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  • 特許-本型収納具 図1
  • 特許-本型収納具 図2
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  • 特許-本型収納具 図5
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-14
(45)【発行日】2022-10-24
(54)【発明の名称】本型収納具
(51)【国際特許分類】
   B42F 7/00 20060101AFI20221017BHJP
【FI】
B42F7/00 J
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2018173145
(22)【出願日】2018-09-16
(65)【公開番号】P2020044681
(43)【公開日】2020-03-26
【審査請求日】2021-08-20
(73)【特許権者】
【識別番号】518331852
【氏名又は名称】河内 毅志
(74)【代理人】
【識別番号】100194478
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 文彦
(74)【代理人】
【識別番号】100187838
【弁理士】
【氏名又は名称】黒住 智彦
(72)【発明者】
【氏名】河内 毅志
【審査官】藤井 達也
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-108624(JP,A)
【文献】実開昭53-140529(JP,U)
【文献】特開2003-191675(JP,A)
【文献】実開昭63-075375(JP,U)
【文献】特開2015-058615(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B42F 1/00-23/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表裏の表紙と、
前記表紙間に配置された背表紙と、
高さが前記表紙の高さの半分以下で厚さが前記背表紙の幅以下の、上が開口した箱体と、を備え、
前記箱体を二つ備え、前記表紙の開閉において前記二つの箱体が干渉しないように、前記表裏の表紙のうち一方の内側上部に一方の前記箱体が取付けられるとともに、前記表裏の表紙のうち他方の内側下部に他方の前記箱体が取付けられ
しかも前記箱体の下部側方に開口を設けたことを特徴とする本型収納具。
【請求項2】
前記表紙の内側のうち前記箱体が取付けられていない部位の内部又は表面に強磁性体を平面的に配置したことを特徴とする請求項1に記載の本型収納具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表紙及び背表紙を備える本型収納具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
個人の自宅や会社において、封筒やはがき(以下、封筒等)を受け取ることはよくある。
それらの中には読んですぐに廃棄できるものだけでなく、しばらく保管が必要なものや受け取ったときには読まずに後から読む場合も多い。
そこで、封筒等を保管するためのレタートレイが開示されている(例えば、非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【文献】イケア・ジャパン株式会社、“KVISSLE クヴィッスレ”、[online]、[平成30年9月5日検索]、インターネット〈URL:https://www.ikea.com/jp/ja/catalog/products/80203956/〉
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、必要となったときにレタートレイ内に平積みにされた封筒等の中を探しても、たくさんの封筒等の中に埋もれてしまい、目的の封筒等をなかなか見つけられないという問題がある。
また、このようなレタートレイはそれ自身が場所を取ってしまうという問題もある。
【0005】
そこで、本発明の目的とするところは、目的の封筒等を探しやすく、場所も取らない本型収納具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、本発明の請求項1に記載の本型収納具(1)は、表裏の表紙(10)と、前記表紙(10)間に配置された背表紙(20)と、高さが前記表紙(10)の高さの半分以下で厚さが前記背表紙(20)の幅以下の、上が開口した箱体(30)と、を備え、前記箱体(30)を二つ備え、前記表紙(10)の開閉において前記二つの箱体(30)が干渉しないように、前記表裏の表紙(10)のうち一方の内側上部に一方の前記箱体(30)が取付けられるとともに、前記表裏の表紙(10)のうち他方の内側下部に他方の前記箱体(30)が取付けられたことを特徴とする。
【0007】
また、請求項2に記載の本型収納具(1)は、前記下方に取付けられた箱体(30)の下端位置を前記表紙(10)の下端位置と略一致させたことを特徴とする。
【0008】
また、請求項3に記載の本型収納具(1)は、前記箱体(30)の下部側方に開口を設けたことを特徴とする。
【0009】
また、請求項4に記載の本型収納具(1)は、前記表紙(10)の内側のうち前記箱体(30)が取付けられていない部位の内部又は表面に強磁性体を平面的に配置したことを特徴とする。
【0010】
ここで、上記括弧内の記号は、図面および後述する発明を実施するための形態に掲載された対応要素または対応事項を示す。
【発明の効果】
【0011】
本発明の請求項1に記載の本型収納具によれば、箱体を二つ備え、表紙の開閉において二つの箱体が干渉しないように、表裏の表紙のうち一方の内側上部に一方の箱体が取付けられるとともに、表裏の表紙のうち他方の内側下部に他方の箱体が取付けられたので、その箱体に封筒等を立てて収納することができる。
これにより、容易に目的の封筒等を見つけることができる。
さらに、本型収納具ということで自立して縦置き可能であるので、場所も取らない。
【0012】
また、請求項2に記載の本型収納具によれば、請求項1に記載の発明の作用効果に加え、下方に取付けられた箱体の下端位置を表紙の下端位置と略一致させたので、本型収納具を立てたときにその箱体の下面が本型収納具の置き場所の上面と接触し安定する。また、長期保管の際に本型収納具全体が変形することも抑制可能である。
【0013】
また、請求項3に記載の本型収納具によれば、請求項1に記載の発明の作用効果に加え、箱体の下部側方に開口を設けたので、箱体内部に埃等のゴミが溜まりにくい。仮に多少箱体内部に埃が入ったとしても清掃が容易である。
【0014】
また、請求項4に記載の本型収納具によれば、請求項1に記載の発明の作用効果に加え、表紙の内側のうち箱体が取付けられていない部位の内部又は表面に強磁性体を平面的に配置したので、表紙の内側に磁石で紙等を貼付可能である。
【0015】
なお、本発明の本型収納具のように、表紙の内側に箱体を上下に二つ備える点は、上述した非特許文献1には全く記載されていない。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の実施形態に係る本型収納具を示す斜視図である。
図2図1に示す本型収納具を開いた状態を示す斜視図である。
図3】本発明の実施形態に係る本型収納具を示す側面図である。
図4図2に示す本型収納具における箱体にインデックスを追加した状態を示す斜視図である。
図5】本発明の他の実施形態に係る本型収納具を開いた状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1乃至図4を参照して、本発明の実施形態に係る本型収納具1を説明する。
この本型収納具1は、表紙10と、背表紙20と、箱体30と、を備える。
【0018】
表紙10は、表裏の二つ、つまり表表紙10と裏表紙10からなる。当然、表表紙10と裏表紙10は同じ形状である。
本実施形態においては、表紙10はA4判よりも一回り大きく縦長となっている。表紙10の材質は紙でもよいし、ポリプロピレン等のプラスチックでもよい。
また、表紙10の内側の内部に強磁性体を平面的に配置した。つまり、磁石が表紙10の内側に付くように薄い鉄の板を入れた。
【0019】
背表紙20は、表紙10間に配置されており、その高さは表紙10の高さに等しい。
また、背表紙20と表紙10とは折曲げ可能に接続されている。
このように背表紙20と表紙10とは構成されてなるので、閉じたときには平面視略コ字状となり、開いたときには平面視で裏表紙10、背表紙20、表表紙10の順に略一直線状となる。
【0020】
箱体30は、一つの本型収納具1につき二つ設けられる。本実施形態ではその二つは同一形状である。箱体30の左右の幅は表紙10の左右の幅よりも短いが、横向きにした長型3号の封筒を内部に収納可能であることが好ましい。
例えば、後述するように箱体30が上下に配置されたとき、上方の箱体30に封筒、下方の箱体30には(年賀)はがきや封筒といったように、整理して収納可能とした。
なお、本実施形態において左右とは、図2の状態から表紙10を完全に開いたときの紙面左右をいう。
【0021】
箱体30の高さは表紙10の高さの半分以下で、箱体30の厚さは背表紙20の幅以下である。
また、箱体30の上方は開口している。
さらに、箱体30の下部の左右側方にも開口を設けている。
【0022】
そして、表紙10の開閉において、特に表紙10を閉じた状態において二つの箱体30が干渉しないように、表裏の表紙10のうち一方の内側上部に一方の箱体30を取付けるとともに、表裏の表紙10のうち他方の内側下部に他方の箱体30を取付けた。
ここでは図2に示すように、左側の表紙10の内側上部及び右側の表紙10の内側下部にそれぞれ箱体30を取付けた。
【0023】
このとき、下方に取付けられた箱体30の下端位置を表紙10の下端位置と略一致させている。
つまり、下方の箱体30の下面は、この本型収納具1が机等に置かれた場合にその机等の上面に接触する。
また、それぞれの箱体30は、表紙10の左右端部から左右外側に飛び出さないように取付けている。
表紙10内側に対する箱体30の取付け方はどのような方法であってもよく、また、表紙10内側が箱体30の奥壁を兼ねていてもよい。
【0024】
箱体30の厚さは背表紙20の幅以下であるので、図3に示すように、表紙10を完全に閉じることが可能である。
また、図4に示すように、箱体30にインデックス40を入れてもよい。これにより、封筒等の整理がさらに容易になる。
【0025】
以上のように構成された本型収納具1によれば、箱体30を二つ備え、表紙10の開閉において二つの箱体30が干渉しないように、表裏の表紙10のうち一方の内側上部に一方の箱体30が取付けられるとともに、表裏の表紙10のうち他方の内側下部に他方の箱体30が取付けられたので、その箱体30に封筒等を立てて収納することができる。
これにより、容易に目的の封筒等を見つけることができる。
さらに、本型収納具1ということで自立して縦置き可能であるので、場所も取らない。この本型収納具1を本棚に入れることもできるし、机の上に置いても邪魔にならない。
【0026】
また、下方に取付けられた箱体30の下端位置を表紙10の下端位置と略一致させたので、本型収納具1を立てたときにその箱体30の下面が机等の上面と接触し安定する。また、長期保管の際に本型収納具1全体が変形することも抑制可能である。
【0027】
さらに、箱体30の下部側方に開口を設けたので、箱体30内部に埃等のゴミが溜まりにくい。つまり、箱体30は上方が開口しているので上方から埃が入ることを避けられないが、箱体30下部側方の開口から埃が落ちる。仮に多少箱体30内部に埃が入ったとしても清掃が容易である。
【0028】
また、表紙10の内側に強磁性体を平面的に配置したので、表紙10の内側に磁石で紙等を貼付可能である。
よって、そのままでは箱体30に収まり切らないA4判等の大きな紙も折らずに表紙10の内側に磁石で貼り付けることができる。このとき、大きな紙の下部は箱体30に入れていてもよい。A4判までの紙を折らずに表紙10の内側に貼り付けられることで、本型収納具1を扱うたびにA4判の案内状等を目に触れさせることができその内容を思い出すことができる。
【0029】
なお、本実施形態において、左側の箱体30を上方に、右側の箱体30を下方に配置したが、これに限られるものではなく、図5に示すように左側の箱体30を下方に、右側の箱体30を上方に配置してもよい。
【0030】
また、下方に取付けられた箱体30の下端位置を表紙10の下端位置と略一致させたが、これに限られるものではない。
また、箱体30の下部側方に開口を設けたが、この開口が無くてもよい。
【0031】
また、表紙10の内部に強磁性体を配置したが、これに限られるものではなく、表紙10の内部のうち、少なくとも箱体30が取付けられていない部位の内部又は表面に強磁性体が配置されていればよい。
さらには、この強磁性体が配置されていなくてもよい。
【符号の説明】
【0032】
1 本型収納具
10 表紙
20 背表紙
30 箱体
40 インデックス
図1
図2
図3
図4
図5