(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-13
(45)【発行日】2022-10-21
(54)【発明の名称】ラベルおよびその製造方法
(51)【国際特許分類】
B32B 37/02 20060101AFI20221014BHJP
B32B 38/14 20060101ALI20221014BHJP
G09F 3/10 20060101ALI20221014BHJP
B42D 15/00 20060101ALI20221014BHJP
B31D 1/02 20060101ALI20221014BHJP
【FI】
B32B37/02
B32B38/14
G09F3/10 J
B42D15/00 371
B31D1/02 A
(21)【出願番号】P 2020545000
(86)(22)【出願日】2018-10-25
(86)【国際出願番号】 IB2018058321
(87)【国際公開番号】W WO2019097330
(87)【国際公開日】2019-05-23
【審査請求日】2021-06-29
(31)【優先権主張番号】102017000132331
(32)【優先日】2017-11-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】518412829
【氏名又は名称】パイロット・イタリア・エス.ピー.エー.
【氏名又は名称原語表記】PILOT ITALIA S.p.A.
【住所又は居所原語表記】Vicolo Santa Maria alla Porta,1,I-20123 MILANO,Italy
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100219542
【氏名又は名称】大宅 郁治
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】ビメルカティ、ジアンカルロ
【審査官】松浦 裕介
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2006/0057313(US,A1)
【文献】特表2002-510061(JP,A)
【文献】米国特許第06272780(US,B1)
【文献】特表2001-503352(JP,A)
【文献】国際公開第1997/042089(WO,A1)
【文献】米国特許第05135125(US,A)
【文献】特表2000-517070(JP,A)
【文献】米国特許第05878901(US,A)
【文献】中国実用新案第201685500(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
IPC B32B 1/00 - 43/00
B31B 50/00 - 70/99
B31C 1/00 - 99/00
G09F 1/00 - 5/04
B42D 1/00 - 15/00
B42D 15/04 - 19/00
B31D 1/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
吊下げ取っ手(2)付きラベル(1)を製造する方法であって、
i)剥離可能なように接合された支持層(6)と第1の表層(8)とを備える第1の層状材料(4)を設ける工程と、
ii)少なくとも1つの剥離促進層(12、18)で前記第1の表層(8)の表面(10)を、前記
剥離促進層(12、18)が
存在しない空き区域(14)を残してコーティングする工程と、
iv)光
が透過する第2の表層(28)と、粘着層(26’)とを備える第2の層状材料(20)を設ける工程と、
v)前記粘着層(26’)が少なくとも前記第1の層状材料(4)の前記空き区域(14)に粘着するように、工程ii)およびiv)の生成物を結合
して接合された材料(40)にする工程と、
vii)少なくとも前記第2の表層(28)の厚さ(S1)において、取っ手領域(16)から吊下げ取っ手(2)を、異なる領域(36)では前記ラベル(1)の少なくとも1つの二次ラベル(34)を分離し、前記第1の表層(8)においてラベル外枠(38)を形成する工程と
を備え、
ここにおいて、前記第2の表層(28)は、前記第1の表層(8)上に重ね合わせられた第1のグラフィック層(56)を隠すことなく、その存在を明らかにするために、前記吊下げ取っ手(2)においてのみ部分的に不透明であり、前記二次ラベル(34)において、前記ラベル(1)は、前記第2の表層(28)上に、その透明性を実質的に除去するために重ね合わせられた不透明なコントラスト層(104)と、前記コントラスト層(104)上に重ね合わせられた少なくとも第2のグラフィック層(58)と、少なくとも部分的に光透過性である、前記第2のグラフィック層(58)の少なくとも1つの保護層(106)とを備える、方法。
【請求項2】
前記保護層(106)は、少なくとも1μm以上の厚さで、フレキソ印刷法によって前記第2のグラフィック層(58)上に塗布される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記保護層(106)は
、インキ筆記具によって書き込み可能な表面(108)を画定する、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記保護層(106)は
、ラインマーカーで書き込み可能な表面(108)を画定する、請求項1または2に記載の方法。
【請求項5】
前記第2の表層(28)は、前記剥離促進層(12、18)の剥離促進物質と混合された顔料または染料を通じて不透明にされる、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
-前記第1の層状材料(4)および前記第2の層状材料(20)の前身(22)は、互いに重ね合わされた支持層(6)、非粘着層(24)、粘着層(26、26’)、および第1の表層(8)/第2の表層(28)を備える、対応するまたは実質的に同一の層を備え、工程iv)は、工程v)の上流で、前記前身(22)の前記支持層および前記非粘着層を分離し、およびオプションで廃棄する工程を備え、
-工程vii)は、前記空き区域(14)の外側で行われ、これにより、前記区域(14)において、前記第2の表層(28)は、前記吊下げ取っ手(2)の単一のアンカー脚部(46)を作製し、そこから、一対のアーム(48、48’)が延在し、互いにリング状に接続されている、
請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
-工程ii)は、前記二次ラベル(34)の外側で相互に重ね合わされた第1の剥離促進層(12)および第2の剥離促進層(18)でコーティングする工程を備える、
請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
請求項1~7
のいずれか一項に記載の方法を通じて得られる、吊下げ取っ手(2)付きラベル(1)であって、
-剥離可能なように接合された支持層(6)と第1の表層(8)とを備える第1の層状材料(4)と、
-少なくとも1つの剥離促進層(12、18)であって、前記第1の表層(8)の表面(10)を、前記
剥離促進層(12、18)が
存在しない空き区域(14)を残して覆う、少なくとも1つの剥離促進層と、
-透明な第2の表層(28)と粘着層(26’)とを備える第2の層状材料(20)と、ここで、前記第2の
層状材料(20)は、前記粘着層(26’)が少なくとも前記空き区域(14)に粘着するように、前記第1の層状材料(4)に接合されているものであり、
を備え、
ここにおいて、少なくとも前記第2の表層(28)の厚さ(S1)が、取っ手領域(16)において吊下げ取っ手(2)を、異なる領域(36)では二次ラベル(34)を画定し、前記第1の表層(8)は、ラベル外枠(38)を形成し、
ここにおいて、前記第2の表層(28)は、前記第1の表層(8)上に重ね合わせられた第1のグラフィック層(56)を隠すことなく、その存在を明らかにするために、前記吊下げ取っ手(2)に対してのみ部分的に不透明であり、前記二次ラベル(34)において、前記ラベル(1)は、前記第2の表層(28)上に、その透明性を実質的に除去するために重ね合わせられた不透明なコントラスト層(104)と、前記コントラスト層(104)上に重ね合わせられた少なくとも第2のグラフィック層(58)と、少なくとも部分的に光透過性である、前記第2のグラフィック層(58)の少なくとも1つの保護層(106)とを備える、ラベル。
【請求項9】
前記保護層(106)は、少なくとも1μm以上の厚さで、フレキソ印刷法を用いて前記第2のグラフィック層(58)上に塗布される、請求項8に記載のラベル。
【請求項10】
前記保護層(106)は
、インキ筆記具によって書き込み可能な表面(108)を画定する、請求項8または9に記載のラベル。
【請求項11】
前記保護層(106)は
、ラインマーカーで書き込み可能な表面(108)を画定する、請求項8または9に記載のラベル。
【請求項12】
前記第2の表層(28)は、前記剥離促進層(12、18)の剥離促進物質と混合された顔料または染料を通じて不透明にされる、請求項8~10のいずれか一項に記載のラベル。
【請求項13】
-前記空き区域(14)において、前記第2の表層(28)は、前記吊下げ取っ手(2)の単一のアンカー脚部(46)を作製し、そこから、一対のアーム(48、48’)が延在し、互いにリング状に接続されている、
請求項8~12のいずれか一項に記載のラベル。
【請求項14】
-前記第1の表層(8)の前記表面(10)は、前記二次ラベル(34)の外側で相互に重ね合わされた第1の剥離促進層(12)および第2の剥離促進層(18)でコーティングされている、
請求項8~12のいずれか一項に記載のラベル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本発明は、ボトルをひっくり返した姿勢(overturned position)で吊り下げるための取っ手付きラベルを製造するための方法、および、例えば、前記方法で得られた取っ手付きラベルに関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]先行技術文献EP0356574A2は、ボトルに貼り付け可能な取っ手付きラベルを説明しており、ここで、そのような取っ手は、不使用位置にあるとき、ラベルの上縁部から固定されずに突出する。
【0003】
[0003]小容量ボトルのクロージャー領域(closure area)に干渉する、突出している取っ手という厄介な問題を有していることに加えて、この解決策は、技術的に複雑で費用がかかる解決策であるという主な欠点を伴う。
【0004】
[0004]同一の名義人による先行技術文献EP2246266A1は、2つの別個の粘着フィルムを接合することによって作製された取っ手が設けられたラベルを説明する。
【0005】
[0005]この文献に説明されるように、下部フィルムは、輸液容器を識別するために必要とされる表示を備え、一方、上部透明フィルムは、下部フィルムに粘着接合され、その内容物を患者に投与するときに容器をひっくり返すための取っ手を形成する。
【0006】
[0006]この先行技術の欠点は、-ラベルがボトルに貼り付けられるときに-表面上の任意の印刷された文字が、ボトルおよびラベルがラベル貼り機で受ける機械的応力によって損傷しやすいという事実に関する。
【発明の概要】
【0007】
[0007]本発明は、先行技術の欠点を克服することが可能な方法および自己粘着性ラベルを提供することを目的とすることによって、上記文脈の範囲内にある。
【0008】
[0008]特に、本明細書で提案される方法およびラベルは、二次ラベルの印刷された文字を、摩耗の力に対して耐性を持たせるように設計されている。加えて、本発明の有利な態様によれば、二次ラベルは、通常の筆記具を使用して表面上に書き込み可能であるように設計されている。
【0009】
[0009]このような目的は、請求項1に記載の方法によって、および請求項6に記載のラベルによって達成される。それに従属する請求項は、有利なまたは好ましい実施形態を例示する。
【0010】
[0010]次に、本発明の目的は、添付の図面の助けを借りて、詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、可能な実施形態による、本発明の目的である製造方法の概略図を示す。
【
図2】
図2は、その都度示される矢印の方向において、
図1の番号IIによって示される位置における多層材料の図を示す。
【
図3】
図3は、
図2に示された平面III-IIIを通る断面を例示する。
【
図4】
図4は、
図1に示された平面IV-IVを通る断面を例示する。
【
図5】
図5は、その都度示される矢印の方向において、
図1の番号Vによって示される位置における多層材料の図を示す。
【
図6】
図6は、
図5に示された平面VI-VIを通る断面を示す。
【
図7】
図7は、その都度示される矢印の方向において、
図1の番号VIIによって示される位置における多層材料の図を示す。
【
図8】
図8は、
図7に示された平面VIII-VIIIを通る断面を示す。
【
図9】
図9は、
図7に示された平面IX-IXを通る断面を示す。
【
図11】
図11は、その都度示される矢印の方向において、
図1の番号XIによって示される位置における多層材料の図を示す。
【
図12】
図12は、
図11に示された平面XII-XIIを通る断面を示し、ここで、矢印は、例示された材料を通る分離、切断、またはダイ深さを示す。
【
図13】
図13は、
図11に示された平面XIII-XIIIを通る断面を示し、ここで、矢印は、例示された材料を通る分離、切断、またはダイ深さを示す。
【
図14】
図14は、その都度示される矢印の方向において、
図1の番号XIVによって示される位置における多層材料の図を示す。
【
図16】
図16は、その都度示される矢印の方向において、
図1の番号XVIによって示される位置における多層材料の図を示す。
【
図17】
図17は、取っ手のグリップ部および二次ラベル部が部分的に持ち上げられている、可能な実施形態による、本発明によるラベルを示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[0019]上記目的は、以下の工程を備える、吊下げ取っ手2付きラベル1を製造する方法を用いて達成される:
【0013】
[0020]i)剥離可能なように接合された支持層6と第1の表層8とを備える第1の層状材料4を設ける工程と、
【0014】
[0021]ii)少なくとも1つの剥離促進層12、18(例えば、シリコーン塗料)で第1の表層8の表面10を、そのような促進層12、18が不在である空き区域(free zone)14を残してコーティングする工程と、
【0015】
[0022]iii)オプションで、液体または半液体状の第2の剥離促進層18で、第1の剥離促進層12の取っ手領域16を位置合わせして(in register)コーティングする工程と、
【0016】
[0023]iv)第2の透明な表層28と粘着層26’とを備える第2の層状材料20を設ける工程と、
【0017】
[0024]v)粘着層26’が(特に、アンカー脚部46を形成するために)少なくとも第1の層状材料4の空き区域14に粘着するように、工程ii)およびiv)、または工程iii)およびiv)の生成物を、結合された材料40において接合する工程と、
【0018】
[0025]vi)オプションで、第2の剥離促進層18を、第2の層状材料20の粘着層26’と接触している状態で、そのような層18、26’を結合するために固化または硬化させる工程と、
【0019】
[0026]vii)少なくとも第2の表層28の厚さS1において、取っ手領域16からは吊下げ取っ手2、(吊下げ取っ手2の位置とは異なる)異なる領域36ではそのようなラベル1の少なくとも1つの二次ラベル34を分離し(ある実施形態によれば、「切り取り」)、第1の表層8においてラベル外枠(label surround)38を形成する工程。
【0020】
[0027]例えば、二次ラベル34は、複数であり得る。
【0021】
[0028]一実施形態によれば、異なる領域36は、(2つの促進層が想定されるとき)第1の剥離促進層12上にのみ重ね合わせられ得る。
【0022】
[0029]一実施形態によれば、吊下げ取っ手2は、ラベル幅100内に含まれる。換言すれば、そのような取っ手は、第2の表層28の外側に突出しない。
【0023】
[0030]一実施形態では、第1の層状材料4および/または第2の層状材料20は、主延在方向X,X’に沿って延在するテープとして成形される。
【0024】
[0031]さらなる実施形態によれば、第1の表層8および/または第2の表層28は、プラスチックフィルムを備えるか、またはプラスチックフィルムからなり得る。
【0025】
[0032]なおさらなる実施形態によれば、第1の表層8および/または第2の表層28は、約50~500g/m2、オプションで70~300g/m2、例えば、約150g/m2の平均密度を有し得る。
【0026】
[0033]ある実施形態では、第1の表層8の表面10および/または第2の表層28の表面94は、実質的に平面であり、オプションで印刷可能である。特に、これらの表面の一方または両方が、グラフィック層56、58がその上に分布および粘着され得るように構成される。
【0027】
[0034]したがって、第1の表層8の表面10の少なくとも一部は、具体的には第2の表層28の透明性によって、ラベル1がボトルに貼り付けられたとき、ボトル上で可視のままになる。
【0028】
[0035]有利には、支持層6は、第1の表層8のためだけでなく、完成したラベル1のための剥離可能な支持体としての役割を果たす。
【0029】
[0036]ある実施形態によれば、第2の表層28は、有利には、第1の表層8上に重ね合わせられた第1のグラフィック層56を隠すことなく、その存在を明らかにするために、吊下げ取っ手2に対してのみ部分的に不透明である。
【0030】
[0037]換言すれば、第2の表層28の部分的な不透明化は、一方では、(そのような層28の部分的な透明性により)第1のグラフィック層56が見えることを可能にし、他方では、(そのような層28の、部分的に光を通さない不透明なコンポーネントにより)そのような第1のグラフィック層56に部分的に重ね合わせられた吊下げ取っ手を判別することを可能にする。
【0031】
[0038]ある実施形態によれば、二次ラベル34において、ラベル1は、第2の表層28上に、その透明性を実質的に除去するために重ね合わせられた不透明なコントラスト層104(例えば、
図13または
図15を参照)と、コントラスト層104上に重ね合わせられた少なくとも1つの第2のグラフィック層58と、少なくとも部分的に光に対して透明である、第2のグラフィック層58の少なくとも1つの保護層106とを備える。
【0032】
[0039]したがって、コントラスト層104は、第2の表層28の透明性を不透明にし、さらに、背景として機能し、第2のグラフィック層58とのコントラストを作り出すように構成された層ということになる。
【0033】
[0040]一方、保護層106は、ボトルにラベルを貼り付けるときに生じる摩耗現象が、(実施形態に従って)グラフィック層58、またはコントラスト層104およびグラフィック層58を取り除くまたは削り取ることがないように、グラフィック層58上に(および好ましくは、コントラスト層104上にも)重ね合わせられる。
【0034】
[0041]例えば、暗いまたは黒色のグラフィック層58の場合、コントラスト層104は、柔らかいおよび/または中間色、例えば、白色であり得る。
【0035】
[0042]一実施形態によれば、保護層106は、フレキソ印刷法を使用して、少なくとも第2のグラフィック層58上に塗布される。
【0036】
[0043]ある実施形態によれば、保護層106は、フレキソ印刷法以外の方法によって、少なくとも第2のグラフィック層58上に塗布される。
【0037】
[0044]ある実施形態によれば、保護層106は、少なくとも1μm以上の厚さで塗布される。
【0038】
[0045]ある実施形態によれば、保護層106は、ボールペン(ジョッター)などのインキ筆記具によって、または熱転写マーカーなどのラインマーカーで書き込み可能な表面108を画定する。
【0039】
[0046]換言すれば、このような層106は、(上述されたような)保護と、二次ラベル34上にカスタム情報を注釈付けするための書き込み可能な基板との二重機能を果たす。
【0040】
[0047]ある実施形態によれば、第2の表層28は、剥離促進層12、18の剥離促進物質と混合された顔料(pigment)または染料(color)を通じて不透明にされる。
【0041】
[0036]特に有利な実施形態によれば、第1の層状材料4および第2の層状材料20の前駆体22は、対応するまたは実質的に同一の層を備える。同一の定義が、以下の説明において与えられる。
【0042】
[0049]一実施形態では、このような層は、互いに重ね合わされた、支持層6と、非粘着層24(例えば、シリコーン系)と、粘着層26、26’と、第1の表層8/第2の表層28とを備える。このような実施形態によれば、工程iv)は、工程v)の上流で、前駆体22の支持層と非粘着層を分離し、およびオプションで廃棄する工程を備える。
【0043】
[0050]次いで、オプションの工程vi)の間、第2の剥離促進層18は、粘着層26’と接触している状態で、このような層を結合するように、およびオプションで、粘着層が、それが第2の個体剥離促進層18によって少なくとも部分的に覆われている(したがって、不活性化される)ので、その粘着機能を果たすことができないように、固化(例えば、乾燥)される。
【0044】
[0051]換言すれば、このような実施形態によれば、第2の剥離促進層18は、「転写によって」機能し、これは、それが第1の剥離促進層12を覆っているが、そのような第2の層18は、粘着層26’に、工程vi)においてそれを不活性化するように転写されるからである。
【0045】
[0052]さらなる実施形態では、固化工程は、例えば、UVまたは熱を使用することによる、電磁放射を通じた固化または硬化工程を備える。
【0046】
[0053]例えば、工程vi)は、工程vii)の上流で行われ得る。
【0047】
[0054]ある実施形態によれば、吊下げ取っ手2は、少なくとも1つのグリップ部30を備え、ここで、-工程iii)において-取っ手領域16は、このような部分30においても延在する。
【0048】
[0055]示される実施形態では、グリップ部30は、前記取っ手2の、オプションでアーチ形の、外縁部32に対して突出部を備える。例えば、そのような突出部は、二重剥離促進層によって、下にある第1の表層8に粘着接触していない。
【0049】
[0056]さらなる実施形態によれば、工程vii)は、第2の表層28を変形させ、吊下げ取っ手2のおよび/または二次ラベル34の一部分、例えば、周縁部の持ち上げを容易にするために、前記第2の層28上に少なくとも1つの折り目線42、44を作る少なくとも1つのサブ工程を備える。有利には、折り目線44は、グリップ部30おいて、その周縁部を持ち上げるために作られる。
【0050】
[0057]ある実施形態では、工程vii)は、以下で説明される、少なくとも第1の打抜き-筋付け(die cutting-creasing)工程82と、オプションで、第2の打抜き工程84とを備える。
【0051】
[0058]ある実施形態によれば、工程vii)は、空き区域14の外側で実施され、これにより、そのような区域14において、第2の表層28は、吊下げ取っ手2の単一のアンカー脚部46を形成し、そこから、一対のアーム48、48’が延在し、互いにリング状に接続されている。
【0052】
[0059]さらなる実施形態によれば、工程ii)および/または工程iii)の間、第1の表層8および/または第1の(または唯一の)剥離促進層12は、吊下げ取っ手2の1つの縁部32(外縁部など)および/または二次ラベル34の持上げ部54の分離力を調節するために、第1の剥離促進層12および/または第2の剥離促進層18によるいくつかの領域52、50のコーティングを防ぐ1つまたは複数の保護マスク(図示せず)で部分的に覆われる。
【0053】
[0060]例として、少なくとも1つの保護マスクは、所定の密度で縁部32および/または持上げ部54の延在部に沿って離間されたドット状の保護要素を備え得る。
【0054】
[0061]このような密度に関しては、それは、取っ手2およびラベル34のサイズ、ならびに粘着層26’の性質に依存することになる。
【0055】
[0062]上述されたように、有利な実施形態によれば、第2の表層28は、(特に、例えば
図1に例示されるような工程ii)の上流で)第1の表層8上に分布されたオプションのグラフィック層56を見せるために、少なくとも部分的に光透過性である。さらなる実施形態では、剥離促進層(例えば、第2の促進層18)は、吊下げ取っ手2の少なくとも一部を顕在化するために(すなわち、その存在を明らかにするために)、少なくとも1つの顔料または染料を備える。
【0056】
[0063]具体的には、顔料または染料は、第2の層18の(例えば、第2の層の)剥離促進物質と混合され得る。
【0057】
[0064]ある実施形態によれば、工程vii)は、スクラップ除去60の少なくとも1つの工程によって後続され、ここで、吊下げ取っ手2および/または二次ラベル34の外側では、そのような取っ手2および/またはそのような二次ラベル34の周りに持上げ段差(lifting step)64を作るように、第2の表層28は、連続したスクラップ62として拾い上げられる。
【0058】
[0065]上記目的はまた、以下で説明されるような吊下げ取っ手2付きラベル1によっても達成される。
【0059】
[0066]このようなラベルの実施形態は、それが明示的に述べられていない場合であっても、上記方法による製造を伴うので、このラベルは、-プロセスの観点から-上記説明から推論可能な任意の特徴を備え得る。
【0060】
[0067]このようなラベル1は、以下を備える:
【0061】
[0068]-剥離可能なように接合された支持層6と第1の表層8とを備える第1の層状材料4と、
【0062】
[0069]-少なくとも1つの剥離促進層12、18であって、第1の表層8の表面10を、そのような促進層12、18が不在である空き区域14を残してコーティングする、少なくとも1つの剥離促進層と、
【0063】
[0070]-第1の剥離促進層12の取っ手領域16を位置合わせしてコーティングするオプションの第2の剥離促進層18と、
【0064】
[0071]-第2の透明な表層28と粘着層26’とを備える第2の層状材料20、このような第2の材料20は、粘着層26’が少なくとも空き区域14に粘着するように、第1の層状材料4に接合されており、
【0065】
[0072]ここにおいて、少なくとも第2の表層28の厚さS1が、取っ手領域16においては吊下げ取っ手2、異なる領域36では二次ラベル34を画定し、第1の表層8は、ラベル外枠38を形成する。
【0066】
[0073]オプションで、第2の剥離促進層18は、粘着層26’と接触している状態で、そのような層18、26’を結合するように固化される。
【0067】
[0074]一実施形態によれば、吊下げ取っ手2は、少なくとも1つのグリップ部30を備え、ここで、取っ手領域16は、このような部分30においても延在する。
【0068】
[0075]さらなる実施形態によれば、第2の表層28は、吊下げ取っ手2のおよび/または二次ラベル34の一部分、例えば、周縁部の持ち上げを容易にするように、少なくとも1つの折り目線42、44を画定する。
【0069】
[0076]なおさらなる実施形態によれば、空き区域14において、第2の表層28は、吊下げ取っ手2の単一のアンカー脚部46を備え、そこから、一対のアーム48、48’が延在し、互いにリング状に接続されている。
【0070】
[0077]オプションで、一対のアーム48,48’は、取っ手がラベルの外側に取り出されることを可能にするために、(有利には両アームに共通の回転軸Rの周りを)アンカー脚部46に対して回動可能であり、ひっくり返した姿勢における、それに関連付けられたボトルの吊下げ部として機能する。
【0071】
[0078]一実施形態によれば、第2の表層28は、第1の表層8上に分布されたオプションの第1のグラフィック層56を見せるために、少なくとも部分的に光に対して透明である。
【0072】
[0079]一実施形態によれば、第2の表層28は、第1の表層8上に重ね合わせられた第1のグラフィック層56を隠すことなく、その存在を明らかにするために、吊下げ取っ手2に対してのみ部分的に不透明にされる。
【0073】
[0080]一実施形態によれば、二次ラベル34において、このようなラベル1は、第2の表層28上に、その透明性を実質的に除去するために重ね合わせられた不透明なコントラスト層104と、コントラスト層104上に重ね合わせられた少なくとも1つの第2のグラフィック層58と、少なくとも部分的に光に対して透明である、第2のグラフィック層58の少なくとも1つの保護層106とを備える。
【0074】
[0081]オプションで、剥離促進層(例えば、第2の層18)は、前述の第1のグラフィック層56を隠すことなく、ある実施形態に従って、吊下げ取っ手2の少なくとも一部を顕在化するために、少なくとも1つの顔料または染料を備え得る。
【0075】
[0082]有利には、吊下げ取っ手2および/または二次ラベル34の外側では、そのような取っ手および/またはそのような二次ラベル34の周りに持上げ段差64を作るように、第2の表層28は不在である。
【0076】
[0083]一実施形態によれば、保護層106は、フレキソ印刷法を使用して、少なくとも第2のグラフィック層58上に塗布される。
【0077】
[0084]ある実施形態によれば、保護層106は、少なくとも1μm以上の厚さで塗布される。
【0078】
[0085]ある実施形態によれば、第1の表層8の表面10は、二次ラベル34の外側で互いに重ね合わされた第1の剥離促進層12および第2の剥離促進層18で覆われる。次に、
図1に例示される製造プロセスが、完全に例として説明され、ここで、製造方向F1、F2は、矢印の向きに従って左から右へと展開する。
【0079】
[0086]最初に、第1の層状材料4および第2の層状材料20の前駆体22が、参照番号66、68によって示される2つの別個の供給リールによって供給される。
【0080】
[0087]ある実施形態によれば、第1の層状材料4および前駆体22は、2つの異なるリール66、68によって供給される同一の材料または対応する材料である。
【0081】
[0088]本明細書では、異なる層は、原則として、第1の層状材料と前駆体との間で(したがって、第1および第2の層状材料の間でも)化学的に異なり得るが、「同一の」という用語は、説明された同じ層を有する材料を意味する。
【0082】
[0089]このような「共通の」層状材料は、オプションで、次の順序で下から上へと重ね合わされた、次の層からなる:支持層6、非粘着層24(例えば、シリコーン)、粘着層26、26’、および、例えば、印刷可能な、第1の表層8/第2の表層28。
【0083】
[0090]前述の層は、広く行き渡っているような状態で、または実質的に全面により、完全に互いに重ね合わされる。
【0084】
[0091]リール68から来る前駆体22から、支持層および非粘着層が即座に取り除かれ、それらは、分離され、スクラップリール70上に巻き取られ、一方、粘着層26’および第2の表層28は、方向F1において接合点72に向かって続くことになる第2の層状材料20を構成する。
【0085】
[0092]一実施形態によれば、矢印102において(すなわち、前述の分離後に)、第2の層状材料20上に、二次ラベル34が後に得られることになる領域において、第2の表層28上に重ね合わされたコントラスト層104と、コントラスト層104上に重ね合わされた第2のグラフィック層58と、第2のグラフィック層58の保護層106とが分布/印刷される。
【0086】
[0093]ある実施形態によれば、第1のグラフィック層56(例えば、製品情報を含む)が、リール66から来る第1の層状材料4上に分布/印刷され、第1のグラフィック層56の上に、シリコーンコーティングなどの、単一の剥離促進層または第1の剥離促進層12および第2の剥離促進層18が重ね合わされて、以下の中間材料74が得られる。
【0087】
[0094]グラフィック層56に接触している第1のまたは唯一の剥離促進層12は、第1の表層8の表面10よりも小さい表面積を占める。より正確には、そのような層12は、そのような促進層12が不在である空き区域14を残すように塗布される。
【0088】
[0095]例えば、-接合ポイント72において、中間材料74上に重ね合わされることになる-第2の層状材料20に、そのような第2の層状材料20によって形成される吊下げ取っ手2のアンカー脚部46が固着し得る空き面を設けるように、剥離促進層12は、第1の層状材料4の第1の長手方向の縁部76に対して引っ込んだ位置において塗布され得る。
【0089】
[0096]第1の剥離促進層12と重ね合わされ、オプションでそれと接触しているオプションの第2の剥離促進層18は、代わりに、液体または半液体状で、吊下げ取っ手の所定の位置と位置合わせして塗布されることになる。
【0090】
[0097]本明細書では、「位置合わせして(in register)」という用語は、特定の形状を有する層上への塗布を意味し、この場合は、実質的に吊下げ取っ手の表面に対応する。
【0091】
[0098]この点に関して、取っ手2の輪郭外での第2の剥離促進層18の堆積を防ぐために、下にある層12を覆う好適な形状のマスクが使用され得る。
【0092】
[0099]上記で使用された「半液体」という表現に関して、本明細書では、この用語は、低い流動性であっても、特に、工程iii)の実行の温度で、流動することが可能な任意の液体物質を意味することに留意されたい。
【0093】
[00100]非限定的な例として、このような用語は、任意の粘性、ゼラチン状、および/またはペースト状の物質を意味し得る。
【0094】
[00101]ある実施形態によれば、吊下げ取っ手2は、第2の表層28の部分的な不透明化/顔料着色/染料着色を通じて顕在化され、これは、第1の表層からの視覚的または色彩的な分離をもたらす。
【0095】
[00102]オプションで、第2の表層28の部分的な不透明化/顔料着色/染料着色は、剥離促進層18の特性を通じて達成され得、これは、具体的には、顔料/染料を備え得る。
【0096】
[00103]例えば、このような顔料または染料は、第2の層18の剥離促進物質と混合され得るか、またはそれは、第2の表層28に向かって面している、第2の剥離促進層18の表面上に配置され得る。
【0097】
[00104]オプションの第2の剥離促進層18の機能は、当然ながら、取っ手(のみ)の持ち上げを容易にするために、上記で説明された転写機構を通じて、第2の層状材料20の粘着層26’の粘着力を中和する/ほぼ完全に不活性化することである。
【0098】
[00105]次いで、中間材料74および第2の層状材料20は、接合点72において接合され、特に、一対のロール78、80によって接合および押圧されて、それにより、結合された材料40が得られる。
【0099】
[00106]このような結合された材料40の生産の下流では、オプションの第2の剥離促進層18は、次いで、粘着層26’と接触している状態で、そのような層18、26’を結合し、粘着層26’を「不活性」にするように、例えば、UV放射によって、固化される。
【0100】
[00107]後続の工程では、第1の打抜き-筋付け工程82および第2の打抜き工程84が行われ、生産スクラップ62、86の除去によってそれぞれ後続される。
【0101】
[00108]第1の打抜き-筋付け工程82の間、吊下げ取っ手2(特に、設けられている場合は、そのグリップ部30において)および/または二次ラベル34の持上げ部54において、第2の表層28を切断することなく、折曲げ/筋付けするために構成された工具が、オプションで使用され得る。
【0102】
[00109]二次ラベル34の位置に関しては、そのようなラベル34の粘着力が、吊下げ取っ手の場合と同様に、完全には除去されてはならない(もっと厳密に言えば、不活性化されてはならない)ので、二次ラベル34は、第1の剥離促進層12の真上に配置されることになる。
【0103】
[00110]このようにして、(半)液体状の第2の剥離促進層の転写および固化を通じて、二次ラベル34の粘着力に影響を及ぼすことなく、粘着層26’を吊下げ取っ手2に対して不活性化させることが可能になる。
【0104】
[00111]前述の折り目線42、44以外の全ての他の部分において、結合された材料40のいわゆる切断深度82は、少なくとも第2の表層28が切断され、およびオプションで、第2の剥離促進層18も切断されるまで、おそらくその下の層12に影響を及ぼすことなく、延在することになる。
【0105】
[00112]この第1の工程82における結合された材料40の切断深度は、
図12、
図13における矢印90によって示される。
【0106】
[00113]第1の打抜き-筋付け工程82のダイのプロファイル(profile)は、例えば、-内面的と外面的との両方で-取っ手の形状を作るためのものであり、および、例えば、二次ラベル34の外周の周りで(例えば、
図14のオプションで直交する一対の辺96、98に沿って)第2の表層28を一部切り取るためのものである。
【0107】
[00114]したがって、第1の打抜き-筋付け工程82の下流で連続したスクラップ62として取り除かれる部分は、
図17に例示される持上げ段差64に相補的な形状を有するストリップである。
【0108】
[00115]第2の打抜き工程84の間、
図15に例示される矢印88によって示されるように、結合された材料40に、その表面94から少なくとも第1の表層8まで、およびオプションで元の中間材料74の粘着層26まで、切り込むように構成された鋭利な工具が使用される。
【0109】
[00116]いずれの場合も、ラベル1の露出面内で、この第2の打抜き工程84は、吊下げ取っ手2の周りおよび第1の表層8の周りでラベル外枠38を切断することになる。
【0110】
[00117]
図13は、第1の(または唯一の)剥離促進層12に対する二次ラベル34の位置を示す。
【0111】
[00118]このようなラベル34については、唯一のまたは第1の剥離促進層12は、オプションで、一部の領域にのみ促進剤を堆積させ、前記層の粘着物質に対して不活性な層が二次ラベルの粘着層の下に形成されることを防ぐことによって、特別に調節され得る。
【0112】
[00119]この点に関して、第1の表層8のいくつかの領域52(
図5)のコーティングを防ぐ保護マスクが使用され得る。乾燥した手触りのべたつきのない取っ手を得るために、同様のデバイスが、第2の表層より下のいくつかの領域50を、第2の剥離促進層18でコーティングするのを防ぐために使用され得る。
【0113】
[00120]逆に、
図12は、アンカー脚部46の外側の部分における吊下げ取っ手2の下のオプションの二重剥離促進層12、18を示す。
【0114】
[00121]したがって、第2の打抜き工程84は、隣接するラベル1同士の間に分離部を作る機能を有し、連続したスクラップ86は、空きシート(示されている実施形態によれば、矩形のシート)が形成されているストリップとして成形されることになり、それは、各ラベルのラベル外枠38に相補的な形状を有し、ラベル1を分割するために取り除かれる材料に対応する区分が点在している。
【0115】
[00122]第2の連続したスクラップ86の除去の下流では、ラベル1が形成されており、リール92(
図1)に巻き付けられ得る。
【0116】
[00123]革新的に、本発明の方法およびラベルの目的は、先行技術に関連する欠点を完全に克服することを可能にする。
【0117】
[00124]より正確には、提案された方法および取っ手は、第2の表層の透明性および不透明性が、第1のグラフィック層を隠さないように、吊下げ取っ手の位置を示すように、第2のグラフィック層に対するコントラストを作り出すために、二次ラベルに対するそのような層の透明性を抑制するように、および第2のグラフィック層を保護するように、調整されることを可能にする。
【0118】
[00125]有利には、提案された方法およびラベルは、取っ手付きラベルが、単純で、信頼性が高く、経済的な方法で、特別な操作(取っ手を1つずつ粘着するなど)を行う必要なく、単一の製造工程で得られることを可能にする。
【0119】
[00126]有利には、提案された方法およびラベルは、二次的な書込み可能なラベルを得ることを可能にし、したがって、それが付随的な事柄に従って書き込みにより注釈付けされることを可能にする。
【0120】
[00127]有利には、本発明の方法およびラベルの目的は、革新的な液体または半液体コーティングシステムと、取っ手の下に転写のための不活性層を作ることを目的とした後続の固化または硬化とを提供する。
【0121】
[00128]さらに、取っ手は、乾燥した接触により、容易に取り扱われ得る。
【0122】
[00129]有利には、本発明の方法およびラベルの目的は、製造に関与する原材料によってのみならず、著しい生産経済性を提供する。
【0123】
[00130]有利には、本発明の方法およびラベルの目的は、取っ手および/または二次ラベルに対する優れたグリップを可能にする。
【0124】
[00131]有利には、本発明の方法およびラベルの目的は、下にあるグラフィックを覆うことなく取っ手を識別するための極めて費用効果の高いシステムを提供する。
【0125】
[00132]有利には、本発明の方法およびラベルの目的は、特定の人間工学的部分が、ユーザとの容易な対話を確実にするために作り出されることを可能にする。
【0126】
[00133]有利には、取っ手またはそのアームが脚部から破損するリスクは、通常の動作条件下では事実上存在しない。
【0127】
[00134]有利には、本発明の方法およびラベルの目的は、ラベル表面からの持上げ部の粘着力を調節するための追加のシステムを提供する。
【0128】
[00135]有利には、本発明の方法およびラベルの目的は、自動化されたプロセスにおいてボトルへの貼付けを簡略化するように、連続したストリップとして貼り付けられ得るラベルが得られることを可能にする。
【0129】
[00136]有利には、本発明の方法の目的は、費用効果が高く、説明されたラベルは、低コストで生産され得る。
【0130】
[00137]当業者は、特定のニーズを満たすために、上記の方法およびラベルの実施形態に対して、いくつかの変更または要素の他の機能的に同等なものへの置換を行い得る。
【0131】
[00138]また、このような実施形態は、以下の請求項によって定義される保護の範囲内に含まれる。
【0132】
[00139]さらに、可能な実施形態に属するものとして説明された各実施形態は、説明された他の実施形態から独立して実装され得る。
以下に本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1] 吊下げ取っ手(2)付きラベル(1)を製造する方法であって、
i)剥離可能なように接合された支持層(6)と第1の表層(8)とを備える第1の層状材料(4)を設ける工程と、
ii)少なくとも1つの剥離促進層(12、18)で前記第1の表層(8)の表面(10)を、前記促進層(12、18)が不在である空き区域(14)を残してコーティングする工程と、
iv)光に対して透明な第2の表層(28)と、粘着層(26’)とを備える第2の層状材料20を設ける工程と、
v)前記粘着層(26’)が少なくとも前記第1の層状材料(4)の前記空き区域(14)に粘着するように、工程ii)およびiv)の生成物を結合された材料(40)に接合する工程と、
vii)少なくとも前記第2の表層(28)の厚さ(S1)において、取っ手領域(16)からは吊下げ取っ手(2)、異なる領域(36)では前記ラベル(1)の少なくとも1つの二次ラベル(34)を分離し、前記第1の表層(8)においてラベル外枠(38)を形成する工程と
を備え、
ここにおいて、前記第2の表層(28)は、前記第1の表層(8)上に重ね合わせられた第1のグラフィック層(56)を隠すことなく、その存在を明らかにするために、前記吊下げ取っ手(2)においてのみ部分的に不透明であり、前記二次ラベル(34)において、前記ラベル(1)は、前記第2の表層(28)上に、その透明性を実質的に除去するために重ね合わせられた不透明なコントラスト層(104)と、前記コントラスト層(104)上に重ね合わせられた少なくとも第2のグラフィック層(58)と、少なくとも部分的に光透過性である、前記第2のグラフィック層(58)の少なくとも1つの保護層(106)とを備える、方法。
[C2] 前記保護層(106)は、少なくとも1μm以上の厚さで、フレキソ印刷法によって前記第2のグラフィック層(58)上に塗布される、C1に記載の方法。
[C3] 前記保護層(106)は、ボールペン(ジョッター)などのインキ筆記具によって、または熱転写マーカーなどのラインマーカーで書き込み可能な表面(108)を画定する、C1または2に記載の方法。
[C4] 前記第2の表層(28)は、前記剥離促進層(12、18)の剥離促進物質と混合された顔料または染料を通じて不透明にされる、C1~3のいずれか一項に記載の方法。
[C5] -前記第1の層状材料(4)および前記第2の層状材料(20)の前駆体(22)は、互いに重ね合わされた支持層(6)、非粘着層(24)、粘着層(26、26’)、および第1の表層(8)/第2の表層(28)を備える、対応するまたは実質的に同一の層を備え、工程iv)は、工程v)の上流で、前記前駆体(22)の前記支持層および前記非粘着層を分離し、およびオプションで廃棄する工程を備え、
-工程vii)は、前記空き区域(14)の外側で行われ、これにより、前記区域(14)において、前記第2の表層(28)は、前記吊下げ取っ手(2)の単一のアンカー脚部(46)を作製し、そこから、一対のアーム(48、48’)が延在し、互いにリング状に接続されており、および/または
-工程ii)は、前記二次ラベル(34)の外側で相互に重ね合わされた第1の剥離促進層(12)および第2の剥離促進層(18)でコーティングする工程を備える、
C1~4のいずれか一項に記載の方法。
[C6] 例えば、C1~5に記載の方法を通じて得られる、吊下げ取っ手(2)付きラベル(1)であって、
-剥離可能なように接合された支持層(6)と第1の表層(8)とを備える第1の層状材料(4)と、
-少なくとも1つの剥離促進層(12、18)であって、前記第1の表層(8)の表面(10)を、前記促進層(12、18)が不在である空き区域(14)を残して覆う、少なくとも1つの剥離促進層と、
-透明な第2の表層(28)と粘着層(26’)とを備える第2の層状材料(20)と、ここで、前記第2の材料(20)は、前記粘着層(26’)が少なくとも前記空き区域(14)に粘着するように、前記第1の層状材料(4)に接合されているものであり、
を備え、
ここにおいて、少なくとも前記第2の表層(28)の厚さ(S1)が、取っ手領域(16)においては吊下げ取っ手(2)、異なる領域(36)では二次ラベル(34)を画定し、前記第1の表層(8)は、ラベル外枠(38)を形成し、
ここにおいて、前記第2の表層(28)は、前記第1の表層(8)上に重ね合わせられた第1のグラフィック層(56)を隠すことなく、その存在を明らかにするために、前記吊下げ取っ手(2)に対してのみ部分的に不透明であり、前記二次ラベル(34)において、前記ラベル(1)は、前記第2の表層(28)上に、その透明性を実質的に除去するために重ね合わせられた不透明なコントラスト層(104)と、前記コントラスト層(104)上に重ね合わせられた少なくとも第2のグラフィック層(58)と、少なくとも部分的に光透過性である、前記第2のグラフィック層(58)の少なくとも1つの保護層(106)とを備える、ラベル。
[C7] 前記保護層(106)は、少なくとも1μm以上の厚さで、フレキソ印刷法を用いて前記第2のグラフィック層(58)上に塗布される、C6に記載のラベル。
[C8] 前記保護層(106)は、ボールペン(ジョッター)などのインキ筆記具によって、または熱転写マーカーなどのラインマーカーで書き込み可能な表面(108)を画定する、C6または7に記載のラベル。
[C9] 前記第2の表層(28)は、前記剥離促進層(12、18)の剥離促進物質と混合された顔料または染料を通じて不透明にされる、C6~8のいずれか一項に記載のラベル。
[C10] -前記空き区域(14)において、前記第2の表層(28)は、前記吊下げ取っ手(2)の単一のアンカー脚部(46)を作製し、そこから、一対のアーム(48、48’)が延在し、互いにリング状に接続されており、および/または
-前記第1の表層(8)の前記表面(10)は、前記二次ラベル(34)の外側で相互に重ね合わされた第1の剥離促進層(12)および第2の剥離促進層(18)でコーティングされている、
C6~9のいずれか一項に記載のラベル。