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▶ アサヒ飲料株式会社の特許一覧

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-13
(45)【発行日】2022-10-21
(54)【発明の名称】コーヒー飲料
(51)【国際特許分類】
   A23F 5/40 20060101AFI20221014BHJP
   A23F 5/46 20060101ALI20221014BHJP
【FI】
A23F5/40
A23F5/46
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2018033726
(22)【出願日】2018-02-27
(65)【公開番号】P2019146526
(43)【公開日】2019-09-05
【審査請求日】2021-02-04
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 アサヒ飲料株式会社ウェブサイトへの掲載 掲載年月日:平成29年9月4日 掲載アドレス:https://www.asahiinryo.co.jp/company/newsrelease/2017/pick_0904_4.html
(73)【特許権者】
【識別番号】596126465
【氏名又は名称】アサヒ飲料株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【弁理士】
【氏名又は名称】正林 真之
(72)【発明者】
【氏名】山本 進太郎
(72)【発明者】
【氏名】西郷 亮子
【審査官】澤田 浩平
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-086933(JP,A)
【文献】特許第4011097(JP,B1)
【文献】特許第4033407(JP,B1)
【文献】特許第5532480(JP,B2)
【文献】特表2016-540512(JP,A)
【文献】特開2005-000159(JP,A)
【文献】特表2018-502560(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23F
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コーヒーオイル(ただし、エマルション化されたコーヒーオイルを除く。)と、
2-メチルフラン、グアイアコール及びプロパナールと、
牛乳と、
を含むコーヒー飲料であって、
前記コーヒー飲料中において、前記2-メチルフランの含量(A)、前記グアイアコールの含量(B)及び前記プロパナールの含量(C)が以下の式(I)を満たす、コーヒー飲料。
1.0≦(A+B)/C≦2.0 ・・・式(I)
【請求項2】
前記コーヒー飲料中において、クロロゲン酸の含量に対するカフェインの含量の比率が1.0以上20以下である、請求項1に記載のコーヒー飲料。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コーヒー飲料に関する。
【背景技術】
【0002】
コーヒー豆から抽出又は溶出された成分(以下「コーヒー豆抽出物」ともいう。)を含む飲料(以下、「コーヒー飲料」という。)は、その独特の風味等により、消費者に幅広く受け入れられている飲料のひとつである。
【0003】
コーヒー飲料において、コーヒー風味を高める方法として、コーヒーオイルを配合すること(例えば、特許文献1)や、抽出に用いるコーヒー豆の焙煎度を高めることが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2014-97029号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
他方、本発明者の検討の結果、コーヒーオイルを添加した従来のコーヒー飲料は、コーヒー風味を高められたとしても後味が悪く、コーヒー飲料の嗜好性が損なわれている可能性が見出された。また、コーヒー豆の焙煎度を高めた場合、得られるコーヒー飲料のコーヒー風味の強さを高めることができても、コーヒー風味の良さが損なわれている可能性が見出された。
【0006】
本発明は、上記の状況に鑑みてなされたものであり、コーヒー風味の強さ及び良さ、並びに、後味の良さを併せ持つ、コーヒー飲料を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、コーヒー豆抽出物に含まれる特定の香気成分に着目し、それらの比率を調整することによって上記課題を解決できる点を見出し、本発明を完成するに至った。より具体的には、本発明は以下のものを提供する。
【0008】
(1) コーヒーオイルと、
2-メチルフラン、グアイアコール及びプロパナールと、を含むコーヒー飲料であって、
前記コーヒー飲料中において、前記2-メチルフランの含量(A)、前記グアイアコールの含量(B)及び前記プロパナールの含量(C)が以下の式(I)を満たす、コーヒー飲料。
1.0≦(A+B)/C≦2.0 ・・・式(I)
【0009】
(2) 前記コーヒー飲料中において、クロロゲン酸の含量に対するカフェインの含量の比率が1.0以上20以下である、(1)に記載のコーヒー飲料。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、コーヒー風味の強さ及び良さ、並びに、後味の良さを併せ持つ、コーヒー飲料を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されない。
【0012】
<コーヒー飲料>
本発明のコーヒー飲料は、コーヒーオイルと、2-メチルフラン、グアイアコール及びプロパナールと、を含むコーヒー飲料である。該コーヒー飲料中において、2-メチルフランの含量(A)、グアイアコールの含量(B)及びプロパナールの含量(C)は、以下の式(I)を満たす。
1.0≦(A+B)/C≦2.0 ・・・式(I)
【0013】
なお、以下、「2-メチルフラン、グアイアコール及びプロパナール」をあわせて「本発明の香味成分」ともいう。また、「(A+B)/C」を「本発明の香味成分の比率」ともいい、上記式(I)を「本発明の香味成分の比率条件」ともいう。
【0014】
本発明において、「コーヒー飲料」とは、コーヒー豆抽出物を含む飲料、及び、これにその他の成分が加えられている飲料をいう。本発明のコーヒー飲料は、希釈せずにそのまま飲む飲料でもよく、また、飲用時に水等の希釈液により希釈して飲む飲料(以下「濃縮コーヒー飲料」ともいう。)でもよい。
【0015】
(コーヒーオイル)
コーヒーオイルはコーヒー豆由来の精油である。本発明においては、任意の方法で得られたコーヒーオイルを使用することができる。例えば、焙煎コーヒー豆から任意の方法(水蒸気蒸留法、圧搾法、超臨界流体抽出法等)で抽出されたものを用いてもよい。
【0016】
コーヒー飲料中のコーヒーオイルの含量は、コーヒー飲料に十分なコーヒー風味を付与できれば特に限定されない。上記のとおり、コーヒーオイルを添加したコーヒー飲料は後味が悪い可能性があった。他方、後述するように本発明の香味成分の比率条件を調整することでコーヒー飲料の後味の悪さを抑制できるため、コーヒーオイルを従来と同等以上に配合しても、後味が損なわれにくい。例えば、上限は、コーヒー飲料に対して、好ましくは300ppm以下、より好ましくは200ppm以下、さらに好ましくは100ppm以下、さらにより好ましくは80ppm以下、さらにより好ましくは70ppm以下、さらにより好ましくは60ppm以下、さらにより好ましくは50ppm以下であってもよい。下限は、コーヒー飲料に対して、好ましくは0.1ppm以上、より好ましくは1.0ppm以上、さらに好ましくは3.0ppm以上、さらにより好ましくは4.0ppm以上、であってもよい。
【0017】
(本発明の香味成分)
本発明の香味成分は、コーヒー豆からの抽出物に含まれる香気成分である。
【0018】
2-メチルフランは、コーヒー風味を構成する香気のうち、主に甘い香りに寄与する成分である。コーヒー飲料中の2-メチルフランの含量は特に限定されないが、上限は、コーヒー飲料に対して、好ましくは5000ppb以下、より好ましくは2000ppb以下、さらに好ましくは1000ppb以下であってもよい。下限は、コーヒー飲料に対して、好ましくは100ppb以上、より好ましくは200ppb以上、さらに好ましくは400ppb以上であってもよい。
【0019】
グアイアコールは、コーヒー風味を構成する香気のうち、主にスモーキーな香りに寄与する成分である。コーヒー飲料中のグアイアコールの含量は特に限定されないが、上限は、コーヒー飲料に対して、好ましくは1000ppb以下、より好ましくは500ppb以下、さらに好ましくは300ppb以下であってもよい。下限は、コーヒー飲料に対して、好ましくは10ppb以上、より好ましくは30ppb以上、さらに好ましくは50ppb以上であってもよい。
【0020】
プロパナールは、コーヒー風味を構成する香気のうち、主にグリーンな香りに寄与する成分である。コーヒー飲料中のプロパナールの含量は特に限定されないが、上限は、コーヒー飲料に対して、好ましくは5000ppb以下、より好ましくは2000ppb以下、さらに好ましくは1000ppb以下であってもよい。下限は、コーヒー飲料に対して、好ましくは100ppb以上、より好ましくは200ppb以上、さらに好ましくは300ppb以上であってもよい。
【0021】
コーヒー飲料中の本発明の香味成分の含量は、コーヒー豆の焙煎度の調整、異なる焙煎度のコーヒー豆の混合使用、香味成分の外添加、コーヒー豆抽出物や溶媒(水及び湯等)による希釈等によって調整できる。
【0022】
コーヒー飲料中の本発明の香味成分の含量は、実施例に示した方法で特定される。
【0023】
(本発明の香味成分の比率条件)
本発明のコーヒー飲料は、上記成分を含み、かつ、コーヒー飲料中における、2-メチルフランの含量(A)、グアイアコールの含量(B)及びプロパナールの含量(C)の関係が下記式(I)を満たす。
1.0≦(A+B)/C≦2.0 ・・・式(I)
【0024】
本発明の香味成分の比率が式(I)の下限(1.0)未満であると、コーヒー風味が弱くなる。本発明の香味成分の比率が式(I)の上限(2.0)超であると、コーヒー飲料の後味を損なう。
【0025】
本発明の香味成分の比率の下限は、好ましくは1.1以上、より好ましくは1.2以上、さらに好ましくは1.3以上である。本発明の香味成分の比率の上限は、好ましくは1.9以下、より好ましくは1.7以下、さらに好ましくは1.6以下、さらにより好ましくは1.5以下、さらにより好ましくは1.4以下である。
【0026】
コーヒー飲料における本発明の香味成分の比率は、コーヒー豆の焙煎度の調整、異なる焙煎度のコーヒー豆の混合使用、香味成分の外添加、コーヒー豆抽出物や溶媒(水及び湯等)による希釈等によって調整できる。
【0027】
(コーヒー豆抽出物)
本発明のコーヒー飲料に配合されるコーヒー豆抽出物は、特に限定されないが、通常、コーヒー豆から抽出又は溶出された、コーヒー豆抽出液若しくはその濃縮物(コーヒーエキス)、又はインスタントコーヒーが用いられる。これらは組み合わせて用いてもよい。
【0028】
使用するコーヒー豆は、特に限定されず、生豆、焙煎豆又はこれらの混合物でもよい。使用するコーヒー豆の産地、銘柄や品種についても、特に限定されず、例えば、産地としては、ブラジル、ベトナム、コロンビア、インドネシア、エチオピア、ホンジュラス、ペルー、グァテマラ、メキシコ、ラオス、ニガラグア、コスタリカ、タンザニア、ケニア等が挙げられ、銘柄としては、ブルーマウンテン、クリスタルマウンテン、コナ、モカ、キリマンジャロ、マンデリン等が挙げられる。品種としては、アラビカ種、ロブスタ種等が挙げられる。
【0029】
(カフェイン/クロロゲン酸比)
本発明のコーヒー飲料においては、クロロゲン酸の含量に対するカフェインの含量の比率(カフェイン/クロロゲン酸比)を、1.0以上20以下に調整してもよい。
【0030】
カフェイン/クロロゲン酸比は、コーヒー豆の焙煎度と相関することが知られている。従来、抽出に用いるコーヒー豆の焙煎度を高めることで、得られるコーヒー飲料のコーヒー風味の強さを高められることが知られていた。しかし、このように焙煎度を高めると、得られるコーヒー飲料のコーヒー風味の強さを高めることができても、コーヒー風味の良さが損なわれている可能性があった。しかし、カフェイン/クロロゲン酸比が上記範囲であれば、コーヒー風味の強さ及び良さがともに良好なコーヒー飲料が得られやすい。
【0031】
カフェイン/クロロゲン酸比の上限は、好ましくは10以下、より好ましくは4.0以下である。カフェイン/クロロゲン酸比の下限は、好ましくは2.0以上である。
【0032】
コーヒー飲料中のクロロゲン酸の含量、カフェインの含量は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって定量できる。
【0033】
(その他の成分)
本発明のコーヒー飲料には、本発明の効果を阻害しない範囲で、飲料等に通常配合される成分が含まれていてもよい。配合される成分の種類や量は、得ようとする効果や、剤型に応じて適宜設定できる。このような成分としては、溶媒(水、湯等)、牛乳、抗酸化剤(L-アスコルビン酸ナトリウム、ビタミンC等)、pH調整剤(重曹等)、砂糖、甘味料(アセスルファムK、スクラロース)等が挙げられる。上記のうち、コーヒー飲料の嗜好性を高めやすいだけではなく、コーヒーオイル及び本発明の香味成分とともに配合されることでコーヒー風味の良さや強さを損なわずに後味の悪さを抑制しやすいという観点から、本発明のコーヒー飲料には牛乳が含まれることが好ましい。
【0034】
<コーヒー飲料の製造方法>
本発明のコーヒー飲料の製造においては、従来のコーヒー飲料と同様の手法を採用できる。例えば、公知の装置等を用いた、コーヒー豆の焙煎工程、コーヒー豆からの抽出工程等を含む方法によって製造することができる。
【0035】
得られた本発明のコーヒー飲料は、容器に充填してもよく、容器に充填する前又は後に、適宜殺菌処理してもよい。充填方法としては、ホットパック充填法やアセプティック(無菌)充填法等が挙げられる。殺菌方法としては、高温まで加熱して短時間殺菌した後、無菌条件下で殺菌処理された容器に充填する方法(UHT殺菌法)、コーヒー飲料を容器に充填した後、レトルト処理を行うレトルト殺菌法が挙げられる。
【実施例
【0036】
以下、実施例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0037】
<コーヒー飲料の作製>
以下の方法でコーヒー豆抽出物を調製し、該抽出物を適宜調整してコーヒー飲料を得た。
【0038】
(コーヒー豆抽出物の作製)
コーヒー豆(ブラジルNo.2)を焙煎し、焙煎度の異なる3種のコーヒー豆を準備した。これらのコーヒー豆500gを溶媒(湯)で抽出し、3種のコーヒー豆抽出物(コーヒー豆抽出物1~3)を各3Lずつ得た。さらに、これらのコーヒー豆抽出物に、それぞれ、コーヒーオイル(深煎りブラジルNo.2から圧搾したオイル)を添加し、3種類のコーヒーオイル含有コーヒー豆抽出物も得た。
【0039】
なお、コーヒー豆抽出物1から3の順に焙煎度が高いコーヒー豆を用いた(つまり、コーヒー豆抽出物3で用いたコーヒー豆の焙煎度が最も高い。)。なお、コーヒー豆抽出物1から3は、いずれも、クロロゲン酸の含量に対するカフェインの含量の比(カフェイン/クロロゲン酸比)が、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)に基づく算出値で1.0以上10以下の範囲内であった。
【0040】
(ミルク入りコーヒー飲料の作製)
上記の各コーヒー豆抽出物(コーヒーオイル未添加)及び/又は各コーヒーオイル含有コーヒー豆抽出物を適宜混合し、コーヒーオイル及び香気成分の最終濃度が表2に示される値となるように、コーヒー飲料(ミルク入りコーヒー飲料)を調整した。また、参考として、コーヒー豆抽出物1~3(コーヒーオイル未添加)のいずれかを用いたコーヒー飲料も作製した(表3)。
なお、コーヒー飲料の作製に用いた原料は以下のとおりである。
各コーヒー豆抽出物(コーヒーオイル未添加)及び/又は各コーヒーオイル含有コーヒー豆抽出物:330ml
牛乳:120ml
砂糖:18g
乳化剤:1.5g
重曹:1.3g
アセスルファムK:0.1g
スクラロース:0.01g
【0041】
<コーヒー飲料の評価>
得られた各コーヒー飲料等について以下の方法で成分分析及び官能評価を行った。その結果を表2及び3に示す。
【0042】
(成分分析)
以下の条件に基づき、固相マイクロ抽出(SPME)、及び、ガスクロマトグラフィー/質量分析(GC/MS)を行い、各コーヒー豆抽出物(コーヒーオイル未添加)及び各コーヒー飲料中の香気成分の含量を測定した。なお、定量は、市販試薬を内部標準として添加した標準添加法に基づき行った。
【0043】
[使用機器]
GC:7890A(Agilent Technologies)
MSD:5975C(Agilent Technologies)
【0044】
[使用カラム]
Agilent J&C DB-WAX 30m×0.25mmI.D.×0.25μm(極性)
【0045】
[SPMEファイバー]
SUPELCO 50/30μm DVB/CAR/PDMS Stableflex 23Ga(Gray)
【0046】
[GC/MS条件]
(1)Inlet
モード:スプリットレス
ヒーター:240℃
圧力:122kPa
トータルフロー:55.215ml/min
セプタムパージ流量:3ml/min
ガスセーバー:20ml/min
【0047】
(2)カラム
モード:コンスタントプレッシャー
カラム仕様:Agilent J&C DB-WAX 30m×0.25mmI.D.×0.25μm(極性)
【0048】
(3)オーブン
昇温プログラムを表1に示す。
初期:40℃、5min→(5℃/min)→240℃、5min→ポストラン:240℃、3min(ランタイム:50min)
設定値:40℃
最高値:250℃
平衡時間:0.5min
【0049】
【表1】
【0050】
(4)AUX
AUX3温度:250℃(MSDトランスファライン)
【0051】
(5)MS
溶媒待ち時間:0.00min
モード:SCAN Ion
【0052】
[SPME分析条件]
(1)システム設定
Run time:48.00min
GC Cool Down Time:5.00min
【0053】
(2)Sample Preparation
Incubation Temp:50℃
Incubation Time:10.00min
【0054】
(3)Sample
Extraction Time:5.00min
Desorption Time:300sec
【0055】
(4)Fober Bakeout
Bakeout at:NdlHeatr
Bakeout Temp:200℃
Pre Bakeout Time:15.00min
Post Bakeout Time:0.00min
【0056】
(官能評価)
各コーヒー飲料を、専門パネル(6名)による官能評価に供した。具体的には、各コーヒー豆抽出物及び各コーヒー飲料について、コーヒー風味の強さ及び良さ、後味の良さ、並びに、おいしさを点数化し、その平均値を算出した。なお、数値が高いほど、風味が強く、風味や後味が良く、おいしさが良好であることを意味する(最低点:1.0点、最高点:7.0点)。
【0057】
【表2】
【0058】
【表3】
【0059】
表2の実施例に示されるとおり、コーヒーオイルを含み、かつ、本発明の香味成分の比率条件を満たすコーヒー飲料は、コーヒー風味の強さ及び良さ、並びに、後味の良さがいずれも良好であり、さらにはおいしさにも優れていた。
【0060】
他方、本発明の香味成分の比率条件を満たしていても、コーヒーオイルを含まないと、コーヒー風味やおいしさが劣っていた(比較例1及び2)。
【0061】
コーヒー飲料中の香味成分について、本発明の香味成分の比率条件の下限値よりも低いと、コーヒー風味が弱かった(比較例3)。
【0062】
コーヒー飲料中の香味成分について、本発明の香味成分の比率条件の上限値よりも高いと、後味が損なわれていた(比較例4)。