IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 東邦瓦斯株式会社の特許一覧 ▶ 協和ダンボール株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-集光ユニット及び、集光装置 図1
  • 特許-集光ユニット及び、集光装置 図2
  • 特許-集光ユニット及び、集光装置 図3
  • 特許-集光ユニット及び、集光装置 図4
  • 特許-集光ユニット及び、集光装置 図5
  • 特許-集光ユニット及び、集光装置 図6
  • 特許-集光ユニット及び、集光装置 図7
  • 特許-集光ユニット及び、集光装置 図8
  • 特許-集光ユニット及び、集光装置 図9
  • 特許-集光ユニット及び、集光装置 図10
  • 特許-集光ユニット及び、集光装置 図11
  • 特許-集光ユニット及び、集光装置 図12
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-13
(45)【発行日】2022-10-21
(54)【発明の名称】集光ユニット及び、集光装置
(51)【国際特許分類】
   F24S 20/30 20180101AFI20221014BHJP
   F24S 60/00 20180101ALI20221014BHJP
   F24S 23/70 20180101ALI20221014BHJP
   A47J 33/00 20060101ALI20221014BHJP
【FI】
F24S20/30
F24S60/00
F24S23/70
A47J33/00
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2021182490
(22)【出願日】2021-11-09
【審査請求日】2021-11-17
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000221834
【氏名又は名称】東邦瓦斯株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】396005597
【氏名又は名称】協和ダンボール株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】弁理士法人コスモス国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】河原 ゆう子
(72)【発明者】
【氏名】中村 洸平
(72)【発明者】
【氏名】林 大稀
(72)【発明者】
【氏名】三浦 隆政
【審査官】伊藤 紀史
(56)【参考文献】
【文献】実開昭59-152347(JP,U)
【文献】登録実用新案第3176656(JP,U)
【文献】特開2021-027975(JP,A)
【文献】特許第6956226(JP,B2)
【文献】特許第6909338(JP,B1)
【文献】特開2020-012084(JP,A)
【文献】仏国特許出願公開第02683988(FR,A1)
【文献】登録実用新案第3175891(JP,U)
【文献】国際公開第2005/090173(WO,A1)
【文献】特開2012-051624(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24S 20/30
F24S 60/00
F24S 23/70
A47J 33/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
収納物と、
一方の面に反射面が形成された1枚の基台部のみを折り曲げて、前記反射面を内側にして集光可能に組み立てられる集光装置と、を有し、
前記基台部が前記収納物を収納可能な箱形に折り畳み可能であり、
前記集光装置は、
蛇腹状に折り畳み可能な第1シート部と、
矩形状に折り畳み可能な第2シート部と、
前記第1シート部と前記第2シート部とを連設する連設部と、を有し、
蛇腹状に折り畳まれた第1シート部と矩形状に折り畳まれた前記第2シート部とを前記連設部に対して折り曲げて重ね合わせることにより、箱形に折り畳まれること、
を特徴とする集光ユニット。
【請求項2】
収納物と、
一方の面に反射面が形成された1枚の基台部のみを折り曲げて、前記反射面を内側にして集光可能に組み立てられる集光装置と、を有し、
前記基台部が前記収納物を収納可能な箱形に折り畳み可能であり、
前記収納物は、潜熱蓄熱材を含む蓄熱材をマット状容器に封入し、太陽光に晒されることにより蓄熱可能な蓄熱マットであること、
を特徴とする集光ユニット。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載する集光ユニットにおいて、
前記基台部は、一方の面にアルミ蒸着が施され、他方の面にアルミ蒸着が施されていないダンボールであること、
を特徴とする集光ユニット。
【請求項4】
請求項1から請求項3の何れか1つに記載する集光ユニットにおいて、
前記集光装置は、箱形に折り畳まれた場合に、前記反射面が形成されていない面により外周面が形成されていること、
を特徴とする集光ユニット。
【請求項5】
請求項1に記載する集光ユニットにおいて、
前記第1シート部は、第1組立用差込片と第2組立用差込片とを有し、
前記第2シート部は、前記第1組立用差込片が差し込まれる第1組立用スリットと、前記第2組立用差込片が差し込まれる第2組立用スリットとを有し、
前記第1組立用差込片を前記第1組立用スリットに差し込み、前記第2組立用差込片を前記第2組立用スリットに対して差し込むことにより、集光可能に組み立てられ、
前記第1シート部は、箱形に折り畳まれた前記集光装置の外周面を構成する部分に、可動片を形成するための切込部が設けられ、前記可動片を前記第1シート部に対して折り曲げることにより前記第1組立用差込片が形成されること、
を特徴とする集光ユニット。
【請求項6】
請求項1または請求項5に記載する集光ユニットにおいて、
前記集光装置は、箱形に折り畳まれた場合に前記連設部と対向する部分を開閉する開閉部を有すること、
を特徴とする集光ユニット。
【請求項7】
請求項6に記載する集光ユニットにおいて、
前記集光装置は、
前記箱形に折り畳まれた場合に、前記連設部に沿うように配置されるベルト部が前記第1シート部に連設され、
前記連設部に沿うように配置された前記ベルト部を差し込み可能なスリットが形成されていること、
を特徴とする集光ユニット。
【請求項8】
一方の面に反射面が形成された1枚の基台部のみを折り曲げて、前記反射面を内側にして集光可能に組み立てられる集光装置において、
前記基台部が箱形に折り畳み可能であり、
第1シート部と、
第2シート部と、
前記第1シート部と前記第2シート部とを連設する連設部と、を有し、
前記第1シート部と前記第2シート部を各々折り畳み、折り畳んだ前記第1シート部と前記第2シート部を前記連設部を介して重ね合わせることで、箱形に折り畳まれること、
を特徴とする集光装置。
【請求項9】
請求項8に記載する集光装置において、
箱形に折り畳まれた場合に、前記反射面が形成されていない面により外周面が形成されていること、
を特徴とする集光装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、集光可能に組み立てられる集光装置を備える集光ユニット、及び、集光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、集光可能に組み立てられる集光装置として、特許文献1に記載される加熱調理器具や特許文献2に記載されるソーラクッカが知られている。特許文献1に記載される集光装置は、アルミ蒸着を施したダンボールにより構成された複数のパネルにスリットを設け、スリットにパネルを差し込むことで組み立てられる。しかし、この集光装置は、パネルを分解して重ね合わせた状態で保管されるため、保管中にパネルが紛失して再組み立てできないことがあった。
【0003】
これに対して、特許文献2に記載される集光装置は、アルミ蒸着を施したダンボールを折り曲げて組み立てられる。この集光装置は、1枚のダンボールで構成され、折り畳んだ状態で保管されるので、保管時に部品が紛失して再組み立てできない不具合が生じない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2021-027975号公報
【文献】実用新案登録第3176656号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献2に記載される集光装置は、折り畳んだ状態で平置きするか、立て掛ける形で、保管されていた。そのため、例えば、保管場所から集光装置を持ち出す際に一緒に保管されている保管物に引っ掛かって破損する虞があった。このように、特許文献2に記載される集光装置は、取扱性に改良の余地があった。また、従来の集光装置は、集光以外の機能がなく、保管時に有効活用されていなかった。
【0006】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、集光可能に組み立てられる集光装置を備える集光ユニットにおいて、集光装置の取扱性を良好にし、保管される集光装置を有効活用できる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するためになされた本発明の一態様は、(1)収納物と、一方の面に反射面が形成された基台部を折り曲げて組み立てられる集光装置と、を有し、前記集光装置が箱形に折り畳み可能であること、を特徴とする。
【0008】
上記構成を有する集光ユニットは、集光装置を用いて太陽光を集光しない場合、集光装置をコンパクトな箱形に折り畳んで保管する。箱形に折り畳まれた集光装置は、保管場所から持ち出される際に一緒に保管されている保管物に引っ掛かりにくく、破損しにくい。また、箱形に折り畳まれた集光装置は、収納物を収納する箱として活用できる。よって、上記構成を有する集光ユニットによれば、集光装置の取扱性を良好にし、保管される集光装置を有効活用できる。
【0009】
(2)(1)に記載する集光ユニットにおいて、前記収納物は、潜熱蓄熱材を含む蓄熱材をマット状容器に封入し、太陽光に晒されることにより蓄熱可能な蓄熱マットであること、が好ましい。
【0010】
上記構成を有する集光ユニットは、集光装置と一緒に使用する蓄熱マットを、箱形に折り畳んだ集光装置に収納することで、蓄熱マットと集光装置をバラバラに探す手間が軽減され、便利である。
【0011】
(3)(1)または(2)に記載する集光ユニットにおいて、前記基台部は、一方の面にアルミ蒸着が施され、他方の面にアルミ蒸着が施されていないダンボールであること、が好ましい。
【0012】
上記構成を有する集光ユニットは、ダンボールで構成された集光装置を箱形に折り畳んで収納物を収納することで、収納物を収納する箱形の集光装置に外力が作用しても、集光装置が潰れたり変形したりしにくく、収納物を安全に収納できる。また、ダンボールで構成された集光装置は軽量なので、例えば子供や老人でも集光装置の持ち運びや組み立てを容易に行える。
【0013】
(4)(1)から(3)の何れか1つに記載する集光ユニットにおいて、前記集光装置は、箱形に折り畳まれた場合に、前記反射面が形成されていない面により外周面が形成されていること、が好ましい。
【0014】
上記構成を有する集光ユニットは、例えば、集光装置の保管時や持ち出し時に反射面に傷が付きにくく、集光装置の使用と保管を繰り返しても集光装置の集光機能が低下しにくい。
【0015】
(5)(1)から(4)の何れか1つに記載する集光ユニットにおいて、前記集光装置は、蛇腹状に折り畳み可能な第1シート部と、矩形状に折り畳み可能な第2シート部と、前記第1シート部と前記第2シート部とを連設する連設部と、を有し、蛇腹状に折り畳まれた第1シート部と矩形状に折り畳まれた前記第2シート部とを前記連設部に対して折り曲げて重ね合わせることにより、箱形に折り畳まれること、が好ましい。
【0016】
上記構成を有する集光ユニットは、集光装置をコンパクトな箱形に折り畳んで保管することができ、保管スペースを小さくできる。また、集光装置は、第1シート部と第2シート部が折り畳まれることで、箱形に折り畳まれたときの強度が増すので、保管時に収納物を外力から保護できる。
【0017】
(6)(5)に記載する集光装置において、前記第1シート部は、第1組立用差込片と第2組立用差込片とを有し、前記第2シート部は、前記第1組立用差込片が差し込まれる第1組立用スリットと、前記第2組立用差込片が差し込まれる第2組立用スリットとを有し、前記第1組立用差込片を前記第1組立用スリットに差し込み、前記第2組立用差込片を前記第2組立用スリットに対して差し込むことにより、集光可能に組み立てられ、前記第1シート部は、箱形に折り畳まれた前記集光装置の外周面を構成する部分に、可動片を形成するための切込部が設けられ、前記可動片を前記第1シート部に対して折り曲げることにより前記第1組立用差込片が形成されること、が好ましい。
【0018】
上記構成を有する集光ユニットは、第1組立用差込片と第2組立用差込片を第1組立用スリットと第2組立用スリットに差し込んで集光装置を集光可能に組み立てる場合には、可動片を第1シート部に対して折り曲げ、第1組立用差込片を形成する。一方、集光装置を箱形に組み立てる場合には、第1シート部と面一になるように可動片を元の位置に戻すことで、集光装置を箱形に折り畳んだときに反射面が外部に露出しないようにする。よって、上記構成の集光ユニットは、集光装置を箱形に折り畳んで保管する場合に反射面に傷が付くことを抑制できる。
【0019】
(7)(5)または(6)前記集光装置は、箱形に折り畳まれた場合に前記連設部と対向する部分を開閉する開閉部を有すること、が好ましい。
【0020】
上記構成を有する集光ユニットは、集光装置を箱形に折り畳んだ状態でも、開閉部を開閉して、収納物を出し入れすることができる。
【0021】
(8)(7)に記載する集光ユニットにおいて、前記集光装置は、前記箱形に折り畳まれた場合に、前記連設部に沿うように配置されるベルト部が前記第1シート部に連設され、前記連設部に沿うように配置された前記ベルト部を差し込み可能なスリットが形成されていること、が好ましい。
【0022】
上記構成を有する集光ユニットは、開閉部を開閉して収納部を出し入れする際に箱形に折り畳んだ集光装置が広げられることを抑制でき、収納物を出し入れしやすい。
【0023】
本発明の別態様は、(9)一方の面に反射面が形成された基台部を折り曲げて組み立てられる集光装置において、箱形に折り畳み可能であること、を特徴とする。
【0024】
(10)(9)に記載する集光装置において、箱形に折り畳まれた場合に、前記反射面が形成されていない面により外周面が形成されていること、が好ましい。
【0025】
(11)(9)または(10)に記載する集光装置において、第1シート部と、第2シート部と、前記第1シート部と前記第2シート部とを連設する連設部と、を有し、前記第1シート部と前記第2シート部を各々折り畳み、折り畳んだ前記第1シート部と前記第2シート部を前記連設部を介して重ね合わせることで、箱形に折り畳まれること、が好ましい。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、集光可能に組み立てられる集光装置を備える集光ユニットにおいて、集光装置の取扱性を良好にし、保管される集光装置を有効活用できる技術を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明の実施形態に係る集光ユニットの集光時の外観斜視図である。
図2】集光装置の収納機能を説明する図である。
図3】集光ユニットの保管状態を示す図である。
図4】集光装置の展開図である。
図5】集光装置を箱形に折り畳む手順を説明する図である。
図6】集光装置を箱形に折り畳む手順を説明する図である。
図7】集光装置を箱形に折り畳む手順を説明する図である。
図8】集光装置を箱形に折り畳む手順を説明する図である。
図9】集光装置を箱形に折り畳む手順を説明する図である。
図10】集光装置を箱形に折り畳む手順を説明する図である。
図11】集光装置を箱形に折り畳む手順を説明する図である。
図12】集光装置の外観斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下に、本発明に係る集光ユニット及び集光装置の一実施形態について図面に基づいて説明する。本実施形態では、太陽光に晒されて蓄熱する蓄熱マットと、集光可能に組み立てられる集光装置とを備える集光ユニットについて説明する。
【0029】
図1は、本発明の実施形態に係る集光ユニット100の集光時の外観斜視図である。図中ドット部分は、太陽光を反射する反射面15を示している。なお、他の図面においても、反射面15をドットで示す。集光ユニット100は、集光装置1と、台座5と、蓄熱マット8と、を備える。
【0030】
蓄熱マット8は、潜熱蓄熱材を含む蓄熱材をマット状容器に封入した部材である。本実施形態の蓄熱材は、潜熱蓄熱材と、蓄熱材の融点を調整する融点調整剤と、太陽光を吸収しやすい色(例えば黒色)に蓄熱材を着色する着色剤とを撹拌混合したものである。蓄熱材は、蓄熱に伴って液化し、放熱に伴って固化する。本形態の蓄熱マット8は、蓄熱材と一緒に金属片がマット状容器に封入されており、金属片を折り曲げる刺激で放熱を開始するようにされている。なお、着色剤や金属片はなくてもよい。蓄熱マット8は、例えば避難所やアウトドアキャンプなどにおいて暖を採るために使用される。
【0031】
集光装置1と台座5は、一方の面にアルミ蒸着を施された反射面15が設けられ、他方の面にアルミ蒸着が施されず反射面15が設けられていないダンボール14により構成されている。ダンボール14は「基台部」の一例である。アルミ蒸着は、アルミ蒸着シートをダンボール14に貼り付けたものでもよいし、アルミをダンボール14の表面に直接蒸着させたものでもよい。
【0032】
台座5は、支持部材6と2個の梁部材7とを備える。台座5は、反射面15を外側にして梁部材7を半分に折り畳み、コの字形に折り畳んだ支持部材6の両端部に係合させることにより、組み立てられている。なお、台座5は本実施形態の形状に限定されない。例えば、梁部材7は1個でも、3個以上でもよい。支持部材6は、複数の部品を組み合わせて構成してもよい。
【0033】
集光装置1は、第1シート部2と第2シート部3とを連設部4を介して連設したものである。集光装置1は、第1シート部2を第2シート部3に対して起立させた状態で、第1シート部2の第1組立用差込片28と第2組立用差込片29を第2シート部3の第1組立用スリット11bと第2組立用スリット11cにそれぞれ差し込むことにより、反射面15を内側にして集光可能に組み立てられる。つまり、集光装置1は、ボルトなどを使用せずに、1枚のダンボール14を折り曲げるだけで組み立てることができる。
【0034】
図2は、集光装置1の収納機能を説明する図である。集光ユニット100は、保管時に、集光装置1が箱形に折り畳まれ、蓄熱マット8と支持部材6と梁部材7を収納する。支持部材6と梁部材7と蓄熱マット8は「収納物」の一例である。集光装置1は、一対の広い面と、一対の広い面の間に配置される4つの側面と、を備える直方体形状に折り畳まれ、蓄熱マット8と台座5(支持部材6と梁部材7)を収納可能な内部空間Sを備える。箱形に折り畳まれた集光装置1は、反射面15が形成されていない面により外周面が形成されている。
【0035】
図3は、集光ユニット100の保管状態を示す図である。集光ユニット100は、集光装置1が箱形に折り畳まれた状態で、他の集光ユニット100などと一緒に保管場所に保管される。集光ユニット100は、集光装置1の広い面を下側にして保管されてもよいし、一対の広い面の間に設けられた4つの側面のうちの1つ(例えば、第2側面形成部35、あるいは、連設部4)を下側にして本のように立てた状態で、保管されてもよい。
【0036】
集光装置1について詳細に説明する。図4は、集光装置1の展開図である。集光装置1は、横長に設けられた第1シート部2と横長に設けられた第2シート部3が連設部4に連設されている。
【0037】
第1シート部2は、第1パネル部21と、第2パネル部22と、第3パネル部23と、第4パネル部24と、第5パネル部25とを備える。第1シート部2は、図中左側から順に、第5パネル部25、第4パネル部24、第1パネル部21、第2パネル部22、第3パネル部23が折曲部10a,10b,10c,10dを介して連設され、中央部の第1パネル部21を中心にして蛇腹状に折り畳むことができる。
【0038】
第2シート部3は、第6パネル部31と、第7パネル部32と、第8パネル部33と、第1側面形成部34と、第2側面形成部35と、を備える。第2シート部3は、図中左側から順に、第7パネル部32、第1側面形成部34と、第6パネル部31と、第2側面形成部35と、第8パネル部33が折曲部10m,10n,10q,10pを介して連設され、中央部の第6パネル部31を中心にして矩形状に折り畳むことができる。
【0039】
第1シート部2と第2シート部3は、それぞれ、第1パネル部21と第6パネル部31が折曲部10k,10wを介して連設部4に連設されている。第1パネル部21と第6パネル部31には、それぞれ、太陽光が集められる集光位置を示す目印12b,12aが設けられている。
【0040】
第1シート部2は、蛇腹状に折り畳む折り畳み方向(図中左右方向)において両端部に位置する第5パネル部25と第3パネル部23に、第1組立用差込片28と第2組立用差込片29が設けられている。第2シート部3は、第1組立用差込片28を差し込むための第1組立用スリット11bが図中左端部に位置する第7パネル部32に設けられ、第2組立用差込片29を差し込むための第2組立用スリット11cが図中右端部に位置する第8パネル部33に設けられている。
【0041】
第3パネル部23は、第2組立用差込片29を第2組立用スリット11cに差し込みやすいように、図中右縁部を切り欠いて凹部13aを設けることで、第2組立用差込片29が設けられている。
【0042】
これに対して、第5パネル部25は、切込部11fが図中左縁部から略L字形に形成され、折曲部10xを基点として可動する可動片20が設けられている。切込部11fは「切込部」の一例である。可動片20が折曲部10xを介して第5パネル部25に対して折り曲げられることにより、第1シート部2は、凹部13b(図1参照)が第5パネル部25に形成され、第1組立用差込片28を第1組立用スリット11bに差し込み易くされている。
【0043】
第1組立用差込片28と第2組立用差込片29は、折曲部10gと折曲部10jに沿って第5パネル部25と第3パネル部23に対して折り曲げることができる。
【0044】
図3に示すように、第1シート部2は、折曲部10a,10b,10c,10dに沿って第1パネル部21を中心に蛇腹状に折り畳まれる。これに対して、第2シート部3は、折曲部10m,10n,10p,10qに沿って、第6パネル部31を中心に矩形状に折り畳まれる。集光装置1は、蛇腹状に折り畳まれた第1シート部2と矩形状に折り畳まれた第2シート部3が連設部4を介して重ね合わされる。
【0045】
図4に示すように、第1側面形成部34と第2側面形成部35は、蛇腹状に折り畳まれた第1シート部2の厚み分だけ、短手方向の幅寸法W2,W3が連設部4の短手方向の幅寸法W1より小さくされている。さらに、第1側面形成部34の幅寸法W2は、集光装置1の厚み分(ダンボール14と反射面15の厚み分)だけ第2側面形成部35の幅寸法W3より小さくされている。これにより、図3に示すように箱形に折り畳まれた集光装置1は、第5パネル部25と第6パネル部31により構成される一対の広い面がほぼ平行に配置され、これらの間に第1側面形成部34と第2側面形成部35と連設部4を配置し、内部空間S(図2参照)を形成できる。
【0046】
図4に示すように、第1シート部2の第5パネル部25は、図中上端部に開閉部26が折曲げ部10eを介して連設され、図中下端部にベルト部27が折曲部10hを介して連設されている。
【0047】
開閉部26は、箱形に組み立てられた集光装置1において連設部4と対向する部分を開閉するように、第5パネル部25に連設されている。開閉部26は、第5パネル部25と同一幅で設けられ、折曲部10fにより第3側面形成部261と第1収納用差込片262とに区画されている。
【0048】
第3側面形成部261は、短手方向の幅寸法W4が連設部4の幅寸法W1と略同一であり、連設部4とほぼ同じ大きさを有する。図3に示すように、第3側面形成部261は、集光装置1を箱形に折り畳んだ場合に、4つの側面のうちの1つであって、連設部4と対向する側面を構成する。開閉部26は、第1収納用差込片262が第6パネル部31の内側に差し込まれる。
【0049】
図4に戻り、第6パネル部31は、連設部4と対向する辺に、第3収納用差込片38が設けられている。第6パネル部31は、第3収納用差込片38の両側に一対の切込部11h,11hが設けられ、第3収納用差込片38が折曲部10uを基点にして可動する可動範囲を大きくしている。第1シート部2は、開閉部26の折曲部10fに沿って、第3収納用差込片38を差し込むための第1収納用スリット11dが設けられている。
【0050】
ベルト部27は、集光装置1を箱形に組み立てた場合に連設部4に沿って配置されるように、第5パネル部25に連設されている。ベルト部27は、第1組立用差込片28に連設され、第1組立用スリット11bに挿通可能な帯状に設けられている。ベルト部27は、折曲部10iを介して、巻回部271と第2収納用差込片272とに区画されている。連設部4と第2シート部3との間には、折曲部10wに沿って、第2収納用差込片272を差し込むための第2収納用スリット11eが設けられている。第2収納用スリット11eは「スリット」の一例である。
【0051】
続いて、集光ユニット100を使用する手順について説明する。まず、集光ユニット100を保管場所から持ち出して蓄熱マット8に蓄熱する場合について説明する。
【0052】
例えば、図3に示すように、集光ユニット100は他の集光ユニット100と一緒に保管場所で保管されている。集光ユニット100は、集光装置1の第1シート部2が蛇腹状に折り畳まれ、第2シート部3が矩形状に折り畳まれ、これらが重ね合わせることで、集光装置1がコンパクトな箱形に折り畳まれている。そのため、集光ユニット100の保管スペースが小さくて済む。
【0053】
ユーザは保管場所から集光ユニット100を持ち出す。集光ユニット100は、集光装置1が反射面15と反対側の面を外周面として箱形に折り畳まれているので、保管中や保管場所から持ち出される場合に反射面15に傷が付きにくい。
【0054】
また、集光ユニット100は、箱形に折り畳まれた集光装置1の中に蓄熱マット8と台座5が収納されている。そのため、ユーザは、集光装置1と蓄熱マット8と台座5をバラバラに探さなくても、これらをまとめて持ち出すことができる。
【0055】
ユーザは、日中に集光ユニット1を持って屋外へ行き、集光装置1を集光可能に組み立てて蓄熱マット8を太陽光に晒す。具体的に、ユーザは、開閉部26を開いて、支持部材6と梁部材7と蓄熱マット8を集光装置1から取り出す。ユーザは、第1収納用差込片262と、第2収納用差込片272と、第3収納用差込片38を、第6パネル部31の内側と、第2収納用スリット11eと、第1収納用スリット11dから外し、集光装置1を解体して広げる。
【0056】
図1に示すように、ユーザは、可動片20を折曲部10x(図4参照)に沿って第5パネル部25に対して折り曲げ、凹部13bを形成する。そして、ユーザは、連設部4を介して第1シート部2を第2シート部3に対して起立させ、第1組立用差込片28と第2組立用差込片29を第2シート部3の第1組立用スリット11bと第2組立用スリット11cにそれぞれ差し込む。そして、第1組立用差込片28と第2組立用差込片29が第1組立用スリット11bと第2組立用スリット11cから抜けないように、折曲部10g,10j(図4参照)に沿って第1組立用差込片28と第2組立用差込片29を第5パネル部25と第3パネル部23に対して折り曲げる。これにより、集光装置1は、反射面15を内側にして集光可能に組み立てられた状態を維持できる。
【0057】
ユーザは、例えば、第2シート部3を下側にして集光装置1を屋外に設置し、目印12aの上に組み立てた台座5を置き、蓄熱マット8を台座5に載せる。集光装置1の反射面15に照射された太陽光は、蓄熱マット8に集められ、蓄熱マット8が蓄熱を開始する。
【0058】
なお、図1に示すように、集光装置1は、第2シート部3を下側にして地面に設置した場合に第1シート部2が地面に対して傾斜する角度は、第1シート部2を下側にして地面に設置した場合に第2シート部3が地面に対して傾斜角度する角度より、大きい。よって、ユーザは、例えば、太陽光の高度が高い夏場には第2シート部3を下側にして地面に設置し、太陽の高度が低い冬場には第1シート部2を下側にして地面に設置すれば、集光装置1を用いて太陽光を一年中効率良く集光して蓄熱マット8に蓄熱することが可能である。なお、集光装置1は、調理や、ソーラバッテリの充電など、蓄熱マット8の蓄熱以外の用途に用いられてもよい。
【0059】
次に、使用した集光ユニット100を片付ける手順について説明する。図5図11は、集光装置1を箱形に折り畳む手順を説明する図である。ここでは、台座5と蓄熱を完了した蓄熱マット8を集光装置1に収納して集光ユニット100を保管場所に片付ける場合について説明する。
【0060】
まず、図5に示すように、ユーザは、台座5と蓄熱を完了した蓄熱マット8を集光装置1から取り除く。ユーザは、集光装置1の第1組立用差込片28と第2組立用差込片29を第1組立用スリット11bと第2組立用スリット11cから抜き出し、図6に示すように、第1シート部2と第2シート部3を倒し、図7に示すように集光装置1を展開する。このとき、集光装置1は、反射面15を上向きして広げられる。
【0061】
図7に示すように、ユーザは、折曲部10bと折曲部10aに沿って第4パネル部24と第5パネル部25を第1パネル部21の図中奥側(反射面15が形成されていない面側)に蛇腹状に折り畳む。このとき、第4パネル部24と第5パネル部25は、反射面15を内側にして折り畳まれるので、集光装置1を折り畳む作業中に第4パネル部24と第5パネル部25の反射面15に傷が付きにくい。
【0062】
図8に示すように、ユーザは、折曲部10dと折曲部10cに沿って第2パネル部22と第3パネル部23を第1パネル部21の図中手前側(反射面15側)に蛇腹状に折り畳む。このとき、第2パネル部22と第3パネル部23は、反射面15を外側にして折り畳まれる。
【0063】
図9に示すように、ユーザは、折曲部10nに沿って第1側面形成部34を第6パネル部31に対して起立させるように折り曲げ、さらに、折曲部10mに沿って第7パネル部32を第6パネル部31に対向させるように第1側面形成部34に対して折り曲げる。これと同様に、ユーザは、折曲部10qと折曲部10pに沿って第8パネル部33と第2側面形成部35を折り曲げる。図10に示すように、第2シート部3は、第8パネル部33を第7パネル部32に重ねることにより、反射面15を内側にして矩形状に折り畳まれる。このとき、第2シート部3は、解体した台座5(支持部材6、梁部材7,7)と蓄熱マット8を第6パネル部31に載置した状態で矩形状に折り畳んでもよい。なお、台座5と蓄熱マット8は、後述するように集光装置1を箱形に折り畳んでから集光装置1の内部空間S(図2参照)に収納してもよい。
【0064】
図10に示すように、ユーザは、連設部4を第6パネル部31に対して起立させるように、折曲部10wを折り曲げ、さらに、蛇腹状に折り畳まれた第1シート部2を矩形状に折り畳まれた第2シート部3に重ねるように折曲部10kを折り曲げる。このとき、第2シート部3が反射面15を内側にして矩形状に折り畳まれているので、ユーザは第2シート部3の反射面に触れずに、蛇腹状に折り畳んだ第1シート部2を矩形状に折り畳んだ第2シート部3に重ね合わせることができ、反射面15の損傷を抑制できる。
【0065】
また、第2パネル部22と第3パネル部23は、反射面15を外側にして折り畳まれているが、第5パネル部25と第2シート部3との間に配置されているため、反射面15に傷が付きにくい。
【0066】
これにより、図11の二点鎖線に示すように、集光装置1は、連設部4と対向する部分を開放した箱形に折り畳まれる。ユーザは、図11の実線に示すように、第1収納用差込片262を第6パネル部31の内側に差し込んで開閉部26を閉じる。そして、第3収納用差込片38を開閉部26に設けた第1収納用スリット11dに差し込む。これにより、開閉部26の開閉が制限される。なお、第2シート部3の第1側面形成部34と第2側面形成部35に連設されている第1折込片36と第2折込片37を折曲部10s,10tを介して開閉部26の内側に折り込まれるので(図4図10参照)、第2シート部3の反射面15が損傷することを抑制できる。
【0067】
さらに、図11に示すように、ユーザは、ベルト部27の第2収納用差込片272を第2収納用スリット11eに差し込む。これにより、第1パネル部21と第6パネル部31がベルト部27で挟み込まれて保持される。よって、集光装置1は、台座5と蓄熱マット8を出し入れされても、箱形に折り畳まれた状態を維持できる。
【0068】
集光装置1は、図5に示すように、第2シート部3を折曲部10r(図4参照)に沿って折り曲げるなどして集光可能に組み立てられた場合、第6パネル部6に半円状に形成された切欠部11aによって、鍋などを載置する載置面が第6パネル部6に対して起立するように設けられる。これに対して、集光装置1は、折曲部10rなどを伸ばして図7に示すように解体され、図11に示すように箱形に折り畳まれた場合、第6パネル部6が平らにされ、集光装置1の反射面15や集光装置1に収納される収納部が切欠部11aから外部に露出しない。
【0069】
図12は、集光装置1の外観斜視図である。箱形に折り畳まれた集光装置1は、折曲部10xが伸ばされ、可動片20が第5パネル部25と同一面上に配置されることにより、凹部13b(図5参照)が解消される。これにより、集光装置1の保管時に、第4パネル部24の反射面15が外部に露出して損傷することを防止できる。
【0070】
蓄熱マット8を収納する集光装置1は、強度があるダンボール14により構成されている。しかも、箱形に折り畳まれた集光装置1は、蛇腹状に折り畳まれた第1シート部2により一対の広い面の一方が構成され、矩形状に折り畳まれた第2シート部3の第6パネル部31により一対の広い面の他方が構成され、第1側面形成部34と第2側面形成部35と連設部4と開閉部26により一対の広い面の間の4つの側面が構成されており、強度が大きくされている。よって、箱形に折り畳まれた集光装置1は、外力に対する強度が大きくされ、変形しにくいので、収納物を安全に保護できる。
【0071】
例えば、集光装置1は、蓄熱を完了した蓄熱マット8が収納されているときに外力が作用しても、その刺激が蓄熱マット8に作用しにくい。そのため、蓄熱マット8は、保管中に外部から刺激を付与され、ユーザの意図に反して放熱を開始しにくい。そのため、ユーザは、自分の好きなタイミングで蓄熱マット8の金属片を折り曲げて蓄熱マット8に放熱させることができる。
【0072】
また、蓄熱して柔らかくなった蓄熱マット8は、箱形の集光装置1に収納されることで、他の部材に引っ掛かるなどして損傷することを回避できる。
【0073】
集光装置1は、集光可能に組み立てられる場合と同様に、ダンボール14を折り曲げて箱形に折り畳まれる。そのため、集光装置1は、保管中にバラバラにならず、部材の紛失により再組み立てできない事態が生じない。
【0074】
なお、使用した蓄熱マット8は、例えば、箱形に折り畳んだ集光装置1に収納しておく。ユーザは、翌日以降の日中に、蓄熱済みの蓄熱マット8が入った集光装置1を屋外に持ち出し、図5図11に示す折り畳み手順と逆順で集光装置1を解体して組み立て直し、使用済みの蓄熱マット8に再び蓄熱する。
【0075】
ところで、箱形に折り畳まれた集光装置1は、図3に示すように、反射面15が形成されていない面を外周面として箱形に折り畳まれている。そのため、集光ユニット100あるいは集光装置1は、箱形の状態で保管される場合や、保管場所から持ち出される場合に、反射面15に傷が付きにくく、保管と使用が繰り返されても集光装置1の集光機能が低下しにくい。特に、例えば避難所などで、不特定多数の人が保管場所に集光ユニット100を出し入れする場合でも、集光装置1が反射面15の損傷を抑制されたり、部品の紛失により再組み立ててきなかったりするような不具合が生じないので、集光ユニット100あるいは集光装置1を長期間利用できる。
【0076】
また、集光装置1と台座5は、ダンボール14で構成され、軽量である。そのため、例えば子供や老人でも集光ユニット100あるいは集光装置1を簡単に持ち運んだり、組み立てたりすることができ、便利である。
【0077】
以上説明したように、本実施形態の集光ユニット100は、集光装置1を用いて太陽光を集光しない場合、集光装置1をコンパクトな箱形に折り畳んで保管する。箱形に折り畳まれた集光装置1は、保管場所から持ち出される際に一緒に保管されている保管物に引っ掛かりにくく、破損しにくい。また、箱形に折り畳まれた集光装置1は、蓄熱マット8と台座5を収納する箱として活用できる。よって、本実施形態の集光ユニット100によれば、集光装置1の取扱性を良好にし、保管される集光装置1を有効活用できる。
【0078】
尚、本発明は、上記実施形態に限定されることなく、色々な応用が可能である。例えば、台座5はなくてもよい。目印12a,12bを集光装置1に設けなくてもよい。
【0079】
例えば、集光ユニット100の集光装置1に収納される収納物は、蓄熱マット8でなくてもよい。例えば、太陽光を用いて蓄電するソーラバッテリなどでもよい。また、収納物は、集光装置1と一緒に使用するものでなくてもよい。例えば、タオルや非常食など、集光装置1の使用先で使用されるものでもよい。さらに、収納物は、特定の商品に限らず、個人所有物など事後的に集光装置1に収納されるものでもよい。但し、上記実施形態のように、集光装置1と一緒に使用して蓄熱を行う蓄熱マット8を、箱形に折り畳んだ集光装置1に収納することで、蓄熱マット8と集光装置1をバラバラに探す手間が軽減され、便利である。
【0080】
例えば、集光装置1の基台部は、ダンボール14の他、厚紙、板紙など、折り畳み可能な材料で構成してもよい。但し、上記実施形態のように、一方の面にアルミ蒸着を施して反射面15を形成したダンボール14により集光装置1の基台部を構成することで、蓄熱マット8を収納する箱形の集光装置1に外力が作用しても、集光装置1が潰れたり変形したりしにくく、蓄熱マット8を安全に収納できる。また、ダンボール14で構成された集光装置1は軽量なので、子供や老人などでも集光装置1の持ち運びや組み立てを容易に行える。
【0081】
上記実施形態では、第1シート部2と第2シート部3のパネル部の数は上記実施形態に限らない。第1シート部2と第2シート部3の折り畳み方法は、上記実施形態と異なってもよい。
【0082】
例えば、第6パネル部31に開閉部26を差し込むスリットを設けてもよい。
【0083】
ベルト部27と第2収納用スリット11eはなくてもよい。但し、上記実施形態のように、集光装置1を箱形に折り畳んだ状態で、連設部4に沿うようにベルト部27を配置して第2収納用スリット11eに差し込むことで、開閉部26を開閉して蓄熱マット8を出し入れする際に箱形に折り畳んだ集光装置1が広げられることを抑制でき、蓄熱マット8を出し入れしやすい。また、蛇腹状に折り畳んだ第1シート部2や矩形状に折り畳んだ第2シート部3が広がることを抑制し、集光装置1の箱形に折り畳んだ状態を安定して維持できる。
【0084】
折曲部10rはなくてもよい。あるいは、集光装置1は、折曲部10rなどを伸ばした状態で集光可能に組み立てても良い。
【0085】
集光装置1の組立手順や折り畳み手順は、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、順序を入れ替えてもよい。
【符号の説明】
【0086】
1 集光装置
2 第1シート部
3 第2シート部
4 連設部
8 蓄熱マット
14 ダンボール
15 反射面
26 開閉部
27 ベルト部
11e 第2収納用スリット
【要約】
【課題】集光可能に組み立てられる集光装置を備える集光ユニットにおいて、集光装置の取扱性を良好にし、保管される集光装置を有効活用できる技術を提供すること。
【解決手段】反射面15を備えるダンボール14を折り曲げて組み立て可能な集光装置1と、蓄熱マット8と、台座5とを有する集光ユニット100において、蓄熱マット8を蓄熱する場合には集光装置1を集光可能に組み立て、保管時には集光装置1を箱形に折り畳み、蓄熱マット8と台座5を集光装置1に収納する。
【選択図】図2
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12