導出されない状況であるにもかかわらず、「BAR揃いリプが導出されるという期待感」を遊技者に抱かせてしまう。そうすると、結果として、実際は、BAR揃いリプが導出されない状況であるにもかかわらず、BAR揃いリプが導出されるという状況と遊技者は、誤認してしまう。このようなテンパイがなされた場合でもテンパイ音を出力しないことにより、このような誤認が生じることを防止できる。
【0156】
(10) 本実施形態では、BARがテンパイするラインは、入賞ラインであるとして説明した。しかしながら、BARがテンパイするラインは、無効ラインとしてもよい。
【0157】
なお、上述した本実施の形態および変形例における各種構成、各種処理、各種処理のタイミングなどは、適宜組合せることができる。
【0158】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0159】
1 スロットマシン、2L,2C,2R リール、4 メダル投入部、8L,8C,8R ストップスイッチ、9 メダル払出口、12 遊技補助表示器、13 遊技用表示部、19 有利区間ランプ、41 メイン制御部、41a メインCPU、41c RAM、51 液晶表示器、56 演出用スイッチ、60 ボーナスランプ、91 サブ制御部、91a サブCPU、91c RAM。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9