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特許7157228プログラム、情報処理方法、及び情報処理システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-11
(45)【発行日】2022-10-19
(54)【発明の名称】プログラム、情報処理方法、及び情報処理システム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/69 20140101AFI20221012BHJP
   A63F 13/795 20140101ALI20221012BHJP
   A63F 13/79 20140101ALI20221012BHJP
   A63F 13/533 20140101ALI20221012BHJP
【FI】
A63F13/69
A63F13/795
A63F13/79 500
A63F13/533
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2021189900
(22)【出願日】2021-11-24
【審査請求日】2022-02-22
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】511249637
【氏名又は名称】株式会社Cygames
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】岡 隆史
(72)【発明者】
【氏名】櫻庭 翔平
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 誠桂
(72)【発明者】
【氏名】大谷 晃司
(72)【発明者】
【氏名】高野 卓
【審査官】岸 智史
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-058481(JP,A)
【文献】特許第6836080(JP,B2)
【文献】特開2017-056209(JP,A)
【文献】特開2020-014714(JP,A)
【文献】[追記:10/16][6周年感謝キャンペーン!]おかげさまで6周年!今年は出てきた6体から選べる「6周年爆絶感謝マルチガチャ」,モンスターストライク<モンスト>公式サイト[Online],2019年10月16日,https://www.monster-strike.com/news/20191007_1.html,[2022年4月4日検索]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24、13/00-13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲームを実行するコンピュータを、
数のプレイヤを含むグループを作成する作成部と、
記複数のプレイヤのうち少なくとも一部のプレイヤの入力に基づいて、前記グループに関連付けられたゲーム媒体を決定する第1決定部と、
前記ゲーム媒体が設定数決定されていない場合における所定の条件を満たすときに、前記複数のプレイヤの入力によらずに前記ゲーム媒体を決定する第2決定部と、
前記第1決定部及び前記第2決定部が決定した前記ゲーム媒体を前記グループに含まれる前記複数のプレイヤの少なくとも一部に付与する付与部と、
して機能させるプログラム。
【請求項2】
前記所定の条件は、前記グループに含まれる前記複数のプレイヤの数が、前記グループに関連付けられた、プレイヤの数に関する設定数よりも小さいことを含む、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記所定の条件は、前記ゲーム媒体が設定数決定されていない場合に前記ゲームに関する時間が所定のタイミングに到達すること、及び、前記ゲーム媒体が設定数決定されていない場合に前記グループの作成タイミング以降の基準タイミングから所定期間継続することの少なくとも一方を含む、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項4】
前記第2決定部は、前記所定の条件を満たすとき、決定される前記ゲーム媒体の数が前記設定数となるように、前記ゲーム媒体を決定する、
請求項1~3のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項5】
前記コンピュータを、
前記ゲーム媒体が設定数決定されていない状況が所定期間継続する場合に、前記複数のプレイヤのうち、前記ゲーム媒体の決定のために入力したプレイヤ以外のプレイヤに対して、前記ゲーム媒体の決定のための入力を促す通知を行う通知部と、してさらに機能させる、
請求項1~4のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項6】
前記第1決定部は、複数のゲーム媒体をそれぞれ含む複数のゲーム媒体群から、前記グループに含まれる前記複数のプレイヤに関連付けられる特定のゲーム媒体群を決定し、決定された前記特定のゲーム媒体群から、前記複数のプレイヤのうち少なくとも一部のプレイヤの入力に基づいて、前記グループに関連付けられたゲーム媒体を決定する、
請求項1~5のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項7】
前記付与部は、決定された前記ゲーム媒体のパラメータに基づいて、当該ゲーム媒体とは異なる一又は複数のゲーム媒体を、前記グループに含まれる前記複数のプレイヤの少なくとも一部にさらに付与する、
請求項1~6のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項8】
ゲームを実行するコンピュータが実行する情報処理方法であって、
数のプレイヤを含むグループを作成するステップと、
記複数のプレイヤのうち少なくとも一部のプレイヤの入力に基づいて、前記グループに関連付けられたゲーム媒体を決定する第1決定ステップと、
前記ゲーム媒体が設定数決定されていない場合における所定の条件を満たすときに、前記複数のプレイヤの入力によらずに前記ゲーム媒体を決定する第2決定ステップと、
前記第1決定ステップ及び前記第2決定ステップで決定された前記ゲーム媒体を前記グループに含まれる前記複数のプレイヤの少なくとも一部に付与するステップと、
を含む、情報処理方法。
【請求項9】
ゲームを実行する情報処理システムであって、
数のプレイヤを含むグループを作成する作成部と、
記複数のプレイヤのうち少なくとも一部のプレイヤの入力に基づいて、前記グループに関連付けられたゲーム媒体を決定する第1決定部と、
前記ゲーム媒体が設定数決定されていない場合における所定の条件を満たすときに、前記複数のプレイヤの入力によらずに前記ゲーム媒体を決定する第2決定部と、
前記第1決定部及び前記第2決定部が決定した前記ゲーム媒体を前記グループに含まれる前記複数のプレイヤの少なくとも一部に付与する付与部と、
を備える情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、情報処理方法、及び情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ゲームのプレイヤどうしが関係を構築するよう効率よく誘導するゲーム情報処置装置が記載されている。ゲーム情報処理装置は、第1プレイヤと第2プレイヤを関連付けて登録する手段を備える。ゲーム情報処理装置は、第1特典の入手過程に関与した第1プレイヤに第1特典が付与される場合に入手過程に関与していない第2プレイヤに第1プレイヤと関連付けて登録されていることを条件に第1付加特典を付与する手段を備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第6836080号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されているような従来のゲーム情報処置装置は、グループ登録された2人~4人のプレイヤが協力して挑戦する複合抽選を実行可能である。この複合抽選では、各プレイヤによる抽選への単独での挑戦の結果が同じグループに属する他のプレイヤとの間で共有される。しかしながら、同じグループに属する複数のプレイヤのうち一部のプレイヤがガチャを実行しないと、他のプレイヤが受け取るべき、挑戦の結果としての特典が決定されない。そうすると、ゲームに参加するプレイヤの利益を保護することができないおそれがある。
【0005】
そこで、本発明のいくつかの態様はかかる事情に鑑みてなされたものであり、ゲームに参加するプレイヤの利益を適切に保護可能な情報処理技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係るプログラムは、ゲームを実行するコンピュータを、一又は複数のプレイヤを含むグループを作成する作成部と、一又は複数のプレイヤのうち少なくとも一部のプレイヤの入力に基づいて、グループに関連付けられたゲーム媒体を決定する第1決定部と、所定の条件を満たす場合に、一又は複数のプレイヤの入力によらずにゲーム媒体を決定する第2決定部と、第1決定部及び第2決定部が決定したゲーム媒体をグループに含まれる一又は複数のプレイヤの少なくとも一部に付与する付与部と、して機能させるプログラム。
【0007】
本発明の一態様に係る情報処理方法は、ゲームを実行するコンピュータが実行する情報処理方法であって、一又は複数のプレイヤを含むグループを作成するステップと、一又は複数のプレイヤのうち少なくとも一部のプレイヤの入力に基づいて、グループに関連付けられたゲーム媒体を決定する第1決定ステップと、所定の条件を満たす場合に、一又は複数のプレイヤの入力によらずにゲーム媒体を決定する第2決定ステップと、第1決定ステップ及び第2決定ステップで決定されたゲーム媒体をグループに含まれる一又は複数のプレイヤの少なくとも一部に付与するステップと、を含む。
【0008】
本発明の一態様に係る情報処理システムは、ゲームを実行する情報処理システムであって、一又は複数のプレイヤを含むグループを作成する作成部と、一又は複数のプレイヤのうち少なくとも一部のプレイヤの入力に基づいて、グループに関連付けられたゲーム媒体を決定する第1決定部と、所定の条件を満たす場合に、一又は複数のプレイヤの入力によらずにゲーム媒体を決定する第2決定部と、第1決定部及び第2決定部が決定したゲーム媒体をグループに含まれる一又は複数のプレイヤの少なくとも一部に付与する付与部と、を備える。
【0009】
「プレイヤ」とは、端末装置を操作するユーザであり、いわゆるクライアント・サーバシステムのクライアントにも該当する概念である。また、「プレイヤ」は、ゲームサービスを利用するユーザをいい、特定のゲームに参加しうる。さらに、「プレイヤ」は、一般に、自身に代えて、仮想的なゲーム空間において活動、行動等するいわゆるプレイヤキャラクタ(ゲーム媒体)等を通して、特定のゲームに参加し得る。
【0010】
「ゲーム」とは、オンラインで実行可能な電子ゲームをいう。ゲームは、例えば、プレイヤが保有するプレイヤキャラクタを育成するゲームである。「ゲーム」は、一又は複数のプレイヤキャラクタでプレイするリズムゲーム、及び、プレイヤキャラクタでパーティを組んで敵キャラクタと対戦する対戦ゲーム等を含んでもよい。「ゲーム」は、プレイヤキャラクタやプレイヤキャラクタが保有するアイテムを育成するゲームを含んでもよい。「ゲーム」は、ピンボールゲーム、ダンスゲーム、アクションゲーム、クイズゲーム、又は、カードゲームなど種々のゲームを含んでよい。
【0011】
「ゲーム媒体」とは、ゲームに参加するプレイヤに関連付けて登録されるものである。ゲーム媒体は、例えば、キャラクタ、アイテム(例えば、武器アイテム、回復アイテム、又は素材アイテム)、ゲーム内通貨、又は、その他のオブジェクトを含む。
【0012】
「パラメータ」とは、プレイヤ又はプレイヤキャラクタに紐付いて管理される情報である。例えば、「パラメータ」は、プレイヤキャラクタの体力を示すスタミナ等のゲームの進行に関する情報を含む。「パラメータ」は、ゲームプレイの内容によって決定されてもよい。「パラメータ」は、例えば、ゲームプレイの難易度や重要度に基づいて決定されてもよい。「パラメータ」は、プレイヤが参加するゲーム内において、特定のプレイヤキャラクタが他のプレイヤキャラクタに対して、例えば、ゲームを進める上で相対的に優位に、又は、劣位に立つような効果を生じせしめるものを示し、その種類は特に制限されない。
【0013】
なお、本発明において、「部」とは、単に物理的手段を意味するものではなく、その「部」が有する機能をソフトウェアによって実現する場合も含む。また、1つの「部」や装置が有する機能が2つ以上の物理的手段や装置により実現されても、2つ以上の「部」や装置の機能が1つの物理的手段や装置により実現されても良い。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、ゲームに参加するプレイヤの利益を適切に保護可能である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の一実施形態に係る情報処理システムの概略構成図(システム構成図)である。
図2】本発明の一実施形態に係る情報処理サーバ及びプレイヤ端末の概略構成図(ブロック図)である。
図3】本発明の一実施形態に係る情報処理サーバ及びプレイヤ端末の機能的構成の一例を示す概略構成図(ブロック図)である。
図4】本発明の一実施形態に係るゲーム媒体付与処理の第1例を示すフローチャートである。
図5】本発明の一実施形態に係るグループ作成処理の第1例を示すフローチャートである。
図6】本発明の第1実施形態に係るプレイヤ端末の出力部における画面遷移の一例を示す図である。
図7】本発明の第1実施形態に係るプレイヤ端末の出力部における画面遷移の一例を示す図である。
図8】本発明の一実施形態に係るゲーム媒体付与処理の第2例を示すフローチャートである。
図9】本発明の一実施形態に係るグループ作成処理の第2例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。以下の実施の形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をその実施の形態のみに限定する趣旨ではない。また、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、様々な変形が可能である。さらに、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0017】
<概要>
本発明の一実施形態におけるゲーム(以下、「本ゲーム」という。)は、例えば、ピンボールゲームである。ピンボールゲームに対応する仮想ゲーム空間では、例えば、ゲームフィールド上に配置されたフリッパで1又は複数のプレイヤオブジェクト又はプレイヤキャラクタを打ち返しながら複数の敵オブジェクト対して衝突させる等して、プレイヤはピンボールゲームを楽しむことができる。なお、仮想ゲーム空間は、ピンボールゲームに関する仮想ゲーム空間の他、他のゲームに関する仮想ゲーム空間を含んでもよい。
【0018】
本ゲームでは、例えば、ピンボールゲームにおいては、所定期間にわたりイベントが開催される。イベントでは、無条件で、又は、特定のパラメータ(例えばスタミナ)もしくは特定のアイテム等を消費することによって、プレイヤに対してゲーム媒体が付与されうる。
【0019】
本発明の一実施形態に係るゲーム媒体付与処理では、一又は複数のプレイヤを含むグループが作成される。後述する、プレイヤに対して付与されうるゲーム媒体の決定処理で決定されたゲーム媒体は、作成されたグループに含まれる一又は複数のプレイヤの少なくとも一部に付与される。例えば、最大人数3人のプレイヤを含むグループにおいてゲーム媒体が3つ決定される場合、3つのゲーム媒体が3人のプレイヤに付与されてもよいし、3人のうち一部のプレイヤに付与されてもよい。
【0020】
プレイヤに対して付与されうるゲーム媒体の決定処理は、例えば、一又は複数のプレイヤの入力(例えば、プレイヤが複数のゲーム媒体から特定のゲーム媒体を選択すること)に基づいてゲーム媒体が決定される手法(手動決定処理)を含む。また、ゲーム媒体の決定手法は、「所定の条件」を満たす場合に、プレイヤの入力によらず、情報処理システム又はコンピュータが自動的にゲーム媒体を決定する手法(自動決定処理)を含む。「所定の条件」については、後述する。
【0021】
ゲーム媒体の自動決定処理は、任意であるが、例えば、ゲーム媒体を、抽選(ガチャ)によって決定するもの、プレイヤが変更等できない所定のパラメータに基づいて決定するもの、又は、その他プレイヤ操作が介入しないで自動的に決定する処理を含む。
【0022】
後述するとおり、イベントでのプレイは、グループに含まれる3人のプレイヤがそれぞれ1つのゲーム媒体を選択することが予定される「みんなでえらぶ」プレイ(ゲーム媒体付与処理の第1例)を含む。なお、ゲーム媒体付与処理の第1例では、グループに含まれる一部のプレイヤがゲーム媒体を選択せず、ゲーム媒体が自動的に決定されるケースも含まれる。
【0023】
イベントでのプレイは、実際に1人のプレイヤが1つのゲーム媒体を選択し、残りの2つのゲーム媒体は、いわゆるCPUプレイとして、情報処理システム又はコンピュータ(以下「CPUプレイヤ」という。)によって自動的に決定される「1人でえらぶ」プレイ(ゲーム媒体付与処理の第2例)を含む。なお、ゲーム媒体付与処理の第2例は、「1人でえらぶ」プレイの他、例えば、最大人数3人のグループの場合は、最大人数よりも少ない2人のプレイヤが、それぞれ、ゲーム媒体を選択して、残りの一つのゲーム媒体を情報処理システム又はコンピュータが自動的に決定する例を含んでもよい。
【0024】
本発明の一実施形態に係るゲーム媒体付与処理では、ゲーム媒体を効率よく決定するため、プレイヤ同士がグループ関係となる。そして、グループに属する一のプレイヤは、他のプレイヤによる手動決定処理、又は、自動決定処理によって決定されたゲーム媒体を、グループに属することを条件に取得することが可能となる。つまり、各プレイヤ(CPUプレイヤを含む)によって決定されたゲーム媒体が同じグループに属する他のプレイヤとの間で共有される。
【0025】
ここで、上記した特許文献1に記載の従来のゲーム情報処置装置は、以下のようなトラブルに対処することができない。例えば、当該ゲーム情報処理装置は、同じグループに属する複数のプレイヤのうち一部のプレイヤがガチャを実行しないと、他のプレイヤが受け取るべき、ゲーム媒体が決定されない。そうすると、ゲーム媒体が付与されないプレイヤが出てくることとなり、ゲームに参加するプレイヤの利益を保護することができないおそれがある。
【0026】
そこで、本実施形態では、情報処理システムは、一又は複数のプレイヤを含むグループを作成し、一又は複数のプレイヤのうち少なくとも一部のプレイヤの入力に基づいて、グループに関連付けられたゲーム媒体を決定する。情報処理装置は、所定の条件を満たす場合に、一又は複数のプレイヤの入力によらずにゲーム媒体を決定する。情報処理装置は、決定されたゲーム媒体をグループに含まれる一又は複数のプレイヤの少なくとも一部に付与する。
【0027】
したがって、プレイヤが受け取るべき、ゲーム媒体が適切に決定されるため、ゲームに参加するプレイヤの利益を適切に保護可能である。
【0028】
なお、本実施形態において、手動決定処理、又は、自動決定処理によって、ユーザとしてのプレイヤ又はCPUプレイヤごとに決定されるゲーム媒体の数は、一つであってもよいし、複数であってもよい。
【0029】
<システム構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る情報処理システム100の全体構成を示すブロック図である。図1に示すように、情報処理システム100は、例示的に、情報処理サーバ1と、n台(nは、1以上の任意の整数値)のプレイヤ端末3と、ネットワークNとを含んで構成される。
【0030】
情報処理システム100は、いわゆるクライアント・サーバシステムである。情報処理システム100は、クライアントであるn台のプレイヤ端末3と、情報処理サーバ1とがネットワークNを介して相互に通信を行うことにより実現される。
【0031】
情報処理サーバ1は、例えば、サーバ装置により実現される。また、プレイヤ端末3は、例えば、スマートフォンや、ゲーム機や、パーソナルコンピュータにより実現される。更に、ネットワークNは、例えば、インターネット、携帯電話網といったネットワーク、LAN(ocal rea etwork)、あるいはこれらを組み合わせたネットワークにより実現される。なお、図中には、n台のプレイヤ端末3として、プレイヤ端末3a及びプレイヤ端末3nを図示している。ただし、以下の説明において、これらn台のプレイヤ端末3を区別することなく説明する場合には、符号を一部省略して、単に「プレイヤ端末3」と呼ぶ。
【0032】
図2は、本発明の一実施形態に係る情報処理サーバ1のハードウェアの構成と、プレイヤ端末3のハードウェアの構成とを示すブロック図である。なお、図中では、情報処理サーバ1のハードウェアに対応する符号には括弧を付すことなく記載し、プレイヤ端末3のハードウェアに対応する符号には括弧を付して記載する。
【0033】
情報処理サーバ1は、例示的に、CPU(entral rocessing nit)11と、ROM(ead nly emory)及びRAM(andom ccess emory)等からなるメモリ13と、バス14と、入出力インターフェース15と、入力部16と、出力部17と、記録部18と、通信部19と、を備えている。
【0034】
CPU11は、メモリ13に記録されているプログラム、又は、記憶部18からメモリ13にロードされたプログラムにしたがって各種の処理を実行する。
【0035】
メモリ13には、CPU11が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。CPU11及びメモリ13は、バス14を介して相互に接続されている。このバス14には、入出力インターフェース15も接続されている。入出力インターフェース15には、入力部16と、出力部17と、記録部18と、通信部19と、が接続されている。
【0036】
入力部16は、各種ボタン、タッチパネルあるいはマイク等で構成され、情報処理サーバ1の管理者等の指示操作に応じて各種情報を入力する。なお、入力部16は、情報処理サーバ1の他の各部を収容する本体とは独立した、キーボードやマウス等の入力装置により実現してもよい。
【0037】
出力部17は、ディスプレイやスピーカ等で構成されており、画像データや音楽データを出力する。出力部17が出力した画像データや音楽データは、ディスプレイやスピーカ等から、画像や音楽としてプレイヤが認識可能に出力される。
【0038】
記録部18は、DRAM(ynamic andom ccess emory)等の半導体メモリで構成され、各種データを記憶する。
【0039】
通信部19は、他の装置との間で行う通信を実現する。例えば、通信部19は、ネットワークNを介して、プレイヤ端末3との間で相互に通信を行う。
【0040】
なお、情報処理サーバ1には、不図示であるがドライブを必要に応じて適宜設けられる。ドライブには、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、あるいは半導体メモリ等から構成されるリムーバブルメディアが適宜装着される。リムーバブルメディアには、ゲーム実行するためのプログラムや、画像データ等の各種データが格納される。ドライブによってリムーバブルメディアから読み出されたプログラムや、画像データ等の各種のデータは、必要に応じて記録部18にインストールされる。
【0041】
次に、プレイヤ端末3のハードウェアの構成について説明をする。プレイヤ端末3は、図2に示すように、例示的に、CPU31と、メモリ33と、バス34と、入出力インターフェース35と、入力部36と、出力部37と、記録部38と、通信部39と、を備えている。これら各部は、上述の情報処理サーバ1が備える、符号のみが異なる同名の各部と同等の機能を有している。従って、重複する説明を省略する。
【0042】
図3は、本発明の一実施形態に係る情報処理サーバ1の機能的構成と、プレイヤ端末3の機能的構成との一例を示すブロック図である。情報処理サーバ1は、例示的に、ゲーム媒体を付与するための情報処理を実行する情報処理部40と、ゲームを管理するための情報処理に関する各種情報を記録する記録部18と、を備えて構成される。
【0043】
情報処理部40は、機能的に、ゲーム管理部41と、グループ作成部42(作成部)と、手動決定部43(第1決定部)と、自動決定部44(第2決定部)と、通知部45と、ゲーム媒体付与部46(付与部)と、を含んで構成される。なお、情報処理部40は、例えば、図2に示すメモリ13や記録部18に格納されているプログラムをCPU11が実行したりすることにより実現することができる。
【0044】
ゲーム管理部41は、イベントを含むゲームの進行等を管理する手段であり、プレイヤ端末3のゲーム動作部52が動作させるゲームの管理に必要な情報、例えば、後述する、プレイヤ管理情報PMI、グループ管理情報GMI、及び、条件情報CIを管理する。ゲーム管理部41は、プレイヤ端末3においてゲームがプレイされる際に、ゲームの進行等に必要な情報をプレイヤ端末3に提供し、プレイヤ端末3で実行されるゲームの進捗に基づいて更新された情報をプレイヤ端末3から任意のタイミングで取得し管理する。
【0045】
グループ作成部42は、一又は複数のプレイヤを含むグループを作成する。本実施形態においては、グループ作成部42は、例えば、最大人数3人のプレイヤを含むグループを作成する。なお、グループに含まれるプレイヤの最大人数は、任意であり、3人に限られず、2人、4人又は10人等が設定されてもよい。
【0046】
手動決定部43は、一又は複数のプレイヤのうち少なくとも一部のプレイヤの入力に基づいて、グループ作成部42によって作成されたグループに関連付けられたゲーム媒体を決定する。例えば、プレイヤは、自らが操作する図2に示すプレイヤ端末3の出力部37に提示された複数のゲーム媒体の中から、特定のゲーム媒体を選択する。より具体的には、プレイヤ端末3の入力部36がタッチパネルを備える場合、プレイヤが、特定のゲーム媒体が表示されている位置に対応するタッチパネル上の位置に触れることで、特定のゲーム媒体を選択する。
【0047】
また、手動決定部43は、以下で説明するとおり、特定のゲーム媒体群の中から、プレイヤの入力に基づいてゲーム媒体を決定してもよい。例えば、手動決定部43は、複数のゲーム媒体をそれぞれ含む複数のゲーム媒体群から、グループに含まれる一又は複数のプレイヤに関連付けられる特定のゲーム媒体群を決定する。手動決定部43は、決定した特定のゲーム媒体群から、一又は複数のプレイヤのうち少なくとも一部のプレイヤの入力に基づいて、グループに関連付けられたゲーム媒体を決定する。
【0048】
具体的には、複数のゲーム媒体をそれぞれ含む複数のゲーム媒体セットA,B,C(ゲーム媒体群)がある場合、手動決定部43は、所定の方法で、特定のゲーム媒体セットを決定する。所定の方法は、任意であるが、例えば、ランダムで決定され、3人のプレイヤに関連付けられる少なくとも一部の特定のゲーム媒体セットが重複する第1抽選方式を含む。第1抽選方式では、例えば、プレイヤAにはゲーム媒体セットAが、プレイヤBにはゲーム媒体セットBが、プレイヤCにはゲーム媒体セットAが割り当てられる。
【0049】
所定の方法は、例えば、3人のプレイヤにはそれぞれ異なるゲーム媒体セットが決定される第2抽選方式を含む。第2抽選方式では、例えば、プレイヤAには、ゲーム媒体セットAが、プレイヤBには、ゲーム媒体セットBが、プレイヤCには、ゲーム媒体セットCが割り当てられる。なお、所定の方法は、第1抽選方式及び第2抽選方式の自動決定方式の他、プレイヤの手動による選択方式が含まれてもよい。
【0050】
自動決定部44は、「所定の条件」を満たす場合に、一又は複数のプレイヤの入力によらずにゲーム媒体を決定する。自動決定部44は、手動決定部43とは異なり、プレイヤによるゲーム媒体の選択操作等を経ずに、情報処理システム又はコンピュータが自動的にゲーム媒体を決定する。自動決定部44は、例えば、ゲーム媒体が設定数決定されていない場合に「所定の条件」を満たすとき、決定されるゲーム媒体の数が設定数となるように、ゲーム媒体を決定する。「設定数」は、任意であるが、グループに含まれるプレイヤの人数に応じて決定されてもよい。例えば3人グループの場合は、設定数は「3」と設定される。
【0051】
「所定の条件」は、ゲームのプレイヤの人数に関する条件を含む。所定の条件は、例えば、グループ作成部42が作成するグループに含まれる一又は複数のプレイヤの数が、当該グループに関連付けられた、プレイヤの数に関する設定数よりも小さいことを含む。この条件は、後述するゲーム媒体付与処理の第2例に対応する。具体的には、ゲーム媒体付与処理の第2例は、イベントにおいて、自動的に決定される「1人でえらぶ」プレイが選択される場合の例である。ゲーム媒体付与処理の第2例は、グループに関連付けられた、プレイヤの数に関する設定数(例えば3人)の場合に、イベントに実際に参加するプレイヤが1人であり、残りの2人はCPUプレイヤであるような例を含む。
【0052】
「所定の条件」は、時間に関する条件を含む。ゲームに関する時間が所定のタイミングに到達すること、及び、ゲーム媒体が設定数(例えば「3」)決定されていない状況が、グループの作成タイミング以降の基準タイミングから所定期間継続することの少なくとも一方を含む。「所定のタイミング」は、例えば、予め定められた、ゲーム媒体を決定するための締め切りの時間、又は、予め定められた、ゲーム媒体を決定するための締め切りの時間間近を含む。「所定のタイミング」は、例えば、特定の日時もしくは時刻、又は、イベント期間の終了後一定期間(例えば一週間)が経過したタイミングを含む。
【0053】
「グループの作成タイミング以降の基準タイミング」とは、例えば、グループ作成部42によってグループが作成されたタイミング、又は、グループが作成されたタイミングの後にプレイヤによって少なくとも一つのゲーム媒体が選択されたタイミング等を含む。「所定期間」は、任意の期間であるが、例えば、数日、一週間等の期間を含む。
【0054】
通知部45は、図1図3に示すプレイヤ端末3に所定の通知を実行する。通知部45は、例えば、ゲーム媒体が設定数(例えば「3」)決定されていない状況が所定期間継続する場合に、グループに含まれる一又は複数のプレイヤのうち、ゲーム媒体の決定のために入力したプレイヤ以外のプレイヤに対して、ゲーム媒体の決定のための入力を促す通知を行う。
【0055】
この構成によれば、情報処理装置は、ゲーム媒体を決定していないプレイヤに対して、ゲーム媒体を選択するように適時にリマインド通知を送付可能である。なお、「所定期間」は、任意であり、例えば数日、又は一週間等の期間を含む。また、「所定期間」の始期は、上記した「グループの作成タイミング以降の基準タイミング」を含む。
【0056】
ゲーム媒体付与部46は、手動決定部43及び自動決定部44が決定したゲーム媒体をグループに含まれる一又は複数のプレイヤの少なくとも一部に付与する。グループ媒体付与部46は、例えば、グループにプレイヤが3人含まれる場合は、3人全員に、決定されたゲーム媒体を付与してもよい。グループ媒体付与部46は、例えば、3人の中から抽選等の方法で決定された1人又は2人のプレイヤに、決定されたゲーム媒体を付与してもよい。また、ゲーム媒体をプレイヤに「付与」するとは、例えば、本情報処理システム100においてゲーム媒体に関する情報を、プレイヤに関する情報と関連づけて記録することを含む。
【0057】
ゲーム媒体付与部46は、決定されたゲーム媒体のパラメータに基づいて、当該ゲーム媒体とは異なる一又は複数のゲーム媒体を、グループに含まれる一又は複数のプレイヤの少なくとも一部にさらに付与する。ゲーム媒体付与部46は、例えば、単一のプレイヤに対して複数のゲーム媒体を付与することが可能である。複数のゲーム媒体は、例えば、キャラクタ、及び、キャラクタを育成するための素材アイテムを含む。素材アイテムは、例えば、決定されたキャラクタの育成素材要素としてのマナボード1枚目の解放に必要な素材アイテムを含む。
【0058】
記録部18は、例えば、プレイヤ管理情報PMI、グループ管理情報GMI、及び、条件情報CIを記録する。
【0059】
プレイヤ管理情報PMIは、一又は複数のプレイヤごとにプレイヤが属するグループを管理する情報を含む。プレイヤ管理情報PMIは、例えば、プレイヤを識別するための識別情報(ID)ごとに、プレイヤが属するグループのIDを関連付けて記録される。
【0060】
グループ管理情報GMIは、一又は複数のグループごとにグループに属するプレイヤを管理する情報を含む。グループ管理情報GMIは、例えば、グループIDごとに、一又は複数の他のプレイヤ(応募者)を募集する募集者であるホストプレイヤのID、及び、一又は複数の応募者であるゲストプレイヤのIDを関連づけて記録される。
【0061】
グループ管理情報GMIは、一又は複数のグループごとにグループのステータスが関連づけられたステータス情報を含む。ステータス情報は、例えば、グループのIDごとに、プレイヤに付与されうる一又は複数のゲーム媒体、及び、グループの状況(例えば、グループの有効又は無効)が関連付けられる。
【0062】
条件情報CIは、上記した「所定の条件」、例えば、時間に関する条件、及び、ゲームのプレイヤの人数に関する条件の少なくとも一方の条件に関する情報を含む。
【0063】
プレイヤ端末3は、例示的に、イベントを含むゲームの動作を管理するための情報処理を実行する情報処理部50と、ゲームの動作に必要な情報を記録する記録部38と、を備えて構成される。
【0064】
情報処理部50は、機能的に、ゲーム動作部52を含んで構成されている。なお、情報処理部50のゲーム動作部52は、例えば、図2に示すメモリ33や記録部38に格納されているプログラムをCPU31が実行したりすることにより実現することができる。
【0065】
ゲーム動作部52は、ゲームを動作させるための処理を実行する。ゲーム動作部52は、記録部38に記憶されたゲーム動作情報OIに含まれるゲームソフトウェアと、図2に示す入力部36から入力されたプレイヤの操作内容と、に基づいてゲームを動作させる。
【0066】
ゲーム動作部52は、ゲームの動作に伴い、ゲーム動作情報OIに含まれる画像データからゲーム用の画像を生成し、生成した画像を出力部37に出力させるための制御処理を行う。同様にして、ゲーム動作部52は、ゲームの動作に伴い、ゲーム動作情報OIに含まれる音楽データや音声データからゲーム用の音楽や音声を生成し、生成した音楽や音声を出力部37から出力させるための制御処理を行う。
【0067】
上述したとおり、ゲーム動作部52が動作させるゲームにおける各種情報、例えば、プレイヤ管理情報PMIと、グループ管理情報GMIと、条件情報CIと、が情報処理サーバ1にて管理される。そのため、ゲーム動作部52は、ゲームにおいて、これらの各種情報の変化が伴う処理(例えば、プレイヤ、アイテム、キャラクタ、又はパラメータ等の内容変更が伴う処理)が発生する場合には、情報処理サーバ1との通信を行うことにより、情報処理サーバ1が管理する上記各種情報を更新させる。そして、ゲーム動作部52は、更新後の各種情報等を情報処理サーバ1から受信し、この更新後の各種情報等に基づいてゲームの動作を継続する。
【0068】
<ゲーム媒体付与処理>
(第1例)
図4図7を参照して、本発明の一実施形態に係るゲーム媒体付与処理の第1例を説明する。ゲーム媒体付与処理の第1例では、例えばゲームにおけるイベントにおいて、設定人数である3人のプレイヤがグループに属し、グループに属する3人のプレイヤがそれぞれ1つのゲーム媒体を選択することが予定されている例を説明する。なお、後述するとおり、ゲーム媒体付与処理の第1例では、グループに属する3人のプレイヤの全員によってゲーム媒体を選択・決定される場合、又は、グループに属する3人のプレイヤの一部のプレイヤによってゲーム媒体が選択・決定され、残りのゲーム媒体は、自動的に決定される場合が含まれうる。
【0069】
図4は、本発明の一実施形態に係るゲーム媒体付与処理の第1例を示すフローチャートである。図5は、本発明の一実施形態に係るグループ作成処理の第1例を示すフローチャートである。図6は、本発明の第1実施形態に係るプレイヤ端末の出力部における画面遷移の一例を示す図である。図7は、本発明の第1実施形態に係るプレイヤ端末の出力部における画面遷移の一例を示す図である。
【0070】
図4に示すように、図1図3に示す情報処理サーバ1は、例えば3人のプレイヤを含むグループを作成する(ステップS1)。グループ作成処理については、図5及び図6を参照して具体的に説明する。
【0071】
図5に示すように、ホストプレイヤは、プレイヤ端末3aの出力部37において出力される図6に示すホーム画面G1の「みんなでえらぶ」ボタンB1を選択する(ステップS21)。プレイヤ端末3aは、ホストプレイヤの選択操作を受け付けると、情報処理サーバ1に対してゲストプレイヤの募集を指示する(ステップS23)。
【0072】
情報処理サーバ1は、プレイヤ端末3aから募集指示を受け付ける(ステップS25)と、他のプレイヤ端末3b…3nに対して募集の通知を実行する(ステップS27)。この場合、情報処理サーバ1は、図6に示す、2人のプレイヤを「募集中」であることを示す「募集中」画面G3をプレイヤ端末3aの出力部37において出力するための出力情報をプレイヤ端末3aに出力する。「募集中」画面G3では、ホストプレイヤが決定されていることを示す「入った」アイコンI1と、ゲストプレイヤを「募集中」であることを示す2つの「募集中」アイコンI3,I5とが表示される。
【0073】
図5に戻り、ゲストプレイヤとして応募したいプレイヤは、自らが操作するプレイヤ端末(図5の例では、プレイヤ端末3b,3n)が受け付けた募集通知に基づいて情報処置サーバ1に応募を通知する(ステップS29,S31,S33,S35)。
【0074】
情報処理サーバ1は、プレイヤ端末3b,3nからの応募通知を受け付ける(ステップS37)と、プレイヤ端末3aに対して募集結果を通知する(ステップS39)。情報処理サーバ1は、例えば、ゲストプレイヤとなりうるプレイヤが操作するプレイヤ端末3からの応募通知を受け取るたびに、プレイヤ端末3aに対して募集結果を通知してもよい。また、情報処理サーバ1は、ゲストプレイヤとなりうる2人のプレイヤが操作するプレイヤ端末3からの応募通知を受け取った(グループに含まれる3人のプレイヤが揃う)場合に、プレイヤ端末3aに対して募集結果を纏めて通知してもよい。
【0075】
情報処理サーバ1は、図6に示す、2人のプレイヤが応募して募集が完了したことを示す「募集完了」画面G5をプレイヤ端末3aの出力部37において出力するための出力情報をプレイヤ端末3aに出力する。「募集完了」画面G5では、ホストプレイヤが決定されていることを示す「入った」アイコンI1に加え、ゲストプレイヤ2人が決定されていることを示す「入った」アイコンI3,I5が表示される。
【0076】
図5に戻り、プレイヤ端末3aは、情報処理サーバ1から募集結果を受け付ける(ステップS41)と、ホストプレイヤ1人及びゲストプレイヤ2人を含むグループの作成指示を情報処理サーバ1に対して送信する(ステップS43)。情報処理サーバ1は、プレイヤ端末3aから送信されたグループの作成指示に基づいてグループを作成する(ステップS45)。
【0077】
なお、情報処理サーバ1においてグループが作成されるタイミングは、上記のとおり、プレイヤ端末3aからグループの作成指示が送信された(ステップS43)後であってもよいがこれに限られない。グループが作成されるタイミングは、例えば、情報処理サーバ1がプレイヤ端末3b,3nからの応募通知を受け付けた(ステップS37)タイミングであってもよい。つまり、情報処理サーバ1は、プレイヤ端末3aからのグループ作成指示によらず、グループに属しうるプレイヤ3人(設定人数)が揃ったタイミングでグループを作成してもよい。
【0078】
図4に戻り、情報処理サーバ1は、一又は複数のプレイヤのうち少なくとも一部のプレイヤの入力に基づいて、グループに関連付けられたゲーム媒体を決定する(ステップS3)。ステップS3の前提として、ホストプレイヤが、図6に示す、プレイヤ端末3aにおいて出力された「募集完了」画面G5における「開始する」ボタンB5を押下する。
【0079】
この場合、情報処理サーバ1は、複数のゲーム媒体をそれぞれ含む複数のゲーム媒体群(例えば、Aチケット、Bチケット、Cチケット…)から、グループに含まれる一又は複数のプレイヤに関連付けられる特定のゲーム媒体群を決定する。例えば、ホストプレイヤのプレイヤ端末3aにおいて出力される図7の「チケット確定」画面G7の例では、ホストプレイヤに関連づけて、例えば4つのゲーム媒体Cを含むAチケット(特定のゲーム媒体群)が決定されている。
【0080】
複数のゲーム媒体群の数は、任意であり、固定でもよいし、適宜変更されてもよい。また、一のゲーム媒体群に含まれるゲーム媒体の数は、任意であり、固定でもよいし、適宜変更されてもよい。
【0081】
図6に示す「募集完了」画面G5は、ホストプレイヤのプレイヤ端末3aのみならず、各ゲストプレイヤのプレイヤ端末3b,3nのそれぞれに出力される。つまり、ゲストプレイヤについても、「開始する」ボタンB5を押下しうる。
【0082】
プレイヤ端末3a、プレイヤ端末3b及びプレイヤ端末3nの少なくとも一つのプレイヤ端末において出力される「チケット確定」画面G7における「チケット確定」ボタンB7を押下すると、ボタンB7を押下したプレイヤごとにゲーム媒体が決定される。図7におけるゲーム媒体画面G9は、例えば、ホストプレイヤに関連付けて決定された、チケットAに含まれるゲーム媒体C1を提示する画面である。同様に、ゲストプレイヤ自らが操作するプレイヤ端末3b又はプレイヤ端末3nにおいて出力される「チケット確定」画面G7における「チケット確定」ボタンB7を押下すると、ボタンB7を押下したゲストプレイヤごとにゲーム媒体が提示される。
【0083】
例えば、ホストプレイヤが、プレイヤ端末3aにおいて出力されるゲーム媒体画面G9における「交換」ボタンB9を押下すると、チケットAとゲーム媒体C1が交換される。すなわち、ホストプレイヤに関連付けて決定されたゲーム媒体C1が、ホストプレイヤ及び共通のグループに属するゲストプレイヤに対して付与されるゲーム媒体として確定(決定)する。なお、一のゲストプレイヤに関連付けて決定されたゲーム媒体は、一のゲストプレイヤに加えて、共通のグループに属する他のプレイヤ(例えばホストプレイヤ、及び、他のゲストプレイヤ)に対して付与されうる。
【0084】
上記のとおり、ホストプレイヤに関連付けて決定されたゲーム媒体C1は、ゲストプレイヤにも付与される。ここで、ホストプレイヤが、ゲーム媒体画面G9における「交換」ボタンB9を押下してゲーム媒体付与処理が実行された場合でも、ゲストプレイヤは、当該処理が実行中か実行済かを確認することは困難である。
【0085】
そこで、ホストプレイヤのゲーム媒体C1がゲストプレイヤの操作するプレイヤ端末3において出力されるゲーム媒体受取画面G11に付与結果として表示される。ゲストプレイヤは、ゲーム媒体受取画面G11において所定の受取操作(例えば、受取ボタンの押下)を実行すると、ゲーム媒体C1がゲストプレイヤへ付与されるゲーム媒体として確定する。この構成によれば、一のプレイヤの入力によるゲーム媒体付与処理の状況を、他のプレイヤが把握容易となる。
【0086】
他方で、ゲストプレイヤが、自らが操作するプレイヤ端末3b又はプレイヤ端末3nに出力されるゲーム媒体画面G9における「交換」ボタンB9を押下してゲーム媒体付与処理が実行された場合、ホストプレイヤが操作するプレイヤ端末3aにおけるゲーム媒体受取画面には、ゲストプレイヤに関連付けて決定されたゲーム媒体がゲーム媒体の付与結果として表示される。
【0087】
図4に戻り、情報処理サーバ1は、ゲーム媒体が設定数(例えば「3」)決定されたか否かを判断する(ステップS5)。ゲーム媒体が3つ決定された場合(Yesの場合)は、ステップS11に進む。ゲーム媒体が3つ決定されていない場合(例えば、ホストプレイヤ又はゲストプレイヤによって一つ又は二つのゲーム媒体しか選択されていない場合)(Noの場合)は、ステップS7に進む。
【0088】
情報処理サーバ1は、時間に関する「所定の条件」を満たすか否かを判断する(ステップS7)。例えば、グループが作成されたタイミングの後にホストプレイヤによって一つのゲーム媒体が選択されたタイミングから一定期間(例えば一週間)経過した場合(Yesの場合)は、ステップS9に進む。他方で、グループが作成されたタイミングの後にホストプレイヤによって一つのゲーム媒体が選択されたタイミングから一定期間経過していない場合(Noの場合)は、ステップS3に戻る。
【0089】
情報処理サーバ1は、自動決定処理として、プレイヤの入力によらずにゲーム媒体を決定する(ステップS9)。情報処理サーバ1は、例えば、現時点で、ゲーム媒体が一つしか決定されていない場合は、残りの2つのゲーム媒体を自動的に決定する。情報処理サーバ1は、手動決定処理、及び、自動決定処理によって決定されたゲーム媒体をグループに含まれる一又は複数のプレイヤの少なくとも一部に付与する(ステップS11)。
【0090】
ゲーム媒体付与処理の第1例では、例えば、ホストプレイヤは、自らが選択した1つのゲーム媒体、及び、ゲストプレイヤ2人がそれぞれ選択した2つのゲーム媒体の3つのゲーム媒体を取得可能である。同様に、ゲストプレイヤ2人のそれぞれも、各自が選択した1つのゲーム媒体、及び、ホストプレイヤ1人が選択した1つのゲーム媒体の合計3つのゲーム媒体を取得可能である。なお、ホストプレイヤ及びゲストプレイヤのそれぞれが選択し決定されるゲーム媒体は、一つである必要はなく、複数でもよい。
【0091】
以上、一実施形態によれば、情報処理サーバ1は、一又は複数のプレイヤを含むグループを作成し、一又は複数のプレイヤのうち少なくとも一部のプレイヤの入力に基づいて、グループに関連付けられたゲーム媒体を決定する。情報処理サーバ1は、所定の条件を満たす場合に、一又は複数のプレイヤの入力によらずにゲーム媒体を決定する。情報処理サーバ1は、決定されたゲーム媒体をグループに含まれる一又は複数のプレイヤの少なくとも一部に付与する。したがって、グループに属するプレイヤが受け取るべき、ゲーム媒体が適切に決定されるため、ゲームに参加するプレイヤの利益を適切に保護可能である。
【0092】
ゲーム媒体付与処理の第1例によれば、例えば、グループに属する3人のプレイヤがそれぞれ1つのゲーム媒体を選択することが予定されている場合に、一部のプレイヤがゲーム媒体を選択するためのプレイヤ入力を行わないときにも、ゲーム媒体が適切に決定される。ゲームに参加するプレイヤの利益を適切に保護可能である。
【0093】
(第2例)
図6図8及び図9を参照して、本発明の一実施形態に係るゲーム媒体付与処理の第2例を説明する。ゲーム媒体付与処理の第2例は、例えば、最大人数(設定人数)3人のグループの場合に、3人よりも少ない1人又は2人のプレイヤが、それぞれ、ゲーム媒体を選択して、残りの一つのゲーム媒体を情報処理システム又はコンピュータが自動的に決定する例を含む。以下では、ゲーム媒体付与処理の第1例と異なる点について特に説明する。
【0094】
図8は、本発明の一実施形態に係るゲーム媒体付与処理の第2例を示すフローチャートである。図9は、本発明の一実施形態に係るグループ作成処理の第2例を示すフローチャートである。
【0095】
図8に示すように、図1図3に示す情報処理サーバ1は、例えば3人のプレイヤを含むグループを作成する(ステップS51)。グループ作成処理については、図9を参照して具体的に説明する。
【0096】
図9に示すように、ホストプレイヤは、例えば、プレイヤ端末3aの出力部37において出力される図6に示すホーム画面G1の「1人でえらぶ」ボタンB1を選択する(ステップS61)。プレイヤ端末3aは、ホストプレイヤの選択操作を受け付けると、情報処理サーバ1に対してゲストプレイヤ(例えばCPUプレイヤ2人)の募集(自動決定)を指示する(ステップS63)。
【0097】
情報処理サーバ1は、プレイヤ端末3aから募集指示を受け付ける(ステップS65)と、CPUプレイヤ2人を自動的に決定する(ステップS67)。
【0098】
情報処理サーバ1は、図6に示す、2人のCPUプレイヤの決定が完了したことを示す「募集完了」画面G5をプレイヤ端末3aの出力部37において出力するための出力情報をプレイヤ端末3aに出力する。「募集完了」画面G5では、ホストプレイヤが決定されていることを示す「入った」アイコンI1に加え、CPUプレイヤ2人が決定されていることを示す「入った」アイコンI3,I5が表示される。
【0099】
図9に戻り、プレイヤ端末3aは、情報処理サーバ1から募集結果(自動決定結果)を受け付ける(ステップS71)と、ホストプレイヤ1人及びCPUプレイヤ2人を含むグループの作成指示を情報処理サーバ1に対して送信する(ステップS73)。情報処理サーバ1は、プレイヤ端末3aから送信されたグループの作成指示に基づいてグループを作成する(ステップS75)。
【0100】
なお、情報処理サーバ1においてグループが作成されるタイミングは、上記のとおり、プレイヤ端末3aからグループの作成指示が送信された(ステップS73)後であってもよいがこれに限られない。グループが作成されるタイミングは、例えば、情報処理サーバ1がCPUプレイヤを決定した(ステップS67)タイミングであってもよい。つまり、情報処理サーバ1は、プレイヤ端末3aからのグループ作成指示によらず、グループに属しうるプレイヤ3人(設定人数)が揃ったタイミングでグループを作成してもよい。プレイヤ3人は、ユーザとしてのプレイヤ1人と、CPUプレイヤ2人とを含む。
【0101】
情報処理サーバ1は、例えば、単一のホストプレイヤの入力に基づいてゲーム媒体を決定する(ステップS53)。情報処理サーバ1は、自動決定処理として、プレイヤの入力によらずにゲーム媒体を決定する(ステップ55)。情報処理サーバ1は、例えば、残りの2つのゲーム媒体を自動的に決定する。情報処理サーバ1は、手動決定処理、及び、自動決定処理によって決定されたゲーム媒体をグループに含まれる一又は複数のプレイヤの少なくとも一部に付与する(ステップS57)。
【0102】
ゲーム媒体付与処理の第2例では、例えば、ホストプレイヤは、自らが選択した1つのゲーム媒体、及び、CPUプレイヤが選択した2つのゲーム媒体の3つのゲーム媒体を取得可能である。なお、ホストプレイヤが選択し決定されるゲーム媒体は、一つである必要はなく、複数でもよい。また、自動的に決定されるゲーム媒体は、一つには限定されず、複数でもよい。
【0103】
ゲーム媒体付与処理の第2例によれば、グループに含まれる一又は複数のプレイヤの数が、当該グループに関連付けられた、プレイヤの数に関する設定数よりも小さい場合であっても、ゲーム媒体が自動的に決定されるため、ゲーム媒体が適切に決定される。したがって、ゲームに参加するプレイヤの利益を適切に保護可能である。
【0104】
ここで、本発明の一実施形態によれば、情報処理サーバ1に各機能を集中させることで、プレイヤがプレイヤ端末3において、各種ゲーム媒体や各種パラメータ等の改竄のような不正行為を行うことを防止することができる。
【0105】
<他の実施形態>
なお、上記各実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく、変更/改良され得るとともに、本発明にはその等価物も含まれる。
【0106】
図3に示す情報処理サーバ1が備える機能、例えば、ゲーム管理部41、グループ作成部42、手動決定部43、自動決定部44、通知部45、及び、ゲーム媒体付与部46の少なくとも一つの機能をプレイヤ端末3が備えてもよい。情報処理の多くを情報処理サーバ1が実行することになると、情報処理サーバ1の処理負担が大きくなる。この処理負担を軽減するため各処理を情報処理サーバ1とプレイヤ端末3に分散することが有効である。
【0107】
仮に、プレイヤ端末3に、情報処理サーバ1が備える各機能を集中させると、プレイヤがプレイヤ端末3において、各種ゲーム媒体や各種パラメータ等の改竄のような不正行為が行われてしまう可能性が高まる。しかしながら、情報処理サーバ1に更新された最新の情報が管理されているので、情報処理サーバ1に管理されている情報と随時比較することによって不正行為の有無を確認することができる。したがって、不正行為を未然に防ぐことが可能である。
【符号の説明】
【0108】
1…情報処理サーバ、3…プレイヤ端末、11(31)…CPU、13(33)…メモリ、14(34)…バス、15(35)…入出力インターフェース、16(36)…入力部、17(37)…出力部、18(38)…記録部、19(39)…通信部、40,50…情報処理部、41…ゲーム管理部、42…グループ作成部、43…手動決定部、44…自動決定部、45…通知部、46…ゲーム媒体付与部、52…ゲーム動作部
【要約】
【課題】ゲームに参加するプレイヤの利益を適切に保護可能な情報処理技術を提供すること。
【解決手段】ゲームを実行するコンピュータを、一又は複数のプレイヤを含むグループを作成する作成部と、一又は複数のプレイヤのうち少なくとも一部のプレイヤの入力に基づいて、グループに関連付けられたゲーム媒体を決定する第1決定部と、所定の条件を満たす場合に、一又は複数のプレイヤの入力によらずにゲーム媒体を決定する第2決定部と、第1決定部及び第2決定部が決定したゲーム媒体をグループに含まれる一又は複数のプレイヤの少なくとも一部に付与する付与部と、して機能させる。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9