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特許7157149ダンネージ変換機用の動力式出口シュート
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-11
(45)【発行日】2022-10-19
(54)【発明の名称】ダンネージ変換機用の動力式出口シュート
(51)【国際特許分類】
   B31D 5/00 20170101AFI20221012BHJP
   B31F 1/20 20060101ALI20221012BHJP
   B65H 29/52 20060101ALI20221012BHJP
   B65H 29/12 20060101ALI20221012BHJP
【FI】
B31D5/00
B31F1/20
B65H29/52
B65H29/12
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2020518787
(86)(22)【出願日】2018-09-28
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-12-10
(86)【国際出願番号】 US2018053282
(87)【国際公開番号】W WO2019070511
(87)【国際公開日】2019-04-11
【審査請求日】2020-10-30
(31)【優先権主張番号】62/567,206
(32)【優先日】2017-10-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】513206315
【氏名又は名称】ランパク コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】デマース レイモンド ピー.エム.
【審査官】種子島 貴裕
(56)【参考文献】
【文献】特表平10-507134(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第00903219(EP,A2)
【文献】米国特許出願公開第2016/0060014(US,A1)
【文献】特開2013-067428(JP,A)
【文献】特開2003-118017(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B31D 5/00
B31F 1/20
B65H 29/52
B65H 29/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ダンネージ変換機であって、
ストック材を、該ストック材より低密度のダンネージの帯に成形するための成形アセンブリと、前記成形アセンブリの下流にある送給アセンブリであって、前記成形アセンブリを通過させるようにストック材を引っ張る少なくとも1つの回転要素を有する送給アセンブリと、を有する変換アセンブリと、
前記変換アセンブリの下流にある切断アセンブリであって、前記変換アセンブリによって生成された前記ダンネージの帯から個別の長さのダンネージ製品を切断する切断アセンブリと、
前記切断アセンブリの下流にある出口シュートであって、前記切断アセンブリからダンネージ製品を受け入れるように構成された出口シュートと、
を備え、
前記出口シュートは、通路が中を貫くハウジングを備え、前記通路は、入口端に入口を有するとともに、前記入口端から離れた出口端に出口を有し、前記通路は、前記入口から前記出口まで下流方向に延在し、
前記出口シュートは、前記通路の下面を規定する下部ガイド面を備え、前記下部ガイド面は、前記入口の方に向かって上流端を有するとともに、前記出口の方に向かって下流端を有し、前記上流端が前記通路の中心線から離れている距離は、前記下流端が前記通路の前記中心線から離れている距離より大きく、それにより、前記通路の断面が前記入口から前記出口に向かって小さくなるような傾斜面が提供され、
前記下部ガイド面は、下部コンベヤベルトによって規定され、
上部ガイド面をさらに備え、
前記上部ガイド面は前記通路の上面を規定し、前記下部ガイド面とは離れており非平行であり、前記上部ガイド面は、前記入口の方に向かって上流端を有するとともに、前記出口の方に向かって下流端を有し、前記上流端が前記通路の中心線から離れている距離は、前記下流端が前記通路の前記中心線から離れている距離より大きく、それにより傾斜面が提供され、
前記上部ガイド面と前記下部ガイド面とは、それらの間隔が前記出口の付近で最小になるように収束し、
前記上部ガイド面は、上部コンベヤベルトによって規定される、
ダンネージ変換機。
【請求項2】
前記下部ガイド面は、前記出口に向けて前記下部ガイド面を移動させるように駆動される少なくとも1つの回転要素を備える、
請求項1に記載のダンネージ変換機。
【請求項3】
前記少なくとも1つの回転要素のうちの少なくとも1つを駆動するように構成された動力源をさらに備える、
請求項2に記載のダンネージ変換機。
【請求項4】
前記上部及び下部ガイド面のそれぞれは、少なくとも2つの回転部材を備える、
請求項1~3の何れか一項に記載のダンネージ変換機。
【請求項5】
前記出口付近で、前記上部及び下部ガイド面は最も互いに接近し、20mm離れている、
請求項1~4の何れか一項に記載のダンネージ変換機。
【請求項6】
前記上部及び下部ガイド面は弾性を有する、
請求項1~5の何れか一項に記載のダンネージ変換機。
【請求項7】
前記上部及び下部ガイド面の下流端は固定された位置にある、
請求項1~6の何れか一項に記載のダンネージ変換機。
【請求項8】
前記上部及び下部ガイド面の間隔が最も狭い箇所から前記シュートの前記入力端までの距離は、少なくとも140mmである、
請求項1~7の何れか一項に記載のダンネージ変換機。
【請求項9】
前記下部ガイド面は、前記下部ガイド面の前記上流端から前記下部ガイド面の前記下流端まで連続面を提供するように構成されたコンベヤベルトである、
請求項1~の何れか一項に記載のダンネージ変換機。
【請求項10】
出口シュートは、前記出口シュートを貫く前記通路の対向する側面を規定する、左右の側壁を有するハウジングを備える、
請求項1~の何れか一項に記載のダンネージ変換機。
【請求項11】
ストック材をより低密度のダンネージ製品に変換するダンネージ変換機のための出口シュートであって、
通路が中を貫くハウジングであって、前記通路は、入口端に入口を有するとともに、前記入口端から離れた出口端に出口を有し、前記通路は、前記入口から前記出口まで下流方向に延在する、ハウジングと、
前記通路の下面を規定するように配置された下部コンベヤベルトであって、前記下部コンベヤベルトは、前記入口の方に向かって上流端を有するとともに、前記出口の方に向かって下流端を有し、前記上流端は、前記下流端が前記通路の中心線から離れているよりもさらに前記通路の前記中心線から離れており、それにより、前記通路の断面が前記入口から前記出口に向かって小さくなるような傾斜面が提供されている、下部コンベヤベルトと、
前記通路の上面を規定するように配置された上部コンベヤベルトであって、前記上部コンベヤベルトは、前記入口の方に向かって上流端を有するとともに、前記出口の方に向かって下流端を有し、前記上流端は、前記下流端が前記通路の中心線から離れているよりもさらに前記通路の前記中心線から離れており、それにより、前記通路の断面が前記入口から前記出口に向かって小さくなるような傾斜面が提供されている、上部コンベヤベルトと、
を備える出口シュート。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
[発明の分野]
本発明は、概して、ストック材を、梱包に役立つダンネージ製品へと変換する機械のための動力式出口シュート、及びそのような出口シュートを備えるダンネージ変換機に関する。
[背景]
物品をある場所から別の場所へ輸送する過程において、典型的には、保護梱包材が輸送ケース又はボックスの内部に入れられ、隙間を埋めたり、物品に対する輸送中の衝撃を緩和したりする。従来の保護梱包材としては、プラスチック製発泡ピーナッツ、プラスチック製気泡包装材等がある。
【0002】
紙製の保護梱包材は、従来のプラスチック製梱包材の代替品として非常に普及している。紙は生分解可能であるとともにリサイクル可能であり、再生可能な資源から作られているため、良識のある産業にとって、環境に責任の持てる選択肢となっている。さらに、紙製の保護ダンネージ材は、その清潔で埃の無い表面において静電気が蓄積しにくいため、粒子の影響を受けやすい商品での使用に特に有利である。
【0003】
シート形状の紙を保護梱包材として使用することも可能であろうが、梱包会社は、紙のシートを比較的低密度のダンネージ製品に変換することをしばしば好む。そのような変換は、例えば同一出願人による米国特許第4,968,291号及び第5,123,889号に開示されているような、ダンネージ変換機によって達成され得る。ダンネージ変換機は、典型的には、紙などのシートストック材を、元のストック材よりも低密度のダンネージの帯に変換する。梱包用途で使用するために、その帯から所望の長さのダンネージ製品が切断又は裁断される。
[概要]
本発明は、ダンネージ変換機用の改良された出口、及びそのような出口シュートを備えるダンネージ変換機を提供する。出口シュートは、ダンネージが移動する経路の長さを延長して、シュートの出口を変換機の作動要素から離れさせる。また、狭い出口を提供することで、出口の内部に異物が挿入されることを抑止するとともに、出口に向けてダンネージ製品を能動的に駆動する。したがって、出口シュートは、出シュートよりも短いダンネージを含む、様々な長さのダンネージを小出しに提供するのに好適であり得る。
【0004】
より具体的には、本発明は、以下の特徴を備えるダンネージ変換機を提供し得る。特徴とはすなわち、(a)変換アセンブリであって、(i)ストック材を比較的低密度のダンネージの帯に成形するための成形アセンブリと、(ii)上記成形アセンブリの下流にある送給アセンブリであって、上記成形アセンブリを通過させるようにストック材を引っ張る少なくとも1つの回転要素を有する送給アセンブリと、を有する変換アセンブリ、(b)上記変換アセンブリの下流にある切断アセンブリであって、上記変換アセンブリによって生成された上記ダンネージの帯から個別の長さのダンネージ製品を切断する切断アセンブリ、及び(c)上記切断アセンブリの下流にある出シュートであって、上記切断アセンブリからダンネージ製品を受け入れるように構成された出シュート、である。上記出シュートは、通路が中を貫くハウジングを備え、上記通路は、入口端に入口を有するとともに、上記入口端から離れた出口端に出口を有する。上記通路は、上記入口から上記出口まで下流方向に延在する。上記出シュートは、上記通路の下面を規定する下部ガイド面を備え、上記下部ガイド面は、上記入口の方に向かって上流端を有するとともに、上記出口の方に向かって下流端を有し、上記上流端が上記通路の中心線から離れている距離は、上記下流端が上記通路の上記中心線から離れている距離より大きく、それにより、上記通路の断面が上記入口端から上記出口端に向かって小さくなるような傾斜面が提供される。
【0005】
上記下部ガイド面は、上記出口に向けて上記下部ガイド面を移動させるように駆動される少なくとも1つの回転要素を備えてもよい。
【0006】
上記ダンネージ変換機は、上記少なくとも1つの回転要素のうちの少なくとも1つを駆動するように構成された動力源をさらに備えてもよい。
【0007】
上記下部ガイド面は、コンベヤベルトによって規定されてもよい。
【0008】
上記ダンネージ変換機は、上記通路の上面を規定する、上記下部ガイド面とは離れており非平行である、上部ガイド面をさらに備えてもよい。上記上部ガイド面は、上記入口の方に向かって上流端を有するとともに上記出口の方に向かって下流端を有してもよく、上記上流端が上記通路の中心線から離れている距離は、上記下流端が上記通路の上記中心線から離れている距離より大きくてもよく、それにより傾斜面が提供されてもよい。結果として、上記上部ガイド面と上記下部ガイド面とは、それらの間隔が上記出口の付近で最小になるように収束してもよい。
【0009】
上記上部ガイド面は、コンベヤベルトによって規定されてもよい。
【0010】
上記上部及び下部ガイド面のそれぞれは、少なくとも2つの回転部材を備えてもよい。
【0011】
上記出口付近で、上記上部及び下部ガイド面は互いに最も接近していてもよく、20mm離れていてもよい。
【0012】
上記上部及び下部ガイド面は弾性を有してもよい。
【0013】
上記上部及び下部ガイド面の下流端は固定された位置にあってもよい。
【0014】
上記上部及び下部ガイドの間隔が最も狭い箇所から上記シュートの上記入力端までの距離は、少なくとも140mmであってもよい。
【0015】
上記下部ガイドは、上記下部ガイドの上記上流端から上記下部ガイドの上記下流端まで連続面を提供するように構成されたコンベヤベルトであってもよい。
【0016】
上記ハウジングは、上記出シュートを貫く上記通路の対向する側面を規定する、左右の側壁を有してもよい。
【0017】
本発明はまた、ストック材をより低密度のダンネージ製品に変換するダンネージ変換機のための出シュートを提供し得て、上記出シュートは、(a)通路が中を貫くハウジングであって、上記通路は、入口端に入口を有するとともに、上記入口端から離れた出口端に出口を有し、上記通路は、上記入口から上記出口まで下流方向に延在する、ハウジングと、(b)上記通路の下面を規定するように配置された下部コンベヤベルトと、を備える。上記コンベヤベルトは、上記入口の方に向かって上流端を有するとともに上記出口の方に向かって下流端を有してもよく、上記上流端は、上記下流端が上記通路の中心線から離れているよりもさらに上記通路の上記中心線から離れていてもよく、それにより、上記通路の断面が上記入口端から上記出口端に向かって小さくなるような傾斜面が提供されてもよい。
【0018】
本発明のこれら及びその他の特徴を、以下の説明及び付随する図面において詳細に記述する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】従来技術のダンネージ変換機の断面立面図である。
図2】本発明が提供するダンネージ変換機の斜視図である。
図3図2のダンネージ変換機の正面立面図である。
図4図2のダンネージ変換機の拡大正面図である。
図5】ハウジングの一部を説明のために取り除いた、図1のダンネージ変換機の拡大斜視図である。
図6図2のダンネージ変換機の一部を示す拡大断面立面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
[詳細な説明]
これらの図面を参照すると、図1は、従来技術のダンネージ変換機10を示しており、それは、ダンネージコンバータ、変換機、又は単に機械とも称される。変換機10は上流端12と下流端14とを有し、それらは下流方向16を規定し、下流方向16に沿って、シートストック材は上流端12から下流端14まで変換機10を通り抜け移動する。(ここでいう「上流」及び「下流」という用語は、ストック材がダンネージ変換機10を通過する方向の特性である。)上流方向(図示せず)は、下流方向16の逆である。
【0021】
シートストック材(図示せず)は、上流端12に供給される。シートストック材は、典型的には筒型のロール又は矩形の連続の折り畳み式スタックの何れかである供給物から供給され得る。上流端12から、シートストック材は、典型的には成形アセンブリ22を備える変換アセンブリ20を通って移動する。成形アセンブリ22は、シート材を、密度を下げて嵩増しした形状、すなわち、元のシート材より低密度の形状に成形する。結果として得られるダンネージの帯は、続いて成形アセンブリ22から下流に移動し、送給アセンブリ24を通過する。送給アセンブリ24は、成形アセンブリ22を通過させるようにシート材を引っ張る。送給アセンブリ24は、成形アセンブリ22を通過させるようにストック材を引っ張る、少なくとも1つの回転要素を典型的には有する。また、送給アセンブリ24は、シート材を幅の狭い帯状領域に沿って例えば印圧加工又は穿孔することによって、シートストック材の形状を固定するものとしてもよく、それにより、ダンネージの帯がその形状を維持するものとしてもよい。変換アセンブリ20以降、変換アセンブリ20の下流にある切断アセンブリ26において、ダンネージの帯から個別のダンネージ製品が裁断又は切断され、分離される。切断アセンブリ26以降、ダンネージ製品は出口30から小出しに提供される。出シュートが備えられる場合もあるが、それは、概して動力源を備えない比較的短いものである。
【0022】
図2図6は、例示的なダンネージ変換機40を図示する。図示されたダンネージ変換機40は、シート材をダンネージの帯に変換する変換アセンブリ42と、ダンネージの帯から個別のダンネージ製品を分離する切断アセンブリ44とを備え、図1に示された変換機10における、対応する変換アセンブリ20および切断アセンブリ26とそれぞれ同様又は同一である。本発明が提供するダンネージ変換機40は、切断アセンブリ44の下流に出シュート46も有し、出シュート46は、切断アセンブリ44からダンネージ製品を受け入れるように構成される。
【0023】
シュート46は、本質的には、通路50が中を貫く筒状のハウジング48である。ハウジング48は、概して矩形の断面を有する。ハウジング48は断面が一定であってもよく、あるいは、ハウジング48は下流方向に収束してもよい。通路50は、入口端に入口52を有するとともに、入口52から離れて下流にある出口端に出口54を有し、入口52は、変換アセンブリ42からダンネージの帯を受け入れるように開放している。通路50は、入口52から出口54まで下流方向に延在する。出シュート46は、通路50の下面を規定する下部ガイド面60と、通路50の上面を規定する上部ガイド面62とをさらに備える。横方向に離れたハウジング48の左右の側壁64は、出シュート46を貫く通路50の対向する側面を規定する。
【0024】
下部ガイド面60は、入口52の方に向かって上流端を有するとともに、出口54の方に向かって下流端を有し、上流端が通路50の中心線66から離れている距離は、下流端が通路50の中心線66から離れている距離より大きく、それにより、通路50の断面が入口端から出口端に向かって(下流方向に)小さくなるような傾斜面が提供されている。
【0025】
同様に、図示された上部ガイド面62は、入口52の方に向かって上流端を有するとともに、出口54の方に向かって下流端を有し、上流端が通路50の中心線66から離れている距離は、下流端が通路50の中心線66から離れている距離より大きく、それにより傾斜面が提供されている。その結果、上部ガイド面62と下部ガイド面60とは、それらの間隔が出口54の付近で最小になるように収束する。上部ガイド面62と下部ガイド面60との間の最も近接した例示的な最小間隔は、20mm以下である。
【0026】
本発明が提供する出口シュート46はまた駆動要素70を備え、駆動要素70は回転することで、ダンネージ製品を出シュート46の出口54に向けて、またその外へと前進させる。図示された実施形態では、下部ガイド面60及び上部ガイド面62は、コンベヤベルトによって形成されている。各コンベヤベルトは、上流回転要素と下流回転要素の間に延在し、そのうちの一方、図示された実施形態では上流回転要素は、コンベヤベルトの対向面を下流方向に前進させるように駆動される。これらの上流及び下流回転要素は、回転要素を含み、図示された実施形態では、下流回転要素は遊転ローラであり、上流回転要素は、ハウジング48の側壁64を貫通して延在する駆動シャフトに接続され、また、各駆動シャフトをモータ72、又は、回転要素70を駆動するように構成された他の動力源に連結する、チェーンドライブ及びスプロケットを介して駆動される。上部ガイド面62及び下部ガイド面60の両方は、典型的には、同じ速度で駆動される。
【0027】
下部ガイド面60及び上部ガイド面62は、したがって、ダンネージ製品を通路50を通して出口54の外に向けて駆動するために協働する、一対の非平行傾斜コンベヤベルトの一部である。コンベヤベルトは、連続的な側面を提供してもよく、あるいは、横方向に離れた複数の個別のコンベヤベルトで構成されていてもよい。コンベヤベルトは、ダンネージ製品を出シュート46の下流端にある出口54に向けて押し進めるために、一般的に、ダンネージ製品との間に十分な摩擦を生じさせる十分に粗い表面を有する。
【0028】
上記構成では、出シュート46の長さ、並びにダンネージ製品が切断アセンブリ44及び変換アセンブリ42から出口54まで移動しなければならない距離は大きくなり得る一方で、より短いダンネージ製品を出口54まで移動させる手段をなお提供している。出口54から切断アセンブリ44又は変換アセンブリ42までの距離は、典型的には、少なくとも140mmであり、200mmを超えてもよい。
【0029】
下部ガイド面60及び上部ガイド面62の下流端は、典型的には、固定されており、ダンネージ製品が下部ガイド面60及び上部ガイド面62の下流端の間を通過する際に、その間隔において一時的にダンネージ製品を圧縮し得る。ダンネージ製品は、典型的には、そのような一時的圧縮がダンネージ製品の梱包材としての性能に実質的にほとんどあるいは全く影響を及ぼさないほどの十分な弾性を有する。
【0030】
あるいは、下部ガイド面60及び上部ガイド面62は、出シュート46を通して通路50の上部および下部を規定するように配列された一連の従動ローラによって形成されてもよい。これらのローラは、全てが駆動されるように連結されてもよいし、あるいは、一部のローラが駆動されるように連結されてもよい。上部ガイド面62は、任意に、下部ガイド面60の下流端に対向するとともにそこから離れた1つのローラによって形成されてもよい。
【0031】
機械40の作動中、変換アセンブリ42は、ストック材を下流に引っ張り、ストック材を比較的低密度のダンネージの帯に成形する。ダンネージの帯が変換アセンブリ42から下流へと続いていく際に、切断アセンブリ44は、ダンネージの帯から個別の長さのダンネージ製品を分離する。ダンネージの帯の前端は、ダンネージ製品がその帯から切断される前に、出シュート46の中へと延在してもよく、その後、切断されたダンネージ製品は、出シュート46を通って下流へと続く。出シュート46はダンネージ製品を出口54の外へと駆動し、作業者がそれを収集する。
【0032】
作動中、ダンネージの帯の前端は、切断アセンブリを過ぎて延在する。ダンネージの帯の形成に用いられるストック材の剛性によっては、帯の端部は、下部ガイド面60に接触するまで重力によって下方へ引かれ得る。下部ガイド面60が駆動され、単独で、あるいは上部ガイド面62と協働して、ダンネージの帯の前端を出口54に向けて押し進める。ダンネージの帯が下流へと続いていくにつれて、収束する上部ガイド面62および下部ガイド面60の両方との係合がますます起こりやすくなる。下部ガイド面60及び上部ガイド面62の下流端において、出口54付近で、下部ガイド面60及び上部ガイド面62の下流端は間隔が狭くなり、その結果、上部ガイド面62の下流端と下部ガイド面60の下流端との間をダンネージの帯又はダンネージ製品が移動する際に、一時的にそれを圧縮してもよい。
【0033】
切断アセンブリ44の作動中、典型的には、変換アセンブリ42は停止し、それによりダンネージの帯は下流への移動を停止する。上部ガイド面62及び下部ガイド面60は、切断アセンブリ44の作動中、作動を継続してもよいし、あるいは停止してもよい。ひとたび切断アセンブリ44がダンネージの帯から個別の長さのダンネージ製品を切断すると、上部ガイド面62及び下部ガイド面60は、協働してダンネージ製品を出口54の外まで前進させ続け得る。出シュート46の上流端にある入口52は、典型的には、切断アセンブリ44の出口側に隣接し、ダンネージの帯が非常に柔軟であったり、出口シュート46より長さが短かったりする場合であっても、ダンネージの帯の前端を受け入れるように開口している。
【0034】
図5に示されるように、下部ガイド面60及び上部ガイド面62は、駆動シャフトを、出口シュート46の側壁64のうちの一方を貫通するように延在させてスプロケットと接続することで、モータ72と接続されて駆動されてもよい。スプロケットは、チェーンを介してモータ72に接続されることによって動力が供給される。チェーンは、スプロケットの歯と噛み合う。変換アセンブリ42、切断アセンブリ44、下部ガイド面60及び上部ガイド面62、又はそれらの組み合わせの駆動要素に動力を供給するために、共通のモータ72を使用してもよい。その結果、変換アセンブリ42がダンネージの帯を生成しているとき、下部ガイド面及び上部ガイド面も前進して、ダンネージの帯及び切断された個別のダンネージ製品を出シュート46を通して出口54へと押し進め得る。なお、切断アセンブリ44が、出シュート46よりもかなり短いダンネージ製品であっても前進させて小出しに提供する役割も果たしながら、ダンネージの帯からダンネージ製品を切断するように作動する間、下部ガイド面60及び上部ガイド面62の傾斜特性によって、ダンネージの帯は過剰な摩擦を受けない。
【0035】
シュート46は、開放することにより下部ガイド面60と上部ガイド面62とを分離させ、出口シュート46を介したアクセスが容易になるような態様で、開放可能であってもよい。
【0036】
シュート46は、図面に示されるタイプのダンネージ変換機40、又は別のタイプのダンネージ機とともに同等に使用され得る一方で、出シュート46は、ここに図示又は記述されていない他のダンネージ変換機において使用されてもよい。
【0037】
本発明は、ストック材をより低密度のダンネージ製品に変換するダンネージ変換機40のための出シュート46も提供し得る。上述したように、出シュート46は、(a)中を貫く通路50を有するハウジング48であって、通路50は、入口端に入口52を有するとともに、入口52から離れた出口端に出口54を有し、通路は、入口52から出口54まで下流方向に延在する、ハウジング48と、(b)通路50の下面を規定するように配置された、下部ガイド面60を規定する下部コンベヤベルトと、を備え得る。下部コンベヤベルトは、入口52の方に向かう上流端を有するとともに出口54の方に向かう下流端を有し得る。上流端は、下流端が通路50の中心線66から離れているよりもさらに通路50の中心線66から離れていてよく、それにより、通路50の断面が入口52から出口54に向かって小さくなるような傾斜面が提供されている。
【0038】
要するに、本発明はダンネージ変換機40を提供し、ダンネージ変換機40は、ストック材をより低密度のダンネージ製品に変換し、出口シュート46を備え、出口シュート46は、中を貫く通路50を有するハウジング48を有し、通路50は、入口端にある入口52から下って、入口52から離れた出口端にある出口54に至る。出シュート46は、通路50の下面を規定する下部ガイド面60を備える。下部ガイド面60は、入口52の方に向かって上流端を有するとともに、出口54の方に向かって下流端を有する。下部ガイド面60の上流端が通路50の中心線66から離れている距離は、下流端が通路50の中心線66から離れている距離より大きく、それにより、通路50の断面が入口52から出口54に向かって小さくなるような傾斜面が提供されている。
【0039】
本発明を特定の実施形態に関して図示及び記述してきたが、本明細書を読み理解した結果、他の当業者が同等の変更及び修正に思い至ることもあろう。本発明は、そのような同等の変更及び修正を全て包含し、後に続く特許請求の範囲によってのみ限定される。さらに、以下の請求項における全てのミーンズ・プラス・ファンクション要素、又はステップ・プラス・ファンクション要素の、対応する構造、材料、作用、及び同等物は、具体的にクレームされているように、他のクレームされた要素との組み合わせにより機能を果たすための任意の構造、材料、又は作用を含むことを意図している。
図1
図2
図3
図4
図5
図6