(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-11
(45)【発行日】2022-10-19
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20221012BHJP
【FI】
A63F7/02 304D
(21)【出願番号】P 2018092782
(22)【出願日】2018-05-14
【審査請求日】2021-04-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000144153
【氏名又は名称】株式会社三共
(73)【特許権者】
【識別番号】598018432
【氏名又は名称】株式会社ジェイビー
(72)【発明者】
【氏名】小倉 敏男
(72)【発明者】
【氏名】神林 康男
【審査官】河本 明彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-193888(JP,A)
【文献】特開2013-188324(JP,A)
【文献】特開2011-078627(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技を行うことが可能な遊技機であって、
複数の発光態様が現出可能とされた発光手段と、
前記発光手段と異なり、複数の演出態様が現出可能とされた演出手段と、
動作検出部を有し、遊技者の動作を検出可能な動作検出手段と、
前記動作検出部が設けられ、開閉可能な扉体と、
前記動作検出手段によって遊技者の動作が検出された場合に、前記発光手段にて動作検出時発光態様を現出させるとともに、前記演出手段にて動作検出時演出態様を現出させる動作検出時協働報知制御手段と、
前記扉体が開放された場合に前記発光手段にて開放時発光態様を現出させる扉開放時報知制御手段と、
前記発光手段にて前記開放時発光態様が現出されている場合に、前記動作検出手段によって遊技者の動作が検出されたときに、前記発光手段にて前記動作検出時発光態様が現出することを制限するとともに
前記開放時発光態様の現出を継続し、前記演出手段にて前記動作検出時演出態様を現出させる特殊協働報知制御手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
遊技機として、遊技者の動作を検出するための演出ボタン等を備える遊技機がある(例えば、特許文献1参照)。この遊技機では、保守のためにホール従業員が遊技機の扉を開くことができるようになっているため、前記扉が開放している場合は、ホール従業員が前述の演出ボタン等を無意識に操作したとしても、前記演出ボタン等の操作に起因する演出が発生しないようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に開示されている遊技機は、前記扉が開放している場合において、ホール従業員が前述の演出ボタン等を無意識に操作した場合のみならず、遊技者が前述の演出ボタン等を意識的に操作したときも前記演出ボタン等の操作に起因する演出が発生しないようになっているため、遊技者の興趣を低下させることとなっている。
【0005】
本発明は、上記事情の鑑みてなされたものであり、保守の為に設けられた扉が開放している場合であっても遊技興趣を向上させることができる遊技機を提供することを目的とする。
【0006】
(1)本発明は、上記目的を達成するためになされたものであり、本発明の一態様である遊技機は、遊技を行うことが可能な遊技機であって、
複数の発光態様が現出可能とされた発光手段(例えば、ボタンランプWL31など)と、
前記発光手段と異なり、複数の演出態様が現出可能とされた演出手段(例えば、第二盤ランプ装置1922、スピーカ1110L,1110Rなど)と、
動作検出部を有し、遊技者の動作を検出可能な動作検出手段と、
前記動作検出部が設けられ、開閉可能な扉体(例えば、ガラス扉W1など)と、
前記動作検出手段によって遊技者の動作が検出された場合に(例えば、
図41など)、前記発光手段にて動作検出時発光態様(例えば、ボタン発光態様Cなど)を現出させるとともに、前記演出手段にて動作検出時演出態様(例えば、16連発光態様C1、予告音:操作後対応など)を現出させる動作検出時協働報知制御手段(例えば、演出制御基板1900など)と、
前記扉体が開放された場合(例えば、
図43など)に前記発光手段にて開放時発光態様(例えば、ボタン発光態様E)を現出させる扉開放時報知制御手段(例えば、演出制御基板1900など)と、
前記発光手段にて前記開放時発光態様が現出されている場合(例えば、
図45におけるボタン発光態様Eが現出している場合)に、前記動作検出手段によって遊技者の動作が検出されたときに、前記発光手段にて前記動作検出時発光態様が現出することを制限するとともに
前記開放時発光態様の現出を継続し、前記演出手段にて前記動作検出時演出態様を現出させる特殊協働報知制御手段(例えば、演出制御基板1900など)と、を備えることを特徴とする。
【0007】
このような構成によれば、保守の為に設けられた扉が開放している場合であっても遊技興趣を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】ホールコンピュータの構成およびホールコンピュータに入力される信号の一例を示すブロック図である。
【
図2-1】本実施形態におけるパチンコ遊技機の盤面を示す正面図である。
【
図2-2】本実施形態におけるの盤面に設けられたランプ装置を示す図である。
【
図3-1】本実施形態における遊技枠開放時におけるパチンコ遊技機の斜視図である。
【
図3-2】本実施形態におけるの遊技枠に設けられたランプ装置等を示す図である。
【
図4】パチンコ遊技機の主要な基板構成例を示すブロック図である。
【
図5】演出制御コマンドの内容の一例などを示す説明図である。
【
図6-1】主基板の側にてカウントされる遊技用乱数を例示する説明図である。
【
図6-2】各表示結果決定テーブルの構成例を示す説明図である。
【
図7】変動パターンのカテゴリ及び変動パターンの内容を例示する説明図である。
【
図8】電源投入時の処理の一例を示すフローチャートである。
【
図9】タイマ割込時の処理の一例を示すフローチャートである。
【
図10】特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。
【
図11-1】始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。
【
図11-2】遊技制御用データの格納エリアの構成例を示す図である。
【
図12】特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。
【
図13】特別図柄大当り判定処理の一例を示すフローチャートである。
【
図14】大当り種別判定処理の一例を示すフローチャートである。
【
図15】変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。
【
図16】特別図柄停止処理の一例を示すフローチャートである。
【
図17-1】最初の大入賞口開放前プロセスタイマ設定処理の一例を示すフローチャートである。
【
図17-2】最初の大入賞口開放前プロセスタイマ及び当り開始指定コマンド決定テーブルを例示する説明図である。
【
図18-1】大当り種別が第1大当りと判定された場合に用いるテーブルである。
【
図18-2】大当り種別が第2大当りと判定された場合に用いるテーブルである。
【
図18-3】大当り種別が第3大当りと判定された場合に用いるテーブルである。
【
図19】大入賞口開放前処理の一例を示すフローチャートである。
【
図20-1】大入賞口開放中処理の一例を示すフローチャートである。
【
図20-2】大入賞口開放中処理の一例を示すフローチャートである。
【
図21-1】大入賞口開放後処理の一例を示すフローチャートである。
【
図21-2】大入賞口開放後処理の一例を示すフローチャートである。
【
図22】大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。
【
図23】高確率フラグセット処理の一例を示すフローチャートである。
【
図24】時短フラグセット処理の一例を示すフローチャートである。
【
図25】ストーリー設定処理の一例を示すフローチャートである。
【
図26】普通図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。
【
図27】情報出力処理の一例を示すフローチャートである。
【
図28】演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。
【
図29】コマンド解析処理の一例を示すフローチャートである。
【
図30】演出制御用データの格納エリアの構成例を示す図である。
【
図31】エラー報知処理の一例を示すフローチャートである。
【
図32】扉開放エラー報知処理の一例を示すフローチャートである。
【
図33】扉開放エラー終了処理の一例を示すフローチャートである。
【
図34】満タンエラー報知処理の一例を示すフローチャートである。
【
図35】満タンエラー終了処理の一例を示すフローチャートである。
【
図36】演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。
【
図38-2】音の種類と使用するチャンネルとを示した図である。
【
図39】演出制御パターンの構成例等を示す図である。
【
図40】パチンコ遊技機における演出例を示す図である。
【
図41】ランプ制御例等を示すタイムチャートである。
【
図42】パチンコ遊技機における演出例を示す図である。
【
図43】ランプ制御例等を示すタイムチャートである。
【
図44】パチンコ遊技機における演出例を示す図である。
【
図45】ランプ制御例等を示すタイムチャートである。
【
図46】扉開放エラー報知処理の変更例を示すフローチャートである。
【
図47】ランプ制御例等を示すタイムチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しつつ、本発明の第一の実施の形態のパチンコ遊技機1を説明する。
図1は、遊技場においてパチンコ遊技機1の周辺に設置される複数の装置を説明するものとなっている。まず、パチンコ遊技機1は、台端末装置2001を介してホールコンピュータ2000と通信可能に接続されるものとなっている。このようにパチンコ遊技機1と通信可能に接続されたホールコンピュータ2000は、情報管理装置として機能するものとなっている。
【0010】
図2-1はパチンコ遊技機1の遊技盤1100の正面図となっており、遊技盤1100は、
図3-1に示す遊技機用枠Wに支持固定されるようになっている。また、
図3-1は、パチンコ遊技機1の斜視図となっており、遊技機用枠Wの側端に回動自在に枢支されたガラス扉W1が開放位置に配置された様子を示した図となっている。なお、ガラス扉W1は、前記した開放位置と遊技盤1100を被覆する閉鎖位置とに変化する開閉可能な扉体となっている。また、
図3-1は遊技機用枠Wに設けられた扉開放スイッチ1303の取付位置を示すものとなっている。この扉開放スイッチは、ガラス扉W1が開放しているか否かを検出するために設けられている。
【0011】
図2-2は遊技盤1100に取り付けられた発光装置の取付位置を示すものとなっている。また、
図3-2は、ガラス扉W1に取り付けられた発光装置、スピーカ1110L,1110Rやプッシュボタン1941及ボタンランプWL31の取付位置を示すものとなっている。
【0012】
さて、
図2-1に示すように遊技領域1107の中央付近には、後述の始動条件の成立に基づいて各々を識別可能な複数種類の演出用の演出図柄を可変表示(変動表示ともいう)し表示結果を導出表示する演出表示装置1109が配置されている。この演出表示装置1109は、
図2-2に示すように発光装置BL11、発光装置BL12、発光装置BL13及び発光装置BL14等で構成されている。本実施形態において、発光装置BL11は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアL、C、R(演出図柄表示エリア)に演出図柄を表示するために設けられたものとなっている。本実施形態において発光装置BL11は、フルカラー7セグメントLEDディスプレイとなっている。
【0013】
ここで、
図2-1に示すように遊技領域1107には、第一始動口1111が設けられている。第一始動口1111を通過した遊技球は、第一始動口スイッチ1112によって検出された後、遊技領域1107に戻ることなくパチンコ遊技機1の内部に回収されるようになっている。
【0014】
さらに、遊技領域1107には、第二始動口1121が設けられている。第二始動口1121を通過した遊技球は、第二始動口スイッチ1122によって検出された後、遊技領域1107に戻ることなくパチンコ遊技機1の内部に回収されるようになっている。
【0015】
さらに、遊技領域1107には、第二始動口1121の入口の大きさを変化させることができる普通電動役物1120が設けられている。
【0016】
さらに、遊技領域1107には、ゲート1131,1132が設けられている。ゲート1131,1132を通過した遊技球は、ゲートスイッチ1133,1133によって検出された後、ゲート1131,1132の下方の遊技領域に流下するようになっている。
【0017】
さらに、遊技領域1107には、第一大入賞口1141と第二大入賞口1151が設けられている。第一大入賞口1141を通過した遊技球は、大入賞口スイッチ1142によって検出された後、遊技領域1107に戻ることなくパチンコ遊技機1の内部に回収されるようになっている。また、第二大入賞口1151を通過した遊技球は、大入賞口スイッチ1152によって検出された後、遊技領域1107に戻ることなくパチンコ遊技機1の内部に回収されるようになっている。
【0018】
さらに、遊技領域1107には、第一大入賞口1141の入口の大きさを変化させる第一特別電動役物1140と、第二大入賞口1151の入口の大きさを変化させる第二特別電動役物1150と、が設けられている。
【0019】
さらに、遊技領域1107の下方には、第一始動口1111、第二始動口1121、第一大入賞口1141、第二大入賞口1151や図示しない入賞口によってパチンコ遊技機1の内部に回収された遊技球以外の遊技球を、パチンコ遊技機1の内部に回収するためのアウト口1160が設けられている。ここで、遊技領域1107の裏面には、第一始動口1111、第二始動口1121、第一大入賞口1141、第二大入賞口1151や図示しない入賞口によってパチンコ遊技機1の内部に回収された遊技球とアウト口1160によってパチンコ遊技機1の内部に回収された遊技球とが進入する打込玉進入路(図示せず)が設けられている。この打込み玉進入路には、進入した遊技球を検出するアウトスイッチ(図示せず)が備えられている。
【0020】
ここで、遊技盤1100には、後述する演出制御基板1900等にて制御される第一盤ランプ装置1911と第二盤ランプ装置1912及び後述する主基板1200にて発光制御される一括表示装置MLとが設けられている。
図2-2に示すように第一盤ランプ装置1911は、発光装置BL21と発光装置BL22と発光装置BL23と発光装置BL24とから構成されたものとなっている。また、第二盤ランプ装置1912は、発光装置BL31と発光装置BL32とから構成されたものとなっている。
【0021】
また、ガラス扉W1には、後述する演出制御基板1900等にて制御される第一枠ランプ装置1911と第二枠ランプ装置1912とボタンランプWL31が設けられている。
図3-2に示すように第一枠ランプ装置1911は、発光装置WL11と発光装置WL12と発光装置WL13と発光装置WL14とから構成されたものとなっている。また、第二枠ランプ装置1912は、発光装置WL21と発光装置WL22と発光装置WL23と発光装置WL24とから構成されたものとなっている。
【0022】
さらに、
図3-2に示すようにガラス扉W1には、後述する演出制御基板1900等にて制御されるスピーカ1110Lとスピーカ1110Rとが設けられている。また、ガラス扉W1には、遊技者が指などで操作することができる演出操作部としてプッシュボタン1941が備えられている。また、プッシュボタン1941の設置位置におけるガラス扉W1の内部等には、プッシュボタン1941に対してされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ1941が設けられている。なお、遊技者がプッシュボタン1941を押したか否かは、演出制御基板1900にて判定されるようになっている。
【0023】
図4は、パチンコ遊技機の主要な基板構成例を示すブロック図である。パチンコ遊技機1には、例えば、主基板1200、払出制御基板1300、演出制御基板1900といった各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板1200と演出制御基板1900との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板1500及び主基板1200からホールコンピュータ2000に対して所定の信号を出力するためのターミナル中継基板1600が搭載されている。
【0024】
ここで、主基板1200は、メインとなる制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行に関連する各種回路が接続されている。また、主基板1200は、主として、パチンコ遊技において用いる乱数の設定機能、所定位置に配設された各種スイッチ等からの信号を受信する機能、演出制御基板1900に宛てて指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として送信する機能、ホールコンピュータ2000に宛てて
図1に示す各種情報を送信する機能を備えている。
【0025】
前記遊技の進行に関連する各種回路としての払出制御基板1300は、予め定められた条件が成立した際に、遊技球を払出す球払出装置1301が作動するように制御するものとして主基板1200に接続されている。
【0026】
また、払出制御基板1300は、
図3-1、
図3-2にて図示した本実施形態の発射装置1302が発射制御基板(図示せず)を介して接続されている。この発射装置1302は、ステッピングモータ、カム機構、前記カム機構の作用により作動するハンマ、遊技者が発射強度を調整するための発射ハンドル及び後述する単発発射押ボタン等で構成されている。前記発射制御基板は、前記ステッピングモータに通電するか否かを管理するものとなっている。具体的には、本実施形態のステッピングモータは300ステップで1回転する仕様となっており、ステッピングモータを1回転させることにより、1個の遊技球を発射するようになっている。つまり、前記ステッピングモータが前記発射制御基板により通電され続けた場合、発射装置1302は、所定間隔をおいて連続して遊技球を発射するようになっている。この所定間隔は、前記ステッピングモータの回転速度と同値であり、本実施形態の回転速度は、前記発射制御基板に実装された発射制御用水晶発振器の周波数をハードウエアにより分周した値とステッピングモータ1回転あたりのステップ数から算出されるものとなっており、1分間に約100回転となっている。そのため本実施形態の前記所定間隔は、約0.6秒となっている。また、前記発射制御基板には、遊技者が操作可能な単発発射押ボタンが接続されており、単発発射押ボタンが遊技者により操作された場合に前記発射制御基板に単発発射スイッチ信号が入力されるようになっている。この単発発射スイッチ信号が入力された場合、前記発射制御基板は、前記ステッピングモータへの通電を停止するようになっている。つまり、前記発射制御手段は、前記単発発射押ボタンが操作された場合に前記所定間隔おきに遊技球を発射していた発射装置1302を停止する機能を有していることになり、前記単発発射押ボタンを上手く操作することにより、約0.6秒間隔で行われる遊技球の発射間隔ひいては遊技球1球の発射タイミングを、遊技者が調整できるようになっている。なお、ステッピングモータを用いた発射装置1302に替えて、ソレノイドを用いて前記所定間隔おきに1個の遊技球を発射可能とする発射装置を用いて良い。
【0027】
また、払出制御基板1300は、ガラス扉W1が開放したか否かを検出するための扉開放スイッチ1303が接続されている。なお、払出制御基板1300は、扉開放スイッチ1303の検出結果に基づいてガラス扉W1が閉鎖状態から開放状態へ変化したと判定した場合に、主基板1200に向けてガラス扉W1が開放状態となった旨の情報を伝送するようになっている。また、払出制御基板1300は、扉開放スイッチ1303の検出結果に基づいてガラス扉W1が開放状態から閉鎖状態へ変化したと判定した場合に、主基板1200に向けてガラス扉W1が正規の状態に復帰した旨の情報を伝送するようになっている。
【0028】
また、払出制御基板1300は、遊技球が停留した状態になっているか否かを検出するための満タンスイッチ(図示せず)が接続されている。満タンスイッチは、発射装置1302へ向けて遊技球を流下させるために傾斜した球経路(図示せず)の所定位置に遊技球が存在するか否かを検出するものとなっている。なお、払出制御基板1300は、満タンスイッチの検出結果に基づいて前記所定位置に遊技球が存在しない状態から前記所定位置に遊技球が存在する状態へ変化したと判定した場合に、主基板1200に向けて前記球経路において遊技球が停留した状態となった旨(以下、「満タン状態が発生した旨」と称す)の情報を伝送するようになっている。また、払出制御基板1300は、満タンスイッチの検出結果に基づいて前記所定位置に遊技球が存在する状態から前記所定位置に遊技球が存在しない状態へ変化したと判定した場合に、主基板1200に向けて前記球経路において遊技球の流下状態が正規の状態に復帰した旨の情報を伝送するようになっている。
【0029】
また、前記遊技の進行に関連する各種回路としての前記したゲートスイッチ1133,1133、第一始動口スイッチ1112、第二始動口スイッチ1122、大入賞口スイッチ1142,1152及びアウトスイッチは、遊技球が前記した各種スイッチで検出されたか否かの判定処理を行うために、主基板1200に接続されている。なお、前記した各種スイッチは、主基板1200に設けられたスイッチ回路1220を介して主基板1200に接続されている。
【0030】
さらに、前記遊技の進行に関連する各種回路としての一括表示装置MLは、前記乱数を用いた各種の抽選処理の結果を表示するものとして主基板1200に接続されている。なお、一括表示装置MLは、後述する第一特別図柄表示装置(図示せず)を構成する複数のLEDと、第二特別図柄表示装置(図示せず)を構成する複数のLEDと、普通図柄表示装置(図示せず)を構成する複数のLEDと、が実装された基板を有する装置となっている。
【0031】
さらに、前記遊技の進行に関連する各種回路としての普電ソレノイド1123は、普通電動役物1120の可動部を可動させるための駆動源として主基板1200に接続されている。また、第一ソレノイド1143は、第一特別電動役物1140の可動部を可動させるための駆動源として主基板1200に接続されている。ここで、主基板1200が指定する時間だけ第一ソレノイド1143が励磁されることにより、第一特別電動役物1140の可動部は、前記時間だけ前記第一大入賞口1141の入口の大きさを拡大させるように可動するようになっている。さらに、第二ソレノイド1153は、第二特別電動役物1150の可動部を可動させるための駆動源として主基板1200に接続されている。ここで、主基板1200が指定する時間だけ第二ソレノイド1153が励磁されることにより、第二特別電動役物1150の可動部は、前記時間だけ前記第二大入賞口1151の入口の大きさを拡大させるように可動するようになっている。
【0032】
さて、主基板1200に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ1210は、例えばワンチップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM1211と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM1212と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU1213と、CPU1213とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路1214と、I/O1215と、を備えている。
【0033】
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ1210では、CPU1213がROM1211から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。CPU1213が実行する動作を例示すると、CPU1213がROM1211から固定データを読み出す固定データ読出動作、CPU1213がRAM1212に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU1213がRAM1212に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU1213がI/O1215を介して遊技制御用マイクロコンピュータ1210の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU1213がI/O1215を介して遊技制御用マイクロコンピュータ1210の外部へと各種信号を出力する送信動作などとなっている。
【0034】
遊技制御用マイクロコンピュータ1210が備えるRAM1212は、その一部又は全部が所定の電源基板(図示せず)において生成させるバックアップ電源によってバックアップされるものとなっている。即ち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、RAM1212に一時記憶されている変動データの一部又は全部は所定期間は、一時記憶された状態に維持される。
【0035】
演出制御基板1900に搭載された演出制御用CPU1901は、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶する演出制御用ROM1902と、演出制御用CPU1901のワークエリアを提供する演出制御用RAM1903と、演出手段(演出表示装置1109、第一枠ランプ装置1911、第二枠ランプ装置1912、ボタンランプWL31、第一盤ランプ装置1921、第二盤ランプ装置1922及びスピーカ1110L,1110R)によって実行される各種演出の制御内容を決定するための処理などを実行する演出制御部1904と、演出制御用CPU1901とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路1906と、演出制御用I/O1905と、を備えている。
【0036】
一例として、演出制御基板1900では、演出制御用CPU1901が演出制御用ROM1902から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における前記各種演出の進行を制御するための処理が実行される。演出制御用CPU1901が実行する動作を例示すると、演出制御用CPU1901が演出制御用ROM1902から固定データを読み出す固定データ読出動作、演出制御用CPU1901が演出制御用RAM1903に各種データを書き込んで一時記憶させるデータ書込動作、演出制御用CPU1901が演出制御用RAM1903に一時記憶されている各種データを読み出すデータ読出動作、演出制御用CPU1901が演出制御用I/O1905を介して演出制御基板1900の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU1901が演出制御用I/O1905を介して演出制御基板1900の外部へと各種信号を出力する送信動作などとなっている。
【0037】
ここで、演出制御基板1900は、パチンコ遊技機1における遊技の進行に沿って行われる演出に関連する各種回路が接続されている。遊技の進行に沿って行われる演出に関連する各種回路としての音声制御基板1930は、演出制御基板1900とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板1900からの指令や制御データなどに基づき、音声系演出手段(スピーカ1110L,1110R)から音声を出力させるための処理回路などが搭載されている。
【0038】
また、遊技の進行に沿って行われる演出に関連する各種回路としての枠用ランプ制御基板1910は、演出制御基板1900とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板1900からの指令や制御データなどに基づき、枠ランプ系演出手段(第一枠ランプ装置1911、第二枠ランプ装置1912及びボタンランプWL31)における点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
【0039】
また、遊技の進行に沿って行われる演出に関連する各種回路としての盤用ランプ制御基板1920は、演出制御基板1900とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板1900からの指令や制御データなどに基づき、盤ランプ系演出手段(第一盤ランプ装置1921及び第二番ランプ装置1922)における点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
【0040】
また、遊技の進行に沿って行われる演出に関連する各種回路としてのプッシュセンサ1940は、遊技者の動作を検出する動作検出手段となっており、演出制御基板1900は前記検出結果に基づいて遊技者の動作が所定動作となっているか否かを判定するようになっている。なお、本実施形態のパチンコ遊技機1は、遊技者がプッシュボタン1941に対して押下操作という動作を行ったか否かをプッシュセンサ1940によって判定することが可能となっている。なお、プッシュセンサ1940は、検出すべき遊技者の所定動作を機械的、電気的、あるいは、電磁的に検出できるように構成されていればよい。
【0041】
図5(A)は、本実施形態で用いられる遊技制御用マイクロコンピュータ1210の外部へ出力される信号のうちの一つである演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。
【0042】
図5(A)に示す例において、コマンド8001(H)は、第一特別図柄表示装置における後述の第一特図ゲームの変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002(H)は、第二特別図柄表示装置における後述の第二特図ゲームの変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XX(H)は、第一特図ゲーム中及び第二特図ゲーム中に飾り図柄表示エリアL、C、Rにて実行される演出など(以下、「変動パターン」ともいう。)の内容を指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XX(H)は不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
【0043】
コマンド8CXX(H)は、第一特別図柄表示装置に表示する抽選結果及び第二特別図柄表示装置に表示する抽選結果を指定する可変表示結果通知コマンドである。可変表示結果通知コマンドでは、例えば
図4(B)に示すように、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかや後述する大当り種別に応じて、異なるEXTデータが設定される。
【0044】
コマンド8F00(H)は、画飾り図柄表示エリアL、C、Rで可変表示される演出図柄(「飾り図柄」ともいう)の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XX(H)は、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。
【0045】
コマンドA0XX(H)は、大当り遊技状態を開始する際に演出表示装置1109などで行う演出の内容を指定する当り開始指定コマンド(「オープニングコマンド」ともいう)である。コマンドA1XX(H)は、大当り遊技状態において、大入賞口(第一大入賞口1141、第二大入賞口1151)が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。ここで大入賞口開放中通知コマンドは、後述の連続作動回数に対応して異なるEXTデータが設定されるようになっている。コマンドA2XX(H)は、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。ここで大入賞口開放後通知コマンドは、後述の連続作動回数に対応して異なるEXTデータが設定されるようになっている。コマンドA3XX(H)は、大当り遊技状態が終了したことを通知する当り終了指定コマンドである。
【0046】
コマンドB100(H)は、後述の第一始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200(H)は、後述の第二始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
【0047】
コマンドC1XX(H)は、後述の第一特図保留記憶数を通知する第一保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XX(H)は、後述の第二特図保留記憶数を通知する第二保留記憶数通知コマンドである。コマンドC3XX(H)は、後述の合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドである。
【0048】
コマンドC4XX(H)及びコマンドC6XX(H)は、後述する先読み結果通知コマンドである。このうち、コマンドC4XX(H)は、第一特別図柄表示装置1701に表示する抽選結果及び第二特別図柄表示装置1702に表示する抽選結果が「大当り」となるか否かや、「大当り」となる場合の大当り種別を通知する図柄指定コマンドである。また、コマンドC6XX(H)は、第一特図ゲーム中及び第二特図ゲーム中に実行される変動パターンの種類がどの分類に属しているかを通知する変動カテゴリコマンドである。
【0049】
コマンドFDHXX(H)は、エラーの発生とその内容(種類)を示す演出制御コマンド(エラー指定コマンド)である。
【0050】
図6-1は、主基板1200の乱数回路1214においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。
図6-1に示すように、本実施形態では、主基板1200の側において、第一特別図柄表示装置1701及び第二特別図柄表示装置1702に表示する抽選結果を決定するために用いる乱数値MR1、大当り種別を決定するために用いる乱数値MR2、変動パターンの種別をどの種別に属種するものにするか、つまり変動パターンのカテゴリを決定するために用いる乱数値MR3、普図表示結果決定用の乱数値MR4、変動パターンの内容を決定するために用いる乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。
【0051】
図6-2(A)は、ROM1211に記憶された第1特図表示結果決定テーブルを例示する図であり、第一特別図柄表示装置1701に表示する抽選結果を決定するために用いる乱数値MR1を説明するものとなっている。
【0052】
図6-2(B)は、ROM1211に記憶された第2特図表示結果決定テーブルを例示する図であり、第二特別図柄表示装置1702に表示する抽選結果を決定するために用いる乱数値MR1を説明するものとなっている。
【0053】
また、第1特図表示結果決定テーブル及び第2特図表示結果決定テーブルでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が、後述の高確率フラグがセットされているか否かに応じて、取得した乱数値MR1と比較される数値(決定値)が異なるようになっている。
【0054】
第1特図表示結果決定テーブル及び第2特図表示結果決定テーブルの設定例では、パチンコ遊技機1における遊技状態が高確率フラグがセットされていない場合は、所定範囲の決定値(「8000」~「8661」の範囲の値)に「大当り」という抽選結果が割り当てられており、高確率フラグがセットされている場合は、所定範囲の決定値(「8000」~「13461」の範囲の値)に「大当り」という抽選結果が割り当てられている。このような設定により、パチンコ遊技機1において高確率フラグがセットされている場合の方が、高確率フラグがセットされていない場合よりも「大当り」という抽選結果が選択される確率が高くなっている。
【0055】
図6-2(C)は、ROM1211に記憶された大当り種別決定テーブルを例示する図であり、大当り種別を決定するために用いる乱数値MR2を説明するもとなっている。大当り種別決定テーブルは、「大当り」という抽選結果を第一特別図柄表示装置1701又は第二特別図柄表示装置1702に表示すると決定したときに、如何なる大当り種別にすべきかを乱数値MR2に基づいて決定するために参照されるテーブルとなっている。大当り種別決定テーブルの設定例では、第一特図ゲームを実行する場合、所定範囲の決定値(「36」~「127」の範囲の値)が「第2大当り」の大当り種別に割り当てられている。また、第二特図ゲームを実行する場合、所定範囲の決定値(「36」~「127」の範囲の値)が「第3大当り」の大当り種別に割り当てられている。また、第一特図ゲーム及び第二特図ゲームを実行する場合、所定範囲の決定値(「0」~「35」の範囲の値)が「第1大当り」の大当り種別に割り当てられている。
【0056】
図6-2(D)は、ROM1211に記憶された普図表示結果決定テーブルを例示する図であり、普図表示結果決定用の乱数値MR4を説明するもとなっている。普図表示結果決定テーブルは、「普図当り」という抽選結果を普通図柄表示装置に表示させるか否かを乱数値MR4に基づいて決定するために参照されるテーブルとなっている。普図表示結果決定テーブルの設定例では、後述する時短フラグがセットされていない場合は所定範囲の決定値(「0」~「9」の範囲の値)が「普図当り」に割り当てられている。また、後述する時短フラグがセットされている場合は所定範囲の決定値(「0」~「98」の範囲の値)が「普図当り」に割り当てられている。このような設定により、パチンコ遊技機1において時短フラグがセットされている場合の方が、時短フラグがセットされていない場合よりも「普図当り」という抽選結果が選択される確率が高くなっている。そのため、時短フラグがセットされている状態は、時短フラグがセットされていない状態に比べて、遊技球が第二始動口1121に進入しやすくなっている。このように「普図当り」に割り当てられた決定値の数が多い状態を以下において、「普通図柄表示装置の確率変動機能の作動状態」と称することとする。また、時短フラグがセットされていない状態は、「普通図柄表示装置の確率変動機能の停止状態」と称することとする。
【0057】
図7は、変動パターンのカテゴリ及び変動パターンの内容を例示する説明図である。まず、以下において、抽選結果が「ハズレ」となる場合に対応した変動パターンの内容を「ハズレ変動パターン」と称する。ハズレ変動パターンには、抽選結果が「ハズレ」となる場合のうち飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」となる場合に対応した「非リーチ変動パターン(「非リーチハズレ変動パターン」とも称する)」や、抽選結果が「ハズレ」となる場合のうち飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」となる場合に対応した「リーチ変動パターン(「リーチハズレ変動パターン」とも称する)」が含まれる。また、抽選結果が「大当り」となる場合に対応した変動パターンの内容を「大当り変動パターン」と称する。この大当り変動パターンとして、大当り種別に対応した複数の大当り変動パターンが用意されている。
【0058】
図7において、まず、「低低」とは高確率フラグ及び時短フラグがいずれもセットされていない遊技状態を説明するものとなっており、「低高」とは、高確率フラグがセットされていないが時短フラグがセットされている状態を説明するものとなっている。次いで「高低」とは、前記高確率フラグがセットされているが時短フラグがセットされていない遊技状態を説明するものとなっており、「高高」とは高確率フラグ及び時短フラグがいずれもセットされている遊技状態を説明するものとなっている。そして「○」とは、前記した遊技状態で選択される可能性があることを示す記号となっており、「×」は、前記した遊技状態で選択される可能性が無いことを示す記号となっている。
【0059】
さて、
図7において、変動カテゴリ「PA1」は、超短縮変動又は短縮変動を行った後にリーチが発生しない変動パターンのカテゴリ(以下、「大カテゴリ」ともいう。)である。本カテゴリ「PA1」には、変動パターン「PA1-1」が属している。この変動パターン「PA1-1」は、後述する合計保留記憶数が8個時にのみ採用される可能性のある。また、変動パターン「PA1-1」は、高確率フラグ及び時短フラグがともにセットされていない遊技状態では選択されないものとなっている。また、本カテゴリ「PA1」には、変動パターン「PA1-2」が属している。この変動パターン「PA1-2」は、如何なる遊技状態であっても選択される可能性があるものとなっている。
【0060】
次に、
図7において、変動カテゴリ「PA2」は、非リーチハズレの変動パターンのカテゴリである。本カテゴリ「PA2」には、変動パターン「PA2-1」と「PA2-2」が属している。ここで、変動パターン「PA2-2」は、如何なる遊技状態であっても選択される可能性があるものとなっているが、変動パターン「PA2-1」は、時短フラグがセットされている遊技状態であるとき(「低高」、「高高」とき)にのみ選択される可能性があるものとなっている。
【0061】
次に、
図7において、変動カテゴリ「PA3」は、リーチハズレの変動パターンのカテゴリである。本カテゴリ「PA3」には、変動パターン「PA3-1」と「PA3-2」が属している。ここで、変動パターン「PA3-2」は、如何なる遊技状態であっても選択される可能性があるものとなっているが、変動パターン「PA3-1」は、時短フラグがセットされている遊技状態であるとき(「低高」、「高高」とき)にのみ選択される可能性があるものとなっている。
【0062】
次に、
図7において、変動カテゴリ「PA4」は、スーパーリーチハズレの変動パターンのカテゴリである。本カテゴリ「PA4」には、変動パターン「PA4-1」と「PA4-2」が属している。ここで、変動パターン「PA4-2」は、如何なる遊技状態であっても選択される可能性があるものとなっているが、変動パターン「PA4-1」は、時短フラグががセットされている遊技状態であるとき(「低高」、「高高」とき)にのみ選択される可能性があるものとなっている。
【0063】
次に、
図7において、変動カテゴリ「PB1」は、リーチ当りの変動パターンのカテゴリである。本カテゴリ「PB1」には、変動パターン「PB1-1」が属している。変動パターン「PB1-1」は、如何なる遊技状態であっても選択される可能性があるものとなっているが、後述する第2大当りの際には選択されないもととなっている。
【0064】
次に、変動カテゴリ「PB2」は、スーパーリーチ当りの変動パターンのカテゴリである。本カテゴリ「PB2」には、変動パターン「PB2-1」、「PB2-2」、「PB2-3」が属している。ここで、変動パターン「PB2-2」、「PB2-3」は、如何なる遊技状態であっても選択される可能性があるものとなっているが、変動パターン「PB2-1」は、時短フラグがセットされている遊技状態であるとき(「低高」、「高高」とき)にのみ選択される可能性があるものとなっている。なお、変動パターン「PB2-2」を実行するか、それとも変動パターン「PB2-3」を実行するか、は、乱数値MR5に基づいて決定されるようになっている。
【0065】
前述したように変動パターンのカテゴリを決定するために如何なる変動パターンのカテゴリにすべきかが、ROM1211に記憶された図示しない変動パターンカテゴリ決定テーブルと、乱数値MR3に基づいて決定されるようになっている。また、前述したように変動パターンの内容を決定するために如何なる変動パターンの内容にすべきかが、ROM1211に記憶された図示しない変動パターン内容決定テーブルと、乱数値MR5に基づいて決定されるようになっている。
【0066】
次に、
図2-1、
図4を用いてパチンコ遊技機1の遊技動作を変化させる各種条件について説明する。まず、発射装置1302から遊技領域1107に向けて発射された遊技球は、遊技領域1107を流下していくことになる。
【0067】
まず、第一始動条件の成立とは、遊技領域1107を流下した遊技球が第一始動口1111に進入し、当該遊技球が
図4に示す第一始動口スイッチ1112に検出されることとなっている。パチンコ遊技機1はこの第一始動条件が成立したことを条件に、第一特別電動役物1140及び/又は第二特別電動役物1150を作動させるか否かの抽選処理を行い、その抽選結果を第一始動条件の成立後から所定期間経過後に第一特別図柄表示装置1701を用いて表示するようになっている。この抽選処理から抽選結果を第一特別図柄表示装置1701に表示するまでの事象を、以下では「第一特図ゲーム」と称することとする。また、第一始動条件が成立した場合、パチンコ遊技機1は、第一特別電動役物1140及び/又は第二特別電動役物1150を作動させるか否かの抽選に用いる数値データとして、前述した乱数値MR1、乱数値MR2、乱数値MR3、乱数値MR5を取得するようになっている。取得された数値データは第一保留情報として、第1特図保留記憶部に記憶されるようになっている。第1特図保留記憶部は、一の遊技球により第一始動条件が成立し、当該第一始動条件に基づく第一特別電動役物1140及び/又は第二特別電動役物1150を作動させるか否かの抽選結果が表示されるまでの間等に、他の遊技球により第一始動条件が成立した場合に予め定められた上限個数分だけ第一保留情報を記憶できるようになっている。第1特図保留記憶部に記憶された第一保留情報は、当該第一保留情報を用いた第一特別電動役物1140及び/又は第二特別電動役物1150を作動させるか否かの抽選が行われると、第1特図保留記憶部から消去されるようになっている。なお、本実施形態のパチンコ遊技機1には、第1特図保留記憶部に記憶された第一保留情報の数である第一特図保留記憶数を特定可能に表示するための第一保留数表示器(図示せず)が備えられている。
【0068】
次いで、第二始動条件の成立とは、遊技領域1107を流下した遊技球が第二始動口1121に進入し、当該遊技球が
図4に示す第二始動口スイッチ1122に検出されることとなっている。パチンコ遊技機1は、この第二始動条件が成立したことを条件に、第一特別電動役物1140及び/又は第二特別電動役物1150を作動させるか否かの抽選処理を行い、その抽選結果を第二始動条件の成立後から所定期間経過後に第二特別図柄表示装置1702を用いて表示するようになっている。この抽選処理から抽選結果を第二特別図柄表示装置1702に表示するまでの事象を、以下では「第二特図ゲーム」と称することとする。また、第二始動条件が成立した場合、パチンコ遊技機1は、第一特別電動役物1140及び/又は第二特別電動役物1150を作動させるか否かの抽選に用いる数値データとして、前述した乱数値MR1、乱数値MR2、乱数値MR3、乱数値MR5を取得するようになっている。取得された数値データは、第二保留情報として、第2特図保留記憶部に記憶されるようになっている。この第2特図保留記憶部は、一の遊技球により第二始動条件が成立し、当該第二始動条件に基づく第一特別電動役物1140及び/又は第二特別電動役物1150を作動させるか否かの抽選結果が表示されるまでの間等に、他の遊技球により第二始動条件が成立した場合に予め定められた上限個数分だけ第二保留情報を記憶できるようになっている。第2特図保留記憶部に記憶された第二保留情報は、当該第二保留情報を用いた第一特別電動役物1140及び/又は第二特別電動役物1150を作動させるか否かの抽選が行われると、第2特図保留記憶部から消去されるようになっている。なお、本実施形態のパチンコ遊技機1には、第2特図保留記憶部に記憶された第二保留情報の数である第二特図保留記憶数を特定可能に表示するための第二保留数表示器(図示せず)が備えられている。
【0069】
さらに、一の遊技球により第一始動条件又は第二始動条件が成立し、当該第一始動条件又は第二始動条件に基づく第一特別電動役物1140及び/又は第二特別電動役物1150を作動させるか否かの抽選結果が表示されるまでの間等に、他の遊技球により第一始動条件又は第二始動条件が成立した場合に、第一始動条件が成立したか第二始動条件が成立したかを特定可能な始動口種別情報を予め定められた上限個数分だけ記憶できる始動データ記憶部が、パチンコ遊技機1に設けられている。この始動データ記憶部は、第一始動条件が成立した場合には「第1」という情報を、第二始動条件が成立した場合には「第2」という情報を、第一始動条件及び第二始動条件が成立した順に記憶するものとなっている。ここで、始動データ記憶部は、「1」から「8」までの保留番号で管理されており、最先に取得された始動口種別情報を保留番号「1」として管理するようになっている。なお、始動データ記憶部に記憶された一の始動口種別情報は、当該始動口種別情報が生成されたのと同一の第一始動条件又は第二始動条件の成立時に生成された第一保留情報又は第二保留情報を用いた第一特別電動役物1140及び/又は第二特別電動役物1150を作動させるか否かの抽選が行われると、始動データ記憶部から消去されるようになっている。
【0070】
ここで、パチンコ遊技機1は、第一始動条件が成立してからその抽選結果が第一特別図柄表示装置1701にて表示されるまでの期間の一部又は全部において、所定の演出を演出表示装置1109などを用いて行うようになっている。また、パチンコ遊技機1は、第二始動条件が成立してからその抽選結果が第二特別図柄表示装置1702にて表示されるまでの期間の一部又は全部において、所定の演出を演出表示装置1109などを用いて行うようになっている。具体的には、演出表示装置1109に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアL、C、Rのそれぞれに表示される飾り図柄を用いた演出が、第一始動条件又は第二始動条件が成立した後に、演出表示装置1109にて行われるようになっている。
【0071】
次に、普図始動条件の成立とは、遊技領域1107を流下した遊技球がゲート1131,1132のいずれかに進入し、当該遊技球が
図4に示すゲートスイッチ1133,1133に検出されることとなっている。パチンコ遊技機1は、この普図始動条件が成立した場合、普通電動役物1120を作動させるか否かの抽選に用いる数値データとして、前述した乱数値MR4を取得するようになっている。取得された数値データは、普図保留情報として普図保留記憶部に記憶されるようになっている。なお、普通電動役物1120を作動させるか否かの抽選処理等を行い、その抽選結果を普図始動条件の成立後から所定期間経過後に普通図柄表示装置を用いて、表示するようになっている。この抽選処理から抽選結果を普通図柄表示装置に表示するまでの事象を、以下では「普図ゲーム」と称することとする。なお、本実施形態のパチンコ遊技機1には、普図保留記憶数を特定可能に表示するための普図保留数表示器(図示せず)が備えられている。普図保留数表示器は、普図保留記憶数を特定可能に表示するものとなっている。この普図保留記憶数とは、一の遊技球により普図始動条件が成立し、当該普図始動条件に基づく普通電動役物1120を作動させるか否かの抽選結果が表示されるまでの間に、他の遊技球により普図始動条件が成立した場合に1加算されるものとなっている。また、普図保留記憶数とは、普図始動条件の1回分の成立に起因する普通電動役物1120を作動させるか否かの抽選処理が行われると1減算されるものとなっている。
【0072】
次に、普通電動役物作動条件の成立とは、普通図柄表示装置に普通電動役物1120を作動させるという抽選結果が表示されることとなっている。パチンコ遊技機1は、この普通電動役物作動条件が成立したことに基づいて、普通電動役物1120を作動させるようになっている。普通電動役物1120が作動することにより第二始動口1121の入口の大きさが普通電動役物1120の作動前に比べて大きくなり、遊技領域1107を流下した遊技球が、第二始動口1121に進入しやすい状態に変化することになる。なお、第二始動口1121に遊技球が進入しやすい状態は、後述する普通電動役物停止条件の成立に基づいて終了するようになっている。
【0073】
次に、第一の条件装置作動条件の成立とは、第一特別図柄表示装置1701に第一特別電動役物1140及び/又は第二特別電動役物1150を作動させるという抽選結果が表示されることとなっている。また、第二の条件装置作動条件の成立とは、第二特別図柄表示装置1702に第一特別電動役物1140及び/又は第二特別電動役物1150を作動させるという抽選結果が表示されることとなっている。
【0074】
また、パチンコ遊技機1は、この第一の条件装置作動条件又は第二の条件装置作動条件が成立したことに基づいて、後述する役物連続作動装置を作動させるようになっている。そして、パチンコ遊技機1は、この第一の条件装置又は第二の条件装置作動条件の成立及び役物連続作動装置の作動により、第一特別電動役物1140及び/又は第二特別電動役物1150を作動させるようになっている。そして、第一特別電動役物1140が作動することにより第一大入賞口1141の入口の大きさが第一特別電動役物1140の作動前に比べて大きくなり、遊技領域1107を流下した遊技球が、第一大入賞口1141に進入しやすい状態に変化するようになっている。また、第二特別電動役物1150が作動することにより第二大入賞口1151の入口の大きさが第二特別電動役物1150の作動前に比べて大きくなり、遊技領域1107を流下した遊技球が、第二大入賞口1151に進入しやすい状態に変化するようになっている。なお、第一大入賞口1141及び第二大入賞口1151に遊技球が進入しやすい状態は、後述する特別電動役物停止条件の成立に基づいて終了するようになっている。
【0075】
次に、普図高確条件の成立とは、第一特別図柄表示装置1701又は第二特別図柄表示装置1702に、前記した普通電動役物作動条件が成立しやすい状態(以下、単に「時短状態」と称する)に変化させるという抽選結果が表示されることとなっている。パチンコ遊技機1は、この普図高確条件が成立したことを条件に、所定の開始タイミングから普通電動役物作動条件が成立しやすい状態に変化するようになっている。なお、普通電動役物作動条件が成立しやすい状態は、後述の時短フラグで管理されるものとなっており、後述する普図高確終了条件の成立に基づいて終了するようになっている。
【0076】
次に、特図高確条件の成立とは、第一特別図柄表示装置1701又は第二特別図柄表示装置1702に、前記した第一の条件装置作動条件及び第二の条件装置作動条件が成立しやすい状態に変化させるという抽選結果が表示されることとなっている。パチンコ遊技機1は、この特図高確条件が成立したことを条件に、所定の開始タイミングから第一の条件装置作動条件及び第二の条件装置作動条件が成立しやすい状態(以下、単に「確変状態」と称する)に変化するようになっている。なお、第一の条件装置作動条件及び第二の条件装置作動条件が成立しやすい状態は、後述の高確率フラグで管理されるものとなっており、後述する特図高確終了条件の成立に基づいて終了するようになっている。
【0077】
次に、不正検出条件の成立とは、不正行為が不正検出装置に検出されることとなっている。パチンコ遊技機1は、この不正検出条件が成立したことを条件に、不正行為が行われた旨を報知する状態へ変化するようになっている。なお、不正行為が行われた旨を報知する状態は、後述する不正終了条件の成立に基づいて終了するようになっている。本実施形態にパチンコ遊技機1には、前述した不正検出装置として機能する扉開放スイッチ1303が備えらている。
【0078】
次に、打込条件の成立とは、前述したアウトスイッチ(図示せず)により検出された遊技球が所定数(例えば10玉)に達することとなっている。
【0079】
次に、
図1を用いてパチンコ遊技機1からホールコンピュータ2000に宛てて出力する遊技情報について説明する。パチンコ遊技機1は、第一始動口1111又は第二始動口1121へ遊技球が進入したことを条件に所定のタイミングから出力を開始し、所定期間経過後に当該出力を終了するという構成となっている始動口信号を、ホールコンピュータ2000に宛てて出力するようになっている。
【0080】
また、パチンコ遊技機1は、前述した第一特図ゲーム又は第二特図ゲームのいずれかが終了したことを条件に所定のタイミングから出力を開始し、所定期間経過後に当該出力を終了するという構成となっている図柄確定信号を、ホールコンピュータ2000に宛てて出力するようになっている。
【0081】
また、パチンコ遊技機1は、第一の条件装置作動条件又は第二の条件装置作動条件が成立したこと等を条件に出力を開始し、特別電動役物停止条件が成立したことを条件に当該出力を終了するという構成となっている大当り1信号を、ホールコンピュータ2000へ向けて出力するようになっている。
【0082】
また、パチンコ遊技機1は、第一の条件装置作動条件又は第二の条件装置作動条件等が成立したこと等を条件に出力を開始し、普図高確終了条件及び特図高確終了条件が成立したことを条件に当該出力を終了するという構成となっている大当り2信号をホールコンピュータ2000へ向けて出力するようになっている。
【0083】
また、パチンコ遊技機1は、第一の条件装置作動条件又は第二の条件装置作動条件等が成立したこと等を条件に出力を開始し、特図高確終了条件が成立したことを条件に当該出力を終了するという構成となっている大当り3信号をホールコンピュータ2000へ向けて出力するようになっている。
【0084】
また、パチンコ遊技機1は、不正検出条件が成立したことを条件に出力を開始し、不正終了条件が成立したことを条件に当該出力を終了するという構成となっているセキュリティ信号をホールコンピュータ2000へ向けて出力するようになっている。
【0085】
また、パチンコ遊技機1は、この打込条件が成立したことを条件に出力を開始し、所定期間経過後に当該出力を終了するという構成となっている打込信号をホールコンピュータ2000へ向けて出力するようになっている。
【0086】
ここで、上述した台端末装置2001は、パチンコ遊技機1の近傍に設けられた装置であり、ターミナル中継基板1600を介してパチンコ遊技機1から出力される始動口信号、図柄確定信号、大当り1信号、大当り2信号、大当り3信号、セキュリティ信号および打込信号が入力されるようになっている。
【0087】
また、上述したホールコンピュータ2000は、台端末装置2001と通信ケーブル等を介して接続される通信部2101を備える装置となっている。そして、台端末装置2001は、自身を特定する台端末情報、パチンコ遊技機1から入力された始動口信号、図柄確定信号、大当り1信号、大当り2信号、大当り3信号、セキュリティ信号および打込信号をホールコンピュータ2000に向けて出力するようになっている。このような各種情報が入力されるホールコンピュータ2000は、台端末情報に対応している遊技機の遊技情報を管理することが可能となっている。つまり、ホールコンピュータ2000は、台端末装置2001を介して接続される各パチンコ遊技機1の遊技情報を集計する情報管理装置としての機能を有するものとなっている。
【0088】
次に、
図8を用いてパチンコ遊技機1の動作について説明する。まず、パチンコ遊技機1に電源が投入されることで、以下の処理を実行する。パチンコ遊技機1に対して電源が投入され電力供給が開始されると、
図8に示されるステップS1以降の電源投入時処理を開始する。
【0089】
電源投入時処理において、CPU1213は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS2)。次いで、割込許可(ステップS15;YES)となった際のスタートアドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの設定(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、スタートアドレスとは、後述するステップS15の割込許可となった場合に、CPU1213が最初にアクセスするアドレスとなっている。
【0090】
次いで、CPU1213は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号(
図4のクリアスイッチ信号)の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてONを検出した場合には、CPU1213は、通常の電源投入時処理を実行する。なお、通常の電源投入時処理とは、電源投入前の所定の状態を電源投入後に引き継がないようにする処理となっている(S10~S17)。
【0091】
クリアスイッチがONの状態でない場合には、チェックサム判定前処理(ステップS7)を行うようになっている。このチェックサム判定前処理は、電力供給停止時に算出したチェックサムをバックアップRAM領域から読み出すという第1ステップと、当該処理時に新たなチェックサムを、電力供給停止時と同一の処理によって算出しなおすという第2ステップと、から構成されている。
【0092】
チェックサム判定前処理が行われたことを確認したら、CPU1213は、電力供給停止時に算出したチェックサムと、新たに算出しなおしたチェックサムとが一致しているか否かのデータチェックを行う(ステップS8)。このデータチェックにより、不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果は一致(正常)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、通常の電源投入時処理を実行する。
【0093】
チェック結果が正常であれば(ステップS8;YES)、電源投入後、CPU1213は、パチンコ遊技機1の各制御状態を電力供給停止時の状態に戻すためのバックアップ時処理を行う(ステップS41)。このバックアップ時処理は、ROM1211に格納されているバックアップ時のコマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定する第一処理と、電源投入後の遊技状態の設定を行う第二処理と、から構成されている。ここで、バックアップ時のコマンド送信テーブルには、電源投入後に主基板1200から他の制御基板に送信するコマンド群が指定されるものとなっている。また、第二処理は、電力供給停止前における遊技状態を示すデータ(特図プロセスフラグ、普図プロセスフラグ、高確率フラグ、時短フラグ、出力待機フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域のデータ(出力ポートバッファ)、待機期間タイマを示すデータ又は賞球が未払出となっていることを示すデータの中で、いずれのデータを電源投入後に再び用いるかを指定するものとなっている。
【0094】
また、CPU1213は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを、演出制御基板1900等に送信する(ステップS42)。例えば、演出制御用CPU1901は、停電復旧指定コマンドを受信すると、演出表示装置1109等を用いて、電力供給停止時の状態に戻すことを報知する。
【0095】
通常の電源投入時処理では、CPU1213は、まず、バックアップRAM領域のデータを消去するRAMクリアを行う(ステップS10)。次いで、RAMクリア時処理を行う(ステップS11)。このRAMクリア時処理は、ROM1211に格納されている初期化時のコマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定する第一処理と、電源投入後の遊技状態を初期設定にする第二処理と、から構成されている。ここで、RAMクリア時のコマンド送信テーブルには、RAMクリア時に主基板1200から他の制御基板に送信するコマンド群が指定されるものとなっている。また、この初期設定とは、予め定められた初期の遊技状態を出現させるため、各種フラグ等(特図プロセスフラグ、普図プロセスフラグ、高確率フラグ、時短フラグ及び出力待機フラグ等)の値を初期値に設定することとなっている。
【0096】
また、CPU1213は、複数のサブ基板(主基板1200以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ1200がRAMクリアを実行したことを示すコマンドでもある。)を複数のサブ基板に送信する(ステップS12)。例えば、演出制御用CPU1901は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置1109等を用いて、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知する。
【0097】
また、CPU1213は、乱数回路1214を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS13)。
【0098】
そして、ステップS14において、CPU1213は、所定時間(例えば4mS)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ1210に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。
【0099】
初期化処理の実行(ステップS10~S14)が完了すると、CPU1213は、割込許可に設定し(ステップS15)、タイマ割込が発生するのを待つ(ステップS16)。そして、タイマ割込が発生したら(S16;YES)、後述のタイマ割込時処理(ステップS17)を実行する。
【0100】
タイマ割込が発生すると、CPU1213は、
図9に示すタイマ割込時処理を実行する。タイマ割込時処理において、まず、電源確認信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS21)。電源確認信号は、例えば電源基板(図示せず)に搭載されている電圧低下監視回路が、パチンコ遊技機1に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU1213は、電源確認信号が出力されていることを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。
【0101】
また、電源断検出処理において、CPU1213は、電源確認信号が出力されていないと判定した場合、スイッチ処理を実行する(ステップS22)。このスイッチ処理は、スイッチ回路1220を介して、ゲートスイッチ1133,1133、大入賞口スイッチ1142,1152、第一始動口スイッチ1112、第二始動口スイッチ1122及びアウトスイッチの状態をCPU1213が判定するものとなっている。具体的には各スイッチからの検出信号がON状態であるか否かをCPU1213は判定するようになっている。
【0102】
次に、CPU1213は、第一特別図柄表示装置、第二特別図柄表示装置及び普通図柄表示装置の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS23)。第一特別図柄表示装置、第二特別図柄表示装置及び普通図柄表示装置については、ステップS33,34で設定される出力バッファの内容に応じて各表示装置に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
【0103】
次に、CPU1213は、遊技制御に用いられる普図表示結果決定用の乱数値を示す数値データ、特別図柄表示結果決定用の乱数値及び大当り種別決定用の乱数値を示す数値データ等の各判定用乱数を生成する乱数回路1214から各種乱数を取得する(各種乱数取得処理:ステップS24)。ここで、普図表示結果決定用の乱数値とは、前述した普図ゲームに用いるものであり、特別図柄表示結果決定用の乱数値及び大当り種別決定用の乱数値とは、前述した第一特図ゲーム及び第二特図ゲームに用いるものとなっている。
【0104】
次に、CPU1213は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS25)。特別図柄プロセス処理は、特図プロセスフラグの値に従って、第一特別図柄表示装置、第二特別図柄表示装置、第一特別電動役物1140及び第二特別電動役物1150を制御する処理となっている。なお、特図プロセスフラグの値は、遊技状態に応じてCPU1213によって更新されるものとなっている。
【0105】
さらに、CPU1213は、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。普通図柄プロセス処理は、普図プロセスフラグの値に従って、普通図柄表示装置及び普通電動役物1120を制御する処理となっている。なお、普図プロセスフラグの値は、遊技状態に応じてCPU1213によって更新されるものとなっている。
【0106】
さらに、CPU1213は、演出表示装置1109、発光装置1911,1912,WL31,1921,1922及びスピーカ1110L,1110Rによって実行される各種演出を現出させるための演出制御コマンドなどを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS27)。
【0107】
さらに、CPU1213は、当該パチンコ遊技機1における当該パチンコ遊技機1の遊技状態を特定可能とする大当り1信号~大当り3信号、及び当該パチンコ遊技機1において扉開放や磁気異常や電波異常が検出されたことを特定可能とするセキュリティ信号等のデータをホールコンピュータ2000に宛てて出力する情報出力処理を行う(ステップS30)。
【0108】
さらに、CPU1213は、大入賞口スイッチ1142,1152、第一始動口スイッチ1112及び第二始動口スイッチ1122の状態を判定した結果、いくつの賞球を発生させるかという賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS31)。具体的には、大入賞口スイッチ1142,1152、第一始動口スイッチ1112及び第二始動口スイッチ1122のいずれかがオンしたという状態に変化したとCPU1213が判定した場合に、払出制御基板1300に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力するようになっている。なお、払出制御基板1300に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置1301を駆動する。例示すると、CPU1213は、大入賞口スイッチ1142がオンとなった場合に球払出装置1301に対して遊技球を10玉払い出すことを示す賞球個数信号を出力し、第二始動口スイッチ1122がオンとなった場合に球払出装置1301に対して遊技球を1玉払い出すことを示す賞球個数信号を出力するようになっている。
【0109】
本実施形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているが、CPU1213は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS32:出力処理)。
【0110】
また、CPU1213は、特図プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。
【0111】
さらに、CPU1213は、普図プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS34)。
【0112】
その後、割込許可状態に設定し(ステップS35)、処理を終了する。以上の制御によって、本実施形態では、タイマ割込時処理は4mS毎に起動されることになる。
【0113】
図10は、ステップS25の特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理においてCPU1213は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS100)。
図11-1は、ステップS100にて実行される始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。
【0114】
図11-1に示す始動入賞判定処理において、CPU1213は、まず、
図4に示す第一始動口スイッチ1112と第二始動口スイッチ1122のうち第一始動口1111に対応して設けられた第一始動口スイッチ1112からの検出信号がON状態であるか否かを判定する(ステップS201)。このとき、第一始動口スイッチ1112からの検出信号がON状態であれば(ステップS201;YES)、第1特図保留記憶部に記憶されている第一保留情報の個数に対応した前記第一特図保留記憶数が所定の上限値となっているか否かを判定する(ステップS202)。本実施形態では、CPU1213は、RAM1212に設けられた第一特図保留記憶数カウンタ用バッファの第一特図保留記憶数に対応するカウンタの値を読み取ることにより、第一特図保留記憶数を特定するようになっている。
【0115】
ステップS202にて第一特図保留記憶数が上限値ではない場合には(ステップS202;NO)、例えば、第一特図保留記憶数に対応するカウント値を1加算すること等により、第一特図保留記憶数を1加算する(ステップS203)。そして、乱数回路1214やランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特別図柄表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データ等を抽出する(ステップS204)。このとき抽出した各乱数値を示す各数値データは、第一保留情報として第1特図保留記憶部における空きエントリの先頭にセットされることで、各乱数値が記憶されるようになっている(ステップS205)。なお、本実施形態のパチンコ遊技機1には、
図11-2(A)に示すように第1特図保留記憶部としての第1特図保留記憶用バッファが備えられている。第1特図保留記憶用バッファには、バッファ番号「1」~「4」に対応した領域が設けられているとともに、バッファ番号「1」~「4」には、それぞれの乱数値MR1,MR2,MR3,MR5に対応する格納領域が設けられている。
【0116】
ステップS205の処理を実行した後には、RAM1212に設けられた始動データ記憶部における空きエントリの先頭に、第一始動口1111への入賞に対応した「第1」という始動口種別情報及び第一保留情報を記憶させる(ステップS206)。なお、本実施形態のパチンコ遊技機1には、
図11-2(C)に示すように始動データ記憶部としての始動データ記憶用バッファが備えられている。始動データ記憶用バッファには、バッファ番号「1」~「8」に対応した領域が設けられているとともに、バッファ番号「1」~「8」には、始動口種別情報及びそれぞれの乱数値MR1,MR2,MR3,MR5に対応する格納領域が設けられている。このような始動データ記憶用バッファを備えることで、前述した「第1」という始動口種別情報と、ステップS205にて第1特図保留記憶部に記憶された第一保留情報と関連付けを容易にすることができるようになっている。ここで、前述した第一始動条件の成立とは、本実施形態では、本フローチャートのステップS201;YES、ステップS202;NO、ステップS203、ステップS204、ステップS205及びステップS206となっている。しかしながら、本フローチャートのステップS201;YES、ステップS202;NO、ステップS203、ステップS204及びステップS205を前述した第一始動条件の成立としても良い。
【0117】
ステップS206の処理を実行した後には、RAM1212に設けられ、始動データ記憶部に記憶されている前述の始動口種別情報の個数に対応した合計保留記憶数に対応するカウンタの値を1加算する(ステップS207)。本実施形態では、CPU1213は、RAM1212に設けられた合計保留記憶数カウンタ用バッファの合計保留記憶数に対応するカウンタの値を読み取ることにより、合計保留記憶数を特定するようになっている。
【0118】
続いて、例えば、ROM1211における第1始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにセットとすること等により、第一始動口1111への入賞に関連したコマンドを送信するための設定を行う(ステップS208)。この第一始動口入賞指定コマンドテーブルには、第一始動条件の成立時に主基板1200から他の制御基板に送信するコマンド群が指定されている。なお、指定されるコマンド群の中には、第1始動口入賞指定コマンドB1XX(H)や第一保留記憶数通知コマンドC1XX(H)が含まれ、コマンドB1XX(H)とコマンドC1XX(H)は主基板1200から演出制御基板1900に対して伝送されるようになっている。
【0119】
ステップS208の処理を実行した後には、ステップS204にて抽出した各乱数値を示す数値データをステップS110の特別図柄通常処理に先立って、第1特図保留記憶用バッファ又は始動データ記憶用バッファから読み出す(S209)。続いて、例えばROM1211における先読み結果通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにセットすること等により、第一始動口1111への入賞時に取得した乱数値に関連したコマンドを送信するための設定を行う(ステップS210)。この先読み結果通知コマンドテーブルには、ステップS204にて抽出した各数値データを用いた特別図柄通常処理等で後に決定される各種抽選結果に関連する情報を主基板1200から他の制御基板に送信するためのコマンド群が指定されている。なお、指定されるコマンド群の中には、図柄指定コマンドC4XX(H)や変動カテゴリコマンドC6XX(H)が含まれ、コマンドC4XX(H)やコマンドC6XX(H)は主基板1200から演出制御基板1900に対して伝送されるようになっている。
【0120】
ここで、コマンドC4XX(H)やコマンドC6XX(H)を受信した演出制御基板1900は、飾り図柄の可変表示を開始させるより前に、第一特別図柄表示装置に「大当り」を示す抽選結果が表示されるか否かや、大当り種別が第1大当り及び第2大当りのいずれとなるかを、前記飾り図柄の可変表示を開始させるより前に把握することできるようになっている。
【0121】
続いて、例えば、ROM1211における保留記憶数通知コマンドデーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにセットすること等により、合計保留記憶数に関連したコマンドを送信するための設定を行う(ステップS211)。この保留記憶数通知コマンドデーブルには、合計保留記憶数に関連する情報を主基板1200から他の制御基板に送信するためのコマンド群が指定されている。なお、指定されるコマンド群の中には、合計保留記憶数通知コマンドC3XX(H)が含まれ、コマンドC3XX(H)は主基板1200から演出制御基板1900に対して伝送されるようになっている。
【0122】
ステップS201にて第一始動口スイッチ1112からの検出信号がオフ状態である場合や(ステップS201;NO)、ステップS202にて第一特図保留記憶数が上限値に達している場合(ステップS202;YES)、あるいはステップS211の処理を実行した後には、第二始動口1121に対応して設けられた第二始動口スイッチ1122からの検出信号がON状態であるか否かを判定する(ステップS212)。このとき、第二始動口スイッチ1122からの検出信号がOFF状態であれば(ステップS212;NO)、始動入賞判定処理を終了する。これに対して、第二始動口スイッチ1122からの検出信号がON状態である場合には(ステップS212;YES)、第2特図保留記憶部に記憶されている第二保留情報の個数に対応した第二特図保留記憶数が所定の上限値となっているか否かを判定する(ステップS213)。本実施形態では、CPU1213は、RAM1212に設けられた第二特図保留記憶数カウンタ用バッファの第二特図保留記憶数に対応するカウンタの値を読み取ることにより、第二特図保留記憶数を特定するようになっている。
【0123】
ステップS213にて第二特図保留記憶数が上限値に達していれば(ステップS213;YES)、始動入賞判定処理を終了する。これに対して、第二特図保留記憶数が上限値ではない場合には(ステップS213;NO)、例えば、第二特図保留記憶数に対応するカウント値を1加算すること等により、第二特図保留記憶数を1加算する(ステップS214)。そして、乱数回路1214やランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特別図柄表示結果決定用の乱数値や大当り種別決定用の乱数値を示す数値データ等を抽出する(ステップS215)。このとき抽出した各乱数値を示す数値データが第二保留情報として第2特図保留記憶部における空きエントリの先頭にセットされることで、各乱数値が記憶されるようになっている(ステップS216)。なお、本実施形態のパチンコ遊技機1には、
図11-2(B)に示すように第2特図保留記憶部としての第2特図保留記憶用バッファが備えられている。第2特図保留記憶用バッファには、バッファ番号「1」~「4」に対応した領域が設けられているとともに、バッファ番号「1」~「4」には、それぞれの乱数値MR1,MR2,MR3,MR5に対応する格納領域が設けられている。
【0124】
ステップS216の処理を実行した後には、
図11-2(C)に示すように始動データ記憶部としての始動データ記憶用バッファにおける空きエントリの先頭に、第二始動口1121への入賞に対応した「第2」という始動口種別情報及び第二保留情報を記憶させる(ステップS217)。このような始動データ記憶用バッファを備えることで、前述した「第2」という始動口種別情報と、ステップS216にて第2特図保留記憶部に記憶された第二保留情報と関連付けを容易にすることができるようになっている。ここで、前述した第二始動条件の成立とは、本フローチャートのステップS212;YES、ステップS213;NO、ステップS214、ステップS215、ステップS216及びステップS217となっている。しかしながら、本フローチャートのステップS212;YES、ステップS213;NO、ステップS214、ステップS215及びステップS216を前述した第二始動条件の成立としても良い。
【0125】
ステップS217の処理を実行した後には、RAM1212に設けられ、始動データ記憶部に記憶されている前述の始動口種別情報の個数に対応した合計保留記憶数に対応するカウンタの値を1加算する(ステップS218)。
【0126】
続いて、例えば、ROM1211における第2始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにセットすること等により、第二始動口1121への入賞に関連したコマンドを送信するための設定を行う(ステップS219)。この第2始動口入賞指定コマンドテーブルには、第二始動条件の成立時に主基板1200から他の制御基板に送信するコマンド群が指定されている。なお、指定されるコマンド群の中には、第2始動口入賞指定コマンドB2XX(H)や第二保留記憶数通知コマンドC2XX(H)が含まれ、コマンドB2XX(H)とコマンドC2XX(H)は主基板1200から演出制御基板1900に対して伝送されるようになっている。
【0127】
ステップS219の処理を実行した後には、ステップS215にて抽出した各乱数値を示す数値データをステップS110の特別図柄通常処理に先立って、第2特図保留記憶用バッファ又は始動データ記憶用バッファから読み出す(S220)。続いて、例えばROM1211における先読み結果通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにセットすること等により、第二始動口1121への入賞時に取得した乱数値に関連したコマンドを送信するための設定を行う(ステップS221)。この先読み結果通知コマンドテーブルには、ステップS215にて抽出した各数値データを用いた特別図柄通常処理等で後に決定される各種抽選結果に関連する情報を主基板1200から他の制御基板に送信するためのコマンド群が指定されている。なお、指定されるコマンド群の中には、図柄指定コマンドC4XX(H)や変動カテゴリコマンドC6XX(H)が含まれ、コマンドC4XX(H)やコマンドC6XX(H)は主基板1200から演出制御基板1900に対して伝送されるようになっている。
【0128】
ここで、コマンドC4XX(H)やコマンドC6XX(H)を受信した演出制御基板1900は、飾り図柄の可変表示を開始させるより前に、第二特別図柄表示装置に「大当り」を示す抽選結果が表示されるか否かや、大当り種別が第1大当り及び第3大当りのいずれとなるかを、前記飾り図柄の可変表示を開始させるより前に把握することできるようになっている。
【0129】
続いて、例えばROM1211における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにセットすること等により、合計保留記憶数に関連したコマンドを送信するための設定を行う(ステップS222)。この保留記憶数通知コマンドデーブルには、合計保留記憶数に関連する情報を主基板1200から他の制御基板に送信するためのコマンド群が指定されている。なお、指定されるコマンド群の中には、合計保留記憶数通知コマンドC3XX(H)が含まれ、コマンドC3XX(H)は主基板1200から演出制御基板1900に対して伝送されるようになっている。以上のような始動入賞判定処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値に応じて、
図10に示すステップS110~S116の処理のいずれかを選択して実行する。
【0130】
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”の時に実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部に記憶されている第一保留情報及び第二保留情報の有無等に基づいて、第一特別図柄表示装置や第二特別図柄表示装置による特別図柄に関する遊技を開始するか否かの判定が行われる。また、この特別図柄通常処理では、特別図柄表示結果決定用の乱数値を示す数値データに基づき、抽選結果を「大当り」とするか「ハズレ」とするかと、抽選結果が「大当り」の場合にその大当り種別を第一特別図柄表示装置や第二特別図柄表示装置に導出表示させる以前に決定するようになっている。さらに、この特別図柄通常処理では、第一特図ゲーム又は第二特図ゲームの変動時間を決定するようになっている。そして、抽選結果、大当り種別及び前記変動時間の決定がなされたら特図プロセスフラグの値を“1”に更新する。
【0131】
ステップS111の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“1”の時に実行される。この特別図柄変動処理には、第一特別図柄表示装置や第二特別図柄表示装置において、抽選結果が表示されるまでの設定を行う処理や、その抽選結果が表示されるまで時間を管理する処理等が含まれている。例えば、ステップS111の特別図柄変動処理が実行される毎に、RAM1212に設けられたタイマにおける格納値であるタイマ値を1減算あるいは1加算することで前記時間を管理する。また、計測された時間が予め定められた時間に達したか否かの判定も行われる。そして、予め定められた時間に達した時に特図プロセスフラグの値を“2”に更新する。
【0132】
ステップS112の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“2”の時に実行される。この特別図柄停止処理には、第一特別図柄表示装置や第二特別図柄表示装置にて、抽選結果を表示させるため処理が含まれている。そしてRAM1212に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定処理等が行われる。ここで、大当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値を“3”に更新するが、大当りフラグがオフである場合には特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。なお、特図プロセスフラグの値が“2”から特図プロセスフラグの値が“3”に更新されることを「役物連続作動装置の作動」と称することとする。また、役物連続作動装置が作動している状態は、特図プロセスフラグの値が“3以上”となっている状態と同値であり、役物連続作動装置が作動している状態時にのみ出現する動作を「当り動作」と称することとする。
【0133】
ステップS113の大入賞口開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この大入賞口開放前処理には、抽選結果が「大当り」となったこと等に基づき、第一特別電動役物1140及び/又は第二特別電動役物1150をどのように作動させるか等の作動態様の設定を行う処理や、「大当り」が開始する旨ことを報知するオープニング演出の時間を管理する処理等が含まれている。この作動態様の設定を行った後、特図プロセスフラグの値を“4”に更新する。なお、ステップS113の大入賞口開放前処理は、大当りフラグがオンである場合にのみ実行されるため、ステップS113の大入賞口開放前処理は、当り動作の一つとなっている。
【0134】
ステップS114の大入賞口開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大入賞口開放中処理には、設定された前記作動態様に基づいて、第一特別電動役物1140及び/又は第二特別電動役物1150を作動させる処理等が含まれている。設定された作動態様にて第一特別電動役物1140及び/又は第二特別電動役物1150の作動が完了した後に、特図プロセスフラグの値を“5” に更新する。なお、ステップS114の大入賞口開放中処理は、大当りフラグがオンである場合にのみ実行されるため、ステップS114の大入賞口開放中処理は、当り動作の一つとなっている。
【0135】
ステップS115の大入賞口開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大入賞口開放後処理には、第一特別電動役物1140及び/又は第二特別電動役物1150を、再び作動させるか否かの判定処理等が含まれている。この判定処理において、再び第一特別電動役物1140及び/又は第二特別電動役物1150を作動させると判定された場合は、特図プロセスフラグの値を“3” に更新するが、第一特別電動役物1140及び/又は第二特別電動役物1150を作動させないと判定された場合は、大当り終了表示を行う設定を行うとともに、特図プロセスフラグの値を“6” に更新する。ここで、この大当り終了表示を行う設定とは、特図プロセスフラグの値が“6”に更新されたことを演出制御基板1900に通知するための設定となっており、演出制御基板1900は演出表示装置1109や他の演出装置を用いて遊技者に、特図プロセスフラグの値が“6”に更新されたこと、つまり、「大当り」が終了したことを報知するようになっている。なお、ステップS115の大入賞口開放後処理は、大当りフラグがオンである場合にのみ実行されるため、ステップS115の大入賞口開放後処理は、当り動作の一つとなっている。
【0136】
ステップS116の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り終了処理には、「大当り」が終了した旨を報知する時間を管理する処理や、「大当り」が終了した後のパチンコ遊技機1の状態をどのような遊技状態にするかを設定する処理等が行われる。この大当り終了処理が完了した場合は、特図プロセスフラグの値を“0” に更新する。なお、このタイミングで、特図プロセスフラグの値を“0”に更新することは、作動していた役物連続作動装置を停止させることと同値となっている。なお、ステップS116の大当り終了処理は、大当りフラグがオンである場合にのみ実行されるため、ステップS116の大当り終了処理は、当り動作の一つとなっている。
【0137】
図12は、
図10のステップS110にて実行される特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。
図10に示す特別図柄通常処理においてCPU1213は、まず、例えばRAM1212に記憶されている合計保留記憶数カウント値等に基づき、第一特図保留記憶数と第二特図保留記憶数の合計値である合計保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。このとき、合計保留記憶数が「0」以外であれば(ステップS231;NO)、始動データ記憶部から保留番号「1」として管理されている始動口種別情報を読み出す(ステップS232)。
【0138】
ステップS232の処理に続いて、合計保留記憶数カウント値を1減算すること等により、合計保留記憶数を1減算するように更新する。ここで、始動データ記憶部は、1から8までの保留番号で管理されており、始動データ記憶部にて保留番号「1」より下位のエントリに記憶された始動データ記憶の内容を、1エントリずつ上位にシフトさせる(ステップS233)。そして、ステップS232にて読み出した始動口種別情報が「第1」と「第2」のいずれであるかを判定する(ステップ234)。
【0139】
ステップS234にて始動口種別情報が「第1」であると判定された場合には(ステップS234;第1)、この保留番号「1」で管理されている始動口種別情報と関連付けられて第1特図保留記憶部に記憶されている第一保留情報として、特別図柄表示結果決定用の乱数値を示す数値データ(MR1)と、大当り種別決定用の乱数値を示す数値データ(MR2)を、第一特図ゲームの変動時間等を選択するために用いる数種類のリーチ乱数値を示す数値データ(MR3、MR5)と、をそれぞれ読み出す(ステップS235)。このときには、第一特図保留記憶数カウント値を1減算すること等により、第一特図保留記憶数が1減算された値に更新され、第1特図保留記憶部に記憶された第一保留情報の記憶内容を上位にシフトさせることで、下位に空きエントリが作成されるようになっている(ステップS236)。そして、第一特別図柄表示装置により第一特図ゲームを開始することに対応して、RAM1212に設けられた変動特図指定バッファの値を「1」に設定する(ステップS237)。
【0140】
ステップS234にて始動口種別情報が「第2」であると判定された場合には(ステップS234;第2)、この保留番号「1」で管理されている始動口種別情報と関連付けられて第2特図保留記憶部に記憶されている第二保留情報として、特別図柄表示結果決定用の乱数値を示す数値データ(MR1)と、大当り種別決定用の乱数値を示す数値データ(MR2)を、第二特図ゲームの変動時間等を選択するために用いる数種類のリーチ乱数値を示す数値データ(MR3、MR5)と、をそれぞれ読み出す(ステップS245)。このときには、第二特図保留記憶数カウント値を1減算すること等により、第二特図保留記憶数が1減算された値に更新され、第2特図保留記憶部に記憶された第二保留情報の記憶内容を上位にシフトさせることで、下位に空きエントリが作成されるようになっている(ステップS246)。そして、第二特別図柄表示装置1702により第二特図ゲームを開始することに対応して、RAM1212に設けられた変動特図指定バッファの値を「2」に設定する(ステップS247)。
【0141】
ステップS237又はS247の処理を実行した後には、抽選結果を「ハズレ」と「大当り」のいずれとするかを判定する特別図柄大当り判定処理(ステップS238)を実行する。この特別図柄大当り判定処理は、ステップS235で読み出した特別図柄表示結果決定用の乱数値を示す数値データ又はステップS245で読み出した特別図柄表示結果決定用の乱数値を示す数値データが、抽選結果決定用のテーブルにおける「ハズレ」と「大当り」の各抽選結果に割り当てられた決定値のいずれと合致するかに応じて、抽選結果を「大当り」や「ハズレ」のいずれとするかを決定するものとなっている。
【0142】
図13はステップS238の特別図柄大当り判定処理の一例を示すフローチャートである。まず、抽選結果が大当りの場合にセットされる大当りフラグをクリアする(ステップS250)。
【0143】
次に、高確率状態時用の抽選結果決定用のテーブルをセットする(ステップS251)。次いで、高確率フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS252)。ここで、高確率フラグがセットされていると判定された場合(ステップS252;YES)は、高確率状態時用の抽選結果決定用のテーブルをセットした状態を維持する。また、高確率フラグがセットされていないと判定された場合(ステップS252;NO)は、高確率状態時用の抽選結果決定用のテーブルに替えて低確率状態時用の抽選結果決定用のテーブルをセットする(ステップS253)。
【0144】
次いで、ステップS235で読み出した特別図柄表示結果決定用の乱数値を示す数値データ又はステップS245で読み出した特別図柄表示結果決定用の乱数値を示す数値データが、セットされている高確率状態時用の抽選結果決定用のテーブル又は低確率状態時用の抽選結果決定用のテーブルにおける「ハズレ」と「大当り」の各抽選結果に割り当てられた決定値のいずれと合致するかに応じて、抽選結果を「大当り」や「ハズレ」のいずれとするかを決定する(ステップS254)。ここで、高確率状態時用の抽選結果決定用のテーブルは、低確率状態時用の抽選結果決定用のテーブルよりも「大当り」に割り当てられた決定値の数が多くなっており、高確率状態時用の抽選結果決定用のテーブルがセットされている状態では、低確率状態時用の抽選結果決定用のテーブルがセットされている状態に比べて、前述した第一の条件装置作動条件及び第二の条件装置作動条件が成立しやすい状態になっている。このように高確率フラグがセットされている場合に高確率状態時用の抽選結果決定用のテーブルを用いてステップS254を行うことを、「特別図柄確率変動機能の作動」と称することとする。
【0145】
続いて、ステップS255にて「大当り」であると判定された場合には(ステップS255;YES)、RAM1212に設けられた大当りフラグをセットする(ステップS256)。なお、ステップS254にて「大当り」でないと判定された場合には(ステップS255;NO)、RAM1212に設けられた大当りフラグをセットすることなく処理を終了する。
【0146】
図12において、ステップS238の特別図柄大当り判定処理を実行した後には、大当り種別を複数種類のいずれとするかを判定する大当り種別判定処理(ステップS239)を実行する。この大当り種別判定処理は、ステップS235で読み出した大当り種別決定用の乱数値を示す数値データが特
図1大当り種別決定用のテーブルにおける「第1大当り」や「第2大当り」といった予め複数用意された各種別に割り当てられた決定値のいずれと合致するかに応じて、大当り種別をいずれとするかを決定するものとなっている。また、この大当り種別判定処理は、ステップS245で読み出した大当り種別決定用の乱数値を示す数値データが特
図2大当り種別決定用のテーブルにおける「第1大当り」や「第3大当り」といった予め複数用意された各種別に割り当てられた決定値のいずれと合致するかに応じて、大当り種別をいずれとするかを決定するものとなっている。
【0147】
図14はステップS239の大当り種別判定処理の一例を示すフローチャートである。まず、特別図柄大当り判定処理にて、大当りフラグがセットされているか否かを判定する(ステップS260)。大当りフラグがセットされている場合は(ステップS260;YES)、第一特別図柄表示装置1701による第一特図ゲームに関連する大当りフラグがセットされたか、第二特別図柄表示装置1702による第二特図ゲームに関連する大当りフラグがセットされたかを判定するために、変動特図指定バッファ値の読み出しを行う(ステップS261)。
【0148】
次いで、読み出した変動特図指定バッファ値が「1」であるか「2」であるかの判定を行う(ステップS262)。読み出した変動特図指定バッファ値が「1」である場合は(ステップS262;「1」)、大当り種別を複数種類のいずれとするかを判定するために、特
図1用大当り種別決定用のテーブルをセットする(ステップS263)。また、読み出した変動特図指定バッファ値が「2」である場合は(ステップS262;「2」)、大当り種別を複数種類のいずれとするかを判定するために、特
図2用大当り種別決定用のテーブルをセットする(ステップS264)。
【0149】
次いで、ステップS235で読み出した大当り種別決定用の乱数値を示す数値データ又はステップS245で読み出した大当り種別決定用の乱数値を示す数値データが、特
図1大当り種別決定用のテーブル又は特
図2大当り種別決定用のテーブルにおける「第1大当り」、「第2大当り」や「第3大当り」といった予め複数用意された各種別に割り当てられた決定値のいずれと合致するかに応じて、大当り種別を決定する(ステップS265)。
【0150】
こうして決定された大当り種別は、RAM1212等に設けられた記憶領域に記憶されるようになっている(ステップS266)。そしてステップS266を実行した後に、大当り種別判定処理を終了するようになっている。具体的には、大当り種別が第1大当りであれば大当り種別値を「1」とし、第2大当りであれば「2」とし、第3大当りであれば「3」として、指定バッファに大当り種別値がセットされるようになっている。
【0151】
また、ステップS260にて、大当りフラグがセットされていないと判定された場合(ステップS260;NO)は、抽選結果が「ハズレ」であることから、大当り種別値をセットすることなく、処理を終了する。
【0152】
図12において、ステップS239の大当り種別判定処理を実行した後には、第一特図ゲーム又は第二特図ゲームの変動時間等をいずれとするかを判定する変動パターン設定処理(ステップS240)を実行する。この変動パターン設定処理は、第一特図ゲーム又は第二特図ゲームの変動時間等を選択するために用いる数種類のリーチ乱数値等を用いて、第一特図ゲーム又は第二特図ゲームの変動時間等をいずれとするかを決定するものとなっている。
【0153】
図15はステップS240の変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。まず、特別図柄大当り判定処理にて、大当りフラグがセットされたか否かを判定する(ステップS270)。大当りフラグがセットされている場合は(ステップS270;YES)、大当り時用変動パターン種別決定テーブルを決定するための大当り時用変動パターン種別決定テーブル選択処理(ステップS271)を実行する。
【0154】
この大当り時用変動パターン種別決定テーブル選択処理では、第一特図ゲーム又は第二特図ゲームが行われる際の遊技状態指定バッファの値に基づいて、複数の大当り時用変動パターン種別決定テーブルの中から一のテーブルを決定するようになっている。そして決定された大当り時用変動パターン種別決定テーブルをセットする(ステップS272)。この遊技状態指定バッファの値で管理される遊技状態は、高確率フラグのセット状態と時短フラグのセット状態との組合せで区別されるものとなっている。本実施形態では、高確率フラグ及び時短フラグがともにセットされている状態である場合(
図7では「高高」と称した)、遊技状態指定バッファの値に「1」がセットされるようになっている。また、高確率フラグと時短フラグがともにセットされていない状態である場合(
図7では「低低」と称した)、遊技状態指定バッファの値に「2」がセットされるようになっている。さらに、高確率フラグがセットされていない状態で且つ時短フラグがセットされている状態である場合(
図7では「低高」と称した)、遊技状態指定バッファの値に「3」がセットされるようになっている。さらに、高確率フラグがセットされている状態で且つ時短フラグがセットされていない状態である場合(
図7では「高低」と称した)、遊技状態指定バッファの値に「4」がセットされるようになっている。
【0155】
次に、ステップS266にてセットされている大当り種別値を読み出す(ステップS273)。次にステップS235又はステップS245にて読みだした第一保留情報又は第二保留情報における一のリーチ乱数値MR3と大当り時用変動パターン種別決定テーブルと大当り種別値とに基づいて、一の大当り時用変動パターンカテゴリ決定テーブルを決定するため大当り時用変動パターンカテゴリ決定テーブル選択処理を実行する。(ステップS274)。なお、第一特図ゲーム又は第二特図ゲームが実行されている間に演出表示装置1109等をどのような態様で作動させるかという変動パターンが複数のカテゴリ(
図7におけるPB1、PB2)に分類されている
【0156】
この大当り時用変動パターンカテゴリ決定テーブル選択処理では、第一特図ゲーム又は第二特図ゲームが実行されている間に演出表示装置1109等をどのような態様で作動させるかという変動パターンがカテゴリ毎に分類されている複数の大当り時用変動パターンカテゴリテーブルの中から一のテーブルを決定するようになっている。そして決定された大当り時用変動パターンカテゴリ決定テーブルをセットする(ステップS275)。
【0157】
また、ステップS270にて、大当りフラグがセットされていない場合は(ステップS270;NO)、ハズレ時用変動パターン種別決定テーブルを決定するためのハズレ時用変動パターン種別決定テーブル選択処理(ステップS276)を実行する。
【0158】
このハズレ時用変動パターン種別決定テーブル選択処理では、第一特図ゲーム又は第二特図ゲームが行われる際の遊技状態指定バッファの値に基づいて複数のハズレ時用変動パターン種別決定テーブルの中から一のテーブルを決定するようになっている。そして決定されたハズレ時用変動パターン種別決定テーブルをセットする(ステップS277)。
【0159】
次に、ハズレ時用変動パターンカテゴリ決定テーブル選択処理を実行する(ステップS278)。このハズレ時用変動パターンカテゴリ決定テーブル選択処理では、ステップS235又はステップS245にて読みだした第一保留情報又は第二保留情報における一のリーチ乱数値MR3と、ステップS277にてセットされているハズレ時用変動パターン種別決定テーブルとに基づいて、演出表示装置1109等を、短縮変動を経てリーチ演出を実行させない態様(
図7におけるPA1)で作動させるのか、短縮変動を経ることなくリーチ演出を実行させない態様(
図7におけるPA2)で作動させるのか、リーチ演出を実行させる態様(
図7におけるPA3)で作動させるのか又は遊技者にリーチ演出よりも大当りが発生することを期待させるスーパーリーチ演出(
図7におけるPA4)を実行させる態様で作動させるのか、という事項で分類されたハズレ時用変動パターンカテゴリ決定テーブルの中から一のテーブルを決定するようになっている。そして決定されたハズレ時用変動パターンカテゴリ決定テーブルをセットする(ステップS279)。
【0160】
次に、合計保留記憶数に対応するカウンタの値を読み出す(ステップS280)。次に、ステップS235又はステップS245にて読みだした第一保留情報又は第二保留情報における他のリーチ乱数と、ハズレ時用変動パターンカテゴリ決定テーブルと、合計保留記憶数に対応するカウンタの値と、に基づいて、一のハズレ時用変動パターン小カテゴリ決定テーブルを決定するためハズレ時用変動パターン小カテゴリ決定テーブル選択処理を実行する。(ステップS281)。
【0161】
このハズレ時用変動パターン小カテゴリ決定テーブル選択処理では、第一特図ゲーム又は第二特図ゲームが実行されている間に演出表示装置1109等をどのような態様で作動させるかという変動パターンが合計保留記憶数にて分類されている複数のハズレ時用変動パターン小カテゴリ決定テーブルの中から一のテーブルを決定するようになっている。そして決定されたハズレ時用変動パターン小カテゴリ決定テーブルをセットする(ステップS282)。
【0162】
次に、セットされている大当り時用変動パターンカテゴリ決定テーブル又はハズレ時用変動パターン小カテゴリ決定テーブルと、ステップS235又はステップS245にて読みだした第一保留情報又は第二保留情報における変動パターン決定用の一のリーチ乱数値MR5とに基づいて、第一特図ゲーム又は第二特図ゲームの変動時間が特定されている変動パターンを決定する変動パターン決定処理を実行する(ステップS283)。そして、決定された変動パターンをセットする(ステップS284)。このステップS284にて変動パターンをセットした後、その決定された変動パターンに応じて、第一特別図柄表示装置1701又は第二特別図柄表示装置1702に抽選結果を表示させるタイミングを特定する特図ゲームの変動時間を設定する(ステップS285)。その後、変動特図指定バッファ値に応じて、第一特図ゲームと第二特図ゲームのいずれかを開始させるかを設定する(ステップS286)。
【0163】
ここで、遊技状態指定バッファの値が「2」以外である場合にステップS271及びステップS276で決定される大当り時用変動パターン種別決定テーブル及びハズレ時用変動パターン種別決定テーブルを用いて、ステップS283で決定される可能性のある最も短い変動時間は、遊技状態指定バッファの値が「2」である場合にステップS283では決定されないようになっている。これは遊技状態指定バッファの値が「2」以外である場合において所定回数分の第一特図ゲーム又は第二特図ゲームが行われた際の総時間を、遊技状態指定バッファの値が「2」である場合において前記所定回数分の第一特図ゲーム又は第二特図ゲームが行われた際の総時間よりも短くさせるための構成となっている。以下において、前記構成を「変動時間短縮機能」と称することとし、高確率フラグ又は時短フラグの少なくとも一方がセットされることを、「変動時間短縮機能の作動」と称することとする。
【0164】
ステップS286の処理に続いて、特別図柄の変動開始時用となる各種コマンドを送信するための設定を行う(ステップS287)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU1213は、主基板1200から演出制御基板1900に対して遊技状態指定コマンド(前述したコマンド95XX(H))、第一特図ゲーム開始コマンド(前述したコマンド8001(H))、変動パターン指定コマンド(前述したコマンド81XX(H))、可変表示結果通知コマンド(前述したコマンド8CXX(H))、保留記憶数通知コマンド(前述したコマンドC1XX(H)、コマンドC2XX(H)、コマンドC3XX(H))を順次送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM1211における記憶アドレスを示す設定データをRAM1212に設けられた送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU1213は、主基板1200から演出制御基板1900に対して遊技状態指定コマンド(前述したコマンド95XX(H))、第二特図ゲーム開始コマンド(前述したコマンド8002(H))、変動パターン指定コマンド(前述したコマンド81XX(H))、可変表示結果通知コマンド(前述したコマンド8CXX(H))、保留記憶数通知コマンド(前述したコマンドC1XX(H)、コマンドC2XX(H)、コマンドC3XX(H))を順次送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM1211における記憶アドレスを示す設定データを、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。このように格納された遊技状態指定コマンド、第一特図ゲーム開始コマンド又は第二特図ゲーム開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド及び保留記憶数通知コマンドは、主基板1200から演出制御基板1900に対して遊技状態指定コマンド、保留記憶数通知コマンド、第一特図ゲーム開始コマンド又は第二特図ゲーム開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンドの順に送信されるようになっている。なお、これらの演出制御コマンドが送信される順番は任意に変更可能となっている。その後、特図プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値である“1”に更新して(ステップS241)、特別図柄通常処理を終了する。
【0165】
図10のステップS111にて実行される特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“1”の際に実行されるものであり、変動パターン指定コマンドにて指定した変動時間が経過したか否かを判定する第一ステップと、第一特別図柄表示装置1701又は第二特別図柄表示装置1702に抽選結果が表示されてから当該抽選結果を継続して表示し続ける時間(以下、単に「特別図柄停止期間」という。)を決定するとともに決定した特別図柄停止期間をRAM1212に設けられたタイマ記憶領域TMへセットする第二ステップと、変動パターン指定コマンドにて指定した変動時間が経過した際に特図プロセスフラグの値を特別図柄停止処理に対応した値である“2”に更新する第三ステップと、から構成されており、第三ステップを行うことで特別図柄停止処理を終了する。
【0166】
図16は
図10のステップS112にて実行される特別図柄停止処理の一例を示すフローチャートである。特図プロセスフラグの値が“2”の際に実行される特別図柄停止処理において、CPU1213は、まず、前述したタイマ記憶領域TMの値を1減算する処理を行う(ステップS300)。次いで、タイマ記憶領域TMの値が0であるか否かを判定する(ステップS301)。ここで、タイマ記憶領域TMの値が0でないと判定された場合(ステップS301;NO)は、特別図柄停止処理を終了する。
【0167】
また、タイマ記憶領域TMの値が0と判定された場合(ステップS301;YES)は、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS302)。このとき大当りフラグがオンであれば(ステップS302;YES)、最初の大入賞口開放前プロセスタイマ(PT)を設定する最初の大入賞口開放前プロセスタイマ設定処理を行う(ステップS303)。
【0168】
図17-1は、
図16のステップS303にて実行される最初の大入賞口開放前プロセスタイマ設定処理の一例を示すフローチャートである。この最初の大入賞口開放前プロセスタイマ設定処理では、まず、現状の遊技状態指定バッファ値の読み出しを行う(ステップS350)。次いで、合計保留記憶数に対応するカウンタの値の読み出しを行う(ステップS351)。
【0169】
ここで、
図17-2(A)、
図17-2(B)は、ステップS350にて読み出された遊技状態指定バッファ値と、ステップS351にて読み出された合計保留記憶数と、を用いて最初の大入賞口開放前プロセスタイマ値及び当り開始指定コマンドA0XX(H)のEXT部分を決定するために用いる最初の大入賞口開放前プロセスタイマ及び当り開始指定コマンド決定テーブルを例示する説明図である。ここで
図17-2(A)に例示した最初の大入賞口開放前プロセスタイマ及び当り開始指定コマンド決定テーブルは、遊技状態指定バッファ値が「2」の場合に用いるテーブルとなっている。また
図17-2(B)に例示した最初の大入賞口開放前プロセスタイマ及び当り開始指定コマンド決定テーブルは、遊技状態指定バッファ値が「2」以外の場合に用いるテーブルとなっている。なお、前述したように高確率フラグと時短フラグがともにセットされていない状態の際に遊技状態指定バッファ値は「2」されるようになっている。
【0170】
さて、ステップS350及びステップS351の処理が行われると、読み出した現状の遊技状態指定バッファ値が「2」である場合は、読み出された合計保留記憶数と、
図17-2(A)に示した遊技状態指定バッファ値が「2」である場合に用いる最初の大入賞口開放前プロセスタイマ及び当り開始指定コマンド決定テーブルと、に基づいて最初の大入賞口開放前プロセスタイマ値及び当り開始指定コマンドA0XX(H)のEXT部分を決定するとともに、読み出した現状の遊技状態指定バッファ値が「2」以外である場合は、読み出された合計保留記憶数と、
図17-2(B)に示した遊技状態指定バッファ値が「2」以外である場合に用いる最初の大入賞口開放前プロセスタイマ及び当り開始指定コマンド決定テーブルと、に基づいて大入賞口開放前プロセスタイマ値及び当り開始指定コマンドA0XX(H)のEXT部分を決定する最初の大入賞口開放前プロセスタイマの決定処理(当り開始指定コマンド決定処理ともいう。)を行う(ステップS352)。
【0171】
次いで、決定された最初の大入賞口開放前プロセスタイマ値をRAM1212に設けられたプロセスタイマ記憶領域PTにセットし(ステップS353)、最初の大入賞口開放前プロセスタイマ設定処理を終了する。ステップ353でセットされた最初の大入賞口開放前プロセスタイマは、ステップS113の大入賞口開放前処理で用いられるものであり、この最初の大入賞口開放前プロセスタイマで設定された期間が終了したことを契機に
図10に示したステップS114の大入賞口開放中処理に移行するようになっている。
【0172】
ここで、合計保留記憶数を読み出すタイミングは、ステップS351のタイミング以外にも多数存在する。しかしながら、ステップS351のタイミングは、読み出した合計保留記憶数が多くなる可能性が高いタイミングであることから、本タイミングにて合計保留記憶数を読み出すこととした。
【0173】
さて、ステップS303の処理に続いて、大入賞口開放回数カウンタの値に初期値である「1」をセットするとともに開放パターンカウンタの値にも初期値である「1」をセットする(ステップS304)。大入賞口開放回数カウンタの値及び開放パターンカウンタの値は、
図18-1~
図18-3に示す特別電動役物作動態様テーブル1~特別電動役物作動態様テーブル3とともに用いられるものとなっている。具体的には、ステップS266にてセットされている大当り種別値が「1」の場合には、
図18-1に示される特別電動役物作動態様テーブル1が使用されるようになっており、ステップS266にてセットされている大当り種別値が「2」の場合には、
図18-2に示される特別電動役物作動態様テーブル2が使用されるようになっており、ステップS266にてセットされている大当り種別値が「3」の場合には、
図18-3に示される特別電動役物作動態様テーブル3が使用されるようになっている。そして、特別電動役物作動態様テーブル1~特別電動役物作動態様テーブル3の連続作動回数は、前記大入賞口開放回数カウンタの値に対応したものとなっており、特別電動役物作動態様テーブル1~特別電動役物作動態様テーブル3の開放パターンにおいて何ステップ目を実行するのかが、前記開放パターンカウンタの値に対応したものとなっている。
【0174】
ステップS304の処理に続いて、当り開始指定コマンドA0XX(H)を主基板1200から演出制御基板1900に対して送信するための設定処理を行う(ステップS305)。ステップS305の処理は、ステップS303にて決定された当り開始指定コマンドを特定する処理と、複数種類の当り開始指定コマンドが規定された当り開始指定コマンドテーブルにおける送信すべき当り開始指定コマンドのROM1211における記憶アドレスを示す設定データを、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する処理とから構成されている。
【0175】
ステップS305を行った後には、特図プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理に対応した値である“3”に更新する(ステップS306)。次いで、前述したバッファ領域に格納されている設定データを用いて、主基板1200から演出制御基板1900に対して当り開始指定コマンドを送信する(ステップS307)。なお、当り開始指定コマンドを送信する際に、第1特図保留記憶部、第2特図保留記憶部及び始動データ記憶部に記憶されているデータのすべて又は一部を主基板1200から演出制御基板1900に対して伝送してもよい。
【0176】
次いで、確変状態や時短状態を終了するための設定を行う(ステップS308)。例えば、ステップS308の処理において、CPU1213は、高確率フラグや時短フラグがセットされない状態とする処理や、確変状態における特図ゲームの残存回数をカウントするための確変回数カウンタ、時短状態における特図ゲームの残存回数をカウントするための時短回数カウンタ、及び後述する変動回数のカウント値をクリアする処理等を実行する。また、ステップS308でのクリア処理に続いて、大当りフラグをクリアしてオフ状態とする処理も実行(ステップS309)し、特別図柄停止処理を終了する。
【0177】
ステップS302にて、大当りフラグがオフである場合には(ステップS302;NO)、当り終了後の変動回数判定処理(ステップS310)を行う。このステップS310の処理は、大当りフラグがオフとされる特図ゲームの実行回数(連続して「ハズレ」が発生した回数)をカウントする第一ステップと、後述するストーリー設定処理(ステップS489)にて設定された演出に関する設定を変動させる既定値に前記第一ステップでカウントした特図ゲームの実行回数が到達したか否かを判定する第二ステップと、前記既定値に達したと判定された場合には演出に関する設定を変更するとともに前記既定値に達していないと判定された場合には現状の演出に関する設定を維持する第三ステップと、から構成されている。
【0178】
ステップS310の処理を実行した後には、高確率フラグがセットされた状態(以下、「確変状態」ともいう。)から高確率フラグがセットされていない状態に移行させるか否かの判定を行う確変終了判定処理(ステップS311)を行う。このステップS311の処理は、高確率フラグがセットされている状態の時に実行された特図ゲームの実行回数をカウントする第一ステップと、後述するストーリー設定処理(ステップS489)にて設定された確変状態を終了させる既定値に前記第一ステップでカウントした特図ゲームの実行回数が到達したか否かを判定する第二ステップと、前記既定値に達したと判定された場合には高確率フラグがセットされない状態に変更するとともに前記既定値に達していないと判定された場合には高確率フラグがセットされた状態に維持する第三ステップと、から構成されている。
【0179】
ステップS311の処理を実行した後には、時短フラグがセットされた状態(以下、「時短状態」ともいう。)から時短フラグがセットされていない状態に移行させるか否かの判定を行う時短終了判定処理(ステップS312)を行う。このステップS312の処理は、時短フラグがセットされている状態の時に実行された特図ゲームの実行回数をカウントする第一ステップと、後述するストーリー設定処理(ステップS489)にて設定された時短状態を終了させる既定値に前記第一ステップでカウントした特図ゲームの実行回数が到達したか否かを判定する第二ステップと、前記既定値に達したと判定された場合には時短フラグがセットされない状態に変更するとともに前記既定値に達していないと判定された場合には時短フラグがセットされた状態に維持する第三ステップと、から構成されている。
【0180】
ステップS312の処理を実行した後には、特図プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化する(ステップS313)。ステップS313の処理を実行した後は、次変動遊技状態値判定処理(ステップS314)を実行し、特別図柄停止処理を終了する。
【0181】
ここで、この次変動遊技状態値判定処理は、次回の特図ゲームがどのような遊技状態で行われるかを判定する処理となっており、具体的には、ステップS310にて変更又は維持された演出に関する設定状態、ステップS311にて変更又は維持された高確率フラグのセット状態及びステップS312にて変更又は維持された時短フラグのセット状態が如何なる状態であるかがステップS314にて判定される。なお、ステップS314では、判定された状態のうち高確率フラグと時短フラグとのセット状態に対応した遊技状態値を遊技状態指定バッファに記憶するようになっている。
【0182】
図19は
図10のステップS113にて実行される大入賞口開放前処理の一例を示すフローチャートである。大入賞口開放前処理において、CPU1213は、前述のステップS303又は後述のステップS455等にてプロセスタイマ記憶領域PTにセットした大入賞口開放前プロセスタイマ(以下、単に「PT」と表記する。)の値を1減算する(ステップS400)。そして、PTの値が0であるか否かを判定し(ステップS401)、PTの値が0でなければ(ステップS401;NO)、大入賞口開放前処理を終了する。
【0183】
また、PTの値が0になっている場合(ステップS401;YES)には、CPU1213は、まず、特図プロセスフラグの値を大入賞口開放中処理に対応した値である“4”に更新する(ステップS402)。
【0184】
次いで、ステップS266にてセットされている指定バッファから大当り種別値の読み出しを行う(ステップS403)。次いで、ステップS304又はステップS407にて更新される大入賞口開放回数カウンタの値及びステップS304又は後述のステップS416にて更新される開放パターンカウンタの値の読み出しを行う(ステップS404)。
【0185】
次いで、第一大入賞口フラグ又は第二大入賞口フラグの設定処理を行う(ステップS405)。このステップS405は、まず、ステップS403で読み出した大当り種別値を用いて、使用する特別電動役物作動態様テーブルがどれであるかを特定する第一ステップと、ステップS404で読み出した大入賞口開放回数カウンタの値と前記第一ステップで特定された特別電動役物作動態様テーブルとから第一特別電動役物1140と第二特別電動役物1150のいずれを作動させるかを特定する第二ステップと、第二ステップにて第一特別電動役物1140を作動させることとした場合に第一大入賞口フラグをセットする第三ステップと、第二ステップにて第二特別電動役物1150を作動させることとした場合に第二大入賞口フラグをセットする第四ステップと、から構成される。
【0186】
例示すると、ステップS403で読み出した大当り種別値が「1」であるとともにステップS404で読み出した大入賞口開放回数カウンタの値が「1」である場合は、
図18-1に示すように特別電動役物作動態様テーブル1の連続作動回数が1回目をCPU1213は参照し、第一大入賞口フラグをセットするようになっている。また、ステップS403で読み出した大当り種別値が「2」であるとともにステップS404で読み出した大入賞口開放回数カウンタの値が「5」である場合は、
図18-2に示すように特別電動役物作動態様テーブル2の連続作動回数が5回目をCPU1213は参照し、第二大入賞口フラグをセットするようになっている。また、ステップS403で読み出した大当り種別値が「3」であるとともにステップS404で読み出した大入賞口開放回数カウンタの値が「6」である場合は、
図18-3に示すように特別電動役物作動態様テーブル3の連続作動回数が6回目をCPU1213は参照し、第一大入賞口フラグをセットするようになっている。
【0187】
次いで、大入賞口開放中プロセスタイマ及び開放パターンタイマ(T)の設定処理を行う(ステップS406)。このステップS406は、まず、ステップS403で読み出した大当り種別値を用いて、使用する特別電動役物作動態様テーブルがどれであるかを特定する第一ステップと、ステップS404で読み出した大入賞口開放回数カウンタの値と前記第一ステップで特定された特別電動役物作動態様テーブルとから大入賞口開放中プロセスタイマの値がいくつであるかを特定する第二ステップと、ステップS404で読み出した大入賞口開放回数カウンタの値及び開放パターンカウンタの値と前記第一ステップで特定された特別電動役物作動態様テーブルとから開放パターンタイマの値がいくつであるかを特定する第三ステップと、から構成される。
【0188】
例示すると、ステップS403で読み出した大当り種別値が「1」であるとともにステップS404で読み出した大入賞口開放回数カウンタの値が「1」そして開放パターンカウンタの値が「1」である場合は、
図18-1に示すように特別電動役物作動態様テーブル1の連続作動回数が1回目をCPU1213は参照し、大入賞口開放中プロセスタイマの値が1.848秒であること及び開放パターンの第1ステップとして規定されて開放パターンタイマ(T)の値が1.848秒であること特定するようになっている。また、ステップS403で読み出した大当り種別値が「2」であるとともにステップS404で読み出した大入賞口開放回数カウンタの値が「5」そして開放パターンカウンタの値が「1」である場合は、
図18-2に示すように特別電動役物作動態様テーブル2の連続作動回数が5回目をCPU1213は参照し、大入賞口開放中プロセスタイマの値が29.000秒であること及び開放パターンの第1ステップとして規定されて開放パターンタイマ(T)の値が29.000秒であること特定するようになっている。また、ステップS403で読み出した大当り種別値が「3」であるとともにステップS404で読み出した大入賞口開放回数カウンタの値が「6」そして開放パターンカウンタの値が「3」である場合は、
図18-3に示すように特別電動役物作動態様テーブル3の連続作動回数が6回目をCPU1213は参照し、大入賞口開放中プロセスタイマの値が28.848秒であること及び開放パターンの第3ステップとして規定されて開放パターンタイマ(T)の値が25.000秒であること特定するようになっている。
【0189】
次に、大入賞口開放回数カウンタの値に+1を行う(ステップS407)。そして、ステップS405にて、第一大入賞口フラグがセットされているのであれば第一ソレノイド1143を、第二大入賞口フラグがセットされているのであれば第二ソレノイド1153を駆動する特別電動役物作動処理を行う(ステップS408)。
【0190】
次に、大入賞口開放回数カウンタの値に応じた表示状態を指定する大入賞口開放中コマンドの設定処理を行う(ステップS409)。こうして設定された大入賞口開放中コマンドA1XX(H)は、前記連続作動回数が何回目であるかを主基板1200から演出制御基板1900に対して伝送されるようになっている。なお、大入賞口開放中コマンドA1XX(H)のEXTデータは、連続作動回数に応じて異なる値が設定されるようになっている。。
【0191】
図20-1、
図20-2は、
図10のステップS114にて実行される大入賞口開放中処理の一例を示すフローチャートである。大入賞口開放中処理において、CPU1213は、前述のステップS406にてセットされている開放パターンタイマ(以下、単に「T」と表記する。)の値を1減算する(ステップS410)。そして、Tの値が0であるか否かを判定し(ステップS411)、Tの値が0でなければ(ステップS411;NO)、前述のステップS406等にてセットされている大入賞口開放中プロセスタイマ(PT)の値を1減算する処理を実行する(ステップS417)。
【0192】
また、ステップS410にて、Tの値が0であると判定された場合(ステップS411;YES)、次ステップの開放パターンの有無を判定する処理を行う(ステップS412)。このステップS412は、ステップS404で読み出した大入賞口開放回数カウンタの値、開放パターンカウンタの値及び使用する特別電動役物作動態様テーブルから開放パターンに次ステップが存在するか否かを判定する処理となっている。例示すると、ステップS403で読み出した大当り種別値が「1」であるとともにステップS404で読み出した大入賞口開放回数カウンタの値が「6」、そして開放パターンカウンタの値が「1」である場合は、次ステップの開放パターンとして「第2ステップ」が設定されていることから、このような状況においては、ステップS412にて、次ステップの開放パターンが「有」と判定されることになる。また、ステップS403で読み出した大当り種別値が「3」であるとともにステップS404で読み出した大入賞口開放回数カウンタの値が「6」そして開放パターンカウンタの値が「3」である場合は、次ステップの開放パターンが設定されていないことから、このような状況においては、ステップS412にて、次ステップの開放パターンが「無」と判定されることになる。
【0193】
そして、次ステップの開放パターンが「無」と判定されると(ステップS412;NO)、前述のステップS406等にてセットされている大入賞口開放中プロセスタイマの値を1減算する処理を実行する(ステップS417)。
【0194】
また、次ステップの開放パターンが「有」と判定されると(ステップS412;YES)、特別電動役物が作動中であるか否かの判定を行う。例示すると、ステップS403で読み出した大当り種別値が「1」であるとともにステップS404で読み出した大入賞口開放回数カウンタの値が「6」そして開放パターンカウンタの値が「1」である場合は、開放パターンとして「第1ステップ:1.848秒開放」という状態であるから、ステップS412にて第一特別電動役物1140が作動状態と判定されることになる。また、ステップS403で読み出した大当り種別値が「2」であるとともにステップS404で読み出した大入賞口開放回数カウンタの値が「6」そして開放パターンカウンタの値が「2」である場合は、開放パターンとして「第2ステップ:2.000秒閉鎖」という状態であるから、ステップS412にて第一特別電動役物1140が未作動状態と判定されることになる。
【0195】
そして、特別電動役物が作動中であると判定された場合(ステップS413;YES)は、特別電動役物の作動を停止する処理を行う(ステップS414)。また、特別電動役物が未作動中であると判定された場合(ステップS413;NO)は、ステップS405にて第一大入賞口フラグがセットされているのであれば第一ソレノイド1143を、第二大入賞口フラグがセットされているのであれば第二ソレノイド1153を駆動する特別電動役物作動処理を行う(ステップS415)。
【0196】
ステップS414及びステップS415の処理が行われたことに続いて、次ステップ開放パターン設定処理を行う(ステップS416)。このステップS416は、開放パターンタイマTに特別電動役物作動態様テーブルに定義されている次ステップの開放パターンタイマ値をセットする第一ステップと、開放パターンカウンタの値に+1を行う第二ステップと、次ステップが特別電動役物作動態様テーブルに定義されている第2ステップであれば第2ステップ開始指定コマンドを、次ステップが特別電動役物作動態様テーブルに定義されている第3ステップであれば第3ステップ開始指定コマンドを、それぞれセットする第三ステップと、から構成されている。なお、前記第三ステップにてセットされた第2ステップ開始指定コマンド又は第3ステップ開始指定コマンドは、主基板1200から演出制御基板1900に対して伝送されるようになっている。そして、このステップS416に続いて、前述のステップS406にてセットされている大入賞口開放中プロセスタイマの値を1減算する処理を実行する(
図20-2のステップS417)。
【0197】
ステップS417の処理に続いて、PTが0になったか否かを判定する(ステップS418)。そして、PTが0でないと判定された場合(S418;NO)は、第一大入賞口1141又は第二大入賞口1151に遊技球が入賞したか否かに関連する処理が実行される(ステップS419~ステップS424)。また、PTが0であると判定された場合(S418;YES)は、大入賞口開放中処理を終了させるための処理が実行される(ステップS425~ステップS427)。
【0198】
まず、PTが0でないと判定された場合(S418;NO)は、ステップS405にてセットされているのが第一大入賞口フラグであるか否かの判定が行われる(ステップS419)。そして、第一大入賞口フラグがセットされている場合(ステップS419;YES)は、第一大入賞口スイッチ1142がON状態となったか否かを判定するようになっている(ステップS420)。ここで、第一大入賞口スイッチ1142がON状態に変化していなければ(ステップS420;NO)、大入賞口開放中処理を終了させるようになっている。また、第二大入賞口フラグがセットされている場合(ステップS419;NO)は、第二大入賞口スイッチ1152がON状態となったか否かを判定するようになっている(ステップS421)。ここで、第二大入賞口スイッチ1152がON状態に変化していなければ(ステップS421;NO)、大入賞口開放中処理を終了させるようになっている。
【0199】
次に、ステップS420にて第一大入賞口スイッチ1142がON状態となっていると判定された場合(ステップS420;YES)、及びステップS421にて第二大入賞口スイッチ1152がON状態となっていると判定された場合(ステップS421;YES)は、第一大入賞口1141又は第二大入賞口1151への遊技球の入賞個数をカウントするためにRAM1212に設けれた入賞個数カウンタを+1する(ステップS422)。また、大入賞口開放中処理の実行中に第一大入賞口1141又は第二大入賞口1151への遊技球の入賞が発生したことを示す大入賞口開放中入賞コマンドをセットする(ステップS423)。こうしてセットされた大入賞口開放中入賞コマンドは、主基板1200から演出制御基板1900に対して伝送されるようになっている。
【0200】
ステップS423に続いて、入賞個数カウンタの値が規定値(例えば10)になっているか否か確認する処理を実行する(ステップS424)。そして、入賞個数カウンタの値が規定値になっていなければ(ステップS424;NO)、大入賞口開放中処理を終了する。
【0201】
また、入賞個数カウンタの値が規定値に到達している場合(ステップS424;YES)は、ステップS403で読み出した大当り種別値から特定された特別電動役物作動態様テーブルと、ステップS404で読み出した大入賞口開放回数カウンタの値と、から大入賞口開放後プロセスタイマの値を特定する大入賞口開放後プロセスタイマ設定処理を実行する(ステップS425)。
【0202】
ステップS425に続いて、特別電動役物の作動を停止する処理を行う(ステップS426)。具体的には、ステップS405にてセットされているのが第一大入賞口フラグであった場合は、第一ソレノイド1143を、第二大入賞口フラグがセットされているのであれば第二ソレノイド1153をそれぞれ駆動して、第一大入賞口1141又は第二大入賞口1151へ遊技球が進入しないように可変入賞装置である第一特別電動役物1140又は第二特別電動役物1150の作動を停止するようになっている。その後、特図プロセスフラグの値を大入賞口開放後処理に対応した値である“5”に更新してから(ステップS427)、大入賞口開放中処理を終了する。
【0203】
図21-1、
図21-2は、
図10のステップS115にて実行される大入賞口開放後処理の一例を示すフローチャートである。大入賞口開放後処理において、CPU1213は、前述のステップS425等にてセットされている大入賞口開放後プロセスタイマの値を1減算する(ステップS450)。そして、大入賞口開放後プロセスタイマの値が0であるか否かを判定し(ステップS451)、大入賞口開放後プロセスタイマの値が0でなければ(ステップS451;NO)、第一大入賞口1141又は第二大入賞口1151に遊技球が入賞したか否かに関連する処理(ステップS461~ステップS464)が実行される。また、大入賞口開放後プロセスタイマが0であると判定された場合(S451;YES)は、大入賞口開放後処理を終了させるための処理(ステップS452~ステップS460)が実行された後に、第一大入賞口1141又は第二大入賞口1151に遊技球が入賞したか否かに関連する処理(ステップS461~ステップS464)が実行される。
【0204】
ここで、大入賞口開放後プロセスタイマが0であると判定された場合(S451;YES)は、入賞個数カウンタをクリアする(ステップS452)。次いで、ステップS407にて更新された大入賞口開放回数カウンタの値を読み出す(ステップS453)。
【0205】
次に、ステップS403で読み出した大当り種別値から特定された特別電動役物作動態様テーブルに定義された連続作動回数の最大値と、ステップS453で読み出した大入賞口開放回数カウンタの値と、の比較が行われる(ステップS454)。
【0206】
そして、前記大入賞口開放回数カウンタの値が前記最大値を超えていると判定された場合は(ステップS454;YES)、ステップS116の大当り終了処理にて用いる大当り終了プロセスタイマの設定処理を行う(ステップS458)。次に、大当りが終了したことを示す大当り終了コマンド(前述したコマンドA3XX(H))が複数用意されており、何れの大当り終了コマンドをセットするかを大当り種別値等を用いて特定する処理を実行する(ステップS459)。こうしてセットされた大当り終了コマンドA3XX(H)は、主基板1200から演出制御基板1900に対して伝送されるようになっている。その後、特図プロセスフラグの値を大当り終了処理に対応した値である“6”に更新してから(ステップS460)、第一大入賞口1141又は第二大入賞口1151に遊技球が入賞したか否かに関連する処理(ステップS461~ステップS464)に移行する。
【0207】
また、前記大入賞口開放回数カウンタの値が前記最大値を超えていないと判定された場合は(ステップS454;NO)、ステップS113の大入賞口開放前処理にて用いる大入賞口開放前プロセスタイマの設定処理を行う(ステップS455)。このステップS455では、ステップS403で読み出した大当り種別値から特定された特別電動役物作動態様テーブルと、ステップS453で読み出した大入賞口開放回数カウンタの値と、に基づいて、ステップS113の大入賞口開放前処理にて用いる大入賞口開放前プロセスタイマの値を設定する処理となっている。次に、特別電動役物作動態様テーブルの連続作動回数毎に大入賞口開放後コマンドが複数用意されており、何れの大入賞口開放後コマンドをセットするかをステップS453で読み出した大入賞口開放回数カウンタの値等に基づいて特定する処理を実行する(ステップS456)。こうしてセットされた大入賞口開放後コマンドA2XX(H)は、主基板1200から演出制御基板1900に対して伝送されるようになっている。その後、特図プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS4457)、第一大入賞口1141又は第二大入賞口1151に遊技球が入賞したか否かに関連する処理(ステップS461~ステップS464)に移行する。
【0208】
前述したようにステップS451;NO、ステップS457又はステップS460の処理を実行した後、ステップS405にてセットされているのが第一大入賞口フラグであるか否かの判定が行われる(ステップS461)。そして、第一大入賞口フラグがセットされている場合(ステップS461;YES)は、第一大入賞口スイッチ1142がON状態となったか否かを判定するようになっている(ステップS462)。ここで、第一大入賞口スイッチ1142がON状態に変化していなければ(ステップS462;NO)、大入賞口開放後処理を終了させるようになっている。また、第二大入賞口フラグがセットされている場合(ステップS461;NO)は、第二大入賞口スイッチ1152がON状態となったか否かを判定するようになっている(ステップS463)。ここで、第二大入賞口スイッチ1152がON状態に変化していなければ(ステップS463;NO)、大入賞口開放後処理を終了させるようになっている。
【0209】
次に、ステップS462にて第一大入賞口スイッチ1142がON状態となっていると判定された場合(ステップS462;YES)及びステップS463にて第二大入賞口スイッチ1152がON状態となっていると判定された場合(ステップS463;YES)は、大入賞口開放後処理の実行中に第一大入賞口1141又は第二大入賞口1151への遊技球の入賞が発生したことを示す大入賞口開放後入賞コマンドをセットする(ステップS464)。こうしてセットされた大入賞口開放後入賞コマンドは、主基板1200から演出制御基板1900に対して伝送されるようになっている。
【0210】
図22は、
図10のステップS116にて実行される大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。
図22に示す大当り終了処理において、CPU1213は、まず、大当り終了表示期間判定処理を行う(ステップS480)。この大当り終了表示期間判定処理は、ステップS458にて設定された大当り終了プロセスタイマの時間が経過したか否かを判定する処理となっている。なお、大当り終了プロセスタイマの時間が経過していないとステップS480で判定された場合は、大当り終了処理を終了させるようになっている。
【0211】
次に、ステップS458にて設定された大当り終了プロセスタイマの時間が経過したと判定された後、特
図2用大当り終了時状態データ指定テーブルをセットする(ステップS481)。この特
図2用大当り終了時状態データ指定テーブルは、第二特図ゲームに基づく抽選結果が「大当り」の場合に参照されるテーブルとなっている。
【0212】
次に、ステップS237又ステップS247にてセットされた変動特図指定バッファ値を読み出す(ステップS482)。そして、読み出した変動特図指定バッファ値が、「1」であるか「2」であるかの判定を行う(ステップS483)。
【0213】
ステップS483にて読み出した変動特図指定バッファ値が、「1」である場合は、特
図2用大当り終了時状態データ指定テーブルに替えて特
図1用大当り終了時状態データ指定テーブルをセットする(ステップS484)。この特
図1用大当り終了時状態データ指定テーブルは、第一特図ゲームに基づく抽選結果が「大当り」の場合に参照されるテーブルとなっている。また、ステップS483にて読み出した変動特図指定バッファ値が、「2」である場合は、特
図2用大当り終了時状態データ指定テーブルをセットした状態を維持する。
【0214】
次に、ステップS314にて遊技状態指定バッファに記憶された遊技状態値の読み出し(ステップS485)を行うと共に、ステップS266にてセットされている大当り種別値を読み出す(ステップS486)。そして、セットされている特
図1用大当り終了時状態データ指定テーブル又は特
図2用大当り終了時状態データ指定テーブルと、読み出した遊技状態値及び大当り種別値と、を用いて後述のステップS487~ステップS489で構成される大当り後の状態設定を行う。
【0215】
まず、大当り後の状態設定の一つとして、大当り終了後に、ステップS110の特別図柄通常処理内のステップS238の特別図柄大当り判定処理にて、高確率状態時用の抽選結果決定用のテーブルを用いるか低確率状態時用の抽選結果決定用のテーブルを用いるのかの判定に用いる前述した高確率フラグをセットするか否かの判定処理等を行う高確率フラグセット処理を行う(ステップS487)。
【0216】
また、大当り後の状態設定の一つとして、大当り終了後に、ステップS26の普通図柄プロセス処理内にて、後述の時短時用の抽選結果決定用のテーブルを用いるか通常時用の抽選結果決定用のテーブルを用いるのかの判定に用いる前述した時短フラグをセットするか否かの判定処理等を行う時短フラグセット処理を行う(ステップS488)。
【0217】
さらに、大当り後の状態設定の一つとして、大当り終了後に、ステップS112の特別図柄停止処理内のステップS310で用いる演出に関する設定を変動させる既定値、ステップS311で用いる確変状態を終了させる既定値及びステップS312で用いる時短状態を終了させる既定値をセットする処理等を行うストーリー設定処理を行う(ステップS489)。
【0218】
次いで、ステップS487、ステップS488及びステップS489にて、設定された大当り後の状態を指定する大当り後演出状態指定コマンドを演出制御基板1900に送信するため所定のバッファ領域に所定の情報をセットする(ステップS490)。この大当り後演出状態指定コマンドは主基板1200から演出制御基板1900に対して伝送されるようになっている。
【0219】
次いで、大入賞口開放前処理にて用いた大入賞口開放回数カウンタの値などの第一特別電動役物1140及び/又は第二特別電動役物1150をどのように作動させるかの設定内容や大当り種別値等の大当りに関する各種記憶内容をクリアする(ステップS491)。
【0220】
ステップS491の処理を実行した後には、特図プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化し(ステップS493)、大当り終了処理を終了する。
【0221】
図23は、
図22のステップS487にて実行される高確率フラグセット処理の一例を示すフローチャートである。本実施形態のパチンコ遊技機1は、いわゆるリミッタ機となっている。
【0222】
まず、連チャン回数カウンタ値を1加算する処理を行う(ステップS500)。このステップS500では、本実施形態では、RAM1212に設けられた連チャン回数指定バッファの値を1増加させた値に更新する処理を行うようになっている。
【0223】
次に、ステップS500にて更新された連チャン回数カウンタ値を読み出す(ステップS501)。ここで、本実施形態のパチンコ遊技機1は50回リミッタ機となっている。具体的には、パチンコ遊技機1は、連チャン回数カウンタ値が「50」というリミット値に達した場合、高確率フラグセット処理にて高確率フラグをセットしないように制御するものとなっている。
【0224】
次に、ステップS501にて読み出した連チャン回数カウンタ値が、リミット値に達したか否かを判定する(ステップS502)。そして、連チャン回数カウンタ値がリミット値に達していないと判定された場合に(ステップS502;NO)、大当り終了時状態判定処理(ステップS503)を実行する。
【0225】
この大当り終了時状態判定処理は、ステップS481にてセットされている特
図2用大当り終了時状態データ指定テーブル又はステップS484にてセットされている特
図1用大当り終了時状態データ指定テーブルにおいて、ステップS485にて読み出した遊技状態値やステップS486にて読み出した大当り種別値などで特定される大当り終了時状態が確変状態か否かを判定する処理となっている。
【0226】
次いで、この大当り終了時状態判定処理の判定結果が確変状態であるか否かを判定し(ステップS504)、確変状態と判定された場合は(ステップS504;YES)、前述の高確率フラグをセットし(ステップS505)、高確率フラグセット処理を終了する。
【0227】
また、連チャン回数カウンタ値がリミット値に達していると判定された場合(ステップS502;YES)や、大当り終了時状態判定処理の判定結果が確変状態でないと判定された場合(ステップS504;NO)は、高確率フラグがセットされない状態に維持させるとともに前記連チャン回数カウンタ値をクリア(ステップS506)して、高確率フラグセット処理を終了する。
【0228】
本実施形態では、前記連チャン回数カウンタ値がリミット値に達していない場合であって大当り種別値が「2」、「3」の場合は、高確率フラグがステップS505でセットされるようになっているが、前記連チャン回数カウンタ値がリミット値に達している場合は、大当り種別値が「2」、「3」の場合であっても、高確率フラグはセットされないようになっている。また、大当り種別値が「1」の場合は、前記リミット値に達しているか否かにかかわらず、高確率フラグはセットされないようになっている。
【0229】
図24は、
図22のステップS488にて実行される時短フラグフラグセット処理の一例を示すフローチャートである。まず、回数Aカウンタ値を1加算する処理を行う(ステップS600)。本実施形態において、このステップS600では、RAM1212に設けられた回数A指定バッファの値を1増加させた値に更新する処理を行うようになっている。
【0230】
次に、ステップS600にて更新された回数Aカウンタ値を読み出す(ステップS601)。このステップS601にて読み出した回数Aカウンタ値が「1」であるか否かを判定する(ステップS602)。この回数Aカウンタ値が「1」であるか否かという判定は、換言すると、いわゆる初回大当りが発生したか否かという判定を行うことであり、回数Aカウンタ値が「1」であると判定された場合に(ステップS602;YES)、初回大当り終了時状態判定処理(ステップS603)を実行する。
【0231】
この初回大当り終了時状態判定処理は、ステップS481にてセットされている特
図2用大当り終了時状態データ指定テーブル又はステップS484にてセットされている特
図1用大当り終了時状態データ指定テーブルにおいて、ステップS485にて読み出した遊技状態値やステップS486にて読み出した大当り種別値などで特定される大当り終了時状態が時短状態か否かを判定する処理と、大当り後の演出内容を決定する処理と、から構成されている。ここで、この大当り後の演出内容を決定する処理では、例えば、初回大当り後に演出表示装置1109をどのような態様で作動させるかを指定するコマンド等を決定するようになっている。
【0232】
また、回数Aカウンタ値が「1」でないと判定された場合に(ステップS602;NO)、次に、読み出した回数Aカウンタ値がリミット値である「50」であるか否かを判定する(ステップS604)。そして、回数Aカウンタ値が「50」でないと判定された場合に(ステップS604;NO)、リミット到達前大当り終了時状態判定処理(ステップS605)を実行する。
【0233】
このリミット到達前大当り終了時状態判定処理は、ステップS481にてセットされている特
図2用大当り終了時状態データ指定テーブル又はステップS484にてセットされている特
図1用大当り終了時状態データ指定テーブルにおいて、ステップS485にて読み出した遊技状態値やステップS486にて読み出した大当り種別値などで特定される大当り終了時状態が時短状態か否かを判定する処理と、大当り後の演出内容を決定する処理と、から構成されている。
【0234】
また、回数Aカウンタ値がリミット値の「50」であると判定された場合に(ステップS604;YES)、まず回数Aカウンタ値をクリアし(ステップS606)、リミット到達時大当り終了時状態判定処理(ステップS607)を実行する。
【0235】
このリミット到達時大当り終了時状態判定処理は、ステップS481にてセットされている特
図2用大当り終了時状態データ指定テーブル又はステップS484にてセットされている特
図1用大当り終了時状態データ指定テーブルにおいて、ステップS485にて読み出した遊技状態値やステップS486にて読み出した大当り種別値などで特定される大当り終了時状態が時短状態か否かを判定する処理と、大当り後の演出内容を決定する処理と、から構成されている。ここで、この大当り後の演出内容を決定する処理では、例えば、リミット到達で高確率フラグがセットされない大当り後において、演出表示装置1109をどのような態様で作動させるかを指定するコマンド等を決定するようになっている。
【0236】
次に、初回大当り終了時状態判定処理、リミット到達前大当り終了時状態判定処理又はリミット到達時大当り終了時状態判定処理における判定結果が、時短状態であるか否かを判定し(ステップS608)、時短状態と判定された場合は(ステップS608;YES)、前述の時短フラグをセットし(ステップS609)、時短フラグセット処理を終了する。
【0237】
また、ステップS608にて時短状態でないと判定された場合は(ステップS608;NO)、前述の時短フラグをセットすることなく、時短フラグセット処理を終了する。なお、本実施形態では、大当り種別値が「3」の場合は、前記回数Aカウンタ値に関わりなく時短フラグがステップS605でセットされるようになっているとともに、大当り種別値が「1」、「2」の場合は、前記回数Aカウンタ値に関わりなく時短フラグがセットされないようになっている。
【0238】
図25は、
図22のステップS489にて実行されるストーリー設定処理の一例を示すフローチャートである。まず、本処理では回数Bカウンタ値を1加算する処理を行う(ステップS700)。このステップS700では、本実施形態では、RAM1212に設けられた回数B指定バッファの値を1増加させた値に更新する処理を行うようになっている。また、前述したように本実施形態のパチンコ遊技機1は、連チャン回数カウンタ値がリミット値に達した場合、高確率フラグがセットされないようになっているが、本実施形態のストーリー設定処理では、連チャン回数カウンタ値のリミット値と同じ回数に、回数Bカウンタ値のリミット値が設定されている。
【0239】
ステップS700に続いて、更新された回数Bカウンタ値を読み出す(ステップS701)。次に、ステップS701にて読み出した回数Bカウンタ値が、リミット値に達したか否かを判定する(ステップS702)。そして、回数Bカウンタ値がリミット値に達していないと判定された場合に(ステップS702;NO)、リミット到達前大当り終了状態判定処理(ステップS703)を実行して、ストーリー設定処理を終了する。
【0240】
このリミット到達前大当り終了時状態判定処理は、ステップS481にてセットされている特
図2用大当り終了時状態データ指定テーブル又はステップS484にてセットされている特
図1用大当り終了時状態データ指定テーブルにおいて、ステップS485にて読み出した遊技状態値やステップS486にて読み出した大当り種別値などから特別図柄停止処理内のステップS310で用いる演出に関する設定を変動させる既定値、ステップS311で用いる確変状態を終了させる既定値及びステップS312で用いる時短状態を終了させる既定値をそれぞれ特定し、RAM1212に設けられた所定の記憶領域にセットする処理となっている。
【0241】
また、回数Bカウンタ値がリミット値に達していると判定された場合に(ステップS702;YES)、リミット到達時大当り終了時状態判定処理(ステップS704)を実行した後、回数Bカウンタ値をクリアし(ステップS705)、ストーリー設定処理を終了する。
【0242】
なお、本実施形態では、回数Bカウンタ値がリミット値である「50回」に到達していない場合に行われるリミット到達前大当り終了時状態判定処理(ステップS704)でセットされる既定値は、結果としてステップS486にて読み出した大当り種別値のみで区別されるものとなっている。具体的には、大当り種別値が「1」の場合は「前記時短終了既定値が0回、前記確変終了既定値が0回」と決定されるようになっており、大当り後の最初の特図ゲームの遊技状態は、時短フラグ及び高確率フラグがともにセットされない状態となっている。また、大当り種別値が「2」の場合は、「前記時短終了既定値が0回、前記確変終了既定値が50回」と決定されるようになっており、大当り後の最初の特図ゲームの遊技状態は、時短フラグがセットされない状態であるが高確率フラグはセットされる状態となっている。さらに、大当り種別値が「3」の場合は、「前記時短終了既定値が100回、前記確変終了既定値が50回」と決定されるようになっており、大当り後の最初の特図ゲームの遊技状態は、時短フラグ及び高確率フラグがともにセットされた状態となっている。
【0243】
また、本実施形態では、回数Bカウンタ値がリミット値である「50回」に到達した場合に行われるリミット到達時大当り終了時状態判定処理(ステップS705)でセットされる既定値は、結果としてステップS486にて読み出した大当り種別値のみで区別されるものとなっている。具体的には、大当り種別値が「1」、「2」の場合は、「前記時短終了既定値が0回、前記確変終了既定値が0回」と決定されるようになっており、大当り後の最初の特図ゲームの遊技状態は、時短フラグ及び高確率フラグがともにオフ状態とされるようになっている。また、大当り種別値が「3」の場合は、「前記時短終了既定値が100回、前記確変終了既定値が0回」と決定されるようになっており、大当り後の最初の特図ゲームの遊技状態は、時短フラグがオン状態とされ高確率フラグがオフ状態とされるようになっている。
【0244】
図26は、ステップS26の普通図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この普通図柄プロセス処理においてCPU1213は、まず、ゲート通過判定処理を実行する(ステップS1000)。例えばステップS1000のゲート通過判定処理では、ゲートスイッチ1133,1133からの検出信号に基づき、ゲートスイッチ1133,1133がオンであるか否かを判定し、オフであれば、そのままゲート通過判定処理を終了する。これに対して、ゲートスイッチ1133,1133がオンであるときには、所定の普通図保留記憶部における保留データの記憶数である普図保留記憶数を示す普図保留記憶カウント値が普図保留上限値に達していれば、通過ゲートにおける今回の遊技球の通過を無効として、ゲート通過判定処理を終了する。その一方で普図保留上限値に達していない場合には、例えば、乱数回路1214やRAM1212に設けられたランダムカウンタ等によって更新される数値データのうちから、普図表示結果決定用の乱数値MR4を示す数値データを抽出する。このとき抽出した乱数値を示す数値データが、保留データとして所定の普図保留記憶部における空きエントリの先頭にセットされることで乱数値が記憶される。この場合には、普図保留記憶カウント値を1加算するように更新してから、ゲート通過判定処理を終了する。
【0245】
ステップS1000のゲート通過判定処理を実行した後、CPU1213はRAM1212に設けられた普図プロセスフラグの値に応じて、
図26に示すステップS1100~S1400の処理のいずれかを選択して実行する。
【0246】
ステップS1100の普通図柄通常処理は、普図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この普通図柄通常処理では、所定の普通保留記憶部に格納された保留データの有無等に基づいて、普通図柄表示器による普図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。このとき、例えば、所定の普図保留記憶部に格納された保留データが存在する場合には、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果である普図表示結果を「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするかを決定する普図表示決定処理を実行してから、普図プロセスフラグの値を“1”に更新する。
【0247】
普図表示結果決定処理では、所定の普図保留記憶部から読み出した保留データに含まれる普図表示結果決定用の乱数値を示す数値データMR4に基づき、
図6-2(D)に示した普図表示結果決定テーブルを参照して、普図表示結果を決定する。
【0248】
また、普図表示結果決定処理では、普図表示結果に対応する普図変動時間の決定も行われる。このとき、時短フラグがセットされている場合には、時短フラグがセットされていない場合よりも普図変動時間が短くなるように設定されており、「普図当り」の可変表示結果が導出表示される間隔は、時短フラグがセットされている場合の方が、時短フラグがセットされていない場合よりも短くなるようになっている。これにより、時短フラグがセットされている状態は、時短フラグがセットされていない状態に比べて、普通電動役物1120が第二始動口1121の入口の大きさを拡大させる頻度が高まるようになっている。そのため、時短フラグがセットされている状態は、時短フラグがセットされていない状態に比べて、遊技球が第二始動口1121に進入しやすくなっている。このように普図変動時間が短くなるように設定されている状態を以下において、「普通図柄表示装置の変動時間短縮機能の作動状態」と称することとする。
【0249】
更に、普図表示結果決定処理では、普図表示結果を「普図当り」とする場合に、第二始動口1121の入口を拡大したままにする時間である傾動制御時間の決定も行われる。このとき、時短フラグがセットされている場合には、時短フラグがセットされていない場合よりも傾動制御時間が長くなるように設定されている。これにより、時短フラグがセットされている状態は、時短フラグがセットされていない状態に比べて、普通電動役物1120が第二始動口1121の入口の大きさが拡大している時間が長くなっている。そのため、時短フラグがセットされている状態は、時短フラグがセットされていない状態に比べて、遊技球が第二始動口1121に進入しやすくなっている。このように傾動制御時間が長くなるように設定した状態を以下において、「普通電動役物の開放延長機能作動状態」と称することとする。
【0250】
なお、本実施形態のパチンコ遊技機1は、時短フラグがセットされている状態の際に、普通図柄表示装置の確率変動機能を作動させるとともに普通図柄表示装置の変動時間短縮機能を作動させ、さらに普通電動役物の開放延長機能も作動させることとなっているが、時短フラグがセットされている状態の際に、普通図柄表示装置の変動時間短縮機能、普通図柄表示装置の確率変動機能又は普通電動役物の開放延長機能の少なくともいずれか一つが作動するようにしてもよい。
【0251】
ステップS1200の普通図柄変動処理は、普図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この普通図柄変動処理では、ステップS1100内で行われる普図表示結果決定処理にて決定された普図表示結果に対応する普図変動時間だけ、普通図柄表示装置において普通図柄を変動させるための設定が行われると共に、その普通図柄が変動を開始してからの経過時間が計測される。また、こうして計測された経過時間が所定の普図変動時間に達したか否かの判定が行われる。ステップS1200の普通図柄変動処理が完了すると、普図プロセスフラグの値を“2”に更新する。
【0252】
ステップS1300の普通図柄停止処理は、普図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この普通図柄停止処理では、前述した普図変動時間が経過したことに基づき、普通図柄表示装置にて、普通図柄の変動を停止させ、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示させるための設定を行う。ステップS1300の普通図柄停止処理にて「普図ハズレ」の場合の処理が完了すると、普図プロセスフラグの値を“0”に更新し、「普図当り」の場合の処理が完了すると普図プロセスフラグの値を“3”に更新する。
【0253】
ステップS1400の普通電動役物作動処理は、普図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この普通電動役物作動処理では、普図ゲームにおける可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通電動役物1120を前述の傾動制御時間等の予め定められた態様で作動させる処理となっている。ステップS1400の普通電動役物作動処理が完了すると、普図プロセスフラグの値を“0” に更新する。
【0254】
図27は、ステップS30の情報出力処理の一例を示すフローチャートである。まず、情報出力処理において、CPU1213は、始動口関連出力処理(ステップS2000)を行う。この始動口関連出力処理は、第一始動口1111又は第二始動口1121へ遊技球が進入した旨をホールコンピュータ2000へ伝達するための始動口信号の出力に関する処理となっている。本実施形態では、この始動口関連出力処理は、第一始動口スイッチ1112又は第二始動口スイッチ1122が遊技球を検出した場合にCPU1213はレジスタの始動口信号に対応するビット位置に「1」をセットし、次いで、RAM1212に設けられた出力ポートバッファの始動口信号に対応するビット位置に「1」をセットする処理となっている。なお、この始動口関連出力処理は、所定期間内で、複数個の遊技球が第一始動口スイッチ1112又は第二始動口スイッチ1122にて検出された場合、CPU1213はレジスタの始動口信号に対応するビット位置に「1」をセットした後、予め定められた条件が成立するまで前記ビット位置に「0」をセットする動作を、第一始動口スイッチ1112又は第二始動口スイッチ1122にて検出された遊技球の数だけ繰り返すようになっている。
【0255】
次に、CPU1213は、図柄確定関連出力処理(ステップS2100)を行う。この図柄確定関連出力処理は、前述した第一特図ゲーム又は第二特図ゲームの1回分が終了したという旨をホールコンピュータ2000へ伝達するための図柄確定信号の出力に関する処理となっている。本実施形態では、この図柄確定関連出力処理は、特別図柄停止処理(ステップS112)において、第一特別図柄表示装置1701又は第二特別図柄表示装置1702に抽選結果を継続して表示し続ける期間が終了した場合(S301;YES)にCPU1213はレジスタの図柄確定信号に対応するビット位置に「1」をセットし、次いで、RAM1212に設けられた出力ポートバッファの図柄確定信号に対応するビット位置に「1」をセットする処理となっている。なお、CPU1213は、前記ビット位置に「1」をセットした後、所定期間経過後に前記ビット位置に「0」をセットするようになっている。
【0256】
次に、CPU1213は、大当り関連出力処理(ステップS2201~ステップS2209)を行う。この大当り関連出力処理は、前述した大当り1信号~大当り3信号をホールコンピュータ2000へ出力するための処理となっている。この大当り関連出力処理において、最初に現在の特図プロセスフラグの値を読み出す(ステップS2201)。次いで、現在の特図プロセスフラグの値と大入賞口開放前処理を指定する特図プロセスフラグの値(「3」)と、を比較する(ステップS2202)。そして、特図プロセスフラグの値が3未満であるかどうかを判定する(ステップS2203)。なお、このステップS2203は、前述した第一の条件装置作動条件又は第二の条件装置作動条件が成立したか否かを判定する処理と同値となっている。換言すると、第一の条件装置及び第二の条件装置が作動するタイミングは、特図プロセスフラグの値が「3」に更新されたタイミングと同値となっている。
【0257】
特図プロセスフラグの値が3以上であるときは(ステップS2203;NO)、大当り1信号出力開始処理(ステップS2204)を行う。この大当り1信号出力開始処理では、CPU1213はレジスタの大当り1信号に対応するビット位置に「1」をセットし、次いで、RAM1212に設けられた出力ポートバッファの大当り1信号に対応するビット位置に「1」をセットする処理となっている。
【0258】
大当り1信号出力開始処理に続いて、その他大当り信号出力開始処理(ステップS2205)を行う。このその他大当り信号出力開始処理では、CPU1213はレジスタの大当り2信号及び大当り3信号に対応するビット位置に「1」をセットし、次いで、RAM1212に設けられた出力ポートバッファの大当り2信号及び大当り3信号に対応するビット位置に「1」をセットする処理となっている。
【0259】
また、特図プロセスフラグの値が3未満であるときは(ステップS2203;YES)、次に、大当り1信号出力終了処理(ステップS2206)を行う。この大当り1信号出力終了処理は、CPU1213はレジスタの大当り1信号に対応するビット位置に「0」をセットし、次いで、RAM1212に設けられた出力ポートバッファの大当り1信号に対応するビット位置に「0」をセットする処理となっている。つまり、ステップS2203の判定処理は、前述した特別電動役物停止条件が成立したか否かの判定する処理と同値となっている。
【0260】
大当り1信号出力終了処理に続いて、大当り2信号出力終了処理(ステップS2207)を行う。この大当り2信号出力終了処理では、まず、前述のステップS314にてセットされた遊技状態指定バッファの値を読み出す。次いで、読み出した遊技状態指定バッファの値が、高確率フラグと時短フラグがともにセットされていない状態を示す「2」であるか否かの判定を行う。そして、「2」である場合は、CPU1213はレジスタの大当り2信号に対応するビット位置に「0」をセットし、次いで、RAM1212に設けられた出力ポートバッファの大当り2信号に対応するビット位置に「0」をセットする。また、「2」でない場合は、CPU1213はレジスタの大当り2信号に対応するビット位置に「1」をセットし、次いで、RAM1212に設けられた出力ポートバッファの大当り2信号に対応するビット位置に「1」をセットする。なお、読み出した遊技状態指定バッファの値が、高確率フラグと時短フラグがともにセットされていない状態を示す「2」であるか否かの判定処理は、特別電動役物停止条件が成立した後に普図高確終了条件及び特図高確終了条件が成立したか否かを判定する処理と同値となっている。
【0261】
大当り2信号出力終了処理に続いて、大当り3信号出力終了処理(ステップS2208)を行う。この大当り3信号出力終了処理では、まず、前述のステップS314にてセットされた遊技状態指定バッファの値を読み出す。次いで、読み出した遊技状態指定バッファの値が、高確率フラグがセットされていない状態を示す「2」又は「3」であるか否かの判定を行う。そして、「2」又は「3」である場合は、CPU1213はレジスタの大当り3信号に対応するビット位置に「0」をセットし、次いで、RAM1212に設けられた出力ポートバッファの大当り3信号に対応するビット位置に「0」をセットする。また、遊技状態指定バッファの値が「1」又は「4」である場合は、CPU1213はレジスタの大当り3信号に対応するビット位置に「1」をセットし、次いで、RAM1212に設けられた出力ポートバッファの大当り3信号に対応するビット位置に「1」をセットする。なお、読み出した遊技状態指定バッファの値が、高確率フラグがセットされていない状態を示す「2」又は「3」であるか否かの判定処理は、特別電動役物停止条件が成立した後に特図高確終了条件が成立したか否かを判定する処理と同値となっている。
【0262】
ステップS2205又はステップS2208の処理を完了させた後、CPU1213は、セキュリティ関連出力処理(ステップS2300)を行う。このセキュリティ関連出力処理は、前述したセキュリティ信号をホールコンピュータ2000へ出力するための処理となっている。本実施形態では、所定の異常状態が発生した場合にCPU1213はレジスタのセキュリティ信号に対応するビット位置に「1」をセットし、次いで、RAM1212に設けられた出力ポートバッファのセキュリティ信号に対応するビット位置に「1」をセットする処理となっている。なお、CPU1213は、前記ビット位置に「1」をセットした後、予め定められた条件が成立すると前記ビット位置に「0」をセットするようになっている。
【0263】
出力ポートバッファの各ビット位置に対応付けられた前記各信号(始動口信号、図柄確定信号、大当り1信号、大当り2信号、大当り3信号、セキュリティ信号)は、前述のタイマ割込み毎に情報出力回路1260及びターミナル中継基板1600を介してホールコンピュータ2000へ出力されるようになっている(ステップS2400)。
【0264】
次に、演出制御基板1900における動作を説明する。演出制御基板1900では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU1901が起動して、
図28のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。
図28に示す演出制御メイン処理では、まず、演出制御用RAMのクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、4ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS5000)。その後、演出制御用CPU1901は、タイマ割込フラグがONとなっているか否かの監視(ステップS5001)からはじまるループ処理に移行する。なお、タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU1901は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグがONとされるようになっている。
【0265】
ステップS5001にて、タイマ割込フラグがONとなっていると判定されると(ステップS5001;YES)、演出制御用CPU1901は、そのフラグをクリアし(ステップS5002)、コマンド解析処理(ステップS5100)を実行する。
【0266】
図29は、
図28のステップS5100にて行われるコマンド解析処理の一例を示すフローチャートである。
図29に示すコマンド解析処理においてまず、演出制御コマンド受信用バッファの記憶内容を確認することなどにより、中継基板1500を介して伝送された主基板1200からの受信コマンドがあるか否かを判定する(ステップS5101)。このとき、受信コマンドがなければ(ステップS5101;NO)、コマンド解析処理を終了する。
【0267】
ステップS5101にて受信コマンドがある場合には(ステップS5101;YES)、本実施形態では、受信コマンドのMODEデータを確認することなどにより、その受信コマンドが始動入賞時系の指定コマンドであるか否かの判定を行う(ステップS5102)。ここで始動入賞時系の指定コマンドとは、
図5(A)にて説明した第1始動口入賞指定コマンドB100(H)、第2始動口入賞指定コマンドB200(H)、第一保留記憶数通知コマンドC1XX(H)、第二保留記憶数通知コマンドC2XX(H)、合計保留記憶数通知コマンドC3XX(H)、図柄指定コマンドC4XX(H)、変動カテゴリコマンドC6XX(H)となっている。
【0268】
図30(A)は、演出制御用RAM1903に設けられた始動入賞時受信コマンドバッファに格納されるデータについての説明図である。本実施形態の始動入賞時受信コマンドバッファには、合計保留記憶数の最大値「8」に対応した格納領域(バッファ番号「1」~「8」に対応した領域)が設けられている。ここで、第一始動条件又は第二始動条件が成立したときに、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンドB100又は第2始動口入賞指定コマンドB200)、図柄指定コマンドC4XX(H)、変動カテゴリコマンドC6XX(H)、合計保留記憶数通知コマンドC3XX(H)という4つのコマンドが、始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、合計保留記憶数通知コマンドの順で主基板1200から演出制御基板1900へと送信される。そして、演出制御用CPU1901が、始動条件が成立した順番で、各コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファの空き領域における先頭から格納していく処理がステップS5103の処理となっている。なお、コマンド受信が正常に行われれば、
図30(A)に示すバッファ番号「1」~「8」のそれぞれのコマンドに対応する格納領域に、始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、合計保留記憶数通知コマンドの順に格納されていくことになる。つまり、始動入賞時受信コマンドバッファに格納されるデータは、始動条件(バッファ番号「1」~「8」)によって、各コマンドデータが分類されたものとなっている。
【0269】
また、ステップS5102にて受信コマンドが始動入賞時系の指定コマンドではなかった場合には(ステップS5102;NO)、受信コマンドのMODEデータを確認することなどにより、その受信コマンドが特図ケーム系の指定コマンドであるか否かの判定を行う(ステップS5104)。ここで特図ゲーム系の指定コマンドとは、
図5(A)にて説明した第1変動開始コマンド8001(H)、第2変動開始コマンド8002(H)、変動パターン指定コマンド81XX(H)、可変表示結果通知コマンド8CXX(H)、遊技状態指定コマンド95XX(H)となっている。
【0270】
ステップS5104にて受信コマンドが特図ゲーム系の指定コマンドであった場合には(ステップS5104;YES)、演出制御用RAM1903に設けらた特図ゲーム系受信コマンドバッファに受信コマンドを格納する処理を行う(ステップS5105)。
図30(B)は、演出制御用RAM1903に設けられた特図ゲーム系受信コマンドバッファに格納されるデータについての説明図である。ここで、前述した特図プロセスフラグの値が“0”から“1”に変化したことを条件に変動開始指定コマンド(第1変動開始コマンド8001又は第2変動開始コマンド8002)、変動パターン指定コマンド81XX(H)、可変表示結果通知指定コマンド8CXX(H)、遊技状態指定コマンド95XX(H)という4つのコマンドが、変動開始指定コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知指定コマンド、遊技状態指定コマンドの順で主基板1200から演出制御基板1900へと送信される。そして、前記コマンド群の送信がなされた演出制御用CPU1901は、変動開始指定コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知指定コマンド、遊技状態指定コマンドを
図30(B)に示す特図ゲーム系受信コマンドバッファに格納していくようになっている。
【0271】
また、ステップS5104にて受信コマンドが特図ゲーム系の指定コマンドではなかった場合には(ステップS5104;NO)、演出制御用RAM1903に設けられ受信コマンドのMODEデータ毎に区別された受信コマンドバッファに受信コマンドを格納する処理を行う(ステップS5106)。なお、前記MODEデータ毎に区別されて受信コマンドバッファに格納されるコマンドは、本実施形態おいては図柄確定コマンド8F00(H)、当り開始指定コマンドA0XX(H)、大入賞口開放中通知コマンドA1XX(H)、大入賞口開放後通知コマンドA2XX(H)、当り終了指定コマンドA3XX(H)、エラー指定コマンドFDHXX(H)系となっている。
【0272】
図30(C)は、演出制御用RAM1903に設けられた受信コマンドバッファに格納されるデータについての説明図である。ここで、それぞれのコマンド送信条件が成立した際に図柄確定コマンド8F00(H)、当り開始指定コマンドA0XX(H)、大入賞口開放中通知コマンドA1XX(H)、大入賞口開放後通知コマンドA2XX(H)、当り終了指定コマンドA1XX(H)、エラー指定コマンドFDHXX(H)が主基板1200から演出制御基板1900へと送信される。そして、演出制御用CPU1901は、図柄確定コマンド、大入賞口開放中通知コマンド、大入賞口開放後通知コマンド、当り終了指定コマンド、エラー指定コマンドFDHXX(H)を、
図30(C)に示す受信コマンドバッファに格納していくようになっている。
【0273】
また、ステップS5101にて受信コマンドがない場合(ステップS5101;NO)や、ステップS5103、ステップS5105及びステップS5106の処理が完了した場合には、コマンド解析処理を終了させる。
【0274】
コマンド解析処理(ステップS5100)を実行した後は、エラー報知処理(ステップS6000)を実行する。
図31は、
図28のステップS6000にて行われるエラー報知処理の一例を示すフローチャートである。
図31に示すエラー報知処理において、
図30(C)に示すエラー指定に対応する受信コマンドバッファに格納されているコマンドに基づいて、エラーフラグ設定処理(ステップS6100)を行う。ここで、エラー指定に対応する受信コマンドバッファには、FDH10(H)、FDH01(H)、FDH11(H)、FDH00(H)のいずれかが格納されるようになっている。
【0275】
ここで、遊技制御用マイクロコンピュータ1210は、払出制御基板1300からガラス扉W1が開放状態となった旨の情報が伝送された際に、遊技制御用マイクロコンピュータ1210は、扉開放状態が発生したと判定するようになっている。また、遊技制御用マイクロコンピュータ1210は、払出制御基板1300からガラス扉W1が正規の状態に復帰した旨の情報が伝送された際に、遊技制御用マイクロコンピュータ1210は、扉開放状態が解消したと判定するようになっている。
【0276】
また、遊技制御用マイクロコンピュータ1210は、払出制御基板1300から満タン状態が発生した旨の情報が伝送された際に、遊技制御用マイクロコンピュータ1210は、満タン状態が発生したと判定するようになっている。また、遊技制御用マイクロコンピュータ1210は、払出制御基板1300から前述した球経路において遊技球の流下状態が正規の状態に復帰した旨の情報が伝送された際に、遊技制御用マイクロコンピュータ1210は、満タン状態が解消したと判定するようになっている。
【0277】
ここで、FDH10(H)は、遊技制御用マイクロコンピュータ1210が満タン状態が解消している状態で扉開放状態が発生したと判定した場合に、主基板1200から演出制御基板1900へ伝送されるコマンドとなっている。また、FDH01(H)は、遊技制御用マイクロコンピュータ1210が扉開放状態が解消している状態で満タン状態が発生したと判定した場合に、主基板1200から演出制御基板1900へ伝送されるコマンドとなっている。さらに、FDH11(H)は、遊技制御用マイクロコンピュータ1210が扉開放状態と満タン状態との両方が発生したと判定した場合に、主基板1200から演出制御基板1900へ伝送されるコマンドとなっている。さらに、FDH00(H)は、遊技制御用マイクロコンピュータ1210が扉開放状態と満タン状態のいずれも解消したと判定した場合に主基板1200から演出制御基板1900へ伝送されるコマンドとなっている。
【0278】
そして、エラーフラグ設定処理(ステップS6100)では、
図30(C)に示すエラー指定に対応する受信コマンドバッファに格納されているコマンドが、FDH10(H)又はFDH11(H)であった場合は、扉開放エラーフラグをONと設定するようになっている(以下、単に「扉開放エラーフラグをセット」と称する)。また、エラーフラグ設定処理(ステップS6100)では、
図30(C)に示すエラー指定に対応する受信コマンドバッファに格納されているコマンドが、FDH01(H)又はFDH00(H)であった場合は、扉開放エラーフラグをOFFと設定するようになっている(以下、単に「扉開放エラーフラグをリセット」と称する)。さらに、エラーフラグ設定処理(ステップS6100)では、
図30(C)に示すエラー指定に対応する受信コマンドバッファに格納されているコマンドが、FDH01(H)又はFDH11(H)であった場合は、満タンエラーフラグをONと設定するようになっている(以下、単に「満タンエラーフラグをセット」と称する)。さらに、エラーフラグ設定処理(ステップS6100)では、
図30(C)に示すエラー指定に対応する受信コマンドバッファに格納されているコマンドが、FDH10(H)又はFDH00(H)であった場合は、満タンエラーフラグをOFFと設定するようになっている(以下、単に「満タンエラーフラグをリセット」と称する)。
【0279】
エラーフラグ設定処理(ステップS6100)を実行した後は、ステップS6100にて、扉開放エラーフラグがセットされたか否かを判定するようになっている(ステップS6200)。そして、扉開放エラーフラグがセットされていると判定した場合には(ステップS6200;YES)、扉開放エラー報知処理(ステップS6300)を行う。
【0280】
図32は、
図31のステップS6300にて行われる扉開放エラー報知処理の一例を示すフローチャートである。扉開放エラー報知処理は、まず扉開放タイマが0より大きいか否かの判定を行うようになっている(ステップS6301)。このステップS6301は、換言すると扉開放タイマがセットされる前の状態であるか後の状態であるかを判定するための一処理となっている。そして、扉開放タイマが0以下と判定された場合は(ステップS6301;NO)、扉開放フラグがセットされた状態であるか否かの判定を行うようになっている。このステップS6302も、換言すると扉開放タイマがセットされる前の状態であるか後の状態であるかを判定するための一処理となっている。
【0281】
ステップS6302にて扉開放フラグがセットされていない状態であると判定された場合は(ステップS6302;NO)、演出制御用RAM1903の扉開放タイマ用の記憶領域に30秒をセットするとともに扉開放フラグをセットする処理を行うようになっている(ステップS6303)。ここで、扉開放タイマがセットされる前の状態、つまり、前述のエラーフラグ設定処理(ステップS6100)にて扉開放エラーフラグがセットされた直後の状態においては、ステップS6301にてNOと判定され、次いでステップS6302にてNOと判定されるようになっている。
【0282】
ステップS6303の処理が行われると、エラー音チャンネル設定処理を行う(ステップS6304)。ステップS6304の処理は、演出制御用RAM1903の後述する音声制御用データ領域の設定をエラー音チャンネルを介して扉開放エラーに対応する指定音声が出力されるような設定とする処理となっている。そして、ステップS6304の処理が行われると、エラー音チャンネル以外の音声チャンネルを介して出力される指定音声の音量を遊技者が認識し難い音量とする状態(以下、単に「消音状態」という。)となるように消音設定処理を行う(ステップS6305)。この消音設定処理は、エラー音チャンネル以外の音声チャンネルが消音状態となることを指定する信号を演出制御基板1900から音声制御基板1930へ伝送する処理となっており、音声制御基板1930は当該信号により、エラー音チャンネル以外の音声チャンネルを消音状態とするようになっている。
【0283】
ステップS6305の処理が行われると、第一盤ランプ装置1921において扉開放時発光態様が現出するように、第一盤ランプ用扉開放時発光データ設定処理を行う(ステップS6306)。ステップS6306は、扉開放エラーに対応した制御用データR(以下、「第一盤ランプ用扉開放時発光データ」と称す)を演出制御用ROMから読み出す処理と、後述するランプ制御用データ領域の設定を第一盤ランプ用扉開放時発光データに対応した設定とする処理と、から構成されている。
【0284】
ステップS6306の処理が行われると、第二盤ランプ装置1922において扉開放時発光態様が現出するように、第二盤ランプ用扉開放時発光データ設定処理を行う(ステップS6307)。ステップS6307は、扉開放エラーに対応した制御用データR(以下、「第二盤ランプ用扉開放時発光データ」と称す)を演出制御用ROMから読み出す処理と、後述するランプ制御用データ領域の設定を第二盤ランプ用扉開放時発光データに対応した設定とする処理と、から構成されている。
【0285】
ステップS6307の処理が行われると、第一枠ランプ装置1911において扉開放時発光態様が現出するように、第一枠ランプ用扉開放時発光データ設定処理を行う(ステップS6308)。ステップS6308は、扉開放エラーに対応した制御用データR(以下、「第一枠ランプ用扉開放時発光データ」と称す)を演出制御用ROMから読み出す処理と、後述するランプ制御用データ領域の設定を第一枠ランプ用扉開放時発光データに対応した設定とする処理と、から構成されている。
【0286】
ステップS6308の処理が行われると、第二枠ランプ装置1912において扉開放時発光態様が現出するように、第二枠ランプ用扉開放時発光データ設定処理を行う(ステップS6309)。ステップS6309は、扉開放エラーに対応した制御用データR(以下、「第二枠ランプ用扉開放時発光データ」と称す)を演出制御用ROMから読み出す処理と、後述するランプ制御用データ領域の設定を第二枠ランプ用扉開放時発光データに対応した設定とする処理と、から構成されている。
【0287】
ステップS6309の処理が行われると、ボタンランプWL31において扉開放時発光態様が現出するように、ボタンランプ用扉開放時発光データ設定処理を行う(ステップS6309)。ステップS6309は、扉開放エラーに対応した制御用データR(以下、「ボタンランプ用扉開放時発光データ」と称す)を演出制御用ROMから読み出す処理と、後述するランプ制御用データ領域の設定をボタンランプ用扉開放時発光データに対応した設定とする処理と、から構成されている。
【0288】
また、ステップS6301にて扉開放タイマが0より大きいと判定された場合は(ステップS6301;YES)、演出制御用RAM1903の扉開放タイマ用の記憶領域に記憶されている扉開放タイマの値から1減算し(ステップS6311)、扉開放エラー報知処理を終了する。
【0289】
ここで、ステップS6303にて扉開放タイマに30秒がセットされた後、ステップS6301;YES及びステップS6311を経て、ステップS6301にて扉開放タイマが0以下と判定された場合は(ステップS6301;NO)、ステップS6302にて扉開放フラグがセットされていると判定されることになる(ステップS6302;YES)。この状態は、ステップS6303にて30秒がセットされてから当該30秒が経過した後の状態となっている。本実施形態のパチンコ遊技機1は、扉開放状態が30秒を超えても解消されなかった場合において、長きにわたって遊技興趣が低減すること防ぐために、ステップS6302;YESと判定された後に、後述するステップS6312及びステップS6313を行うようになっている。
【0290】
ステップS6302;YESと判定された後は、第二消音設定処理(ステップS6312)を行う。この第二消音設定処理は、エラー音チャンネル、VOICEチャンネル及び予告音チャンネル以外の音声チャンネルが消音状態となることを指定する信号を演出制御基板1900から音声制御基板1930へ伝送する処理となっており、音声制御基板1930は当該信号により、エラー音チャンネル、VOICEチャンネル及び予告音チャンネル以外の音声チャンネルを消音状態とするようになっている。
【0291】
ステップS6305の処理が行われると、第二盤ランプ装置1922において扉開放時発光態様が現出しないように、第二盤ランプ用扉開放時発光データクリア処理を行う(ステップS6313)。ステップS6313は、後述するランプ制御用データ領域の設定をNULLとする処理となっている。
【0292】
ここで、ステップS6305、ステップS6306、ステップS6307、ステップS6308、ステップS6309及びステップS6310にて設定される演出状態は、扉開放時の前半に発生する演出状態であることから、ステップS6305、ステップS6306、ステップS6307、ステップS6308、ステップS6309及びステップS6310からなる一連の処理は、扉開放時前半演出設定処理となっている。また、ステップS6306、ステップS6308、ステップS6309、ステップS6310、ステップS6312及びステップS6313にて設定される演出状態は、扉開放時の後半に発生する演出状態であることか、ステップS6306、ステップS6308、ステップS6309、ステップS6310、ステップS6312及びステップS6313からなる一連の処理は、扉開放時後半演出設定処理となっている。
【0293】
次に、
図31のステップS6200にて扉開放エラーフラグがセットされていないと判定された場合には(ステップS6200;NO)、扉開放エラー終了処理(ステップS6400)を行う。
【0294】
図33は、
図31のステップS6400にて行われる扉開放エラー終了処理の一例を示すフローチャートである。
図33に示す扉開放エラー終了処理は、まず、扉開放フラグがセットされているか否かの判定を行うようになっている(ステップS6401)。ここで、扉開放フラグがセットされていないと判定された場合は(ステップS6401;NO)、そのまま扉開放エラー終了処理を終了させるようになっている。
【0295】
また、扉開放フラグがセットされていると判定された場合は(ステップS6401;YES)、扉開放フラグをリセットする(ステップS6402)。さらに、扉開放フラグがセットされている状態であったことから、前述した扉開放時前半演出設定処理又は扉開放時後半演出設定処理にて発生させている演出状態を終了させる処理を行う(ステップS6403、ステップS6404、ステップS6405、ステップS6406、ステップS6407及びステップS6408)。
【0296】
具体的には、ステップS6402の処理が行われると、第一盤ランプ装置1912において扉開放時発光態様が現出しないように、第一盤ランプ用扉開放時発光データクリア処理を行う(ステップS6403)。ステップS6403は、後述するランプ制御用データ領域の設定をNULLとする処理となっている。
【0297】
ステップS6403の処理が行われると、第二盤ランプ装置1922において扉開放時発光態様が現出しないように、第二盤ランプ用扉開放時発光データクリア処理を行う(ステップS6404)。ステップS6404は、後述するランプ制御用データ領域の設定をNULLとする処理となっている。
【0298】
ステップS6404の処理が行われると、第一枠ランプ装置1911において扉開放時発光態様が現出しないように、第一枠ランプ用扉開放時発光データクリア処理を行う(ステップS6405)。ステップS6405は、後述するランプ制御用データ領域の設定をNULLとする処理となっている。
【0299】
ステップS6405の処理が行われると、第二枠ランプ装置1912において扉開放時発光態様が現出しないように、第二枠ランプ用扉開放時発光データクリア処理を行う(ステップS6406)。ステップS6406は、後述するランプ制御用データ領域の設定をNULLとする処理となっている。
【0300】
ステップS6406の処理が行われると、ボタンランプWL31において扉開放時発光態様が現出しないように、ボタンランプ用扉開放時発光データクリア処理を行う(ステップS6407)。ステップS6407は、後述するランプ制御用データ領域の設定をNULLとする処理となっている。
【0301】
ステップS6407の処理が行われると、消音全解除設定処理を行う(ステップS6408)。この消音全解除設定処理は、すべての音声チャンネルが消音状態とならないことを指定する信号を演出制御基板1900から音声制御基板1930へ伝送する処理となっており、音声制御基板1930は当該信号により、すべての音声チャンネルが予め定められた音量設定に復帰させるようになっている。
【0302】
次に、
図31のステップS6300又ステップS6400の処理を実行した後は、満タンエラーフラグがセットされたか否かを判定するようになっている(ステップS6500)。そして、満タンエラーフラグがセットされていると判定された場合には(ステップS6500;YES)、満タンエラー報知処理(ステップS6600)を行う。
【0303】
図34は、
図31のステップS6600にて行われる満タンエラー報知処理の一例を示すフローチャートである。満タンエラー報知処理(ステップS6600)は、まず、満タンタイマが0より大きいか否かの判定を行うようになっている(ステップS6601)。そして、満タンタイマが0以下と判定された場合は(ステップS6601;NO)、満タンフラグがセットされた状態であるか否かの判定を行うようになっている。
【0304】
ステップS6602にて満タンフラグがセットされていない状態であると判定された場合は(ステップS6302;NO)、演出制御用RAM1903の満タンタイマ用に記憶領域に5秒をセットするとともに満タンフラグをセットする処理を行い(ステップS6603)、満タンエラー報知処理を終了する。つまり、前述のエラーフラグ設定処理(ステップS6100)にて満タンエラーフラグがセットされた直後の状態においては、ステップS6301にてNOと判定され、次いでステップS6302にてNOと判定され、満タンタイマに5秒がセットされるようになっている。
【0305】
また、ステップS6602にて満タンフラグがセットされている状態であると判定された場合は(ステップS6302;YES)、ステップS6303にてセットされる可能性のある扉開放フラグがセットされているか否かの判定を行うようになっている(ステップS6604)。扉開放フラグがセットされていると判定された場合は(ステップS6604;YES)、満タンエラー報知処理を終了する。
【0306】
また、扉開放フラグがセットされていないと判定された場合は(ステップS6604;NO)、演出制御用RAM1903の満タンタイマ用に記憶領域に3秒をセットする(ステップS6605)。次いで、満タンエラー音チャンネル設定処理(ステップS6606)を行い、満タンエラー報知処理を終了する。なお、ステップS6606の処理は、演出制御用RAM1903の後述する音声制御用データ領域の設定をVOICE音チャンネルを介して満タンエラーに対応する指定音声が出力されるような設定とする処理となっている。ここで、扉開放フラグがセットされていない場合にのみ、VOICE音チャンネルを介して満タンエラーに対応する指定音声を出力するよう構成することにより、満タンエラーに関する報知よりも扉開放エラーに関する報知を優先的に行わせるという効果を得ることができる。
【0307】
次に、満タンタイマが0より大きいと判定された場合は(ステップS6601;YES)、演出制御用RAM1903の満タンタイマ用の記憶領域に記憶されている満タンタイマの値から1減算し(ステップS6607)、満タンエラー報知処理を終了する。
【0308】
ここで、満タンエラーフラグがセットされた直後は、満タンタイマが0以下と判定され(ステップS6601;NO)、満タンフラグがセットされていない状態であると判定されるものとなっている(ステップS6302;NO)。また、満タンタイマが0以下と判定され(ステップS6601;NO)、満タンフラグがセットされている状態であると判定される事象は(ステップS6302;YES)、ステップS6603にてセットされた5秒が経過した時の事象を含むものとなっている。そのため、満タンエラーフラグがセットされた直後から5秒間は、前述した満タンエラーに対応する指定音声が出力されない状態とされている。ここで、満タンエラーフラグがセットされた直後から5秒間は前述した満タンエラーに対応する指定音声が出力されないという構成を採用したのは、熟練度の低い遊技者であっても、満タンエラーが発生していることを比較的容易に認識できるため、満タンエラーに対応する指定音声に起因しないで満タンエラーが発生していること認識しているとともに満タンエラーフラグがセットされた際に行われている遊技演出に集中している遊技者の当該集中を妨げないようにするためとなっている。
【0309】
次に、
図31のステップS6500にて満タンエラーフラグがセットされていないと判定された場合には(ステップS6500;NO)、満タンエラー終了処理(ステップS6700)を行う。
【0310】
図35は、
図31のステップS6700にて行われる満タンエラー終了処理の一例を示すフローチャートである。
図35に示す満タンエラー終了処理は、まず、満タンフラグがセットされているか否かの判定を行うようになっている(ステップS6701)。ここで、満タンフラグがセットされていないと判定された場合は(ステップS6701;NO)、そのまま満タンエラー終了処理を終了させるようになっている。
【0311】
また、満タンフラグがセットされていると判定された場合は(ステップS6701;YES)、満タンフラグをリセットし(ステップS6702)、満タンエラー終了処理を終了させるようになっている。
【0312】
前述したように満タンエラー報知処理(ステップS6600)又は満タンエラー終了処理(ステップS6700)を実行することで、エラー報知処理(ステップS6000)を完了させた後には、
図31の演出制御プロセス処理を実行する(ステップS7000)。この演出制御プロセス処理では、
図30に示す始動入賞時受信コマンドバッファ、特図ゲーム系受信コマンドバッファ、受信コマンドバッファの内容に応じた各種演出に関する制御が行われるようになっている。具体的には、演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU1901は、
図30に示す始動入賞時受信コマンドバッファ、特図ゲーム系受信コマンドバッファ、受信コマンドバッファの内容に基づいた後述する演出制御パターンを決定する処理を行う。また、演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU1901は、決定された演出制御パターンにて規定されている後述するプロセスデータに基づいて、音声制御用データ領域及びランプ制御用データ領域の設定を行う。
【0313】
図36は、
図28のステップS7000にて実行される演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。
図28に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU1901は、まず始動入賞時演出処理を実行する(ステップS7100)。この始動入賞時演出処理は、
図30(A)を用いて説明した始動入賞時受信コマンドバッファにおける記憶内容をチェックする第一ステップと、演出表示装置1109などを用いて各種演出を発生させる前記記憶内容が存在するか否かを判定する第二ステップと、前記第二ステップにて前記記憶内容が存在すると判定された場合に、当該記憶内容に対応する演出制御パターンを決定するとともに当該演出制御パターンに規定された設定を行う第三ステップから構成されている。
【0314】
ステップS7100の始動入賞時演出処理を実行した後には、演出制御用CPU1901は、演出制御用RAM1903に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS7200~ステップS7800の処理のいずれかの処理を実行するようになっている。
【0315】
ステップS7200の飾り図柄変動開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この飾り図柄変動開始待ち処理には、主基板1200から伝送される変動開始コマンドとして、第1変動開始コマンド(前述したコマンド8001)と第2変動開始コマンド(前述したコマンド8002)のいずれかを受信したか否かに応じて、演出表示装置1109に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアL、C、Rにおける飾り図柄の可変表示を開始するか否かの判定を行う処理等が含まれている。このとき、可変表示を開始する旨の判定がなされたことに対応して、演出プロセスフラグの値が“1”に更新される。
【0316】
ステップS7300の飾り図柄変動設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この飾り図柄変動設定処理には、第一特別図柄表示装置を用いた第一特図ゲームの開始タイミングや第二特別図柄表示装置を用いた第二特図ゲームの開始タイミングに合わせて開始される飾り図柄の可変表示を含めた各種演出が規定された演出制御パターンの決定及び当該演出制御パターンに規定された設定が行われる。本実施形態では、受信した前述のコマンド81XX(H)とコマンド8CXX(H)に基づいて実行される演出の期間、最終停止図柄となる確定飾り図柄、仮停止図柄及び予告パターン等が規定された演出制御パターンの決定がされるようになっている。この飾り図柄変動設定処理が完了した後には、演出プロセスフラグの値が“2”に更新される。
【0317】
ステップS7400の飾り図柄変動中処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。主基板1200から伝送される飾り図柄停止コマンド8F00(H)を受信したこと等に対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示させる。確定飾り図柄を完全停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
【0318】
ステップS7500の飾り図柄変動終了時処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この飾り図柄変動終了時処理には、主基板1200から伝送された当り開始指定コマンドA0XX(H)を受信したか否かを判定する処理が含まれている。このとき、当り開始指定コマンドA0XX(H)を受信した旨の判定がなされると演出プロセスフラグの値が“4”に更新されるが、当り開始指定コマンドを受信していない旨の判定がなされと演出プロセスフラグの値が“0”に更新される。
【0319】
ステップS7600のオープニング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。このオープニング演出処理は、受信した当り開始指定コマンドA0XX(H)に対応する時間が経過したか否かを判定する処理が含まれており、前記時間が経過したときに演出プロセスフラグの値が“5”に更新される。また、このオープニング演出処理には、受信した当り開始指定コマンドA0XX(H)に基づいて演出制御パターンが決定され当該演出制御パターンに規定された設定を行う処理が含まれている。
【0320】
ステップS7700の大当り制御中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この大当り制御中演出処理は、大入賞口開放中通知コマンドA1XX(H)に対応した演出制御パターンに規定された設定を行う処理が含まれている。そして、例えば、主基板1200から伝送される当り終了指定コマンドA3XX(H)を受信したこと等に対応して、演出プロセスフラグの値が“6”に更新される。
【0321】
ステップS6800のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理は、当り終了指定コマンドA3XX(H)に基づいて演出制御パターンが決定され当該演出制御パターンに規定された設定を行う処理が含まれている。そして、前記した当り終了指定コマンドA3XX(H)で指定された時間が経過したことを条件に演出プロセスフラグの値が“0”に更新される。
【0322】
ステップS7000の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS5003)、演出制御に用いる各種の乱数値として、演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタによってカウントされる演出用乱数を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間が経過する毎にON状態とされるようになっている。
【0323】
ステップS5003の演出用乱数更新処理に続いて、演出制御用CPU1901は、音量設定や、音声制御用データ領域及び/又はランプ制御用データ領域の設定に基づいた演出を現出するために電飾信号及び/又は演出音信号等を演出制御基板1900の外部に伝送する演出現出処理(ステップS5003)を実行しステップS5001に戻る。つまり、コマンド解析処理(ステップS5100)、エラー報知処理(ステップS6000)、演出制御プロセス処理(S7000)及び演出現出処理(ステップS5004)からなる処理は、如何なる演出を現出させるかを決定し当該決定した演出を現出させる報知制御手段を構成する処理となっている。
【0324】
次に、第一枠ランプ装置1911、第二枠ランプ装置1912、ボタンランプWL31、第一盤ランプ装置1921及び第二盤ランプ装置1922の制御について説明する。第一枠ランプ装置1911、第二枠ランプ装置1912、ボタンランプWL31、第一盤ランプ装置1921及び第二盤ランプ装置1922は複数種類の発光態様で発光(点灯、点滅など)可能となっている。
【0325】
演出制御用ROMには、第一枠ランプ装置1911、第二枠ランプ装置1912、ボタンランプWL31、第一盤ランプ装置1921、第二盤ランプ装置1922のそれぞれに対して、どのような発光態様を現出させるかという制御用データRが記憶されている。この制御用データRは識別子となっており、各々の発光態様には、それらを一意に識別するための識別子が割り当てられている。
【0326】
また、演出制御用RAM1903にはランプ制御用データ領域が設けられており、演出制御用CPU1901は、ランプ制御用データ領域に制御用データRが設定されている場合に当該制御用データRに対応した発光態様(点灯、点滅など)を第一枠ランプ装置1911、第二枠ランプ装置1912、ボタンランプWL31、第一盤ランプ装置1921及び第二盤ランプ装置1922にて現出させるようになっている。具体的には、演出制御用CPU1901は、制御用データ領域に制御用データRが設定されている場合に、この制御用データRを読み取り、制御用データRが指定する電飾信号を枠用ランプ制御基板1910及び/又は盤用ランプ制御基板1920に対して伝送させる。そして、枠用ランプ制御基板1910及び/又は盤用ランプ制御基板1920は、制御用データRが示す識別子で識別された発光態様で発光するようにランプドライバ回路など制御することで、第一枠ランプ装置1911、第二枠ランプ装置1912、ボタンランプWL31、第一盤ランプ装置1921及び第二盤ランプ装置1922が点灯/消灯駆動される。一方、制御用データ領域がNULLの場合は、当該制御用データ領域に制御用データRが設定されていないと演出制御用CPU1901は判定するようになっている。また、制御用データRが設定されるタイミングは、当該制御用データRにより制御を開始するタイミング、又は当該制御用データRにより制御を開始するタイミングよりも前のタイミングである。
【0327】
図37は、ランプ制御用データ領域の一例を示す図である。ランプ制御用データ領域は、第一枠ランプ装置1911、第二枠ランプ装置1912、ボタンランプWL31、第一盤ランプ装置1921及び第二盤ランプ装置1922に対してそれぞれ設けられている。
【0328】
ここで、第一枠ランプ装置1911、第二枠ランプ装置1912、ボタンランプWL31、第一盤ランプ装置1921及び第二盤ランプ装置1922のそれぞれのランプ制御用データ領域は、レイヤ1、レイヤ2、レイヤ3、レイヤ4、レイヤ5の5つの制御用データ領域から構成されている。そして、このようなランプ制御用データ領域に設定された制御用データRによって、第一枠ランプ装置1911、第二枠ランプ装置1912、ボタンランプWL31、第一盤ランプ装置1921及び第二盤ランプ装置1922は、当該制御用データに対応した発光態様で点灯/消灯駆動される。
【0329】
具体的に説明すると、演出制御用CPU1911は、第一枠ランプ装置1911、第二枠ランプ装置1912、ボタンランプWL31、第一盤ランプ装置1921及び第二盤ランプ装置1922のそれぞれについて、レイヤ5、レイヤ4、レイヤ3、レイヤ2、レイヤ1の順に制御用データRが設定されているか否かを判定するようになっている。そして、演出制御用CPU1911がレイヤ5に制御用データRが設定されていると判定した場合には、演出制御用CPU1911は、レイヤ5に設定されている制御用データRを用いて、当該制御用データRに対応した発光態様(点灯、点滅など)を該当する装置にて現出させるようになっている。また、演出制御用CPU1911がレイヤ5に制御用データRが設定されていないと判定するとともにレイヤ4に制御用データRが設定されていると判定した場合には、演出制御用CPU1911は、レイヤ4に設定されている制御用データRを用いて、当該制御用データRに対応した発光態様(点灯、点滅など)を該当する装置にて現出させるようになっている。さらに、演出制御用CPU1911がレイヤ5及びレイヤ4に制御用データRが設定されていないと判定するとともにレイヤ3に制御用データRが設定されていると判定した場合には、演出制御用CPU1911は、レイヤ3に設定されている制御用データRを用いて、当該制御用データRに対応した発光態様(点灯、点滅など)を該当する装置にて現出させるようになっている。さらに、演出制御用CPU1911がレイヤ5、レイヤ4及びレイヤ3のいずれにも制御用データRが設定されていないと判定するとともにレイヤ2に制御用データRが設定されていると判定した場合には、演出制御用CPU1911は、レイヤ2に設定されている制御用データRを用いて、当該制御用データRに対応した発光態様(点灯、点滅など)を該当する装置にて現出させるようになっている。さらに、演出制御用CPU1911がレイヤ5、レイヤ4、レイヤ3及びレイヤ2のいずれにも制御用データRが設定されていないと判定するとともにレイヤ1に制御用データRが設定されていると判定した場合には、演出制御用CPU1911は、レイヤ1に設定されている制御用データRを用いて、当該制御用データRに対応した発光態様(点灯、点滅など)を該当する装置にて現出させるようになっている。つまり、レイヤ1、レイヤ2、レイヤ3、レイヤ4、レイヤ5には優先順位が設定されており、優先順位が低い順に、レイヤ1、レイヤ2、レイヤ3、レイヤ4、レイヤ5となっている。このように、レイヤには優先順位が設定されているため、複数のレイヤに制御用データRが設定されていても優先順位の高いレイヤに設定されている制御用データRに対応した発光態様しか現出しないようになっている。
【0330】
ここで、最も高い優先順位が設定される制御用データ領域(レイヤ5)には、不正検出条件が成立した際に当該不正検出条件に対応した制御用データRが設定されるようになっており、本実施形態のパチンコ遊技機1は、扉開放エラーが発生した場合にレイヤ5に扉開放時発光態様を現出させるような制御用データRが設定されるようになっている。また、各制御用データ領域は、所定の条件が成立した際に前述のNULLが設定されるようになっている。
【0331】
次に、パチンコ遊技機1において音を出力する際の制御について説明する。まず、演出制御用ROMには、スピーカ1110L,1110Rからどのような音を出力させるかという音声制御用データが記憶されている。また、演出制御用RAM1903には、音声制御用データ領域が設けられており、演出制御用CPU1901は、音声制御用データ領域に音声制御用データが設定されている場合に、この音声制御用データを読み取り、読み取った音声制御用データが指定する演出音信号を音声制御基板1930に対して伝送させるようになっている。
【0332】
図38-1に示すように、音声制御基板1930(または音声制御基板13に構成される音声合成用IC)は、音声データROM1931、デコーダ1932、出力I/F(インタフェース)1933等から構成される。この他、音声制御基板1930は、各種の音を発生する音源回路や処理タイミングを決定するためのクロックを発生するタイミング発生回路等を備えてもよい。なお、スピーカ1110L,1110Rが音出力手段として機能するとともに、音声制御基板1930が音制御手段として機能する例を説明したが、これに限られない。例えば、音制御手段の機能を演出制御基板1900で構成しても、演出制御基板1900と音声制御基板1930とで構成してもよい。また、音声制御基板1930をスピーカ1110L,1110Rに組込み、スピーカユニットとして構成してもよい。
【0333】
デコーダ132は、演出制御基板1900(演出制御用CPU1901)からの演出音信号(コマンド)により、圧縮された音声データを音声データROM1931から読み出し、読み出した音声データをデコード(復号化、伸張)する。デコーダ1932は、音声の再生チャンネルとして32チャンネル(再生チャンネル0~31)を備え、独立した32種類の音声を同時再生可能である。なお、この実施の形態では、ステレオ音声を出力するために2つずつチャンネルがペアになっており、16種類のステレオ音声を同時に再生可能になっている。音声データROM1931は、演出等に使用する音声の音声データを圧縮して記憶する。なお、音声データは演出制御用ROM1902や他の記憶装置に記憶されていてもよい。
【0334】
出力インタフェース1933は、デコーダ1932の各チャンネルにおいてデコード・再生された音声データをミックスする。そして、ミックスした音声データ(デジタルデータ)をアナログデータに変換し、変換したアナログデータを増幅してスピーカ1110L,1110Rから出力する。スピーカ1110L,1110Rから出力される音量は、予め定められた音量設定によって決定されるものとなっているが、所定条件が成立した際に前記音量設定から他の音量設定に変更されるようになっている。これは、前記所定条件が成立した際に、所定チャンネルの音量設定を指定する信号を音声制御基板1930に伝送することで実現されるようになっている。なお、本実施形態のパチンコ遊技機1においては、前述した扉開放エラーが発生した際に、所定チャンネルに対して消音状態を指定する信号を演出制御基板1900から音声制御基板1930へ伝送するようになっている。なお、消音状態に変更されることを「消音機能の作動」と称することとする。
【0335】
図38-2は、パチンコ遊技機1における演出等で使用する音の種類の一例と、その音の再生に使用するチャンネルと、の対応関係を示した図である。まず、エラー音は、不正検出条件が成立した場合に出力される音となっており、再生チャンネル0,1が使用されるようになっている。また、VOICE音は、セリフの出力条件が成立した場合に出力される音声となっており、再生チャンネル2,3が使用されるようになっている。また、予告音は、予告音の出力条件が成立した場合に出力される音となっており、再生チャンネル4,5が使用されるようになっている。また、BGMは、BGMの出力条件が成立した場合に出力される楽曲となっており、再生チャンネル30,31が使用されるようになっている。なお、他のチャンネルについての説明は省略した。
【0336】
次に、演出制御用ROM1902に記憶された演出制御パターンについて説明する。まず、演出制御用ROM1902には、第一枠ランプ装置1911、第二枠ランプ装置1912、ボタンランプWL31、演出表示装置1109、第一盤ランプ装置1921、第二盤ランプ装置1922、スピーカ1110L,1110R、プッシュボタン1941を用いた各種演出を現出させるため、それぞれの演出に対応した演出制御パターンが記憶されている。そして、演出制御用CPU1901は、設定された演出制御パターンに基づいて、当該演出制御パターンに対応した各種演出を現出させるようになっている。
【0337】
前記した演出制御パターンは、例えば、
図39に示すように複数のプロセスデータから構成されており、各プロセスデータは、プロセスタイマ設定値、表示制御用データ、制御用データR、音声制御用データ、プッシュボタン制御用データから構成されている。そして、演出制御用CPU1901は、各プロセスデータにて指定された演出を予め定められた順に現出させるようになっている。
【0338】
ここで、表示制御データは、演出表示装置1109にどのような演出を現出させるのかを指定するデータとなっている。また、制御用データRは、第一枠ランプ装置1911、第二枠ランプ装置1912、ボタンランプWL31、第一盤ランプ装置1921、第二盤ランプ装置1922を用いてどのような発光態様を現出させるかを指定するデータとなっている。また、音声制御用データとは、スピーカ1110L,1110Rを用いてどのような音を現出させるか指定するデータとなっている。また、プッシュボタン制御用データとは、プッシュボタン1941が操作される前とプッシュボタン1941が操作された後とで、現出させる演出を変化させるか否かを指定するものとなっている。なお、制御用データR及び/又は音声制御用データには、プッシュボタン1941が操作される前に対応するものと、プッシュボタン1941が操作された後に対応するものとが存在するようになっている。さらに、プロセスタイマ設定値は、演出制御用RAM1903の所定領域に設けられ時間経過とともに更新される演出制御プロセスタイマの値と比較される値となっている。なお、演出制御用CPU1901は、演出制御プロセスタイマの値が当該プロセスタイマ設定値に到達した場合、当該演出制御パターンを構成する他のプロセスデータにて指定された演出を現出させるようになっている。
【0339】
次に、
図40及び
図41を用いて、扉開放エラーが発生していない状況下で行われる通常時演出について説明する。なお、扉開放エラーが発生していない状況下の定義については後述する。
図40は、
図7に示した変動パターン名「PB2-2」且つ変動パターンの内容「非短縮変動2→SPリーチ→第1大当り」に対応した演出が現出している各場面を時系列に並べたものである。
【0340】
図40(a)は、演出表示装置1109に3つの同じ数字が揃った直後の場面であるとともに、変動パターン名「PB2-2」に対応した演出制御パターン(以下、「演出制御パターンPB2-2」と称す)の所定のプロセスデータ(以下、「プロセスデータa」と称す)に基づいて、演出制御用CPU1901が所定演出を現出させている場面となっている。以下、具体的に説明する。
図40(a)の場面は、プロセスデータaに基づいて、演出制御用CPU1901がランプ装置BL31を用いて16連発光態様Aを現出させている場面となっている。ここで、ランプ装置BL31は、16個の発光体で構成される装置となっており、各発光体は、R(赤)、G(緑)、B(青)に発光可能な発光素子を有している。そして、この16連発光態様Aは、発光している発光体が所定時間が経過した際に消灯するとともに消灯していた発光体が前記所定時間が経過した際にて点灯するという発光態様となっており、8個の発光体が発光している際は他の8個の発光体が消灯とされる発光態様となっている。また、
図40(a)の場面は、プロセスデータaに基づいて、演出制御用CPU1901がボタンランプWL31を用いてボタン発光態様Aを現出させている場面となっている。ここで、ボタンランプWL31は、1個の発光体で構成される装置となっており、当該発光体は、R(赤)、G(緑)、B(青)に発光可能な発光素子を有している。このボタン発光態様Aは、ボタンランプWL31のR(赤)発光素子のみを点灯させたままとする発光態様となっている。また、
図40(a)の場面は、プロセスデータaに基づいて、VOICE音チャンネル及びスピーカ1110L,1110Rを用いて「VOICE:A」という音声を演出制御用CPU1901が現出させている場面となっている。なお、「VOICE:A」は「おめでとう」という音声となっている。また、
図40(a)の場面は、プロセスデータaに基づいて、BGM音チャンネル及びスピーカ1110L,1110Rを用いて「BGM:変動中対応」という楽曲を演出制御用CPU1901が現出させている場面となっている。
【0341】
図40(b)の場面は、演出制御パターンPB2-2において、プロセスデータaの次に指定されるプロセスデータ(以下、「プロセスデータb」と称す)に基づいて、演出制御用CPU1901が所定演出を現出させている場面となっている。以下、具体的に説明する。
図40(b)の場面は、プロセスデータbに基づいて、演出制御用CPU1901がランプ装置BL31を用いて16連発光態様Bを現出させている場面となっている。この16連発光態様Bは、発光する発光体が時間経過とともに順次切り替えられるようにされた発光態様となっており、1個の発光体が発光している際は他の15個の発光体が消灯とされる発光態様となっている。また、
図40(b)の場面は、プロセスデータbに基づいて、演出制御用CPU1901がボタンランプWL31を用いてボタン発光態様Aを現出させている場面となっている。また、
図40(b)の場面は、プロセスデータbに基づいて、VOICE音チャンネル及びスピーカ1110L,1110Rを用いて「VOICE:B」という音声を演出制御用CPU1901が現出させている場面となっている。なお、「VOICE:B」は、「ルーレットチャンス、ボタンを押してね」という音声となっている。また、
図40(b)の場面は、プロセスデータbに基づいて、BGM音チャンネル及びスピーカ1110L,1110Rを用いて「BGM:特殊演出対応」という楽曲を演出制御用CPU1901が現出させている場面となっている。
【0342】
図40(c)の場面は、プッシュボタン1941が操作される前であって、演出制御パターンPB2-2においてプロセスデータbの次に指定されるプロセスデータ(以下、「プロセスデータc」と称す)に基づいて、演出制御用CPU1901が所定演出を現出させている場面となっている。以下、具体的に説明する。
図40(c)の場面は、プッシュボタンが操作される前においてプロセスデータcに基づいて、演出制御用CPU1901がランプ装置BL31を用いて16連発光態様Bを現出させている場面となっている。また、
図40(c)の場面は、プッシュボタン1941が操作される前においてプロセスデータcに基づいて、演出制御用CPU1901がボタンランプWL31を用いてボタン発光態様Bを現出させている場面となっている。このボタン発光態様Bは、ボタンランプWL31を点滅させる発光態様となっている。また、
図40(c)の場面は、プッシュボタン1941が操作される前においてプロセスデータcに基づいて、BGM音チャンネル及びスピーカ1110L,1110Rを用いて「BGM:特殊演出対応」という楽曲を演出制御用CPU1901が現出させている場面となっている。また、
図40(c)の場面は、プッシュボタン1941が操作される前においてプロセスデータcに基づいて、予告音チャンネル及びスピーカ1110L,1110Rを用いて「予告音:操作前対応」という楽曲を演出制御用CPU1901が現出させている場面となっている。「予告音:操作前対応」という楽曲は、遊技者に対してプッシュボタン1941を操作する時期が到来したことを伝達する機能を有している。
【0343】
図40(d)の場面は、プッシュボタン1941が操作された後であって、プロセスデータcに基づいて、演出制御用CPU1901が所定演出を現出させている場面となっている。以下、具体的に説明する。
図40(d)の場面は、プッシュボタンが操作された後であってプロセスデータcに基づいて、演出制御用CPU1901がランプ装置BL31を用いて16連発光態様C1を現出させている場面となっている。この16連発光態様C1は、第1大当りに対応する発光態様となっている。そのため、
図7に示した変動パターン名「PB2-2」且つ変動パターンの内容「非短縮変動2→SPリーチ→第2大当り」に対応した演出の場合は、16連発光態様C1ではなく16連発光態様C2が現出するようになっている。また同様に、
図7に示した変動パターン名「PB2-2」且つ変動パターンの内容「非短縮変動2→SPリーチ→第3大当り」に対応した演出の場合は、16連発光態様C1ではなく16連発光態様C3が現出するようになっている。ここで、16連発光態様C1、16連発光態様C2及び16連発光態様C3を現出させる演出は、前述の大当り種別を報知する演出と同値となっている。また、16連発光態様C1、16連発光態様C2及び16連発光態様C3の総称を16連発光態様Cと称する。
【0344】
また、
図40(d)の場面は、プッシュボタン1941が操作された後であって、プロセスデータcに基づいて、演出制御用CPU1901がボタンランプWL31を用いてボタン発光態様Cを現出させている場面となっている。このボタン発光態様Cは、ボタンランプWL31が消灯とされる発光態様となっている。
【0345】
また、
図40(d)の場面は、プッシュボタン1941が操作された後であってプロセスデータcに基づいて、予告音チャンネル及びスピーカ1110L,1110Rを用いて「予告音:操作後対応」という楽曲を演出制御用CPU1901が現出させている場面となっている。なお、本実施形態のパチンコ遊技機1において、「予告音:操作後対応」という楽曲は変動パターンの内容が何れであっても同一の楽曲となっている。しかしながら、「予告音:操作後対応」という楽曲を変動パターンの内容によって異なるように変更してもよい。このような変更を行うことにより、プッシュボタン1941を操作するという演出の遊技興趣を向上させることができる。
【0346】
図40(e)の場面は、演出制御パターンPB2-2において、プロセスデータcの次に指定されるプロセスデータ(以下、「プロセスデータd」と称す)に基づいて、演出制御用CPU1901が所定演出を現出させている場面となっている。以下、具体的に説明する。
図40(e)の場面は、プロセスデータdに基づいて、演出制御用CPU1901がランプ装置BL31を用いて16連発光態様Dを現出させている場面となっている。この16連発光態様Dは、16個の発光体がそれぞれR(赤)の発光素子を点灯させた後にR(赤)の発光素子を消灯させ、次いでG(緑)の発光素子を点灯させた後にG(緑)の発光素子を消灯させ、次いでB(青)の発光素子を点灯させた後にB(青)の発光素子を消灯させる発光態様が繰り返し行われる発光態様となっている。また、
図40(e)の場面は、プロセスデータdに基づいて、演出制御用CPU1901がボタンランプWL31を用いてボタン発光態様Dを現出させている場面となっている。このボタン発光態様Dは、発光体がそれぞれR(赤)の発光素子を点灯させた後にR(赤)の発光素子を消灯させ、次いでG(緑)の発光素子を点灯させた後にG(緑)の発光素子を消灯させ、次いでB(青)の発光素子を点灯させた後にB(青)の発光素子を消灯させる発光態様が繰り返し行われる発光態様となっている。また、
図40(e)の場面は、プロセスデータdに基づいて、VOICE音チャンネル及びスピーカ1110L,1110Rを用いて「VOICE:C1」という音声を演出制御用CPU1901が現出させている場面となっている。なお、「VOICE:C1」は、「第1大当り」という音声となっている。つまり、「VOICE:C1」は、第1大当りに対応する音声となっている。そのため、
図7に示した変動パターン名「PB2-2」且つ変動パターンの内容「非短縮変動2→SPリーチ→第2大当り」に対応した演出の場合は、「VOICE:C1」ではなく「VOICE:C2」という音声が現出するようになっている。また同様に、
図7に示した変動パターン名「PB2-2」且つ変動パターンの内容「非短縮変動2→SPリーチ→第3大当り」に対応した演出の場合は、「VOICE:C1」ではなく「VOICE:C3」という音声が現出するようになっている。なお、「VOICE:C2」は、「第2大当り」という音声となっており、「VOICE:C3」は、「第3大当り」という音声となっている。ここで、「VOICE:C1」、「VOICE:C2」及び「VOICE:C3」を現出させる演出は、前述の大当り種別を報知する演出と同値となっている。また、「VOICE:C1」、「VOICE:C2」及び「VOICE:C3」の総称を「VOICE:C」と称する。
【0347】
また、
図40(e)の場面は、プロセスデータdに基づいて、BGM音チャンネル及びスピーカ1110L,1110Rを用いて「BGM:確定報知対応」という楽曲を演出制御用CPU1901が現出させている場面となっている。
【0348】
図41は、扉開放エラーが発生していない状況下でプロセスデータa、プロセスデータb、プロセスデータc及びプロセスデータdに基づいて演出制御用CPU1901が現出させる演出のタイムチャートとなっている。
【0349】
まず、演出制御用CPU1901は、プロセスデータaに基づいた演出を現出させるようになっている。このプロセスデータaは、プロセスタイマ設定値a、表示制御用データa、制御用データRa、音声制御用データa、プッシュボタン制御用データa等から構成されている。
【0350】
以下、具体的に説明する。プロセスデータaの制御用データRaに基づいて、ランプ装置BL31のランプ制御用データ領域のレイヤ2に16連発光態様Aが設定されるようになっている。ここで、ランプ装置BL31のランプ制御用データ領域のレイヤ5、レイヤ4、レイヤ3には、制御用データRが設定されていないことから、演出制御用CPU1901は、ランプ装置BL31にて16連発光態様Aが現出するように電飾信号を盤用ランプ制御基板1920に伝送するようになっている。
【0351】
また、プロセスデータaの制御用データRaに基づいて、ボタンランプWL31のランプ制御用データ領域のレイヤ1にボタン発光態様Aが設定されるようになっている。ここで、ボタンランプWL31のランプ制御用データ領域のレイヤ5、レイヤ4、レイヤ3、レイヤ2には、制御用データRが設定されていないことから、演出制御用CPU1901は、ボタンランプWL31にてボタン発光態様Aが現出するように電飾信号を枠用ランプ制御基板1910に伝送するようになっている。
【0352】
さらに、プロセスデータaの音声制御用データaに基づいて、VOICE音チャンネルの音声制御用データ領域に「VOICE:A」が設定されるようになっている。そして、演出制御用CPU1901は、VOICE音チャンネルにおいて消音機能が作動していない状態に対応した音量にて、VOICE音チャンネルから「VOICE:A」に対応する音声を出音させるように演出音信号等を音声制御基板1930に伝送するようになっている。なお、「VOICE:A」が出音されている時間は、プロセスタイマ設定値aで規定されている時間よりも短くなっているため、「VOICE:A」の出音が完了した後は、VOICE音チャンネルは何も出音していない状態に変化するようになっている。
【0353】
さらに、プロセスデータaの音声制御用データaに基づいて、BGM音チャンネルの音声制御用データ領域に「BGM:変動中対応」が設定されるようになっている。そして、演出制御用CPU1901は、BGM音チャンネルにおいて消音機能が作動していない状態に対応した音量にて、BGM音チャンネルから「BGM:変動中対応」に対応する楽曲を出音させるように演出音信号等を音声制御基板1930に伝送するようになっている。
【0354】
ここで、プロセスデータaの音声制御用データaにおいては、予告音チャンネルの音声制御用データ領域は何の設定もなされていないことから、演出制御用CPU1901は、音声制御基板1930に対して予告音チャンネルに対応した演出音信号等を伝送しない。
【0355】
また、扉開放エラーが発生していない状況下であるため、エラー音チャンネルの音声制御用データ領域は何の設定もなされていないことから、演出制御用CPU1901は、音声制御基板1930に対してエラー音チャンネルに対応した演出音信号等を伝送しない。
【0356】
次に、演出制御用CPU1901は、プロセスタイマ設定値aにて規定された時間が経過した時、プロセスデータbに基づいた演出を現出させるようになっている。このプロセスデータbは、プロセスタイマ設定値b、表示制御用データb、制御用データRb、音声制御用データb、プッシュボタン制御用データb等から構成されている。
【0357】
以下、具体的に説明する。プロセスデータbの制御用データRbに基づいて、ランプ装置BL31のランプ制御用データ領域のレイヤ3に16連発光態様Bが設定されるようになっている。ここで、ランプ装置BL31のランプ制御用データ領域のレイヤ5、レイヤ4には、制御用データRが設定されていないことから、演出制御用CPU1901は、ランプ装置BL31にて16連発光態様Bが現出するように電飾信号を盤用ランプ制御基板1920に伝送するようになっている。
【0358】
また、プロセスデータbの制御用データRbに基づいて、ボタンランプWL31のランプ制御用データ領域のレイヤ1にボタン発光態様Aが設定されるようになっている。ここで、ボタンランプWL31のランプ制御用データ領域のレイヤ5、レイヤ4、レイヤ3、レイヤ2には、制御用データRが設定されていないことから、演出制御用CPU1901は、ボタンランプWL31にてボタン発光態様Aが現出するように電飾信号を枠用ランプ制御基板1910に伝送するようになっている。
【0359】
さらに、プロセスデータbの音声制御用データbに基づいて、VOICE音チャンネルの音声制御用データ領域に「VOICE:B」が設定されるようになっている。そして、演出制御用CPU1901は、VOICE音チャンネルにおいて消音機能が作動していない状態に対応した音量にて、VOICE音チャンネルから「VOICE:B」に対応する音声を出音させるように演出音信号等を音声制御基板1930に伝送するようになっている。なお、「VOICE:B」が出音されている時間は、プロセスタイマ設定値bで規定されている時間とほぼ同一となっている。
【0360】
さらに、プロセスデータbの音声制御用データbに基づいて、BGM音チャンネルの音声制御用データ領域に「BGM:特殊演出対応」が設定されるようになっている。そして、演出制御用CPU1901は、BGM音チャンネルにおいて消音機能が作動していない状態に対応した音量にて、「BGM:特殊演出対応」に対応する楽曲を出音させるように演出音信号等を音声制御基板1930に伝送するようになっている。
【0361】
ここで、プロセスデータbの音声制御用データbにおいては、予告音チャンネルの音声制御用データ領域は何の設定もなされていないことから、演出制御用CPU1901は、音声制御基板1930に対して予告音チャンネルに対応した演出音信号等を伝送しない。
【0362】
また、扉開放エラーが発生していない状況下であるため、エラー音チャンネルの音声制御用データ領域は何の設定もなされていないことから、演出制御用CPU1901は、音声制御基板1930に対してエラー音チャンネルに対応した演出音信号等を伝送しない。
【0363】
次に、演出制御用CPU1901は、プロセスタイマ設定値bにて規定された時間が経過した時、プロセスデータcに基づいた演出を現出させるようになっている。このプロセスデータcに基づいた演出は、プッシュボタン1941が操作される前と後とで変化するようになっている。また、プロセスデータcは、プロセスタイマ設定値c、表示制御用データc、制御用データRc、音声制御用データc、プッシュボタン制御用データc等から構成されている。
【0364】
以下、具体的に説明する。ます、プロセスタイマ設定値cにて規定されている時間を計時している間、演出制御用CPU1901は、プッシュボタン1941が操作されたか否かをプッシュセンサ1940の検出結果に基づいて判定するようになっている。
【0365】
そして、プロセスデータcの制御用データRcとプッシュボタン1941が操作される前であるという判定結果に基づいて、ランプ装置BL31のランプ制御用データ領域のレイヤ3に16連発光態様Bが設定されるようになっている。ここで、ランプ装置BL31のランプ制御用データ領域のレイヤ5、レイヤ4には、制御用データRが設定されていないことから、演出制御用CPU1901は、ランプ装置BL31に16連発光態様Bを現出させるようになっている。
【0366】
また、プロセスデータcの制御用データRcとプッシュボタン1941が操作される前であるという判定結果に基づいて、ボタンランプWL31のランプ制御用データ領域のレイヤ2にボタン発光態様Bが設定されるようになっている。ここで、ボタンランプWL31のランプ制御用データ領域のレイヤ5、レイヤ4、レイヤ3には、制御用データRが設定されていないことから、演出制御用CPU1901は、ボタンランプWL31にてボタン発光態様Bが現出するように電飾信号を枠用ランプ制御基板1910に伝送するようになっている。
【0367】
さらに、プロセスデータcの音声制御用データcとプッシュボタン1941が操作される前であるという判定結果に基づいて、予告音チャンネルの音声制御用データ領域に「予告音:操作前対応」が設定されるようになっている。そして、演出制御用CPU1901は、予告音チャンネルにおいて消音機能が作動していない状態に対応した音量にて、予告音チャンネルから「予告音:操作前対応」に対応する音を出音させるように演出音信号等を音声制御基板1930に伝送するようになっている。
【0368】
さらに、プロセスデータcの音声制御用データcとプッシュボタン1941が操作される前であるという判定結果に基づいて、BGM音チャンネルの音声制御用データ領域に「BGM:特殊演出対応」が設定されるようになっている。そして、演出制御用CPU1901は、BGM音チャンネルにおいて消音機能が作動していない状態に対応した音量にて、BGM音チャンネルから出音させるように演出音信号等を音声制御基板1930に伝送するようになっている。
【0369】
ここで、プロセスデータcの音声制御用データcとプッシュボタン1941が操作される前であるという判定結果においては、VOICE音チャンネルの音声制御用データ領域は何の設定もなされていないことから、演出制御用CPU1901は、音声制御基板1930に対してVOICE音チャンネルに対応した演出音信号等を伝送しない。
【0370】
また、扉開放エラーが発生していない状況下であるため、エラー音チャンネルの音声制御用データ領域は何の設定もなされていないことから、演出制御用CPU1901は、音声制御基板1930に対してエラー音チャンネルに対応した演出音信号等を伝送しない。
【0371】
プロセスデータcの制御用データRcとプッシュボタン1941が操作された後であるという判定結果に基づいて、ランプ装置BL31のランプ制御用データ領域のレイヤ3に16連発光態様C1が設定されるようになっている。ここで、ランプ装置BL31のランプ制御用データ領域のレイヤ5、レイヤ4には、制御用データRが設定されていないことから、演出制御用CPU1901は、ランプ装置BL31にて16連発光態様C1が現出するように電飾信号を盤用ランプ制御基板1920に伝送するようになっている。
【0372】
また、プロセスデータcの制御用データRcとプッシュボタン1941が操作された後であるという判定結果に基づいて、ボタンランプWL31のランプ制御用データ領域のレイヤ3にボタン発光態様Cが設定されるようになっている。ここで、ボタンランプWL31のランプ制御用データ領域のレイヤ5、レイヤ4には、制御用データRが設定されていないことから、演出制御用CPU1901は、ボタンランプWL31にてボタン発光態様Cが現出するように電飾信号を枠用ランプ制御基板1910に伝送するようになっている。
【0373】
さらに、プロセスデータcの音声制御用データcとプッシュボタン1941が操作された後であるという判定結果に基づいて、予告音チャンネルの音声制御用データ領域に「予告音:操作後対応」が設定されるようになっている。そして、演出制御用CPU1901は、予告音チャンネルにおいて消音機能が作動していない状態に対応した音量にて、予告音チャンネルから「予告音:操作後対応」に対応する音を出音させるように演出音信号等を音声制御基板1930に伝送するようになっている。
【0374】
ここで、プロセスデータcの音声制御用データcとプッシュボタン1941が操作された後であるという判定結果においては、VOICE音チャンネル及びBGM音チャンネルの音声制御用データ領域は何の設定もなされていないことから、演出制御用CPU1901は、音声制御基板1930に対してVOICE音チャンネル及びBGM音チャンネルに対応した演出音信号等を伝送しない。
【0375】
また、扉開放エラーが発生していない状況下であるため、エラー音チャンネルの音声制御用データ領域は何の設定もなされていないことから、演出制御用CPU1901は、音声制御基板1930に対してエラー音チャンネルに対応した演出音信号等を伝送しない。
【0376】
次に、演出制御用CPU1901は、プロセスタイマ設定値cにて規定された時間が経過した時、プロセスデータdに基づいた演出を現出させるようになっている。このプロセスデータdは、プロセスタイマ設定値d、表示制御用データd、制御用データRd、音声制御用データd、プッシュボタン制御用データd等から構成されている。
【0377】
以下、具体的に説明する。プロセスデータdの制御用データRdに基づいて、ランプ装置BL31のランプ制御用データ領域のレイヤ4に16連発光態様Dが設定されるようになっている。ここで、ランプ装置BL31のランプ制御用データ領域のレイヤ5には、制御用データRが設定されていないことから、演出制御用CPU1901は、ランプ装置BL31にて16連発光態様Dが現出するように電飾信号を盤用ランプ制御基板1920に伝送するようになっている。
【0378】
また、プロセスデータdの制御用データRdに基づいて、ボタンランプWL31のランプ制御用データ領域のレイヤ4にボタン発光態様Dが設定されるようになっている。ここで、ボタンランプWL31のランプ制御用データ領域のレイヤ5には、制御用データRが設定されていないことから、演出制御用CPU1901は、ボタンランプWL31にてボタン発光態様Dが現出するように電飾信号を枠用ランプ制御基板1910に伝送するようになっている。
【0379】
さらに、プロセスデータdの音声制御用データdに基づいて、VOICE音チャンネルの音声制御用データ領域に「VOICE:C1」が設定されるようになっている。そして、演出制御用CPU1901は、VOICE音チャンネルにおいて消音機能が作動していない状態に対応した音量にて、VOICE音チャンネルから「VOICE:C1」に対応する音声を出音させるように演出音信号等を音声制御基板1930に伝送するようになっている。なお、「VOICE:C1」が出音されている時間は、プロセスタイマ設定値dで規定されている時間とほぼ同一となっている。
【0380】
さらに、プロセスデータdの音声制御用データdに基づいて、BGM音チャンネルの音声制御用データ領域に「BGM:確定報知対応」が設定されるようになっている。そして、演出制御用CPU1901は、BGM音チャンネルにおいて消音機能が作動していない状態に対応した音量にて、BGM音チャンネルから「BGM:確定報知対応」に対応する楽曲を出音させるように演出音信号等を音声制御基板1930に伝送するようになっている。
【0381】
ここで、プロセスデータdの音声制御用データdにおいては、予告音チャンネルの音声制御用データ領域は何の設定もなされていないことから、演出制御用CPU1901は、音声制御基板1930に対して予告音チャンネルに対応した演出音信号等を伝送しない。
【0382】
また、扉開放エラーが発生していない状況下であるため、エラー音チャンネルの音声制御用データ領域は何の設定もなされていないことから、演出制御用CPU1901は、音声制御基板1930に対してエラー音チャンネルに対応した演出音信号等を伝送しない。
【0383】
ここで、扉開放エラーが発生していない状況下とは、プロセスデータaに基づいた設定を演出制御用CPU1901が実行する前から、プロセスデータdのプロセスタイマ設定値dに規定された時間が経過するまでの間において、演出制御用CPU1901がステップS6200にてYESと判定することがなく且つ演出制御用CPU1901がステップS6500にてYESと判定することがない状況となっている。なお、コマンド解析処理(ステップS5100)、プロセスデータaに基づいた設定を演出制御用CPU1901が実行する前からプロセスデータdのプロセスタイマ設定値dに規定された時間が経過するまでの間において演出制御用CPU1901がステップS6200にてYESと判定することがなく且つ演出制御用CPU1901がステップS6500にてYESと判定することがないエラー報知処理(ステップS6000)、前記プロセスデータcとプッシュボタン1941が操作された後であるという判定結果に基づいて行われる演出制御プロセス処理(S7000)及び演出現出処理(ステップS5004)からなる処理は、如何なる演出を現出させるかを決定し当該決定した演出を現出させる動作検出時協働報知制御手段を構成する処理となっている。
【0384】
次に、
図42及び
図43を用いて、前述した扉開放時前半演出設定処理が行われている状況下で行われる第一エラー時演出について説明する。ここで、扉開放時前半演出設定処理が行われている状況下とは、プロセスデータaに基づいた設定を演出制御用CPU1901が実行する前からプロセスデータdのプロセスタイマ設定値dに規定された時間が経過するまでの間において、演出制御用CPU1901がステップS6500にてYESと判定することがない状況且つステップS6200にてNOと判定することがない状況であって、プロセスデータaに基づいた演出が現出する前に演出制御用CPU1901がステップS6200にてYESと判定した状況となっているとともに、プロセスデータdのプロセスタイマ設定値dに規定された時間が経過するまで演出制御用CPU1901がステップS6302にてYESと判定することがない状況となっている。なお、コマンド解析処理(ステップS5100)、プロセスデータaに基づいた設定を演出制御用CPU1901が実行する前からプロセスデータdのプロセスタイマ設定値dに規定された時間が経過するまでの間において、演出制御用CPU1901がステップS6500にてYESと判定することがない状況且つステップS6200にてNOと判定することがない状況であって、プロセスデータaに基づいた演出が現出する前に演出制御用CPU1901がステップS6200にてYESと判定した状況となっているとともに、プロセスデータdのプロセスタイマ設定値dに規定された時間が経過するまで演出制御用CPU1901がステップS6302にてYESと判定することがないエラー報知処理(ステップS6000)、前記プロセスデータcとプッシュボタン1941が操作された後であるという判定結果に基づいて行われる演出制御プロセス処理(S7000)及び演出現出処理(ステップS5004)からなる処理は、如何なる演出を現出させるかを決定し当該決定した演出を現出させる扉開放時報知制御手段を構成する処理となっている。
【0385】
ます、
図42は、
図7に示した変動パターン名「PB2-2」且つ変動パターンの内容「非短縮変動2→SPリーチ→第1大当り」に対応した演出が現出している各場面を時系列に並べたものである。
【0386】
図42(a)は、演出表示装置1109に3つの同じ数字が揃った直後の場面であるとともに、変動パターン名「PB2-2」に対応した演出制御パターンPB2-2のプロセスデータa及び扉開放時前半演出設定処理に基づいて、演出制御用CPU1901が所定演出を現出させている場面となっている。以下、具体的に説明する。
図42(a)の場面は、プロセスデータa及び扉開放時前半演出設定処理に基づいて、演出制御用CPU1901がランプ装置BL31を用いて16連発光態様Eを現出させている場面となっている。そして、この16連発光態様Eは、発光している発光体が所定時間が経過した際に消灯するとともに消灯していた発光体が前記所定時間が経過した際にて点灯するという発光態様となっており、8個の発光体が発光している際は他の8個の発光体が消灯とされる発光態様となっている。なお、16連発光態様Aと16連発光態様Eとは、消灯してから点灯するまでの時間が異なっており、前記時間は16連発光態様Eの方が16連発光態様Aよりも短い時間となっている。また、
図42(a)の場面は、プロセスデータa及び扉開放時前半演出設定処理に基づいて、演出制御用CPU1901がボタンランプWL31を用いてボタン発光態様Eを現出させている場面となっている。このボタン発光態様Eは、ボタンランプWL31のR(赤)に発光可能な発光素子のみを点滅させる発光態様となっている。また、
図42(a)の場面は、プロセスデータa及び扉開放時前半演出設定処理に基づいて、エラー音チャンネル及びスピーカ1110L,1110Rを用いて「エラー音:A」という音を演出制御用CPU1901が現出させている場面となっている。
【0387】
図42(b)の場面は、演出制御パターンPB2-2において、プロセスデータaの次に指定されるプロセスデータb及び扉開放時前半演出設定処理に基づいて、演出制御用CPU1901が所定演出を現出させている場面となっている。以下、具体的に説明する。
図42(b)の場面は、プロセスデータb及び扉開放時前半演出設定処理に基づいて、演出制御用CPU1901がランプ装置BL31を用いて16連発光態様Eを現出させている場面となっている。また、
図42(b)の場面は、プロセスデータb及び扉開放時前半演出設定処理に基づいて、演出制御用CPU1901がボタンランプWL31を用いてボタン発光態様Eを現出させている場面となっている。また、
図42(b)の場面は、プロセスデータb及び扉開放時前半演出設定処理に基づいて、エラー音チャンネル及びスピーカ1110L,1110Rを用いて「エラー音:A」という音を演出制御用CPU1901が現出させている場面となっている。
【0388】
図42(c)の場面は、プッシュボタン1941が操作される前であって、演出制御パターンPB2-2においてプロセスデータbの次に指定されるプロセスデータc及び扉開放時前半演出設定処理に基づいて、演出制御用CPU1901が所定演出を現出させている場面となっている。以下、具体的に説明する。
図42(c)の場面は、プッシュボタン1941が操作される前であって、プロセスデータc及び扉開放時前半演出設定処理に基づいて、演出制御用CPU1901がランプ装置BL31を用いて16連発光態様Eを現出させている場面となっている。また、
図42(c)の場面は、プッシュボタン1941が操作される前であって、プロセスデータc及び扉開放時前半演出設定処理に基づいて、演出制御用CPU1901がボタンランプWL31を用いてボタン発光態様Eを現出させている場面となっている。
図42(c)の場面は、プッシュボタン1941が操作される前であって、プロセスデータc及び扉開放時前半演出設定処理に基づいて、エラー音チャンネル及びスピーカ1110L,1110Rを用いて「エラー音:A」という音を演出制御用CPU1901が現出させている場面となっている。
【0389】
図42(d)の場面は、プッシュボタン1941が操作された後であって、プロセスデータcに基づいて、演出制御用CPU1901が所定演出を現出させている場面となっている。以下、具体的に説明する。
図42(d)の場面は、プッシュボタン1941が操作された後であって、プロセスデータc及び扉開放時前半演出設定処理に基づいて、演出制御用CPU1901がランプ装置BL31を用いて16連発光態様Eを現出させている場面となっている。また、
図42(d)の場面は、プッシュボタン1941が操作された後であって、プロセスデータc及び扉開放時前半演出設定処理に基づいて、演出制御用CPU1901がボタンランプWL31を用いてボタン発光態様Eを現出させている場面となっている。また、
図42(d)の場面は、プッシュボタン1941が操作された後であって、プロセスデータc及び扉開放時前半演出設定処理に基づいて、エラー音チャンネル及びスピーカ1110L,1110Rを用いて「エラー音:A」という音を演出制御用CPU1901が現出させている場面となっている。
【0390】
図42(e)の場面は、演出制御パターンPB2-2において、プロセスデータcの次に指定されるプロセスデータdに基づいて、演出制御用CPU1901が所定演出を現出させている場面となっている。以下、具体的に説明する。
図42(e)の場面は、プロセスデータd及び扉開放時前半演出設定処理に基づいて、演出制御用CPU1901がランプ装置BL31を用いて16連発光態様Eを現出させている場面となっている。また、
図42(e)の場面は、プロセスデータd及び扉開放時前半演出設定処理に基づいて、演出制御用CPU1901がボタンランプWL31を用いてボタン発光態様Eを現出させている場面となっている。
図42(e)の場面は、プロセスデータd及び扉開放時前半演出設定処理に基づいて、エラー音チャンネル及びスピーカ1110L,1110Rを用いて「エラー音:A」という音を演出制御用CPU1901が現出させている場面となっている。
【0391】
図43は、扉開放時前半演出設定処理が行われている状況下でプロセスデータa、プロセスデータb、プロセスデータc及びプロセスデータdに基づいて演出制御用CPU1901が現出させる演出のタイムチャートとなっている。
【0392】
まず、演出制御用CPU1901は、プロセスデータa及び扉開放時前半演出設定処理に基づいた演出を現出させるようになっている。
【0393】
以下、具体的に説明する。プロセスデータaの制御用データRaに基づいて、ランプ装置BL31のランプ制御用データ領域のレイヤ2に16連発光態様Aが設定されるようになっている。また、扉開放時前半演出設定処理に基づいて、ランプ装置BL31のランプ制御用データ領域のレイヤ5に16連発光態様Eが設定されるようになっている。ここで、ランプ装置BL31のランプ制御用データ領域のレイヤ5に制御用データRが設定されていることから、演出制御用CPU1901は、ランプ装置BL31にて16連発光態様Eが現出するように電飾信号を盤用ランプ制御基板1920に伝送するようになっている。
【0394】
また、プロセスデータaの制御用データRaに基づいて、ボタンランプWL31のランプ制御用データ領域のレイヤ1にボタン発光態様Aが設定されるようになっている。また、扉開放時前半演出設定処理に基づいて、ボタンランプWL31のランプ制御用データ領域のレイヤ5にボタン発光態様Eが設定されるようになっている。ここで、ボタンランプWL31のランプ制御用データ領域のレイヤ5に制御用データRが設定されていることから、演出制御用CPU1901は、ボタンランプWL31にてボタン発光態様Eが現出するように電飾信号を枠用ランプ制御基板1910に伝送するようになっている。
【0395】
さらに、プロセスデータaの音声制御用データaに基づいて、VOICE音チャンネルの音声制御用データ領域に「VOICE:A」が設定されるようになっている。また、扉開放時前半演出設定処理に基づいて、VOICE音チャンネルにおいて消音機能が作動している状態に対応した音量にて、VOICE音チャンネルから「VOICE:A」に対応する音声を出音させるようように演出音信号等を音声制御基板1930に伝送するようになっている。なお、「VOICE:A」は、消音状態で出音されているため、遊技者は「VOICE:A」を認識することが難しくなっている。
【0396】
さらに、プロセスデータaの音声制御用データaに基づいて、BGM音チャンネルの音声制御用データ領域に「BGM:変動中対応」が設定されるようになっている。また、扉開放時前半演出設定処理に基づいて、BGM音チャンネルにおいて消音機能が作動している状態に対応した音量にて、BGM音チャンネルから「BGM:変動中対応」に対応する音声を出音させるように演出音信号等を音声制御基板1930に伝送するようになっている。なお、「BGM:変動中対応」は、消音状態で出音されているため、遊技者は「BGM:変動中対応」を認識することが難しくなっている。
【0397】
ここで、プロセスデータaの音声制御用データaにおいては、予告音チャンネルの音声制御用データ領域は何の設定もなされていないことから、演出制御用CPU1901は、予告音チャンネルからは何も出音させないようになっている。なお、扉開放時前半演出設定処理に基づいて、予告音チャンネルにおいては消音機能が作動している状態となっている。
【0398】
また、扉開放時前半演出設定処理に基づいて、エラー音チャンネルの音声制御用データ領域に「エラー音:A」が設定されるようになっている。そして、演出制御用CPU1901は、エラー音チャンネルにおいて消音機能が作動していない状態に対応した音量にて、エラー音チャンネルから「エラー音:A」に対応する音を出音させるように演出音信号等を音声制御基板1930に伝送するようになっている。なお、「エラー音:A」に対応する音は、所定の長さの楽曲となっており、本実施形態では、ステップS6303にて扉開放タイマで設定される時間の長さと同一もしくは略同一の長さの楽曲となっている。
【0399】
次に、演出制御用CPU1901は、プロセスタイマ設定値aにて規定された時間が経過した時、プロセスデータb及び扉開放時前半演出設定処理に基づいた演出を現出させるようになっている。
【0400】
以下、具体的に説明する。プロセスデータbの制御用データRbに基づいて、ランプ装置BL31のランプ制御用データ領域のレイヤ3に16連発光態様Bが設定されるようになっている。また、扉開放時前半演出設定処理に基づいて、ランプ装置BL31のランプ制御用データ領域のレイヤ5に16連発光態様Eが設定されるようになっている。ここで、ランプ装置BL31のランプ制御用データ領域のレイヤ5に制御用データRが設定されていることから、演出制御用CPU1901は、ランプ装置BL31に16連発光態様Eを現出させるようになっている。
【0401】
また、プロセスデータbの制御用データRbに基づいて、ボタンランプWL31のランプ制御用データ領域のレイヤ1にボタン発光態様Aが設定されるようになっている。また、扉開放時前半演出設定処理に基づいて、ボタンランプWL31のランプ制御用データ領域のレイヤ5にボタン発光態様Eが設定されるようになっている。ここで、ボタンランプWL31のランプ制御用データ領域のレイヤ5に制御用データRが設定されていることから、演出制御用CPU1901は、ボタンランプWL31にボタン発光態様Eを現出させるようになっている。
【0402】
さらに、プロセスデータbの音声制御用データbに基づいて、VOICE音チャンネルの音声制御用データ領域に「VOICE:B」が設定されるようになっている。扉開放時前半演出設定処理に基づいて、VOICE音チャンネルにおいて消音機能が作動している状態に対応した音量にて、VOICE音チャンネルから「VOICE:B」に対応する音声を出音させるように演出音信号等を音声制御基板1930に伝送するようになっている。なお、「VOICE:B」は、消音状態で出音されているため、遊技者は「VOICE:B」を認識することが難しくなっている。
【0403】
さらに、プロセスデータbの音声制御用データbに基づいて、BGM音チャンネルの音声制御用データ領域に「BGM:特殊演出対応」が設定されるようになっている。また、扉開放時前半演出設定処理に基づいて、BGM音チャンネルにおいて消音機能が作動している状態に対応した音量にて、BGM音チャンネルから「BGM:特殊演出対応」に対応する音を出音させるように演出音信号等を音声制御基板1930に伝送するようになっている。なお、「BGM:特殊演出対応」は、消音状態で出音されているため、遊技者は「BGM:特殊演出対応」を認識することが難しくなっている。
【0404】
ここで、プロセスデータbの音声制御用データbにおいては、予告音チャンネルの音声制御用データ領域は何の設定もなされていないことから、演出制御用CPU1901は、予告音チャンネルからは何も出音させないようになっている。なお、扉開放時前半演出設定処理に基づいて、予告音チャンネルにおいては消音機能が作動している状態となっている。
【0405】
また、プロセスデータbの演出を現出させる際は、扉開放時前半演出設定処理に基づいて、すでに、エラー音チャンネルの音声制御用データ領域に「エラー音:A」が設定されている。そのため出音されている「エラー音:A」に対応する音を継続して出音させるようになっている。
【0406】
次に、演出制御用CPU1901は、プロセスタイマ設定値bにて規定された時間が経過した時、プロセスデータc及び扉開放時前半演出設定処理に基づいた演出を現出させるようになっている。なお、プロセスタイマ設定値cにて規定されている時間を計時している間、演出制御用CPU1901は、プッシュボタン1941が操作されたか否かをプッシュセンサ1940の検出結果に基づいて判定するようになっている。
【0407】
以下、プロセスタイマ設定値cにて規定されている時間を計時している間において、プッシュボタン1941が操作される前のプロセスデータc及び扉開放時前半演出設定処理に基づいた演出について、具体的に説明する。
【0408】
まず、プロセスデータcの制御用データRcとプッシュボタン1941が操作される前であるという判定結果に基づいて、ランプ装置BL31のランプ制御用データ領域のレイヤ3に16連発光態様Bが設定されるようになっている。また、扉開放時前半演出設定処理に基づいて、ランプ装置BL31のランプ制御用データ領域のレイヤ5に16連発光態様Eが設定されるようになっている。ここで、ランプ装置BL31のランプ制御用データ領域のレイヤ5に制御用データRが設定されていることから、演出制御用CPU1901は、ランプ装置BL31に16連発光態様Eを現出させるようになっている。
【0409】
また、プロセスデータcの制御用データRcとプッシュボタン1941が操作される前であるという判定結果に基づいて、ボタンランプWL31のランプ制御用データ領域のレイヤ2にボタン発光態様Bが設定されるようになっている。また、扉開放時前半演出設定処理に基づいて、ボタンランプWL31のランプ制御用データ領域のレイヤ5にボタン発光態様Eが設定されるようになっている。ここで、ボタンランプWL31のランプ制御用データ領域のレイヤ5に制御用データRが設定されていることから、演出制御用CPU1901は、ボタンランプWL31にボタン発光態様Eを現出させるようになっている。
【0410】
さらに、プロセスデータcの音声制御用データcとプッシュボタン1941が操作される前であるという判定結果に基づいて、予告音チャンネルの音声制御用データ領域に「予告音:操作前対応」が設定されるようになっている。また、扉開放時前半演出設定処理に基づいて、予告音チャンネルにおいて消音機能が作動している状態に対応した音量にて、予告音チャンネルから「予告音:操作前対応」に対応する音声を出音させるように演出音信号等を音声制御基板1930に伝送するようになっている。なお、「予告音:操作前対応」は、消音状態で出音されているため、遊技者は「予告音:操作前対応」を認識することが難しくなっている。
【0411】
さらに、プロセスデータcの音声制御用データcとプッシュボタン1941が操作される前であるという判定結果に基づいて、BGM音チャンネルの音声制御用データ領域に「BGM:特殊演出対応」が設定されるようになっている。また、扉開放時前半演出設定処理に基づいて、BGM音チャンネルにおいて消音機能が作動している状態に対応した音量にて、BGM音チャンネルから「BGM:特殊演出対応」に対応する音を出音させるように演出音信号等を音声制御基板1930に伝送するようになっている。なお、「BGM:特殊演出対応」は、消音状態で出音されているため、遊技者は「BGM:特殊演出対応」を認識することが難しくなっている。
【0412】
ここで、プロセスデータcの音声制御用データcとプッシュボタン1941が操作される前であるという判定結果においては、VOICE音チャンネルの音声制御用データ領域は何の設定もなされていないことから、演出制御用CPU1901は、VOICE音チャンネルからは何も出音させないようになっている。なお、扉開放時前半演出設定処理に基づいて、VOICE音チャンネルにおいては消音機能が作動している状態となっている。
【0413】
次に、プロセスタイマ設定値cにて規定されている時間を計時している間において、プッシュボタン1941が操作された後のプロセスデータc及び扉開放時前半演出設定処理に基づいた演出について、具体的に説明する。
【0414】
プロセスデータcの制御用データRcとプッシュボタン1941が操作された後であるという判定結果に基づいて、ランプ装置BL31のランプ制御用データ領域のレイヤ3に16連発光態様C1が設定されるようになっている。また、扉開放時前半演出設定処理に基づいて、ランプ装置BL31のランプ制御用データ領域のレイヤ5に16連発光態様Eが設定されるようになっている。ここで、ランプ装置BL31のランプ制御用データ領域のレイヤ5に制御用データRが設定されていることから、演出制御用CPU1901は、ランプ装置BL31に16連発光態様Eを現出させるようになっている。つまり、プッシュボタン1941を操作する前と後においてランプ装置BL31は、いずれも16連発光態様Eを現出するようになっている。
【0415】
また、プロセスデータcの制御用データRcとプッシュボタン1941が操作された後であるという判定結果に基づいて、ボタンランプWL31のランプ制御用データ領域のレイヤ3にボタン発光態様Cが設定されるようになっている。また、扉開放時前半演出設定処理に基づいて、ボタンランプWL31のランプ制御用データ領域のレイヤ5にボタン発光態様Eが設定されるようになっている。ここで、ボタンランプWL31のランプ制御用データ領域のレイヤ5に制御用データRが設定されていることから、演出制御用CPU1901は、ボタンランプWL31にボタン発光態様Eを現出させるようになっている。
【0416】
さらに、プロセスデータcの音声制御用データcとプッシュボタン1941が操作された後であるという判定結果に基づいて、予告音チャンネルの音声制御用データ領域に「予告音:操作後対応」が設定されるようになっている。また、扉開放時前半演出設定処理に基づいて、予告音チャンネルにおいて消音機能が作動している状態に対応した音量にて、予告音チャンネルから「予告音:操作後対応」に対応する音を出音させるように演出音信号等を音声制御基板1930に伝送するようになっている。なお、「予告音:操作後対応」は、消音状態で出音されているため、遊技者は「予告音:操作後対応」を認識することが難しくなっている。
【0417】
ここで、プロセスデータcの音声制御用データcとプッシュボタン1941が操作された後であるという判定結果においては、VOICE音チャンネル及びBGM音チャンネルの音声制御用データ領域は何の設定もなされていないことから、演出制御用CPU1901は、VOICE音チャンネル及びBGM音チャンネルからは何も出音させないようになっている。なお、扉開放時前半演出設定処理に基づいて、VOICE音チャンネル及びBGM音チャンネルにおいては消音機能が作動している状態となっている。
【0418】
なお、プッシュボタン1941が操作されたか否かにかかわらず、プロセスデータcの演出を現出させる際は、扉開放時前半演出設定処理に基づいて、すでに、エラー音チャンネルの音声制御用データ領域に「エラー音:A」が設定されている。そのため出音されている「エラー音:A」に対応する音を継続して出音させるようになっている。
【0419】
次に、演出制御用CPU1901は、プロセスタイマ設定値cにて規定された時間が経過した時、プロセスデータd及び扉開放時前半演出設定処理に基づいた演出を現出させるようになっている。
【0420】
以下、具体的に説明する。プロセスデータdの制御用データRdに基づいて、ランプ装置BL31のランプ制御用データ領域のレイヤ4に16連発光態様Dが設定されるようになっている。また、扉開放時前半演出設定処理に基づいて、ランプ装置BL31のランプ制御用データ領域のレイヤ5に16連発光態様Eが設定されるようになっている。ここで、ランプ装置BL31のランプ制御用データ領域のレイヤ5に制御用データRが設定されていることから、演出制御用CPU1901は、ランプ装置BL31に16連発光態様Eを現出させるようになっている。
【0421】
また、プロセスデータdの制御用データRdに基づいて、ボタンランプWL31のランプ制御用データ領域のレイヤ4にボタン発光態様Dが設定されるようになっている。また、扉開放時前半演出設定処理に基づいて、ボタンランプWL31のランプ制御用データ領域のレイヤ5にボタン発光態様Eが設定されるようになっている。ここで、ボタンランプWL31のランプ制御用データ領域のレイヤ5に制御用データRが設定されていることから、演出制御用CPU1901は、ボタンランプWL31にボタン発光態様Eを現出させるようになっている。
【0422】
さらに、プロセスデータdの音声制御用データdに基づいて、VOICE音チャンネルの音声制御用データ領域に「VOICE:C1」が設定されるようになっている。また、扉開放時前半演出設定処理に基づいて、VOICE音チャンネルにおいて消音機能が作動している状態に対応した音量にて、VOICE音チャンネルから「VOICE:C1」に対応する音声を出音させるように演出音信号等を音声制御基板1930に伝送するようになっている。なお、「VOICE:C1」は、消音状態で出音されているため、遊技者は「VOICE:C1」を認識することが難しくなっている。
【0423】
さらに、プロセスデータdの音声制御用データdに基づいて、BGM音チャンネルの音声制御用データ領域に「BGM:確定報知対応」が設定されるようになっている。また、扉開放時前半演出設定処理に基づいて、BGM音チャンネルにおいて消音機能が作動している状態に対応した音量にて、BGM音チャンネルから「BGM:確定報知対応」に対応する音を出音させるように演出音信号等を音声制御基板1930に伝送するようになっている。なお、「BGM:確定報知対応」は、消音状態で出音されているため、遊技者は「BGM:確定報知対応」を認識することが難しくなっている。
【0424】
ここで、プロセスデータdの音声制御用データdにおいては、予告音チャンネルの音声制御用データ領域は何の設定もなされていないことから、演出制御用CPU1901は、予告音チャンネルからは何も出音させないようになっている。なお、扉開放時前半演出設定処理に基づいて、予告音チャンネルにおいては消音機能が作動している状態となっている。
【0425】
また、プロセスデータdの演出を現出させる際は、扉開放時前半演出設定処理に基づいて、すでに、エラー音チャンネルの音声制御用データ領域に「エラー音:A」が設定されている。そのため出音されている「エラー音:A」に対応する音を継続して出音させるようになっている。
【0426】
次に、
図44及び
図45を用いて、前述した扉開放時後半演出設定処理が行われている状況下で行われる第二エラー時演出について説明する。ここで、扉開放時後半演出設定処理が行われている状況下とは、プロセスデータaに基づいた設定を演出制御用CPU1901が実行する前からプロセスデータdのプロセスタイマ設定値dに規定された時間が経過するまでの間において、演出制御用CPU1901がステップS6500にてYESと判定することがない状況且つステップS6200にてNOと判定することがない状況であって、プロセスデータaに基づいた演出が現出する前に、演出制御用CPU1901が
ステップS6200にてYESと判定した状況となっているとともにステップS6302にてYESと判定した状況となっている。なお、コマンド解析処理(ステップS5100)、プロセスデータaに基づいた設定を演出制御用CPU1901が実行する前からプロセスデータdのプロセスタイマ設定値dに規定された時間が経過するまでの間において、演出制御用CPU1901がステップS6500にてYESと判定することがない状況且つステップS6200にてNOと判定することがない状況であってプロセスデータaに基づいた演出が現出する前に演出制御用CPU1901がステップS6200にてYESと判定した状況となっているとともにステップS6302にてYESと判定したエラー報知処理(ステップS6000)、前記プロセスデータcとプッシュボタン1941が操作された後であるという判定結果に基づいて行われる演出制御プロセス処理(S7000)及び演出現出処理(ステップS5004)からなる処理は、如何なる演出を現出させるかを決定し当該決定した演出を現出させる特殊協働報知制御手段を構成する処理となっている。
【0427】
ます、
図44は、
図7に示した変動パターン名「PB2-2」且つ変動パターンの内容「非短縮変動2→SPリーチ→第1大当り」に対応した演出が現出している各場面を時系列に並べたものである。
【0428】
図44(a)は、演出表示装置1109に3つの同じ数字が揃った直後の場面であるとともに、変動パターン名「PB2-2」に対応した演出制御パターンPB2-2のプロセスデータa及び扉開放時後半演出設定処理に基づいて、演出制御用CPU1901が所定演出を現出させている場面となっている。以下、具体的に説明する。
図44(a)の場面は、プロセスデータa及び扉開放時後半演出設定処理に基づいて、演出制御用CPU1901がランプ装置BL31を用いて16連発光態様Aを現出させている場面となっている。また、
図44(a)の場面は、プロセスデータa及び扉開放時後半演出設定処理に基づいて、演出制御用CPU1901がボタンランプWL31を用いてボタン発光態様Eを現出させている場面となっている。また、
図44(a)の場面は、プロセスデータa及び扉開放時後半演出設定処理に基づいて、VOICE音チャンネル及びスピーカ1110L,1110Rを用いて「VOICE:A」という音声を演出制御用CPU1901が現出させている場面となっている。
【0429】
図44(b)の場面は、演出制御パターンPB2-2において、プロセスデータaの次に指定されるプロセスデータb及び扉開放時後半演出設定処理に基づいて、演出制御用CPU1901が所定演出を現出させている場面となっている。以下、具体的に説明する。
図44(b)の場面は、プロセスデータb及び扉開放時後半演出設定処理に基づいて、演出制御用CPU1901がランプ装置BL31を用いて16連発光態様Bを現出させている場面となっている。また、
図44(b)の場面は、プロセスデータb及び扉開放時後半演出設定処理に基づいて、演出制御用CPU1901がボタンランプWL31を用いてボタン発光態様Eを現出させている場面となっている。また、
図40(b)の場面は、プロセスデータb及び扉開放時後半演出設定処理に基づいて、VOICE音チャンネル及びスピーカ1110L,1110Rを用いて「VOICE:B」という音声を演出制御用CPU1901が現出させている場面となっている。
【0430】
図44(c)の場面は、プッシュボタン1941が操作される前であって、演出制御パターンPB2-2においてプロセスデータbの次に指定されるプロセスデータc及び扉開放時後半演出設定処理に基づいて、演出制御用CPU1901が所定演出を現出させている場面となっている。以下、具体的に説明する。
図44(c)の場面は、プッシュボタンが操作される前においてプロセスデータc及び扉開放時後半演出設定処理に基づいて、演出制御用CPU1901がランプ装置BL31を用いて16連発光態様Bを現出させている場面となっている。また、
図44(c)の場面は、プッシュボタン1941が操作される前であって、プロセスデータc及び扉開放時後半演出設定処理に基づいて、演出制御用CPU1901がボタンランプWL31を用いてボタン発光態様Eを現出させている場面となっている。また、
図44(c)の場面は、プッシュボタン1941が操作される前においてプロセスデータc及び扉開放時後半演出設定処理に基づいて、予告音チャンネル及びスピーカ1110L,1110Rを用いて「予告音:操作前対応」という楽曲を演出制御用CPU1901が現出させている場面となっている。
【0431】
図44(d)の場面は、プッシュボタン1941が操作された後であって、プロセスデータc及び扉開放時後半演出設定処理に基づいて、演出制御用CPU1901が所定演出を現出させている場面となっている。以下、具体的に説明する。
図44(d)の場面は、プッシュボタンが操作された後であってプロセスデータc及び扉開放時後半演出設定処理に基づいて、演出制御用CPU1901がランプ装置BL31を用いて16連発光態様C1を現出させている場面となっている。この16連発光態様C1は、第1大当りに対応する発光態様となっている。そのため、
図7に示した変動パターン名「PB2-2」且つ変動パターンの内容「非短縮変動2→SPリーチ→第2大当り」に対応した演出の場合は、16連発光態様C1ではなく16連発光態様C2が現出するようになっている。また同様に、
図7に示した変動パターン名「PB2-2」且つ変動パターンの内容「非短縮変動2→SPリーチ→第3大当り」に対応した演出の場合は、16連発光態様C1ではなく16連発光態様C3が現出するようになっている。また、
図44(d)の場面は、プッシュボタン1941が操作された後であって、プロセスデータc及び扉開放時後半演出設定処理に基づいて、演出制御用CPU1901がボタンランプWL31を用いてボタン発光態様Eを現出させている場面となっている。また、
図44(d)の場面は、プッシュボタン1941が操作された後であってプロセスデータc及び扉開放時後半演出設定処理に基づいて、予告音チャンネル及びスピーカ1110L,1110Rを用いて「予告音:操作後対応」という楽曲を演出制御用CPU1901が現出させている場面となっている。
【0432】
図44(e)の場面は、演出制御パターンPB2-2において、プロセスデータcの次に指定されるプロセスデータdに基づいて、演出制御用CPU1901が所定演出を現出させている場面となっている。以下、具体的に説明する。
図44(e)の場面は、プロセスデータd及び扉開放時後半演出設定処理に基づいて、演出制御用CPU1901がランプ装置BL31を用いて16連発光態様Dを現出させている場面となっている。
図44(e)の場面は、プロセスデータd及び扉開放時後半演出設定処理に基づいて、演出制御用CPU1901がボタンランプWL31を用いてボタン発光態様Eを現出させている場面となっている。また、
図44(e)の場面は、プロセスデータd及び扉開放時後半演出設定処理に基づいて、VOICE音チャンネル及びスピーカ1110L,1110Rを用いて「VOICE:C1」という音声を演出制御用CPU1901が現出させている場面となっている。なお、
図7に示した変動パターン名「PB2-2」且つ変動パターンの内容「非短縮変動2→SPリーチ→第2大当り」に対応した演出の場合は、「VOICE:C1」ではなく「VOICE:C2」という音声が現出するようになっている。また同様に、
図7に示した変動パターン名「PB2-2」且つ変動パターンの内容「非短縮変動2→SPリーチ→第3大当り」に対応した演出の場合は、「VOICE:C1」ではなく「VOICE:C3」という音声が現出するようになっている。
【0433】
図45は、扉開放時後半演出設定処理が行われている状況下でプロセスデータa、プロセスデータb、プロセスデータc及びプロセスデータdに基づいて演出制御用CPU1901が現出させる演出のタイムチャートとなっている。
【0434】
まず、演出制御用CPU1901は、プロセスデータa及び扉開放時後半演出設定処理に基づいた演出を現出させるようになっている。
【0435】
以下、具体的に説明する。プロセスデータaの制御用データRaに基づいて、ランプ装置BL31のランプ制御用データ領域のレイヤ2に16連発光態様Aが設定されるようになっている。ここで、扉開放時後半演出設定処理に基づいて、ランプ装置BL31のランプ制御用データ領域のレイヤ5にNULLが設定されるようになっている。そのため、ランプ装置BL31のランプ制御用データ領域のレイヤ5、レイヤ4、レイヤ3には、制御用データRが設定されていないことから、演出制御用CPU1901は、ランプ装置BL31にて16連発光態様Aが現出するように電飾信号を盤用ランプ制御基板1920に伝送するようになっている。
【0436】
また、プロセスデータaの制御用データRaに基づいて、ボタンランプWL31のランプ制御用データ領域のレイヤ1にボタン発光態様Aが設定されるようになっている。また、扉開放時後半演出設定処理に基づいて、ボタンランプWL31のランプ制御用データ領域のレイヤ5にボタン発光態様Eが設定されるようになっている。ここで、ボタンランプWL31のランプ制御用データ領域のレイヤ5に制御用データRが設定されていることから、演出制御用CPU1901は、ボタンランプWL31にてボタン発光態様Eが現出するように電飾信号を枠用ランプ制御基板1910に伝送するようになっている。
【0437】
さらに、プロセスデータaの音声制御用データaに基づいて、VOICE音チャンネルの音声制御用データ領域に「VOICE:A」が設定されるようになっている。また、扉開放時後半演出設定処理に基づいて、VOICE音チャンネルにおいて消音機能が作動していない状態に対応した音量にて、VOICE音チャンネルから「VOICE:A」に対応する音声を出音させるように演出音信号等を音声制御基板1930に伝送するようになっている。
【0438】
さらに、プロセスデータaの音声制御用データaに基づいて、BGM音チャンネルの音声制御用データ領域に「BGM:変動中対応」が設定されるようになっている。また、扉開放時後半演出設定処理に基づいて、BGM音チャンネルにおいて消音機能が作動している状態に対応した音量にて、BGM音チャンネルから「BGM:変動中対応」に対応する音声を出音させるように演出音信号等を音声制御基板1930に伝送するようになっている。なお、「BGM:変動中対応」は、消音状態で出音されているため、遊技者は「BGM:変動中対応」を認識することが難しくなっている。
【0439】
ここで、プロセスデータaの音声制御用データaにおいては、予告音チャンネルの音声制御用データ領域は何の設定もなされていないことから、演出制御用CPU1901は、予告音チャンネルからは何も出音させないようになっている。なお、扉開放時後半演出設定処理に基づいて、予告音チャンネルにおいては消音機能が作動していない状態となっている。
【0440】
また、本実施形態の「エラー音:A」に対応する音は、扉開放タイマで設定される時間の長さと同一もしくは略同一の長さの音楽となっているため、扉開放時後半演出設定処理が開始された時には、「エラー音:A」に対応する音はすでに出音が完了した状態となっている。また、扉開放時後半演出設定処理に基づいて、、エラー音チャンネルの音声制御用データ領域は何の設定もなされていないことから、演出制御用CPU1901は、音声制御基板1930に対してエラー音チャンネルに対応した演出音信号等を伝送しない。
【0441】
次に、演出制御用CPU1901は、プロセスタイマ設定値aにて規定された時間が経過した時、プロセスデータb及び扉開放時後半演出設定処理に基づいた演出を現出させるようになっている。
【0442】
以下、具体的に説明する。プロセスデータbの制御用データRbに基づいて、ランプ装置BL31のランプ制御用データ領域のレイヤ3に16連発光態様Bが設定されるようになっている。ここで、扉開放時後半演出設定処理に基づいて、ランプ装置BL31のランプ制御用データ領域のレイヤ5にNULLが設定されるようになっている。そのため、ランプ装置BL31のランプ制御用データ領域のレイヤ5、レイヤ4には、制御用データRが設定されていないことから、演出制御用CPU1901は、ランプ装置BL31にて16連発光態様Bが現出するように電飾信号を盤用ランプ制御基板1920に伝送するようになっている。
【0443】
また、プロセスデータbの制御用データRbに基づいて、ボタンランプWL31のランプ制御用データ領域のレイヤ1にボタン発光態様Aが設定されるようになっている。また、扉開放時後半演出設定処理に基づいて、ボタンランプWL31のランプ制御用データ領域のレイヤ5にボタン発光態様Eが設定されるようになっている。ここで、ボタンランプWL31のランプ制御用データ領域のレイヤ5に制御用データRが設定されていることから、演出制御用CPU1901は、ボタンランプWL31にボタン発光態様Eを現出させるようになっている。
【0444】
さらに、プロセスデータbの音声制御用データbに基づいて、VOICE音チャンネルの音声制御用データ領域に「VOICE:B」が設定されるようになっている。また、扉開放時後半演出設定処理に基づいて、VOICE音チャンネルにおいて消音機能が作動していない状態に対応した音量にて、VOICE音チャンネルから「VOICE:B」に対応する音声を出音させるように演出音信号等を音声制御基板1930に伝送するようになっている。
【0445】
さらに、プロセスデータbの音声制御用データbに基づいて、BGM音チャンネルの音声制御用データ領域に「BGM:特殊演出対応」が設定されるようになっている。また、扉開放時後半演出設定処理に基づいて、BGM音チャンネルにおいて消音機能が作動している状態に対応した音量にて、BGM音チャンネルから「BGM:特殊演出対応」に対応する音を出音させるように演出音信号等を音声制御基板1930に伝送するようになっている。なお、「BGM:特殊演出対応」は、消音状態で出音されているため、遊技者は「BGM:特殊演出対応」を認識することが難しくなっている。
【0446】
ここで、プロセスデータbの音声制御用データbにおいては、予告音チャンネルの音声制御用データ領域は何の設定もなされていないことから、演出制御用CPU1901は、予告音チャンネルからは何も出音させないようになっている。なお、扉開放時後半演出設定処理に基づいて、予告音チャンネルにおいては消音機能が作動していない状態となっている。
【0447】
次に、演出制御用CPU1901は、プロセスタイマ設定値bにて規定された時間が経過した時、プロセスデータc及び扉開放時後半演出設定処理に基づいた演出を現出させるようになっている。このプロセスデータcに基づいた演出は、プッシュボタン1941が操作される前と後とで変化するようになっている。なお、プロセスタイマ設定値cにて規定されている時間を計時している間、演出制御用CPU1901は、プッシュボタン1941が操作されたか否かをプッシュセンサ1940の検出結果に基づいて判定するようになっている。
【0448】
以下、プロセスタイマ設定値cにて規定されている時間を計時している間において、プッシュボタン1941が操作される前のプロセスデータc及び扉開放時後半演出設定処理に基づいた演出について、具体的に説明する。
【0449】
まず、プロセスデータcの制御用データRcとプッシュボタン1941が操作される前であるという判定結果に基づいて、ランプ装置BL31のランプ制御用データ領域のレイヤ3に16連発光態様Bが設定されるようになっている。ここで、扉開放時後半演出設定処理に基づいて、ランプ装置BL31のランプ制御用データ領域のレイヤ5にNULLが設定されるようになっている。そのため、ランプ装置BL31のランプ制御用データ領域のレイヤ5、レイヤ4には、制御用データRが設定されていないことから、演出制御用CPU1901は、ランプ装置BL31に16連発光態様Bを現出させるようになっている。
【0450】
また、プロセスデータcの制御用データRcとプッシュボタン1941が操作される前であるという判定結果に基づいて、ボタンランプWL31のランプ制御用データ領域のレイヤ2にボタン発光態様Bが設定されるようになっている。また、扉開放時後半演出設定処理に基づいて、ボタンランプWL31のランプ制御用データ領域のレイヤ5にボタン発光態様Eが設定されるようになっている。ここで、ボタンランプWL31のランプ制御用データ領域のレイヤ5に制御用データRが設定されていることから、演出制御用CPU1901は、ボタンランプWL31にボタン発光態様Eを現出させるようになっている。
【0451】
さらに、プロセスデータcの音声制御用データcとプッシュボタン1941が操作される前であるという判定結果に基づいて、予告音チャンネルの音声制御用データ領域に「予告音:操作前対応」が設定されるようになっている。また、扉開放時後半演出設定処理に基づいて、予告音チャンネルにおいて消音機能が作動していない状態に対応した音量にて、予告音チャンネルから「予告音:操作前対応」に対応する音を出音させるように演出音信号等を音声制御基板1930に伝送するようになっている。
【0452】
さらに、プロセスデータcの音声制御用データcとプッシュボタン1941が操作される前であるという判定結果に基づいて、BGM音チャンネルの音声制御用データ領域に「BGM:特殊演出対応」が設定されるようになっている。また、扉開放時後半演出設定処理に基づいて、BGM音チャンネルにおいて消音機能が作動している状態に対応した音量にて、BGM音チャンネルから「BGM:特殊演出対応」に対応する音を出音させるように演出音信号等を音声制御基板1930に伝送するようになっている。なお、「BGM:特殊演出対応」は、消音状態で出音されているため、遊技者は「BGM:特殊演出対応」を認識することが難しくなっている。
【0453】
ここで、プロセスデータcの音声制御用データcとプッシュボタン1941が操作される前であるという判定結果においては、VOICE音チャンネルの音声制御用データ領域は何の設定もなされていないことから、演出制御用CPU1901は、VOICE音チャンネルからは何も出音させないようになっている。なお、扉開放時後半演出設定処理に基づいて、VOICE音チャンネルにおいては消音機能が作動していない状態となっている。
【0454】
次に、プロセスタイマ設定値cにて規定されている時間を計時している間において、プッシュボタン1941が操作された後のプロセスデータc及び扉開放時後半演出設定処理に基づいた演出について、具体的に説明する。
【0455】
プロセスデータcの制御用データRcとプッシュボタン1941が操作された後であるという判定結果に基づいて、ランプ装置BL31のランプ制御用データ領域のレイヤ3に16連発光態様C1が設定されるようになっている。ここで、扉開放時後半演出設定処理に基づいて、ランプ装置BL31のランプ制御用データ領域のレイヤ5にNULLが設定されるようになっている。そのため、ランプ装置BL31のランプ制御用データ領域のレイヤ5、レイヤ4には、制御用データRが設定されていないことから、演出制御用CPU1901は、ランプ装置BL31にて16連発光態様C1が現出するように電飾信号を盤用ランプ制御基板1920に伝送するようになっている。
【0456】
また、プロセスデータcの制御用データRcとプッシュボタン1941が操作された後であるという判定結果に基づいて、ボタンランプWL31のランプ制御用データ領域のレイヤ3にボタン発光態様Cが設定されるようになっている。また、扉開放時後半演出設定処理に基づいて、ボタンランプWL31のランプ制御用データ領域のレイヤ5にボタン発光態様Eが設定されるようになっている。ここで、ランプ装置BL31のランプ制御用データ領域のレイヤ5に制御用データRが設定されていることから、演出制御用CPU1901は、ランプ装置BL31に16連発光態様Eを現出させるようになっている。つまり、プッシュボタン1941を操作する前と後においてランプ装置BL31は、いずれも16連発光態様Eを現出するようになっている。
【0457】
さらに、プロセスデータcの音声制御用データcとプッシュボタン1941が操作された後であるという判定結果に基づいて、予告音チャンネルの音声制御用データ領域に「予告音:操作後対応」が設定されるようになっている。また、扉開放時後半演出設定処理に基づいて、予告音チャンネルにおいて消音機能が作動していない状態に対応した音量にて、予告音チャンネルから「予告音:操作後対応」に対応する音を出音させるようように演出音信号等を音声制御基板1930に伝送するようになっている。
【0458】
ここで、プロセスデータcの音声制御用データcとプッシュボタン1941が操作された後であるという判定結果においては、VOICE音チャンネル及びBGM音チャンネルの音声制御用データ領域は何の設定もなされていないことから、演出制御用CPU1901は、VOICE音チャンネル及びBGM音チャンネルからは何も出音させないようになっている。なお、扉開放時後半演出設定処理に基づいて、VOICE音チャンネルにおいては消音機能が作動していない状態となっているが、BGM音チャンネルにおいては消音機能が作動している状態となっている。
【0459】
次に、演出制御用CPU1901は、プロセスタイマ設定値cにて規定された時間が経過した時、プロセスデータd及び扉開放時後半演出設定処理に基づいた演出を現出させるようになっている。
【0460】
以下、具体的に説明する。プロセスデータdの制御用データRdに基づいて、ランプ装置BL31のランプ制御用データ領域のレイヤ4に16連発光態様Dが設定されるようになっている。ここで、扉開放時後半演出設定処理に基づいて、ランプ装置BL31のランプ制御用データ領域のレイヤ5にNULLが設定されるようになっている。そのため、ランプ装置BL31のランプ制御用データ領域のレイヤ5には、制御用データRが設定されていないことから、演出制御用CPU1901は、ランプ装置BL31にて16連発光態様Dが現出するように電飾信号を盤用ランプ制御基板1920に伝送するようになっている。
【0461】
また、プロセスデータdの制御用データRdに基づいて、ボタンランプWL31のランプ制御用データ領域のレイヤ4にボタン発光態様Dが設定されるようになっている。また、扉開放時後半演出設定処理に基づいて、ボタンランプWL31のランプ制御用データ領域のレイヤ5にボタン発光態様Eが設定されるようになっている。ここで、ボタンランプWL31のランプ制御用データ領域のレイヤ5に制御用データRが設定されていることから、演出制御用CPU1901は、ボタンランプWL31にボタン発光態様Eを現出させるようになっている。
【0462】
さらに、プロセスデータdの音声制御用データdに基づいて、VOICE音チャンネルの音声制御用データ領域に「VOICE:C1」が設定されるようになっている。また、扉開放時後半演出設定処理に基づいて、VOICE音チャンネルにおいて消音機能が作動していない状態に対応した音量にて、VOICE音チャンネルから「VOICE:C1」に対応する音を出音させるように演出音信号等を音声制御基板1930に伝送するようになっている。
【0463】
さらに、プロセスデータdの音声制御用データdに基づいて、BGM音チャンネルの音声制御用データ領域に「BGM:確定報知対応」が設定されるようになっている。また、扉開放時後半演出設定処理に基づいて、BGM音チャンネルにおいて消音機能が作動している状態に対応した音量にて、BGM音チャンネルから「BGM:確定報知対応」に対応する音を出音させるように演出音信号等を音声制御基板1930に伝送するようになっている。なお、「BGM:確定報知対応」は、消音状態で出音されているため、遊技者は「BGM:確定報知対応」を認識することが難しくなっている。
【0464】
ここで、プロセスデータdの音声制御用データdにおいては、予告音チャンネルの音声制御用データ領域は何の設定もなされていないことから、演出制御用CPU1901は、予告音チャンネルからは何も出音させないようになっている。なお、扉開放時後半演出設定処理に基づいて、VOICE音チャンネルにおいては消音機能が作動していない状態となっている。
【0465】
次に、本実施形態の演出をスロットマシンで適用した例について説明する。まず、スロットマシンにおける一の遊技は、遊技者がスタートレバーを操作することにより開始し、全てのリールの回転が停止したときに終了するようになっている。また、スロットマシンにおける一の演出は、前述した演出制御パターン及び/又はエラー報知処理(ステップS6000)による設定に基づいて現出するようになっている。
【0466】
(1)以上、上記実施形態による遊技機(例えば、パチンコ遊技機1、スロットマシン等)は、複数の発光態様が現出可能とされた発光手段(例えば、ボタンランプWL31など)と、複数の演出態様が現出可能とされた演出手段(例えば、第二盤ランプ装置1922、スピーカ1110L,1110Rなど)と、遊技者の動作を検出可能な動作検出手段(例えば、プッシュセンサ1940など)と、開閉可能な扉体(例えば、ガラス扉W1など)と、前記扉体が閉鎖された状態にて(例えば、
図41など)、前記動作検出手段によって遊技者の動作が検出された場合に、前記発光手段にて動作検出時発光態様(例えば、ボタン発光態様Cなど)を現出させるとともに、前記演出手段にて動作検出時演出態様(例えば、16連発光態様C1、予告音:操作後対応など)を現出させる動作検出時協働報知制御手段(例えば、演出制御基板1900など)と、前記扉体が開放された場合(例えば、
図43など)に前記発光手段にて開放時発光態様(例えば、ボタン発光態様E)を現出させる扉開放時報知制御手段(例えば、演出制御基板1900など)と、前記発光手段にて前記開放時発光態様が現出されている場合(例えば、
図45におけるボタン発光態様Eが現出している場合)に、前記動作検出手段によって遊技者の動作が検出されたときに、前記発光手段にて前記動作検出時発光態様が現出することを制限するとともに、前記演出手段にて前記動作検出時演出態様を現出させる特殊協働報知制御手段(例えば、演出制御基板1900など)と、を備えることを特徴とする。
【0467】
このような構成によれば、保守の為に設けられた扉が開放している場合であっても遊技興趣を向上させることができる。
【0468】
なお、遊技機に備えられた扉体が閉鎖された状態にて前記動作検出手段によって遊技者の動作が検出されたときに現出する演出の全てを、前記扉体が開放された場合に、現出させないということは遊技興趣を低下させることとなっている。また、前記扉体が開放された旨の報知は当該遊技機の近くいる者に対して保守の最中であることを認識させる機能があり、前記扉体が開放された旨の報知を当該遊技機が行わないということは、当該遊技機の近くにいる者に対してホール従業員は保守の最中である旨を必要に応じて通知しなければならなかった。本実施形態の遊技機は、前記機能を保有しつつ遊技興趣を向上させることを課題として創作されたものとなっている。
【0469】
(2)上記実施形態による遊技機(例えば、パチンコ遊技機1、スロットマシン等)は、複数の発光態様が現出可能とされた発光手段(例えば、ボタンランプWL31など)と、複数の演出態様が現出可能とされた演出手段(例えば、第二盤ランプ装置1922、スピーカ1110L,1110Rなど)と、遊技者の動作を検出可能な動作検出手段(例えば、プッシュセンサ1940など)と、開閉可能な扉体(例えば、ガラス扉W1など)と、前記扉体が閉鎖された状態にて(例えば、
図41など)、前記動作検出手段によって遊技者の動作が検出された場合に、前記発光手段にて動作検出時発光態様(例えば、16連発光態様C1など)を現出させるとともに、前記演出手段にて動作検出時演出態様(例えば、16連発光態様C1、予告音:操作後対応など)を現出させる動作検出時協働報知制御手段(例えば、演出制御基板1900など)と、前記扉体が開放された場合(例えば、
図43など)に前記発光手段にて開放時発光態様(例えば、ボタン発光態様E)を現出させる扉開放時報知制御手段(例えば、演出制御基板1900など)と、前記発光手段にて所定時間以上(例えば、ステップ6302;YESなど)にわたって、前記開放時発光態様が現出されている場合(例えば、
図45におけるボタン発光態様Eが現出している場合)に前記動作検出手段によって遊技者の動作が検出されたときに、前記発光手段にて前記動作検出時発光態様が現出することを制限するとともに、前記演出手段にて前記動作検出時演出態様を現出させる特殊協働報知制御手段(例えば、演出制御基板1900など)と、を備えることを特徴とする。
【0470】
このような構成によれば、保守の為に設けられた扉が開放している場合であっても遊技興趣を向上させることができる。
【0471】
なお、本実施形態の遊技機は、当該遊技機の近くいる者に対して保守の最中であること所定時間以上にわたって通知している最中に演出手段にて前記動作検出時演出態様を現出させる構成となっている。そのため、保守の為に設けられた扉が開放している時間が長くなった場合であっても遊技興趣を向上させることができる。
【0472】
(3)以上、上記実施形態による遊技機(例えば、パチンコ遊技機1、スロットマシン等)は、複数の発光態様が現出可能とされた発光手段(例えば、ボタンランプWL31など)と、複数の演出態様が現出可能とされた演出手段(例えば、第二盤ランプ装置1922、スピーカ1110L,1110Rなど)と、遊技者の動作を検出可能な動作検出手段(例えば、プッシュセンサ1940など)と、開閉可能な扉体(例えば、ガラス扉W1など)と、前記扉体が閉鎖された状態にて(例えば、
図41など)、前記動作検出手段によって遊技者の動作が検出された場合に、前記発光手段にて動作検出時発光態様(例えば、ボタン発光態様Cなど)を現出させるとともに、前記演出手段にて遊技結果に応じて異なる態様となっている動作検出時演出態様(例えば、16連発光態様C1、予告音:操作後対応など)を現出させる動作検出時協働報知制御手段(例えば、演出制御基板1900など)と、前記扉体が開放された場合(例えば、
図43など)に
前記発光手段にて開放時発光態様(例えば、ボタン発光態様E)を現出させる扉開放時報知制御手段(例えば、演出制御基板1900など)と、前記発光手段にて前記開放時発光態様が現出されている場合(例えば、
図45におけるボタン発光態様Eが現出している場合)に、前記動作検出手段によって遊技者の動作が検出されたときに、前記発光手段にて前記動作検出時発光態様が現出することを制限するとともに、前記演出手段にて前記動作検出時演出態様を現出させる特殊協働報知制御手段(例えば、演出制御基板1900など)と、を備えることを特徴とする。
【0473】
このような構成によれば、保守の為に設けられた扉が開放している場合であっても遊技興趣を向上させることができる。
【0474】
なお、本実施形態の遊技機は、保守の為に設けられた扉が開放している場合であっても遊技者の関心度の高い遊技結果に応じて異なる態様となっている動作検出時演出態様を現出させる構成となっている。そのため、保守の為に設けられた扉が開放している場合であっても遊技者の関心度の高い演出を現出させることで遊技興趣を向上させることができる。
【0475】
以上、本発明の実施形態について説明したが、パチンコ遊技機1の装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変更及び修正が可能である。
【0476】
例えば、
図32にて説明した扉開放エラー報知処理において、第二盤ランプ用扉開放時発光データクリア処理(ステップS6313)を行わないという変更を行ってもよい。
図46は本変更に伴う扉開放エラー報知処理を説明するものとなっている。
【0477】
(4)上記変更をおこなった実施形態による遊技機(例えば、パチンコ遊技機1等)は、複数の発光態様が現出可能とされた発光手段(例えば、ボタンランプWL31など)と、複数の演出態様が現出可能とされた第一演出手段(例えば、スピーカ1110L,1110Rなど)と、複数の演出態様が現出可能とされた第二演出手段(例えば、第二盤ランプ装置1922など)と、遊技者の動作を検出可能な動作検出手段(例えば、プッシュセンサ1940など)と、開閉可能な扉体(例えば、ガラス扉W1など)と、前記扉体が閉鎖された状態にて(例えば、
図41など)、前記動作検出手段によって遊技者の動作が検出された場合に、前記発光手段にて動作検出時発光態様(例えば、ボタン発光態様Cなど)を、前記第一演出手段にて第一動作検出時演出態様(例えば、予告音:操作後対応を遊技者が認識容易な音量での出音など)を、前記第二演出手段にて第二動作検出時演出態様(例えば、16連発光態様C1など)を、それぞれ現出させる動作検出時協働報知制御手段(例えば、演出制御基板1900など)と、前記扉体が開放された場合(例えば、
図43など)に前記発光手段にて開放時発光態様(例えば、ボタン発光態様E)を
前記第一演出手段にて第一開放時演出態様(例えば、予告音:操作後対応を遊技者が認識し難い音量での出音など)を、前記第二演出手段にて第二開放時演出態様(例えば、16連発光態様Eなど)を、現出させる扉開放時報知制御手段(例えば、演出制御基板1900など)と、前記発光手段にて前記開放時発光態様が現出されている場合(例えば、
図45におけるボタン発光態様Eが現出している場合)に、前記動作検出手段によって遊技者の動作が検出されたときに、前記発光手段にて前記動作検出時発光態様が現出することを制限するとともに、前記第一演出手段にて第一動作検出時演出態様(例えば、予告音:操作後対応など)を、前記第二演出手段にて第二動作検出時演出態様(例えば、16連発光態様C1など)と第二開放時演出態様(例えば、16連発光態様Eなど)第二開放時演出態様(例えば、16連発光態様Eなど)の優先順位が高く設定された一方を、を現出させる特殊協働報知制御手段(例えば、演出制御基板1900など)と、を備えることを特徴とする。
【0478】
このような構成によれば、保守の為に設けられた扉が開放している場合であっても遊技興趣を向上させることができる。
【0479】
また、他の変更例として、
図47に示すように、プロセスデータcの制御用データRcとプッシュボタン1941が操作された後であるという判定結果に基づいて、ランプ装置BL31のランプ制御用データ領域のレイヤ4に16連発光態様Z1を設定するように変更してもよい。ここで扉開放時後半演出設定処理に基づいて、ランプ装置BL31のランプ制御用データ領域のレイヤ5にNULLが設定されるようになっている。また、ロセスデータcの制御用データRcと扉開放時後半演出設定処理とに基づいてランプ装置BL31のランプ制御用データ領域のレイヤ3には16連発光態様Cが設定されるようになっている。そのため、ランプ装置BL31のランプ制御用データ領域のレイヤ5には、制御用データRが設定されていないことから、演出制御用CPU1901は、ランプ装置BL31にて16連発光態様Z1が現出するように電飾信号を盤用ランプ制御基板1920に伝送するようになっている。
【0480】
この16連発光態様Z1は、第1大当りに対応する発光態様となっている。そのため、
図7に示した変動パターン名「PB2-2」且つ変動パターンの内容「非短縮変動2→SPリーチ→第2大当り」に対応した演出の場合は、16連発光態様Z1ではなく16連発光態様Z2が現出するようになっている。また同様に、
図7に示した変動パターン名「PB2-2」且つ変動パターンの内容「非短縮変動2→SPリーチ→第3大当り」に対応した演出の場合は、16連発光態様Z1ではなく16連発光態様Z3が現出するようになっている。ここで、16連発光態様Z1、16連発光態様Z2及び16連発光態様Z3を現出させる演出は、前述の大当り種別を報知する演出と同値となっている。また、16連発光態様Z1、16連発光態様Z2及び16連発光態様Z3の総称を16連発光態様Zとする。
【0481】
この16連発光態様Zは、扉開放時後半演出設定処理が実行中である場合にしか現出されないものとなっている。
【0482】
(5)上記実施形態による遊技機(例えば、パチンコ遊技機1等)は、複数の発光態様が現出可能とされた発光手段(例えば、ボタンランプWL31など)と、複数の演出態様が現出可能とされた第一演出手段(例えば、スピーカ1110L,1110Rなど)と、複数の演出態様が現出可能とされた第二演出手段(例えば、第二盤ランプ装置1922など)と、遊技者の動作を検出可能な動作検出手段(例えば、プッシュセンサ1940など)と、開閉可能な扉体(例えば、ガラス扉W1など)と、前記扉体が閉鎖された状態にて(例えば、
図41など)、前記動作検出手段によって遊技者の動作が検出された場合に、前記発光手段にて動作検出時発光態様(例えば、ボタン発光態様Cなど)を、前記第一演出手段にて第一動作検出時演出態様(例えば、予告音:操作後対応を遊技者が認識容易な音量での出音など)を、前記第二演出手段にて第二動作検出時演出態様(例えば、16連発光態様C1など)を、それぞれ現出させる動作検出時協働報知制御手段(例えば、演出制御基板1900など)と、前記扉体が開放された場合(例えば、
図43など)に前記発光手段にて開放時発光態様(例えば、ボタン発光態様E)を前記第一演出手段にて第一開放時演出態様(例えば、予告音:操作後対応を遊技者が認識し難い音量での出音など)を、前記第二演出手段にて第二開放時演出態様(例えば、16連発光態様Eなど)を、現出させる扉開放時報知制御手段(例えば、演出制御基板1900など)と、前記発光手段にて前記開放時発光態様が現出されている場合(例えば、
図45におけるボタン発光態様Eが現出している場合)に、前記動作検出手段によって遊技者の動作が検出されたときに、前記発光手段にて前記動作検出時発光態様が現出することを制限するとともに、前記第一演出手段及び/又は前記第二演出手段にて遊技結果に応じて異なる態様となっている特殊動作検出時演出態様(例えば、16連発光態様Zなど)を、を現出させる特殊協働報知制御手段(例えば、演出制御基板1900など)と、を備えことを特徴とする。
【0483】
このような構成によれば、保守の為に設けられた扉が開放している場合であっても遊技興趣を向上させることができる。
【0484】
なお、本実施形態の遊技機は、保守の為に設けられた扉が開放している場合にのみ特殊動作検出時演出態様を現出させる構成となっている。そのため、保守の為に設けられた扉が開放している場合であっても遊技者の関心度の高い演出を現出させることで遊技興趣を向上させることができる
【符号の説明】
【0485】
1 パチンコ遊技機
1200 主基板
1900 演出制御基板
1912 第二盤ランプ装置1912は、
BL31 発光装置
W1 ガラス扉
WL31 ボタンランプWL31