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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-12
(45)【発行日】2022-10-20
(54)【発明の名称】真空チャック及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/683 20060101AFI20221013BHJP
【FI】
H01L21/68 P
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2018156266
(22)【出願日】2018-08-23
(65)【公開番号】P2020031150
(43)【公開日】2020-02-27
【審査請求日】2021-05-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000004547
【氏名又は名称】日本特殊陶業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000800
【氏名又は名称】特許業務法人創成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小野寺 教夫
(72)【発明者】
【氏名】手島 貴志
【審査官】鈴木 孝章
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-112495(JP,A)
【文献】特開2002-329694(JP,A)
【文献】特開2005-285798(JP,A)
【文献】特開平06-244093(JP,A)
【文献】特開平10-335437(JP,A)
【文献】特開2014-116433(JP,A)
【文献】特開2014-187213(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/683
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
SiCからなる板状体であって、厚み方向に沿った回転軸を中心として回転する基体と、
前記基体の第1の主面と反対側の第2の主面に開口を有し、前記回転軸に沿って前記基体に形成された第1の流路と、
前記第1の流路と接続され、前記基体の内部において前記第1の流路と接続される接続部から前記基体の外周側に向って延びる複数の第2の流路と、
前記第2の流路と接続され、前記基体の前記第1の主面に開口を有する、前記基体に形成された複数の第3の流路とを備え
前記第1の流路の開口の面積Scと、前記複数の第3の流路の開口の合計面積ΣSaiとは、ΣSai≧Sc×0.5且つ、Sc≧20[mm 2 ]の関係を満たすことを特徴とする真空チャック。
【請求項2】
前記基体の前記第1の主面に形成された複数の環状突起を備え、前記第1の主面は、前記複数の環状突起のうち1つ又は2つの環状突起によって周囲を取り囲まれた複数の領域を有し、
前記複数の領域のそれぞれに前記第3の流路の開口が形成されており、
前記複数の領域における一の領域の面積と他の各領域の面積の差が20%以下であることを特徴とする請求項1に記載の真空チャック。
【請求項3】
前記基体の前記第1の主面に形成された複数の環状突起を備え、
前記第1の主面は、前記複数の環状突起のうち1つ又は2つの環状突起によって周囲を取り囲まれた複数の領域を有し、
前記複数の領域のそれぞれに前記複数の第3の流路の開口が形成されており、
前記領域の面積Aiと、前記領域内における前記複数の第3の流路の開口の合計面積Saiとの比であるSai/Aiは、前記基体の外周に近い領域ほど小さいことを特徴とする請求項1に記載の真空チャック。
【請求項4】
前記第1の流路の開口は、前記第2の主面の中心を通る位置に設けられ、
前記複数の第3の流路の任意の開口の面積は、前記任意の開口よりも前記第1の流路に近い前記第3の流路の開口の面積と比較して小さい又は等しいことを特徴とする請求項1からの何れか1項に記載の真空チャック。
【請求項5】
前記第1の流路の開口は、前記第2の主面の中心を含む位置に設けられ、
前記複数の第3の流路の開口の少なくとも一部は、前記第1の主面における中心から外周側に向う直線上に配列され、
前記直線上に配列された前記複数の第3の流路の開口について、任意の隣接する一対の開口間の間隔は、前記任意の隣接する一対の開口よりも前記第1の流路に近い隣接する一対の開口間の間隔と比較して大きい又は等しいことを特徴とする請求項1からの何れか1項に記載の真空チャック。
【請求項6】
前記第2の流路と前記基体の前記第1の主面との間の厚さ方向における距離は、前記第2の流路と前記基体の前記第2の主面との間の厚さ方向における距離よりも小さいことを特徴とする請求項1からの何れか1項に記載の真空チャック。
【請求項7】
前記基体の外周部の厚さは、前記外周部よりも中心側に位置する前記基体の中心部の厚さよりも薄いことを特徴とする請求項1からの何れか1項に記載の真空チャック。
【請求項8】
前記基体の内部において、前記第2の流路と連通し、前記第2の流路と接続される接続部から前記基体の外周側に向って延びる複数の第4の流路と、
前記第4の流路と接続され、前記基体の前記第1の主面に開口を有する複数の第5の流路とを備えることを特徴とする請求項1からの何れか1項に記載の真空チャック。
【請求項9】
請求項1~の何れか1項に記載の真空チャックの製造方法であって、
上面、前記上面と反対側の下面、及び前記上面と前記下面との間に設けられた外周面を有する板状体であって、SiCからなる前記基体となる成形体を用意する工程と、
前記成形体の下面に穴あけ加工を施すことにより前記第1の流路となる第1の穴部を形成する工程と、
前記成形体の外周面に穴あけ加工を施すことにより前記複数の第2の流路となる複数の第2の穴部を形成する工程と、
前記複数の第2の穴部の前記成形体の外周面における開口を閉塞する工程と、
前記成形体の上面に穴あけ加工を施すことにより、前記複数の第3の流路となる複数の第3の穴部を形成する工程と、
前記成形体を焼成する工程とを備えることを特徴とする真空チャックの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、真空チャック、特に回転駆動される真空チャック及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体製造装置においては、ウエハなどの基板を真空吸着して保持する真空チャックを高速回転させながら基板の表面にレジストを塗布することにより、薄く均一なフォトレジスト膜を形成している。真空チャックを構成する基体の表面に多数の突起を形成し、これらの突起によって支持した基板と基体の表面との間を真空状態にすることにより、基板を保持している。
【0003】
高速回転中も基板を良好に保持するためには、高速回転しても基体の形状を維持することが必要であるので、通常、高速回転用の真空チャックを構成する基体は高剛性を有するAl(アルミナ)からなっていた。しかし、Alは高比重であるので、回転時の慣性モーメントを抑制するために、厚さを低く抑える必要がある。そこで、基体の裏面に設けた排気孔を基体の内部の連通路を介して基体の表面に形成した吸着用の穴に連通させるのではなく、基体の表面に排気孔に連通する溝部を形成していた。
【0004】
なお、特許文献1に開示されたスピンチャック(真空チャック)においては、表面に開口する吸引用の孔が複数形成されており、これら吸引孔と排気孔を連通する連通路が基体の内部に形成されている。ただし、このスピンチャックはエンジニアリングプラスチックからなっている。
【0005】
また、特許文献2に開示された基板ホルダにおいては、基体の裏面に形成された排気孔と、基体の表面に形成された複数の吸着用の孔とを連通する流路(連通路)が基体の内部に形成され、基体はSiCからなっている。しかし、基板ホルダは、フォトリソグラフィ工程で基板を保持するものであり、回転しない。
【0006】
また、特許文献3に開示されたウエハチャック(真空チャック)においては、セラミックス等の硬質材からなる基体の表面に同心円状にリング(環状突起)を設けることにより、吸着領域を分割している。このウエハチャックは、露光工程だけでなく、基板をスピンコートする際に使用してもよいとされている(明細書段落0133参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特開平10-150097号公報
【文献】特開2005-12009号公報
【文献】特開2004-228453号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記従来のように基体の表面に形成した溝部を介して基板を真空吸着する場合、基体の表面に形成した孔を介して吸着する場合と比較して、基板を全体に亘って短時間で均一に平面状に保持することが困難であるという課題があった。また、Alからなる基体の表面に孔を設ける場合、基体の内部に連通路を形成する必要があるので、基体の厚さが厚くなり、基体が重くなって、回転時の慣性モーメントが増大するという課題があった。
【0009】
なお、上記特許文献1に開示されたスピンチャックは、基体がエンジニアリングプラスチックからなり、剛性が劣るので、基板を良好に保持することができない。また、上記特許文献3に記載されたウエハチャックは、基板をスピンコートする際に使用してもよいとされているが、複数の吸引孔が基体の裏面の外周部付近に開口しており、これらの開口を介してどのように排気するか不明であり、回転駆動される場合は考慮されていない。
【0010】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、基板を短時間で均一に平面状に吸引保持すること、及び基体の軽量化を図ることが可能な真空チャック及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の真空チャックは、SiCからなる板状体であって、厚み方向に沿った回転軸を中心として回転する基体と、前記基体の第1の主面と反対側の第2の主面に開口を有し、前記回転軸に沿って前記基体に形成された第1の流路と、前記第1の流路と接続され、前記基体の内部において前記第1の流路と接続される接続部から前記基体の外周側に向って延びる複数の第2の流路と、前記第2の流路と接続され、前記基体の前記第1の主面に開口を有する、前記基体に形成された複数の第3の流路とを備えることを特徴とする。
【0012】
本発明の真空チャックによれば、基体がSiCからなるので、従来一般的なAlからなる基体と比較して、基体、ひいては真空チャックの軽量化を図ることが可能となる。これにより、真空チャックの回転時の慣性モーメントの低減を図ることができ、真空チャックを回転駆動させる機構の簡素化を図ることが可能となる。さらに、基体の第1の主面に形成された第3の流路の開口を介して真空吸引するので、溝が上面に形成された基体と比較して基板を全体に亘って短時間で均一に平面状に保持することが可能となる。
【0013】
本発明の真空チャックにおいて、前記第1の流路の開口の面積Scと、前記複数の第3の流路の開口の合計面積ΣSaiとは、ΣSai≧Sc×0.5且つ、Sc≧20[mm2]の関係を満たす。
【0014】
これにより、第1の流路の開口の面積Scを20mm2以上確保したうえで、この開口面積Scに対して第3の流路の開口の合計面積ΣSaiを半分以上確保しているので、第1の流路から第2の流路を経た第3の流路を介した真空排気によって基板Wを短時間で平面状に保持することが可能となる。
【0015】
また、本発明の真空チャックにおいて、前記基体の前記第1の主面に形成された複数の環状突起を備え、前記第1の主面は、前記複数の環状突起のうち1つ又は2つの環状突起によって周囲を取り囲まれた複数の領域を有し、前記複数の領域のそれぞれに前記第3の流路の開口が形成されており、前記複数の領域における一の領域の面積と他の各領域の面積の差が20%以下であることが好ましい。
【0016】
この場合、領域の面積の差異が小さいので、各領域にそれぞれ形成された開口の合計面積を同じ程度とした場合に、各領域を大略均等に真空吸引することができ、基板を全体に亘って均一に平面状に保持することが可能となる。
【0017】
また、本発明の真空チャックにおいて、前記基体の前記第1の主面に形成された複数の環状突起を備え、前記第1の主面は、前記複数の環状突起のうち1つ又は2つの環状突起によって周囲を取り囲まれた複数の領域を有し、前記複数の領域のそれぞれに前記複数の第3の流路の開口が形成されており、前記領域の面積Aiと、前記領域内における前記複数の第3の流路の開口の合計面積Saiとの比であるSai/Aiは、前記基体の外周に近い領域ほど小さいことが好ましい。
【0018】
この場合、後述する実施例から分かるように、中心に近い領域ほど真空吸引力が大きくなり、基板の中心から外周側に向って反りなどを矯正しながら基板を吸引することができるので、基板を全体に亘って均一に平面状に保持することが可能となる。
【0019】
また、本発明の真空チャックにおいて、前記第1の流路の開口は、前記第2の主面の中心を通る位置に設けられ、前記複数の第3の流路の任意の開口の面積は、前記任意の開口よりも前記第1の流路に近い前記第3の流路の開口の面積と比較して小さい又は等しいことが好ましい。
【0020】
この場合、中心に近い領域ほど真空吸引力が大きくなり、基板の中心から外周側に向って反りなどを矯正しながら基板を吸引することができるので、基板Wを全体に亘って均一に平面状に保持することが可能となる。
【0021】
また、本発明の真空チャックにおいて、前記第1の流路の開口は、前記第2の主面の中心を含む位置に設けられ、前記複数の第3の流路の開口の少なくとも一部は、前記第1の主面における中心から外周側に向う直線上に配列され、前記直線上に配列された前記複数の第3の流路の開口について、任意の隣接する一対の開口間の間隔は、前記任意の隣接する一対の開口よりも前記第1の流路に近い隣接する一対の開口間の間隔と比較して大きい又は等しいことが好ましい。
【0022】
この場合、中心に近い領域ほど真空吸引力が大きくなり、基板の中心から外周側に向って反りなどを矯正しながら基板を吸引することができるので、基板を全体に亘って均一に平面状に保持することが可能となる。
【0023】
また、本発明の真空チャックにおいて、前記第2の流路と前記基体の前記第1の主面との間の厚さ方向における距離は、前記第2の流路と前記基体の前記第2の主面との間の厚さ方向における距離よりも小さいことが好ましい。
【0024】
この場合、第3の流路の長さの短縮を図ることができるので、真空排気によって基板を短時間で平面状に保持することが可能となる。
【0025】
また、本発明の真空チャックにおいて、前記基体の外周部の厚さは、前記外周部よりも中心側に位置する前記基体の中心部の厚さよりも薄いことが好ましい。
【0026】
この場合、基体、ひいては真空チャックの回転時の慣性モーメントの低減を図ることが可能となる。
【0027】
また、本発明の真空チャックにおいて、前記基体の内部において、前記第2の流路と連通し、前記第2の流路と接続される接続部から前記基体の外周側に向って延びる複数の第4の流路と、前記第4の流路と接続され、前記基体の前記第1の主面に開口を有する複数の第5の流路とを備えることを特徴とする請求項1から8の何れか1項に記載の真空チャック。
【0028】
特に基板の外周部の付近にて開口する第3の流路の開口間の間隔が大きくなるが、この場合、第5の流路の開口をこの間に設けることができるので、基板を全体に亘って均一に平面状に保持することが可能となる。
【0029】
本発明の真空チャックの製造方法は、上記何れかの本発明の真空チャックの製造方法であって、上面、前記上面と反対側の下面、及び前記上面と前記下面との間に設けられた外周面を有する板状体であって、SiCからなる前記基体となる成形体を用意する工程と、前記成形体の下面に穴あけ加工を施すことにより前記第1の流路となる第1の穴部を形成する工程と、前記成形体の外周面に穴あけ加工を施すことにより前記複数の第2の流路となる複数の第2の穴部を形成する工程と、前記複数の第2の穴部の前記成形体の外周面における開口を閉塞する工程と、前記成形体の上面に穴あけ加工を施すことにより、前記複数の第3の流路となる複数の第3の穴部を形成する工程と、前記成形体を焼成する工程とを備えることを特徴とする。
【0030】
本発明の真空チャックの製造方法によれば、本発明の真空チャック、特に第2の流路を簡易に形成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】本発明の第1の実施形態に係る真空チャックの模式上面図。
図2図1の真空チャックのII-II線における模式断面図。
図3】本発明の第2の実施形態に係る真空チャックの模式上面図。
図4図3の真空チャックのIV-IV線における模式断面図。
図5】本発明の実施形態の変形に真空チャックの模式部分上面図。
図6】本発明の実施形態の変形に真空チャックの模式部分上面図。
図7】本発明の実施形態の変形に真空チャックの模式断面図。
図8】本発明の実施形態の変形に真空チャックの模式上面図。
図9】本発明の実施形態に係る真空チャックの製造方法を示すフローチャート。
図10】本発明の実施形態に係る真空チャックの製造方法を説明する模式断面図であり、図10Aは第2の穴部形成工程完了後、図10Bは第3の穴部形成工程完了後、図10Cは焼成工程完了後をそれぞれ示す。
【発明を実施するための形態】
【0032】
本発明の実施形態に係る真空チャック10,10A,10B及びその製造方法について図面を参照して説明する。なお、各図面は、真空チャック10,10A,10Bの構成を明確化するため、各構成要素はデフォルメされており、実際の比率を表すものではない。
【0033】
本発明の第1の実施形態に係る真空チャック10は、図1及び図2を参照して、基体1、複数の突起2、第1の流路(集中排気路)3、複数の第2の流路(内部連通路)4及び複数の第3の流路(真空吸引路)5を備えている。
【0034】
基体1は、SiC(炭化珪素)からなる板状体であって、厚み方向に沿った回転軸Oを中心として回転する。基体1の形状は、厚み方向から見た平面視で回転対称性を有することが好ましく、例えば、平面視で円状又は正多角形状であることが好ましい。基体1が回転対称性を有する場合、回転軸Oは平面視で基体1の中心を通る中心軸と一致することが好ましい。真空チャック10は、図示しないが、半導体製造装置などの所定の位置に取り付けられ、これらの装置に備わる回転駆動機構によって回転軸Oを回転中心として回転する。
【0035】
基体1は、SiC粉末を主原料とする原料粉末の成形体が焼成されてなる焼結体からなっている。そして、基体1又は後述する成形体11に必要な加工などが施されることにより、複数の突起2、第1の流路3、複数の第2の流路4及び複数の第3の流路5が形成される。
【0036】
複数の突起2は、基体1の上面1aから突出し、頂面2aにおいてウエハなどの基板Wを支持する。なお、基体1の上面1aは本願発明の第1の主面に相当し、下面1bが本願発明の第1の主面と反対側の第2に主面に相当する。ただし、半導体製造装置などにおいて基体1は必ずしも上面1aが上側に位置するものではなく、その配置態様によって第1の主面は必ずしも上面とはいえず、第2の主面も必ずしも下面とはならない。
【0037】
第1の流路3は、基体1の下面1bに開口(集中排気孔)3aを有し、回転軸Oに沿って、すなわち、ここでは基体1の中心軸を中心軸とした上下方向に真っ直ぐに基体1に形成されている。図示しないが、開口3aには配管が接続されており、この配管の他端部に真空ポンプなどの真空形成手段が接続されている。
【0038】
第1の流路3は、ここでは1本であるが、図示しないが複数本であってもよい。第1の流路3が1本の場合、その軸線を回転軸Oと一致させることが好ましい。第1の流路3が複数本の場合、これらの軸線の中心を回転軸Oと一致させることが好ましい。これにより、真空チャック10が高速回転したときに、慣性モーメントの変化が抑制され、回転の安定化を図ることが可能となる。
【0039】
複数の第2の流路4は、第1の流路3と接続され、基体1の内部において第1の流路3と接続される接続部から基体1の外周側に向って延びている。
【0040】
第2の流路4は、基体1の内部に設けられており、基体1の外部と連通する開口を有していない。第2の流路4は平面視で回転対称性を有することが好ましい。これにより、真空チャック10が高速回転したときに、慣性モーメントの変化が抑制され、回転の安定化を図ることが可能となる。ここでは、3本の第2の流路4が、第1の流路3の上部から放射状に回転対称性を有して、基体1の外周側の後述する環状突起6の手前まで直線状に延びている。
【0041】
第2の流路4は、基体1の上面1a又は下面1bと平行に延びているものに限定されず、上面1a及び下面1bとは非平行、すなわち傾斜して延びているものであってもよい。また、第2の流路4は、直線状であることが好ましいが蛇行していてもよい。また、第2の流路4は分岐していてもよい。
【0042】
複数の第3の流路5は、第2の流路4と接続され、基体1の上面1aに開口(真空吸引口)5aを有して、基体1に形成されている。第3の流路5も平面視で回転対称性を有することが好ましい。これにより、真空チャック10が高速回転したときに、慣性モーメントの変化が抑制され、回転の安定化を図ることが可能となる。ここでは、1本の第2の流路4に対して、6本の第3の流路5が、第2の流路4から上方に向って直線状に基体1の上面1aまで延びている。
【0043】
第3の流路5は回転軸Oと平行に延びていることが好ましいが、これに限定されず回転軸Oに対して非平行、すなわち、ここでは上下方向から傾斜していてもよい。また、第3の流路5は分岐していてもよく、例えば、第2の流路5から延びる1本の第3の流路5が複数に分岐し、基体1の上面1aに複数の開口5aを有していてもよい。
【0044】
第1から第3の流路3~5の断面形状は、流路抵抗を抑制するために、円形状であることが好ましいが、これに限定されない。
【0045】
さらに、基体1の上面1aには、全ての突起2の外側を取り囲むように1つの環状突起6が形成されている。ここでは、環状突起6は、円環状であり、基体1の上面1aの外縁部又はその付近に形成されている。環状突起6の頂面6aと複数の突起2の頂面2aとは同じ高さに位置しており、これらの頂面2a,6a上に基板Wが載置される。そして、基板Wの下面と基体1の上面1aと環状突起6の内周面とで囲まれる空間が、第1から第3の流路3~5を介して真空吸引されて負圧になることにより、真空チャック10により基板Wを真っ直ぐな平板状に吸引保持することが可能となる。
【0046】
また、基体1には、図示しないが、基板Wを昇降させるためのリフトピンが挿通されるリフトピン用の貫通孔が厚み方向に貫通して形成されている。
【0047】
上述したように、基体1がSiCからなるので、従来一般的なAlからなる基体と比較して、基体1、ひいては真空チャック10の軽量化を図ることが可能となる。これにより、真空チャック10の回転時の慣性モーメントの低減を図ることができ、真空チャック10を回転駆動させる機構の簡素化を図ることが可能となる。
【0048】
さらに、基体の上面に上部が開放された溝を介して真空吸引する場合、基体1の外周に向うほど真空吸引力が低下するが、基体1の上面1aに形成された開口5aを介して真空吸引するので、溝が上面に形成された基体と比較して基板Wを全体に亘って均一に保持することが可能となる。
【0049】
なお、第1の流路3の開口3aの面積Scと、複数の第3の流路5の開口5aの合計面積ΣSaiとは、式(1)の関係を満たす。
ΣSai≧Sc×0.5 且つ、Sc≧20[mm2] ・・・(1)
【0050】
これは、第1の流路3の開口3aの面積Scを20mm以上確保したうえで、この開口面積Scに対して第3の流路5の開口5aの合計面積ΣSaiを半分以上確保しているので、第1の流路3から第2の流路4を経た第3の流路5を介した真空排気によって基板Wを短時間で平面状に保持することが可能となる。
【0051】
本発明の第2の実施形態に係る真空チャック10Aは、図3及び図4を参照して、基体1、複数の突起2、第1の流路3、複数の第2の流路4、複数の第3の流路5及び環状突起6の他に、環状突起6の内方にて基体1の上面1aに形成された1つ以上の環状突起7を備えている。
【0052】
これにより、基体1の上面1aは、複数の環状突起6,7のうち1つ又は2つの環状突起6,7によって周囲を取り囲まれた複数の領域S1~S3を有し、複数の領域S1~S3のそれぞれに第3の流路5の開口5aが形成されている。ここでは、環状突起7は2つであり、基体1の上面1aは3つの領域S1~S3に分割されており、各領域S1~S3に6個の開口5aが形成されている。
【0053】
環状突起6,7は平面視で回転対称性を有していることが好ましく、さらに好ましくは、環状突起6,7は同心円状に形成されていることが好ましい。また、環状突起は6,7は基板1の上面1aの外形と相似形に形成されていることが好ましい。
【0054】
そして、複数の領域S1~S3における一の領域Siの面積Aiと他の各領域Sjの面積Ajの差は20%以下であることが好ましい。これにより、領域Siの面積Aiと他の各領域Sjの面積Ajとの差異が小さいので、各領域S1~S3にそれぞれ形成された開口5aの合計面積Saiを同じ程度とした場合に、各領域S1~S3を大略均等に真空吸引することができ、基板Wを全体に亘って均一に平面状に保持することが可能となる。
【0055】
また、領域Siの面積Aiと、各領域Si内における複数の第3の流路5の開口5aの合計面積Saiとの比であるSai/Aiが、基体1aの外周に近い領域Siほど小さいことが好ましい。
【0056】
これにより、後述する実施例から分かるように、中心に近い領域Siほど真空吸引力が大きくなり、基板Wの中心から外周側に向って反りなどを矯正しながら基板Wを吸引することができるので、基板Wを全体に亘って均一に平面状に保持することが可能となる。
【0057】
また、図5を参照して、第1の流路3の開口3aが基体1の下面1bの中心を通る位置に設けられており、複数の第3の流路5の任意の開口5aの面積は、任意の開口5aよりも第1の流路3に近い第3の流路5の開口5aの面積と比較して小さい又は等しいことが好ましい。
【0058】
これにより、中心に近い領域ほど真空吸引力が大きくなり、基板Wの中心から外周側に向って反りなどを矯正しながら基板Wを吸引することができるので、基板Wを全体に亘って均一に平面状に保持することが可能となる。
【0059】
また、図6を参照して、複数の第3の流路5の開口5aの少なくとも一部は、基体1の上面1aにおける中心から外周側に向う直線上に配列され、この直線上に配列された複数の第3の流路5の開口5aにおいて、任意の隣接する一対の開口5a間の間隔は、当該隣接する一対の開口よりも第1の流路3に近い隣接する一対の開口5a間の間隔と比較して大きい又は等しいことが好ましい。
【0060】
これにより、中心に近い領域ほど真空吸引力が大きくなり、基板Wの中心から外周側に向って反りなどを矯正しながら基板Wを吸引することができるので、基板Wを全体に亘って均一に平面状に保持することが可能となる。
【0061】
また、図1を参照して、第2の流路4と基体1の上面1aとの間の厚さ方向における距離taは、第2の流路4と基体1の下面1bとの間の厚さ方向における距離tbよりも小さいことが好ましい。具体的には、距離taは第2の流路4の中心軸線と基体1の上面1aまでの上下方向の距離(厚さ)であり、距離tbは第2の流路4の中心軸線と基体1の下面1bの間の上下方向の距離である。
【0062】
これにより、第3の流路5の長さの短縮を図ることができるので、真空排気によって基板Wを短時間で平面状に保持することが可能となる。
【0063】
また、図7を参照して、基体1の外周部の厚さt1は、外周部よりも中心側に位置する基体1の中心部の厚さt2よりも薄いことが好ましい。
【0064】
これにより、基体1、ひいては真空チャック10の回転時の慣性モーメントの低減を図ることが可能となる。なお、基体1の厚さtは、図8のように中心部から外周部に向けて漸次的に減少するものに限定されず、図示しないが、段階的に減少するものであってもよい。
【0065】
図8を参照して、真空チャック10Bは、さらに、基体1の内部において、第2の流路4と連通し、第2の流路4と接続される接続部から基体1の外周側に向って延びる複数の第4の流路(連通路の分岐管)8と、第4の流路8と接続され、基体1の上面1aに開口(連通路の分岐管の真空吸引孔)9aを有する複数の第5の流路9とを備えることが好ましい。
【0066】
特に基板Wの外周部に付近にて開口する第3の流路5の開口5a間の周方向に沿った間隔が大きくなるが、これにより、第5の流路9の開口9aをこの間に設けることができることなどにより、さらに基板Wを全体に亘って均一に平面状に保持することが可能となる。
【0067】
なお、図5から図8に記載の変形例においては、真空チャック10は環状突起7を備えていない場合について説明したが、図3及び図4に示した第2の実施形態のように環状突起7を備える真空チャック10Aに適用してもよい。
【0068】
以下、上述した真空チャック10の製造方法について主として図9及び図10を参照して説明する。
【0069】
この製造方法は、成形体用意工程STEP1、第1の穴部形成工程STEP2、第2の穴部形成工程STEP3、開口閉塞工程STEP4、第3の穴部形成工程STEP5、焼成工程STEP6及び加工工程STEP7を備えている。
【0070】
成形体用意工程STEP1においては、上面11a、上面11aと反対側の下面11b、及び上面11aと下面11bとの間に設けられた外周面11cを有する板状体であって、SiCからなる成形体11を用意する。成形体11は、SiC粉末を含む原料粉末が円板状などの板状体に成形されてなる。原料粉末としては、例えば高純度(例えば純度97%以上)のSiC粉末に、必要に応じてこれに適量の焼結助剤などの添加剤が添加された混合原料粉末が用いられる。
【0071】
成形体11は、真空チャック10の外形寸法及び焼成工程STEP6における収縮率や加工工程STEP7における加工代などを考慮した形状に形成される。
【0072】
第1の穴部形成工程STEP2においては、成形体11の下面11bに穴あけ加工を施すことにより第1の流路3となる第1の穴部12を形成する。例えば、成形体11が円板状の場合、この下面11bの中心から上方に向けて真っ直ぐ第1の穴部12を形成する。
【0073】
第2の穴部形成工程STEP3においては、成形体11の外周面11cに穴あけ加工を施すことにより複数の第2の流路4となる複数の第2の穴部13を形成する。第2の穴部13は、成形体11の外周面11cから第1の穴部12に達するまで直線状に形成する。これにより、成形体11は図10Aに示すものとなる。
【0074】
開口閉塞工程STEP4においては、成形体11の外周面11cにおける全ての第2の穴部13の開口13aを閉塞する。このとき、前記原料粉末と同じ原料粉末を用いて開口13aの形状に応じた成形体を閉塞物15とし、これを第2の穴部13の開口13aから挿入して閉塞すればよい。
【0075】
第3の穴部形成工程STEP5においては、成形体11の上面11aに穴あけ加工を施すことにより、複数の第3の流路5となる複数の第3の穴部14を形成する。第3の穴部14は、成形体11の上面11aから第2の穴部13に達するまで直線状に形成する。これにより、成形体11は図10Bに示すものとなる。
【0076】
なお、第2の穴部形成工程STEP3の後に開口閉塞工程STEP4を行うことを除いては、第1の穴部形成工程STEP2、第2の穴部形成工程STEP3、開口閉塞工程STEP4及び第3の穴部形成工程STEP5の順序は限定されない。例えば、第3の穴部14を形成した後に、第1の穴部12又は第2の穴部13を形成してもよい。
【0077】
焼成工程STEP6においては、成形体11を焼成する。これにより、成形体11が焼成されて焼結体16となる。このとき、成形体11と閉塞物15とは一体化する。これにより、成形体11は図10Cに示す焼結体16となる。
【0078】
加工工程STEP7においては、焼成工程STEP6で得た焼結体に対して切削や研磨などの加工を施し、余分を部分を除去することによって、基体1に、複数の突起2、環状突起6及び必要に応じて環状突起7などを形成する。また、切削や研磨などの加工を施し、余分な部分を除去することによって、基体1の上面1a、下面1bや外周面1cが形成される。これにより、図1図8に示した真空チャック10,10A,10Bが完成される。
【0079】
なお、第2の穴部形成工程STEP3を行った後に、成形体11の厚さを削減する工程を行ってもよい。これは、成形体11の厚さが薄い場合、第2の穴部13を形成することは困難であり、特に上記したように第2の流路4を上面1a側に近づけて設ける場合、このような第2の流路4となる第2の穴部13を厚さの薄い成形体11に形成することが困難となるからである。さらに、成形体11を焼成工程S6で焼成して得た焼結体は、硬度が高く、加工が困難であるからである。
【0080】
なお、本発明の真空チャックは、上述した製造方法により製造されるものに限定されない。例えば、焼結体に対して穴開け加工を行うことにより、第1から第3の流路3~5の少なくとも何れか又はその一部を形成してもよい。また、第4及び第5の流路8,9を有する真空チャック10Bは、例えば、成形体11の外周面11cに穴あけ加工を施すことにより第4の流路8となる第4の穴部を形成した後、第4の穴部の開口を第2の穴部13の開口13aと同様に閉塞し、成形体11の上面11aに穴あけ加工を施すことにより第5の流路9となる第5の穴部を形成する工程を経て作製することができる。
【実施例
【0081】
以下、本発明の実施例及び比較例を具体的に挙げて、本発明を説明する。なお、実施例6は参考例である。
【0082】
まず、成形体用意工程STEP1として、円板状の成形体11を用意した。この成形体11は、平均粒径が1μm以下のSiC粉末に、焼結助剤としてBCやC(カーボンブラック)を5質量%以下、成形助剤としてPVAなどのバインダー等を添加したものを原料粉末とし、この原料粉末をスプレードライヤーなどで顆粒化した後にCIP成形したものである。
【0083】
次に、第1の穴部形成工程STEP2として、成形体11の下面11bに穴あけ加工を施し、第1の穴部12を形成した。
【0084】
次に、第2の穴部形成工程STEP3として、成形体11の外周面11cから穴あけ加工を施し、3本の第2の穴部13を形成した。
【0085】
次に、開口閉塞工程STEP4として、3本の第2の穴部13の成形体11の外周面11cにおける開口13aを、上記原料粉末を顆粒化したものを円柱状にCIP成形した閉塞物15によってそれぞれ閉塞した。
【0086】
次に、第3の穴部形成工程STEP5として、成形体11の上面11aに穴あけ加工を施して、複数の第3の穴部14を形成した。第3の穴部14の個数は表1に記載の開口5aの合計個数Nと同じである。
【0087】
次に、焼成工程STEP6として、上記工程STEP2~STEP5の加工を施した成形体11を焼成した。焼成は、加熱炉において、アルゴン雰囲気にて1750~2100℃の加熱温度とした。
【0088】
次に、加工工程STEP7として、基体1が半径300mm、厚さ8mmの円板状であり、この基体1の上面1aに頂面2aの直径0.2mm、高さ50μmの突起2を一辺3mmの正三角形の頂点に連続して配置されるように形成した。ただし、この突起2は、5つの環状突起6,7の間に位置するように形成した。これにより真空チャック10Aが完成された(図3参照)。ただし、図3においては環状突起6は2つであるが、実施例及び比較例における環状突起6は4つである。
【0089】
全実施例及び比較例の各真空チャック10において、第1の流路3の開口3aは直径20mmの円形状であり、第1の流路3の長さは4mmであった。そして、第2の流路4は、断面が直径3mmの円形状であり、その長さは135mmであった。そして、3本の第2の流路4が、平面視で基体1の中心に設けられた第1の流路3から放射状に回転対称性を有するように形成した。また、第3の流路5の開口5aの直径は2mmであり、面積は3.14mmであった。
【0090】
最も内側から数えて1番目から5番目の円環状の環状突起6,7は内周面の半径は表1に記載した通りであり、これら環状突起6、7の頂面の幅は全て1mmであった。
【0091】
また、これら環状突起6,7で囲まれる最も内側から数えて1番目から5番目の各領域Si(S1~S5)に存在する第3の流路5の開口5aの個数N、及び領域Si(S1~S5)の面積Ai(A1~A5)と開口5aの総面積Sai(Sa1~Sa5)との比Sai/Aiは表1及び表2に記載した通りであった。なお、表1及び表2に記載の「×E**」は「×10**」を表わしている。
【0092】
そして、各実施例の真空チャック10Aに対して、直径300mm、厚さ0.3mm、反り量4mmのシリコンウエハからなる基板Wを用意し、上記排気機構を同じ作動条件で稼働させて、基板Wを真空チャック10Aで吸引した。
【0093】
基板Wの反りが解消されるまでの時間は、実施例6、実施例3、実施例1、実施例2、実施例4、実施例5の順に短くなった。なお、反りが解消されるまでの時間は、第1の流路3の開口3aに接続された上記配管の途中に接続した圧力計における計測値が40KPa以下となった時点までを測定した。
【0094】
実施例6で最も長かったのは、第3の流路5aの開口5aの合計面積ΣSaiに対する第1の流路3の開口3aの面積Scの比が0.45と半分以下と小さく、真空吸引力が充分に発揮できなったからであると考えられる。
【0095】
また、実施例3が次に長かったのは、環状突起6,7間の領域における面積Aiに対して、当該領域に位置する第3の流路5aの開口5aの合計面積Saiが、基板Wの中心から外周側に向って順次小さくなっていないために、中心から外周側に向って反りが順次解消されるまでに時間がかかったためであると考えられる。
【0096】
上記回転駆動機構を作動することにより、反りが解消された基板Wを吸着した状態の真空チャック10Aを2000rpmで1分間回転させた。回転終了後、基板Wの位置ずれは確認されず、且つ、前記圧力計の測定値は40KPa以下であり、真空吸引状態で良好に基板Wを保持した状態で高速回転できることが確認された。
【0097】
【表1】
【0098】
【表2】
【符号の説明】
【0099】
1…基体、 1a…上面(第1の主面)、 1b…下面(第2の主面)、 1c…外周面、 2…突起、 2a…頂面、 3…第1の流路、 3a…開口、 4…第2の流路、 5…第3の流路、 5a…開口、 6…環状突起、 6a…頂面、 7…環状突起、 7a…頂面、 8…第4の流路、 9…第5の流路、 9a…開口、 10,10A,10B…真空チャック、 11…成形体、 11a…上面、 11b…下面、 11c…外周面、 12…第1の穴部、 13…第2の穴部、 13a…開口、 14…第3の穴部、 15…閉塞物、 16…焼結体、 O…回転軸、 W…基板。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10