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特許7158460通信ネットワークにおいてセッションタイムアウト情報を動的にプロビジョニングするための方法、システムおよびコンピュータ読取可能媒体
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  • 特許-通信ネットワークにおいてセッションタイムアウト情報を動的にプロビジョニングするための方法、システムおよびコンピュータ読取可能媒体 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-13
(45)【発行日】2022-10-21
(54)【発明の名称】通信ネットワークにおいてセッションタイムアウト情報を動的にプロビジョニングするための方法、システムおよびコンピュータ読取可能媒体
(51)【国際特許分類】
   H04W 76/38 20180101AFI20221014BHJP
   H04W 4/70 20180101ALI20221014BHJP
   H04W 92/24 20090101ALI20221014BHJP
【FI】
H04W76/38
H04W4/70
H04W92/24
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2020501192
(86)(22)【出願日】2018-07-12
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-09-03
(86)【国際出願番号】 US2018041911
(87)【国際公開番号】W WO2019014505
(87)【国際公開日】2019-01-17
【審査請求日】2021-05-19
(31)【優先権主張番号】15/649,627
(32)【優先日】2017-07-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502303739
【氏名又は名称】オラクル・インターナショナル・コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アラバムダーン,ベンカテシュ
(72)【発明者】
【氏名】タークル,ラグーバムシ・バスデブ・シング
(72)【発明者】
【氏名】グプタ,ニティーン
【審査官】野村 潔
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-183542(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0256440(US,A1)
【文献】特開2015-073184(JP,A)
【文献】国際公開第2016/007494(WO,A1)
【文献】3GPP; TSG SA; Policy and charging control architecture (Release 14),3GPP TS 23.203 V14.4.0 (2017-06),2017年06月12日,pp.128-131
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
加入者ベースのセッションタイムアウト情報を動的にプロビジョニングするための方法であって、
ユーザ機器デバイスによって要求されるセッションに対応するセッション情報パラメータを含む要求メッセージをパケットデータネットワークゲートウェイ(PGW)から受信するステップと、
前記セッション情報パラメータのうちの1つ以上を備える入力に基づいて絶対タイムアウト期間値およびアイドルタイムアウト期間値を決定するステップと、
前記決定された絶対タイムアウト期間値および前記決定されたアイドルタイムアウト期間値を含む応答メッセージを生成するステップと、
前記生成された応答メッセージを前記PGWに送信するステップとを備え、前記PGWは、前記絶対タイムアウト期間値および前記アイドルタイムアウト期間値を、前記ユーザ機器デバイスによって要求される前記セッションに適用するように構成され
前記セッション情報パラメータは、輻輳表示パラメータ、ユーザ位置情報パラメータ、時刻パラメータまたはアクセスポイントネーム(APN)パラメータのうちの少なくとも1つを含み、
前記絶対タイムアウト期間値および前記アイドルタイムアウト期間値を決定するステップは、前記セッション情報パラメータのうちの1つ以上を、データベーステーブルに格納された絶対タイムアウト期間値およびアイドルタイムアウト期間値にマッピングされる1つ以上の閾値に一致させるステップを含む、方法。
【請求項2】
前記PGWが、少なくとも前記絶対タイムアウト期間値および前記アイドルタイムアウト期間値を含む作成セッション応答メッセージを生成するステップを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記PGWが、前記絶対タイムアウト期間値および前記アイドルタイムアウト期間値を含む前記作成セッション応答メッセージを前記ユーザ機器デバイスに送信するステップを備える、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記ユーザ機器デバイスは、前記絶対タイムアウト期間値および前記アイドルタイムアウト期間値を利用して、前記セッションについてアップリンクデータを送信するためのデータレートを確立する、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記ユーザ機器デバイスは、無線モバイルデバイス、モノのインターネット(IoT)デバイスまたはマシンツーマシン(M2M)デバイスを含む、請求項1~のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
加入者ベースのセッションタイムアウト情報を動的にプロビジョニングするためのシステムであって、
少なくとも1つのプロセッサと、メモリと、前記メモリに格納されたタイムアウト期間値決定(TPVD)エンジンとを備えるポリシーおよび課金ルール機能(PCRF)ノードを備え、前記PCRFノードは、前記PCRFの前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、ユーザ機器デバイスによって要求されるセッションに対応するセッション情報パラメータを含む要求メッセージを受信し、前記セッション情報パラメータのうちの1つ以上を備える入力に基づいて絶対タイムアウト期間値およびアイドルタイムアウト期間値を決定し、前記決定された絶対タイムアウト期間値および前記決定されたアイドルタイムアウト期間値を含む応答メッセージを生成するように構成され、前記システムはさらに、
少なくとも1つのプロセッサと、メモリと、前記メモリに格納されたタイムアウトパラメータマネージャとを備えるパケットデータネットワークゲートウェイ(PGW)を備え、前記PGWは、前記PGWの前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記決定された絶対タイムアウト期間値および前記決定されたアイドルタイムアウト期間値を含む前記生成された応答メッセージを前記PCRFから受信し、前記絶対タイムアウト期間値および前記アイドルタイムアウト期間値を、前記ユーザ機器デバイスによって要求される前記セッションに適用するように構成され
前記セッション情報パラメータは、輻輳表示パラメータ、ユーザ位置情報パラメータ、時刻パラメータまたはアクセスポイントネーム(APN)パラメータのうちの少なくとも1つを含み、
前記PCRFは、前記セッション情報パラメータのうちの1つ以上を、データベーステーブルに格納された絶対タイムアウト期間値およびアイドルタイムアウト期間値にマッピングされる1つ以上の閾値に一致させることによって、前記絶対タイムアウト期間値および前記アイドルタイムアウト期間値を決定する、システム。
【請求項7】
前記PGWは、少なくとも前記絶対タイムアウト期間値および前記アイドルタイムアウト期間値を含む作成セッション応答メッセージを生成するようにさらに構成される、請求項に記載のシステム。
【請求項8】
前記PGWは、前記絶対タイムアウト期間値および前記アイドルタイムアウト期間値を含む前記作成セッション応答メッセージを前記ユーザ機器デバイスに送信するようにさらに構成される、請求項に記載のシステム。
【請求項9】
前記ユーザ機器デバイスは、前記絶対タイムアウト期間値および前記アイドルタイムアウト期間値を利用して、前記セッションについてアップリンクデータを送信するためのデータレートを確立する、請求項に記載のシステム。
【請求項10】
前記ユーザ機器デバイスは、無線モバイルデバイス、モノのインターネット(IoT)
デバイスまたはマシンツーマシン(M2M)デバイスを含む、請求項のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項11】
請求項1~のいずれか1項に記載の方法をコンピュータに実行させる命令を有するプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権主張
本願は、2017年7月13日に出願された米国特許出願番号第15/649,627号の優先権利益を主張し、米国特許出願番号第15/649,627号の開示は、全文が引用によって本明細書に援用される。
【0002】
技術分野
本明細書に記載されている主題は、ロングタームエボリューション(LTE)通信ネットワーク内のリソースを管理するための方法およびシステムに関する。より特定的には、本明細書に記載されている主題は、通信ネットワークにおいてセッションタイムアウト情報を動的にプロビジョニングするための方法、システムおよびコンピュータ読取可能媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
背景
現在のモバイルネットワークは、エボルブドパケットコア(EPC)ネットワークを介してデータのより小さな部分を通信するモノのインターネット(IoT)デバイスおよびマシンツーマシン(M2M)デバイスなどのユーザデバイスの数の急増を目の当たりにしている。EPCを介して、ネットワークオペレータは、さまざまなデータアクセスサービス、ボイスオーバーLTE(VoLTE)サービスおよび他のリアルタイムメディアサービスを加入者に提供することができる。加入者およびデバイスの数が増加し続けると、ネットワークオペレータは、さまざまなタイプのリアルメディアサービスのためにリソースに優先順位を付けて割り当てざるを得なくなるであろう。リソースの維持および管理を支援するのに使用される1つの手段は、パケットデータネットワークゲートウェイ(PGW)においてタイムアウト構成を使用するというものである。特に、PGWは、未使用のセッションを終了させるための期間閾値として、予め定義された絶対タイムアウト値と予め定義されたアイドルタイムアウト値とを利用してもよい。特に、これらのタイムアウト値は、典型的にはネットワークオペレータによってPGWノードにおいて構成され確立される静的な値である。リソース利用時における通常のトラフィック状態の間は静的なタイムアウト値を利用することは十分過ぎるほどであるかもしれないが、ピーク時間またはビジー時間中はこのような手段は不十分であるかもしれない。
【0004】
したがって、通信ネットワークにおいてセッションタイムアウト情報を動的にプロビジョニングするためのシステムおよび方法が必要である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
概要
通信ネットワークにおいてセッションタイムアウト情報を動的にプロビジョニングするための方法、システムおよびコンピュータ読取可能媒体を開示する。いくつかの実施形態では、上記方法は、ユーザ機器デバイスによって要求されるセッションに対応するセッション情報パラメータを含む要求メッセージをパケットデータネットワークゲートウェイ(PGW)から受信するステップと、上記セッション情報パラメータのうちの1つ以上を備える入力に基づいて絶対タイムアウト期間値およびアイドルタイムアウト期間値を導き出すステップとを含む。上記方法はさらに、上記決定された絶対タイムアウト期間値および上記決定されたアイドルタイムアウト期間値を含む応答メッセージを生成するステップと、上記生成された応答メッセージを上記PGWに送信するステップとを含み、上記PGWは、上記絶対タイムアウト期間値および上記アイドルタイムアウト期間値を、上記ユーザ機器デバイスによって要求される上記セッションに適用するように構成される。
【0006】
いくつかの実施形態では、上記システムは、少なくとも1つのプロセッサと、メモリと、上記メモリに格納されたタイムアウト期間値決定(TPVD)エンジンとを備えるポリシーおよび課金ルール機能(PCRF)ノードを含み、上記PCRFノードは、上記PCRFの上記少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、ユーザ機器デバイスによって要求されるセッションに対応するセッション情報パラメータを含む要求メッセージを受信し、上記セッション情報パラメータのうちの1つ以上を備える入力に基づいて絶対タイムアウト期間値およびアイドルタイムアウト期間値を導き出し、上記決定された絶対タイムアウト期間値および上記決定されたアイドルタイムアウト期間値を含む応答メッセージを生成するように構成される。上記システムはさらに、少なくとも1つのプロセッサと、メモリと、上記メモリに格納されたタイムアウトパラメータマネージャとを備えるパケットデータネットワークゲートウェイ(PGW)を含み、上記PGWは、上記PGWの上記少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、上記決定された絶対タイムアウト期間値および上記決定されたアイドルタイムアウト期間値を含む上記生成された応答メッセージを上記PCRFから受信し、上記絶対タイムアウト期間値および上記アイドルタイムアウト期間値を、上記ユーザ機器デバイスによって要求される上記セッションに適用するように構成される。
【0007】
本明細書に記載されている主題は、ハードウェアおよび/またはファームウェアと組み合わせてソフトウェアで実現することができる。たとえば、本明細書に記載されている主題は、プロセッサによって実行されるソフトウェアで実現されてもよい。1つの例示的な実現例では、本明細書に記載されている主題は、コンピュータのプロセッサによって実行されるとコンピュータにステップを実行させるコンピュータによって実行可能な命令を格納した非一時的なコンピュータ読取可能媒体を使用して実現されてもよい。本明細書に記載されている主題を実現するのに適した例示的なコンピュータ読取可能媒体は、ディスクメモリデバイス、チップメモリデバイス、プログラマブルロジックデバイスおよび特定用途向け集積回路などの非一時的なデバイスを含む。また、本明細書に記載されている主題を実現するコンピュータ読取可能媒体は、単一のデバイスもしくはコンピューティングプラットフォーム上に位置していてもよく、または複数のデバイスもしくはコンピューティングプラットフォームにわたって分散していてもよい。
【0008】
本明細書では、「ノード」という用語は、1つ以上のプロセッサとメモリとを含む物理的なコンピューティングプラットフォームを指す。
【0009】
本明細書では、「エンジン」、「マネージャ」または「機能」という用語は、本明細書に記載されている特徴を実現するための、ハードウェアおよび/またはファームウェアと組み合わせたソフトウェアを指し得る。
【0010】
ここで、本明細書に記載されている主題について、添付の図面を参照して説明する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本明細書に記載されている主題の実施形態に係る、通信ネットワークにおいてセッションタイムアウト情報を動的にプロビジョニングするように構成された例示的なシステムを示すブロック図である。
図2】本明細書に記載されている主題の実施形態に係る、通信ネットワークにおけるセッションタイムアウト情報の動的なプロビジョニングに関連する信号図である。
図3】本明細書に記載されている主題の実施形態に係る、複数の例示的なセッション情報パラメータ入力に基づいてタイムアウト期間値を決定するためのフローを示すフロー図である。
図4A】本明細書に記載されている主題の実施形態に係る、さまざまなタイムアウト期間値を含む複数の例示的なセッション情報パラメータテーブルを示す。
図4B】本明細書に記載されている主題の実施形態に係る、さまざまなタイムアウト期間値を含む複数の例示的なセッション情報パラメータテーブルを示す。
図5】本明細書に記載されている主題の実施形態に係る、通信ネットワークにおいてセッションタイムアウト情報を動的にプロビジョニングするための例示的なプロセスを示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
詳細な説明
本明細書に記載されている主題は、通信ネットワークにおいてセッションタイムアウト情報を動的にプロビジョニングするための方法、システムおよびコンピュータ読取可能媒体に関する。開示されている主題は、ネットワーク要素(たとえば、ポリシーおよび課金ルール機能(PCRF))がパケットデータネットワークゲートウェイ(PGW)または別のネットワークリソースノード(たとえば、モバイルマネジメントエンティティ(MME)ノード)上で絶対タイムアウト期間値およびアイドルタイムアウト期間値を動的に決定してプロビジョニングすることを可能にするアルゴリズムをネットワーク要素が実行し得る方法、システムおよびコンピュータ読取可能媒体について記載している。上記のように、PGWは、現在のところ、絶対タイムアウト値およびアイドルタイムアウト値の両方の値を定義する予め定義された静的なタイムアウト構成を利用している。これらのタイムアウト値の各々は、一般に、ネットワークオペレータによってPGWにおいて一旦(たとえば、ネットワーク要素がネットワークに導入されるときに)静的な値として構成される。特に、この静的なタイムアウト構成方法は、時刻(ToD)パラメータ、ユーザ位置情報(ULI)パラメータまたはネットワーク輻輳などの他のパラメータを考慮したり利用したりすることはない。たとえば、PGWにおけるローカルタイムアウト構成は、特定のM2Mアクセスポイントネーム(APN)ノードで確立されるいかなるセッションでも300秒の絶対タイムアウト値および180秒のアイドルタイムアウト値が利用されるであろうということを示し得る。特に、タイムアウト値は、セッションがPGWによって終了される前に、M2Mクライアントデバイス(たとえば、無線通信機能を有する水道メータ装置、無線通信機能を有する電気メータ装置、無線通信機能を有する街灯、無線通信機能を有するテレメトリ装置など)が、指定されたM2Mベースのサーバ(たとえば、水道メータサービスサーバ、電気メータサービスサーバなど)にデータを送信しなければならない期限を指定する。リソース利用時における通常のトラフィック状態の間は静的なタイムアウト値を利用することは十分過ぎるほどであるかもしれないが、ピーク時間またはビジー時間中はこのような手段は不十分であるかもしれない。たとえば、上記の例を考慮しながら、ビジー時間トラフィック期間中は、M2Mサーバへのセッションは、絶対タイムアウト期間を120秒に減少させることができる場合およびアイドルタイムアウト期間を60秒に減少させることができる場合により効果的に制御され得る。
【0013】
いくつかの実施形態では、この概念は、セッション確立手順中にPGW(ポリシーおよび課金実施機能(PCEF)をホストする)によって提供されるセッション情報パラメータを受信するようにPCRFを構成することによって実現されてもよい。これらのセッション情報パラメータは、その後、PCRFによってホストされるタイムアウト期間値決定(TPVD)エンジンによって利用されて、タイムアウト期間値を導き出す。特に、TPVDエンジンは、セッション情報パラメータを入力として使用し、ユーザ機器デバイスと宛先サーバ(たとえば、PGWによって要求されるセッション)との間の特定のセッションに関係する絶対タイムアウト値およびアイドルタイムアウト値を導き出すことができる。TPVDエンジンがセッション情報パラメータを処理して絶対タイムアウト値およびアイドルタイムアウト値を決定すると、PCRFは、導き出されたタイムアウト期間値を応答メッセージを介してPGWに提供し得る。これらのタイムアウト期間値は、PGWによって受信されると、採用され、および/または、PGW上で以前に構成されたデフォルトタイムアウト値と置換され得る。その結果、未使用または不良の通信セッションをより素早くPGWによって終了または削除し、それによってネットワークリソースをより効率的に節約することができる。
【0014】
ここで、本明細書に記載されている主題のさまざまな実施形態を詳細に参照するが、これらの例は添付の図面に示されている。可能な限り、図面全体を通して同一の参照番号を使用して同一または同様の部分を参照している。
【0015】
図1は、第4世代(4G)ネットワーク、ロングタームエボリューション(LTE)ネットワーク、インターネットプロトコル(IP)マルチメディアコアネットワークサブシステム(IMS)ネットワーク、LTE-アドバンスドネットワークおよび/またはエボルブドパケットコア(EPC)ネットワークに関連付けられた1つ以上のノードを含む例示的な通信環境100を示すブロック図である。たとえば、図1は、4G、LTEまたは何らかの他の無線アクセスプロトコルを介してeNodeB104と無線通信することができる無線モバイルデバイス(たとえば、スマートフォン)、タブレットコンピューティングプラットフォームデバイス、モノのインターネット(IoT)デバイス、マシンツーマシン(M2M)デバイスまたはその他のデバイスなどの無線ユーザ機器(UE)デバイス102を含む。いくつかの実施形態では、ユーザ機器デバイス102は、インターネットおよび/またはIMSネットワークなどの外部ネットワークとの通信を容易にするためにeNodeB104に無線接続するように構成されてもよい。
【0016】
通信環境100は、モビリティマネジメントエンティティ(MME)106、サービングゲートウェイ(SGW)108、パケットデータネットワークゲートウェイ(PGW)114、ポリシーおよび課金ルール機能(PCRF)ノード110、無線アクセスネットワーク輻輳認識機能(RCAF)ノード128などの、エボルブドパケットシステム(EPS)ネットワークを構成するさまざまなネットワークノードも含んでもよい。いくつかの実施形態では、通信環境100および/またはその関連のノードは、ユーザ機器デバイスによって要求される確立されたインターネットプロトコル(IP)ベースのデータセッションを介してマルチメディアサービス(たとえば、インターネットアクセス、VoIP呼セッション、VoLTE呼セッション、M2Mセッションなど)を処理して容易にするように構成されてもよい。
【0017】
いくつかの実施形態では、ユーザ機器デバイス102は、アクセスネットワークを介してPGW114と通信してもよく、このアクセスネットワークは、無線アクセスネットワーク(RAN)に相当し得て、通信環境100内のユーザ機器デバイス102および要素と通信するためのさまざまなノードを含んでもよい。アクセスネットワーク内の例示的なノードは、無線アクセス機能を実行し得るeNodeB104を含んでもよい。アクセスネットワーク、またはその中のノードは、通信環境100におけるユーザ機器デバイス102とノードとの間の通信に使用されてもよい。たとえば、eNodeB104または何らかの他のノード(たとえば、MME106、SGW108など)は、UE関連のメッセージ(たとえば、認証、アタッチメント要求、モビリティ関連メッセージ、セッションセットアップ要求など)を通信環境100内のさまざまなノードに通信してもよい。
【0018】
いくつかの実施形態では、eNodeB104は、ユーザ機器デバイス102から受信されてMME106に仕向けられる無線リソース制御(RRC)接続要求メッセージなどの通信(たとえば、セッションセットアップ要求メッセージ、アタッチメント要求メッセージなど)を転送するように構成される。MME106は、無線アクセスネットワーク(たとえば、LTEアクセスネットワーク)のための一次制御ノードであり、ベアラ活性化/非活性化処理を支援すること、および、初期アタッチメント段階においてユーザ機器デバイス102のためにSGW(たとえば、SGW108)およびPGW(たとえば、PGW114)を選択することを担う。さらに、MME106は、ユーザ機器デバイス102および/またはeNodeB104から送出される対応するアタッチメント要求メッセージまたはセッションセットアップ要求メッセージを受信したことに応答して、作成セッション要求メッセージを生成するように構成される。MME106は、作成要求メッセージを生成した後、SGW108を介して(たとえば、S11およびS5 GPRSトンネリングプロトコル(GTP)インターフェイスを介して)メッセージをPGW114に仕向けるように構成されてもよい。また、いくつかの実施形態では、MME106は、eNodeB104によって決定される無線ユーザプレーン輻輳情報(たとえば、RAN輻輳情報)を受信するように構成される。次いで、その後、MME106は、eNodeB104から受信した無線ユーザプレーン輻輳情報を、RAN動作および管理システムを使用して(たとえば、Nqインターフェイスおよび/またはアプリケーションプロトコルを使用して)RCAFノード128に提供してもよい。
【0019】
いくつかの実施形態では、SGW108は、アクセスネットワーク/eNodeBと他のノード(たとえば、PGW114)またはネットワークとの間の通信を容易にするためのノードまたはゲートウェイを表す。いくつかの実施形態では、SGW108は、ユーザトラフィックを通信環境100内の他のノードに通信してもよい。
【0020】
いくつかの例では、PGW114は、インターネット、IMSネットワーク、アプリケーション機能/サーバおよび/または他のデータネットワークへのアクセスを提供して、それらに対してセッションをサポートするための任意の好適なエンティティであってもよい。いくつかの実施形態では、PGW114は、メモリに格納されてPGW114のプロセッサによって実行されるPCEF126をホストするように構成されてもよい。PCEF126は、ユーザ機器デバイス102によって要求されているセッションに対応する複数の異なるセッション情報パラメータを取得するように構成されてもよい。たとえば、PCEF126によって取得されるセッション情報パラメータは、ToD情報(たとえば、3GPP-MS-Timezone-AVP)、APN情報(たとえば、Called-Station-ID-AVP)、ULI情報(たとえば、3GPP-User-Location-Information AVP)および無線アクセス技術(RAT)タイプ情報を含んでもよい。PGW114および/またはPCEF126は、MME106から作成セッション要求メッセージを受信した後、セッション情報パラメータを含むDiameter要求メッセージ(たとえば、CCR-I要求メッセージ)を生成してPCRF110に送信するように構成されてもよい。また、いくつかの実施形態では、PCEF126は、PCRF(たとえば、PCRF110)によって提供されるポリシーおよび課金制御(PCC)ルールを管理して実施するように構成される。たとえば、PCCルールは、各セッションまたはサービスデータフロー(たとえば、加入者ベースのメディアトラフィックフローなどの、特定の基準に適合する1つ以上のパケットフロー)について提供されてもよく、および/または、PGW114を使用しようと試みるユーザ機器デバイス102のために提供されてもよい。
【0021】
いくつかの実施形態では、PGW114は、メモリに格納されてPGW114のプロセッサによって実行されるソフトウェアコンポーネントを備え得るタイムアウト期間マネージャ122も含む。TPマネージャ122は、PGW114の絶対タイムアウト値およびアイドルタイムアウト値のローカル構成(たとえば、ローカル構成ファイル)を管理して修正するように構成されてもよい。以下でより詳細に説明するように、TPマネージャ122は、絶対タイムアウト期間値およびアイドルタイムアウト期間値を用いてPCRF(たとえば、PCRF110)によってプロビジョニングされてもよく、絶対タイムアウト期間値およびアイドルタイムアウト期間値は、ユーザ機器デバイスが所定の期間にわたってパケット通信を行うことができなかった(たとえば、ユーザ機器デバイス102からアプリケーションサーバに送信されたメッセージが中止された)こと、または代替的に、合計セッション期間が所定の期間を超えたことを検出したことに応答して、いつ特定のセッションを削除するかを定義する。TPマネージャ122は、PCRFから絶対タイムアウト値およびアイドルタイムアウト値を受信した後、デフォルトのおよび/または予め定義された静的なタイムアウト期間値を新たに受信した絶対タイムアウト期間値およびアイドルタイムアウト期間値と置換することによってローカルタイムアウト構成を修正することを担う。さらに、TPマネージャ122および/またはPGW114は、要求されたセッションをモニタリングして、ユーザ機器からアプリケーションサーバに通信されたトラフィックが中止されたか否かを判断するように構成される。当該セッションについてユーザ機器からアプリケーションサーバに送信されるパケットトラフィックがない期間がアイドルタイムアウト期間値に達するかまたはそれを超えると、TPマネージャ122は、当該セッションを削除または終了させるように構成される。同様に、TPマネージャ122は、セッション期間が絶対タイムアウト期間値に達したかまたはそれを超えたことをTPマネージャ122および/またはPGW114が検出すると、ユーザ機器デバイスとアプリケーションサーバとの間のセッションをキャンセルまたは終了させてもよい。
【0022】
本明細書では、PCRFノード(たとえば、PCRF110)は、ユーザ加入者に関連付けられた課金ルールおよび/または他のポリシー(たとえば、1つ以上のPCCルール)を作成、選択または決定するための任意の好適なエンティティであってもよい。たとえば、PCRF110は、スタンドアロンのノード、たとえばポリシーサーバであってもよく、または通信環境100内の1つ以上のノードと同一場所に配置されるか、もしくはそれらのノードと一体化されてもよい。いくつかの実施形態では、PCRFノード110は、タイムアウト期間値決定(TPVD)エンジン124を含んでもよく、および/または、TPVDエンジン124をサポートしてもよい。TPVDエンジン124は、メモリに格納されてPCRF110(または、PCRF110をサポートするホストサーバ)のプロセッサによって実行されるソフトウェアコンポーネントを備えてもよい。たとえば、PCRF110におけるTPVDエンジン124は、PGW114から受信したDiameterプロトコル要求メッセージ(たとえば、CCR-Iメッセージ)からセッション情報パラメータを抽出および/または読み出してもよい。いくつかの実施形態では、TPVDエンジン124によって利用されるセッション情報パラメータは、i)時刻データ、ii)ユーザ位置情報データ、iii)無線アクセスタイプ(RAT)データ、およびiv)APN識別データ(IPデータセッションタイプをさらに示す)を含んでもよい。また、いくつかの実施形態では、TPVDエンジン124は、RCAF128によって提供されるネットワーク輻輳情報を利用してもよい。
【0023】
セッションパラメータ情報は、一旦抽出されると、TPVDエンジン124によって使用されて、加入者のユース機器デバイスによって要求されたセッションについての絶対タイムアウト期間値およびアイドルタイムアウト期間値を導き出してもよい。いくつかの実施形態では、TPVDエンジン124は、セッション情報パラメータを、提供された特定のパラメータに基づいて絶対タイムアウト期間値およびアイドルタイムアウト期間値を導き出すアルゴリズムのための入力として使用する。絶対タイムアウト期間値およびアイドルタイムアウト期間値が導き出される態様については、以下および図3でより詳細に説明する。TPVDエンジン124は、絶対タイムアウト期間値およびアイドルタイムアウト期間値を決定した後、絶対タイムアウト期間値およびアイドルタイムアウト期間値を含む応答メッセージ(たとえば、CCA-Iメッセージ)を生成するように構成される。次いで、PCRF110は、絶対タイムアウト期間値およびアイドルタイムアウト期間値を含む応答メッセージをPGW114に送信するように構成される。次いで、PGW114および/またはTPマネージャ122は、応答メッセージから絶対タイムアウト期間値およびアイドルタイムアウト期間値を抽出して、これらの値(たとえば、デフォルトのまたは予め定義されたタイムアウト値に上書きする)を、要求を行っているユーザ機器デバイス102のために確立されているセッションに割り当ててもよい。
【0024】
タイムアウト期間値がタイムアウト期間マネージャ122および/またはPGW114によって受信された後、PGW114は、新たな絶対タイムアウト期間値およびアイドルタイムアウト期間値を含むシグナリングメッセージを生成するように構成されてもよい。たとえば、PGW114は、絶対タイムアウト期間値およびアイドルタイムアウト期間値を含むプロトコル構成オプション(PCO)情報要素(IE)でコード化された作成セッション応答メッセージを生成することができる。特に、作成セッション応答メッセージにおけるGTPメッセージングにおけるPCO IEは、タイムアウト期間マネージャ122および/またはPGW114が情報をユーザ機器デバイス102に透過的に提供することを可能にする。代替的に、PGW114は、ユーザ機器デバイス102の方にタイムアウト期間値情報を透過的に転送するためのその他のGTPベースのIEを選択および/または使用するように構成されてもよい。代替的な実施形態では、絶対タイムアウト期間値およびアイドルタイムアウト期間値の送信は、ゲートウェイGPRSサポートノード(GGSN)または他のアクセス技術で利用される他のパケットゲートウェイに送信されるGTPメッセージングの一部として、UMTS/HSPA+ベースのVoLTE加入者に関連付けられたユーザ機器デバイス102に透過的に送信されてもよい。
【0025】
ユーザ機器デバイス102(たとえば、モバイルデバイス、IoTデバイス、M2Mデバイスなど)は、タイムアウト期間マネージャ122によって提供されたタイムアウト期間値を受信した後、アップリンクデータレート(UDR)マネージャ130を利用して、絶対タイムアウト期間値およびアイドルタイムアウト期間値を抽出する。いくつかの実施形態では、ユーザ機器デバイス102および/またはUTRマネージャ130は、抽出されたタイムアウト期間値を利用して、確立対象のセッションについてのデータを送信するための最適なデータ送信方法/方策を決定するように構成されてもよい。たとえば、ユーザ機器デバイス102および/またはUTRマネージャ130は、PGWおよびコアネットワークによって提供されたタイムアウト期間値に基づいてアップリンクデータをサーバの方に送信するために複数のデータレートを利用してもよい。
【0026】
同様に、PGW114は、絶対タイムアウト期間値およびアイドルタイムアウト期間値をネットワーク内のMMEノード(たとえば、MME106)に転送するように構成されてもよい。MME106は、タイムアウト情報を受信した後、タイムアウト期間値を利用して、S1-AP接続層において絶対タイムアウト期間値およびアイドルタイムアウト期間値を適用することによってE-RAB/RABセットアップ手順を実行することを手助けしてもよい。この確立手順中に無線アクセスネットワークが十分なリソースを有している場合、eNodeB104は、絶対タイムアウト期間値およびアイドルタイムアウト期間値を正常な/予め定められた値に再調整して、GTPインターフェイスを使用してMME106およびPGW114などの他のノードを更新するように構成されてもよい。
【0027】
PGW114および/またはTPマネージャ122は、要求されたIPデータセッションが確立された後、タイムアウト期間についてセッションをモニタリングするように構成される。いくつかの実施形態では、マネージャ122は、絶対タイムアウト期間値に対して経過した時間を追跡する第1のタイマを維持するように構成されてもよい。また、タイムアウト期間マネージャ122は、アイドルタイムアウト期間値に対して経過した時間を追跡する第2のタイマを維持してもよい。たとえば、タイムアウト期間マネージャ122は、i)セッションが開始される時点およびii)ユーザデバイスがセッション内で信号またはメッセージを通信した時点の両方の時点から経過した時間を追跡するように構成されてもよい。経過した合計セッション時間が絶対タイムアウト期間値に達したかまたはそれを超えたことをTPマネージャ122が検出すると、TPマネージャ122は、セッションを終了させるように構成される。同様に、ユーザデバイスによってなされた最後の通信後に経過した時間がアイドルタイムアウト期間値に達したかまたはそれを超えたことをTPマネージャ122が検出すると、TPマネージャ122は、セッションを終了させるように構成される。
【0028】
図1およびその関連の説明は例示を目的としており、PGW114およびPCRF110の各々はさらなるおよび/または異なるモジュール、構成要素または機能を含んでもよい、ということが理解されるであろう。さらに、タイムアウト期間マネージャ122、TPVDエンジン124および/または本明細書に記載されている関連の機能は、異なるおよび/またはさらなるノードまたはエンティティに関連付けられてもよい。
【0029】
図2は、本明細書に記載されている主題の実施形態に係る、通信ネットワークにおけるセッションタイムアウト情報の動的なプロビジョニングに関連する信号図である。たとえば、PGW(図1に示されるPCEFおよびタイムアウト期間マネージャをホストする)は、ユーザ機器デバイスによって要求されるセッションについて、セッション情報パラメータを含むDiameterプロトコル要求メッセージ(たとえば、CCRメッセージ)を生成して、指定されたPCRFに送信してもよい。このようなメカニズムおよび/または方法は、PCRFおよびPGWが、提供されたセッション情報パラメータ(たとえば、ULI情報、ToD情報、APN情報(IPデータセッションタイプをさらに示す)、RATタイプ情報など)に基づいて、ユーザ機器デバイスによって要求されたセッションに適用可能な絶対タイムアウト期間値およびアイドルタイムアウト期間値を導き出すことを可能にする。図2には図示されていないが、PCRF110は、PCRF110が使用できる無線ユーザプレーン輻輳情報をRCAFから受信して、絶対タイムアウト期間値およびアイドルタイムアウト期間値を導き出すようにさらに構成される。
【0030】
図2を参照して、PGW114は、さまざまなメッセージを処理するための機能を含んでもよい。PGW114は、Diameterプロトコルエンティティ、たとえば第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)LTE通信インターフェイスおよび他の(たとえば、非LTE)通信インターフェイスとの通信のための1つ以上の通信インターフェイスを含んでもよい。たとえば、これらの通信インターフェイスは、複数の異なるDiameterシグナリングインターフェイスに関連付けられたDiameterプロトコルシグナリングメッセージを受信または送信してもよく、Diameterシグナリングインターフェイスは、Gx、Gxx、Rx、Sd、Sy、Gy、Roおよび/またはS9を含むが、これらに限定されるものではない。
【0031】
図2において、ユーザ機器デバイス102は、通信セッション(たとえば、M2Mデータセッション)の確立を要求するために、eNodeB104を介してセッションセットアップ要求メッセージ202(たとえば、アタッチ要求)をMME106に送信する。ユーザ機器デバイス102(たとえば、M2Mデバイス)は、LTEなどの任意の無線プロトコルを使用してeNodeB104により無線アクセスセッションを確立することによって通信を容易にしてもよい。次に、eNodeB104は、S1-APインターフェイスリンクを介してアタッチメント要求メッセージ202などのセッションセットアップ要求メッセージをMME106に転送してもよい。
【0032】
MME106は、アタッチメント要求メッセージ202を受信した後、このメッセージ内に含まれるAPN情報を利用して、対応する作成セッション要求メッセージ204を生成して送信する。いくつかの実施形態では、作成セッション要求メッセージ204は、1つ以上のセッション情報パラメータ(たとえば、ULI情報、ToD情報、APN情報、RATタイプ情報など)を含んでもよく、S11およびS5(GTP)インターフェイスを経由してSGW108を介してPGW114に仕向けられる。
【0033】
PGW114は、作成セッション要求メッセージ204を受信した後、加入者セッションをサポートすることを担う適切なPCRFを決定して指定する(ブロック206)。いくつかの例では、PGW114は、DNSクエリ、ローカルポリシー、またはPGWによって使用されるその他の利用可能なメカニズムに基づいて適切なPCRFを決定および/または指定してもよい。たとえば、PGW114は、指定対象のPCRFの対応するIPアドレスを決定するために、受信した作成セッション要求メッセージ204に含まれるAPNを抽出して相互に参照付けて、DNSサーバに照会してもよい。他の実施形態では、PGW114は、ユーザ機器の電話番号、ISDN、IPアドレスなどに基づいてPCRFを選択するように構成されてもよい。ブロック206において、PGW114は、特定されたPCRF(たとえば、PCRF110)により加入者Gxセッションも確立する。
【0034】
いくつかの実施形態では、PGW114(PCEFおよび/またはタイムアウト期間マネージャを使用する)は、セッション情報パラメータを含むCCR要求メッセージ208をPCRF110(ブロック206において指定された)に送信するようにさらに構成される。これに応答して、PCRF110におけるTPVDエンジンは、要求メッセージ208からセッション情報パラメータを抽出して、絶対タイムアウト期間値およびアイドルタイムアウト期間値を導き出す(ブロック210)ように構成されてもよい。たとえば、TPVDエンジンは、受信したセッション情報パラメータを、絶対タイムアウト期間値およびアイドルタイムアウト期間値を出力として導き出して生成するアルゴリズムのための入力として使用してもよい(たとえば、さらなる詳細については図3を参照)。
【0035】
絶対タイムアウト期間値およびアイドルタイムアウト期間値がTPVDエンジンによって導き出された後、PCRF110は、タイムアウト期間値を含むCCA-Iメッセージ212を生成して、PGW114に送信してもよい。ブロック214において、PGW114は、(タイムアウト期間マネージャを介して)CCA-Iメッセージ212から絶対タイムアウト期間値およびアイドルタイムアウト期間値を受信して抽出し、その後、これらのタイムアウト期間値を、ユーザ機器デバイス102によって要求されているセッションに割り当てる。いくつかの例では、PGW114は、ローカル構成ファイルに格納された既存の(たとえば、デフォルトのまたは予め定義された)絶対タイムアウト期間値およびアイドルタイムアウト期間値に、新たに受信した絶対タイムアウト期間値およびアイドルタイムアウト期間値を上書きするように構成されてもよい。特に、PGW114は、データセッションが確立された後にユーザ機器デバイス102から送信される通信をモニタリングするときに新たな絶対タイムアウト期間値およびアイドルタイムアウト期間値を利用する。
【0036】
PGW114が絶対タイムアウト期間値およびアイドルタイムアウト期間値を要求された加入者セッションに割り当てた後、PGW114は、絶対タイムアウト期間値およびアイドルタイムアウト期間値を含むプロトコル構成オプション(PCO)情報要素(IE)でコード化される作成セッション応答メッセージ216を生成する。PGW114は、作成セッション応答メッセージ216を生成した後、このメッセージをMME106およびSGW108を介してユーザ機器デバイス102に仕向ける。
【0037】
SGW108を介してPGW114から作成セッション応答メッセージ216を受信したことに応答して、MME106は、関連付けられたセッションセットアップ回答メッセージ、すなわちアタッチメント受理回答メッセージ218を生成する。いくつかの例では、回答メッセージ218は、元々作成セッション応答メッセージ216に含まれていた絶対タイムアウト期間値およびアイドルタイムアウト期間値を備えるプロトコル構成オプション(PCO)情報要素(IE)を含むようにMME116によってコード化される。その後、MME116は、絶対タイムアウト期間値およびアイドルタイムアウト期間値を含むアタッチメント受理回答メッセージ218をユーザ機器デバイス102に送信する。
【0038】
ユーザ機器デバイス102は、アタッチメント受理回答メッセージ218を受信した後、要求された通信セッション(たとえば、VoLTE呼セッション、M2Mセッション、IoTデータセッションなど)の確立を起動させるSIP登録プロセスを実行してもよい。また、いくつかの実施形態では、ユーザ機器デバイス102は、メッセージ218から絶対タイムアウト期間値およびアイドルタイムアウト期間値を抽出するように構成されてもよい。特に、ユーザ機器デバイス102は、受信したメッセージ218から絶対タイムアウト期間値およびアイドルタイムアウト期間値を抽出した後、アップリンクデータレート(UDR)マネージャ(たとえば、図1におけるUDRマネージャ130)を実行してもよく、UDRマネージャは、タイムアウト期間値を使用して、確立されているセッションについてのデータを送信するための最適なデータ送信方法/方策を決定するように構成される。具体的には、ユーザ機器デバイス102は、UDRマネージャのロジックを実行して、データレート送信方策を決定してもよい。たとえば、ユーザ機器デバイス102におけるUDRマネージャ130(図1に図示)は、PGWおよびコアネットワークによって提供されるタイムアウト期間値に基づいてULデータをサーバの方に送信するための複数のデータレートを利用してもよい。
【0039】
データセッション224が確立された後、PGW114は、データセッション224をモニタリングするように構成される。特に、PGW114(および/または、図1に示されるTPマネージャ122)は、データセッション224に沿ってユーザ機器デバイス102から送信されるデータおよびメッセージをモニタリングしてもよい。PGW114および/またはTPマネージャ122がタイムアウト条件(たとえば、絶対タイムアウト期間値を超える、またはアイドルタイムアウト期間値を超える)を検出すると、PGW114は、セッション分解をトリガすることによって通信セッションを終了させてもよい(ブロック226)。
【0040】
図3は、本明細書に記載されている主題の実施形態に係る、複数の例示的なセッション情報パラメータ入力に基づいてタイムアウト期間値を決定するためのプロセスを示すフロー図である。PGW114によってホストされるPCEFおよび/またはTPマネージャ122からDiameterプロトコル要求メッセージを受信したことに応答して、PCRF110は、要求メッセージに含まれるセッション情報パラメータを抽出するように構成される。セッション情報パラメータが抽出された後、TPVDエンジン124は、絶対タイムアウト期間値およびアイドルタイムアウト期間値を導き出すために、セッション情報パラメータをプロセスのための入力として利用するように構成される。いくつかの実施形態では、プロセスは、タイムアウト期間値を導き出すように構成されてTPVDエンジン124によってサポート/実行される例示的なアルゴリズム300であってもよい。TPVDエンジン124は、アルゴリズム300のための入力として使用される基準(すなわち、特定のセッション情報パラメータ)を定義するPCRFのローカル構成も含んでもよい。たとえば、ローカル構成は、無線ネットワーク輻輳情報、ULI情報、ToD情報、RATタイプ情報またはAPN情報のうちの1つ以上がアルゴリズム300を実行するためTPVDエンジンによって考慮に入れられることを指定してもよい。
【0041】
図3を参照して、TPVDエンジン124は、最初に、入力301をパーズして、無線トラフィック輻輳の表れであるネットワーク輻輳パラメータがあるか否かを判断する(ブロック302)。このような情報は、一般に、Npインターフェイスメッセージを介してRCAFによってPCRFに提供される。無線トラフィック輻輳が考えられるとTPVDエンジン124が判断すると、アルゴリズム300はブロック304に進み、ブロック304において、TPVDエンジン124は、輻輳テーブルを参照するように構成される。例示的な輻輳テーブル401は、図4Aに示されている。例示の目的でテーブル401は5個の項目のみを示しているが、TPVDエンジン124によってアクセスされる輻輳テーブルは、開示されている主題の範囲から逸脱することなく、いかなる数の項目も含んでいてもよい。図4Aでは、輻輳テーブル401は、輻輳レベル列と、絶対タイムアウト期間値およびアイドルタイムアウト期間値を含む対応するタイムアウト期間値列との間のマッピングを提供する複数項目テーブルを含んでもよい。いくつかの実施形態では、タイムアウト期間値は、非常に小さな粒度(たとえば、数秒または数マイクロ秒)によって特徴付けられてもよい。一例として、輻輳テーブル401における4番目の項目は、120秒の絶対タイムアウト値および60秒のアイドルタイムアウト値が、「4(中高)」に等しい無線ネットワーク輻輳レベルにマッピングされることを示す。特に、RCAFからPCRF110によって受信されたNpインターフェイスメッセージが、「4」に等しい無線輻輳パラメータを含む場合、TPVDエンジン124は、120秒の絶対値および60秒のアイドルタイムアウト値が、PGWにおいて、ユーザ機器デバイスによって要求されているセッションに適用されると判断する。
【0042】
ブロック302において無線輻輳パラメータが検出されない(たとえば、CCRメッセージが受信される)場合、TPVDエンジン124は、入力に提供されるユーザ位置情報(ULI)パラメータをアルゴリズム300が使用するまたは考慮に入れるか否かを判断するように構成される(ブロック306)。ULIパラメータが考慮に入れられる場合、TPVDエンジン124は、タイムアウト期間値を決定するために時刻(ToD)パラメータも考慮に入れられるか否かを判断するように構成される(ブロック308)。ToDパラメータが使用されるとTPVDエンジン124が判断した場合、TPVDエンジン124は、タイムアウト期間値を決定するためにAPN情報が考慮に入れられるか否かをさらに判断する(ブロック310)。APN情報も考慮に入れられる場合、TPVDエンジン124は、続けてULI/APN/ToDテーブル402を利用する。そうでなければ、エンジン124は、ULI/ToDテーブル403を参照するだけでよい。例示的なULI/APN/ToDテーブル402およびULI/ToDテーブル403は、図4Aに示されている。例示の目的でテーブル402および403の各々は5個の項目のみを示しているが、TPVDエンジン124によってアクセスされるこれらのテーブルは、開示されている主題の範囲から逸脱することなく、いかなる数の項目も含んでいてもよい。図4Aでは、ULI/APN/ToDテーブル402は、ULI列、APN列、ToD列、ならびに絶対タイムアウト期間値およびアイドルタイムアウト期間値を含む対応するタイムアウト期間値列の間でのマッピングを提供する複数項目テーブルを含んでもよい。同様に、ULI/ToDテーブル403は、ULI列、ToD列、ならびに絶対タイムアウト期間値およびアイドルタイムアウト期間値を含む対応するタイムアウト期間値列の間でのマッピングを提供する複数項目テーブルを含んでもよい。
【0043】
ブロック308に戻って、ToDパラメータが使用されないとTPVDエンジン124が判断すると、TPVDエンジン124は、タイムアウト期間値を決定するためにAPN情報が考慮に入れられるか否かをさらに判断する(ブロック314)。APN情報も考慮に入れられる場合、TPVDエンジン124は、続けてULI/APNテーブル404を利用する。APN情報が考慮に入れられないと判断されると、TPVDエンジン124は、ブロック318に進んで、ULIテーブル408を利用する。例示的なULI/APNテーブル404は、図4Aに示されており、例示的なULIテーブル408は、図4Bに示されている。例示の目的でテーブル404および408の各々は5個の項目のみを示しているが、TPVDエンジン124によってアクセスされるこれらのテーブルは、開示されている主題の範囲から逸脱することなく、いかなる数の項目も含んでいてもよい。図4Aでは、ULI/APNテーブル404は、ULI列、APN列、ならびに絶対タイムアウト期間値およびアイドルタイムアウト期間値を含む対応するタイムアウト期間値列の間でのマッピングを提供する複数項目テーブルを含んでもよい。同様に、図4BにおけるULIテーブル408は、ULI列と、絶対タイムアウト期間値およびアイドルタイムアウト期間値を含む対応するタイムアウト期間値列との間のマッピングを提供する複数項目テーブルを含んでもよい。
【0044】
ブロック306に戻って、ULIパラメータが使用されないとTPVDエンジン124が判断すると、TPVDエンジン124は、タイムアウト期間値を決定するためにToD情報が考慮に入れられるか否かを判断する(ブロック322)。そうであれば、TPVDエンジン124は、タイムアウト期間値を決定するためにAPN情報が考慮に入れられるか否かをさらに判断する(ブロック324)。APN情報も考慮に入れられる場合、TPVDエンジン124は、ブロック326に進んで、ToD/APNテーブル405を利用する。ブロック324においてAPN情報が考慮に入れられないと判断されると、TPVDエンジン124は、続けてToDテーブル406を利用する。例示的なToD/APNテーブル405は、図4Aに示されており、例示的なToDテーブル406は、図4Bに示されている。例示の目的でテーブル405および406の各々は5個の項目のみを示しているが、TPVDエンジン124によってアクセスされるこれらのテーブルは、開示されている主題の範囲から逸脱することなく、いかなる数の項目も含んでいてもよい。図4Aでは、ToD/APNテーブル405は、ToD列、APN列、ならびに絶対タイムアウト期間値およびアイドルタイムアウト期間値を含む対応するタイムアウト期間値列の間でのマッピングを提供する複数項目テーブルを含んでもよい。同様に、図4BにおけるToDテーブル406は、ToD列と、絶対タイムアウト期間値およびアイドルタイムアウト期間値を含む対応するタイムアウト期間値列との間のマッピングを提供する複数項目テーブルを含んでもよい。代替的に、TPVDエンジン124は、テーブル406の代わりにToDテーブル407(図4Bに図示)にアクセスするように構成されてもよい。特に、ToDテーブル407は、複数のToD範囲または「スロット」を含むToDスロット列と、絶対タイムアウト期間値およびアイドルタイムアウト期間値を含む対応するタイムアウト期間値列との間のマッピングを提供する複数項目テーブルを含む。
【0045】
ブロック322においてToD情報が使用されないとTPVDエンジン124が判断すると、TPVDエンジン124は、タイムアウト期間値を決定するためにAPN情報が考慮に入れられるか否かを判断する(ブロック330)。そうであれば、TPVDエンジン124は、ブロック332に進んで、APNテーブル409を利用する。たとえば、図4BにおけるAPNテーブル409は、APN列と、絶対タイムアウト期間値およびアイドルタイムアウト期間値を含む対応するタイムアウト期間値列との間のマッピングを提供する複数項目テーブルを含んでもよい。ブロック330においてAPN情報が考慮に入れられないと判断されると、TPVDエンジン124は、ブロック334に進んで、既存のタイムアウト期間値が(たとえば、PGWにおいて)変更されないと判断する。
【0046】
TPVDエンジン124がテーブル401~409のいずれか1つにアクセスする例の各々において、TPVDエンジン124は、アクセスされるテーブルの項目への入力として指定されるセッション情報パラメータを相互に参照付けるように構成されてもよい。TPVDエンジン124は、セッションパラメータ値とテーブル項目の値(または、範囲)との間の一致を判断すると、一致する項目に含まれる対応する絶対タイムアウト期間値およびアイドルタイムアウト期間値を取得してもよい。次いで、TPVDエンジン124および/またはPCRF110は、これらの絶対タイムアウト期間値およびアイドルタイムアウト期間値を含むDiameter応答メッセージ(たとえば、CCA-I)を生成して、PGW114に送信するように構成されてもよい。
【0047】
図5は、本明細書に記載されている主題の実施形態に係る、通信ネットワークにおいてセッションタイムアウト情報を動的にプロビジョニングするための例示的な方法を示す。いくつかの実施形態では、本明細書に記載されている例示的な方法500またはその一部は、PGW114、TPマネージャ122、PCRF110、TPVDエンジン124および/または別のモジュールもしくはノードにおいて実行されてもよく、それらによって実行されてもよい。たとえば、方法500は、メモリに格納されてこれらの上記のネットワークコンポーネントのうちの1つ以上の中のプロセッサによって実行されるアルゴリズムであってもよい。
【0048】
いくつかの実施形態では、まず、パケットネットワークへのユーザ機器のアタッチメントを容易にすることを支援するようにPGWに接触してもよい。たとえば、ユーザ機器デバイスは、セッションセットアップ要求メッセージ(すなわち、アタッチ要求メッセージ)をeNodeBを介してMMEに通信してもよく、MMEは、次に、加入者セッションを確立するための適切なSGWおよびPGWを決定する。その後、MMEは、作成セッション要求メッセージを生成して、指定されたPGWに仕向ける。特に、PGWが受信する作成セッション要求メッセージは、ユーザ位置情報、APN識別子、時刻情報、要求を行っているユーザ機器デバイスに対応するRATタイプ情報などのさまざまなセッション情報パラメータを含む。いくつかの実施形態では、PGWが受信する作成セッション要求メッセージは、IMSI、MSISDN、APN、RATタイプ、ECGIユーザ位置情報、ユーザ機器時間帯情報などのパラメータを含んでもよい。作成セッション要求メッセージを受信したことに応答して、PCEF(および/または、PGWによってホストされるTPマネージャ)は、PCRFと通信しようと試みる。いくつかの実施形態では、PGWは、Diameterベースの要求メッセージ(たとえば、CCRメッセージ)を生成して、PCRFに送信して、絶対タイムアウト期間値およびアイドルタイムアウト期間値を導き出すのに使用されるセッション情報パラメータを提供する。
【0049】
特に、図5に示される方法500は、PGWからの作成セッション要求メッセージの受信に応答して通信ネットワークにおいてセッションタイムアウト情報を動的にプロビジョニングするように受信PCRF(および/または、そのホストされたTPVDエンジン)によって実行される例示的なステップを示す。たとえば、方法500を参照して、ステップ502において、ユーザ機器デバイスによって要求されるセッションに対応するセッション情報パラメータを含む要求メッセージを受信する。いくつかの実施形態では、PCRFは、要求メッセージに含まれるセッション情報パラメータを抽出するようにさらに構成される。いくつかの実施形態では、要求メッセージに含まれるセッション情報パラメータは、要求を行っているユーザ機器デバイスのRATタイプ、ToD情報、ユーザ位置情報およびAPN識別子情報のうちの1つ以上を含む。代替的な実施形態では、PCRFは、無線ユーザプレーン輻輳情報をNpインターフェイスメッセージを介してRCAFから受信するように構成される。
【0050】
ステップ504において、セッション情報パラメータのうちの1つ以上を備える入力に基づいて、絶対タイムアウト期間値およびアイドルタイムアウト期間値を導き出す。いくつかの実施形態では、PCRFおよび/またはTPVDエンジンは、PGWから受信したセッション情報パラメータを入力として使用する。たとえば、TPVDエンジンは、そのローカル構成に従ってセッション情報パラメータを入力として使用して、図3に示されるアルゴリズムを実行してもよい。代替的に、PCRFおよび/またはTPVDエンジンは、Npインターフェイスを介してRCAFノードから受信した無線ユーザプレーン輻輳情報を、図3に示されるアルゴリズムのための入力として利用してもよい。入力が適用された後、TPVDエンジンは、要求されたセッションについて絶対タイムアウト期間値およびアイドルタイムアウト期間値を導き出すように構成される。
【0051】
ステップ506において、決定された絶対タイムアウト期間値および決定されたアイドルタイムアウト期間値を含む応答メッセージを生成する。いくつかの実施形態では、PCRFにおけるTPVDエンジンは、絶対タイムアウト期間値およびアイドルタイムアウト期間値を含むCCAメッセージなどのDiameterプロトコル応答メッセージを生成する。
【0052】
ステップ508において、応答メッセージをPGWに送信する。いくつかの実施形態では、TPVDエンジンおよび/またはホストPCRFは、絶対タイムアウト期間値およびアイドルタイムアウト期間値を含むDiameter応答メッセージをPGWに送信する。PGWによってホストされるTPマネージャは、タイムアウト期間値を受信した後、ユーザ機器デバイスによって要求されるセッションに絶対タイムアウト期間値およびアイドルタイムアウト期間値を適用するように構成される。一旦新たなタイムアウト期間値でプロビジョニングされると、PGWおよび/またはTPマネージャは、ユーザ機器がアイドルタイムアウト期間の継続期間中にいかなるメッセージも通信しなくなった場合、または合計セッション時間が絶対タイムアウト期間を超えた場合に、データセッションを削除するように構成される。また、いくつかの実施形態では、PGWは、タイムアウト期間値をユーザ機器デバイスに提供するように構成されてもよい。
【0053】
いくつかの実施形態では、開示されている主題は、PGWが、少なくとも絶対タイムアウト期間値およびアイドルタイムアウト期間値を含む作成セッション応答メッセージを生成するステップをさらに備える。
【0054】
いくつかの実施形態では、開示されている主題は、PGWが、絶対タイムアウト期間値およびアイドルタイムアウト期間値を含む作成セッション応答メッセージをユーザ機器デバイスに送信するステップをさらに備える。
【0055】
いくつかの実施形態では、開示されている主題は、ユーザ機器デバイスが、絶対タイムアウト期間値およびアイドルタイムアウト期間値を利用して、セッションについてアップリンクデータを送信するためのデータレートを確立するステップをさらに備える。
【0056】
いくつかの実施形態では、開示されている主題は、セッション情報パラメータが、輻輳表示パラメータ、ユーザ位置情報パラメータ、時刻パラメータまたはアクセスポイントネーム(APN)パラメータのうちの少なくとも1つを含むシステムおよび方法をさらに備える。
【0057】
いくつかの実施形態では、開示されている主題は、1つ以上のセッション情報パラメータを、データベーステーブルに格納された絶対タイムアウト期間値およびアイドルタイムアウト期間値にマッピングされる1つ以上の閾値に一致させることによって、絶対タイムアウト期間値およびアイドルタイムアウト期間値を決定するステップをさらに備える。
【0058】
いくつかの実施形態では、開示されている主題は、ユーザ機器デバイスが、無線モバイルデバイス、モノのインターネット(IoT)デバイスまたはマシンツーマシン(M2M)デバイスを含むシステムおよび方法をさらに備える。
【0059】
なお、本明細書に記載されているPGW114、タイムアウト期間マネージャ122、PCRF110、TPVDエンジン124および/または機能は、特別目的コンピューティングデバイスを構成してもよい。さらに、本明細書に記載されているPGW114、タイムアウト期間マネージャ122、PCRF110、TPVDエンジン124および/または機能は、ネットワーク通信の技術分野を向上させることができる。たとえば、開示されている主題は、ユーザ機器デバイスとアプリケーションサーバとの間のデータセッションに関連付けられたセッションタイムアウト情報を動的に調整してプロビジョニングするという技術的利点を提供する。(加入者当たり)特定のセッションに関連付けられたタイムアウト期間値を動的に調整することによって、開示されている主題は、使用されない可能性が高いセッションに貴重なリソースを不必要に割り当てることを減らすという技術的利点を提供する。より具体的には、開示されている主題は、ネットワークリソースの効率的な管理を手助けすることを目指している。PGWにおける所与のAPNのための静的なタイムアウト構成の既存のメカニズムは、さまざまな優先順位のセッションについて絶対タイムアウト期間値およびアイドルタイムアウト期間値を動的に導き出すようにPCRFを構成することによって向上させることができる。このようなメカニズムから生じるメリットは、故障が生じた場合にネットワークリソースがデータセッションをサポートし続けることのないように、IoTデバイスまたはM2Mデバイスがデータを転送するのに要する時間を制御することを含む。
【0060】
本明細書に記載されている主題のさまざまな詳細は、本明細書に記載されている主題の範囲から逸脱することなく変更されてもよいということが理解されるであろう。さらに、上記の説明は、単に例示を目的としており、限定を目的としているわけではない。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5