(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-11
(45)【発行日】2022-10-19
(54)【発明の名称】プラスチック構成要素を製造するための方法
(51)【国際特許分類】
B29C 44/00 20060101AFI20221012BHJP
A43B 13/04 20060101ALI20221012BHJP
B29D 35/04 20100101ALI20221012BHJP
B29C 44/44 20060101ALI20221012BHJP
A43B 13/18 20060101ALI20221012BHJP
B29K 101/12 20060101ALN20221012BHJP
B29K 105/04 20060101ALN20221012BHJP
B29L 31/50 20060101ALN20221012BHJP
【FI】
B29C44/00 G
A43B13/04 A ZBP
B29D35/04
B29C44/44
A43B13/18
B29K101:12
B29K105:04
B29L31:50
(21)【出願番号】P 2021025833
(22)【出願日】2021-02-22
(62)【分割の表示】P 2019047194の分割
【原出願日】2016-01-29
【審査請求日】2021-03-01
(31)【優先権主張番号】10 2015 202 013.4
(32)【優先日】2015-02-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(32)【優先日】2016-01-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】510204998
【氏名又は名称】アディダス アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【氏名又は名称】大森 規雄
(74)【代理人】
【識別番号】100114409
【氏名又は名称】古橋 伸茂
(74)【代理人】
【識別番号】100187964
【氏名又は名称】新井 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100104282
【氏名又は名称】鈴木 康仁
(72)【発明者】
【氏名】トル フー ミン リ
(72)【発明者】
【氏名】クリストファー エドワード ホームズ
(72)【発明者】
【氏名】クリストファー ロバートソン
(72)【発明者】
【氏名】マキシミリアン フィリップ クルツ
(72)【発明者】
【氏名】ヴィクター ロマノフ
【審査官】岩本 昌大
(56)【参考文献】
【文献】特表2014-531352(JP,A)
【文献】特開2000-190394(JP,A)
【文献】特開2014-158708(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 35/00-35/18,
44/00-44/60,
67/20-67/24
C08J 9/00-9/42
A43B 1/00-23/30
A43C 1/00-19/00
A43D 1/00-999/00
B29D 35/00-35/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラスチック構成要素を製造するための方法であって、
a.発泡材料の粒子を含む第1の材料で型を充填するステップと、
b.エネルギーを供給することにより前記粒子の表面同士を融着するステップと
を含み、
前記エネルギーは、少なくとも1つの電磁場の形態で前記粒子に供給され、
前記粒子は、前記粒子の表面上のみにエネルギー吸収材料を備え
、
前記エネルギーが、第1の周波数を有する電磁場により前記型の第1の部分領域にて、および第2の周波数を有する電磁場により前記型の第2の部分領域にて、前記粒子に供給され、前記第2の周波数は前記第1の周波数とは異なる、前記方法。
【請求項2】
前記エネルギー吸収材料は、前記第1の材料で型を充填するために使用される送給ライン内において前記粒子に追加される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記粒子は、以下の材料、発泡熱可塑性ポリウレタン(eTPU)、発泡ポリアミド(ePA)、発泡ポリエーテルブロックアミド(ePEBA)、ポリ乳酸(PLA)、ポリエーテルブロックアミド(PEBA)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、熱可塑性ポリエステルエーテルエラストマ(TPEE)の中の1つまたは複数を含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記エネルギー吸収材料は、前記少なくとも1つの電磁場から供給される前記エネルギーを吸収し、それにより前記エネルギー吸収材料は、前記粒子の前記表面同士の融着に寄与する、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記粒子は、前記型を充填する前記ステップの前に前記エネルギー吸収材料を提供される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記エネルギー吸収材料は、水を含む、請求項4または5に記載の方法。
【請求項7】
前記エネルギー吸収材料は、金属を含む、請求項4~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記エネルギーは、300MHz~300GHzのマイクロ波範囲内の放射の形態で供給される、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記エネルギーは、電磁誘導により供給される、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記粒子当たりの前記エネルギー吸収材料の平均量が、前記型内において多様である、請求項2に記載の方法。
【請求項11】
前記型は、第2の材料でさらに充填され、前記第2の材料は、前記少なくとも1つの電磁場により変化されずに留まる、請求項2に記載の方法。
【請求項12】
前記第1の材料および前記型により吸収される合計エネルギー量に対する前記第1の材料により吸収されるエネルギー量の比率が、1.0~0.2の範囲内、1.0~0.5の範囲内、または1.0~0.8の範囲内である、請求項1~
11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記プラスチック構成要素は、スポーツ衣料品用の緩衝要素である、請求項1~
12のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラスチック構成要素、特にスポーツ衣料品用の緩衝要素を製造するための方法と、例えばシューズ用のソールまたはソールの一部などのかかる方法により製造されるプラスチック構成要素と、かかるソールを有するシューズとに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、プラスチック構成要素は、多数の技術分野および日常生活において重要な役割を果たす。例えば、航空宇宙産業および自動車産業が挙げられる。例えばこれらの分野では、プラスチック構成要素は、例えばバンパーなどの衝撃保護要素としての役割を果たし得るか、またはパネル要素、シートシェル、およびアームレストなどを製造するために使用され得る。また、プラスチック構成要素は、包装産業においても例えば配達用にデリケートで損傷し易い商品を包装するためなどに使用され得る。
【0003】
これらの例示の適用分野のいずれにおいても、プラスチック構成要素は、可能な限り軽量であるが、同時に十分な弾性を有することが有利となる。特に、衝撃保護または商品の安全なラッピングのために使用されるプラスチック構成要素に関して、プラスチック構成要素はまた、殴打または打撃に対する良好な緩衝特性および吸収特性を有するべきである。この文脈において、例えばStyropor(登録商標)またはStyrodur(登録商標)の商標名でBASFから市販されている例えば発泡ポリスチレンなどの発泡プラスチック材料が、先行技術から知られている。
【0004】
また、発泡プラスチック材料の使用は、例えばスポーツシューズ用のシューソールを製造するためなど、スポーツ衣料品用の緩衝要素の製造にもその用途を見出している。特に、蒸気の形態で熱を供給することにより共に融着する、またはDE102012206094A1およびDE102011108744B1に記載されるように結合剤材料の使用により連結される発泡熱可塑性ポリウレタン(eTPU)粒子の使用が考慮された。eTPUの粒子を使用することは、低重量と、良好な温度安定性と、ランニング中にソールの変形に対して加えられるエネルギーに対する低いヒステリシス損失とをシューソールまたはソールの一部にもたらすために有利であることが判明している。
【0005】
さらに、DE102013002519A1は、例えば液体流または蒸気流を用いて粒子で型を充填することによって、かかる粒子からスポーツ衣料品用の緩衝要素を製造するさらなる可能性を開示している。
【0006】
しかし、先行技術から知られる方法に共通する点は、基材を高品質の寸法的に安定した構成要素へと加工することが、ある特定の厚さまたはある特定の充填密度までのみに限ってしばしば可能となる点、すなわち製造し得る構成要素の可能な形状が限定され得る点である。これは、先行技術から知られる製造方法が、構成要素の内部にも結合剤材料および熱エネルギーを供給することを必要とする点に起因する。液体結合剤材料または熱エネルギーが蒸気により供給されるため、これは、より厚い構成要素については限定的な度合いまでのみ可能となる、および/または欠陥をもたらし得る。なぜならば、結合剤または蒸気により型内に基材が均質に注入されるのを可能にするための「チャネル」または「入口開口」が、構成要素に設けられるからである。さらに、特に蒸気をエネルギー担体として使用する場合には、蒸気内に蓄積されたエネルギーの大部分が、粒子/粒子表面に供給されるのではなく型内で喪失され得ることが不利となる。他方では、これは、型が飽和温度に加熱されるまで長い予熱段階を必要とし得、他方では、型が冷却を遅延させる多量の熱エネルギーを蓄積している場合があることにより、溶融した構成要素の安定化および冷却を遅延させ得る。したがって、この方法は、長引くものとなり、エネルギー効率が非常に低いものとなり得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】DE102012206094A1
【文献】DE102011108744B1
【文献】DE102013002519A1
【文献】EP2862467A1
【文献】EP2865289A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、本発明の基礎をなす目的は、最終構成要素の品質を著しく損なうことなく、時としてより大きな厚さおよびより高い充填密度を有する複雑な形状のプラスチック構成要素の製造を可能にする、プラスチック構成要素、特にスポーツ衣料品用の緩衝要素を製造するための改良された方法を提供することである。さらに、製造労力が低く抑えられ、製造期間および冷却期間が短く抑えられ、さらにこの方法は、可能な限り高いエネルギー効率性のものでありながら、毒性のまたは環境的に危険な物質を用いずに済む。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この目的は、少なくとも部分的には、請求項1に記載の製造方法により解決される。一実施形態では、プラスチック構成要素、特にスポーツ衣料品用の緩衝要素を製造するための方法が提供される。この方法は、発泡材料の粒子を含む第1の材料で型を充填するステップと、エネルギーを供給することにより粒子の表面同士を融着するステップとを含む。このエネルギーは、少なくとも1つの電磁場の形態で供給される。
【0010】
粒子にエネルギーを供給するために1つまたは複数の電磁場を使用することにより、様々な厚さおよび複雑なジオメトリを有するプラスチック構成要素の製造もまた可能になる。なぜならば、このエネルギーの供給は、例えば結合剤または蒸気の導入などのいかなる種類の材料輸送とも組み合わされないからである。少なくとも1つの電磁場が、本質的に均質に粒子を充填された型を透過し、全ての粒子に本質的に一定のエネルギー量を供給するように選択されてもよく、これにより均質かつ一定の粒子表面同士の融着が、プラスチック構成要素全体にわたっておよび構成要素のあらゆる深さにおいて達成される。あるいは、型内に配置された粒子へのエネルギーの供給が、以下でより詳細に説明するように局所的に変化するように、少なくとも1つの電磁場が選択される。このようにすることで、粒子表面同士の融着の性質および度合いが、局所的に影響され得る。特に、プラスチック構成要素の内部の粒子表面同士の融着が、プラスチック構成要素の表面における粒子表面同士の融着とは無関係に制御され得る。
【0011】
型空間内の粒子の密度は、粒子のエネルギー吸収に、およびしたがってその部分のエネルギー吸収に影響を及ぼし得る。粒子の密度を高めることにより、結果として加熱の向上をもたらすことが可能となる。この加熱の向上は、低誘電損率を有する空気に起因する。
したがって、融着プロセスに関与する空気を最小限に抑えることにより、電磁場により与えられるエネルギーの吸収が高まり、したがって粒子同士の融着が向上する。
【0012】
同じ理由により、より高い粒子の圧縮比またはより大きなクラック隙間を有する型もまた、粒子の充填密度が高いことにより結果としてより良好なエネルギー吸収をもたらすこととなる。これは、高い充填密度により粒子表面の加熱の難度が上昇することによってサイクル時間が増大することで知られる先行技術から知られている蒸気箱成形に比べて、特に有利であることを指摘しておく。
【0013】
ここで、あらゆる種類のエネルギー供給は、明瞭化のために、本願内ではその固有の電磁場と言語的に関連付けられる点を明確に述べておく。したがって、「少なくとも1つの電磁場」に関して述べる場合に、これは、「その電磁場」の形態で融着のためにエネルギーを供給する少なくとも1つのエネルギー源が存在することを意味し得る。しかし、複数のエネルギー源が使用されるか、または1つのエネルギー源が異なる周波数を有する放射を放出し得るなどもまた可能であり、そのため、これらの場合には複数の電磁場に(言語的に)言及がなされる。これらの場は、空間内の所与の箇所にて重畳して、空間内のこの箇所に物理的な電磁場を形成する。
【0014】
粒子は、ランダムに配置されてもよい。しかし、粒子または粒子の少なくともいくつかは、相互に整列されてもよく、または型内で他の様式で意図的に配置されてもよい。
【0015】
粒子は、例えば以下の材料、すなわち発泡熱可塑性ポリウレタン(eTPU)、発泡ポリアミド(ePA)、発泡ポリエーテルブロックアミド(ePEBA)、ポリ乳酸(PLA)、ポリエーテルブロックアミド(PEBA)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、熱可塑性ポリエステルエーテルエラストマ(TPEE)の中の1つまたは複数を含んでもよい。
【0016】
発泡粒子を作製するために使用される他の可能なポリマーは、ポリアミド、ポリエステル、ポリエーテルケトン、およびポリオレフィンの中の少なくとも1つから選択されてもよい。ポリアミドは、ホモポリアミド、コポリアミド、ポリエーテルブロックアミド、およびポリフタルアミドの中の少なくとも1つであることが可能である。ポリエーテルケトンは、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、およびポリエーテルケトンケトン(PEKK)の中の少なくとも1つであることが可能である。ポリオレフィンは、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、オレフィンブロック共重合体(OBC)、ポリオレフィンエラストマー(POE)、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリブテン(PB)、およびポリイソブチレン(PIB)の中の少なくとも1つであることが可能である。発泡ポリマー材料は、適切な鎖延長剤を含む。
【0017】
さらに、ポリマーは、ポリオキシメチレン(POM)、ポリ塩化ビニリデン(PVCD)、ポリビニルアルコール(PVAL)、ポリ乳酸(PLA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、テトラフルオロエチレン(FEP)、エチレン-テトラフルオロエチレン(ETFE)、ポリフッ化ビニル(PVF)、パーフルオロアルコキシ(PFA)、および熱可塑性ポリウレタン(TPU)の中の少なくとも1つから選択されてもよい。例えば、ポリマーは、ポリブチレンテレフタレート(PBT)を含み、鎖延長剤は、エポキシ基、ピロメリト酸二無水物、スチレン無水マレイン酸、あるいはそれらの1つまたは複数の組合せ、特に反応性エポキシ基を含むスチレン-アクリル酸塩共重合体を含むポリマー材料から選択される少なくとも1つを含む。
【0018】
さらに、ポリマーは、ポリアミド(PA)またはポリエーテルブロックアミド(PEBA)を含んでもよく、鎖延長剤は、エポキシ基、ピロメリト酸二無水物、スチレン無水マレイン酸、あるいはそれらの1つまたは複数の組合せ、特に反応性エポキシ基を含むスチレン-アクリル酸塩共重合体を含むポリマー材料から選択される少なくとも1つを含む。また、ポリマーは、熱可塑性ポリエステルエーテルエラストマー(TPEE)を含んでもよく、鎖延長剤は、エポキシ基、ピロメリト酸二無水物、スチレン無水マレイン酸、あるいはそれらの1つまたは複数の組合せ、特に反応性エポキシ基を含むスチレン-アクリル酸塩共重合体を含むポリマー材料から選択される少なくとも1つを含む。
【0019】
一般的には、電磁(高周波)放射を十分な程度まで吸収する、すなわち比較的高い誘電損率を有する例えば半結晶性ポリマーなどの任意のポリマー材料が使用されてもよく、それにより、追加の熱伝導媒体は不要となる。さらに、一般的には、ポリマー材料に1つまたは複数の添加物を組み込んで誘電損率を高めることもまた可能である。
【0020】
上述の材料の中の1つまたは複数による粒子を含むプラスチック構成要素は、非常に優れた緩衝特性ならびに優れた弾性およびエネルギー還元を特徴とし、また同時に非常に軽量で提供され得る。また、それらの特性は、温度無依存性が高いものであり得る。したがって、本明細書において説明される方法を使用して構成要素へと後に形成され得る異なる発泡粒子の混合物(または領域)を型内で使用することが有利となり得る。
【0021】
さらに、粒子は、少なくとも1つ電磁場により供給されるエネルギーを吸収するエネルギー吸収材料を含むことが可能であり、それによりエネルギー吸収材料は、粒子の表面同士の融着に寄与する。
【0022】
エネルギー吸収材料は、単位時間当たりで電磁場から粒子によって吸収されるエネルギー量を増大させる役割を果たし得る。これは、プラスチック構成要素の製造を加速させ、製造のエネルギー効率をより高め得る。また、以下でさらに詳細に論じられるように、エネルギー吸収材料は、吸収されるエネルギー量におよびしたがって粒子表面が共に融着される度合いに影響を局所的に及ぼすために使用されてもよい。
【0023】
エネルギー吸収材料が粒子の表面にのみ与えられる場合には、エネルギー吸収材料の使用は、電磁場が粒子の内部にエネルギーを顕著には付与せずに透過する一方で、粒子同士がそれらの表面においてのみ共に融着するため、粒子のセル構造およびしたがって弾性特性が内部において本質的に変化されずに留まり得るという利点をさらに有することが可能である。
【0024】
粒子は、型の充填前にエネルギー吸収材料を与えられてもよい。
【0025】
型内への充填前に、粒子は、例えば保管容器内のエネルギー吸収材料内に保管されても、および/またはエネルギー吸収材料と混合されても、エネルギー吸収材料で被覆されても、エネルギー吸収材料に浸漬されても、もしくはエネルギー吸収材料で含侵されてもよい。エネルギー吸収材料は、例えば粒子で型を充填するために使用される送給ライン内の粒子に追加されてもよい。これにより、エネルギー吸収材料の追加投与が可能となり、それにより粒子当たりのエネルギー吸収材料の量が、型の充填中に調節および変更され得る。
【0026】
エネルギー吸収材料は、例えば水を含んでもよい。
【0027】
水は、特に安価であり、環境に優しく、取扱いが容易であり、例えば粒子の表面またはセル構造または外観に望ましくない影響を与え得る望ましくない化学反応を粒子との間で生じないというさらなる利点を有する。
【0028】
また、エネルギー吸収材料は、金属を含むことも可能である。
【0029】
例えば金属粉末の形態の金属は、少なくとも1つの電磁場から特に高いエネルギー量を吸収し得ると同時に、取扱いおよび投与が容易であるため有利となり得る。さらに、金属は、例えば金属光沢を有するプラスチック構成要素を実現するなど、所望に応じてプラスチック構成要素の外観に影響を与える役割も果たし得る。
【0030】
エネルギーは、例えばマイクロ波範囲内の、すなわち300MHz~300GHzの範囲内の周波数を有する放射の形態で供給されてもよい。
【0031】
マイクロ波発生器は、市販されており、比較的少ない労力で本発明の方法を実施するための製造デバイスに実装され得る。さらに、発泡材料の粒子が適切なデバイスにより充填された型の空洞部に対して基本的にマイクロ波放射を集中させることが可能となり得るため、この方法のエネルギー効率が上昇する。さらに、マイクロ波放射の強度および周波数は、各要件に合わせて容易に変更および適合化され得る。
【0032】
また、エネルギーは、高周波範囲内の、すなわち30kHz~300MHzの範囲内の周波数を有する放射の形態で供給されてもよい。
【0033】
高周波発生器もまた市販されており、製造デバイスに容易に実装され得る。さらに、高周波放射もまた、製造デバイスの各部分に集中され、その強度および周波数が、要件に合わせて適合化され得る。
【0034】
さらに、エネルギーは、上述の周波数範囲とは異なる周波数範囲の放射の形態で供給されることが可能である。
【0035】
具体的な一例としては、エネルギーは、赤外(IR)放射の形態で供給されてもよい。紫外(UV)放射の使用もまた考えられ得る。
【0036】
さらに、エネルギーは、電磁誘導により供給されることが可能である。
【0037】
上記の場合、すなわち放射または電磁誘導によるエネルギーの供給のいずれにおいても、構成要素は、蒸気箱成形に比べて追加的な水を本質的に含まない。これにより、製造される構成要素は、さらなる加工ステップへとすぐに進むことが可能となる。例えば、組立て(一般的にはソールまたはスポーツ衣料品の)および/またはアッパーへの装着というさらなる製造ステップが、構成要素の製造に直接的に続き得る(例えば、さらなる製造ステップが赤外溶接および/またはRF融着を伴い得る)。
【0038】
したがって、本明細書において説明されるような製造プロセスは、シューズなどのカスタマイズされたスポーツ衣料品の製造に有利である。特に、スポーツ衣料品は、本明細書において説明されるような製造するための適切な方法を使用して店内にて製造され得る。スポーツ衣料品のカスタマイズ製造のプロセスは、本出願人の欧州特許出願EP2862467A1およびEP2865289A1にさらに詳細に説明されている。
【0039】
電磁誘導は、磁束の時間的変化により電場を生成するものである。したがって、電磁誘導の場合でも、エネルギーは、時間的に変化する電磁場の形態で供給される。電磁誘導は、粒子またはそれらの表面がある特定の導電性を有する材料を含むかまたはその材料で被覆される場合には、特に粒子表面同士を融着させるために使用され得る。次いで、電磁誘導により生成される電場は、この材料に電流を発生させることが可能であり、これにより粒子表面が加熱される。これにより、選択的なおよび局所的に集中させたエネルギー供給が可能となり得る。したがって、粒子の表面における融着度が、プラスチック構成要素の内部に配置された粒子についても非常に正確に影響および制御され得る。
【0040】
マイクロ波範囲の放射、高周波範囲の放射、または電磁誘導のいずれを使用することがより有利であるかは、例えば型がどの材料から作製されるかという問題によって決定されることがある。好ましくは、型が、使用される電磁場から可能な限り最少のエネルギー量を吸収するというオプションが選択される。当然ながら、上述のオプションの組合せを使用することもまた可能である。
【0041】
さらに、より多くのエネルギーが、型の第2の部分領域よりも型の第1の部分領域において粒子に供給されることが可能である。
【0042】
このようにすることで、それぞれの厚さ、剛性、通気性、可撓性、弾性、触感、外観、または他の特徴に関して相互に異なる個々の部分領域が、プラスチック構成要素内に形成され得る。この場合に、場合によっては同一の基材が使用されてもよく、これにより製造が容易になり得る。
【0043】
本出願では、好ましくは、粒子に供給されるエネルギー量は、電磁場から粒子により実際に吸収されるエネルギー量を指す。
【0044】
例えば、エネルギーが、第1の周波数を有する電磁場により型の第1の部分領域にて、および第2の周波数を有する電磁場により型の第2の部分領域にて粒子に供給されることが可能である。ここで、第2の周波数は、第1の周波数とは異なる。
【0045】
例えば、エネルギーは、型の第2の部分領域よりも型の第1の部分領域において、より高い周波数を有する電磁放射によって粒子に供給されてもよい。本明細書において、それぞれ異なる周波数を有する両種類の放射は、例えば単一の放射源から起始してもよく、または2つの周波数の中の一方を有する放射をそれぞれ放出する別個の放射源が使用されてもよい。また、3つ以上の異なる周波数を有する複数の種類の放射への一般化も可能である。
【0046】
さらに、放射の(または種々の種類の放射の)強度が、型の個々の領域において局所的に変化することと、このようにすることで粒子表面同士の融着度が影響され得ることとが可能である。
【0047】
他方で、多様な構成要素厚さ(シューズのミッドソール製造では、多様な構成要素厚さは時として壁部厚さとも呼ばれる)を有するパーツに対する一定のエネルギー印加を可能にするために、工具厚さを多様化することが可能である。例えば、より高い密度の材料はより迅速に加熱し得るため、したがって工具は、より低い密度エリアのエネルギー吸収と釣り合いをとるためにより多くのエネルギーを吸収するように局所的に調節されてもよい。これは、変動的な電磁場を印加することよりも一定の電磁場を印加することがより容易であるため有利となり得る。したがって、材料の密度を多様にすることにより、構成要素の特性は、変動的な電磁場(例えば周波数の変動)を印加することによるものよりもさらに簡単に影響され得る。
【0048】
さらに、粒子当たりのエネルギー吸収材料の平均量が、型内において多様であることが可能である。
【0049】
これは、粒子に供給されるエネルギー量(すなわち粒子によって実際に吸収されるエネルギー量)に局所的に影響を与えるために、電磁場の特性を変化させる上述のオプションと相補的な可能性をもたらす。例えば、型の充填前に、ある一定量の粒子が、種々の量のエネルギー吸収材料と事前混合され、次いで種々の混合物が、所望の融着度に従って型の個々の部分領域に位置決めされることが可能である。あるいは、エネルギー吸収材料は、例えば送給ライン中などにおいて、型の充填中に投与する方法で粒子に追加されてもよく、それにより、型内に充填される粒子のエネルギー吸収材料の含有量が、多様となり得る。
【0050】
型は、少なくとも1つの電磁場によって本質的に変化されずに留まる第2の材料でさらに充填されてもよい。
【0051】
例えば、これは、電磁場が顕著には材料により吸収されることなく透過する材料であってもよい。特に、第2の材料は、エネルギー吸収材料を含まなくてもよい。本質的に変化されないとは、第2の材料が、溶融しないもしくは溶融を開始しない、またはより軟質もしくはより硬質にならないことを意味し得る。
【0052】
また、例えば第2の材料は、発泡材料の粒子、特にeTPU、ePA、ePEBA、PLA、PEBA、PET、PBT、および/またはTPEEの粒子を含んでもよい。他の例は上述済みである。
【0053】
したがって、本発明の製造方法により、例えば強力に融着したおよび/またはより高い剛性のおよび/または空気を通さない部分領域と、緩く組み付けられた粒子を備える部分領域とを備える単一の基材からプラスチック構成要素を製造することが可能となり、それによりプラスチック構成要素は、これらの領域により低い剛性と、しかしながらより高い通気性とを有し得る、などとなる。
【0054】
また、この製造方法は、融着後に粒子発泡構成要素を安定化させるステップを伴い得る。これは、構成要素が所望の部分形状を維持するように、融着後に工具内に構成要素を保持することによって実施され得る。型内の材料の体積がより大きいほど、構成要素を安定化させることがより有利となる。この安定化ステップはまた、構成要素が冷却し、したがって安定化される速度の制御を可能にするために、例えば冷却チャネルなどの手段を含んでもよい。
【0055】
また、この製造方法は、粒子発泡体上にスキンを形成するためにフォイルを使用する追加のステップを伴ってもよい。フォイルは、外部発泡粒子と融着され得る。一例では、これは、TPUであることが可能であるが、極性に関して最も感度の高いPVCなどの、結合のために高い極性を示す他の材料がまた使用されてもよい。
【0056】
第2の材料の粒子は、ランダムに配置されてもよい。あるいは、第2の材料の粒子または粒子の少なくともいくつかが、相互に整列されてもよく、または型内で他の様式で意図的に配置されてもよい。
【0057】
第1の材料および型により吸収される合計エネルギー量に対する、第1の材料により吸収されるエネルギー量の比率は、1.0~0.2の範囲内であってもよく、または1.0~0.5の範囲内であってもよく、またはさらには1.0~0.8の範囲内であってもよい。
【0058】
第2の材料(および場合によってはさらにさらなる材料)が型内に充填される場合には、上記の範囲は、型内の全ての材料により吸収される合計エネルギー量と型により吸収されるエネルギーとの和に対する、第1の材料により吸収されるエネルギー量の比率にも当てはまり得る。
【0059】
複数回にわたり既に述べたように、本発明の製造方法は、粒子表面同士の融着のためにエネルギーが必要とされる領域への選択的なエネルギー供給を可能にし得る。特に、これは、電磁場からの微量のエネルギー量のみを吸収する型を得るために、型に使用される材料の適切な選択をすることによって可能となり得る。一例を挙げると、これにより、製造方法のエネルギー効率がより高くなる。また、これは、型の顕著な加熱を防止するのを助け得るため、それにより冷却プロセスが著しく短縮され得る。また、型の予熱が回避され得る。型内の全ての材料および型自体により吸収される合計エネルギー量に対する、粒子を含む第1の材料により吸収されるエネルギー量の上述の比率は、現実的であることが判明している。
【0060】
しかし、スポーツ用品を製造するための方法は、型の壁部の少なくとも一部を加熱または予熱するステップをさらに含んでもよい。このようにすることで、表面品質が向上し、型表面に対する粒子の良好な充填が達成され得る。これを達成する1つの可能な方法は、型表面の材料よりも高い誘電損失を有し、そのため幾分かの放射を吸収し、したがって材料を溶融させることなく加熱する材料を型表面に塗布することによって達成され得る。この製造ステップを達成する別の方法は、工具(例えばより複雑なチャネルおよびさらに型表面により近いチャネルを可能にさせるレーザ焼結工具)を使用して、工具の周囲に/工具を貫通して流体を送ることによって型の加熱を可能にすることも可能である。この流体は、低い誘電損率を有するべきである。一般的には、構成要素の溶融温度を超える加熱により、構成要素壁部の溶融がもたらされることになり、これは望ましくない(確認されたい!)。材料のガラス転移温度の付近の、その温度の、またはその温度を超える温度にまで型を加熱する場合には、材料の誘電吸収がこの数値を超過するポリマーにおいては劇的に変化する、すなわち高い吸収により加熱がこの温度を超えて急激に上昇することになるため、注意しなければならない点に留意されたい。したがって、いくつかの場合では、材料のガラス転移温度の付近の、その温度の、またはその温度を超える温度にまで型を加熱することは回避されるべきである。
【0061】
当技術で既知の任意の型製造方法が、本明細書において説明される方法で使用するための型の作製に使用されてもよい。
【0062】
例えば、型は、全体または一部にエポキシ樹脂を含んでもよい。他の型材料もまたこの製造方法との組合せで使用され得る。例えば、この製造方法は、PTFE、PE、PEEK、または電磁場の印加時に構造的に安定的な他の材料の型を用意するステップを伴ってもよい。かかる構造的に安定した材料を用意することにより、粒子表面同士を融着するステップが改善され得る。
【0063】
また、エポキシ樹脂の使用により、複雑な3次元ジオメトリを有する型の製造が容易となり得る。さらに、例えば型または型の一部の加熱を回避または軽減し得るように、非導電性のエポキシ樹脂が用いられてもよい。電磁放射に対しても基本的に非吸収性を有するエポキシ樹脂から作製された型または型の一部が用意されてもよい。しかし、上記で論じたように、いくつかの状況では、型の少なくとも一部を加熱する追加のステップが有利である場合がある。
【0064】
本発明のさらなる態様は、本発明の方法の一実施形態により製造されたプラスチック構成要素、特にスポーツ衣料品用の緩衝要素によって提供される。
【0065】
本発明のさらなる態様は、かかる緩衝要素を有するシューズ、特にスポーツシューズに関する。このシューズは、例えばランニングシューズであってもよい。
【0066】
かかるプラスチック構成要素を製造するための本発明の製造方法を使用することにより、製造されるプラスチック構成要素の特性は、製造デバイスの複雑な設定を必要とせずに、選択的にかつ局所的に影響され得る。さらに、この製造は、エネルギー効率が良く、環境に優しく、比較的短い時間で完了され得る。したがって、本発明の製造方法は、他追えば本発明の利用により製造されるソールまたはソールの一部を有するシューズの製造などの大量生産での利用に適し得る。さらに、この方法は、高い度合いまで自動化され得ると共に、種々の種類のプラスチック構成要素が、例えば各プラスチック構成要素のそれぞれの要件に合わせて電磁場の周波数、強度、放射持続時間、焦点合わせ、および他の特性を適合化することなどによって、単一の製造デバイスを用いて製造され得る。
【0067】
本発明の可能な実施形態が、以下の図面を参照として以下の説明においてさらに説明される。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【
図1a】本発明の製造方法の実施形態の概略図である。
【
図1b】本発明の製造方法の実施形態の概略図である。
【
図1c】本発明の製造方法の実施形態の概略図である。
【
図1d】本発明の製造方法の実施形態の概略図である。
【
図1e】本発明の製造方法の実施形態の概略図である。
【
図1f】本発明の製造方法の実施形態の概略図である。
【
図1g】本発明の製造方法の実施形態の概略図である。
【
図1h】本発明の製造方法の実施形態の概略図である。
【
図1i】本発明の製造方法の実施形態の概略図である。
【
図2a】例示の製造方法により製造されたプラスチック構成要素の例を示す図である。
【
図2b】例示の製造方法により製造されたプラスチック構成要素の例を示す図である。
【
図2c】例示の製造方法により製造されたプラスチック構成要素の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0069】
本発明の方法の可能な実施形態が、主にスポーツ衣料品用の緩衝要素、特にシューズ用のソールに関して、以下の詳細な説明において説明される。しかし、本発明は、これらの実施形態に限定されない点を強調しておく。対照的に、本発明は、例えばバンパー、フェンダー、パネル要素、シートシェル、またはアームレストの製造のためなど自動車産業用のプラスチック構成要素、航空宇宙産業用のプラスチック構成要素、包装産業用のプラスチック構成要素、およびスポーツ設備用のプラスチック構成要素などにも使用され得る。
【0070】
さらに、以下では、本発明の実施形態のみが、より詳細に説明され得る点を言及しておく。しかし、これらの具体的な実施形態を参照として説明されるオプションの方法ステップおよび可能な修正形態は、本発明の範囲内において異なる様式で修正されてもまたは相互に組み合わされてもよい点が、ならびに必須ではないと考えられる場合には本方法の各ステップまたはオプションの特徴が省かれてもよい点が、当業者には理解されよう。したがって、冗長を避けるために、以下の詳細な説明にも当てはまる前述の章の説明を参照とする。
【0071】
図1a~
図1iは、プラスチック構成要素を製造するための本発明の方法100の実施形態を示す。これらは、概略図であり、そのため
図1a~
図1iに示す大きさは、方法100の実際の適用における実際の大きさと合致する必要は必ずしもない。むしろ、
図1a~
図1iは、方法100の可能な設計オプションおよび修正形態を含む本発明の範囲と、所与の設定要件に従って方法100を適合化するための別の可能性とを当業者に示す役割を果たす。
【0072】
方法100は、
図1aに示すように、発泡材料の粒子120を含む第1の材料を型110に充填するステップを含む。
【0073】
型110は、例えば相互に対して可動であり得る2つ以上の型パーツ112、113を備えてもよい。型110は、製造されることとなるプラスチック構成要素に対応する形状を有する空洞部115を包囲する。
【0074】
型110または型パーツ112、113は、例えばエポキシ樹脂を含んでもよい。型110または型パーツ112、113の製造にエポキシ樹脂を使用することにより、非常に複雑な3次元ジオメトリを有する空洞部115を備える型110を形成することが可能となる。したがって、複雑な形状のプラスチック構成要素もまた、本発明の製造方法100によって製造され得る。しかし、他の型材料もまた、方法100に関連して使用することが可能である。例えば、方法100は、PTFE、PE、PEEK、または電磁場の印加時に構造的に安定的である他の材料の型110を用意するステップを伴ってもよい。
【0075】
発泡材料の粒子120を含む第1の材料の型110への充填は、例えば型110の空洞部115に入口を介して連結された送給ライン118を介して進められてもよい。また、充填は、複数の送給ラインおよび入口によって進められることも可能である。代替的にまたは追加的に、充填は、型110の可動型パーツ112、113が初めに相互から離れるように移動され、それにより1つまたは複数の開口が型パーツ112、113間に形成され、それらの開口を通じて充填が進められることによって進められてもよい(このオプションは図面には明示されない)。型110の充填の完了後に、可動型パーツ112、113が共に移動され得る、および/または入口が閉じられ得ることにより、空洞部115は、閉鎖された成形チャンバを形成する。
図1bは、発泡材料の粒子120を含む第1の材料で充填された閉鎖された型110を示す。
【0076】
粒子120は、ランダムに配置されてもよい。しかし、粒子120または粒子120の少なくともいくつかは、相互に整列されてもよく、または型110内に別の様式で意図的に配置されてもよい。
【0077】
粒子120は、例えば以下の材料、すなわち発泡熱可塑性ポリウレタン(eTPU)、発泡ポリアミド(ePA)、および/または発泡ポリエーテルブロックアミド(ePEBA)の中の1つまたは複数を含んでもよい。使用し得る他の材料には、PLA、PEBA、PET、PBT、およびTPEEが含まれる。第1の材料は、1種類の粒子120のみを含んでもよい。しかし、型110に充填される第1の材料は、異なる種類の粒子120の混合物を含むこともまた可能である。例えば、粒子120は、それらの材料、形状、サイズ、色、密度、および/またはそれらの組合せ、ならびにそれらの各発泡材料において多様であってもよい。
【0078】
また、粒子120が、以下でさらに説明されるように少なくとも1つの電磁場により供給されるエネルギーを吸収するエネルギー吸収材料を含み、したがって粒子120の表面同士の融着に寄与することも可能である。このエネルギー吸収材料は、例えば型110の充填前に粒子120に添加され得る。例えば、エネルギー吸収材料内に保管するかまたはエネルギー吸収材料と混合させることにより、粒子120は、型110の充填前にエネルギー吸収材料を与えられてもよい。また、エネルギー吸収材料は、
図1aに示すように例えば送給ライン118中のホッパ119によってなど、型110の充填中に粒子120に添加されることも可能である。
【0079】
最も簡単な場合では、粒子120は、一定量のエネルギー吸収材料を含む。すなわち、エネルギー吸収材料の量が、全ての粒子120について本質的に同一である。本明細書では、「本質的に同一の」は、エネルギー吸収材料を添加するために使用される方法および粒子120のサイズのばらつきにより可能となる限りの、ということを意味し得る。したがって、この場合では、粒子120を含む第1の材料内には、本質的に均質に分布したエネルギー吸収材料が存在し得る。
【0080】
しかし、粒子120ごとのエネルギー吸収材料の添加量は、型110内において多様であることもまた可能である。これは、例えば型110の充填前に、異なる含有量のエネルギー吸収材料をそれぞれが含む粒子120およびエネルギー吸収材料の混合物が調製され、その後に型110が型110内における所望の分布のエネルギー吸収材料に従ってこの混合物で充填されることによって達成され得る。あるいは、ホッパ119を通して添加されるエネルギー吸収材料の量が、型110の充填中に相応して変更される。
【0081】
エネルギー吸収材料の量を多様にすることにより、電磁場によって粒子120に供給されるエネルギー量(少なくとも1つの電磁場の形態でエネルギーを供給するステップが以下でさらに論じられる)、すなわち粒子によって実際に吸収される量が、局所的に影響され得る。例えば、電磁場から粒子によって吸収されるエネルギー量は、所与の粒子120が含むエネルギー吸収材料の量に比例し得る。次いで、粒子120が吸収するエネルギー量は、粒子120の表面がその隣接粒子の表面と融着する強度に影響を有し得る。例えば、粒子120の表面は、より多くのエネルギーが粒子120に供給され粒子120によって吸収される場合には、隣接粒子の表面と共により強力に融着し得る。
【0082】
例えば、
図1cは、型120が粒子120の3つの層122、123、および124で充填される場合を示す。3つの層122、123、および124はそれぞれ、異なる量の粒子120当たりのエネルギー吸収材料を含む。ここで図示される場合では、底部層122は、最大量の粒子120当たりのエネルギー吸収材料を含み、頂部層124は、最少量の粒子120当たりのエネルギー吸収材料を含む。また、既述のように、粒子120当たりのエネルギー吸収材料の量は、各粒子120の表面同士の所望の融着度を局所的に調節するために型110内で他の方法で変更されてもよい。
【0083】
エネルギー吸収材料は、例えば水を含むかもしくは水から構成されてもよく、または例えば鉄充填材のような金属粉末などの金属を含む材料から構成されてもよい。エネルギー吸収材料の選択は、粒子120の表面同士の融着をもたらすエネルギーが供給される方法に応じて決定され得る。
【0084】
それに関連して言うと、本方法100は、さらなるステップにおいてエネルギーを供給することにより粒子120の表面同士を融着させることを含み、このエネルギーは、少なくとも1つの電磁場130、140の形態で供給される。
【0085】
例えば、エネルギーは、例えば
図1dなどに示すような電磁放射130の形態で供給されてもよい。本明細書において、放射130は、放射源131から放出され得る。
【0086】
放射130は、例えばマイクロ波範囲の放射130、すなわち300MHz~300GHzの範囲内の周波数を有する放射であってもよい。また、放射130は、高周波範囲の放射、すなわち30kHz~300MHzの範囲内の周波数を有する放射であってもよい。
【0087】
さらに、エネルギーは、直前に述べた周波数範囲とは異なる周波数範囲内の放射130の形態で供給されることが可能である。具体例としては、エネルギーは、赤外(IR)放射130の形態で供給されてもよい。紫外(UV)放射130の使用もまた考えられ得る。
【0088】
放射130が、マイクロ波範囲内の放射である場合には、水が、エネルギー吸収材料として非常に適したものとなり得る。なぜならば、マイクロ波放射で水を照射することにより、水が加熱されるからである。また、高周波範囲または赤外範囲の放射130については、水が、エネルギー吸収材料として考えられ得る。
【0089】
さらに、例えば
図1eに示すように、エネルギーは、電磁誘導により供給されてもよい。この目的のために、例えば誘導発電機141(複数の誘導発電機もまた可能である)が、時間の経過と共に変化する磁束Φを有する電磁場140を発生させる。電磁誘導を使用する場合に、粒子120は、好ましくは例えば鉄充填材のような金属粉末などの、ある特定の導電性を有するエネルギー吸収材料を含む。次いで、経時変化する磁束Φは、この導電性材料内で渦電流を発生させ、この渦電流が、材料を加熱し、したがって粒子120の表面同士の融着に寄与することが可能となる。
【0090】
図1dおよび
図1eに示す実施形態では、型110の全ての部分領域が、電磁場130、140の形態でほぼ同一のエネルギー量を有する。しかし、表面同士の融着のために粒子120に供給されるエネルギー量、すなわち粒子120により実際に吸収されるエネルギー量は、初めに電磁場130、140が利用可能なエネルギー量にのみならず、粒子120が電磁場130、140から実際に抽出する利用可能エネルギーの割合にも左右される点に留意されたい。上記で既に説明したように、これは、エネルギー吸収材料を粒子120に与えることによって、または例えば型110の個々の部分領域における粒子120の投与量を変更することによって制御され得る。
【0091】
代替的にはまたは追加的には、粒子120に供給されるエネルギー量は、初めに型の個々の部分領域対して電磁場が利用可能となるエネルギー量を変更することによって影響されることもまた可能である。
【0092】
例えば、
図1fおよび
図1gは、型110の第2の部分領域155よりも第1の部分領域150においてより多くのエネルギーが利用可能となる実施形態を示す。これは、第1の部分領域150が、周波数f
1を有する電磁放射130で照射され、第2の部分領域155が、周波数f
2を有する電磁放射135で照射され、周波数f
1が周波数f
2よりも高いことにより達成される。両周波数f
1およびf
2は、例えば上述の周波数範囲(マイクロ波、高周波、赤外、UV)から、あるいは1つまたは複数の異なる周波数範囲から選択され得る。結果として、放射130は、放射135が型110の第2の部分領域155に「輸送する」よりも多くのエネルギーを、型110の第1の部分領域150に輸送する。
図1fに示すように、両種類の放射130および135が、単一の放射源131から放出されることが可能である。この目的のために、放射源131は、例えば周波数を2倍にするためのデバイスを備えてもよい。しかし、
図1gに示すように、2つの種類の放射130および135のそれぞれが、各別個の放射源131および136から放出されることもまた可能である。
【0093】
しかし、利用可能なエネルギー量に影響を及ぼすことは、周波数の変更によってのみ可能であるわけではない。例えば、
図1hは、型110の部分領域150および155に利用可能となるエネルギー量が、これらの領域に入射する放射130および135の強度によって制御される一実施形態を示す。この場合に、強度は、電磁放射の単位面積および単位時間当たりの入射エネルギー量を示す。一般的に、これは、入射放射の振幅の2乗に比例する。
【0094】
図1hに示す実施形態においては、両種類の放射130および135が、同一周波数f
1を有し、放射130は、放射135の強度I
2よりも高い強度I
1を有するが、他の実施形態では、様々な強度が様々な周波数と組み合わされてもよく、一般的には3つ以上の異なる種類の放射を使用することも可能であることは、当業者には明白である。
【0095】
さらに、異なる強度を有する2つまたはそれ以上の放射130、135を生成するためにも、単一の放射源が使用されてもよい点を言及しておく。しかし、
図1hでは、より高い強度I
1を有する放射130は、放射源131により放出され、より低い強度I
2を有する放射135は、別個の放射源136から放出される。
【0096】
さらに、
図1f~
図1hに示す実施形態では、第1の放射130は、第1の部分領域150のみを照射し、第2の放射135は、第2の部分領域155のみを照射する。しかし、異なる実施形態(図示せず)では、例えば源136からの場135などの第1の電磁場が、型110全体に基準場(base field)として基礎エネルギー量を与え、例えば部分領域150で利用可能となるエネルギーの増大などの型110のある部分領域で利用可能となるエネルギーの増大が、例えば源131からの放射130でなど、さらなる放射源からの放射でこの部分領域を照射することによって達成されることもまた可能である。換言すれば、型110の個々の部分領域が、例えば照射または電磁誘導の形態などの追加的な電磁場によって追加的なエネルギーを与えられてもよい。
【0097】
また、一般的に粒子120に実際に供給され吸収されるエネルギー量は、さらなる要素に、特に追加される可能性のあるエネルギー吸収材料の量および粒子120の発泡材料自体の吸収力にもやはり左右される点を言及しておく。
【0098】
また、本方法100の利点は、型110が、粒子120を含む第1の材料に比べて限定的なエネルギー量のみを吸収するに過ぎない点であり得ることを強調しておく。例えば、型110を製造するためにエポキシ樹脂を使用することは、有利であることが判明している。エポキシ樹脂は、複雑な形状の空洞部115を有する型110へと加工され得る上に、電磁場に対する低い吸収力を有し得る。低吸収能力を有する型を製造するための当技術で既知の他の方法もまた使用され得る。
【0099】
粒子120を含む第1の材料により吸収されるエネルギー量を第1の材料および型110により吸収される合計エネルギー量で除算した比率は、1.0~0.2の範囲内に、または1.0~0.5の範囲内に、またはさらに良好には1.0~0.8の範囲内にあり得る。この比率の厳密な数値は、例えば型110を製造するために使用される材料、その質量、および使用される電磁場の種類など、一般的に複数の要素により左右されることとなる。この比率がより高いほど、粒子120を融着するために使用されるエネルギー量はより高くなり、型110で「消失」するエネルギー量はより低くなる。
【0100】
さらなる一実施形態が、
図1iに示される。ここでは、型110は、使用される電磁場140によって本質的に変化されずに留まる第2の材料160でさらに充填された。「本質的に変化されない」は、第2の材料160により吸収されるエネルギー量が、第2の材料160を溶融させるもしくはその溶融を開始させるのに十分ではない、または軟化もしくは硬化させるのに十分ではないことを意味し得る。
【0101】
図1iに示す実施形態では、エネルギーは、電磁誘導140により供給されるが、以下の説明は、例えば放射130または135などの電磁放射によってなど異なる電磁場によってエネルギーを供給する場合にも該当する点を言及しておく。簡明化のために、以下では場140を参照とする。
【0102】
例えば、第2の材料160は、使用される電磁場140に対して低い吸収力を有してもよい。特に、第2の材料160は、エネルギー吸収材料を含まなくてもよく、または粒子120を含む第1の材料よりも低いエネルギー吸収材料含有量を有してもよい。例えば、第2の材料160は、eTPU、ePA、および/またはPEBAなどの発泡材料の粒子を含んでもよいが、より少ないエネルギー吸収材料を含まないまたは含む。
【0103】
第2の材料の粒子は、ランダムに配置されてもよい。あるいは、第2の材料の粒子もしくは粒子の少なくともいくつかが、相互に整列されるか、または型110内で別の様式で意図的に配置されてもよい。
【0104】
また、第2の材料160は、異なる発泡プラスチック材料または未発泡プラスチック材料を含んでもよい。例えば、第2の材料160は、発泡エチレン酢酸ビニル(EVA)を含んでもよい。
【0105】
また任意には、型は、さらなる材料で、特にまた電磁場140により本質的に変化されずに留まるさらなる材料で充填されてもよい。例えば、
図1iに示す実施形態では、型110は、電磁場140により本質的に変化されずに留まる第3の材料165で充填された。第3の材料165は、例えばゴムであってもよい。かかるさらなる材料に関しては、第2の材料160に関連してなされる考察が類似的に当てはまる。
【0106】
図1iに示す実施形態では、粒子120を含む第1の材料、第2の材料160、および第3の材料165は、層状に配置される。しかし、第1の材料、第2の材料160、および可能性のあるさらなる材料は、型110内で複数の異なる構成で配置されてもよい点が当業者には理解されよう。したがって、本発明の方法100は、多数の異なる形状のプラスチック構成要素の製造を可能にする。
【0107】
図1iに示すような型110の形状と、第2の材料160(例えば発泡EVA)を含む頂部層と第3の材料165(例えばゴム)を含む底部層との間の中間層としての粒子120を含む第1の材料の位置決めとは、例えばシューソールまたはその一部などのスポーツ衣料品用の緩衝要素の製造に非常に適し得る。この方法で製造されるシューソールは、次いで例えばスポーツシューズなどのシューズへとさらに加工され得る。
【0108】
最後に、方法100を実施する場合に、本明細書で論じたオプションおよび設計可能性が、相互に任意に組み合わされてもよい点と、本明細書で明確に論じた実施形態は、本発明の理解を容易にするためにいくつかの具体的な例を示すに過ぎない点とをさらに言及しておく。しかし、本発明の方法100は、本明細書に明確に説明される実施形態には限定されない。
【0109】
図2a~
図2cは、本明細書において説明される方法に従って製造され得る例示のプラスチック構成要素201~203を示す。ここでは、プラスチック構成要素201は、ePEBAの粒子を含むが、プラスチック構成要素202~203はそれぞれ、eTPUの粒子を含む。
【0110】
図2a~
図2cに示すように、プラスチック構成要素201~203のいくつかのエッジは、切断されており、そのため全てのエッジが、型内でのプラスチック構成要素の融着によって生成されるような表面構造を有するわけではない点に留意されたい。
【0111】
以下、本発明の理解を容易にするためにさらなる実施形態を提示する。
【0112】
[1]プラスチック構成要素、特にスポーツ衣料品用の緩衝要素を製造するための方法(100)であって、
a.発泡材料の粒子(120)を含む第1の材料で型(110)を充填するステップと、
b.エネルギーを供給することにより粒子(120)の表面同士を融着するステップと
を含み、
c.このエネルギーは、少なくとも1つの電磁場(130;135;140)の形態で供給される、方法(100)。
【0113】
[2]粒子(120)は、以下の材料、発泡熱可塑性ポリウレタン(eTPU)、発泡ポリアミド(ePA)、発泡ポリエーテルブロックアミド(ePEBA)の中の1つまたは複数を含む、[1]に記載の方法(100)。
粒子(120)は、以下の材料、すなわち発泡熱可塑性ポリウレタン(eTPU)、発泡ポリアミド(ePA)、発泡ポリエーテルブロックアミド(ePEBA)、ポリ乳酸(PLA)、ポリエーテルブロックアミド(PEBA)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、熱可塑性ポリエステルエーテルエラストマ(TPEE)の中の1つまたは複数を含む、[1]に記載の方法(100)。
【0114】
[3]粒子(120)は、少なくとも1つの電磁場(130;135;140)から供給されるエネルギーを吸収するエネルギー吸収材料をさらに含み、それによりこのエネルギー吸収材料は、粒子(120)の表面同士の融着に寄与する、[1]または[2]のいずれか1つに記載の方法。
【0115】
[4]粒子(120)は、型(110)の充填前にエネルギー吸収材料を提供される、[3]に記載の方法(100)。
【0116】
[5]エネルギー吸収材料は水を含む、[3]または[4]のいずれか1つに記載の方法(100)。
【0117】
[6]エネルギー吸収材料は金属を含む、[3]から[5]のいずれか1つに記載の方法(100)。
【0118】
[7]エネルギーは、300MHz~300GHzのマイクロ波範囲内の放射(130;135)の形態で供給される、[1]から[6]のいずれか1つに記載の方法(100)。
【0119】
[8]エネルギーは、電磁誘導(140)により供給される、[1]から[7]のいずれか1つに記載の方法(100)。
エネルギーは、30kHz~300MHzの高周波範囲内の放射(130;135)の形態で供給される、[1]から[7]のいずれか1つに記載の方法(100)。
【0120】
[9]エネルギーは、電磁誘導(140)により供給される、[1]から[8]のいずれか1つに記載の方法(100)。
型(110)の第2の部分領域(155)よりも型(110)の第1の部分領域(150)において、より多くのエネルギーが粒子(120)に供給される、[1]から[8]のいずれか1つに記載の方法(100)。
【0121】
[10]エネルギーが、第1の周波数(f1)を有する電磁場(130)により型(110)の第1の部分領域(150)にて、および第2の周波数(f2)を有する電磁場(135)により型(110)の第2の部分領域(155)にて粒子(120)に供給され、第2の周波数(f2)は、第1の周波数(f1)とは異なる、[1]から[9]のいずれか1つに記載の方法(100)。
【0122】
[11]粒子(120)当たりのエネルギー吸収材料の平均量は、型(110)内において多様である、[3]から[10]のいずれか1つに記載の方法(100)。
【0123】
[12]型(110)は、第2の材料(160;165)でさらに充填され、この第2の材料(160;165)は、少なくとも1つの電磁場(130;135;140)により本質的に変化されずに留まる、[1]から[11]のいずれか1つに記載の方法(100)。
【0124】
[14]第2の材料はまた、発泡材料の粒子、特にeTPU、ePA、および/またはPEBAの粒子を含む、[13]に記載の方法(100)。
【0125】
[15]第1の材料および型(110)により吸収される合計エネルギー量に対する第1の材料により吸収されるエネルギー量の比率は、1.0~0.2の範囲内であり、好ましくは1.0~0.5の範囲内であり、特に好ましくは1.0~0.8の範囲内である、[1]から[14]のいずれか1つに記載の方法(100)。
【0126】
[16]型(110)は、エポキシ樹脂を含む、前記[1]から[15]のいずれか1つに記載の方法(100)。
【0127】
[17][1]から[16]のいずれか1つに記載の方法(100)により製造されるプラスチック構成要素、特にスポーツ衣料品用の緩衝要素。
【0128】
[18][17]に記載の緩衝要素を有するシューズ、特にスポーツシューズ。
【0129】
[19]シューズはランニングシューズである、[18]に記載のシューズ。
【符号の説明】
【0130】
110 型
112 型パーツ
113 型パーツ
115 空洞部
118 送給ライン
119 ホッパ
120 発泡材料の粒子
122 層
123 層
124 層
130 放射
131 放射源
135 電磁放射
136 放射源
140 電磁場
141 誘導発電機
150 第1の部分領域
155 第2の部分領域
160 第2の材料
165 第3の材料
201 プラスチック構成要素
202 プラスチック構成要素
203 プラスチック構成要素