(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-12
(45)【発行日】2022-10-20
(54)【発明の名称】循環蒸気再加熱スラッジ乾燥システム
(51)【国際特許分類】
C02F 11/13 20190101AFI20221013BHJP
B01D 45/12 20060101ALI20221013BHJP
B03C 3/15 20060101ALI20221013BHJP
B03C 3/019 20060101ALI20221013BHJP
B03C 3/02 20060101ALI20221013BHJP
B03C 3/155 20060101ALI20221013BHJP
B01D 50/00 20220101ALI20221013BHJP
F26B 9/06 20060101ALI20221013BHJP
F26B 17/04 20060101ALI20221013BHJP
【FI】
C02F11/13
B01D45/12 ZAB
B03C3/15
B03C3/019
B03C3/02 A
B03C3/155 A
B01D50/00 501A
B01D50/00 501J
B01D50/00 501
F26B9/06 Z
F26B17/04 Z
(21)【出願番号】P 2021183232
(22)【出願日】2021-11-10
【審査請求日】2021-11-10
(31)【優先権主張番号】10-2021-0142843
(32)【優先日】2021-10-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521493215
【氏名又は名称】トーヨー エンジニアリング コリア リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】ミョン-ジョン オム
(72)【発明者】
【氏名】ジン-ス パク
(72)【発明者】
【氏名】ジェ-ホ ユ
【審査官】相田 元
(56)【参考文献】
【文献】韓国登録特許第10-1823961(KR,B1)
【文献】特開平08-61856(JP,A)
【文献】特開2019-81174(JP,A)
【文献】実開昭58-137500(JP,U)
【文献】特開平07-222999(JP,A)
【文献】特開2014-152965(JP,A)
【文献】特開昭55-8571(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C02F 11/00-11/20
B01D 45/12
B03C 3/15
B03C 3/019
B03C 3/02
B03C 3/155
B01D 50/00
F26B 9/06
F26B 17/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
スラッジの供給を受けてスラッジの水分を熱源で乾燥させて乾溜ガスを生成する乾燥機100と、
前記乾溜ガスに含まれた粉塵を捕執して下部に排出して悪臭成分は第1脱臭炉900に供給されるようにする遠心力集塵機300と、
前記乾燥機100内で発生された乾溜ガスを前記遠心力集塵機300から供給を受けて燃消させて乾溜ガスに含まれた水分及び悪臭成分を除去する第1脱臭炉900と、
前記第1脱臭炉900から排出される脱臭ガスで移送ラインで分岐した循環ラインを通じて供給を受けた乾溜ガスを熱交換を通じて加熱して前記乾燥機100に熱源で供給する蒸気加熱機500と、
前記蒸気加熱機500から排出される脱臭ガスの超微細ほこりをフィルターで除去する濾過集塵機700と、
前記濾過集塵機700から排出される排気ガスを外部に排出させる煙突800と、
前記煙突800と前記濾過集塵機700との間に設置されて前記濾過集塵機700から排出される排気ガスを前記蒸気加熱機500から排出される脱臭ガスと熱交換させる予熱機600と、及び
前記第1脱臭炉900の故障時に予熱機600と前記煙突800との間に構成されて前記予熱機600によって予熱された排気ガスを燃焼空気を通じて燃消させて排気ガスに含まれた水分及び悪臭成分を除去する第2脱臭炉400を含むことを特徴とする循環蒸気再加熱スラッジ乾燥システム。
【請求項2】
前記第2脱臭炉400は、
一側から他側に行くほど徐徐に内部空間の面積が減少される桶体構造を有して他側は開口形成されて該当設置位置に水平に設置構成される脱臭炉本体410と、
前記脱臭炉本体410の一側面に構成されて前記脱臭炉本体410の内部空間を向けて所定温度の火炎を放射させるバーナー420と、
前記脱臭炉本体410の一側下部に構成されて前記予熱機600から排気ガスが内部空間に流入されるようにする排気ガス入口430と、
前記脱臭炉本体410の内部空間一側に位置されて一側がバーナー420の燃焼空気放射部位に連通されて一側から他側に行くほど内部空間の面積が減少される桶体構造を有して他側が開口形成されて前記バーナー420によって放射される燃焼空気が内部空間で渦流の流れを有するようにする第1デフレクター440と、
前記第1デフレクター440の他側開口部分を一側がカバーしながら連通されて一側から他側に行くほど内部空間の面積が減少される桶体構造を有して他側が開口形成されて排気ガスが内部空間で渦流の流れを有するようにして排気ガスが燃焼空気と速かに応じて排気ガスのうちで悪臭粒子が除去されるようにする第2デフレクター450と、及び
前記脱臭炉本体410の他側に構成されて悪臭粒子と脱臭された排気ガスが前記煙突800に流入されるようにする排気ガス出口460を含むことを特徴とする請求項1に記載の循環蒸気再加熱スラッジ乾燥システム。
【請求項3】
前記脱臭炉本体410は、
耐熱鉄板で構成されて外面に耐熱用保温材(未符号)が設置されることを特徴とする請求項2に記載の循環蒸気再加熱スラッジ乾燥システム。
【請求項4】
前記第1デフレクター440には、
内部空間に前記排気ガス入口430を通じて前記脱臭炉本体410内部空間に流入される排気ガスが流入されるようにするための排気ガス流入孔441が所定の面積で多数個が打孔形成されることを特徴とする請求項2に記載の循環蒸気再加熱スラッジ乾燥システム。
【請求項5】
前記第1デフレクター440と前記第2デフレクター450は、
内周面に排気ガスと燃焼空気が渦流移動されるようにする過流板(図示せず)が形成されることを特徴とする請求項2に記載の循環蒸気再加熱スラッジ乾燥システム。
【請求項6】
前記遠心力集塵機300は、
遠心力を利用して吸入された乾溜ガス中の粉塵を分離する循環ラインの第1遠心力集塵機310と排気ラインの第2遠心力集塵機320と、及び
遠心力を利用して吸入された乾溜ガス中の粉塵を分離しながら高電圧を印加して電気集塵を遂行する第3電気遠心力集塵機330を含むことを特徴とする請求項2に記載の循環蒸気再加熱スラッジ乾燥システム。
【請求項7】
前記第1脱臭炉900と前記第2脱臭炉400のうちで少なくとも何れか1ヶ所には、
内部に尿素を噴射する尿素噴射手段(UREA)が連結されることを特徴とする請求項2に記載の循環蒸気再加熱スラッジ乾燥システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、循環蒸気再加熱スラッジ乾燥システムに関するものであり、より詳細には、下水スラッジまたは有機性廃棄物などを最小限のエネルギーで効率的に乾燥するための循環蒸気再加熱スラッジ乾燥システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
上水、工業用水、産業用廃水、下水及び糞尿の水処里過程で発生するスラッジ(sludge)の量が増えることによって、これを処理するための処理場の規模と数が増加しているし、これらの処理場で発生するスラッジの量も共に増加している。
【0003】
特に、政府がその間に下水処理場の新・増設、下水管渠整備、総リン処理施設設置などを絶えずに推進して下水スラッジの発生量が絶えずに増加したし、また、下水道普及率の増加計画によって今後とも下水スラッジは続いて増加するものとして予想される。
【0004】
ところで、下水スラッジは95~98%の水分が含有された液状の形態で発生されるため取り扱いが困るので、通常スラッジを砂濾過、フィルタープレス、遠心脱水機などで処理して比較的水分が少ないケーキ状で作った後、大部分埋め立てるか、または燃料化、固化、焼却、熱分解などのような多様な方法でリサイクル処理している。
【0005】
しかし、スラッジ内に存在する多量の水分は、埋立時重量及び嵩の増加による埋立費用増加と深刻な環境汚染をもたらして、漸次的に環境規制法の強化と環境意識強化などの社会的な雰囲気で海洋投入及び単純埋立が難しくなることによってスラッジの減量化処理が必要な実情である。
【0006】
スラッジの減量化処理のための方法として、従来にはボイラーを利用してスチームを発生させて高温のスチームでスラッジを間接加熱してスラッジ内の水分を減らして、湿度が増加された高温の空気を冷却して凝縮して凝縮された廃水を外部に排出することを繰り返すスラッジ乾燥装置が使用されて来た。
【0007】
しかし、このような構造のボイラーを利用した間接式スラッジ乾燥装置は、湿度を減らすために脱臭されない高温の空気を外部に排出するため乾燥装置周りの環境に悪臭が発生され、外部に排出される空気の熱量によってボイラーに投入される燃料量の増加を誘発させてエネルギーを効率的に使用することができない問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、下水または有機性廃棄物などで発生するスラッジを最小限のエネルギーで効率的に乾燥して乾燥過程で発生する凝縮水、粉塵及び悪臭を除去して大気汚染物質を最小化してスラッジ乾燥施設の周辺環境を保護して請願発生も予防することができる循環蒸気再加熱スラッジ乾燥システムを提供することにある。
【0009】
また、本発明の目的は下水または有機性廃棄物などで発生するスラッジの悪臭を除去する脱臭炉をキャスタブルや耐火材なしに耐熱鉄板で製作して既存の垂直タイプから水平タイプに構造を変更して早い昇温を通じた脱臭効率向上と併せて設置面積と製作費用を最小化することができる循環蒸気再加熱スラッジ乾燥システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明によれば、スラッジの供給を受けてスラッジの水分を熱源で乾燥させて乾溜ガスを生成する乾燥機と、前記乾溜ガスに含まれる粉塵を捕執して下部に排出して悪臭成分は第1脱臭炉に供給されるようにする遠心力集塵機と、乾燥機内で発生された乾溜ガスを遠心力集塵機から供給を受けて燃消させて乾溜ガスに含まれた水分及び悪臭成分を除去する第1脱臭炉と、第1脱臭炉から排出される脱臭ガスで前記移送ラインから分岐した循環ラインを通じて供給を受けた乾溜ガスを熱交換を通じて加熱して乾燥機に熱源で供給する蒸気加熱機と、蒸気加熱機から排出される脱臭ガスの超微細ほこりをフィルターから除去する濾過集塵機と、濾過集塵機から排出される排気ガスを外部に排出させる煙突と、煙突と濾過集塵機との間に設置されて燃焼空気で使用される煙突からの悪臭を含んだ空気を濾過集塵機から排出されるガスと熱交換させる予熱機と、及び予熱機と煙突との間に構成されて第1脱臭炉の故障時に第1脱臭炉で燃焼されることができなかった予熱機からの排気ガスを燃消させて排気ガスに含まれた水分及び悪臭成分を除去する第2脱臭炉を含む循環蒸気再加熱スラッジ乾燥システムが提供される。
【0011】
ここで、第2脱臭炉は、一側から他側に行くほど徐徐に内部空間の面積が減少される桶体構造を有して他側は開口形成されて該当設置位置に水平に設置構成される脱臭炉本体と、脱臭炉本体の一側面に構成されて脱臭炉本体の内部空間を向けて所定温度の火炎を放射させるバーナーと、脱臭炉本体の一側下部に構成されて予熱機から排気ガスが内部空間に流入されるようにする排気ガス入口と、脱臭炉本体の内部空間一側に位置されて一側がバーナーの燃焼空気放射部位に連通されて一側から他側に行くほど内部空間の面積が減少される桶体構造を有して他側が開口形成されてバーナーによって放射される燃焼空気が内部空間で渦流の流れを有するようにする第1デフレクターと、第1デフレクターの他側開口部分を一側がカバーしながら連通されて一側から他側に行くほど内部空間の面積が減少される桶体構造を有して他側が開口形成されて排気ガスが内部空間で渦流の流れを有するようにして排気ガスが燃焼空気と速かに応じて排気ガスのうちで悪臭粒子が除去されるようにする第2デフレクターと、及び脱臭炉本体の他側に構成されて悪臭粒子が脱臭された排気ガスが第1脱臭炉も煙突に流入されるようにする排気ガス出口を含むことが望ましい。
【0012】
また、脱臭炉本体は、耐熱鉄板で構成されて外面に耐熱用保温材(未符号)が設置されることが望ましい。
【0013】
また、第1デフレクターには、内部空間に排気ガス入口を通じて脱臭炉本体内部空間に流入される排気ガスが脱臭炉本体内部に温度偏重なしに流入されるようにするための排気ガス流入孔が所定の面積で多数個が打孔形成されることが望ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、下水または有機性廃棄物などで発生するスラッジを最小限のエネルギーで効率的に乾燥して乾燥過程で発生する凝縮水、粉塵及び悪臭を除去して大気汚染物質を最小化してスラッジ乾燥施設周辺環境を保護して請願発生も予防することができる。
【0015】
また、第1脱臭炉の停止時下水または有機性廃棄物などで発生するスラッジの悪臭を除去する第2脱臭炉をキャスタブルや耐火材なしに耐熱鉄板で製作して第1脱臭炉の垂直タイプから水平タイプに構造を変更して早い昇温を通じた脱臭効率向上と設置面積と製作費用を最小化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の実施例による循環蒸気再加熱スラッジ乾燥システムを示した構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施例を添付された図面を参照して詳細に説明することにする。
【0018】
本発明の循環蒸気再加熱スラッジ乾燥システムは、スラッジ乾燥を遂行し、スラッジ乾燥時発生する乾溜ガスは粉塵及び悪臭除去を遂行して排気ガスから排出し、乾溜ガスのうちで一部は悪臭除去のために脱臭炉から排出される脱臭ガスと熱交換してスラッジ乾燥のための熱源で供給し、スラッジ搬入場、スラッジ貯蔵槽及び乾燥機などの悪臭は捕執して排気ガスと1、2次熱交換して脱臭炉の燃焼空気で供給し、スラッジ乾燥時発生する熱は回収してスラッジ予熱手段で使用できるようにする。
【0019】
図1乃至
図5に示されたように、本発明の循環蒸気再加熱スラッジ乾燥システムは、乾燥機100、第1脱臭炉900、蒸気加熱機500、排気送風機220、循環送風機240及び第2脱臭炉400などを含む。
【0020】
また、本発明の循環蒸気再加熱乾燥システムは、遠心力集塵機300、予熱機600、濾過集塵機700及び特殊型煙突800などをさらに含む。
【0021】
乾燥機100は、スラッジの供給を受けてスラッジの水分を熱源で乾燥させてスラッジ乾燥物を形成する装置として、80%以上の水分を有するスラッジを10%以下の水分を有するスラッジで乾燥させ、略450℃の過熱蒸気を熱源で供給を受けてスラッジを乾燥して高い熱効率でスラッジ乾燥物の水分を除去する。
【0022】
ここで、スラッジはスラッジ搬入場10に流入された後スラッジ貯蔵槽20に貯蔵されて供給管30を通じて乾燥機100に供給され、供給管30と乾燥機100との間に設置される投入コンベヤー40、50を通じて乾燥機100内に連続的に計量して定量供給されることができる。
【0023】
乾燥機100は、多段複熱パドル式乾燥構造になって直接蒸気乾燥方式でスラッジを乾燥することができる。
【0024】
このために、乾燥機100は、スラッジを収容する内部空間111、内部空間111に複数の区画壁113によって連続区画される複数の乾燥室及び複数の乾燥室にスラッジの移送と乾燥のために設置されるパドル式移送装置115などを含む。
【0025】
パドル式移送装置115はパドルスクリュー形状になってスラッジを一側から反対側の他側に移送する過程でパドルスクリューが回転しながらスラッジを撹拌移送するので、連続で乾燥が進行されて効率的な乾燥が遂行される。
【0026】
例えば、
図2に示されたように、乾燥機100は下部から上部に7段の乾燥室が図示されているが略80%の水分を含んだスラッジを略10%の水分を含むスラッジで乾燥しようとすれば、下部から上部に9段の乾燥室が具備されることが効率的であることがある。9段乾燥室は下部から1段、2段…8段、9段で名付けて、最上部段が9段になって、最下部段が1段になる。
【0027】
この場合、複数の乾燥室のうちで9~4段の乾燥室に具備されるパドル式移送装置115のパドル角度をスラッジの前進方向に小さく置いて(略10°)多くの量のスラッジをすくい上げて熱風との接触時間及び面積をふやして乾燥が早く進行するようにできる。
【0028】
また、複数の乾燥室のうちで5段、6段はスラッジが乾燥されて水分が略55%~45%になれば、スラッジどうし団結してグルーゾーン現象が発生するので、他の段より回転数を早くしてグルーゾーン現象が解消されることができるように早くスラッジを解碎する。
【0029】
したがって、9段乾燥室を有する乾燥機を適用する場合、5段、6段だけに可変速駆動機(VVVF)を設置することもできる。
【0030】
複数の乾燥室のうちで下部1、2段の乾燥室に具備されるパドル式移送装置115はパドルまたはスクリューが低速回転しながらスラッジを移送するようにして粉塵発生を最小化する。
【0031】
乾燥機100はスラッジ投入口117と乾燥物排出口119を具備する。スラッジ投入口117はスラッジ投入のために複数の乾燥室のうちで最上端に位置する乾燥室と連結されるように形成されて複数で設置されることができる。乾燥物排出口119はスラッジ乾燥物の排出のために複数の乾燥室のうちで最下端に位置する。
【0032】
乾燥機100はスラッジを乾燥させるための熱源流入口121と、スラッジを乾燥させながら発生される乾溜ガスを排出するための乾溜ガス排出口123を具備する。
【0033】
熱源流入口121は複数の乾燥室のうちで最上端乾燥室に設置されることができるし、状況によってすぐ下の乾燥室と連結されるように形成されることができる。
【0034】
乾燥室は各段別水分蒸発で乾燥を進行して450℃で120℃に維持して最下段乾燥室は含水率10%以下スラッジ乾燥物を排出する。
【0035】
乾燥機100は火災感知器131と窒素ガスパージ部133を具備する。
【0036】
火災感知器131は乾燥機100内部に設置されて火災を感知する。窒素ガスパージ部133は火災感知器131が作動すれば、乾燥機100内部に窒素ガスをパージするか、または消火水を撒水して火災を押えるようにする。
【0037】
火災感知器131は最下段乾燥室に具備されて排出される内部の火炎を感知できるようにする。窒素ガスパージ部133は各段別乾燥室に設置されることもできてスラッジの移送方向を考慮して乾溜ガス排出口123と反対側位置で乾溜ガス排出口123方向に窒素ガスをパージすることができるように設置されることができる。
【0038】
火災感知器131が作動すれば火災発生と判断する。
【0039】
火災発生時乾燥機100内部に窒素ガスをパージすれば、内部空間111が不活性ガスである窒素ガスで満たされて酸素が乾溜ガス排出口123などで押し寄せながら火災が押えられることができる。
【0040】
また、少しの過乾燥と設定温度以上時消火水を撒水することができるように消火水撒水装置も設置されることができる。
【0041】
乾燥物排出口119にダブルフラップバルブ125が設置される。ダブルフラップバルブ125はスラッジ乾燥物排出時酸素を遮断しながら排出させるためのものである。
【0042】
ダブルフラップバルブ125に排出コンベヤー127が連結される。排出コンベヤー127はダブルフラップバルブ125から排出されるスラッジ乾燥物を受けて冷却させながら排出させることができるようになる。
【0043】
これに、乾燥機100で乾燥されながら発生する蒸発水分は水分がたくさん蒸発すればするほどダクト内の酸素を第1脱臭炉900に押し出してダクトは低酸素状態で運転されて火災の危険性が減少されることができる。
【0044】
一方、乾溜ガスを第1脱臭炉900に移送するための移送ライン210を含む。
【0045】
移送ライン210には遠心力集塵機300が設置され、遠心力集塵機300は乾溜ガスに含まれる粉塵を捕執して下部に排出する。
【0046】
遠心力集塵機300は移送ライン210に複数個が設置されることができる。
【0047】
遠心力集塵機300は遠心力を利用して吸入された乾溜ガス中の粉塵を分離する循環ラインの第1遠心力集塵機310と排気ラインの第2遠心力集塵機320及び遠心力を利用して吸入された乾溜ガス中の粉塵を分離しながら高電圧を印加して電気集塵を遂行する第3電気遠心力集塵機330を含むことができる。
【0048】
第1遠心力集塵機310、第2遠心力集塵機320及び第3電気遠心力集塵機330は乾溜ガスが第1遠心力集塵機310を通過した後第3電気遠心力集塵機330と第2遠心力集塵機320を順次に通過するか、または粉塵濃度によって二つのうちで一つを選択的に通過できるように連結される。
【0049】
第2遠心力集塵機320と第3電気遠心力集塵機330はそれぞれ上部出口部分に遠心力集塵機を通過する乾溜ガスに含まれた粉塵濃度を測定するための粉塵濃度感知部が具備され、粉塵濃度感知部で測定された粉塵濃度によって第2遠心力集塵機320と第3電気遠心力集塵機330の乾溜ガス通過如何が制御されることができる。
【0050】
第1遠心力集塵機310を通過する乾溜ガスに含まれた粉塵濃度が設定値以上なら第1遠心力集塵機310を通過した乾溜ガスが第2遠心力集塵機320と第3電気遠心力集塵機330を順次に通過するようにする。
【0051】
ここで、粉塵濃度感知部は乾溜ガスが排出される遠心力集塵機の上部出口部分にレーザービームを照射して粉塵圧力を感知するレーザー感知器であることができる。
【0052】
第1遠心力集塵機310は遠心力を利用して吸入された乾溜ガス中の粉塵を下部に分離するサイクロン(登録商標)を含む。
【0053】
第3電気遠心力集塵機330はサイクロンを利用した第1遠心力集塵機310と第2遠心力集塵機320の微細粒子を濾し出す電気遠心力集塵機を一つで製作したものである。
【0054】
第1遠心力集塵機310と第2遠心力集塵機320は遠心力を利用して吸入された乾溜ガス中の粉塵を下部に分離するサイクロンと、高電圧利用してサイクロン内部で微細粒子を付着するための電気集塵極を含む。
【0055】
第3電気遠心力集塵機330は電気集塵極の両側に放電極を配置して放電極に直流電圧を加えれば、電気集塵極との間に不平等電界が形成されて陰イオン電荷を帯びたガス分子が+極の電気集塵極に移動して粉塵が電気集塵極に付着されるようにする構成を有する。
【0056】
ここで、電気集塵極は外面に沿って複数個の突起が形成され、突起は末端にいくほど尖ったように形成されて微細粒子付着を容易にして、電気集塵極の表面積を広げて微細粒子付着を容易にすることが望ましい。
【0057】
第1遠心力集塵機310は30マイクロメートル以上のみ捕執して除去可能で30マイクロメートル未満の微細粒子捕執は難しい。したがって、乾溜ガスに含まれた30マイクロメートル未満の微細粒子除去のために第3電気遠心力集塵機330をさらに含む。
【0058】
遠心力集塵機300を通過した乾溜ガスが移送される移送ライン210で分岐される循環ライン230をさらに含む。循環ライン230は脱臭炉で凝縮水発生なしに乾燥された水分蒸発量の乾溜ガスだけ燃消させるようにして残り乾溜ガスはエネルギー回収のために循環させるためのものである。
【0059】
移送ライン210には排気送風機220が設置される。排気送風機220は乾燥機100後段圧力によって自動ダンパ221で制御されて遠心力集塵機300を通過した乾溜ガスを第1脱臭炉900に供給する。
【0060】
循環ライン230には循環送風機240が設置される。循環送風機240は排気送風機220の自動ダンパから排出された乾溜ガスを除いた残りの移送ライン210の乾溜ガスを熱交換のために蒸気加熱機500に供給する。
【0061】
例えば、排気送風機と循環送風機の風量調整を通じて遠心力集塵機300を通過した乾溜ガスの16.7%(または、略18%)が脱臭炉に供給され、残り83.3%(または、略82%)が循環ラインを通じて蒸気加熱機に供給されることができる。この場合、排気送風機風量と循環送風機風量は割合的に制御されることができる。
【0062】
排気送風機220は水分が蒸発された程度だけ乾溜ガスを効率的に第1脱臭炉900に供給する。これは微細粒子(微粒子異物)の除去された水分が含まれた乾溜ガスの一部を第1脱臭炉900で燃焼空気で燃消させて高温酸化して凝縮水発生なしに脱臭されるようにする。
【0063】
誘引送風機720は第1脱臭炉900内の圧力信号を受けて自動ダンパで一定でエネルギー効率的な排気を遂行することで、第1脱臭炉900内の圧力を一定に維持して脱臭効果を最大化する。
【0064】
第1脱臭炉900は、乾燥機100内で発生された乾溜ガスを移送ライン210を通じて供給を受けて燃消させて乾溜ガスに含まれた水分及び悪臭成分を除去する。乾溜ガスは第1脱臭炉900で略800~850℃で高温酸化処理されて乾溜ガスに含まれた水分及び悪臭成分が除去される。
【0065】
ここで、第1脱臭炉900には内部に尿素水や尿素粉末などを噴射する尿素噴射手段(UREA)が構成されて尿素またはNH3を利用して乾溜ガスのうちでNOx還元反応がなされるようにして乾溜ガスのうちで微細粉塵の金属類と有機物が還元処理されるようにすることが望ましい。
【0066】
したがって、第1脱臭炉900から排出される脱臭ガスは水分及び悪臭成分が大部分除去された状態を有する。
【0067】
第1脱臭炉900から排出される脱臭ガスは蒸気加熱機500に流入される。
【0068】
蒸気加熱機500は高温の脱臭ガスと循環ライン230を通じて供給を受けた低温の乾溜ガスと熱交換する。
【0069】
蒸気加熱機500は第1脱臭炉900から排出される高温の脱臭ガス(略850℃)で循環ライン230を通じて供給を受けた低温の乾溜ガス(略140℃)を熱交換を通じて乾溜ガスを略450℃で加熱する。
【0070】
蒸気加熱機500で熱交換された乾溜ガスは乾燥機100に熱源で供給される。
【0071】
乾燥機100から排出される乾溜ガス(循環蒸気)を第1脱臭炉900から排出される脱臭ガスと熱交換して乾燥機100に熱源で供給することによってスラッジ乾燥のためのエネルギー使用が最小化される。
【0072】
ここで、乾溜ガスが供給される低温の循環ライン230と加熱された乾溜ガスが乾燥機100に供給される高温の循環ライン260は連結管250を通じて連結されて一部の低温乾溜ガスが再加熱された高温の乾溜ガスに直接供給される構造で乾燥機100の供給温度変化ができるようにできる。
【0073】
また、脱臭ガスは粉塵及び悪臭が除去されたガスであるので、蒸気加熱機500内の熱交換パイプ詰まりが防止されて蒸気加熱機の寿命を延長させて熱交換効率を高める。
【0074】
本発明によれば、蒸気加熱機500から排出される脱臭ガスの超微細ほこりをフィルターで除去する濾過集塵機700をさらに含む。
【0075】
濾過集塵機700は蒸気加熱機500から排出される脱臭ガスから超微細ほこりを除去して排出するためのものである。フィルターは濾過材や濾過布が該当することができるし、脱臭ガスが濾過材や濾過布を通過しながら脱臭ガスに含まれた超微細ほこりが濾過される。
【0076】
濾過集塵機700から排出される排気ガスは煙突800を通じて外部に排出される。濾過集塵機700は煙突800と排出ライン710に連結される。
【0077】
ここで、煙突800に排気ガスが流入されるようにして、排出ライン710には排気ガスを円滑に排出するための誘引送風機720が具備される。
【0078】
ここで、誘引送風機720は、後述された予熱機600側に位置された排出ライン710に連結構成されて第2脱臭炉400から排出される高温の排気ガスによって損傷されることを抑制することができる。
【0079】
濾過集塵機700から排出される排気ガスが煙突800を通過する時煙突保温材内部に二重管を設置し、スラッジ搬入場10、スラッジ貯蔵槽20、乾燥機100などで捕執された悪臭ガスが煙突800上部から下部に回転循環しながら通過されるようにして悪臭ガスを加熱し、加熱された悪臭ガスを第1脱臭炉900に燃焼空気で供給する。
【0080】
煙突800に設置した二重管は煙突移送管810である。
【0081】
煙突移送管810は煙突の外周面を囲む二重管形状になってスラッジ搬入場10、スラッジ貯蔵槽20、乾燥機100周辺などで捕執された悪臭ガスを煙突の上部から下部に移送させながら煙突800を通過する排気ガスの熱で1次加熱する。
【0082】
煙突移送管810は悪臭ガスが煙突800の上部から下部に回転循環して加熱されるように内部が螺旋形状になる。煙突移送管810は悪臭ガス入口811が煙突の上部側に位置して悪臭ガスの出口813が煙突800の下部側に位置して悪臭ガスが煙突800を通過する排気ガスの熱によってより効率的に加熱されるようにする。
【0083】
一方、本発明によれば、煙突800と濾過集塵機700との間には予熱機600がさらに設置される。
【0084】
予熱機600は悪臭ガス移送ライン820を通じて煙突移送管810と連結される。
【0085】
予熱機600は煙突移送管810を通過しながら1次加熱された悪臭ガスを蒸気加熱機500から排出される脱臭ガスと熱交換を通じて2次加熱して第1脱臭炉900または第2脱臭炉400に2次加熱された悪臭ガスを燃焼空気で供給する。
【0086】
これに、前記捕執した悪臭ガスは排気ガスと1、2次熱交換した後第1脱臭炉900または第2脱臭炉400の燃焼空気で供給されるので脱臭で燃焼エネルギーを最大で節略することができる。
【0087】
一方、本発明によれば、予熱機600と煙突800との間に第2脱臭炉400が構成されて予熱機600によって予熱された排気ガスを燃焼空気を通じて燃消させて排気ガスに含まれた悪臭成分を除去する。
【0088】
第2脱臭炉400は、一側から他側に行くほど徐徐に内部空間の面積が減少される桶体構造を有して他側は、開口形成されて該当設置位置に水平に設置構成される脱臭炉本体410、脱臭炉本体410の一側面に構成されて脱臭炉本体410の内部空間を向けて所定温度の火炎を放射させるバーナー420、脱臭炉本体410の一側下部に構成されて予熱機600から排気ガスが内部空間に流入されるようにする排気ガス入口430、脱臭炉本体410の内部空間一側に位置されて一側がバーナー420の火炎放射部位に連通されて一側から他側に行くほど内部空間の面積が減少される桶体構造を有して他側が開口形成されてバーナー420によって放射される火炎、すなわち、燃焼空気が内部空間で渦流の流れを有するようにする第1デフレクター440、第1デフレクター440の他側開口部分を一側がカバーしながら連通されて一側から他側に行くほど内部空間の面積が減少される桶体構造を有して他側が開口形成されて排気ガスが内部空間で渦流の流れを有するようにして排気ガスが燃焼空気と速かに反応して排気ガスのうちで悪臭粒子が除去されるようにする第2デフレクター450及び脱臭炉本体410の他側に構成されて悪臭粒子が脱臭された排気ガスが煙突800に流入されるようにする排気ガス出口460などを含む。
【0089】
ここで、脱臭炉本体410は、耐熱鉄板だけで構成されることができるし、外面に耐熱用保温材(未符号)が簡単に設置されることを通じて、脱臭炉本体410の内部に不定形のキャスタブル耐火材や保温材を施工することに比べて、非専門家も簡単に脱臭炉本体410を施工するようにできる。
【0090】
また、第1デフレクター440には内部空間に排気ガス入口430を通じて脱臭炉本体410内部空間に流入される排気ガスが分散流入されるようにするための排気ガス流入孔441が所定の面積で多数個が打孔形成されて第2デフレクター450の内部空間のみで排気ガスと燃焼空気が応じながら脱臭がなされるようにすることに比べて高い脱臭効果を提供することができる。
【0091】
また、第1デフレクター440と第2デフレクター450は、内周面に排気ガスと燃焼空気が渦流移動されるようにする過流板(図示せず)が形成されて排気ガスと燃焼空気の混合が極大化されるようにして脱臭効果を向上させることが望ましい。
【0092】
ここで、第2脱臭炉400には内部に尿素水や尿素粉末などを噴射する尿素噴射手段(UREA)が構成されて尿素またはNH3を利用して排気ガスのうちでNOx還元反応がなされるようにして排気ガスのうちで微細粉塵の金属類と有機物が還元処理されるようにすることが望ましい。
【0093】
したがって、第2脱臭炉400によれば、脱臭炉本体410の内部に一側から他側に行くほど体積が細くなる複数個の第1デフレクター440と第2デフレクター450が設置構成されることで、燃焼空気と排気ガスが渦流の流れを通じて相互間混合しながら脱臭がなされる構造を提供することで、第2脱臭炉400が大きくない体積を有しても脱臭効率を極大化させることができるし、これに、第2脱臭炉400が垂直に設置されないで、水平に設置されるようにして設置と維持補修を簡単にして設置空間も節略することができる。
【0094】
一方、スラッジ乾燥設備内のVOCsと悪臭除去において、流入される悪臭ガスまたは排気ガスの酸化温度までの迅速な昇温及び維持が非常に重要で悪臭粒子脱臭を要するスラッジ乾燥設備の悪臭ガスまたは排気ガスは水蒸気が大部分を占めているし、水蒸気はガスに比べて熱伝導率、比熱、熱伝逹係数が非常に大きいために悪臭ガスや排気ガスが投入される部分の温度は急激に下がるようになって、脱臭炉内の温度偏重を持って来て昇温のための脱臭炉の内部容積が非常に大きくなるようになる。
【0095】
これに、第2脱臭炉400によれば、排気ガスを複数の排気ガス入口430を通じて水平に設置される脱臭炉本体410の内部空間に投入して脱臭炉本体410が垂直するように設置されることに比べて温度分布を一定に維持して昇温のための内容積を減らしてVOCs及び脱臭ガスの迅速な昇温と酸化を安定的になされるようにできる。
【0096】
以下、本発明の循環蒸気再加熱スラッジ乾燥システムの作用に対して説明することにする。
【0097】
本発明の循環蒸気再加熱スラッジ乾燥システムはスラッジ乾燥を遂行し、スラッジ乾燥時に発生する乾溜ガスは粉塵及び悪臭除去を遂行して排気ガスから排出する。
【0098】
スラッジ乾燥は乾燥機100に定量供給されるスラッジが多段式乾燥機100内の最上端乾燥室から最下段乾燥室に移送される過程で熱源(循環蒸気を再加熱した略450℃の加熱蒸気)によって乾燥される。この過程でスラッジの移送と乾燥のためのパドル式移送装置115がスラッジを撹拌しながら移送して連続乾燥を遂行して乾燥機100内にスラッジの熱源との接触時間が増大されるので、スラッジの乾燥がより効率的になされることができる。
【0099】
乾燥機100に供給されるスラッジは水分が略80%であり、乾燥機100で乾燥されて排出されるスラッジ乾燥物は水分が略10%以下である。乾燥機100から排出されるスラッジ乾燥物の水分調節は可能である。
【0100】
乾燥機100は密閉構造になって悪臭拡散が防止されて粉塵捕執が容易である。スラッジ乾燥物はダブルフラップバルブ125を通じて排出コンベヤー127に排出されて排出コンベヤー127で冷却されながら排出される。排出されたスラッジ乾燥物は水分が除去された状態であるので、運搬が容易で悪臭が発生しない。
【0101】
乾燥機100は火災発生時に乾燥機100内部に窒素ガスをパージして内部空間111が不活性ガスである窒素ガスで満たされて酸素が乾溜ガス排出口123などで押し出されるようになるので、火災発生が防止される。
【0102】
また、下段乾燥物の過乾燥及び部分的火災発生時に撒水装置を通じて水分調節及び部分的火災を調節することができる。
【0103】
一方、乾燥機100でスラッジを乾燥する過程で発生する乾溜ガスは乾溜ガス排出口123を通じて排出された後、乾溜ガス排出口123と連結された移送ライン210を通じて第1遠心力集塵機310や第2遠心力集塵機320及び第3電気遠心力集塵機330または第2遠心力集塵機320を通過しながら乾溜ガスに含まれる粉塵が除去される。
【0104】
乾溜ガスは第1遠心力集塵機310を通過しながら30マイクロメートル以上の粉塵が除去されて第2遠心力集塵機320と第3電気遠心力集塵機330または第2遠心力集塵機320を通過しながら30マイクロメートル未満の微細粒子が除去されることができる。
【0105】
この過程で第1遠心力集塵機310の粉塵濃度感知部311、321で測定された粉塵濃度によって第2遠心力集塵機320と第3電気遠心力集塵機330の乾溜ガス通過如何が制御されることができる。
【0106】
例えば、第1遠心力集塵機310を通過した乾溜ガスに含まれた粉塵濃度が設定値以上なら、乾溜ガスが第1遠心力集塵機310を通過した後第3電気遠心力集塵機330を通過するようにできる。
【0107】
遠心力集塵機300を通過しながら粉塵及び微細粒子が除去された乾溜ガスは凝縮水(廃水発生)なしに脱臭することができる乾燥機水分蒸発量程度だけ第1脱臭炉900に供給され、残りは再加熱のために蒸気加熱機500に供給される。
【0108】
第1脱臭炉900に供給される乾溜ガスと蒸気加熱機500に供給される乾溜ガスの割合は、第1脱臭炉900と連結された移送ライン210に設置される排気送風機220と蒸気加熱機500と連結された循環ライン230に設置される循環送風機240の風量調節で遂行される。
【0109】
遠心力集塵機300を通過した乾溜ガスの16.7%(または略18%)が第1脱臭炉900で制御供給され、残り83.3%(または略82%)が循環ライン230を通じて蒸気加熱機500に供給されることができる。
【0110】
第1脱臭炉900に供給された乾溜ガスは燃焼空気で燃消させて悪臭及び水分を除去する。第1脱臭炉900の温度は800~850℃で維持して悪臭及び水分除去が容易であるようにする。
【0111】
第1脱臭炉900で悪臭及び水分が除去された乾溜ガス、すなわち脱臭ガスは第1脱臭炉900から排出された後、熱回収のための蒸気加熱機500、濾過集塵機700及び予熱機600を順次に通過しながら超微細粒子が除去される。
【0112】
予熱機600を通過した排気ガスは誘引送風機720及び煙突800を通じて外部に排出され、非常運転時には第2脱臭炉400に供給され、脱臭炉本体410の内部に一側から他側に行くほど体積が細くなりながら設置される第1デフレクター440と第2デフレクター450によって燃焼空気と排気ガスの流れが遅延された状態で相互間混合されて脱臭がなされる。
【0113】
第2脱臭炉400によって脱臭がなされた排気ガスは誘引送風機720及び煙突800を通じて外部に排出される。
【0114】
煙突800を通じて最終排出される排気ガスは、遠心力集塵機300を通過しながら粉塵及び微細粒子が除去され、第1脱臭炉900を通過しながら水分と悪臭が1次除去され、濾過集塵機700を通過しながら超微細粒子が除去された後、第2脱臭炉400を通過しながら悪臭が除去された状態であるので、大気汚染を最小化する。
【0115】
また、濾過集塵機700後段には微細ほこり以外に有害物質を除去するために湿式スクラバーを設置することもできる。
【0116】
第1脱臭炉900から排出される脱臭ガス(気体)は、略850℃で高温であるので、循環ライン230を通じて蒸気加熱機500に供給された乾溜ガス(蒸気)の再加熱に利用する。
【0117】
また、略850℃の高温脱臭ガスが蒸気加熱機500を通過しながら略140℃である低温乾溜ガスと熱交換されて乾溜ガスを略450℃で加熱されるようにして、蒸気加熱機500を通過しながら略450℃で再加熱された乾溜ガスは乾燥機100にスラッジ乾燥のための熱源で供給されるので、エネルギーを効率的に処理することができるようにする。
【0118】
また、スラッジ搬入場10、スラッジ貯蔵槽20、乾燥機100などで発生する悪臭ガスを捕執して脱臭ガス及び排気ガスと1、2次熱交換して第1脱臭炉900の燃焼空気で供給する。
【0119】
蒸気加熱機500を通過した脱臭ガスは略180℃で高温であるので、第1脱臭炉900または第2脱臭炉400に供給される燃焼空気の再加熱に利用する。第1脱臭炉900または第2脱臭炉400に供給される燃焼空気はスラッジ搬入場10、スラッジ貯蔵槽20、乾燥機100でダクトなどを利用して捕執した悪臭ガスを利用する。
【0120】
スラッジ搬入場10、スラッジ貯蔵槽20、乾燥機100で捕執した悪臭ガスは煙突800に形成した煙突移送管810を上部から下部に通過しながら略140℃である排気ガスと熱交換によって1次加熱されて、予熱機600を通過しながら略180℃である脱臭ガスと熱交換によって2次加熱された後第1脱臭炉900に燃焼空気で供給される。
【0121】
第1脱臭炉900に供給される悪臭ガスが排気ガス、脱臭ガスによって略450℃の高温で加熱された後供給されるので、第1脱臭炉900に燃焼のために使用される燃料(例:LNGガス)の使用量を減らすことができてエネルギー効率を増大させることができる。
【0122】
下の表1は本発明の実施例による乾燥機にスラッジを供給して乾燥させたスラッジ乾燥物の発熱量及び成分を試験評価したものである。
【0123】
【0124】
[試験機関:(株)ウェンイル化学&環境]
表1によれば、スラッジ乾燥物は発熱量が3,570kcalで高くて、水分が6.44wt%で低くて燃料で使用可能であり、塩素、硫黄分、水銀、カドミウム、鉛、砒素など含量が微量であるか、または不検出されて燃料で使用時環境汚染を最小化することができることを分かる。
【0125】
前述した本発明は多段乾燥機を利用してスラッジを効率的に乾燥し、乾燥時に循環乾溜ガスが循環されてダクト内の酸素を脱臭炉に排出して運転するに適当な酸素濃度を維持し、乾燥機には火災感知器が設置されて火災危険が感知されれば、自動的に窒素ガスをパージして火災を防止することができる。
【0126】
また、乾燥機で乾燥されたスラッジ乾燥物はダブルフラップベルブによって酸素が遮られて排出コンベヤーを通じて排出される過程で冷却されるので、火災危険で安全に冷却排出することができる。
【0127】
また、乾燥機から排出される乾溜ガスは第1遠心力集塵機と第2遠心力集塵機を通過して大粒子粉塵及び微細粒子粉塵が除去された後蒸気加熱機を通過するので、蒸気加熱機内部の汚染度を低めて蒸気加熱機の熱交換効率を高めることができる。
【0128】
また、第1遠心力集塵機と第2遠心力集塵機出口に粉塵濃度感知部を設置して粉塵濃度及び第1遠心力集塵機の粒度分離、性能確認、詰まりなどを感知することができて遠心力集塵機の詰まりをあらかじめ防止することができるし、遠心力集塵機を効率的に利用することができる。
【0129】
また、乾燥機で発生された低温の乾溜ガスを乾燥機後段圧力の指示を受けて自動ダンパで排気送風機を制御して水分が蒸発された程度だけ乾溜ガスを効率的に脱臭炉に移動するので、脱臭炉で凝縮水が発生しない。
【0130】
また、乾溜ガスに含まれた悪臭及び水分は脱臭炉ですべて除去されて濾過集塵機を通過しながら超微細ほこりが除去された後排気ガスで排出されるので、悪臭が発生しないで環境汚染を誘発しない。
【0131】
また、第1脱臭炉から排出される脱臭ガスで余剰乾溜ガスを蒸気加熱機で熱交換して乾燥機熱源で循環供給するので、乾燥機エネルギー効率を最適化することができる。
また、蒸気加熱機を通過した脱臭ガス、煙突を通過する排気ガスで悪臭ガスを1次、2次熱交換して加熱した後、脱臭炉に燃焼空気で供給するので、脱臭炉のエネルギー効率も最適化することができる。
【0132】
また、非常運転時にも予熱機の後段に構成される第2脱臭炉を通じて最終的に脱臭を実施することで、第1脱臭炉が停止した状態でも排気ガスによる大気汚染を最小化することができる。
【0133】
前述した循環蒸気再加熱スラッジ乾燥システムは閉鎖循環されるシステムであるので、高い熱効率を維持することができるし、悪臭と凝縮水発生がないし、運転が容易で維持管理費が安い利点がある。
【0134】
以上添付された図面を参照して本発明の望ましい実施例を説明したが、本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者は本発明の技術的思想や必須な特徴を脱しない範囲内でいろいろに置き換え、変形及び変更が可能であるので、他の具体的な形態で実施されることができるということを理解することができるであろう。それで、以上で記述した実施例らはすべての面で例示的なものであり、限定的ではないものとして理解しなければならない。
【符号の説明】
【0135】
10 スラッジ搬入場
20 スラッジ貯蔵槽
30 供給管
40、50 投入コンベヤー
100 乾燥機
220 排気送風機
240 循環送風機
300 遠心力集塵機
400 第2脱臭炉
500 蒸気加熱機
600 予熱機
700 濾過集塵機
800 型煙突
900 第1脱臭炉
【要約】 (修正有)
【課題】下水スラッジまたは有機性廃棄物などを効率的に乾燥するための循環蒸気再加熱スラッジ乾燥システムを提供する。
【解決手段】スラッジの水分を乾燥させて乾溜ガスを生成する乾燥機100と、乾溜ガスに含まれる粉塵を捕執し、悪臭成分は第1脱臭炉900に供給する遠心力集塵機300と、水分及び悪臭成分を除去する第1脱臭炉と、脱臭ガスと乾溜ガスを熱交換を通じて加熱して乾燥機に熱源で供給する蒸気加熱機500と、排出される脱臭ガスの超微細ほこりをフィルターで除去する濾過集塵機700と、排気ガスを外部に排出させる煙突800と、煙突と濾過集塵機との間に設置されて濾過集塵機から排出される排気ガスを蒸気加熱機から排出される脱臭ガスと熱交換させる予熱機600と、第1脱臭炉の故障時に予熱機と煙突との間に構成されて排気ガスに含まれた水分及び悪臭成分を除去する第2脱臭炉400を含むことを特徴とする。
【選択図】
図1