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  • 特許-ボイラー装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-11
(45)【発行日】2022-10-19
(54)【発明の名称】ボイラー装置
(51)【国際特許分類】
   F24D 3/00 20220101AFI20221012BHJP
   F24H 9/00 20220101ALI20221012BHJP
【FI】
F24D3/00 A
F24H9/00 Z
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2018239126
(22)【出願日】2018-12-21
(65)【公開番号】P2020101316
(43)【公開日】2020-07-02
【審査請求日】2021-05-18
(73)【特許権者】
【識別番号】000000538
【氏名又は名称】株式会社コロナ
(72)【発明者】
【氏名】森田 誠
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 誠也
【審査官】豊島 ひろみ
(56)【参考文献】
【文献】実開平04-078469(JP,U)
【文献】特開2018-141583(JP,A)
【文献】実公昭49-036529(JP,Y1)
【文献】実開昭54-073556(JP,U)
【文献】実開昭54-115649(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24D 3/00
F24H 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外枠と、バーナ部と、缶体と、圧力計とを備え、放熱端末と前記缶体とを暖房往き管と暖房戻り管とで接続して暖房回路を形成したボイラー装置に於いて、一端を前記暖房回路に接続し、他端を前記圧力計に接続した接続管を設け、該接続管に立ち上げ部と立ち下げ部とを形成すると共に、前記接続管は、前記暖房回路との接続部分から前記立ち上げ部を形成し、前記立ち上げ部のあとに前記立ち下げ部を形成したことを特徴とするボイラー装置。
【請求項2】
外枠と、バーナ部と、缶体と、圧力計とを備え、放熱端末と前記缶体とを暖房往き管と暖房戻り管とで接続して暖房回路を形成したボイラー装置に於いて、一端を前記暖房回路に接続し、他端を前記圧力計に接続した接続管を設け、該接続管に立ち上げ部と立ち下げ部とを形成すると共に、前記接続管の前記立ち上げ部と前記立ち下げ部との間にコイル状に巻回した巻回部を形成したことを特徴とするボイラー装置。
【請求項3】
外枠と、バーナ部と、缶体と、圧力計とを備え、放熱端末と前記缶体とを暖房往き管と暖房戻り管とで接続して暖房回路を形成したボイラー装置に於いて、一端を前記暖房回路に接続し、他端を前記圧力計に接続した接続管を設け、該接続管に立ち上げ部と立ち下げ部とを形成すると共に、前記接続管の一端は前記暖房回路内に設けられている気水分離器の上部に接続したことを特徴とするボイラー装置。
【請求項4】
前記外枠の前面に前扉を設け、該前扉の前記接続管及び圧力計の位置に通気孔を形成した請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のボイラー装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、少なくとも暖房回路を有するボイラー装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来この種のものでは、外枠内にバーナ部の燃焼によって内方の熱媒体が加熱される缶体が配置されており、1台で給湯、温水暖房、及び、風呂の追焚きが可能なものがあった。(例えば、特許文献1参照)
【0003】
又、温水による暖房回路には気水分離器が設けられているが、この気水分離器に圧力計を設けて気水分離器内の圧力を検出するものがあった。(例えば、特許文献2参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2018-141583号公報
【文献】特開2012-47439号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところでこの従来のものは、外枠内の温度がバーナ部の燃焼により高くなっている上に、暖房回路の気水分離器には60℃から80℃の高温の暖房用の温水が流れるため、気水分離器に設けた圧力計がその熱により寿命が短くなってしまい、更に燃焼等により発生する脈動振動が気水分離器に設けた圧力計に伝わって更に圧力計の寿命が短くなってしまうという課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は上記課題を解決するために、請求項1では、外枠と、バーナ部と、缶体と、圧力計とを備え、放熱端末と前記缶体とを暖房往き管と暖房戻り管とで接続して暖房回路を形成したボイラー装置に於いて、一端を前記暖房回路に接続し、他端を前記圧力計に接続した接続管を設け、該接続管に立ち上げ部と立ち下げ部とを形成すると共に、前記接続管は、前記暖房回路との接続部分から前記立ち上げ部を形成し、前記立ち上げ部のあとに前記立ち下げ部を形成したものである。
【0008】
また、請求項では、前記接続管の立ち上げ部と立ち下げ部との間にコイル状に巻回した巻回部を形成したものである。
【0009】
また、請求項では、前記接続管の一端は前記暖房回路内に設けられている気水分離器の上部に接続したものである。
【0010】
? また、請求項では、前記請求項1から請求項のいずれか一項に於いて、前記外枠の前面に前扉を設け、該前扉の前記接続管及び圧力計の位置に通気孔を形成したものである。
【発明の効果】
【0011】
この発明の請求項1によれば、一端を前記暖房回路に接続し、他端を前記圧力計に接続した接続管を設け、該接続管に立ち上げ部と立ち下げ部とを形成したので、接続管内に暖房回路内の熱媒体が流れても、立ち上げ部の曲げの箇所で熱媒体が留まって、接続管内に流入した熱媒体と接続管に取り付けた圧力計との間の接続管内には空気層が形成され、この空気層により高温の熱媒体が直接圧力計と接触することがなく、高温の熱媒体の熱により圧力計の寿命が短くなるのを防止できるものである。
【0012】
又、バーナ部の燃焼により発生する脈動振動がこの空気層により減衰され、脈動振動により圧力計の寿命が短くなるのを防止できるものである。
【0013】
また、前記接続管は、暖房回路との接続部分から立ち上げ部を形成し、該立ち上げ部のあとに立ち下げ部を形成したので、接続管の暖房回路との接続部分付近に空気層が形成されることにより、高温の熱媒体が直接圧力計と接触することがなく、高温の熱媒体の熱により圧力計の寿命が短くなるのを防止できるものである。
【0014】
更に、接続管内に流入した熱媒体と接続管に取り付けた圧力計との距離を長くすることができ、接続管内に流入した熱媒体の熱が圧力計に伝熱するまでの間に温度が低下して高温の熱媒体の熱により圧力計の寿命が短くなるのを防止できるものである。
【0015】
また、請求項によれば、前記接続管の立ち上げ部と立ち下げ部との間に複数回コイル状に巻回した巻回部を形成したので、外枠内の限られた空間内に接続管の全長を長く設けることができ、これにより接続管の全長を脈動振動を大幅に減衰できる所定の長さより長くすることができ、バーナ部の燃焼により発生する脈動振動を大幅に減衰できるものである。
【0016】
又、接続管の全長を長く設けることができることで、接続管からの放熱を多くして接続管の温度が高くなるのを防止でき、それにより熱により接続管に取り付けられる圧力計の寿命が短くなるのを防止できるものである。
【0017】
また、請求項によれば、前記接続管の一端は前記暖房回路内に設けられている気水分離器の上部に接続したので、気水分離器内の上部の気体部分に接続管の一端が接続され、気水分離器内の高温の熱媒体が接続管に流れ込みにくくなり、高温の熱媒体が接続管に流れ込むことにより接続管の温度が高くなるのを防止できるものである。
【0018】
また、請求項によれば、前記外枠の前記接続管及び圧力計の位置に通気孔を形成したので、接続管及び圧力計の熱を効率よく放熱させて熱により接続管に取り付けられる圧力計の寿命が短くなるのを防止できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】この発明の一実施形態を示すボイラー装置の斜視図。
図2】同要部側面図。
図3】同気水分離器と接続管と圧力計の分解斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
次に、本発明に係る発明の1実施形態を図面に基づいて説明する。
1はボイラー装置で、1台で給湯、温水暖房、及び、風呂の追焚きが可能な装置である。
そして該ボイラー装置1は、外枠2と、該外枠2内の下部寄りの位置に設置されたバーナ部3と、前記外枠2内の上部寄りの位置に設置された缶体4と、前記外枠2内の中央部に設置された制御基板5と、を備えている。
【0021】
又、前記外枠2は、前記外枠2内に横方向に延設された補強板6等の骨格フレーム材と、前扉7、上方前パネル8、下方前パネル9等のパネル部材と、によって形成された筐体(外装部材)からなる。
又、外枠1の天井板10と底板11との間の内側には、下仕切板12と上仕切板13とで仕切られて上下方向に3分割されることによって、中央に機能室14、下方にタンク室15、上方に排気室16が形成されている。
【0022】
前記機能室14内には、気化した石油等の燃料を燃焼させるバーナ部3と、該バーナ部3の燃焼によって内方に貯溜した水等の熱媒体が加熱される円筒缶状の缶体4とが配置されており、前記缶体4は、載置台17に設置されている。
また、機能室14内には、制御基板5が収容されており、前記制御基板5は、電子部品が実装されたプリント基板であり、ボイラー装置1の各部の動作を制御する。
【0023】
前記缶体4内方には、蛇管による間接加熱式の給湯用の熱交換器を構成する給湯用熱交換器(図示せず)と、蛇管による間接加熱式の風呂追焚き用の熱交換器を構成する風呂用熱交換器(図示せず)とを備え、缶体4内上部に給湯用熱交換器、缶体4内下部に風呂用熱交換器を配設し、温水暖房、給湯、風呂追焚きを同時またはそれぞれ単独でも行えるようにしたものである。
【0024】
前記温水暖房を行う暖房回路は、床暖房パネル等の放熱端末(図示せず)と缶体4とを暖房往き管(図示せず)と暖房戻り管(図示せず)とで接続して密閉式の暖房回路を形成し、該暖房回路には、暖房用循環ポンプ(図示せず)、気水分離器18、暖房用膨張タンク(図示せず)、暖房バイパス管(図示せず)、該暖房バイパス管途中の開閉弁(図示せず)とが設けられ、缶体4内の熱媒体の温度は缶体温度センサ(図示せず)により検出される。
【0025】
そして缶体4にてバーナ部3の燃焼で暖房運転用の缶体目標温度まで加熱された熱媒体が、暖房用循環ポンプの駆動により暖房往き管を介して放熱端末に送られて暖房が行われ、放熱端末で放熱した低温の熱媒体が暖房戻り管を介して缶体4に戻され再度加熱されて循環するものである。
【0026】
19は圧力計で、一端を気水分離器18の側面上部に接続された接続管20の他端に接続され、暖房回路内の圧力を検出するものである。
【0027】
前記接続管20は、気水分離器18の外枠2正面側の側面上部に対して略水平に接続される気水分離器接続部21と、該気水分離器接続部21から略垂直に上方向に立ち上がった立ち上げ部22と、該立ち上げ部22の先端を複数回コイル状に巻回した巻回部23と、該巻回部23の先端を略垂直に下方向に立ち下がった立ち下げ部24と、該立ち下げ部24の先端を略水平に曲げて外枠21正面方向に向かせ、その先端に前記圧力計19を接続する圧力計接続部25とからなるもので、前記立ち下げ部24は、気水分離器接続部21よりも圧力計接続部25が低い位置になるように前記立ち上げ部22よりも長く形成されているものである。
【0028】
又、前記前扉7の圧力計19と接続管20の正面に位置する箇所には鎧戸状の通気孔26が縦方向に複数形成されているものである。
【0029】
次にこの一実施例の作動について説明する。
まず、暖房運転スイッチ(図示せず)がオンされ、暖房運転が開始されると、制御基板5は、缶体温度センサの検出する熱媒体の温度が缶体目標温度である第2目標温度(例えば70℃)になるように、缶体温度センサの検出する温度が第2目標温度に応じて設定される加熱開始温度(燃焼オン温度)に達したら、バーナ部3の燃焼加熱を開始し、缶体温度センサの検出する温度が第2目標温度に応じて設定される加熱停止温度(燃焼オフ温度)に達したら、バーナ部3の燃焼加熱を停止する制御を行うと共に、暖房用循環ポンプを駆動して缶体4内の熱媒体を放熱端末に流通させた後、再び缶体4に戻す循環を繰り返して、放熱端末によって室内の暖房を行うものである。
【0030】
又、接続管20の一端を前記暖房回路に接続し、他端を前記圧力計に接続したので、暖房回路の圧力を圧力計19が検知して表示するものである。
【0031】
この時、前記接続管20には立ち上げ部22と立ち下げ部24とが設けられているので、接続管20内に暖房回路内の熱媒体が流れても、立ち上げ部22の曲げの箇所で熱媒体が留まるものである。
それにより、接続管20内に流入した熱媒体と接続管20に取り付けた圧力計19との間の接続管20内には空気層が形成される。
【0032】
この空気層が接続管20内に流入した熱媒体と接続管20に取り付けた圧力計19との間の接続管20内に形成されることにより、高温の熱媒体が直接圧力計19と接触することがなく、高温の熱媒体の熱により圧力計19の寿命が短くなるのを防止できるものである。
【0033】
又、バーナ部3の燃焼により脈動振動が発生することがあるが、この空気層が接続管20内に流入した熱媒体と接続管20に取り付けた圧力計19との間の接続管20内に形成されることにより脈動振動が減衰され、脈動振動により圧力計19の寿命が短くなるのを防止できるものである。
【0034】
又、前記接続管20は、暖房回路との接続部分から立ち上げ部22を形成し、該立ち上げ部22のあとに立ち下げ部24を形成したので、接続管20内に暖房回路内の熱媒体が流れても、暖房回路との接続部分付近に熱媒体が留まるものである。
【0035】
それにより、接続管20の暖房回路との接続部分付近に空気層が形成されることにより、高温の熱媒体が直接圧力計19と接触することがなく、高温の熱媒体の熱により圧力計19の寿命が短くなるのを防止できるものである。
【0036】
更に、接続管20内に流入した熱媒体と接続管20に取り付けた圧力計19との距離を長くすることができ、接続管20内に流入した熱媒体の熱が圧力計19に伝熱するまでの間に温度が低下して高温の熱媒体の熱により圧力計19の寿命が短くなるのを防止できるものである。
【0037】
又、立ち上げ部22のあとに立ち下げ部24を形成し、その立ち下げ部24の先に圧力計19を取り付けたので、接続管20内に流入した熱媒体により温度が高くなっている接続管20の上流部分から圧力計19を離すことができ、温度が高くなっている接続管20の上流部分から放熱される熱の影響を低減して圧力計19の寿命が短くなるのを防止できるものである。
【0038】
又、立ち上げ部22と立ち下げ部24との間に複数回コイル状に巻回した巻回部23を 形成したので、外枠21内の機能室14の限られた空間内に接続管20の全長を長く設けることができる。
【0039】
これにより、接続管20の全長を所定の長さより長くすると、バーナ部3の燃焼により発生する脈動振動を大幅に減衰できるが、その所定の長さを複数回コイル状に巻回した巻回部23を形成したことにより確保することができ、バーナ部3の燃焼により発生する脈動振動を大幅に減衰できるものである。
【0040】
又、接続管20の全長を長く設けることができることで、接続管20からの放熱を多くして接続管20の温度が高くなるのを防止でき、それにより熱により接続管20に取り付けられる圧力計19の寿命が短くなるのを防止できるものである。
【0041】
又、接続管20の一端を暖房回路内に設けられている気水分離器18の上部に接続したことにより、気水分離器18内の上部の気体部分に接続管20の一端が接続され、気水分離器18内の高温の熱媒体が接続管20に流れ込みにくくなり、高温の熱媒体が接続管20に流れ込むことにより接続管20の温度が高くなるのを防止できるものである。
【0042】
又、前記外枠21を構成する前扉7で、前記接続管20及び圧力計19の位置に通気孔26を設けたので、接続管20及び圧力計19の熱を効率よく放熱させて熱により接続管20に取り付けられる圧力計19の寿命が短くなるのを防止できるものである。
【符号の説明】
【0043】
2 外枠
3 バーナ部
19 圧力計
20 接続管
22 立ち上げ部
24 立ち下げ部
図1
図2
図3