(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-14
(45)【発行日】2022-10-24
(54)【発明の名称】陳列用什器
(51)【国際特許分類】
A47F 5/10 20060101AFI20221017BHJP
【FI】
A47F5/10 C
(21)【出願番号】P 2020047329
(22)【出願日】2020-03-18
【審査請求日】2022-01-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000213138
【氏名又は名称】中日産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100076473
【氏名又は名称】飯田 昭夫
(74)【代理人】
【識別番号】100112900
【氏名又は名称】江間 路子
(74)【代理人】
【識別番号】100136995
【氏名又は名称】上田 千織
(74)【代理人】
【識別番号】100163164
【氏名又は名称】安藤 敏之
(72)【発明者】
【氏名】林 誠浩
(72)【発明者】
【氏名】石原 一昭
(72)【発明者】
【氏名】生田 寛人
【審査官】高橋 祐介
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第205457224(CN,U)
【文献】特開平7-184753(JP,A)
【文献】特開2017-113264(JP,A)
【文献】特開2005-46250(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47F 5/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベースユニットと、前記ベースユニットの左右の端部からそれぞれ立ち上がる一対の縦支柱と、前記縦支柱間に架け渡される背面パネルと、前記縦支柱、又は/及び、前記ベースユニットに配設される棚板部材と、を有する什器本体と、
第1上げ底形成部と前記第1上げ底形成部に連結された第2上げ底形成部とを備えて、前記縦支柱に取り付けられる上げ底形成部材と、
を備え、
前記上げ底形成部材は、前記第1上げ底形成部の前記第2上げ底形成部に連結された側とは反対側の端部において、前記縦支柱に対して回動可能とされ、
前記上げ底形成部材を回動させることにより、
前記第1上げ底形成部が前記背面パネルに略沿うように配されるとともに、前記第2上げ底形成部が前記背面パネル側から前方に延びるように配される第1の状態と、
前記第2上げ底形成部が前記棚板部材上に立設されるとともに、前記第1上げ底形成部に商品が載置可能な第2の状態と、
に変化可能に構成されていることを特徴とする陳列用什器。
【請求項2】
前記縦支柱には、係止孔が配設され、
前記上げ底形成部材は、前記係止孔と係止可能な係止フックを有する取付ブラケットを介して前記縦支柱に取り付けられ、
前記上げ底形成部材は、
前記第1上げ底形成部の、前記第2上げ底形成部に連結された側とは反対側の端部に配設された回動軸と、
前記第1上げ底形成部の、前記回動軸より前記第2上げ底形成部側に配設される係止バーと、を有し、
前記取付ブラケットは、前記回動軸を挿通可能な軸孔と、前記係止バーをガイドするガイド部と、前記ガイド部の一端側に配され前記第1の状態を保持する第1ストッパ部と、前記ガイド部の他端側に配され前記第2の状態を保持する第2ストッパ部とを備えていることを特徴とする請求項1記載の陳列用什器。
【請求項3】
前記軸孔は、上下方向に長い長孔状に形成され、
前記ガイド部の前記第1ストッパ部の近傍には、上方に突出する凸部が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の陳列用什器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品を陳列するための陳列用什器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の陳列用容器として、本出願人が先にした特許文献1に記載されるものがあった。これによれば、上方が開放された合成樹脂製の容器本体と、第1の板状部(第1上げ底形成部)と第1の板状部に連結された第2の板状部(第2上げ底形成部)とを備えて容器本体内に収納される合成樹脂製の上げ底形成部材とを備えていた。
【0003】
そして、上げ底形成部材は、移動及び/又は回動されることにより、第1の板状部が容器本体の底壁部の内側に重ねられるとともに、第2の板状部が前壁部の内側に重ねられた第1の状態と、第1の板状部が底壁部上に立設されるとともに、第2の板状部の第1の板状部が連結された側とは反対側の端部が後壁部に当接された第2の状態と、に変化可能に構成されていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記構成により、簡便に内部に上げ底部分を形成可能で、陳列状態において見た目が良い陳列用容器を提供することが可能となった。
【0006】
これを受けて、ベースユニットと、ベースユニットの左右の端部からそれぞれ立ち上がる一対の縦支柱と、縦支柱間に架け渡される背面パネルと、縦支柱、又は/及び、ベースユニットに配設される棚板部材と、を有する什器本体を備える陳列用什器においても、上記作用効果を奏することが望まれていた。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑み、簡便に棚板部材上に上げ底部分を形成可能で、陳列状態において見た目が良い陳列用什器を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1記載の発明では、ベースユニットと、前記ベースユニットの左右の端部からそれぞれ立ち上がる一対の縦支柱と、前記縦支柱間に架け渡される背面パネルと、前記縦支柱、又は/及び、前記ベースユニットに配設される棚板部材と、を有する什器本体と、
第1上げ底形成部と前記第1上げ底形成部に連結された第2上げ底形成部とを備えて、前記縦支柱に取り付けられる上げ底形成部材と、
を備え、
前記上げ底形成部材は、前記第1上げ底形成部の前記第2上げ底形成部に連結された側とは反対側の端部において、前記縦支柱に対して回動可能とされ、
前記上げ底形成部材を回動させることにより、
前記第1上げ底形成部が前記背面パネルに略沿うように配されるとともに、前記第2上げ底形成部が前記背面パネル側から前方に延びるように配される第1の状態と、
前記第2上げ底形成部が前記棚板部材上に立設されるとともに、前記第1上げ底形成部に商品が載置可能な第2の状態と、
に変化可能に構成されている。
【0009】
これによれば、上記構成の什器本体であっても、棚板部材上に、簡便に上げ底部分を形成可能で、陳列状態において見た目が良い陳列用什器とすることができる。
【0010】
また、前記縦支柱には、係止孔が配設され、
前記上げ底形成部材は、前記係止孔と係止可能な係止フックを有する取付ブラケットを介して前記縦支柱に取り付けられ、
前記上げ底形成部材は、
前記第1上げ底形成部の、前記第2上げ底形成部に連結された側とは反対側の端部に配設された回動軸と、
前記第1上げ底形成部の、前記回動軸より前記第2上げ底形成部側に配設される係止バーと、を有し、
前記取付ブラケットは、前記回動軸を挿通可能な軸孔と、前記係止バーをガイドするガイド部と、前記ガイド部の一端側に配され前記第1の状態を保持する第1ストッパ部と、前記ガイド部の他端側に配され前記第2の状態を保持する第2ストッパ部とを備えている。
【0011】
これによれば、係止バーをガイド部でガイドしながら、第1ストッパ部と第2ストッパ部との間を移動させることができるので、円滑かつ簡単な動作で第1の状態と第2の状態に移行させることができる。
【0012】
また、前記軸孔は、上下方向に長い長孔状に形成され、
前記ガイド部の前記第1ストッパ部の近傍には、上方に突出する凸部が形成されている。
【0013】
これによれば、係止バーが凸部を乗り越えようとすると、回動軸が軸孔を上方向に移動する。そして、係止バーが凸部を乗り越えて、第1ストッパ部に到達すると、回動軸が元の位置に戻る。よって、簡易な構成で上げ底形成部材を、第1の状態に移行可能とするとともに、第1の状態を保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明における一実施形態の陳列用什器の上げ底形成部材が第1の状態にあるときの右斜め上からみた斜視図である。
【
図2】同実施形態における上げ底形成部材が第2の状態にあるときの右斜め上からみた斜視図である。
【
図3】同実施形態における上げ底形成部材が第2の状態にあるときの部分拡大右側面図である。
【
図4】同実施形態における上げ底形成部材が第1の状態にあるときの部分拡大右側面図である。
【
図5】同実施形態における上げ底形成部材、取付ブラケット、架け渡し部材、外れ止め部材の右斜め上からみた分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明における陳列用什器の一実施形態を図面に基づいて説明する。以下の説明では、各図面に付される矢印の、Fを前、Bを後ろ、Rを右、Lを左、Uを上、Dを下、方向とする。
【0016】
陳列用什器10は、
図1~5に示すように、什器本体20と、上げ底形成部材80と、を備えている。
【0017】
什器本体20は、
図1~4に示すように、ベースユニット30と、縦支柱40と、背面パネル50と、棚板部材60と、を備えている。
【0018】
ベースユニット30は、左右一対のベースフレーム31を備えている。ベースフレーム31は、金属製で、外形形状が四角柱状に形成され、陳列用什器10の左右の端部に、長手方向を前後方向に沿わせて配置されている。ベースフレーム31の下面には、設置面との設置高さを調整するアジャスター32が取り付けられている。ベースフレーム31の前端部間には、金属製の覆い部材33が架け渡されている。
【0019】
各ベースフレーム31の後端部から、それぞれ縦支柱40が立設されている。
【0020】
縦支柱40は、金属製で、四角筒状に形成され、各ベースフレーム31の後端部において連結されている。縦支柱40の前側の壁面には、外面から内面まで貫通するとともに、上下方向に長い矩形状の貫通孔として形成された係止孔41が、上下左右方向に沿って複数配設されている。本実施形態では、二つの縦支柱40で構成される。
【0021】
縦支柱40には、背面パネル50が取り付けられている。
【0022】
背面パネル50は、合成樹脂製で、矩形平板状に形成され、左右の縦支柱40間に架け渡されるように取り付けられている。
【0023】
棚板部材60は、金属製で、左後部と右後部が切り取られた略矩形平板状に形成されている。本実施形態では、一対のベースフレーム31の上端部と、覆い部材33の上端部に取り付けられている。
【0024】
上げ底形成部材80は、金属製で、
図1~5に示すように、外周縁部を構成する外枠と、前後方向及び左右方向に沿って配される内枠を有し、第1上げ底形成部81と第1上げ底形成部81に連結された第2上げ底形成部82とを備えている。第1上げ底形成部81と第2上げ底形成部82とは、左右方向からみて、略直交してL字状に形成され、表面に粉体塗装が施されている。
【0025】
第1上げ底形成部81の第2上げ底形成部82に連結された側とは反対側の端部81aには、後述する取付ブラケット90に対して回動可能とする回動軸83が、左右方向に沿ってそれぞれ外側に延びるように二か所配設されている。
【0026】
回動軸83の、第2上げ底形成部82に連結された側の近傍には、円柱状の係止バー84が左右方向に沿ってそれぞれ外側に延びるように二か所配設されている。
【0027】
本実施形態では、回動軸83、係止バー84は、略コの字状に形成されたコの字状部材85を、上げ底形成部材80の外枠に取り付けることで構成され、端部81aの後端縁に近い側(
図2における後側)の棒部分が回動軸83、端部81aから遠ざかる側(
図2における前側)の棒部分が係止バー84とされている。
【0028】
係止バー84は、上げ底形成部材80が、後述する第1状態のときに第1ストッパ部96に、後述する第2状態のときに第2ストッパ部97に、係止可能とされている。
【0029】
上げ底形成部材80は、取付ブラケット90を介して縦支柱40に取り付けられている。
【0030】
取付ブラケット90は、金属製で、
図1~5に示すように、平板状に形成されている。取付ブラケット90の後端部には、後方に突出して逆L字状に形成された係止フック91が、上下方向に沿って二つ配設されている。
【0031】
上下方向における係止フック91の間には、後端から前端に向かって半長円状に刈り欠かれた切欠92が配設されている。切欠92の上側には、左右方向に貫通して上下方向に長い長孔状の軸孔93が配設されている。切欠92の下側には、左右方向に貫通する矩形状の係止孔94が配設されている。
【0032】
軸孔93には、回動軸83が挿通可能とされている。また、軸孔93の上下方向の長さは、係止バー84が後述する凸部98に乗り上げたときに、回動軸83が移動可能な長さを有している
係止孔94には、後述する係止片101が係止可能とされている。
【0033】
取付ブラケット90の前側上部には、係止バー84をガイドするガイド部95と、ガイド部95の上端側に配され第1の状態を保持する第1ストッパ部96と、ガイド部95の前端側に配され第2の状態を保持する第2ストッパ部97と、が配設されている。
【0034】
ガイド部95は、
図3、4に示すように、左右方向からみたときに、軸孔93の下端部に回動軸83が位置したときの同心円周上となるような曲線状に形成されている。
【0035】
第1ストッパ部96は、取付ブラケット90の上面から下面に向かう凹部として形成され、係止バー84が進入したときに、上げ底形成部材80の回転を規制可能とされている。
【0036】
第2ストッパ部97は、軸孔93の下端から前後方向に沿って伸ばした仮想線上に位置する水平面状に形成され、係止バー84と当接して上げ底形成部材80が下側に回転することを規制可能とされている。
【0037】
ガイド部95の第1ストッパ部96の近傍には、上方に突出する凸部98が形成されている。
【0038】
架け渡し部材100は、金属製で、
図1~5に示すように、四角柱状に形成され、左右の端部には、係止孔94と係止可能な略L字状の係止片101がそれぞれ配設されている。
【0039】
外れ止め部材110は、合成樹脂製で、
図1~5に示すように、断面略コの字状に形成されたコの字部111と、角柱状に形成された嵌め込み部112と、を有している。本実施形態では、外れ止め部材110は、本出願人が先にした実願2018-1330号(実用新案登録第3216777号)の外れ止め部材が、用いられるので詳細な説明は省略する。
【0040】
上げ底形成部材80の取り付け態様は、取付ブラケット90の係止フック91を、係止孔41に係止させることで取り付けられる。
【0041】
本実施形態では、取付ブラケット90が外れてしまうことを抑制するために、取付ブラケット90の切欠92の下部に外れ止め部材110のコの字部111を左右方向において挟むように嵌め込み、係止孔41に、嵌め込み部112と下側の係止フック91を進入させて、取付ブラケット90を縦支柱40にそれぞれ取り付けている。
【0042】
そして、回動軸83を軸孔93に進入させるとともに、係止孔94に係止片101を係止させて、取付ブラケット90間に架け渡し部材100を架け渡すことで、上げ底形成部材80の取り付けが完了する。
【0043】
本実施形態における、陳列用什器10の使用態様を説明する。商品が無い状態の陳列用什器10に商品を陳列するときには、
図1、4に示すように、例えば、第2上げ底形成部82を手で持ち上げて、上げ底形成部材80を上側に回転させて、第1上げ底形成部81が背面パネル50に略沿うように移動させる。
【0044】
このとき、係止バー84は、ガイド部95にガイドされながら、第1ストッパ部96に向かって移動するので、円滑かつ簡単な動作で第1の状態と第2の状態に移行させることができる。
【0045】
そして、係止バー84が凸部98を乗り越えようとすると、回動軸83が軸孔93内を上方向に移動する。そして、係止バー84が、凸部98を乗り越えて第1ストッパ部96に入り込む(到達する)と上げ底形成部材80の回転が規制されるとともに、回動軸83が軸孔93の下端、換言すれば元の位置に戻る。
【0046】
よって、上げ底形成部材80を、第1上げ底形成部81が背面パネル50に略沿うように配されるとともに、第2上げ底形成部82が背面パネル50側から前方に延びるように配される第1の状態を保持することができる。
【0047】
このとき、第2上げ底形成部82は、第1上げ底形成部81分の高さを得て、背面パネル50に略直交して配されるので、商品を出し入れするときの妨げにならない。
【0048】
上げ底形成部材80が第1の状態で、陳列用什器10に商品を陳列する。陳列した商品が少なくなったら、上げ底形成部材80を上側にスライドさせ、回動軸83が軸孔93の下端から上側に移動させるとともに、係止バー84と第1ストッパ部96の係止を解除する。
【0049】
このとき、上げ底形成部材80の前側への回転の規制が解除されるので、上げ底形成部材80を下側に回転させることができる。
【0050】
そして、
図2、3に示す、係止バー84と第2ストッパ部97が係止されて、第2上げ底形成部82が棚板部材60上に立設されるとともに、第1上げ底形成部81に商品が載置可能な第2の状態とする。
【0051】
上げ底形成部材80を、第2の状態として、棚板部材60及び、上げ底形成部材80の第1上げ底形成部81に商品を載置して陳列する。
【0052】
本実施形態の陳列用什器10では、ベースユニット30と、ベースユニット30の左右の端部からそれぞれ立ち上がる一対の縦支柱40と、縦支柱40間に架け渡される背面パネル50と、ベースユニット30に配設される棚板部材60と、を有する什器本体20と、
第1上げ底形成部81と第1上げ底形成部81に連結された第2上げ底形成部82とを備えて、縦支柱40に取り付けられる上げ底形成部材80と、
を備え、
上げ底形成部材80は、第1上げ底形成部81の第2上げ底形成部82に連結された側とは反対側の端部81aにおいて、縦支柱40に対して回動可能とされ、
上げ底形成部材80を回動させることにより、
第1上げ底形成部81が背面パネル50に略沿うように配されるとともに、第2上げ底形成部82が背面パネル50側から前方に延びるように配される第1の状態と、
第2上げ底形成部82が棚板部材60上に立設されるとともに、第1上げ底形成部81に商品が載置可能な第2の状態と、
に変化可能に構成されている。
【0053】
これによれば、上記構成の什器本体20であっても、棚板部材60上に、簡便に上げ底部分を形成可能で、陳列状態において見た目が良い陳列用什器とすることができる。
【0054】
また、縦支柱40には、係止孔41が配設され、
上げ底形成部材80は、係止孔41と係止可能な係止フック91を有する取付ブラケット90を介して縦支柱40に取り付けられ、
上げ底形成部材80は、
第1上げ底形成部81の、第2上げ底形成部82に連結された側とは反対側の端部81aに配設された回動軸83と、
第1上げ底形成部81の、回動軸83より第2上げ底形成部82側に配設される係止バー84と、を有し、
取付ブラケット90は、回動軸83を挿通可能な軸孔93と、係止バー84をガイドするガイド部95と、ガイド部95の一端側に配され第1の状態を保持する第1ストッパ部96と、ガイド部95の他端側に配され第2の状態を保持する第2ストッパ部97とを備えている。
【0055】
これによれば、係止バー84をガイド部95でガイドしながら、第1ストッパ部96と第2ストッパ部97との間を移動させることができるので、円滑かつ簡単な動作で第1の状態と第2の状態に移行させることができる。
【0056】
また、軸孔93は、上下方向に長い長孔状に形成され、
ガイド部95の第1ストッパ部96の近傍には、上方に突出する凸部98が形成されている。
【0057】
これによれば、係止バー84が凸部98を乗り越えようとすると、回動軸83が軸孔93を上方向に移動する。そして、係止バー84が凸部98を乗り越えて、第1ストッパ部96に到達すると、回動軸83が元の位置に戻る。よって、簡易な構成で上げ底形成部材80を、第1の状態に移行可能とするとともに、第1の状態を保持することができる。
【0058】
本発明の陳列用什器は上記実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の要旨を逸脱しない限り各種の設計変更等が可能である。
【0059】
例えば、棚板部材60は、ベースユニット30に配設されていたが、既存の棚板ブラケットと棚板を用いて縦支柱40に配設することができる。さらに、棚板部材60は、縦支柱40、又は/及び、ベースユニット30に配設される構成とすることも可能である。
【0060】
また、上げ底形成部材80は、金属製の棒状部材を屈折、溶接等して形成されていたが、商品を陳列可能であれば、金属製の板材、合成樹脂、その他の部材、で形成することも可能である。
【0061】
また、回動軸83、係止バー84は、コの字状部材85を用いて形成したが、円柱状の部材を取り付けて形成する等適宜変更することができる。
【符号の説明】
【0062】
10 陳列用什器
20 什器本体
30 ベースユニット
40 縦支柱
41 係止孔
50 背面パネル
60 棚板部材
80 上げ底形成部材
81 第1上げ底形成部
81a 端部
82 第2上げ底形成部
83 回動軸
84 係止バー
90 取付ブラケット
91 係止フック
93 軸孔
95 ガイド部
96 第1ストッパ部
97 第2ストッパ部
98 凸部