(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-13
(45)【発行日】2022-10-21
(54)【発明の名称】光コヒ-レンストモグラフィを用いた高速・長深度レンジの撮像装置及び方法
(51)【国際特許分類】
G01N 21/17 20060101AFI20221014BHJP
A61B 10/00 20060101ALI20221014BHJP
G01N 21/01 20060101ALI20221014BHJP
G02B 6/02 20060101ALI20221014BHJP
G02F 1/01 20060101ALI20221014BHJP
【FI】
G01N21/17 630
A61B10/00 E
G01N21/01 D
G02B6/02 416
G02F1/01 F
(21)【出願番号】P 2018542747
(86)(22)【出願日】2017-02-13
(86)【国際出願番号】 US2017017664
(87)【国際公開番号】W WO2017139760
(87)【国際公開日】2017-08-17
【審査請求日】2019-11-06
(32)【優先日】2016-02-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2016-03-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】592017633
【氏名又は名称】ザ ジェネラル ホスピタル コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100134832
【氏名又は名称】瀧野 文雄
(74)【代理人】
【識別番号】100165308
【氏名又は名称】津田 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100115048
【氏名又は名称】福田 康弘
(72)【発明者】
【氏名】ヴァコック ベンジャミン
(72)【発明者】
【氏名】シディクイ ミーナ
【審査官】横尾 雅一
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-016270(JP,A)
【文献】特表2012-511729(JP,A)
【文献】特開2012-169607(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2004/0037505(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2010/0150422(US,A1)
【文献】国際公開第2010/068764(WO,A2)
【文献】LEE, S , et al.,Extreme Chirped Pulse Oscillator (XCPO) Using a Theta Cavity Design,IEEE PHOTONICS TECHNOLOGY LETTERS,2006年04月01日,VOL. 18, NO. 7,pp.799-801,Digital Object Identifier 10.1109/LPT.2006.871695
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 21/00 - G01N 21/61
G02B 6/02
G02B 6/44
G02F 1/00 - G02F 1/125
G02F 1/21 - G02F 7/00
G01B 9/00 - G01B 9/10
G01B 11/00 - G01B 11/30
A61B 3/00
A61B 9/00 - A61B 10/06
H01S 3/00 - H01S 3/02
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザ放射を供給するように構成され、光学キャビティを有するレーザ構成を備えた装置であって、
該光学キャビティが、
第1の面と第2の面とを有する分散型光導波路の第1の構成であって、前記第1の面で少なくとも1つの第1の電磁放射を受信して少なくとも1つの第2の電磁放射を供給し、前記第2の面で少なくとも1つの第3の電磁放射を受信して少なくとも1つの第4の電磁放射を供給し、前記第1及び第2の面が互いに異なり、前記第2及び第3の電磁放射が相互に関連している、分散型光導波路の第1の構成と、
前記第4の電磁放射を受信し変調して前記第1の電磁放射を前記第1の構成に供給する能動光変調の第2の構成と、
少なくとも1つの光増幅器、及び固定周期スペクトルフィルタ構成を含む構成と、を備え、
前記固定周期スペクトルフィルタ構成が、前記少なくとも1つの光増幅器へ光学的に結合され、前記第2の電磁放射をフィルタリング及び増幅して前記第3の電磁放射を生成するように構成され
、
前記レーザ放射が、前記第1、第2、第3又は第4の電磁放射のうちの少なくとも1つに関連され、
前記レーザ放射が光周波数コムである
する装置。
【請求項2】
前記第1の構成は、ファイバブラッググレーティング(FBG)、チャープ型FBG、又はFBGアレイのうちの少なくとも1つである、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記FBGは、偏波保持光ファイバ又は非偏波保持光ファイバの少なくとも一方に設けられている、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記第1の構成は、前記第1の
電磁放射又は前記第3の
電磁放射の少なくとも1つの光周波数に、線形に変化する群遅延を生じさせるように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記第1の構成は、前記第1の
電磁放射を受信して前記第2の
電磁放射を送信する少なくとも1つの第1のサーキュレータ、又は前記第3の
電磁放射を受信し前記第4の
電磁放
射を送信する少なくとも1つの第2のサーキュレータ、の少なくとも1つを含んでいる、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記
少なくとも1つの光増幅器の構成は、半導体増幅器、ラマン増幅器、パラメトリック光増幅器、又はファイバ増幅器の少なくとも1つを含む、請求項
1に記載の装置。
【請求項7】
前記光学キャビティは、前記第1の構成を透過する光放射を遮断するように構成された少なくとも1つの光学偏光子の第5の構成を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記光学キャビティは、分散補償構成を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記固定周期スペクトルフィルタ構成は、3~25のフィネスを有するファブリ-ペローエタロンフィルタ、又は光インターリーバの少なくとも1つを含む、請求項
1に記載の装置。
【請求項10】
前記ファブリ-ペローエタロンフィルタがエアギャップエタロンフィルタである、請求項
9に記載の装置。
【請求項11】
前記レーザ放射は、経時的に変化する波長を有する、請求項1に記載の装置。
【請求項12】
前記波長は、経時的に連続的に変化する、請求項1
1に記載の装置。
【請求項13】
前記波長は、経時的に離散的に変化する、請求項1
1に記載の装置。
【請求項14】
前記第1及び第2の構成により、80nm/マイクロ秒よりも速い速度で前記波長を変化させる、請求項1
1に記載の装置。
【請求項15】
前記第1の構成は、偏波保持光導波路に設けられたファイバブラッググレーティング(FBG)を含み、前記第1の
電磁放射は前記光導波路の第1の複屈折軸に沿って放射され、前記第3の電磁
放射は前記光導波路の第2の複屈折軸に沿って放射され、前記第1の複屈折軸と前記第2の複屈折軸とは互いに異なっている、請求項1に記載の装置。
【請求項16】
前記第2の電磁放射は前記第1の電磁放射の反射であり、前記第4の電磁放射は前記第3の電磁放射の反射である、請求項1に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願との相互参照]
本出願は、米国特許2016年2月12日に出願された米国特許出願第62/294、822号、及び2016年3月18日に出願された米国特許出願第62/310、365号、に関連しこれらの優先権を主張すると共に、これらの全ての開示が参照によって本明細書に援用される。
【0002】
本開示は、光学撮像システム、より詳細には、大きな撮像体積内に配置されたサンプルの3次元分散特性の高速撮像、特には、撮像システムに対する各領域の距離が経時的に且つサンプル全体で変化する幾何学的構造を有するサンプルを、高速に且つ深度を解決して撮像することに関する。
【背景技術】
【0003】
光干渉断層撮影(OCT)は、数ミクロンから数十ミクロンのスケ-ルの分解能を有する生物学的サンプルの断面画像を提供する。時間領域OCT(「TD-OCT」)と呼ばれる従来のOCTは、低コヒーレンス干渉計技術を使用して深度範囲を達成することができる。対照的に、フーリエ領域OCT(「FD-OCT」)技術は、スペクトルレーダー技術を用いて深度範囲を達成することができる。FD-OCT技術は、信号対雑音性能を改善したことや機械的に走査された干渉計基準アームを無くすことで、より高速の撮像速度を容易にすることが示されている。
【0004】
FD-OCTシステムは、一般に、光源をサンプルビームと基準ビームに分離することによって動作する。サンプルビームは結像されるサンプルに向けられ、サンプルからの反射光は基準ビームからの光(即ち、基準アームから戻る)と再結合され干渉信号となり干渉信号が得られ、干渉信号は、例えばサンプルの構造、組成及び状態についての情報を供給できる。サンプル経路内の光及び/又は基準経路内の光は、例えば、位相変調器又は周波数シフタによって変調されて干渉特性が変更され、信号の情報内容が強化されるか信号が検出されやすくなる。FD-OCTシステムは、干渉信号を波長の関数としてサンプリングすることができる。
【0005】
FD-OCTシステムの1つの例示的な実施形態では、波長の関数としての干渉信号は、掃引、変化又はステップ化する出力波長を有する光源を使用することによって時間の関数として得ることができる。干渉信号を時間の関数として検出することにより、干渉信号を波長の関数として得ることができる。この例示的な実施形態は、光周波数領域撮像(「OFDI」)技術と呼ぶことができる。
【0006】
FD-OCTシステムの別の例示的な実施形態では、波長の関数としての干渉信号を得ることができるが、それには、広帯域光源、及び波長に応じて再結合されたサンプル及び基準光を空間的に分離しその結果1次元又は2次元のカメラが波長の関数として信号をサンプリングすることができるスペクトル分散ユニット又は分光計を使用する。この例示的な実施形態は、スペクトル領域OCT技術と呼ぶことができる。両方のそのような例示的な実施形態では、波数k(k=1/波長)の関数として検出された干渉信号を用いて、混濁若しくは半混濁のサンプル又は透明なサンプルにおける分散の深さプロファイルに関する情報を提供することができる。そのような情報は、例えば、サンプルの構造、組成、状態、流れ、及び複屈折に関する情報を含むことができる。
【0007】
所与の深さの分散体は、干渉された信号の振幅又は偏光の変調を誘発することができる。波数空間におけるこのような変調の周波数は、分散の位置、又は基準アーム内の光の時間遅延に対するその分散から反射される光の時間遅延に関連し得る。基準アーム光に対して正味の時間遅延がない反射信号を引き起こす深さに位置する分散体は、波数で変調できない干渉信号を誘発する可能性がある。分散体の位置がこのゼロ遅延点から移動するにつれて、周波数の大きさが増加する可能性がある。例えば、大きな時間遅延ウィンドウに亘って撮影する、即ち、大きな遅延ウィンドウ内の反射を検出して局在化させるために、干渉信号は、多くの場合、波数空間において十分に高い分解能でサンプリングされて、大きな遅延ウィンドウに関連する変調周波数の範囲を明りょうに検出するのを促進する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
波数において高い分解能のサンプリングに対応するために、ますます高速なアナログ-デジタル変換器(ADC)をOFDIシステムで使用して、さらに高画素数のカメラをSD-OCTシステムで使用することができる。OFDIシステムとSD-OCTシステムの両方において、広範囲に亘る撮像に起因するデータ量が増大するので、しばしばより高帯域幅のデータ転送バス及びデータ記憶ユニットを使用する必要がある。
【0009】
光領域のサブサンプリングを使用することで、実施されるスペクトル測定の数を増加することなくOFDIシステムとSD-OCTシステムの深さ範囲を増やすことができる。さらに、光学領域サブサンプリングを使用して、撮像システムの電気帯域幅を増加させることなく撮像速度を増加させることができる。このようにして、光学領域サブサンプリングOCTシステムは、同じ数の測定値で操作されるFD-OCT又はSD-OCTシステムよりも大きな体積の物理空間を所与の数の測定で調べることができる。
【0010】
高速光学領域サブサンプル化OCTシステムでは、非常に高速で大きな深度範囲に亘って画像を結ぶことが可能であり、その結果、撮像システムに対して正確に配置されていないか又はフィールドに亘って撮像システムとの距離で変化する表面を含んでいるサンプル、のビデオレート容積顕微鏡法が得られる。
【0011】
従って、上記の欠点の少なくともいくつかに対処及び/又は克服する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
特に、従来のシステム及び方法による欠点の少なくともいくつかは、レーザ放射を提供するように構成されたレーザ構成を含んでよく、光学キャビティを含む例示的な装置で対処することができる。該光学キャビティが、第1の面と第2の面とを有する分散型光導波路の第1の構成を含み、(i)前記第1の面で少なくとも1つの第1の電磁放射を受信して少なくとも1つの第2の電磁放射を供給し、(ii)前記第2の側で少なくとも1つの第3の電磁放射を受信して少なくとも1つの第4の電磁放射を供給するように構成された分散型光導波路の第1の構成を含んでよい。第1及び第2の面が互いに異なり、第2及び第3の放射が相互に関連している。光学キャビティが、第4の放射を受信し変調して第1の電磁放射を第1の装置に供給する能動光変調の第2の構成を備える。レーザ放射が、前記第1、第2、第3又は第4の放射のうちの少なくとも1つに関連する。
【0013】
1つの例示的な実施形態では、第1の構成は、ファイバブラッググレーティング(FBG)、チャープ型FBG、及び/又はFBGアレーであってもよい。FBGは、偏波保持光ファイバ及び/又は非偏波保持光ファイバに設けることができる。第1の構成はまた、第1の放射及び/又は第3の放射の光周波数と線形に変化する群遅延を生じさせるように構成することもできる。別の例示的な実施形態によれば、第1の構成は、(i)第1の放射を受信して第2の放射を送信する少なくとも1つの第1のサーキュレータ、及び/又は(ii)第3の放射を受信し、第4の放射を送信する少なくとも1つの第2のサーキュレータを含んでよい。光学キャビティは、第1の放射、第2の放射、第3の放射又は第4の放射のうちの少なくとも1つを増幅するように構成され得る少なくとも1つの光増幅器の第3の構成を含むことができる。光増幅器構成は、半導体増幅器、ラマン増幅器、パラメトリック光増幅器、及び/又はファイバ増幅器を含むことができる。光学キャビティは、第2の放射を受信して変調して第3の電磁放射を第1の構成に供給するよう構成することができる更なる能動光変調器の第4の構成も含むことができる。例えば、更なる能動光変調器の第4の構成は、第2の放射とは異なる第1の構成を通って進む光放射を抑制するように構成することができる。追加的又は代替的に、更なる能動光変調器の第4の構成は、更なる能動的光増幅器構成とすることができる。
【0014】
本開示の更なる例示的な実施形態によれば、光学キャビティは、第1の構成を透過する光放射を遮断するように構成された少なくとも1つの光学偏光子の第5の構成を含むことができる。光学キャビティはまた、分散補償構成及び/又は固定周期スペクトルフィルタ構成を含むことができる。固定周期スペクトルフィルタ装置は、(i)3~25のフィネスを有するファブリ-ペローエタロンフィルタ、及び/又は(ii)光インターリーバを含むことができる。ファブリ-ペローエタロンフィルタは、エアギャップエタロンフィルタとすることができる。
【0015】
本開示の更なる例示的な実施形態では、レーザ放射は、時間の経過と共に、例えば連続的に及び/又は離散的に変化する波長を有することができる。例えば、第1及び第2の構成による動作は、80nm/マイクロ秒より速い速度で波長を変化させる可能性がある。
【0016】
更なる代替の実施形態では、第1の構成は、偏波保持光導波路に設けられたファイバブラッググレーティング(FBG)を含み、第1の放射は光導波路の第1の複屈折軸に沿った放射であり、第3の放射は光導波路の第2の複屈折軸に沿った放射であり、第1及び第2の複屈折軸は互いに異なる。第2の電磁放射は第1の電磁放射の反射であり、第4の電磁放射は第3の電磁放射の反射であり得る。
【0017】
本開示のさらに別の例示的な実施形態によれば、レーザ照射を提供するように構成されたレーザ構成を含むことのできる、光学キャビティを含む例示的な装置が提供される。光学キャビティは、少なくとも1つの第1の電磁放射を受信して少なくとも1つの第2の電磁放射を提供するように構成された分散型の第1の構成と、少なくとも1つの第2の電磁放射を受信して少なくとも1つの第4の電磁放射を提供するように構成された分散型の第2の構成を備え、第2及び第3の放射は互いに関連している。光学キャビティは、レーザ放射が少なくとも1つの第1、第2、第3又は第4の放射線に関連している状態で、第4の放射を受信して変調して電磁放射を第1の構成に提供するように構成され、能動光変調器の第2の構成をさらに含むことができる。レーザ装置は、(i)サンプルアーム内のレーザ放射からの第5の電磁放射、(ii)基準アームにおけるレーザ放射からの第6の電磁放射、及び(iii)第5の電磁放射と第6の電磁放射との間の干渉に基づく干渉信号を生成するように構成された干渉計構成を含むことができる。レーザ構成はまた、少なくとも1つのサンプルの少なくとも一部を横切って第5の電磁放射を走査するように構成されたビーム走査構成を含むことができる。レーザ構成、干渉計構成、及びビーム走査構成の間の相互作用は、サンプルの部分の光学特性の3次元測定を提供する。
【0018】
例えば、1つの例示的な実施形態によれば、レーザ構成は、電子クロック信号に基づいて干渉信号を取得するように構成されたアナログ/デジタル取得構成と、第2の構成を駆動するように構成された電子信号生成器を含み、電子クロック信号を電子信号発生器に位相ロックすることができる。第1及び第2の構成は、ファイバブラッググレーティング又は同じファイバブラッググレーティングの一部を含むことができる。第2の電磁放射は、第1の電磁放射の反射であり、第4の電磁放射は、第3の電磁放射の反射であり得る。レーザ放射は、光周波数コムとすることができる。
【0019】
本開示のさらに別の例示的な実施形態によれば、分離した光周波数の特定の数(N)でレーザ放射を生成するように構成されたレーザ構成を含むことができる例示的な装置が提供され得る。例示的な装置カムはまた、レーザ放射から干渉信号を生成するように構成された干渉計構成と、少なくとも1つのサンプルの少なくとも一部に亘ってレーザ放射の少なくとも一部を走査するビーム走査構成とを含む。分離した光周波数の各々の線幅は10GHzより小さくすることができ、各分離した光周波数間の間隔は20GHzより大きくすることができる。レーザ放射は、毎秒2000万個の分離した光周波数ステップを超える速度で分離した光周波数間をステップすることができる。本開示の更なる例示的な実施形態では、レーザ構成は、長さが2メートルを超える連続ファイバブラッググレーティングと、長さが2メートルを超えるファイバブラッググレーティングアレイとを含むことができる。
【0020】
本開示のさらに別の例示的な実施形態によれば、コンピュータアクセス可能媒体(例えば、コンピュータによって実行されるソフトウェアが記憶されている)が提供されて、少なくとも1つの構造に関するビデオストリームを表示できる。例えば、そのような方法及びコンピュータアクセス可能な媒体を使用して、異なる時点における少なくとも1つの構造の異なる部分に関する4次元干渉計データを測定することが可能であり、該4次元データは、少なくとも1つの構造体の少なくとも1つの光学特性を記述する。さらに、4次元干渉計データを2次元ビデオデータに変換し、2次元ビデオデータを使用して構造の異なる部分のビデオストリームを表示することが可能である。測定及び表示の性能の待ち時間は1秒未満である。
【0021】
このような例示的な方法及びコンピュータによって実行される例示的な手順は、医療処置においてそのように行われ、さらに、ビデオストリームを使用して対話的にガイドされるようにすることができる。さらに、周波数コム光源を用いて測定を行うことができる。代替的に又は追加的に、測定は、上記の様々な実施形態で説明したようなレーザ装置を使用して実行することができる。
【0022】
本開示のさらに別の例示的な実施形態によれば、方法コンピュータアクセス可能媒体(例えば、コンピュータによって実行されるように記憶されたソフトウェアを有する)を提供して、少なくとも1つの解剖学的構造上の医療処置に使用することができる。そのような例示的な方法及びコンピュータを使用して、5メガヘルツを超える速度で構造体の少なくとも1つの光学特性を記述する一次元干渉計データを測定することが可能である。さらに、異なる時点における少なくとも1つの構造の異なる部分に関する一次元干渉計データから4次元干渉計データを構築し、医療処置において4次元干渉計データを利用することが可能である。例えば、周波数コム光源を用いて測定を行うことができる。代替的に又は追加的に、測定は、上記の様々な実施形態で説明したようなレーザ装置を使用して実行することができる。
【0023】
本開示のさらに別の例示的な実施形態によれば、コンピュータアクセス可能な方法(例えば、コンピュータによって実行されるソフトウェアを格納する)が提供されて、少なくとも1つの構造に関するビデオストリームを表示できる。例えば、そのような方法及びコンピュータアクセス可能な媒体を使用して、異なる時点における少なくとも1つの構造の異なる部分に関する4次元干渉計データを測定することが可能であるが、一方では、4次元干渉計データは、構造の少なくとも1つの光学特性を記述し、特定の空間次元で環状にラップすることができる。さらに、例示的な方法及びコンピュータは、特定の空間次元を圧縮することによって4次元干渉計データを2次元ビデオデータに変換し、2次元ビデオデータを使用して構造の異なる部分のビデオストリームを表示することができる。
【0024】
例えば、圧縮は、(i)構造物の表面の位置を4次元干渉計データ内に配置すること、及び(ii)その位置を使用して圧縮を制御することを含むことができる。さらに、測定は、周波数コム光源、及び/又は上述の様々な実施形態で説明したレーザ構成を使用して行うことができる。
【0025】
本開示のこれら及び他の目的、特徴及び利点は、添付の図面及び特許請求の範囲と併せて本開示の例示的な実施形態の以下の詳細な説明を読むことによって明らかになるであろう。
【0026】
本開示の更なる目的、特徴及び利点は、本開示の例示的な実施形態を示す添付の図面と併せて以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】例示的な波長ステップレーザの周波数内容と時間との間の関係の例示的な説明図である。
【
図2】本開示の例示的な実施形態による、例示的な光学的にサブサンプリングされた(OS-OCT)撮像システムのブロック図である。
【
図3】本開示の例示的な実施形態による、例示的なOS-OCTシステムにおける深さ信号の偽信号を示すグラフである。
【
図4】本開示の例示的な実施形態による、例示的なOS-OCTシステムにおける撮像の環状ラッピングの例示的な図のセットである。
【
図5】本開示の例示的な実施形態による、傾斜サンプルについて得られたOS-OCTシステム及び例示的な画像に使用される撮像プローブの図解のセットである。
【
図6】本開示の例示的な実施形態による、例示的な高速波長ステップ光源及びそれによって生成される例示的な出力のグラフのセットである。
【
図7】本開示の例示的な実施形態による、例示的な高速OS-OCT撮像システムの図である。
【
図8】本開示の例示的な実施形態による、例示的な直交復調システムの図である。
【
図9】本開示の例示的な実施形態による、直交復調無しで及び直交復調を用いて得られた例示的なOS-OCT画像のセットである。
【
図10】本開示の例示的な実施形態による、光復調器における直交誤差を補正する技術を含む例示的な直交復調及びOS-OCT信号処理を提供する方法のフローチャートである。
【
図11】本開示の例示的な実施形態による、例示的なOS-OCT撮像システムにおける制御エレクトロニクスの例示的なタイミング方式を提供するシステムのブロック図である。
【
図12】本開示の例示的な実施形態による、例示的なOS-OCTシステムにおいて使用される撮像マイクロスコープの図である。
【
図13】本開示の例示的な実施形態による、例示的な広視野OS-OCT画像のセットである。
【
図14】高速OS-OCTシステムの例示的な画像のセットである。
【
図15】本開示の例示的な実施形態による、例示的な高速OS-OCTシステムから取得されたビデオシーケンスからの例示的な画像のセットである。
【
図16】本開示の例示的な実施形態による、偏光依存性の画像コントラストを示す例示的な高速OS-OCTシステムによって生成される例示的なビデオシーケンスから提供される更なる例示的な画像のセットである。
【
図17】本開示の例示的な実施形態による、レーザ出力における時間的なギャップを埋めるために隣接するAラインからレーザ出力パルスをインターリーブする装置のブロック図、及び様々な構成要素からの例示的な出力を示す図である。
【
図18】本開示の例示的な実施形態による、ファイバブラッググレーティングアレイの例示的な図、及びその構成要素の1つから提供される出力の例示的なグラフである。
【
図19】本開示の例示的な実施形態による、ファイバブラッググレーティングを利用する例示的なレーザ源の図のセットである。
【
図20】本開示の例示的な実施形態による、連続チャープ型ファイバブラッググレーティングを利用する例示的なレーザ源の図のセットである。
【
図21】本開示の例示的な実施形態による、レーザ源に使用されるファイバブラッググレーティングアレイにおける例示的なグレーティング設計構成の例示的な図である。
【
図22】本開示の例示的な実施形態による、能動偏光制御を利用する例示的なレーザ光源の図である。
【
図23】本開示の例示的な実施形態による、特定の経路における光の循環を制限するための周波数又は位相シフタを組み込む例示的なレーザ源の図である。
【
図24】本開示の例示的な実施形態による、波長チャネル(代表的なパワーグラフを有する)に亘って異なる群遅延を生成するための光インターリーブ及びデインターリーバを組み込む例示的なレーザ源の図である。
【
図25】本開示の例示的な実施形態による、高速フーリエ変換(FFT)に先立つコンピュータ構成における非一調性でそれらの再構成である波長信号の例示的な時間領域検出方式の説明図である。
【
図26】本開示の例示的な実施形態による、周波数シフトを使用して入力セットの周波数から追加の光学周波数を生成する例示的なシステムの図、及び複数の波長の例示である。
【
図27】本開示の例示的な実施形態による、例示的な偏光変調された光源出力を示すグラフのセットである。
【
図28】本開示の例示的な実施形態による、一連の連続チャープ型ファイバブラッググレーティングを組み合わせることによって提供される例示的な分散要素の図である。
【
図29】本開示の例示的な実施形態による、位相変調を使用して直交復調を実行する例示的な撮像干渉計の図である。
【
図30】本開示の例示的な実施形態による、直交復調を実行するために時間及び波数の関数として光を位相シフトする例示的な方式を提供する例示的なグラフのセットである。
【
図31】本開示の例示的な実施形態による、8ビットデジタイザを使用しより大きな大きな深度を有するレジスタへのフリンジ平均化を使用する例示的なシステム及び例示的な信号の図である。
【
図32】本開示の例示的な実施形態による、特定の経路(及びその出力を提供する例示的なグラフ)における光の循環を抑制するように構成されたキャビティ内の変調を提供する例示的なレーザ源の図である。
【
図33】本開示の例示的な実施形態による、検出に先立って各波長信号を空間的に分離するために複数の波長を含むコム光源と波長デマルチプレクサを使用する例示的なOS-OCTシステムの図である。
【
図34】本開示の例示的な実施形態による、反射型分散素子内の光学利得を含む例示的なOS-OCTレーザの図である。
【
図35】本開示の例示的な実施形態による、特定のサブキャビティにおける光循環を抑制するための偏光コントローラによって構成された偏光子を含む例示的なOS-OCTレーザの図である。
【
図36】本開示の例示的な実施形態による、パルス広帯域レーザ源を分散することによって提供される例示的なOS-OCT源の図である。
【
図37】本開示の例示的な実施形態による、例示的なOS-OCTソースの例示的な構成、動作/機能、及びタイミングの例示的な説明のセットである。
【
図38】本開示の例示的な実施形態による、例示的なOS-OCTソースのスペクトル出力の例示的な測定値を提供するグラフのセットである。
【
図39】本開示の例示的な実施形態による、例示的なOS-OCTソースの時間的出力の例示的な測定を提供するグラフのセットである。
【
図40】本開示の例示的な実施形態による、例示的なOS-OCTソースのコヒーレンス長の例示的な測定値を提供するグラフのセットである。
【
図41】本開示の例示的な実施形態による、例示的なOS-OCTソースのノイズの例示的な測定値を提供するグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図面を通して、特に言及しない限り、同じ参照番号及び文字は、図示の実施形態の同様の特徴、要素、構成要素又は部分を示すために使用される。さらに、本開示は、例示的な実施形態に関連し、図面を参照して詳細に説明される。変更及び修正は、主題の開示及び添付の特許請求の範囲の真の範囲及び精神から逸脱することなく、記載された例示的な実施形態になされ得ることを意図する。
【0029】
光領域サブサンプリングされたOCTは、以降、光学的にサブサンプリングされたOCT(OS-OCT)と呼ばれる。本開示の1つの例示的な実施形態では、光周波数領域撮像(OFDI)に基づく撮像システムを提供することができる。OS-OCTは、波長が実質的に連続的に変化する波長掃引源を利用する従来のOCTシステムとは異なり、波長ステップ光源を用いることができ、波長は実質的に一定である波長分離した期間において、光源が離散的なジャンプによって階段状に変化する波長を有している。
【0030】
図1は、例示的な波長ステップレーザの周波数内容と時間との間の関係の例示的な説明図である。
図1の例示的な図は、例示的な波長ステップ光源100の時間の関数としての出力波数を示す。この光源は、波数において時間で変化する光出力110を含むことができる。例示的な波数132対時間131のトレースがプロット130に示されている。例示的なトレースは、ソース波数が急速に135a~135fに切り替わる期間によって分離されたレーザ133a~133fのkにおける安定期間によって特徴付けることができる。波数空間におけるステップサイズは、Δk(134)として与えることができる。これに代えて又はこれに加えて、波長は必ずしも波数で等間隔に配置されていなくてもよく、光源にはある範囲のΔk間隔があってもよい。安定期間133a~133fのそれぞれは、ソースの特定のチャネルに対する波数値k_a~k_f(137a~137f)を規定することができる。安定期間は、隣接する波数間の時間差の可変パーセンテージを占めることができ、例えば、時間ギャップ全体を満たすことができ、レーザは1つの波数から次の波数に直接ジャンプすることができ、又はレーザパワーが次の波数までターンオフされる短いパルスとすることができる。例示的なプロット130は、ソースの全チャネル数のサブセットであり得る6つのチャネルを含むか、又はソースは、例えば2つのようなより少ない別個の波数出力を含み得る。ソースの出力電力は、各チャネルにおいてかなりの電力を生じるように設計されている。
【0031】
パワートレースは、波長の関数として平坦であり、及び/又は例えば光源で使用される利得媒質のスペクトル応答に応じて変化することができるか、又は特定のプロファイルに従うようにすることができる。波長間の時間135a~135fの間に、例示的なレーザ源のパワーを変調及び/又は停止することができる。
図1に示す波数出力は単調に増加する波数を示しているが、波数137a~137fは非単調次数に従うことができ、例えば、出力波数は単調な降順で、又は単調でない順序で、例えば、137a、137d、137f、137e、137b、137cの順で起こる。本開示の1つの例示的な実施形態では、OCT撮像バンドにおける光源出力波長は、800nm、1.0μm、1.3μm、1.5μm、1.6μm、又は1.7μmにほぼ中心を置くことができる。更なる例示的な実施形態では、UV及び可視帯域におけるのを含む任意の光学的範囲で操作することが可能である。本開示の別の例示的な実施形態では、光源は、2つ以上のスペクトル領域にグループ分けされた波長を出力することができる。例えば、1.0~1.1μm以内の波長を出力し、その後に1.3~1.4μmの波長を出力することができる。或いは、本開示の例示的な実施形態に従って、赤、緑及び青の可視スペクトルのそれぞれ内で複数の波数ステップ出力を生じる例示的な光源を使用することができる。
【0032】
図2に示される例示的な光学的にサブサンプリングされた(OS-OCT)撮像システムでは、波長ステップ光源200は、光スプリッタ205によって、サンプルアーム220と基準アーム210とに分離される。基準アーム210内の光又は他の電磁放射は、複素復調器240の第1のポート240aに導かれる。サンプルアーム220内の光又は他の電磁放射線は、サンプルに向けられサンプルから収集され得る。これは、例えば、このアーム又は他の電磁放射を優先的にポート230bに向けることができる光サーキュレータの第1のポート230aにサンプルアーム光を向けることによって達成することができる。ポート230bからの光又は他の電磁放射は、光ファイバ235によってサンプル250に向けられ得る。光ファイバ235は、サンプル上のサンプルアーム光の位置及び他の特性を制御するために当技術分野で知られている様々なプローブ、カテーテル、内視鏡、及び顕微鏡を含むことができるが、これらに限定されない。サンプル250からの後方分散光又は他の電磁放射線は、ファイバ235によって収集され、サーキュレータ230のポート230bに戻され、優先的にポート230cに導かれる。この光又は他の電磁放射は次に、複素復調器240のポート240bに向けられる。複素復調器240は、例えば、光学部品、デジタイザ、及びデジタル処理を含むことができる。複素復調器を使用して、各波数チャネルについて、サンプルアーム220と基準アーム210との間の干渉に関連する信号を測定することができる。例えば、複素復調器は、各波数チャンネルに対応して、複素反射サンプルフィールドに比例する次式の複素信号S(270と280との組み合わせからなる)を提供することができる。
【0033】
【0034】
上式において、P(ki)は波数kiに対応する反射信号パワーであり、θ(ki)は波数kiに対応する基準アーム光と反射サンプル光との間の位相差である。複素信号S(例えば、270と280の組合せを含む)は、(1つ以上のコンピュータ又は1つ以上のプロセッサを含むことができる)データ処理及び記録ユニット260に転送することができる。
【0035】
本開示の例示的な実施形態では、複素復調器240は、例えばVakoc、OpTics LeTTers 31(3)362-364(2006)、米国特許公開第2007/0035743号に記載されているような偏波ベースの復調装置に基づくことができる。本開示の別の例示的な実施形態では、位相変調器は、基準アーム210又はサンプルアーム220のいずれかに配置することができる。例示的な位相変調器は、例えば、π/2ラジアン又は0ラジアンの位相シフトを誘起するように提供、構成及び/又は構造化されて、各波数チャネルについてこれらの位相シフトのそれぞれで2回の測定を行うことができ、複素信号Sを構成するのに必要な時間多重された同相信号および直交信号を供給する。本開示の別の例示的な実施形態では、複素復調器は、例えば、Choma、OpTics LeTTers 28(22)2162-2164に記載されているように、3×3対の使用に基づくことができる。
【0036】
図3は、本開示の例示的な実施形態による典型的なOS-OCTシステムにおける深さ信号の偽信号を示すグラフを示す。
図3に示すように、周波数変換は、離散波数k
i干渉をサブサンプリングすることによって行うことができる。
図3の例示的なグラフは、サンプルアームと基準アームとの間の遅延の関数としての複素信号Sの周波数を提供する。実線の曲線300は、連続的に掃引された波長源の例示的な周波数を示し、破線の曲線310は、波数k
iでの光学的なサブサンプリングを使用して測定された周波数を示す。ゼロ遅延340を中心とする周波数範囲では、変換は誘導されない可能性が高い。より大きな遅延の大きさに対応する周波数範囲では、周波数をベースバンド信号にダウンコンバートすることができる。例えば、波長掃引源を使用するときに+F/5と+3
*F/5との間に現れる遅延範囲320の周波数は、光学サブサンプリングを使用して-F/5からF/5の範囲にダウンサンプリングすることができる。例えば、-F/5からF/5の限定された周波数範囲のみを検出することにより、
【数2】
から
【数3】
までの特徴を有する完全な深さにわたる信号を、データ量を減らして得ることができる。
【0037】
上述の例示的な実施形態では、データ処理及びデータ記憶ユニット260(
図2参照)は、当技術分野で知られている離散フーリエ変換を利用するアプローチに従って、取得された複素信号アレイSiのそれぞれから深さ方向に分散プロファイルを生成することができる。これらの例示的なプロファイルを連結して画像を生成することができる。
図4は、本開示の例示的な実施形態による典型的なOS-OCTシステムにおける撮像の環状ラッピングのセットの例示的な図を示す。
図4に示されているように、サブサンプリングされた画像の深度範囲よりも大きい範囲で広がるサンプルから生じる、サブサンプリングされた画像が生成される。例示的な画像400に示されているような角度で配置された例示的なサンプルを使用することができ、これは複素復調を提供する例示的なOFDIシステムで取得することができ、例えばサブサンプリングなしで行うことができる。例えば、各Aライン内のサンプリングされたデータ点の一部を破棄することによって、サブサンプリングされた画像を生成し、例示的な画像410に示すことができる。画像の深度範囲を大幅に縮小することができ、ベースバンドの外側で発生する信号は、この低減された深度範囲内に現れるようにダウンコンバートすることができる。この画像をタイリングすること、即ち、画像のコピーを垂直に連結することによって、元の構造420を認識することができる。表面発見ルーチンを使用して、複製表現430から物体の単一の表現を分離して、サンプルの画像を復元することができる。撮像は、傾けられたサンプルを包含するのに十分な範囲に亘って効果的に達成されたが、410に描かれた深さの範囲に対応するデータ量が減少していることに留意されたい。
【0038】
図5に、有効深度範囲を増加させるためサブサンプリングされた光学的撮像の使用が例示され、本開示の実施形態による、例示的なOS-OCTシステムで使用される撮像プローブ及び傾斜サンプルについて得られる例示的な画像の図解のセットを示す。撮像機器500は、システム502からサンプル510に画像光又は他の電磁放射線を伝達し、後方分散光又は他の電磁放射線をシステム502に戻すことができる内視鏡501を備える。内視鏡501は、光ファイバなどの単一の双方向導波路を使用して提供され得るか又は含むか、又は2つ以上の導波路を使用することによって提供され得る。導波路の1つは、システム502からサンプル510に光又は他の電磁放射を伝搬させることができ、導波路の別の1つは、サンプル510からシステム502への分散光又は反射光又は他の電磁放射を戻すことができる。内視鏡501は、例えばその遠位先端付近に、内視鏡501を出る光の角度530を走査することができるビームスキャナ540を含むことができる。ビームスキャナ540は、Kim、eT.al、OpT.Express 15、18130-18140(2007)に記載のように、マイクロ電子機械スキャナに基づき得る。内視鏡に対して角度をなすように配向されたサンプルの場合、ビームスキャナ540からサンプル表面までの1つの角度に対する距離は比較的短くすることができ、例えばd1(520a)であり、別の角度では比較的長く例えばd2(520b)である。
【0039】
従来のOCT又はOFDI技術を用いて、撮像システム500は、深度範囲(d2-d1+δ)に亘ってデータを取得することができ、パラメータδ522は、サンプルへの撮像深度を表す。従来のOCT又はOFDI画像550は、深度521及び角度523の関数として画像を提供する。例示的な画像は、d2-d1+δで与えられる深度範囲を占有する。短時間でこの広い領域にデータを取得するためには、高速なデジタル化とデータ転送能力を必要とする。そのような例示的な画像は、取得が非効率的であることも示す。このことは、取得された画像のその広い領域において、組織表面533aの上又は組織表面533bの下のδよりも深い深度の情報内容がほとんど又は全くないためである。サブサンプリングされた光周波数領域撮像又はサブサンプリングされたSD-OCTを使用することで、同じ情報コンテンツをより効率良く容易に取得できる。例示的なサブサンプリングされたOFDI画像560が、深度561及び角度564の関数として提供される。例示的な撮像システム500は、δ562の撮像範囲を提供するように構成することができる。この例示的な撮像範囲は、サンプルへの撮像の浸透深さよりも大きくなくてもよく、或いは、より浅い領域に亘って情報が望まれる場合には、より少なくてもよい。例示的なサブサンプリングされた撮像手順のラッピング特性は、あらゆる角度でのサンプルの表面深さδからの情報の捕捉を容易にすることができる。さらに、例示的な画像取得帯域幅は、組織表面の上の空き領域に専用であったり組織内への撮像侵入の下であることはほぼ無い。
【0040】
例えば、スネーク手順(Yezziら、IEEE Tranmed Imag 16、2 199-209(1997)に記載されているように)を含む表面発見手順を使用して組織表面570の位置を特定するか決定し、例示的な画像をアンラップして画像590を生成でき、該画像において深さがほぼ一定の表面を有するように組織が示されている。
【0041】
<高速OS-OCT撮像システムの例示的実施形態>
本開示による高速に光学的にサブサンプリングされた撮像システム及び画像表示装置及び方法の例示的な実施形態が以下に記載され
図6~
図16に示される。
【0042】
例えば、
図6は、高速レーザ源の例示的な実施形態と、本開示による1つ以上の構成要素によって提供される例示的な出力を示す。
図6に示すように、例示的なレーザ装置600は、強度変調器610、半導体光増幅器の組(611及び614)、第1の分散ファイバ615、固定されたファブリ-ペローエタロン613、出力結合器616、及び第2の分散ファイバ612を含む。レーザ光又は他の電磁放射は、レーザキャビティ内で時計回りの方向に循環することができる。負の分散要素は、例えば、1550nmで約-700ps/nmの全分散を提供する分散補償ファイバから発生されるか作られる。正の分散要素は、例えば、1550nmで+700ps/nmの全分散を提供する標準的な単一モードファイバから発生されるか作られる。このような例示的な標準ファイバはファラデー回転ミラーを有するダブルパス構成で動作して、偏波モード分散の影響を低減することができる。例示的なレーザは、中心波長0、例えば、約1550nm及びレーザ発振帯域幅1522nm~1590nm(632a)で動作することができる。レーザは追加の波長及び帯域幅で動作することができることを理解されたい。
【0043】
分散補償ファイバからの光又は他の電磁放射は、例えば光アイソレータを含むことができる広帯域半導体光増幅器(614、611)によって増幅されて、反時計回り方向の光/放射の通過を防止することができる。この増幅された光は、200GHzのFSR613を有する2つの同一のFPエタロンの組を通過する。レーザは、1つのエタロン又は複数のエタロンで動作させることができる。例示的なエタロンは、ほぼ等間隔の波数で光又は他の電磁放射を伝送することができる。例えば、1つの例示的な実施形態では、2つのFPエタロンを用いて、結合フィルタの光伝送スペクトルを狭くし、ノイズ性能を改善し、増幅器及びファイバにおける非線形相互作用を低減することができる。出力結合器616は、フィルタ613の後に配置され、キャビティから約20%の光を導くことができる。出力結合器616の例示的な結合比は、広い範囲に亘って設定することができる。本開示のそのような例示的な実施形態では、各分散要素の長さは、大きさが実質的に一致するように選択され、動作帯域幅に亘って反対の符号も有する。
【0044】
強度変調器610は、同調可能な長さと同調可能な繰り返し率のパルスを生成するパルス発生器622によって駆動されてよい。1つの例示的な実施形態では、パルス長さは、他の範囲も可能であるが、0.05nsと5nsとの間にしてよい。そのような例示的なパルス長は、変調器610を通る高い光伝送を有する時間ウィンドウを提供することができる。強度変調器610は、リチウムニオブ導波路特性の最適化による高いオン/オフ伸長比(約30dB)を提供することもでき、「オフ」状態にあるときの透過光を制限するように用いれる。これに代えて又は加えて、電気光学強度変調器を使用することができ、又は半導体利得素子を電流変調してこの強度変調機能を提供することができる。変調器610の前に偏光子を含めて、偏光依存動作を有する変調器を補償することができ、偏光子と変調器の間に偏光コントローラを配置して戻り光偏光状態を変調器の最適軸に整列させることができる。例えば、偏光コントローラはレーザキャビティ全体に含まれて、各素子で光偏光状態を整列され得る。
【0045】
本開示の1つの例示的な実施形態では、例えばキャビティ往復時間の逆数によって与えられる基本キャビティ周波数の4336番目の高調波の約18.9MHzで、パルス発生器622が駆動されてよい。この例示的な高調波で動作させることによって、強度変調器に戻ってくるパルスを送信ウィンドウに合わせて、例示的な変調器を通過させることができる。変調器では、大部分又はすべてのレーザ発振波長パルスが単一の多波長パルス内で一時的に重なり合うことができる。分散ファイバを通過した後、これらのパルスは時間的に分離することができる。次いで、第2の分散ファイバは、これらのパルスを再圧縮することができる。変調器における各パルスは、別々の波長を有するパルス列内の各パルスを有するパルス列を生成するように引き延ばすことができる。所定の時間に複数のパルス列がキャビティ内に存在する。
【0046】
レーザ出力は、出力カプラ616から供給することができる。この出力は、更なる光増幅器を通過して電力を増加させることができ、及び/又は例えばFPエタロン619のような1つ又はいくつかの波長選択フィルタによってさらにフィルタリングされて線幅が改善され、及び/又はASE光伝搬が低減される。例えば分散補償ファイバ又は反射モードで動作するファイバブラッググレーティングアレイ、又は反射モードで動作するチャープ型ファイバブラッググレーティングであるか又は含む分散補償素子(又は正分散素子)618を使用して、出力パルス列が時間的に伸張又は圧縮されてもよい。外部分散要素618を用いて、レーザキャビティを変更することなく、外部でAライン持続時間及び関連する必要なデジタル化速度が変更されてよい。
【0047】
追加の増幅器617、620が設けられて、電力を増加させ線幅が改善されてよい。これらの増幅器は、半導体光増幅器に基づくことができるが、例えばドープされた光ファイバによって構成することができ、又はラマン利得を利用することができる。レーザキャビティ619の外部のフィルタを使用することで、バックグラウンドで増幅された自然放出光が除去され、各波長パルスの線幅が狭まる。増幅及びフィルタリングを多段階で繰り返し電力がさらに増加し線幅が最適化される。
【0048】
本開示の1つの例示的な実施形態では、レーザ出力は、各パルスがフィルタ613、619の透過通過帯域に対応する異なる波長を有するパルス列640を含むことができる。これは、高速オプトエレクトロニクス受信機で視覚化し、高速オシロスコープで捕捉することができる。本開示による例示的な実施形態におけるこのような例示的なパルス列641の長さは、約50nsに設定することができるが、他の設定も本開示の範囲内で考えられる。各パルス列は、OCT撮像における「Aライン」を表し、波数でほぼ等間隔に配置された固有の波長を有し、波長選択フィルタの透過ピークと一致する別個のパルスを含むことができる。出力レーザ630の光学スペクトルは、出力波長631の実質的に異なる帯域を有するくし形構造とすることができる。
【0049】
例示的なスペクトル出力630は、波長632a、631aの関数としての光出力632b、631bのプロットとして
図6に示される。より小さな波長範囲のズームされた画像がグラフ631に示され、より広い範囲がグラフ632に示される。時間的出力640が、受信した電圧640bを時間640aの関数としてプロットする。
【0050】
レーザの実効Aライン速度は、基本共振器往復周波数の異なる高調波(又は共振器往復時間の低調波である異なるパルス繰り返し時間)で強度変調器を動作させることによって変更されてよい。これにより、Aライン繰り返しレートを電子的に変更することが容易になる。分散の大きさは、各波長パルス間の時間間隔を調整することによってAライン長さを変更するように調整することができる。これらの要素は
図6の特定の構成及び/又は順序で示されているが、本開示の範囲内で使用可能な代替的な順序及び/又は構成があることは当業者には明らかである。
【0051】
本開示の例示的な実施形態では、
図7のブロック図に示すように、高速レーザ源700の出力を干渉計701の入力に向けることができる。この干渉計701は、レーザ源700の出力をサンプルアーム703及び基準アーム704に分割又は分離することができる。サンプルアーム703は、偏光感受性撮像を改善するのに使用することができる偏光変調用の電気光学変調器(EOM)710を含んでよい。EOM710は、各波長パルス、各Aライン、各撮像フレーム、各撮像体積、又は任意の時間ブロックのデータの偏光状態を変調するように構成することができる。EOM710は、サンプルアーム703内の前方に、及び、サンプル714に光線又は他の電磁放射を供給するダブルパスファイバ717に光又は他の電磁放射を導くことができる光サーキュレータ711の光路内に、配置してよい。これに代えて又は加えて、変調器(例えば、EOM710)をカプラ702の光路の前及び光路内に配置して、サンプル及び基準アームの光又は他の電磁放射の両方を変調してもよい。これに代えて又は加えて、そのような例示的な変調器は、ダブルパスファイバ717に配置することができる。このダブルパスファイバは、システムの較正に使用されるミラー713のような構造に光の一部を導くスプリッタ712を含むことができる。サンプルアーム703は光又は他の電磁放射をサンプル714に提供することもできる。基準アーム光は、サーキュレータ705を通って、ミラー706へ導くダブルパスファイバ718に通すことができる。このミラー706の位置は、基準アーム光学遅延を変更するように調整することができる。偏光コントローラ707、708、715は、基準及び/又はサンプルアーム703、704内に設けることができる。偏光子709をEOM710の光路の前及び中に設けて、入力偏光状態を変調器に設定することができる。基準及びサンプルアーム703、704から供給される光又は他の電磁放射は、光復調器716で結合することができる。
【0052】
図8は、本開示の例示的な実施形態による
図7の光復調器716の図をより詳細に示す。例えば、サンプル801及び基準802からの光又は他の電磁放射は、偏光ビーム結合器(PBC)804に供給され、偏光ビーム結合器(PBC)804は、受信した光又は他の電磁放射を2つの直交偏光状態に分割するか分離する。偏光コントローラ803は、基準アーム光を偏光分散方向に対して例えばPBC804の出力ポートのそれぞれにほぼ等しく分割するか、又は偏光ダイバース検出が使用されない場合には主に1つの出力ポートに分割するように構成することができ、これによって、基準アーム802からの光又は他の電磁放射の偏光状態を制御できる。PBC804の各出力ポートにおいて、信号809a上で検出された同相チャネル(M
I)における、例えば信号809b上で検出された他の直交チャネル(M
Q)に対してシフトを生成するように、光学コンポーネントのシステムが構成される。この例示的な実施形態では、偏光コントローラ806a、806b、806c、806dは、基準アーム802からの光又は他の電磁放射に対してサンプルアーム801からの光又は他の電磁放射に異なる位相遅延を提供し、これにより、偏光ビームスプリッタ807a、807b、807c、807dによって生成される干渉縞に制御可能な位相シフトが誘発される。
【0053】
代替的又は追加的に、このような例示的な光回路は、バルク光スプリッタ及び偏光回転子を使用して自由空間で構成することができる。各偏波ビームスプリッタの出力は、強度雑音低減のために、平衡受信器808a、808b、808c、808dの反対符号付き入力に通してよい。信号は、フィルタ809a、809b、809c、809dを用いてローパスフィルタリングすることができる。これらのローパスフィルタのカットオフ周波数はレーザの光学サブサンプリングのために得られるベースバンドウィンドウの周波数帯域幅に一致するように設定することができ、ベースバンドウィンドウは、l/(2*dT)として近似することができる(ここでdTはレーザからの波長パルスの最小時間間隔である)、及び/又は時間間隔がAラインを横切って等しくない場合、レーザからの波長パルスの最小時間間隔として近似することができる。例えば、50/50光カプラ805a、805bが例示的なシステムに含まれてよい。
【0054】
MI信号とMQ信号が直交位相で加算されると、1つの信号測定において共役曖昧さから生じる複素共役アーチファクトが減少する可能性がある。低減量は、例えば、共役アーチファクトであり、MIとMQとの間の関係が完全な直交位相(例えば、約90度の位相分離)にあることに相関する。RFチャネルの数を減らすために復調器を設けることができ、該復調器は、例えば、ニオブ酸リチウム位相変調器又は音響光学素子を使用して、干渉計の基準アーム又はサンプルアームにおいて逐次位相変調を介してMI及びMQを生成するのに必要な情報を生成する。
【0055】
検出された干渉縞M
I(例えば、信号809aで検出された)とM
Q(例えば、信号809bで検出された)との間の直交関係における不完全性は、正及び負の遅延空間からの信号の不完全な分離をもたらす虞がある。この例示的な実施形態では、測定信号は、デジタイザ810a、810bによる取得後に修正され、デジタル化された信号をコンピュータ構成(例えば、コンピュータ、プロセッサ及び/又はそれらの複数の組み合わせ)に転送される。これらの例示的な修正は、例えばSiddiquiらによるOpTics Express 23、5 5508-5520(2015)に記載されているように、既知の技術を用いてこれらの誤差を補正するために使用することができる。このような例示的な補正は、ミラー(
図7のミラー713参照)信号の組のような別個のサンプルから得られた所定のデータを使用して実行することができ、及び/又は任意でサンプル自体の信号によって得ることができる。この補正により、測定された波長(即ち、スペクトルエラー)の関数として生じるエラーと、RF周波数(即ち、RFエラー)の関数として生じるエラーの両方が除去され得る。RFエラーは、高速撮像においてシステムに一層高いRF周波数が含まれるので重要になる。そのような例示的な手順は、
図7のサンプル較正ミラー713からの信号を様々な深度位置で利用され、同時にすべての深度位置について残留ピークが最小化される。この例示的な手順が用いられて、RF周波数領域において周波数応答関数(H(Δ))を適用して周波数依存性誤差を補正することができる。振幅及び位相誤差補正は、RF時間領域において適用することができる。これらの誤差は、システムごとに一度(例えば、コンピュータ構成によって)計算されるか、又は他の方法で決定され、システムが(例えば、コンピュータ構成によって)その状態を大きく変化させない限り、全ての後続画像に適用できる。スペクトルエラーは、RFエラーとは別に計算されて及び適用されて(例えば、コンピュータ構成によって)、状態が変化し、ただ影響を及ぼすだけのスペクトルエラーがRFエラーとは無関係に較正される。
【0056】
例示的な復調回路は、SiddiquiらによるOpTics Express 23、5 5508-5520(2015)に記載されているように、従来のフーリエ領域測定と同様のサブサンプリングされた測定値で動作することができる。
図9に示す一例が、本開示の例示的な実施形態による直交復調を伴わずに及び直交復調を用いて得られた例示的なOS-OCT画像の組を示す。
図9に示すように、指のサブサンプリングされた画像は、直交復調900無しで提供され、画像とその複素共役の重なりが示され、画像にアーチファクトが誘発される。この問題は、本明細書で説明するように、表示901に示されている復調及びエラー訂正によって解決することができる。例えば、
図8に示される例示的な構成が用いられて、X偏光状態のデジタイザ810aに対し、デジタイザ810aの2つの位相シフトされた干渉縞(例えば、第1チャンネル-チャンネル1のI及び第2チャンネル-チャンネル2のQ)を生成でき、及び1×2スプリッタ805aの代わりに1×Nスプリッタを使用することにより、追加の位相シフト干渉信号を生成することができる。例えば、1つの例示的な構成では、偏波ベースの復調システムは、Odeg、+60deg、及び+120degの相対位相シフトで3つの位相シフトされた干渉信号を提供することができる。3つ以上の位相シフトされた干渉チャネルが例示的に利用されて、例えば直交復調精度を改善し、又は2つがDCにおける信号アーチファクトの存在が低減する。
【0057】
以降に説明され
図10に示されのが、ミラー構造から取得された信号を処理するのに使用される後処理補正係数を導出する例示的な手順であって、
図10は、本開示の例示的な実施形態による光復調器における直交位相誤差を補正する例示的な直交復調及びOS-OCT信号処理を提供する方法のフローチャートである。例えば、
図10に示されているように、手順1010において、検出された信号M
I及びM
Qが取得され、手順1020において、ハニングウィンドウで処理され、フーリエ変換され(FT)、その後、手順1030において、(例えば、コンピュータ構成を使用して)信号対雑音比を改善するために干渉縞をコヒーレントに平均化する。次に、手順1040において、フーリエ領域の信号ピークを見つける。その後、手順1050において、SiddiquiらによるOpTics Express 23、5 5508-5520(2015)に記載されているようにRF誤り訂正を実行することができ、次いで手順1060で再びSiddiquiらによるOpTics Express 23、5 5508-5520(2015)に記載されるようにスペクトルエラー訂正を行う。誤差関数を使用して、最適化ループ(黒い点線のボックス)を介して数回反復した後に、手順1070で補正係数H(Δ)及びα(k)及びβ(k)を更新及び最適化することができる。
【0058】
高速に光学的にサブサンプリングされたOCTシステムの例示的な実施形態は、
図11に示されるような多くのシステムモジュールに亘る位相同期計時システムを利用することができ、図は本開示の例示的な実施形態による例示的なOS-OCT撮像システムにおけるコントロール装置の例示的なタイミングスキームを提供するブロック図である。
図11に示すように、信号発生器1108は、強度変調器1104を駆動するためのパターン/パルス発生器1105のクロックとして使用できる。この信号発生器1108の内部クロックは、EOM1100を制御する第1の信号発生器1101、高速軸ビームスキャナ1103を制御する第2の信号発生器1102、低速軸ビームスキャナ1106を制御する第3の信号発生器1107、及び高速デジタイザ1112、1113の取得クロックを制御して干渉計フリンジデータを取得する第4の信号発生器1111を含む。パターン/パルス発生器1105は、コンピュータ装置1109によって設定可能なバイナリデータパターンを利用することができる。信号発生器1108からのトリガ出力信号が遅延発生器1110に進んで、高速デジタイザ1112、1113用のトリガ信号が生成される。上記の例示的な実施形態は単に例示的なものであり、クロックエレクトロニクス及び信号経路の複数の構成が、当業者によって理解され、本開示の範囲内で同様の効果を達成する。この例示的なタイミング構成は、短い又は長い時間間隔でAラインを横切る位相安定性の測定を高度に容易にするように構成されている。
【0059】
例示的なデジタイザ1112、1113のクロック周波数はレーザAラインレートの整数倍になるように構成することができ、そのレートは、各Aラインについてデジタル化されたサンプルの整数である。これにより、複数のAラインを直接に、即ち、測定されたフリンジ領域で又は複素AラインとしてのFFTの後に、Aラインの位相シフトを考慮する必要なく、平均化することが容易になる。例えば、この例示的なシステムでは、パターン/パルス発生器1105は、信号発生器1108によって例えば3.64437734GHz信号によって駆動することができ、パターン発生器1105は、この周波数で192ビットを生成するようにコンピュータ1109によって設定され、この192ビットシーケンスのうちの1ビットに対して「オン」のままであり、3.64437734GHz/192=18.9811319791667MHzのAラインレートを生成した。デジタイザクロックは、外部クロック1111により、例えば1.23377357865GHzに設定され、例えばAライン毎に正確に65個の測定を提供した。例えば、一連の連続的な取得を組み合わせて、改善されたSNR及びフリンジ信号の加算を伴うコヒーレントに平均化されたAラインを生成することができる。Aラインのこの例示的なコヒーレントな平均化は、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などのデジタイザボード上にあるプロセッサを使用するか又はコンピュータ構成を使用して実行することができる。
【0060】
図12は、本開示の例示的な実施形態による例示的なOS-OCTシステムにおいて使用される撮像顕微鏡を示す。
図12の撮像システムのこの例示的な実施形態では、それぞれx及びy次元に亘ってビームを走査することができる大角度ガルバノメトリックミラー1202、1203を組み込んだ走査ビームプローブが含まれる。コリメータ1200は、ビームスキャナ1202、1203(例えば、およそのビームサイズ7mm)及びスキャナ1202、1203の光路に配置されて扇状ビーム撮像ジオメトリを作成する例えば250mmの焦点距離を有する集束レンズ1201、に向けることができるコリメートされたビーム1208を生成する。例示的なシステムは、例えば人間の顔の広視野深度分解画像を、サンプル1207が典型的なプローブから遠ざかるにつれて広がる視野1204、1205、1206にて容易にすることができる。
【0061】
図13は、本開示の例示的な実施形態による例示的な1組の広視野OS-OCT画像を示す。例えば、例示的な画像1301の単一の深度平面、例示的な画像1300の深さにわたる平均強度投影、又は他の表示モードの中の単一の断面画像を調べることによって、3次元データセットを視覚化することができる。例示的な画像1300及び1301は、例示的なシステムの深度フィールド及び広域フィールドの能力が大きいことを示す。これらの例示的な画像1300、1301では、3センチメートル以上の被写界深度が得られる。この画像を取得する際、例示的なレーザは約18.9MHzのAラインレートで動作し、画像は16.5925Hzで動作する高速軸スキャナ及び0.008296Hzで動作する低速軸スキャナで測定し、250mm収束レンズを使用して、2000×2000の横方向ピクセル(9cm×9cmの領域に拡がる)を表示した。このような例示的なレーザの速度が走査速度をはるかに上回っているため、例示的な画像のSNRを改善するために、単一のフレーム、2つのフレーム間、又は体積間で隣接するAラインを平均化した。
【0062】
更なる例示的な結像顕微鏡は、例えば、3.9kHz共鳴ビームスキャナとより遅いガルバノスキャナを用いて提供もできる。250mmの合焦レンズを使用することが可能である。典型的な3.9kHz共振高速スキャナでは、高速フレームで~2428ピクセル、低速フレームで1000ピクセルを測定しながら、毎秒約8個の体積を得ることが可能である。この手順及び配置は、ビデオレート、例えば毎秒8個の体積で取得された各体積を有するサンプルの容積計測を容易にした。例示的な体積取得速度は、高速フレーム方向、低速フレーム方向のAラインの数を減らし及びスキャナの速度を増加することによって大幅に増加させることができる。この撮像は、18.9MHzのAライン速度源を用いて行った。原画像1400から水平方向にこの空間的な崩壊を除去して歪みのない画像1401を生成する処理において、
図14に示すように共鳴スキャナの正弦波特性のために正弦波補間を行うことができた。
図14に、例示的なひずみのない画像1401における位置1404における第1の体積の219番目の断面画像1403が示され、記録されたベースバンドウィンドウに表面下の特徴がどのように現れるかを示す。例えば、キャビティ内/外部キャビティフィルタのFSRを変更することで、ベースバンドウィンドウサイズが変更できる。画像1400及び1401は、深度軸を横断する例示的な平均輝度投影画像である。
【0063】
本開示によるシステムの別の例示的な実施形態では、偏光多様性容積組織撮像を使用して、組織界内のその複屈折の光学複屈折及び光学軸を測定し、これらの容積測定値をビデオレート顕微鏡で取得して、外科手術領域のビデオレート複屈折撮像ができた。そのような例示的な実施形態では、4つのデジタイザチャネル(例えば、
図8のデジタイザチャネル810a、810b)を使用して、X偏波多様検出チャネル及びY偏波多様検出チャネルのそれぞれのI/Q測定を提供した。第1のデジタイザボード810aのトリガ出力を使用して、第2のデジタイザボード810b上の取得開始をトリガすることができる。干渉PBC804の後の光路及び電気ケーブルの長さが最大限に等化されて、変調又はPSエラーを引き起こす可能性のある遅延を避けた。例えば、偏光感度(PS)測定の場合、XチャネルとYチャネルとの間の周波数依存性の位相シフトを、Yチャネル位相を深さを有するXチャネルに対して明らかに増加させることによって、アーティファクトな複屈折測定値を生成することができる。このアーチファクトは、コンピュータ装置810a、810bにおいて実行された後処理において、Yチャネル信号に対してXチャネル信号を遅延させることによってさらに除去された。
【0064】
図15は、本開示の例示的な実施形態による例示的な高速OS-OCTシステムから取得されたビデオシーケンスからの例示的な画像セットを、現在の開示によるシステムの例示的な実施形態で取得されたビデオのスナップショットを含めて示す。
図15に提供される例示的な画像は、深さにわたる平均強度投影を使用して3つの時点(1500、1501、1502)でシリコンファントム上に置かれたマウス坐骨神経を示す。この例示的な時間の間、一対の鉗子で神経を砕いた。光学的複屈折軸が既知の手順を用いて抽出され、メジアン光学軸投影が実行され、光学軸画像1503、1504、1505を生成した。光軸データ1506及び1507の断面画像がそれぞれ線1508及び1509に提示される。光軸データは、光軸の角度が画像1503、1504、1505、1506、1507の色にマッピングされるところに表示される。この例示的なデータセットでは、記録は約9秒間続き54個のフル体積を含んだ。
【0065】
この例では、高速スキャナは3.945kHzで動作し、順方向走査中の入力偏光1と逆方向走査中の入力偏光2との間で変調が行われた(例えば、EOM変調速度は3.945kHzであった)。低速軸スキャナは6.514083Hzの速度を有し、ランプ波形で駆動され、従って、体積内で600回の横方向前方(高速軸)スキャンと600回後退(高速軸)スキャンを提供した。1.2cm×1cmの横電界を測定した。典型的なサブサンプリングされたOCTシステムの深さ範囲は約5センチメートルであった。そのような例示的なデータは、200GHzの出力波数間隔で取得され、組織内の約500μmのベースバンド撮像ウィンドウ深さを生じさせた。
【0066】
例示的な実施形態では、偏光のストークス表現の3つの光軸パラメータを赤色、緑色及び青色スケールにマッピングしこれらのカラー体積画像を深度に亘って中央投影することによって偏光データが表示されて、組織光学複屈折1503、1504、1505、1506、1507の2次元マップが生成される。
【0067】
或いは、
図16に示すように、本開示によるシステム及び方法の例示的な実施形態を利用して、平均構造(強度)投影1600、又は光軸、位相差、及び/又は偏光解消情報による重み付き投影1601を表示できる。この例示的な画像は、周囲の筋肉1605a、b、cのフィールドで鉗子1604によって操作されている外科的に露出されたラット坐骨神経1603を示す。例示的な複屈折投影画像1601は、環状カラーマップ1602上にマッピングされた光軸角度を示し、色/色相は、画像形成ビーム伝搬方向1606に直交する直線面内の光軸角度を示す。ここで、色相/色の値は、深さ方向の強度値と位相差値によって重み付けされる。この単一の顔面投影は、
図15に示すマウス坐骨神経画像について説明したのと同様の取得パラメータを用いたビデオ取得内の単一のキャプチャである。低値の低複屈折表示(例えば、鉗子1607など)及び高い複屈折のものを高い値の色で表示することができる。1608のような埋め込まれた神経/組織の特徴は、このような3Dから2Dの投影で視覚化することができる。3次元データを表示し、そのような例示的な3次元データを2次元画像に変換/転送するための多数の方法があることを理解されたい。
【0068】
<追加の光源の実施形態>
図6に示され且つ本明細書の上で説明された例示的なレーザ源は、本開示の1つの例示的な実施形態を対象とする。更なる例示的な実施形態では、レーザ源は、とりわけ、光ファイバ増幅器、パラメトリック増幅器、非線形増幅器、及び/又はラマン増幅器に基づく、光利得及び光利得を含むことができる。
【0069】
図17は、レーザ出力の時間的ギャップを埋めるために隣接するAラインからのレーザ出力パルスをインターリーブする装置のブロック図を示し、本開示の例示的な実施形態による様々な構成要素からの例示的な出力を示す。レーザ光源を含むこの例示的な実施形態では、強度変調器への信号をキャビティ内の分散要素による伸張後のパルスの時間間隔よりも小さくなるように制御することによって、各波長パルス1717の時間的持続時間を構成することができる。これが実行されて、増幅器又は他のレーザキャビティ要素における異なる波長パルスの重なりを制限することができ、パルス間の時間1718を生成することによってレーザデューティサイクルを低下させることもできる。これらのオフ時間のために、レーザのパワーは、短パルス1715に集中して高い瞬時パワーを生成でき、そのパワーは、非線形効果を生成するか又はブースタ増幅器を飽和させることによる不利になり得るより高い。1つの例示的な実施形態では、このような例示的な低デューティサイクルパルス列は、カプラ1710、第1アーム1718、遅延ファイバを含む遅延器1711、及び偏波コントローラ1712、を含むマルチパス光回路を通過することができ、例えばカプラ1713を用いて組み換えることができる。遅延1711は、例えばパルス間の時間間隔の半分にAライン繰返レートを加えたものにほぼ等しくなるように構成することができる。この例示的な構成は、パルス1716を時間的にオーバーラップさせることなく、隣接するAラインを一緒にインターリーブすることができる。
【0070】
これに代えて又は加えて、反復分散素子を使用して、パルスの時間的分離に影響を与えることなく波長パルスのそれぞれを時間的に分散させることができる。例えば、波長選択フィルタのそれに一致するFSRを有する、又はレーザの波長選択フィルタの整数倍のGires―TourNoisエタロンをレーザ出力で利用して、パルス伸長に導く各パルスの限定された帯域幅内で大きな分散を生成する。このフィルタの例示的な群遅延応答は、パルス-パルス間隔の有意な変更を引き起こすことなく各パルスが時間的に拡げられる(又はそのような例示的な態様で構成されている場合に圧縮される)ように、周期的1715であり得る。
図6に示す典型的なレーザは、
図17に示す増幅器1700、1703、1706、1709、分散要素1705、1702、1707、スペクトルフィルタ1704、1708及び強度変調器1701を含むことができる。
【0071】
本開示の別の例示的な実施形態では、波長選択フィルタは、エタロン内に分散媒質を使用せず、広い帯域幅に亘って一定の自由スペクトル範囲を維持するという利点を有するエアキャビティファブリ-ペローエタロンから構成することができる。代替の波長フィルタ構成は、とりわけ、ファイバーベースのファブリ-ペローエタロン、事実上撮像された位相アレイグレーティング、ファイバブラッググレーティング又は他の導波路ブラッググレーティング、アレイ導波路回折グレーティング、サイクリックアレイ導波路回折グレーティング、又は光インターリーバ及びデインターリーバを含むことができる。
【0072】
さらに別の例示的な実施形態によれば、レーザキャビティ内の分散要素(
図6では構成要素612、615として示す)は、ファイバブラッググレーティング(FBG)アレイ又は長チャープ型ファイバブラッググレーティングに基づくことができる。例えば、分散は、各波長の反射の異なる空間位置によって生成される。
図18は、本開示の例示的な実施形態による、ファイバブラッググレーティングアレイの例示的な図、及びその構成要素の1つから提供される出力の例示的なグラフを示す。
図18に示す例示的なFBGアレイ構成では、一連の個々のFBG1800a~1800hを、距離Δx1806だけ離れたファイバに沿って配置することができ、その結果、各連続グレーティングからの反射パルスは(c/(2NΔx))
-1だけ時間的に離れ、ここで、cは光の速度であり、Nはファイバの屈折率である。例えば、個々のFBG1800a-hは、FPエタロン又は類似の周期的フィルタを必要とせず、FBG反射波長がレーザ波長を規定するように、波長選択フィルタとして機能することができる。これに代えて又は加えて、FBG反射率のスペクトル位置は、キャビティ内FPエタロンのような波長選択フィルタによって通過される波長に整列させることができる。
【0073】
FBGの例示的な反射帯域幅は、レーザ線幅がエタロン線幅によって決定されるように広くすることができる。可変光減衰器1805がアレイに含まれて、例えば、反射パルスの数を制限して発振波長の数を減らすことができる。一方の側1801aからの入力光は反射され、それにより、各波長又はそれに一致する光によって遭遇する第1のFBGに整列するFBGの位置に基づいて、異なる群遅延を提供する出力光1801bを生成する。例示的なFBGアレイ構成は両面から使用でき、他の端部1802cから放射された光が同じグレーティングから反射して1802dに戻り、FBGを逆の順序で見て、入力光1802aによる反射光1801bで達成されるのと反対の分散を有する。これに代えて又は加えて、第2のFBGアレイを使用して、このアレイ内のグレーティングの順序を逆にして反対の分散を生成することができる。FBG反射率1804対波長1803は、
図18のグラフに示すように、その線幅、反射率、位相応答及び中心波長を構成するように、グレーティング書込みプロセスによって調整することができる。
【0074】
更なる例示的な実施形態では、ファイバ長に沿って連続的な波長反射率を提供するチャープ型FBGを使用することができる。例えば、キャビティ内の波長選択フィルタがレーザ発振波長を規定し、チャープ型FBGが正及び負の分散を生成することができる。例示的なFBGアレイと同様に同じチャープ型FBGを使用して、反対側から放射することによって正及び負の分散を生成することができる。チャープ型FBGの反射率は、特定のレーザ出力プロファイルを誘導し、及び/又はキャビティ内の波長依存損失又は、利得を補償するように設計することができる。例示的なレーザは、キャビティ内の波長選択フィルタ無く構成でき、例えば、高速の従来のFD-OCTのレーザ源を提供する連続的な波長掃引出力を生成する。
【0075】
FBGアレイ内の例示的なFBGの間隔は、例えば、ファイバ内で約5cm(Δx=5cm)であり、それによって、隣接するFBGに対応する波長の光の反射の間に0.5nsの時間的変位が生じる。例えば、FBGを近づけてこの時間間隔を短くしさらに長くすることができる。数十メートルから数百メートルのFBGアレイを提供することができる。
【0076】
FBGアレイ又は連続チャープ型FBG分散素子を通る光の透過を減少させるか又は最小限に抑えるために、グレーティングの反射率を100%に近づけることで透過率を著しく制限することができる。これを実施することで、例えば、強度変調器をバイパスするレーザキャビティ内のレーザ光路を防止することができる。
【0077】
図19は、本開示の例示的な実施形態によるブラッググレーティングを利用する例示的なレーザ源の図のセットを示す。特に
図19に示されているのは、単一のFBGアレイ又は連続チャープ型FBGを含むレーザの例示的な実施形態及び一対のFBGアレイ又は連続チャープ型FBGを提供する例示的な実施形態である。
図19に、例えば、単一のFBGアレイ/連続チャープ型FBG構成1900内に、強度変調器1902、サーキュレータ1906、1907、任意の波長選択フィルタ1903、1905、光増幅器1904、及び出力カプラ1910が示されている。例えば、光又は他の電磁放射がポート1911上に出力される。波長選択フィルタは、例えば、ファブリ-ペローエタロン又は他の周期的なスペクトルフィルタであってもよいし含まれていてもよい。正の分散は、FBGアレイ及び/又は連続チャープ型FBG1908に左から入射する光によって生成され、補償負の分散は、FBGアレイ及び/又は連続チャープ型FBG1908に右からに入射する光によって生成される。これに代えて又は加えて、例示的なFBGデバイス/構成1900は、左側から入射する光に対して負の分散を生成し、右側から入射する光に対して正の分散を生成するように構成することができる。例示的な単一のFBG1909がFBGアレイ内に設けられ、左側と右側からの光反射経路を提供する。これは、
図18に示すように、ファイバ1908内に位置することができる多くのFBGのうちの1つであることを理解されたい。
【0078】
図19に示す例示的な構成1901の本開示の別の例示的な実施形態では、例示的なレーザは、同じ強度変調器1950、サーキュレータ1951、1952、波長選択フィルタ(オプション)1953、1955、光増幅器1954、及びファイバー1957上に出ている光又は他の電磁放射を有する出力カプラー1956を含む。例えば、グレーティング1958、1959を使用することができ、グレーティング1958からグレーティング1959への透過経路がない可能性がある。グレーティング1958は、正の分散を生成するように構成又は構成することができ、グレーティング1959は、例えば正の分散グレーティング1958に大きさが一致する負分散を生成するように構成又は構造化することができるし、その逆も同様である。駆動信号1912、1960を使用して、強度変調器1902、1950をそれぞれ作動させることができる。これらの駆動信号は、パルス発生器又は演算装置から生成することができる。そのような例示的な実施形態及び本開示によるレーザシステムのさらに説明される例示的な実施形態は、より多く又はより少ない波長選択フィルタ及び利得媒質を含み得、例示的な構成要素は、そのような例示的なキャビティ内の異なる構成又は方法で構成される。
【0079】
図20に示すレーザシステムの例示的な実施形態では、例示的なレーザは、連続チャープ型FBG2008、駆動信号2010に駆動される強度変調器2000、サーキュレータ2001、2007、波長選択フィルタ(光学)2002、2004、光増幅器2003、及び出力カプラ2005を備えている。光線又は他の電磁放射をファイバ2006上に出力することができる。分散補償要素/構成2009を提供して、例示的なFBGシステム2008から生成された不一致分散を補正することができる。
【0080】
更なる例示的な実施形態では、FBGアレイ又は連続チャープ型FBGが偏光維持ファイバから供給されて、すべての波長からの反射光又は他の電磁放射がほぼ同じ偏光状態になることを確実にする。例示的なFBGアレイ又は連続チャープ型FBGが低減されたクラッディングモードファイバにさらに設けられて、FBG反射率のサイドモードを除去することができる。
【0081】
別の例示的な構成では、FBGアレイ又は連続チャープ型FBGは、偏光維持(PM)ファイバに基づき、一方の側から入る光又は他の電磁放射を高速軸に沿って放射することができ、他方の側から放射された光を低速軸に沿って放射することができる。FBGアレイを使用するこの例示的な構成では、高速及び低速軸における各グレーティングの反射率のシフトは、レーザの波長間隔に一致するように構成される。このような例示的な実施形態を使用して、例えば、グレーティング2011の片側又は両側に偏光子を配置することによって、グレーティングを通過する光透過によるレージングを防止することが可能である。例えば、偏光子2012a、2012bは、偏光コントローラ2013a、2013bとともに使用されてよい。偏光子2012aを介して左から放射されたグレーティング2014を透過する光又は他の電磁放射は、偏光子2012bによって遮断され得る。FBGの反射率は、特定のレーザ出力プロファイルを誘発するように、又はキャビティ内の波長依存損失又は利得を補償するように構成されてよい。
【0082】
さらに別の例示的な実施形態では、WSF素子をキャビティから省略することができ、FBGアレイはレーザ波長を画定することができ、各レーザ波長の線幅は各FBGの反射率の帯域幅に依存する。これに代えて又はこれに加えて、連続チャープ型FBGアレイが、波長選択素子を追加することなく連続的に掃引された波長源を生成する分散素子として使用されてよい。
【0083】
別の例示的な実施形態では、FBGアレイを使用し及び構成して、意図しない経路での光の循環を防止するように使用されるアレイを通る透過を制限してよい。例えば、
図21は、本開示の例示的な実施形態によるレーザ源に使用されるファイバブラッググレーティングアレイにおける、例示的なグレーティング設計配置の例示的な図を示す。
図21に示すように、個々のFBG2106a-2106jを反射波長2100の関数として位置軸2102に沿って配置し、各グレーティング反射プロファイルが2つのレーザ波長λ1-λ10を占めることができる。例えば、回折グレーティング2106bはλ2とλ1の光を反射する。しかし、左からのλ1の光は、先行するグレーティング2106aによって大きく反射される。従って、回折グレーティング2106bは、λ2の光の主反射点を提供することができ、回折グレーティング2106aを透過するλ1の光の透過を減少させる働きをする。右側から、2106bはλ1での光の主反射を提供し、2106aはλ1での光の透過を減少させる。左右からの光は、主に異なるグレーティングから反射されるので、グレーティング位置は一定の間隔Δx2104だけ離間することができ、その結果、各波長が経験するキャビティ群の総遅延がほぼ同じになる。
【0084】
別の例示的な実施形態では、分散を生成するために使用されるFBGアレイは、
図21のパネル2190に示されるように、各波長2101及び位置2103に2つ以上のグレーティングを含むことができる。例えば、第1のグレーティング2166aは、左からλ1の光を反射し、第2のグレーティング2166bは、2166aを透過した小さな光を反射することによって透過を抑制する。回折グレーティング対の2166a、2166b、及び2166c、2166d、及び他との間隔は、例えば、Δx(2105)と比較して、グレーティング2166a、2166cの間隔の半分、例えばΔx/2(2170)とすることができる。例えば、Δxは5cmとすることができる。これらの例では、各グレーティングが90%の反射率を有する場合、約10%の光が透過される。従って、第2のグレーティング2166bは、透過率をさらに約10%減少させ、約1%の透過率をもたらす。
【0085】
図22は、本開示の例示的な実施形態による能動偏光制御を利用する例示的なレーザ源の図を示す。この例示的な実施形態では、例示的な構成が設けられて、FBG構成における各波長における偏光回転の影響を最小限にする。
図22に示すように、レーザキャビティは、強度変調器2230、サーキュレータ2231、2232、FBG分散要素2233、波長選択フィルタ(オプション)2235、2236、及び能動偏光変調器2210a、2210bを組み込んだ光増幅器2234、を備える。これらの変調器2210a、2210bを使用して、各波長パルスの偏光状態を制御信号2203、2202をそれぞれ用いて所定の状態に整列させることができる。カプラ2237からのレーザ出力が、タップ結合器2204を含むことができる演算/制御装置2200に導かれて、レーザ出力電力が検出器2205及び更なる光出力2206に導かれ、例えば、出力電力を最大にすることでそれぞれのパルスに対して偏光駆動信号を調整することができる。この例示的な最適化がパルスごとのベースで実行されて、偏光変調器2210a、2210bに通信することができる例示的な補正波形を提供する。例えば、そのような例示的な計算装置2200は、強度変調器2230のための駆動信号2201を生成するのに使用されるのと同じ構成であり得る。
【0086】
図23は、本開示の例示的な実施形態による特定の経路における光の循環を制限するための周波数又は位相シフタを組み込んださらに別の例示的なレーザ源の図を示す。
図23に示すように、レーザキャビティが、強度変調器2300(計算装置又はパルス発生器からの信号2301によって駆動される)、サーキュレータ2302a、2302b、波長選択フィルタ2304a、2304b、光増幅器2305、出力結合器2307、及び例えばFBGアレイ又は連続チャープ型FBGなどの双方向分散要素2303、を含み、さらに2302bから双方向分散素子2303を通ってサーキュレータ2302a、光増幅器2305へ、そしてサーキュレータ2302bへ戻る(変調器2300をバイパスする)通路における光又は放射伝搬を抑制するのに用いられる光周波数シフタ2306、2307も含んでよい。第1の周波数シフタ2306は、周波数シフト+Fを誘起することができ、第2の周波数シフタは、-Fの周波数シフトを誘起することができる。
【0087】
第1及び第2の周波数シフタ2306、2307を通過する光/放射は、従って、正味の周波数シフトがない可能性が高い。しかし、強度変調器を見ることなく循環する光/放射は、往復毎に+Fだけ連続的にシフトアップされる。+Fは例えば1GHzとすることができ、波長選択フィルタ2304a、bの線幅は、例えば1GHzとすることができる。これは、光/放射を波長選択フィルタの通過帯域から退かせ、この経路における光循環を抑制することができる。FBGアレイの例示的なケースでは、双方向分散素子2303の線幅は、周波数シフタ2306によって1度+Fだけアップシフトされた光を反射するのに十分な広帯域であるように構成することができる。周波数シフタ2306、2307は、例えば音響光学周波数シフタ又は電気光学変調器を使用して構成することができ、さらに位相変調器であるか又は含んでよい。位相変調器を使用するように構成された別の例示的な実施形態では、第2の位相変調器2307は、第1の位相変調器2306によって誘起される位相変調とは反対の位相変調を誘起することができる。この例示的な方法では、第1の位相変調器は、光をスペクトル的に広げることができ、第2の位相変調器は、この広がりを補償し光を波長選択フィルタ通過帯域に通過させる。レーザ出力2308は、出力カプラ2309によって提供される。
【0088】
図34に示す同様の例示的な実施形態では、別のサーキュレータ3402bの経路に配置されていないサーキュレータ3402aの経路に、周波数シフタを配置することができる。周波数シフタ3409は、それを通過するたびに+Fのシフトを誘起することができる。光が好ましいキャビティ内を通過するとき(強度変調器3400を介して)、周波数シフタ3409を二度通過すると+2Fのシフトを誘起し、これが波長選択フィルタ3404a、bの通過帯域に並ぶ。双方向分散素子は、波長選択フィルタ3404a、3404bプラス+Fの通過帯域に並んだ反射を有する。第2の周波数シフタ3410は、-2Fのシフトを含み、従って、強度変調器3400に向けられた光/放射は、正味の周波数シフトをゼロにすることができる。しかし、サーキュレータ3402bから双方向分散素子3403を介してサーキュレータ3402a、光増幅器3405に至りサーキュレータ3402bに戻る経路は、この経路の往復毎に+Fだけシフトでき、波長選択フィルタ3404a、2404b帯域から退かす。
図34に示すように、この例示的なシステムは、光増幅器3405、光出力3408を提供する出力カプラ3407を含み得、変調器3400を駆動信号3401によって駆動することができる。
【0089】
図35は、偏光子を含み、本開示の例示的な実施形態による特定のサブキャビティにおける光循環を抑制するように偏光コントローラによって構成された例示的なOS-OCTレーザの図を示す。例えば、そのような例示的なシステムは、意図しない経路における光の循環を制限するように構成することができ、コンポーネント3509は、3502bの経路に配置されていないサーキュレータ3502aの経路に配置される(
図35)。強度変調器3500を通って進む好ましいキャビティは、光/放射線が意図しない経路(強度変調器3500をバイパスする)を通って単一経路を通って移動する間に、この構成要素を二度通過する。例えば、
図35に示す例示的なレーザキャビティは、強度変調器3500(コンピュータ構成又はパルス発生器からの信号3501によって駆動される)、サーキュレータ3502a、3502b、波長選択フィルタ3504a、3504b、光増幅器3505、出力カプラ3507、及び、サーキュレータ3502aのダブルパス経路に配置された非絶縁利得媒質3509も含んでよいFBGアレイ又は連続チャープ型FBGのような双方向分散要素3503、を含む。キャビティ経路3500内の強度変調器3500を通って進むキャビティの利得は、サーキュレータ3502bから双方向分散素子3503を通ってサーキュレータ3502a、光増幅器3505へ、そしてサーキュレータに戻る経路の利得を超えることができ、利得媒質3509を例えば2回ではなく1回通過する。偏光コントローラ3510a~3510dは、キャビティ内の様々な位置に配置され、キャビティ内の構成要素を通る透過又は利得を最大化/最小化することができる。
【0090】
別の例示的な実施形態では、例示的なシステムは、意図しない経路における光/放射循環を制限するために提供され得、従って、構成要素3509は偏光子でもよい。この経路を進む光/放射線は、偏光コントローラ3510bによってX偏光状態に設定することができ、偏光子3509は、この偏光状態を通過するように設定することができる。双方向分散素子3503から反射する光/放射は、偏光コントローラを使用してX偏光状態に戻り、偏光子3509を通過するように構成することができる。特に、双方向分散素子3503を透過する光/放射は、偏光コントローラを用いて(偏光コントローラ3510dによって設定されるような)直交Y偏光状態を有するように構成することができ、偏光子3509によって減衰する。この偏光子3509は、構成要素3502a、3505、3502b、及び3503を接続する経路のどこにでも配置することができる。例えば、光増幅器3505は、その偏光依存利得のために、偏光子として機能することができる。
【0091】
更なる例示的な実施形態では、光インターリーバ/デインターリーバを使用して追加の分散が生成される。特に、
図24は、本開示の例示的な実施形態による、波長チャネル(代表的な電力グラフを有する)に亘って異なる群遅延を生成する光インタリーブ及びデインターリーバを組み込む例示的なレーザ源の図である。特に、
図24に示すように、例示的なレーザキャビティは、駆動信号2401によって駆動される強度変調器2400、サーキュレータ2402a、2402b、分散要素2404、波長選択フィルタ2417a、2417b、光増幅器2408、出力ファイバ2409とを含んで構成される。レーザはさらに、サーキュレータ2403a、2403b及び光インターリーブ2405a、2405bを含む。インタリーブ2403a、2405bは、iの偶数及び奇数チャネル入力をポートa(奇数)及びb(偶数)に分離することができる。例えば、フィルタ2417a、2417bが一連の波長(λ1、λ2、λ3、...)を生成する場合、奇数波長セット(λ1、λ3、λ5、...)は、ポートaに送信され、偶数波長セット(λ2、λ4、λ5、...)はポートbに送信される。この例示的な方法では、ポート2407aに対するファイバミラー経路2406aの長さの差を調整することにより、偶数波長のパルスを奇数波長のパルスから時間的に分離することができる。この偶数波長と奇数波長の時間的なずれは、出力ポート2406b、2407bの長さの差を逆転させることによりインタリーバ2405bによって補償することができる。
【0092】
この例示的な実施形態では、要素2404によって使用される分散は、それ自体で偶数波長又は奇数波長を分離するのに十分な分散に低減され、インターリーブ2405a、2405bが使用されて、偶数/奇数波長セットを変位させる。中間層2405a、bの入力パワーは、例えば2410に示され、ポートaの出力パワーは2411に示され、ポートbの出力パワーは2412に示される。光インターリーブされたチャネル間隔は、波長選択フィルタ2417a、1417bによって設定されるレーザの間隔に一致するように設計されてよい。このような構成例によれば、レーザ出力は波長が単調に進まず、最初に奇数波長に進み、次に偶数波長、例えば10波長レーザに対して[λ1、λ3、λ5、λ7、λ9、λ2、λ4、λ6、λ8、λ10]である。このような例示的なデジタイザ及びコンピュータ装置2501を使用する例示的なOS-OCT撮像システムは、
図25に示すように、フーリエ変換2404などの処理に先立って、これらの信号2502を時間的に取得し、メモリ2503に再構成することができる。
【0093】
更なる例示的な実施形態では、例えば、キャビティ内分散要素の分散プロファイルを制御することによって、時間的に実質的に均一に離間した出力パルス列を生成するようにソース分散特性を構成することができる。
【0094】
図26は、本開示の例示的な実施形態による、周波数シフト(及び波長の例示)を使用して、入力セットの周波数から追加の光学周波数を生成する例示的なシステムの図を示す。この例示的な実施形態では、第1の波長セット2610(例えば、[λ1、λ2、λ3、λ4、...])でのレーザの出力パルス列2600は、光路2603a及び2603bに分割することができ、1つの経路が光周波数シフタ2602を通過する。これらの経路からの光/放射は、例えば、ファイバ長を用いて遅延させることもでき、2つの経路は、パルスが重ならないように再結合される。組み合わせられた光/放射線2604は、例えば、セット[λ1、λ1+Δλ、λ2、λ2+Δλ、λ3、λ3+Δλ、λ4、λ4+Δλ、...]を含む新しい波長セット2611を含むことができる。この例示的な構成を使用して、光源によって提供される波長の数を拡張することができる。光周波数シフタは、例えば、変調器におけるパルス到着に整合する周期的な線形位相ランプで駆動することができる音響光学周波数シフタ及び/又は位相変調器でもよい。駆動信号2620は、周波数シフタ2602を制御し、例えば、例示的なレーザ及び撮像システムをさらに制御することができるコンピュータ構成に接続されてよい。
【0095】
更なる例示的な実施形態では、例示的なレーザ源は、2つの偏光状態(SOP)の間で変調する光源偏光を含むように構成することができる。例えば、波長ステップレーザの出力は2つの経路に分割され、偏光は1つの経路で回転され、2つのビームは再結合されて、2つの偏光状態源を生成する。
【0096】
図27は、本開示の例示的な実施形態による例示的な偏光変調された光源出力を示す一組のグラフを示す。
図27に示すように、一方の経路の光/放射線は、重複を避けるために、第2の経路の光/放射線に対して遅延され得て、そのような遅延は、例えば、入力パルス間の間隔の半分にし、パルス2700ごとにSOPを回す出力を生成する。別の例示的な構成では、SOP変調は、隣接するAライン2702で実行することができる。別の例示的な構成では、SOP変調は、任意の数の隣接するAラインの間、例えばB-スキャンフレーム又はC-スキャン全体におけるAラインの数の間で実行することができる。さらに別の例示的な構成では、レーザ出力偏光は、例えば、電気光学変調器、導波路変調器及び/又は音響光学周波数シフタ装置を用いて能動的に変調され得る。
【0097】
図28は、本開示の例示的な実施形態による一連の連続チャープ型ファイバブラッググレーティングを組み合わせることによって提供される分散要素の例示的な図を示す。
図28に示すように、例示的なレーザ源は、一連のチャープ型FBG2880を連結することによって構成された分散要素を使用することができる。例えば、第1のチャープ型FBG2800aをスプライス構成2801aから第2のチャープ型FBG2800bにスプライスすることができ、チャープ型FBG間にグレーティングフリーファイバを含めることができる。第3のチャープ型FBG2800cは、スプライスされた構成2802bから第2のグレーティング2800bにスプライスすることができる。各グレーティング2800a~2800cは、限られた帯域幅を反射するように構成することができる。例えば、第1のグレーティング2800aは反射率プロファイル2805aを有し、第2のグレーティング2800bは反射率プロファイル2805bを有し、第3のグレーティング2800cは反射率プロファイル2805cを有することができる。グレーティング2800a~2800cの例示的な反射率プロファイルは重なり合うことができる。グレーティング2800a~2800cによってプロファイルされた群遅延は、それぞれ遅延プロファイル2806a~2806cによって与えられる。
【0098】
図32は、本開示の例示的な実施形態による、特定の経路(及びその出力を提供する例示的なグラフ)における光の循環を抑制するように構成されたキャビティ内の変調を提供する例示的なレーザ源を示し、例示のレーザが、変調器を使用することにより光が不要な経路に循環することを回避するように構成することができる。具体的には、例示的なレーザは、変調器3230、サーキュレータ3231、3232、反射分散構成3233、追加の変調可能な損失又は利得要素3251、波長選択フィルタ3235、3236の光学セット、光増幅器3234、及び光出力3238を生成する出力結合器3237、を含むように構成される。例えば、例示的なレーザは、次の順序で成分を通過する光によって画定されたキャビティ経路A内に優先的に照射するように構成することができ、順序は、3230-3231-3233-3231―3250―3235―3234―3236―3237―3232―3233―3230である。さらに、次の順序で成分を通過する光によって画定されたキャビティ経路B内にレーザ光を照射しないように構成され、順序は、3234―3236―3237―3232―3233―3231―3250―3235―3234である。
【0099】
図32に示す例示的なシステムは、例えば、変調器3250を用いてこの経路における損失を変調することによって又は駆動信号3240を使用して光増幅器3234の利得を変調することによって、キャビティ経路Bにおけるより低い利得を提供するように構成することができる。この損失/利得の変調は、タイミング周波数(T1+T2)を有するグラフ3260で周期的であり得る。経路Bを通る光の循環は、(N+0.5)
*(T1+T2)(Nは整数)に構成することができる。グラフ3260に示されるように、経路Bを循環する光/放射は、低損失(又は高利得)3262a、3262bを伴う時間に連続して遭遇し、これに高損失(又は低利得)3261a、3261bを伴う時間が続く。これにより、複数回の循環における経路の全体的な損失が増加し、光の蓄積が減少する。経路Aの循環時間は、例えば、変調器3230にファイバを追加することによって、経路Bの循環時間とは別に設定することができる。この例示的なタイミングは、N
*(T1+T2)(Nは整数)となるように構成することができる。例えば、経路Bを循環する光/放射は、レージングを生成する低損失(又は高利得)の一貫した状態を提供するか又は抑制レージングを用いて高損失(又は低利得)状態を経験することができる。モジュレータへの駆動信号3241は、50%又は50%未満のレーザデューティサイクルを提供し、低損失(又は高利得)サイクルのタイミングに整合するように構成することができる。この例示的な方法では、例示的なレーザは、グラフ3270に示すように、制限された光/放射線出力(3272a、3272b)の周期で分離されたレーザ出力(3271a、3271b)の周期で光/放射3238を出力するように構成することができる。
【0100】
この例示的な構成において、経路Bからの光/放射が抑制される。時間T2は、例えば、T1に等しいか、又はT1よりも小さい。3260における変調パターンは、例えば、正弦変調のような平滑化された変調であることが理解され得る。分散素子3233は、キャビティ経路Aが時間ウィンドウ3262a、3262bの縁などの最低総合利得を有する時間中に利得ピークで波長を生成するように構成され、時間ウィンドウ3262a、3262bの中央領域のように、利得が最大である時間中に利得ピークのエッジで波長を生成する。損失及び利得の変調は、例えば、半導体光増幅器3234で使用される電流3240を変調することによって、及び/又は信号3251によって制御される追加の変調器又は利得要素3250の挿入によって、実行することができる。例えば、制御信号3240及び3251は、駆動信号3241に同期させることができる。出力光3238のデューティサイクルは、光を2つの経路に分割し、一方の経路をもう一方の経路に対してほぼAラインの長さだけ遅延させて再結合させることによって、増加させ得る。この第2の経において、光/放射は、例えば、
図27に示すように、偏光を回転させて異なる偏光を有する隣接するAラインを生成することができる。
【0101】
図36は、本開示の例示的な実施形態による、パルス広帯域レーザ源を分散することによって提供される例示的なOS-OCTソースの図である。例示的な光源は、レーザキャビティに加えて、キャビティの無い構成を有することができる。この例示的な実施形態では、広帯域光源3600からの光/放射は、強度変調器3601(例えば、計算装置又はパルス発生器からの信号3605によって駆動される)によって時間的にパルス化される。光/放射は、このような光/放射をFBGアレイ又は連続チャープ型FBGのような分散要素3603に向けるサーキュレータ3602に入る。分散された光/放射は、分散要素3603から戻り、波長選択フィルタ3604を通って進む(例えば、この経路のフィルタの数はゼロから複数まで)。光/放射は、光増幅器3606a、3606bによっていくつかの段階で増幅することができる。例示的なレーザの出力は、波長選択コムフィルタ3604が使用される場合又はFBGアレイが分散要素3603として使用される場合、波長ステップ化され得る。波長選択フィルタ3604なしで連続チャープ型FBG3603が使用される場合、レーザの出力は波長掃引される。これらの例示的な構成要素は、同じ出力を達成するために異なる順序で配置することができる。
【0102】
<追加の干渉計の実施形態>
図29は、本開示の例示的な実施形態による、位相変調を使用して直交復調を実行する例示的な撮像干渉計の図を示す。この例示的な実施形態では、例示的なOS-OCTシステムは、基準アーム又はサンプルアーム内の光を位相変調することによってフリンジの複素復調を実行するように構成することができる。
図29に示すように、レーザ源2900は、光カプラ2902によって生成されたサンプルアーム2903及び基準アーム2904を含む干渉計2901に光/放射を伝送することができる。コンピュータ構成によってレーザ2900と同期して生成された信号2951によって駆動される位相変調器2950を、基準アーム2904の光/放射が通過する。この位相変調器2950は、ビームの位相を変調するための電気光学変調器、音響光学周波数シフタ、及び/又は他の構成を使用して構成することができる。サンプルアーム2903及び基準アーム2904からの光/放射は、干渉カプラ2930で組み合わせることができ、出力信号は、デジタイザ及びコンピュータ装置2931及び2932によって検出することができる。基準アーム位相シフトは、干渉縞の同相(I)成分及び直交(Q)成分の検出を容易にし、複素共役曖昧性除去を可能にするように構成することができる。基準は、光ファイバ経路2918を介して基準ミラー2906からの光を導き受光するサーキュレータ2905を含むことができる。サンプルアーム2903は、光偏光を制御する電気光学変調器2910と、偏光子2909とを含むことができる。サーキュレータ2911は、光カプラ2912を介してサンプル較正ミラー2913及びサンプル2914に光/放射線を導き、光ファイバ2917に沿ってこれらの経路からの反射光/放射を受信することができる。光/放射の偏光状態を制御するために、偏光コントローラ2907、2915、2908を設けることができる。
【0103】
変調器2950によって実行され得る位相シフトは、
図30のグラフ3000に示されるように、例示的な光源から隣接する光パルスを位相シフトするように構成されてもよく、例えば、位相1を波数k1の第1パルスに、位相2を波数k1の第2のパルスに印加し、続くパルスについてこれを繰り返す。これに代えて又はそれに加えて、位相状態をAライン間で変調することができる(3010)。或いは、位相変調器はパルス内で動作して、パルスの前で1つの位相シフトを生成し、後半(3020)で第2の位相シフトを生成することができる。名目上0度及び90度の位相状態を提供する2状態位相シフトデバイスが記載されているが、位相変調器によって複数の位相状態が生成され、例えば3状態構成を使用して0deg、+60deg、及び+120degを供給する。これに代えて又は加えて、複素共役除去のための直交又は位相シフトされた信号は、音響光学周波数シフタ又はN×N干渉カプラ(例えば、Nは2に等しくない)に基づく確立された技術を用いて生成することができる。
【0104】
図33は、本開示の別の例示的な実施形態による、複数の波長を含むコム光源及び波長デマルチプレクサを使って、検出に先立って各波長信号を空間的に分離する例示的なOS-OCTシステムの図である。
図33に示すように、一連の波長λ1~λNで連続的又はほぼ連続的な光/放射出力を提供することができるくし形光源3300を使用することができる。そのような例示的な光源3300は、光/放射線を基準アーム3370aとサンプルアーム3370bとに分離するスプリッタカプラ3301を含む干渉計に入力する。基準アーム3370bは、カプラ3303を使用して、ミラー3306に結合することができるファイバ3307に光を向けることができる。反射された光/放射は、カプラ3303に戻り、位相変調器又は音響光学周波数シフタ3304に送信することができる。サンプルアーム光/放射線は、光/放射線をサンプルに送るファイバー3308に光/放射線をさらに導くカプラー3302に向けることができ、反射した光/放射線が干渉カプラー3305に戻る。干渉縞が出力ポート3309a及び3309bに現れる。波長λ1の干渉縞は、例えばグレーティング又はアレイ導波路回折グレーティング(AWG)であってもよく、又はこれを含むことができるデマルチプレクサ3310a及び3310bを用いて分離されてもよい。λ1の光信号は、出力3311aに導くことができる。デマルチプレクサ3310bに対する同様の出力は、出力3311bに向けられ、信号3311a、3311bは、バランスノイズ受光器に入力されて、強度雑音減算を実行することができる。
【0105】
次に、検出された信号3311dは、コンピュータ構成3340として詳細に示されているコンピュータ構成3311eに送信されるか供給される。例えば、信号3341は、コンピュータ構成3340に設けられたアナログ/デジタル変換器3342によってデジタル化され、そのような信号情報3343は、例えば復調器3344を使用してI3345とQ3346の成分に分離される。そのような例示的な復調器3344は、デバイス3304が例えば音響光学周波数シフタのような周波数シフタである場合に、既知の技術を用いる周波数混合に基づくI/Q復調器であってもよい。信号3345、3346は、λ1での複素干渉信号を(他の波長からの情報と共に)定義することができ、既知のフーリエ領域OCT処理を用いて深度分解分散信号3348を計算又は決定するフーリエ変換エンジン3347への入力の一部分とされる。追加の波長信号は、λ1について本明細書で説明したシステム及び方法の類似の例示的実施形態を使用して、デマルチプレクサ3310a、3310bの追加の出力ポートを使用するのと同様の方法で分析することができる。
【0106】
<光受信機、デジタイザ、及びコンピュータ実施形態>
図31は、例示的なシステムの図と、本開示の例示的な実施形態による、8ビットデジタイザ、及びより大きな大きな深さを有するレジスタへのフリンジ平均化を使用する信号の例示的な取得の図を示す。例えば、OS-OCTシステムは、フリンジのオンボード平均化を実行するように構成することができる干渉縞信号を取得するためのデジタイザ3100を含むことができる。
図31に示すように、デジタイザ3100は、8ビットのアナログ/デジタル変換器3102を使用してアナログ信号3101をデジタル化することができる。次いで、サンプル1からの8ビットデジタルワードは、ワードを16ビット3103に最初に変換され、次にこのワード3105をレジスタ3104の既存の値に加える平均化エンジン3107に伝送される。そのような例示的な手順は、別個の平均化エンジン3108においてサンプル2について繰り返され得る。
【0107】
Aライン/フリンジ内のN点の1つの例示的な構成では、N個の平均化エンジンが存在してよい。N+1個のサンプルは、その後、第1の平均化エンジン3107に戻る。そのような例示的な手順は、i回反復して繰り返され、i回反復後の値は、平均化エンジン3107から16ビットワードとして出力され得る(3107a)。16ビットワードのセット3107a、3108a、3109a等は、平均化フリンジを定義することができ、3108aは平均化エンジン3108によって生成され、3109aは平均化エンジン3109によって生成される。ここでは、デジタイザ3102はより大きなビット深さで動作することができることに留意されたい。このデジタイザ構成3100により、フリンジ平均化を介してダイナミックレンジ及び信号忠実度を改善しながら、低ビット深さデジタイザを使用することできる。この例示的なデジタイザシステムは、コンピュータ又はフィールドプログラマブルゲートアレイ上で部分的に実行することができる。例えば、デジタイザクロック入力3180は、デジタイザクロック、レーザAライン、及び結果として生じるフリンジが高度に同期したままであるようにレーザに同期させることができる。このオンボードプロセッサは、FFTなどのコア信号処理も実行できる。これにより、光学サブサンプリングされたシステムがリアルタイム処理及び画像表示を実行するのを容易にすることができる。さらに、デジタイザは、連続撮像又はリアルタイム連続撮像を可能にするコンピュータ構成に取得データを連続的に流すように構成することができる。信号は、10ビットのような8ビット以外のビット深さでデジタル化され、12ビット又は14ビットなどの16ビットよりも別のビット深さに変換することができる。
【0108】
本開示の別の例示的な実施形態では、デジタイザは、パルス持続時間に亘って信号を累積するサンプルホールド又は累積ホールド機能を利用し、ローパスフィルタで使用される従来のデジタイザの代替として、蓄積された測定値を返す。別の例示的な実施形態では、サブサンプルされたベースバンド画像のナイキストエッジ付近の周波数として生じる信号ロールオフは、信号を深さの関数として増幅し、OS-OCTシステムのロールオフと整合するように増幅などを選択することで、オフセットできる。
【0109】
<撮像プローブの代替実施形態>
本開示の更なる例示的な実施形態では、光学的にサブサンプリングされた撮像システムは、内部サイトを撮像するために使用され得る小さなスキャンビームプローブで動作され得る。この例示的な走査プローブは、ファイバ走査構造、小さなMEMベースのミラー、回転プリズム又は回転プローブ設計に基づくことができる。さらに、このプローブは、前方撮像及び側方撮像を提供するように構成することができる。例えば、焦点面をサンプル位置に動的に調整するために必要な光学素子を含むように顕微鏡を構成することができる。これは、例えば、レンズ位置を機械的に移動させることによって、及び/又は電圧制御液体レンズ技術のような可変光学レンズを使用することによって行うことができる。加えて又は代替的に、そのような例示的なプローブ又は顕微鏡システムは、焦点深度が拡張された非ガウス型結像ビームプロファイルを含むことができる。そのような例示的なビームプロファイルは、例えば、ドーナツ開口を使用することによって又はアキシコンレンズによって生成することができるベッセルビームでもよい。
【0110】
<更なる光源の設計及び実証の例示的な実施形態>
図37は、本開示の例示的な実施形態による、例示的なOS-OCTソース3700の例示的な構成、動作/機能性、及びタイミングの例示的な図のセットを示す。例えば、パターン発生器3712からの約525psの電気パルス3701は、電気光学ニオブ酸リチウム強度変調器3713を駆動することができると共に、キャビティ往復時間の共振で繰り返される。利得媒質は、102nmの3dB帯域幅を有する半導体光増幅器(SOA)3721であるか又はこれを含むことができる。連続チャープ型ファイバブラッググレーティング3714は、2つのサーキュレータ3715a、371bの間に配置されて、正及び負の分散の両方へのアクセスを容易にすることができる。グレーティングは、長さが例えば8.3μmであり、1522nmから1605nmまでの連続反射帯域幅を有することができる。グレーティングは、例えば、+/―930ps/nmの1550nmでの分散をもたらすなど、光周波数に関して線形群遅延を生成するように設計することができる。同じグレーティングを、正及び負の分散の両方に使用することができる。反射モードで使用されるグレーティングの挿入損失は、近側反射波長で1.36dBで、グレーティングの遠端から反射する波長で1.71dBであった。より高い安定性とより低いレベルの雑音を得るために、単一モードファイバによって誘起されるレーザキャビティにおける波長分散は、λ=1550nmにて-38.5ps/nm/kmの分散パラメータを有する9m分散補償ファイバ3720(DCF)を挿入することによってマッチングできる。さらに、レーザキャビティ内の光の20%が80/20出力光カプラ3718を介して取り出すことができて、光出力3719が生成される。デジタル遅延発生器3711も用いて、SOA電流ドライブ3710を変調することができる。遅延発生器は、パターン発生器3712によって駆動される。
【0111】
ファイバブラッググレーティングは部分的に透過することができるので、レーザには3つの別個のキャビティが存在し得る。これらのキャビティは、循環光が点A3717a及び点B3717bを通過する順番でラベル付けすることができる。所望のレージングを提供する最も長いキャビティは、両方の点(キャビティABABA)を通過することができる。2つの短いキャビティも、CFBGの非ゼロ伝達(キャビティAAAAA、キャビティBBBBB)によって生成される。CFBG通過帯域内では、約30%の光が反射される。さらに、グレーティング反射帯域幅外の波長は、ほぼ100%の効率でグレーティングを透過する。キャビティBBBBBは光学利得を持たないので、レーザ発振キャビティではない可能性が高いが、反射を生成する可能性がある。キャビティAAAAAは、SOAを含み、キャビティABABAのレーザ発振に影響を与えるレーザ発振が可能である。
【0112】
キャビティAAAAA内のレーザ発振は、SOAを変調すると共に各キャビティABABA、AAAAA、及びBBBBBの往復時間を制御することで抑制することができる。この例示的な構成では、キャビティABABAのラウンドリップ時間は、キャビティAAAAA及びキャビティBBBBBの約2倍であり得る(3702参照)。SOA3731及びEOM3730の例示的な変調は、グラフ3703に示されるように、これらの短いキャビティで抑制された光の循環であり得る。キャビティAAAAA内を循環する光/放射は、EOM3732によって阻止することができる。キャビティBBBBB内を循環する光/放射は、SOA変調3733によってCFBGの全波長を遮断することができる。キャビティABABAを循環する光/放射は、電流が高い間にEOMを通過してSOAに進み、その後EOM3734を通過して戻る。
【0113】
波長ステップ(周波数コム)出力を生成するために、80GHzFSR(~0.64nm)及び低フィネス(~5)を有する固定された溶融シリカFPエタロン3716が設けられてよい。例示的な一実施形態では、25GHzと400GHzとの間のFSRを有するエタロンが使用されてよい。このFPを除去すると、連続的な波長掃引動作が達成される。システム3700の例示的な実施形態では、SOAは、例えば、61nsの電流パルスで駆動することができる。長いキャビティ(ABABA)の往復は244.75ns(約50.1m)であり、例えば、SOA電流パルスのほぼ4倍であった。これにより、レーザ出力において約25%のデューティサイクルが生成される。Aラインレートを増加させるために、4倍のコピーアンドペーストバッファ遅延ライン3704を使用して、16.3MHzのAラインレートが生成される。コピーアンドペースト遅延ラインの後にブースターSOA3742を使用した。遅延ラインに、1組の50/50カプラ(3741a、3741b、3741c)及び遅延ファイバ(3743a、3743b)を設けた。偏光状態をブースタSOA3742に合わせるために、偏光コントローラを経路に設けた。
【0114】
この例示的な実施形態では、低ノイズ動作を提供するのに、3と25の間のフィネス値を有するFPエタロンを使用した。このレーザの実施形態では、所望のレーザ照射線幅よりも広い線幅を有するFPエタロンを使用した。レージングは、線幅の狭小化をもたらし、一方、より広いFP通過帯域はより低いノイズ性能をもたらすことができる。例えば、FPは、固体のエタロンであってもよく、ミラー間に空気空間を有する2つの部分ミラーから構成されてもよい。空中に配置されたミラーを使用することにより、エタロンのFSRを動的に変更することが容易になる。
【0115】
レーザ出力光を提供するために、レーザ設計における出力カプラ(例えば、
図37に示す出力カプラ3718)がレーザキャビティ内のどこにでも配置することができることは、当業者には理解されるべきである。更なる例示的な実施形態では、光周波数コム源は、各光周波数に対して20GHzを超える離散光周波数及び10GHZ未満の瞬時線幅で光/放射を提供することができる。
【0116】
図38は、本開示の例示的な実施形態による例示的なOS-OCT源のスペクトル出力の例示的な測定を提供するグラフのセットである。例えば、
図38に示す4xコピーアンドペースト遅延線3704(
図37)の後のレーザの出力スペクトル3800、3801は、連続(3800a、3801a)及び周波数コム(3800b、3801b)構成である。このような例示的な構成のそれぞれにおいて、61nsのSOA駆動電流パルスは、レーザ発振帯域幅を~62nm(1525~1587)に設定する。例示的な周波数コム構成では、80GHz間隔の出力ラインが、FWHM線幅が光スペクトルアナライザの0.02nm分解能よりも低いところで観察される。4xコピーアンドペースト干渉前のレーザーの出力パワーは、連続掃引及び周波数コム構成の場合、それぞれ1.7mW及び1.5mWであった。これらの電力測定値の一部は、出力のデューティ・サイクルが25%なので低くなる。出力電力は、コピーアンドペーストによるバッファリングとブースター増幅の後、連続及び周波数コム構成の両方で35mWと測定された。
【0117】
図39は、本開示の例示的な実施形態による、例示的なOS-OCTソースの時間的出力の例示的な測定値を提供する一組のグラフである。特に、
図39に示すように、連続(3900)及び周波数コム(3901)構成用に、8GHzフォトレシーバ及び2GHzオシロスコープで測定したレーザの出力トレースを用意した。例示的な周波数コム構成では、525psの電気パルスでEOMを駆動することができ、1550nmでのCFBG分散は930ps/nmであり、80GHz感覚のパルス間で約600psの分離を生じた。このパルス構造は、2GHzオシロスコープの帯域幅の一部に起因して検出が困難である。第2のCFBGを(コピーアンドペースト干渉なしで)レーザ出力ポストキャビティを伸張するよう設けて、時間領域3902において光パルスをさらに分離することができる。
【0118】
図40は、本開示の例示的な実施形態による例示的なOS-OCT源のコヒーレンス長の例示的な測定値を提供するグラフのセットであり、連続掃引及び周波数コム構成のコヒーレンス特性を含んでいる。そのような例示的な構成のそれぞれについて、レーザをマッハツェンダ干渉計に出力して、干渉縞を発生させた。連続波長掃引構成4000では、このフリンジ信号を8GHzフォトレシーバを用いて検出し、フリンジ振幅をRFスペクトルアナライザを用いて測定した。フリンジ振幅は、ゼロ遅延点に対するミラー位置の関数として測定された。周波数コム構成は閉じたベースバンド内でRF周波数を生成するので、ミラー位置の関数としてフリンジを捕捉するのに、800MHzフォトレシーバと高速デジタイザを1GS/秒以上で使用した。これらの縞から基準アームの測定値を差し引き、縞の振幅をミラーの位置の関数として計算した。4001に示すように、周波数コーム構成は、非常に長いコヒーレンス長を提供した。
【0119】
図41のグラフは、レーザ源の相対強度ノイズ(RIN)を含む、本開示の例示的な実施形態による例示的なOS-OCT源のノイズの例示的な測定値を提供する。800MHzのフォトレシーバと2GS/秒を超えるデジタイザを使用してRINを測定した。連続掃引及び周波数コムレーザのー140dB/Hz及び145db/HzのRINレベルが得られる。
【0120】
上記は単に本開示の原理を説明するに過ぎない。本明細書の教示を考慮して記載された実施形態に対する様々な変更及び改変するのは当業者には明らかであろう。事実、本開示の例示的な実施形態による構成、システム及び方法は、OCTシステム、OFDIシステム、SD-OCTシステム、SECMシステム、OBMシステム、又は他の撮像システムで使用することができる。例えば、2005年5月26日にWO2005/047813として公開された2004年9月8日に出願されたPCT/US2004/029148、2005年11月2日に出願された米国特許出願第11/266、779号、2006年5月4日に米国特許出願公開第2006/0093276号として公開された200年11月2日に出願された米国特許出願第11/266、779、及び2005年1月27日に米国特許出願公開第2005/0018201号として公開された2004年7月9日に出願された米国特許出願第10/501、276号、2002年5月9日に公開された米国特許出願公開第2002/0122246号、米国特許出願第61/649、546号、米国特許出願第11/625、135号、米国特許出願第61/589、083号、及びPCT/US2014/048256に記載されており、これらの開示内容は、参照によりその全体が本明細書に援用される。従って、本明細書に明示的に図示又は記載していないが、当業者であれば本開示の原理を具体化しよって本発明の精神及び範囲内にある多数のシステム、配置及び方法を考案することができることが理解されよう。さらに、当業者に理解されるように、本明細書に記載の様々な例示的な実施形態は他のすべての例示的な実施形態と互換的に使用することができる。さらに、先行技術の知識は、本明細書で参照により明示的に組み込まれていない限り、その全体が明示的に本明細書に組み込まれる。上記で参照される全ての刊行物はその全体が参照により本明細書に組み込まれる。