(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-13
(45)【発行日】2022-10-21
(54)【発明の名称】ガスケットアセンブリ及びガスケットアセンブリを形成する方法
(51)【国際特許分類】
F16J 15/06 20060101AFI20221014BHJP
【FI】
F16J15/06 N
(21)【出願番号】P 2019569376
(86)(22)【出願日】2017-06-15
(86)【国際出願番号】 US2017037655
(87)【国際公開番号】W WO2018231235
(87)【国際公開日】2018-12-20
【審査請求日】2019-12-18
【審判番号】
【審判請求日】2021-10-29
(73)【特許権者】
【識別番号】500205770
【氏名又は名称】マイクロ モーション インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】特許業務法人 有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キーニー-リッチー, マイルズ
(72)【発明者】
【氏名】クニー, デイヴィッド
【合議体】
【審判長】小川 恭司
【審判官】平瀬 知明
【審判官】岡本 健太郎
(56)【参考文献】
【文献】実開昭58-45465(JP,U)
【文献】特開2002-364751(JP,A)
【文献】特開昭58-180872(JP,A)
【文献】実開昭59-147981(JP,U)
【文献】特開2006-132662(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16J 15/00-15/14
F16L 23/00-25/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
リングシール(100)を備えたガスケットアセンブリ(120)であって、
リングシール(100)は、
環状のシール本体(102)と、
環状のシール本体(102)の外縁に配置され、該外縁を画定する環状の外側シール部分(106)と、
環状のシール本体(102)の内側縁部上に配置され、該内側縁部を画定する環状の内側シール部分(108)と、
環状の内側シール部分(108)の環状表面(110)によって規定される中央の穴(104)とを含み、
ガスケットアセンブリ(120)は、リングシール(100)の環状の外側シール部分(106)と係合する内面(13)を有するリングジョイントガスケット(12)をさらに備え、
リングジョイントガスケット(12)は、リング型ジョイントのフランジに挿入可能であり、
環状の内側シール部分(108)は、環状表面(110)に向かって先細になる円錐台形の断面を含み、円錐台形の断面の先細の部分は、環状表面(110)に対して45°の角度を成している、ガスケットアセンブリ(120)。
【請求項2】
リングジョイントガスケット(12)は、BX、RX、SRX、SBX、ブリッジマン、デルタ、又はレンズタイプのガスケットである、請求項1に記載のガスケットアセンブリ(120)。
【請求項3】
環状のシール本体(102)は、環状の外側シール部分(106)及び環状の内側シール部分(108)のうちの少なくとも一方の幅よりも小さい幅(W)を有する、請求項1に記載のガスケットアセンブリ(120)。
【請求項4】
環状のシール本体(102)は、環状の外側シール部分(106)と環状の内側シール部分(108)の両方の幅よりも小さい幅(W)を有する、請求項1に記載のガスケットアセンブリ(120)。
【請求項5】
ガスケットアセンブリを形成する方法であって、
内面を有するリングジョイントガスケットを提供するステップと、
リングジョイントガスケット内にリングシールを挿入するステップとを含み、
リングシールは、
環状のシール本体と、
環状のシール本体の外縁に配置され、該外縁を画定する環状の外側シール部分と、
環状のシール本体の内側縁部上に配置され、該内側縁部を画定する環状の内側シール部分と、
環状の内側シール部分の環状表面によって規定される中央の穴を備えており、
環状の内側シール部分が、環状の内側シール部分の環状表面に向かって先細になる円錐台形の断面を有するように
形成され、
且つ、円錐台形の断面の先細の部分が、環状の内側シール部分の環状表面に対して45°の角度を成すように
、環状の内側シール部分は構成され、
前記方法は、リングジョイントガスケット内にリングシールを挿入するステップにおいて、リングジョイントガスケットの内面を、リングシールの環状の外側シール部分と係合させる
ことを含む、方法。
【請求項6】
リングジョイントガスケットをリング型ジョイントのフランジに挿入するステップを含む、請求項5に記載のガスケットアセンブリを形成する方法。
【請求項7】
リングジョイントガスケットは、BX、RX、SRX、SBX、ブリッジマン、デルタ、又はレンズタイプのガスケットである、請求項5に記載のガスケットアセンブリを形成する方法。
【請求項8】
環状のシール本体を、環状の外側シール部分及び環状の内側シール部分のうちの少なくとも一方の幅よりも小さい幅を有するように形成するステップを備える、請求項5に記載のガスケットアセンブリを形成する方法。
【請求項9】
環状のシール本体を、環状の外側シール部分と環状の内側シール部分の両方の幅よりも小さい幅を有するように形成するステップを備える、請求項5に記載のガスケットアセンブリを形成する方法。
【請求項10】
リングジョイントガスケットを流量計のフランジ内に挿入するステップを含む、請求項5に記載のガスケットアセンブリを形成する方法。
【請求項11】
リングジョイントガスケットとフランジによって規定される環状のギャップ内でリングシールを圧縮するステップを含む、請求項5に記載のガスケットアセンブリを形成する方法。
【請求項12】
リングシールは環状のギャップを完全に埋める、請求項11に記載のガスケットアセンブリを形成する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体流れのコネクタに関し、特に流体の乱流を低減するリングタイプのジョイントに関する。
【背景技術】
【0002】
リングジョイントは、当初、石油産業で見られる高圧/高温用途向けに開発され、掘削及び完成装置の油田で使用されていた。しかし、今日では、このスタイルのジョイントは、バルブや配管アセンブリ、及びいくつかの高整合性圧力容器ジョイントに見られる。リングジョイントは、しばしば高圧用途に用いられ、しばしばガス流れ用途に用いられ、船舶や岸から離れた石油プラットフォームなどの腐食環境に特に適している。
【0003】
このタイプの接続では、リング(多くの場合はステンレス鋼)を使用して、各フランジの溝をシールする。これらのリングは、精密機械加工フランジと組み合わせて使用するように構成された精密な工学要素である。残念なことに、このスタイルのシールはフランジ面の間に小さなギャップを作り、該ギャップはプロセス流体がフランジ面を横切るときに乱流を増加させる。十分に大きい速度では、環状の空洞が共振し、大量の流れノイズが流路に導入される。これは特にガス流れでよく見られる。精密計測に関連するリングジョイントの用途では、精度と再現性の両方が悪影響を受ける可能性がある。
【0004】
実施形態に従って、リングジョイント内部のフランジ面の間に挿入可能なリングジョイントスペーサが配備される。このスペーサは、流体の乱流を低減し、当該技術分野の進歩が達成される。
【発明の概要】
【0005】
一実施形態に従って、ガスケットアセンブリが提供される。ガスケットアセンブリはリングシールを備える。リングシールは、環状のシール本体と、環状のシール本体の外縁に配置され、該外縁を画定する環状の外側シール部分とを含む。環状の内側シール部分は、環状のシール本体の内側縁部上に配置され、該内側縁部を画定する。中央の穴は、環状の内側シール部分の環状表面によって規定される。リングシールの環状の外側シール部分と係合する内面を有するリングジョイントガスケットが提供され、リングジョイントガスケットは、リング型ジョイントのフランジに挿入可能である。
【0006】
一実施形態に従って、ガスケットアセンブリを形成する方法が提供される。方法は、内面を有するリングジョイントガスケットを配備するステップを含む。リングシールはリングジョイントガスケット内に挿入され、リングシールは環状のシール本体と、環状のシール本体の外縁に配置され、該外縁を画定する環状の外側シール部分と、環状のシール本体の内側縁部上に配置され、該内側縁部を画定する環状の内側シール部分と、環状の内側シール部分の環状表面によって規定される中央の穴を備える。リングジョイントガスケットの内面は、リングシールの環状の外側シール部分と係合する。
【0007】
態様
一態様に従って、ガスケットアセンブリはリングシールを備え、該リングシールは、環状のシール本体と、環状のシール本体の外縁に配置され、該外縁を画定する環状の外側シール部分と、環状のシール本体の内側縁部上に配置され、該内側縁部を画定する環状の内側シール部分と、環状の内側シール部分の環状表面によって規定される中央の穴を備え、リングジョイントガスケットはリングシールの環状の外側シール部分と係合する内面を有し、リングジョイントガスケットは、リング型ジョイントのフランジに挿入可能である。
【0008】
好ましくは、リングジョイントガスケットは、BX、RX、SRX、SBX、ブリッジマン、デルタ、又はレンズタイプのガスケットで構成されている。
好ましくは、環状のシール本体は、環状の外側シール部分及び環状の内側シール部分のうちの少なくとも一方の幅よりも小さい幅を有する。
好ましくは、環状のシール本体は、環状の外側シール部分と環状の内側シール部分の両方の幅よりも小さい幅を有する。
【0009】
好ましくは、環状の内側シール部分は、円錐台形の断面を有する。
好ましくは、錐台は、環状表面に対して約45°の角度を成している。
好ましくは、錐台は、環状表面に対して約10°と80°の間の角度を成している。
【0010】
一実施形態に従って、ガスケットアセンブリを形成する方法は、内面を有するリングジョイントガスケットを提供するステップと、リングジョイントガスケット内にリングシールを挿入するステップとを含み、リングシールは、環状のシール本体と、環状のシール本体の外縁に配置され、該外縁を画定する環状の外側シール部分と、環状のシール本体の内側縁部上に配置され、該内側縁部を画定する環状の内側シール部分と、環状の内側シール部分の環状表面によって規定される中央の穴を備える。リングジョイントの内面は、リングシールの環状の外側シール部分と係合する。
【0011】
好ましくは、方法は、リングジョイントガスケットをリング型ジョイントのフランジに挿入するステップを含む。
好ましくは、リングジョイントガスケットは、BX、RX、SRX、SBX、ブリッジマン、デルタ、またはレンズタイプのガスケットで構成されている。
好ましくは、環状のシール本体を、環状の外側シール部分及び環状の内側シール部分のうちの少なくとも一方の幅よりも小さい幅を有するように形成するステップを含む。
【0012】
好ましくは、環状のシール本体を、環状の外側シール部分及び環状の内側シール部分の両方の幅よりも小さい幅を有するように形成するステップを含む。
好ましくは、方法は、環状の内側シール部分を、円錐台形の断面を有するように形成するステップを含む。
好ましくは、方法は、錐台を環状表面に対して約45°の角度を成すように形成するステップを含む。
【0013】
好ましくは、方法は、錐台を環状表面に対して約10°と80°の間の角度を成すように形成するステップを含む。
好ましくは、方法は、リングジョイントガスケットを流量計のフランジ内に挿入するステップを含む。
好ましくは、方法は、リングガスケットとフランジによって規定される環状のギャップ内でリングシールを圧縮するステップを含む。
好ましくは、リングシールは環状のギャップを完全に埋める。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】従来技術のリングジョイント要素の断面図である。
【
図2】従来技術の八角形のリングジョイントガスケットを示す図である。
【
図3】実施形態に従ったリングシールを示す図である。
【
図6】リングジョイント要素に設置された実施形態に従ったリングシールを示す。
【
図7】リングジョイント要素に設置されたリングシールとリングジョイントガスケットを示す。
【
図8】流量計に設置された実施形態に従ったリングシールの分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図3-
図8及び以下の説明は、当業者に発明の最良の形態の実施形態を作成及び使用する方法を教示する特定の例を示す。本発明の原理を教示する目的のために、いくつかの従来の態様は簡略化または省略されている。当業者は、本明細書の範囲内に入るこれらの例からの変形を理解するであろう。当業者であれば、以下に説明する構成を多種の方法で組み合わせて、本発明の複数の変形例を形成できることを理解するであろう。その結果、以下に説明する実施形態は、後述する特定の例に限定されるものではなく、特許請求の範囲及びその均等物によってのみ限定されるものである。
【0016】
図1は、従来技術のリングジョイントアセンブリ10の一部を示し、
図2は、従来技術の八角形のリングジョイントガスケット12を示す。楕円形のリングジョイントガスケット14は、リングジョイントフランジ18によって規定された溝16に設置されている。用途に応じて、楕円形のガスケット14の代わりに八角形のリングジョイントガスケット12を使用してもよい。しかし、リングジョイントフランジ18は通常、使用されている特定のタイプのリングジョイントガスケットを受け入れるように構成された溝16を有する。例えば、デルタ、レンズ、及びブリッジマン型ガスケットなどの他の型のリングジョイントガスケットも当該技術分野で知られている。
実際に、2つのリングジョイントフランジ18は、各リングジョイントフランジ18によって画定されたフランジ穴20を通る機械的留め具(図示せず)で互いに締結されている。リングジョイントガスケット12は、各リングジョイントフランジ18の溝16を埋めてシールする。
【0017】
締結具が締められると、リングジョイントガスケット12は溝16に押し込まれ、変形してフランジとフランジの接合部をシールする。ジョイントの幾何学的形状と材料の選択によっては、プロセスラインの圧力がリングジョイントガスケット12の変形を促進し、自己活性化シールとして機能する。理想的には、フランジの変形を防ぐために、リングジョイントガスケット12の硬度は、リングジョイントフランジ18の硬度よりも低くなければならない。高い応力は、オイルやガスなどの高圧流体をシールするための緊密なシールを提供する。
リングジョイントガスケットは、通常、耐腐食性に欠ける低炭素鋼又は低合金鋼、またはステンレス鋼やニッケルベースの耐食合金などの耐食鋼で作られている。
【0018】
図3-
図5は、実施形態に従ったリングシール100を示す。リングシール100は、中央の穴104をその中に有する環状のシール本体102を備える。リングシール100は、環状の外側シール部分106と環状の内側シール部分108とを含む。実施形態において、リングシール100は、例えばポリテトラフルオロエチレンなどの準弾性材料で作られているが、これに限定されない。高い弾性又は低い弾性のゴム、プラスチック、熱可塑性化合物、およびポリマーも考えられる。更に、金属、セラミック、ガラス、複合材料も考えられる。金属を用いる実施形態において、リングシール100は、例えば、銀、スズ、鉛、およびインジウムの合金など、リングジョイントアセンブリ10に使用されるものよりも柔らかい金属から形成されるのが好ましいが、これらには限定されない。
【0019】
引き続いて
図1-
図5と
図6を参照して、リングシール100は、リングジョイントガスケットの環に挿入可能であるように構成されて、
図1及び
図2の先行技術のリングジョイントガスケット12、14などのガスケットアセンブリ120を形成することは明らかであろうが、ガスケットはこれらに限定されない。八角形のリングジョイントガスケット12及び楕円形のリングジョイントガスケット14が示されているが、リングシールはBX、RX、SRX、SBX、ブリッジマン、デルタ、レンズ及び当該技術分野で公知の他の型又は構成のリングジョイントガスケットに挿入可能である。
【0020】
2つのリングジョイントフランジ18が結合されると、リングジョイントフランジ18とリングガスケットの内面13は、キャビティ又は環状のギャップ15を規定する(
図1及び
図2参照)。フランジ面間のこの環状のギャップ15は、プロセス流体がフランジ面を横切って流れるときに乱流を増加させる。特にガス流では、十分に大きい速度で、環状のギャップ15は共振し、リングジョイントアセンブリ10が取り付けられている導管(図示せず)に大量の流れノイズを導入する。
【0021】
リングジョイントアセンブリ10の環状のギャップ15を横切って流れるプロセス流体によって引き起こされる乱流を減らすべく、リングシール100は、リングジョイントガスケット12、14に挿入されて、その内面13と結合する。
図6に示すように、これは、ジョイントアセンブリ10にサブアセンブリとして取り付けられる。殆どの実施形態において、リングシール100は準弾性であるから、リングジョイントフランジ18が圧縮されると、リングシール100は僅かに圧縮されて環状のギャップ15に入り、これにより、リング
ジョイントガスケット12、14のがたつきや共振を防ぎ、環状のギャップ15を完全に充填する。
【0022】
図3-
図5を再び参照して、内側シール部分108は、中央の穴104の境界を形成する。外側シール部分106は、環状の表面110を規定する。環状表面110は、一実施形態では、円錐台形の断面を有する(断面の詳細用に
図5を参照)。しかし、湾曲した、三角形及び多角形の断面が実施形態にて考えられる。更に、円錐台形及び三角形の箇所は、丸いまたは「柔らかい」縁部を含んでもよい。例として「硬い」又は傾いた縁部が示される。環状表面110に対する錐台112の角度は、一実施形態では、約45°である。しかし、約10°から80°の範囲の角度が考えられる。他の実施形態において、直線状の輪郭が考えられ、従って、角度は90°になる。
【0023】
図示の如く、リングジョイントガスケット12、14と係合する座面114は平坦であってもよい。他の実施形態において、座面114は、凸状、凹状、角状、小面状、リブ状、隆起状、または、座面が設置されるように構成されたリングジョイントガスケットの輪郭に係合するように成形されてもよい。
【0024】
環状のシール本体102は、外側シール部分106又は環状の内側シール部分108の何れかの幅よりも断面の幅W(
図5)が薄い、又はシール本体102は外側シール部分106及び環状の内側シール部分108の両方の幅よりも断面の幅Wが薄い。この特徴は、内側及び/又は外側シール部分106、108がフランジ面18に接触できるようにするために、及び好ましくはリングシール100の材料を強制的に流れの中に突出させずにわずかに変形させることができるようにするために提供される。設置時の変形は好ましいが、全ての実施形態に必ずしも必要ではない。リングシール100の量は、いくつかの実施形態では、リングジョイントアセンブリ10の表面がリングシール100に係合しているときに、環状のギャップ15の容積を実質的に満たすのに十分である。
図7は、ジョイントアセンブリ10に設置されたリングシール100を示している。
【0025】
図8は、例えばコリオリ流量計又はデンシトメータのようなあらゆる振動計であり得る流量計200を示しているが、コリオリ流量計又はデンシトメータに限定されない。流量計200は、センサアセンブリ215及びメータ電子機器220を備える。センサアセンブリ215は、プロセス材料の質量流量及び密度に応答する。メータ電子機器220は、リード210、211、211’、212を介してセンサアセンブリ215に接続され、経路226上に密度、質量流量、及び温度情報、並びに他の情報を提供する。センサアセンブリ215は、フランジ201、201’、一対のマニホールド202、202’、一対の平行な導管203(第1の導管)及び203’(第2の導管)、ドライバ204、抵抗温度検出器(RTD)のような温度センサ207、マグネット/コイルのような一対のピックオフ205、205’、歪みゲージ、光学センサ、又は当該技術分野で公知のあらゆる他のピックオフを含む。
【0026】
フランジ201、201’が測定されるプロセス材料を運ぶプロセスライン(図示せず)に接続されている場合、材料は、フランジ201の第1のオリフィス(
図8では見えない)を通って流量計200の第1の端部230に入り、マニホールド202を通って導入される。マニホールド202内で、材料は分けられ、導管203及び203'を通って送られる。プロセス材料が導管203及び203'を出ると、プロセス材料は、マニホールド202'内で単一の流れに再結合され、その後、フランジ201’によってプロセスライン(図示せず)に接続された第2の端部231を出るように送られる。
【0027】
導管203及び203'は、夫々曲げ軸W-W及びW’-W’の周りで実質的に同じ質量分布、慣性モーメント、及びヤング率を有するように選択され、導管取付けブロック209及び209'に適切に取り付けられる。導管203、203'のヤング率は温度とともに変化し、この変化は流量と密度の計算に影響を与えるため、温度センサ207が導管203、203'に取り付けられて、導管の温度を連続的に測定する。導管の温度、従って、通過する所与の電流に対して温度センサ207に現れる電圧は、導管を通過する材料の温度によって主に支配される。温度センサ207に現れる温度に依存した電圧は、メータ電子機器220によって周知の方法で使用され、導管203、203'の温度の変化による導管203、203'の弾性率の変化を補償する。温度センサ207は、メータ電子機器220に接続される。
【0028】
両方の導管203、203'は、夫々の曲げ軸W及びW’の周りで反対方向にドライバ204によって駆動され、これは流量計の第1の位相外れ曲げモードと呼ばれる。このドライバ204は、導管203'に取り付けられた磁石、及び導管203に取り付けられた対向コイルなど、多くの周知の構成のいずれか1つを備えてもよく、コイルを通って両方の導管を振動させる交流が流れる。適切な駆動信号は、メータ電子機器220によって、リード210を介してドライバ204に印加される。記載は2つの導管203、203'を指向しているが、他の実施形態では、単一の導管のみが提供されてもよいし、3つ以上の導管が提供されてもよいことは理解されるべきである。多数のドライバへ多数の駆動信号を生成することも本発明の範囲内である。
【0029】
メータ電子機器220は、温度信号、並びに夫々リード211及び211'に現れる左右の速度信号を受信する。メータ電子機器220は、リード210上に現れる駆動信号を生成してドライバ204に送り、導管203、203'を振動させる。メータ電子機器220は、左右の速度信号及び温度信号を処理して、センサアセンブリ215を通過する材料の質量流量及び密度を計算する。この情報は、他の情報とともに、メータ電子機器220によって経路226を介して利用手段に印加される。メータ電子機器220の回路の説明は本発明を理解するには不要であり、説明の簡潔化のために省略される。
図8の記載は1つの可能性がある振動計の動作の例として単に提供され、本発明の開示を限定することを意図していないことは理解されるべきである。コリオリ流量計の構造について記載しているが、本発明は振動管密度計で実施できることは当業者には明らかであろう。実際、本発明は、質量流量、密度などを測定する手段の有無にかかわらず、あらゆるサイズのパイプライン、導管、フランジで利用することができる。本発明は、流量計200がなくても実施することができる。
【0030】
示されたリングジョイントガスケット14は、フランジ201、201’に設置され、リングシール100は、各リングジョイントガスケット14の環に挿入される。流量計200をプロセスライン(図示せず)に取り付けるために、補完的なプロセスラインフランジ(図示せず)が各フランジ201、201’に取り付けられている。再び、楕円形のリングジョイントガスケット14が示されているが、リングシールは、BX、RX、SRX、SBX、ブリッジマン、デルタ、レンズ及び当該技術分野で知られている他のスタイルまたは構成のリングジョイントガスケットに挿入可能に構成することができる。
【0031】
上記の実施形態の詳細な説明は、本発明の範囲内であると本発明者らが考えているすべての実施形態の網羅的な説明ではない。実際、当業者であれば、上述の実施形態の特定の要素は、さらなる実施形態を作成するために様々に組み合わせるまたは削除されることができ、このようなさらなる実施形態は本明細書の範囲及び教示に含まれることを認識すべきであろう。また、当業者には、上述の実施形態を全体的または部分的に組み合わせて、本明細書の範囲及び教示内の追加の実施形態を作成することができることは明らかであろう。
【0032】
従って、特定の実施形態が本明細書において例示目的で記載されているが、当業者が認識するように、本明細書の範囲内で様々な均等な変更が可能である。本明細書で提供される教示は、上述され添付の図面に示される実施形態だけでなく、他の振動システムにも適用することができる。したがって、上記の実施形態の範囲は、以下の特許請求の範囲から決定されるべきである。