(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-13
(45)【発行日】2022-10-21
(54)【発明の名称】環状構造を有する化合物
(51)【国際特許分類】
C07D 249/08 20060101AFI20221014BHJP
A61K 31/4196 20060101ALI20221014BHJP
A61K 31/438 20060101ALI20221014BHJP
A61K 31/454 20060101ALI20221014BHJP
A61K 31/4545 20060101ALI20221014BHJP
A61K 31/5377 20060101ALI20221014BHJP
A61K 31/5383 20060101ALI20221014BHJP
A61P 1/00 20060101ALI20221014BHJP
A61P 1/02 20060101ALI20221014BHJP
A61P 1/04 20060101ALI20221014BHJP
A61P 1/14 20060101ALI20221014BHJP
A61P 1/16 20060101ALI20221014BHJP
A61P 1/18 20060101ALI20221014BHJP
A61P 3/10 20060101ALI20221014BHJP
A61P 9/04 20060101ALI20221014BHJP
A61P 9/10 20060101ALI20221014BHJP
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A61P 11/02 20060101ALI20221014BHJP
A61P 11/04 20060101ALI20221014BHJP
A61P 11/06 20060101ALI20221014BHJP
A61P 17/00 20060101ALI20221014BHJP
A61P 17/02 20060101ALI20221014BHJP
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A61P 19/02 20060101ALI20221014BHJP
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A61P 25/00 20060101ALI20221014BHJP
A61P 25/02 20060101ALI20221014BHJP
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A61P 25/14 20060101ALI20221014BHJP
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A61P 25/18 20060101ALI20221014BHJP
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A61P 27/02 20060101ALI20221014BHJP
A61P 27/16 20060101ALI20221014BHJP
A61P 29/00 20060101ALI20221014BHJP
A61P 37/06 20060101ALI20221014BHJP
A61P 37/08 20060101ALI20221014BHJP
C07D 401/14 20060101ALI20221014BHJP
C07D 403/14 20060101ALI20221014BHJP
C07D 405/14 20060101ALI20221014BHJP
C07D 413/14 20060101ALI20221014BHJP
C07D 471/04 20060101ALI20221014BHJP
C07D 491/107 20060101ALI20221014BHJP
C07D 493/08 20060101ALI20221014BHJP
C07D 498/04 20060101ALI20221014BHJP
C07D 498/10 20060101ALI20221014BHJP
【FI】
C07D249/08 537
A61K31/4196
A61K31/438
A61K31/454
A61K31/4545
A61K31/5377
A61K31/5383
A61P1/00
A61P1/02
A61P1/04
A61P1/14
A61P1/16
A61P1/18
A61P3/10
A61P9/04
A61P9/10
A61P11/00
A61P11/02
A61P11/04
A61P11/06
A61P17/00
A61P17/02
A61P17/06
A61P17/10
A61P17/14
A61P19/00
A61P19/02
A61P21/04
A61P25/00
A61P25/02
A61P25/08
A61P25/14
A61P25/16
A61P25/18
A61P25/20
A61P25/22
A61P25/24
A61P25/28
A61P25/30
A61P27/02
A61P27/16
A61P29/00
A61P29/00 101
A61P37/06
A61P37/08
C07D401/14 CSP
C07D403/14
C07D405/14
C07D413/14
C07D471/04 101
C07D491/107
C07D493/08 B
C07D498/04 112Q
C07D498/10 A
(21)【出願番号】P 2019542274
(86)(22)【出願日】2018-09-13
(86)【国際出願番号】 JP2018033909
(87)【国際公開番号】W WO2019054427
(87)【国際公開日】2019-03-21
【審査請求日】2021-03-30
(31)【優先権主張番号】P 2017176891
(32)【優先日】2017-09-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】307010166
【氏名又は名称】第一三共株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100117019
【氏名又は名称】渡辺 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100141977
【氏名又は名称】中島 勝
(74)【代理人】
【識別番号】100150810
【氏名又は名称】武居 良太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100146581
【氏名又は名称】石橋 公樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113583
【氏名又は名称】北野 範子
(74)【代理人】
【識別番号】100161160
【氏名又は名称】竹元 利泰
(74)【代理人】
【識別番号】100119622
【氏名又は名称】金原 玲子
(72)【発明者】
【氏名】谷口 亨
(72)【発明者】
【氏名】岩本 理
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 啓志
(72)【発明者】
【氏名】中島 勝義
(72)【発明者】
【氏名】小川 泰之
(72)【発明者】
【氏名】栗川 伸也
(72)【発明者】
【氏名】長田 聖子
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 香織
(72)【発明者】
【氏名】來生 江利子
【審査官】早川 裕之
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2009/054793(WO,A1)
【文献】国際公開第2009/054791(WO,A1)
【文献】国際公開第2009/054786(WO,A1)
【文献】国際公開第2007/130821(WO,A1)
【文献】国際公開第2007/130820(WO,A1)
【文献】国際公開第2007/087150(WO,A1)
【文献】国際公開第2007/047625(WO,A1)
【文献】国際公開第2006/113140(WO,A1)
【文献】国際公開第2005/080386(WO,A1)
【文献】国際公開第2004/058741(WO,A1)
【文献】国際公開第2004/058730(WO,A1)
【文献】国際公開第2010/001946(WO,A1)
【文献】Bioorg. Med. Chem. Lett.,2005年,15,5266-5269
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D 249/08
A61P 29/00
A61P 19/02
A61P 37/06
A61P 17/00
A61P 11/06
A61P 11/00
A61P 1/04
A61P 1/00
A61P 1/16
A61P 25/02
A61P 19/00
A61P 37/08
A61P 17/06
A61P 17/14
A61P 17/10
A61P 17/02
A61P 27/02
A61P 27/16
A61P 11/02
A61P 11/04
A61P 1/02
A61P 3/10
A61P 9/10
A61P 1/18
A61P 9/04
A61P 1/14
A61P 25/30
A61P 25/20
A61P 25/22
A61P 25/24
A61P 25/18
A61P 25/08
A61P 21/04
A61P 25/14
A61P 25/00
A61P 25/16
A61P 25/28
A61K 31/454
C07D 401/14
A61K 31/4545
A61K 31/4196
C07D 403/14
C07D 405/14
C07D 493/08
C07D 498/04
A61K 31/5383
C07D 471/04
A61K 31/5377
C07D 491/107
C07D 413/14
C07D 498/10
A61K 31/438
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(1’)の化合物又はその薬理上許容される塩。
【化1】
式中の記号は以下に定義される。
R
1:水素原子、カルボキシ基、シアノ基、フッ素原子、塩素原子、メチル基、イソピロピル基、t-ブチル基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、シクロプロピルメトキシ基、1,1-ジフルオロ-2-メチルプロピル基、1,1-ジフルオロ-2,2-ジメチルプロピル基、1-メチル-1-シクロブチル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、1-ヒドロキシ-1-メチルエチル基、アゼチジン-1-カルボニル基、3-メチルオキセタン-3-イル基、4,5-ジヒドロオキサゾール-2-イル基、又は、シクロプロピルカルボニル基
R
6d:水素原子又はメチル基
A
1:=N-、又は、=CH-
X:ベンゼン、ピリジン、又は、シクロヘキサン(当該環は、2個の結合手を有する。)
J:以下に示す環群から選択されるいずれかの環
【化2】
Y:
置換基群Y
1から、独立に選択される1-2個の基で置換されていてもよいアミノ基、
置換基群Y
1から、独立に選択される1-3個の基で置換されていてもよいフェニル基、
置換基群Y
1から、独立に選択される1-3個の基で置換されていてもよい以下から選択されるいずれかの基:
シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、
【化3】
置換基群Y
1から、独立に選択される1-3個の基で置換されていてもよいシクロヘキセニル基、
置換基群Y
1から、独立に選択される1-3個の基で置換されていてもよい以下から選択されるいずれかの基:
ピペリジニル基、アゼチジニル基、テトラヒドロピラニル基、モルホリニル基、又は、
置換基群Y
1から、独立に選択される1-3個の基で置換されていてもよいテトラヒドロピリジニル基
置換基群Y
1:
水酸基、
置換基群Y
2から、独立に選択される1-2個の基で置換されていてもよいアミノ基、
シアノ基、
フッ素原子、
置換基群Y
2から、独立に選択される1-3個の基で置換されていてもよいメチル基、エチル基、又は、イソプロピル基、
置換基群Y
2から、独立に選択される1-3個の基で置換されていてもよいメトキシ基、
置換基群Y
2から、独立に選択される1-3個の基で置換されていてもよいアゼチジニル基、ピロリジニル基、又は、モルホリニル基、
置換基群Y
2から、独立に選択される1-3個の基で置換されていてもよい以下に示されるいずれかの基:
【化4】
置換基群Y
2:
水酸基、
フッ素原子、
置換基群Y
3から、独立に選択される1-3個の基で置換されていてもよいメチル基、
置換基群Y
3から、独立に選択される1-3個の基で置換されていてもよいメトキシ基、
置換基群Y
3から、独立に選択される1-2個の基で置換されていてもよいアミノ基、
置換基群Y
3から、独立に選択される1-3個の基で置換されていてもよいアゼチジニル基、ピロリジニル基、又は、モルホリニル基、
置換基群Y
3から、独立に選択される1-3個の基で置換されていてもよい以下に示されるいずれかの基:
【化5】
置換基群Y
3:
水酸基、
フッ素原子、
シアノ基、
置換基群Y
4から、独立に選択される1-3個の基で置換されていてもよいメチル基、
置換基群Y
4から、独立に選択される1-3個の基で置換されていてもよいメトキシ基、
置換基群Y
4:
フッ素原子
【請求項2】
以下の群から選択されるいずれかの化合物又はその薬理上許容される塩。
4-フルオロ-1-メチル-4-{1-[トランス-4-(4-メチル-5-{(1R)-1-[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]エチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}ピペリジン
4-{4-[(1R)-1-(アゼチジン-1-イル)エチル]フェニル}-1-[トランス-4-(4-メチル-5-{[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1H-1,2,3-トリアゾール
(3R,6S)-N,N-ジメチル-6-{1-[トランス-4-(4-メチル-5-{(1R)-1-[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]エチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}テトラヒドロ-2H-ピラン-3-アミン
4-フルオロ-1-メチル-4-{1-[(3R,6S)-6-(4-メチル-5-{[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}ピペリジン
3-{トランス-4-[4-(4-フルオロ-1-メチルピペリジン-4-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]シクロヘキシル}-8-[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]-5,6,7,8-テトラヒドロ[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピリジン
1,5-アンヒドロ-6-アゼチジン-1-イル-2,3,4,6-テトラデオキシ-2-{4-[トランス-4-(4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル}-D-エリトロ-ヘキシトール
2-({5-[トランス-4-(1-{トランス-4-[3-(フルオロメチル)アゼチジン-1-イル]シクロヘキシル}-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)シクロヘキシル]-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル}メトキシ)-4-(トリフルオロメチル)ピリジン
3-(トランス-4-{1-[トランス-4-(アゼチジン-1-イル)シクロヘキシル]-1H-ピラゾール-4-イル}シクロヘキシル)-4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール
4-[トランス-4-(4-{トランス-4-[4-メチル-5-({[4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]オキシ}メチル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}-1H-ピラゾール-1-イル)シクロヘキシル]モルホリン
6-[トランス-4-(4-{トランス-4-[4-メチル-5-({[4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]オキシ}メチル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}-1H-ピラゾール-1-イル)シクロヘキシル]-2-オキサ-6-アザスピロ[3.3]ヘプタン
6-[トランス-4-(4-{トランス-4-[4-メチル-5-({[4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]オキシ}メチル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}-1H-ピラゾール-1-イル)シクロヘキシル]-1-オキサ-6-アザスピロ[3.3]ヘプタン
2-[トランス-4-(4-{トランス-4-[4-メチル-5-({[4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]オキシ}メチル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}-1H-ピラゾール-1-イル)シクロヘキシル]-6-オキサ-2-アザスピロ[3.4]オクタン
{1-[トランス-4-(4-{トランス-4-[4-メチル-5-({[4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]オキシ}メチル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}-1H-ピラゾール-1-イル)シクロヘキシル}-1H-ピラゾール-1-イル)シクロヘキシル]アゼチジン-3,3-ジイル}ジメタノール
メチル 3-{[4-メチル-5-(トランス-4-{1-[トランス-4-(2-オキサ-6-アザスピロ[3.3]ヘプタ-6-イル)シクロヘキシル]-1H-ピラゾール-4-イル}シクロヘキシル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]メトキシ}ベンゾエート
8-メチル-3-[トランス-4-(4-メチル-5-{(1R)-1-[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]エチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1-オキサ-2,8-ジアザスピロ[4.5]デカ-2-エン
【請求項3】
4-フルオロ-1-メチル-4-{1-[トランス-4-(4-メチル-5-{(1R)-1-[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]エチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}ピペリジン
【請求項4】
(3R,6S)-N,N-ジメチル-6-{1-[トランス-4-(4-メチル-5-{(1R)-1-[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]エチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}テトラヒドロ-2H-ピラン-3-アミン
【請求項5】
2-({5-[トランス-4-(1-{トランス-4-[3-(フルオロメチル)アゼチジン-1-イル]シクロヘキシル}-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)シクロヘキシル]-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル}メトキシ)-4-(トリフルオロメチル)ピリジン
【請求項6】
6-[トランス-4-(4-{トランス-4-[4-メチル-5-({[4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]オキシ}メチル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}-1H-ピラゾール-1-イル)シクロヘキシル]-2-オキサ-6-アザスピロ[3.3]ヘプタン
【請求項7】
6-[トランス-4-(4-{トランス-4-[4-メチル-5-({[4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]オキシ}メチル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}-1H-ピラゾール-1-イル)シクロヘキシル]-1-オキサ-6-アザスピロ[3.3]ヘプタン
【請求項8】
2-[トランス-4-(4-{トランス-4-[4-メチル-5-({[4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]オキシ}メチル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}-1H-ピラゾール-1-イル)シクロヘキシル]-6-オキサ-2-アザスピロ[3.4]オクタン
【請求項9】
メチル 3-{[4-メチル-5-(トランス-4-{1-[トランス-4-(2-オキサ-6-アザスピロ[3.3]ヘプタ-6-イル)シクロヘキシル]-1H-ピラゾール-4-イル}シクロヘキシル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]メトキシ}ベンゾエート
【請求項10】
IL10を増加させるための請求項1
~9のいずれかに記載の化合物又はその薬理上許容される塩。
【請求項11】
請求項1
~10のいずれかに記載の化合物又はその薬理上許容される塩を有効成分として含有する医薬組成物。
【請求項12】
炎症性疾患の予防及び/又は治療用である、請求項
11に記載の医薬組成物。
【請求項13】
炎症性疾患が、末梢性炎症性疾患である、請求項
12に記載の医薬組成物。
【請求項14】
炎症性疾患が、中枢性炎症性疾患である、請求項
12に記載の医薬組成物。
【請求項15】
末梢性炎症性疾患が、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、強皮症、気管支喘息、喘息性気管支炎、びまん性間質性肺炎、慢性閉塞性肺疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病、セリアック病、痔瘻、放射線性腸炎、急性肝炎、慢性肝炎、劇症肝炎、自己免疫性肝炎、原発性胆汁性肝硬変、原発性硬化性胆管炎、アルコール性肝炎、非アルコール性脂肪性肝炎、肝硬変、末梢神経炎、強直性脊椎炎、
急性湿疹、亜急性湿疹、慢性湿疹、接触皮膚炎、日光
皮膚炎、放射線皮膚炎、アトピー皮膚炎、脂漏性皮膚炎、尋常性乾癬、関節症性乾癬、乾癬性紅皮症、膿疱性乾癬、扁平苔癬、紅斑症、酒さ、蕁麻疹、円形脱毛症、天疱瘡群、紅皮症、尋常性ざ瘡、褥瘡、創傷、熱傷、結膜炎,角膜炎,強膜炎,急性・慢性中耳炎、通年性アレルギー性鼻炎、花粉症、副鼻腔炎、喉頭炎、食道炎、難治性口内炎及、舌炎、急性・慢性唾液腺炎、口角炎、口唇炎、ベーチェット病、多発性硬化症、I型糖尿病、II型糖尿病、アテローム性動脈硬化症、膵炎、及び、慢性心不全からなる群より選択されるいずれかである、請求項
13に記載の医薬組成物。
【請求項16】
末梢性炎症性疾患が、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、気管支喘息、潰瘍性大腸炎、クローン病、セリアック病、痔瘻、放射線性腸炎、急性肝炎、自己免疫性肝炎、原発性胆汁性肝硬変、原発性硬化性胆管炎、アルコール性肝炎、非アルコール性脂肪性肝炎、強直性脊椎炎、接触皮膚炎、日光
皮膚炎、アトピー皮膚炎、脂漏性皮膚炎、尋常性乾癬、関節症性乾癬、乾癬性紅皮症、膿疱性乾癬、扁平苔癬、紅斑症、酒さ、円形脱毛症、天疱瘡群、紅皮症、尋常性ざ瘡、褥瘡、創傷、熱傷、副鼻腔炎、喉頭炎、食道炎、難治性口内炎、舌炎、急性・慢性唾液腺炎、口角炎、及び、口唇炎及びベーチェット病からなる群より選択されるいずれかである、請求項
13に記載の医薬組成物。
【請求項17】
末梢性炎症性疾患が、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、潰瘍性大腸炎、クローン病、セリアック病、痔瘻、放射線性腸炎、自己免疫性肝炎、アルコール性肝炎、非アルコール性脂肪性肝炎、強直性脊椎炎、創傷、難治性口内炎、舌炎、及び、ベーチェット病からなる群より選択されるいずれかである、請求項
13に記載の医薬組成物。
【請求項18】
中枢性炎症性疾患が、
アルツハイマー病、パーキンソン病、レビー小体型認知症、多系統萎縮症、ピック病、進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症、前頭側頭葉変性症、ハンチントン病、筋萎縮性側索硬化症、球脊髄性筋萎縮症、脊髄性筋萎縮症、脊髄小脳変性症、多発性硬化症、クロイツフェルト・ヤコブ病、致死性家族性不眠症、ゲルストマン・ストロイスラー・シャインカー症候群、ダウン症侯群、ニーマン-ピック病、脳アミロイド血管症、HIV脳症、インフルエンザ脳症、肝性脳症、進行性多巣性白質脳症、抗NMDA受容体抗体脳炎、脳血管障害、外傷性脳損傷、脊髄損傷、低酸素脳症、てんかん、視神経炎、先天性代謝性脳疾患、ウェルニッケ脳症、自閉スペクトラム障害、注意欠如・多動性障害、チック障害、統合失調症、双極性障害、大うつ病性障害
、治療抵抗性うつ、産後うつ
、持続性抑うつ障害
、月経前不快気分障害、不安障害、限局性恐怖症、パニック障害、強迫性障害、心的外傷およびストレス因関連障害、摂食障害、概日リズム睡眠・覚醒障害、ナルコレプシー、物質関連障害
、アルコール依存、薬物依存
、衝動制御障害、せん妄、パーソナリティ障害、レット症候群
からなる群より選択されるいずれかである、請求項
14に記載の医薬組成物。
【請求項19】
中枢性炎症性疾患が、
アルツハイマー病、パーキンソン病、レビー小体型認知症、多系統萎縮症、ピック病、進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症、前頭側頭葉変性症、ハンチントン病、筋萎縮性側索硬化症、球脊髄性筋萎縮症、脊髄性筋萎縮症、脊髄小脳変性症、多発性硬化症、クロイツフェルト・ヤコブ病、統合失調症、双極性障害、大うつ病性障害
、治療抵抗性うつ、産後うつ
、持続性抑うつ障害
、月経前不快気分障害、不安障害、限局性恐怖症、パニック障害、強迫性障害、心的外傷およびストレス因関連障害、摂食障害、概日リズム睡眠・覚醒障害、ナルコレプシー、物質関連障害
、アルコール依存、薬物依存
、衝動制御障害、せん妄、パーソナリティ障害、レット症候群
からなる群より選択されるいずれかである、請求項
14に記載の医薬組成物。
【請求項20】
中枢性炎症性疾患が、
統合失調症、双極性障害、大うつ病性障害
、治療抵抗性うつ、産後うつ
、持続性抑うつ障害
、月経前不快気分障害、不安障害、限局性恐怖症、パニック障害、強迫性障害
からなる群より選択されるいずれかである、請求項
14に記載の医薬組成物。
【請求項21】
炎症性疾患の
予防及び/又は治療
のための
医薬の製造における、請求項1
~9のいずれかに記載の化合物又はその薬理上許容される塩
の使用。
【請求項22】
炎症性疾患の予防及び/又は治療
のための医薬の製造における、請求項11に記載の医薬組成物の使用。
【請求項23】
粉末X線回折で回折角(2θ(°))として、
3.9,4.1,8.34,12.6,16.2,18.4,19.5及び22.3
(±0.2°)にピークを有する請求項
3に記載の化合物の結晶。
【請求項24】
粉末X線回折で回折角(2θ(°))として、
3.8,16.4,18.0,18.6,19.8,21.2及び22.7
(±0.2°)にピークを有する請求項
4に記載の化合物の結晶。
【請求項25】
粉末X線回折で回折角(2θ(°))として、
13.5,15.7,17.2,17.8,18.2,19.2,20.4,20.8,22.0及び27.2
(±0.2°)にピークを有する請求項
5に記載の化合物の結晶。
【請求項26】
粉末X線回折で回折角(2θ(°))として、
3.3,13.4,15.5,16.8,17.5,17.9,18.9,20.4,21.8及び26.9
(±0.2°)にピークを有する請求項
6に記載化合物の結晶。
【請求項27】
粉末X線回折で回折角(2θ(°))として、
13.2,15.8,16.5,17.8,18.1,20.3,20.8,21.4及び27.9
(±0.2°)にピークを有する請求項
7に記載の化合物の結晶。
【請求項28】
粉末X線回折で回折角(2θ(°))として、
14.2,16.8,17.4,18.2,18.6,19.5,20.0,20.9,21.6及び21.8
(±0.2°)にピークを有する請求項
8に記載の化合物の結晶。
【請求項29】
粉末X線回折で回折角(2θ(°))として、
15.4,17.6,17.9,18.4,18.7,19.2,20,2,20.7,23.0及び23.8
(±0.2°)にピークを有する請求項
9に記載の化合物の結晶。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、末梢性及び/又は中枢性の抗炎症作用を有する特定の化学構造を有する化合物又はその薬理上許容される塩及びその製造方法等に関する。また、本発明は、該化合物又はその薬理上許容される塩の作用メカニズム、医薬組成物、該医薬組成物の製造、予防及び/又は治療方法等に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1において以下に示す5員芳香族複素環化合物が報告されているが、これらの化合物の抗炎症作用は知られていない。
【0003】
【0004】
近年、研究の進展とともに、精神疾患、神経変性疾患と炎症との関連性が報告されている(非特許文献1、2)。
ストレスによってミクログリアから炎症性サイトカインの産生が増加することや、精神疾患患者(うつ、統合失調症など)において血中サイトカイン(TNFα等)レベルが高いことが報告されており、精神疾患における脳内炎症の関与が示唆されている。またアルツハイマー病に代表される神経変性疾患では、その原因と考えられる蛋白がミクログリアの活性化によって脳内炎症を惹起することも示唆されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【非特許文献】
【0006】
【文献】門田 晃、精神疾患の神経炎症仮説、精神経誌(2012)114巻2号124-133
【文献】錫村 明生、神経変性疾患、神経炎症とミクログリア、臨床神経2014;54:1119-1121
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、抗炎症作用を有する特定の化学構造を有する、炎症性の疾患の予防及び/又は治療のための有効成分として有用な化合物、その薬理上許容される塩等、又はその新規な製造方法及び中間体を提供する。本発明の化合物及びその薬理上許容される塩は、様々な面からこれまでに存する抗炎症剤とは異なる特性を有していることから新規な医薬品として有用であると考えられる。
また、本発明の化合物及びその薬理上許容される塩は、抗炎症活性、生物学的利用能、溶解性、細胞膜透過性、経口吸収性、血中濃度、代謝安定性、組織移行性、、in vitro活性、in vivo活性、ex vivo活性、薬効発現の早さ、薬効の持続性、物理的安定性、薬物相互作用、安全性(例えば、心毒性または肝毒性)等の点で優れた性質を有し、医薬として有用であることを見出した。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、炎症性の疾患の予防及び/又は治療のための有効成分として有用な化合物、その薬理上許容される塩等の開発を目的に鋭意研究した結果、本発明の化合物、その薬理上許容される塩等を見出した。すなわち、本発明は以下に説明するとおりである。
【0009】
[1]
一般式(1)の化合物又はその薬理上許容される塩。
【0010】
【0011】
式中の記号は以下に定義される。
A:5-6員芳香族複素環、4-7員飽和複素環、ベンゼン、シクロヘキサン、又は、以下の構造を有する環(当該環は、少なくとも1以上の結合手を有する。)
【0012】
【0013】
E:-CH2-、-O-、又は、単結合
G:5員芳香族複素環(当該環は、少なくとも2以上の結合手を有する。また、当該環が、窒素原子を有する場合には、少なくとも一つのその窒素原子が、右側部分と結合する原子の隣にある。なお、一般式(1)の化合物中、以下に示す部分を右側部分という。
【0014】
【0015】
(各置換基を示す記号は、上記と同一の意義を有する。)
)
X:以下に示すいずれかの環(当該いずれかの環が他の原子が付加されて縮環して2環性の環となっている場合も含む。なお、当該いずれかの環は、少なくとも2以上の結合手を有する。)
【0016】
【0017】
A4、A5:それぞれ独立して、-CH=、又は、-N=
A6、A7:それぞれ独立して、-CH2-、-O-、又は、-NH-
m1、m2、m3:それぞれ独立して、0、1、2、又は、3
J:5員芳香族複素環(なお、Jは、Xと縮環して2環性の構造であってもよい。)、又は、5員不飽和複素環(当該環は、少なくとも2以上の結合手を有する。)
【0018】
Y:
置換基群Y1から、独立に選択される1-2個の基で置換されていてもよいアミノ基、
置換基群Y1から、独立に選択される1-3個の基で置換されていてもよいフェニル基、
置換基群Y1から、独立に選択される1-3個の基で置換されていてもよいC3-C8シクロアルキル基(以下の架橋構造を有する基の場合を含む。)
【0019】
【0020】
置換基群Y1から、独立に選択される1-3個の基で置換されていてもよいC3-C8シクロアルケニル基、
置換基群Y1から、独立に選択される1-3個の基で置換されていてもよい4-7員飽和複素環基、
置換基群Y1から、独立に選択される1-3個の基で置換されていてもよい4-7員不飽和複素環基、又は、
置換基群Y1から、独立に選択される1-3個の基で置換されていてもよい、R7と結合して形成する以下に示される基:
【0021】
【0022】
置換基群Y1:
水酸基、
置換基群Y2から、独立に選択される1-2個の基で置換されていてもよいアミノ基、
シアノ基、
ハロゲン原子、
置換基群Y2から、独立に選択される1-3個の基で置換されていてもよいC1-C6アルキル基、
置換基群Y2から、独立に選択される1-3個の基で置換されていてもよいC1-C6アルコキシ基、
置換基群Y2から、独立に選択される1-3個の基で置換されていてもよい4-7員飽和複素環基、
置換基群Y2から、独立に選択される1-3個の基で置換されていてもよい以下に示されるいずれかの基:
【0023】
【0024】
置換基群Y2:
水酸基、
ハロゲン原子、
置換基群Y3から、独立に選択される1-3個の基で置換されていてもよいC1-C6アルキル基、
置換基群Y3から、独立に選択される1-3個の基で置換されていてもよいC1-C6アルコキシ基、
置換基群Y3から、独立に選択される1-2個の基で置換されていてもよいアミノ基、
置換基群Y3から、独立に選択される1-3個の基で置換されていてもよい4-7員飽和複素環基、
置換基群Y3から、独立に選択される1-3個の基で置換されていてもよい以下に示されるいずれかの基:
【0025】
【0026】
置換基群Y3:
水酸基、
ハロゲン原子、
シアノ基、
C1-C6アルキル基、
C1-C6アルコキシ基
置換基群Y4から、独立に選択される1-3個の基で置換されていてもよいC1-C6アルキル基、
置換基群Y4から、独立に選択される1-3個の基で置換されていてもよいC1-C6アルコキシ基
置換基群Y4から、独立に選択される1-3個の基で置換されていてもよい以下に示されるいずれかの基:
【0027】
【0028】
置換基群Y4:
フッ素原子
【0029】
R1、R2、R3:それぞれ独立して、水素原子、カルボキシ基、シアノ基、ハロゲン原子、C1-C6アルキル基、C1-C6アルコキシ基、C3-C8シクロアルキル基、C3-C8シクロアルコキシ基、ヒドロキシC1-C6アルキル基、ハロC1-C6アルキル基、ハロC1-C6アルコキシ基、C1-C6アルコキシカルボニル基、C1-C6アルキルC3-C8シクロアルキル基、C3-C8シクロアルキルC1-C6アルコキシ基、4-7員不飽和複素環基、C1-C6アルキル4-7員不飽和複素環基、ジ(C1-C6アルキル)アミノ4-7員不飽和複素環基、4-7員不飽和複素環カルボニル基、又は、C3-C8シクロアルキルカルボニル基
【0030】
R4:水素原子、C1-C6アルキル基、ハロC1-C6アルキル基、又は、R6c又はR6dと結合して形成する以下に示される基:
【0031】
【0032】
(式中、m4は、0、1、又は2、Rm4は、水素原子又はメチル基)
R5:水素原子、ハロゲン原子、又は、C1-C6アルキル基
R6a、R6b、R6c、R6d:それぞれ独立して水素原子、又は、C1-C6アルキル基
R7:単結合、水素原子、又は、メチル基
R8:水素原子、又は、メチル基
n1、n2、n3:それぞれ独立して、0、1、又は、2
[2]
Aが6員芳香族複素環又はベンゼンで(当該環は、少なくとも1以上の結合手を有する。)ある[1]に記載の化合物又はその薬理上許容される塩。
[3]
Aがピリジン又はベンゼン(当該環は、少なくとも1以上の結合手を有する。)である[1]に記載の化合物又はその薬理上許容される塩。
[4]
R6a、R6b、R6cが水素原子であり、R6dが水素原子又はメチル基であり、n1が0であり、n2が1であり、Eが-O-である[1]-[3]のいずれか1項に記載の化合物又はその薬理上許容される塩。
[5]
Gが以下に示す環である[1]-[4]のいずれか1項に記載の化合物又はその薬理上許容される塩。
【0033】
【0034】
[6]
Xがベンゼン、ピリジン、又は、シクロヘキサン(当該環は、少なくとも2以上の結合手を有する。)であり、R5が上記と同意義である[1]-[5]のいずれか1項に記載の化合物又はその薬理上許容される塩。
[7]
Jが以下に示す環群から選択されるいずれかの環であり、R7が水素原子、又は、単結合である[1]-[6]のいずれか1項に記載の化合物又はその薬理上許容される塩。
【0035】
【0036】
[8]
R1、R2、R3が、それぞれ独立して、水素原子、カルボキシ基、シアノ基、フッ素原子、塩素原子、メチル基、イソプロピル基、t-ブチル基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、シクロプロピルメトキシ基、1,1-ジフルオロ-2-メチルプロピル基、1,1-ジフルオロ-2,2-ジメチルプロピル基、1-メチル-1-シクロブチル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、1-ヒドロキシ-1-メチルエチル基、アゼチジン-1-カルボニル基、3-メチルオキセタン-3-イル基、4,5-ジヒドロオキサゾール-2-イル基、又は、シクロプロピルカルボニル基である
[1]-[7]のいずれか1項に記載の化合物又はその薬理上許容される塩。
[9]
一般式(1’)の化合物又はその薬理上許容される塩。
【0037】
【0038】
式中の記号は以下に定義される。
R1:水素原子、カルボキシ基、シアノ基、フッ素原子、塩素原子、メチル基、イソピロピル基、t-ブチル基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、シクロプロピルメトキシ基、1,1-ジフルオロ-2-メチルプロピル基、1,1-ジフルオロ-2,2-ジメチルプロピル基、1-メチル-1-シクロブチル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、1-ヒドロキシ-1-メチルエチル基、アゼチジン-1-カルボニル基、3-メチルオキセタン-3-イル基、4,5-ジヒドロオキサゾール-2-イル基、又は、シクロプロピルカルボニル基
R6d:水素原子又はメチル基
A1:=N-、又は、=CH-
X:ベンゼン、ピリジン、又は、シクロヘキサン(当該環は、2個の結合手を有する。)
J:以下に示す環群から選択されるいずれかの環
【0039】
【0040】
Y:
置換基群Y1から、独立に選択される1-2個の基で置換されていてもよいアミノ基、
置換基群Y1から、独立に選択される1-3個の基で置換されていてもよいフェニル基、
置換基群Y1から、独立に選択される1-3個の基で置換されていてもよい以下から選択されるいずれかの基:
シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、
【0041】
【0042】
置換基群Y1から、独立に選択される1-3個の基で置換されていてもよいシクロヘキセニル基、
置換基群Y1から、独立に選択される1-3個の基で置換されていてもよい以下から選択されるいずれかの基:
ピペリジニル基、アゼチジニル基、テトラヒドロピラニル基、モルホリニル基、又は、
置換基群Y1から、独立に選択される1-3個の基で置換されていてもよいテトラヒドロピリジニル基
【0043】
置換基群Y1:
水酸基、
置換基群Y2から、独立に選択される1-2個の基で置換されていてもよいアミノ基、
シアノ基、
フッ素原子、
置換基群Y2から、独立に選択される1-3個の基で置換されていてもよいメチル基、エチル基、又は、イソプロピル基、
置換基群Y2から、独立に選択される1-3個の基で置換されていてもよいメトキシ基、
置換基群Y2から、独立に選択される1-3個の基で置換されていてもよいアゼチジニル基、ピロリジニル基、又は、モルホリニル基、
置換基群Y2から、独立に選択される1-3個の基で置換されていてもよい以下に示されるいずれかの基:
【0044】
【0045】
置換基群Y2:
水酸基、
フッ素原子、
置換基群Y3から、独立に選択される1-3個の基で置換されていてもよいメチル基、
置換基群Y3から、独立に選択される1-3個の基で置換されていてもよいメトキシ基、
置換基群Y3から、独立に選択される1-2個の基で置換されていてもよいアミノ基、
置換基群Y3から、独立に選択される1-3個の基で置換されていてもよいアゼチジニル基、ピロリジニル基、又は、モルホリニル基、
置換基群Y3から、独立に選択される1-3個の基で置換されていてもよい以下に示されるいずれかの基:
【0046】
【0047】
置換基群Y3:
水酸基、
フッ素原子、
シアノ基、
置換基群Y4から、独立に選択される1-3個の基で置換されていてもよいメチル基、
置換基群Y4から、独立に選択される1-3個の基で置換されていてもよいメトキシ基、
【0048】
置換基群Y4:
フッ素原子
[10]
以下の群から選択されるいずれかの化合物又はその薬理上許容される塩。
4-フルオロ-1-メチル-4-{1-[トランス-4-(4-メチル-5-{(1R)-1-[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]エチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}ピペリジン
4-{4-[(1R)-1-(アゼチジン-1-イル)エチル]フェニル}-1-[トランス-4-(4-メチル-5-{[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1H-1,2,3-トリアゾール
(3R,6S)-N,N-ジメチル-6-{1-[トランス-4-(4-メチル-5-{(1R)-1-[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]エチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}テトラヒドロ-2H-ピラン-3-アミン
4-フルオロ-1-メチル-4-{1-[(3R,6S)-6-(4-メチル-5-{[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}ピペリジン
3-{トランス-4-[4-(4-フルオロ-1-メチルピペリジン-4-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]シクロヘキシル}-8-[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]-5,6,7,8-テトラヒドロ[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピリジン
1,5-アンヒドロ-6-アゼチジン-1-イル-2,3,4,6-テトラデオキシ-2-{4-[トランス-4-(4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル}-D-エリトロ-ヘキシトール
2-({5-[トランス-4-(1-{トランス-4-[3-(フルオロメチル)アゼチジン-1-イル]シクロヘキシル}-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)シクロヘキシル]-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル}メトキシ)-4-(トリフルオロメチル)ピリジン
3-(トランス-4-{1-[トランス-4-(アゼチジン-1-イル)シクロヘキシル]-1H-ピラゾール-4-イル}シクロヘキシル)-4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール
4-[トランス-4-(4-{トランス-4-[4-メチル-5-({[4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]オキシ}メチル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}-1H-ピラゾール-1-イル)シクロヘキシル]モルホリン
6-[トランス-4-(4-{トランス-4-[4-メチル-5-({[4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]オキシ}メチル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}-1H-ピラゾール-1-イル)シクロヘキシル]-2-オキサ-6-アザスピロ[3.3]ヘプタン
6-[トランス-4-(4-{トランス-4-[4-メチル-5-({[4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]オキシ}メチル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}-1H-ピラゾール-1-イル)シクロヘキシル]-1-オキサ-6-アザスピロ[3.3]ヘプタン
2-[トランス-4-(4-{トランス-4-[4-メチル-5-({[4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]オキシ}メチル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}-1H-ピラゾール-1-イル)シクロヘキシル]-6-オキサ-2-アザスピロ[3.4]オクタン
{1-[トランス-4-(4-{トランス-4-[4-メチル-5-({[4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]オキシ}メチル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}-1H-ピラゾール-1-イル)シクロヘキシル}-1H-ピラゾール-1-イル)シクロヘキシル]アゼチジン-3,3-ジイル}ジメタノール
メチル 3-{[4-メチル-5-(トランス-4-{1-[トランス-4-(2-オキサ-6-アザスピロ[3.3]ヘプタ-6-イル)シクロヘキシル]-1H-ピラゾール-4-イル}シクロヘキシル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]メトキシ}ベンゾエート
8-メチル-3-[トランス-4-(4-メチル-5-{(1R)-1-[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]エチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1-オキサ-2,8-ジアザスピロ[4.5]デカ-2-エン
【0049】
[11]
4-フルオロ-1-メチル-4-{1-[トランス-4-(4-メチル-5-{(1R)-1-[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]エチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}ピペリジン
[12]
(3R,6S)-N,N-ジメチル-6-{1-[トランス-4-(4-メチル-5-{(1R)-1-[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]エチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}テトラヒドロ-2H-ピラン-3-アミン
[13]
2-({5-[トランス-4-(1-{トランス-4-[3-(フルオロメチル)アゼチジン-1-イル]シクロヘキシル}-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)シクロヘキシル]-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル}メトキシ)-4-(トリフルオロメチル)ピリジン
[14]
6-[トランス-4-(4-{トランス-4-[4-メチル-5-({[4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]オキシ}メチル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}-1H-ピラゾール-1-イル)シクロヘキシル]-2-オキサ-6-アザスピロ[3.3]ヘプタン
[15]
6-[トランス-4-(4-{トランス-4-[4-メチル-5-({[4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]オキシ}メチル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}-1H-ピラゾール-1-イル)シクロヘキシル]-1-オキサ-6-アザスピロ[3.3]ヘプタン
[16]
2-[トランス-4-(4-{トランス-4-[4-メチル-5-({[4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]オキシ}メチル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}-1H-ピラゾール-1-イル)シクロヘキシル]-6-オキサ-2-アザスピロ[3.4]オクタン
[17]
メチル 3-{[4-メチル-5-(トランス-4-{1-[トランス-4-(2-オキサ-6-アザスピロ[3.3]ヘプタ-6-イル)シクロヘキシル]-1H-ピラゾール-4-イル}シクロヘキシル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]メトキシ}ベンゾエート
【0050】
[18]
IL10を増加させるための[1]-[17]のいずれかに記載の化合物又はその薬理上許容される塩。
[19]
[1]-[18]のいずれかに記載の化合物又はその薬理上許容される塩を有効成分として含有する医薬組成物。
[20]
炎症性疾患の予防及び/又は治療用である、[19]に記載の医薬組成物。
[21]
炎症性疾患が、末梢性炎症性疾患である、[20]に記載の医薬組成物。
[22]
炎症性疾患が、中枢性炎症性疾患である、[20]に記載の医薬組成物。
[23]
末梢性炎症性疾患が、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、強皮症、気管支喘息、喘息性気管支炎、びまん性間質性肺炎、慢性閉塞性肺疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病、セリアック病、痔瘻、放射線性腸炎、急性肝炎、慢性肝炎、劇症肝炎、自己免疫性肝炎、原発性胆汁性肝硬変、原発性硬化性胆管炎、アルコール性肝炎、非アルコール性脂肪性肝炎、肝硬変、末梢神経炎、強直性脊椎炎、湿疹(急性・亜急性・慢性)、接触皮膚炎、日光(紫外線)皮膚炎、放射線皮膚炎、アトピー皮膚炎、脂漏性皮膚炎、尋常性乾癬、関節症性乾癬、乾癬性紅皮症、膿疱性乾癬、扁平苔癬、紅斑症、酒さ、蕁麻疹、円形脱毛症、天疱瘡群、紅皮症、尋常性ざ瘡、褥瘡、創傷、熱傷、結膜炎,角膜炎,強膜炎,急性・慢性中耳炎、通年性アレルギー性鼻炎、花粉症、副鼻腔炎、喉頭炎、食道炎、難治性口内炎及、舌炎、急性・慢性唾液腺炎、口角炎、口唇炎、ベーチェット病、多発性硬化症、I型糖尿病、II型糖尿病、アテローム性動脈硬化症、膵炎、及び、慢性心不全からなる群より選択されるいずれかである、[21]に記載の医薬組成物。
[24]
末梢性炎症性疾患が、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、気管支喘息、潰瘍性大腸炎、クローン病、セリアック病、痔瘻、放射線性腸炎、急性肝炎、自己免疫性肝炎、原発性胆汁性肝硬変、原発性硬化性胆管炎、アルコール性肝炎、非アルコール性脂肪性肝炎、強直性脊椎炎、接触皮膚炎、日光(紫外線)皮膚炎、アトピー皮膚炎、脂漏性皮膚炎、尋常性乾癬、関節症性乾癬、乾癬性紅皮症、膿疱性乾癬、扁平苔癬、紅斑症、酒さ、円形脱毛症、天疱瘡群、紅皮症、尋常性ざ瘡、褥瘡、創傷、熱傷、副鼻腔炎、喉頭炎、食道炎、難治性口内炎、舌炎、急性・慢性唾液腺炎、口角炎、及び、口唇炎及びベーチェット病からなる群より選択されるいずれかである、[21]に記載の医薬組成物。
[25]
末梢性炎症性疾患が、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、潰瘍性大腸炎、クローン病、セリアック病、痔瘻、放射線性腸炎、自己免疫性肝炎、アルコール性肝炎、非アルコール性脂肪性肝炎、強直性脊椎炎、創傷、難治性口内炎、舌炎、及び、ベーチェット病からなる群より選択されるいずれかである、[21]に記載の医薬組成物。
【0051】
[26]
中枢性炎症性疾患が、
アルツハイマー病、パーキンソン病、レビー小体型認知症、多系統萎縮症、ピック病、進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症、前頭側頭葉変性症、ハンチントン病、筋萎縮性側索硬化症、球脊髄性筋萎縮症、脊髄性筋萎縮症、脊髄小脳変性症、多発性硬化症、クロイツフェルト・ヤコブ病、致死性家族性不眠症、ゲルストマン・ストロイスラー・シャインカー症候群、ダウン症侯群、ニーマン-ピック病、脳アミロイド血管症、HIV脳症、インフルエンザ脳症、肝性脳症、進行性多巣性白質脳症、抗NMDA受容体抗体脳炎、脳血管障害、外傷性脳損傷、脊髄損傷、低酸素脳症、てんかん、視神経炎、先天性代謝性脳疾患、ウェルニッケ脳症、自閉スペクトラム障害、注意欠如・多動性障害、チック障害、統合失調症、双極性障害、大うつ病性障害(治療抵抗性うつ、産後うつ)、持続性抑うつ障害(気分変調症)、月経前不快気分障害、不安障害、限局性恐怖症、パニック障害、強迫性障害、心的外傷およびストレス因関連障害、摂食障害、概日リズム睡眠・覚醒障害、ナルコレプシー、物質関連障害(アルコール依存、薬物依存)、衝動制御障害、せん妄、パーソナリティ障害、レット症候群
からなる群より選択されるいずれかである、[22]に記載の医薬組成物。
[27]
中枢性炎症性疾患が、
アルツハイマー病、パーキンソン病、レビー小体型認知症、多系統萎縮症、ピック病、進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症、前頭側頭葉変性症、ハンチントン病、筋萎縮性側索硬化症、球脊髄性筋萎縮症、脊髄性筋萎縮症、脊髄小脳変性症、多発性硬化症、クロイツフェルト・ヤコブ病、統合失調症、双極性障害、大うつ病性障害(治療抵抗性うつ、産後うつ)、持続性抑うつ障害(気分変調症)、月経前不快気分障害、不安障害、限局性恐怖症、パニック障害、強迫性障害、心的外傷およびストレス因関連障害、摂食障害、概日リズム睡眠・覚醒障害、ナルコレプシー、物質関連障害(アルコール依存、薬物依存)、衝動制御障害、せん妄、パーソナリティ障害、レット症候群
からなる群より選択されるいずれかである、[22]に記載の医薬組成物。
[28]
中枢性炎症性疾患が、
統合失調症、双極性障害、大うつ病性障害(治療抵抗性うつ、産後うつ)、持続性抑うつ障害(気分変調症)、月経前不快気分障害、不安障害、限局性恐怖症、パニック障害、強迫性障害
からなる群より選択されるいずれかである、[22]に記載の医薬組成物。
[29]
炎症性疾患の治療における使用のための[1]-[17]のいずれかに記載の化合物又はその薬理上許容される塩。
[30]
[19]に記載の医薬組成物の有効量を投与する、炎症性疾患の予防及び/又は治療方法。
【0052】
[31]
粉末X線回折で回折角(2θ(°))として、約3.9, 4.1, 8.34, 12.6, 16.2, 18.4, 19.5及び22.3にピークを有する[11](実施例4)に記載の化合物の結晶。
[32]
図1に示すX線回折パターンを有する[11](実施例4)に記載の化合物の結晶。
[33]
粉末X線回折で回折角(2θ(°))として、約3.8, 16.4, 18.0, 18.6, 19.8, 21.2及び22.7にピークを有する[12](実施例8)に記載の化合物の結晶。
[34]
図2に示すX線回折パターンを有する[12](実施例8)に記載の化合物の結晶。
[35]
粉末X線回折で回折角(2θ(°))として、約13.5, 15.7, 17.2, 17.8, 18.2, 19.2, 20.4, 20.8, 22.0及び27.2にピークを有する[13](実施例20)に記載の化合物の結晶。
[36]
図3に示すX線回折パターンを有する[13](実施例20)に記載の化合物の結晶。
【0053】
[37]
粉末X線回折で回折角(2θ(°))として、約3.3, 13.4, 15.5, 16.8, 17.5, 17.9, 18.9, 20.4, 21.8及び26.9にピークを有する[14](実施例24)に記載の化合物の結晶。
[38]
図4に示すX線回折パターンを有する[14](実施例24)に記載の化合物の結晶。
[39]
粉末X線回折で回折角(2θ(°))として、約13.2, 15.8, 16.5, 17.8, 18.1, 20.3, 20.8, 21.4及び27.9にピークを有する[15](実施例25)に記載の化合物の結晶。
[40]
図5に示すX線回折パターンを有する[15](実施例25)に記載の化合物の結晶。
[41]
粉末X線回折で回折角(2θ(°))として、約14.2, 16.8, 17.4, 18.2, 18.6, 19.5, 20.0, 20.9, 21.6及び21.8にピークを有する[16](実施例27)に記載の化合物の結晶。
[42]
図6に示すX線回折パターンを有する[16](実施例27)に記載の化合物の結晶。
[43]
粉末X線回折で回折角(2θ(°))として、約15.4, 17.6, 17.9, 18.4, 18.7, 19.2, 20,2, 20.7, 23.0及び23.8にピークを有する[17](実施例31)に記載の化合物の結晶。
[44]
図7に示すX線回折パターンを有する[17](実施例31)に記載の化合物の結晶。
【発明の効果】
【0054】
本発明の末梢性及び/又は中枢性の抗炎症作用を有する特定の化学構造を有する化合物又はその薬理上許容される塩は、様々な面からこれまでに存する抗炎症剤とは異なる特性を有していることから新規な医薬品として有用であると考えられる。
また、本発明の化合物及びその薬理上許容される塩は、抗炎症活性、生物学的利用能、in vitro活性、in vivo活性、薬効発現の早さ、薬効の持続性、物理的安定性、薬物相互作用、毒性等の点で優れた性質を有し、医薬として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【
図1】実施例4の化合物の粉末X線回折パターンを示す。縦軸に強度(cps)を横軸に回折角(2θ(°))を示す。
【
図2】実施例8の化合物の粉末X線回折パターンを示す。縦軸に強度(cps)を横軸に回折角(2θ(°))を示す。
【
図3】実施例20の化合物の粉末X線回折パターンを示す。縦軸に強度(cps)を横軸に回折角(2θ(°))を示す。
【
図4】実施例24の化合物の粉末X線回折パターンを示す。縦軸に強度(cps)を横軸に回折角(2θ(°))を示す。
【
図5】実施例25の化合物の粉末X線回折パターンを示す。縦軸に強度(cps)を横軸に回折角(2θ(°))を示す。
【
図6】実施例27の化合物の粉末X線回折パターンを示す。縦軸に強度(cps)を横軸に回折角(2θ(°))を示す。
【
図7】実施例31の化合物の粉末X線回折パターンを示す。縦軸に強度(cps)を横軸に回折角(2θ(°))を示す。
【発明を実施するための形態】
【0056】
以下に本発明について詳細に説明する。
【0057】
(置換基、用語の説明等)
本発明の態様の一つとしては、一般式(1)の化合物又はその薬理上許容される塩である。
【0058】
【0059】
(各置換基を示す記号は、上記と同一の意義を有する。)
【0060】
本発明の好適な態様としては、一般式(1’)の化合物又はその薬理上許容される塩である。
【0061】
【0062】
(各置換基を示す記号は、上記と同一の意義を有する。)
一般式(1’)の化合物の置換基の好適な組合せは以下のとおりである。
R1:水素原子、カルボキシ基、シアノ基、フッ素原子、塩素原子、メチル基、イソピロピル基、t-ブチル基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、シクロプロピルメトキシ基、1,1-ジフルオロ-2-メチルプロピル基、1,1-ジフルオロ-2,2-ジメチルプロピル基、1-メチル-1-シクロブチル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、1-ヒドロキシ-1-メチルエチル基、アゼチジン-1-カルボニル基、3-メチルオキセタン-3-イル基、4,5-ジヒドロオキサゾール-2-イル基、又は、シクロプロピルカルボニル基
R6d:水素原子又はメチル基
A1:=N-、又は、=CH-
X:ベンゼン、ピリジン、又は、シクロヘキサン(当該環は、2個の結合手を有する。)
J:以下に示す環群から選択されるいずれかの環
【0063】
【0064】
Y:
置換基群Y1から、独立に選択される1-3個の基で置換されていてもよいシクロヘキセニル基、
置換基群Y1:
置換基群Y2から、独立に選択される1-3個の基で置換されていてもよい以下に示されるいずれかの基:
【0065】
【0066】
置換基群Y2:
以下に示されるいずれかの基:
【0067】
【0068】
さらに好適な態様としては、実施例に記載の化合物又はその薬理上許容される塩である。
【0069】
以下に、本発明の化合物又はその薬理上許容される塩を表すのに使用される置換基、用語について説明する。
本明細書における「5-6員芳香族複素環」とは、窒素原子、酸素原子、及び、硫黄原子からなる群より選択される1-4個の原子を含有する単環性の5-6員芳香族複素環であり、例えば、5員芳香族複素環としては、以下に示すような環が挙げられる。
【0070】
【0071】
また、6員芳香族複素環としては、以下に示すような環が挙げられる。
【0072】
【0073】
本明細書における「5員芳香族複素環」とは、窒素原子、酸素原子、及び、硫黄原子からなる群より選択される1-4個の原子を含有する単環性の5員芳香族複素環であり、例えば、以下に示すような環が挙げられる。
【0074】
【0075】
本明細書における「4-7員飽和複素環」とは、窒素原子、酸素原子、及び、硫黄原子からなる群より選択される1-3個の原子を含有する単環性の4-7員飽和複素環であり、例えば、アゼチジン、ピロリジン、イミダゾリジン、ピラゾリジン、オキサゾリジン、チアゾリジン、ピペリジン、ピペラジン、ヘキサヒドロピリミジン、モルホリン、チオモルホリン、オキセタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジオキサンであり、好適には、以下に示すような環が挙げられる。
【0076】
【0077】
本明細書における「4-7員不飽和複素環」とは、窒素原子、酸素原子、及び、硫黄原子からなる群より選択される1-3個の原子を含有する単環性の4-7員飽和複素環が部分的に酸化された環、又は、芳香族複素環が部分的に還元された環であり、例えば、以下に示すような環が挙げられる。
【0078】
【0079】
本明細書における「5員不飽和複素環」とは、例えば、ピロリン、イミダゾリン、ピラゾリン、オキサゾリン、チアゾリンであり、好適には、以下に示すような環が挙げられる。
【0080】
【0081】
本明細書における「C3-C8シクロアルキル基」とは、炭素数3-8個の環状アルキル基であり、好適には、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、又は、シクロオクチル基である。
【0082】
本明細書における「C3-C8シクロアルケニル基」とは、炭素数3-8個の環状アルケニル基であり、好適には、シクロプロぺニル基、シクロブテニル基、シクロペンテニル基、又は、シクロヘキセニル基である。
【0083】
本明細書における「C3-C8シクロアルコキシ基」とは、C3-C8シクロアルキル基に酸素原子が結合した基であり、好適には、シクロプロピルオキシ基、シクロブチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、又は、シクロヘキシルオキシ基である。
【0084】
本明細書における「C1-C6アルキルC3-C8シクロアルキル基」とは、C3-C8シクロアルキル基にC1-C6アルキル基が結合した基であり、好適には、メチルシクロブタニル基、メチルシクロペンタニル基、メチルシクロヘキシル基、エチルシクロブタニル基、エチルシクロペンタニル基、エチルシクロヘキシル基である。
【0085】
本明細書における「C3-C8シクロアルキルC1-C6アルコキシ基」とは、C1-C6アルコキシ基にC3-C8シクロアルキル基が結合した基であり、好適には、シクロブタニルメトキシ基、シクロペンタニルメトキシ基、シクロヘキシルメトキシ基、シクロブタニルエトキシ基、シクロペンタニルエトキシ基、シクロヘキシルエトキシ基である。
【0086】
本明細書における「C1-C6アルキル基」とは、炭素数1-6個の直鎖若しくは分枝鎖アルキル基であり、例えば、メチル基、エチル基、1-プロピル基、イソプロピル基、1-ブチル基、2-ブチル基、2-メチル-1-プロピル基、2-メチル-2-プロピル基、1-ペンチル基、2-ペンチル基、3-ペンチル基、2-メチル-2-ブチル基、3-メチル-2-ブチル基、1-ヘキシル基、2-ヘキシル基、3-ヘキシル基、2-メチル-1-ペンチル基、3-メチル-1-ペンチル基、2-エチル-1-ブチル基、2,2-ジメチル-1-ブチル基、、2,3-ジメチル-1-ブチル基であり、好適には、メチル基、エチル基、1-プロピル基、イソプロピル基である。
【0087】
本明細書における「ジ(C1-C6アルキル)アミノ基」とは、同一又は異なる2個のC1-C6アルキル基がアミノ基に結合した基であり、、例えば、ジメチルアミノ基、メチルエチルアミノ基、メチルプロピルアミノ基[例えば、N-メチル-N-(1-プロピル)アミノ基]、メチルブチルアミノ基[例えば、N-(1-ブチル)-N-メチルアミノ基]、メチルペンチルアミノ基、メチルヘキシルアミノ基、ジエチルアミノ基、エチルプロピルアミノ基[例えば、N-エチル-N-(1-プロピル)アミノ基]、エチルブチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、プロピルブチルアミノ基、ジブチルアミノ基、ジペンチルアミノ基、ジヘキシルアミノ基であり、好適には、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基である。
【0088】
本明細書における「C1-C6アルコキシ基」とは、C1-C6アルキル基に酸素原子が結合した基であり、例えば、メトキシ基、エトキシ基、1-プロポキシ基、2-プロポキシ基、1-ブトキシ基、2-ブトキシ基、2-メチル-1-プロポキシ基、2-メチル-2-プロポキシ基、1-ペンチルオキシ基、2-ペンチルオキシ基、3-ペンチルオキシ基、2-メチル-2-ブトキシ基、3-メチル-2-ブトキシ基、1-ヘキシルオキシ基、2-ヘキシルオキシ基、3-ヘキシルオキシ基、2-メチル-1-ペンチルオキシ基、3-メチル-1-ペンチルオキシ基であり、好適には、メトキシ基、エトキシ基、1-プロポキシ基、2-プロポキシ基である。
【0089】
本明細書における「ハロゲン原子」とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、又は、ヨウ素原子であり、好適には、フッ素原子又は塩素原子である。
【0090】
本明細書における「ヒドロキシC1-C6アルキル基」とは、C1-C6アルキル基に水酸基が結合した基であり、好適には、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシイソプロピル基又は、ヒドロキシイソブチル基である。
【0091】
本明細書における「ハロC1-C6アルキル基」とは、C1-C6アルキル基に適当数のハロゲン原子が置換した基であり、好適には、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、ジフルオロエチル基である。
【0092】
本明細書における「ハロC1-C6アルコキシ基」とは、C1-C6アルコキシ基に適当数のハロゲン原子が置換した基であり、好適には、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、ジフルオロエトキシ基である。
【0093】
本明細書における「C1-C6アルキルカルボニル基」とは、カルボニル基にC1-C6アルキル基が結合した基であり、好適には、アセチル基、エチルカルボニル基、プロピルカルボニル基である。
【0094】
本明細書における「C1-C6アルコキシカルボニル基」とは、カルボニル基にC1-C6アルコキシ基が結合した基であり、好適には、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、t-ブトキシカルボニル基である。
【0095】
本明細書における「C1-C6アルキル4-7員不飽和複素環基」とは、4-7員不飽和複素環基にC1-C6アルキル基が結合した基である。
【0096】
本明細書における「ジ(C1-C6アルキル)アミノ4-7員不飽和複素環基」とは、4-7員不飽和複素環基にジ(C1-C6アルキル)アミノ基が結合した基である。
【0097】
本明細書における「4-7員不飽和複素環カルボニル基」とは、カルボニル基に4-7員不飽和複素環基が結合した基である。
【0098】
「その薬理上許容される塩」とは、医薬として使用することができる塩を示す。化合物では、酸性基または塩基性基を有する場合に、塩基又は酸と反応させることにより、塩基性塩又は酸性塩にすることができるので、その塩を示す。
【0099】
化合物の薬理上許容される「塩基性塩」としては、好適には、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩のようなアルカリ金属塩;マグネシウム塩、カルシウム塩のようなアルカリ土類金属塩;N-メチルモルホリン塩、トリエチルアミン塩、トリブチルアミン塩、ジイソプロピルエチルアミン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、N-メチルピペリジン塩、ピリジン塩、4-ピロリジノピリジン塩、ピコリン塩のような有機塩基塩類又はグリシン塩、リジン塩、アルギニン塩、オルニチン塩、グルタミン酸塩、アスパラギン酸塩のようなアミノ酸塩であり、好適には、アルカリ金属塩である。
【0100】
化合物の薬理上許容される「酸性塩」としては、好適には、フッ化水素酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩のようなハロゲン化水素酸塩、硝酸塩、過塩素酸塩、硫酸塩、リン酸塩等の無機酸塩;メタンスルホン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩のような低級アルカンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩のようなアリ-ルスルホン酸塩、酢酸塩、リンゴ酸塩、フマ-ル酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、アスコルビン酸塩、酒石酸塩、蓚酸塩、マレイン酸塩等の有機酸塩;及び、グリシン塩、リジン塩、アルギニン塩、オルニチン塩、グルタミン酸塩、アスパラギン酸塩のようなアミノ酸塩であり、最も好適には、ハロゲン化水素酸塩(特に、塩酸塩)である。
【0101】
本発明の化合物又はその薬理上許容される塩は、大気中に放置したり又は再結晶をすることにより、水分を吸収し、吸着水が付いたり、水和物となったりする場合があり、本発明には、そのような各種の水和物、溶媒和物及び結晶多形の化合物も包含する。
【0102】
本発明の化合物、その薬理上許容される塩又はそれらの溶媒和物は、置換基の種類や組み合わせによって、シス体、トランス体等の幾何異性体、互変異性体又はd体、l体等の光学異性体等の各種異性体が存在し得るが、化合物は、特に限定していない場合はそれら全ての異性体、立体異性体及びいずれの比率のこれら異性体及び立体異性体混合物をも包含するものである。これらの異性体の混合物は、公知の分割手段により分離することができる。
【0103】
本発明の化合物は、ラベル体、すなわち、化合物の1又は2以上の原子を同位元素(例えば、2H、3H、13C、14C、35S等)で置換した化合物も含まれる。
【0104】
また、本発明には、いわゆる、プロドラッグも包含される。プロドラッグとは、加水分解により、若しくは、生理学的条件下で、化合物のアミノ基、水酸基、カルボキシル基等に変換し得る基を有する化合物であり、このようなプロドラッグを形成する基としては、Prog. Med.、第5巻、2157-2161ページ、1985年等に記載の基である。当該プロドラッグとして、より具体的には、
(1)化合物に、アミノ基が存在する場合には、
そのアミノ基がアシル化、アルキル化、りん酸化された化合物(例えば、そのアミノ基がエイコサノイル化、アラニル化、ペンチルアミノカルボニル化、(5-メチル-2-オキソ-1,3-ジオキソレン-4-イル)メトキシカルボニル化、テトラヒドロフラニル化、ピロリジルメチル化、ピバロイルオキシメチル化、tert-ブチル化された化合物等である)等を挙げることができ、
(2)化合物に、水酸基が存在する場合には、
その水酸基がアシル化、アルキル化、りん酸化、ほう酸化された化合物(例えば、その水酸基がアセチル化、パルミトイル化、プロパノイル化、ピバロイル化、サクシニル化、フマリル化、アラニル化、ジメチルアミノメチルカルボニル化された化合物等である。)等を挙げることができる。
(3)また、化合物に、カルボキシ基が存在する場合には、
そのカルボキシ基がエステル化、アミド化された化合物(例えば、そのカルボキシ基がエチル エステル化、フェニル エステル化、カルボキシメチル エステル化、ジメチルアミノメチル エステル化、ピバロイルオキシメチル エステル化、エトキシカルボニルオキシエチル エステル化、アミド化又はメチルアミド化された化合物等である。)等が挙げられる。
【0105】
本明細書において、特に記載されない限り、粉末X線回折分析の値はCu-Kα線を使用して得られた値である。Cu-Kα線以外のX線を用いた場合、2θ(°)は、式2dsinθ=nλ(dは2つの面の間隔、nは任意の整数、λはX線の波長)の式に従って変動するが、これらは本願発明の結晶を実質的に等価な別の表現方法によって表現したものに過ぎず、本願発明の範囲に含まれ、このことは結晶分野の当業者によって容易に理解され得る。また、これらのチャートによって示されるピークの相対強度は、例えば、サンプルの結晶化の程度又は調製方法などに依存して変動し得る。2θ(°)は、実質的に変動しないが、結晶分野の当業者によって認識されている程度の誤差範囲(一般に、±0.2°の範囲)内で変動し得る。角度2θで表される粉末X線回折の特徴ピークにおいて、「約」とは±0.2°、別の態様としては、±0.1°を示す。
【0106】
粉末X線回折分析の値はデータの性質上、結晶の同一性認定において、結晶格子間隔や全体的なパターンが重要であり、相対強度は結晶成長の方向、粒子の大きさ、測定条件によって多少は変わり得るものであるから、厳密に解されるべきではない。
【0107】
(製造方法)
以下に製造方法について述べる。ただし、本発明は、下記の方法に何ら限定されるものではない。
【0108】
本発明の一般式(1)の化合物中のJで表される構造が下記1,2,3-トリアゾール
【0109】
【0110】
の場合には、例えば、下記A法を用いて本発明の化合物(A-V)を製造できる。
[A法]
A法は、本発明の化合物(A-V)を製造する方法である。
【0111】
【0112】
[式中、使用されている記号は、上記と同様の意味を示す。Pnは、アミノ基を保護する基を示す。]
【0113】
(A1工程)アミノ基の脱保護をする工程
化合物(A-I)からアミノ基を保護する基を脱保護をすることで、化合物(A-II)を得る工程である。例えば、保護基がtert-ブトキシカルボニル基の場合、化合物(A-I)を溶媒に溶解し、酸を加えることで化合物(A-II)を得ることができる。通常、反応温度は-20~100℃程度であり、反応時間は1~24時間程度である。
使用する酸としては、トリフルオロ酢酸、塩酸等を挙げることができる。
使用する溶媒としては、反応を阻害しないものであれば特に限定はなく、ジクロロメタン、クロロホルム、メタノール、酢酸エチル、1,4-ジオキサン等、又はこれらの混合物を挙げることができる。
(A2工程)アミノ基をアジド基とする工程
化合物(A-II)からアミノ基をアジド基へと変換する工程である。化合物(A-II)を溶媒に溶解し、tert-ブチルナイトレートと反応してジアゾ化してから、トリメチルシリルアジド及びトリフルオロ酢酸の添加によりアジド基へと変換することで化合物(A-III)を得ることができる。
使用する溶媒としては、反応を阻害しないものであれば特に限定はなく、水、アセトニトリル、ジクロロメタン、テ卜ラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、メタノール、エタノール、酢酸、塩酸等、又はこれらの混合物を挙げることができ、通常、反応温度は0~60℃程度であり、反応時間は0.5~24時間程度である。
また、本工程は、例えば、2-アジド-1,3-ジメチルイミダゾリニウムヘキサフルオロホスファート及びトリエチルアミンをジクロロメタン溶媒中、0~60℃程度で、0.5~24時間程度攪拌することでも行うことができる。
(A3工程)トリアゾール環を形成する工程
化合物(A-III)と対応するアルキン(A-IV)を、反応させて化合物(A-V)を製造する工程である。対応するアルキン(A-IV)及び化合物(A-III)を溶媒に溶解し、ジイソプロピルエチルアミンとヨウ化銅を0℃~室温にて加えることで化合物(A-V)を得ることができる。通常、反応温度は室温~80℃程度であり、反応時間は1~24時間程度である。
使用する塩基としては、ジイソプロピルエチルアミンやトリエチルアミン等の3級アミンを挙げることができる。
使用する金属触媒としては、ヨウ化銅、硫酸銅等を挙げることができる。
使用する配位子としては、トリス[(1-ベンジル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)メチル]アミンやトリス(ベンズイミダゾール)アミン等を挙げることができる。
使用する溶媒としては、反応を阻害しないものであれば特に限定はなく、水、メタノール、エタノール、tert-ブチルアルコール、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、アセトニトリル、酢酸エチル、アセトン、ジクロロメタン、N,N-ジメチルホルムアミド、トルエン等、又はこれらの混合物を挙げることができる。
【0114】
本発明の一般式(1)の化合物中のGで表される構造が下記1,2,4-トリアゾール
【0115】
【0116】
[式中、使用されている記号は、上記と同様の意味を示す。]
【0117】
の場合には、例えば、下記B法を用いてA法で使用される化合物(A-I)に相当する化合物を製造できる。
【0118】
[B法]
B法は、(B-III)(A法で使用される化合物(A-I)に相当する化合物)を製造する方法である。
【0119】
【0120】
[式中、使用されている記号は、上記と同様の意味を示す。Pnは、アミノ基を保護する基を示す。]
【0121】
(B1工程)トリアゾール環を形成する工程
化合物(B-I)をヨウ化メチル等のアルキル化剤と反応させ、対応するチオイミデートに変換し、化合物(B-II)と反応させて化合物(B-III)を製造する工程である。
化合物(B-I)とヨウ化メチルの反応において使用する溶媒として、反応を阻害しないものであれば特に限定はなく、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン等を挙げることができ、通常、反応温度は室温~80℃程度であり、反応時間は1~24時間程度である。
また、チオイミデートと化合物(B-II)の反応において使用する溶媒として、反応を阻害しないものであれば特に限定はなく、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン等を挙げることができ、通常、反応温度は室温~120℃程度であり、反応時間は1~24時間程度である。
【0122】
[C法]
C法は、化合物(C-III)(B法で使用される化合物(B-I)に相当する化合物)を製造する方法である。
【0123】
【0124】
[式中、使用されている記号は、上記と同様の意味を示す。]
【0125】
(C1工程)縮合によりアミドを形成する工程
(i)市販又は既知の方法により合成可能なカルボン酸(C-I)を酸クロリドとして活性化してから、対応するアミンと反応させて化合物(C-II)を製造するか、(ii)カルボン酸(C-I)と対応するアミンを縮合剤の存在下、反応させて化合物(C-II)を製造する工程である。
(i)の場合には、例えば、カルボン酸(C-I)のジクロロメタン溶液中に、オキザリルクロリドと少量のジメチルホルムアミドを0℃~室温にて加えて、しばらく放置してから、0℃~室温にて対応するアミンとピリジン等の塩基を加えることで化合物(C-II)を得ることができる。通常、反応温度は室温~80℃程度であり、反応時間は1~24時間程度である。
(ii)の場合には、例えば、カルボン酸(C-I)及び対応するアミンのジメチルホルムアミド又はジクロロメタン溶液に、塩基及び縮合剤を加えて化合物(C-II)を得ことができる。通常、反応温度は室温~80℃程度であり、反応時間は1~24時間程度である。
使用する塩基としては、ジイソプロピルエチルアミン等の3級アミンを挙げることができる。
使用する縮合剤としては、4-(4,6-ジメトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル)-4-メチルモルホリニウムクロリド(DMT-MM)、N,N,N’,N’-テトラメチル-O-(ベンゾトリアゾール-1-イル)ウロニウムヘキサフルオロホスファート(HBTU)、ヘキサフルオロりん酸O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウム(HATU)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDCI)等を挙げることができる。
【0126】
(C2工程)チオカルボニル化する工程
化合物((C-II)を溶媒中、ローソン試薬等の硫化剤と反応させることで化合物(C-III)を得る工程である。
使用する溶媒としては、反応を阻害しないものであれば特に限定はなく、テ卜ラヒドロフラン、1,4-ジオキサン等、又はこれらの混合物を挙げることができ、通常、反応温度は0~100℃程度であり、反応時間は0.5~24時間程度である。
【0127】
[D法]
D法は、化合物(D-II)(B法で使用される化合物(B-II)に相当する化合物)を製造する方法である。
【0128】
【0129】
[式中、使用されている記号は、上記と同様の意味を示す。PCは、カルボキシ基を保護する基を示す。]
【0130】
(D1工程)ヒドラジドを形成する工程
市販又は既知の方法により合成可能な化合物(D-I)を溶媒中ヒドラジンと加熱し、化合物(D-II)を製造する工程である。
使用する溶媒としては、反応を阻害しないものであれば特に限定はなく、メタノール、エタノール、水等、又はこれらの混合物を挙げることができ、通常、反応温度は室温~100℃程度であり、反応時間は0.5~24時間程度である。
【0131】
[E法]
E法は、本発明の化合物(E-X)(A法の化合物(A-V)に相当する化合物)を製造する方法である。本法では、便宜上、本発明の一般式(1)の化合物中のGで表される構造が1,2,4-トリアゾールの場合を例に記載したが、Gで表される構造が他の5員芳香族複素環化合物である場合にも、通常この分野で用いられる方法により同様に目的とする化合物を製造することができる。
【0132】
【0133】
[式中、使用されている記号は、上記と同様の意味を示す。Pcは、カルボキシ基、又は水酸基を保護する基を示す。Pnは、アミノ基を保護する基を示す。]
【0134】
(E1工程)ヒドラジドを形成する工程
市販又は既知の方法により合成可能な化合物(E-I)から、D法D1工程と同様の条件により、化合物(E-II)を製造する工程である。
(E2工程)トリアゾール環を形成する工程
化合物(E-II)と化合物(E-III)(C法の(C-III)の相当する化合物)からB法B1工程と同様の条件により、化合物(E-IV)を製造する工程である。
(E3工程)アミノ基を保護する基を脱保護をする工程
化合物(E-IV)から、A法A1工程と同様の条件により、アミノ基を保護する基を脱保護をすることで、化合物(E-V)を得る工程である。
(E4工程)アミノ基をアジド基とする工程
化合物(E-V)から、A法A2工程と同様の条件により、アミノ基をアジド基へと変換することで、化合物(E-VI)を得る工程である。
(E5工程)トリアゾール環を形成する工程
化合物(E-VI)から、A法A3工程と同様の条件により、対応するアルキン(E-VII)と反応させて化合物(E-VIII)を製造する工程である。
(E6工程)化合物(E-VIII)から水酸基を保護する基を脱保護をすることで、化合物(E-IX)を得る工程である。例えば、保護基がtert-ブチルジフェニルシリル基の場合、化合物(E-VIII)を溶媒に溶解し、フッ化テトラ-n-ブチルアンモニウムを加えることで化合物(E-IX)を得ることができる。通常、反応温度は0~80℃程度であり、反応時間は0.5~24時間程度である。
使用する試薬としては、塩酸、硫酸、フッ化水素酸、p-トルエンスルホン酸(PPTS)、酢酸、トリフルオロ酢酸、フッ化テトラ-n-ブチルアンモニウム、フッ化カリウム、フッ化セリウム、フッ化水素、フッ化水素-ピリジン等を挙げることができる。
溶媒としては、反応を阻害しないものであれば特に限定はなく、メタノール、エタノール、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、1,2-ジメトキシエタン、アセトニトリル、水、又はこれらの混合物等が挙げることができる。
(E7工程)光延反応によってエーテル化する工程
化合物(E-IX)からシアノメチレントリブチルホスホラン存在下、対応するアルコールを用いて、化合物(E-X)を得る工程である。
使用する溶媒としては、反応を阻害しないものであれば特に限定はなく、テ卜ラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、トルエン等、又はこれらの混合物を挙げることができ、通常、反応温度は0~120℃程度で、反応時間は0.5~24時間程度である。
また、本工程は、化合物(E-IX)からホスフィンおよびアゾジカルボン酸エステル、又はジアゾジカルボキサミド存在下、対応するアルコールを用いて、化合物(E-X)を得ることができ、通常、反応温度は0~100℃程度で、反応時間は0.5~24時間程度である。
【0135】
[F法]
F法は、本発明の化合物(F-VI)を製造する方法である。
【0136】
【0137】
[式中、使用されている記号は、上記と同様の意味を示す。Lは、脱離基を示す。Wはそれぞれ独立して、-CH2-、-O-、又は、-NMe-を示す。]
(F1工程)アルキル化を行う工程
市販又は既知の方法により合成可能な化合物(F-I)を溶媒中、有機リチウム試薬の存在下で、対応するハロゲン化アルキルを用いて化合物(F-II)を製造する工程である。
有機リチウム試薬としては、n-ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジド、リチウム 2,2,6,6-テトラメチルピペリジン等を挙げることができる。
溶媒としては、反応を阻害しないものであれば特に限定はなく、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、トルエン、n-ヘキサン、又はこれらの混合物等を挙げることができる。
通常、反応温度は-78~100℃程度で、反応時間は1~48時間程度である。
(F2工程)アミノ基を保護する基を脱保護する工程
化合物(F-II)からアミノ基を保護する基を脱保護することで、化合物(F-III)を得る工程である。保護基がp-メトキシベンジル基である場合、化合物(F-II)を酸に溶解し、熱を加えることで化合物(F-III)を得ることができる。
使用する酸としては、トリフルオロ酢酸、塩酸等を挙げることができる。
使用する溶媒としては、反応を阻害しないものであれば特に限定はなく、ジクロロメタン、クロロホルム、メタノール、酢酸エチル、1,4-ジオキサン等、又はこれらの混合物を挙げることができ、通常、反応温度は100~150℃程度で、反応時間は1~48時間程度である。
(F3工程)チオカルボニル化する工程
化合物(F-III)を溶媒中、ローソン試薬等の硫化剤と反応させることで、C法C2工程と同様の条件により、化合物(F-IV)を得る工程である。
(F4工程)トリアゾール環を形成する工程
化合物(F-IV)をヨウ化メチル等のアルキル化剤と反応させ、対応するチオイミデートに変換し、B法B1工程と同様の条件により、対応する化合物(F-V)と反応させて化合物(F-VI)を製造する工程である。
【0138】
[G法]
G法は、本発明の化合物(G-V)を製造する方法である。
【0139】
【0140】
[式中、使用されている記号は、上記と同様の意味を示す。Wは、それぞれ独立して、-CH2-、-O-、又は、-NMe-を示す。]
(G1工程)光延反応によってエーテル化する工程
市販又は既知の方法により合成可能な化合物(G-I)から、E法E7工程と同様の条件により、化合物(G-II)を得る工程である。
(G2工程)チオカルボニル化する工程
化合物(G-II)を溶媒中、ローソン試薬等の硫化剤と反応させることで、C法C2工程と同様の条件により、化合物(G-III)を得る工程である。
(G3工程)トリアゾール環を形成する工程
化合物(G-III)をヨウ化メチル等のアルキル化剤と反応させ、対応するチオイミデートに変換し、B法B1工程と同様の条件により、化合物(G-IV)と反応させて化合物(G-V)を製造する工程である。
【0141】
本発明の化合物中のJで表される構造が下記1,2,3-トリアゾール
【0142】
【0143】
の場合には、例えば、下記H法を用いてF法で使用される化合物(F-V)、又はG法で使用される化合物(G-IV)を製造できる。
【0144】
[H法]
H法は、化合物(H-V)(F法で使用される化合物(F-V)、又はG法で使用される化合物(G-IV)に相当する化合物)を製造する方法である。
【0145】
【0146】
[式中、使用されている記号は、上記と同様の意味を示す。Pcは、カルボキシ基、又は水酸基を保護する基を示す。]
(H1工程)アミノ基をアジド基とする工程
市販又は既知の方法により合成可能な化合物(H-I)から、A法A2工程と同様の条件により、アミノ基をアジド基へと変換することによって化合物(H-II)を得る工程である。
(H2工程)トリアゾール環を形成する工程
化合物(H-II)から、A法A3工程と同様の条件により、対応するアルキン(H-III)と反応させて化合物(H-IV)を製造する工程である。
(H3工程)ヒドラジドを形成する工程
化合物(H-IV)から、D法D1工程と同様の条件により、化合物(H-V)を製造する工程である。
【0147】
本発明の化合物中のJで表される構造が下記ピラゾール
【0148】
【0149】
の場合には、例えば、下記I法を用いて本発明の化合物(I-VI)を製造できる。
【0150】
[I法]
I法は、本発明の化合物(I-VI)を製造する方法である。本法では、便宜上、本発明の一般式(1)の化合物中のGで表される構造が1,2,4-トリアゾールの場合を例に記載したが、Gで表される構造が他の5員芳香族複素環化合物である場合にも、通常この分野で用いられる方法により同様に目的とする化合物を製造することができる。
【0151】
【0152】
[式中、使用されている記号は、上記と同様の意味を示す。Lは、脱離基を示す。Bhは、ボロン酸又はボロン酸ピナコールエステル等を示す。]
【0153】
(I1工程)チオカルボニル化する工程
市販又は既知の方法により合成可能な化合物(I-I)を溶媒中、ローソン試薬等の硫化剤と反応させることで、C法C2工程と同様の条件により、化合物(I-II)を得る工程である。
(I2工程)トリアゾール環を形成する工程
化合物(I-II)をヨウ化メチル等のアルキル化剤と反応させ、対応するチオイミデートに変換し、B法B1工程と同様の条件により、化合物(I-III) (D法で製造される化合物(D-II)に相当する化合物)と反応させて化合物(I-IV)を製造する工程である。
(I3工程)遷移金属触媒を用いてカップリング反応を行なう工程
化合物(I-IV)から塩基存在下、遷移金属を触媒として用いて、対応するピラゾールと反応させることで、化合物(I-V)を得る工程である。
使用する遷移金属触媒としては、ヨウ化銅、塩化銅、酢酸銅等を挙げることができる。
使用する塩基としては卜リエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン(DBU)、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]-5-ノネン(DBN)、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、リン酸カリウム、又はリン酸ナトリウム等を挙げることができる。
使用する溶媒としては、反応を阻害しないものであれば特に限定はなく、メタノール、エタノール、テ卜ラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、水、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、卜ルエン、キシレン等、又はこれらの混合物を挙げることができ、通常、反応温度は60~200℃程度であり、反応時間は0.5~24時間程度である。
(I4工程)遷移金属触媒を用いてカップリング反応を行なう工程
化合物(I-V)から塩基存在下、パラジウム触媒と対応するボロン酸又はボロン酸ピナコールエステルを用いて、化合物(I-VI)を得る工程である。
使用するパラジウム触媒としては、テ卜ラキス(卜リフェニルホスフィン)パラジウム、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム、卜リス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム、酢酸パラジウム、アセチルアセトンパラジウム、ビス(卜リフェニルホスフィン)パラジウムジクロリド等を挙げることができる。
使用する塩基としては卜リエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン(DBU)、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]-5-ノネン(DBN)、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、リン酸カリウム、又はリン酸ナトリウム等を挙げることができる。
使用する溶媒としては、反応を阻害しないものであれば特に限定はなく、メタノール、エタノール、テ卜ラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、水、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、卜ルエン等、又はこれらの混合物を挙げることができ、通常、反応温度は60~120℃程度であり、反応時間は0.5~24時間程度である。
【0154】
[J法]
J法は、化合物(J-V) (I法で使用される化合物(I-V)に相当する化合物)を製造する方法である。
【0155】
【0156】
[式中、使用されている記号は、上記と同様の意味を示す。PCは、カルボキシ基を保護する基を示す。Lは、脱離基を示す。]
【0157】
(J1工程)置換反応によりピラゾール環を導入する工程
市販又は既知の方法により合成可能な化合物(J-I)から塩基存在下、対応するピラゾールと反応させることで、化合物(J-II)を得る工程である。
使用する塩基としては卜リエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン(DBU)、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]-5-ノネン(DBN)、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、リン酸カリウム、又はリン酸ナトリウム等を挙げることができる。
使用する溶媒としては、反応を阻害しないものであれば特に限定はなく、メタノール、エタノール、テ卜ラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、水、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、卜ルエン等、又はこれらの混合物を挙げることができ、通常、反応温度は60~100℃程度であり、反応時間は1~24時間程度である。
(J2工程)ヒドラジドを形成する工程
化合物(J-II)から、D法D1工程と同様の条件により、化合物(J-III)を製造する工程である。
(J3工程)トリアゾール環を形成する工程
化合物(J-IV)をヨウ化メチル等のアルキル化剤と反応させ、対応するチオイミデートに変換し、B法B1工程と同様の条件により、化合物(J-III)と反応させて化合物(J-V)を製造する工程である。
【0158】
[K法]
K法は、化合物(K-II) (J法で使用される化合物(J-IV)に相当する化合物)を製造する方法である。
【0159】
【0160】
[式中、使用されている記号は、上記と同様の意味を示す。]
(K1工程)チオカルボニル化する工程
市販又は既知の方法により合成可能な化合物(K-I)を溶媒中、ローソン試薬等の硫化剤と反応させることで、C法C2工程と同様の条件により、化合物(K-II)を得る工程である。
【0161】
本発明の化合物中のJで表される構造が下記イミダゾール
【0162】
【0163】
の場合には、例えば、下記L法を用いて本発明の化合物(L-V)を製造できる。
[L法]
L法は、本発明の化合物(L-V)を製造する方法である。本法では、便宜上、本発明の一般式(1)の化合物中のGで表される構造が1,2,4-トリアゾールの場合を例に記載したが、Gで表される構造が他の5員芳香族複素環化合物である場合にも、通常この分野で用いられる方法により同様に目的とする化合物を製造することができる。
【0164】
【0165】
[式中、使用されている記号は、上記と同様の意味を示す。Pnは、アミノ基を保護する基を示す。Lは、脱離基を示す。Bhは、ボロン酸又はボロン酸ピナコールエステル等を示す。]
【0166】
(L1工程)遷移金属触媒を用いてカップリング反応を行なう工程
市販又は既知の方法により合成可能な化合物(L-1)から、塩基存在下、パラジウム触媒と対応するボロン酸又はボロン酸ピナコールエステルを用いて、I法I4工程と同様の条件により、化合物(L-II)を得る工程である。
(L2工程)アミノ基を保護する基を脱保護する工程
化合物(L-II)からアミノ基を保護する基を脱保護することで、化合物(L-III)を得る工程である。保護基がジメチルアミノスルホニル基の場合、化合物(L-II)に酸を加えることで化合物(L-III)を得ることができる。
使用する酸としては、濃塩酸等が挙げることができる。
使用する溶媒としては、反応を阻害しないものであれば特に限定はなく、ジクロロメタン、クロロホルム、メタノール、酢酸エチル、1,4-ジオキサン等、又はこれらの混合物を挙げることができ、通常、反応温度は0~100℃程度であり、反応時間は15分~12時間程度である。
(L3工程)遷移金属触媒を用いてカップリング反応を行なう工程
化合物(L-III)と化合物(L-IV) (I法で製造される化合物(I-IV)に相当する化合物)から塩基存在下、銅などの遷移金属を触媒として用いて、I法I3工程と同様の条件により反応させることで、化合物(L-V)を得る工程である。
【0167】
本発明の化合物中のJで表される構造が下記1,2,3-トリアゾール
【0168】
【0169】
の場合には、例えば、下記M法を用いて本発明の化合物(M-X)を製造できる。
【0170】
[M法]
M法は、本発明の化合物(M-X)を製造する方法である。本法では、便宜上、本発明の一般式(1)の化合物中のGで表される構造が1,2,4-トリアゾールの場合を例に記載したが、Gで表される構造が他の5員芳香族複素環化合物である場合にも、通常この分野で用いられる方法により同様に目的とする化合物を製造することができる。
【0171】
【0172】
[式中、使用されている記号は、上記と同様の意味を示す。PCは、カルボキシ基を保護する基を示す。]
【0173】
(M1工程)縮合によりアミドを形成する工程
市販又は既知の方法により合成可能な化合物(M-I)及び対応するアミンから、C法C1工程と同様の条件により、化合物(M-II)を得る工程である。
(M2工程) チオカルボニル化する工程
化合物(M-II)を溶媒中、ローソン試薬等の硫化剤と反応させることで、C法C2工程と同様の条件により、化合物(M-III)を得る工程である。
(M3工程)トリアゾール環を形成する工程
化合物(M-III)をヨウ化メチル等のアルキル化剤と反応させ、対応するチオイミデートに変換し、B法B1工程と同様の条件により、化合物(M-IV) (D法で使用される化合物(D-II)に相当する化合物)と反応させて化合物(M-V)を製造する工程である。
(M4工程)エステルを還元し、アルコールを形成する工程
化合物(M-V)を溶媒中、還元剤と反応させることで化合物(M-VI)を製造する工程である。
使用する還元剤としては、リチウムアルミニウムヒドリド(LAH)、ジイソブチルアルミニウムヒドリド(DIBAL)等を挙げることができる。
使用する溶媒としては、反応を阻害しないものであれば特に限定はなく、トルエン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等、又はこれらの混合物を挙げることができ、通常、反応温度は-78~100℃程度であり、反応時間は0.5~24時間程度である。
(M5工程)アルコールを酸化し、アルデヒドを形成する工程
化合物(M-VI)を溶媒中、酸化剤と反応させることで化合物(M-VII)を製造する工程である。
使用する酸化剤としては、二酸化マンガン、過マンガン酸カリウム、クロロクロム酸ピリジニウム(PCC)、ニクロム酸ピリジニウム(PCC)、デスマーチン試薬、2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシルラジカル(TEMPO)、2-アザアダマンタン-N-オキシル(AZADO)、過ルテニウム酸テトラプロピルアンモニウム(TPAP)等を挙げることができる。
使用する溶媒としては、反応を阻害しないものであれば特に限定はなく、ジクロロメタン、トルエン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、アセトン、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等、又はこれらの混合物を挙げることができ、通常、反応温度は-20~100℃程度であり、反応時間は0.5~24時間程度である。
(M6工程) アルデヒドから増炭してアルキンを形成する工程
化合物(M-VII)を塩基存在下、α-ジアゾホスホネート化合物と反応させることで、化合物(M-VIII)を製造する工程である。
使用するα-ジアゾホスホネート化合物としては、(1-ジアゾ-2-オキソプロピル)ホスホン酸ジメチル(大平-Bestmann試薬)等があげることができる。
使用する塩基としては炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等を挙げることができる。
使用する溶媒としては、反応を阻害しないものであれば特に限定はなく、メタノール、エタノール、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、アセトニトリル等、又はこれらの混合物を挙げることができ、通常、反応温度は-20~100℃程度であり、反応時間は0.5~24時間程度である。
(M7工程)トリアゾール環を形成する工程
化合物(M-VIII)から、A法A3工程と同様の条件により、対応するアジド(M-IX)と反応させて化合物(M-X)を製造する工程である。
[N法]
N法は、化合物(N-VIII) (M法で使用される化合物(M-VIII)に相当する化合物)を製造する方法である。
【0174】
【0175】
[式中、使用されている記号は、上記と同様の意味を示す。PCは、カルボキシ基、又は水酸基を保護する基を示す。]
(N1工程)トリアゾール環を形成する工程
化合物(N-I) (M法で使用される化合物(M-III)に相当する化合物)をヨウ化メチル等のアルキル化剤と反応させ、対応するチオイミデートに変換し、B法B1工程と同様の条件により、化合物(N-II) (E法で使用される化合物(E-II)に相当する化合物)と反応させて化合物(N-III)を製造する工程である。
(N2工程)エステルを還元し、アルコールを形成する工程
化合物(N-III)を溶媒中、M法M4工程と同様の条件により、還元剤と反応させることで、化合物(N-IV)を製造する工程である。
(N3工程)アルコールを酸化し、アルデヒドを形成する工程
化合物(N-IV)を溶媒中、M法M5工程と同様の条件により、酸化剤と反応させることで化合物(N-V)を製造する工程である。
(N4工程) アルデヒドから増炭してアルキンを形成する工程
化合物(N-V)を塩基存在下、α-ジアゾホスホネート化合物と反応させることで、M法M6工程と同様の条件により、化合物(N-VI)を製造する工程である。
(N5工程)化合物(N-VI)から水酸基の脱保護をすることで、E法E6工程と同様の条件により、化合物(N-VII)を得る工程である。
(N6工程)光延反応によってエーテル化する工程
化合物(N-VII)からシアノメチレントリブチルホスホラン存在下、対応するアルコールと反応させることで、E法E7工程と同様の条件により、化合物(N-VIII)を得る工程である。
【0176】
本発明の化合物中のJで表される構造が下記ピラゾール
【0177】
【0178】
の場合には、例えば、下記O法を用いて本発明の化合物(O-VIII)を製造できる。
[O法]
O法は、本発明の化合物(O-VIII)を製造する方法である。本法では、便宜上、本発明の一般式(1)の化合物中のGで表される構造が1,2,4-トリアゾールの場合を例に記載したが、Gで表される構造が他の5員芳香族複素環化合物である場合にも、通常この分野で用いられる方法により同様に目的とする化合物を製造することができる。
【0179】
【0180】
[式中、使用されている記号は、上記と同様の意味を示す。Pcは、カルボキシ基、又は水酸基を保護する基を示す。Pnは、アミノ基を保護する基を示す。Lは、脱離基を示す。Bhは、ボロン酸又はボロン酸ピナコールエステル等を示す。]
(O1工程)遷移金属触媒を用いてカップリング反応を行なう工程
市販又は既知の方法により合成可能な化合物(O-I)から塩基存在下、パラジウム触媒と対応するボロン酸又はボロン酸ピナコールエステルをもつ化合物(O-II)を用いて、I法I4工程と同様の条件により、化合物(O-III)を得る工程である。
(O2工程)ヒドラジドを形成する工程
化合物(O-III)から、D法D1工程と同様の条件により、化合物(O-IV)を製造する工程である。
(O3工程)トリアゾール環を形成する工程
化合物(O-V) (K法で使用される化合物(K-II)に相当する化合物)をヨウ化メチル等のアルキル化剤と反応させ、対応するチオイミデートに変換し、B法B1工程と同様の条件により、化合物(O-IV)と反応させて化合物(O-VI)を製造する工程である。
(O4工程)アミノ基を保護する基を脱保護する工程
化合物(O-VI)からアミノ基を保護する基を脱保護することで、化合物(O-VII)を得る工程である。保護基がテトラヒドロピラニル基の場合、化合物(O-VI)を溶媒に溶解し、酸を加えることで化合物(O-VII)を得ることができる。
酸としては、塩酸、硫酸、酢酸、p-トルエンスルホン酸、又はp-トルエンスルホン酸ピリジニウム等が挙げられる。
溶媒としては、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、酢酸エチル、水、又はこれらの混合物等を挙げることができ、通常、反応温度は0~80℃程度であり、反応時間は0.5~24時間程度である。
(O5工程)置換反応により置換基を導入する工程
化合物(O-VII)から塩基存在下、対応する脱離基をもつ化合物と反応させることで、J法J1工程と同様の条件により、化合物(O-VIII)を得る工程である。
【0181】
[P法]
P法は、本発明の化合物(P-VII) (O法の化合物(O-VIII)に相当する化合物)を製造する方法である。本法では、便宜上、本発明の一般式(1)の化合物中のGで表される構造が1,2,4-トリアゾールの場合を例に記載したが、Gで表される構造が他の5員芳香族複素環化合物である場合にも、通常この分野で用いられる方法により同様に目的とする化合物を製造することができる。
【0182】
【0183】
[式中、使用されている記号は、上記と同様の意味を示す。P-IIは、EとZの混合物を示す。]
(P1工程)アルデヒドを増炭し、エノールエーテルを形成する工程
化合物(P-I) (M法で使用される化合物(M-VII)に相当する化合物)を塩基存在下、ホスホネート化合物(例えば、(メトキシメチル)トリフェニルホスホニウムクロリド)と反応させることで化合物(P-II)を製造する工程である。
使用する塩基としてはナトリウムメチラート、カリウムtert-ブトキシド、水素化ナトリウム、水素化カリウム、ナトリウムビストリメチルシリルアミド、リチウムビストリメチルシリルアミド等を挙げることができる。
使用する溶媒としては、反応を阻害しないものであれば特に限定はなく、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、トルエン、ヘキサン、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、酢酸等、又はこれらの混合物を挙げることができ、通常、反応温度は0~80℃程度であり、反応時間は5分~24時間程度である。
(P2工程) エノールエーテルを加水分解し、アルデヒドを形成する工程
化合物(P-II)を溶媒中、酸により加水分解させることで化合物(P-III)を製造する工程である。
使用する酸としては塩酸、硫酸、リン酸、硝酸、過塩素酸、p-トルエンスルホン酸(PPTS)、メタンスルホン酸、酢酸、蟻酸等が挙げられる。
使用する溶媒としては、反応を阻害しないものであれば特に限定はなく、水、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、トルエン、ジクロロメタン等、又はこれらの混合物を挙げることができ、通常、反応温度は0~100℃程度であり、反応時間は5分~24時間程度である。
(P3工程)エキソメチレンアルデヒドを形成する工程
化合物(P-III)を触媒の存在下、対応するアルデヒド(例えば、ホルムアルデヒド)と反応させることで化合物(P-IV)を製造する工程である。
使用する触媒としてはL-プロリン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジエタノールアミン、モルホリン、ピぺリジン、ピロリジン、ピラゾール、インドール等が挙げられる。
使用する溶媒としては、反応を阻害しないものであれば特に限定はなく、水、エタノール、イソプロピルアルコール、テトラヒドロフラン、N,N-ジメチルホルムアミド、トルエン、ジクロロメタン、酢酸等、又はこれらの混合物を挙げることができ、通常、反応温度は0~100℃程度であり、反応時間は5分~72時間程度である。
(P4工程)エキソメチレンを酸化し、エポキシドを形成する工程
化合物(P-IV)を溶媒中、酸化剤と反応させることで化合物(P-V)を製造する工程である。
使用する酸化剤としては、過酢酸、トリフルオロ過酢酸、メタクロロ過酢酸、過酸化水素、過酸化ベンゾイル、tert-ブチルヒドロペルオキシド、tert-アミルヒドロペルオキシド、オキソン等を挙げることができる。
使用する溶媒としては、反応を阻害しないものであれば特に限定はなく、ジクロロメタン、クロロホルム、ジエチルエーテル、トルエン、キシレン、アセトン、アセトニトリル、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、酢酸等、又はこれらの混合物を挙げることができ、通常、反応温度は-78~100℃程度であり、反応時間は5分~48時間程度である。
(P5工程)ピラゾール環を形成する工程
化合物(P-V)を溶媒中、対応するヒドラジン(P-VI)もしくはその塩付加体と反応させることで、化合物(P-VII)を製造する工程である。
使用する溶媒としては、反応を阻害しないものであれば特に限定はなく、水、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、テトラヒドロフラン、N,N-ジメチルホルムアミド、トルエン、ジクロロメタン等、又はこれらの混合物を挙げることができ、通常、反応温度は0~100℃程度であり、反応時間は0.5~72時間程度である。
【0184】
[Q法]
Q法は、本発明の化合物(Q-IX) (O法の化合物(O-VIII)に相当する化合物)を製造する方法である。本法では、便宜上、本発明の一般式(1)の化合物中のGで表される構造が1,2,4-トリアゾールの場合を例に記載したが、Gで表される構造が他の5員芳香族複素環化合物である場合にも、通常この分野で用いられる方法により同様に目的とする化合物を製造することができる。
【0185】
【0186】
[式中、使用されている記号は、上記と同様の意味を示す。Pcは、水酸基を保護する基を示す。Q-IIは、EとZの混合物を示す。]
(Q1工程)アルデヒドを増炭し、エノールエーテルを形成する工程
化合物(Q-I) (N法で使用される化合物(N-V)に相当する化合物)を塩基存在下、ホスホネート化合物(例えば、(メトキシメチル)トリフェニルホスホニウムクロリド)と反応させることで、P法P1工程と同様の条件により、化合物(Q-II)を製造する工程である。
(Q2工程) エノールエーテルを加水分解し、アルデヒドを形成する工程
化合物(Q-II)を溶媒中、酸により加水分解させることで、P法P2工程と同様の条件により、化合物(Q-III)を製造する工程である。
(Q3工程)エキソメチレンアルデヒドを形成する工程
化合物(Q-III)を触媒の存在下、対応するアルデヒド(例えば、ホルムアルデヒド)と反応させることで、P法P3工程と同様の条件により、化合物(Q-IV)を製造する工程である。
(Q4工程)エキソメチレンを酸化し、エポキシドを形成する工程
化合物(Q-IV)を溶媒中、酸化剤と反応させることで、P法P4工程と同様の条件により、化合物(Q-V)を製造する工程である。
(Q5工程)ピラゾール環を形成する工程
化合物(Q-V)を溶媒中、対応するヒドラジン(Q-VI)と反応させることで、P法P5工程と同様の条件により、化合物(Q-VII)を製造する工程である。
(Q6工程)化合物(Q-VII)から水酸基の脱保護をすることで、E法E6工程と同様の条件により、化合物(Q-VIII)を得る工程である。
(Q7工程)光延反応によってエーテル化する工程
化合物(Q-VIII)からシアノメチレントリブチルホスホラン存在下、対応するアルコールと反応させることで、E法E7工程と同様の条件により、化合物(Q-IX)を得る工程である。
【0187】
[R法]
R法は、化合物(R-V) (P法の化合物(P-VI)に相当する化合物及びQ法の化合物(Q-VI)に相当する化合物)を製造する方法である。
【0188】
【0189】
[式中、使用されている記号は、上記と同様の意味を示す。Pnは、アミノ基を保護する基を示す。]
(R1工程)還元的アミノ化により、N-保護ヒドラジンを形成する工程
市販又は既知の方法により合成可能な化合物(R-I) を溶媒中、N-保護ヒドラジン(例えば、カルバジン酸ベンジルやカルバジン酸tert-ブチル)および還元剤と反応させることで、化合物(R-IV)を製造する工程である。
使用する還元剤としては、水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウム、ピリジンボラン、2-ピコリンボラン等を挙げることができる。
使用する溶媒としては、反応を阻害しないものであれば特に限定はなく、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2-ジクロロエタン、N,N-ジメチルホルムアミド、水、酢酸等、又はこれらの混合物を挙げることができ、通常、反応温度は-20~100℃程度であり、反応時間は5分~72時間程度である。
また、本工程は、反応系に酸を添加することで、反応が促進される場合がある。
(R2工程)オキサジリジン試薬を用いてN-保護ヒドラジンを形成する工程
市販又は既知の方法により合成可能な化合物(R-II) を溶媒中、市販又は既知の方法より合成可能なオキサジリジンと反応させることで、化合物(R-IV)を製造する工程である。
使用する塩基としては卜リエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン(DBU)、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]-5-ノネン(DBN)等を挙げることができる。
使用する溶媒としては、反応を阻害しないものであれば特に限定はなく、テ卜ラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、ジクロロメタン、N,N-ジメチルアセトアミド等、又はこれらの混合物を挙げることができ、通常、反応温度は-78~100℃程度であり、反応時間は0.5~24時間程度である。
(R3工程)アミノ基の保護基を脱保護する工程
化合物(R-IV)からアミノ基の保護基を脱保護することで、化合物(R-V)を得る工程である。
(i)例えば、保護基がtert-ブトキシカルボニル(Boc)基の場合、化合物(R-IV)を溶媒に溶解し、酸を加えることで化合物(R-V)を得ることができる。通常、反応温度は-20~100℃程度であり、反応時間は1~24時間程度である。
使用する酸としては、トリフルオロ酢酸、塩酸等を挙げることができる。
使用する溶媒としては、反応を阻害しないものであれば特に限定はなく、ジクロロメタン、クロロホルム、メタノール、酢酸エチル、1,4-ジオキサン等、又はこれらの混合物を挙げることができる。
(ii)例えば、保護基がベンジルオキシカルボニル(Cbz)基の場合、化合物(R-IV)を溶媒中、10%パラジウム炭素等の金属触媒の存在下、水素添加を行うことで化合物(R-V)を得ることができる。
使用する溶媒としては、反応を阻害しないものであれば特に限定はなく、テ卜ラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、メタノール、エタノール、酢酸等、又はこれらの混合物を挙げることができ、通常、反応温度は室温~60℃程度であり、反応時間は0.5~24時間程度である。
また、本工程は、反応系に酸を添加することで、反応が促進される場合ある。
[S法]
S法は、本発明の化合物(S-III) (O法の化合物(O-VIII)に相当する化合物)を製造する方法である。本法では、便宜上、本発明の一般式(1)の化合物中のGで表される構造が1,2,4-トリアゾールの場合を例に記載したが、Gで表される構造が他の5員芳香族複素環化合物である場合にも、通常この分野で用いられる方法により同様に目的とする化合物を製造することができる。
【0190】
【0191】
[式中、使用されている記号は、上記と同様の意味を示す。Lは、脱離基を示す。]
(S1工程)水酸基を脱離基に変換する工程
化合物(S-I) (Q法で使用される化合物(Q-VIII)に相当する化合物)を塩基性存在下、ハロゲン化スルホニル(例えば、塩化メタンスルホニル)と反応させることで、化合物(S-II)を製造する工程である。
使用する塩基としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、4-ジメチルアミノピリジン(DMAP)等を挙げることができる。
使用する溶媒としては、反応を阻害しないものであれば特に限定はなく、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、アセトニトリル、酢酸エチル、ジクロロメタン、クロロホルム、トルエン等、又はこれらの混合物を挙げることができ、通常、反応温度は0~100℃程度であり、反応時間は5分~24時間程度である。
(S2工程)置換反応によってエーテル化する工程
化合物(S-II)を溶媒中、対応するアルコール体を塩基性条件下で反応させることで、化合物(S-III)を製造する工程である。
使用する塩基としてはナトリウムメチラート、カリウムtert-ブトキシド、水素化ナトリウム、水素化カリウム、ナトリウムビストリメチルシリルアミド、リチウムビストリメチルシリルアミド等を挙げることができる。
使用する溶媒としては、反応を阻害しないものであれば特に限定はなく、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、トルエン、ヘキサン、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等、又はこれらの混合物を挙げることができ、通常、反応温度は0~200℃程度であり、反応時間は5分~24時間程度である。
[T法]
T法は、本発明の化合物(T-IV)を製造する方法である。本法では、便宜上、本発明の一般式(1)の化合物中のGで表される構造が1,2,4-トリアゾールの場合を例に記載したが、Gで表される構造が他の5員芳香族複素環化合物である場合にも、通常この分野で用いられる方法により同様に目的とする化合物を製造することができる。
【0192】
【0193】
[式中、使用されている記号は、上記と同様の意味を示す。Lは、脱離基を示す。]
(T1工程)アルコールを酸化し、アルデヒドを形成する工程
化合物 (T-I) (Q法で使用される化合物(Q-VIII)に相当する化合物)を溶媒中、M法M5工程と同様の条件により、酸化剤と反応させることで化合物 (T-II) を製造する工程である。
(T2工程)アルデヒドを増炭し、エノールエーテルを形成する工程
化合物 (T-II) を塩基存在下、ホスホネート化合物(例えば、メチルトリフェニルホスホニウムブロミド)と反応させることで、P法P1工程と同様の条件により、化合物(T-III)を製造する工程である。
(T3工程)付加反応を行なう工程
化合物(T-III)を溶媒中、対応する求核剤(例えば、3-(トリフルオロメチル)-2-ピリドン)を反応させることで、化合物(T-IV)を製造する工程である。
使用する溶媒としては、反応を阻害しないものであれば特に限定はなく、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、アセトニトリル、トルエン、ヘキサン、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等、又はこれらの混合物を挙げることができ、通常、反応温度は0~200℃程度であり、反応時間は5分~24時間程度である。
【0194】
本発明の化合物中のJで表される構造が下記1,3,4-オキサジアゾール
【0195】
【0196】
で表せる場合には、例えば、下記U法を用いて本発明の化合物(U-VII)を製造できる。
[U法]
U法は、本発明の化合物(U-VII)を製造する方法である。本法では、便宜上、本発明の一般式(1)の化合物中のGで表される構造が1,2,4-トリアゾールの場合を例に記載したが、Gで表される構造が他の5員芳香族複素環化合物である場合にも、通常この分野で用いられる方法により同様に目的とする化合物を製造することができる。
【0197】
【0198】
[式中、使用されている記号は、上記と同様の意味を示す。Pcは、カルボキシ基を保護する基を示す。]
(U1工程)オキサジアゾール環を形成する工程
市販又は既知の方法により合成可能な化合物(U-I)を溶媒中、脱水試薬(例えば、メトキシカルボニルスルファモイル)トリエチルアンモニウヒドロキシド分子内塩(Burgess試薬))を反応させることで、化合物(U-II)を製造する工程である。
使用する溶媒としては、反応を阻害しないものであれば特に限定はなく、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、アセトニトリル、トルエン、N,N-ジメチルホルムアミド、ジクロロメタン等、又はこれらの混合物を挙げることができ、通常、反応温度は0~150℃程度であり、反応時間は5分~36時間程度である。
(U2工程)化合物(U-II)を溶媒中、塩基の存在下加水分解して、化合物(U-III)を得る工程である。
使用する塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム等が挙げられる。
使用する溶媒としては、反応を阻害しないものであれば特に限定はなく、テトラヒドロフラン、メタノール、水等、又はこれらの混合物を挙げることができ、通常、反応温度は0~150℃程度であり、反応時間は5分~36時間程度である。
(U3工程)縮合によりアミドを形成する工程
化合物(U-III)及び対応するアミンから、C法C1工程と同様の条件により、化合物(U-IV)を得る工程である。
(U4工程) チオカルボニル化する工程
化合物(U-IV)を溶媒中、ローソン試薬等の硫化剤と反応させることで、C法C2工程と同様の条件により、化合物(U-V)を得る工程である。
(U5工程)トリアゾール環を形成する工程
化合物(U-V)をヨウ化メチル等のアルキル化剤と反応させ、対応するチオイミデートに変換し、B法B1工程と同様の条件により、化合物(U-VI) (D法で使用される化合物(D-II)に相当する化合物)と反応させて化合物(U-VII)を製造する工程である。
【0199】
本発明の化合物中のJで表される構造が下記イソキサゾール
【0200】
【0201】
の場合には、例えば、下記V法を用いて本発明の化合物(V-IV)を製造できる。
[V法]
V法は、本発明の化合物(V-IV)を製造する方法である。本法では、便宜上、本発明の一般式(1)の化合物中のGで表される構造が1,2,4-トリアゾールの場合を例に記載したが、Gで表される構造が他の5員芳香族複素環化合物である場合にも、通常この分野で用いられる方法により同様に目的とする化合物を製造することができる。
【0202】
【0203】
[式中、使用されている記号は、上記と同様の意味を示す。V-IIは、EとZの混合物を示す。]
(V1工程)オキシムを形成する工程
化合物(V-I) (M法で使用される化合物(M-VII)に相当する化合物)を塩基存在下、ヒドロキシルアミン塩酸塩を反応させることで、化合物(V-II)を製造する工程である。
使用する塩基としてはトリエチルアミン、ピリジン、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、酢酸ナトリウム等を挙げることができる。
使用する溶媒としては、反応を阻害しないものであれば特に限定はなく、水、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、N,N-ジメチルホルムアミド、トルエン、ジクロロメタン等、又はこれらの混合物を挙げることができ、通常、反応温度は0~150℃程度であり、反応時間は0.5~72時間程度である。
(V2工程)付加環化反応によってイソキサゾール環を形成する工程
化合物(V-II)を塩基存在下、N-クロロスクシンイミドと反応させ、対応するニトリルオキシドに変換し、化合物(V-III)と付加環化反応させて化合物(V-IV)を製造する工程である。
使用する塩基としてはトリエチルアミン、ピリジン、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等を挙げることができる。
使用する溶媒としては、反応を阻害しないものであれば特に限定はなく、水、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、N,N-ジメチルホルムアミド、トルエン、ジクロロメタン、クロロホルム等、又はこれらの混合物を挙げることができ、通常、反応温度は0~100℃程度であり、反応時間は0.5~72時間程度である。
【0204】
本発明の化合物中のJで表される構造が下記イソキサゾリジン
【0205】
【0206】
の場合には、例えば、下記W法を用いて化合物(W-III)を製造できる。
[W法]
W法は、本発明の化合物(W-III)を製造する方法である。本法では、便宜上、本発明の一般式(1)の化合物中のGで表される構造が1,2,4-トリアゾールの場合を例に記載したが、Gで表される構造が他の5員芳香族複素環化合物である場合にも、通常この分野で用いられる方法により同様に目的とする化合物を製造することができる。
【0207】
【0208】
[式中、使用されている記号は、上記と同様の意味を示す。W-Iは、EとZの混合物を示す。]
(W1工程)付加環化反応によってイソキサゾール環を形成する工程
化合物(W-I) (V法で使用される化合物(V-II)に相当する化合物)を塩基存在下、N-クロロスクシンイミドと反応させ、対応するニトリルオキシドに変換し、V法V2工程と同様の条件により、化合物(W-II)と付加環化反応させて化合物(W-III)を製造する工程である。
【0209】
[X法]
X法は、化合物(X-II)(A法で使用される化合物(A-IV)に相当する化合物、E法で使用される化合物(E-VII)に相当する化合物及びH法で使用される化合物(H-III)に相当する化合物)を製造する方法である。
【0210】
【0211】
[式中、使用されている記号は、上記と同様の意味を示す。]
【0212】
(X1工程)アルデヒドから増炭してアルキンを形成する工程
市販又は既知の方法により合成可能な化合物(X-I)を塩基存在下、α-ジアゾホスホネート化合物と反応させることで、M法M6工程と同様の条件により、化合物(X-II)を製造する工程である。
【0213】
[Y法]
Y法は、化合物(Y-II)(M法で使用される化合物(M-IX)に相当する化合物)を製造する方法である。
【0214】
【0215】
[式中、使用されている記号は、上記と同様の意味を示す。]
【0216】
(Y1工程)アミノ基をアジド基とする工程
市販又は既知の方法により合成可能な化合物(Y-I)から、A法A2工程と同様の条件により、アミノ基をアジド基へと変換することによって化合物(Y-II)を得る工程である。
【0217】
上記の方法で製造された化合物は、公知の方法、例えば、抽出、沈殿、蒸留、クロマトグラフィー、分別再結晶、再結晶等により単離、精製することができる。
また、化合物又は製造の中間体が不斉炭素を有する場合には光学異性体が存在する。これらの光学異性体は、適切な塩と再結晶する分別再結晶(塩分割)やカラムクロマトグラフィー等の常法によって、それぞれの異性体を単離、精製することができる。ラセミ体から光学異性体を分割する方法の参考文献としては、J.Jacquesらの「Enantiomers,Racemates and Resolution,John Wiley And Sons,Inc.」を挙げることができる。
【0218】
(投与形態)
投与は錠剤、丸剤、力プセル剤、顆粒剤、散剤、液剤等による経口投与、又は、関節内、静脈内、筋肉内等用の注射剤、坐剤、点眼剤、眼軟膏、経皮用液剤、軟膏剤、経皮用貼付剤、経粘膜液剤、経粘膜貼付剤、吸入剤等による非経口投与のいずれの形態であってもよい。
【0219】
経口投与のための固体組成物としては、
錠剤、散剤、顆粒剤等が用いられる。このような固体組成物は、1種又は2種以上の有効成分と、少なくとも1種の不活性な賦形剤、例えば乳糖、マンニトール、ブドウ糖、ヒドロキシプロピルセルロース、微結晶セルロース、デンプン、ポリビニルピ口リドン、及び/又はメタケイ酸アルミン酸マグネシウム等とからなる。その固体組成物には、常法に従って、不活性な添加剤、例えばステアリン酸マグネシウムのような滑沢剤や力ルボキシメチルスターチナトリウム等のような崩壊剤、安定化剤、溶解補助剤を含有していてもよい。錠剤又は丸剤は、必要により糖衣又は胃溶性若しくは腸溶性物質のフィルムで被膜してもよい。
【0220】
経口投与のための液体組成物としては、
薬剤的に許容される乳濁剤、溶液剤、懸濁剤、シロップ剤又はエリキシル剤等が用いられる。このような液体組成物には、一般的に用いられる不活性な希釈剤、例えば精製水又はエタノールを添加することが可能である。その液体組成物は不活性な希釈剤以外に可溶化剤、湿潤剤のような補助剤、甘味剤、風味剤、芳香剤、防腐剤を含有していてもよい。
【0221】
非経口投与のための注射剤としては、
無菌の水性又は非水性の溶液剤、懸濁剤又は乳濁剤等が用いられる。水性の溶剤としては、例えば注射用蒸留水又は生理食塩液等がある。非水性の溶剤としては、例えばプロピレングリコール、ポリエチレングリコール又はオリーブ油のような植物油、エタノールのようなアルコール類、又はボリソルベート80等がある。このような注射剤組成物には、さらに等張化剤、防腐剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤、安定化剤、又は溶解補助剤を含んでいてもよい。これら注射剤組成物は、例えばバクテリア保留フィルターを通すろ過、殺菌剤の配合又は照射によって無菌化することが可能である。また、これら注射剤組成物は、無菌の固体組成物を製造し、使用前に無菌水又は無菌の注射用溶媒に溶解又は懸濁して使用することもできる。
【0222】
外用剤としては、
軟膏剤、硬膏剤、クリーム剤、ゼリー剤、パップ剤、噴霧剤、ローション剤、点眼剤、眼軟膏等が用いられる。これらの外用剤は、一般に用いられる軟膏基剤、ローション基剤、水性又は非水性の液剤、懸濁剤、乳剤等を含有する。例えば、軟膏又はローション基剤としては、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、白色ワセリン、サラシミツロウ、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、モノステアリン酸グリセリン、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ラウロマクロゴール、セスキオレイン酸ソルビタン等が使用される。
【0223】
吸入剤や経鼻剤等の経粘膜剤は固体、液体又は半固体状のものが用いられ、従来公知の方法に従って製造することができる。例えば公知の賦形剤や、更に、pH調整剤、防腐剤、界面活性剤、滑沢剤、安定剤や増粘剤等が適宜添加されていてもよい。これらの経粘膜剤では、その投与方法として、適当な吸入又は吹送のためのデバイスを使用することができる。例えば、計量投与吸入デバイス等の公知のテバイスや噴霧器を使用して、化合物を単独で又は処方された混合物の粉末として、もしくは医薬的に許容し得る担体と組み合わせて溶液又は懸濁液として投与することができる。乾燥粉末吸入器等は、単回又は多数回の投与用のものであってもよく、乾燥粉末又は粉末含有力プセルを使用することができる。あるいは、適当な駆出剤を使用することもできる。例えば、クロロフルオロアル力ン、ヒドロフルオロアル力ン又は二酸化炭素等の好適な気体を使用した加圧エアゾールスプレー等の形態であってもよい。
【0224】
(投与量)
通常経口投与の場合、1日の投与量は、体重当たり約0.001-100mg/kg、好ましくはO.1-30mg/kg、更に好ましくは0.1-10mg/kgが適当であり、これを1回で、あるいは2回以上に分けて投与する。静脈内投与される場合は、1日の投与量は、体重当たり約0.0001-10mg/kgが適当で、1日1回又は複数回に分けて投与する。また、経粘膜剤としては、体重当たり約0.001-100mg/kgを1日1回又は複数回に分けて投与する。投与量は症状、年令、性別等を考慮して個々の場合に応じて適宜決定される。
【0225】
(併用)
本発明では、その有効性を示すと考えられる疾患の種々の治療剤又は予防剤と併用することができる。当該併用は、同時投与、或いは別個に連続して、若しくは所望の時間間隔をおいて投与してもよい。同時投与製剤は、配合剤であっても別個に製剤化されていてもよい。
【0226】
(製剤例1) 散剤
本発明の化合物又はその塩 5g、乳糖 895gおよびトウモロコシデンプン 100gをブレンダーで混合することにより、散剤が得られる。
(製剤例2) 顆粒剤
本発明の化合物又はその塩 5g、乳糖 865gおよび低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 100gを混合した後、10%ヒドロキシプロピルセルロース水溶液 300gを加えて練合する。これを押出造粒機を用いて造粒し、乾燥すると顆粒剤が得られる。
(製剤例3) 錠剤
本発明の化合物又はその塩 5g、乳糖 90g、トウモロコシデンプン 34g、結晶セルロース 20gおよびステアリン酸マグネシウム 1gをブレンダーで混合した後、打錠機で打錠することにより、錠剤が得られる。
【0227】
本発明の化合物又はその薬理上許容される塩の薬理活性は、以下の試験により確認した。
(試験例)IL-10増加率の測定
0.5%(w/v)のmethyl cellulose に懸濁した被験物質100 mg/kgをマウスに経口投与し、1時間後、lipopolysaccharide(LPS, Sigma-Aldrich, L2630(商品名))0.4mg/kgを腹腔内投与して炎症を惹起した。LPSを投与してから1時間後、イソフルラン麻酔下にて大静脈から採血し、血清分離剤入りチューブに採取した。室温で20-30分間静置した後、12,000 rpmで5分間、4度で遠心分離し、血清を採取した。その後、Mouse IL-10 Quantikine ELISA Kit (R&D systems, M1000B(商品名))あるいは、Mouse IL-10 Immunoassay kit (PerkinElmer, AL502(商品名)) を用い、本キットのプロトコルに従って、血清中のIL-10の量を測定した。血清は、キット付属の希釈液で10倍希釈して用いた。化合物のIL-10増加率(%コントロール比)については、以下の数式から算出した。
IL-10増加率(%コントロール比)=(化合物投与群のIL-10量)×100/(0.5%(w/v) methyl cellulose投与群のIL-10量)
【0228】
【0229】
本試験結果より、本発明の化合物又はその薬理上許容される塩が、炎症性疾患の予防及び/又は治療に有効であることが示された。
【実施例】
【0230】
以下、実施例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
以下の実施例において、核磁気共鳴(以下、1H NMR)スペクトルは、テトラメチルシランを標準物質として、ケミカルシフト値をδ値(ppm)にて記載した。分裂パターンは一重線をs、二重線をd、三重線をt、四重線をq、多重線をm、ブロードをbrで示した。
【0231】
(実施例1)
1-メチル-4-{1-[4-(4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}ピペリジン
【0232】
(1a)
2-[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]アセトヒドラジド
2-[3-(trifluoromethyl)phenoxy]acetohydrazide
【0233】
メチル 2-[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]アセテート(CAS Registry Number: 588-26-1, WO2008078291) (3 g, 13 mmol)をエタノール(15 mL)に溶解し、ヒドラジン一水和物(9.7 g, 192 mmol)を加え、加熱還流下にて8時間攪拌した。
反応温度を室温に戻した後、減圧下にて濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:メタノール/酢酸エチル]にて精製し、標記化合物1.2 g(収率:40%)を白色固体として得た。
【0234】
(1b)
tert-ブチル N-[4-(メチルカルバモチオイル)フェニル]カルバメート
tert-butyl N-[4-(methylcarbamothioyl)phenyl]carbamate
【0235】
tert-ブチル N-[4-(メチルカルバモイル)フェニル]カルバメート(CAS Registry Number: 179625-42-4, WO1996013485) (1 g, 4 mmol)をテトラヒドロフラン(20 mL)に溶解し、ローソン試薬(1.8 g, 4.4 mmol)を加え、室温で4時間撹拌した。
1N水酸化ナトリウム水溶液を加え、反応混合物をジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮し、ジエチルエーテルでトリチュレーションし、標記化合物800 mg(収率:80%)を黄白色固体として得た。
【0236】
(1c)
tert-ブチル N-[4-[4-メチル-5-[[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル]-1,2,4-トリアゾール-3-イル]フェニル]カルバメート
tert-butyl N-[4-[4-methyl-5-[[3-(trifluoromethyl)phenoxy]methyl]-1,2,4-triazol-3-yl]phenyl]carbamate
【0237】
実施例1(1b)のtert-ブチル N-[4-(メチルカルバモチオイル)フェニル]カルバメート(200 mg, 0.75 mmol)をテトラヒドロフラン(1 mL)に溶解し、ヨウ化メチル(0.93 mL, 15 mmol)を加え、室温にて3時間撹拌した。
減圧下にて濃縮した後、残渣をエタノール(3 mL)に溶解し、実施例1(1a)の2-[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]アセトヒドラジド(352 mg, 1.5 mmol)を加え、100℃にて6時間攪拌した。
反応温度を室温に戻した後、不溶物を濾過し、減圧下にて濃縮した。残渣をジクロロメタンでトリチュレーションし、標記化合物230 mg(収率:68%)を黄白色固体として得た。
【0238】
(1d)
4-[4-メチル-5-[[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル]-1,2,4-トリアゾール-3-イル]アニリン
4-[4-methyl-5-[[3-(trifluoromethyl)phenoxy]methyl]-1,2,4-triazol-3-yl]aniline
【0239】
実施例1(1c)のtert-ブチル N-[4-[4-メチル-5-[[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル]-1,2,4-トリアゾール-3-イル]フェニル]カルバメート(230 mg, 0.51 mmol)を2N塩酸-メタノール(3 mL)に溶解し、室温にて18時間攪拌した。
減圧下にて濃縮した後、炭酸カリウム水溶液を加え、反応混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮し、標記化合物170 mg(収率:95%)を白色固体として得た。
【0240】
(1e)
3-(4-アジドフェニル)-4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール
3-(4-azidophenyl)-4-methyl-5-{[3-(trifluoromethyl)phenoxy]methyl}-4H-1,2,4-triazole
【0241】
実施例1(1d)の4-[4-メチル-5-[[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル]-1,2,4-トリアゾール-3-イル]アニリン(1.5 g, 4.3 mmol)をアセトニトリル(8.6 mL)に溶解し、氷冷下にて、亜硝酸tert-ブチル(1.3 g, 13 mmol)を加え、5分間攪拌した。反応液に、トリメチルシリルアジド(0.99 g, 8.6 mmol)を加え、氷冷下にて10分攪拌後に、トリフルオロ酢酸(0.49 g, 4.3 mmol)を加え、室温にて3.5時間攪拌した。
減圧下にて濃縮し、得られた残渣に酢酸エチルを加えて希釈した。反応混合物に水を注ぎ、反応混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して、標記化合物303mg(収率:95%)を淡黄色固体として得た。
【0242】
(1f)
tert-ブチル 4-{1-[4-(4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}ピペリジン-1-カルボキシレート
tert-butyl 4-{1-[4-(4-methyl-5-{[3-(trifluoromethyl)phenoxy]methyl}-4H-1,2,4-triazol-3-yl)phenyl]-1H-1,2,3-triazol-4-yl}piperidine-1-carboxylate
【0243】
実施例1(1e)の3-(4-アジドフェニル)-4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール(500 mg, 0.975 mmol)及びtert-ブチル 4-エチニルピペリジン-1-カルボキシレート(CAS Registry Number: 287192-97-6, WO2000044728) (0.031 g, 0.17 mmol)をテトラヒドロフラン(9.8 mL)に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(0.254 mL, 1.46mmol)及びヨウ化銅(I) (279 mg, 1.47 mmol)を加えて、室温にて1時間攪拌後、終夜放置した。
反応混合物に水を加え、反応混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:メタノール/酢酸エチル=0/1-1/9(V/V)]にて精製し、標記化合物670 mg(収率:100%)を白色固体として得た。
(1g)
4-{1-[4-(4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}ピペリジン
4-{1-[4-(4-methyl-5-{[3-(trifluoromethyl)phenoxy]methyl}-4H-1,2,4-triazol-3-yl)phenyl]-1H-1,2,3-triazol-4-yl}piperidine
【0244】
実施例1(1f)のtert-ブチル 4-{1-[4-(4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}ピペリジン-1-カルボキシレート(0.57 g, 0.98 mmol)をジクロロメタン(3.9 mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(2.2 mL)を加えて室温にて2時間攪拌した。
減圧下にて濃縮して得られた残渣に飽和重曹水を加え、クロロホルムにて抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣を酢酸エチルでトリチュレーションし、標記化合物120 mg(収率:25%)を白色固体として得た。
【0245】
(1h)
1-メチル-4-{1-[4-(4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル) フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}ピペリジン
1-methyl-4-{1-[4-(4-methyl-5-{[3-(trifluoromethyl)phenoxy]methyl}-4H-1,2,4-triazol-3-yl)phenyl]-1H-1,2,3-triazol-4-yl}piperidine
【0246】
実施例1(1g)の4-{1-[4-(4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}ピペリジン(0.11 g, 0.23 mmol)をジクロロメタン(0.9 mL)に溶解し、ホルムアルデヒド液(37%) (0.05 mL, 0.68 mmol)を加えて、室温にて5分間攪拌した後、反応混合物にナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(95%) (0.24 g, 1.1 mmol)を加えて、室温にて1時間攪拌した。
反応混合物に飽和重曹水を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣に酢酸エチルを加えて析出した固体を濾取後に乾燥して、標記化合物86 mg(収率:53%)を淡黄色固体として得た。
【0247】
(実施例2)
5-[4-(1-メチルピペリジン-4-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-2-(4-メチル-5-{[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン
【0248】
(2a)
メチル 2-(3-イソプロピルフェノキシ)アセテート
methyl 2-(3-isopropylphenoxy)acetate
【0249】
3-イソプロピルフェノール(Combi-blocks カタログ番号:YF-6400) (10 g, 73 mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(100 mL)に溶解し、炭酸カリウム(20 g, 147 mmol)、メチル ブロモアセテート(東京化成工業 カタログ番号: B0533) (7.4 mL, 81 mmol)を加え、室温にて3日間放置した。
反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=1/0-7/3(V/V)]にて精製し、標記化合物14.4 g(収率:94%)を白色固体として得た。
【0250】
(2b)
2-(3-イソプロピルフェノキシ)アセトヒドラジド
2-(3-isopropylphenoxy)acetohydrazide
【0251】
実施例2(2a)のメチル 2-(3-イソプロピルフェノキシ)アセテート(14.4 g, 69.1 mmol)をエタノール(150 mL)に溶解し、ヒドラジン一水和物(10.4 g, 207 mmol)を加え、3時間撹拌した。
反応液を約半分に濃縮し、水(200 mL)を加え、析出した固体を濾取し、水で洗浄した。得られた固体を乾燥し、標記化合物12.6 g(収率:63%)を白色固体として得た。
(2c)
tert-ブチル N-[6-(メチルカルバモイル)-3-ピリジル]カルバメート
tert-butyl N-[6-(methylcarbamoyl)-3-pyridyl]carbamate
【0252】
メチル 5-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)ピリジン-2-カルボキシレート(CAS Registry Number: 131052-40-9, WO2016033445) (0.9 g, 3.6 mmol)を40%メチルアミン-メタノール溶液(約9.8 mol/L) (30 mL, 290 mmol)に溶解し、80℃にて3時間撹拌した。
反応温度を室温に戻した後、減圧下にて濃縮して得られた固体を、酢酸エチルおよびヘキサンの混合溶媒で洗浄し、標記化合物600 mg(収率:70 %)を白色固体として得た。
【0253】
(2d)
tert-ブチル N-[6-(メチルカルバモチオイル)-3-ピリジル]カルバメート
tert-butyl N-[6-(methylcarbamothioyl)-3-pyridyl]carbamate
【0254】
実施例2(2c)のtert-ブチル N-[6-(メチルカルバモイル)-3-ピリジル]カルバメート(0.6 g, 2.4 mmol)をテトラヒドロフラン(10 mL)に溶解し、ローソン試薬(1.1 g, 2.6 mmol)を加え、室温にて終夜放置した。さらにローソン試薬(1.1 g, 2.6 mmol)を加え、室温にて終夜放置した。更にローソン試薬(1.06 g, 2.6 mmol)を加え、室温にて4日間放置した。
反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=10/0-7/3(V/V)]にて精製し、標記化合物480 mg(収率:75 %)を白色固体として得た。
【0255】
(2e)
tert-ブチル N-[6-[5-[(3-イソプロピルフェノキシ)メチル]-4-メチル-1,2,4-トリアゾール-3-イル]-3-ピリジル]カルバメート
tert-butyl
N-[6-[5-[(3-isopropylphenoxy)methyl]-4-methyl-1,2,4-triazol-3-yl]-3-pyridyl]carbamate
【0256】
実施例2(2d)のtert-ブチル N-[6-(メチルカルバモチオイル)-3-ピリジル]カルバメート(1.7 g, 6.4 mmol)をテトラヒドロフラン(40 mL)に溶解し、ヨウ化メチル(4 mL, 64 mmol)、炭酸カリウム(0.88 g, 6.4 mmol)を加え、室温にて5時間撹拌した。
不溶物を濾過で取り除き母液を濃縮して得られた粗生成物を1,4-ジオキサン(20 mL)に溶解し、実施例2(2b)の2-(3-イソプロピルフェノキシ)アセトヒドラジド(1.5 g, 7.0 mmol)を加え100℃にて6時間撹拌した。
反応温度を室温に戻した後、減圧下にて濃縮して得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=4/1-0/1(V/V)]にて精製し、標記化合物360mg(収率13%)を淡黄色固体として得た。
【0257】
(2f)
6-[5-[(3-イソプロピルフェノキシ)メチル]-4-メチル-1,2,4-トリアゾール-3-イル]ピリジン-3-アミン
6-[5-[(3-isopropylphenoxy)methyl]-4-methyl-1,2,4-triazol-3-yl]pyridin-3-amine
【0258】
実施例2(2e)のtert-ブチル N-[6-[5-[(3-イソプロピルフェノキシ)メチル]-4-メチル-1,2,4-トリアゾール-3-イル]-3-ピリジル]カルバメート(0.36 g, 0.85 mmol)をジクロロメタン(4.5 mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(0.5 mL)を加え、室温にて3時間撹拌した。
反応混合物を飽和重曹水で中和し、ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣を、NHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:メタノール/酢酸エチル=0/1-1/20(V/V)]にて精製し、標記化合物120 mg(収率44%)を淡黄色固体として得た。
【0259】
(2g)
tert-ブチル 4-{1-[6-(4-メチル-5-{[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-3-イル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}ピペリジン-1-カルボキシレート
tert-butyl 4-{1-[6-(4-methyl-5-{[3-(propan-2-yl)phenoxy]methyl}-4H-1,2,4-triazol-3-yl)pyridin-3-yl]-1H-1,2,3-triazol-4-yl}piperidine-1-carboxylate
【0260】
実施例2(2f)の6-[5-[(3-イソプロピルフェノキシ)メチル]-4-メチル-1,2,4-トリアゾール-3-イル]ピリジン-3-アミン(0.3 g, 0.93 mmol)をテトラヒドロフラン(10 mL)に溶解し、2-アジド-1,3-ジメチルイミダゾリニウム ヘキサフルオロホスファート(0.52 g, 1.86 mmol)、4-ジメチルアミノピリジン(0.34 g, 2.8 mmol)を加え、50℃にて7時間攪拌した。
反応混合物を飽和重曹水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた5-アジド-2-[5-[(3-イソプロピルフェノキシ)メチル]-4-メチル-1,2,4-トリアゾール-3-イル]ピリジン(300 mg, 0.86 mmol)をテトラヒドロフラン(9 mL)に溶解し、ヨウ化銅(I) (196 mg, 1.03 mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.22 mL, 1.3 mmol)、tert-ブチル4-エチニルピペリジン-1-カルボキシレート(CAS Registry Number: 287192-97-6, WO2000044728) (216 mg, 1.03 mmol)を加え室温にて終夜放置した。
反応混合物を飽和塩化アンモニウム水に注ぎ、反応混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた固体を、酢酸エチルおよびヘキサンでトリチュレーションし、標記化合物165 mg(収率34%)を黄色固体として得た。
【0261】
(2h)
2-(4-メチル-5-{[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)-5-[4-(ピペリジン-4-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]ピリジン
2-(4-methyl-5-{[3-(propan-2-yl)phenoxy]methyl}-4H-1,2,4-triazol-3-yl)-5-[4-(piperidin-4-yl)-1H-1,2,3-triazol-1-yl]pyridine
【0262】
実施例2(2g)のtert-ブチル 4-{1-[6-(4-メチル-5-{[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン-3-イル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}ピペリジン-1-カルボキシレート(0.17 g, 0.30 mmol)をジクロロメタン (8 mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(2.0 mL, 26 mmol)を加え室温にて3時間撹拌した。
反応混合物に飽和重曹水を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣を、NHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:メタノール/酢酸エチル=1/10-3/7(V/V)]にて精製し、標記化合物121 mg(収率89%)を黄色固体として得た。
【0263】
(2i)
5-[4-(1-メチルピペリジン-4-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-2-(4-メチル-5-{[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ピリジン
5-[4-(1-methylpiperidin-4-yl)-1H-1,2,3-triazol-1-yl]-2-(4-methyl-5-{[3-(propan-2-yl)phenoxy]methyl}-4H-1,2,4-triazol-3-yl)pyridine
【0264】
実施例2(2h)の2-(4-メチル-5-{[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)-5-[4-(ピペリジン-4-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]ピリジン(0.12 g, 0.26 mmol)をエタノール(3 mL)に溶解し、ホルムアルデヒド液(37%) (0.097 mL, 1.32 mmol)、酢酸(0.158 g, 2.64 mmol)及びナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(0.17 g, 0.79 mmol)を加え、室温にて3時間攪拌した。
反応混合物を水に注ぎ、反応混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣を、NHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:メタノール/酢酸エチル=0/1-1/9(V/V)]にて精製し、標記化合物63 mg(収率50%)を黄色固体として得た。
【0265】
(実施例3)
4-フルオロ-1-メチル-4-{1-[トランス-4-(4-メチル-5-{[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}ピペリジン
【0266】
(3a)
tert-ブチル N-[トランス-4-(メチルカルバモチオイル)シクロヘキシル]カルバメート
tert-butyl N-[trans-4-(methylcarbamothioyl)cyclohexyl]carbamate
【0267】
tert-ブチル N-[トランス-4-(メチルカルバモイル)シクロヘキシル]カルバメート(CAS Registry Number: 1013111-97-1, WO2015103453) (2.16 g, 8.26 mmol)をテトラヒドロフラン(40 mL)に溶解し、ローソン試薬(3.67 g, 9.08 mmol)を加え、80℃にて6時間撹拌した。
反応温度を室温に戻した後、減圧下にて濃縮して得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=7/3-3/7(V/V)]にて精製し、標記化合物1.54 g(収率:69%)を薄灰色固体として得た。
【0268】
(3b)
メチル トランス-4-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-N-メチル-シクロヘキサンカルボキシイミドチオエート
methyl trans-4-(tert-butoxycarbonylamino)-N-methyl-cyclohexanecarboximidothioate
【0269】
実施例3(3a)のtert-ブチル N-[トランス-4-(メチルカルバモチオイル)シクロヘキシル]カルバメート(1.5 g, 5.7 mmol)をテトラヒドロフラン(30 mL)に溶解し、炭酸カリウム(1.6 g, 11 mmol)及びヨウ化メチル(1.2 g, 8.5 mmol)を加え、過熱還流下8時間撹拌した。
反応温度を室温に戻した後、反応混合物を濾過し、減圧下にて濃縮し、標記化合物1.6 g(収率:96%)を白色固体として得た。
【0270】
(3c)
tert-ブチル [トランス-4-(4-メチル-5-{[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]カルバメート
tert-butyl [trans-4-(4-methyl-5-{[3-(propan-2-yl)phenoxy]methyl}-4H-1,2,4-triazol-3-yl)cyclohexyl]carbamate
【0271】
実施例3(3b)のメチル トランス-4-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-N-メチル-シクロヘキサンカルボキシイミドチオエート(0.2 g, 0.7 mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(3 mL)に溶解し、実施例2(2b)の2-(3-イソプロピルフェノキシ)アセトヒドラジド(164 mg, 0.7 mmol)を加え、110℃にて8時間撹拌した。
反応温度を室温に戻した後、反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=1/1-0/1、酢酸エチル/メタノール=7/3(V/V)]にて精製し、標記化合物216 mg(収率:68%)を白色固体として得た。
【0272】
(3d)
トランス-4-(4-メチル-5-{[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキサンアミン
trans-4-(4-methyl-5-{[3-(propan-2-yl)phenoxy]methyl}-4H-1,2,4-triazol-3-yl)cyclohexanamine
【0273】
実施例3(3c)のtert-ブチル [トランス-4-(4-メチル-5-{[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]カルバメート(216 mg, 0.48 mmol)をジクロロメタン(3 mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(3 mL, 39 mmol)を加え、室温にて27時間撹拌した。
減圧下にて濃縮して得られた残渣を、メタノール(5 mL)に溶解し、アンバーリスト A-26(OH) (Sigma-Aldrich カタログ番号:542571)にて脱塩した。溶出液を濾過した後、減圧下にて濃縮し、標記化合物160 mg(収率:95%)を無色油状物質として得た。
【0274】
(3e)
3-(トランス-4-アジドシクロヘキシル)-4-メチル-5-{[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール
3-(trans-4-azidocyclohexyl)-4-methyl-5-{[3-(propan-2-yl)phenoxy]methyl}-4H-1,2,4-triazole
【0275】
実施例3(3d)のトランス-4-(4-メチル-5-{[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキサンアミン(0.31 g, 0.96 mmol)をジクロロメタン(8 mL)に溶解し、トリエチルアミン(0.66 ml, 4.8 mmol)及び2-アジド-1,3-ジメチルイミダゾリニウム ヘキサフルオロホスファート(0.33 g, 1.2 mmol)を加え、室温にて1時間攪拌した。
反応混合物に飽和重曹水を加え、酢酸エチルで抽出した。混合した有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:酢酸エチルのみ]で精製し、標記化合物304 mg(収率:90%)を白色固体として得た。
【0276】
(3f)
tert-ブチル 4-ヒドロキシ-4-{1-[トランス-4-(4-メチル-5-{[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}ピペリジン-1-カルボキシレート
tert-butyl 4-hydroxy-4-{1-[trans-4-(4-methyl-5-{[3-(propan-2-yl)phenoxy]methyl}-4H-1,2,4-triazol-3-yl)cyclohexyl]-1H-1,2,3-triazol-4-yl}piperidine-1-carboxylate
【0277】
実施例3(3e)の3-(トランス-4-アジドシクロヘキシル)-4-メチル-5-{[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール(0.5 g, 1.41 mmol)をテトラヒドロフラン(7 mL)に溶解し、ヨウ化銅(I) (381 mg, 1.69 mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.37 mL, 2.1 mmol)及びtert-ブチル4-エチニル-4-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(CAS Registry Number: 275387-83-2, WO2000035908) (381 mg, 1.69 mmol)を加え、室温にて24時間攪拌した。
反応混合物を減圧下にて濃縮して得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:メタノール/酢酸エチル=0/1-3/7(V/V)]で精製し、標記化合物785 mg(収率:96%)を白色固体として得た。
【0278】
(3g)
tert-ブチル 4-フルオロ-4-{1-[トランス-4-(4-メチル-5-{[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}ピペリジン-1-カルボキシレート
tert-butyl 4-fluoro-4-{1-[trans-4-(4-methyl-5-{[3-(propan-2-yl)phenoxy]methyl}-4H-1,2,4-triazol-3-yl)cyclohexyl]-1H-1,2,3-triazol-4-yl}piperidine-1-carboxylate
【0279】
実施例3(3f)のtert-ブチル 4-ヒドロキシ-4-{1-[トランス-4-(4-メチル-5-{[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}ピペリジン-1-カルボキシレート(360 mg, 0.62 mmol)をジクロロメタン(15 mL)に溶解し、氷冷下にてビス(2-メトキシエチル)アミノサルファートリフルオリド(0.2 mL, 0.93 mmol)を加え、2時間攪拌した。
反応混合物を氷冷下にて飽和重曹水を加え、反応混合物をジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=9/1、酢酸エチルのみ、酢酸エチル/メタノール=9/1(V/V)]で精製し、標記化合物191 mg(収率:53%)を白色固体として得た。
(3h)
4-フルオロ-1-メチル-4-{1-[トランス-4-(4-メチル-5-{[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}ピペリジン
4-fluoro-1-methyl-4-{1-[trans-4-(4-methyl-5-{[3-(propan-2-yl)phenoxy]methyl}-4H-1,2,4-triazol-3-yl)cyclohexyl]-1H-1,2,3-triazol-4-yl}piperidine
【0280】
実施例3(3g)のtert-ブチル 4-フルオロ-4-{1-[トランス-4-(4-メチル-5-{[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}ピペリジン-1-カルボキシレート(0.55 g, 0.95 mmol)をジクロロメタン(10 mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(3 mL)を加えて室温にて3時間攪拌した。
反応混合物を減圧下にて濃縮して得られた残渣をテトラヒドロフラン(2 mL)に溶解し、ホルムアルデヒド液(37%) (0.36 mL, 4.9 mmol)、酢酸(0.29 g, 4.9 mmol)及びナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(0.62 g, 2.9 mmol)を室温にて加え、18時間攪拌した。
反応混合物を濃縮して得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:メタノール/酢酸エチル=0/1-1/4(V/V)]で精製し、標記化合物320 mg(収率:66%)を白色固体として得た。
【0281】
(実施例4)
4-フルオロ-1-メチル-4-{1-[トランス-4-(4-メチル-5-{(1R)-1-[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]エチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}ピペリジン
4-fluoro-1-methyl-4-{1-[trans-4-(4-methyl-5-{(1R)-1-[3-(propan-2-yl)phenoxy]ethyl}-4H-1,2,4-triazol-3-yl)cyclohexyl]-1H-1,2,3-triazol-4-yl}piperidine
(4a)
(2R)-2-[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]プロパンヒドラジド
(2R)-2-[3-(propan-2-yl)phenoxy]propanehydrazide
【0282】
メチル (2R)-2-[(3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]プロパノエート (CAS Registry Number: 1704955-34-9、(市販購入可能) Aurora Fine Chemicals カタログ番号: A27.074.107) (4.19 g, 18.9 mmol)をエタノール(50 mL)に溶解し、ヒドラジン一水和物(5 mL, 103 mmol)を加え2.5時間撹拌した。
反応混合物を濃縮して得られた残渣にジクロロメタン及び水を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して、標記化合物4.25 g(収率:100%)を無色油状物として得た。
(4b)
tert-ブチル [トランス-4-(4-メチル-5-{(1R)-1-[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]エチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]カルバメート
tert-butyl [trans-4-(4-methyl-5-{(1R)-1-[3-(propan-2-yl)phenoxy]ethyl}-4H-1,2,4-triazol-3-yl)cyclohexyl]carbamate
【0283】
実施例3(3b)のメチル トランス-4-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-N-メチル-シクロヘキサンカルボキシイミドチオエート(4.25 g, 19.1 mmol)をエタノール(50 mL)に溶解し、実施例4(4a)の(2R)-2-[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]プロパンヒドラジド(4.25 g, 19.1 mmol)を加え、100℃にて4時間撹拌した。
減圧下にて濃縮して得られた残渣を、NHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=1/1-0/1、酢酸エチルのみ、酢酸エチル/メタノール=9/1(V/V)]にて精製し、標記化合物6.05 g(収率:72%)を白色固体として得た。
【0284】
(4c)
トランス-4-(4-メチル-5-{(1R)-1-[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]エチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキサンアミン
trans-4-(4-methyl-5-{(1R)-1-[3-(propan-2-yl)phenoxy]ethyl}-4H-1,2,4-triazol-3-yl)cyclohexanamine
【0285】
実施例4(4b)のtert-ブチル [トランス-4-(4-メチル-5-{(1R)-1-[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]エチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]カルバメート(8.84 g, 20 mmol)をジクロロメタン(50 mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(10 mL, 131 mmol)を加え、室温にて3時間撹拌した。
減圧下にて濃縮して得られた残渣を、NHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:メタノール/酢酸エチル=0/1-3/2(V/V)]にて精製し、標記化合物6.69 g(収率:98%)を白色固体として得た。
【0286】
(4d)
3-(トランス-4-アジドシクロヘキシル)-4-メチル-5-{(1R)-1-[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]エチル}-4H-1,2,4-トリアゾール
3-(trans-4-azidocyclohexyl)-4-methyl-5-{(1R)-1-[3-(propan-2-yl)phenoxy]ethyl}-4H-1,2,4-triazole
【0287】
実施例4(4c)のトランス-4-(4-メチル-5-{(1R)-1-[3-(プロパン-2-イル) フェノキシ]エチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキサンアミン(1.14 g, 3 mmol)をアセトニトリル(15 mL)に溶解し、トリエチルアミン(2.08 mL, 15 mmol)及び2-アジド-1,3-ジメチルイミダゾリニウム ヘキサフルオロホスファート(1.03 g, 3.59 mmol)を加え、室温にて2時間攪拌した。
反応混合物に飽和重曹水を加え、酢酸エチルで抽出した。混合した有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=3/7、酢酸エチルのみ、酢酸エチル/メタノール=9/1(V/V)]で精製し、標記化合物881 mg(収率:80%)を白色固体として得た。
【0288】
(4e)
tert-ブチル 4-ヒドロキシ-4-{1-[トランス-4-(4-メチル-5-{(1R)-1-[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]エチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}ピペリジン-1-カルボキシレート
tert-butyl 4-hydroxy-4-{1-[trans-4-(4-methyl-5-{(1R)-1-[3-(propan-2-yl)phenoxy]ethyl}-4H-1,2,4-triazol-3-yl)cyclohexyl]-1H-1,2,3-triazol-4-yl}piperidine-1-carboxylate
【0289】
実施例4(4d)の3-(トランス-4-アジドシクロヘキシル)-4-メチル-5-{(1R)-1-[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]エチル}-4H-1,2,4-トリアゾール(220 mg, 0.6 mmol)をテトラヒドロフラン(6 mL)に溶解し、ヨウ化銅(I) (136 mg, 0.72 mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.16 mL, 0.9 mmol)及びtert-ブチル4-エチニル-4-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(CAS Registry Number: 275387-83-2, WO2000035908) (161 mg, 0.72 mmol)を加え、室温にて終夜攪拌した。
反応混合物を減圧下にて濃縮して得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:メタノール/酢酸エチル=0/1-3/7(V/V)]で精製し、標記化合物353 mg(収率:100%)を白色固体として得た。
【0290】
(4f)
tert-ブチル 4-フルオロ-4-{1-[トランス-4-(4-メチル-5-{(1R)-1-[3-(プロパン-2-イル)フェノキ]エチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}ピペリジン-1-カルボキシレート
tert-butyl 4-fluoro-4-{1-[trans-4-(4-methyl-5-{(1R)-1-[3-(propan-2-yl)phenoxy]ethyl}-4H-1,2,4-triazol-3-yl)cyclohexyl]-1H-1,2,3-triazol-4-yl}piperidine-1-carboxylate
【0291】
実施例4(4e)のtert-ブチル 4-ヒドロキシ-4-{1-[トランス-4-(4-メチル-5-{(1R)-1-[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]エチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}ピペリジン-1-カルボキシレート(6.38 g, 10.7 mmol)をジクロロメタン(100 mL)に溶解し、-50℃にてビス(2-メトキシエチル)アミノサルファートリフルオリド(3.46 mL, 16.1 mmol)を加え、0℃まで昇温しながら40分間攪拌した。
反応混合物を氷冷下にて飽和重曹水を加え、反応混合物をジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=9/1、酢酸エチルのみ、酢酸エチル/メタノール=19/1(V/V)]で精製し得られた粗体に酢酸エチルを加えて析出した固体を濾取して、標記化合物3.3 g(収率:52%)を白色固体として得た。
【0292】
(4g)
4-フルオロ-1-メチル-4-{1-[トランス-4-(4-メチル-5-{(1R)-1-[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]エチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}ピペリジン
4-fluoro-1-methyl-4-{1-[trans-4-(4-methyl-5-{(1R)-1-[3-(propan-2-yl)phenoxy]ethyl}-4H-1,2,4-triazol-3-yl)cyclohexyl]-1H-1,2,3-triazol-4-yl}piperidine
【0293】
実施例4(4f)のtert-ブチル 4-フルオロ-4-{1-[トランス-4-(4-メチル-5-{(1R)-1-[3-(プロパン-2-イル)フェノキ]エチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}ピペリジン-1-カルボキシレート(174 mg, 0.29 mmol)をジクロロメタン(3 mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(1 mL, 13 mmol)を加えて室温にて2時間攪拌した。
反応混合物を減圧下にて濃縮して得られた残渣をテトラヒドロフラン(3 mL)に溶解し、ホルムアルデヒド液(37%) (0.11 mL, 1.45 mmol)、酢酸(0.08 ml, 4.9 mmol)及びナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(184 mg, 0.87 mmol)を室温にて加え、1時間攪拌した。
反応混合物を濃縮して得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール=1/0-4/1(V/V)]で精製し、標記化合物110 mg(収率:74%)を白色固体として得た。
【0294】
(実施例5)
4-{1-[トランス-4-(5-{[4-クロロ-3-(トリフルオロメチル) フェノキシ]メチル}-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}-4-フルオロ-1-メチルピペリジン
4-{1-[trans-4-(5-{[4-chloro-3-(trifluoromethyl)phenoxy]methyl}-4-methyl-4H-1,2,4-triazol-3-yl)cyclohexyl]-1H-1,2,3-triazol-4-yl}-4-fluoro-1-methylpiperidine
(5a)
2-{[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}アセトヒドラジド
2-{[tert-butyl(diphenyl)silyl]oxy}acetohydrazide
【0295】
メチル 2-{[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}アセテート(CAS Registry Number: 154698-92-7, WO2015192817) (47.1 g, 129 mmol)をエタノール(200 mL)に溶解し、ヒドラジン一水和物(61.9 g, 1.24 mol)を加え、室温にて30分間攪拌した。
減圧下にて濃縮して得られた残渣を、ジクロロメタンおよび水を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して、標記化合物46.3 g(収率:100%)を白色固体として得た。
(5b)
tert-ブチル{トランス-4-[5-({[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}メチル)-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}カルバメート
tert-butyl {trans-4-[5-({[tert-butyl(diphenyl)silyl]oxy}methyl)-4-methyl-4H-1,2,4-triazol-3-yl]cyclohexyl}carbamate
【0296】
実施例3(3b)のメチル トランス-4-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-N-メチル-シクロヘキサンカルボキシイミドチオエート(7.62 g, 26.6 mmol)をエタノール(100 mL)に溶解し、実施例5(5a)の2-{[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}アセトヒドラジド(8.74 g, 26.6 mmol)を加え、80℃にて1時間撹拌した。
反応温度を室温に戻した後、減圧下にて濃縮して得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=1/1-0/1、酢酸エチル/メタノール=9/1(V/V)]にて精製し、標記化合物5.74 g(収率:39%)を白色固体として得た。
【0297】
(5c)
3-(トランス-4-アジドシクロヘキシル)-5-({[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}メチル)-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール
3-(trans-4-azidocyclohexyl)-5-({[tert-butyl(diphenyl)silyl]oxy}methyl)-4-methyl-4H-1,2,4-triazole
【0298】
実施例5(5b)のtert-ブチル{トランス-4-[5-({[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}メチル)-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}カルバメート(5.74 g, 10.5 mmol)をジクロロメタン(50 mL)に溶解し、氷冷下にてトリフルオロ酢酸(10 ml, 131 mmol)を加え、室温にて2時間撹拌した。
減圧下にて濃縮して得られた残渣を、NHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール=1/0-2/3(V/V)]にて精製し、粗生成物のトランス-4-[5-({[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}メチル)-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキサンアミン5.73 gを得た。
得られた粗生成物のトランス-4-[5-({[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}メチル)-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキサンアミン5.73gをアセトニトリル(50 mL)に溶解し、トリエチルアミン(7.26 mL, 52.4 mmol)及び2-アジド-1,3-ジメチルイミダゾリニウム ヘキサフルオロホスファート(3.58 g, 12.6 mmol)を加え、50℃にて2時間攪拌した。
反応混合物に飽和重曹水を加え、酢酸エチルで抽出した。混合した有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=4/1-0/1(V/V)]で精製し、標記化合物997 mg(収率:20%)を無色油状物として得た。
【0299】
(5d)
4-(1-{トランス-4-[5-({[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}メチル)-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)-4-フルオロピペリジン
4-(1-{trans-4-[5-({[tert-butyl(diphenyl)silyl]oxy}methyl)-4-methyl-4H-1,2,4-triazol-3-yl]cyclohexyl}-1H-1,2,3-triazol-4-yl)-4-fluoropiperidine
【0300】
tert-ブチル 4-エチニル-4-フルオロピペリジン-1-カルボキシレート(CAS Registry Number: 191327-86-3, WO1997018202) (1.0 g, 4.4 mmol)をジクロロメタン(10 mL)に溶解し、氷冷下にてトリフルオロ酢酸(3 mL, 39 mmol)を加え、室温にて2.5時間撹拌した。
減圧下にて濃縮して得られた残渣をテトラヒドロフラン(10 mL)に溶解し、実施例5(5c)の3-(トランス-4-アジドシクロヘキシル)-5-({[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}メチル)-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール(818 mg, 1.72 mmol)、トリエチルアミン(0.549 mL, 3.96 mmol)を加えた後、トリス[(1-ベンジル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)メチル]アミン(91 mg, 0.17 mmol)及びテトラキス(アセトニトリル)銅(I)ヘキサフルオロホスファート(64 mg, 0.17 mmol)のテトラヒドロフラン(1 mL)及び水(0.2 mL)の混合溶液を室温にて加え、3時間攪拌した。
減圧下にて濃縮して得られた残渣を、NHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:メタノール/酢酸エチル=0/1-1/9(V/V)]にて精製し、標記化合物297 mg(収率:29%)を淡黄色固体として得た。
【0301】
(5e)
4-(1-{トランス-4-[5-({[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}メチル)-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)-4-フルオロ-1-メチルピペリジン
4-(1-{trans-4-[5-({[tert-butyl(diphenyl)silyl]oxy}methyl)-4-methyl-4H-1,2,4-triazol-3-yl]cyclohexyl}-1H-1,2,3-triazol-4-yl)-4-fluoro-1-methylpiperidine
【0302】
実施例5(5d)の4-(1-{トランス-4-[5-({[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}メチル)-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)-4-フルオロピペリジン(297 mg, 0.49 mmol)をテトラヒドロフラン(5 mL)に溶解し、ホルムアルデヒド液(37%) (0.18 mL, 2.5 mmol)及びナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(314 mg, 1.48 mmol)を室温にて加え、4時間攪拌した。
減圧下にて濃縮して得られた残渣を、NHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール=1/0-4/1(V/V)]で精製し、標記化合物300 mg (収率:98%)を無色油状物として得た。
【0303】
(5f)
(5-{トランス-4-[4-(4-フルオロ-1-メチルピペリジン-4-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メタノール
(5-{trans-4-[4-(4-fluoro-1-methylpiperidin-4-yl)-1H-1,2,3-triazol-1-yl]cyclohexyl}-4-methyl-4H-1,2,4-triazol-3-yl)methanol
【0304】
実施例5(5e)の4-(1-{トランス-4-[5-({[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}メチル)-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)-4-フルオロ-1-メチルピペリジン(340 mg, 0.55 mmol)をテトラヒドロフラン(5 mL)に溶解し、テトラブチルアンモニウムフルオリド(202 mg, 0.662 mmol)を氷冷下にて加え、2.5時間攪拌した。
減圧下にて濃縮して得られた残渣を、NHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール=1/0-4/1(V/V)]で精製し、標記化合物197 mg (収率:66%)を淡黄色油状物質として得た。
【0305】
(5g)
4-{1-[トランス-4-(5-{[4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}-4-フルオロ-1-メチルピペリジン
4-{1-[trans-4-(5-{[4-chloro-3-(trifluoromethyl)phenoxy]methyl}-4-methyl-4H-1,2,4-triazol-3-yl)cyclohexyl]-1H-1,2,3-triazol-4-yl}-4-fluoro-1-methylpiperidine
【0306】
実施例5(5f)の(5-{トランス-4-[4-(4-フルオロ-1-メチルピペリジン-4-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メタノール(100 mg, 0.19 mmol)を1,4-ジオキサン(3 mL)に溶解し、2-クロロ-5-ヒドロキシベンゾトリフルオリド(東京化成工業 カタログ番号: F0754) (780 mg, 5.7 mmol)及びシアノメチレントリブチルホスホラン(109 mg, 0.56 mmol)を加え、100℃にて10時間撹拌した。反応混合物に、シアノメチレントリブチルホスホラン(109 mg, 0.56 mmol)を加え、100℃にて6時間撹拌した。反応混合物に、N,N-ジメチルホルムアミド(1 mL)を加え、100℃にて20時間撹拌した。
反応温度を室温に戻した後、減圧下にて濃縮して得られた残渣を、NHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:メタノール/酢酸エチル=0/1-3/7(V/V)]にて精製し、標記化合物10 mg(収率:10%)を淡黄色固体として得た。
【0307】
(実施例6)
4-{4-[(1R)-1-(アゼチジン-1-イル)エチル]フェニル}-1-[トランス-4-(4-メチル-5-{[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1H-1,2,3-トリアゾール
4-{4-[(1R)-1-(azetidin-1-yl)ethyl]phenyl}-1-[trans-4-(4-methyl-5-{[3-(propan-2-yl)phenoxy]methyl}-4H-1,2,4-triazol-3-yl)cyclohexyl]-1H-1,2,3-triazole
【0308】
(6a)
メチル 4-[(1R)-1-(アゼチジン-1-イル)エチル]ベンゾエート
methyl 4-[(1R)-1-(azetidin-1-yl)ethyl]benzoate
【0309】
(R)-メチル 4-(1-アミノエチル)ベンゾエート(CAS Registry Number: 912342-10-0, WO2011106632) (1.5 g, 8.4 mmol)をアセトニトリル(40 mL)に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(3.6 mL, 21 mmol)、テトラブチルアンモニウムヨージド(0.15 g, 0.42 mmol)及び1,3-ジブロモプロパン(東京化成工業 カタログ番号: D0202) (0.85 mL, 8.4 mmol)を室温にて加え、100℃で9時間撹拌した。
反応温度を室温に戻した後、反応混合物を氷冷下にて飽和重曹水を加え、反応混合物をジクロロメタンで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=1/1-1/0(V/V)]にて精製し、標記化合物1.65 g(収率:90%)を黄色油状物質として得た。
【0310】
(6b)
{4-[(1R)-1-(アゼチジン-1-イル)エチル]フェニル}メタノール
{4-[(1R)-1-(azetidin-1-yl)ethyl]phenyl}methanol
実施例6(6a)のメチル 4-[(1R)-1-(アゼチジン-1-イル)エチル]ベンゾエート(1.35 g, 6.16 mmol)をテトラヒドロフラン(30 mL)に溶解し、氷冷下にて水素化アルミニウムリチウム-テトラヒドロフラン溶液(2.5 M, 2.5 mL)を加え、室温にて1時間攪拌した。
反応混合物に水(0.25 mL)、15%水酸化ナトリウム水溶液(0.25 mL)、水(0.75 mL)を順に加え、室温にて10分間攪拌した。
反応混合物を酢酸エチルで希釈後に、セライト濾過した。濾液を減圧下にて濃縮し、標記化合物1.06 g(収率:90%)を黄色油状物質として得た。
【0311】
(6c)
1-[(1R)-1-(4-エチニルフェニル)エチル]アゼチジン
1-[(1R)-1-(4-ethynylphenyl)ethyl]azetidine
実施例6(6b)の{4-[(1R)-1-(アゼチジン-1-イル)エチル]フェニル}メタノール(1.06 g, 5.54 mmol)を1,4-ジオキサン(25 mL)に溶解し、室温にて二酸化マンガン(IV) (723 mg, 8.31 mmol)を加え、80℃で2時間攪拌した。反応混合物に、室温にて二酸化マンガン(IV) (723 mg, 8.31 mmol)を加え、80℃で9時間攪拌した。
反応温度を室温に戻した後、反応混合物をセライト濾過した。濾液を減圧下にて濃縮して得られた残渣をメタノール(25 mL)に溶解し、氷冷下にて炭酸カリウム(1.06 g, 11.1 mmol)及び(1-ジアゾ-2-オキソプロピル)ホスホン酸ジメチル(0.83 mL, 5.54 mmol)を加え、室温にて3時間攪拌した。
反応混合物をジクロロメタン及び水で希釈後に、ジクロロメタンで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル= 9/1-1/1(V/V)]にて精製し、標記化合物740 mg(収率:72%)を淡黄色油状物質として得た。
【0312】
(6d)
4-{4-[(1R)-1-(アゼチジン-1-イル)エチル]フェニル}-1-[トランス-4-(4-メチル-5-{[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1H-1,2,3-トリアゾール
4-{4-[(1R)-1-(azetidin-1-yl)ethyl]phenyl}-1-[trans-4-(4-methyl-5-{[3-(propan-2-yl)phenoxy]methyl}-4H-1,2,4-triazol-3-yl)cyclohexyl]-1H-1,2,3-triazole
実施例3(3e)の3-(トランス-4-アジドシクロヘキシル)-4-メチル-5-{[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール(50 mg, 0.14 mmol)をテトラヒドロフラン(3 mL)に溶解し、室温にて実施例6(6c)の1-[(1R)-1-(4-エチニルフェニル)エチル]アゼチジン(31 mg, 0.17 mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.074 mL, 0.42 mmol)及びヨウ化銅(I) (32 mg, 0.17 mmol)を加え、室温にて24時間攪拌した。
減圧下にて濃縮して得られた残渣を、NHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:メタノール/酢酸エチル=0/1-1/4(V/V)]にて精製し、標記化合物66 mg(収率:87%)を白色固体として得た。
【0313】
(実施例7)
4-{4-[(1R)-1-(アゼチジン-1-イル)エチル]フェニル}-1-[4-(4-メチル-5-{(1S)-1-[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]エチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ビシクロ[2.2.2]オクタ-1-イル]-1H-1,2,3-トリアゾール
4-{4-[(1R)-1-(azetidin-1-yl)ethyl]phenyl}-1-[4-(4-methyl-5-{(1S)-1-[3-(propan-2-yl)phenoxy]ethyl}-4H-1,2,4-triazol-3-yl)bicyclo[2.2.2]oct-1-yl]-1H-1,2,3-triazole
【0314】
(7a)
tert-ブチル[4-(メチルカルバモイル)ビシクロ[2.2.2]オクタ-1-イル]カルバメート
tert-butyl [4-(methylcarbamoyl)bicyclo[2.2.2]oct-1-yl]carbamate
4-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-カルボン酸(CAS Registry Number: 863304-76-1, WO2009152133) (2.00 g, 7.43 mmol)をジクロロメタン(20 mL)に溶解し、メチルアミン塩酸塩(462 mg, 6.84 mmol)、トリエチルアミン(3.09 mL, 22.3 mmol)及びO-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(3.39 g, 8.92 mmol)を加え、30℃で15時間攪拌した。
反応混合物をジクロロメタン及び水で希釈後に、ジクロロメタンで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:メタール/ジクロロメタン=1/100-1/50(V/V)]にて精製し、標記化合物1.9 g(収率:91%)を白色固体として得た。
【0315】
(7b)
tert-ブチル[4-(メチルカルバモチオイル)ビシクロ[2.2.2]オクタ-1-イル]カルバメート
tert-butyl[4-(methylcarbamothioyl)bicyclo[2.2.2]oct-1-yl]carbamate
【0316】
実施例7(7a)のtert-ブチル[4-(メチルカルバモイル)ビシクロ[2.2.2]オクタ-1-イル]カルバメート(1.9 g, 6.73 mmol)をテトラヒドロフラン(20 mL)に溶解し、ローソン試薬(2.86 g, 7.07 mmol)を加え、90℃で12時間撹拌した。
反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:酢酸エチル/石油エーテル=1/10-1/1(V/V)]にて精製し、標記化合物1.4 g(収率:70%)を白色固体として得た。
【0317】
(7c)
メチル(2S)-2-[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]プロパノエート
methyl(2S)-2-[3-(propan-2-yl)phenoxy]propanoate
【0318】
3-イソプロピルフェノール(20 g, 147 mmol)をテトラヒドロフラン(200 mL)に溶解し、氷冷下にてメチル(2R)-2-ヒドロキシプロパノエート(CAS Registry Number: 17392-83-5, Journal of Organic Chemistry(1987),52(22),4978-84) (15.3 g, 147 mmol)、トリフェニルホスフィン(42.4 g, 162 mmol)及びアゾジカルボン酸ジエチル(28.1 g, 162 mmol)を加え、50℃にて15時間撹拌した。
反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:酢酸エチル/石油エーテル=1/500-1/100(V/V)]にて精製し、標記化合物22 g(収率:67%)を白色固体として得た。
【0319】
(7d)
(2S)-2-[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]プロパンヒドラジド
(2S)-2-[3-(propan-2-yl)phenoxy]propanehydrazide
【0320】
実施例7(7c)のメチル(2S)-2-[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]プロパノエート(22 g, 99 mmol)をエタノール(220 mL)に溶解し、ヒドラジン一水和物(19.8 g, 396 mmol)を加え、50℃にて13時間攪拌した。
反応温度を室温に戻した後、減圧下にて濃縮して、標記化合物16.9 g(収率:77%)を無色油状物質として得た。
【0321】
(7e)
4-{4-[(1R)-1-(アゼチジン-1-イル)エチル]フェニル}-1-[4-(4-メチル-5-{(1S)-1-[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]エチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ビシクロ[2.2.2]オクタ-1-イル]-1H-1,2,3-トリアゾール
4-{4-[(1R)-1-(azetidin-1-yl)ethyl]phenyl}-1-[4-(4-methyl-5-{(1S)-1-[3-(propan-2-yl)phenoxy]ethyl}-4H-1,2,4-triazol-3-yl)bicyclo[2.2.2]oct-1-yl]-1H-1,2,3-triazole
【0322】
実施例7(7b)のtert-ブチル[4-(メチルカルバモチオイル)ビシクロ[2.2.2]オクタ-1-イル]カルバメート(900 mg, 3.02 mmol)をテトラヒドロフラン(2 mL)に溶解し、ヨウ化メチル(3.38 mL, 54.4 mmol)、炭酸カリウム(1.25 g, 9.06 mmol)を加え、80℃にて15時間撹拌した。
反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣をtert-ブタノール(20 mL)に溶解し、実施例7(7d)の(2S)-2-[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]プロパンヒドラジド(1.07 g, 4.80 mmol)を加え120℃にて60時間撹拌した。
反応温度を室温に戻した後、減圧下にて濃縮して得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:メタール/ジクロロメタン=1/100-1/40(V/V)]にて精製し、tert-ブチル[4-(4-メチル-5-{(1S)-1-[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]エチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ビシクロ[2.2.2]オクタ-1-イル]カルバメート800 mgを黄色油状物質として得た。
得られたtert-ブチル [4-(4-メチル-5-{(1S)-1-[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]エチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)ビシクロ[2.2.2]オクタ-1-イル]カルバメート(800 mg, 1.71 mmol)を酢酸エチル(5 mL)に溶解し、氷冷下で4N塩酸-酢酸エチル(2.14 mL, 8.56 mmol)を加え、30℃にて1時間撹拌した。
減圧下にて濃縮して得られた残渣をジクロロメタン(5 mL)に溶解し、トリエチルアミン(1.37 mL, 9.88 mmol)及び2-アジド-1,3-ジメチルイミダゾリニウム ヘキサフルオロホスファート(676 mg, 2.37 mmol)を加え、50℃にて12時間攪拌した。
反応混合物に水を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣800 mgのうち残渣400 mgをテトラヒドロフラン (5 mL)に溶解し、ヨウ化銅(I) (192 mg, 1.01 mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン (0.27 mL, 1.5 mmol)及び実施例6(6c)の1-[(1R)-1-(4-エチニルフェニル)エチル]アゼチジン(187 mg, 1.01 mmol)を加え、30℃にて12時間攪拌した。
反応混合物に水を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:メタール/ジクロロメタン=1/50-1/10(V/V)]にて精製し、標記化合物200 mg(収率24%)を黄色固体として得た。
【0323】
(実施例8)
(3R,6S)-N,N-ジメチル-6-{1-[トランス-4-(4-メチル-5-{(1R)-1-[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]エチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}テトラヒドロ-2H-ピラン-3-アミン
(3R,6S)-N,N-dimethyl-6-{1-[trans-4-(4-methyl-5-{(1R)-1-[3-(propan-2-yl)phenoxy]ethyl}-4H-1,2,4-triazol-3-yl)cyclohexyl]-1H-1,2,3-triazol-4-yl}tetrahydro-2H-pyran-3-amine
【0324】
(8a)
tert-ブチル [(3R,6S)-6-{1-[トランス-4-(4-メチル-5-{(1R)-1-[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]エチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}テトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]カルバメート
tert-butyl[(3R,6S)-6-{1-[trans-4-(4-methyl-5-{(1R)-1-[3-(propan-2-yl)phenoxy]ethyl}-4H-1,2,4-triazol-3-yl)cyclohexyl]-1H-1,2,3-triazol-4-yl}tetrahydro-2H-pyran-3-yl]carbamate
【0325】
実施例4(4d)の3-(トランス-4-アジドシクロヘキシル)-4-メチル-5-{(1R)-1-[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]エチル}-4H-1,2,4-トリアゾール(210 mg, 0.57 mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(10 mL)および水(1 mL)に溶解し、tert-ブチル [(3R,6S)-6-エチニルテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]カルバメート(CAS Registry Number: 881657-41-6, WO2006032466) (141 mg, 0.62 mmol)、アスコルビン酸ナトリウム(45.5 mg, 0.23 mmol)及び硫酸銅(II)五水和物(28 mg, 0.11 mmol)加え、室温にて18時間攪拌した。
反応混合物にメタノールを加えて析出した固体を溶解し、酢酸エチル及び飽和重曹水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル= 3/2-0/1、メタノール/酢酸エチル=1/3(V/V)]にて精製し、標記化合物252 mg(収率:74%)を白色固体として得た。
【0326】
(8b)
(3R,6S)-N,N-ジメチル-6-{1-[トランス-4-(4-メチル-5-{(1R)-1-[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]エチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}テトラヒドロ-2H-ピラン-3-アミン
(3R,6S)-N,N-dimethyl-6-{1-[trans-4-(4-methyl-5-{(1R)-1-[3-(propan-2-yl)phenoxy]ethyl}-4H-1,2,4-triazol-3-yl)cyclohexyl]-1H-1,2,3-triazol-4-yl}tetrahydro-2H-pyran-3-amine
【0327】
実施例8(8a)のtert-ブチル [(3R,6S)-6-{1-[トランス-4-(4-メチル-5-{(1R)-1-[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]エチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}テトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]カルバメート(249 mg, 0.42 mmol)をメタノール(4 mL)に溶解し、4N塩酸-1,4-ジオキサン(8 mL, 32 mmol)を加えて室温にて1時間攪拌した。
反応混合物を減圧下にて濃縮して得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:メタノール/酢酸エチル=0/1-1/1(V/V)]で精製して得られた粗生成物にアセトニトリルを加えて析出した固体を濾取し、(3R,6S)-6-{1-[トランス-4-(4-メチル-5-{(1R)-1-[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]エチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}テトラヒドロ-2H-ピラン-3-アミン179 mgを白色固体として得た。
得られた(3R,6S)-6-{1-[トランス-4-(4-メチル-5-{(1R)-1-[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]エチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}テトラヒドロ-2H-ピラン-3-アミン(83 mg, 0.17 mmol)をジクロロメタン(8 mL)に溶解し、ホルムアルデヒド液(37%) (0.28 mL, 3.7 mmol)、酢酸(0.06 mL, 3.7 mmol)及びナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(760 mg, 3.6 mmol)を室温にて加え、2時間攪拌した。
反応混合物にメタノール、ジクロロメタン及び飽和重曹水を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル= 3/2-1/0、メタノール/酢酸エチル=15/85(V/V)]にて精製して得られた粗生成物にアセトニトリルを加えて析出した固体を濾取し、標記化合物93 mg(収率:46%)を白色固体として得た。
【0328】
(実施例9)
N,N-ジメチル-1-{1-[トランス-4-(4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}-2-オキサビシクロ[2.2.2]オクタン-4-アミン
N,N-dimethyl-1-{1-[trans-4-(4-methyl-5-{[3-(trifluoromethyl)phenoxy]methyl}-4H-1,2,4-triazol-3-yl)cyclohexyl]-1H-1,2,3-triazol-4-yl}-2-oxabicyclo[2.2.2]octan-4-amine
【0329】
(9a)
tert-ブチル (1-エチニル-2-オキサビシクロ[2.2.2]オクタ-4-イル)カルバメート
tert-butyl (1-ethynyl-2-oxabicyclo[2.2.2]oct-4-yl)carbamate
【0330】
tert-ブチル (1-ホルミル-2-オキサビシクロ[2.2.2]オクタ-4-イル)カルバメート(Pharmablock カタログ番号:PBJL0125) (500 mg, 1.96 mmol)をメタノール(7.8 mL)に溶解し、氷冷下にて炭酸カリウム(541 mg, 3.92 mmol)及び(1-ジアゾ-2-オキソプロピル)ホスホン酸ジメチル(0.35 mL, 2.35 mmol)を加え、室温にて3時間攪拌した。
反応混合物をジクロロメタン及び水で希釈後に、ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣に水を加えて析出した固体を濾取し、標記化合物474 mg(収率:96%)を白色固体として得た。
【0331】
(9b)
tert-ブチル N-[トランス-4-[4-メチル-5-[[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル]-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル]カルバメート
tert-butyl N-[trans-4-[4-methyl-5-[[3-(trifluoromethyl)phenoxy]methyl]-1,2,4-triazol-3-yl]cyclohexyl]carbamate
【0332】
実施例3(3b)のメチル トランス-4-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-N-メチル-シクロヘキサンカルボキシイミドチオエート(200 mg, 0.70 mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(3 mL)に溶解し、実施例1(1a)の2-[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]アセトヒドラジド(164 mg, 0.70 mmol)を加え、110℃にて8時間撹拌した。
反応温度を室温に戻した後、反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=1/1-0/1、酢酸エチル/メタノール=7/3(V/V)]にて精製し、標記化合物216 mg(収率:68%)を白色固体として得た。
【0333】
(9c)
トランス-4-[4-メチル-5-[[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル]-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキサンアミン
trans-4-[4-methyl-5-[[3-(trifluoromethyl)phenoxy]methyl]-1,2,4-triazol-3-yl]cyclohexanamine
【0334】
実施例9(9b)のtert-ブチル N-[トランス-4-[4-メチル-5-[[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル]-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル]カルバメート(216 mg, 0.48 mmol)をジクロロメタン(3 mL)に溶解しトリフルオロ酢酸(3 mL, 39 mmol)を加え、室温にて27時間撹拌した。
減圧下にて濃縮して得られた残渣を、メタノール(5 mL)に溶解し、アンバーリスト A-26(OH) (Sigma-Aldrich カタログ番号:542571)にて脱塩した。溶出液を濾過した後、減圧下にて濃縮し、標記化合物160 mg(収率:95%)を無色油状物質として得た。
【0335】
(9d)
3-(トランス-4-アジドシクロヘキシル)-4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール
3-(trans-4-azidocyclohexyl)-4-methyl-5-{[3-(trifluoromethyl)phenoxy]methyl}-4H-1,2,4-triazole
【0336】
実施例9(9c)のトランス-4-[4-メチル-5-[[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル]-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキサンアミン(300 mg, 0.85 mmol)をジクロロメタン(8 mL)に溶解し、トリエチルアミン(0.59 mL, 4.2 mmol)及び2-アジド-1,3-ジメチルイミダゾリニウム ヘキサフルオロホスファート(0.29 g, 1 mmol)を加え、30℃にて1時間攪拌した。
反応混合物に飽和重曹水を加え、ジクロロメタンで抽出した。混合した有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:酢酸エチルのみ]で精製し、標記化合物283 mg(収率:88%)を白色固体として得た。
【0337】
(9e)
tert-ブチル (1-{1-[トランス-4-(4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}-2-オキサビシクロ[2.2.2]オクタ-4-イル)カルバメート
tert-butyl (1-{1-[trans-4-(4-methyl-5-{[3-(trifluoromethyl)phenoxy]methyl}-4H-1,2,4-triazol-3-yl)cyclohexyl]-1H-1,2,3-triazol-4-yl}-2-oxabicyclo[2.2.2]oct-4-yl)carbamate
【0338】
実施例9(9d)の3-(トランス-4-アジドシクロヘキシル)-4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール(500m g, 1.31 mmol)をテトラヒドロフラン(7 mL)に溶解し、実施例9(9a)のtert-ブチル (1-エチニル-2-オキサビシクロ[2.2.2]オクタ-4-イル)カルバメート(363 mg, 1.45 mmol)を加えた後、トリス[(1-ベンジル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)メチル]アミン(140 mg, 0.26 mmol)及びテトラキス(アセトニトリル)銅(I)ヘキサフルオロホスファート(98 mg, 0.26 mmol)のテトラヒドロフラン(1 mL)及び水(0.2 mL)溶液を加え、2時間攪拌後に12時間放置した。
反応混合物にメタノール及びジクロロメタンを加え、ジクロロメタンで抽出した。混合した有機層を飽和重曹水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣に酢酸エチルを加えて析出した固体を濾取し、標記化合物756 mg(収率:91%)を白色固体として得た。
【0339】
(9f)
N,N-ジメチル-1-{1-[トランス-4-(4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}-2-オキサビシクロ[2.2.2]オクタン-4-アミン
N,N-dimethyl-1-{1-[trans-4-(4-methyl-5-{[3-(trifluoromethyl)phenoxy]methyl}-4H-1,2,4-triazol-3-yl)cyclohexyl]-1H-1,2,3-triazol-4-yl}-2-oxabicyclo[2.2.2]octan-4-amine
【0340】
実施例9(9e)のtert-ブチル (1-{1-[トランス-4-(4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}-2-オキサビシクロ[2.2.2]オクタ-4-イル)カルバメート(750 mg, 1.19 mmol)をジクロロメタン(3 mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(0.91 mL, 11.9 mmol)を加えて室温にて3時間攪拌した。
減圧下にて濃縮し、トルエンで共沸した後、残渣をジクロロメタン(5 mL)及びメタノール(2 mL)に溶解し、ホルムアルデヒド液(37%) (0.55 mL, 7.4 mmol)を加え、室温にて5分間攪拌した。反応混合物に、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(2.1 g, 9.9 mmol)を加え、室温にて1時間攪拌後に、12時間放置した。
反応混合物に飽和重曹水を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:メタール/ジクロロメタン = 0/1-1/9(V/V)]で得られた残渣に、酢酸エチル及びヘキサンを加えて析出した固体を濾取し、標記化合物320 mg(収率:46%)を白色固体として得た。
【0341】
(実施例10)
4-[4-(アゼチジン-1-イルメチル)ビシクロ[2.2.2]オクタ-1-イル]-1-[トランス-4-(4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル) シクロヘキシル]-1H-1,2,3-トリアゾール
4-[4-(azetidin-1-ylmethyl)bicyclo[2.2.2]oct-1-yl]-1-[trans-4-(4-methyl-5-{[3-(trifluoromethyl)phenoxy]methyl}-4H-1,2,4-triazol-3-yl)cyclohexyl]-1H-1,2,3-triazole
【0342】
(10a)
メチル 4-(アゼチジン-1-イルカルボニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-カルボキシレート
methyl 4-(azetidin-1-ylcarbonyl)bicyclo[2.2.2]octane-1-carboxylate
【0343】
4-(メトキシカルボニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-カルボン酸(CAS Registry Number: 18720-35-9, WO2001034610) (3 g, 14.1 mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(50 mL)に溶解し、アゼチジン塩酸塩(1.22 g, 13.0 mmol)、トリエチルアミン(5.88 ml, 42.4 mmol)及びO-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(6.45 g, 17.0 mmol)を加え、30℃にて15時間攪拌した。
反応混合物を濾過し、濾液を減圧下にて濃縮して得られた残渣を高速液体クロマトグラフィーにて精製し、標記化合物2.3 g(収率:65%)を白色固体として得た。
【0344】
(10b)
アゼチジン-1-イル[4-(ヒドロキシメチル)ビシクロ[2.2.2]オクタ-1-イル]メタノン
azetidin-1-yl[4-(hydroxymethyl)bicyclo[2.2.2]oct-1-yl]methanone
【0345】
水素化アルミニウムリチウム(453 mg, 11.9 mmol)をテトラヒドロフラン(30 mL)に加え、実施例10(10a)のメチル 4-(アゼチジン-1-イルカルボニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-カルボキシレート(1 g, 3.98 mmol)のテトラヒドロフラン(10 mL)溶液を加え、30℃にて30分間攪拌した。
反応混合物に水(1 mL)、15%水酸化ナトリウム水溶液(1 mL)、水(1 mL)を順に加えた。反応混合物を濾過し、濾液を減圧下にて濃縮し、標記化合物820 mg(収率:99%)を淡黄色油状物質として得た。
【0346】
(10c)
4-(アゼチジン-1-イルカルボニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-カルバルデヒド
4-(azetidin-1-ylcarbonyl)bicyclo[2.2.2]octane-1-carbaldehyde
【0347】
ジメチルスルホキシド(269 mg, 3.44 mmol)をジクロロメタン(5 mL)に溶解し、塩化オキサリル(546 mg, 4.31 mmol)のジクロロメタン(5 mL)溶液を-78℃にて滴下し、5分間攪拌した。反応混合物に実施例10(10b)のアゼチジン-1-イル[4-(ヒドロキシメチル)ビシクロ[2.2.2]オクタ-1-イル]メタノン(600 mg, 2.87 mmol)のジクロロメタン(5 mL)溶液を滴下し、-78℃にて30分間攪拌した。反応混合物にトリエチルアミン(3 mL)を加え、同温度にて15分間撹拌し、徐々に室温まで昇温し、10分間撹拌した。
反応混合物をジクロロメタンで希釈し、水を加えてジクロロメタンで抽出した。有機層を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して、標記化合物550 mg(収率:71%)を淡黄色油状物質として得た。
【0348】
(10d)
アゼチジン-1-イル(4-エチニルビシクロ[2.2.2]オクタ-1-イル]メタノン
azetidin-1-yl(4-ethynylbicyclo[2.2.2]oct-1-yl)methanone
【0349】
実施例10(10c)の4-(アゼチジン-1-イルカルボニル)ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-カルバルデヒド(550 mg, 2.65 mmol)をメタノール(15 ml)に溶解し、炭酸カリウム(1.10 g, 7.95 mmol)及び(1-ジアゾ-2-オキソプロピル)ホスホン酸ジメチル(763 mg, 3.98 mmol)を加え、室温にて1.5時間攪拌した。
反応混合物を水(20 mL)に注ぎ、ジクロロメタンで抽出した。有機層を減圧下にて濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:メタノール/酢酸エチル = 1/5(V/V)]にて精製し、標記化合物280 mg(収率:52%)を白色固体として得た。
【0350】
(10e)
4-[4-(アゼチジン-1-イルメチル)ビシクロ[2.2.2]オクタ-1-イル]-1-[トランス-4-(4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1H-1,2,3-トリアゾール
4-[4-(azetidin-1-ylmethyl)bicyclo[2.2.2]oct-1-yl]-1-[trans-4-(4-methyl-5-{[3-(trifluoromethyl)phenoxy]methyl}-4H-1,2,4-triazol-3-yl)cyclohexyl]-1H-1,2,3-triazole
【0351】
実施例10(10d)のアゼチジン-1-イル(4-エチニルビシクロ[2.2.2]オクタ-1-イル]メタノン(260 mg, 1.28 mmol)及び実施例9(9d)の3-(トランス-4-アジドシクロヘキシル)-4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール(486 mg, 1.28 mmol)をテトラヒドロフラン(5 mL)及び水(5 mL)に溶解し、アスコルビン酸ナトリウム(51 mg, 0.26 mmol)及び硫酸銅(II)五水和物(32 mg, 0.13 mmol)加え、60℃にて15時間攪拌した。
反応混合物を水(30 mL)に注ぎ、ジクロロメタンで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:メタノール/ジクロロメタン=1/15(V/V)]にて精製し、標記化合物321 mg(収率:44%)を白色固体として得た。
【0352】
(実施例11)
N,N-ジメチル-4-{1-[トランス-4-(4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}ビシクロ[2.2.2]オクタン-1-アミン
N,N-dimethyl-4-{1-[trans-4-(4-methyl-5-{[3-(trifluoromethyl)phenoxy]methyl}-4H-1,2,4-triazol-3-yl)cyclohexyl]-1H-1,2,3-triazol-4-yl}bicyclo[2.2.2]octan-1-amine
【0353】
4-エチニル-N,N-ジメチルビシクロ[2.2.2]オクタン-1-アミン(CAS Registry Number: 96454-76-1, J.Org.Chem. 1985, 50, 2551-2557) (100 mg, 0.56 mmol)をテトラヒドロフラン(5 mL)及び水(5 mL)に溶解し、実施例9(9d)の3-(トランス-4-アジドシクロヘキシル)-4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール(215 mg, 0.56 mmol)、アスコルビン酸ナトリウム(11 mg, 0.56 mmol)及び硫酸銅(II)五水和物(18 mg, 0.11 mmol)を加え、60℃にて3時間攪拌した。
反応混合物に水を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:メタノール/ジクロロメタン=0/1-1/1(V/V), 0.1%アンモニア水]にて精製し、標記化合物96 mg(収率:30%)を黄色固体として得た。
【0354】
(実施例12)
N,N-ジメチル-3-{1-[トランス-4-(4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-アミン
N,N-dimethyl-3-{1-[trans-4-(4-methyl-5-{[3-(trifluoromethyl)phenoxy]methyl}-4H-1,2,4-triazol-3-yl)cyclohexyl]-1H-1,2,3-triazol-4-yl}bicyclo[1.1.1]pentan-1-amine
【0355】
tert-ブチル (3-エチニルビシクロ[1.1.1]ペンタ-1-イル)カルバメート(CAS Registry Number: 1638761-54-2, WO2015141616) (150 mg, 0.72 mmol)をtert-ブタノール(4 mL)及び水(4 mL)に溶解し、実施例9(9d)の3-(トランス-4-アジドシクロヘキシル)-4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール(303 mg, 0.8 mmol)、アスコルビン酸ナトリウム(29 mg, 0.15 mmol)及び硫酸銅(II)五水和物(18 mg, 0.07 mmol)を加え、60℃にて24時間攪拌した。
反応混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣を薄層シリカゲルクロマトグラフィー[展開溶媒:メタノール/ジクロロメタン=1/1(V/V)]にて精製し、tert-ブチル (3-{1-[トランス-4-(4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}ビシクロ[1.1.1]ペンタ-1-イル)カルバメート220 mgを白色固体として得た。
得られたtert-ブチル (3-{1-[トランス-4-(4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}ビシクロ[1.1.1]ペンタ-1-イル)カルバメート220 mgを酢酸エチル(2 mL)に溶解し、氷冷下で4N塩酸-酢酸エチル(2 mL, 8 mmol)を加え、室温にて20時間撹拌した。
反応混合物を減圧下にて濃縮して得られた残渣をメタノール (8 mL)に溶解し、ホルムアルデヒド液(37%) (0.32 mL, 1.2 mmol)、酢酸(0.011 mL, 0.19 mmol)及びシアノ水素化ホウ素ナトリウム(95.9 mg,1.53 mmol)を室温にて加え、2.5時間攪拌した。
反応混合物に水を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:酢酸エチル/石油エーテル = 1/50-1/10(V/V)]にて精製し、標記化合物157 mg(収率:80%)を白色固体として得た。
【0356】
(実施例13)
4-フルオロ-1-メチル-4-{1-[(3R,6S)-6-(4-メチル-5-{[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}ピペリジン
4-fluoro-1-methyl-4-{1-[(3R,6S)-6-(4-methyl-5-{[3-(propan-2-yl)phenoxy]methyl}-4H-1,2,4-triazol-3-yl)tetrahydro-2H-pyran-3-yl]-1H-1,2,3-triazol-4-yl}piperidine
【0357】
(13a)
tert-ブチル N-[(3R,6S)-6-(メチルカルバモチオイル)テトラヒドロピラン-3-イル]カルバメート
tert-butyl N-[(3R,6S)-6-(methylcarbamothioyl)tetrahydropyran-3-yl]carbamate
【0358】
tert-ブチル N-[(3R,6S)-6-(メチルカルバモイル)テトラヒドロピラン-3-イル]カルバメート(CAS Registry Number: 1398570-72-3, WO2012121361) (914 mg, 3.5 mmol)をテトラヒドロフラン(20 mL)に溶解しローソン試薬(1.6 g, 3.9 mmol)を加え、80℃にて15時間撹拌した。
反応温度を室温に戻した後、減圧下にて濃縮して得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=7/3-3/7(V/V)]にて精製し、標記化合物580 mg(収率:59%)を白色固体として得た。
【0359】
(13b)
tert-ブチル N-[(3R,6S)-6-[5-[(3-イソプロピルフェノキシ)メチル]-4-メチル-1,2,4-トリアゾール-3-イル]テトラヒドロピラン-3-イル]カルバメート
tert-butyl N-[(3R,6S)-6-[5-[(3-isopropylphenoxy)methyl]-4-methyl-1,2,4-triazol-3-yl]tetrahydropyran-3-yl]carbamate
【0360】
実施例13(13a)のtert-ブチル N-[(3R,6S)-6-(メチルカルバモチオイル)テトラヒドロピラン-3-イル]カルバメート(580 mg, 2.1 mmol)をテトラヒドロフラン(15 mL)に溶解し炭酸カリウム(351 mg, 2.5 mmol)及びヨウ化メチル(600 mg, 4.2 mmol)を加え、過熱還流下23時間撹拌した。
反応温度を室温に戻した後、反応混合物を濾過し、減圧下にて濃縮して得られた残渣を1,4-ジオキサン(20 mL)に溶解し、実施例2(2b)の2-(3-イソプロピルフェノキシ)アセトヒドラジド(441mg, 2.1 mmol)を加え、110℃にて30分間撹拌した。
冷却後、減圧下にて濃縮して得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:メタノール/酢酸エチル=0/1-1/9(V/V)]にて精製し、標記化合物499 mg(収率:63%)を無色油状物質として得た。
【0361】
(13c)
(3R,6S)-6-[5-[(3-イソプロピルフェノキシ)メチル]-4-メチル-1,2,4-トリアゾール-3-イル]テトラヒドロピラン-3-アミン
(3R,6S)-6-[5-[(3-isopropylphenoxy)methyl]-4-methyl-1,2,4-triazol-3-yl]tetrahydropyran-3-amine
【0362】
実施例13(13b)のtert-ブチル N-[(3R,6S)-6-[5-[(3-イソプロピルフェノキシ)メチル]-4-メチル-1,2,4-トリアゾール-3-イル]テトラヒドロピラン-3-イル]カルバメート(499 mg, 1.6 mmol)をジクロロメタン(5 mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(5 mL)を加え、室温にて1時間攪拌した。
減圧下にて濃縮して得られた残渣を、NHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:メタノール/酢酸エチル=0/1-4/6(V/V)]にて精製し、標記化合物377 mg(収率:98%)を無色油状物として得た。
【0363】
(13d)
3-[(2S,5R)-5-アジドテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル]-4-メチル-5-{[3-プロパン-2-イル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール
3-[(2S,5R)-5-azidotetrahydro-2H-pyran-2-yl]-4-methyl-5-{[3-(propan-2-yl)phenoxy]methyl}-4H-1,2,4-triazole
実施例13(13c)の(3R,6S)-6-[5-[(3-イソプロピルフェノキシ)メチル]-4-メチル-1,2,4-トリアゾール-3-イル]テトラヒドロピラン-3-アミン(300 mg, 0.91 mmol)をアセトニトリル(50 mL)に溶解し、トリエチルアミン(0.63 mL, 4.5 mmol)及び2-アジド-1,3-ジメチルイミダゾリニウム ヘキサフルオロホスファート(0.31 g, 1.1 mmol)を加え、50℃にて2時間攪拌した。
反応混合物に飽和重曹水を加え、酢酸エチルで抽出した。混合した有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:メタノール/酢酸エチル=0/1-1/9(V/V)]で精製し、標記化合物295 mg(収率:91%)を無色油状物として得た。
【0364】
(13e)
tert-ブチル 4-フルオロ-4-{1-[(3R,6S)-6-(4-メチル-5-{[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}ピペリジン-1-カルボキシレート
tert-butyl 4-fluoro-4-{1-[(3R,6S)-6-(4-methyl-5-{[3-(propan-2-yl)phenoxy]methyl}-4H-1,2,4-triazol-3-yl)tetrahydro-2H-pyran-3-yl]-1H-1,2,3-triazol-4-yl}piperidine-1-carboxylate
【0365】
実施例13(13d)の3-[(2S,5R)-5-アジドテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル]-4-メチル-5-{[3-プロパン-2-イル) フェノキシ] メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール(200 mg, 0.56 mmol)をテトラヒドロフラン(7 mL)に溶解し、tert-ブチル 4-エチニル-4-フルオロピペリジン-1-カルボキシレート(CAS Registry Number: 191327-86-3, WO1997018202) (140 mg, 0.62 mmol)を加えた後、トリス[(1-ベンジル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)メチル]アミン (59.6 mg, 0.11 mmol)及びテトラキス(アセトニトリル)銅(I)ヘキサフルオロホスファート(41.8 mg, 0.11 mmol)のテトラヒドロフラン (1 mL)及び水(0.2 mL)溶液を加え、2時間攪拌後に12時間放置した。
反応混合物にメタノール、ジクロロメタン及び1N塩酸を加え、ジクロロメタンで抽出した。混合した有機層を飽和重曹水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣に酢酸エチルを加えて析出した固体を濾取し、標記化合物565 mg (収率:100%)を白色固体として得た。
【0366】
(13f)
4-フルオロ-1-メチル-4-{1-[(3R,6S)-6-(4-メチル-5-{[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}ピペリジン
4-fluoro-1-methyl-4-{1-[(3R,6S)-6-(4-methyl-5-{[3-(propan-2-yl)phenoxy]methyl}-4H-1,2,4-triazol-3-yl)tetrahydro-2H-pyran-3-yl]-1H-1,2,3-triazol-4-yl}piperidine
【0367】
実施例13(13e)のtert-ブチル 4-フルオロ-4-{1-[(3R,6S)-6-(4-メチル-5-{[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}ピペリジン-1-カルボキシレート(400 mg, 0.55 mmol)をジクロロメタン(1.4 mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(0.42 mL, 5.48 mmol)を加えて室温にて3時間攪拌した。
減圧下にて濃縮し、トルエンで共沸した後、残渣をジクロロメタン(2 mL)及びメタノール(2 mL)に溶解し、ホルムアルデヒド液(37%) (0.2 mL, 2.7 mmol)を加え、室温にて5分間攪拌した。反応混合物に、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(698 mg, 3.29 mmol)を加え、室温にて2時間攪拌した。
反応混合物に飽和重曹水を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:メタール/酢酸エチル=0/1-1/9(V/V)]にて精製し、標記化合物15 mg (収率:5.5%)を白色固体として得た。
【0368】
(実施例14)
3-{トランス-4-[4-(4-フルオロ-1-メチルピペリジン-4-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]シクロヘキシル}-8-[3-(プロパン-2-イル)ベンジル]-5,6-ジヒドロ-8H-[1,2,4]トリアゾロ[3,4-c][1,4]オキサジン
3-{trans-4-[4-(4-fluoro-1-methylpiperidin-4-yl)-1H-1,2,3-triazol-1-yl]cyclohexyl}-8-[3-(propan-2-yl)benzyl]-5,6-dihydro-8H-[1,2,4]triazolo[3,4-c][1,4]oxazine
【0369】
(14a)
4-(4-メトキシベンジル)-2-[3-(プロパン-2-イル)ベンジル]モルホリン-3-オン
4-(4-methoxybenzyl)-2-[3-(propan-2-yl)benzyl]morpholin-3-one
【0370】
4-(4-メトキシベンジル)モルホリン-3-オン(CAS Registry Number: 570398-19-5, WO2003061652)(6 g, 27.1 mmol)をテトラヒドロフラン(100 mL)に溶解し、リチウムジイソプロピルアミン-テトラヒドロフラン溶液(2M, 17.6 ml)を-78℃にて滴下し、30分間攪拌後、1-(ブロモメチル)-3-イソプロピルベンゼン(CAS Registry Number: 75369-42-5, J. Am. Chem. Soc. 2014, 136, 642-645) (7.51 g, 35.3 mmol)を加え、25℃にて2.5 時間撹拌した。
反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。混合した有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣を高速液体クロマトグラフィーにて精製し、標記化合物5 g(収率:52%)を白色固体として得た。
【0371】
(14b)
2-[3-(プロパン-2-イル)ベンジル]モルホリン-3-オン
2-[3-(propan-2-yl)benzyl]morpholin-3-one
【0372】
実施例14(14a)の4-(4-メトキシベンジル)-2-[3-(プロパン-2-イル)ベンジル]モルホリン-3-オン(5 g, 14.1 mmol)にトリフルオロ酢酸(100 mL, 1.31 mol)を加え、120℃にて36時間攪拌した。
減圧下濃縮して得られた残渣に飽和重曹水を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:酢酸エチル/石油エーテル=1/10-1/1(V/V)]にて精製し、標記化合物3 g (収率:91%)を無色油状物として得た。
【0373】
(14c)
2-[3-(プロパン-2-イル)ベンジル]モルホリン-3-チオン
2-[3-(propan-2-yl)benzyl]morpholine-3-thione
【0374】
実施例14(14b)の2-[3-(プロパン-2-イル)ベンジル]モルホリン-3-オン(3 g, 12.9 mmol)をトルエン(30 mL)に溶解し、ローソン試薬(3.12 g, 7.72 mmol)を加え、90℃で12時間撹拌した。
反応混合物を減圧下にて濃縮して得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:酢酸エチル/石油エーテル=1/10-1/5(V/V)]にて精製し、標記化合物1.7 g(収率:53%)を白色固体として得た。
【0375】
(14d)
メチル トランス-4-アジドシクロヘキサンカルボキシレート
methyl trans-4-azidocyclohexanecarboxylate
【0376】
メチル トランス-4-アミノシクロヘキサンカルボキシレート塩酸塩(CAS Registry Number: 61367-07-5, WO2003082847) (8 g, 41 mmol)をジクロロメタン(100 mL)に溶解し、トリエチルアミン(28.6 mL, 207 mmol)及び2-アジド-1,3-ジメチルイミダゾリニウム ヘキサフルオロホスファート(13 g, 45.4 mmol)を加え、50℃にて12時間攪拌した。
反応混合物に水を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:酢酸エチル/石油エーテル=1/10-1/5(V/V)]にて精製し、標記化合物5 g(収率:66%)を白色固体として得た。
【0377】
(14e)
tert-ブチル 4-ヒドロキシ-4-{1-[トランス-4-(メトキシカルボニル)シクロヘキシル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}ピペリジン-1-カルボキシレート
tert-butyl 4-hydroxy-4-{1-[trans-4-(methoxycarbonyl)cyclohexyl]-1H-1,2,3-triazol-4-yl}piperidine-1-carboxylate
【0378】
tert-ブチル4-エチニル-4-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(CAS Registry Number: 275387-83-2, WO2000035908) (7.38 g, 32.8 mmol)をtert-ブタノール(60 mL)及び水(60 mL)に溶解し、実施例14(14d)のメチル トランス-4-アジドシクロヘキサンカルボキシレート(5 g, 27.3 mmol)、アスコルビン酸ナトリウム(541 mg, 2.73 mmol)及び硫酸銅(II)五水和物(341 mg, 1.36 mmol)を加え、室温にて12時間攪拌した。
反応混合物に水を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:酢酸エチル/石油エーテル=1/10-1/3(V/V)]にて精製し、標記化合物10 g(収率:90%)を黄色固体として得た。
【0379】
(14f)
tert-ブチル 4-フルオロ-4-{1-[トランス-4-(メトキシカルボニル)シクロヘキシル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}ピペリジン-1-カルボキシレート
tert-butyl 4-fluoro-4-{1-[trans-4-(methoxycarbonyl)cyclohexyl]-1H-1,2,3-triazol-4-yl}piperidine-1-carboxylate
【0380】
実施例14(14e)のtert-ブチル 4-ヒドロキシ-4-{1-[トランス-4-(メトキシカルボニル)シクロヘキシル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}ピペリジン-1-カルボキシレート(10 g, 24.5 mmol)をジクロロメタン(80 mL)に溶解し、-78℃にて(ジエチルアミノ)サルファートリフルオリド(3.23 mL, 24.5 mmol)を加え、-78℃にて1時間攪拌後に、室温に昇温して2時間攪拌した。
反応混合物に水を加え、反応混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和炭酸カリウム水溶液及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:酢酸エチル/石油エーテル=1/5-1/1(V/V)]で精製し、標記化合物7 g (収率:70%)を黄色固体として得た。
【0381】
(14g)
tert-ブチル 4-フルオロ-4-{1-[トランス-4-(ヒドラジニルカルボニル)シクロヘキシル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}ピペリジン-1-カルボキシレート
tert-butyl 4-fluoro-4-{1-[trans-4-(hydrazinylcarbonyl)cyclohexyl]-1H-1,2,3-triazol-4-yl}piperidine-1-carboxylate
【0382】
実施例14(14f)のtert-ブチル 4-フルオロ-4-{1-[トランス-4-(メトキシカルボニル)シクロヘキシル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}ピペリジン-1-カルボキシレート(3 g, 7.31 mmol)をエタノール(20 mL)に溶解し、ヒドラジン一水和物(1.81 mL, 36.5 mmol)を加え、90℃にて12時間撹拌した。
反応混合物を減圧下で溶媒を大部分留去して析出した固体を濾取し、標記化合物2.8 g(収率:93%)を白色固体として得た。
【0383】
(14h)
3-{トランス-4-[4-(4-フルオロ-1-メチルピペリジン-4-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]シクロヘキシル}-8-[3-(プロパン-2-イル)ベンジル]-5,6-ジヒドロ-8H-[1,2,4]トリアゾロ[3,4-c][1,4]オキサジン
3-{trans-4-[4-(4-fluoro-1-methylpiperidin-4-yl)-1H-1,2,3-triazol-1-yl]cyclohexyl}-8-[3-(propan-2-yl)benzyl]-5,6-dihydro-8H-[1,2,4]triazolo[3,4-c][1,4]oxazine
【0384】
実施例14(14c)の2-[3-(プロパン-2-イル)ベンジル]モルホリン-3-チオン(800 mg, 3.2 mmol)をテトラヒドロフラン(10 mL)に溶解し、ヨウ化メチル(1 mL, 16 mmol)、炭酸カリウム(0.67 g, 4.8 mmol)を加え、90℃にて3時間撹拌した。
不溶物を濾過で取り除き母液を濃縮して得られた粗生成物800 mgのうち、400 mgをイソプロピルアルコール(10 mL)に溶解し、実施例14(14g)のtert-ブチル 4-フルオロ-4-{1-[トランス-4-(ヒドラジニルカルボニル)シクロヘキシル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}ピペリジン-1-カルボキシレート(400 mg, 0.97 mmol)を加え90℃にて2時間撹拌した。
反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:メタノール/ジクロロメタン=1/100-1/50(V/V)]にて精製し、tert-ブチル 4-フルオロ-4-[1-(トランス-4-{8-[3-(プロパン-2-イル)ベンジル]-5,6-ジヒドロ-8H-[1,2,4]トリアゾロ[3,4-c][1,4]オキサジン-3-イル}シクロヘキシル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル]ピペリジン-1-カルボキシレート350 mgを黄色固体として得た。
得られたtert-ブチル 4-フルオロ-4-[1-(トランス-4-{8-[3-(プロパン-2-イル)ベンジル]-5,6-ジヒドロ-8H-[1,2,4]トリアゾロ[3,4-c][1,4]オキサジン-3-イル}シクロヘキシル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル]ピペリジン-1-カルボキシレート(300 mg, 0.49 mmol)をメタノール(3 mL)に溶解し、4N塩酸-メタノール(1.2 mL, 4.8 mmol)を加えて室温にて2時間攪拌した。
反応混合物を減圧下にて濃縮して得られた残渣をメタノール(10 mL)に溶解し、ホルムアルデヒド液(37%) (0.12 mL, 1.7 mmol)、トリエチルアミン(0.21 mL, 1.5 mmol)、酢酸(0.09 ml, 1.5 mmol)及びシアノ水素化ホウ素ナトリウム(74 mg, 1.2 mmol)を加え、室温にて12時間攪拌した。
減圧下にて濃縮して得られた残渣を高速液体クロマトグラフィーにて精製し、標記化合物116 mg (収率:22%)を白色固体として得た。
【0385】
(実施例15)
3-{トランス-4-[4-(4-フルオロ-1-メチルピペリジン-4-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]シクロヘキシル}-8-[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]-5,6,7,8-テトラヒドロ[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピリジン
3-{trans-4-[4-(4-fluoro-1-methylpiperidin-4-yl)-1H-1,2,3-triazol-1-yl]cyclohexyl}-8-[3-(trifluoromethyl)phenoxy]-5,6,7,8-tetrahydro[1,2,4]triazolo[4,3-a]pyridine
【0386】
(15a)
3-[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]ピペリジン-2-オン
3-[3-(trifluoromethyl)phenoxy]piperidin-2-one
【0387】
3-(トリフルオロメチル)フェノール(CAS Registry Number: 98-17-9, WO2000053611)(640 mg, 3.95 mmol)をテトラヒドロフラン(15 mL)に溶解し、氷冷下にて3-ヒドロキシピペリジン-2-オン(CAS Registry Number: 19365-08-3, Journal of Organic Chemistry(1994),59(17), 5084-7) (500 mg, 4.34 mmol)、トリフェニルホスフィン(1.14 g, 4.34 mmol)及びアゾジカルボン酸ジエチル(756 mg, 4.34 mmol)を加え、室温にて3時間撹拌した。
反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:酢酸エチル/石油エーテル=1/1-1/2(V/V)]にて精製し、標記化合物0.72 g(収率:70%)を無色油状物質として得た。
【0388】
(15b)
3-[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]ピペリジン-2-チオン
3-[3-(trifluoromethyl)phenoxy]piperidine-2-thione
【0389】
実施例15(15a)の3-[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]ピペリジン-2-オン(700 mg, 2.7 mmol)をトルエン(20 mL)に溶解しローソン試薬(1.1 g, 2.7 mmol)を加え、110℃にて2時間撹拌した。
反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:酢酸エチル/石油エーテル=1/10-1/2(V/V)]にて精製し、標記化合物400 mg(収率:54%)を白色固体として得た。
【0390】
(15c)
tert-ブチル 4-フルオロ-4-[1-(トランス-4-{8-[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]-5,6,7,8-テトラヒドロ[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピリジン-3-イル}シクロヘキシル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル]ピペリジン-1-カルボキシレート
tert-butyl 4-fluoro-4-[1-(trans-4-{8-[3-(trifluoromethyl)phenoxy]-5,6,7,8-tetrahydro[1,2,4]triazolo[4,3-a]pyridin-3-yl}cyclohexyl)-1H-1,2,3-triazol-4-yl]piperidine-1-carboxylate
【0391】
実施例15(15b)の3-[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]ピペリジン-2-チオン(200 mg, 0.73 mmol)をテトラヒドロフラン(5 mL)に溶解し、ヨウ化メチル(0.45 mL, 7.27 mmol)、炭酸カリウム(0.30 g, 2.2 mmol)を加え、66℃にて2時間撹拌した。
減圧下にて濃縮して得られた残渣を、実施例14(14g)のtert-ブチル 4-フルオロ-4-{1-[トランス-4-(ヒドラジニルカルボニル)シクロヘキシル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル}ピペリジン-1-カルボキシレート(500 mg, 1.2 mmol)及びトリエチルアミン(0.51 mL, 3.7 mmol)のイソプロピルアルコール(5 mL)溶液に加え、120℃にて12時間撹拌した。
減圧下にて濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:メタノール/ジクロロメタン=1/100-1/60(V/V)]にて精製し、標記化合物380 mg(収率:49%)を白色固体として得た。
【0392】
(15d)
3-{トランス-4-[4-(4-フルオロ-1-メチルピペリジン-4-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]シクロヘキシル}-8-[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]-5,6,7,8-テトラヒドロ[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピリジン
3-{trans-4-[4-(4-fluoro-1-methylpiperidin-4-yl)-1H-1,2,3-triazol-1-yl]cyclohexyl}-8-[3-(trifluoromethyl)phenoxy]-5,6,7,8-tetrahydro[1,2,4]triazolo[4,3-a]pyridine
【0393】
実施例15(15c)のtert-ブチル 4-フルオロ-4-[1-(トランス-4-{8-[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]-5,6,7,8-テトラヒドロ[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピリジン-3-イル}シクロヘキシル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル]ピペリジン-1-カルボキシレート(380 mg, 0.6 mmol)を酢酸エチル(5 mL)に溶解し、4N塩酸-酢酸エチル(0.75 mL, 3 mmol)を加え、15℃にて10時間攪拌した。
反応混合物を減圧下にて濃縮して得られた残渣をメタノール(5 mL)に溶解し、ホルムアルデヒド液(37%) (0.08 mL, 1.1 mmol)及びトリエチルアミン(0.29 mL, 2.1 mmol)、酢酸(0.06 ml, 1.1 mmol)を加え、15℃にて30分間攪拌した。反応混合物にシアノ水素化ホウ素ナトリウム(88 mg, 1.4 mmol)を加え、15℃にて2.5時間攪拌した。
反応混合物に水を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣を高速液体クロマトグラフィーにて精製し、標記化合物58 mg(収率:15%)を黄色固体として得た。
【0394】
(実施例16)
1-メチル-4-{1-[4-(-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル]-1H-ピラゾール-4-イル}ピペリジン
1-methyl-4-{1-[4-(4-methyl-5-{[3-(trifluoromethyl)phenoxy]methyl}-4H-1,2,4-triazol-3-yl)phenyl]-1H-pyrazol-4-yl}piperidine
【0395】
(16a)
4-ヨード-N-メチルベンゼンカルボチオアミド
4-iodo-N-methylbenzenecarbothioamide
【0396】
4-ヨード-N-メチルベンゼンアミド(CAS Registry Number: 89976-43-2, WO2009016253) (21.3 g, 81.4 mmol)及びローソン試薬(34.6 g, 85.5 mmol)をトルエン(400 mL)に溶解し、130℃にて4時間撹拌した。
反応混合物をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:ジクロロメタンのみ]にて精製して得られた粗生成物にヘキサンを加えて洗浄し、標記化合物21.8 g(収率:97%)を淡黄色固体として得た。
【0397】
(16b)
3-(4-ヨードフェニル)-4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール
3-(4-iodophenyl)-4-methyl-5-{[3-(trifluoromethyl)phenoxy]methyl}-4H-1,2,4-triazole
【0398】
実施例16(16a)の4-ヨード-N-メチルベンゼンカルボチオアミド(21.8 g, 78.7 mmol)をアセトン(450 mL)に溶解し、ヨウ化メチル(24.5 mL, 393 mmol)を加え、室温にて66.5時間撹拌した。
減圧下にて濃縮し、トルエンで共沸した後、残渣に酢酸エチルおよび飽和重曹水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を10%チオ硫酸ナトリウム水溶液及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣をエタノール(500 mL)に溶解し、実施例1(1a)の2-[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]アセトヒドラジド(12.3 g, 52.4 mmol)を加え、110℃にて21時間撹拌した。
反応温度を室温に戻した後、減圧下にて濃縮して得られた残渣にジイソプロピルエーテル加えて析出した固体を濾取し、標記化合物23 g(収率:95%)を白色固体として得た。
【0399】
(16c)
3-[4-(4-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)フェニル]-4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール
3-[4-(4-bromo-1H-pyrazol-1-yl)phenyl]-4-methyl-5-{[3-(trifluoromethyl)phenoxy]methyl}-4H-1,2,4-triazole
【0400】
実施例16(16b)の3-(4-ヨードフェニル)-4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール (1.04 g, 2.26 mmol)、4-ブロモ-1H-ピラゾール(CAS Registry Number: 2075-45-8, WO2003016275) (434 mg, 2.95 mmol)及びリン酸カリウム(1.44 g, 6.78 mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(12 mL)に溶解し、ヨウ化銅(I) (110 mg, 0.58 mmol)を加え、窒素雰囲気下、マイクロウェーブ照射下、160℃で2時間攪拌した。
反応混合物に濃アンモニア水および水を加え、反応混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=1/1-0/1、テトラヒドロフラン/酢酸エチル=2/3(V/V)]にて精製し、標記化合物529 mg(収率49%)を淡黄色固体として得た。
【0401】
(16d)
1-メチル-4-{1-[4-(4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル]-1H-ピラゾール-4-イル}-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン
1-methyl-4-{1-[4-(4-methyl-5-{[3-(trifluoromethyl)phenoxy]methyl}-4H-1,2,4-triazol-3-yl)phenyl]-1H-pyrazol-4-yl}-1,2,3,6-tetrahydropyridine
【0402】
実施例16(16c)の3-[4-(4-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)フェニル]-4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール(519 mg, 1.11 mmol),1-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボラン-2-イル)-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン (CAS Registry Number: 1462950-11-2, US20130261106) (574 mg, 2.21 mmol)及び[1,1'-ビス(ジ-tert-ブチルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(72 mg, 0.11 mmol)を1,4-ジオキサン(20 mL)に溶解し、2N炭酸ナトリウム水溶液(2.21 mL, 4.42 mmol)を加え、窒素雰囲気下100℃にて17時間撹拌した。
反応温度を室温に戻し、反応混合物を酢酸エチルで抽出した後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣を、ポリエチレンイミン(PEI)シリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:テトラヒドロフラン/酢酸エチル=1/1(V/V)]にて精製し、得られた粗生成物にイソプロピルアルコールを加え、洗浄した。得られた粗生成物をジアミン(DNH)シリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=7/3-0/1、テトラヒドロフラン/酢酸エチル=1/1(V/V)]にて精製して得られた粗生成物にイソプロピルアルコールを加え、析出した固体を濾取し、標記化合物361 mg(収率:66%)を灰白色固体として得た。
【0403】
(16e)
1-メチル-4-{1-[4-(-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル]-1H-ピラゾール-4-イル}ピペリジン
1-methyl-4-{1-[4-(4-methyl-5-{[3-(trifluoromethyl)phenoxy]methyl}-4H-1,2,4-triazol-3-yl)phenyl]-1H-pyrazol-4-yl}piperidine
【0404】
実施例16(16d)の1-メチル-4-{1-[4-(4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル]-1H-ピラゾール-4-イル}-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン(315 mg, 0.637 mmol)及び10%パラジウム炭素触媒(50 mg)をエタノール(12 mL)に加え、水素雰囲気下、室温にて2時間撹拌後、温度を70℃に昇温して3時間攪拌した。
パラジウム-炭素を濾別してエタノールで洗浄し、減圧下にて濃縮して得られた残渣を、高速液体クロマトグラフィーにて精製し、アセトニトリルを減圧下で留去後、炭酸カリウムを加えてpHを約8に調整し、食塩を加えて水溶液を飽和させて酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下にて濃縮した残渣にヘキサン/イソプロピルアルコール(1/1(V/V))を加えて析出した固体を濾取し、標記化合物223 mg(収率:71%)を淡黄色固体として得た。
【0405】
(実施例17)
3-(トランス-4-{4-[トランス-4-(アゼチジン-1-イル)シクロヘキシル]-1H-ピラゾール-1-イル}シクロヘキシル)-4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール
3-(trans-4-{4-[trans-4-(azetidin-1-yl)cyclohexyl]-1H-pyrazol-1-yl}cyclohexyl)-4-methyl-5-{[3-(trifluoromethyl)phenoxy]methyl}-4H-1,2,4-triazole
【0406】
(17a)
メチル トランス-4-(4-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)シクロヘキサンカルボキシレート
methyl trans-4-(4-bromo-1H-pyrazol-1-yl)cyclohexanecarboxylate
【0407】
メチル シス-4-[(メチルスルホニル)オキシ]シクロヘキサンカルボキシレート(CAS Registry Number: 1959557-93-7, US20160185785) (70 g, 296 mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(12 mL)に溶解し、4-ブロモ-1H-ピラゾール(CAS Registry Number: 2075-45-8, WO2003016275) (47.9 g, 326 mmol)及び炭酸カリウム(81.9 g, 592 mmol)を加え、80℃にて16時間攪拌した。
反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:酢酸エチル/石油エーテル=1/100-1/10(V/V)]にて精製し、標記化合物32 g (収率:38%)を白色固体として得た。
【0408】
(17b)
トランス-4-(4-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)シクロヘキサンカルボヒドラジド
trans-4-(4-bromo-1H-pyrazol-1-yl)cyclohexanecarbohydrazide
【0409】
実施例17(17a)のメチル トランス-4-(4-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)シクロヘキサンカルボキシレート(8 g, 27.9 mmol)をエタノール(80 mL)に溶解し、ヒドラジン一水和物(14.2 g, 279 mmol)を加え、100℃にて10時間攪拌した。
反応温度を室温に戻した後、減圧下にて濃縮して析出した固体を濾取し、標記化合物6.5 g(収率:81%)を白色固体として得た。
【0410】
(17c)
N-メチル-2-[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]エタンチオアミド
N-methyl-2-[3-(trifluoromethyl)phenoxy]ethanethioamide
【0411】
N-メチル-2-[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]アセトアミド(CAS Registry Number: 87964-42-9, JP58134048) (300 g, 1.29 mol)をテトラヒドロフラン(1.5 L)に溶解し、ローソン試薬(313 g, 774 mmol)を加え、80℃にて12時間撹拌した。
反応温度を室温に戻した後、減圧下にて濃縮して得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:酢酸エチル/石油エーテル=1/25-1/15(V/V)]にて精製し、標記化合物220 g(収率:68%)を白色固体として得た。
【0412】
(17d)
メチル N-メチル-2-[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]エタンイミドチオエート
methyl N-methyl-2-[3-(trifluoromethyl)phenoxy]ethanimidothioate
【0413】
実施例17(17c)のN-メチル-2-[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]エタンチオアミド(210 g, 843 mmol)及び炭酸カリウム(233 g, 1.69 mol)をテトラヒドロフラン(2 L)に溶解し、ヨウ化メチル(262 mL, 4.21 mol)を加え、80℃で12時間撹拌した。
反応混合物を濾過して不溶物を除き、濾液を減圧下にて濃縮し、標記化合物220 g(収率:99%)を黄色油状物質として得た。
【0414】
(17e)
3-[トランス-4-(4-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)シクロヘキシル]-4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール
3-[trans-4-(4-bromo-1H-pyrazol-1-yl)cyclohexyl]-4-methyl-5-{[3-(trifluoromethyl)phenoxy]methyl}-4H-1,2,4-triazole
【0415】
実施例17(17b)のトランス-4-(4-ブロモ-1H- ピラゾール-1-イル)シクロヘキサンカルボヒドラジド(6.5 g, 22.6 mmol)をイソプロピルアルコール(100 mL)に溶解し、実施例17(17d)のメチル N-メチル-2-[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]エタンイミドチオエート(5.96 g, 22.6 mmol)を加え、100℃にて20時間撹拌した。
減圧下にて濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:酢酸エチル/石油エーテル = 1/20-1/1(V/V)]にて精製し、標記化合物5 g(収率:46%)を白色固体として得た。
【0416】
(17f)
tert-ブチル (4-{1-[トランス-4-(4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1H-ピラゾール-4-イル}シクロヘキセ-3-エン-1-イル)カルバメート
tert-butyl (4-{1-[trans-4-(4-methyl-5-{[3-(trifluoromethyl)phenoxy]methyl}-4H-1,2,4-triazol-3-yl)cyclohexyl]-1H-pyrazol-4-yl}cyclohex-3-en-1-yl)carbamate
【0417】
実施例17(17e)の3-[トランス-4-(4-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)シクロヘキシル]-4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール(2.50 g, 5.16 mmol)、tert-ブチル[4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキソボラン-2-イル)シクロヘキセ-3-エン-1-イル)カルバメート(CAS Registry Number: 1251732-64-5, WO2010118207) (2.50 g, 7.74 mmol)及び炭酸セシウム(5.05 g, 15.5 mmol)を1,4-ジオキサン(50 mL)に溶解し、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(302 mg, 0.41 mmol)を10℃にて加え、窒素雰囲気下120℃にて12時間撹拌した。
反応混合物に水を加え、反応混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:テトラヒドロフラン/酢酸エチル=1/1(V/V)]にて精製し、得られた粗生成物にイソプロピルアルコールを加え、洗浄した。得られた粗生成物をジアミン(DNH)シリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:メタール/ジクロロメタン=0/1-1/100(V/V)]にて精製して、標記化合物2.1 g(収率:68%)を白色固体として得た。
【0418】
(17g)
tert-ブチル (トランス-4-{1-[トランス-4-(4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1H-ピラゾール-4-イル}シクロヘキシル]-1H-ピラゾール-4-イル}シクロヘキシル)カルバメート
tert-butyl (trans-4-{1-[trans-4-(4-methyl-5-{[3-(trifluoromethyl)phenoxy]methyl}-4H-1,2,4-triazol-3-yl)cyclohexyl]-1H-pyrazol-4-yl}cyclohexyl)carbamate
【0419】
10%パラジウム炭素触媒(500 mg)をエタノール(100 mL)に懸濁させた後、実施例17(17f)のtert-ブチル (4-{1-[トランス-4-(4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1H-ピラゾール-4-イル}シクロヘキセ-3-エン-1-イル)カルバメート(2.1 g, 3.5 mmol)を10℃にて加え、水素雰囲気下、40℃にて12時間撹拌した。
窒素置換後、パラジウム-炭素を濾別して、減圧下にて濃縮して得られた残渣に石油エーテル/酢酸エチル(10/1(V/V))でトリチュレーションし、標記化合物960 mg(収率:46%)を白色固体として得た。
【0420】
(17h)
3-(トランス-4-{4-[トランス-4-(アゼチジン-1-イル)シクロヘキシル]-1H-ピラゾール-1-イル}シクロヘキシル)-4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール
3-(trans-4-{4-[trans-4-(azetidin-1-yl)cyclohexyl]-1H-pyrazol-1-yl}cyclohexyl)-4-methyl-5-{[3-(trifluoromethyl)phenoxy]methyl}-4H-1,2,4-triazole
【0421】
実施例17(17g)のtert-ブチル (トランス-4-{1-[トランス-4-(4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1H-ピラゾール-4-イル}シクロヘキシル]-1H-ピラゾール-4-イル}シクロヘキシル)カルバメート(860 mg, 1.43 mmol)をジクロロメタン(5 mL)に溶解し、10℃にて4N塩酸-酢酸エチル(5 mL, 20 mmol)を加え、10℃にて2時間撹拌した。
減圧下にて濃縮して得られた残渣をエタノール(80 mL)に溶解し、1,3-ジブロモプロパン(東京化成工業 カタログ番号: D0202) (270 mg, 1.34 mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(203 mg, 2.01 mmol)を加え、80℃にて12時間撹拌した。
減圧下にて濃縮して得られた残渣を高速液体クロマトグラフィーにて精製し、標記化合物110 mg(収率:61%)を白色固体として得た。
【0422】
(実施例18)
1-メチル-4-{1-[4-(4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル]-1H-イミダゾール-4-イル}ピペリジン
1-methyl-4-{1-[4-(4-methyl-5-{[3-(trifluoromethyl)phenoxy]methyl}-4H-1,2,4-triazol-3-yl)phenyl]-1H-imidazol-4-yl}piperidine
【0423】
(18a)
N,N-ジメチル-4-(1-メチル-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)-1H-イミダゾール-1-スルホンアミド
N,N-dimethyl-4-(1-methyl-1,2,3,6-tetrahydropyridin-4-yl)-1H-imidazole-1-sulfonamide
4-ヨード-N,N-ジメチル-1H-イミダゾール-1-スルホンアミド(CAS Registry Number: 135773-25-0, WO2009023179) (234 mg, 0.78 mmol)を1,4-ジオキサン (5 mL)及び水(1 mL)に溶解し、1-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボラン-2-イル)-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン(CAS Registry Number: 1462950-11-2, US20130261106) (300 mg, 1.34 mmol)、炭酸カリウム(270 mg, 1.95 mmol)及びビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(60 mg, 0.09 mmol)を加え、マイクロウェーブ照射下、130℃で30分間攪拌した。
反応混合物に酢酸エチルを加えた後に濾過して、濾液を水で洗浄し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:メタノール/酢酸エチル=3/2-1/1(V/V)]にて精製し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:メタノール/酢酸エチル=0/1-3/97、メタノール/ジクロロメタン=1/9(V/V)]にて精製して、標記化合物550 mg(収率:62%)を白色固体として得た。
【0424】
(18b)
4-(1H-イミダゾール-4-イル)-1-メチル-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン塩酸塩
4-(1H-imidazol-4-yl)-1-methyl-1,2,3,6-tetrahydropyridine dihydrochloride
【0425】
実施例18(18a)のN,N-ジメチル-4-(1-メチル-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル)-1H-イミダゾール-1-スルホンアミド(550 mg, 2.0 mmol)に濃塩酸(過剰量)を加え、95℃にて15時間攪拌した。
反応混合物を減圧下にて濃縮して得られた残渣にジエチルエーテルを加えて洗浄し、標記化合物500 mg(定量的)を白色固体として得た。
【0426】
(18c)
4-(1H-イミダゾール-4-イル)-1-メチルピペリジン塩酸塩
4-(1H-imidazol-4-yl)-1-methylpiperidine dihydrochloride
【0427】
実施例18(18b)の4-(1H-イミダゾール-4-イル)-1-メチル-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン 塩酸塩(500 mg, 3.0 mmol)をメタノール(25 mL)及び水(1 mL)に溶解し、20%水酸化パラジウム炭素触媒(50 mg)を加え、水素雰囲気下、室温にて4時間撹拌した。
パラジウム-炭素を濾別して、減圧下にて濃縮して、標記化合物460 mg(定量的)を白色固体として得た。
【0428】
(18d)
1-メチル-4-{1-[4-(4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル]-1H-イミダゾール-4-イル}ピペリジン
1-methyl-4-{1-[4-(4-methyl-5-{[3-(trifluoromethyl)phenoxy]methyl}-4H-1,2,4-triazol-3-yl)phenyl]-1H-imidazol-4-yl}piperidine
【0429】
実施例18(18c)の4-(1H-イミダゾール-4-イル)-1-メチルピペリジン塩酸塩(460 mg, 2.28 mmol)、実施例16(16b)の3-(4-ヨードフェニル)-4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール(838 mg, 1.82 mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド (5 mL)に溶解し、ヨウ化銅(I) (173 mg, 0.91 mmol)及びリン酸カリウム(1.9 g, 8.96 mmol)を加え、窒素雰囲気下、マイクロウェーブ照射下、160℃で2時間攪拌した。
反応混合物に酢酸エチル及び水を加え酢酸エチルで抽出した。減圧下にて濃縮して得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:メタノール/酢酸エチル=0/1-5/95(V/V)]にて精製して、標記化合物100 mg(収率:9%)を白色固体として得た。
【0430】
(実施例19)
1,5-アンヒドロ-6-アゼチジン-1-イル-2,3,4,6-テトラデオキシ-2-{4-[トランス-4-(4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル}-D-エリトロ-ヘキシトール
1,5-anhydro-6-azetidin-1-yl-2,3,4,6-tetradeoxy-2-{4-[trans-4-(4-methyl-5-{[3-(trifluoromethyl)phenoxy]methyl}-4H-1,2,4-triazol-3-yl)cyclohexyl]-1H-1,2,3-triazol-1-yl}-D-erythro-hexitol
【0431】
(19a)
メチル トランス-4-(メチルカルバモイル)シクロヘキサンカルボキシレート
methyl trans-4-(methylcarbamoyl)cyclohexanecarboxylate
【0432】
トランス-4-(メトキシカルボニル)シクロヘキサンカルボン酸(東京化成工業 カタログ番号: M2526)(25.3 g, 136 mmol)をジクロロメタン(400 mL)に溶解し、トリエチルアミン(56.6 mL, 408 mmol)、メチルアミン塩酸塩(東京化成工業 カタログ番号: M0138) (18.4 g, 272 mmol)、3H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-b]ピリジン-3-オール(0.93 g, 130 mmol)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(29.5 g, 154 mmol)を加え、室温にて70時間撹拌した。
反応混合物に水及び1N塩酸を加え、反応混合物をジクロロメタンで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して析出した固体をヘキサンで希釈し固体を濾取し、標記化合物25.7 g(収率:95%)を白色固体として得た。
【0433】
(19b)
メチル トランス-4-(メチルカルバモチオイル)シクロヘキサンカルボキシレート
methyl trans-4-(methylcarbamothioyl)cyclohexanecarboxylate
【0434】
実施例19(19a)のメチル トランス-4-(メチルカルバモイル)シクロヘキサンカルボキシレート(19 g, 95.5 mmol)をトルエン(400 mL)に溶解し、ローソン試薬(21.3 g, 52.5 mmol)を加え、90℃にて8時間攪拌した。
反応混合物に飽和重曹水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:ジクロロメタン/酢酸エチル=9/1-1/1(V/V)]にて精製し、標記化合物20.6 g (収率:100%)を白色固体として得た。
【0435】
(19c)
メチル トランス-4-[(メチルイミノ)(メチルスルファニル)メチル]シクロヘキサンカルボキシレート
methyl trans-4-[(methylimino)(methylsulfanyl)methyl]cyclohexanecarboxylate
【0436】
実施例19(19b)のメチル トランス-4-(メチルカルバモチオイル)シクロヘキサンカルボキシレート(1.5 g, 5.7 mmol)をアセトン(400 mL)に溶解し、炭酸カリウム(26.5 g, 192 mmol)及びヨウ化メチル(15.9 ml, 256 mmol)を加え、過熱還流下5時間撹拌した。
反応温度を室温に戻した後、減圧下にて濃縮して得られた残渣にジクロロメタンを加えて析出した固体を濾取し、標記化合物29.4 g(収率:100%)を白色固体として得た。
【0437】
(19d)
メチル トランス-4-(4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキサンカルボキシレート
methyl trans-4-(4-methyl-5-{[3-(trifluoromethyl)phenoxy]methyl}-4H-1,2,4-triazol-3-yl)cyclohexanecarboxylate
【0438】
実施例19(19c)のメチル トランス-4-[(メチルイミノ)(メチルスルファニル)メチル]シクロヘキサンカルボキシレート(0.2 g, 0.7 mmol)をエタノール(200 mL)に溶解し、実施例1(1a)の2-[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]アセトヒドラジド(10.5 g, 44.9 mmol)を加え、90℃にて4時間撹拌した。
反応温度を室温に戻した後、減圧下にて濃縮して得られた残渣にジクロロメタン及び1N塩酸を加えた。ジクロロメタンで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣を酢酸エチルに溶解し、ヘキサンを加え、析出した固体を濾取し、標記化合物12.3 g(収率:69%)を白色固体として得た。
【0439】
(19e)
[トランス-4-(4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]メタノール
[trans-4-(4-methyl-5-{[3-(trifluoromethyl)phenoxy]methyl}-4H-1,2,4-triazol-3-yl)cyclohexyl]methanol
【0440】
実施例19(19d)のメチル トランス-4-(4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキサンカルボキシレート(4.97 g, 12.5 mmol)のテトラヒドロフラン(120 mL)懸濁液に、氷冷下にて水素化アルミニウムリチウム-テトラヒドロフラン溶液(2.5 M, 7.5 mL)を加え、室温にて15分間攪拌した。
反応混合物に氷冷下にて、水(0.33 mL)、15%水酸化ナトリウム水溶液(0.34 mL)、水(1 mL)を順に加え、酢酸エチルで希釈後に、セライト濾過した。濾液を減圧下にて濃縮し、標記化合物4.9 g(定量的)を白色固体として得た。
【0441】
(19f)
トランス-4-(4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキサンカルバルデヒド
trans-4-(4-methyl-5-{[3-(trifluoromethyl)phenoxy]methyl}-4H-1,2,4-triazol-3-yl)cyclohexanecarbaldehyde
【0442】
実施例19(19e)の[トランス-4-(4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]メタノール(4.9 g, 13.3 mmol)をジクロロメタン(130 mL)に溶解し、氷冷下にてデスマーチンペルヨージナン(6.75 g, 15.9 mmol)を加え、1時間攪拌後、反応温度を室温に昇温して1時間撹拌した。
反応溶液に飽和重曹水を加え、ジクロロメタンで抽出した。混合した有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=1/1、酢酸エチルのみ、メタノール/酢酸エチル=1/4 (V/V)]にて精製し、標記化合物4.3 g (収率:88%)を黄色油状物質として得た。
【0443】
(19g)
3-(トランス-4-エチニルシクロヘキシル)-4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール
3-(trans-4-ethynylcyclohexyl)-4-methyl-5-{[3-(trifluoromethyl)phenoxy]methyl}-4H-1,2,4-triazole
【0444】
実施例19(19f)のトランス-4-(4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキサンカルバルデヒド(4.8 g, 13 mmol)をメタノール(100 mL)に溶解し、氷冷下にて炭酸カリウム(3.5 g, 26 mmol)及び(1-ジアゾ-2-オキソプロピル)ホスホン酸ジメチル(3 g, 16 mmol)を加え、室温にて2時間攪拌した。
反応混合物を1N塩酸で中和後に、減圧下にてメタノールを留去した。反応混合物をジクロロメタンで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=3/2-0/1(V/V)]にて精製し、標記化合物4.5 g(収率:93%)を白色固体として得た。
【0445】
(19h)
1,5-アンヒドロ-2-アジド-6-O-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]-2,3,4-トリデオキシ-D-エリトロ-ヘキシトール
1,5-anhydro-2-azido-6-O-[tert-butyl(dimethyl)silyl]-2,3,4-trideoxy-D-erythro-hexitol
【0446】
2,6-アンヒドロ-1-O-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]-3,4-ジデオキシ-D-トレオ-ヘキシトール(CAS Registry Number: 216098-97-4, Journal of Organic Chemistry(1998),63(23),8133-8144) (3.86 g, 15.7 mmol)をピリジン(10 mL)に溶解し、塩化パラトルエンスルホニル(3.6 g, 18.8 mmol)及びN,N-ジメチル-4-アミノピリジンを触媒量加え、室温にて20時間攪拌した。
反応混合物に、水を加えて攪拌し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和重曹水及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=9/1-1/1(V/V)]にて精製し、2,6-アンヒドロ-1-O-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]-3,4-ジデオキシ-5-O-[(4-メチルフェニル)スルフォニル]-D-トレオ-ヘキシトール1.5 gを無色油状物質として得た。
得られた2,6-アンヒドロ-1-O-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]-3,4-ジデオキシ-5-O-[(4-メチルフェニル)スルフォニル]-D-トレオ-ヘキシトール(4.89 g, 12.2 mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(80 mL)に溶解し、アジ化ナトリウム(2.49 g, 38.3 mmol)を加え、80℃にて1時間攪拌後、反応温度を100℃に昇温して3時間撹拌した。
反応混合物に1N塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和重曹水及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=3/2 (V/V)]にて精製し、標記化合物1.5 g (収率:40%)を無色油状物質として得た。
【0447】
(19i)
1,5-アンヒドロ-6-O-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]-2,3,4-トリデオキシ-2-{4-[トランス-4-(4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル}-D-エリトロ-ヘキシトール
1,5-anhydro-6-O-[tert-butyl(dimethyl)silyl]-2,3,4-trideoxy-2-{4-[trans-4-(4-methyl-5-{[3-(trifluoromethyl)phenoxy]methyl}-4H-1,2,4-triazol-3-yl)cyclohexyl]-1H-1,2,3-triazol-1-yl}-D-erythro-hexitol
【0448】
実施例19(19g)の3-(トランス-4-エチニルシクロヘキシル)-4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール(2 g, 5.5 mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(30 mL)および水(5 mL)に溶解し、実施例19(19h)の1,5-アンヒドロ-2-アジド-6-O-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]-2,3,4-トリデオキシ-D-エリトロ-ヘキシトール(1.8 g, 6.1 mmol)、アスコルビン酸ナトリウム(0.22 g, 1.1 mmol)及び硫酸銅(II)五水和物(0.14 g, 0.55 mmol)を加え、室温にて18時間攪拌した。
反応混合物をテトラヒドロフラン及び酢酸エチルにて希釈後、1N塩酸を加えて中和した。反応混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和重曹水及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=7/3-0/1(V/V)]にて精製し、標記化合物2.6 g(収率:76%)を白色固体として得た。
【0449】
(19j)
1,5-アンヒドロ-2,3,4-トリデオキシ-2-{4-[トランス-4-(4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル}-D-エリトロ-ヘキシトール
1,5-anhydro-2,3,4-trideoxy-2-{4-[trans-4-(4-methyl-5-{[3-(trifluoromethyl)phenoxy]methyl}-4H-1,2,4-triazol-3-yl)cyclohexyl]-1H-1,2,3-triazol-1-yl}-D-erythro-hexitol
【0450】
実施例19(19i)の1,5-アンヒドロ-6-O-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]-2,3,4-トリデオキシ-2-{4-[トランス-4-(4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル}-D-エリトロ-ヘキシトール(2.6 g, 4.2 mmol)をテトラヒドロフラン(30 mL)に溶解し、テトラブチルアンモニウムフルオリド-テトラヒドロフラン溶液(1 M, 6.3 mL)を加え、室温にて1時間攪拌した。
反応混合物に水及びジクロロメタンを加え、ジクロロメタンで抽出した。混合した有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=7/3-0/1、メタノール/酢酸エチル=25/75(V/V)]にて精製し、標記化合物2.1 g(収率:95%)を白色固体として得た。
【0451】
(19k)
1,5-アンヒドロ-6-アゼチジン-1-イル-2,3,4,6-テトラデオキシ-2-{4-[トランス-4-(4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル}-D-エリトロ-ヘキシトール
1,5-anhydro-6-azetidin-1-yl-2,3,4,6-tetradeoxy-2-{4-[trans-4-(4-methyl-5-{[3-(trifluoromethyl)phenoxy]methyl}-4H-1,2,4-triazol-3-yl)cyclohexyl]-1H-1,2,3-triazol-1-yl}-D-erythro-hexitol
【0452】
実施例19(19j)の1,5-アンヒドロ-2,3,4-トリデオキシ-2-{4-[トランス-4-(4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル}-D-エリトロ-ヘキシトール(1 g, 1.9 mmol)及びルチジン(0.41 g, 3.9 mmol)をジクロロメタン(25 mL)に溶解し、-78℃にてトリフルオロメタンスルホン酸無水物(0.68 g, 2.4 mmol)を滴下した。-78℃にて1時間攪拌後、-40℃まで昇温して、アゼチジン(1.1 g, 19 mmol)を加え、-40℃にて30分間攪拌した。室温まで昇温しながら1時間攪拌した。
減圧下にて濃縮して得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=7/3-0/1、メタノール/酢酸エチル=15/85(V/V)]にて精製し、標記化合物0.61 g(収率:57%)を白色固体として得た。
【0453】
(実施例20)
2-({5-[トランス-4-(1-{トランス-4-[3-(フルオロメチル)アゼチジン-1-イル]シクロヘキシル}-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)シクロヘキシル]-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル}メトキシ)-4-(トリフルオロメチル)ピリジン
2-({5-[trans-4-(1-{trans-4-[3-(fluoromethyl)azetidin-1-yl]cyclohexyl}-1H-1,2,3-triazol-4-yl)cyclohexyl]-4-methyl-4H-1,2,4-triazol-3-yl}methoxy)-4-(trifluoromethyl)pyridine
【0454】
(20a)
メチル トランス-4-[5-({[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}メチル)-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキサンカルボキシレート
methyl trans-4-[5-({[tert-butyl(diphenyl)silyl]oxy}methyl)-4-methyl-4H-1,2,4-triazol-3-yl]cyclohexanecarboxylate
【0455】
実施例19(19c)のメチル トランス-4-[(メチルイミノ)(メチルスルファニル)メチル]シクロヘキサンカルボキシレート(18 g, 78.4 mmol)をエタノール(200 mL)に溶解し、実施例5(5a)の2-{[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}アセトヒドラジド(25.7 g, 78.4 mmol)を加え、90℃にて16時間撹拌した。
反応温度を室温に戻した後、減圧下にて濃縮して得られた残渣をジクロロメタンで希釈し、1N塩酸を加え、ジクロロメタンで抽出した。混合した有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=1/1-0/1、酢酸エチル/メタノール=9/1(V/V)]にて精製し、標記化合物32 g(収率:83%)を無色油状物質として得た。
【0456】
(20b)
{トランス-4-[5-({[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}メチル)-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシルl}メタノール
{trans-4-[5-({[tert-butyl(diphenyl)silyl]oxy}methyl)-4-methyl-4H-1,2,4-triazol-3-yl]cyclohexyl}methanol
【0457】
実施例20(20a)のメチル トランス-4-[5-({[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}メチル)-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキサンカルボキシレート(24.9 g, 50.6 mmol)をテトラヒドロフラン(300 mL)に溶解し、氷冷下にて水素化アルミニウムリチウム-テトラヒドロフラン溶液(2.5 M, 20 mL)を加え、氷冷下にて5分間攪拌後、室温にて20分間攪拌した。
反応混合物に氷冷下にて、水(2 mL)、15%水酸化ナトリウム水溶液(2 mL)、水(6 mL)を順に加え、酢酸エチルで希釈後に、セライト濾過した。濾液を減圧下にて濃縮し、標記化合物23.4 g(収率:99%)を白色固体として得た。
【0458】
(20c)
トランス-4-[5-({[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}メチル)-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキサンカルバルデヒド
trans-4-[5-({[tert-butyl(diphenyl)silyl]oxy}methyl)-4-methyl-4H-1,2,4-triazol-3-yl]cyclohexanecarbaldehyde
【0459】
実施例20(20b)の{トランス-4-[5-({[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}メチル)-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシルl}メタノール(18.8 g, 40.5 mmol)をジクロロメタン(250 mL)に溶解し、氷冷下にてデスマーチンペルヨージナン(19 g, 44.6 mmol)を加え、室温にて1時間撹拌した。
反応溶液に、氷冷下にて1N水酸化ナトリウム水溶液(250 mL)を加えて攪拌し、さらにジクロロメタン、10%チオ硫酸ナトリウム水溶液を順に加え、セライト濾過をした。濾液をジクロロメタンで抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて濃縮し、標記化合物19.5 g(定量的)を淡黄色固体として得た。
【0460】
(20d)
3-({[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}メチル)-5-(トランス-4-エチニルシクロヘキシル)-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール
3-({[tert-butyl(diphenyl)silyl]oxy}methyl)-5-(trans-4-ethynylcyclohexyl)-4-methyl-4H-1,2,4-triazole
【0461】
実施例20(20c)のトランス-4-[5-({[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}メチル)-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキサンカルバルデヒド(5.03 g, 10.9 mmol)をメタノール(50 mL)に溶解し、氷冷下にて炭酸カリウム(3.01 g, 21.8 mmol)及び(1-ジアゾ-2-オキソプロピル)ホスホン酸ジメチル(1.64 mL, 10.9 mmol)を加え、室温にて1時間攪拌した。
反応混合物をジクロロメタンで希釈し、水を加えてジクロロメタンで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=9/1-1/1(V/V)]にて精製し、標記化合物4.93 g(収率:99%)を淡黄色油状物質として得た。
【0462】
(20e)
[5-(トランス-4-エチニルシクロヘキシル)-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]メタノール
[5-(trans-4-ethynylcyclohexyl)-4-methyl-4H-1,2,4-triazol-3-yl]methanol
【0463】
実施例20(20d)の3-({[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}メチル)-5-(トランス-4-エチニルシクロヘキシル)-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール(4.93 g, 10.8 mmol)をテトラヒドロフラン(50 mL)に溶解し、テトラブチルアンモニウムフルオリド水和物(3.61 g, 12.9 mmmol)を加え、室温にて30分間攪拌した。
反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた後、酢酸エチルで抽出した。混合した有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣に酢酸エチルを加え析出した固体を濾取し、酢酸エチルで洗浄して標記化合物504 mg(収率:21%)を白色固体として得た。
【0464】
(20f)
2-{[5-(トランス-4-エチニルシクロヘキシル)-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]メトキシ}-4-(トリフルオロメチル)ピリジン
2-{[5-(trans-4-ethynylcyclohexyl)-4-methyl-4H-1,2,4-triazol-3-yl]methoxy}-4-(trifluoromethyl)pyridine
【0465】
実施例20(20e)の[5-(トランス-4-エチニルシクロヘキシル)-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]メタノール(504 mg, 2.30 mmol)のテトラヒドロフラン(10 mL)懸濁液に、氷冷下で水素化ナトリウム(63%) (105 mg, 2.76 mmol)、2-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)ピリジン(455 mg, 2.76 mmol)を加え、60℃で2時間攪拌した。
反応溶液を氷冷し、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、ジクロロメタンで抽出した。混合した有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、圧下にて濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=7/3、酢酸エチルのみ、酢酸エチル/メタノール=9/1(V/V)]にて精製し、標記化合物715 mg(収率:85%)を白色固体として得た。
【0466】
(20g)
tert-ブチル{トランス-4-[3-(フルオロメチル)アゼチジン-1-イル]シクロヘキシル}カルバメート
tert-butyl {trans-4-[3-(fluoromethyl)azetidin-1-yl]cyclohexyl}carbamate
【0467】
2-(フルオロメチル)プロパン-1,3-ジオール(CAS Registry Number: 1036393-01-7, WO2008078424)(6.06 g, 56.1 mmol)をジクロロメタン(400 mL)に溶解し、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(97.6 mL, 561 mmol)を加えた後、-78℃に冷却してトリフルオロメタンスルホン酸無水物(19.8 mL, 118 mmol)を滴下し、-20℃まで昇温しながら撹拌した。-20℃にてtert-ブチル(トランス-4-アミノシクロヘキシル)カルバメート(Angene Chemical カタログ番号:AGN-PC-0O51A3) (12 g, 56.1 mmol)を加え、室温で7時間攪拌した。
反応混合物に水を加え、ジクロロメタンで抽出した。混合した有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣をジクロロメタンに溶解後、酢酸エチルで希釈し、析出した固体を濾過し、酢酸エチルで洗浄して不溶物を濾別した。濾液を減圧下にて濃縮して得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=7/3、酢酸エチルのみ、メタノール/酢酸エチル=9/1(V/V)]にて精製し、標記化合物8.09 g(収率:50%)を淡黄色固体として得た。
【0468】
(20h)
トランス-4-[3-(フルオロメチル)アゼチジン-1-イル]シクロヘキサンアミン塩酸塩
trans-4-[3-(fluoromethyl)azetidin-1-yl]cyclohexanamine dihydrochloride
【0469】
実施例20(20g)のtert-ブチル {トランス-4-[3-(フルオロメチル)アゼチジン-1-イル]シクロヘキシル}カルバメート(22.2 g, 77.5 mmol)をエタノール(100 mL)に溶解し、5N塩酸(200 mL)を室温で加え、1時間攪拌した。
反応溶液を減圧下にて濃縮して得られた残渣をエタノールに溶解後、ジエチルエーテルを滴下して生じた固体を濾取し、標記化合物20 g(収率:97%)を白色固体として得た。
【0470】
(20i)
2-({5-[トランス-4-(1-{トランス-4-[3-(フルオロメチル)アゼチジン-1-イル]シクロヘキシル}-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)シクロヘキシル]-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル}メトキシ)-4-(トリフルオロメチル)ピリジン
2-({5-[trans-4-(1-{trans-4-[3-(fluoromethyl)azetidin-1-yl]cyclohexyl}-1H-1,2,3-triazol-4-yl)cyclohexyl]-4-methyl-4H-1,2,4-triazol-3-yl}methoxy)-4-(trifluoromethyl)pyridine
【0471】
トリス[(1-ベンジル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)メチル]アミン(40.9 mg, 0.0772 mmol)、テトラキス(アセトニトリル)銅(I)ヘキサフルオロホスファート(28.8 mg, 0.0772 mmol)をテトラヒドロフラン(1 mL)及び水(0.1 mL)に溶解し、触媒溶液を調整した。
実施例20(20h)のトランス-4-[3-(フルオロメチル)アゼチジン-1-イル]シクロヘキサンアミン塩酸塩(100 mg, 0.386 mmol)のアセトニトリル(4 mL)懸濁液にN,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.47 mL, 2.7 mmol)、水(0.5 mL)を順に加え、溶解したところに2-アジド-1,3-ジメチルイミダゾリニウムヘキサフルオロホスファート(110 mg, 0.39 mmol)を室温にて加えた。室温にて1時間攪拌後、実施例20(20f)の2-{[5-(トランス-4-エチニルシクロヘキシル)-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]メトキシ}-4-(トリフルオロメチル)ピリジン(169 mg, 0.46 mmol)及び前述の触媒溶液を室温で加え、24時間攪拌した。
反応混合物を、NHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:酢酸エチルのみ、メタノール/酢酸エチル=1/4(V/V)]にて精製し、標記化合物168 mg(収率:76%)を白色固体として得た。
【0472】
(実施例21)
3-(トランス-4-{1-[トランス-4-(アゼチジン-1-イル)シクロヘキシル]-1H-ピラゾール-4-イル}シクロヘキシル)-4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール
3-(trans-4-{1-[trans-4-(azetidin-1-yl)cyclohexyl]-1H-pyrazol-4-yl}cyclohexyl)-4-methyl-5-{[3-(trifluoromethyl)phenoxy]methyl}-4H-1,2,4-triazole
【0473】
(21a)
エチル 4-[1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル]シクロヘキセ-3-エン-1-カルボキシレート
ethyl 4-[1-(tetrahydro-2H-pyran-2-yl)-1H-pyrazol-4-yl]cyclohex-3-ene-1-carboxylate
【0474】
エチル4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)シクロヘキセ-3-エン-1-カルボキシレート(CAS Registry Number: 10490004-32-1, WO2008099221) (200 g, 714 mmol)及び4-ブロモ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール(CAS Registry Number: 82099-98-7, WO2008092891) (150 g, 649 mmol)を1,4-ジオキサン(900 mL)に溶解し、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(23.8 g, 32.5 mmol)及び炭酸セシウム(423 g, 1.3 mol)水溶液(100 mL)を室温にて加え、窒素雰囲気下、90℃にて12時間撹拌した。
反応溶液を減圧下にて濃縮し、酢酸エチルで希釈後、飽和食塩水で洗浄した。水層を酢酸エチルで抽出した後、混合した有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:酢酸エチル/石油エーテル=1/20-1/15(V/V)]にて精製し、標記化合物160 g(収率:81%)を黄色油状物質として得た。
【0475】
(21b)
トランス-4-[1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル]シクロヘキサンカルボヒドラジド
trans-4-[1-(tetrahydro-2H-pyran-2-yl)-1H-pyrazol-4-yl]cyclohexanecarbohydrazide
【0476】
10%パラジウム炭素触媒(24 g)をエタノール(1.5 L)に懸濁させた後、実施例21(21a)のエチル 4-[1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル]シクロヘキセ-3-エン-1-カルボキシレート(160 g, 526 mmol)を加え、水素雰囲気下、室温にて12時間撹拌した。
窒素置換後、パラジウム-炭素を濾別して、減圧下にて濃縮して得られた残渣にテトラヒドロフラン(1.5 L)を加えて溶解し、氷冷下にて水素化ナトリウム(60%) (41.8 g, 1.04 mol)を加え、窒素雰囲気下、50℃にて1.5時間撹拌した。
反応溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣に、ヒドラジン一水和物(500 g, 9.79 mol)を加え、90℃にて12時間撹拌した。
減圧下にて濃縮して得られた残渣を高速液体クロマトグラフィーにて精製し、標記化合物45 g(収率:39%)を白色固体として得た。
【0477】
(21c)
4-メチル-3-[トランス-4-(1H-ピラゾール-4-イル)シクロヘキシル]-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール
4-methyl-3-[trans-4-(1H-pyrazol-4-yl)cyclohexyl]-5-{[3-(trifluoromethyl)phenoxy]methyl}-4H-1,2,4-triazole
【0478】
実施例21(21b)のトランス-4-[1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル]シクロヘキサンカルボヒドラジド(45 g, 154 mmol)をイソプロピルアルコール(500 mL)に溶解し、実施例17(17d)のメチル N-メチル-2-[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]エタンイミドチオエート(60.8 g, 185 mmol)を加え、100℃にて36時間撹拌した。
反応混合物を減圧下濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:メタノール/ジクロロメタン=1/100-1/50(V/V)]にて精製し、得られた残渣を酢酸エチル(400 mL)-メタノール(100 mL)に溶解し、4N塩酸-酢酸エチル(400 mL, 1.6 mol)を室温にて加え、12時間撹拌した。
反応混合物を減圧下濃縮して得られた残渣にジクロロメタン及びメタノールを加えて溶解し、飽和重曹水で洗浄し、水層をジクロロメタンで抽出した。混合した有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣を酢酸エチル及び石油エーテルを加えてトリチュレーションし、標記化合物30.5 g(収率:92%)を白色固体として得た。
【0479】
(21d)
3-(トランス-4-{1-[トランス-4-(アゼチジン-1-イル)シクロヘキシル]-1H-ピラゾール-4-イル}シクロヘキシル)-4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール
3-(trans-4-{1-[trans-4-(azetidin-1-yl)cyclohexyl]-1H-pyrazol-4-yl}cyclohexyl)-4-methyl-5-{[3-(trifluoromethyl)phenoxy]methyl}-4H-1,2,4-triazole
【0480】
シス-4-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]シクロヘキシル メタンスルホネート(CAS Registry Number: 1007306-61-7, WO2011086053) (4.05 g, 21.1 mmol)及び実施例21(21c)の4-メチル-3-[トランス-4-(1H-ピラゾール-4-イル)シクロヘキシル]-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール(4 g, 9.87 mmol)をN, N-ジメチルホルムアミド(20 mL)に溶解し、室温にて水素化ナトリウム(60%) (789 mg, 19.7 mmol)を加え、50℃で12時間撹拌した。
反応混合物に水を加え、ジクロロメタン抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下で濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:メタノール/ジクロロメタン=1/60-1/20(V/V)]にて精製して得られたtert-ブチル (トランス-4-{4-[トランス-4-(4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル) シクロヘキシル]-1H-ピラゾール-1-イル}シクロヘキシル)カルバメート850 mgにジクロロメタンを加えて溶解し、4N塩酸-酢酸エチル(10 mL, 40 mol)を室温にて加え、12時間撹拌した。
反応混合物を減圧下濃縮し、得られた残渣にアセトニトリル(50 mL)を加えて溶解し、室温にて1,3-ジブロモプロパン(1.7 mL, 16.7 mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(3.13 mL, 22.3 mmol)を加え、窒素雰囲気下、70℃にて12時間撹拌した。
反応混合物を減圧下にて濃縮して得られた残渣を高速液体クロマトグラフィーにて精製し、標記化合物600 mg(収率:2.8%)を黄色固体として得た。
【0481】
(実施例22)
1,5-アンヒドロ-6-アゼチジン-1-イル-2,3,4,6-テトラデオキシ-2-{4-[トランス-4-(4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1H-ピラゾール-1-イル}-D-エリトロ-ヘキシトール
1,5-anhydro-6-azetidin-1-yl-2,3,4,6-tetradeoxy-2-{4-[trans-4-(4-methyl-5-{[3-(trifluoromethyl)phenoxy]methyl}-4H-1,2,4-triazol-3-yl)cyclohexyl]-1H-pyrazol-1-yl}-D-erythro-hexitol
【0482】
(22a)
1,5-アンヒドロ-2-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-6-O-[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]-2,3,4-トリデオキシ-D-エリトロ-ヘキシトール
1,5-anhydro-2-[(tert-butoxycarbonyl)amino]-6-O-[tert-butyl(diphenyl)silyl]-2,3,4-trideoxy-D-erythro-hexitol
【0483】
1,5-アンヒドロ-2-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-2,3,4-トリデオキシ-D-エリトロ-ヘキシトール(CAS Registry Number: 603130-12-7, WO2006125974)(3 g, 13.0 mmol)及びイミダゾール(1.77 g, 25.9 mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(25 mL)に溶解し、室温にてtert-ブチルジフェニルクロロシラン(3.74 g, 13.6 mmol)を滴下し、室温で55時間攪拌した。
反応混合物に酢酸エチル及び水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=19/1-7/3(V/V)]にて精製し、標記化合物6.72 g(収率:100%)を無色油状物質として得た。
【0484】
(22b)
2-アミノ-1,5-アンヒドロ-6-O-[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]-2,3,4-トリデオキシ-D-エリトロ-ヘキシトール
2-amino-1,5-anhydro-6-O-[tert-butyl(diphenyl)silyl]-2,3,4-trideoxy-D-erythro-hexitol
【0485】
実施例22(22a)の1,5-アンヒドロ-2-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-6-O-[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]-2,3,4-トリデオキシ-D-エリトロ-ヘキシトール(6.72 g, 13 mmol)をジクロロメタン(30 mL)に溶解し、氷冷下にてトリフルオロ酢酸(10 mL)を加え、30分間攪拌した。
減圧下にて濃縮して得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:酢酸エチルのみ、酢酸エチル:メタノール=4/1(V/V)]で精製し、標記化合物4.53 g(収率:94%)を無色油状物質として得た。
【0486】
(22c)
1,5-アンヒドロ-2-[2-(tert-ブトキシカルボニル)ヒドラジニル]-6-O-[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]-2,3,4-トリデオキシ-D-エリトロ-ヘキシトール
1,5-anhydro-2-[2-(tert-butoxycarbonyl)hydrazinyl]-6-O-[tert-butyl(diphenyl)silyl]-2,3,4-trideoxy-D-erythro-hexitol
【0487】
実施例22(22b)の2-アミノ-1,5-アンヒドロ-6-O-[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]-2,3,4-トリデオキシ-D-エリトロ-ヘキシトール(2.49 g, 6.74 mmol)をジクロロメタン(60 mL)に溶解し、-60℃でtert-ブチル 3-(トリクロロメチル)オキサジリジン-2-カルボキシレート(CAS Registry Number: 219547-77-0, WO2012074067) (1.15 g, 4.38 mmol)のジクロロメタン(5 mL)溶液を加え、昇温しながら1時間攪拌した。
反応温度を室温に昇温し、減圧下にて濃縮して得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=9/1、酢酸エチルのみ、メタノール/酢酸エチル=3/7(V/V)]で精製し、標記化合物1.72 g(収率:81%)を無色油状物質として得た。
【0488】
(22d)
[トランス-4-(4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]アセトアルデヒド
[trans-4-(4-methyl-5-{[3-(trifluoromethyl)phenoxy]methyl}-4H-1,2,4-triazol-3-yl)cyclohexyl]acetaldehyde
【0489】
(メトキシメチル)トリフェニルホスホニウムクロリド(3.38 g, 9.85 mmol)のテトラヒドロフラン(15 mL)懸濁液にtert-ブトキシカリウム(1.11 g, 9.85 mmol)を氷冷下で加え、15分間攪拌した。この溶液を実施例19(19f)のトランス-4-(4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキサンカルバルデヒド(1.81 g, 4.93 mmol)のテトラヒドロフラン(25 mL)溶液に氷冷下でカニューラを用いて滴下し、2時間攪拌した。
反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣にテトラヒドロフラン(40 mL)を加えて溶解し、1N塩酸(10 mL)を加え、室温にて30分間攪拌後、冷蔵庫で13時間静置した。
反応混合物を濃縮し、酢酸エチルで希釈後、飽和重曹水を加え、10分間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで抽出し、有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:酢酸エチルのみ、メタノール/酢酸エチル=1/4(V/V)]にて精製し、標記化合物1.32 g (収率:71%)を無色油状物質として得た。
【0490】
(22e)
2-[トランス-4-(4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]プロパ-2-エナール
2-[trans-4-(4-methyl-5-{[3-(trifluoromethyl)phenoxy]methyl}-4H-1,2,4-triazol-3-yl)cyclohexyl]prop-2-enal
【0491】
実施例22(22d)の[トランス-4-(4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]アセトアルデヒド(1.32 g, 3.46 mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(7 mL)に溶解し、ホルムアルデヒド液(37%) (0.47 mL, 17.3 mmol)、L-プロリン(0.12 g, 1.04 mmol)を加え、室温にて13時間攪拌した。
反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下にて濃縮して、標記化合物1.35 g(収率:99%)を白色固体として得た。
【0492】
(22f)
2-[トランス-4-(4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]オキシラン-2-カルバルデヒド
2-[trans-4-(4-methyl-5-{[3-(trifluoromethyl)phenoxy]methyl}-4H-1,2,4-triazol-3-yl)cyclohexyl]oxirane-2-carbaldehyde
【0493】
過酸化水素水(30%) (0.65 mL, 6.86 mmol)にナトリウムメトキシド(0.196 mL, 3.43 mmol)を加え、生じた懸濁液を実施例22(22e)の2-[トランス-4-(4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]プロパ-2-エナール(1.32 g, 3.46 mmol)のメタノール(15 mL)溶液に滴下し、室温にて10分間攪拌した。
反応混合物に10%チオ硫酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下にて濃縮して、標記化合物1.25 g(収率:89%)を無色油状物質として得た。
【0494】
(22g)
1,5-アンヒドロ-2,3,4-トリデオキシ-2-{4-[トランス-4-(4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1H-ピラゾール-1-イル}-D-エリトロ-ヘキシトール
1,5-anhydro-2,3,4-trideoxy-2-{4-[trans-4-(4-methyl-5-{[3-(trifluoromethyl)phenoxy]methyl}-4H-1,2,4-triazol-3-yl)cyclohexyl]-1H-pyrazol-1-yl}-D-erythro-hexitol
【0495】
実施例22(22c)の1,5-アンヒドロ-2-[2-(tert-ブトキシカルボニル)ヒドラジニル]-6-O-[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]-2,3,4-トリデオキシ-D-エリトロ-ヘキシトール(1.72 g, 3.55 mmol)をメタノール(10 mL)に溶解し、5N塩酸(10 mL)を加え、室温にて40分間攪拌した後、60℃に昇温し、23時間撹拌した。
反応溶液を濃縮し、メタノールに溶解させ、ジエチルエーテルで希釈した。生じた沈澱を濾過し、得られた固体をメタノールに溶解させ、再度濃縮して、1,5-アンヒドロ-2,3,4-トリデオキシ-2-ヒドラジニル-D-エリトロ-ヘキシトール塩酸塩658 mgを粗生成物として得た。
実施例22(22f)の2-[トランス-4-(4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]オキシラン-2-カルバルデヒド(1.25 g, 3.05 mmol)をエタノール(15 mL)に溶解し、室温にて炭酸水素ナトリウム(0.51 g, 6.1 mmol)を加えた後、前述の粗生成物1,5-アンヒドロ-2,3,4-トリデオキシ-2-ヒドラジニル-D-エリトロ-ヘキシトール塩酸塩623 mgのエタノール(5 mL)溶液を滴下し、室温にて13時間攪拌した。
反応混合物をジクロロメタンで希釈し、不溶物を濾過した後、濾液を濃縮して得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:酢酸エチルのみ、メタノール/酢酸エチル=1/4(V/V)]にて精製し、標記化合物1.41 g(収率:89%)を白色固体として得た。
【0496】
(22h)
1,5-アンヒドロ-6-アゼチジン-1-イル-2,3,4,6-テトラデオキシ-2-{4-[トランス-4-(4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル) シクロヘキシル]-1H-ピラゾール-1-イル}-D-エリトロ-ヘキシトール
1,5-anhydro-6-azetidin-1-yl-2,3,4,6-tetradeoxy-2-{4-[trans-4-(4-methyl-5-{[3-(trifluoromethyl)phenoxy]methyl}-4H-1,2,4-triazol-3-yl)cyclohexyl]-1H-pyrazol-1-yl}-D-erythro-hexitol
【0497】
実施例22(22g)の1,5-アンヒドロ-2,3,4-トリデオキシ-2-{4-[トランス-4-(4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1H-ピラゾール-1-イル}-D-エリトロ-ヘキシトール(100 mg, 0.19 mmol)をジクロロメタン(4 mL)に溶解し、-30℃にて2,6-ルチジン(0.0448 mL, 0.385 mmol)及びトリフルオロメタンスルホン酸無水物(0.0388 mL, 0.231 mmol)を加え、45分間攪拌した。反応混合物に、アゼチジン(44 mg, 0.77 mmol)を加えて、0℃にて30分間、室温にて2時間攪拌した後、50℃で加熱還流下撹拌した。
室温に戻した後、減圧下にて濃縮して得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:酢酸エチルのみ、メタノール/酢酸エチル=1/4(V/V)]にて精製し、標記化合物49.7 mg(収率:46%)を白色固体として得た。
【0498】
(実施例23)
4-[トランス-4-(4-{トランス-4-[4-メチル-5-({[4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]オキシ}メチル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}-1H-ピラゾール-1-イル)シクロヘキシル]モルホリン
4-[trans-4-(4-{trans-4-[4-methyl-5-({[4-(trifluoromethyl)pyridin-2-yl]oxy}methyl)-4H-1,2,4-triazol-3-yl]cyclohexyl}-1H-pyrazol-1-yl)cyclohexyl]morpholine
【0499】
(23a)
tert-ブチル 2-[トランス-4-(モルホリン-4-イル)シクロヘキシル]ヒドラジンカルボキシレート
tert-butyl 2-[trans-4-(morpholin-4-yl)cyclohexyl]hydrazinecarboxylate
【0500】
4-(モルホリン-4-イル)シクロヘキサノン(CAS Registry Number: 139025-93-7, WO2008095943) (6 g, 29.47 mmol)をジクロロエタン(40 mL)に溶解し、酢酸(0.51 mL, 8.84 mmol)及びカルバジン酸tert-ブチル(東京化成工業 カタログ番号: C0933) (4.01 g, 30.4 mmol)を加え、10℃にて1時間撹拌した後、水素化ホウ素ナトリウム(4.99 g, 132 mmol)を加え、11時間撹拌した。
反応溶液に水を加え、ジクロロメタンで抽出した。混合した有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:ジクロロメタン/メタノール=1/0-30/1, 0.1%アンモニア水]にて精製して得られた粗生成物を高速液体クロマトグラフィーにて精製し、標記化合物700 mg(収率:7.9%)を白色固体として得た。
【0501】
(23b)
4-(トランス-4-ヒドラジニルシクロヘキシル)モルホリン塩酸塩
4-(trans-4-hydrazinylcyclohexyl)morpholine hydrochloride
【0502】
実施例23(23a)のtert-ブチル 2-[トランス-4-(モルホリン-4-イル)シクロヘキシル]ヒドラジンカルボキシレート(630 mg, 2 mmol)をジクロロメタン(15 mL)に溶解し、4N塩酸-酢酸エチル(2 mL, 8 mmol)を加え、10℃にて10時間撹拌した。
減圧下にて濃縮して、標記化合物430 mg(収率:89%)を白色固体として得た。
【0503】
(23c)
メチル {[4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]オキシ}アセテート
methyl {[4-(trifluoromethyl)pyridin-2-yl]oxy}acetate
【0504】
グリコール酸メチル(東京化成工業 カタログ番号: G0199) (87 g, 969 mmol)をテトラヒドロフラン(1.47 L)に溶解し、室温にて水素化ナトリウム(63%) (23.3 g, 969 mmol)及び2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)ピリジン(Manchester カタログ番号: S10181) (80 g, 441 mmol)を加えて、90℃にて4時間攪拌した。
反応混合物を酢酸エチルで希釈し、飽和塩化アンモニウム水溶液で洗浄した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=1/0-3/1(V/V)]にて精製し、標記化合物88.2 g(収率:85%)を無色油状物質として得た。
【0505】
(23d)
2-{[4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]オキシ}アセトヒドラジド
2-{[4-(trifluoromethyl)pyridin-2-yl]oxy}acetohydrazide
【0506】
実施例23(23c)のメチル {[4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]オキシ}アセテート(111 g, 472 mmol)をエタノール(2.4 L)に溶解し、ヒドラジン一水和物(177 g, 3.54 mol)を加え、90℃にて3時間攪拌した。
減圧下にて濃縮して、標記化合物106 g(収率:95%)を白色固体として得た。
【0507】
(23e)
メチル トランス-4-[4-メチル-5-({[4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]オキシ}メチル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキサンカルボキシレート
methyl trans-4-[4-methyl-5-({[4-(trifluoromethyl)pyridin-2-yl]oxy}methyl)-4H-1,2,4-triazol-3-yl]cyclohexanecarboxylate
【0508】
実施例19(19c)のメチル トランス-4-[(メチルイミノ)(メチルスルファニル)メチル]シクロヘキサンカルボキシレート(20 g, 87 mmol)をエタノール(200 mL)に溶解し、実施例23(23d)の2-{[4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]オキシ}アセトヒドラジド(20.5 g, 87 mmol)を加え、90℃で4時間攪拌した。
減圧下にて濃縮して得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:メタノール/ジクロロメタン=0/1-1/9(V/V)]にて精製し、標記化合物19.7 g(収率:57%)を白色固体として得た。
【0509】
(23f)
{トランス-4-[4-メチル-5-({[4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]オキシ}メチル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}メタノール
{trans-4-[4-methyl-5-({[4-(trifluoromethyl)pyridin-2-yl]oxy}methyl)-4H-1,2,4-triazol-3-yl]cyclohexyl}methanol
【0510】
実施例23(23e)のメチル トランス-4-[4-メチル-5-({[4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]オキシ}メチル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキサンカルボキシレート(19.7 g, 49.4 mmol)をテトラヒドロフラン(250 mL)に溶解し、氷冷下にて水素化アルミニウムリチウム-テトラヒドロフラン溶液(2.5 M, 20 mL)を加え、室温にて25分間攪拌した。
反応混合物に氷冷下にて、水(1.9 mL)、15%水酸化ナトリウム水溶液(1.9 mL)、水(5.7 mL)を順に加え、酢酸エチルで希釈後に、セライト濾過した。濾液を減圧下にて濃縮し、標記化合物17.9 g(収率:98%)を淡黄色油状物質として得た。
【0511】
(23g)
トランス-4-[4-メチル-5-({[4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]オキシ}メチル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキサンカルバルデヒド
trans-4-[4-methyl-5-({[4-(trifluoromethyl)pyridin-2-yl]oxy}methyl)-4H-1,2,4-triazol-3-yl]cyclohexanecarbaldehyde
【0512】
実施例23(23f)の{トランス-4-[4-メチル-5-({[4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]オキシ}メチル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}メタノール(17.9 g, 48.3 mmol)をジクロロメタン(300 mL)に溶解し、氷冷下でデスマーチンペルヨージナン(22.4 g, 52.8 mmol)を加え、氷冷下にて5分間、室温にて40分間攪拌した。
反応液を氷冷し、1N水酸化ナトリウム水溶液(230 mL)、10%チオ硫酸ナトリウム水溶液を加えて攪拌後、ジクロロメタンで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下にて濃縮して得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:メタノール/酢酸エチル=0/1-1/9(V/V)]にて精製し、標記化合物11.6 g(収率:65%)を白色固体として得た。
【0513】
(23h)
{トランス-4-[4-メチル-5-({[4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]オキシ}メチル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}アセトアルデヒド
{trans-4-[4-methyl-5-({[4-(trifluoromethyl)pyridin-2-yl]oxy}methyl)-4H-1,2,4-triazol-3-yl]cyclohexyl}acetaldehyde
【0514】
塩化(メトキシメチル)トリフェニルホスホニウム(13.2 g, 38.4 mmol)をテトラヒドロフラン(100 mL)に懸濁させた後、氷冷下でカリウム tert-ブトキシド(4.31 g, 38.4 mmol)を加え、20分間攪拌した。得られた溶液を、カニューラを用いて、実施例23(23g)のトランス-4-[4-メチル-5-({[4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]オキシ}メチル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキサンカルバルデヒド(9.44 g, 25.6 mmol)のテトラヒドロフラン(150 mL)溶液に、氷冷下で滴下した。45分後、塩化(メトキシメチル)トリフェニルホスホニウム(8.79 g, 25.6 mmol)のテトラヒドロフラン(100 mL)懸濁液に氷冷下でカリウム tert-ブトキシド(2.88 g, 25.6 mmol)を加えて5分間攪拌して得られた溶液を、カニューラを用いて再度反応液に滴下した。
10分後、反応液に水を加え、減圧下で濃縮し、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=1/1、酢酸エチルのみ、メタノール/酢酸エチル=1/9(V/V)]にて精製して得られた2-[(5-{トランス-4-[2-メトキシエテニル]シクロヘキシル}-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)メトキシ]-4-(トリフルオロメチル)ピリジン10.7 gにテトラヒドロフラン(100 mL)を加えて溶解し、1N塩酸(70 mL)を加え、室温にて2.5時間攪拌した。
反応液を氷冷し、2N水酸化ナトリウム水溶液(35 mL)を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:メタノール/酢酸エチル=0/1-1/9(V/V)]にて精製し、標記化合物6.87 g(収率:70%)を無色油状物質として得た。
【0515】
(23i)
2-{トランス-4-[4-メチル-5-({[4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]オキシ}メチル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}プロパ-2-エナール
2-{trans-4-[4-methyl-5-({[4-(trifluoromethyl)pyridin-2-yl]oxy}methyl)-4H-1,2,4-triazol-3-yl]cyclohexyl}prop-2-enal
【0516】
実施例23(23h)の{トランス-4-[4-メチル-5-({[4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]オキシ}メチル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}アセトアルデヒド(6.87 g, 18 mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(40 mL)に溶解しホルムアルデヒド液(37%) (6.6 mL, 89.8 mmol)、L-プロリン(618 mg, 5.39 mmol)を加え、室温にて14時間攪拌した。
反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて濃縮して得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=1/2、酢酸エチルのみ、メタノール/酢酸エチル=1/9(V/V)]にて精製し、標記化合物3.68 g(収率:52%)を白色固体として得た。
【0517】
(23j)
2-{トランス-4-[4-メチル-5-({[4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]オキシ}メチル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}オキシラン-2-カルバルデヒド
2-{trans-4-[4-methyl-5-({[4-(trifluoromethyl)pyridin-2-yl]oxy}methyl)-4H-1,2,4-triazol-3-yl]cyclohexyl}oxirane-2-carbaldehyde
【0518】
実施例23(23i)の2-{トランス-4-[4-メチル-5-({[4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]オキシ}メチル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}プロパ-2-エナール(3.68 g, 9.33 mmol)をメタノール(60 mL)に溶解し、氷冷下で過酸化水素水(30%) (1.33 mL, 14 mmol)及び5N水酸化ナトリウム水溶液(0.47 mL, 2.33 mmol)を順に加え、1時間攪拌した。
反応混合物に10%チオ硫酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮後に、ジクロロメタンを加えて共沸して、標記化合物3.4 g(収率:89%)を白色固体として得た。
【0519】
(23k)
4-[トランス-4-(4-{トランス-4-[4-メチル-5-({[4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]オキシ}メチル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}-1H-ピラゾール-1-イル)シクロヘキシル]モルホリン
4-[trans-4-(4-{trans-4-[4-methyl-5-({[4-(trifluoromethyl)pyridin-2-yl]oxy}methyl)-4H-1,2,4-triazol-3-yl]cyclohexyl}-1H-pyrazol-1-yl)cyclohexyl]morpholine
【0520】
実施例23(23j)の2-{トランス-4-[4-メチル-5-({[4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]オキシ}メチル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}オキシラン-2-カルバルデヒド(237 mg, 0.58 mmol)をエタノール(29 mL)に溶解し、室温にて実施例23(23b)4-(トランス-4-ヒドラジニルシクロヘキシル)モルホリン塩酸塩(150 m, 0.64 mmol)のエタノール(5 mL)溶液を滴下し、室温にて2.5時間攪拌後、50℃にして15.5時間攪拌した。
減圧下にて濃縮して得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=1/4-0/1(V/V)]にて精製し、標記化合物151 mg(収率:46%)を白色固体として得た。
【0521】
(実施例24)
6-[トランス-4-(4-{トランス-4-[4-メチル-5-({[4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]オキシ}メチル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}-1H-ピラゾール-1-イル)シクロヘキシル]-2-オキサ-6-アザスピロ[3.3]ヘプタン
6-[trans-4-(4-{trans-4-[4-methyl-5-({[4-(trifluoromethyl)pyridin-2-yl]oxy}methyl)-4H-1,2,4-triazol-3-yl]cyclohexyl}-1H-pyrazol-1-yl)cyclohexyl]-2-oxa-6-azaspiro[3.3]heptane
【0522】
(24a)
ベンジル 3-(トリクロロメチル)オキサジリジン-2-カルボキシレート
benzyl 3-(trichloromethyl)oxaziridine-2-carboxylate
【0523】
ベンジル (トリフェニル-λ5-ホスファニリデン)カルバメート(CAS Registry Number: 81357-08-6, WO2012031298) (240 g, 583 mmol)をトルエン(600 mL)に溶解し、2,2,2-トリクロロアセトアルデヒド(111 g, 758 mmol)を加え、110℃にて1時間撹拌した。
減圧下にて濃縮して得られた残渣をヘキサン(100 mL)に溶解させた。反応溶液を30分間撹拌し、濾過で不溶物を除去した後、濾液を減圧下濃縮し、ベンジル (2,2,2-トリクロロエチリデン)カルバメート150 gを粗生成物として得た。
得られた粗生成物のベンジル (2,2,2-トリクロロエチリデン)カルバメート150 gをクロロホルム(3 L)に溶解し、炭酸カリウム(300 g, 2.17 mol)の水(3 L)溶液及びオキソン(300 g, 488 mmol)の水(3 L)溶液を加え、0℃にて1時間撹拌した。水層を分離し、新たに調整した炭酸カリウム(300 g, 2.17 mol)の水(3 L)溶液及びオキソン(300 g, 488 mmol)の水(3 L)溶液を加え、0℃にて1時間撹拌した。この操作を5回繰り返した後、反応溶液をクロロホルムで抽出した。混合した有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:ジクロロメタンのみ]にて精製し、標記化合物84 g(収率:57%)を黄色油状物質として得た。
【0524】
(24b)
ベンジル [トランス-4-(2-オキサ-6-アザスピロ[3.3]ヘプタ-6-イル)シクロへキシル]カルバメート
benzyl [trans-4-(2-oxa-6-azaspiro[3.3]hept-6-yl)cyclohexyl]carbamate
【0525】
オキセタン-3,3-ジイルジメタノール(Heat-Biochem カタログ番号:HB-0630) (11.4 g, 96.6 mmol)をジクロロメタン(200 mL)に懸濁させた後、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(140 mL, 805 mmol)を加え、-78℃にてトリフロロメタンスルホン酸無水物(32.5 mL, 193 mmol)を滴下した。-78℃にて10分撹拌後、氷冷まで昇温して5分間撹拌した。反応混合物に、ベンジル(トランス-4-アミノシクロヘキシル)カルバメート(CAS Registry Number: 149423-77-8, WO1992021361) (20 g, 80.5 mmol)のアセトニトリル(100 mL)溶液を加え氷冷にて15分間攪拌後、室温にて3時間撹拌した。
反応液をジクロロメタンで希釈した後、ジクロロメタンで抽出し、有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣に酢酸エチル及びヘキサンを加えて得られた固体を濾取し、14 gの標記化合物を白色固体として得た。更に母液を減圧下にて濃縮して得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=1/1-0/1(V/V)]にて精製し、2.5 gの標記化合物を得た。前述の得られた標記化合物とあわせて、16.5 g(収率:62%)の標記化合物を白色固体として得た。
【0526】
(24c)
トランス-4-(2-オキサ-6-アザスピロ[3.3]ヘプタ-6-イル)シクロへキサンアミン
trans-4-(2-oxa-6-azaspiro[3.3]hept-6-yl)cyclohexanamine
【0527】
実施例24(24b)のベンジル [トランス-4-(2-オキサ-6-アザスピロ[3.3]ヘプタ-6-イル)シクロへキシル]カルバメート(14 g, 42.4 mmol)をエタノール(200 mL)に溶解し10%パラジウム炭素触媒(1.4 g)を加え、水素雰囲気下、室温にて2時間撹拌した。
反応混合物にエタノールを加え、パラジウム-炭素を濾別してエタノールで洗浄した。減圧下にて濃縮して、8.2 g(収率:100%)の標記化合物を白色固体として得た。
【0528】
(24d)
ベンジル [トランス-4-(2-オキサ-6-アザスピロ[3.3]ヘプタ-6-イル)シクロへキシル]ヒドラジンカルボキシレート
benzyl 2-[trans-4-(2-oxa-6-azaspiro[3.3]hept-6-yl)cyclohexyl]hydrazinecarboxylate
【0529】
実施例24(24c)のトランス-4-(2-オキサ-6-アザスピロ[3.3]ヘプタ-6-イル)シクロへキサンアミン(8.2 g, 42 mmol)をジクロロメタン(80 mL)に溶解し、-65℃にて実施例24(24a)のベンジル 3-(トリクロロメチル)オキサジリジン-2-カルボキシレート(11 g, 29 mmol)のジクロロメタン(80 mL)溶液を滴下した。-65℃にて10分間撹拌後、氷冷まで昇温した。
反応混合物にジイソプロピルアミン(12 mL, 84 mmol)を加えて15分間撹拌後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて分液し、有機層を飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下にて濃縮して得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=1/1-0/1(V/V)]にて精製し、5.8 g(収率:40%)の標記化合物を白色固体として得た。
【0530】
(24e)
6-(トランス-4-ヒドラジニルシクロへキシル)-2-オキサ-6-アザスピロ[3.3]ヘプタン酢酸塩
6-(trans-4-hydrazinylcyclohexyl)-2-oxa-6-azaspiro[3.3]heptane acetate
【0531】
実施例24(24d)のベンジル [トランス-4-(2-オキサ-6-アザスピロ[3.3]ヘプタ-6-イル)シクロへキシル]ヒドラジンカルボキシレート(5.8 g, 17 mmol)をエタノール(60 mL)に溶解し、酢酸(1.2 mL, 20 mmol)及び10%パラジウム炭素触媒 (0.6 g)を加え、水素雰囲気下、室温で1時間撹拌した。反応混合物に酢酸(1.2 mL, 20 mmol)を追加し、水素雰囲気下、室温で1時間撹拌した。反応混合物に酢酸(2.3 mL, 40 mmol)を追加し、水素雰囲気下、室温で2時間撹拌した。
反応混合物にエタノールを加え、パラジウム-炭素を濾別してエタノールで洗浄した。トルエンを加えて共沸し、減圧下にて濃縮して、4.5 g(収率:99%)の標記化合物を淡黄色油状物質として得た。
【0532】
(24f)
6-[トランス-4-(4-{トランス-4-[4-メチル-5-({[4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]オキシ}メチル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}-1H-ピラゾール-1-イル)シクロヘキシル]-2-オキサ-6-アザスピロ[3.3]ヘプタン
6-[trans-4-(4-{trans-4-[4-methyl-5-({[4-(trifluoromethyl)pyridin-2-yl]oxy}methyl)-4H-1,2,4-triazol-3-yl]cyclohexyl}-1H-pyrazol-1-yl)cyclohexyl]-2-oxa-6-azaspiro[3.3]heptane
【0533】
実施例23(23j)の2-{トランス-4-[4-メチル-5-({[4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]オキシ}メチル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}オキシラン-2-カルバルデヒド(6 g, 14.6 mmol)をエタノール(25 mL)に溶解し、実施例24(24e)の6-(トランス-4-ヒドラジニルシクロへキシル)-2-オキサ-6-アザスピロ[3.3]ヘプタン酢酸塩(4.76 g, 17.5 mmol)を加え、室温にて攪拌後、終夜放置した。
トルエンを加え減圧下にて反応液を留去して得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:メタノール/酢酸エチル=0/1-1/19(V/V)]にて精製し、得られた粗生成物を酢酸エチルで洗浄し、標記化合物4.1 g(収率:48%)を白色固体として得た。
【0534】
(実施例25)
6-[トランス-4-(4-{トランス-4-[4-メチル-5-({[4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]オキシ}メチル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}-1H-ピラゾール-1-イル)シクロヘキシル]-1-オキサ-6-アザスピロ[3.3]ヘプタン
6-[trans-4-(4-{trans-4-[4-methyl-5-({[4-(trifluoromethyl)pyridin-2-yl]oxy}methyl)-4H-1,2,4-triazol-3-yl]cyclohexyl}-1H-pyrazol-1-yl)cyclohexyl]-1-oxa-6-azaspiro[3.3]heptane
【0535】
(25a)
ベンジル [トランス-4-(4-{トランス-4-[4-メチル-5-({[4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]オキシ}メチル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}-1H-ピラゾール-1-イル)シクロヘキシル]カルバメート
benzyl [trans-4-(4-{trans-4-[4-methyl-5-({[4-(trifluoromethyl)pyridin-2-yl]oxy}methyl)-4H-1,2,4-triazol-3-yl]cyclohexyl}-1H-pyrazol-1-yl)cyclohexyl]carbamate
【0536】
ベンジル (トランス-4-ヒドラジニルシクロヘキシル)カルバメート塩酸塩(CAS Registry Number: 1607494-41-6, WO2014064219) (442 mg, 1.47 mmol)をエタノール(10 mL)に懸濁させた後、実施例23(23j)の2-{トランス-4-[4-メチル-5-({[4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]オキシ}メチル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}オキシラン-2-カルバルデヒド(504 mg, 1.23 mmol)を加え、室温にて43時間攪拌した。
減圧下にて溶媒を留去して得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:へキサン/ジクロロメタン/酢酸エチル=2/8/0-0/2/8(V/V/V)]にて精製し、得られた粗生成物を酢酸エチルで洗浄し、標記化合物663 mg(収率:85%)を白色固体として得た。
【0537】
(25b)
トランス-4-(4-{トランス-4-[4-メチル-5-({[4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]オキシ}メチル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}-1H-ピラゾール-1-イル)シクロヘキサンアミン
trans-4-(4-{trans-4-[4-methyl-5-({[4-(trifluoromethyl)pyridin-2-yl]oxy}methyl)-4H-1,2,4-triazol-3-yl]cyclohexyl}-1H-pyrazol-1-yl)cyclohexanamine
【0538】
実施例25(25a)のベンジル [トランス-4-(4-{トランス-4-[4-メチル-5-({[4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]オキシ}メチル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}-1H-ピラゾール-1-イル)シクロヘキシル]カルバメート(300 mg, 0.47 mmol)をメタノール(6 mL)及びジクロロメタン(1 mL)に溶解し、室温にて酢酸(0.14 mL, 2.4 mmol)及び10%パラジウム炭素触媒(150 mg)を加え、水素雰囲気下、室温にて4時間撹拌した。
パラジウム-炭素を濾別してジクロロメタンで洗浄した。減圧下にて濃縮して、エタノール及びトルエンで共沸して得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:メタノール/ジクロロメタン=0/1-1/19(V/V)]にて精製し、標記化合物217 mg (収率:92%)を白色固体として得た。
【0539】
(25c)
オキセタン-2,2-ジイルジメタノール
oxetane-2,2-diyldimethanol
【0540】
ジエチル オキセタン-2,2-ジカルボキシレート(CAS Registry Number: 1384465-73-9, Synthesis(2012),44(10),1584-1590) (4 g, 19.8 mmol)及び塩化リチウム(2.52 g, 59.4 mmol)をテトラヒドロフラン(20 mL)及びメタノール(40 mL)に溶解し、氷冷下にて水素化ホウ素ナトリウム(2.25 g, 59.4 mmol)を加え、0℃で30分間撹拌後、20℃で18.5時間攪拌した。
反応混合物に酒石酸カリウムナトリウム水溶液を加え、20℃で30分間攪拌後、酢酸エチル及びジクロロメタンで抽出した。混合した有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:酢酸エチル/石油エーテル=1/2-1/1(V/V), 5%メタノール]にて精製して、標記化合物を得た。また、前述の水層をクロロホルム/イソプロパノール(4/1(V/V))で再抽出し、混合した有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:酢酸エチル/石油エーテル=1/2-1/1(V/V), 5%メタノール]にて精製した化合物をあわせて、標記化合物1.75 g(収率:75%)を無色油状物質として得た。
【0541】
(25d)
6-[トランス-4-(4-{トランス-4-[4-メチル-5-({[4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]オキシ}メチル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}-1H-ピラゾール-1-イル)シクロヘキシル]-1-オキサ-6-アザスピロ[3.3]ヘプタン
6-[trans-4-(4-{trans-4-[4-methyl-5-({[4-(trifluoromethyl)pyridin-2-yl]oxy}methyl)-4H-1,2,4-triazol-3-yl]cyclohexyl}-1H-pyrazol-1-yl)cyclohexyl]-1-oxa-6-azaspiro[3.3]heptane
【0542】
実施例25(25c)のオキセタン-2,2-ジイルジメタノール(75 mg, 0.63 mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.72 mL, 4.23 mmol)をジクロロメタン(1.5 mL)に溶解し、-78℃に冷却してトリフルオロメタンスルホン酸無水物(0.21 mL, 1.27 mmol)を滴下した。-78℃にて15分間撹拌した後、0℃にて実施例25(25b)のトランス-4-(4-{トランス-4-[4-メチル-5-({[4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]オキシ}メチル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}-1H-ピラゾール-1-イル)シクロヘキサンアミン(213 mg, 0.42 mmol)のジクロロメタン(5 mL)溶液を加え、0℃にて15分間攪拌後、室温で18時間攪拌した。
減圧下にて濃縮して得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:メタノール/ジクロロメタン=0/1-1/99(V/V)]にて精製して得られた粗生成物にジエチルエーテルを加えて析出した固体を濾取し、標記化合物76 mg(収率:31%)を白色固体として得た。
【0543】
(実施例26)
6-[トランス-4-(4-{トランス-4-[4-メチル-5-({[4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]オキシ}メチル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}-1H-ピラゾール-1-イル)シクロヘキシル]-2-オキサ-6-アザスピロ[3.4]オクタン
6-[trans-4-(4-{trans-4-[4-methyl-5-({[4-(trifluoromethyl)pyridin-2-yl]oxy}methyl)-4H-1,2,4-triazol-3-yl]cyclohexyl}-1H-pyrazol-1-yl)cyclohexyl]-2-oxa-6-azaspiro[3.4]octane
【0544】
(26a)
ベンジル 2-(4-オキソシクロヘキシル)ヒドラジンカルボキシレート
benzyl 2-(4-oxocyclohexyl)hydrazinecarboxylate
【0545】
ベンジル 2-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカ-8-イル)ヒドラジンカルボキシレート(CAS Registry Number: 1630725-36-8, WO2014163146) (1.5 g, 4.9 mmol)をテトラヒドロフラン(9.8 mL)に溶解し、1N塩酸(9.8 mL, 9.8 mmoL)を加え、室温にて1時間攪拌後、50℃にて5時間攪拌した。
減圧下にて濃縮して得られた残渣に酢酸エチルを加え、1N水酸化ナトリウム(10 mL, 10 mmol)を加えて中和した。反応混合物に水(20ml)を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して、標記化合物1.27 g(収率:99%)を白色固体として得た。
【0546】
(26b)
ベンジル 2-[トランス-4-(2-オキサ-6-アザスピロ[3.4]オクタ-6-イル)シクロヘキシル}]ヒドラジンカルボキシレート
benzyl 2-[trans-4-(2-oxa-6-azaspiro[3.4]oct-6-yl)cyclohexyl]hydrazinecarboxylate
【0547】
2-オキサ-6-アザスピロ[3.4]オクタン(J&W-PharmLab カタログ番号: 75R0364) (500 mg, 4.42 mmol)をメタノール/ジクロロメタン(1/1(V/V)) (8.8 mL)に溶解し、室温で実施例26(26a)のベンジル 2-(4-オキソシクロヘキシル)ヒドラジンカルボキシレート(5.06 g, 30.5 mmol)を加え、室温で15分間攪拌した。反応混合物に酢酸(0.76 ml, 13.3 mmol)及びシアノ水素化ホウ素ナトリウム(2.34 g, 8.84 mmol)を加え、室温にて16時間攪拌した。
反応混合物に飽和重曹水を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=7/3-1/4(V/V)]で精製して得られた粗生成物にジイソプロピルエーテルを加えてトリチュレーションし、標記化合物154 mg(収率:10%)を白色固体として得た。
【0548】
(26c)
6-[トランス-4-(4-{トランス-4-[4-メチル-5-({[4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]オキシ}メチル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}-1H-ピラゾール-1-イル)シクロヘキシル]-2-オキサ-6-アザスピロ[3.4]オクタン
6-[trans-4-(4-{trans-4-[4-methyl-5-({[4-(trifluoromethyl)pyridin-2-yl]oxy}methyl)-4H-1,2,4-triazol-3-yl]cyclohexyl}-1H-pyrazol-1-yl)cyclohexyl]-2-oxa-6-azaspiro[3.4]octane
【0549】
実施例26(26b)のベンジル 2-[トランス-4-(2-オキサ-6-アザスピロ[3.4]オクタ-6-イル)シクロヘキシル}]ヒドラジンカルボキシレート(150 mg, 0.42 mmol)をエタノール(3 mL)に溶解し、酢酸(0.119 mL, 2.09 mmol)及び10%パラジウム炭素触媒(45 mg)を加え、水素雰囲気下、室温で5時間撹拌した。
パラジウム-炭素を濾別してエタノールで洗浄した。減圧下にて濃縮して得られた残渣をエタノール (15 mL)に溶解し、実施例23(23j)の2-{トランス-4-[4-メチル-5-({[4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]オキシ}メチル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}オキシラン-2-カルバルデヒド(119 mg, 0.42 mmol)のエタノール(6 mL)を加え、室温で18.5時間攪拌した。
減圧下にて濃縮して得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:酢酸エチルのみ]で精製して、標記化合物50 mg(収率:20%)を白色固体として得た。
【0550】
(実施例27)
2-[トランス-4-(4-{トランス-4-[4-メチル-5-({[4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]オキシ}メチル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}-1H-ピラゾール-1-イル)シクロヘキシル]-6-オキサ-2-アザスピロ[3.4]オクタン
2-[trans-4-(4-{trans-4-[4-methyl-5-({[4-(trifluoromethyl)pyridin-2-yl]oxy}methyl)-4H-1,2,4-triazol-3-yl]cyclohexyl}-1H-pyrazol-1-yl)cyclohexyl]-6-oxa-2-azaspiro[3.4]octane
【0551】
(27a)
2-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカ-8-イル)-6-オキサ-2-アザスピロ[3.4]オクタン
2-(1,4-dioxaspiro[4.5]dec-8-yl)-6-oxa-2-azaspiro[3.4]octane
【0552】
2-ベンジル-6-オキサ-2-アザスピロ[3.4]オクタン(CAS Registry Number: 1419590-34-3, WO2013011285) (2 g, 9.84 mmol)をエタノール(40 mL)に溶解し、酢酸(2.81 mL, 49.2 mmol)及び10%パラジウム炭素触媒(1 g)を加え、水素雰囲気下、室温で23時間撹拌した。
パラジウム-炭素を濾別してエタノールで洗浄した。減圧下にて濃縮して、6-オキサ-2-アザスピロ[3.4]オクタン酢酸塩3.15 gの粗生成物を淡褐色油状物質として得た。
得られた粗生成物の6-オキサ-2-アザスピロ[3.4]オクタン酢酸塩3.15 gをエタノール(40 mL)に溶解し、1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-オン(東京化成工業 カタログ番号: C1292) (1.54 g, 9.84 mmol)を加え、室温で20分間攪拌した。反応混合物にシアノ水素化ホウ素ナトリウム(1.24 g, 19.7 mmol)を加え、室温にて22時間攪拌した。
反応混合物に飽和重曹水を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=1/0-1/1(V/V)]で精製して、標記化合物2.36 g(収率:95%)を白色固体として得た。
【0553】
(27b)
4-(6-オキサ-2-アザスピロ[3.4]オクタ-2-イル)シクロヘキサノン
4-(6-oxa-2-azaspiro[3.4]oct-2-yl)cyclohexanone
【0554】
実施例27(27a)の2-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカ-8-イル)-6-オキサ-2-アザスピロ[3.4]オクタン(1.01 g, 3.98 mmol)をテトラヒドロフラン(8 mL)に溶解し、1N塩酸(8 mL, 8 mmol)を加え、50℃にて66時間攪拌した。
反応混合物に飽和重曹水を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して、標記化合物0.85 g(定量的)を淡褐色油状物質として得た。
【0555】
(27c)
ベンジル 2-[トランス-4-(6-オキサ-2-アザスピロ[3.4]オクタ-2-イル)シクロヘキシル]ヒドラジンカルボキシレート
benzyl 2-[trans-4-(6-oxa-2-azaspiro[3.4]oct-2-yl)cyclohexyl]hydrazinecarboxylate
【0556】
実施例27(27b)の4-(6-オキサ-2-アザスピロ[3.4]オクタ-2-イル)シクロヘキサノン(833 mg, 3.98 mmol)をメタノール(16 mL)に溶解し、室温でカルバジン酸ベンジル(東京化成工業 カタログ番号: C1564) (661 mg, 3.98 mmol)を加え、室温で20分間攪拌した。反応混合物に酢酸(0.46 ml, 7.96 mmol)及びシアノ水素化ホウ素ナトリウム(500 g, 7.96 mmol)を加え、室温にて17時間攪拌した。
反応混合物に飽和重曹水を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル= 65/35-0/1(V/V)]で精製して得られた粗生成物にジイソプロピルエーテルを加えてトリチュレーションし、標記化合物822 mg(収率:58%)を白色固体として得た。
【0557】
(27d)
2-[トランス-4-(4-{トランス-4-[4-メチル-5-({[4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]オキシ}メチル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}-1H-ピラゾール-1-イル)シクロヘキシル]-6-オキサ-2-アザスピロ[3.4]オクタン
2-[trans-4-(4-{trans-4-[4-methyl-5-({[4-(trifluoromethyl)pyridin-2-yl]oxy}methyl)-4H-1,2,4-triazol-3-yl]cyclohexyl}-1H-pyrazol-1-yl)cyclohexyl]-6-oxa-2-azaspiro[3.4]octane
【0558】
実施例27(27c)のベンジル 2-[トランス-4-(6-オキサ-2-アザスピロ[3.4]オクタ-2-イル)シクロヘキシル]ヒドラジンカルボキシレート(200 mg, 0.56 mmol)をエタノール(4 mL)に溶解し、酢酸(0.159 mL, 2.78 mmol)及び10%パラジウム炭素触媒(100 mg)を加え、水素雰囲気下、室温で4時間撹拌した。
パラジウム-炭素を濾別してエタノールで洗浄した。減圧下にて濃縮して得られた残渣をエタノール(7 mL)に溶解し、実施例23(23j)の2-{トランス-4-[4-メチル-5-({[4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]オキシ}メチル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}オキシラン-2-カルバルデヒド(208 mg, 0.51 mmol)のエタノール(18 mL)溶液に加え、50℃で16時間攪拌した。
減圧下にて濃縮して得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=2/8-0/1(V/V)]で精製して、標記化合物92 mg(収率:30%)を白色固体として得た。
【0559】
(実施例28)
(1SR,2SR,4RS)-2-(アゼチジン-1-イル)-4-(4-{トランス-4-[4-メチル-5-({[4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]オキシ}メチル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}-1H-ピラゾール-1-イル)シクロペンタノール
(1SR,2SR,4RS)-2-(azetidin-1-yl)-4-(4-{trans-4-[4-methyl-5-({[4-(trifluoromethyl)pyridin-2-yl]oxy}methyl)-4H-1,2,4-triazol-3-yl]cyclohexyl}-1H-pyrazol-1-yl)cyclopentanol
【0560】
(28a)
2-[(1RS,3SR,4SR)-3-アジド-4-{[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}シクロペンチル]-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオン
2-[(1RS,3SR,4SR)-3-azido-4-{[tert-butyl(diphenyl)silyl]oxy}cyclopentyl]-1H-isoindole-1,3(2H)-dione
【0561】
参考文献(Arch.Pharm.Chem.Life Sci. 2012, 345, 677-686)に従い合成した2-[(1RS,3SR,4SR)-3-アジド-4-ヒドロキシシクロペンチル]-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオン(600 mg, 2.2 mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(10 mL)に溶解し、イミダゾール (0.39 g, 5.8 mmol)およびtert-ブチルジフェニルクロロシラン(790 mg, 2.9 mmol)を加え、室温にて6時間攪拌した。
反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水で洗浄した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=97/3-7/3(V/V)]にて精製し、標記化合物0.95 g(収率:84%)を淡黄色固体として得た。
【0562】
(28b)
2-[(1RS,3SR,4SR)-3-アミノ-4-{[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}シクロペンチル]-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオン
2-[(1RS,3SR,4SR)-3-amino-4-{[tert-butyl(diphenyl)silyl]oxy}cyclopentyl]-1H-isoindole-1,3(2H)-dione
【0563】
実施例28(28a)の2-[(1RS,3SR,4SR)-3-アジド-4-{[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}シクロペンチル]-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオン(0.1 g, 0.2 mmol)をエタノール(5 mL)に溶解し、10%パラジウム炭素触媒(0.1 g)を加え、水素雰囲気下、室温で2時間攪拌した。
パラジウム-炭素を濾別してエタノールで洗浄し、減圧下にて濃縮し、標記化合物95 mg(定量的)を淡黄色油状物質として得た。
【0564】
(28c)
ベンジル [(1SR,2SR,4RS)-2-{[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}-4-(1,3-ジオキソ-1,3-ジヒドロ-2H-イソインドール-2-イル)シクロペンチル]カルバメート
benzyl [(1SR,2SR,4RS)-2-{[tert-butyl(diphenyl)silyl]oxy}-4-(1,3-dioxo-1,3-dihydro-2H-isoindol-2-yl)cyclopentyl]carbamate
【0565】
実施例28(28b)の2-[(1RS,3SR,4SR)-3-アミノ-4-{[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}シクロペンチル]-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオン(95 mg, 0.2 mmol)をテトラヒドロフラン(2 mL)に溶解し、トリエチルアミン(0.081 mL, 0.59 mmol)及びクロロぎ酸ベンジル(0.034 mL, 0.24 mmol)を加え、室温にて14時間攪拌した。
反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水で洗浄した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=9/1-1/1(V/V)]にて精製し、標記化合物70 mg(収率:58%)を淡黄色固体として得た。
【0566】
(28d)
ベンジル [(1SR,2SR,4RS)-4-アミノ-2-{[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}シクロペンチル]カルバメート
benzyl [(1SR,2SR,4RS)-4-amino-2-{[tert-butyl(diphenyl)silyl]oxy}cyclopentyl]carbamate
【0567】
実施例28(28c)のベンジル [(1SR,2SR,4RS)-2-{[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}-4-(1,3-ジオキソ-1,3-ジヒドロ-2H-イソインドール-2-イル)シクロペンチル]カルバメート(70 mg, 0.11 mmol)をエタノール(2 mL)に溶解し、ヒドラジン一水和物(0.017 mL, 0.34 mmol)を加え、90℃にて3時間攪拌した。
反応混合物を減圧下にて濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:メタノール/酢酸エチル=0/1-1/9(V/V)]にて精製し、標記化合物52 mg(収率:94%)を淡黄色油状物質として得た。
【0568】
(28e)
(1SR,2SR,4RS)-2-(アゼチジン-1-イル)-4-(4-{トランス-4-[4-メチル-5-({[4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]オキシ}メチル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}-1H-ピラゾール-1-イル)シクロペンタノール
(1SR,2SR,4RS)-2-(azetidin-1-yl)-4-(4-{trans-4-[4-methyl-5-({[4-(trifluoromethyl)pyridin-2-yl]oxy}methyl)-4H-1,2,4-triazol-3-yl]cyclohexyl}-1H-pyrazol-1-yl)cyclopentanol
【0569】
実施例28(28d)のベンジル [(1SR,2SR,4RS)-4-アミノ-2-{[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}シクロペンチル]カルバメート(837 mg, 1.71 mmol)をテトラヒドロフラン(20 mL)及びジメチルアセトアミド(10 mL)に溶解し、-70℃でtert-ブチル 3-(トリクロロメチル)オキサジリジン-2-カルボキシレート(CAS Registry Number: 219547-77-0, WO2012074067)(315 mg, 1.2 mmol)のテトラヒドロフラン(3 mL)溶液を30分間かけて滴下した。-20℃まで昇温しながら1.5時間攪拌した。
-20℃で希塩酸及び酢酸エチルを加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=8/2-6/4(V/V)]にて精製し、tert-ブチル2-[(1RS,3SR,4SR)-3-{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}-4-{[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}シクロペンチル]ヒドラジンカルボキシレートの粗生成物650 mgを無色油状物質として得た。
同様にして、実施例28(28d)のベンジル [(1SR,2SR,4RS)-4-アミノ-2-{[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}シクロペンチル]カルバメート(330 mg, 0.675 mmol)をテトラヒドロフラン(8 mL)及びジメチルアセトアミド(4 mL)に溶解し、-60℃でtert-ブチル 3-(トリクロロメチル)オキサジリジン-2-カルボキシレート(CAS Registry Number: 219547-77-0, WO2012074067) (124 mg, 0.472 mmol)のテトラヒドロフラン(1 mL)溶液を30分間かけて滴下した。-20℃まで昇温しながら1時間攪拌した。
反応混合物に、-20℃で希塩酸及び酢酸エチルを加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣と前述の得られた粗生成物をあわせてNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=9/1-7/3(V/V)]にて精製し、tert-ブチル2-[(1RS,3SR,4SR)-3-{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}-4-{[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}シクロペンチル]ヒドラジンカルボキシレート518 mgを無色油状物質として得た。
得られたtert-ブチル 2-[(1RS,3SR,4SR)-3-{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}-4-{[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}シクロペンチル]ヒドラジンカルボキシレート(518 mg, 0.86 mmol)をエタノール(15 mL)に溶解し、10%パラジウム炭素触媒(100 mg)を加え、水素雰囲気下、室温で2時間撹拌後、60℃にて2時間攪拌した。
パラジウム-炭素を濾別して酢酸エチルで洗浄した。減圧下にて濃縮して得られた残渣をテトラヒドロフラン(15 mL)に溶解し、10%パラジウム炭素触媒(100 mg)を加え、水素雰囲気下、室温で18時間撹拌後、60℃にて32時間攪拌した。
パラジウム-炭素を濾別して酢酸エチルで洗浄した。減圧下にて濃縮して得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=9/1 -2/8(V/V)]で精製して、tert-ブチル2-[(1RS,3SR,4SR)-3-アミノ-4-{[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}シクロペンチル]ヒドラジンカルボキシレート215 mgを無色油状物質として得た。
得られたtert-ブチル 2-[(1RS,3SR,4SR)-3-アミノ-4-{[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}シクロペンチル]ヒドラジンカルボキシレート(212 mg, 0.451 mmol)をアセトニトリル(10 mL)に溶解し、炭酸カリウム(310 mg, 2.24 mmol)及び1,3-ジブロモプロパン(東京化成工業 カタログ番号: D0202) (145 mg, 0.718 mmol)を加えて90℃にて4.5時間攪拌した。
反応混合物を減圧下にて濃縮して得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=9/1-4/6(V/V)]にて精製し、tert-ブチル 2-[(1RS,3SR,4SR)-3-(アゼチジン-1-yl)-4-{[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}シクロペンチル]ヒドラジンカルボキシレート163 mgを無色油状物質として得た。
得られたtert-ブチル 2-[(1RS,3SR,4SR)-3-(アゼチジン-1-yl)-4-{[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}シクロペンチル]ヒドラジンカルボキシレート(160 mg, 0.314 mmol)をメタノール(2 mL)に溶解し、4N塩酸-1,4-ジオキサン(4 mL, 16 mmol)を加えて室温にて2時間攪拌した。
反応混合物を減圧下にて濃縮して得られた残渣にエタノールを加えて共沸して、1-[(1SR,2SR,4RS)-2-{[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}-4-ヒドラジニルシクロペンチル]アゼチジン塩酸塩176 mgを無色油状物質として得た。
得られた1-[(1SR,2SR,4RS)-2-{[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}-4-ヒドラジニルシクロペンチル]アゼチジン塩酸塩(176 mg, 0.429 mmol)及び実施例23(23j)の2-{トランス-4-[4-メチル-5-({[4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]オキシ}メチル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}オキシラン-2-カルバルデヒド(117 mg, 0.285 mmol)をエタノール (15 mL)に溶解し、室温にて18時間攪拌した。
減圧下にて濃縮して得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=9/1-0/1(V/V)]で精製して、2-{[5-(トランス-4-{1-[(1RS,3SR,4SR)-3-(アゼチジン-1-イル)-4-{[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}シクロペンチル]-1H-ピラゾール-4-イル}シクロヘキシル)-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]メトキシ}-4-(トリフルオロメチル)ピリジン52 mg を無油状物質として得た。
得られた2-{[5-(トランス-4-{1-[(1RS,3SR,4SR)-3-(アゼチジン-1-イル)-4-{[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}シクロペンチル]-1H-ピラゾール-4-イル}シクロヘキシル)-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]メトキシ}-4-(トリフルオロメチル)ピリジン(52 mg, 0.066 mmol)をテトラヒドロフラン(2 mL)に溶解し、1Mテトラブチルアンモニウムフルオリド-テトラヒドロフラン溶液(0.2 mL, 0.2 mmol)を加え、70℃にて3時間攪拌した。
反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水で洗浄した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣をアセトニトリルで共沸後、酢酸エチルを加えて濾過後、酢酸エチルで洗浄した。得られた粗生成物をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=7/3-0/1(V/V)]にて精製し、標記化合物20.1 mg(収率:2.4%)を白色固体として得た。
【0570】
(実施例29)
{1-[トランス-4-(4-{トランス-4-[4-メチル-5-({[4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]オキシ}メチル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}-1H-ピラゾール-1-イル)シクロヘキシル}-1H-ピラゾール-1-イル)シクロヘキシル]アゼチジン-3,3-ジイル}ジメタノール
{1-[trans-4-(4-{trans-4-[4-methyl-5-({[4-(trifluoromethyl)pyridin-2-yl]oxy}methyl)-4H-1,2,4-triazol-3-yl]cyclohexyl}-1H-pyrazol-1-yl)cyclohexyl]azetidine-3,3-diyl}dimethanol
【0571】
実施例24(24f)の6-[トランス-4-(4-{トランス-4-[4-メチル-5-({[4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]オキシ}メチル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}-1H-ピラゾール-1-イル)シクロヘキシル]-2-オキサ-6-アザスピロ[3.3]ヘプタン(100 mg, 0.17 mmol)を1,4-ジオキサン(4 mL)に溶解し、硫酸 (0.57 mL, 10.6 mmol)を加え、70℃にて2時間攪拌した。反応混合物に、水 (4 mL)を加えて70℃にて3時間攪拌した。
反応混合物に氷冷下にてジクロロメタン及び飽和重曹水を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣を薄層シリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒:ジクロロメタン/メタノール=3/1(V/V)]にて精製し、標記化合物13 mg(収率:12%)を白色固体として得た。
【0572】
(実施例30)
メチル 3-{[5-(トランス-4-{1-[トランス-4-(アゼチジン-1-イル)シクロヘキシル]-1H-ピラゾール-4-イル}シクロヘキシル)-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]メトキシ}ベンゾエート
methyl 3-{[5-(trans-4-{1-[trans-4-(azetidin-1-yl)cyclohexyl]-1H-pyrazol-4-yl}cyclohexyl)-4-methyl-4H-1,2,4-triazol-3-yl]methoxy}benzoate
【0573】
(30a)
4-(アゼチジン-1-イル)シクロヘキサノン
4-(azetidin-1-yl)cyclohexanone
【0574】
4-アミノシクロヘキサノン塩酸塩(CAS Registry Number: 675112-40-0, WO2004024728)(40 g, 267 mmol)をアセトニトリルに溶解し、炭酸カリウム(180 g, 1.3 mol)及び1,3-ジブロモプロパン(27 mL, 265 mmol)を加え、70℃で10時間撹拌した。
反応混合物を濾過して、濾液を減圧下にて濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:メタノール/ジクロロメタン=0/1-1/40(V/V), 0.1%アンモニア水]にて精製し、標記化合物13 g(収率:29%)を黄色油状物質として得た。
【0575】
(30b)
tert-ブチル 2-[トランス-4-(アゼチジン-1-イル)シクロヘキシル]ヒドラジンカルボキシレート
tert-butyl 2-[trans-4-(azetidin-1-yl)cyclohexyl]hydrazinecarboxylate
【0576】
実施例30(30a)の4-(アゼチジン-1-イル)シクロヘキサノン(12 g, 78.3 mmol)をメタノール(100 mL)に溶解し、炭酸ナトリウム(45 g, 317 mmol)及びカルバジン酸tert-ブチル(10.5 g, 79.1 mmol)を加え、15℃で1時間攪拌した。
反応混合物を減圧下にて濃縮して得られた残渣をジクロロメタン(24 mL)及びメタノール(6 mL)の混合溶媒に溶解し、水素化ホウ素ナトリウム(7.22 g, 190.74 mmol)を加え、15℃にて12時間撹拌した。
反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。混合した有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣をメタノール/酢酸エチル(1/20(V/V), 42 mL)の混合溶媒に溶解し、石油エーテルを加え析出した固体を濾取して粗生成物を得た。得られた粗生成物を高速液体クロマトグラフィーにて精製し、標記化合物3.1g(収率:17%)を白色固体として得た。
【0577】
(30c)
1-(トランス-4-ヒドラジニルシクロヘキシル)アゼチジン塩酸塩
1-(trans-4-hydrazinylcyclohexyl)azetidine hydrochloride
【0578】
実施例30(30b)のtert-ブチル 2-[トランス-4-(アゼチジン-1-イル)シクロヘキシル]ヒドラジンカルボキシレート(2.9 g, 10.2 mmol)をジクロロメタン(35 mL)に溶解し、4N塩酸-酢酸エチル(14.5 mL, 58 mmol)を加え、15℃で10時間撹拌した。
反応混合物を減圧下で濃縮し、標記化合物2.43 g(収率:98%)を白色固体として得た。
【0579】
(30d)
{トランス-4-[5-({[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}メチル)-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}アセトアルデヒド
{trans-4-[5-({[tert-butyl(diphenyl)silyl]oxy}methyl)-4-methyl-4H-1,2,4-triazol-3-yl]cyclohexyl}acetaldehyde
【0580】
塩化(メトキシメチル)トリフェニルホスホニウム(27.8 g, 81 mmol)にテトラヒドロフラン(200 mL)を加えて懸濁した後、氷冷下でカリウム tert-ブトキシド(9.12 g, 81 mmol)を加えて10分間攪拌した。得られた溶液を、カニューラを用いて、実施例20(20c)のトランス-4-[5-({[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}メチル)-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキサンカルバルデヒド (18.7 g, 40.5 mmol)のテトラヒドロフラン(200 mL)溶液に、氷冷下で攪拌しながら滴下した。氷冷下にて10分間攪拌した。
反応液に水を加え、減圧下で半量程度まで濃縮後に酢酸エチルで抽出して無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:ジクロロメタン/酢酸エチル=1/0-0/1(V/V)]にて精製して得られた残渣をトルエン(200 mL)に溶解し、塩化マグネシウム(11.6 g, 122 mmol)を加えて60℃で1.5時間攪拌し、室温まで冷却後、不溶物を濾過した。減圧下にて濃縮して得られた残渣にテトラヒドロフラン(160 mL)を加えて溶解し、氷冷下にて1N塩酸(80 mL)を加えて8時間攪拌した。
氷冷して1N水酸化ナトリウム水溶液(80 mL)を滴下して中和し、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=1/1、酢酸エチルのみ、メタノール/酢酸エチル=1/9(V/V)]にて精製し、標記化合物9.44 g(収率:55%)を白色固体として得た。
【0581】
(30e)
2-{トランス-4-[5-({[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}メチル)-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}プロパ-2-エナール
2-{trans-4-[5-({[tert-butyl(diphenyl)silyl]oxy}methyl)-4-methyl-4H-1,2,4-triazol-3-yl]cyclohexyl}prop-2-enal
【0582】
実施例30(30d)の{トランス-4-[5-({[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}メチル)-4メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}アセトアルデヒド(9.44 g, 19.8 mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(50 mL)に溶解し、ホルムアルデヒド液(37%) (7.3 mL, 99.2 mmol)及びL-プロリン(685 mg, 5.95 mmol)を加え、室温にて16時間攪拌した。
反応液を酢酸エチルで希釈し、食塩水、水、および飽和食塩水で順に洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=1/1、酢酸エチルのみ、メタノール/酢酸エチル=1/9(V/V)]にて精製して、標記化合物8.52 g(収率:88%)を白色固体として得た。
【0583】
(30f)
2-{トランス-4-[5-({[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}メチル)-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}オキシラン-2-カルバルデヒド
2-{trans-4-[5-({[tert-butyl(diphenyl)silyl]oxy}methyl)-4-methyl-4H-1,2,4-triazol-3-yl]cyclohexyl}oxirane-2-carbaldehyde
【0584】
実施例30(30e)の2-{トランス-4-[5-({[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}メチル)-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}プロパ-2-エナール(8.52 g, 17.5 mmol)をメタノール(80 mL)に溶解し、氷冷下で過酸化水素水(30%)(2.5 mL, 26.2 mmol)及び水酸化ナトリウム(380 mg, 8.73 mmol)を加えて、氷冷下にて30分間攪拌した。
反応混合物に10%チオ硫酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣にジクロロメタンを加えて共沸して、標記化合物8.51 g(収率:97%)を白色固体として得た。
【0585】
(30g)
3-(トランス-4-{1-[トランス-4-(アゼチジン-1-イル)シクロヘキシル]-1H-ピラゾール-4-イル}シクロヘキシル)-5-({[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}メチル)-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール
3-(trans-4-{1-[trans-4-(azetidin-1-yl)cyclohexyl]-1H-pyrazol-4-yl}cyclohexyl)-5-({[tert-butyl(diphenyl)silyl]oxy}methyl)-4-methyl-4H-1,2,4-triazole
【0586】
実施例30(30f)の2-{トランス-4-[5-({[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}メチル)-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}オキシラン-2-カルバルデヒド(800 mg, 1.59 mmol)をエタノール(80 mL)に溶解し、実施例30(30c)の1-(トランス-4-ヒドラジニルシクロヘキシル)アゼチジン塩酸塩 (392 mg, 1.91 mmol)を加え、室温で17時間攪拌した。
反応混合物を減圧下にて濃縮して得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:メタノール/酢酸エチル=0/1-1/19(V/V)]で精製し、標記化合物732 mg(収率:72%)を淡褐色固体として得た。
【0587】
(30h)
[5-(トランス-4-{1-[トランス-4-(アゼチジン-1-イル)シクロヘキシル]-1H-ピラゾール-4-イル}シクロヘキシル)-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]メタノール
[5-(trans-4-{1-[trans-4-(azetidin-1-yl)cyclohexyl]-1H-pyrazol-4-yl}cyclohexyl)-4-methyl-4H-1,2,4-triazol-3-yl]methanol
【0588】
実施例30(30g)の3-(トランス-4-{1-[トランス-4-(アゼチジン-1-イル)シクロヘキシル]-1H-ピラゾール-4-イル}シクロヘキシル)-5-({[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}メチル)-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール(728 mg, 1.14 mmol)を1,4-ジオキサン(15 mL)に溶解し、フルオリド, ポリマー担持(Sigma-Aldrich カタログ番号:387789) (1.83 g, 4.12 mmol)を加え、100℃で25時間攪拌した。
反応混合物を濾過して、濾液を減圧下にて濃縮して得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:メタノール/酢酸エチル=1/9-15/85 (V/V)]で精製し、標記化合物334 mg(収率:73%)を淡褐色固体として得た。
【0589】
(30i)
メチル 3-{[5-(トランス-4-{1-[トランス-4-(アゼチジン-1-イル)シクロヘキシル]-1H-ピラゾール-4-イル}シクロヘキシル)-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]メトキシ}ベンゾエート
methyl 3-{[5-(trans-4-{1-[trans-4-(azetidin-1-yl)cyclohexyl]-1H-pyrazol-4-yl}cyclohexyl)-4-methyl-4H-1,2,4-triazol-3-yl]methoxy}benzoate
【0590】
実施例30(30h)の[5-(トランス-4-{1-[トランス-4-(アゼチジン-1-イル)シクロヘキシル]-1H-ピラゾール-4-イル}シクロヘキシル)-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]メタノール(25 mg, 0.06 mmol)及び3-ヒドロキシ安息香酸メチル(東京化成工業 カタログ番号: H0215) (104 mg, 0.681 mmol)を1,4-ジオキサン(0.5 mL)に懸濁させた後、シアノメチレントリブチルホスホラン(0.049 mL, 0.19 mmol)を加え、マイクロウェーブ照射下、130℃で1時間攪拌した。
同様にして、実施例30(30h)の[5-(トランス-4-{1-[トランス-4-(アゼチジン-1-イル)シクロヘキシル]-1H-ピラゾール-4-イル}シクロヘキシル)-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]メタノール(150 mg, 0.38 mmol)及び3-ヒドロキシ安息香酸メチル(東京化成工業 カタログ番号: H0215) (172 mg, 1.13 mmol)を1,4-ジオキサン(3 mL)に懸濁させた後、シアノメチレントリブチルホスホラン(0.296 mL, 1.13 mmol)を加え、マイクロウェーブ照射下、130℃で1時間攪拌した。
先に反応を実施した反応混合物とあわせて減圧下にて濃縮して得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:へキサン/酢酸エチル/メタノール=2/8/0-0/97.5/2.5(V/V/V)]で2度精製して得られた粗生成物にジエチルエーテルを加え、析出した固体を濾取し、標記化合物86 mg(収率:43%)を淡褐色固体として得た。
【0591】
(実施例31)
メチル 3-{[4-メチル-5-(トランス-4-{1-[トランス-4-(2-オキサ-6-アザスピロ[3.3]ヘプタ-6-イル)シクロヘキシル]-1H-ピラゾール-4-イル}シクロヘキシル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]メトキシ}ベンゾエート
methyl 3-{[4-methyl-5-(trans-4-{1-[trans-4-(2-oxa-6-azaspiro[3.3]hept-6-yl)cyclohexyl]-1H-pyrazol-4-yl}cyclohexyl)-4H-1,2,4-triazol-3-yl]methoxy}benzoate
【0592】
(31a)
6-[トランス-4-(4-{トランス-4-[5-({[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}メチル)-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}-1H-ピラゾール-1-イル)シクロヘキシル]-2-オキサ-6-アザスピロ[3.3]ヘプタン
6-[trans-4-(4-{trans-4-[5-({[tert-butyl(diphenyl)silyl]oxy}methyl)-4-methyl-4H-1,2,4-triazol-3-yl]cyclohexyl}-1H-pyrazol-1-yl)cyclohexyl]-2-oxa-6-azaspiro[3.3]heptane
【0593】
実施例30(30f)の2-{トランス-4-[5-({[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}メチル)-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}オキシラン-2-カルバルデヒド(730 mg, 1.43 mmol)をエタノール(7 mL)に溶解し、実施例24(24e)の6-(トランス-4-ヒドラジニルシクロへキシル)-2-オキサ-6-アザスピロ[3.3]ヘプタン酢酸塩(512 mg, 1.43 mmol)を加え、室温で16時間攪拌した。
反応混合物を減圧下にて濃縮して得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:メタノール/酢酸エチル=0/1-1/4(V/V)]で精製し、標記化合物635 mg(収率: 65%)を白色固体として得た。
【0594】
(31b)
[4-メチル-5-(トランス-4-{1-[トランス-4-(2-オキサ-6-アザスピロ[3.3]ヘプタ-6-イル)シクロヘキシル]-1H-ピラゾール-4-イル}シクロヘキシル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]メタノール
[4-methyl-5-(trans-4-{1-[trans-4-(2-oxa-6-azaspiro[3.3]hept-6-yl)cyclohexyl]-1H-pyrazol-4-yl}cyclohexyl)-4H-1,2,4-triazol-3-yl]methanol
【0595】
実施例31(31a)の6-[トランス-4-(4-{トランス-4-[5-({[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}メチル)-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}-1H-ピラゾール-1-イル)シクロヘキシル]-2-オキサ-6-アザスピロ[3.3]ヘプタン(2.54 g, 3.74 mmol)をテトラヒドロフラン(30 mL)及び水(15 mL)に溶解し、フルオリド, ポリマー担持(Sigma-Aldrich カタログ番号:387789) (6 g, 15 mmol)を加え、80℃で9時間攪拌した後、反応溶液を室温に冷却し、12時間静置した。再び80℃で12時間攪拌した後、反応溶液を室温に冷却し、12時間静置した。この操作を3回繰り返した。
反応混合物を濾過して、減圧下にて濃縮して得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:メタノール/酢酸エチル=0/1-3/7(V/V)]で精製し、標記化合物632 mg (収率:38%)を淡黄色固体として得た。
【0596】
(31c)
メチル 3-{[4-メチル-5-(トランス-4-{1-[トランス-4-(2-オキサ-6-アザスピロ[3.3]ヘプタ-6-イル)シクロヘキシル]-1H-ピラゾール-4-イル}シクロヘキシル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]メトキシ}ベンゾエート
methyl 3-{[4-methyl-5-(trans-4-{1-[trans-4-(2-oxa-6-azaspiro[3.3]hept-6-yl)cyclohexyl]-1H-pyrazol-4-yl}cyclohexyl)-4H-1,2,4-triazol-3-yl]methoxy}benzoate
【0597】
実施例31(31b)の[4-メチル-5-(トランス-4-{1-[トランス-4-(2-オキサ-6-アザスピロ[3.3]ヘプタ-6-イル)シクロヘキシル]-1H-ピラゾール-4-イル}シクロヘキシル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]メタノール(100 mg, 0.227 mmol)を1,4-ジオキサン(4 mL)に懸濁させた後、3-ヒドロキシ安息香酸メチル(東京化成工業 カタログ番号: H0215) (104 mg, 0.681 mmol)及びシアノメチレントリブチルホスホラン(164 mg, 0.681 mmol)を加え、マイクロウェーブ照射下、130℃で1時間攪拌した。
反応混合物を室温に冷却した後、NHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:メタノール/酢酸エチル=0/1-1/9(V/V)]で精製後、さらにシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:メタノール/酢酸エチル=0/1-4/6(V/V)]で精製して得られた粗生成物をジクロロメタンに溶解した後、ジエチルエーテルを加え、析出した固体を濾取し、標記化合物66 mg(収率:51%)を白色固体として得た。
【0598】
(実施例32)
2-[トランス-4-(4-{トランス-4-[4-メチル-5-({[3-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル]オキシ}メチル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}-1H-ピラゾール-1-イル)シクロヘキシル]-6-オキサ-2-アザスピロ[3.4]オクタン
2-[trans-4-(4-{trans-4-[4-methyl-5-({[3-(trifluoromethyl)cyclohexyl]oxy}methyl)-4H-1,2,4-triazol-3-yl]cyclohexyl}-1H-pyrazol-1-yl)cyclohexyl]-6-oxa-2-azaspiro[3.4]octane
【0599】
(32a)
2-[トランス-4-(4-{トランス-4-[5-({[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}メチル)-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}-1H-ピラゾール-1-イル)シクロヘキシル]-6-オキサ-2-アザスピロ[3.4]オクタン
2-[trans-4-(4-{trans-4-[5-({[tert-butyl(diphenyl)silyl]oxy}methyl)-4-methyl-4H-1,2,4-triazol-3-yl]cyclohexyl}-1H-pyrazol-1-yl)cyclohexyl]-6-oxa-2-azaspiro[3.4]octane
【0600】
実施例27(27c)のベンジル 2-[トランス-4-(6-オキサ-2-アザスピロ[3.4]オクタ-2-イル)シクロヘキシル]ヒドラジンカルボキシレート(5 g, 13.9 mmol)をエタノール (100 mL)に溶解し、酢酸 (3.98 mL, 69.6 mmol)及び10%パラジウム炭素触媒 (1.5 g)を加え、水素雰囲気下、室温で17時間撹拌した。
パラジウム-炭素を濾別してエタノールで洗浄した。減圧下にて濃縮して得られた残渣をエタノール (80 mL)に溶解し、実施例30(30f)の2-{トランス-4-[5-({[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}メチル)-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}オキシラン-2-カルバルデヒド(5.84 g, 11.6 mmol)のエタノール(20 mL)溶液を加え、室温で19時間攪拌後、80℃で1時間攪拌した。
反応混合物を室温まで冷却し、減圧下にて濃縮して得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル/メタノール=2/8/0-0/95/5(V/V/V)]で精製して、標記化合物6.19 g(収率:77%)を淡褐色固体として得た。
【0601】
(32b)
[4-メチル-5-(トランス-4-{1-[トランス-4-(6-オキサ-2-アザスピロ[3.4]オクタ-2-イル) シクロヘキシル]-1H-ピラゾール-4-イル}シクロヘキシル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]メタノール
[4-methyl-5-(trans-4-{1-[trans-4-(6-oxa-2-azaspiro[3.4]oct-2-yl)cyclohexyl]-1H-pyrazol-4-yl}cyclohexyl)-4H-1,2,4-triazol-3-yl]methanol
【0602】
実施例32(32a)の2-[トランス-4-(4-{トランス-4-[5-({[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}メチル)-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}-1H-ピラゾール-1-イル)シクロヘキシル]-6-オキサ-2-アザスピロ[3.4]オクタン(6.19 g, 8.93 mmol)を1,4-ジオキサン (90 mL)及びメタノール(30 mL)に溶解し、フルオリド, ポリマー担持(Sigma-Aldrich カタログ番号:387789) (14.3 g, 35.5 mmol)を加え、100℃で88時間攪拌した。
反応混合物を濾過して、減圧下にて濃縮して得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:メタノール/ジクロロメタン=1/9(V/V)]で精製し、標記化合物3.76 g(収率:93%)を淡褐色固体として得た。
【0603】
(32c)
2-[トランス-4-(4-{トランス-4-[4-メチル-5-({[3-(トリフルオロメチル)シクロヘキシル]オキシ}メチル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]シクロヘキシル}-1H-ピラゾール-1-イル) シクロヘキシル]-6-オキサ-2-アザスピロ[3.4]オクタン
2-[trans-4-(4-{trans-4-[4-methyl-5-({[3-(trifluoromethyl)cyclohexyl]oxy}methyl)-4H-1,2,4-triazol-3-yl]cyclohexyl}-1H-pyrazol-1-yl)cyclohexyl]-6-oxa-2-azaspiro[3.4]octane
【0604】
実施例32(32b)の[4-メチル-5-(トランス-4-{1-[トランス-4-(6-オキサ-2-アザスピロ[3.4]オクタ-2-イル)シクロヘキシル]-1H-ピラゾール-4-イル}シクロヘキシル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]メタノール(150 mg, 0.33 mmol)及びトリエチルアミン(0.091 mL, 0.662 mmol)をジクロロメタン(5 mL)に溶解し、氷冷下で塩化メタンスルホニル(0.038 mL, 0.498 mmol)を加え、氷冷下にて1時間攪拌した。
反応混合物に飽和重曹水を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して、[4-メチル-5-(トランス-4-{1-[トランス-4-(6-オキサ-2-アザスピロ[3.4]オクタ-2-イル)シクロヘキシル]-1H-ピラゾール-4-イル}シクロヘキシル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]メチル メタンスルホネート181 mgを淡褐色固体として得た。
3-(トリフルオロメチル)シクロヘキサノール(Enamine カタログ番号:EN300-62207)(83 mg, 0.494 mmol)をN, N-ジメチルホルムアミド(4 mL)に溶解し、氷冷下にて水素化ナトリウム(55%)(22 mg, 0.504 mmol)を加え、室温で30分間撹拌した。反応混合物に、得られた[4-メチル-5-(トランス-4-{1-[トランス-4-(6-オキサ-2-アザスピロ[3.4]オクタ-2-イル)シクロヘキシル]-1H-ピラゾール-4-イル}シクロヘキシル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]メチル メタンスルホネート176 mgのN, N-ジメチルホルムアミド(3 mL)懸濁液を氷冷下にて加え、室温で1時間攪拌した。
反応混合物に氷を入れて、ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて濃縮して得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:メタノール/酢酸エチル=0/1-1/99(V/V)]にて精製後、次いでシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:メタノール/ジクロロメタン=15/85(V/V)]にて精製し、標記化合物77 mg(収率:39%)を白色固体として得た。
【0605】
(実施例33)
1-{2-[4-メチル-5-(トランス-4-{1-[トランス-4-(6-オキサ-2-アザスピロ[3.4]オクタ-2-イル)シクロヘキシル]-1H-ピラゾール-4-イル}シクロヘキシル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]エチル}-3-(トリフルオロメチル)ピリジン-2(1H)-オン
1-{2-[4-methyl-5-(trans-4-{1-[trans-4-(6-oxa-2-azaspiro[3.4]oct-2-yl)cyclohexyl]-1H-pyrazol-4-yl}cyclohexyl)-4H-1,2,4-triazol-3-yl]ethyl}-3-(trifluoromethyl)pyridin-2(1H)-one
【0606】
(33a)
4-メチル-5-(トランス-4-{1-[トランス-4-(6-オキサ-2-アザスピロ[3.4]オクタ-2-イル)シクロヘキシル]-1H-ピラゾール-4-イル}シクロヘキシル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-カルバルデヒド
4-methyl-5-(trans-4-{1-[trans-4-(6-oxa-2-azaspiro[3.4]oct-2-yl)cyclohexyl]-1H-pyrazol-4-yl}cyclohexyl)-4H-1,2,4-triazole-3-carbaldehyde
【0607】
実施例32(32b)の[4-メチル-5-(トランス-4-{1-[トランス-4-(6-オキサ-2-アザスピロ[3.4]オクタ-2-イル)シクロヘキシル]-1H-ピラゾール-4-イル}シクロヘキシル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]メタノール(1 g, 2.2 mmol)をジクロロメタン(20 mL)に溶解し、氷冷下でデスマーチンペルヨージナン(1.4 g, 3.3 mmol)を加え、室温にて17.5時間攪拌した。
反応混合物に、飽和重曹水及びチオ硫酸ナトリウムを順に加えて攪拌後、ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して、標記化合物1.01 g(定量的)を淡褐色固体として得た。
【0608】
(33b)
2-(トランス-4-{4-[トランス-4-(5-エテニル-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1H-ピラゾール-1-イル}シクロヘキシル)-6-オキサ-2-アザスピロ[3.4]オクタン
2-(trans-4-{4-[trans-4-(5-ethenyl-4-methyl-4H-1,2,4-triazol-3-yl)cyclohexyl]-1H-pyrazol-1-yl}cyclohexyl)-6-oxa-2-azaspiro[3.4]octane
【0609】
メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(東京化成工業 カタログ番号:M0779) (1.1 g, 3.09 mmol)をテトラヒドロフラン(7 mL)に懸濁させた後、氷冷下でカリウム tert-ブトキシド(347 mg, 3.09 mmol)を加え、20分間攪拌した。反応混合物に実施例33(33a)の4-メチル-5-(トランス-4-{1-[トランス-4-(6-オキサ-2-アザスピロ[3.4]オクタ-2-イル)シクロヘキシル]-1H-ピラゾール-4-イル}シクロヘキシル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-カルバルデヒド(699 mg, 1.54 mmol)のテトラヒドロフラン(21 mL)溶液を氷冷下で滴下し、0℃で1.5時間攪拌した。
反応液に水を加えて反応を停止し、減圧下で濃縮した残渣に水を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて濃縮して得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:ヘキサン/ジクロロメタン/メタノール=3/7/0-0/99/1(V/V/V)]にて精製して、標記化合物647 mg(収率:93%)を淡褐色固体として得た。
【0610】
(33c)
1-{2-[4-メチル-5-(トランス-4-{1-[トランス-4-(6-オキサ-2-アザスピロ[3.4]オクタ-2-イル)シクロヘキシル]-1H-ピラゾール-4-イル}シクロヘキシル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]エチル}-3-(トリフルオロメチル)ピリジン-2(1H)-オン
1-{2-[4-methyl-5-(trans-4-{1-[trans-4-(6-oxa-2-azaspiro[3.4]oct-2-yl)cyclohexyl]-1H-pyrazol-4-yl}cyclohexyl)-4H-1,2,4-triazol-3-yl]ethyl}-3-(trifluoromethyl)pyridin-2(1H)-one
【0611】
実施例33(33b)の2-(トランス-4-{4-[トランス-4-(5-エテニル-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1H-ピラゾール-1-イル}シクロヘキシル)-6-オキサ-2-アザスピロ[3.4]オクタン(25 mg, 0.06 mmol)及び3-(トリフルオロメチル)ピリジン-2(1H)-オン(CAS Registry Number: 22245-83-6, WO2007126765) (45 mg, 0.28 mmol)にアセトニトリル(1 mL)を加えて懸濁し、マイクロウェーブ照射下、120℃で1時間攪拌した。
反応混合物を減圧下にて濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:メタノール/酢酸エチル=8/92-1/9(V/V)]にて精製して粗生成物25 mgを得た。
同様にして、実施例33(33b)の2-(トランス-4-{4-[トランス-4-(5-エテニル-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1H-ピラゾール-1-イル}シクロヘキシル)-6-オキサ-2-アザスピロ[3.4]オクタン (100 mg, 0.22 mmol)及び3-(トリフルオロメチル)ピリジン-2(1H)-オン(CAS Registry Number: 22245-83-6, WO2007126765) (181 mg, 1.11 mmol)にアセトニトリル(4 mL)を加えて懸濁し、マイクロウェーブ照射下、120℃で1時間攪拌した。
反応混合物を減圧下にて濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:メタノール/酢酸エチル=8/92-1/9(V/V)]にて精製して得られた粗生成物と先に得られた粗生成物25 mgをあわせて酢酸エチルでトリチュレーションし、標記化合物131 mg(収率:77%)を白色固体として得た。
【0612】
(実施例34)
1-メチル-4-{5-[4-(4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル]-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル}ピペリジン
1-methyl-4-{5-[4-(4-methyl-5-{[3-(trifluoromethyl)phenoxy]methyl}-4H-1,2,4-triazol-3-yl)phenyl]-1,3,4-oxadiazol-2-yl}piperidine
【0613】
(34a)
tert-ブチル 4-{5-[4-(メトキシカルボニル)フェニル]-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル}ピペリジン-1-カルボキシレート
tert-butyl 4-{5-[4-(methoxycarbonyl)phenyl]-1,3,4-oxadiazol-2-yl}piperidine-1-carboxylate
【0614】
tert-ブチル 4-({2-[4-(メトキシカルボニル)ベンゾイル]ヒドラジニル}カルボニル)ピペリジン-1-カルボキシレート(CAS Registry Number: 208537-78-4, WO199823637) (500 mg, 1.23 mmol)をテトラヒドロフラン(5 mL)に溶解し、(メトキシカルボニルスルファモイル)トリエチルアンモニウムヒドロキシド分子内塩(東京化成工業 カタログ番号: M1279) (647 mg, 2.71 mmol)を加え、マイクロウェーブ照射下、120℃で15分間攪拌した。
反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣を酢酸エチル及びヘキサンを加えて析出した固体を濾取して、標記化合物380 mg(収率:79%)を白色固体として得た。
【0615】
(34b)
4-{5-[1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル]-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル}安息香酸
4-{5-[1-(tert-butoxycarbonyl)piperidin-4-yl]-1,3,4-oxadiazol-2-yl}benzoic acid
【0616】
実施例34(34a)のtert-ブチル4-{5-[4-(メトキシカルボニル)フェニル]-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル}ピペリジン-1-カルボキシレート(300 mg, 0.77 mmol)をメタノール(1.5 mL)及びテトラヒドロフラン(1.5 mL)に溶解し、氷冷下にて水酸化ナトリウム(155 mg, 3.87 mmol)水(1.5 mL)溶液を加え、室温にて2時間攪拌した。
減圧下にて濃縮後に、1N塩酸を加えて酸性とし、ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して、標記化合物250 mg(収率:86%)を白色固体として得た。
【0617】
(34c)
tert-ブチル 4-{5-[4-(メチルカルバモイル)フェニル]-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル}ピペリジン-1-カルボキシレート
tert-butyl 4-{5-[4-(methylcarbamoyl)phenyl]-1,3,4-oxadiazol-2-yl}piperidine-1-carboxylate
【0618】
実施例34(34b)の4-{5-[1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル]-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル}安息香酸(240 mg, 0.64 mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(0.6 mL)に溶解し、トリエチルアミン(0.27 mL, 1.93 mmol)、メチルアミン塩酸塩(東京化成工業 カタログ番号: M0138) (52 mg, 0.77 mmol)、3H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-b]ピリジン-3-オール(44 mg, 0.32 mmol)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(185 mg, 0.96 mmol)を加え、室温にて4時間撹拌した。
反応混合物をジクロロメタンで希釈し、飽和重曹水を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:メタノール/ジクロロメタン=0/1-1/9(V/V)]にて精製し、標記化合物250 mg(収率:100%)を白色固体として得た。
【0619】
(34d)
tert-ブチル 4-{5-[4-(メチルカルバモチオイル)フェニル]-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル}ピペリジン-1-カルボキシレート
tert-butyl 4-{5-[4-(methylcarbamothioyl)phenyl]-1,3,4-oxadiazol-2-yl}piperidine-1-carboxylate
【0620】
実施例34(34c)のtert-ブチル4-{5-[4-(メチルカルバモイル)フェニル]-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル}ピペリジン-1-カルボキシレート(240 mg, 0.621 mmol)をテトラヒドロフラン(6.2 mL)に溶解し、ローソン試薬(276 mg, 0.683 mmol)を加え、室温にて1時間撹拌後に終夜放置した。
減圧下にて濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:メタノール/ジクロロメタン=0/1-1/9(V/V)]にて精製し、標記化合物246 mg(収率:98%)を淡黄色固体として得た。
【0621】
(34e)
tert-ブチル 4-{5-[4-(4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル]-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル}ピペリジン-1-カルボキシレート
tert-butyl 4-{5-[4-(4-methyl-5-{[3-(trifluoromethyl)phenoxy]methyl}-4H-1,2,4-triazol-3-yl)phenyl]-1,3,4-oxadiazol-2-yl}piperidine-1-carboxylate
【0622】
実施例34(34d)のtert-ブチル 4-{5-[4-(メチルカルバモチオイル)フェニル]-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル}ピペリジン-1-カルボキシレート(230 mg, 0.571 mmol)をテトラヒドロフラン(1.1 mL)に溶解し、ヨウ化メチル(122 mg, 0.857 mmol)、炭酸カリウム(158 mg, 1.14 mmol)を加え、室温にて1時間攪拌後、50℃にて1時間撹拌した。
濾過して不溶物を除いた後、濾液を減圧下にて濃縮して得られた残渣にテトラヒドロフラン(1.1 mL)を加えて溶解し、ヨウ化メチル(811 mg, 5.71 mmol)を加え、70℃にて3時間攪拌した。
濾過して不溶物を除いた後、濾液を減圧下にて濃縮して、tert-ブチル 4-(5-{4-[(メチルイミノ)(メチルスルファニル)メチル]フェニル}-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)ピペリジン-1-カルボキシレートの粗生成物275 mgを得た。
得られた粗生成物130 mgをエタノール(0.62 mL)に溶解し、実施例1(1a)の2-[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]アセトヒドラジド(87.7 mg, 0.375 mmol)を加え、90℃にて3時間撹拌した。反応混合物に、実施例1(1a)の2-[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]アセトヒドラジド(87.7 mg, 0.375 mmol)を追加して、90℃にて3時間撹拌した。
反応混合物をジクロロメタンで希釈し、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和重曹水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:メタノール/ジクロロメタン=0/1-1/19(V/V)]にて精製し、標記化合物40 mg(収率:22%)を白色固体として得た。
【0623】
(34f)
4-{5-[4-(4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル]-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル}ピペリジン
4-{5-[4-(4-methyl-5-{[3-(trifluoromethyl)phenoxy]methyl}-4H-1,2,4-triazol-3-yl)phenyl]-1,3,4-oxadiazol-2-yl}piperidine
【0624】
実施例34(34e)のtert-ブチル4-{5-[4-(4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル]-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル}ピペリジン-1-カルボキシレート(40 mg, 0.0684 mmol)のジクロロメタン(0.27 mL)溶液にトリフルオロ酢酸(0.157 mL, 2.05 mmol)を加えて室温にて2時間攪拌した。
減圧下にて濃縮して得られた残渣に飽和重曹水を加え、クロロホルムにて抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して、標記化合物30 mg(収率:90%)を白色固体として得た。
【0625】
(34g)
1-メチル-4-{5-[4-(4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル]-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル}ピペリジン
1-methyl-4-{5-[4-(4-methyl-5-{[3-(trifluoromethyl)phenoxy]methyl}-4H-1,2,4-triazol-3-yl)phenyl]-1,3,4-oxadiazol-2-yl}piperidine
【0626】
実施例34(34f)の4-{5-[4-(4-メチル-5-{[3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]メチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル]-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル}ピペリジン(25 mg, 0.0516 mmol)のジクロロメタン(0.21 mL)溶液にホルムアルデヒド液(37%) (0.011 mL, 0.155 mmol)を加えて、室温にて5分間攪拌した。反応混合物に、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(95%) (54.7 mg, 0.258 mmol)を加えて、室温にて1時間攪拌した。
反応混合物に飽和重曹水を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた粗生成物に、酢酸エチルを加えて析出した固体を濾取して、標記化合物15 mg(収率:58%)を淡黄色固体として得た。
【0627】
(実施例35)
3-(トランス-4-{5-[(2S,5R)-5-(アゼチジン-1-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル]-1,2-オキサゾール-3-イル}シクロヘキシル)-5-[(3-クロロフェノキシ)メチル]-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール
3-(trans-4-{5-[(2S,5R)-5-(azetidin-1-yl)tetrahydro-2H-pyran-2-yl]-1,2-oxazol-3-yl}cyclohexyl)-5-[(3-chlorophenoxy)methyl]-4-methyl-4H-1,2,4-triazole
【0628】
(35a)
メチル トランス-4-{5-[(3-クロロフェノキシ)メチル]-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル}シクロヘキサンカルボキシレート
methyl trans-4-{5-[(3-chlorophenoxy)methyl]-4-methyl-4H-1,2,4-triazol-3-yl}cyclohexanecarboxylate
【0629】
実施例19(19c)のメチル トランス-4-[(メチルイミノ)(メチルスルファニル)メチル]シクロヘキサンカルボキシレート(10.1 g, 44 mmol)をエタノール(50 mL)に溶解し、2-(3-クロロフェノキシ)アセトヒドラジド(CAS Registry Number: 52094-93-6, Bioorganic & Medicinal Chemistry 19 (2011) 211-220) (8.41 g, 41.9 mmol)を加え、100℃で5時間攪拌した。
減圧下にて濃縮して得られた残渣にイソプロピルアルコールを加えて析出した固体を濾取し、標記化合物9.55 g(収率:63%)を白色固体として得た。
【0630】
(35b)
(トランス-4-{5-[(3-クロロフェノキシ)メチル]-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル}シクロヘキシル)メタノール
(trans-4-{5-[(3-chlorophenoxy)methyl]-4-methyl-4H-1,2,4-triazol-3-yl}cyclohexyl)methanol
【0631】
実施例35(35a)のメチル トランス-4-{5-[(3-クロロフェノキシ)メチル]-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル}シクロヘキサンカルボキシレート(9.55 g, 26.3 mmol)をテトラヒドロフラン(160 mL)に溶解し、氷冷下にて水素化アルミニウムリチウム-テトラヒドロフラン溶液(2.5 M, 8 mL)を加え、室温にて1時間攪拌後、60℃にて1時間攪拌した。
反応混合物に氷冷下にて、水(1 mL)、1N水酸化ナトリウム水溶液(3 mL)、水(1 mL)を順に加え、減圧下にて濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:へキサン/酢酸エチル=3/2-0/1、メタノール/酢酸エチル=1/1(V/V)]にて精製し、標記化合物5.5 g(収率:62%)を白色固体として得た。
【0632】
(35c)
トランス-4-{5-[(3-クロロフェノキシ)メチル]-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル}シクロヘキサンカルバルデヒド
trans-4-{5-[(3-chlorophenoxy)methyl]-4-methyl-4H-1,2,4-triazol-3-yl}cyclohexanecarbaldehyde
【0633】
実施例35(35b)の(トランス-4-{5-[(3-クロロフェノキシ)メチル]-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル}シクロヘキシル)メタノール(1 g, 2.98 mmol)をジクロロメタン(10 mL)及びジメチルスルホキシド(10 mL)を加えて溶解し、氷冷下にてジイソプロピルエチルアミン(2.2 mL, 12.6 mmol)及びピリジン-三酸化硫黄 コンプレックス(2.07 g, 13 mmol)を加え、1.5時間攪拌した。
反応混合物にジクロロメタン及び水を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して、標記化合物1.3 g(定量的)を無色油状物質として得た。
【0634】
(35d)
1-(トランス-4-{5-[(3-クロロフェノキシ)メチル]-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル}シクロヘキシル)-N-ヒドロキシメタンイミン
1-(trans-4-{5-[(3-chlorophenoxy)methyl]-4-methyl-4H-1,2,4-triazol-3-yl}cyclohexyl)-N-hydroxymethanimine
【0635】
実施例35(35c)のトランス-4-{5-[(3-クロロフェノキシ)メチル]-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル}シクロヘキサンカルバルデヒド(1.3 g, 2.98 mmol)をメタノール(15 mL)に溶解し、塩酸ヒドロキシルアミン(620 mg, 8.92 mmol)及び酢酸ナトリウム(740 mg, 9.02 mmol)を加え、室温にて2時間攪拌した。
反応混合物に酢酸エチル及び水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣にイソプロピルアルコールを加えて析出した固体を濾取し、標記化合物1.1 g (定量的)を白色固体として得た。
【0636】
(35e)
tert-ブチル {(3R,6S)-6-[3-(トランス-4-{5-[(3-クロロフェノキシ)メチル]-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル}シクロヘキシル)-1,2-オキサゾール-5-イル]テトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル}カルバメート
tert-butyl {(3R,6S)-6-[3-(trans-4-{5-[(3-chlorophenoxy)methyl]-4-methyl-4H-1,2,4-triazol-3-yl}cyclohexyl)-1,2-oxazol-5-yl]tetrahydro-2H-pyran-3-yl}carbamate
【0637】
実施例35(35d)の1-(トランス-4-{5-[(3-クロロフェノキシ)メチル]-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル}シクロヘキシル)-N-ヒドロキシメタンイミン(430 mg, 1.23 mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(10 mL)に溶解し、N-クロロスクシンイミド(180 mg, 1.35 mmol)を加え、50℃にて1.5時間攪拌した。反応混合物にtert-ブチル [(3R,6S)-6-エチニルテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]カルバメート(CAS Registry Number: 881657-41-6, WO2006032466) (8.41 g, 41.9 mmol)及びトリエチルアミン(1.7 mL, 12.2 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(3 mL)溶液を加え、室温にて30分間攪拌後、60℃にて1.5時間攪拌した。
反応混合物に酢酸エチル及びテトラヒドロフランを加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を希塩酸、水及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:酢酸エチル/ジクロロメタン=3/7-1/0(V/V)]にて精製し、標記化合物180 mg(収率:25%)を白色固体として得た。
【0638】
(35f)
(3R,6S)-6-[3-(トランス-4-{5-[(3-クロロフェノキシ)メチル]-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル}シクロヘキシル)-1,2-オキサゾール-5-イル]テトラヒドロ-2H-ピラン-3-アミン
(3R,6S)-6-[3-(trans-4-{5-[(3-chlorophenoxy)methyl]-4-methyl-4H-1,2,4-triazol-3-yl}cyclohexyl)-1,2-oxazol-5-yl]tetrahydro-2H-pyran-3-amine
【0639】
実施例35(35e)のtert-ブチル {(3R,6S)-6-[3-(トランス-4-{5-[(3-クロロフェノキシ)メチル]-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル}シクロヘキシル)-1,2-オキサゾール-5-イル]テトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル}カルバメート(180 mg, 0.315 mmol)をメタノール(2 mL)に溶解し、4N塩酸-1,4-ジオキサン(4 mL, 16 mmol)を加えて室温にて1時間攪拌した。
減圧下にて濃縮して得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:メタノール/酢酸エチル=0/1-3/7(V/V)]で精製して、標記化合物134 mg(収率:90%)を白色固体として得た。
【0640】
(35g)
3-(トランス-4-{5-[(2S,5R)-5-(アゼチジン-1-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル]-1,2-オキサゾール-3-イル}シクロヘキシル)-5-[(3-クロロフェノキシ)メチル]-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール
3-(trans-4-{5-[(2S,5R)-5-(azetidin-1-yl)tetrahydro-2H-pyran-2-yl]-1,2-oxazol-3-yl}cyclohexyl)-5-[(3-chlorophenoxy)methyl]-4-methyl-4H-1,2,4-triazole
【0641】
実施例35(35f)の(3R,6S)-6-[3-(トランス-4-{5-[(3-クロロフェノキシ)メチル]-4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル}シクロヘキシル)-1,2-オキサゾール-5-イル]テトラヒドロ-2H-ピラン-3-アミン(134 mg, 0.284 mmol)をアセトニトリル(15 mL)に溶解し、1,3-ジブロモプロパン(東京化成工業 カタログ番号: D0202) (229 mg, 1.13 mmol)及び炭酸カリウム(152 mg, 1.1 mmol)を加え、90℃にて3時間攪拌後、80℃にて17時間攪拌した。
減圧下にて濃縮して得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:メタノール/酢酸エチル=0/1-15/85(V/V)]で精製して、標記化合物41.3 mg(収率:28%)を白色固体として得た。
【0642】
(実施例36)
8-メチル-3-[トランス-4-(4-メチル-5-{(1R)-1-[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]エチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1-オキサ-2,8-ジアザスピロ[4.5]デカ-2-エン
8-methyl-3-[trans-4-(4-methyl-5-{(1R)-1-[3-(propan-2-yl)phenoxy]ethyl}-4H-1,2,4-triazol-3-yl)cyclohexyl]-1-oxa-2,8-diazaspiro[4.5]dec-2-ene
【0643】
(36a)
tert-ブチル3-[トランス-4-(メチルカルバモイル)シクロヘキシル]-1-オキサ-2,8-ジアザスピロ[4.5]デカ-2-エン-8-カルボキシレート
tert-butyl 3-[trans-4-(methy
lcarbamoyl)cyclohexyl]-1-oxa-2,8-diazaspiro[4.5]dec-2-ene-8-carboxylate
【0644】
メチル トランス-4-[クロロ(ヒドロキシイミノ)メチル]シクロヘキサンカルボキシレート(CAS Registry Number: 1346450-09-6, WO2013050334) (1.5 g, 6.83 mmol)をジクロロメタン(50 mL)に溶解し、tert-ブチル 4-メチリデンピペリジン-1-カルボキシレート(和光純薬工業 カタログ番号: 353-23543) (2.02 g, 10.3 mmol)及び炭酸水素ナトリウム (1.15 g, 13.7 mmol)を加え、30℃にて16時間撹拌した。
反応混合物を濾過し、減圧下濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:酢酸エチル/石油エーテル=1/30(V/V)]にて精製し、tert-ブチル 3-[トランス-4-(メトキシカルボニル)シクロヘキシル]-1-オキサ-2,8-ジアザスピロ[4.5]デカ-2-エン-8-カルボキシレート2 gを白色固体として得た。
得られたtert-ブチル 3-[トランス-4-(メトキシカルボニル) シクロヘキシル]-1-オキサ-2,8-ジアザスピロ[4.5]デカ-2-エン-8-カルボキシレート(1 g, 2.63 mmol)のメタノール(10 mL)/水(2 mL)溶液に水酸化リチウム一水和物(221 mg, 5.26 mmol)を加え、30℃にて16時間撹拌した。
減圧下にて濃縮して得られた残渣に水を加え、酢酸エチルで抽出した。水層を2N塩酸で約pH=6に調整し、酢酸エチルで抽出した。混合した有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮してトランス-4-[8-(tert-ブトキシカルボニル)-1-オキサ-2,8-ジアザスピロ[4.5]デカ-2-エン-3-イル]シクロヘキサンカルボン酸 950 mgを白色固体として得た。
得られたトランス-4-[8-(tert-ブトキシカルボニル)-1-オキサ-2,8-ジアザスピロ[4.5]デカ-2-エン-3-イル]シクロヘキサンカルボン酸(1.7 g, 4.64 mmol)及びメチルアミン塩酸塩(849 mg, 12.6 mmol)のジクロロメタン(20 mL)溶液にジイソプロピルエチルアミン(1.8 g, 13.9 mmol)及びメチルアミン塩酸塩(1.76 g, 4.64 mmol)を加え、30℃にて16時間撹拌した。
反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮して得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー [溶出溶媒:酢酸エチル/石油エーテル=1/10-1/1, メタノール/ジクロロメタン=1/10(V/V)]で精製した後、石油エーテル(30 mL)でトリチュレーションし、標記化合物2.3 g(収率:76%)を白色固体として得た。
【0645】
(36b)
8-メチル-3-[トランス-4-(4-メチル-5-{(1R)-1-[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]エチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1-オキサ-2,8-ジアザスピロ[4.5]デカ-2-エン
8-methyl-3-[trans-4-(4-methyl-5-{(1R)-1-[3-(propan-2-yl)phenoxy]ethyl}-4H-1,2,4-triazol-3-yl)cyclohexyl]-1-oxa-2,8-diazaspiro[4.5]dec-2-ene
【0646】
実施例36(36a)のtert-ブチル 3-[トランス-4-(メチルカルバモイル)シクロヘキシル]-1-オキサ-2,8-ジアザスピロ[4.5]デカ-2-エン-8-カルボキシレート(1.8 g, 4.74 mmol)をテトラヒドロフラン(40 mL)に溶解し、ローソン試薬 (2.88 g, 7.11 mmol)を加え、60℃にて10時間撹拌した。
反応温度を室温に戻した後、減圧下にて濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶出溶媒:メタノール/ジクロロメタン=1/100-1/30(V/V)]にて精製後、薄層シリカゲルクロマトグラフィー[展開溶媒:メタノール/ジクロロメタン=1/20 (V/V)]で精製し、tert-ブチル 3-[トランス-4-(メチルカルバモチオイル)シクロヘキシル]-1-オキサ-2,8-ジアザスピロ[4.5]デカ-2-エン-8-カルボキシレート410 mg を白色固体として得た。
得られたtert-ブチル 3-[トランス-4-(メチルカルバモチオイル)シクロヘキシル]-1-オキサ-2,8-ジアザスピロ[4.5]デカ-2-エン-8-カルボキシレート(260 mg, 0.657 umol)のテトラヒドロフラン(10 mL)溶液に炭酸カリウム(273 mg, 1.97 mmol)及びヨウ化メチル(933 mg, 6.57 mmol)を加え、80℃にて16時間撹拌した。
減圧下にて濃縮して得られた残渣に水を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて濃縮してtert-ブチル 3-{トランス-4-[(メチルイミノ)(メチルスルファニル)メチル]シクロヘキシル}-1-オキサ-2,8-ジアザスピロ[4.5]デカ-2-エン-8-カルボキシレート300 mgを粗生成物として得た。
得られた粗生成物のtert-ブチル 3-{トランス-4-[(メチルイミノ)(メチルスルファニル)メチル]シクロヘキシル}-1-オキサ-2,8-ジアザスピロ[4.5]デカ-2-エン-8-カルボキシレート200 mgをエタノール (5 mL)に溶解し、実施例4(4a)の(2R)-2-[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]プロパンヒドラジド(163 mg, 0.732 mmol)を加え、80℃にて16時間撹拌した。
減圧下にて濃縮して得られた残渣を高速液体クロマトグラフィーで精製し、tert-ブチル 3-[トランス-4-(4-メチル-5-{(1R)-1-[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]エチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1-オキサ-2,8-ジアザスピロ[4.5]デカ-2-エン-8-カルボキシレート140 mg (収率: 51%)を白色固体として得た。
得られたtert-ブチル 3-[トランス-4-(4-メチル-5-{(1R)-1-[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]エチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1-オキサ-2,8-ジアザスピロ[4.5]デカ-2-エン-8-カルボキシレート(140 mg, 0.247 mmol)のジクロロメタン(4 mL)溶液に4N塩酸-1,4-ジオキサン (0.5 mL, 2 mmol)を加え、30oCにて2時間撹拌した。
減圧下にて濃縮して、3-[トランス-4-(4-メチル-5-{(1R)-1-[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]エチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1-オキサ-2,8-ジアザスピロ[4.5]デカ-2-エン124 mgを粗生成物として得た。
得られた粗生成物の3-[トランス-4-(4-メチル-5-{(1R)-1-[3-(プロパン-2-イル)フェノキシ]エチル}-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)シクロヘキシル]-1-オキサ-2,8-ジアザスピロ[4.5]デカ-2-エン124 mgをテトラヒドロフラン(4 mL)及びN,N-ジメチルホルムアミド(2 mL)に溶解し、炭酸水素ナトリウム(62.2 mg, 0.741 mmol)及びホルムアルデヒド液(37%) (111 mg, 1.23 mmol)を加え、30oCにて1時間撹拌した後、トリアセトキシボロヒドリド(157 mg, 0.741 mmol)を加え、30℃にて15時間撹拌した。
減圧下にて濃縮して得られた残渣を高速液体クロマトグラフィーで精製し、標記化合物44.7 mg(収率:8.3%)を白色固体として得た。
【0647】
以下に、実施例の化合物について、粉末X線回折によって分析した結果を示す。
分析条件:
機種: Rigaku Rint TTR-III
サンプルホルダー: 無反射試料ホルダー
試料: 適量
X線発生条件: 50kV, 300mA
波長: 1.54 Å (銅のKa線)
走査速度: 20°/min
走査範囲: 2-40°
サンプリング幅: 0.02°
分析操作: 数mgの被験物質をスパーテルで採取し、無反射試料ホルダーにのせ、薬包紙で平たくした。その後、上述の条件にてピークパターンを解析した。
【0648】
(実施例4)
粉末X線回折(CuKα、λ=1.54Å、走査速度 = 20°/min)の回折パターン
図1において最大ピーク強度を100とした場合の相対強度4以上のピークを表2に示す。
【0649】
【0650】
(実施例8)
粉末X線回折(CuKα、λ=1.54Å、走査速度 = 20°/min)の回折パターン
図2において最大ピーク強度を100とした場合の相対強度4以上のピークを表3に示す。
【0651】
【0652】
(実施例20)
粉末X線回折(CuKα、λ=1.54Å、走査速度 = 20°/min)の回折パターン
図3において最大ピーク強度を100とした場合の相対強度4以上のピークを表4に示す。
【0653】
【0654】
(実施例24)
粉末X線回折(CuKα、λ=1.54Å、走査速度 = 20°/min)の回折パターン
図4において最大ピーク強度を100とした場合の相対強度4以上のピークを表5に示す。
【0655】
【0656】
(実施例25)
粉末X線回折(CuKα、λ=1.54Å、走査速度 = 20°/min)の回折パターン
図5において最大ピーク強度を100とした場合の相対強度4以上のピークを表6に示す。
【0657】
【0658】
(実施例27)
粉末X線回折(CuKα、λ=1.54Å、走査速度 = 20°/min)の回折パターン
図6において最大ピーク強度を100とした場合の相対強度4以上のピークを表7に示す。
【0659】
【0660】
(実施例31)
粉末X線回折(CuKα、λ=1.54Å、走査速度 = 20°/min)の回折パターン
図7において最大ピーク強度を100とした場合の相対強度4以上のピークを表8に示す。
【0661】
【0662】
以下に、実施例に記載の化合物の構造式とその物理化学的データをまとめた。
なお、以下に列挙した略号を使用した。
Bn:ベンジル基
Et:エチル基
Me:メチル基
iPr:i-プロピル基
tBu:t-ブチル基
Ph:フェニル基
Cbz:ベンジルオキシカルボニル基
Boc:t-ブトキシカルボニル基
TBDMS:t-ブチルジメチルシリル基
TBDPS:t-ブチルジフェニルシリル基
【0663】
【0664】
【0665】
【0666】
【0667】
【0668】
【0669】
【0670】
【0671】
【0672】
【0673】
【0674】
【0675】
【0676】
【0677】
【0678】
【0679】
【0680】
【0681】
【0682】
【0683】
【0684】
【0685】
【0686】
【0687】