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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-11
(45)【発行日】2022-10-19
(54)【発明の名称】液晶選択可能バンドパスフィルタ
(51)【国際特許分類】
   G02F 1/13 20060101AFI20221012BHJP
   G02F 1/1335 20060101ALI20221012BHJP
【FI】
G02F1/13 505
G02F1/1335 500
【請求項の数】 16
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019097935
(22)【出願日】2019-05-24
(65)【公開番号】P2019211769
(43)【公開日】2019-12-12
【審査請求日】2021-05-31
(31)【優先権主張番号】16/001,851
(32)【優先日】2018-06-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502151820
【氏名又は名称】ヴァイアヴィ・ソリューションズ・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Viavi Solutions Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100202326
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 大佑
(72)【発明者】
【氏名】バルトン スミス
(72)【発明者】
【氏名】ウィリアム ディー フック
【審査官】鈴木 俊光
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/111308(WO,A1)
【文献】特開2000-131684(JP,A)
【文献】米国特許第04193691(US,A)
【文献】特開2002-071550(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0276996(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第103776530(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F 1/13
G02F 1/1335
G01J 3/28 - 3/36
G01J 3/51
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バンドパスフィルタのアレイを含む光学フィルタアレイと;
液晶(LC)領域のアレイを含むLCパネルと;
LCレンズ
とを備える光学デバイスであって、
前記LC領域のアレイの各LC領域が、前記バンドパスフィルタのアレイのそれぞれのバンドパスフィルタと関連付けられるように、前記LCパネルのアスペクト比が前記光学フィルタアレイのアスペクト比と一致し、
前記LC領域のアレイのうちの1つのLC領域が、前記LC領域に入射する光を選択的に透過させるためのものであり、
前記LCレンズは、
前記LC領域によって透過された光を一組の焦点に向けるためと;
前記LC領域のアレイの他のLC領域により透過された他の光を、前記一組の焦点からそらすために配置される、光学デバイス。
【請求項2】
前記LC領域に入射する前記光が前記バンドパスフィルタのアレイのうちの特定のバンドパスフィルタを通過したものであるように、前記光学フィルタアレイおよび前記LCパネルが配置されている、請求項1に記載の光学デバイス。
【請求項3】
前記LC領域に入射する前記光が、前記バンドパスフィルタのアレイのうちの特定のバンドパスフィルタに選択的に透過されるように、前記光学フィルタアレイおよび前記LCパネルが配置されている、請求項1に記載の光学デバイス。
【請求項4】
前記一組の焦点の1つの焦点に配置された単一のフォトダイオードをさらに備える、請求項に記載の光学デバイス。
【請求項5】
前記焦点に集束される前記LC領域によって透過された前記光の一部が、垂直入射で前記LCレンズに入射する、請求項に記載の光学デバイス。
【請求項6】
複数の光検出器を含む検出器アレイをさらに備え、
前記複数の光検出器のうちの各光検出器が、前記一組の焦点のうちの異なる焦点に配置されている、請求項に記載の光学デバイス。
【請求項7】
前記LCレンズが前記LC領域に含まれる、請求項に記載の光学デバイス。
【請求項8】
前記LCパネルが、ねじれネマティック(TN)LCパネル、垂直配向(VA)LCパネル、または面内切り替え(IPS)LCパネルのうちの1つである、請求項1に記載の光学デバイス。
【請求項9】
前記光学デバイスがマルチスペクトルセンサーデバイスである、請求項1に記載の光学デバイス。
【請求項10】
光学フィルタのアレイと;
液晶(LC)領域のアレイを含むLCパネルと;
レンズと;
単一のフォトダイオード
とを備える光学デバイスであって、
前記LC領域のアレイのうちの第1LC領域が、前記第1LC領域に入射する光を選択的に透過させるためのものであり、
前記第1LC領域が、前記光学フィルタのアレイのうちの第1光学フィルタと関連しており、
前記LC領域のアレイのうちの第2LC領域が、第2LC領域に入射する光を選択的に透過させるためのものであり、
前記第2LC領域が、前記光学フィルタのアレイのうちの第2光学フィルタと関連し
前記レンズは、前記第1LC領域によって透過された光または前記第2LC領域によって透過された光を焦点面上の一組の焦点に集束させるように配置され、
前記単一のフォトダイオードは、前記一組の焦点の1つの焦点に配置されている、光学デバイス。
【請求項11】
前記第1LC領域に入射する前記光が前記第1光学フィルタを通過したものであるように、ならびに前記第2LC領域に入射する前記光が前記第2光学フィルタを通過したものであるように、前記光学フィルタのアレイおよび前記LCパネルが配置されている、請求項10に記載の光学デバイス。
【請求項12】
前記第1LC領域に入射する前記光が前記第1光学フィルタに選択的に透過され、ならびに前記第2LC領域に入射する前記光が前記第2光学フィルタに選択的に透過されるように、前記光学フィルタのアレイおよび前記LCパネルが配置されている、請求項10に記載の光学デバイス。
【請求項13】
光学デバイスの光学フィルタアレイに含まれるバンドパスフィルタにより、前記バンドパスフィルタに入射する光をフィルタリングすることと;
前記光学デバイスのLCパネルに含まれる液晶(LC)領域により、前記LC領域に入射する光を選択的に透過させることと
前記光学デバイスに含まれるレンズにより、前記LC領域によって透過された光を焦点面上の一組の焦点に集束させることであって、前記LC領域によって透過された光の一部が、前記一組の焦点のうちの特定の焦点に集束されることと;
前記光学デバイスに含まれる単一のフォトダイオードにより、前記特定の焦点に集束される前記光の一部を受信することとを含む方法であって、
前記LCパネルの各LC領域が前記光学フィルタアレイのそれぞれのバンドパスフィルタと関連付けられるように、前記LCパネルのアスペクト比が前記光学フィルタアレイのアスペクト比と一致する、方法。
【請求項14】
前記LCレンズは、電気信号によって部分的に励起される材料を含む、請求項1に記載の光学デバイス。
【請求項15】
前記LCレンズは、異なる時間に異なる方向に光を向け直す、請求項1に記載の光学デバイス。
【請求項16】
前記光は、透過状態チャネルを透過した光であり、
前記他の光は、遮断状態チャネルから漏れた光である、請求項1に記載の光学デバイス。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
光学フィルタは、光学フィルタに入射する光を波長に基づいて透過させるデバイスである。例えば、バンドパス光学フィルタ(本明細書ではバンドパスフィルタと呼ぶ)は、特定の波長範囲の光を透過させ、同時にその特定の波長範囲外にある(すなわち、それより長いまたは短い)波長の光を吸収する。
【発明の概要】
【0002】
いくつかの可能な実施態様によれば、光学デバイスは、バンドパスフィルタのアレイを含む光学フィルタアレイと;LC領域のアレイを含む液晶(LC)パネルとを含み得、LC領域のアレイの各LC領域が、バンドパスフィルタのアレイのそれぞれのバンドパスフィルタと関連付けられるように、LCパネルのアスペクト比は光学フィルタアレイのアスペクト比と一致し、LC領域のアレイのうちの1つのLC領域は、LC領域に入射する光を選択的に透過させるためのものである。
【0003】
いくつかの可能な実施態様によれば、光学デバイスは、光学フィルタのアレイと;LC領域のアレイを含む液晶(LC)パネルとを含み得、LC領域のアレイのうちの第1LC領域は、第1LC領域に入射する光を選択的に透過させるためのものであり、第1LC領域は、光学フィルタのアレイのうちの第1光学フィルタと関連しており、LC領域のアレイのうちの第2LC領域は、第2LC領域に入射する光を選択的に透過させるためのものであり、第2LC領域は、光学フィルタのアレイのうちの第2光学フィルタと関連している。
【0004】
いくつかの可能な実施形態によれば、方法は、光学デバイスの光学フィルタアレイに含まれるバンドパスフィルタにより、バンドパスフィルタに入射する光をフィルタリングすることと、光学デバイスのLCパネルに含まれる液晶(LC)領域により、LC領域に入射する光を選択的に透過させることとを含み得、LCパネルの各LC領域が光学フィルタアレイのそれぞれのバンドパスフィルタと関連付けられるように、LCパネルのアスペクト比は光学フィルタアレイのアスペクト比と一致する。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1】本明細書に記載の例示的な実装形態の概要図である。
図2図2Aは、(LC)選択可能バンドパスフィルタの例示的な構成要素の図である。図2Bは、図2AのLC選択可能バンドパスフィルタに含まれるLCパネルの例示的な構成要素の図である。
図3】LC選択可能バンドパスフィルタおよび単一のフォトダイオードを含む例示的なマルチスペクトルセンサーデバイスの図である。
図4】LC選択可能バンドパスフィルタに入射する光の一部をフィルタリングして選択的に透過させるための例示的なプロセスのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0006】
例示的な実装形態の以下の詳細な説明は添付の図面を参照する。異なる図面中の同じ参照番号は、同じまたは類似の要素を識別し得る。
【0007】
光学フィルタアレイは、異なる波長範囲の光を透過させるように設計された一組の光学フィルタを含み得る。例えば、光学フィルタアレイは一群の個別バンドパスフィルタフィルタを含み得、その各々がそれぞれの波長範囲の光を透過させるように設計され得る。そのような光学フィルタアレイを、マルチスペクトルフィルタアレイと呼ぶことができる。別の例として、光学フィルタアレイは、1つまたは複数の光学フィルタを含み得、そこで所与の光学フィルタによって透過される波長範囲を電気的に制御することができる(例えば、所与の光学フィルタによって透過される波長範囲が、所与の光学フィルタに印加される電気信号によって決まるように)。
【0008】
光学フィルタアレイは、(光学フィルタアレイにより透過された光の波長に基づいて)光の異なる波長に関するスペクトルデータを捕捉するために使用することができるマルチスペクトルセンサーデバイスなどの光学デバイスに含まれ得る。動作中、マルチスペクトルセンサーデバイスは、スペクトルデータが収集される予定の波長を選択する必要があり得る。したがって、動作中、マルチスペクトルセンサーデバイスは、第1波長範囲の光(例えば、第1光学フィルタによって透過された光、特定の光学フィルタよって、その特定の光学フィルタに印加された第1電気信号に基づいて透過された光)に関連するスペクトルデータの収集から、第2波長範囲の光(例えば、第2光学フィルタによって透過された光、または特定の光学フィルタによって、その特定の光学フィルタに印加された第2電気信号に基づいて透過された光)に関連するスペクトルデータの収集に切り換える必要があり得る。
【0009】
光学フィルタの切り替えを実行することができる速度(例えば、光学デバイスが異なる光学フィルタを利用することを切り替える速度)および動作可能な波長範囲は、そのような光学デバイスにとって重要な性能上の考慮事項である。一般に、光学デバイスの複雑さおよび/またはコストを抑えながら、可能な限り最も速い光フィルタリング切り替え速度および可能な限り最高の動作可能波長範囲を達成することが望まれ得る。
【0010】
本明細書で説明されるいくつかの実装形態は、可動部位なしで迅速な光学フィルタ切り替えを可能にし、光学フィルタ切り替えが電子的に制御される液晶(LC)選択可能バンドパスフィルタを説明した。いくつかの実装形態では、LC選択可能バンドパスフィルタは、以下で詳細に説明されるように、光学フィルタアレイおよびLCパネルを含み得る。
【0011】
いくつかの実装形態では、LC選択可能バンドパスフィルタは、マルチスペクトルセンサーデバイスがマルチスペクトルデータを収集するために単一のフォトダイオードを使用することを可能にする。いくつかの実装形態では、単一のフォトダイオードの使用は、(例えば、フォトダイオードの一次元(1D)または二次元(2D)アレイを含むマルチスペクトルセンサーデバイスと比較して)マルチスペクトルセンサーの複雑さおよび/またはコストを低減させ、後述するように、マルチスペクトルセンサーデバイスの性能も向上させる。さらに、いくつかの実装形態では、LC選択可能バンドパスフィルタは、以下に説明されるように、フォトダイオードの1Dまたは2Dアレイが使用されるときに、より高いスペクトル分解能測定を可能にし得る。
【0012】
図1は、LC選択可能バンドパスフィルタに関連する例示的な実装形態100の概要図である。図1に示されるように、LC選択可能バンドパスフィルタは、光学フィルタアレイとLCパネルとを含み得る。
【0013】
図1に示されるように、光学フィルタアレイは、バンドパスフィルタ(例えば、フィルタ1~フィルタ9)のアレイを含み、その各々がそれぞれの波長範囲の光を透過させるように構成され得る。さらに示されるように、LC選択可能バンドパスフィルタは、LC領域(例えば、LC領域1~LC領域9)のアレイを含むLCパネルを含み得る。示すように、LC領域のアレイの各LC領域がバンドパスフィルタのアレイのそれぞれのバンドパスフィルタと関連付けられるように、LCパネルのアスペクト比は光学フィルタアレイのアスペクト比と一致し得る。
【0014】
動作中、LC領域のアレイのうちの所与のLC領域は、(例えば、電気信号が所定のLC領域に印加されるかどうかに基づいて)所与のLC領域に入射する光を選択的に透過させ得る。例えば、図1に示される配置を使用する動作中に、光線が光学フィルタアレイ(光学フィルタアレイの左側)に入射し、各バンドパスフィルタは異なる波長範囲の光を透過させる。例えば、参照番号105によって示されるように、フィルタ1は、フィルタ1に入射し、波長範囲λにある光線の一部を透過させる。同様に、参照番号110によって示されるように、フィルタ5は、フィルタ5に入射し、波長範囲λにある光線の一部を透過させる。図示されていないが、他のバンドパスフィルタも同様に、それぞれの波長範囲の光を透過させる。
【0015】
参照番号115によって示されるように、フィルタ1によって透過された(波長範囲λの)光は、LC領域1に入射する。ここで示されるように、LC領域1がフィルタ1によって透過された光を吸収するように(すなわち、LC領域1が、光のLCパネルの通過を防止するように)、LC領域1は遮断状態で動作している。いくつかの実装形態では、電気信号がLC領域1に印加されると、LC領域1は遮断状態で動作し得る。
【0016】
逆に、参照番号120によって示されるように、フィルタ5によって透過された(波長範囲λの)光は、LC領域5に入射する。ここで示されるように、LC領域5がフィルタ5によって透過された光を透過させるように(すなわち、LC領域5が、光のLCパネルの通過を可能にするように)、LC領域5は透過状態で動作している。いくつかの実装形態では、LC領域5は、電気信号がLC領域5に印加されていないと、透過状態で動作し得る。
【0017】
マルチスペクトルセンサーデバイスの場合、フィルタ5によって透過された光は、波長範囲λに関連するスペクトルデータを収集することができるように、フォトダイオードまたはフォトダイオードのアレイに向けられ得る。ここで、別の波長範囲に関連するスペクトルデータの収集を可能にするために光学フィルタ切り替えを実施する必要があるとき、電気信号は異なって印加される。例えば、波長範囲λに関連するスペクトルデータを収集しようとするとき、マルチスペクトルセンサーデバイスは、(例えば、LC領域1を遮断状態ではなく透過状態で動作させるために)LC領域1への電気信号の印加を停止することができ、(例えば、LC領域5を透過状態ではなく遮断状態で動作させるために)LC領域5に電気信号を印加し始めることができる。このように、LC選択可能バンドパスフィルタは、可動部位を必要とすることなく迅速な光学フィルタ切り替えを可能にし、光学フィルタ切り替えは電子的に制御される。
【0018】
上記のように、図1は単に一例として提供されている。他の例も可能であり、図1に関して説明したものとは異なり得る。例えば、図1は、光は、LCパネルにより選択的に透過される前に光フィルタアレイによりフィルタリングされる(例えば、図1において光が左から右へ伝播するように)として説明する一方で、いくつかの実装形態では、光は、光学フィルタアレイによりフィルタリングされる前にLCパネルにより選択的に透過され得る(例えば、図1において光が右から右へ伝播するように)。
【0019】
図2Aは、LC選択可能バンドパスフィルタ200の例示的な構成要素の図である。図2Aに示されるように、LC選択可能バンドパスフィルタ200は、光学フィルタアレイ205およびLCパネル210を含み得る。いくつかの実装形態では、LC選択可能バンドパスフィルタ200は、本明細書に記載されるように、光の異なる波長に関するスペクトルデータを収集するために使用され得るマルチスペクトルセンサーデバイスに含まれてもよい。一般に、LC選択可能バンドパスフィルタ200は、選択可能光学フィルタリングを提供するために、任意のタイプの光学デバイスに含まれ得る。
【0020】
光学フィルタアレイ205は、光学フィルタのアレイを含む。例えば、光学フィルタアレイ205は、各々がそれぞれの波長範囲の光を透過させ、それぞれの波長範囲外の光を反射および/または吸収するように構成された一群の個別バンドパスフィルタを含むマルチスペクトルフィルタアレイを含み得る。図2Aに示される例では、光学フィルタアレイ205は、9つの個別バンドパスフィルタを含む3×3マルチスペクトルフィルタアレイを含み、そこで9つの個別バンドパスフィルタのそれぞれは、異なる波長範囲の光を透過するように構成されている。いくつかの実装形態では、光学フィルタアレイ205は、任意の数の個別バンドパスフィルタ(例えば、2つのバンドパスフィルタ、36のバンドパスフィルタ、64のバンドパスフィルタ、128のバンドパスフィルタ、またはそれ以上)を含み得る。いくつかの実装形態では、光学フィルタアレイ205の所与のバンドパスフィルタのサイズ(例えば、幅、高さなど)は、約20ミクロン(μm)~約200μmの範囲内であり得る。いくつかの実装形態では、光学フィルタアレイ205のバンドパスフィルタは、正方形、長方形、または他の形状を有し得る。いくつかの実装形態では、光学フィルタアレイ205の厚さは、約150ミクロン(μm)~約650μmの範囲内であり得る。
【0021】
LCパネル210は、その上に入射する光を選択的に透過させることができるLC領域のパネルを含む。いくつかの実装形態では、所与のLC領域は、電気信号が所与のLC領域に印加されているかどうかに基づいて、光を選択的に透過させる。
【0022】
図2Aに示されるように、いくつかの実装形態では、LCパネル210の各LC領域が光学フィルタアレイ205のそれぞれのバンドパスフィルタと関連付けられるように、LCパネル210のアスペクト比は光学フィルタアレイ205のアスペクト比と一致し得る。例えば、図2Aに示されるように、フィルタ1がLC領域1と関連付けられるように(例えば、光の伝播方向に応じて、フィルタ1によって透過された光がLC領域1に入射するように、またはLC領域1によって透過された光がフィルタ1に入射するように)、フィルタ2がLC領域2と関連付けられるように(例えば、光の伝播方向に応じて、フィルタ2によって透過された光がLC領域2に入射するように、またはLC領域2によって透過された光がフィルタ2に入射するように)、およびその他のために、光学フィルタアレイ205のアスペクト比はLCパネル210のアスペクト比と一致し得る。いくつかの実装形態では、LCパネル210は、光学フィルタアレイ205と同様のサイズであり得るか、または光学フィルタアレイ205とは異なるサイズであり得る。
【0023】
図2Bは、LCパネル210の例示的な構成要素の図である。図2Bに示されるように、LCパネル210は、一組の偏光子215(例えば、偏光子215-1および215-2)と、一組の電極220(例えば、電極220-1および電極220-2)と、LCセル225とを含み得る。示されるように、LCセル225は、一組の電極220の間に配置されてもよく、LCセル225および一組の電極220は、一組の偏光子215の間に配置される。特に、本明細書ではLCパネル210はねじれネマティック(TN)LCパネルとして説明されているが、LCパネル210は、垂直配向(VA)LCパネル、面内切り替え(IPS)LCパネルなどの別のタイプのLCパネルであってもよい。LC選択可能バンドパスフィルタ200において使用されるLCパネルのタイプは、異なるタイプのLCパネルの属性に基づいて選択され得る。例えば、TN LCパネルは他のタイプのLCパネルよりも速い切り替え速度を提供し得るのに対して、VA LCパネルは遮断状態と透過状態との間でより良いコントラストを提供し得る。
【0024】
図2Bに示されるように、一組の偏光子215-1は、偏光子215-1の偏光が偏光子215-2の偏光とは異なる(例えば、それに対して垂直である)ように配向され得る。例えば、図2Bでは、偏光子215-1は垂直方向に偏光された光を通過させるように配向され、一方偏光子215-2は水平方向に偏光された光を通過させるように配向されている。いくつかの実装形態では、偏光子215のそのような配向は、以下に記載されるように、光がLCパネル210によって選択的に透過されることを可能にする。
【0025】
さらに図2Bに示されるように、各組の電極220は、一群の電極領域を含み得、その各々はLCパネル210のそれぞれのLC領域に対応する。したがって、電極領域はLCパネル210のLC領域を画定し得る。いくつかの実装形態では、電気信号を、所与のLC領域に関連する電極領域に(例えば、電極220-1上の対応する領域に正電圧を印加し、電極220-2の対応する領域に負電圧を印加することによって)、後述するように、所与のLC領域による光の選択的透過に関連させて印加することができる。
【0026】
LCセル225は液晶のセルを含む。いくつかの実装形態では、LCセル225は、LCセル225のLC分子の中性状態がらせん形に配置されるように構造化され得る。いくつかの実装形態では、所与のLC領域に関連付けられているLC分子は、所与のLC領域に関連付けられている電極領域に印加されている電気信号に基づいて(例えば、非らせん形に)再配置され得る。いくつかの実装形態では、LCセル225のLC分子のこの配置/再配置を使用して、後述するように、所与のLC領域による光の選択的透過に関連させてLCセル225を通過する光の偏光を選択的に回転させてもよい。
【0027】
いくつかの実装形態では、LCパネル210の所与のLC領域は、所与のLC領域に関連付けられた電極220に電気信号が印加されているかどうかに基づいて光を選択的に透過することができる。例えば、動作中、垂直偏光は偏光子215-1を通ってLCパネル210に入り得る。ここで、電気信号が特定のLC領域に印加されないとき、LCセル225の対応する部分を通って伝播する光の一部は、LCセル225のLC分子(らせん配置に配置されている)と相互作用し、これは、光の一部を水平偏光に回転(例えば、90°回転)させる。したがって、LCセル225を出るとき、光の一部は水平偏光を有する。ここで、光の一部の水平偏光は偏光子215-2の偏光と一致するため、光の一部は偏光子215-2により透過される。
【0028】
逆に、電気信号(例えば、電圧信号)が特定のLC領域に印加されるとき、LCセル225の対応する部分を通って伝播する光の一部は、LCセル225のLC分子と有意に相互作用せず(例えば、LC分子が電界と整列するように、LC分子が再配置されるとき)、それは光の一部が実質的に垂直偏光を維持するようにする。したがって、LCセル225を出るとき、光の一部は垂直偏光を有する。ここで、光の一部の垂直偏光は偏光子215-2の偏光に対して垂直であるため、光の一部は偏光子215-2によって遮断される(すなわち、吸収され、透過されない)。
【0029】
いくつかの実装形態では、光がLCパネル210の別のLC領域によって透過されているかどうかにかかわらず、光がLCパネル210の所与のLC領域によって選択的に透過され得るように、LCパネル210の各LC領域は独立して制御され得る。
【0030】
図2Aおよび図2Bに示される構成要素の数および配置は、例として提供されている。実際には、追加の構成要素、より少ない構成要素、異なる構成要素、または図1および図2に示されるものとは異なる配置の構成要素もあり得る。さらに、図2Aおよび図2Bに示される2つ以上の構成要素を単一の構成要素内に実装することができるか、または図2Aおよび図2Bに示される単一の構成要素を複数の分散構成要素として実装することができる。
【0031】
いくつかの実装形態では、LC選択可能バンドパスフィルタ200は、スペクトルデータを収集することに関連付けられている1つまたは複数のフォトダイオードを含むマルチスペクトルセンサーデバイスに含まれ得る。いくつかの従来のマルチスペクトルセンサーデバイスでは、異なる波長範囲に関連するスペクトルデータを、フォトダイオードのアレイ(例えば、1Dアレイまたは2Dアレイ)を使用して収集する。しかしながら、いくつかのフォトダイオード(例えば、拡張インジウムガリウムヒ素(InGaAs)フォトダイオード)については、材料コストがかなりかかり、したがって、フォトダイオードのアレイは法外に高価になる可能性がある。さらに、所与のアレイ内のフォトダイオードの数が増えるにつれて、マルチスペクトルセンサーデバイスの複雑さも増す(例えば、単一のフォトダイオードを含むマルチスペクトルセンサーデバイスと比較して)。さらに、フォトダイオードのアレイは、(例えば単一のフォトダイオードと比較して)比較的遅いフレームレートおよび/またはより低いビット深度を有し得る。したがって、単一のフォトダイオードをマルチスペクトルセンサーデバイスにおいて使用することを可能にすることによって、マルチスペクトルセンサーデバイスの性能を向上させながら、マルチスペクトルセンサーデバイスのコストおよび/または複雑さを低減することができる。
【0032】
図3は、LC選択可能バンドパスフィルタ200および単一のフォトダイオードを含む例示的なマルチスペクトルセンサーデバイス300の図である。図3に示されるように、マルチスペクトルセンサーデバイス300は、LC選択可能バンドパスフィルタ200と、レンズ315と、フォトダイオード(PD)320とを含み得る。
【0033】
レンズ315は、LC選択可能バンドパスフィルタ200によって透過された光を焦点面上の一組の焦点に集束させるように配置されたレンズである。例えば、レンズ315には、円形レンズ、フレネルレンズ、またはそこに入射する光を集束させることができる他のタイプの凸レンズを挙げることができる。いくつかの実装形態では、光がレンズ315によって集束される焦点は、レンズ315への光の入射角によって決まる。したがって、レンズ315は、レンズ315に入射する光の所与の一部の入射角を、空間内の点(例えば、焦点面上の点)に変えることができる。言い換えれば、レンズ315のフーリエ変換特性により、レンズ315は入射角を焦点面上の点にマッピングする。光が集束する焦点は、光を透過した光学フィルタアレイ205のフィルタによっても、LCパネル210のLC領域によっても決まらない。したがって、第1フィルタおよび関連する第1LC領域による透過後に特定の角度(例えば、垂直入射)でレンズ315に入射する光は、第2フィルタおよび関連する第2LC領域による透過後に特定の角度でレンズ315に入射する光と同じ焦点に集束される。レンズ315のこの特性により、スペクトルデータの収集に関連して単一のPD320を使用することが可能になり、その一例が以下に説明される。
【0034】
PD320は、レンズ315を介して、LC選択可能バンドパスフィルタ200によって透過された光を受信するように配置されたフォトダイオードを含む。いくつかの実装形態では、PD320は、LC選択可能バンドパスフィルタ200によって透過された光の受信に基づいてスペクトルデータを収集することができ得る。いくつかの実装形態では、PD320は、レンズ315がLC選択可能バンドパスフィルタ200によって透過された光を集束させる焦点に配置され得る。例えば、PD320は、レンズ315が垂直入射でレンズ315に入射する光を集束させる焦点に配置され得る。いくつかの実装形態では、光学フィルタアレイ205が垂直入射での平行光に対して最適化され得るため、PD320は垂直入射に関連付けられた焦点に配置され得る。このようにして、他の角度で光学フィルタアレイ205に入射する光をPD320からそらすことができる。
【0035】
動作中、LC選択可能バンドパスフィルタ200の任意の部分によって選択的に透過された光を、スペクトルデータの収集のために、レンズ315によってPD320に集束させることができる。例えば、第1の期間中、LC選択可能バンドパスフィルタ200の第1部分(例えば、光学フィルタアレイ205の第1フィルタおよびLCパネル210の関連する第1LC領域)のみが第1波長範囲の光を透過させるように、LC選択可能バンドパスフィルタ200を制御することできる。レンズ315は、第1波長範囲内の光の一部(例えば、LC選択可能バンドパスフィルタ200およびレンズ315に垂直入射で入射する部分)をレンズ315の焦点面上の焦点に集束させる一方、光の他の部分(例えば、LC選択可能バンドパスフィルタ200およびレンズ315に他の角度で入射する光の部分)は、焦点面上の他の焦点に集束される。ここで、PD320は焦点に配置されてもよく、第1波長範囲の光の一部を受信し得、それに応じてスペクトルデータを収集し得る。この例を続けると、第2の(例えば、その後の)期間中、LC選択可能バンドパスフィルタ200の第2部分(例えば、光学フィルタアレイ205の第2のフィルタおよびLCパネル210の関連する第2LC領域)のみが第2波長範囲の光を透過させるように、LC選択可能バンドパスフィルタ200を制御することができる。上記と同様の方法で、レンズ315は、第2波長範囲内の光の一部(例えば、LC選択可能バンドパスフィルタ200およびレンズ315に垂直入射で入射する部分)をPD320が配置されている焦点に集束させる。したがって、PD320は、第2波長範囲の光の一部を受信し得、それに応じてスペクトルデータを収集し得る。このようにして、単一のPD320が異なる波長に関連したスペクトルデータを収集することができる。
【0036】
特に、LC選択可能バンドパスフィルタ200、レンズ315、および単一のPD320(特定の焦点に配置されている)の使用が、PD320によって受信された光の円錐角の制御を提供するため(例えば、焦点面での受光領域を制御することによって)、マルチスペクトルセンサーデバイス300は、LC選択可能バンドパスフィルタ200に入る前に光を平行にする集光光学系を含む必要がない。
【0037】
図3に示される構成要素の数および配置は、一例として提供されている。実際には、追加の構成要素、より少ない構成要素、異なる構成要素、または図3に示されるものとは異なる配置の構成要素があり得る。さらに、図3に示される2つ以上の構成要素を単一の構成要素内に実装することができるか、または図3に示される単一の構成要素を複数の分散構成要素として実装することができる。
【0038】
いくつかの実装形態では、単一のPD320を含むのではなく、マルチスペクトルデバイスは、PD320のアレイを含み得る。光学フィルタアレイ205に含まれるものなどのバンドパスフィルタの既知の特性は、角度切り替え特性である - すなわち、入射角が大きくなるにつれてピーク透過波長は短くなる。上述のように、集束レンズのフーリエ変換特性は、入射角を焦点面上の点にマッピングする。結果として、焦点面上の異なる点は、光学フィルタアレイ205の所与のフィルタによって透過される異なる波長に対応する。PD320のアレイを含むことによって、光学フィルタアレイ205の所与のフィルタによって透過された異なる波長を、より高いスペクトル分解能で記録することができる。したがって、いくつかの実装形態では、マルチスペクトルセンサーデバイスは、高いスペクトル分解能を提供するためにPD320のアレイ(例えば、1Dアレイまたは2Dアレイ)を含み得る。いくつかの実装形態では、PD320のアレイの各PD320は、レンズ315が光を集束させる1組の焦点のうちの異なる焦点に配置され得る。
【0039】
いくつかの実装形態では、LC選択可能バンドパスフィルタ200および少なくとも1つのPD320に加えて、マルチスペクトルデバイスはLCレンズを含み得る。LCレンズは、LCレンズのLC分子を再配列するために(例えば、LCパネル210に関連した説明と同様の方法で)電気信号によって(部分的に)励起され得るLC材料を含むレンズである。レンズ上のあらゆる点が同じ焦点を有する従来のレンズとは異なり、LCレンズは、LCレンズ上の位置に応じて焦点を変えることができる。したがって、LCレンズの異なる領域に印加された電気信号に基づいて、LCレンズは異なる時間に異なる方向に光を向け直すことができる。
【0040】
言い換えれば、動作中、LCレンズの所与の領域のLC分子は、光ステアリング能力を提供し得る。例えば、LCレンズの第1領域は、LC選択可能バンドパスフィルタ200の特定のLC領域によって透過された光を一組の焦点に向けることができ、一方でLCレンズの第2領域は、LC選択可能バンドパスフィルタ200の他のLC領域によって透過された他の光を、その一組の焦点からそらすことができる。したがって、いくつかの実装形態では、遮断状態チャネルから漏れた光を、透過状態チャネルを透過した光の焦点からそらすことによってLC選択可能バンドパスフィルタ200におけるコントラストを向上させるために、LCレンズをマルチスペクトルセンサーデバイスにおいて使用することができる。いくつかの実装形態では、LCレンズが(例えば、LCパネル210に組み込まれて)含まれ得る。追加的に、または代替的に、LCレンズは(例えば、LCパネル210から分離した)別個の構成要素であり得る。
【0041】
図4は、LC選択可能バンドパスフィルタ200に入射する光の一部をフィルタリングして選択的に透過させるための例示的なプロセス400のフローチャートである。いくつかの実装形態では、図4の1つまたは複数のプロセスブロックは、LC選択可能バンドパスフィルタ200によって実行され得る。
【0042】
図4に示されるように、プロセス400は、バンドパスフィルタに入射する光をフィルタリングすることを含み得る(ブロック410)。例えば、LC選択可能バンドパスフィルタ200(例えば、光学フィルタアレイ205の1つまたは複数の光学フィルタ)は、上述のように、LC選択可能バンドパスフィルタ200に入射する光をフィルタリングし得る。
【0043】
図4にさらに示されるように、プロセス400は、LCパネルに含まれるLC領域に入射する光を選択的に透過させることを含み得、LCパネルの各LC領域が光学フィルタアレイのそれぞれのバンドパスフィルタと関連付けられるように、LCパネルのアスペクト比は光学フィルタアレイのアスペクト比と一致する(ブロック420)。例えば、LC選択可能バンドパスフィルタ200(例えば、LCパネル210の1つまたは複数のLC領域)は、LCパネル210に含まれるLC領域に入射する光を選択的に透過させることができ、上述のように、LCパネル210の各LC領域が光学フィルタアレイ205のそれぞれのバンドパスフィルタと関連付けられるように、LCパネル210のアスペクト比は光学フィルタアレイ205のアスペクト比と一致する。
【0044】
プロセス400は、以下に記載されるおよび/または本明細書に記載される任意の単一の実装形態または実装形態の任意の組み合わせなどの、追加の実装形態を含み得る。
【0045】
いくつかの実装形態では、LC領域によって透過された光は、(例えば、レンズ315によって)焦点面上の一組の焦点に集束され得、LC領域によって透過された光の一部は、集束面の一組の特定の焦点に集束される。ここで、特定の焦点に集束される光の一部は、単一のフォトダイオード(例えば、PD320)によって受信され得る。いくつかの態様では、特定の焦点に集束された光の一部は、垂直入射でレンズ315に入射する。
【0046】
いくつかの実装形態では、LC領域によって透過された光は、(例えば、レンズ315によって)焦点面上の一組の焦点に集束され得る。ここで、一組の焦点に集束される光の一部は、光検出器アレイ(例えば、PD320のアレイ)の光検出器によって受信され得る。
【0047】
いくつかの実装形態では、光学フィルタアレイ205およびLCパネル210は、LC領域に入射する光がバンドパスフィルタを通過したものであるように配置されている。
【0048】
いくつかの実装形態では、光学フィルタアレイ205およびLCパネル210は、LC領域に入射する光がバンドパスフィルタに選択的に透過されるように配置されている。
【0049】
いくつかの実装形態では、LCレンズは、LC領域によって透過された光を一組の焦点に向けることができ、他のLC領域によって透過された他の光をその一組の焦点からそらすことができる。
【0050】
いくつかの実装形態では、LCパネル210は、ねじれネマティック(TN)LCパネル、垂直配向(VA)LCパネル、または面内切り替え(IPS)LCパネルであり得る。
【0051】
いくつかの実装形態では、LC選択可能バンドパスフィルタ200は、マルチスペクトルセンサーデバイスなどの光学デバイスに含まれ得る。
【0052】
図4はプロセス400の例示的なブロックを示すが、いくつかの実装形態では、プロセス400は、追加のブロック、より少ないブロック、異なるブロック、または図4に示されるものとは異なって配置されたブロックを含み得る。追加的に、または代替的に、プロセス400の2つ以上のブロックを並行して実施することができる。
【0053】
本明細書で説明されるいくつかの実装形態は、可動部位なしで迅速な光学フィルタ切り替えを可能にするLC選択可能バンドパスフィルタを提供し、光学フィルタ切り替えは電子的に制御される。いくつかの実装形態では、LC選択可能バンドパスフィルタを使用して、単一のフォトダイオードを使用するマルチスペクトルセンサーを作製し、それによってマルチスペクトルセンサーの複雑さおよび/またはコストを低減させ(例えば、フォトダイオードの1Dまたは2Dアレイを含むマルチスペクトルセンサーデバイスと比較して)、その一方でマルチスペクトルセンサーデバイスの性能も改善する。さらに、いくつかの実装形態では、LC選択可能バンドパスフィルタは、フォトダイオードの1Dまたは2Dアレイが使用されるときに、より高いスペクトル分解能測定を可能にし得る。
【0054】
前述の開示は、例示および説明を提供するが、網羅的であることも、実装形態を開示のものの正確な形に限定することも意図しない。修正および変形形態が上記の開示に照らして可能であるか、または実装形態の実施から取得され得る。
【0055】
特徴の特定の組み合わせが特許請求の範囲に記載されているおよび/または明細書に開示されているとしても、これらの組み合わせは可能な実装形態の開示を限定することを意図しない。実際、これらの特徴の多くは、特許請求の範囲に具体的に記載されていない、および/または本明細書に開示されていない方法で組み合わせることができる。以下に列挙された各従属請求項は1つの請求項のみに直接依存し得るが、可能な実施形態の開示は請求項セット内の他のすべての請求項と組み合わせた各従属請求項を含む。
【0056】
本明細書で使用される要素、行為、および指示は、そのように明示的に記載されていない限り、重要または不可欠であると解釈されるべきではない。また、本明細書で使用される場合、冠詞「a」および「an」は、1つまたは複数の項目を含むことを意図し、「1つまたは複数」と交換可能に使用され得る。さらに、本明細書で使用される場合、用語「セット」は、1つまたは複数の項目を含むことを意図し(例えば、関連項目、非関連項目、関連項目および非関連項目の組合せなど)、「1つまたは複数」と交換可能に使用され得る。1つの項目だけが意図されている場合、「1つの」または類似の用語が使用される。また、本明細書で使用される場合、「有する(has、have)」、「有している(having)」などの用語は、非限定的用語であることを意図している。さらに、「基づく」という句は、別段に明示的に述べられていない限り、「少なくとも部分的に基づく」を意味することを意図している。
図1
図2
図3
図4