(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-12
(45)【発行日】2022-10-20
(54)【発明の名称】磁気冷凍ユニット
(51)【国際特許分類】
F25B 21/00 20060101AFI20221013BHJP
【FI】
F25B21/00 A
(21)【出願番号】P 2018172319
(22)【出願日】2018-09-14
【審査請求日】2021-07-01
(73)【特許権者】
【識別番号】000002853
【氏名又は名称】ダイキン工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】寺木 潤一
【審査官】笹木 俊男
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-082663(JP,A)
【文献】国際公開第2011/039804(WO,A1)
【文献】特開2017-172820(JP,A)
【文献】国際公開第2018/117030(WO,A1)
【文献】特表2018-507378(JP,A)
【文献】米国特許第04332135(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F25B 21/00
F25B 25/00
B60H 1/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれが磁気作業物質(41~44)を収容して互いに重ねられる複数の枠体(21~24)を備え、
少なくとも1つの上記枠体(21~24)が収容する上記磁気作業物質(41~44)は、他の少なくとも1つの上記枠体(21~24)が収容する上記磁気作業物質(41~44)と種類が異な
り、
複数の上記枠体(21~24)は、それぞれに分解可能であり、かつ、分解された状態から重ねる順番を変更可能である
ことを特徴とする磁気冷凍ユニット。
【請求項2】
請求項
1において、
複数の上記枠体(21~24)の間に設けられ、上記磁気作業物質(41~44)に面するメッシュ体(31~35)を備える
ことを特徴とする磁気冷凍ユニット。
【請求項3】
請求項
2において、
上記メッシュ体(31~35)は、上記枠体(21~24)を積み重ねる方向において各上記枠体(21~24)の両側に設けられている
ことを特徴とする磁気冷凍ユニット。
【請求項4】
それぞれが磁気作業物質(41~44)を収容して互いに重ねられる複数の枠体(21~24)と、
複数の上記枠体(21~24)の間に設けられ、上記磁気作業物質(41~44)に面するメッシュ体(31~35)と、
上記枠体(21~24)に設けられ、互いに隣り合う上記メッシュ体(31~35)の孔(36)を互いに重ならせる位置決め構造(57)
とを備え
、
少なくとも1つの上記枠体(21~24)が収容する上記磁気作業物質(41~44)は、他の少なくとも1つの上記枠体(21~24)が収容する上記磁気作業物質(41~44)と種類が異なり、
上記メッシュ体(31~35)は、上記枠体(21~24)を積み重ねる方向において各上記枠体(21~24)の両側に設けられている
ことを特徴とする磁気冷凍ユニット。
【請求項5】
請求項4において、
複数の上記枠体(21~24)は、重ねる順番を変更可能である
ことを特徴とする磁気冷凍ユニット。
【請求項6】
請求項
3~5のいずれか1項において、
互いに隣り合う上記枠体(21~24)の間または互いに隣り合う上記メッシュ体(31~35)の間に設けられ、上記メッシュ体(31~35)の間に空間(S)を形成するスペーサ(45)を備える
ことを特徴とする磁気冷凍ユニット。
【請求項7】
請求項
2~6のいずれか1項において、
上記磁気作業物質(41~44)は、球形の粒子状であり、
上記メッシュ体(31~35)の孔(36)は、非円形状である
ことを特徴とする磁気冷凍ユニット。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか1項において、
複数の上記枠体(21~24)は、互いに固定可能である
ことを特徴とする磁気冷凍ユニット。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか1項において、
上記枠体(21~24)に取り付けられ、該枠体(21~24)内の空間容積を調節するための容積調節構造(51~53)を備える
ことを特徴とする磁気冷凍ユニット。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項において、
上記枠体(21~24)に設けられ、該枠体(21~24)内に上記磁気作業物質(41~44)を圧縮状態で収容するための圧縮構造(58)を備える
ことを特徴とする磁気冷凍ユニット。
【請求項11】
請求項1~10のいずれか1項において、
上記磁気作業物質(41~44)は、粒子状であり、
上記枠体(21~24)に設けられ、該枠体(21~24)の内壁面と上記磁気作業物質(41~44)との間の隙間(G)に入り込む充填構造(54~56)を備える
ことを特徴とする磁気冷凍ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、磁気冷凍ユニットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、磁気熱量効果を利用して冷熱および温熱を作り出すための磁気冷凍ユニットが知られている(例えば、特許文献1)。同文献の磁気冷凍ユニットは、磁気作業物質に磁場を印加および除去すると共に、当該磁気作業物質と熱交換する熱媒体を流入および流出させることで冷熱および温熱を作り出すように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、磁気冷凍ユニットでは、互いに種類の異なる磁気作業物質を熱媒体の流れに対して直列に配置した構造(以下、カスケード構造という)を採用することがある。しかしながら、従来、カスケード構造を容易に作製することについては特段の考慮がなされていなかった。
【0005】
本開示の目的は、様々なカスケード構造を容易に作成可能にすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の第1の態様は、磁気冷凍ユニット(20)を対象とする。この磁気冷凍ユニット(20)は、それぞれが磁気作業物質(41~44)を収容して互いに重ねられる複数の枠体(21~24)を備え、少なくとも1つの上記枠体(21~24)が収容する上記磁気作業物質(41~44)は、他の少なくとも1つの上記枠体(21~24)が収容する上記磁気作業物質(41~44)と種類が異なる。
【0007】
第1の態様では、互いに種類の異なる磁気作業物質(41~44)を収容する複数の枠体(21~24)を重ねることにより、様々なカスケード構造を容易に作製することができる。
【0008】
本開示の第2の態様は、上記第1の態様において、複数の上記枠体(21~24)は、重ねる順番を変更可能であることを特徴とする。
【0009】
第2の態様では、あるカスケード構造を作製した後でも、複数の枠体(21~24)を重ねる順番を変更することにより、別のカスケード構造を容易に作製することができる。
【0010】
本開示の第3の態様は、上記第1または第2の態様において、複数の上記枠体(21~24)の間に設けられ、上記磁気作業物質(41~44)に面するメッシュ体(31~35)を備えることを特徴とする。
【0011】
第3の態様では、メッシュ体(31~35)によって、各枠体(21~24)の磁気作業物質(41~44)が互いに隔てられる。
【0012】
本開示の第4の態様は、上記第3の態様において、上記メッシュ体(31~35)は、上記枠体(21~24)を積み重ねる方向において各上記枠体(21~24)の両側に設けられていることを特徴とする。
【0013】
第4の態様では、各枠体(21~24)において、その両側に設けられたメッシュ体(31~35)によって磁気作業物質(41~44)を保持することができる。
【0014】
本開示の第5の態様は、上記第4の態様において、互いに隣り合う上記枠体(21~24)の間または互いに隣り合う上記メッシュ体(31~35)の間に設けられ、上記メッシュ体(31~35)の間に空間(S)を形成するスペーサ(45)を備えることを特徴とする。
【0015】
第5の態様では、スペーサ(45)によって互いに隣り合うメッシュ体(31~35)の間に空間(S)が形成されるため、メッシュ体(31~35)の孔(36)が隣り合うメッシュ体(31~35)によって塞がれることが抑止される。
【0016】
本開示の第6の態様は、上記第4または第5の態様において、上記枠体(21~24)に設けられ、互いに隣り合う上記メッシュ体(31~35)の孔(36)を互いに重ならせる位置決め構造(57)を備えることを特徴とする。
【0017】
第6の態様では、位置決め構造(57)によって互いに隣り合うメッシュ体(31~35)の孔(36)が互いに重なるため、メッシュ体(31~35)の孔(36)が隣り合うメッシュ体(31~35)によって塞がれることが抑止される。
【0018】
本開示の第7の態様は、上記第3~第6の態様のいずれか1つにおいて、上記磁気作業物質(41~44)は、球形の粒子状であり、上記メッシュ体(31~35)の孔(36)は、非円形状であることを特徴とする。
【0019】
第7の態様では、球形の粒子状の磁気作業物質(41~44)が、メッシュ体(31~35)の非円形状の孔(36)に詰まりにくい。
【0020】
本開示の第8の態様は、上記第1~第7の態様のいずれか1つにおいて、複数の上記枠体(21~24)は、互いに固定可能であることを特徴とする。
【0021】
第8の態様では、複数の枠体(21~24)を互いに固定することで磁気冷凍ユニット(20)を堅牢にすることができる。
【0022】
本開示の第9の態様は、上記第1~第8の態様のいずれか1つにおいて、上記枠体(21~24)に取り付けられ、該枠体(21~24)内の空間容積を調節するための容積調節構造(51~53)を備えることを特徴とする。
【0023】
第9の態様では、容積調節構造(51~53)によって枠体(21~24)内の空間容積を、例えば当該枠体(21~24)に収容された磁気作業物質(41~44)の量に対応させて、調節することができる。
【0024】
本開示の第10の態様は、上記第1~第9の態様のいずれか1つにおいて、上記枠体(21~24)に設けられ、該枠体(21~24)内に上記磁気作業物質(41~44)を圧縮状態で収容するための圧縮構造(58)を備えることを特徴とする。
【0025】
第10の態様では、圧縮構造(58)によって磁気作業物質(41~44)を圧縮状態で枠体(21~24)内に収容できるので、磁気作業物質(41~44)が枠体(21~24)内で不要に移動するのを抑止できる。
【0026】
本開示の第11の態様は、上記第1~第10の態様のいずれか1つにおいて、上記磁気作業物質(41~44)は、粒子状であり、上記枠体(21~24)に設けられ、該枠体(21~24)の内壁面と上記磁気作業物質(41~44)との間の隙間(G)に入り込む充填構造(54~56)を備えることを特徴とする。
【0027】
第11の態様では、粒子状の磁気作業物質(41~44)と枠体(21~24)の内壁面との間の隙間(G)を、これに入り込む充填構造(54~56)によって比較的小さくすることができる。このため、隙間(G)を通って流れる熱交換に寄与しない熱媒体を少なくすることができ、熱交換効率が低下するのを抑止できる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】
図1は、実施形態1の空調システムの構成を概略的に示す回路図である。
【
図2】
図2は、実施形態1の磁気冷凍ユニットの構成を概略的に示す断面図である。
【
図3】
図3は、
図2のIII-III線に沿った断面図である。
【
図4】
図4は、実施形態1のメッシュ体を拡大して示す拡大平面図である。
【
図5】
図5は、実施形態1の磁気冷凍ユニットの分解断面図である。
【
図6】
図6は、実施形態2の磁気冷凍ユニットの構成を概略的に示す断面図である。
【
図7】
図7は、実施形態2の磁気冷凍ユニットが有する複数の枠体のうち1つを、メッシュ体を省略して示す平面図である。
【
図8】
図8は、実施形態2の磁気冷凍ユニットの分解断面図である。
【
図9】
図9は、実施形態3の磁気冷凍ユニットの構成を概略的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
《実施形態1》
実施形態1について説明する。本実施形態の磁気冷凍ユニット(20)は、磁気熱量効果を利用して熱媒体の温度を調節するものであって、例えば冷専チラーとして構成された空調システム(10)に設けられる。なお、磁気冷凍ユニット(20)の用途は、これに限られるものではもちろんない。例えば、磁気冷凍ユニット(20)は、空気調和装置に設けられていてもよい。
【0030】
-空調システムの構成-
図1は、実施形態1の空調システム(10)の構成を概略的に示す回路図である。同図に示すように、空調システム(10)は、磁気冷凍ユニット(20)と、低温側熱交換器(60)と、高温側熱交換器(70)と、熱媒体ポンプ(80)とが設けられた熱媒体回路(11)を備える。熱媒体回路(11)の各構成要素は、熱媒体配管を介して互いに接続されている。
【0031】
磁気冷凍ユニット(20)は、磁気作業物質(41~43)を備えていて、当該磁気作業物質(41~43)に磁場を印加したり除去したりすることで磁気熱量効果を生じさせ、それにより内部を流れる熱媒体を加熱または冷却する装置である。磁気冷凍ユニット(20)は、低温側流入路(20a)と、低温側流出路(20b)と、高温側流入路(20c)と、高温側流出路(20d)とを有する。各流入路(20a,20c)および各流出路(20b,20d)は、磁気冷凍ユニット(20)の内部空間に連通している。低温側流入路(20a)から流入した熱媒体は、磁気冷凍ユニット(20)内を流れて高温側流出路(20d)から排出される。高温側流入路(20c)から流入した熱媒体は、磁気冷凍ユニット(20)内を流れて低温側流出路(20b)から排出される。磁気冷凍ユニット(20)の構成について、詳しくは後述する。
【0032】
低温側熱交換器(60)は、磁気冷凍ユニット(20)で冷却された熱媒体と、図示を省略する利用ユニット(例えば、エアハンドリングユニット)を流れる二次冷媒とを熱交換させるものである。低温側熱交換器(60)は、磁気冷凍ユニット(20)の低温側流出路(20b)に接続された第1流入部(61)と、磁気冷凍ユニット(20)の低温側流入路(20a)に接続された第1流出部(62)と、利用ユニットに接続された第3流入部(63)および第3流出部(64)とを有する。
【0033】
ここで、低温側流出路(20b)と第1流入部(61)との間の熱媒体配管には、前者から後者への熱媒体の流れを許容する一方でその逆の熱媒体の流れを禁止する第1逆止弁(91)が設けられている。また、低温側流入路(20a)と第1流出部(62)との間の熱媒体配管には、後者から前者への熱媒体の流れを許容する一方でその逆の熱媒体の流れを禁止する第2逆止弁(92)が設けられている。
【0034】
高温側熱交換器(70)は、磁気冷凍ユニット(20)で加熱された熱媒体と、図示を省略する熱源ユニット(例えば、クーリングタワー)を流れる二次冷媒とを熱交換させるものである。高温側熱交換器(70)は、磁気冷凍ユニット(20)の高温側流出路(20d)に接続された第2流入部(71)と、磁気冷凍ユニット(20)の高温側流入路(20c)に接続された第2流出部(72)と、熱源ユニットに接続された第4流入部(73)および第4流出部(74)とを有する。
【0035】
ここで、高温側流出路(20d)と第2流入部(71)との間の熱媒体配管には、前者から後者への熱媒体の流れを許容する一方でその逆の熱媒体の流れを禁止する第3逆止弁(93)が設けられている。また、高温側流入路(20c)と第2流出部(72)との間の熱媒体配管には、後者から前者への熱媒体の流れを許容する一方でその逆の熱媒体の流れを禁止する第4逆止弁(94)が設けられている。
【0036】
熱媒体ポンプ(80)は、磁気冷凍ユニット(20)と各熱交換器(60,70)との間で熱媒体を流すためのものである。熱媒体ポンプ(80)は、この例ではピストンポンプとして構成されていて、シリンダ(81)とその内部に配置されたピストン(84)とを有する。シリンダ(81)は、ピストン(84)によって第1室(82)と第2室(83)とに仕切られている。第1室(82)は、低温側熱交換器(60)と第2逆止弁(92)との間の熱媒体配管に連通し、第2室(83)は、高温側熱交換器(70)と第4逆止弁(94)との間の熱媒体配管に連通している。
【0037】
熱媒体ポンプ(80)は、ピストン(84)がシリンダ(81)内で往復運動を行うことにより、第1室(82)から熱媒体を吐出しかつ第2室(83)に熱媒体を吸入する第1動作と、第2室(83)から熱媒体を吐出しかつ第1室(82)に熱媒体を吸入する第2動作とを行うように構成されている。
【0038】
-磁気冷凍ユニットの構成-
図2は、磁気冷凍ユニット(20)の構成を概略的に示す断面図である。また、
図3は、
図2のIII-III線に沿った断面図である。同図に示すように、磁気冷凍ユニット(20)は、第1~第3枠体(21~23)と、第1~第3メッシュ体(31~33)と、第1~第3磁気作業物質(41~43)と、スペーサ(45)と、固定ねじ(46)と、第1~第3容積調節構造(51~53)と、第1~第3充填構造(54~56)とを備える。なお、
図2では、第1~第3容積調節構造(51~53)および第1~第3充填構造(54~56)の図示を省略している。
【0039】
第1~第3枠体(21~23)は、磁気冷凍ユニット(20)のケースを構成するものであって、互いに軸方向(
図1における上下方向)に重ねられている。第1~第3枠体(21~23)は、
図2に示すように、それぞれが内部に空間が形成された平面視で矩形状の枠状部品である。第1~第3枠体(21~23)は、その内部空間に第1~第3磁気作業物質(41~43)を収容している。第1~第3枠体(21~23)は、左側部および右側部の各々に、固定ねじ(46)を挿通するための第1貫通孔(25)が形成されている。第1~第3枠体(21~23)の手前側部(すなわち、
図3における下側部)には、対応する容積調節構造(51~53)を挿通するための第2貫通孔(26)が形成されている。隣り合う各枠体(21~23)の間には、熱媒体が漏れるのを抑止するOリング(47)が設けられている。好ましくは、第1~第3枠体(21~23)は、それぞれ断熱性に優れた材料で構成されている。
【0040】
第1~第3メッシュ体(31~33)は、
図4に示すように、平面視で磁気作業物質(41~43)と重なる領域の略全体にわたって正六角形状の孔(36)が等間隔で多数形成された膜状の部材である。各メッシュ体(31~33)の孔(36)の大きさは、対応する磁気作業物質(41~43)の粒径よりも小さい。なお、図示を省略するが、各メッシュ体(31~33)の孔(36)の形状は、その他の多角形状、細長い形状、楕円形状など、非円形状であれば任意の形状であってもよい。
【0041】
第1~第3メッシュ体(31~33)は、対応する枠体(21~23)に対してそれぞれ2枚ずつ設けられている。例えば、第1メッシュ体(31)は、第1枠体(21)の上部および下部に1枚ずつ設けられている。すなわち、各メッシュ体(31~33)は、各枠体(21~23)を積み重ねる方向において各枠体(21~23)の両側に設けられている。第1~第3メッシュ体(31~33)は、例えば接着によって、対応する枠体(21~23)に固定されている。
【0042】
第1~第3磁気作業物質(41~43)は、磁場を印加または除去されることで磁気熱量効果を生じるものであって、それぞれが対応する枠体(21~23)の内部空間に収容されている。第1~第3磁気作業物質(41~43)は、それぞれが多数の球形粒子状の磁気作業物質で構成されている。第1~第3磁気作業物質(41~43)の粒子径は、対応するメッシュ体(31~33)の孔(36)よりも大きい。第1~第3磁気作業物質(41~43)は、互いに種類の異なる磁気作業物質である。例えば、第1磁気作業物質(41)は、第2磁気作業物質(42)よりも高い温度域で磁気熱量効果を発揮するものが選定されてもよい。
【0043】
スペーサ(45)は、互いに隣り合うメッシュ体(31~33)の間に、すなわち第1メッシュ体(31)と第2メッシュ体(32)との間および第2メッシュ体(32)と第3メッシュ体(33)との間に複数個ずつ設けられている。スペーサ(45)によって、隣り合うメッシュ体(31~33)の間に空間(S)が形成される。複数のスペーサ(45)は、磁気冷凍ユニット(20)における熱媒体の流れを阻害しないように、十分に小さく構成されかつ互いに十分な間隔をもって配置されている。なお、スペーサ(45)は、互いに隣り合う枠体(21~23)の間に設けられていてもよい。
【0044】
固定ねじ(46)は、第1~第3枠体(21~23)を互いに重なった状態で固定するためのものである。固定ねじ(46)は、この例では、2本設けられており、その一方は磁気冷凍ユニット(20)の左側部に配置され、他方は磁気冷凍ユニット(20)の右側部に配置されている。左側の固定ねじ(46)は、第1~第3枠体(21~23)の左側の第1貫通孔(25)に挿通される。右側の固定ねじ(46)は、第1~第3枠体(21~23)の右側の第1貫通孔(25)に挿通される。
【0045】
第1~第3容積調節構造(51~53)は、
図3に示すように、第2貫通孔(26)に挿通された可動ねじで構成されている。第1~第3容積調節構造(51~53)は、
図3における上下方向(すなわち、
図1における奥行方向)に移動することにより、対応する枠体(21~23)の内部空間の容積を調節するためのものである。具体的に、第1~第3容積調節構造(51~53)は、
図3における上方へ移動することで対応する枠体(21~23)内の空間容積を小さくする一方、
図3における下方へ移動することで対応する枠体(21~23)内の空間容積を大きくする。
【0046】
第1~第3充填構造(54~56)は、
図3に示すように、対応する枠体(21~23)の内壁面に設けられている。第1~第3充填構造(54~56)は、例えば、それぞれが対応する枠体(21~23)の内壁面に固定された繊維体によって構成されていてもよい。第1~第3充填構造(54~56)は、対応する枠体(21~23)の内壁面と当該枠体(21~23)に収容された磁気作業物質(41~43)との間の隙間(G)に入り込むように構成されている。
【0047】
図5に示すように、磁気冷凍ユニット(20)は、3つの部分に分解することができる。具体的に、磁気冷凍ユニット(20)は、第1枠体(21)、第1メッシュ体(31)、および第1磁気作業物質(41)によって構成される部分(以下、第1ユニット構成部とも言う)と、第2枠体(22)、第2メッシュ体(32)、および第2磁気作業物質(42)によって構成される部分(以下、第2ユニット構成部とも言う)と、第3枠体(23)、第3メッシュ体(33)、および第3磁気作業物質(43)によって構成される部分(以下、第3ユニット構成部とも言う)と、スペーサ(45)および固定ねじ(46)とに分解することができる。この分解状態から、第1~第3構成部を重ねる順番(すなわち、第1~第3枠体(21~23)を重ねる順番)を変更することで、様々なカスケード構造を有する磁気冷凍ユニット(20)を構成することができる。例えば、下から順に第1構成部、第3構成部、および第2構成部が重ねられた磁気冷凍ユニット(20)を構成することが考えられる。
【0048】
-運転動作-
次に、空調システム(10)および磁気冷凍ユニット(20)の運転動作について説明する。
【0049】
空調システム(10)は、熱媒体ポンプ(80)に第1動作と第2動作を交互に行わせると共に、両動作に対応させて磁気冷凍ユニット(20)に磁場を印加したり除去したりすることにより、利用ユニットに冷熱を供給する。
【0050】
具体的に、まず、熱媒体の流れを止めた状態で、磁気冷凍ユニット(20)に、例えば永久磁石(図示せず)を近づけることにより、磁場を印加する。これにより、磁気冷凍ユニット(20)内の第1~第3磁気作業物質(41~43)が発熱する。この状態で熱媒体ポンプ(80)が第1動作を行うと、
図1中の左方にピストン(84)が移動し、第1室(82)から熱媒体が吐出される。第1室(82)から吐出された熱媒体は、第2逆止弁(92)を通過して磁気冷凍ユニット(20)に流れ込み、ここで発熱状態の第1~第3磁気作業物質(41~43)と熱交換して加熱される。続けて、加熱された熱媒体は、第3逆止弁(93)を通過して高温側熱交換器(70)に流入し、そこで熱源ユニットの二次冷媒に放熱して高温側熱交換器(70)から流出する。高温側熱交換器(70)から流出した熱媒体は、熱媒体ポンプ(80)の第2室(83)に吸入される。
【0051】
次に、熱媒体の流れを止めた状態で、磁気冷凍ユニット(20)から、例えば永久磁石を遠ざけることにより、磁場を除去する。これにより、磁気冷凍ユニット(20)内の第1~第3磁気作業物質(41~43)が吸熱する。この状態で熱媒体ポンプ(80)が第2動作を行うと、
図1中の右方にピストン(84)が移動し、第2室(83)から熱媒体が吐出される。第2室(83)から吐出された熱媒体は、第4逆止弁(94)を通過して磁気冷凍ユニット(20)に流れ込み、ここで吸熱状態の第1~第3磁気作業物質(41~43)と熱交換して冷却される。続けて、冷却された熱媒体は、第1逆止弁(91)を通過して低温側熱交換器(60)に流入し、そこで利用ユニットの二次冷媒を冷却して低温側熱交換器(60)から流出する。低温側熱交換器(60)から流出した熱媒体は、熱媒体ポンプ(80)の第1室(82)に吸入される。
【0052】
以上の動作を繰り返し行うことにより、低温側熱交換器(60)に冷熱を供給しかつ高温側熱交換器(70)に温熱を供給することができ、これにより利用ユニットで対象空間の冷房を行うことができる。定常状態においては、低温側熱交換器(60)と高温側熱交換器(70)は、磁気冷凍ユニット(20)内の第1~第3磁気作業物質(41~43)に応じた略一定の温度にそれぞれ維持される。本実施例では、低温側熱交換器(60)の温度が、対象空間の温度や、磁気冷凍ユニット(20)の周辺の空気の温度よりも低い温度に維持されるように、第1~第3磁気作業物質(41~43)が選定される。
【0053】
-実施形態1の効果-
本実施形態の磁気冷凍ユニット(20)は、それぞれが対応する磁気作業物質(41~43)を収容して互いに重ねられる第1~第3枠体(21~23)を備え、上記第1~第3枠体(21~23)が収容する上記第1~第3磁気作業物質(41~43)は、他の上記第1~第3枠体(21~23)が収容する上記第1~第3磁気作業物質(41~43)と種類が異なる。したがって、互いに種類の異なる磁気作業物質(41~43)を収容する第1~第3枠体(21~23)を重ねることにより、様々なカスケード構造を容易に作製することができる。
【0054】
また、本実施形態の磁気冷凍ユニット(20)は、上記第1~第3枠体(21~23)が、重ねる順番を変更可能である。したがって、あるカスケード構造を作製した後でも、第1~第3枠体(21~23)を重ねる順番を変更することにより、別のカスケード構造を容易に作製することができる。
【0055】
また、本実施形態の磁気冷凍ユニット(20)は、上記第1~第3枠体(21~23)の間に設けられ、対応する上記磁気作業物質(41~43)に面する第1~第3メッシュ体(31~33)を備える。したがって、第1~第3メッシュ体(31~33)によって、各枠体(21~23)の磁気作業物質(41~43)が互いに隔てられる。
【0056】
また、本実施形態の磁気冷凍ユニット(20)は、上記第1~第3メッシュ体(31~33)が、上記第1~第3枠体(21~23)を積み重ねる方向において各上記枠体(21~23)の両側に設けられている。したがって、各枠体(21~23)において、その両側に設けられたメッシュ体(31~33)によって磁気作業物質(41~43)を保持することができる。
【0057】
また、本実施形態の磁気冷凍ユニット(20)は、互いに隣り合う上記第1~第3メッシュ体(31~33)の間に設けられ、上記第1~第3メッシュ体(31~33)の間に空間(S)を形成するスペーサ(45)を備える。したがって、スペーサ(45)によって互いに隣り合う第1~第3メッシュ体(31~33)の間に空間(S)が形成されるため、第1~第3メッシュ体(31~33)の孔(36)が隣り合う第1~第3メッシュ体(31~33)によって塞がれることが抑止される。
【0058】
また、本実施形態の磁気冷凍ユニット(20)は、上記第1~第3磁気作業物質(41~43)が、球形の粒子状であり、上記第1~第3メッシュ体(31~33)の孔(36)が、非円形状である。したがって、球形粒子状の第1~第3磁気作業物質(41~43)が、第1~第3メッシュ体(31~33)の非円形状の孔(36)に詰まりにくい。
【0059】
また、本実施形態の磁気冷凍ユニット(20)は、上記第1~第3枠体(21~23)が、互いに固定可能である。したがって、第1~第3枠体(21~23)を互いに固定することで磁気冷凍ユニット(20)を堅牢にすることができる。
【0060】
また、本実施形態の磁気冷凍ユニット(20)は、上記第1~第3枠体(21~23)に取り付けられ、該第1~第3枠体(21~23)内の空間容積を調節するための第1~第3容積調節構造(51~53)を備える。したがって、第1~第3容積調節構造(51~53)によって対応する枠体(21~23)内の空間容積を、例えば当該枠体(21~23)に収容された磁気作業物質(41~43)の量に対応させて、調節することができる。
【0061】
また、本実施形態の磁気冷凍ユニット(20)は、上記第1~第3磁気作業物質(41~43)が、粒子状であり、上記第1~第3枠体(21~23)に設けられ、該第1~第3枠体(21~23)の内壁面と上記第1~第3磁気作業物質(41~43)との間の隙間(G)に入り込む第1~第3充填構造(54~56)を備える。したがって、粒子状の第1~第3磁気作業物質(41~43)と対応する枠体(21~23)の内壁面との間の隙間(G)を、これに入り込む第1~第3充填構造(54~56)によって比較的小さくすることができる。このため、隙間(G)を通って流れる熱交換に寄与しない熱媒体を少なくすることができ、熱交換効率が低下するのを抑止できる。
【0062】
《実施形態2》
実施形態2について説明する。以下では、上記実施形態1と異なる点について主に説明する。
【0063】
図6は、本実施形態の磁気冷凍ユニット(20)の構成を概略的に示す断面図である。また、
図7は、磁気冷凍ユニット(20)が有する3つの枠体(21~23)のうち1つ(第1~第3枠体(21~23)のうちいずれでもよい)を、メッシュ体(31~33)を省略して示す平面図である。同図に示すように、本実施形態の磁気冷凍ユニット(20)は、位置決め構造(57)および圧縮構造(58)を備える。なお、
図6では、圧縮構造(58)の図示を省略している。
【0064】
位置決め構造(57)は、位置決めピン(57a)および位置決め穴(57b)によって構成されている。位置決めピン(57a)は、各枠体(21~23)の左側部および右側部の上面に(上方に延びるように)突設されている。位置決め穴(57b)は、各枠体(21~23)の左側部および右側部の下面に形成されていて、当該枠体(21~23)の下に隣り合う枠体(21~23)の位置決めピン(57a)が入り込むように構成されている。
【0065】
また、
図8に示すように、第1~第3メッシュ体(31~33)の左側部および右側部にピン挿通孔(37)が形成されている。第1~第3メッシュ体(31~33)は、ピン挿通孔(37)に位置決めピン(57a)が挿通されることで対応する枠体(21~23)に対して位置決めされる。第1~第3メッシュ体(31~33)の孔(36)は、当該メッシュ体(31~33)がそのように位置決めされた状態で、隣り合うメッシュ体(31~33)の孔(36)と重なる。これにより、スペーサ(45)が設けられていなくても、隣り合う磁気作業物質(41~43)の間でメッシュ体(31~33)に妨げられずに熱媒体が流れる。
【0066】
圧縮構造(58)は、第1~第3枠体(21~23)の各々に設けられている。圧縮構造(58)は、例えば、対応する枠体(21~23)の内壁面に固定された弾性体で構成されていてもよい。圧縮構造(58)は、その弾性によって、対応する枠体(21~23)内の磁気作業物質(41~43)を押す。そのような圧縮構造(58)により、対応する枠体(21~23)において磁気作業物質(41~43)が圧縮状態で収容される。
【0067】
-実施形態2の効果-
本実施形態の磁気冷凍ユニット(20)によっても、上記実施形態1と同様の効果が得られる。
【0068】
また、本実施形態の磁気冷凍ユニット(20)は、上記第1~第3枠体(21~23)に設けられ、互いに隣り合う上記メッシュ体(31~33)の孔(36)を互いに重ならせる位置決め構造(57)を備える。したがって、位置決め構造(57)によって互いに隣り合うメッシュ体(31~33)の孔(36)が互いに重なるため、第1~第3メッシュ体(31~33)の孔(36)が隣り合うメッシュ体(31~33)によって塞がれることが抑止される。
【0069】
また、本実施形態の磁気冷凍ユニット(20)は、上記第1~第3枠体(21~23)に設けられ、該枠体(21~23)内に上記第1~第3磁気作業物質(41~43)を圧縮状態で収容するための圧縮構造(58)を備える。したがって、圧縮構造(58)によって第1~第3磁気作業物質(41~43)を圧縮状態で対応する枠体(21~23)内に収容できるので、第1~第3磁気作業物質(41~43)が第1~第3枠体(21~23)内で不要に移動するのを抑止できる。
【0070】
《実施形態3》
実施形態3について説明する。以下では、上記実施形態1と異なる点について主に説明する。
【0071】
図9は、本実施形態の磁気冷凍ユニット(20)の構成を概略的に示す断面図である。同図に示すように、本実施形態の磁気冷凍ユニット(20)は、第1~第4枠体(21~24)と、第1~第5メッシュ体(31~35)と、第1~第4磁気作業物質(41~44)と、保持部材(59)と、ケース(27)とを備える。
【0072】
第1~第4枠体(21~24)は、上記実施形態1の各枠体(21~23)よりも薄く形成されていて、また第1貫通孔(25)が形成されていない。これにより、磁気冷凍ユニット(20)の厚み(
図9における上下方向長さ)を小さくすることができる。
【0073】
第1~第5メッシュ体(31~35)は、第1~第4枠体(21~24)と交互に配置されている。すなわち、
図9における上から順に、第1メッシュ体(31)、第1枠体(21)、第2メッシュ体(32)、第2枠体(22)、第3メッシュ体(33)、第3枠体(23)、第4メッシュ体(34)、第4枠体(24)、および第5メッシュ体(35)が配置されている。
【0074】
第1~第4磁気作業物質(41~44)は、それぞれが対応する枠体(21~24)の内部空間に収容されている。第1~第4磁気作業物質(41~44)は、互いに種類の異なる磁気作業物質である。
【0075】
保持部材(59)は、積み重ねられた状態の第1~第4枠体(21~24)および第1~第5メッシュ体(31~35)を、上下から挟み込んで保持するための枠板状部材である。保持部材(59)は、この例では互いに上下に離間して2つ設けられている。各保持部材(59)は、左側部および右側部の各々に固定ねじ(46)を挿通するための貫通孔(図示せず)が形成されている。各保持部材(59)は、各枠体(21~24)および各メッシュ体(31~35)を挟み込んで保持した状態で、当該貫通孔に固定ねじ(46)が挿通されることで固定される。
【0076】
ケース(27)は、第1~第4磁気作業物質(41~44)を流れる熱媒体が外部に漏れるのを抑止するための部材である。ケース(27)は、各枠体(21~24)、各メッシュ体(31~35)、各保持部材(59)、および各固定ねじ(46)を内部に収容する。ケース(27)の上壁部(28)および下壁部(29)の各々には、熱媒体が通る流通孔(28a,29a)が形成されている。熱媒体は、例えば、上壁部(28)の流通孔(28a)を通って磁気冷凍ユニット(20)内に流れ込み、第1~第4磁気作業物質(41~44)と熱交換をした後に下壁部(29)の流通孔(29a)を通って磁気冷凍ユニット(20)外へ流れ出してもよい。
【0077】
-実施形態3の効果-
本実施形態の磁気冷凍ユニット(20)によっても、上記実施形態1と同様の効果が得られる。
【0078】
また、本実施形態の磁気冷凍ユニット(20)は、各メッシュ体(31~34)上に対応する枠体(21~24)を載せ、当該枠体(21~24)内に対応する磁気作業物質(41~44)を充填する工程を繰り返し、最後のメッシュ体(35)を対応する枠体(24)上に載せた後に保持部材(59)でこれら(すなわち、各枠体(21~24)、各メッシュ体(31~35)、および各磁気作業物質(41~44))を挟み込んで保持し、当該保持部材(59)を固定ねじ(46)で固定することで所望のアセンブリを構成し、当該アセンブリをケース(27)内に収容する、という一連の方法によって容易に組み立てることができる。
【0079】
《その他の実施形態》
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
【0080】
各上記実施形態では、全ての磁気作業物質(41~44)の種類が互いに異なるが、複数の磁気作業物質(41~44)のうち少なくとも2つの種類が互いに異なっていればよい。例えば、実施形態1,2において、第1磁気作業物質(41)と第2磁気作業物質(42)の種類が同じで、残りの第3磁気作業物質(43)の種類がこれと異なるものであってもよい。
【0081】
以上、実施形態および変形例を説明したが、特許請求の範囲の趣旨および範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。また、以上の実施形態および変形例は、本開示の対象の機能を損なわない限り、適宜組み合わせたり、置換したりしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0082】
以上説明したように、本開示は、磁気冷凍ユニットについて有用である。
【符号の説明】
【0083】
20 磁気冷凍ユニット
21~24 第1~第4枠体(枠体)
31~35 第1~第5メッシュ体(メッシュ体)
36 (メッシュ体の)孔
41~44 第1~第4磁気作業物質(磁気作業物質)
45 スペーサ
51~53 第1~第3容積調節構造(容積調節構造)
54~56 第1~第3充填構造(充填構造)
57 位置決め構造
58 圧縮構造
G 隙間