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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-14
(45)【発行日】2022-10-24
(54)【発明の名称】小型の原子炉格納容器システム
(51)【国際特許分類】
   G21C 13/00 20060101AFI20221017BHJP
   G21F 5/10 20060101ALI20221017BHJP
   G21C 15/18 20060101ALI20221017BHJP
【FI】
G21C13/00 200
G21F5/10 P
G21C15/18 U
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2019558516
(86)(22)【出願日】2018-04-13
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-01-28
(86)【国際出願番号】 US2018027419
(87)【国際公開番号】W WO2018208431
(87)【国際公開日】2018-11-15
【審査請求日】2021-03-18
(31)【優先権主張番号】15/590,469
(32)【優先日】2017-05-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】501010395
【氏名又は名称】ウエスチングハウス・エレクトリック・カンパニー・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100091568
【弁理士】
【氏名又は名称】市位 嘉宏
(72)【発明者】
【氏名】アラファト、ヤシール
(72)【発明者】
【氏名】ヴァン・ウィク、ジュリエ
【審査官】後藤 大思
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-072737(JP,A)
【文献】特表2015-522804(JP,A)
【文献】特開昭57-172292(JP,A)
【文献】特開平06-199284(JP,A)
【文献】特開平05-196778(JP,A)
【文献】特開昭61-040589(JP,A)
【文献】特開平06-059073(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G21C 15/12
G21C 15/18
G21F 5/10
G21C 13/00
G21D 3/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
原子炉格納容器システムであって、
原子炉(30)と、
当該原子炉を封じ込める容器(20)とを具備し、当該容器は、
動状態と非作動状態とを有する多数の除熱システムを含み、当該多数の除熱システムの各々は当該作動状態のときに当該非作動状態のときよりも効率的に当該容器から熱を放散し、当該多数の除熱システムの各々は当該容器の温度に基づいて当該非作動状態から当該作動状態に切り替わるように構成されており、
当該多数の除熱システムの少なくとも1つは第1の除熱システムを含み、当該第1の除熱システムは、
当該容器の外側部分に位置して、複数の冷却チャンネル(46)を形成するフィン(42)と、
当該第1の除熱システムが当該非作動状態のときに当該冷却チャンネルの中の空気の流れを阻止し、当該第1の除熱システムが当該作動状態のときに当該冷却チャンネルの中を空気の流れを許容するように構成された複数の空気調節機構(70、80)と
を含むことを特徴とする原子炉格納容器システム。
【請求項2】
前記多数の除熱システムの各々は、前記原子炉の通常運転時の前記容器の温度を上回る前記容器の1つ以上の所定の温度において前記非作動状態から前記作動状態に切り替わるように構成されている、請求項1の原子炉格納容器システム。
【請求項3】
前記空気調節機構のうちの少なくとも1つは、
前記冷却チャンネルのうちの1つに配置され、温度に応じて撓曲するように構成されたバイメタル板(70)を含み、
当該バイメタル板は、前記第1の除熱システムが前記非作動状態のときに前記冷却チャンネルの中の空気の流れを阻止する方向に撓曲し、前記第1の除熱システムが前記作動状態のときに前記冷却チャンネルの中の空気の流れを許容する方向に撓曲するように構成されていること
を特徴とする請求項の原子炉格納容器システム。
【請求項4】
原子炉格納容器システムであって、
原子炉(30)と、
当該原子炉を封じ込める容器(20)とを具備し、当該容器は、
作動状態と非作動状態とを有する多数の除熱システムを含み、当該多数の除熱システムの各々は当該作動状態のときに当該非作動状態のときよりも効率的に当該容器から熱を放散し、当該多数の除熱システムの各々は当該容器の温度に基づいて当該非作動状態から当該作動状態に切り替わるように構成されており、
当該多数の除熱システムの少なくとも1つは第1の除熱システムを含み、当該第1の除熱システムは、
当該容器の外側部分に位置して、複数の冷却チャンネル(46)を形成するフィン(42)と、
当該第1の除熱システムが当該非作動状態のときに当該冷却チャンネルの中の空気の流れを阻止し、当該第1の除熱システムが当該作動状態のときに当該冷却チャンネルの中を空気の流れを許容するように構成された複数の空気調節機構(70、80)と
を含むものであり、
当該空気調節機構のうちの少なくとも1つは、
当該冷却チャンネルのうちの1つを覆う位置にあって、当該冷却チャンネルの中の空気の流れを阻止するように構成された板(82)と、
当該板の第1の片側部分を支持するように構成されたピボット(84)と、
当該板の第2の片側部分を支持し、所定の温度で融解するように構成された可融性要素(86)とを含み、
当該第1の除熱システムが当該非作動状態のときに、当該可融性要素は当該板の当該第2の片側部分を支持するため、当該板は当該冷却チャンネルの中の空気の流れを阻止し、
当該第1の除熱システムが当該作動状態のときに、当該可融性要素は融解するため、当該板の当該第2の片側部分が当該冷却チャンネルの中に降下して、当該冷却チャンネルの中の空気の流れを許容するようになることを特徴とする原子炉格納容器システム。
【請求項5】
前記空気調節機構のうちの少なくとも1つは、
前記冷却チャンネルのうちの1つを覆う位置にあって、前記冷却チャンネルの中の空気の流れを阻止するように構成された板(82)と、
当該板の第1の片側部分を支持するように構成されたピボット(84)と、
当該板の第2の片側部分を電磁気力によって支持し、所定の温度において当該板の当該第2の片側部分を電磁気力によって支持する能力を有するように構成されている電磁的要素を含み、
前記第1の除熱システムが前記非作動状態のときに、当該電磁的要素は当該板の当該第2の片側部分を支持するため、当該板は前記冷却チャンネルの中の空気の流れを阻止し、
前記第1の除熱システムが前記作動状態のときに、当該電磁気力が低下するため、当該板の当該第2の片側部分が解放され、前記冷却チャンネルの中の空気の流れを許容するようになることを特徴とする、請求項の原子炉格納容器システム。
【請求項6】
前記空気調節機構のうちの少なくとも1つは、
前記冷却チャンネルのうちの1つを覆う位置にあって、前記冷却チャンネルの中の空気の流れを阻止するように構成された板(82)を含み、
当該板は溶融材料により構成され、
前記第1の除熱システムが前記非作動状態のときに、当該板は前記冷却チャンネルの中の空気の流れを阻止し、
前記第1の除熱システムが前記作動状態のときに、当該板は融解して前記冷却チャンネルの中の空気の流れを許容するようにすること
を特徴とする、請求項の原子炉格納容器システム。
【請求項7】
前記多数の除熱システムの少なくとも1つは熱を地中に放散するように構成された第2の除熱システムを含む、請求項1の原子炉格納容器システム。
【請求項8】
原子炉格納容器システムであって、
原子炉(30)と、
当該原子炉を封じ込める容器(20)とを具備し、当該容器は、
作動状態と非作動状態とを有する多数の除熱システムを含み、当該多数の除熱システムの各々は当該作動状態のときに当該非作動状態のときよりも効率的に当該容器から熱を放散し、当該多数の除熱システムの各々は当該容器の温度に基づいて当該非作動状態から当該作動状態に切り替わるように構成されており、
当該多数の除熱システムの少なくとも1つは熱を地中に放散するように構成された第2の除熱システムを含み、
当該第2の除熱システムは、
当該容器の底部に位置し、頂面、底面および側壁を有するチェンバ(90)と、
当該チェンバの中に位置し、熱伝導性流体(92)が入っている可撓性ライナーと、
当該チェンバの当該側壁の面上に位置し、温度が上昇すると内側に膨張して当該チェンバの内容積を減らすように構成された熱膨張要素(94)とを含み、
当該第2の除熱システムが当該非作動状態のときに、当該チェンバの内容積は十分に大きいため、当該可撓性ライナーおよび当該熱伝導性流体は当該チェンバの最上部に接触せず、
当該第2の除熱システムが当該作動状態のときに、当該熱膨張要素が膨張して当該チェンバの内容積を減少させるため、当該可撓性ライナーおよび当該熱伝導性流体が押し上げられて当該チェンバの最上部に接触すること
を特徴とする原子炉格納容器システム。
【請求項9】
原子炉格納容器システムであって、
原子炉(30)と、
当該原子炉を封じ込める容器(20)とを具備し、当該容器は、
作動状態と非作動状態とを有する多数の除熱システムを含み、当該多数の除熱システムの各々は当該作動状態のときに当該非作動状態のときよりも効率的に当該容器から熱を放散し、当該多数の除熱システムの各々は当該容器の温度に基づいて当該非作動状態から当該作動状態に切り替わるように構成されており、
当該多数の除熱システムの少なくとも1つは熱を地中に放散するように構成された第2の除熱システムを含み、
当該第2の除熱システムは、
当該容器の底部に位置し、第1の材料(102)が入っている一次チェンバ(100)と、
当該一次チェンバの上方で当該容器の外周を取り囲むように配置され、第2の材料(106)が入っている二次チェンバ(106)とを含み、
当該第1の材料は当該第2の材料よりも融点が高い多孔質材料であり、
当該第2の除熱システムが当該非作動状態のとき、当該第2の材料は融解せず、
当該第2の除熱システムが当該作動状態のとき、当該第2の材料は融解して当該一次チェンバ内に流入すること
を特徴とする原子炉格納容器システム。
【請求項10】
前記第1の材料の孔隙率は約30%~80%の範囲である、請求項の原子炉格納容器システム。
【請求項11】
前記第2の材料は固体の状態で小片、球体または粉末のうちの少なくとも1つである、請求項の原子炉格納容器システム。
【請求項12】
前記容器の底面に接触するヒートスプレッダ台板(69)と、
前記容器の下に位置する底部領域(64)と、
当該ヒートスプレッダ台板から当該底部領域へ延びる多数の伝熱板(68)と
をさらに具備する請求項の原子炉格納容器システム。
【請求項13】
前記多数の除熱システムは、熱を空気中に放散するように構成された前記第1の除熱システムと、熱を地中に放散するように構成された第2の除熱システムとを含む、請求項1の原子炉格納容器システム。
【請求項14】
前記容器は実質的に円筒形であって、複数の層を具備し、当該複数の層は、
中性子吸収材層(23)と、
ガンマ線遮蔽体層(25)と、
格納容器壁部(26)とを含む
ことを特徴とする請求項1の原子炉格納容器システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は概して容器に関し、具体的には、小型の核分裂炉または原子力電池向けの容器に関する。
【背景技術】
【0002】
気候変動は世界経済にとって最大の脅威であると認識されることが多い。そのため、原子力や再生可能エネルギーなどのクリーンエネルギーの技術を、これまで十分に利用されなかった市場において発電手段として見直す網羅的な研究が進行中であり、新しい発明が生まれている。また、分散型発電市場の到来および成長により、信頼性、持続可能性、柔軟性、安全性および回復力に優れ、価格が手ごろな発電装置としての非常に小型(熱出力10MW未満)の原子力発電装置に展望が開けそうである。そのような小型原子炉は、工場で建設、組立て、試験および認証を行ったあと、立地場所へ輸送されると考えられる。かかる原子炉を安全かつセキュリテイが万全な状態で立地場所へ輸送し設置するために多目的キャニスタ(MPC)内にパッケージ化することは、原子炉の実際的な配備および許認可の取得に重要である。
【0003】
小型原子炉や原子力電池は、通常、従来型の原子力発電所のように燃料を交換するようには設計されていない。ほとんどの場合、供用サイトで格納容器を開くことはまったくなく、従来のような燃料交換は行われない。そのような原子炉や原子力電池は、技術、設計および顧客の要望に応じて、5~60年にわたる長い供用期間を持つように設計される。燃料サイクルの終了時に、MPCは解列され、新しいユニットと交換される。使用済の原子炉は、部品の再利用、燃料の取出し・回収、再利用のための処理、直接処分などの使用後の諸作業を行うために製造・処理施設へ返送される。このような原子炉は、安全性が非常に高く、外部からの脅威に耐えるに十分な堅牢性を備え、核拡散への高い耐性があることが望ましい。原子炉用のMPCは、これらすべての要因において大きな役割を果たす。
【0004】
使用済原子燃料は、乾式貯蔵容器(キャスクまたはキャニスタ)内に貯蔵されることが多い。キャスクは、熱を外部に放散する熱伝導フィンを備えたコンクリート製のライニングを有する。一方、キャニスタは、熱を周囲に放散させるフィン付きチャンネルを備えた金属製容器である。使用済燃料を地上で保管する間の遮蔽と保護を増強するために、キャニスタをキャスク内に設置することがある。また同じキャニスタに、輸送時に緩衝体を装着する改装を行うことができる。複数の機能を有するキャニスタは、しばしばMPCと呼ばれる。MPCは通常、軽水型原子炉からの使用済原子燃料を安全かつセキュリテイが万全な状態で貯蔵できるよう堅牢に設計されている。例えば、現行の使用済燃料用MPCは、250mの高さから鋭角部への落下、石油火災による1000℃、3時間の燃焼、弾道ミサイルの飛来衝突などの厳しい性能認定プロセスを通ったものである。このような厳しい認定試験により、想定される最悪の攻撃(物理面または環境面)に耐えうる、キャスクまたはキャニスタ中の使用済燃料の安全性とセキュリティが保証される。
【0005】
MPCは、使用済原子燃料を封じ込め、貯蔵し、輸送する仕様になっているが、小型の原子炉または原子力電池の格納容器には、使用済原子燃料の格納容器とは異なる様々な課題がある。よって、電池タイプの小型原子炉用の格納容器システムを開発する必要がある。
【発明の概要】
【0006】
本発明の実施態様に基づく原子炉格納容器システムは、原子炉と当該原子炉を格納する容器とを含み、当該容器は各々が作動状態と非作動状態とを有する多数の除熱システムを含み、当該除熱システムは作動状態のときは非作動状態のときよりも効率的に当該容器から熱を放散し、当該容器の温度に応じて非作動状態から作動状態に切り替わるように構成されている。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明の詳細を、好ましい実施態様を例にとり、添付の図面を参照して以下に説明する。
【0008】
図1】本発明の一実施例に基づく原子炉格納容器システムの斜視図である。
【0009】
図2】本発明の一実施例に基づく容器の断面図である。
【0010】
図3A-3B】本発明の一実施例に基づく第1の除熱システムの斜視図である。
【0011】
図4A-4B】本発明の別の実施例に基づく第1の除熱システムの斜視図である。
【0012】
図5A-5B】本発明の一実施例に基づく第2の除熱システムの斜視図である。
【0013】
図6】本発明の別の実施例に基づく原子炉格納容器システムの斜視図である。
【0014】
図7A-7B】本発明の別の実施例に基づく第2の除熱システムの斜視図である。
【0015】
図8】本発明の一実施例に基づく、地下収容施設から取り出し中の容器を示す斜視図である。
【0016】
図9】本発明の一実施例に基づく、キャスクに装荷された輸送時の容器を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1は、本発明の一実施例に基づく容器20が設置された地下施設10の断面図である。図1の垂直断面図は容器20を図解したものである。図2は、本発明の一実施例に基づく容器20の一部を示す断面図である。図2の断面図は、容器20の一部を上から見たものである。
【0018】
原子炉30は容器20内に封じ込められている。容器20は、輸送時および設置後の運転時に原子炉30を安全かつセキュリティが万全の状態で封じ込める。容器20は概して、封じ込め、放射線遮蔽、防護および監視の機能ならびに原子炉30からヒートシンクへの除熱を可能とする境界画定機能を提供する。さらに、通常運転を支援するために、容器20は2つの独立かつ冗長な受動的崩壊熱除去システムを含む。同様に、容器20は輸送時に、物理的防護、放射線遮蔽、除熱および状態監視の機能を提供する。
【0019】
封じ込めを容易にするため、容器20は、原子炉30の放射性内容物と環境の間の障壁として機能する、複数の層から成るキャニスタである。容器20は水密であるが、放射性物質の漏洩を許容しない通気性を備えている。本発明の一部の実施例において、原子炉30は、図2に示すように、容器20の最も内側にある。原子炉30の周囲には多数の層がある。これら多数の層には、原子炉30の周りの最も内側の層から外側に向かって、中性子反射体21、ステンレス鋼製の壁22、中性子吸収材23、別のステンレス鋼製の壁24、ガンマ線遮蔽体25および容器の壁26が含まれる。容器20の最も外側の部分には、熱を空気中に放散するためのフィンアセンブリ40が含まれる。
【0020】
これらのさまざまな層は、封じ込めと放射線の遮蔽を行う。本発明の一部の実施例において、ガンマ線遮蔽体25は、鉛、ステンレス鋼または他のガンマ線吸収材により構成されている。ガンマ線遮蔽体25は、容器の壁26とフィンアセンブリ40が放射化しないようにする。本発明の一部の実施例において、中性子吸収材23は、非限定的な例として炭化ホウ素のようなホウ素吸収材により構成されている。中性子吸収材23は、容器20から中性子が出るのを防ぐ。炭化ホウ素より成る中性子吸収材23には、容器20の飛翔体衝撃防護性能を強化する機能もある。本発明の一部の実施例において、中性子反射体21はアルミナにより構成されている。原子炉30が高速炉の場合、中性子反射体21の役目は、ほとんどの中性子が原子炉30内にとどまるようにすることである。本発明の範囲から逸脱することなく、中性子反射体21を省略することができる。また、本発明の範囲から逸脱することなく、他の層を省略したり、層の配列順を変えたり、一部の層を原子炉30に組み込んだりすることができる。
【0021】
本発明の一部の実施例において、容器の壁26およびフィンアセンブリ40の一部(例えば外壁)は鋼製にしてもよい。鋼は堅牢性を提供し、例えば、自然災害、外部の爆発事象、または放射性物質を回収しようとする試みなどの事象に伴う外的損傷の防止に役立つ。容器20の他のさまざまな構成要素も、鋼製または他の堅牢な材料で構成することができる。本発明の一部の実施例において、原子炉30の供用期間の間の腐食や発錆を低減または防止するために、例えば焼鈍や他の被膜方法によって容器20の表面を処理してもよい。フィン40の曲面の外側に断熱体または断熱材を使用してもよい。
【0022】
容器20はさらに蓋50を含む。蓋50は、物理的障壁(衝撃吸収材)および放射線障壁として機能する、放射線遮蔽性の厚い上蓋である。図1に示すように、容器20は地下収容施設60に設置される。容器20の地下収容施設60が地面より低い場合、蓋50が、地下の原子炉30への不正アクセスを防止するセキュリティ対策手段として機能する。蓋50はまた、容器20を地下収容施設60から取り出す際に取付け/固定点として使用できる1つ以上の着脱自在の吊り金具52を含む。蓋50は、電子セキュリティシステムまたは工場内で解錠される物理的施錠装置により施錠してもよい。蓋50はまた、原子炉30が発生する熱を電力に変換するシステムへの接続を可能にする電力変換熱接続部54を含む。蓋50はさらに、加熱された空気をフィンアセンブリ40から排出するための排気筒56を含む。
【0023】
容器20は、地下収容施設60内に設置することができる。地下収容施設60は、容器20を受け入れる構造のハウジング62を含む。地中のハウジング62の側面および底面の周りに障壁となる領域64がある。障壁領域64は、例えばコンクリートで形成することができる。ハウジング64の側面および底面からそれぞれ障壁領域64内へ延びる側部フィン66および底部フィン68を設けることができる。側部フィン66および底部フィン68は、容器20から周囲の障壁領域64へ、また最終的には地中へ熱が放散され易くする。
【0024】
本発明の一部の実施例において、容器20は、当該容器20の状態および当該容器20に対する潜在的な脅威を監視する1つ以上のセンサ(図示せず)を具備する。状態および潜在的な脅威には、温度、圧力、加速度、放射線、冠水、火災、位置(GPS)、衝撃および不正変更が含まれる。例えば、センサは、放射線、湿分、温度、圧力、加速度、冠水、火災、位置(GPS)、衝撃、不正変更、視覚映像化などの状態を監視するセンサを含むことができる。容器20はまた、情報を送受信できる通信機器(図示せず)を含むことができる。例えば、この通信機器は、センサが収集する情報を容器20の外部にある電子装置との間においてセキュリティ保護された様式で無線送受信できるものでもよい。この送受信可能な装置はさらに、センサからの情報を有線で送受信できるものでよい。この通信機器はさらに、センサが収集する情報をインターネットなどのネットワークを介してセキュリティが保護された様式で送受信できるものでよい。本発明の一部の実施例において、この通信機器はセンサに一体化されたものでよい。本発明の一部の実施例において、当該1つ以上のセンサは、通信機器を介して受け取る情報に基づいて状態の測定または検知を開始または停止できる論理回路を含むことができる。本発明の一部の実施例において、当該1つ以上のセンサは、検知したデータを取得し保存してもよい。また、本発明の一部の実施例において、このセンサおよび/または通信機器は自己給電型でもよい。
【0025】
本発明の一部の実施例において、容器20は、容器20内の動作を開始させる1つ以上の作動装置(図示せず)を含む。非限定的な例として、この作動装置は、原子炉30の運転モードまたは状態の変更、セキュリティ装置の作動、保護措置の作動、電力変換システムの作動または変更、熱交換器のエネルギーフローの作動または変更などの動作を実行に移すことがある。容器20はまた、この作動装置の状態または状態変化に関する情報を送受信できる通信機器(図示せず)を含むことがある。非限定的な例として、この通信機器は、容器20の外部にある電子装置との間で情報をセキュリティが保護された様式で無線送受信できるものでよい。この通信機器はさらに、作動装置からの情報を有線で送受信できるものでよい。この通信機器はさらに、作動装置から収集される情報をインターネットを介して送受信できるものでよい。本発明の一部の実施例において、この通信機器は当該1つ以上の作動装置と一体化することができる。また、本発明の一部の実施例において、この作動装置は、通信機器を介して受け取った情報に基づいて作動を開始または停止できる論理回路を含むことができる。また、本発明の一部の実施例において、この作動装置は作動データを取得し保存することができる。また、本発明の一部の実施例において、この作動装置および/または通信機器は自己給電型でよい。
【0026】
本発明の一部の実施例において、容器20は2つの崩壊熱除去システムを含む。これらの崩壊熱除去システムはそれぞれ、作動状態と非作動状態を有する。この除熱システムは作動状態において、非作動状態のときよりも効率的に容器20から熱を除去する。本発明の一部の実施例において、これらの除熱システムは原子炉の温度に基づいて非作動状態から作動状態に切り替わる。原子炉30の通常運転時は、原子炉30で発生する熱をフィンアセンブリ40を介して空気中に放散して除熱するのではなく、熱を電力に変換できるように、除熱システムは非作動状態であるのが好ましい。しかし、原子炉30が運転停止状態または過熱状態のときは、除熱システムを作動状態に切り替えて原子炉30の熱をより効率的に除去および放散できるようにするのが好ましい。
【0027】
第1の除熱システムは、フィンアセンブリ40を含む。図3Aは、非作動状態にある本発明の一実施例のフィンアセンブリ40の一部を示す等角図である。図3Bは、作動状態にある本発明の一実施例のフィンアセンブリ40を示す等角図である。フィンアセンブリ40は、垂直方向の対流による冷却チャンネル46を形成するようにフィン42が断熱シース44内に封じ込まれたものである。下端部の流入口からチャンネル46に流入する空気は、チャンネル内を通って、チャンネル上端部の流出口から出る。
【0028】
フィンアセンブリ40は、非作動状態と作動状態の間で切替え可能な空気流調節機構を含む。この空気流調節機構は、非作動状態において、チャンネル46を通り流出口から出る空気の流れを阻止する。作動状態では、空気はチャンネル46および流出口を通過できる。図3A、3Bに示す本発明の一実施例において、空気流調節機構はバイメタル板70である。バイメタル板70は、それぞれのチャンネル46に配置される。バイメタル板70は、原子炉30の通常運転時の温度では、図3Aに示すように撓曲して、チャンネル46内の空気の流れを阻止するように構成されている。図3Aに示すのは、非作動状態のフィンアセンブリ40である。温度が原子炉30の通常運転時の温度を上回ると、バイメタル板70は図3Bに示すように休止位置から撓曲するため、空気はチャンネル46内を流れることができる。図3Bに示すのは、作動状態のフィンアセンブリ40である。このようにして、バイメタル板70は、容器20の温度に基づいてフィンアセンブリ40を非作動状態から作動状態へ変化させることができる。
【0029】
図4A、4Bは、本発明の別の実施例に基づく、空気流調節機構を含むフィンアセンブリ40’を示す。図4A、4Bに示す空気流調節機構は、開閉可能な板アセンブリ80である。開閉可能な板アセンブリ80は、各チャンネル46を塞ぐように配置された板82を含む。非作動状態において、この板82は、ピボット84および可融性リンク86によって、チャンネル46を塞ぐように支持されている。可融性リンク86は溶融要素を含む。可融性リンク86の溶融要素は、原子炉30の通常運転時の温度では、図4Aに示すように固形を保って板を支持するように構成されている。図4Aに示すのは、板82がチャンネル46を塞いで空気が流れ出ないようにする非作動状態のフィンアセンブリ40’である。温度が原子炉30の通常運転時の温度を上回ると、可融性リンク86の溶融要素が融解し、板82を支持しなくなる。この時点で、板82はピボット84を中心として、図4Bに示すようなチャンネル46内の降下位置へ旋回する。図4Bに示すのは、板82がもはやチャンネル46からの空気の流れを阻止できない作動状態のフィンアセンブリ40’である。溶融要素は、原子炉30の通常運転時の温度を上回る所定の融点を有する材料を選んで作製すればよい。可融性リンク86に使用できる材料の非限定的な例には、スズ・ビスマスが含まれる。しかし、本発明の範囲から逸脱することなく、他の材料を使用することができる。また、所望の作動温度に基づいて材料を選択すればよい。
【0030】
本発明の別の実施例では、板82に類似する板状部材によってチャンネルから出る空気の流れを阻止する。ただし、溶融要素を有する可融性リンク86を用いる代わりに、板そのものを溶融材料で作製し、原子炉30の通常運転時の温度で板が空気の流れを阻止するようにする。温度が原子炉30の通常運転時の温度を上回ると、板が融解し、空気がチャンネル46から流出できるようになる。
【0031】
本発明の別の実施例では、板82に類似する板状部材を電磁コイルの誘導電磁界によって閉じた状態に保つ。溶融要素を有する可融性リンク86の代わりに、電磁コイルを用いて、板82を通常運転時の定位置に保ち、空気の流れを阻止させる。温度が原子炉30の通常運転時の温度を上回ると、コイルの導線または導線につながる導体の抵抗によって電流が減少し、その結果、電磁界の強度が低下する。電磁界の強度が下がると、板82が解放され、チャンネル46内を空気が流れるようになる。
【0032】
第1の除熱システムが非作動状態から作動状態へ切り替わる温度は、原子炉30の通常運転時の容器20の温度を上回るように選択される温度である。原子炉の運転停止時にフィンアセンブリ40による除熱が行われないと、容器20の温度が上昇する。崩壊熱の除去の実施が望まれるときの容器20の温度は、非限定的な例として約100℃~300℃である。
【0033】
図3A、3B、4A、4Bに例示する容器20の第1の除熱システムは、原子炉30の熱を空気中に放出して除熱する構成である。以下で詳述する第2の除熱システムは、原子炉30の熱を地中に放出して除熱する構成になっている。
【0034】
図5A、5Bは、本発明の一実施例に基づく第2の除熱システムの斜視図である。本実施態様では、容器20にチェンバ90が付いている。チェンバ90はヒートスプレッダ台板69に接触しており、当該ヒートスプレッダ台板は、障壁領域64内へ延びる底板68に接触している。チェンバ90は可撓性材料で内張りされており、その中に熱伝導性流体92が入っている。本発明の一部の実施例において、熱伝導性流体92は、鉛、スズ、ビスマス、アルミニウム、これらの材料の合金、または熱伝導率の高い他の流体で構成することができる。熱伝導性流体92は、可撓性の容器内に密封してもよい。チェンバ90の側面には、バイメタル板94が配置されている。本発明の範囲から逸脱することなく、バイメタル板94をチェンバ90内の他の場所に配置することができる。
【0035】
図5Aは、非作動状態にある第2の除熱システムを示す。同図に示すように、熱伝導性流体92はチェンバ90の最上部に達しておらず、チェンバ90の最上部からヒートスプレッダ台板69への熱橋を形成しない。第2の除熱システムが非作動状態にあるのは、原子炉30が通常運転時の温度のときである。温度が上昇すると、バイメタル板94が内側へ撓曲して、チェンバ90内の容積が減少するため、熱伝導性流体92が小さくなった容積に充満してチェンバ90の最上部に到達する。
【0036】
図5Bは、作動状態にある第2の除熱システムを示す。同図に示すように、バイメタル板94は内側へ撓曲しているため、熱伝導性流体92がチェンバの最上部に接触している。作動状態では、熱伝導性流体92がチェンバ90の最上部とヒートスプレッダ台板69の間に熱橋を形成するため、原子炉30から地中へより効率的に熱を放散することができる。第2の除熱システムが非作動状態から作動状態へ切り替わる温度は、原子炉30の通常運転時の容器20の温度を上回る温度に選択すればよい。
【0037】
本発明の一部の実施例では、バイメタル板94のような熱膨張する金属の代わりに、他の膨張性気体、液体または固体を使用して、熱伝導性流体92をチェンバ90の最上部に到達するまで上昇させ、熱橋が形成されるように構成してもよい。第2の除熱システムのこれらのタイプの実施例では、非作動状態から作動状態への移行は可逆的である。すなわち、バイメタル板94(または他の膨張性材料)は、冷えると、図5Aに示す形状に戻るため、熱伝導性流体92がチェンバ90の最上部と接触しなくなる。
【0038】
図6に示すのは、本発明の別の実施例に基づく第2の除熱システムを含む容器20’である。図7A、7Bは、図6に示す第2の除熱システムの斜視図である。本実施態様において、第2の除熱システムは、容器20の底部に配置された一次チェンバ100を含む。一次チェンバ100の上方には、容器20の外周を取り囲む二次チェンバ104がある。一次チェンバ100の中に第1の材料102が配置され、二次チェンバ104の中に第2の材料106が配置される。
【0039】
一部の実施例において、第1の材料102は、金属やセラミックなどの多孔質(例えば孔隙率30%~80%)の固体材料である。一部の実施例において、第2の材料106は、細片、球体または粉末状の金属または合金である。第2の材料106は、第1の材料102よりも融点が低い。一次チェンバ100と二次チェンバ104はメッシュまたはスクリーンを挟んで分離しているため、第2の材料106は、融解すると一次チェンバ100内へ流入する。第2の材料104が一次チェンバ100内の第1の材料102の中に流れ込むと、第1の材料102のみの場合より熱伝導率が高く、容器20とヒートスプレッダ底板69の間に熱橋を形成する複合材料108ができる。
【0040】
図7Aは、非作動状態にある第2の除熱システムを示す。非作動状態において、第2の材料106はまだ融解しておらず、二次チェンバ104内にある。図7Bは、作動状態にある第2の除熱システムを示す。作動状態では、第2の材料106は融解して一次チェンバ100に流入するため、一次チェンバ100内では第1の材料102と第2の材料106から成る複合材料108が形成される。第2の除熱システムが非作動状態から作動状態へ切り替わる温度(例えば第2の材料106が融解する温度)は、原子炉30の通常運転時の容器20の温度を上回るように選択すればよい。図7A、7Bに示す第2の除熱システムは、第2の材料106の融解後に非作動状態に戻ることはできない。
【0041】
図8は、地下収容施設60から容器20’を取り出すプロセスを示す図である。まず、原子炉運転停止装置を安全停止モードに切り替えて、何らかの動きや衝撃によって原子炉30が活性化しないようにする。原子炉30の冷却プロセスを促進するために、電力変換システムおよび他の除熱システムを使用することができる。次に、電力変換プロセス用のケーブルおよび配管を取り外す。ケーブルと配管を取り外したら、地下収容施設60を覆う固定された蓋を取り外す。外部へ漏れる放射線を最小限に抑えるために、容器20’の最上部に遮蔽体が一体化されている。
【0042】
取り出した容器20’を輸送できる状態にするために、地下収容施設60の上にキャスク110を配置する。容器20’を地下収容施設60から吊り上げてキャスク110に収めるために、クレーン112および関連の吊り上げケーブル114を使用する。キャスク110の最上部には、キャスク110内に配置される容器20’が大きな衝撃を受けないようにするため、最上部緩衝体116を一体的に形成することができる。容器20’が吊り上げられてキャスク110内に収まると、緩衝体が一体的に形成された底蓋118をゆっくりキャスク110の下へ移動させる。底蓋118をキャスク110の底部に固定して、容器20’をキャスク110内に封じ込める。底蓋118を地下収容施設60内からの残留放射線を遮る遮蔽板の上に着座させると、当該遮蔽板は作業員のための作業台にもなる。
【0043】
図9に示すように、キャスク110の最上部緩衝体と最下部緩衝体の間に緩衝体ハーネス120を架設して、容器20’をキャスク110内に固定することができる。容器20’をキャスク110内に固定するには、支持台122を使用すればよい。一部の実施例において、キャスク110の内面は飛翔体衝撃防護材および/または放射線遮蔽材124を有する。容器20’をキャスク110内に固定したら、図9に示すように、キャスク110をトラックまたは他の輸送装置の上に水平に積載する。次いで、容器20’を収めたキャスク110を、例えば、部品の再利用、使用済燃料の抽出および放射化/汚染された部品の廃棄を行うために工場に運べばよい。
【0044】
新しい容器20’を地下収容施設60に設置するには、基本的に、容器20’を地下収容施設から取り出すのとは逆のプロセスを辿ればよい。容器20’は、キャスク110内に固定され、トラックに載せられた状態で立地場所に到着する。キャスク110を地下収容施設60の上に降し、容器20’をリフティングケーブル114に取り付ける。容器20’をキャスク110内に固定する機構を取り外し、底蓋118を容器から取り外して、地下収容施設60の上部開口からゆっくり移動させる。次いで、容器20’を収容施設60内へ降下させる。容器20’を電力変換システムに接続し、収容施設60の固定された蓋を閉じる。使用済容器20’を新しい容器20’に取り換える作業は迅速に、24時間以内に完了できる。
【0045】
例えば図9に示すように、キャスク110および容器20’は輸送時に、物理的防護、放射線遮蔽、崩壊熱除去および状態監視の働きをする。キャスク110は、物理的防護を一段と強化する。キャスク110は、コンクリート製であり、緩衝体または衝撃吸収材を含むことができる。キャスク110の内面は、非限定的な例として、アルミナや炭化ホウ素などの飛翔体衝撃防護材および/または放射線遮蔽材124を含むことができる。木材チップや機能性材料製品などの衝撃吸収材を充填した緩衝体を、キャスク110に一体的に組み込んでもよい。
【0046】
本発明の一部の実施例において、キャスク110はガンマ線遮蔽機能を提供するコンクリート製でよい。本発明の一部の実施例において、飛翔体衝撃防護材および/または放射線遮蔽材124は、さらに中性子遮蔽機能を提供する炭化ホウ素である。本発明の一部の実施例において、キャスク110には、熱伝達によって容器20’から熱を除去するフィンがその構造に一体化されている。本発明の一部の実施例では、キャスク110内に、受動的または能動的な換気による除熱を可能にする空気流路が形成されている。キャスク110はまた、状態を監視・追跡する機器を含むことができる。状態を監視および追跡する機器は、例えば、放射線、湿分、温度、圧力、加速度および/または視覚映像化検知機器を含むことができる。キャスク110はまた、検知したデータを保存、送信および保護する機器を含むことができる。
【0047】
本発明の特定の実施態様について詳しく説明してきたが、当業者は、本開示書全体の教示するところに照らして、これら詳述した実施態様に対する種々の変更および代替への展開が可能である。したがって、ここに開示した特定の実施態様は説明目的だけのものであり、本発明の範囲を何ら制約せず、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲に記載の全範囲およびその全ての均等物を包含する。
図1
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図5A
図5B
図6
図7A
図7B
図8
図9