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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-11
(45)【発行日】2022-10-19
(54)【発明の名称】バスバーモジュール
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/569 20210101AFI20221012BHJP
   H01M 50/298 20210101ALI20221012BHJP
【FI】
H01M50/569
H01M50/298
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2019216702
(22)【出願日】2019-11-29
(65)【公開番号】P2021086795
(43)【公開日】2021-06-03
【審査請求日】2021-02-18
(73)【特許権者】
【識別番号】000006895
【氏名又は名称】矢崎総業株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】特許業務法人栄光特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岡▲崎▼ 裕太郎
(72)【発明者】
【氏名】松井 庸
(72)【発明者】
【氏名】羽子田 孝史
(72)【発明者】
【氏名】土屋 豪範
(72)【発明者】
【氏名】井上 重行
(72)【発明者】
【氏名】加藤 潤之
(72)【発明者】
【氏名】東 慎輔
【審査官】川口 陽己
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-194675(JP,A)
【文献】特開2019-204597(JP,A)
【文献】特開2020-205186(JP,A)
【文献】特開2019-212421(JP,A)
【文献】特開2018-014296(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0017516(US,A1)
【文献】特開2014-232656(JP,A)
【文献】特開2018-206699(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/50-50/598
H01M 50/20-50/298
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の単電池で構成された電池集合体に組付けられるケースと、前記ケースに支持されて前記電池集合体の前記単電池の電極に電気的に接続されるバスバーと、前記ケースに配索される複数の電線と、を備えたバスバーモジュールであって、
前記ケースは、
一端から他端にわたって並列に設けられて前記電線が収容される第1電線配索溝部及び第2電線配索溝部と、
前記第1電線配索溝部と前記第2電線配索溝部とに架け渡されて前記電線が通される複数の電線渡し部と、
前記ケースの中間における前記第1電線配索溝部に設けられて前記電線が前記ケースの他端へ向かって引き出される電線取出部と、
を備え、
前記第2電線配索溝部に収容される前記電線の一部は、前記電線取出部よりも前記ケースの他端側から前記電線取出部よりも前記ケースの一端側の前記電線渡し部に通されてから前記第1電線配索溝部に導かれ、前記ケースの一端側から前記電線取出部に引き込まれて前記電線取出部から引き出され
前記第2電線配索溝部に収容される前記電線の他の一部は、前記電線取出部よりも前記ケースの他端側から前記電線取出部よりも前記ケースの他端側の前記電線渡し部に通されてから前記第1電線配索溝部に導かれ、前記ケースの他端側から前記電線取出部に引き込まれてから前記ケースの他端側へ折り返されて前記電線取出部から引き出される、
ことを特徴とするバスバーモジュール。
【請求項2】
前記電線取出部には、前記電線を保持するとともに、前記ケースの他端側に開口されて前記電線が引き出される電線導出口を形成する電線押えカバーが装着される、
ことを特徴とする請求項1に記載のバスバーモジュール。
【請求項3】
前記電線押えカバーは、前記ケースの一端側から前記電線取出部に引き込まれる前記電線を前記電線導出口へ案内するガイド部を有する、
ことを特徴とする請求項2に記載のバスバーモジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バスバーモジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
電動モータを用いて走行する電気自動車や、エンジンと電動モータとを併用して走行するハイブリッド自動車等の各種車両に搭載される電源装置は、複数の単電池の電極に電気的に接続される複数のバスバーを収容するバスバーモジュールを備えている。
【0003】
バスバーモジュールは、各バスバーに接続される複数の電圧検出端子やサーミスタ等から延びる電線を収容して配索経路を規制する並列に形成された電線配索溝部を有するケースを備えている。一般的に、これらの電線配索溝部に収容された複数の電線は、バスバーモジュールの一端側から束ねて引き出されている(例えば、特許文献1,2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2012-164591号公報
【文献】国際公開第2014/189023号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、車両における電源装置の設置条件によっては、電線の引出位置をバスバーモジュールの長手方向の中間に設けることが要求される場合がある。
【0006】
この場合、図6に示すように、バスバーモジュールの両端側から引き込まれる複数の電線100からなる電線群100A,100Bは、バスバーモジュールの長手方向の中間に設けた電線取出部101で束ねられ、バスバーモジュールのいずれか一方の端部側へ倒されて引き出されることとなる。すると、電線取出部101では、引出側の電線群100Bが折り返されるが、多数本の電線群100Bは折り曲げ難く、電線100の最小曲率半径以下に電線群100Bが折り曲げられると損傷する可能性があるので、電線取出部101の高さが嵩張ってしまう。
【0007】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、長手方向の中間で複数の電線をまとめて引き出す電線取出部における高さの嵩張りを抑えることができるバスバーモジュールを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の上記目的は、下記構成により達成される。
(1) 複数の単電池で構成された電池集合体に組付けられるケースと、前記ケースに支持されて前記電池集合体の前記単電池の電極に電気的に接続されるバスバーと、前記ケースに配索される複数の電線と、を備えたバスバーモジュールであって、
前記ケースは、
一端から他端にわたって並列に設けられて複数の前記電線が収容される第1電線配索溝部及び第2電線配索溝部と、
前記第1電線配索溝部と前記第2電線配索溝部とに架け渡されて前記電線が通される複数の電線渡し部と、
前記ケースの中間における前記第1電線配索溝部に設けられて前記電線が前記ケースの他端へ向かって引き出される電線取出部と、
を備え、
前記第2電線配索溝部に収容される前記電線の一部は、前記電線取出部よりも前記ケースの他端側から前記電線取出部よりも前記ケースの一端側の前記電線渡し部に通されてから前記第1電線配索溝部に導かれ、前記ケースの一端側から前記電線取出部に引き込まれて前記電線取出部から引き出され
前記第2電線配索溝部に収容される前記電線の他の一部は、前記電線取出部よりも前記ケースの他端側から前記電線取出部よりも前記ケースの他端側の前記電線渡し部に通されてから前記第1電線配索溝部に導かれ、前記ケースの他端側から前記電線取出部に引き込まれてから前記ケースの他端側へ折り返されて前記電線取出部から引き出される、ことを特徴とするバスバーモジュール。
【0009】
上記(1)の構成のバスバーモジュールによれば、電線取出部よりもケースの他端側において第2電線配索溝部に配索される少なくとも一部の電線が、ケースの一端側の電線渡し部に通されてから第1電線配索溝部に導かれて電線取出部から引き出される。これにより、電線取出部において、ケースの他端側から引き込まれる電線の本数を削減できる。つまり、電線取出部では、ケースの他端側から引き込まれてケースの他端側へ折り返して引き出す電線の本数を削減できる。したがって、電線取出部における電線の嵩張りを抑えることができ、低背化を図ることができる。
【0010】
(2) 前記電線取出部には、前記電線を保持するとともに、前記ケースの他端側に開口されて前記電線が引き出される電線導出口を形成する電線押えカバーが装着される、ことを特徴とする(1)に記載のバスバーモジュール。
【0011】
上記(2)の構成のバスバーモジュールによれば、電線取出部に電線押えカバーを装着することにより、複数本の電線を電線取出部で保持し、これらの電線を電線導出口から円滑に導出させることができる。
【0012】
(3) 前記電線押えカバーは、前記ケースの一端側から前記電線取出部に引き込まれる前記電線を前記電線導出口へ案内するガイド部を有する、ことを特徴とする(2)に記載のバスバーモジュール。
【0013】
上記(3)の構成のバスバーモジュールによれば、電線取出部に電線押えカバーを装着することにより、第1電線配索溝部に収容されてケースの一端側から電線取出部へ引き込まれる電線をガイド部によって電線導出口へ案内し、電線導出口から円滑に導出させることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、長手方向の中間で複数の電線をまとめて引き出す電線取出部における高さの嵩張りを抑えることができるバスバーモジュールを提供できる。
【0015】
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1は、本実施形態に係るバスバーモジュール及び電池集合体の斜視図である。
図2図2は、本実施形態に係るバスバーモジュールの平面図である。
図3図3は、本実施形態に係るバスバーモジュールの分解斜視図である。
図4図4は、ケースに設けられた電線取出部の斜視図である。
図5図5は、電線取出部を示す図であって、図5の(a)は平面図、図5の(b)は、図5の(a)におけるA-A断面図である。
図6図6は、バスバーモジュールの長手方向の中間部に設けた電線取出部の長手方向に沿う断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明に係る実施の形態の例を、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係るバスバーモジュール及び電池集合体の斜視図である。
【0018】
図1に示すように、本実施形態に係るバスバーモジュール10は、電池集合体1の上部に組付けられて電源装置2を構成する。電源装置2は、電動モータを用いて走行する電気自動車や、エンジンと電動モータを併用して走行するハイブリッド自動車等の各種車両に搭載されて用いられ、電動モータに動力を供給するものである。
【0019】
電池集合体1は、一方向に沿って一列に配列された複数の単電池3で構成されている。各単電池3は、直方体状に形成され、上面の一端寄り及び他端寄りからそれぞれ突出して設けられた一対の電極5を備えている。一対の電極5のうち一方は正極であり、他方は負極である。
【0020】
電池集合体1は、互いに隣り合う複数個(本例では4個)の単電池3が1セットとされて電極5の極が揃えられており、バスバーモジュール10は、後述するバスバー50によって単電池3の各セットを直列に接続する。
【0021】
図2は、本実施形態に係るバスバーモジュールの平面図である。図3は、本実施形態に係るバスバーモジュールの分解斜視図である。
【0022】
図2及び図3に示すように、バスバーモジュール10は、ケース20と、バスバー50と、複数の電線61からなるワイヤハーネス60と、を備えている。
【0023】
ケース20は、例えば、電気絶縁性の合成樹脂等によって一体に成形されており、複数のバスバー収容部21を有している。
【0024】
バスバー収容部21は、複数の単電池3の配列方向に沿って二列に並べられている。バスバー収容部21は、枠状に形成されており、このバスバー収容部21内にバスバー50が収容される。
【0025】
二列のバスバー収容部21の間には、第1電線配索溝部31A及び第2電線配索溝部31Bが設けられている。これらの第1電線配索溝部31A及び第2電線配索溝部31Bは、それぞれバスバー収容部21の列に沿ってケース20の長手方向にわたって形成されている。また、第1電線配索溝部31Aと第2電線配索溝部31Bとの間には、第1電線渡し部33A、第2電線渡し部33B及び第3電線渡し部33Cが設けられている。
【0026】
第1電線渡し部33Aは、ケース20における一端20A近傍に設けられ、第2電線渡し部33Bは、ケース20における中間に設けられ、第3電線渡し部33Cは、ケース20における他端20B近傍に設けられている。図1に示すように、ケース20には、その上方からカバー25が装着される。そして、このカバー25をケース20に装着することにより、第1電線配索溝部31A、第2電線配索溝部31B、第1電線渡し部33A、第2電線渡し部33B及び第3電線渡し部33Cがカバー25によって覆われる。
【0027】
また、ケース20は、電線取出部35を有している。この電線取出部35は、第1電線配索溝部31Aにおける第1電線渡し部33Aと第2電線渡し部33Bとの間に設けられている。この電線取出部35には、その上方から電線押えカバー36が装着可能とされている。
【0028】
図3に示すように、ワイヤハーネス60を構成する複数の電線61は、端部に接続端子62が接続された電圧検出用の電線や、端部にサーミスタ63が接続された温度測定用の電線である。接続端子62は、各バスバー50とともに単電池3の電極5に共締めされ、バスバー50に電気的に接続される。また、サーミスタ63は、電池集合体1の特定の単電池3に接触されて単電池3の温度を測定する。このワイヤハーネス60は、各電線61が電圧監視回路及び温度監視回路を備えた制御回路基板(図示略)に接続される。
【0029】
ワイヤハーネス60の電線61は、第1電線配索溝部31A、第2電線配索溝部31B、第1電線渡し部33A、第2電線渡し部33B及び第3電線渡し部33Cに収容されて配索される。そして、それぞれの電線61は、第1電線配索溝部31Aに設けられた電線取出部35から外部に引き出されて制御回路基板に接続される。
【0030】
本実施形態に係るワイヤハーネス60の電線61は、電線取出部35に対して、ケース20の一端20A側から引き込まれる電線群61Aと、ケース20の他端20B側から引き込まれる電線群61Bとに分けられている。
【0031】
第1電線配索溝部31Aにおけるケース20の一端20A側から電線取出部35へ引き込まれる電線群61Aは、第2電線配索溝部31Bに収容されて配索される一部が、電線取出部35よりもケース20の他端20B側まで引き回されている。そして、電線群61Aは、第2電線配索溝部31B及び第1電線渡し部33Aに通され、ケース20の一端20A側から第1電線配索溝部31Aへ引き込まれて電線取出部35へ導かれる。
【0032】
第1電線配索溝部31Aにおけるケース20の他端20B側から電線取出部35へ引き込まれる電線群61Bは、電線取出部35よりもケース20の他端20B側まで引き回されている。また、第2電線配索溝部31Bに収容されて配索される電線群61Bの一部は、電線取出部35よりもケース20の他端側に設けられた第2電線渡し部33B及び第3電線渡し部33Cに通されてから第1電線配索溝部31Aへ引き込まれている。そして、電線群61Bは、第1電線配索溝部31Aでまとめられて電線取出部35へ導かれる。
【0033】
図4は、ケースに設けられた電線取出部の斜視図である。図5は、電線取出部を示す図であって、図5の(a)は平面図、図5の(b)は、図5の(a)におけるA-A断面図である。
【0034】
図4図5の(A)及び図5の(B)に示すように、電線取出部35には、電線押えカバー36が装着される。これにより、電線取出部35は、その上部が電線押えカバー36によって覆われる。そして、この電線押えカバー36を電線取出部35に装着すると、電線取出部35には、ケース20の他端20B側に向かって開口する電線導出口38が形成される。また、電線押えカバー36は、電線導出口38へ向かって次第に上方へ傾斜するガイド部39を有している。
【0035】
この第1電線配索溝部31Aの電線取出部35には、ケース20の一端20A側から電線群61Aが引き込まれるとともに、ケース20の他端20B側から電線群61Bが引き込まれる。
【0036】
そして、電線取出部35では、ケース20の他端20B側からの電線群61Bが折り返され、ケース20の一端20A側からの電線群61Aが、折り返された電線群61Bの折り返し部分に重ねられる。そして、これらの電線群61A,61Bは、電線押えカバー36を電線取出部35に装着することで形成される電線導出口38からまとめて引き出される(図5の(b)参照)。
【0037】
ところで、電線取出部35よりもケース20の他端20B側で第2電線配索溝部31Bに配索される全ての電線61を、電線取出部35よりもケース20の他端20Bの第2電線渡し部33B及び第3電線渡し部33Cへ通して第1電線配索溝部31Aへ導くように配索することが考えられる。しかし、この場合、第1電線配索溝部31Aでは、ケース20の他端20B側から電線取出部35へ引き込まれる電線61の本数が多くなってしまう。つまり、電線取出部35において、折り返して電線導出口38からケース20の他端20B側へ引き出す電線61の本数が多くなってしまう。すると、電線取出部35では、上下に重ね合わされる電線61が嵩張ってしまう。
【0038】
本実施形態に係るバスバーモジュール10によれば、電線取出部35よりもケース20の他端20B側において第2電線配索溝部31Bに配索される電線群61Aが、ケース20の一端20A側の第1電線渡し部33Aに通されてから第1電線配索溝部31Aに導かれて電線取出部35から引き出される。これにより、電線取出部35において、ケース20の他端20B側から引き込まれる電線群61Bの本数を削減できる。つまり、電線取出部35では、ケース20の他端20B側から引き込まれてケース20の他端20B側へ折り返して引き出す電線群61Bの本数を削減できる。したがって、電線取出部35における電線61の嵩張りを抑えることができ、低背化を図ることができる。
【0039】
なお、ケース20は、電線取出部35よりも一端20A側に第1電線渡し部33Aだけを備えているので、電線群61Aの配索経路が限定されることとなる。したがって、ケース20へのワイヤハーネス60の配索作業を行う際に、電線群61Aの誤配索を抑えつつ、電線群61A,61Bを円滑に配索することができる。
【0040】
また、本実施形態に係るバスバーモジュール10によれば、電線取出部35には、電線61を保持するとともに、ケース20の他端20B側に開口されて電線61が引き出される電線導出口38を形成する電線押えカバー36が装着される。したがって、電線取出部35に電線押えカバー36を装着することにより、複数本の電線61を電線取出部35で保持し、これらの電線61を電線導出口38から円滑に導出させることができる。
【0041】
しかも、電線押えカバー36は、ケース20の一端20A側から電線取出部35に引き込まれる電線群61Aを電線導出口38へ案内するガイド部39を有している。これにより、電線取出部35に電線押えカバー36を装着することにより、第1電線配索溝部31Aに収容されてケース20の一端20A側から電線取出部35へ引き込まれる電線群61Aをガイド部39によって電線導出口38へ案内し、電線導出口38から円滑に導出させることができる。
【0042】
尚、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
【0043】
ここで、上述した本発明に係るバスバーモジュールの実施形態の特徴をそれぞれ以下[1]~[3]に簡潔に纏めて列記する。
[1] 複数の単電池(3)で構成された電池集合体(1)に組付けられるケース(20)と、前記ケース(20)に支持されて前記電池集合体(1)の前記単電池(3)の電極(5)に電気的に接続されるバスバー(50)と、前記ケース(20)に配索される複数の電線(61)と、を備えたバスバーモジュール(10)であって、
前記ケース(20)は、
一端(20A)から他端(20B)にわたって並列に設けられて前記電線(61)が収容される第1電線配索溝部(31A)及び第2電線配索溝部(31B)と、
前記第1電線配索溝部(31A)と前記第2電線配索溝部(31B)とに架け渡されて前記電線(61)が通される複数の電線渡し部(第1電線渡し部33A,第2電線渡し部33B,第3電線渡し部33C)と、
前記ケース(20)の中間における前記第1電線配索溝部(31A)に設けられて前記電線(61)が前記ケース(20)の他端(20B)へ向かって引き出される電線取出部(35)と、
を備え、
前記第2電線配索溝部(31B)に収容される前記電線(61)の少なくとも一部(電線群61A)は、前記電線取出部(35)よりも前記ケース(20)の他端(20B)側から前記電線取出部(35)よりも前記ケース(20)の一端(20A)側の前記電線渡し部(第1電線渡し部33A)に通されてから前記第1電線配索溝部(31A)に導かれて前記電線取出部(35)から引き出される、ことを特徴とするバスバーモジュール。
[2] 前記電線取出部(35)には、前記電線(61)を保持するとともに、前記ケース(20)の他端(20B)側に開口されて前記電線(61)が引き出される電線導出口(38)を形成する電線押えカバー(36)が装着される、ことを特徴とする[1]に記載のバスバーモジュール。
[3] 前記電線押えカバー(36)は、前記ケース(20)の一端(20A)側から前記電線取出部(35)に引き込まれる前記電線(61A)を前記電線導出口(38)へ案内するガイド部(39)を有する、ことを特徴とする[2]に記載のバスバーモジュール。
【符号の説明】
【0044】
1:電池集合体
3:単電池
5:電極
10:バスバーモジュール
20:ケース
20A:一端
20B:他端
31A:第1電線配索溝部
31B:第2電線配索溝部
33A:第1電線渡し部(電線渡し部)
33B:第2電線渡し部(電線渡し部)
33C:第3電線渡し部(電線渡し部)
35:電線取出部
36:電線押えカバー
38:電線導出口
39:ガイド部
50:バスバー
60:ワイヤハーネス
61:電線
61A:電線群
61B:電線群
図1
図2
図3
図4
図5
図6