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特許7159214PGE2レセプター調節剤としてのフェニル誘導体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-14
(45)【発行日】2022-10-24
(54)【発明の名称】PGE2レセプター調節剤としてのフェニル誘導体
(51)【国際特許分類】
   C07D 239/42 20060101AFI20221017BHJP
   A61K 31/505 20060101ALI20221017BHJP
   A61K 31/506 20060101ALI20221017BHJP
   A61P 9/10 20060101ALI20221017BHJP
   A61P 11/00 20060101ALI20221017BHJP
   A61P 13/12 20060101ALI20221017BHJP
   A61P 15/00 20060101ALI20221017BHJP
   A61P 15/18 20060101ALI20221017BHJP
   A61P 25/00 20060101ALI20221017BHJP
   A61P 29/02 20060101ALI20221017BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20221017BHJP
   A61P 37/02 20060101ALI20221017BHJP
   C07D 403/10 20060101ALI20221017BHJP
   C07D 409/04 20060101ALI20221017BHJP
   C07D 409/14 20060101ALI20221017BHJP
   C07D 413/10 20060101ALI20221017BHJP
   C07D 413/14 20060101ALI20221017BHJP
   C07D 417/04 20060101ALI20221017BHJP
   C07D 417/14 20060101ALI20221017BHJP
   C07D 471/04 20060101ALI20221017BHJP
【FI】
C07D239/42 Z CSP
A61K31/505
A61K31/506
A61P9/10
A61P11/00
A61P13/12
A61P15/00
A61P15/18
A61P25/00 101
A61P29/02
A61P35/00
A61P37/02
C07D403/10
C07D409/04
C07D409/14
C07D413/10
C07D413/14
C07D417/04
C07D417/14
C07D471/04 108A
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2019563491
(86)(22)【出願日】2018-05-17
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-07-09
(86)【国際出願番号】 EP2018062862
(87)【国際公開番号】W WO2018210994
(87)【国際公開日】2018-11-22
【審査請求日】2021-05-11
(31)【優先権主張番号】PCT/EP2017/062031
(32)【優先日】2017-05-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】517248845
【氏名又は名称】イドーシア ファーマシューティカルズ リミテッド
【氏名又は名称原語表記】IDORSIA PHARMACEUTICALS LTD
【住所又は居所原語表記】HEGENHEIMERMATTWEG 91, 4123 ALLSCHWIL, SWITZERLAND
(74)【代理人】
【識別番号】100090398
【弁理士】
【氏名又は名称】大渕 美千栄
(74)【代理人】
【識別番号】100090387
【弁理士】
【氏名又は名称】布施 行夫
(72)【発明者】
【氏名】クリストフ ボス
(72)【発明者】
【氏名】オリヴィエ コルミンボウフ
(72)【発明者】
【氏名】ハインツ フレッツ
(72)【発明者】
【氏名】イザベル リオティエ
(72)【発明者】
【氏名】ダビデ ポッツィ
(72)【発明者】
【氏名】シルビア リチャード-ビルドシュタイン
(72)【発明者】
【氏名】エルヴェ ジント
(72)【発明者】
【氏名】ティエリー シファーレン
【審査官】新留 素子
(56)【参考文献】
【文献】特表2015-514804(JP,A)
【文献】特表2016-533366(JP,A)
【文献】国際公開第2008/152093(WO,A1)
【文献】Cancer Discovery,2014年,Vol.4, No.10,pp.1126-1139
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
A61K
A61P
CAplus/REGISTRY/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(III)の化合物又はその薬学的に許容される塩:
【化16】
(式(III)の化合物において、
(Rは、フェニル環上の1、2又は3個の任意の置換基を表し(すなわち、nは整数の0、1、2又は3を表す。)、当該置換基は、(C1-3)アルキル、(C1-3)アルコキシ、-S-(C1-3)アルキル、ハロゲン、(C1-3)フルオロアルキル、(C1-3)フルオロアルコキシ、シアノ、ヒドロキシ、ニトロ、-CO-O-(C1-3)アルキル、-NRN7N8(RN7及びRN8は、独立に、水素又は(C1-4)アルキルを表すか、又は、RN7及びRN8は、それらが結合する窒素原子とともに、4~6員の炭素環を形成する。)から独立に選択され;
Arは構造(Ar-I)のフェニル基を表すか:
【化17】
(式中、
は、
- -X-CO-RO1
(Xは、直接結合、(C1-3)アルキレン、-O-(C1-3)アルキレン-、-NH-(C1-3)アルキレン-、-CH=CH-、-NH-CO-又は(C3-5)シクロアルキレンを表し(アスタリスクは、-CO-RO1基に結合する結合を示す。);
O1は、
-- -OH;
-- -O-(C1-4)アルキル;
-- -NH-SO-RS3(RS3は、(C1-4)アルキル、環酸素原子を任意に有する(C3-6)シクロアルキル、(C3-6)シクロアルキル-(C1-3)アルキレンであって、(C3-6)シクロアルキルが任意に環酸素原子を有する、(C3-6)シクロアルキル-(C1-3)アルキレン、(C1-3)フルオロアルキル又は-NHを表す。);
を表す。);
- HET(HETは、5-オキソ-4,5-ジヒドロ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル又は3-オキソ-2,3-ジヒドロ-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イルを表す。);又は、
- HET(HETは、1H-テトラゾール-5-イル、3-ヒドロキシ-イソオキサゾール-5-イル、2-ヒドロキシ-[1,3,4]オキサジアゾール--イル、3-アミノ-イソオキサゾール-5-イル、2-アミノ-オキサゾール-5-イル、5-アミノ-[1,3,4]チアジアゾール-2-イル、5-メチルアミノ-[1,3,4]チアジアゾール-2-イル、5-アミノ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イルから選択される基を表す。);
を表し;
m1は、
- (C1-6)アルキル;
- (C1-4)アルコキシ;
- (C1-3)フルオロアルキル;
- (C1-3)フルオロアルコキシ;
- ハロゲン;
- (C3-6)シクロアルキル;
- (C3-6)シクロアルキル-オキシ;
- ヒドロキシ-(C2-4)アルコキシ;又は
- -S-RS2(RS2は、(C1-4)アルキル又は1個の環酸素原子を任意に有する(C3-6)シクロアルキルを表す。);
を表し;
m2は、水素、メチル、フルオロ又はクロロを表し;
o1は水素を表す。);
又は、Arは構造(Ar-II)の5員のヘテロアリール基を表す:
【化18】
(式中、
Yは、CH又はNを表し;
は、
- -X-CO-RO1
(Xは、直接結合、(C1-3)アルキレン、-O-(C1-3)アルキレン-、-NH-(C1-3)アルキレン-、-CH=CH-、-NH-CO-又は(C3-5)シクロアルキレンを表し(アスタリスクは、-CO-RO1基に結合する結合を示す。);
O1は、
-- -OH;
-- -O-(C1-4)アルキル;
-- -NH-SO-RS3(RS3は、(C1-4)アルキル、環酸素原子を任意に有する(C3-6)シクロアルキル、(C3-6)シクロアルキル-(C1-3)アルキレンであって、(C3-6)シクロアルキルが任意に環酸素原子を有する、(C3-6)シクロアルキル-(C1-3)アルキレン、(C1-3)フルオロアルキル又は-NHを表す。);
を表す。);
- HET(HETは、5-オキソ-4,5-ジヒドロ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル又は3-オキソ-2,3-ジヒドロ-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イルを表す。);又は
- HET(HETは、1H-テトラゾール-5-イル、3-ヒドロキシ-イソオキサゾール-5-イル、2-ヒドロキシ-[1,3,4]オキサジアゾール--イル、3-アミノ-イソオキサゾール-5-イル、2-アミノ-オキサゾール-5-イル、5-アミノ-[1,3,4]チアジアゾール-2-イル、5-メチルアミノ-[1,3,4]チアジアゾール-2-イル、5-アミノ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イルから選択される基を表す。);
を表し;
は、
- (C1-6)アルキル;
- (C1-4)アルコキシ;
- (C1-3)フルオロアルキル;
- (C1-3)フルオロアルコキシ;
- ハロゲン;
- (C3-6)シクロアルキル;
- (C3-6)シクロアルキル-オキシ;
- ヒドロキシ-(C2-4)アルコキシ;又は
- -S-RS2(RS2は、(C1-4)アルキル又は1個の環酸素原子を任意に有する(C3-6)シクロアルキルを表す。);
を表す。)。
【請求項2】
Arが:
【化19】
【化20】
【化21】
から選択される基を表す、請求項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項3】
(Rが、フェニル環上の1、2又は3個の任意の置換基を表し、当該置換基が、(C1-3)アルキル、(C1-3)アルコキシ、-S-(C1-3)アルキル、ハロゲン、(C1-3)フルオロアルキル、(C1-3)フルオロアルコキシ、シアノ又はヒドロキシから独立に選択される;
請求項又はに記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項4】
フラグメント
【化22】
が、フェニル、4-ブロモ-フェニル、3-ブロモ-フェニル、2-ブロモ-フェニル、4-クロロ-フェニル、3-クロロ-フェニル、2-クロロ-フェニル、4-フルオロ-フェニル、3-フルオロ-フェニル、2-フルオロ-フェニル、2-メチル-フェニル、3-メチル-フェニル、4-メチル-フェニル、4-ヒドロキシ-フェニル、4-メトキシ-フェニル、3-メトキシ-フェニル、2-メトキシ-フェニル、4-ブロモ-2-メチル-フェニル、4-ブロモ-3-メチル-フェニル、2,4-ジメチル-フェニル、3,4-ジメチル-フェニル、2,4-ジクロロ-フェニル、3,4-ジクロロ-フェニル、2,6-ジフルオロ-フェニル、4-ブロモ-3-クロロ-フェニル、4-ブロモ-2-クロロ-フェニル、2-ブロモ-5-クロロ-フェニル、4-ブロモ-3-フルオロ-
フェニル、4-ブロモ-2-フルオロ-フェニル、4-クロロ-2,6-ジフルオロ-フェニル、3-クロロ-2,6-ジフルオロ-フェニル、2-クロロ-3,6-ジフルオロ-フェニル、2,4,6-トリフルオロ-フェニル、4-ブロモ-2,5-ジフルオロ-フェニル、4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル、4-ブロモ-2-エチル-フェニル、4-ブロモ-5-フルオロ-2-メチル-フェニル、4-ブロモ-2-フルオロ-5-メチル-フェニル、3-ヒドロキシ-4-メトキシ-フェニル、4-ヒドロキシ-3-メトキシ-フェニル、3-クロロ-4-メトキシ-フェニル、4-ブロモ-3-メトキシ-フェニル、3-ブロモ-4-メトキシ-フェニル、2-フルオロ-4-メトキシ-フェニル、4-ブロモ-2-メトキシ-フェニル、5-ブロモ-2-メトキシ-フェニル、2-エトキシ-フェニル、5-クロロ-2-シアノ-フェニル、4-クロロ-2-シアノ-フェニル、4-フルオロ-2-シアノ-フェニル、4-クロロ-2-メチルアミノ-フェニル、4-トリフルオロメチル-フェニル、3-トリフルオロメチル-フェニル、2-トリフルオロメチル-フェニル、2,5-ジメトキシ-フェニル、2,3-ジメトキシ-フェニル、2,4-ジメトキシ-フェニル、3,5-ジメトキシ-フェニル、3-(メトキシ-カルボニル)-フェニル、2-メトキシ-5-(メチルスルファニル)-フェニル、2-メトキシ-4-(メチルスルファニル)-フェニル、4-フルオロ-2-エトキシ-フェニル、4-ブロモ-2-エトキシ-フェニル、2-エチル-4-メトキシ-フェニル、2-メトキシ-4,5-ジメチル-フェニル、4-クロロ-6-フルオロ-2-メトキシ-フェニル、4-ブロモ-6-フルオロ-2-メトキシ-フェニル、4-ジメチルアミノ-2-フルオロ-フェニル、2-ジメチルアミノ-4-ブロモ-フェニル、4-クロロ-2-ニトロ-フェニル、2-フルオロ-4-トリフルオロメチル-フェニル、4-ブロモ-2,6-ジメトキシ-フェニル、4-ブロモ-2-n-プロポキシ-フェニル、4-ブロモ-2-トリフルオロメトキシ-フェニル、4-ブロモ-2-(ピロリジン-1-イル)-フェニル、2-エトキシ-4-トリフルオロメチル-フェニル、3,4-ジクロロ-2-メチル-フェニル、5-ブロモ-2-メチルスルファニル-フェニル、2-フルオロ-6-メトキシ-フェニル、2-メトキシ-6-メチル-フェニル、2-メトキシ-4,6-ジメチル-フェニル、4,5-ジフルオロ-2-メトキシ-フェニル、2,6-ジフルオロ-4-メトキシ-フェニル、4-ジフルオロメトキシ-2-メトキシ-フェニル、4-ジフルオロメチル-5-フルオロ-2-メトキシ-フェニル、2-メトキシ-4-トリフルオロメチル-フェニル、4-ジフルオロメチル-2-メトキシ-5-メチル-フェニル、2-メトキシ-4-トリフルオロメトキシ-フェニル、2-フルオロ-6-メトキシ-4-トリフルオロメチル-フェニル、5-クロロ-2-メトキシ-4-トリフルオロメチル-フェニル及び2-ジフルオロメトキシ-4-トリフルオロメチル-フェニル;
から選択される基を表す;請求項又はに記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項5】
フラグメント
【化23】
が、4-ブロモ-フェニル、4-クロロ-フェニル、4-メチル-フェニル、2,4-ジクロロ-フェニル、3,4-ジクロロ-フェニル、2,6-ジフルオロ-フェニル、4-ブロモ-3-クロロ-フェニル、4-ブロモ-2-クロロ-フェニル、2-ブロモ-5-クロロ-フェニル、4-ブロモ-2-フルオロ-フェニル、4-クロロ-2,6-ジフルオロ-フェニル、3-クロロ-2,6-ジフルオロ-フェニル、2-クロロ-3,6-ジ
フルオロ-フェニル、2,4,6-トリフルオロ-フェニル、4-ブロモ-2,5-ジフルオロ-フェニル、4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル、4-ブロモ-2-フルオロ-5-メチル-フェニル、4-ヒドロキシ-3-メトキシ-フェニル、4-ブロモ-3-メトキシ-フェニル、2-フルオロ-4-メトキシ-フェニル、4-ブロモ-2-メトキシ-フェニル、5-ブロモ-2-メトキシ-フェニル、2,5-ジメトキシ-フェニル、2,3-ジメトキシ-フェニル、2,4-ジメトキシ-フェニル、2-メトキシ-4-(メチルスルファニル)-フェニル、4-ブロモ-2-エトキシ-フェニル、2-エチル-4-メトキシ-フェニル、2-メトキシ-4,5-ジメチル-フェニル、4-クロロ-6-フルオロ-2-メトキシ-フェニル、4-ブロモ-2,6-ジメトキシ-フェニル、4-ブロモ-2-n-プロポキシ-フェニル及び2-エトキシ-4-トリフルオロメチル-フェニル;
から選択される基を表す;請求項又はに記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項6】
3-フルオロ-5-[6-(2-p-トリル-エチルアミノ)-ピリミジン-4-イル]-チオフェン-2-カルボン酸;
4-{6-[2-(2-メトキシ-4-メチルスルファニル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-メチルスルファニル-安息香酸;
4-{6-[2-(2-メトキシ-4,5-ジメチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-メチルスルファニル-安息香酸;
3-エトキシ-5-{6-[2-(2-メトキシ-4-メチルスルファニル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-カルボン酸;
3-エトキシ-5-{6-[2-(2-メトキシ-4,5-ジメチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-カルボン酸;
2-エトキシ-4-{6-[2-(2-メトキシ-4,5-ジメチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-安息香酸;
3-(4-{6-[2-(4-ブロモ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-エトキシ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン;
3-(4-(6-((4-ブロモフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-2-エトキシフェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール;
4-{6-[2-(3,4-ジメチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-メチルスルファニル-安息香酸;
4-{6-[2-(4-ブロモ-2-フルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-エトキシ-安息香酸;
[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチル]-{6-[3-エトキシ-4-(1H-テトラゾール-5-イル)-フェニル]-ピリミジン-4-イル}-アミン;
N-(4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-エトキシ-フェニル)-オキサミン酸;
5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-4-クロロ-3-エトキシ-チオフェン-2-カルボン酸;
5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-メチル-チオフェン-2-カルボン酸;
5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エチル-チオフェン-2-カルボン酸;
5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-クロロ-チオフェン-2-カルボン酸;
5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-(2-ヒドロキシ-エトキシ)-チオフェン-2-カルボン
酸;
4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-メチルスルファニル-安息香酸;
4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-イソブチル-安息香酸;
4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-ジフルオロメトキシ-安息香酸;
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-プロピオン酸;3-(4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-エトキシ-フェノキシ)-プロピオン酸;
(E)-3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-アクリル酸;
(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-酢酸;
(4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-エトキシ-フェニル)-酢酸;
5-{6-[2-(4-ブロモ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-カルボン酸;
3-エトキシ-5-{6-[2-(4-トリフルオロメチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-カルボン酸;
3-エトキシ-5-{6-[2-(3-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-カルボン酸;
5-[6-(2-p-トリル-エチルアミノ)-ピリミジン-4-イル]-3-トリフルオロメチル-チオフェン-2-カルボン酸;
5-{6-[2-(4-クロロ-2-ニトロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-カルボン酸;
5-{6-[2-(2,4-ジクロロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-カルボン酸;
5-{6-[2-(3,4-ジメチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-カルボン酸;
5-{6-[2-(5-ブロモ-2-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-カルボン酸;
5-{6-[2-(2,5-ジメトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-カルボン酸;
5-{6-[2-(2,4-ジメトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-カルボン酸;
5-{6-[2-(4-クロロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-カルボン酸;
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2-エトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン;
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2-エトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール;
3-(5-{6-[2-(4-クロロ-2-フルオロ-6-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン;
3-(5-{6-[2-(4-クロロ-2-フルオロ-6-メトキシ-フェニル)-エチ
ルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール;
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2-フルオロ-6-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン;
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2-フルオロ-6-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール;
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジメトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン;
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジメトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール;
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2-プロポキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン;
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2-プロポキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール;
3-(3-エトキシ-5-{6-[2-(2-エトキシ-4-トリフルオロメチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン;
3-(3-エトキシ-5-{6-[2-(2-エトキシ-4-トリフルオロメチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール;
3-(3-エトキシ-5-{6-[2-(2-フルオロ-4-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン;
3-(3-エトキシ-5-{6-[2-(2-フルオロ-4-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール;
3-(5-{6-[2-(2-ブロモ-5-クロロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン;
3-(5-{6-[2-(2-ブロモ-5-クロロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール;
3-(3-エトキシ-5-{6-[2-(2-エトキシ-4-フルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン;
3-(3-エトキシ-5-{6-[2-(2-エトキシ-4-フルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール;
5-クロロ-2-(2-((6-(4-エトキシ-5-(5-オキソ-4,5-ジヒドロ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)チオフェン-2-イル)ピリミジン-4-イル)アミノ)エチル)ベンゾニトリル;
5-クロロ-2-(2-{6-[4-エトキシ-5-(5-ヒドロキシ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-チオフェン-2-イル]-ピリミジン-4-イルアミノ}-エチル)-ベンゾニトリル;
2-(2-{6-[4-エトキシ-5-(5-ヒドロキシ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-チオフェン-2-イル]-ピリミジン-4-イルアミノ}-エチル)-5-フルオロ-ベンゾニトリル;
2-(2-((6-(4-エトキシ-5-(5-オキソ-4,5-ジヒドロ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)チオフェン-2-イル)ピリミジン-4-イル)アミノ)エチル)-5-フルオロベンゾニトリル;
3-(5-{6-[2-(3-クロロ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン;
3-(5-{6-[2-(3-クロロ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール;
3-(3-エトキシ-5-{6-[2-(2-エチル-4-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン;
3-(3-エトキシ-5-{6-[2-(2-エチル-4-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール;
3-(5-{6-[2-(2-クロロ-3,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン;
3-(5-{6-[2-(2-クロロ-3,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール;
3-(3-エトキシ-5-{6-[2-(2,4,6-トリフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン;
3-(3-エトキシ-5-{6-[2-(2,4,6-トリフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール;
3-(3-エトキシ-5-{6-[2-(2-エトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン;
3-(3-エトキシ-5-{6-[2-(2-エトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール;
3-(5-{6-[2-(2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン;
3-(5-{6-[2-(2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール;
3-(5-{6-[2-(4-クロロ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン;
3-(5-{6-[2-(4-クロロ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール;
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-3-クロロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジ
アゾール-5(4H)-オン;
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-3-クロロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール;
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,5-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン;
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,5-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール;
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-3-フルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン;
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-3-フルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール;
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン;
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール;
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-5-フルオロ-2-メチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン;
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-5-フルオロ-2-メチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール;
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-3-メチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン;
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-3-メチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール;
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2-フルオロ-5-メチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン;
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2-フルオロ-5-メチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール;
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-3-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン;
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-3-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール;
3-(5-{6-[2-(2,4-ジメトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン;
3-(5-{6-[2-(2,4-ジメトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジ
ン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール;
3-(3-エトキシ-5-{6-[2-(4-ヒドロキシ-3-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン;
3-(3-エトキシ-5-{6-[2-(4-ヒドロキシ-3-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール;
3-(5-{6-[2-(2,3-ジメトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン;
3-(5-{6-[2-(2,3-ジメトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール;
3-(5-{6-[2-(5-ブロモ-2-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン;
3-(5-{6-[2-(5-ブロモ-2-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール;
3-(5-{6-[2-(3,4-ジクロロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン;
3-(5-{6-[2-(3,4-ジクロロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール;
3-(5-{6-[2-(2,4-ジクロロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン;
3-(5-{6-[2-(2,4-ジクロロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール;
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2-クロロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン;
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2-クロロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール;
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2-フルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン;
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2-フルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール;
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン;
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール;
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2-メチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン;
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2-メチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール;
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン;
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール;
[2-(4-ブロモ-フェニル)-エチル]-{6-[4-エトキシ-5-(1H-テトラゾール-5-イル)-チオフェン-2-イル]-ピリミジン-4-イル}-アミン;
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-トリフルオロメチル-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン;
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-トリフルオロメチル-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール;
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-メチル-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン;
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-メチル-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール;
2-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-4-エトキシ-チアゾール-5-カルボン酸;
2-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-4-エチル-チアゾール-5-カルボン酸;
3-(2-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-4-エトキシ-チアゾール-5-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン;
3-(2-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-4-エトキシ-チアゾール-5-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール;
3-(2-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-4-エチル-チアゾール-5-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン;
3-(2-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-4-エチル-チアゾール-5-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール;
5-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,3,4]オキサジアゾール-2-オール;
5-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,3,4]-オキサジアゾール-2(3H)-オン;
N-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-カルボニル)-メタンス
ルホンアミド;
5-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-3-エトキシ-N-スルファモイルチオフェン-2-カルボキサミド;
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-2-メチル-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン;
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-2-メチル-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール;
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-フェニル)-エチルアミノ]-2-メチル-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン;
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-フェニル)-エチルアミノ]-2-メチル-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール;
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-イソプロポキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン;
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-イソプロポキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール;
4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-(2-ヒドロキシ-エトキシ)-安息香酸;
4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-プロピル-安息香酸;
4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-プロポキシ-安息香酸;
4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-エチルスルファニル-安息香酸;
4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-シクロブトキシ-安息香酸;
4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-ブトキシ-安息香酸;
4-{6-[2-(4-ブロモ-2-エトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-エトキシ-安息香酸;
5-{6-[2-(2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エチル-チオフェン-2-カルボン酸;
3-エトキシ-5-[6-(2-o-トリル-エチルアミノ)-ピリミジン-4-イル]-チオフェン-2-カルボン酸;
3-フルオロ-5-{6-[2-(4-トリフルオロメチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-カルボン酸;
3-エトキシ-5-{6-[2-(4-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-カルボン酸;
5-{6-[2-(2,4-ジメチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-トリフルオロメチル-チオフェン-2-カルボン酸;
5-{6-[2-(3-ブロモ-4-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-カルボン酸;
3-エトキシ-5-{6-[2-(3-メトキシカルボニル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-カルボン酸;
3-(5-{6-[2-(3,4-ジメチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン
-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン;
3-(5-{6-[2-(3,4-ジメチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール;
3-(3-エトキシ-5-{6-[2-(2-フルオロ-4-トリフルオロメチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン;
3-(3-エトキシ-5-{6-[2-(2-フルオロ-4-トリフルオロメチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール;
3-(3-エトキシ-5-{6-[2-(3-ヒドロキシ-4-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン;
3-(3-エトキシ-5-{6-[2-(3-ヒドロキシ-4-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール;
3-(5-{6-[2-(3-クロロ-4-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン;
3-(5-{6-[2-(3-クロロ-4-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール;
3-(5-{6-[2-(4-ジメチルアミノ-2-フルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン;及び
3-(5-{6-[2-(4-ジメチルアミノ-2-フルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール;
からなる群より選択される、請求項5に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項7】
5-(4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-メトキシ-フェニル)-イソオキサゾール-3-オール;
5-(4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-メトキシ-フェニル)-イソオキサゾール-3(2H)-オン;
5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-メトキシ-チオフェン-2-カルボン酸;
5-{6-[2-(3,4-ジクロロ-2-メチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-カルボン酸;
2-シクロブトキシ-4-{6-[2-(4-ジフルオロメチル-5-フルオロ-2-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-安息香酸;
5-{6-[2-(4-ジフルオロメチル-5-フルオロ-2-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-カルボン酸;
2-シクロブトキシ-4-{6-[2-(2-メトキシ-4,5-ジメチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-安息香酸;
3-エトキシ-5-{6-[2-(2-メトキシ-4,6-ジメチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-カルボン酸;
2-エトキシ-4-{6-[2-(2-エトキシ-4-トリフルオロメチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-安息香酸;
4-{6-[2-(2-エトキシ-4-トリフルオロメチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-メチルスルファニル-安息香酸;
(2-エトキシ-4-{6-[2-(2-エトキシ-4-トリフルオロメチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-フェニル)-酢酸;
3-エトキシ-5-{6-[2-(2-エトキシ-4-トリフルオロメチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-カルボン酸;
5-{6-[2-(4-ジフルオロメトキシ-2-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-カルボン酸;
3-エトキシ-5-{6-[2-(2-フルオロ-6-メトキシ-4-トリフルオロメチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-カルボン酸;
3-(4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-エトキシ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-;
3-(4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-エトキシ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール;
(4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-クロロ-6-エチル-フェニル)-酢酸;
(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エチル-チオフェン-2-イル)-酢酸;
5-(4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-エトキシ-フェニル)-イソオキサゾール-3-オール;
5-(4-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-2-エトキシフェニル)イソオキサゾール-3(2H)-オン;
3-(5-{6-[2-(5-ブロモ-2-メチルスルファニル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン;
3-(5-{6-[2-(5-ブロモ-2-メチルスルファニル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール;
(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-プロピル-チオフェン-2-イル)-酢酸;
(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-ジフルオロメトキシ-チオフェン-2-イル)-酢酸;
4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-ブトキシ-6-フルオロ-安息香酸;
3-エトキシ-5-{6-[2-(2-メトキシ-6-メチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-カルボン酸;
4-{6-[2-(2-エトキシ-4-トリフルオロメチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-プロピル-安息香酸;
4-{6-[2-(4-ジフルオロメトキシ-2-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-メチルスルファニル-安息香酸,
4-{6-[2-(2,6-ジフルオロ-4-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-メチルスルファニル-安息香酸;
4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-イソブトキシ-安息香酸;
4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-シクロプロポキシ-安息香酸;
N-(4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-エトキシ-ベンゾイル)-メタンスルホンアミド;
5-{6-[2-(5-クロロ-2-メトキシ-4-トリフルオロメチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-カルボン酸;
3-エトキシ-5-{6-[2-(2-メトキシ-4-トリフルオロメチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-カルボン酸;
3-エトキシ-5-{6-[2-(2-メトキシ-4-トリフルオロメトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-カルボン酸;
5-{6-[2-(2-ジフルオロメトキシ-4-トリフルオロメチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-カルボン酸;及び
3-(2-エトキシ-4-{6-[2-(2-メトキシ-4,5-ジメチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-フェノキシ)-プロピオン酸;
からなる群より選択される、請求項5に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項8】
有効成分としての請求項のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩と、少なくとも1種の治療上不活性な賦型剤とを有する医薬組成物。
【請求項9】
医薬として使用するための、請求項のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項10】
有効成分として、請求項のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩を含む、癌;疼痛;子宮内膜症;常染色体優性多発性嚢胞腎;アテローム性動脈硬化の患者における急性虚血症候群;肺炎;及び神経変性疾患からなる群より選択される疾患の予防用又は治療用の;又は、雌の受精の制御用の医薬。
【請求項11】
有効成分として、請求項のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩を含む、メラノーマ;肺癌;膀胱癌(bladder cancer);腎癌;消化器癌;子宮体癌;卵巣癌;子宮頚部癌;及び神経芽細胞腫から選択される癌の予防用又は治療用の医薬。
【請求項12】
メラノーマ;肺癌;膀胱癌(bladder cancer);腎癌;消化器癌;子宮体癌;卵巣癌;子宮頚部癌;及び神経芽細胞腫から選択される癌の予防用又は治療用の医薬の製造における、請求項のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩の使用。
【請求項13】
癌;疼痛;子宮内膜症;常染色体優性多発性嚢胞腎;アテローム性動脈硬化の患者における急性虚血症候群;肺炎;及び神経変性疾患からなる群より選択される疾患の予防又は治療のための;又は、雌の受精の制御のための;医薬の製造における、請求項のいずれか1項に記載の化合物の使用又はその薬学的に許容される塩の使用。
【請求項14】
有効成分として、請求項のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩を含む、癌の治療用の医薬であって;当該癌が、腫瘍における免疫系の再活性化を含む免疫応答の調節により治療され;当該医薬が、任意で、1又は2種以上の化学療法剤及び/又は放射線療法及び/又は標的療法と組み合わせて使用される;医薬。
【請求項15】
癌の予防用又は治療用の医薬の製造における、請求項のいずれか1項に記載の化合
物の使用又はその薬学的に許容される塩の使用であって、当該癌が、腫瘍における免疫系の再活性化を含む免疫応答の調節により治療され;当該医薬が、任意で、1又は2種以上の化学療法剤及び/又は放射線療法及び/又は標的療法と組み合わせて使用される、使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、式(I)のフェニル誘導体及び腫瘍における免疫系の再活性化を含む免疫応答の調節による癌の治療におけるそれらの使用に関する。本発明はさらに、式(III)の新規なピリミジン誘導体及び医薬としてのそれらの使用に関する。本発明はまた、本化合物の製造方法、式(I)/式(III)の化合物を1又は2種以上含有する医薬組成物及びPGE2レセプターEP2(別名PTGER2、別名PGE2レセプターEP2サブタイプ)及び/又はEP4(別名PTGER4、別名EP4R、別名PGE2レセプターEP4サブタイプ)の調節剤としてのそれらの使用を含む、関連した側面に関する。式(I)/式(III)の化合物は、特に、癌の予防(prevention/prophylaxis)又は治療;とりわけ、メラノーマ;肺癌;膀胱癌(bladder cancer);腎癌;消化器癌;子宮体癌;卵巣癌;子宮頚部癌;及び神経芽細胞腫の予防又は治療において、単一の薬剤として、あるいは1又は2種以上の治療剤及び/又は化学療法及び/又は放射線療法及び/又は免疫療法と組み合わせて使用してもよい。
【背景技術】
【0002】
プロスタグランジンE2(PGE2)は、炎症及び癌と関連する広範囲の生物学的効果を誘発できる生理活性脂質である。PGE2は、脂質のプロスタノイドファミリーに属する。シクロオキシゲナーゼ(COX)は、プロスタグランジンPGD2、PGE2、PGF2α、プロスタサイクリンPGI2及びトロンボキサンTXA2からなるプロスタノイドと呼ばれる生物学的メディエーターの合成における律速酵素である。プロスタノイドは、7つの膜貫通G-タンパク質結合レセプター(GPCR)の活性化を介して機能し、特に、EP1、EP2、EP3及びEP4はPGE2に対するレセプターである。PGE2によるEP2及びEP4の活性化はアデニルシクラーゼを刺激し、細胞質cAMPレベルの上昇を招き、その典型的なエフェクターであるプロテインキナーゼAを介して、多くのダウンストリーム事象を開始する。加えて、PGE2はまた、PI3K/AKT及びRas-MAPK/ERKシグナル伝達を介してシグナル伝達を行うことができる。
【0003】
癌は世界中で主たる死亡原因となっている。腫瘍は、異常増殖する悪性癌細胞だけでなく、機能的に支持する微小環境からもなる。この腫瘍微小環境は、複雑に配置された細胞、細胞外マトリックス成分及びシグナル伝達分子からなり、間質及び腫瘍細胞の間の伝達の変化により確立される。腫瘍のサイズが大きくなるにつれ、それらは、(血管の成長を促進する)血管新生因子等の腫瘍の成長を助けることができ、又は、宿主の免疫応答の攻撃からの回避を助けることができる種々の因子の産生を誘発する。PGE2は、腫瘍において産生されるそのような免疫調節因子である。
【0004】
COX2は、主にPGE2を介して、腫瘍の全体的な成長を促進し、上方制御され、一般的な癌、特に、大腸、胃、食道、膵臓、乳及び卵巣癌の多くにおいて臨床転帰に相関することが十分に確立されている。COX-2及びPGE2の高い発現レベルは、腫瘍性形質転換、細胞増殖、血管新生、侵襲性、転移及び免疫回避と関連している。
【0005】
COX2が過剰発現され、中でも食道、胃及び大腸癌を含む消化器(GI)癌の発癌において重要な役割を担うという知見が、Celecoxib等のCOX-阻害剤(Coxib)及びアスピリン等の他の非ステロイド高炎症薬(NSAID)が、今日開発中の最も研究されている癌化学予防剤に含まれるという事実に結びついている(概説については、例えば、Wang Rら、Curr Pharm Des.2013;19(1):115-25;Garcia Rodriguez LAら、Recent Results Cancer Res.2013;191:67-93、Sahin IHら、Ca
ncer Lett.2014 Apr 10;345(2):249-57;Drew
DAら、Nat Rev Cancer 2016、16:173;Brotons Cら、Am J Cardiovasc Drugs.2015 Apr;15(2):113参照。)。
【0006】
COX2及びPGE2に加えて、EPレセプター、特にEP2及びEP4もまた、多くの種類の癌において、特に、消化器(GI)癌及び膵臓癌において異常に過剰発現している。さらに、PGE2及び/又はEP2及び/又はEP4の過剰発現は、食道扁平上皮癌(Kuo KTら、Ann Surg Onc 2009;16(2)、352-60);肺の扁平上皮癌(Alaa Mら、Int J Oncol 2009、34(3);805-12);前立腺癌(Miyata Yら、Urology 2013、81(1):136-42);Badawi AF及びBadr MZ Int J Cancer。2003、103(1):84-90);頭頸部扁平上皮癌(Gallo Oら、Hum Pathol。2002、33(7):708-14)等のいくつかの癌種の疾患の進行に関与する。
【0007】
Coxibについて行った研究によれば、マウスにおいて、COX1、COX2、ミクロソームプロスタグランジンE合成酵素1(mPTGES1)、EP2又はEP4のいずれかをノックアウトすると、異なる腫瘍モデルにおいて、腫瘍の発生及び進行が減少した。逆に、遺伝子組み換えマウスにおけるCOX2又はmPTGES1の過剰発現は、腫瘍の発生及び腫瘍量の増大を招いた(概説については、Nakanishi M.及びRosenberg D.W.、Seminars in Immunopathology
2013、35:123-137;Fischer SMら、Cancer Prev
Res(Phila) 2011 Nov;4(11):1728-35;Fulton AMら、Cancer Res 2006;66(20);9794-97参照。)。
【0008】
異なる腫瘍モデルにおいて、EPレセプターアンタゴニスト又はCOX2阻害剤を用いて、腫瘍の成長及び進行を阻害する幾つかの薬理学的研究がマウスで行われた。とりわけ、EPアンタゴニスト及び/又はCOX2阻害剤は、大腸癌(例えば、Yang Lら、Cancer Res 2006、66(19)、9665-9672;Pozzi A.ら、JBC 279(28);29797-29804)、肺癌(lung carcinomas)(Sharma Sら、Cancer Res 2005 65(12)、5211-5220)、消化器癌(Oshima Hら、Gastroenterology 2011、140(2);596-607;Fu SLら、world J Gastroenterol 2004、10(13);1971-1974)、乳癌(Kundu Nら、Breast Cancer Res Treat 117、2009;235-242;Ma Xら、OncoImmunology 2013;Xin Xら、Lab Investigation 2012、1-14;Markosyan Nら;Breast Cancer Res 2013、15:R75)、前立腺癌(Xu Sら、Cell Biochem Biophys 2014、Teradaら、Cancer Res 70(4) 2010;1606-1615)、膵臓癌(Al-Wadei HAら、PLOS One 2012、7(8):e43376;Funahashi Hら、Cancer Res 2007、67(15):7068-71)の実験モデルにおいて腫瘍の成長及び転移を減少させた。COX2阻害剤は、大腸癌の遺伝的要因による症候群である家族性大腸腺腫症(FAP)の治療に対して承認されたが、後に心臓血管系副作用のために取り消された。
【0009】
機構的に、PGE2シグナル伝達は、主に、腫瘍と間質細胞の間のクロストーク(crosstalk)に関与しており、それにより、腫瘍の成長に有利な微小環境を創出する
。特に、EP2及びEP4を介するPGE2シグナル伝達は、例えば、(i) ナチュラルキラー細胞の細胞毒性及びサイトカイン産生を抑制し、(ii) 腫瘍促進性M2マクロファージ(tumor-promoting M2 macrophages)に対する腫瘍随伴性マクロファージの局在化(polarization)を歪め(例えば、Nakanishi Yら、Carcinogenesis 2011、32:1333-39参照。)、(iii) 患者及び実験動物モデルの両方において、腫瘍内に蓄積する潜在的免疫抑制細胞であるTregs(制御性T細胞)及びMDSC(骨髄系由来サプレッサー細胞)双方の活性化、増殖及びエフェクター機能を制御し(例えば、Sharma
Sら、Cancer Res 2005、5(12):5211-20;Sinha Pら、Cancer Res 2007、67(9)、4507-4513;Obermajer Nら、Blood 2011、118(20):5498-5505参照。);(iv) ナチュラルキラー細胞、T-細胞、樹状細胞及びマクロファージ等の免疫細胞におけるIFN-γ、TNF-α、IL-12及びIL-2の発現を下方制御して、これらの免疫細胞が腫瘍細胞アポトーシスを誘発し、腫瘍形成を抑制するする能力を損傷し(例えば、Bao YSら、Int Immunopharmacol。2011;11(10):1599-605;Kim JG及びHahn YS、Immunol Invest。2000;29(3):257-69;Demeuere CEら、Eur J Immunol。1997;27(12):3526-31;Mitsuhashi
Mら、J Leukoc Biol。2004;76(2):322-32;Pockaj BAら、Ann Surg Oncol。2004;11(3):328-39参照。);(v) T-細胞の活性化、IL-2応答、増殖及び細胞毒性を抑制し、それにより局所的免疫抑制に寄与し(例えば、Specht Cら、Int J Cancer
200191:705-712参照。);(vi) 樹状細胞の成熟、樹状細胞が抗原を提示し、IL-12を産生する能力を阻害することにより、細胞傷害性T-細胞の活性化を阻止し(例えば、Ahmadi Mら、Cancer Res 2008、68(18):7250-9;Stolina Mら、J Immunol 2000、164:361-70参照。);(vii) 内皮細胞の運動性及び生存を増強することにより、並びに、VEGF(血管内皮細胞増殖因子)の発現を増大させることにより、腫瘍血管新生(栄養及び酸素を供給するための新しい血管の形成)を制御し(例えば Zhang Y及びDaaka Y、Blood 2011;118(19):5355-64;Jain Sら、Cancer Res.2008;68(19):7750-9;Wang及びKlein、Molecular Carcinogenesis 2007、46:912- 923参照。);(viii) (PI3K/AKT及びMAPKシグナル伝達を介して)腫瘍細胞の生存を増強することができる。概説については、例えば、Kalinski P、J Immunol 2012、188(1)、21-28;Obermajer Nら、Oncoimmunology 1(5)、762-4;Greenhough Aら、carcinogenesis 2009、30(3)、377-86;Wang D及びDubois RN、Gut 2006、55、115-122;Harris SGら、Trends Immunol 2002、22、144-150を参照されたい。
【0010】
Coxibが腫瘍細胞の放射線及び化学療法に対する感受性を高めることが示されており、Coxibを放射線及び/又は化学療法と組み合わせて、いくつかの臨床試験が既に行われており、又は進行中である(概説については、例えば、Ghosh Nら、Pharmacol Rep.2010 Mar-Apr;62(2):233-44;Davis TWら、Am J Clin Oncol.2003、26(4):S58-61参照;Higgins JPら、Cancer Biol Ther 2009、8:1440-49も参照。)。
【0011】
さらに、Coxibと上皮成長因子レセプター(EGFR)阻害剤(例えば、Zhan
g Xら、Clin Cancer Res.2005、11(17):6261-9;Yamaguchi NHら、J Gastrointest Oncol.2014、5(1):57-66参照。);及びアロマターゼ阻害剤(例えば、Generali Dら、Br J Cancer.2014;111(1):46-54;Lustberg MBら、Clin Breast Cancer.2011 Aug;11(4):221-7;Falandry Cら、Breast Cancer Res Treat.2009 Aug;116(3):501-8);Chow LWら、J Steroid Biochem Mol Biol.2008、111(1-2):13-7参照。)との間に相加効果及び/又は相乗性があるという証拠がある。
【0012】
さらに、アスピリン(COX1/2阻害剤)を抗VEGF抗体と組み合わせると、異なるマウス腫瘍モデルにおいて、相加/相乗効果が見られ(Motz GTら;Nat Med 2014 20(6):607)、この組み合わせについて、現在、臨床試験において研究が行われている(NCT02659384)。
【0013】
最近、組み合わせた場合、異なる免疫治療的アプローチの抗腫瘍効果を増大させることができることが示された。従って、PGE2の免疫調節特性により、Coxibもまた、異なる免疫治療的アプローチと組み合わせて使用されている。特に、Coxibを、ラット神経膠腫モデル及びマウス中皮腫又はメラノーマモデルにおいて樹状細胞ワクチン療法(dendritic cell vaccination)と(Zhang Hら、Oncol Res.2013;20(10):447-55;Veltman JDら、BMC Cancer。2010;10:464;Toomey Dら、Vaccine。2008 Jun 25;26(27-28):3540-9);マウス脳腫瘍において顆粒球-マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)と(Eberstal Sら、Int J Cancer.2014 Jun 1;134(11):2748-53);脳腫瘍においてインターフェロンガンマ(IFN-γ)と(Eberstal Sら、Cancer Immunol Immunother。2012、61(8):1191-9);マウス乳癌モデルにおいて樹状細胞ワクチン療法又はGM-CSFと(Hahn Tら、Int J Cancer。2006、118(9):2220-31);及びマウス中皮腫モデルにおいてアデノウイルスインターフェロンベータ(IFN-β)治療(adenoviral interferon beta(IFN-β) therapy)と(DeLong Pら、Cancer Res.2003 Nov 15;63(22):7845-52)組み合わせると、相加的又は相乗的効果さえも観察された。従って、Coxib並びに/又はEP2及び/若しくはEP4アンタゴニストについては、抗CTLA-4抗体;抗TIM-3抗体、抗Lag-3抗体;抗TIGIT抗体等の細胞傷害性T-リンパ球関連タンパク質4(CTLA-4)に作用する薬剤;又は、特に、抗PD1又は抗PDL1(プログラム細胞死リガンド1)抗体等のプログラム細胞死タンパク質1(PD1)に作用する薬剤との組み合わせに対しても相加的又は相乗的効果さえもが予想される(Yongkui Liら、Oncoimmunology 2016、5(2):e1074374;Zelenay Sら、Cell 2015、162;1-14;PD1に作用する薬剤と組み合わせてEP2及びEP4の両方を遮断した場合の相乗効果を示すWO2013/090552)。
【0014】
アデノシンは、制御性T細胞(Treg)を含む様々な細胞種上で発現される、エクトヌクレオチダーゼ、CD39及びCD73の活性を通じて産生される、抗炎症特性を有する別の内因性因子である(Mandapathil Mら、J Biol Chem.2010;285(10):7176-86)。免疫細胞はまた、主にA2a/A2b型のADOに対するレセプターを有するため、アデノシンに応答する(Hoskin DWら、Int J Oncol 2008、32:527-535)。アデノシンレセプター及びEP2/EP4レセプターを介するシグナル伝達は、細胞質アデニリルシクラーゼに
収束し、cAMPを上方制御する。アデノシンとPGE2は、制御性T細胞により介在される免疫応答の抑制において協同することが示された(Mandapathil Mら、J Biol Chem.2010;285(36):27571-80;Caiazzo Eら、Biochem Pharmacol.2016;112:72-81)。
【0015】
従って、このEP2及び/又はEP4アンタゴニストは、単独で、又は、1又は2種以上の治療剤及び/又は化学療法及び/又は放射線療法及び/又は免疫療法と組み合わせて;特に、化学療法、放射線療法、EGFR阻害剤、アロマターゼ阻害剤、抗血管新生薬、アデノシン阻害剤、特にPD1及び/若しくはPDL1遮断等の免疫療法又は他の標的療法と組み合わせて;癌の予防又は治療に、特に、転移性メラノーマを含むメラノーマを包含する皮膚癌;非小細胞性肺癌を含む肺癌;膀胱癌(urinary bladder cancer)、尿路上皮癌を含む膀胱癌(bladder cancer);腎細胞癌、転移性腎細胞癌、転移性腎明細胞癌を含む腎癌;大腸癌、転移性大腸癌、家族性大腸腺腫症(FAP)、食道癌、胃癌、胆嚢癌、胆管癌、肝細胞癌及び膵臓腺癌又は膵管癌等の膵臓癌を含む消化器癌;子宮体癌;卵巣癌;子宮頚部癌;神経芽細胞腫;去勢抵抗性前立腺癌を含む前立腺癌;脳転移、悪性神経膠腫、多形膠芽腫、髄芽腫、髄膜腫を含む脳腫瘍;トリプル・ネガティブ乳癌を含む乳癌;口腔腫瘍;上咽頭腫瘍;胸部癌(thoracic cancer);頭頸部癌;急性骨髄性白血病、成人T細胞白血病を含む白血病;癌種;腺癌;甲状腺乳頭癌を含む甲状腺癌;絨毛癌;ユーイング肉腫;骨肉腫;横紋筋肉腫;カポジ肉腫;バーキットリンパ腫、ホジキンリンパ腫、MALTリンパ腫を含むリンパ腫;多発性骨髄腫;並びにウイルス誘発腫瘍の予防又は治療に有用であり得る。
【0016】
加えて、選択的又はデュアルEP2及び/又はEP4アンタゴニストは、例えばCOX2阻害剤による治療に応答する幾つかの他の疾患又は障害において有用であるかもしれず、EP2及び/又はEP4アンタゴニストは、COX2阻害剤で見られ、主にPGI2及びTXA2合成への干渉に起因する潜在的心臓血管系副作用を有さないであろうという利点を有する(例えば、Boyd MJら、bioorganic and medicinal chemistry letters 21、484、2011参照。)。例えば、COX阻害剤によるプロスタグランジン産生の遮断は、特に、炎症性疼痛及び月経痛等の疼痛に対する治療の選択肢である。従って、EP2及び/又はEP4及び/又はデュアルEP2/EP4アンタゴニストは、疼痛、特に炎症性疼痛の治療に有用であろう。EP2ノックアウトマウスによる証拠は、EP2アンタゴニストが、炎症性痛覚過敏の治療に使用し得ることを示唆している(Reinold Hら、J Clin Invest
2005、115(3):673-9)。加えて、EP4アンタゴニストは、炎症性疼痛モデルにおいてイン ヴィヴォで有益な効果を有する(例えば、Murase A、Eur J Pharmacol 2008;Clark P、J Pharmacol Exp Ther.2008;Maubach KA Br J Pharmacol.2009;Colucci J Bioorg Med Chem Lett.2010、Boyd MJら、Bioorg Med Chem Lett 2011、Chn Qら、Br J Phramacol 2010、Nakao Kら、J Pharmacol Exp Ther.2007 Aug;322(2):686-94)。EP2をEP4アンタゴニストと組み合わせて投与すると、マウスコラーゲン誘発関節炎モデルにおいて、顕著だが、部分的な関節炎症の阻害が見られた(Honda Tら、J Exp Med 2006、203(2):325-35)。
【0017】
EP2及び/又はデュアルEP2/EP4アンタゴニストは雌の受精率を減少させるのに有用であろう。すなわち、これらは、マカクにおいて避妊に用いた場合、妊娠を防止することが示された(Peluffo MCら、Hum Reprod 2014)。EP2ノックアウトマウスでは、受精率が減少し、産子数が減り、卵丘膨張が減少した(Matsumotoら、Biology of reproduction 2001、64
;1557-65;Hitzakiら、PNAS 1999、96(18)、10501-10506;Tilley SL J Clin Inves 1999、103(11):1539-45;Kennedy CRら、Nat Med 1999 5(2):217-20)。
【0018】
EP2及び/又はEP4アンタゴニストが子宮内膜症の予防又は治療に有用であろう論理的根拠も存在する:例えば、EP2、EP3及びEP4並びにCOX2は、子宮内膜症細胞株及び組織で過剰発現しており(例えば、Santulli Pら、J Clin Endocrinol Metab 2014、99(3):881-90);アンタゴニストによる治療が、イン ヴィトロで、子宮内膜細胞の接着を阻害することが示され(Lee Jら、Biol Reprod 2013、88(3):77;Lee Jら、Fertil Steril 201、93(8):2498-506);COX2阻害剤が、マウスにおいて、EP2を介して子宮内膜の病変を減少させることが示され(Chuang PCら、Am J Pathol 2010、176(2):850-60);アンタゴニストによる治療が、イン ヴィトロで、子宮内膜細胞のアポトーシスを誘発することが示された(Banu SKら、MOl endocrinol 2009、23(8) 1291-305)。
【0019】
デュアルEP2/EP4アンタゴニスト、又は、選択的EP2アンタゴニストの選択的EP4アンタゴニストとの併用は、自己免疫障害に対して潜在的な有用性を有し;例えば、これらは、多発性硬化症(MS)に対して効果があることがマウスモデルにおいて示された(Esaki Yら、PNAS 2010、107(27):12233-8;Schiffmann Sら、Biochem Pharmacol.2014、87(4):625-35;Kofler DMら、J Clin Invest 2014、124(6):2513-22も参照。)。イン ヴィトロでの細胞におけるEP2/EP4シグナル伝達の活性化(Kojima Fら、Prostaglandins Other Lipid Mediat 2009、89:26-33)は、デュアル又は選択的EP2及び/又はEP4アンタゴニストを関節リウマチの治療に結びつけた。また、骨関節炎(OA)の患者からの骨液及び軟骨においてPGE(2)のレベルが上昇していることが報告されており、PGE2は、骨関節炎軟骨細胞においてEP4レセプターを介してマトリックス分解を刺激することが示された(Attur Mら、J Immunol.2008;181(7):5082-8)。
【0020】
EP4の過剰発現は、患者のアテローム動脈硬化プラークにおける炎症反応の増強と関連しており(Cipollone Fら、Artherioscler Thromb Vasc Biol 2005、25(9);1925-31)、従って、EP4及び/又はデュアルEP2/EP4アンタゴニストは、プラークの安定化及び急性虚血症候群の予防に対して有用かもしれない。加えて、EP4の欠乏は、マクロファージの生存を損なうことにより、初期のアテローム性動脈硬化を抑制する(Babaev VRら、Cell Metab.2008 Dec;8(6):492-501)。
【0021】
EP2及び/又はデュアルEP2/EP4アンタゴニストは肺炎の治療にも有用であるかもしれず:アポトーシス細胞の肺投与は、イン ヴィヴォで、PGE(2)が、EP2を介して、その後における、白血球の肺リクルートメント及びStreptococcus pneumoniaeのクリアランス並びにIL-10産生の増強に対する障害の原因となることを示した(Medeiros AIら、J Exp Med 2009 206(1):61-8)。
【0022】
加えて、EP2及び/又はデュアルEP2/EP4アンタゴニストは、神経変性疾患の治療に有用であるかもしれない(概説については、Cimino PJら、Curr M
ed Chem.2008;15(19):1863-9参照。)。EP2レセプターは、筋萎縮性側索硬化症(ALS)のマウスモデルにおいて炎症の進行を促進させ(Liang Xら、Ann Neurol 2008、64(3):304-14);COX2阻害剤は、脳卒中、パーキンソン病及びALSのげっ歯類モデルにおいて神経を保護することが示され(概説については、Liang Xら、J Mol Neurosci 2007、33(1):94-9参照。)、パーキンソン毒素(parkinsonian
toxican)で処理したEP2ノックアウトマウスにおいて神経毒性の減少が観察され(Jin Jら、J Neuroinflammation 2007、4:2)、PGE2は、EP2を介して、培養ラット細胞において神経変性を悪化させ(Takadera Tら、Life Sci 2006、78(16):1878-83);アルツハイマー病マウスモデルにおいて、EP2ノックアウトマウスと交配すると、アミロイド量の減少が観察された(Liang Xら、J Neurosci 2005、25(44):10180-7;Keene CDら、Am J Pathol.2010、177(1):346-54)。EP2欠損マウスは、神経変性疾患におけるCD14-依存/自然免疫介在神経損傷から保護されており(Shie FSら、Glia 2005、52(1):70-7);PGE2は、EP2を介して、培養ラットミクログリア細胞において、アミロイド前駆体タンパク質(APP)の発現を増大させる(Pooler AMら、Neurosci.Lett.2004、362(2):127-30)。EP2アンタゴニストは、脳における自然免疫の活性化(LPSの頭蓋内注射)からの酸化損傷を制限し、アルツハイマー又はHIV関連認知症に対して使用できるであろう(Montine TJら、J Neurochem 2002、83(2):463-70)。アルツハイマー病マウスモデルにおいて、EP4の遺伝的又は薬理学的阻害により、認知機能を改善することができた(Hoshino Tら、J Neurochem 2012、120(5):795-805)。
【0023】
EP2及び/又はデュアルEP2/EP4アンタゴニストは、常染色体優性多発性嚢胞腎(ADPKD)の治療にも有用であるかもしれない:PGE2は、EP2を介して、ヒト腎上皮細胞の嚢胞生成(cystogenesis)を誘発し;患者の試料中でEP2が過剰発現していることが見いだされた(Elberg Gら、Am J Physiol Renal Physiol 2007、293(5):F1622-32)。
【0024】
EP4及び/又はデュアルEP2/EP4アンタゴニストは、骨粗しょう症の治療にも有用であるかもしれない:PGE2は、主にEP4を介し、部分的にはEP2を介して、骨吸収を刺激し(Suzawa Tら、Endocrinology.2000 Apr;141(4):1554-9)、EP4ノックアウトマウスは骨吸収の減少を示し(Miyaura Cら、J Biol Chem 2000、275(26):19819-23)、EP4アンタゴニストは、PGE(2)-刺激破骨細胞生成及び破骨細胞骨吸収の部分的な阻害を示した(Tomita Mら、Bone.2002 Jan;30(1):159-63)。
【0025】
WO2008/152093は、分子の残りの部分に、3位で結合するインドール環、及び直接結合する芳香族置換基で置換されていないピリミジン部分を有する選択的EP2レセプター調節剤を開示する。WO2006/044732は、例えばアレルギー性疾患に治療に有用であるとされるPGD2調節剤であるピリミジン化合物を開示する;しかしながら、例えば、例示化合物であるCAS1001913-77-4は、下記の実験の項に記載したイン ヴィトロアッセイにおいて、試験の結果、EP2及びEP4レセプターの双方に対して不活性であった。WO2008/006583は、ALK-5阻害剤であるピリミジン誘導体を開示する。WO2006/044732及びWO2008/039882は、プロスタグランジンD2レセプターアンタゴニストとしての特定のピリミジン誘導体を開示する。ピリミジン-2-イル誘導体が、WO2013/020945、WO
2012/127032、WO2011/144742、WO2011/022348、WO2009/105220、Bioorg.Med.Chem 2011、21(13)4108-4114及びBioorg.Med.Chem 2011、21(1) 66-75に開示されている。抗癌剤として活性であるとされているさらなる化合物が、WO2006/128129、WO2008/008059及びBioorg.Med.Chem 2013、21(2)、540-546に開示されている。WO2012/149528は、誘導型(inducible form)のホスホフルクトースキナーゼの阻害剤としての2-メチル-ピリミジン誘導体を開示し、これは、癌細胞内における極めて大きいグリコリシスの速度を減少させることにより、腫瘍成長を減少させるため、癌の治療に有用であると考えられる。WO2018/013840、WO2013/163190、WO2015/058067及びWO2015/058031は、DNA修復プロセスに影響を与える特定のDNA-PK阻害剤を開示する。開示されたこれらの化合物は、癌細胞の増殖を直接調節することにより、癌細胞の感受性を高め、癌化学療法及び放射線療法双方の効果を増強するのに有用であると考えられる。
【発明の概要】
【0026】
本発明は、プロスタグランジン2レセプターEP2及び/又はEP4の調節剤である、式(I)、(II)又は(III)のフェニル誘導体を提供する。本発明の特定の化合物は、EP2及びEP4レセプター双方のデュアルアンタゴニストである。従って、本発明の化合物は、EP2レセプター及び/又はEP4レセプターの遮断に応答する疾患、特に、癌(特定の側面は、腫瘍における免疫系の再活性化を含む免疫応答の調節による癌の治療である。);及び疼痛、とりわけ炎症性疼痛及び月経痛;子宮内膜症;アテローム性動脈硬化の患者における急性虚血症候群;肺炎;筋萎縮性側索硬化症、脳卒中を含む神経変性疾患;パーキンソン病、アルツハイマー病及びHIV関連認知症;常染色体優性多発性嚢胞腎等の予防又は治療;並びに雌の受精の制御に有用であろう。
【0027】
1) 本発明の第1の側面は、癌の治療において使用するための、式(I)の化合物に関し:
【0028】
【化1】
当該癌は、腫瘍における免疫系の再活性化(reactivation of the
immune system in the tumor)を含む免疫応答の調節により治療され;
当該癌は、特に、転移性メラノーマを含むメラノーマ;非小細胞性肺癌を含む肺癌;膀胱癌(urinary bladder cancer)、尿路上皮癌を含む膀胱癌(bladder cancer);腎細胞癌、転移性腎細胞癌、転移性腎明細胞癌を含む腎癌;大腸癌、転移性大腸癌、家族性大腸腺腫症(FAP)、食道癌、胃癌、胆嚢癌、胆管癌、肝細胞癌及び膵臓腺癌又は膵管癌等の膵臓癌を含む消化器癌;子宮体癌;卵巣癌;子宮頚部癌;神経芽細胞腫;去勢抵抗性前立腺癌を含む前立腺癌;脳転移、悪性神経膠腫、多形膠芽腫、髄芽腫、髄膜腫を含む脳腫瘍;トリプル・ネガティブ乳癌を含む乳癌;口腔腫瘍;上咽頭腫瘍;胸部癌;頭頸部癌;急性骨髄性白血病、成人T細胞白血病を含む白血病
;癌種;腺癌;甲状腺乳頭癌を含む甲状腺癌;絨毛癌;ユーイング肉腫;骨肉腫;横紋筋肉腫;カポジ肉腫;バーキットリンパ腫、ホジキンリンパ腫、MALTリンパ腫を含むリンパ腫;多発性骨髄腫;並びにウイルス誘発腫瘍から選択される癌(特に、そのような癌は、メラノーマ;肺癌;膀胱癌(bladder cancer);腎癌;消化器癌;子宮体癌;卵巣癌;子宮頚部癌;及び神経芽細胞腫から選択される。)であり;
当該化合物は、任意で、1又は2種以上の化学療法剤及び/又は放射線療法及び/又は標的療法と組み合わせて使用され;
式(I)の化合物において、
(Rは、フェニル環上の1、2又は3個の任意の置換基を表し(すなわち、nは整数の0、1、2又は3を表す。)、当該置換基は、(C1-3)アルキル(特にメチル)、(C1-3)アルコキシ(特にメトキシ)、-S-(C1-3)アルキル(特にメチルスルファニル)、ハロゲン(特に、フルオロ、クロロ又はブロモ)、(C1-3)フルオロアルキル(特にトリフルオロメチル)、(C1-3)フルオロアルコキシ(特にトリフルオロメトキシ)、シアノ、ヒドロキシ、ニトロ、-CO-O-(C1-3)アルキル(特にメトキシカルボニル)、-NRN7N8(RN7及びRN8は、独立に、水素若しくは(C1-4)アルキルを表すか、又は、RN7及びRN8は、それらが結合する窒素原子とともに4~6員の炭素環を形成する。)(特に、そのような基-NRN7N8は、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ピロリジン-1-イルである。)から独立に選択され;
は、水素、メチル又はトリフルオロメチル(特に水素)を表し;
4a及びR4bは、独立に、水素、メチルを表すか、又は、R4a及びR4bは、それらが結合する炭素原子とともにシクロプロパ-1,1-ジイル基を表し;
5a及びR5bは、独立に、水素、メチルを表すか、又は、R5a及びR5bは、それらが結合する炭素原子とともにシクロプロパ-1,1-ジイル基を表し;
- Arは、
フェニル又は5若しくは6員のヘテロアリール(特に5員のヘテロアリール、とりわけチオフェニル又はチアゾリル)を表し;当該フェニル又は5若しくは6員のヘテロアリールは、独立に、1、2又は3個の置換基により置換され、当該置換基は、
-- (C1-6)アルキル(特に、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、1-メチル-プロパン-1-イル、tert.-ブチル、3-メチル-ブチル);
-- (C1-4)アルコキシ(特に、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、イソブトキシ);
-- ヒドロキシにより任意に置換された(C1-3)フルオロアルキル(特に、トリフルオロメチル、2,2,2-トリフルオロ-1-ヒドロキシ-エチル);
-- (C1-3)フルオロアルコキシ(特に、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、2,2,2-トリフルオロエトキシ);
-- ハロゲン(特に、フルオロ、クロロ、ブロモ);
-- シアノ;
-- 未置換であるか又は1個のアミノにより置換された(C3-6)シクロアルキル(特に、シクロプロピル、1-アミノ-シクロプロピル);
-- 環酸素原子を有する(C4-6)シクロアルキルであって、未置換であるか又は1個のヒドロキシにより置換された、環酸素原子を有する(C4-6)シクロアルキル(特に3-ヒドロキシ-オキセタン-3-イル);
-- (C3-6)シクロアルキル-オキシ(特に、シクロブチル-オキシ、シクロペンチル-オキシ);
-- ヒドロキシ;
-- -X-CO-RO1
(--- Xは、直接結合、(C1-3)アルキレン(特に、-CH-、-CH(CH)-、-C(CH-、-CH-CH-)、-O-(C1-3)アルキレン
(特に、-O-CH、-O-CH(CH)-、-O-C(CH、-O-CH-CH)、-NH-(C1-3)アルキレン-(特に、-NH-CH、-NH-CH(CH)-)、-S-CH、-CF-、-CH=CH-、-CH≡CH-、-NH-CO-、-CO-又は(C3-5)シクロアルキレンを表し(アスタリスクは、-CO-RO1基に結合する結合(bond)を示す。);--- RO1は、
---- -OH;
---- -O-(C1-4)アルキル(特に、エトキシ、メトキシ);
---- -NH-SO-RS3(RS3は、(C1-4)アルキル、環酸素原子を任意に有する(C3-6)シクロアルキル、(C3-6)シクロアルキル-(C1-3)アルキレンであって、(C3-6)シクロアルキルが任意に環酸素原子を有する、(C3-6)シクロアルキル-(C1-3)アルキレン、(C1-3)フルオロアルキル又は-NHを表す。);
---- -O-CH-CO-RO4(RO4は、ヒドロキシ又は(C1-4)アルコキシ又は-N[(C1-4)アルキル]を表す。);
---- -O-CH-O-CO-RO5(RO5は、(C1-4)アルキル又は(C1-4)アルコキシを表す。);
---- -O-CH-CH-N[(C1-4)アルキル](特に-O-CH-CH-N(CH);又は、
---- (5-メチル-2-オキソ-[1,3]ジオキソール-4-イル)-メチルオキシ-;
を表す。);
[特に、そのような基-X-CO-RO1は、-COOH、-CO-O-CH、-CO-O-C、-O-CH-COOH、-O-CH(CH)-COOH、-O-C(CH-COOH、-O-CH-CH-COOH、-NH-CH-COOH、-NH-CH-CO-O-CH、-NH-CH(CH)-COOH、-CO-NH-SO-CH、-CO-NH-SO-C(CH、-CO-NH-SO-シクロプロピル、-CO-NH-SO-C、-CO-NH-SO-NH、-CO-O-CH-COOH、-CO-O-CH-CH-N(CH、-CO-O-CH-CO-N(CH、-CO-O-CH-O-CO-O-C、-CO-O-CH-O-CO-プロピル、(5-メチル-2-オキソ-[1,3]ジオキソール-4-イル)-メチル-O-CO-、-CH-COOH、-CH-CO-O-CH、-CH-CO-O-C、-CH-CH-COOH、-CH=CH-COOH、-CH≡CH-CO-O-C、-CF-COOH、-NH-CO-COOH、-CO-COOH、1-カルボキシ-シクロプロパン-1-イルを表す。];-- -CO-CH-OH;
【0029】
【化2】
-- 2-ヒドロキシ-3,4-ジオキソ-シクロブタ-1-エニル;
-- ヒドロキシ-(C1-4)アルキル(特に、ヒドロキシメチル、1-ヒドロキシ-エチル);
-- ジヒドロキシ-(C2-4)アルキル(特に1,2-ジヒドロキシエチル);
-- ヒドロキシ-(C2-4)アルコキシ(特に2-ヒドロキシ-エトキシ);
-- (C1-4)アルコキシ-(C2-4)アルコキシ(特に2-メトキシ-エトキシ
);
-- -(CH-CO-NRN3N4(rは、整数の0又は1を表し;RN3及びRN4は、独立に、水素、(C1-4)アルキル、ヒドロキシ-(C2-4)アルキル、(C1-3)アルコキシ-(C2-4)アルキル又はヒドロキシを表す。)(好ましくは、RN3及びRN4の少なくとも1つは水素を表し;そのような基-CO-NRN3N4の具体的な例は、-CO-NH、-CO-NH(CH)、-CO-NH(C)、-CH-CO-NH、-CO-NH-C-OH、-CO-NH-C-OCH又は-CO-N(CH、-CO-NH-イソプロピル又は-CO-NH-OHである。);
-- -X-NRN1N2(Xは-(CH-を表し、mは、整数の0又は1を表すか;又は、Xは-O-CH-CHを表し(アスタリスクは、-NRN1N2基に結合する結合(bond)を示す。);
--- RN1及びRN2は、独立に、水素、(C1-4)アルキル、(C1-4)アルコキシ-(C2-4)アルキル、(C3-6)シクロアルキル又は(C2-3)フルオロアルキルを表すか;
--- 又は、RN1は、独立に、水素又は(C1-4)アルキルを表し、かつ、RN2は、独立に、-CO-H、-CO-(C1-3)アルキル、-CO-(C1-3)アルキレン-OH又は-CO-O-(C1-3)アルキルを表すか;
--- 又は、RN1及びRN2は、それらが結合する窒素原子とともに、1個の環酸素又は環硫黄原子を任意に有する4、5又は6員の飽和環を形成し、当該環は、未置換であるか、又は、環炭素原子上で1個のオキソにより置換されるか、又は、環硫黄原子上で2個のオキソにより置換される。);
(特に、そのような基-X-NRN1N2は、アミノ、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、アミノ-メチル、メチルアミノ-メチル、イソブチルアミノ-メチル、シクロプロピルアミノ-メチル、シクロブチルアミノ-メチル、(2-メトキシエチル)アミノ-メチル、(2,2,2-トリフルオロ-エチル)-アミノ;又は、-NH-CO-H、-N(C)-CO-H、-NH-CO-C、-NH-CO-CH-CH-OH、-NH-CO-O-CH、-N(CH)-CO-O-CH;又は、ピロリジン-1-イル、2-オキソ-ピロリジン-1-イル、1,1-ジオキソ-イソチアゾリジン-2-イル、モルフォリン-4-イル、アゼチジン-1-イル若しくはピペリジン-1-イル;又は、2-(ジメチルアミノ)-エトキシを表す。);
-- -NH-CO-NRN5N6(RN5及びRN6は、独立に、水素又は(C1-4)アルキルを表す。)(好ましくは、RN5及びRN6の少なくとも1つは水素を表し;そのような基-NH-CO-NRN5N6の具体的な例は、-NH-CO-NH、-NH-CO-NH-Cである。);
-- -SO-RS1(RS1は、ヒドロキシ、(C1-4)アルキル(特にメチル)又は-NRN7N8(RN7及びRN8は、独立に、水素又は(C1-3)アルキルを表す。)を表す。)(好ましくは、RN7及びRN8の少なくとも1つは水素を表し;そのような基-SO-RS1の具体的な例は、-SO-CH、-SO-NH、-SO-OH、-SO-NH-CHである。);
-- -S-RS2(RS2は、(C1-4)アルキル(特に、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、イソブチル)、又は、1個の環酸素原子を任意に有する(C3-6)シクロアルキル(特に、シクロブチル、オキセタン-3-イル)を表す。);
-- -(CH-HET(qは、整数の0、1又は2を表し(特にqは0であり、すなわち、HETは、直接結合によりArに結合する。);HETは、5-オキソ-4,5-ジヒドロ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル(その互変異性型である5-ヒドロキシ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イルを包含する。)、3-オキソ-2,3-ジヒドロ-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル(その互変異性型である3-ヒドロキシ-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イルを包含する。)又は5-チオキソ-4,5-ジヒドロ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル(その
互変異性型である5-メルカプト-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イルを包含する。)を表す。);
-- -(CH-HET(pは、整数の0又は1を表し(特にpは0であり、すなわち、HETは、直接結合によりArに結合する。);HETは、5又は6員のヘテロアリール(特に、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル及びテトラゾリルから選択される5員のヘテロアリール)を表し、当該5又は6員のヘテロアリールは、未置換であるか又は1若しくは2個の置換基により置換され、当該置換基は、(C1-4)アルキル(特にメチル)、(C1-4)アルコキシ(特にメトキシ)、-COOH、ヒドロキシ、ヒドロキシ-(C1-3)アルキル(特にヒドロキシメチル)、1個の環酸素原子を任意に有する(C3-5)シクロアルキル(特に、シクロプロピル、オキセタン-3-イル)又は-NRN9N10(RN9及びRN10は、独立に、水素、(C1-3)アルキル(特にメチル)又はヒドロキシ-(C2-4)アルキル(特に2-ヒドロキシ-エチル)を表す。)から独立に選択される。);(特に、そのような基-(CH-HETは、1H-テトラゾール-5-イル、3-ヒドロキシ-イソオキサゾール-5-イル、2-ヒドロキシ-[1,3,4]オキサジアゾール-4-イル、3-アミノ-イソオキサゾール-5-イル、2-アミノ-オキサゾール-5-イル、5-アミノ-[1,3,4]チアジアゾール-2-イル、5-メチルアミノ-[1,3,4]チアジアゾール-2-イル、5-メトキシ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル、5-アミノ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル、5-[(2-ヒドロキシ-エチル)]-アミノ)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル、5-ヒドロキシメチル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル、5-(オキセタン-3-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル、1H-イミダゾール-4-イル、5-メチル-1H-イミダゾール-4-イル、2,5-ジメチル-1H-イミダゾール-4-イルである。);
から独立に選択され;
- 又は、Arは、8~10員の二環式ヘテロアリール(特に9又は10員の二環式ヘテロアリール;とりわけ、インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、インドリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾオキサゾリル、キノキサリニル、イソキノリニル、キノリニル、ピロロピリジニル又はイミダゾピリジニル)を表し;当該8~10員の二環式ヘテロアリールは、独立に、未置換であるか、1又は2個の置換基により置換され、当該置換基は、(C1-4)アルキル(特にメチル);(C1-4)アルコキシ(特にメトキシ);(C1-3)フルオロアルキル(特にトリフルオロメチル);(C1-3)フルオロアルコキシ(特にトリフルオロメトキシ);ハロゲン;シアノ;ヒドロキシ又は-(C0-3)アルキレン-COORO2(RO2は、水素又は(C1-4)アルキルを表す(特に、そのような基-(C0-3)アルキレン-COORO2は-COOHである。)。)から独立に選択され;(特に、そのような8~10員の二環式ヘテロアリールは、未置換である場合には、1H-ベンゾイミダゾール-5-イル、1H-インドール-6-イル、1H-インドール-5-イル、1H-インドール-2-イル、1H-インダゾール-5-イル、イソキノリン-7-イル、キノリン-6-イルであり;又は、置換されている場合には、3-カルボキシ-1H-インドール-6-イル、4-カルボキシ-1H-インドール-2-イル、5-カルボキシ-1H-インドール-2-イル、6-カルボキシ-1H-インドール-2-イル、7-カルボキシ-1H-インドール-2-イル、5-(メトキシカルボニル)-1H-インドール-2-イル、6-(メトキシカルボニル)-1H-インドール-2-イル)、6-カルボキシ-ベンゾフラン-2-イル、3-カルボキシ-ベンゾフラン-6-イル、2-カルボキシ-ベンゾフラン-5-イル又は2-カルボキシ-ベンゾフラン-6-イルである。);
- 又は、Arは構造(Ar-III)の基を表し:
【0030】
【化3】
式中、環(B)は、フェニル基に縮合した非芳香族5又は6員環を表し、環(B)は、窒素及び酸素から独立に選択される1又は2個のヘテロ原子を有し(特に、そのような基(Ar-III)は、2,3-ジヒドロ-ベンゾフラニル、2,3-ジヒドロ-1H-インドリル、2,3-ジヒドロ-ベンゾ[1,4]ジオキシニル、2,3-ジヒドロ-1H-インダゾリル、2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾリル、2,3-ジヒドロベンゾ[d]イソオキサゾリル、2,3-ジヒドロ-イソインドリル、2,3-ジヒドロ-ベンゾオキサゾリル、1,2,3,4-テトラヒドロ-キナゾリニル、1,2,3,4-テトラヒドロ-イソキノリニル又は1,2,3,4-テトラヒドロ-フタラジニルである。);当該環(B)は、独立に、未置換であるか、1又は2個の置換基により置換され、当該置換基は、オキソ、(C1-6)アルキル(特に、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソブチル)及び-(C0-3)アルキレン-COORO3(RO3は、水素又は(C1-3)アルキルを表す。)から独立に選択される。(特に、そのような基(Ar-III)は、2-オキソ-2,3-ジヒドロ-ベンゾオキサゾール-6-イル、3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-ベンゾオキサゾール-5-イル、1-メチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インダゾール-6-イル、2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-キナゾリン-6-イル、1-メチル-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-キナゾリン-6-イル、1-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-イソキノリン-6-イル、1-メチル-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-キナゾリン-7-イル又は1-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-イソキノリン-7-イルである。)。
【0031】
副態様において、Arは、特に、フェニル又は5若しくは6員のヘテロアリールを表し;当該フェニル又は5若しくは6員のヘテロアリールは、独立に、1、2又は3個の置換基により置換され(特に2個の置換基により置換され)、
- 当該置換基の1つは、環酸素原子を有する(C4-6)シクロアルキルであって、未置換であるか又は1個のヒドロキシにより置換された、環酸素原子を有する(C4-6)シクロアルキル;ヒドロキシ;
【0032】
【化4】
-X-CO-RO1;2-ヒドロキシ-3,4-ジオキソ-シクロブタ-1-エニル;ヒドロキシ-(C2-4)アルコキシ;-(CH-CO-NRN3N4;-NH-CO-NRN5N6;-SO-RS1;-(CH-HET;-(CH-HET;から選択され;
- 当該置換基の他のものは、存在する場合には、(C1-6)アルキル;(C1-4
アルコキシ;(C1-3)フルオロアルキル;(C1-3)フルオロアルコキシ;ハロゲン;シアノ;未置換であるか又は1個のアミノにより置換された(C3-6)シクロアルキル;(C3-6)シクロアルキル-オキシ;ヒドロキシ;ヒドロキシ-(C1-4)アルキル;ジヒドロキシ-(C2-4)アルキル;ヒドロキシ-(C2-4)アルコキシ;(C1-4)アルコキシ-(C2-4)アルコキシ;-X-NRN1N2;-S-RS2;から独立に選択され;
上記の基及び置換基は態様1)に定義した通りであり;
又は、Arは、態様1)に定義した8~10員の二環式ヘテロアリールを表し;当該8~10員の二環式ヘテロアリールは、独立に、未置換であるか、1又は2個の置換基により置換され、当該置換基は、(C1-4)アルキル;(C1-4)アルコキシ;(C1-3)フルオロアルキル;(C1-3)フルオロアルコキシ;ハロゲン;シアノ;ヒドロキシ又は-(C0-3)アルキレン-COORO2(RO2は、水素又は(C1-4)アルキルを表す。)から独立に選択され;
又は、Arは、態様1)に定義した構造(Ar-III)の基を表す。
【0033】
式(I)、(II)又は(III)の化合物は、1又は2以上の不斉炭素原子などの、1又は2以上のキラル又は不斉中心を有してもよく、(R)並びに(S)配置で存在してもよい。式(I)、(II)又は(III)の化合物はさらに、1又は2以上の二重結合を有する化合物を包含してもよく、Z並びにE配置で存在してもよく、及び/又は、環系に置換基を有する化合物を包含してもよく、相互に相対的にシス(cis)並びにトランス(trans)配置で存在してもよい。従って、式(I)、(II)又は(III)の化合物は、立体異性体の混合物として、又は好ましくは純粋な立体異性体として存在してもよい。立体異性体の混合物は当業者に知られた方法で分離してもよい。
【0034】
特定の化合物(又は包括的構造)が(R)-又は(S)-エナンチオマーとして記載される場合、そのような記載は、富化された、特に本質的に純粋な、エナンチオマーの形態の各化合物(又は包括的構造)を意味するものと解される。同様に、ある化合物の特定の不斉中心が(R)-又は(S)-配置にある、又は、特定の相対配置にあると記載される場合、そのような記載は、上記不斉中心の各配置に関し、富化された、特に本質的に純粋な形態の上記化合物を意味するものと解される。同様に、シス又はトランスの記載は、富化された、特に本質的に純粋な形態の各相対配置を有する各立体異性体を意味するものと解される。同様に、特定の化合物(又は包括的構造)がZ又はE立体異性体として記載される場合(又は、ある化合物中の特定の二重結合がZ又はE配置として記載される場合)、そのような記載は、富化された、特に本質的に純粋な立体異性体形態の各化合物(又は包括的構造)(又は、二重結合の各配置に関して、富化された、特に本質的に純粋な形態の化合物)を意味するものと解される。
【0035】
「富化(enriched)」という用語は、立体異性体に関連して使用される場合、本発明に関しては、それぞれの立体異性体が、それぞれ他の立体異性体/それぞれ他の立体異性体の全体に対して、少なくとも70:30、特に少なくとも90:10の比率で(すなわち、少なくとも70重量%、特に少なくとも90重量%の純度で)で存在することを意味するものと解される。
【0036】
「本質的に純粋な」という用語は、立体異性体に関連して使用される場合、本発明に関しては、それぞれの立体異性体が、それぞれ他の立体異性体/それぞれ他の立体異性体の全体に対して、少なくとも95重量パーセント、特に、少なくとも99重量パーセントの純度で存在すること意味するものと解される。
【0037】
本発明はまた、同位体標識された、特にH(デューテリウム)標識された、態様1)~31)に従う式(I)、(II)又は(III)の化合物をも含み、当該同位体標識さ
れた化合物は、1又は2以上の原子が、同じ原子番号を有するが、自然において通常見出される原子量と異なる原子量を有する原子によってそれぞれ置き換えられていることを除いては、式(I)、(II)又は(III)の化合物と同一である。同位体標識された、特にH(デューテリウム)標識された式(I)、(II)又は(III)の化合物、及びその塩は、本発明の範囲に含まれる。水素をより重い同位体H(デューテリウム)に置換することにより代謝安定性が増大するため、例えば、in-vivoでの半減期が長くなり、あるいは、必要用量を減らすことができ、又は、チトクロームP450酵素の阻害が軽減され得るため、例えば、安全性プロファイルが改善される。本発明の1つの態様においては、式(I)、(II)又は(III)の化合物は同位体標識されていないか、又は、それらは1若しくは2以上のデューテリウム原子によってのみ標識されている。副態様においては、式(I)、(II)又は(III)の化合物は全く同位体標識されていない。同位体標識された式(I)、(II)又は(III)の化合物は、適切な試薬又は出発物質の適宜な同位体種を用いることを除いては、下記の方法と同様に製造してよい。
【0038】
本出願において、点線で描かれる結合は、記載された基の結合点を示す。例えば、下記の基
【0039】
【化5】
は、2-メチル-1H-インドール-1-イル基である。
【0040】
場合によっては、式(I)、(II)又は(III)の化合物は互変異性型を含むかもしれない。そのような互変異性型は本発明の範囲に含まれる。互変異性型が特定の残基に存在し、かつ、そのような残基の1つの形態のみが開示され又は定義されている場合、他の互変異性型はそのような開示された残基に包含されるものと解される。例えば、基、2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルは、その互変異性型である2-ヒドロキシ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル及び2-ヒドロキシ-3H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イルをも包含するものと解される。同様に、5-オキソ-4,5-ジヒドロ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル(あるいは5-オキソ-4H-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イルと呼称される。)は、その互変異性型である5-ヒドロキシ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イルを包含し、3-オキソ-2,3-ジヒドロ-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル(あるいは3-オキソ-2H-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イルと呼称される。)は、その互変異性型である3-ヒドロキシ-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イルを包含する。
【0041】
化合物、塩、医薬組成物、疾患等について複数形が使用される場合は、単数の化合物、塩等をも意味することが意図されている。
【0042】
態様1)~31)に従う式(I)、(II)又は(III)の化合物に対するいかなる言及も、状況に応じて、そのような化合物の塩(特に薬学的に許容される塩)をも指すものと解される。
【0043】
「薬学的に許容される塩」という用語は、対象化合物の所望の生物活性を保持し、かつ
最小の望ましくない毒性作用を示す塩を意味する。そのよう塩としては、対象化合物中の塩基性基及び/又は酸性基の存在に応じた、無機又は有機の酸及び/又は塩基付加塩が挙げられる。参考としては、例えば、「Handbook of Pharmaceutical Salts.Properties、Selection and Use.」、P.Heinrich Stahl、Camille G.Wermuth(Eds.)、Wiley-VCH、2008;及び「Pharmaceutical Salts
and Co-crystals」、Johan Wouters and Luc Quere(Eds.)、RSC Publishing、2012を参照されたい。
【0044】
ここに記載される定義は、態様1)~22)のいずれか1つに定義されるような式(I)、(II)又は(III)の化合物に対して一律に適用されるものであり、特段の定義によってより広い又はより狭い定義が与えられない限り本明細書及び請求項を通じて必要な変更を加えて適用される。当然ながら、ある用語の定義又は好ましい定義が、ここに定義されるいずれか又は他のすべての用語のいずれか又は好ましい定義におけるそれぞれの用語を、独立して(及びそれらと共に)定義し置き換えるものであってよい。基Ar又はその置換基がさらに定義される場合は常に、そのような定義は、基(Ar-I)、(Ar-II)及び(Ar-III)並びにそれらの各置換基にも必要な変更を加えて適用されることが意図されている。
【0045】
置換基が任意であると記載されている場合は常に、そのような置換基は存在しなくてもよく(すなわち、各残基は、そのような任意の置換基に関して未置換である。)、その場合、(例えば、芳香族環における、遊離価を有する環炭素原子及び/又は環窒素原子等の、そのような任意の置換基が結合し得る)遊離価を有するすべての部位は状況に応じて水素により置換されているものと理解される。同様に、「任意に(で)」という用語が、(環)ヘテロ原子と関連して使用されている場合、この用語は、各任意のヘテロ原子等が存在しないか(すなわち、ある基が、あるヘテロ原子を有さず/炭素環等であるか)、又は、各任意のヘテロ原子等が明示的に定義するように存在することを意味する。
【0046】
「ハロゲン」という用語は、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素、特に、フッ素、塩素又は臭素、好ましくはフッ素又は塩素を意味する。
【0047】
「アルキル」という用語は、単独で使用される場合も、組み合わせて使用される場合も、1~6個の炭素原子を有する、直鎖又は分枝鎖の飽和炭化水素基を意味する。「(Cx-y)アルキル」(x及びyは、それぞれ整数である。)という用語は、x~y個の炭素原子を有する、前記部分で定義したアルキル基を意味する。例えば、(C1-6)アルキル基は、1~6個の炭素原子を含む。アルキル基の例は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert.-ブチル、3-メチル-ブチル、2,2-ジメチル-プロピル及び3,3-ジメチル-ブチルである。いかなる疑義をも避けるために、ある基が、例えばプロピル又はブチルであると記載される場合には、それぞれn-プロピル又はn-ブチルであることを意味する。好ましくはメチル及びエチルである。最も好ましくはメチルである。フェニル又は5若しくは6員のヘテロアリールであるArの置換基に対しては、メチル、エチル、プロピル、イソブチル、1-メチル-プロパン-1-イル、tert.-ブチル、3-メチル-ブチルが好ましい。
【0048】
「-(Cx-y)-アルキレン-」という用語は、単独で使用される場合も、又は組み合わせて使用される場合も、x~y個の炭素原子を有し、2か所で結合した(bivalently bound)、前記部分で定義したアルキル基を意味する。好ましくは、-(C1-y)-アルキレン基の結合点は、1,1-ジイル、1,2-ジイル又は1,3-ジイル配置である。(C0-y)アルキレン基が別の置換基と組み合わせて使用される場合には、この用語は、当該置換基が(C1-y)アルキレン基を介して分子の残りの部分
に結合するか、又は、分子の残りの部分に直接結合する(すなわち、(C)アルキレン基は、当該置換基を分子の残りの部分に結合させる直接結合を表す。)ことを意味する。明示的に別段の記載がない限り、アルキレン基-C-は-CH-CH-を意味する。リンカーXとしての、(C1-3)アルキレン基の例は、-CH-、-CH(CH)-、-C(CH-及び-CH-CH-であり、特に、-CH-及び-CH-CH-である。置換基、-(C0-3)アルキレン-COORO2及び(C0-3)アルキレン-COORO3において使用される(C0-3)アルキレン基の例は、それぞれ(C)アルキレン及びメチレンである。
【0049】
「アルコキシ」という用語は、単独で使用される場合も、組み合わせて使用される場合も、アルキル基が前記部分で定義した通りであるアルキル-O-基を意味する。「(Cx-y)アルコキシ」(x及びyは、それぞれ整数である。)という用語は、x~y個の炭素原子を有する、前記部分で定義したアルコキシ基を意味する。例えば、(C1-4)アルコキシ基は、「(C1-4)アルキル」という用語が前記の意味を有する、式(C1-4)アルキル-O-の基を意味する。アルコキシ基の例は、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、イソブトキシ、sec.-ブトキシ及びtert.-ブトキシである。好ましくはエトキシであり、特にメトキシである。フェニル又は5若しくは6員のヘテロアリールであるArの置換基に対しては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、イソブトキシが好ましい。
【0050】
「フルオロアルキル」という用語は、単独で使用される場合も、又は組み合わせて使用される場合も、1又は2以上の(場合によってはすべての)水素原子がフッ素で置き換えられた、1~3個の炭素原子を有する、前記部分で定義したアルキル基を意味する。「(Cx-y)フルオロアルキル」(x及びyは、それぞれ整数である。)という用語は、x~y個の炭素原子を有する、前記部分で定義したフルオロアルキル基を意味する。例えば、(C1-3)フルオロアルキル基は、1~3個の炭素原子を有し、1~7個の水素原子がフッ素で置き換えられている。フルオロアルキル基の代表的な例としては、トリフルオロメチル、2-フルオロエチル、2,2-ジフルオロエチル及び2,2,2-トリフルオロエチルが挙げられる。好ましくは、トリフルオロメチル等の(C)フルオロアルキル基である。「ヒドロキシにより任意に置換された(C1-3)フルオロアルキル」の例は、2,2,2-トリフルオロ-1-ヒドロキシ-エチルである。
【0051】
「フルオロアルコキシ」という用語は、単独で使用される場合も、又は組み合わせて使用される場合も、1又は2以上の(場合によってはすべての)水素原子がフッ素で置き換えられた、1~3個の炭素原子を有する、前記部分で定義したアルコキシ基を意味する。「(Cx-y)フルオロアルコキシ」(x及びyは、それぞれ整数である。)という用語は、x~y個の炭素原子を有する、前記部分で定義したフルオロアルコキシ基を意味する。例えば、(C1-3)フルオロアルコキシ基は、1~3個の炭素原子を有し、1~7個の水素原子がフッ素で置き換えられている。フルオロアルコキシ基の代表的な例としては、トリフルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、2-フルオロエトキシ、2,2-ジフルオロエトキシ及び2,2,2-トリフルオロエトキシが挙げられる。好ましくは、トリフルオロメトキシ又はジフルオロメトキシ等の(C)フルオロアルコキシ基並びに2,2,2-トリフルオロエトキシである。
【0052】
「シクロアルキル」という用語は、単独で使用される場合も、又は組み合わせて使用される場合も、3から6個の炭素原子を有する単環式の飽和炭化水素環を意味する。「(Cx-y)シクロアルキル」(x及びyはそれぞれ整数である。)という用語は、x~y個の炭素原子を有する、前記部分で定義したシクロアルキル基を意味する。例えば、(C3-6)シクロアルキル基は、3~6個の炭素原子を有する。シクロアルキル基の例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル及びシクロヘプチルであ
る。好ましくはシクロプロピル、シクロブチル及びシクロペンチルであり、特にシクロプロピルである。1個の環酸素原子を有するシクロアルキル基の例は、特にオキセタニルである。1個のアミノにより任意に置換された(C3-6)シクロアルキル基の例は、シクロプロピル、1-アミノ-シクロプロピルである。1個の-COOHにより置換された(C3-6)シクロアルキル基の例は、1-カルボキシ-シクロプロピル、1-カルボキシ-シクロペンチルである。
【0053】
「-(Cx-y)シクロアルキレン-」という用語は、単独で使用される場合も、又は組み合わせて使用される場合も、x~y個の炭素原子を有し、2か所で結合した、前記部分で定義したシクロアルキル基を意味する。好ましくは、2か所で結合したシクロアルキル基の結合点は、1,1-ジイル又は1,2-ジイル配置である。例は、シクロプロパン-1,1-ジイル、シクロプロパン-1,2-ジイル及びシクロペンタン-1,1-ジイルであり;好ましくはシクロプロパン-1,1-ジイルである。
【0054】
(C3-6)シクロアルキル-オキシの例は、シクロブチル-オキシ及びシクロペンチル-オキシである。
【0055】
基-X-CO-RO1(RO1は-O-CH-CO-RO4を表し、RO4は-N[(C1-4)アルキル]を表すか;又は、RO1は-O-CH-CH-N[(C1-4)アルキル]を表す。)中で使用されるアルキル化アミノ基-N[(C1-4)アルキル]は、2つの各(C1-4)アルキル基が独立に選択されるような基である。そのようなアミノ基-N[(C1-4)アルキル]の好ましい例は-N(CHである。
【0056】
「ヘテロサイクル」という用語は、明示的により広い又はより狭い定義がされない限り、単独で使用される場合も、又は組み合わせて使用される場合も、窒素、硫黄及び酸素から独立に選択される1又は2個の(特に1個の)環ヘテロ原子(特に、1個の窒素原子、2個の窒素原子、1個の窒素原子及び1個の酸素原子、又は1個の窒素原子及び1個の硫黄原子)を有する、飽和単環式炭化水素環を意味する。「(Cx-y)ヘテロサイクル」という用語は、x~y個の環原子を有するそのようなヘテロサイクルを意味する。ヘテロサイクルは、未置換であるか、又は明示的に定義するように置換される。
【0057】
(Ar-III)に対して使用される、「フェニル基に縮合した非芳香族5又は6員環であって、環(B)が、窒素及び酸素から独立に選択される1又は2個のヘテロ原子を有する、非芳香族5又は6員環」からなる基は、前記部分で定義した(C5-6)ヘテロサイクルに縮合したフェニル基を意味する。例は、2,3-ジヒドロ-ベンゾフラニル、2,3-ジヒドロ-1H-インドリル、2,3-ジヒドロ-ベンゾ[1,4]ジオキシニル、2,3-ジヒドロ-1H-インダゾリル、2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾリル、2,3-ジヒドロベンゾ[d]イソオキサゾリル、2,3-ジヒドロ-イソインドリル、3-ジヒドロ-ベンゾオキサゾール-6-イル、2,3-ジヒドロ-ベンゾオキサゾール-5-イル、1,2,3,4-テトラヒドロ-キナゾリン-6-イル、1,2,3,4-テトラヒドロ-キナゾリン-7-イル、1,2,3,4-テトラヒドロ-イソキノリン-6-イル及び1,2,3,4-テトラヒドロ-フタラジン-6-イルである。上記の基は、未置換であるか、1又は2個の置換基により置換され、上記置換基は、オキソ、(C1-6)アルキル及び-(C0-3)アルキレン-COORO3(RO3は、水素又は(C1-3)アルキル(特にメチル)を表す。)から独立に選択され;特に、オキソ、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソブチル又は-COOHから独立に選択され;上記置換基は、縮合した5又は6員の非芳香族環に結合する。オキソ置換基は、好ましくは、環窒素原子に対してアルファ位の環炭素原子に結合する。そのような基の好ましい例は、2,3-ジヒドロ-ベンゾフラニル、2,3-ジヒドロ-1H-インドリル、2,
3-ジヒドロ-ベンゾ[1,4]ジオキシニル;並びに、オキソ置換ヘテロシクリル基である、3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インダゾリル、2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾリル、3-オキソ-2,3-ジヒドロベンゾ[d]イソオキサゾリル、2-オキソ-1,3-ジヒドロ-インドリル、1-オキソ-2,3-ジヒドロ-イソインドリル、2-オキソ-2,3-ジヒドロ-ベンゾオキサゾリル、2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-キナゾリニル、1-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-イソキノリニル、1,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-フタラジニルであり;上記の基は、(C1-6)アルキル及び-(C0-3)アルキレン-COORO3(RO3は、水素又は(C1-3)アルキル(特にメチル)を表す。)から独立に選択される1個の(さらなる)置換基を任意に担持する。具体的な例は、2-オキソ-2,3-ジヒドロ-ベンゾオキサゾール-6-イル、3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-ベンゾオキサゾール-5-イル、1-メチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インダゾール-6-イル、2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-キナゾリン-6-イル、1-メチル-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-キナゾリン-6-イル、1-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-イソキノリン-6-イル、1-メチル-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-キナゾリン-7-イル及び1-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-イソキノリン-7-イル、並びに、さらに2-オキソ-1,3-ジヒドロ-インドール-5-イル及び1-メチル-2-オキソ-1,3-ジヒドロ-インドール-5-イルである。
【0058】
疑義を避けるために、例えば2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾリル基等の非芳香族性が支配的と考えられる、互変異性型を有する特定の基は、たとえそれらの対応する互変異性型(2-ヒドロキシ-1H-ベンゾ[d]イミダゾリル)が8~10員の二環式ヘテロアリール基とも考えられるとしても、本明細書において、部分的に芳香族性の縮合した8~10員の二環式ヘテロシクリル基と定義される。
【0059】
「アリール」という用語は、単独で使用される場合も、又は組み合わせて使用される場合も、フェニル又はナフチル、特にフェニルを意味する。上記のアリール基は、未置換であるか、又は明示的に定義するように置換される。
【0060】
フェニルを表す置換基Arの例は、特に、分子の残りの部分の結合点に対してパラ位において、少なくとも1個の置換基により置換されるものである。加えて、フェニルを表すそのような基Arは、特に、分子の残りの部分の結合点に対して一方又は両方のメタ位に1又は2個のさらなる置換基を担持してもよい。そのようなフェニル基の各置換基は、明示的に定義される通りである。
【0061】
「ヘテロアリール」という用語は、単独で使用される場合も、又は組み合わせて使用される場合も、それぞれが酸素、窒素及び硫黄から独立に選択される、1個から最大で4個までのヘテロ原子を有する、5~10員の単環式又は二環式の芳香族環を意味する。そのようなヘテロアリール基の例は、フラニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チオフェニル、チアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル等の5員のヘテロアリール基;ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル等の6員のヘテロアリール基;及び、インドリル、イソインドリル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾオキサジアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、チエノピリジニル、キノリニル、イソキノリニル、ナフチリジニル、シノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、フタラジニル、ピロロピリジニル、ピラゾロピリジニル、ピラゾロピリミジニル、ピロロピラジニル、イミダゾピリジニル、イミダゾピリダジニル及びイミダゾチアゾリル等の8~10員の二環式ヘテロアリ
ール基である。上記のヘテロアリール基は、未置換であるか、又は明示的に定義するように置換される。
【0062】
「5又は6員のヘテロアリール」を表す置換基Arに対して、この用語は、特に、ピリジニル、ピリミジニル、ピロリル、ピラゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル又はチオフェニル等の上記の5又は6員の基を意味する。特に、この用語は、特に、チアゾリル又はチオフェニル;とりわけ、チオフェン-2-イル、チオフェン-3-イル、チアゾール-2-イル、チアゾール-4-イル、チアゾール-5-イル等の5員の基を意味する。好ましくはチオフェニル、特にチオフェン-2-イル;又はチアゾリル、とりわけチアゾール-2-イルである。上記の基は明示的に定義するように置換される。チオフェン-2-イル又はチアゾール-2-イルは、特に2個の置換基により置換され、一方の置換基は5位にあり、第2の置換基は4位にある(そして、チオフェン-2-イルに対しては、任意で3位にハロゲン置換基。)。
【0063】
「8~10員の二環式ヘテロアリール」を表す置換基Arに対して、この用語は上記の8~10員のヘテロアリール基を意味する。特に、この用語は、とりわけ、インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、インドリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾオキサゾリル、キノキサリニル、イソキノリニル、キノリニル、ピロロピリジニル及びイミダゾピリジニル並びにベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル及びベンゾチアゾリル等の9又は10員のヘテロアリール基を意味する。上記の基は、未置換であるか、又は明示的に定義するように置換される。具体的な例は、1H-インドール-2-イル、1H-インドール-3-イル、1H-インドール-4-イル、1H-インドール-5-イル、1H-インドール-6-イル、1-メチル-1H-インドール-5-イル、1H-インダゾール-5-イル、1H-インダゾール-6-イル、1-メチル-1H-インダゾール-6-イル、3-メチル-1H-インダゾール-6-イル、3-メトキシ-1H-インダゾール-6-イル、6-メトキシ-1H-インダゾール-5-イル、1H-ベンゾイミダゾール-5-イル、2-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-5-イル、2-トリフルオロメチル-1H-ベンゾイミダゾール-5-イル、1H-ベンゾトリアゾール-5-イル、2-メチル-ベンゾオキサゾール-5-イル、2-メチル-ベンゾオキサゾール-6-イル、キノキサリン-6-イル、イソキノリン-7-イル、キノリン-6-イル、1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-3-イル、1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル、1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル、1-メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル、イミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-イル、2-カルボキシ-1H-インドール-5-イル、3-カルボキシ-1H-インドール-6-イル、4-カルボキシ-1H-インドール-2-イル、5-カルボキシ-1H-インドール-2-イル、6-カルボキシ-1H-インドール-2-イル、7-カルボキシ-1H-インドール-2-イル、7-カルボキシ-1H-インドール-4-イル、7-カルボキシ-1-メチル-1H-インドール-4-イル、5-(メトキシカルボニル)-1H-インドール-2-イル、6-(メトキシカルボニル)-1H-インドール-2-イル)、6-カルボキシ-ベンゾフラン-2-イル、3-カルボキシ-ベンゾフラン-6-イル、2-カルボキシ-ベンゾフラン-5-イル及び2-カルボキシ-ベンゾフラン-6-イルである。好ましい例は、1H-ベンゾイミダゾール-5-イル、1H-インドール-6-イル、1H-インドール-5-イル、1H-インドール-2-イル、1H-インダゾール-5-イル、さらにイミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-イル;並びに、3-カルボキシ-1H-インドール-6-イル、4-カルボキシ-1H-インドール-2-イル、5-カルボキシ-1H-インドール-2-イル、6-カルボキシ-1H-インドール-2-イル、7-カルボキシ-1H-インドール-2-イル、5-(メトキシカルボニル)-1H-インドール-2-イル、6-(メトキシカルボニル)-1H-インドール-2-イル)、6-カルボキシ-ベンゾフラン-2-イル、3-カルボキシ-ベンゾフラン-6-イル、2-カルボキシ-ベンゾフラン-5-イル及び2-カルボキシ-ベンゾフラン-6-イル等の、1個の-(C0-3)アルキレ
ン-COORO2により置換された8~10員の二環式ヘテロアリールである。
【0064】
置換基「-(CH-HET(pは整数の0又は1を表し、HETは5又は6員のヘテロアリールを表す。)」に対して、そのような5又は6員のヘテロアリールは前記部分で定義した通りであり;特に5員の窒素含有ヘテロアリール、とりわけ、テトラゾリル又はオキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル又はトリアゾリル等である。上記の基は、未置換であるか、又は明示的に定義するように置換される。好ましくは、基-(CH-は存在せず(すなわちpは整数の0を表す。)、かつ、基HETはArに直接結合する。-(CH-HETの具体的な例は、特に、-(CH-HET基である1H-テトラゾール-5-イル、3-ヒドロキシ-イソオキサゾール-5-イル、2-ヒドロキシ-[1,3,4]オキサジアゾール-4-イルであり;さらなる例は、3-アミノ-イソオキサゾール-5-イル、2-アミノ-オキサゾール-5-イル、5-アミノ-[1,3,4]チアジアゾール-2-イル、5-メチルアミノ-[1,3,4]チアジアゾール-2-イル、5-メトキシ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル、5-アミノ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル、5-[(2-ヒドロキシ-エチル)]-アミノ)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル、5-ヒドロキシメチル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル、5-(オキセタン-3-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル、1H-イミダゾール-4-イル、5-メチル-1H-イミダゾール-4-イル及び2,5-ジメチル-1H-イミダゾール-4-イル;並びに1H-ピラゾール-1-イル、1H-ピラゾール-3-イル、3-メチル-ピラゾール-1-イル、1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル、5-メチル-1H-ピラゾール-3-イル、3,5-ジメチル-ピラゾール-1-イル、4-カルボキシ-1H-ピラゾール-3-イル、1H-イミダゾール-2-イル、3-メチル-3H-イミダゾール-4-イル、2-メチル-1H-イミダゾール-4-イル、1,5-ジメチル-1H-イミダゾール-2-イル、1,2-ジメチル-1H-イミダゾール-4-イル、1,5-ジメチル-1H-イミダゾール-4-イル、2-シクロプロピル-1H-イミダゾール-4-イル、2-シクロプロピル-1-メチル-1H-イミダゾール-4-イル、[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル、5-メチル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル、3-メチル-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル、5-メチル-[1,3,4]オキサジアゾール-2-イル、イソチアゾール-5-イル、チアゾール-2-イル、チアゾール-4-イル、4-メチル-チアゾール-2-イル、2-メチル-チアゾール-4-イル、2-アミノ-5-メチル-チアゾール-4-イル、4,5-ジメチル-チアゾール-2-イル、4-カルボキシ-チアゾール-2-イル、2-カルボキシ-チアゾール-4-イル、2-ヒドロキシ-チアゾール-4-イル、2-アミノ-2-オキソエチル)チアゾール-4-イル、イソオキサゾール-3-イル、イソオキサゾール-5-イル、3-メチル-イソオキサゾール-5-イル、4-メチル-イソオキサゾール-5-イル、4-カルボキシ-3-メチル-イソオキサゾール-5-イル、オキサゾール-5-イル、2-メチル-オキサゾール-5-イル、2-(2-カルボキシエチル)-オキサゾール-5-イル、2-(2-カルボキシエチル)-4-メチル-オキサゾール-5-イル、4H-[1,2,4]トリアゾール-3-イル、1H-[1,2,4]トリアゾール-1-イル、2-メチル-2H-[1,2,4]トリアゾール-3-イル、ピリジン-2-イル、4-フルオロ-ピリジン-2-イル、ピリミジン-2-イル、5-フルオロ-ピリミジン-2-イル、5-メトキシ-ピリミジン-2-イル、4-メトキシ-ピリミジン-2-イル、6-メトキシ-ピリミジン-4-イル、6-ジメチルアミノ-ピリミジン-4-イル、ピラジン-2-イル、6-メトキシ-ピラジン-2-イル、6-メトキシ-ピリダジン-3-イル、3H-イミダゾール-4-イル、3H-[1,2,3]トリアゾール-4-イル、オキサゾール-2-イル及び4,5-ジメチル-オキサゾール-2-イルである。具体的な基HETは、1H-テトラゾール-5-イル、3-ヒドロキシ-イソオキサゾール-5-イル、2-ヒドロキシ-[1,3,4]オキサジアゾール-4-イル、3-アミノ-イ
ソオキサゾール-5-イル、2-アミノ-オキサゾール-5-イル、5-アミノ-[1,3,4]チアジアゾール-2-イル、5-メチルアミノ-[1,3,4]チアジアゾール-2-イル、5-メトキシ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル、5-アミノ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル、5-[(2-ヒドロキシ-エチル)]-アミノ)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル、5-ヒドロキシメチル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル及び5-(オキセタン-3-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イルから選択される。疑義を避けるために、(例えば3-ヒドロキシ-イソオキサゾリル又は2-ヒドロキシ-[1,3,4]オキサジアゾリル基等の)芳香族性が支配的であると考えられる互変異性型を有する特定の基は、たとえそれらの対応する互変異性型(それぞれ、3-オキソ-2,3-ジヒドロ-2H-イソオキサゾリル又は2-オキソ-2,3-ジヒドロ-3H-[1,3,4]オキサジアゾリル)が非芳香族基とも考えられるとしても、本明細書においてヘテロアリール基HETと定義される。同様に、置換基HETについて定義するような、(5-オキソ-4,5-ジヒドロ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル又は5-チオキソ-4,5-ジヒドロ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル等の)非芳香族性が支配的であると考えられる互変異性型を有する特定の基は、たとえそれらの対応する互変異性型(それぞれ、5-ヒドロキシ-[1,2,4]オキサジアゾリル、5-メルカプト-[1,2,4]オキサジアゾリル)がヘテロアリール基とも考えられるとしても、本明細書においては、HETに対して定義する置換されたヘテロアリール基の部分ではないものと定義される。上記対応する互変異性型は定義するそれぞれの範囲に含まれるものとする。
【0065】
「シアノ」という用語は基-CNを意味する。
【0066】
「オキソ」という用語は、例えばカルボニル基-(CO)-又はスルフォニル基-(SO)-中等の、好ましくは、鎖又は環炭素若しくは硫黄原子に結合する基=Oを意味する。
【0067】
フェニル又は5若しくは6員のヘテロアリールであるArの置換基に対して使用される「-X-NRN1N2」基の例は、アミノ、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、アミノ-メチル、メチルアミノ-メチル、イソブチルアミノ-メチル、シクロプロピルアミノ-メチル、シクロブチルアミノ-メチル、(2-メトキシエチル)アミノ-メチル、(2,2,2-トリフルオロ-エチル)-アミノ;又は、-NH-CO-H、-N(C)-CO-H、-NH-CO-C、-NH-CO-CH-CH-OH、-NH-CO-O-CH、-N(CH)-CO-O-CH;又は、ピロリジン-1-イル、2-オキソ-ピロリジン-1-イル、1,1-ジオキソ-イソチアゾリジン-2-イル、モルフォリン-4-イル、アゼチジン-1-イル又はピペリジン-1-イル;及び2-(ジメチルアミノ)-エトキシである。
【0068】
基Arの置換基に対して使用される基「-NH-CO-NRN5N6」の例は、ウレイド(-NH-CO-NH)及び3-エチルウレイド(-NH-CO-NH-C)である。
【0069】
基Arの置換基に対して使用される基「-(CH-CO-NRN3N4(rは、整数の0又は1である。)」の例は、好ましくは、rが整数の0を表し、RN3及びRN4の少なくとも1つが水素(又は、好ましさでは劣るがメチル基)を表す基である。そのような基-CO-NRN3N4の具体的な例は、-CO-NH、-CO-NH(CH)、-CO-N(CH、-CO-NH(C)、-CO-NH-O-メチル、-CO-NH-O-エチル、-CO-NH-O-イソプロピル、-CO-NH-C-OH、-CO-NH-O-C-OH、-CO-NH-C-OCH、-CO-NH-C-N(CH及び-CO-NH-O-ベンジルである。さ
らなる例は、-CO-NH-イソプロピル及び-CO-NH-OH、並びに-CO-N(CHである。
【0070】
基Arの置換基に対して使用される基「-X-CO-RO1」の例は、特に下記の基である:
a) Xが直接結合を表し;RO1が-OHを表す;(すなわち、-X-CO-RO1は-COOHを表す。);又は、
b) Xが直接結合を表し;RO1が-O-(C1-4)アルキル(特に、エトキシ又はメトキシ)を表す;(すなわち、-X-CO-RO1は-CO-(C1-4)アルコキシ(特に、エトキシカルボニル、メトキシカルボニル)を表す。);又は、
c) Xが直接結合を表し;RO1が-NH-SO-RS3を表し;RS3が、(C1-4)アルキル;環酸素原子を任意に有する(C3-6)シクロアルキル;(C3-6)シクロアルキル-(C1-3)アルキレンであって、当該(C3-6)シクロアルキルが環酸素原子を任意に有する(C3-6)シクロアルキル-(C1-3)アルキレン;(C1-3)フルオロアルキル;フェニル;又は-NHを表す;(すなわち、-X-CO-RO1は-CO-NH-SO-RS3(RS3は上記の基;特に、メチル、エチル、イソプロピル、シクロプロピル、トリフルオロメチル、アミノを表す。)を表し;特に、-X-CO-RO1は、-CO-NH-SO-CH、-CO-NH-SO-C(CH、-CO-NH-SO-シクロプロピル、-CO-NH-SO-エチル又は-CO-NH-SO-NHを表す。);又は、
d) Xが、(C1-3)アルキレン(特に、-CH-、-CH-CH-)、-O-(C1-3)アルキレン-(特に、-O-CH、-O-CH(CH)-、-O-C(CH、-O-CH-CH)、-NH-(C1-3)アルキレン-(特に、-NH-CH、-NH-CH(CH)-)、-S-CH、-CF-、-CH=CH-又は-CH≡CH-を表し[副態様において、Xは、特に、-O-CH、-NH-CH、-S-CH又は(C1-3)アルキレンを表す。];アスタリスクは-CO-RO1基に結合する結合を示し;RO1は-OHを表す(すなわち、-X-CO-RO1は-X-COOHを表す(Xは上記の基を表し;特に、-X-CO-RO1は、-O-CH-COOH又は-NH-CH-COOH;並びに、-CH-COOH、-CH-CH-COOH、-CH=CH-COOH、-CH≡CH-COOH、-O-CH-CH-COOH、-O-CH(CH)-COOH又は-NH-CH(CH)-COOHを表す。);又は
e) -Xが-NH-CO-又は-CO-を表し;アスタリスクは-CO-RO1基に結合する結合を示し;RO1は-OHを表す(すなわち、-X-CO-RO1は-X-COOHを表す(Xは上記の基を表し;特に、-X-CO-RO1は、-NH-CO-COOH、-CO-COOHを表す。);又は、
f) Xが(C3-5)シクロアルキレンを表し;RO1が-OHを表す;(すなわち、-X-CO-RO1は、1個のCOOHにより置換された(C3-6)シクロアルキルを表し;特に、-X-CO-RO1は、1-カルボキシ-シクロプロパン-1-イル又は1-カルボキシ-シクロペンタン-1-イルを表す。);又は、
g) Xが直接結合を表し;RO1が-O-CH-CO-RO4を表す(RO4は、ヒドロキシ又は(C1-4)アルコキシ又は-N[(C1-4)アルキル]を表し;特に、-X-CO-RO1は-CO-O-CH-COOHを表す。);又は、
基、a)、b)、c)、d)、e)、f)及びg)のそれぞれが特定の副態様を形成する。
【0071】
が-CH=CH-を表す基「-X-CO-RO1」を有する式(I)、(II)又は(III)の化合物は、E配置であってもよく又はZ配置であってもよい。好ましくは、そのような基はE配置である。
【0072】
基Arがカルボン酸基-COOHを有する置換基で置換されている場合(例えば、置換基-(C0-3)アルキレン-COORO2(RO2は、水素;-(C0-3)アルキレン-COORO3(RO3は水素を表す。)を表す。)におけるように;又は、置換基-X-CO-RO1(RO1は-OHを表す。)、特に上記の-X-CO-RO1基、a)、d)、e)及びf)におけるように)は常に、そのようなカルボン酸基はプロドラッグ基の形態で存在してもよい。そのようなプロドラッグは本発明の範囲に包含される。場合によっては、そのようなカルボン酸プロドラッグ基を有する化合物は、それ自体がEP2及び/又はEP4レセプターに対して生物活性を示すかもしれず、他の場合には、そのようなカルボン酸プロドラッグ基を有する化合物は、EP2及び/又はEP4レセプターに対して生物活性を示すために、プロドラッグの(例えば、酵素的な)開裂を要する。カルボン酸官能基のプロドラッグは当該技術分野において周知である(例えば、J.Rautio(Ed.)Prodrugs and Targeted Delivery:Towards Better ADME Properties、Volume 47、Wiley 2010、ISBN:978-3-527-32603-7;H.Maag in Stella V.、Borchardt R.、Hageman M.、Oliyai R.、Maag H.,Tilley J.(Eds.)Prodrugs:Challenges and Rewards、Springer 2007、ISBN978-0-387-49785-3参照。)。
【0073】
例えば-X-COOH基に適切なプロドラッグの具体的な例は:
- エステル基、-X-CO-O-P(Pは、例えば、(C1-4)アルキル;環酸素原子を任意に有する(C3-6)シクロアルキル;(C3-6)シクロアルキル-(C1-3)アルキルであって、当該(C3-6)シクロアルキルが環酸素原子を任意に有する(C3-6)シクロアルキル-(C1-3)アルキル;(C1-3)フルオロアルキル;ヒドロキシ-(C2-4)アルキル;又は(C1-4)アルコキシ-(C2-4)アルキルである(特にPは(C1-4)アルキルであり、とりわけメチル又はエチルである。)。);
- 基-X-CO-NH-SO-RS3(RS3は、(C1-4)アルキル、環酸素原子を任意に有する(C3-6)シクロアルキル;(C3-6)シクロアルキル-(C1-3)アルキルであって、当該(C3-6)シクロアルキルが環酸素原子を任意に有する、(C3-6)シクロアルキル-(C1-3)アルキル;(C1-3)フルオロアルキル、-NHを表す(特に、RS3は、(C1-4)アルキル、(C3-6)シクロアルキルであり;とりわけメチルである。)。);
- 基-X-CO-RO1(RO1は-O-CH-CO-RO4を表し、RO4は、ヒドロキシ又は(C1-4)アルコキシ又は-N[(C1-4)アルキル]を表す。)(特に、-CO-O-CH-COOH、-CO-O-CH-CO-N(CH);
- 基-X-CO-RO1(RO1は-O-CH-O-CO-RO5を表し、RO5は、(C1-4)アルキル又は(C1-4)アルコキシを表す。)(特に、-CO-O-CH-O-CO-O-エチル、-CO-O-CH-O-CO-プロピル);
- 基-X-CO-RO1(RO1は-O-CH-CH-N[(C1-4)アルキル]を表す。)(特に、-CO-O-CH-CH-N(CH);及び
- 基-X-CO-RO1(RO1は5-メチル-2-オキソ-[1,3]ジオキソール-4-イル)-メチルオキシ-を表す。);
である。
【0074】
基Arの置換基に対して使用される「ヒドロキシ-(C1-4)アルキル」基の例は、ヒドロキシメチル及び1-ヒドロキシ-エチルである。
【0075】
基Arの置換基に対して使用される「ジヒドロキシ-(C2-4)アルキル」基の例
は、1,2-ジヒドロキシエチルである。
【0076】
基Arの置換基に対して使用される「ヒドロキシ-(C2-4)アルコキシ」基の例は、2-ヒドロキシ-エトキシである。
【0077】
基Arの置換基に対して使用される「(C1-4)アルコキシ-(C2-4)アルコキシ」基の例は、2-メトキシ-エトキシである。
【0078】
基Arの置換基に対して使用される基「-SO-RS1」の例は、-SO-CH、-SO-NH、-SO-NH-CHである。
【0079】
基Arの置換基に対して使用される基「S-RS2」の例は、メチルスルファニル、エチルスルファニル、n-プロピルスルファニル、イソプロピルスルファニル、イソブチルスルファニル)、シクロブチルスルファニル及び(オキセタン-3-イル)-スルファニルである。
【0080】
「(C1-4)アルコキシ-(C2-4)アルキル」基の例は2-メトキシエチルである。
【0081】
「ヒドロキシ-(C2-4)アルコキシ」基の例は2-ヒドロキシ-エトキシである。
【0082】
「ヒドロキシ-(C2-4)アルキル」基の例は2-ヒドロキシ-エチルである。
【0083】
基Arの置換基に対して使用される「-CO-(C1-4)アルコキシ」基の例はエトキシカルボニルである。そのような基は、それぞれの-COOH置換基のプロドラッグとしても有用であろう。
【0084】
数値範囲を記述するために「間」という単語が使用される場合は常に、示された範囲の末端の点は明示的にその範囲に含まれると解される。これは、例えば;温度範囲が40℃から80℃の間であると記述される場合、末端の点である40℃と80℃はその範囲に含まれることを意味し;あるいは、可変数が1から4の間の整数であると定義される場合、可変数は整数の1、2、3又は4であることを意味する。
【0085】
温度に関して使用されていない場合には、数値「X」の前に置かれる「約」という用語は、本出願において、X-Xの10%からX+Xの10%の間、好ましくはX-Xの5%からX+Xの5%の間を表す。温度の特定の場合には、温度「Y」の前に置かれる「約」という用語は、この出願において、Y-10℃からY+10℃の間、好ましくはY-5℃からY+5℃の間を表す。さらに、本明細書で使用される「室温」という用語は、約25℃の温度を表す。
【0086】
本発明のさらなる態様を以下に記述する:
2) 別の態様は、R4a及びR4bがともに水素を表す、態様1)に従う使用のための、態様1)に定義する化合物に関する。
【0087】
3) 別の態様は、R5a及びR5bがともに水素を表す、態様1)に従う使用のための、態様1)又は2)に定義する化合物に関する。式(I)の具体的な化合物は、R4a及びR4bがともに水素を表し;かつ、R5a及びR5bがともに水素を表す化合物である。
【0088】
4) 別の態様は、式(II)の化合物でもある、態様1)に従う使用のための、態様
1)に定義する式(I)の化合物に関する;
【0089】
【化6】
(式中、(Rは、フェニル環上の1、2又は3個の任意の置換基を表し(すなわち、nは整数の0、1、2又は3を表す。)、当該置換基は、(C1-3)アルキル(特にメチル)、(C1-3)アルコキシ(特にメトキシ)、-S-(C1-3)アルキル(特にメチルスルファニル)、ハロゲン(特に、フルオロ、クロロ又はブロモ)、(C1-3)フルオロアルキル(特にトリフルオロメチル)、(C1-3)フルオロアルコキシ(特にトリフルオロメトキシ)、シアノ、ヒドロキシ、ニトロ、-CO-O-(C1-3)アルキル(特にメトキシカルボニル)、-NRN7N8(RN7及びRN8は、独立に、水素又は(C1-4)アルキルを表すか、又は、RN7及びRN8は、それらが結合する窒素原子とともに、4~6員の炭素環を形成する。)(特に、そのような基-NRN7N8は、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ピロリジン-1-イルである。)から独立に選択され;
は、水素又はメチル(特に水素)を表し;
Arは、構造(Ar-I)のフェニル基を表すか:
【0090】
【化7】
(Rは、
- 環酸素原子を有する(C4-6)シクロアルキルであって、未置換であるか又は1個のヒドロキシにより置換された、環酸素原子を有する(C4-6)シクロアルキル(特に3-ヒドロキシ-オキセタン-3-イル);
- ヒドロキシ;
- -X-CO-RO1
(-- Xは、直接結合、(C1-3)アルキレン(特に、-CH-、-CH(CH)-、-C(CH-、-CH-CH-)、-O-(C1-3)アルキレン-(特に、-O-CH、-O-CH(CH)-、-O-C(CH、-O-CH-CH)、-NH-(C1-3)アルキレン-(特に、-NH-CH、-NH-CH(CH)-)、-CH=CH-、-NH-CO-又は(C3-5)シクロアルキレンを表し(アスタリスクは、-CO-RO1基に結合する結合を示す。);
-- RO1は、
--- -OH;
--- -O-(C1-4)アルキル(特に、エトキシ、メトキシ);
--- -NH-SO-RS3(RS3は、(C1-4)アルキル、環酸素原子を任意に有する(C3-6)シクロアルキル、(C3-6)シクロアルキル-(C1-3)アルキレンであって、(C3-6)シクロアルキルが任意に環酸素原子を有する、(C3-6)シクロアルキル-(C1-3)アルキレン、(C1-3)フルオロアルキル又は-NHを表す。);
--- -O-CH-CO-RO4(RO4は、ヒドロキシ又は(C1-4)アルコキシ又は-N[(C1-4)アルキル]を表す。);
--- -O-CH-O-CO-RO5(RO5は、(C1-4)アルキル又は(C1-4)アルコキシを表す。);
--- -O-CH-CH-N[(C1-4)アルキル](特に-O-CH-CH-N(CH);又は、
--- (5-メチル-2-オキソ-[1,3]ジオキソール-4-イル)-メチルオキシ-;
を表す。)
[特に、そのような基-X-CO-RO1は、-COOH、-CO-O-CH、-CO-O-C、-O-CH-COOH、-O-CH(CH)-COOH、-O-C(CH-COOH、-O-CH-CH-COOH、-NH-CH-COOH、-NH-CH-CO-O-CH、-NH-CH(CH)-COOH、-CO-NH-SO-CH、-CO-NH-SO-C(CH、-CO-NH-SO-シクロプロピル、-CO-NH-SO-C、-CO-NH-SO-NH、-CO-O-CH-COOH、-CO-O-CH-CH-N(CH、-CO-O-CH-CO-N(CH、-CO-O-CH-O-CO-O-C、-CO-O-CH-O-CO-プロピル、(5-メチル-2-オキソ-[1,3]ジオキソール-4-イル)-メチル-O-CO-、-CH-COOH、-CH-CO-O-CH、-CH-CO-O-C、-CH-CH-COOH、-CH=CH-COOH、-NH-CO-COOH、1-カルボキシ-シクロプロパン-1-イルを表す。];
【0091】
【化8】
- 2-ヒドロキシ-3,4-ジオキソ-シクロブタ-1-エニル;
- ヒドロキシ-(C1-4)アルキル(特に、ヒドロキシメチル、1-ヒドロキシ-エチル);
- ヒドロキシ-(C2-4)アルコキシ(特に2-ヒドロキシ-エトキシ);
- -(CH-CO-NRN3N4(rは、整数の0又は1を表し;RN3及びRN4は、独立に、水素、(C1-4)アルキル、ヒドロキシ-(C2-4)アルキル、(C1-3)アルコキシ-(C2-4)アルキル又はヒドロキシを表す。)(好ましくは、RN3及びRN4の少なくとも1つは水素を表し;そのような基-CO-NRN3N4の具体的な例は、-CO-NH、-CO-NH(CH)、-CO-NH(C)、-CH-CO-NH、-CO-NH-C-OH、-CO-NH-C-OCH又は-CO-N(CH、-CO-NH-イソプロピル又は-CO-NH-OHである。);
- -NRN1N2(RN1は、独立に、水素又は(C1-4)アルキルを表し、RN2は、独立に、-CO-H、-CO-(C1-3)アルキル又は-CO-(C1-3)ア
ルキレン-OHを表す。);(特に、そのような基-(CH-NRN1N2は、-NH-CO-H、-N(C)-CO-H、-NH-CO-C又は-NH-CO-CH-CH-OHを表す。);
- -NH-CO-NRN5N6(RN5及びRN6は、独立に、水素又は(C1-4)アルキルを表す。)(好ましくは、RN5及びRN6の少なくとも1つは水素を表し;そのような基-NH-CO-NRN5N6の具体的な例は、-NH-CO-NH、-NH-CO-NH-Cである。);
- -SO-RS1(RS1は、(C1-4)アルキル(特にメチル)又は-NRN7N8(RN7及びRN8は、独立に、水素又は(C1-3)アルキルを表す。)を表す。)(好ましくは、RN7及びRN8の少なくとも1つは水素を表し;そのような基-SO-RS1の具体的な例は、-SO-CH、-SO-NH、-SO-NH-CHである。);
- -(CH-HET(qは、整数の0、1又は2を表し(特にqは0であり、すなわち、HETは、直接結合によりArに結合する。);HETは、5-オキソ-4,5-ジヒドロ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル(その互変異性型である5-ヒドロキシ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イルを包含する。)、3-オキソ-2,3-ジヒドロ-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル(その互変異性型である3-ヒドロキシ-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イルを包含する。)又は5-チオキソ-4,5-ジヒドロ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル(その互変異性型である5-メルカプト-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イルを包含する。)を表す。);
- -(CH-HET(pは、整数の0又は1を表し(特にpは0であり、すなわち、HETは、直接結合によりArに結合する。);HETは、5員のヘテロアリール(特に、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル又はテトラゾリル)を表し、当該5員のヘテロアリールは、未置換であるか又は1若しくは2個の置換基により置換され、当該置換基は、(C1-4)アルキル(特にメチル)、(C1-4)アルコキシ(特にメトキシ)、-COOH、ヒドロキシ、ヒドロキシ-(C1-3)アルキル(特にヒドロキシメチル)、1個の環酸素原子を任意に有する(C3-5)シクロアルキル(特に、シクロプロピル、オキセタン-3-イル)又は-NRN9N10(RN9及びRN10は、独立に、水素、(C1-3)アルキル(特にメチル)又はヒドロキシ-(C2-4)アルキル(特に2-ヒドロキシ-エチルを表す。)から独立に選択される。);(特に、そのような基-(CH-HETは、1H-テトラゾール-5-イル、3-ヒドロキシ-イソオキサゾール-5-イル、2-ヒドロキシ-[1,3,4]オキサジアゾール-4-イル、3-アミノ-イソオキサゾール-5-イル、2-アミノ-オキサゾール-5-イル、5-アミノ-[1,3,4]チアジアゾール-2-イル、5-メチルアミノ-[1,3,4]チアジアゾール-2-イル、5-メトキシ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル、5-アミノ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル、5-[(2-ヒドロキシ-エチル)]-アミノ)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル、5-ヒドロキシメチル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル、5-(オキセタン-3-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル、1H-イミダゾール-4-イル、5-メチル-1H-イミダゾール-4-イル、2,5-ジメチル-1H-イミダゾール-4-イルである。);
を表し;
m1は、
- 水素;
- (C1-6)アルキル(特に、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル);
- (C1-4)アルコキシ(特に、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、イソブトキシ);
- (C1-3)フルオロアルキル(特にトリフルオロメチル);
- (C1-3)フルオロアルコキシ(特に、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、2,2,2-トリフルオロエトキシ);
- ハロゲン(特に、フルオロ又はクロロ);
- (C3-6)シクロアルキル(特にシクロプロピル);
- (C3-6)シクロアルキル-オキシ(特に、シクロプロピル-オキシ、シクロブチル-オキシ、シクロペンチル-オキシ);
- ヒドロキシ;
- ヒドロキシ-(C2-4)アルコキシ(特に2-ヒドロキシ-エトキシ);
- -X-NRN1N2(Xは直接結合を表すか;又は、Xは-O-CH-CH(アスタリスクは-NRN1N2基に結合する結合を示す。)を表し;RN1及びRN2は、独立に、水素、(C1-4)アルキル(特にメチル)又は(C3-6)シクロアルキル(特にシクロプロピル)を表す。);(特に、そのような基-X-NRN1N2は、アミノ、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ;又は2-(ジメチルアミノ)-エトキシを表す。);
- -S-RS2(RS2は、(C1-4)アルキル(特に、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、イソブチル)又は1個の環酸素原子を任意に有する(C3-6)シクロアルキル(特に、シクロブチル、オキセタン-3-イル)を表す。);
を表し;
副態様において、Rm1はとりわけ水素ではなく;
m2は、水素、メチル、フルオロ又はクロロを表し;
o1は水素を表すか;又は、Rm2が水素を表す場合には、Ro1は、水素又はフルオロを表す。);
又は、Arは、構造(Ar-II)の5員のヘテロアリール基を表すか:
【0092】
【化9】
(YはCR(Rは、特に水素又はハロゲン(とりわけ、フルオロ、クロロ)を表す。)を表すか;又は、YはNを表し;
は、
- 環酸素原子を有する(C4-6)シクロアルキルであって、未置換であるか又は1個のヒドロキシにより置換された、環酸素原子を有する(C4-6)シクロアルキル(特に3-ヒドロキシ-オキセタン-3-イル);
- -X-CO-RO1
(-- Xは、直接結合、(C1-3)アルキレン(特に、-CH-、-CH(CH)-、-C(CH-、-CH-CH-)、-O-(C1-3)アルキレン-(特に、-O-CH、-O-CH(CH)-、-O-C(CH、-O-CH-CH)、-NH-(C1-3)アルキレン-(特に、-NH-CH、-NH-CH(CH)-)、-CH=CH-、-NH-CO-又は(C3-5)シクロアルキレンを表し(アスタリスクは、-CO-RO1基に結合する結合を示す。);
-- RO1は、
--- -OH;
--- -O-(C1-4)アルキル(特に、エトキシ、メトキシ);
--- -NH-SO-RS3(RS3は、(C1-4)アルキル、環酸素原子を任意に有する(C3-6)シクロアルキル、(C3-6)シクロアルキル-(C1-3)アルキレンであって、(C3-6)シクロアルキルが任意に環酸素原子を有する、(C3-6)シクロアルキル-(C1-3)アルキレン、(C1-3)フルオロアルキル又は-NHを表す。);
--- -O-CH-CO-RO4(RO4は、ヒドロキシ又は(C1-4)アルコキシ又は-N[(C1-4)アルキル]を表す。);
--- -O-CH-O-CO-RO5(RO5は、(C1-4)アルキル又は(C1-4)アルコキシを表す。);
--- -O-CH-CH-N[(C1-4)アルキル](特に-O-CH-CH-N(CH);又は、
--- (5-メチル-2-オキソ-[1,3]ジオキソール-4-イル)-メチルオキシ-;
を表す。);
[特に、そのような基-X-CO-RO1は、-COOH、-CO-O-CH、-CO-O-C、-O-CH-COOH、-O-CH(CH)-COOH、-O-C(CH-COOH、-O-CH-CH-COOH、-NH-CH-COOH、-NH-CH-CO-O-CH、-NH-CH(CH)-COOH、-CO-NH-SO-CH、-CO-NH-SO-C(CH、-CO-NH-SO-シクロプロピル、-CO-NH-SO-C、-CO-NH-SO-NH、-CO-O-CH-COOH、-CO-O-CH-CH-N(CH、-CO-O-CH-CO-N(CH、-CO-O-CH-O-CO-O-C、-CO-O-CH-O-CO-プロピル、(5-メチル-2-オキソ-[1,3]ジオキソール-4-イル)-メチル-O-CO-、-CH-COOH、-CH-CO-O-CH、-CH-CO-O-C、-CH-CH-COOH、-CH=CH-COOH、-NH-CO-COOH、1-カルボキシ-シクロプロパン-1-イルを表す。];
【0093】
【化10】
- 2-ヒドロキシ-3,4-ジオキソ-シクロブタ-1-エニル;
- ヒドロキシ-(C1-4)アルキル(特に、ヒドロキシメチル、1-ヒドロキシ-エチル);
- ヒドロキシ-(C2-4)アルコキシ(特に2-ヒドロキシ-エトキシ);
- -(CH-CO-NRN3N4(rは、整数の0又は1を表し;RN3及びRN4は、独立に、水素、(C1-4)アルキル、ヒドロキシ-(C2-4)アルキル、(C1-3)アルコキシ-(C2-4)アルキル又はヒドロキシを表す。)(好ましくは、RN3及びRN4の少なくとも1つは水素を表し;そのような基-CO-NRN3N4の具体的な例は、-CO-NH、-CO-NH(CH)、-CO-NH(C)、-CH-CO-NH、-CO-NH-C-OH、-CO-NH-C-OCH又は-CO-N(CH、-CO-NH-イソプロピル又は-CO-NH-OHである。);
- -NRN1N2(RN1は、独立に、水素又は(C1-4)アルキルを表し、RN2は、独立に、-CO-H、-CO-(C1-3)アルキル又は-CO-(C1-3)ア
ルキレン-OHを表す。);(特に、そのような基-(CH-NRN1N2は、-NH-CO-H、-N(C)-CO-H、-NH-CO-C又は-NH-CO-CH-CH-OHを表す。);
- -NH-CO-NRN5N6(RN5及びRN6は、独立に、水素又は(C1-4)アルキルを表す。)(好ましくは、RN5及びRN6の少なくとも1つは水素を表し;そのような基-NH-CO-NRN5N6の具体的な例は、-NH-CO-NH、-NH-CO-NH-Cである。);
- -SO-RS1(RS1は、(C1-4)アルキル(特にメチル)又は-NRN7N8(RN7及びRN8は、独立に、水素又は(C1-3)アルキルを表す。)を表す。)(好ましくは、RN7及びRN8の少なくとも1つは水素を表し;そのような基-SO-RS1の具体的な例は、-SO-CH、-SO-NH、-SO-NH-CHである。);
- -(CH-HET(qは、整数の0、1又は2を表し(特にqは0であり、すなわち、HETは、直接結合によりArに結合する。);HETは、5-オキソ-4,5-ジヒドロ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル(その互変異性型である5-ヒドロキシ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イルを包含する。)、3-オキソ-2,3-ジヒドロ-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル(その互変異性型である3-ヒドロキシ-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イルを包含する。)又は5-チオキソ-4,5-ジヒドロ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル(その互変異性型である5-メルカプト-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イルを包含する。)を表す。);
- -(CH-HET(pは、整数の0又は1を表し(特にpは0であり、すなわち、HETは、直接結合によりArに結合する。);HETは5員のヘテロアリール(特に、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル又はテトラゾリル)を表し、当該5員のヘテロアリールは、未置換であるか又は1若しくは2個の置換基により置換され、当該置換基は、(C1-4)アルキル(特にメチル)、(C1-4)アルコキシ(特にメトキシ)、-COOH、ヒドロキシ、ヒドロキシ-(C1-3)アルキル(特にヒドロキシメチル)、1個の環酸素原子を任意に有する(C3-5)シクロアルキル(特に、シクロプロピル、オキセタン-3-イル)又は-NRN9N10(RN9及びRN10は、独立に、水素、(C1-3)アルキル(特にメチル)又はヒドロキシ-(C2-4)アルキル(特に2-ヒドロキシ-エチル)を表す。)から独立に選択される。);(特に、そのような基-(CH-HETは、1H-テトラゾール-5-イル、3-ヒドロキシ-イソオキサゾール-5-イル、2-ヒドロキシ-[1,3,4]オキサジアゾール-4-イル、3-アミノ-イソオキサゾール-5-イル、2-アミノ-オキサゾール-5-イル、5-アミノ-[1,3,4]チアジアゾール-2-イル、5-メチルアミノ-[1,3,4]チアジアゾール-2-イル、5-メトキシ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル、5-アミノ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル、5-[(2-ヒドロキシ-エチル)]-アミノ)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル、5-ヒドロキシメチル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル、5-(オキセタン-3-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル、1H-イミダゾール-4-イル、5-メチル-1H-イミダゾール-4-イル、2,5-ジメチル-1H-イミダゾール-4-イルである。);
を表し;
は、
- (C1-6)アルキル(特に、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル);
- (C1-4)アルコキシ(特に、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ);
- (C1-3)フルオロアルキル(特にトリフルオロメチル);
- (C1-3)フルオロアルコキシ(特に、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、2,2,2-トリフルオロエトキシ);
- ハロゲン(特に、フルオロ又はクロロ);
- ヒドロキシ;
- (C3-6)シクロアルキル(特にシクロプロピル);
- (C3-6)シクロアルキル-オキシ(特に、シクロプロピル-オキシ、シクロブチル-オキシ、シクロペンチル-オキシ);
- ヒドロキシ-(C2-4)アルコキシ(特に2-ヒドロキシ-エトキシ);
- -X-NRN1N2(Xは直接結合を表すか;又は、Xは-O-CH-CH(アスタリスクは、-NRN1N2基に結合する結合を示す。)を表し;RN1及びRN2は、独立に、水素、(C1-4)アルキル又は(C3-6)シクロアルキルを表す。);(特に、そのような基-X-NRN1N2は、アミノ、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ;又は2-(ジメチルアミノ)-エトキシを表す。);
- -S-RS2(RS2は、(C1-4)アルキル(特に、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、イソブチル)又は1個の環酸素原子を任意に有する(C3-6)シクロアルキル(特にシクロブチル、オキセタン-3-イル)を表す。);
を表し;
又は、Arは8~10員の二環式ヘテロアリール(特に9又は10員の二環式ヘテロアリール;とりわけ、インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、インドリル、ベンゾフラニル、ベンゾオキサゾリル、キノキサリニル、イソキノリニル又はキノリニル)を表し;当該8~10員の二環式ヘテロアリールは、独立に、1個の-(C0-3)アルキレン-COORO2(RO2は、水素又は(C1-4)アルキル(特にメチル)を表す(特に、そのような基-(C0-3)アルキレン-COORO2は-COOHである。)。)により置換され;(特に、そのような8~10員の二環式ヘテロアリールは、3-カルボキシ-1H-インドール-6-イル、4-カルボキシ-1H-インドール-2-イル、5-カルボキシ-1H-インドール-2-イル、6-カルボキシ-1H-インドール-2-イル、7-カルボキシ-1H-インドール-2-イル、5-(メトキシカルボニル)-1H-インドール-2-イル、6-(メトキシカルボニル)-1H-インドール-2-イル)、6-カルボキシ-ベンゾフラン-2-イル、3-カルボキシ-ベンゾフラン-6-イル、2-カルボキシ-ベンゾフラン-5-イル又は2-カルボキシ-ベンゾフラン-6-イルである。);
又は、Arは、2-オキソ-2,3-ジヒドロ-ベンゾオキサゾール-6-イル、3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-ベンゾオキサゾール-5-イル、1-メチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インダゾール-6-イル、2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-キナゾリン-6-イル、1-メチル-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-キナゾリン-6-イル、1-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-イソキノリン-6-イル、1-メチル-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-キナゾリン-7-イル及び1-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-イソキノリン-7-イルから選択される、構造(Ar-III)の基:
【0094】
【化11】
を表す。
【0095】
5) 別の態様は、Arが構造(Ar-I)のフェニル基を表すか:
【0096】
【化12】
(Rは、
- -X-CO-RO1
(Xは、直接結合、(C1-3)アルキレン(特に、-CH-、-CH(CH)-、-C(CH-、-CH-CH-)、-O-(C1-3)アルキレン-(特に、-O-CH、-O-CH(CH)-、-O-C(CH、-O-CH-CH)、-NH-(C1-3)アルキレン-(特に、-NH-CH、-NH-CH(CH)-)、-CH=CH-、-NH-CO-又は(C3-5)シクロアルキレンを表し(アスタリスクは、-CO-RO1基に結合する結合を示す。);
O1は、
-- -OH;
-- -O-(C1-4)アルキル(特に、エトキシ、メトキシ);
-- -NH-SO-RS3(RS3は、(C1-4)アルキル、環酸素原子を任意に有する(C3-6)シクロアルキル、(C3-6)シクロアルキル-(C1-3)アルキレンであって、(C3-6)シクロアルキルが任意に環酸素原子を有する、(C3-6)シクロアルキル-(C1-3)アルキレン、(C1-3)フルオロアルキル又は-NHを表す。);
-- -O-CH-CO-RO4(RO4は、ヒドロキシ又は(C1-4)アルコキシ又は-N[(C1-4)アルキル]を表す。);
-- -O-CH-O-CO-RO5(RO5は、(C1-4)アルキル又は(C1-4)アルコキシを表す。);
-- -O-CH-CH-N[(C1-4)アルキル](特に-O-CH-CH-N(CH);又は、
-- (5-メチル-2-オキソ-[1,3]ジオキソール-4-イル)-メチルオキシ-);
を表す。);
[特に、そのような基-X-CO-RO1は、-COOH、-CO-O-CH、-CO-O-C、-O-CH-COOH、-O-CH(CH)-COOH、-O-C(CH-COOH、-O-CH-CH-COOH、-NH-CH-COOH、-NH-CH-CO-O-CH、-NH-CH(CH)-COOH、-CO-NH-SO-CH、-CO-NH-SO-C(CH、-CO-NH-SO-シクロプロピル、-CO-NH-SO-C、-CO-NH-SO-NH、-CO-O-CH-COOH、-CO-O-CH-CH-N(CH、-CO-O-CH-CO-N(CH、-CO-O-CH-O-CO-O-C、-CO-O-CH-O-CO-プロピル、(5-メチル-2-オキソ-[1,3]ジオキソール-4-イル)-メチル-O-CO-、-CH-COOH、-CH-CO-O-CH、-CH-CO-O-C、-CH-CH-COOH、-CH=CH
-COOH、-NH-CO-COOH、1-カルボキシ-シクロプロパン-1-イルを表す。];
【0097】
【化13】
- -(CH-HET(qは、整数の0、1又は2を表し(特にqは0であり、すなわち、HETは、直接結合によりArに結合する。);HETは、5-オキソ-4,5-ジヒドロ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル(その互変異性型である5-ヒドロキシ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イルを包含する。)又は3-オキソ-2,3-ジヒドロ-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル(その互変異性型である3-ヒドロキシ-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イルを包含する。)を表す。);
- -(CH-HET(pは、整数の0又は1を表し(特にpは0であり、すなわち、HETは、直接結合によりArに結合する。);HETは、1H-テトラゾール-5-イル、3-ヒドロキシ-イソオキサゾール-5-イル、2-ヒドロキシ-[1,3,4]オキサジアゾール-4-イル、3-アミノ-イソオキサゾール-5-イル、2-アミノ-オキサゾール-5-イル、5-アミノ-[1,3,4]チアジアゾール-2-イル、5-メチルアミノ-[1,3,4]チアジアゾール-2-イル及び5-アミノ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イルから選択される基を表す。);
を表し;
m1は、
- 水素;
- (C1-6)アルキル(特に、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル);
- (C1-4)アルコキシ(特に、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、イソブトキシ);
- (C1-3)フルオロアルキル(特にトリフルオロメチル);
- (C1-3)フルオロアルコキシ(特に、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、2,2,2-トリフルオロエトキシ);
- ハロゲン(特に、フルオロ又はクロロ);
- (C3-6)シクロアルキル(特にシクロプロピル);
- (C3-6)シクロアルキル-オキシ(特に、シクロプロピル-オキシ、シクロブチル-オキシ、シクロペンチル-オキシ);
- ヒドロキシ;
- ヒドロキシ-(C2-4)アルコキシ(特に2-ヒドロキシ-エトキシ);
- -X-NRN1N2(Xは直接結合を表すか;又は、Xは-O-CH-CH(アスタリスクは、-NRN1N2基に結合する結合を示す。)を表し;RN1及びRN2は、独立に、水素、(C1-4)アルキル(特にメチル)又は(C3-6)シクロアルキル(特にシクロプロピル)を表す。);(特に、そのような基-X-NRN1N2は、アミノ、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ;又は2-(ジメチルアミノ)-エトキシを表す。);
- -S-RS2(RS2は、(C1-4)アルキル(特に、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、イソブチル)又は1個の環酸素原子を任意に有する(C3-6)シクロアルキル(特に、シクロブチル、オキセタン-3-イル)を表す。);
を表し;
副態様において、Rm1はとりわけ水素ではなく;
m2は、水素、メチル、フルオロ又はクロロを表し;
o1は水素を表すか;又は、Rm2が水素を表す場合には、Ro1は、水素又はフルオロを表す。);
又は、Arが構造(Ar-II)の5員のヘテロアリール基を表すか:
【0098】
【化14】
(YはCR(Rは、特に水素又はハロゲン(とりわけ、フルオロ、クロロ)を表す。)を表すか、又は;YはNを表し;
は、
- 環酸素原子を有する(C4-6)シクロアルキルであって、未置換であるか又は1個のヒドロキシにより置換された、環酸素原子を有する(C4-6)シクロアルキル(特に3-ヒドロキシ-オキセタン-3-イル);
- -X-CO-RO1
(Xは、直接結合、(C1-3)アルキレン(特に、-CH-、-CH(CH)-、-C(CH-、-CH-CH-)、-O-(C1-3)アルキレン-(特に、-O-CH、-O-CH(CH)-、-O-C(CH、-O-CH-CH)、-NH-(C1-3)アルキレン-(特に、-NH-CH、-NH-CH(CH)-)、-CH=CH-、-NH-CO-又は(C3-5)シクロアルキレンを表し(アスタリスクは、-CO-RO1基に結合する結合を示す。);
O1は、
-- -OH;
-- -O-(C1-4)アルキル(特に、エトキシ、メトキシ);
-- -NH-SO-RS3(RS3は、(C1-4)アルキル、環酸素原子を任意に有する(C3-6)シクロアルキル、(C3-6)シクロアルキル-(C1-3)アルキレンであって、(C3-6)シクロアルキルが任意に環酸素原子を有する、(C3-6)シクロアルキル-(C1-3)アルキレン、(C1-3)フルオロアルキル又は-NHを表す。);
-- -O-CH-CO-RO4(RO4は、ヒドロキシ又は(C1-4)アルコキシ又は-N[(C1-4)アルキル]を表す。);
-- -O-CH-O-CO-RO5(RO5は、(C1-4)アルキル又は(C1-4)アルコキシを表す。);
-- -O-CH-CH-N[(C1-4)アルキル](特に-O-CH-CH-N(CH);又は、
-- (5-メチル-2-オキソ-[1,3]ジオキソール-4-イル)-メチルオキシ-;
を表す。);
[特に、そのような基-X-CO-RO1は、-COOH、-CO-O-CH、-CO-O-C、-O-CH-COOH、-O-CH(CH)-COOH、-O-C(CH-COOH、-O-CH-CH-COOH、-NH-CH-COOH、-NH-CH-CO-O-CH、-NH-CH(CH)-COOH、-CO-NH-SO-CH、-CO-NH-SO-C(CH、-CO-NH-SO
-シクロプロピル、-CO-NH-SO-C、-CO-NH-SO-NH、-CO-O-CH-COOH、-CO-O-CH-CH-N(CH、-CO-O-CH-CO-N(CH、-CO-O-CH-O-CO-O-C、-CO-O-CH-O-CO-プロピル、(5-メチル-2-オキソ-[1,3]ジオキソール-4-イル)-メチル-O-CO-、-CH-COOH、-CH-CO-O-CH、-CH-CO-O-C、-CH-CH-COOH、-CH=CH-COOH、-NH-CO-COOH、1-カルボキシ-シクロプロパン-1-イルを表す。];
【0099】
【化15】
- -NH-CO-NRN5N6(RN5及びRN6は、独立に、水素又は(C1-4)アルキルを表す。)(好ましくは、RN5及びRN6の少なくとも1つは水素を表し;そのような基-NH-CO-NRN5N6の具体的な例は、-NH-CO-NH、-NH-CO-NH-Cである。);
- -(CH-HET(qは、整数の0、1又は2を表し(特にqは0であり、すなわち、HETは、直接結合によりArに結合する。);HETは、5-オキソ-4,5-ジヒドロ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル(その互変異性型である5-ヒドロキシ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イルを包含する。)、3-オキソ-2,3-ジヒドロ-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル(その互変異性型である3-ヒドロキシ-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イルを包含する。)を表す。);
- -(CH-HET(pは、整数の0又は1を表し(特にpは0であり、すなわち、HETは、直接結合によりArに結合する。);HETは、1H-テトラゾール-5-イル、3-ヒドロキシ-イソオキサゾール-5-イル、2-ヒドロキシ-[1,3,4]オキサジアゾール-4-イル、3-アミノ-イソオキサゾール-5-イル、2-アミノ-オキサゾール-5-イル、5-アミノ-[1,3,4]チアジアゾール-2-イル、5-メチルアミノ-[1,3,4]チアジアゾール-2-イル、5-メトキシ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル、5-アミノ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル、5-[(2-ヒドロキシ-エチル)]-アミノ)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル、5-ヒドロキシメチル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル及び5-(オキセタン-3-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イルから選択される基を表す。);
を表し;
は、
- (C1-6)アルキル(特に、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル);
- (C1-4)アルコキシ(特に、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ);
- (C1-3)フルオロアルキル(特にトリフルオロメチル);
- (C1-3)フルオロアルコキシ(特に、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、2,2,2-トリフルオロエトキシ);
- ハロゲン(特に、フルオロ又はクロロ);
- (C3-6)シクロアルキル-オキシ(特に、シクロプロピル-オキシ、シクロブチル-オキシ、シクロペンチル-オキシ);
- ヒドロキシ-(C2-4)アルコキシ(特に2-ヒドロキシ-エトキシ);
- -X-NRN1N2(Xは直接結合を表すか;又は、Xは-O-CH-CH(アスタリスクは、-NRN1N2基に結合する結合を示す。)を表し;RN1及びRN2は、独立に、水素、(C1-4)アルキル又は(C3-6)シクロアルキルを表す。);(特に、そのような基-X-NRN1N2は、アミノ、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ;又は2-(ジメチルアミノ)-エトキシを表す。);
- -S-RS2(RS2は、(C1-4)アルキル(特に、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、イソブチル)又は1個の環酸素原子を任意に有する(C3-6)シクロアルキル(特に、シクロブチル、オキセタン-3-イル)を表す。);
を表す。);
又は、Arが、インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、インドリル、ベンゾフラニル及びベンゾオキサゾリルから選択される8~10員の二環式ヘテロアリールを表し;当該8~10員の二環式ヘテロアリールは、独立に、1個の-(C0-3)アルキレン-COORO2(RO2は、水素又は(C1-4)アルキル(特にメチル)を表す(特に、そのような基-(C0-3)アルキレン-COORO2は-COOHである。)。)により置換され;(特に、そのような8~10員の二環式ヘテロアリールは、3-カルボキシ-1H-インドール-6-イル、4-カルボキシ-1H-インドール-2-イル、5-カルボキシ-1H-インドール-2-イル、6-カルボキシ-1H-インドール-2-イル、7-カルボキシ-1H-インドール-2-イル、5-(メトキシカルボニル)-1H-インドール-2-イル、6-(メトキシカルボニル)-1H-インドール-2-イル)、6-カルボキシ-ベンゾフラン-2-イル、3-カルボキシ-ベンゾフラン-6-イル、2-カルボキシ-ベンゾフラン-5-イル又は2-カルボキシ-ベンゾフラン-6-イルである。);
又は、Arが、
2-オキソ-2,3-ジヒドロ-ベンゾオキサゾール-6-イル、3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-ベンゾオキサゾール-5-イル、1-メチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インダゾール-6-イル、2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-キナゾリン-6-イル、1-メチル-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-キナゾリン-6-イル、1-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-イソキノリン-6-イル、1-メチル-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-キナゾリン-7-イル及び1-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-イソキノリン-7-イルから選択される(特にメチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インダゾール-6-イルである);構造(Ar-III)の基:
【0100】
【化16】
を表す;
態様1)に従う使用のための、態様4)に定義する化合物に関し;
副態様において、Arは、特に、先に定義した、構造(Ar-I)のフェニル基(特に、Rm1はとりわけ水素ではない。)又は構造(Ar-II)の5員のヘテロアリール基である。
【0101】
6) 別の態様は、Arが構造(Ar-I)のフェニル基を表すか:
【0102】
【化17】
(Rは、
- 環酸素原子を有する(C4-6)シクロアルキルであって、未置換であるか又は1個のヒドロキシにより置換された、環酸素原子を有する(C4-6)シクロアルキル(特に3-ヒドロキシ-オキセタン-3-イル);
- ヒドロキシ;
- -X-CO-RO1
(Xは、直接結合、(C1-3)アルキレン(特に、-CH-、-CH(CH)-、-C(CH-、-CH-CH-)、-O-(C1-3)アルキレン-(特に、-O-CH、-O-CH(CH)-、-O-C(CH、-O-CH-CH)、-NH-(C1-3)アルキレン-(特に、-NH-CH、-NH-CH(CH)-),-CH=CH-又は-NH-CO-(アスタリスクは、-CO-RO1基に結合する結合を示す。)を表し;
O1は、
-- -OH;
-- -O-(C1-4)アルキル(特に、エトキシ、メトキシ);
-- -NH-SO-RS3(RS3は、(C1-4)アルキル、環酸素原子を任意に有する(C3-6)シクロアルキル、(C3-6)シクロアルキル-(C1-3)アルキレンであって、(C3-6)シクロアルキルが任意に環酸素原子を有する、(C3-6)シクロアルキル-(C1-3)アルキレン、(C1-3)フルオロアルキル又は-NHを表す。);
を表す。);
[特に、そのような基-X-CO-RO1は、-COOH、-CO-O-CH、-CO-O-C、-O-CH-COOH、-O-CH(CH)-COOH、-O-C(CH-COOH、-O-CH-CH-COOH、-NH-CH-COOH、-NH-CH-CO-O-CH、-NH-CH(CH)-COOH、-CO-NH-SO-CH、-CO-NH-SO-C(CH、-CO-NH-SO-シクロプロピル、-CO-NH-SO-C、-CO-NH-SO-NH、-CH-COOH、-CH-CO-O-CH、-CH-CO-O-C、-CH-CH-COOH、-CH=CH-COOH、-NH-CO-COOHを表す。];
【0103】
【化18】
- -(CH-HET(qは、整数の0、1又は2を表し(特にqは0であり、すなわち、HETは、直接結合によりArに結合する。);HETは、5-オキソ-4,5-ジヒドロ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル(その互変異性型である5-ヒドロキシ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イルを包含する。)、3-オキソ-2,3-ジヒドロ-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル(その互変異性型である3-ヒドロキシ-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イルを包含する。)又は5-チオキソ-4,5-ジヒドロ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル(その互変異性型である5-メルカプト-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イルを包含する。)を表す。);
- -(CH-HET(pは、整数の0又は1を表し(特にpは0であり、すなわち、HETは、直接結合によりArに結合する。);HETは、1H-テトラゾール-5-イル、3-ヒドロキシ-イソオキサゾール-5-イル、2-ヒドロキシ-[1,3,4]オキサジアゾール-4-イル、3-アミノ-イソオキサゾール-5-イル、2-アミノ-オキサゾール-5-イル、5-アミノ-[1,3,4]チアジアゾール-2-イル、5-メチルアミノ-[1,3,4]チアジアゾール-2-イル、5-メトキシ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル、5-アミノ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル、5-[(2-ヒドロキシ-エチル)]-アミノ)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル、5-ヒドロキシメチル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル及び5-(オキセタン-3-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イルから選択される基を表す。);
を表し;
m1は、
- 水素;
- (C1-6)アルキル(特に、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル);
- (C1-4)アルコキシ(特に、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、イソブトキシ);
- (C1-3)フルオロアルキル(特にトリフルオロメチル);
- (C1-3)フルオロアルコキシ(特に、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、2,2,2-トリフルオロエトキシ);
- ハロゲン(特に、フルオロ又はクロロ);
- (C3-6)シクロアルキル-オキシ(特に、シクロプロピル-オキシ、シクロブチル-オキシ、シクロペンチル-オキシ);
- ヒドロキシ;
- ヒドロキシ-(C2-4)アルコキシ(特に2-ヒドロキシ-エトキシ);
- -X-NRN1N2(Xは直接結合を表すか;又、Xは-O-CH-CH(アスタリスクは、-NRN1N2基に結合する結合を示す。)を表し;RN1及びRN2は、独立に、水素、(C1-4)アルキル(特にメチル)又は(C3-6)シクロアルキル(特にシクロプロピル)を表す。);(特に、そのような基-X-NRN1N2は、アミノ、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ;又は2-(ジメチルアミノ)-エトキシを表す。);
- -S-RS2(RS2は、(C1-4)アルキル(特に、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、イソブチル)又は1個の環酸素原子を任意に有する(C3-6)シクロアルキル(特に、シクロブチル、オキセタン-3-イル)を表す。);
を表し;
副態様において、Rm1はとりわけ水素ではなく;
m2は、水素、メチル、フルオロ又はクロロを表し;
o1は水素を表すか;又は、Rm2が水素を表す場合には、Ro1は、水素又はフルオロを表す;);
又は、Arが構造(Ar-II)の5員のヘテロアリール基を表すか:
【0104】
【化19】
(YはCR(Rは、特に水素又はハロゲン(とりわけ、フルオロ、クロロ)を表す。)を表すか;又は、YはNを表し;
は、
- 環酸素原子を有する(C4-6)シクロアルキルであって、未置換であるか又は1個のヒドロキシにより置換された、環酸素原子を有する(C4-6)シクロアルキル(特に3-ヒドロキシ-オキセタン-3-イル);
- -X-CO-RO1
(Xは、直接結合、(C1-3)アルキレン(特に、-CH-、-CH(CH)-、-C(CH-、-CH-CH-)、-O-(C1-3)アルキレン-(特に、-O-CH、-O-CH(CH)-、-O-C(CH、-O-CH-CH)、-NH-(C1-3)アルキレン-(特に、-NH-CH、-NH-CH(CH)-),-CH=CH-、-NH-CO-又は(C3-5)シクロアルキレン(アスタリスクは、-CO-RO1基に結合する結合を示す。)を表し;
O1は、
-- -OH;
-- -O-(C1-4)アルキル(特に、エトキシ、メトキシ);
-- -NH-SO-RS3(RS3は、(C1-4)アルキル、環酸素原子を任意に有する(C3-6)シクロアルキル、(C3-6)シクロアルキル-(C1-3)アルキレンであって、(C3-6)シクロアルキルが任意に環酸素原子を有する、(C3-6)シクロアルキル-(C1-3)アルキレン、(C1-3)フルオロアルキル又は-NHを表す。);
-- -O-CH-CO-RO4(RO4は、ヒドロキシ又は(C1-4)アルコキシ又は-N[(C1-4)アルキル]を表す。);
-- -O-CH-O-CO-RO5(RO5は、(C1-4)アルキル又は(C1-4)アルコキシを表す。);
-- -O-CH-CH-N[(C1-4)アルキル](特に-O-CH-CH-N(CH);又は、
-- (5-メチル-2-オキソ-[1,3]ジオキソール-4-イル)-メチルオキシ-;
を表す。);
[特に、そのような基-X-CO-RO1は、-COOH、-CO-O-CH、-CO-O-C、-O-CH-COOH、-O-CH(CH)-COOH、-O-C(CH-COOH、-O-CH-CH-COOH、-NH-CH-COOH、-NH-CH-CO-O-CH、-NH-CH(CH)-COOH、-CO-NH-SO-CH、-CO-NH-SO-C(CH、-CO-NH-SO-シクロプロピル、-CO-NH-SO-C、-CO-NH-SO-NH、-CO-O-CH-COOH、-CO-O-CH-CH-N(CH、-CO-O-CH-CO-N(CH、-CO-O-CH-O-CO-O-C、-CO-O-CH-O-CO-プロピル、(5-メチル-2-オキソ-[1,3]ジオ
キソール-4-イル)-メチル-O-CO-、-CH-COOH、-CH-CO-O-CH、-CH-CO-O-C、-CH-CH-COOH、-CH=CH-COOH、-NH-CO-COOH、1-カルボキシ-シクロプロパン-1-イルを表す。];
【0105】
【化20】
- ヒドロキシ-(C1-4)アルキル(特に、ヒドロキシメチル、1-ヒドロキシ-エチル);
- ヒドロキシ-(C2-4)アルコキシ(特に2-ヒドロキシ-エトキシ);
- -(CH-CO-NRN3N4(rは、整数の0又は1を表し;RN3及びRN4は、独立に、水素又は(C1-4)アルキルを表す。)(好ましくは、RN3及びRN4の少なくとも1つは水素を表し;そのような基-CO-NRN3N4の具体的な例は、-CO-NH、-CO-NH(CH)、-CO-NH(C)又は-CH-CO-NHである。);
- -NH-CO-NRN5N6(RN5及びRN6は、独立に、水素又は(C1-4)アルキルを表す。)(好ましくは、RN5及びRN6の少なくとも1つは水素を表し;そのような基-NH-CO-NRN5N6の具体的な例は、-NH-CO-NH、-NH-CO-NH-Cである。);
- -SO-RS1(RS1は、(C1-4)アルキル(特にメチル)又は-NRN7N8(RN7及びRN8は、独立に、水素又は(C1-3)アルキルを表す。)を表す。)(好ましくは、RN7及びRN8の少なくとも1つは水素を表し;そのような基-SO-RS1の具体的な例は、-SO-CH、-SO-NH、-SO-NH-CHである。);
- -(CH-HET(qは、整数の0、1又は2を表し(特にqは0であり、すなわち、HETは、直接結合によりArに結合する。);HETは、5-オキソ-4,5-ジヒドロ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル(その互変異性型である5-ヒドロキシ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イルを包含する。)、3-オキソ-2,3-ジヒドロ-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル(その互変異性型である3-ヒドロキシ-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イルを包含する。)又は5-チオキソ-4,5-ジヒドロ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル(その互変異性型である5-メルカプト-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イルを包含する。)を表す。);
- -(CH-HET(pは、整数の0又は1を表し(特にpは0であり、すなわち、HETは、直接結合によりArに結合する。);HETは、1H-テトラゾール-5-イル、3-ヒドロキシ-イソオキサゾール-5-イル、2-ヒドロキシ-[1,3,4]オキサジアゾール-4-イル、3-アミノ-イソオキサゾール-5-イル、2-アミノ-オキサゾール-5-イル、5-アミノ-[1,3,4]チアジアゾール-2-イル、5-メチルアミノ-[1,3,4]チアジアゾール-2-イル、5-メトキシ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル、5-アミノ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル、5-[(2-ヒドロキシ-エチル)]-アミノ)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル、5-ヒドロキシメチル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル及び5-(オキセタン-3-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イルから選択される基を表す。);
を表し;
は、
- (C1-6)アルキル(特に、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル);
- (C1-4)アルコキシ(特に、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ);
- (C1-3)フルオロアルキル(特にトリフルオロメチル);
- (C1-3)フルオロアルコキシ(特に、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、2,2,2-トリフルオロエトキシ);
- ハロゲン(特に、フルオロ又はクロロ);
- (C3-6)シクロアルキル-オキシ(特に、シクロプロピル-オキシ、シクロブチル-オキシ、シクロペンチル-オキシ);
- ヒドロキシ-(C2-4)アルコキシ(特に2-ヒドロキシ-エトキシ);
- -X-NRN1N2(Xは直接結合を表すか;又、Xは-O-CH-CH(アスタリスクは、-NRN1N2基に結合する結合を示す。)を表し;RN1及びRN2は、独立に、水素、(C1-4)アルキル又は(C3-6)シクロアルキルを表す。);(特に、そのような基-X-NRN1N2は、アミノ、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ;又は2-(ジメチルアミノ)-エトキシを表す。);
- -S-RS2(RS2は、(C1-4)アルキル(特に、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、イソブチル)又は1個の環酸素原子を任意に有する(C3-6)シクロアルキル(特に、シクロブチル、オキセタン-3-イル)を表す。);
を表す。);
又は、Arが、インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、インドリル、ベンゾフラニル及びベンゾオキサゾリルから選択される8~10員の二環式ヘテロアリールを表し;当該8~10員の二環式ヘテロアリールは、1個の-(C0-3)アルキレン-COORO2(RO2は、水素又は(C1-4)アルキル(特にメチル)を表す(特に、そのような基-(C0-3)アルキレン-COORO2は-COOHである。)。)により独立に置換され;(特に、そのような8~10員の二環式ヘテロアリールは、3-カルボキシ-1H-インドール-6-イル、4-カルボキシ-1H-インドール-2-イル、5-カルボキシ-1H-インドール-2-イル、6-カルボキシ-1H-インドール-2-イル、7-カルボキシ-1H-インドール-2-イル、5-(メトキシカルボニル)-1H-インドール-2-イル、6-(メトキシカルボニル)-1H-インドール-2-イル)、6-カルボキシ-ベンゾフラン-2-イル、3-カルボキシ-ベンゾフラン-6-イル、2-カルボキシ-ベンゾフラン-5-イル又は2-カルボキシ-ベンゾフラン-6-イルである。);
又は、Arが:
2-オキソ-2,3-ジヒドロ-ベンゾオキサゾール-6-イル、3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-ベンゾオキサゾール-5-イル、1-メチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インダゾール-6-イル、2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-キナゾリン-6-イル、1-メチル-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-キナゾリン-6-イル、1-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-イソキノリン-6-イル、1-メチル-2-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-キナゾリン-7-イル及び1-オキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-イソキノリン-7-イルから独立に選択される(特にメチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インダゾール-6-イルである)、構造(Ar-III)の基;
【0106】
【化21】
を表す;態様1)に従う使用のための、態様4)に定義する化合物に関し;
副態様において、Arは、特に、先に定義した、構造(Ar-I)のフェニル基(特に、Rm1はとりわけ水素ではない。)又は構造(Ar-II)の5員のヘテロアリール基である。
【0107】
7) 別の態様は、Arが、
【0108】
【化22】
【0109】
【化23】
【0110】
【化24】
【0111】
【化25】
から選択される基を表すか、または、加えて、Arが:
【0112】
【化26】
【0113】
【化27】
【0114】
【化28】
から選択される基を表す;
態様1)に従う使用のための、態様4)に定義する化合物に関し;
上記の群A)及びB)は、それぞれ特定の副態様を形成し;
さらなる副態様において、Arは特に、上記の群A)及び/又はB)に定義する、フェニル基(特に、2個の置換基により置換されたフェニル基)又はチオフェニル基又はチアゾリル基である。
【0115】
8) 別の態様は、
(i) Arが:
【0116】
【化29】
【0117】
【化30】
から選択されるフェニル基を表すか;
(ii) 又は、Arが:
【0118】
【化31】
【0119】
【化32】
から選択されるチオフェニル基を表すか;
(iii) 又は、Arが:
【0120】
【化33】
から選択されるチアゾリル基を表すか;
(iv) 又は、Arが、
【0121】
【化34】
から選択される9又は10員の二環式ヘテロアリールを表すか;
v) 又は、Arが:
【0122】
【化35】
から選択される基を表す;
態様1)に従う使用のための、態様4)に定義する化合物に関し;
副態様において、Arは特に、先に定義した、フェニル基(特に、2個の置換基により置換されたフェニル基)又はチオフェニル基又はチアゾリル基である。
【0123】
9) 別の態様は、
(i) Arが:
【0124】
【化36】
【0125】
【化37】
から選択されるフェニル基を表すか;
(ii) 又は、Arが:
【0126】
【化38】
から選択されるチオフェニル基を表すか;
(iii) 又は、Arが:
【0127】
【化39】
から選択されるチアゾリル基を表す;
態様1)に従う使用のための、態様4)に定義する化合物に関し;
副態様において、Arは特に、先に定義した、フェニル基(特に、2個の置換基により置換されたフェニル基)又はチオフェニル基又はチアゾリル基である。
【0128】
10) 第2の態様は、Rが水素を表す、態様1)に従う使用のための、態様1)~9)のいずれか1つに定義する化合物に関する。
【0129】
11) 別の態様は、Rがメチルを表す、態様1)に従う使用のための、態様1)~9)のいずれか1つに定義する化合物に関する。
【0130】
12) 別の態様は、フラグメント
【0131】
【化40】
について定義する、下記の態様14)又は16)~20)に従う特徴を、必要な変更を加えて適用する、態様1)~9)のいずれか1つに定義する化合物に関する。
【0132】
13) 別の態様は、置換基Arについて定義する、下記の態様14)又は15)に従う特徴を、必要な変更を加えて適用する、態様1)~9)のいずれか1つに定義する化合物に関する。
【0133】
14) 本発明の第3の側面は、新規な式(III)の化合物に関する:
【0134】
【化41】
(式(III)の化合物において、
(Rは、フェニル環上の1、2又は3個の任意の置換基を表し(すなわち、nは整数の0、1、2又は3を表す。)、当該置換基は、(C1-3)アルキル(特にメチル)、(C1-3)アルコキシ(特にメトキシ)、-S-(C1-3)アルキル(特にメチルスルファニル)、ハロゲン(特に、フルオロ、クロロ又はブロモ)、(C1-3)フルオロアルキル(特にトリフルオロメチル)、(C1-3)フルオロアルコキシ(特にトリフルオロメトキシ)、シアノ、ヒドロキシ、ニトロ、-CO-O-(C1-3)アルキル(特にメトキシカルボニル)、-NRN7N8(RN7及びRN8は、独立に、水素又は(C1-4)アルキルを表すか、又は、RN7及びRN8は、それらが結合する窒素原子とともに、4~6員の炭素環を形成する(特に、そのような基-NRN7N8は、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ピロリジン-1-イルである。))から独立に選択され;
Arは構造(Ar-I)のフェニル基を表すか:
【0135】
【化42】
(式中、
は、
- -X-CO-RO1
(Xは、直接結合、(C1-3)アルキレン(特に、-CH-、-CH(CH)-、-C(CH-、-CH-CH-)、-O-(C1-3)アルキレン-(特に、-O-CH、-O-CH(CH)-、-O-C(CH、-O-CH-CH)、-NH-(C1-3)アルキレン-(特に、-NH-CH、-NH-CH(CH)-)、-CH=CH-、-NH-CO-又は(C3-5)シクロアルキレンを表し(アスタリスクは、-CO-RO1基に結合する結合を示す。);
O1は、
-- -OH;
-- -O-(C1-4)アルキル(特に、エトキシ、メトキシ);
-- -NH-SO-RS3(RS3は、(C1-4)アルキル、環酸素原子を任意に有する(C3-6)シクロアルキル、(C3-6)シクロアルキル-(C1-3)アルキレンであって、(C3-6)シクロアルキルが任意に環酸素原子を有する、(C3-6)シクロアルキル-(C1-3)アルキレン、(C1-3)フルオロアルキル又は-NHを表す。);
を表す。);
[特に、そのような基-X-CO-RO1は、-COOH、-CO-O-CH、-C
O-O-C、-O-CH-COOH、-O-CH(CH)-COOH、-O-C(CH-COOH、-O-CH-CH-COOH、-NH-CH-COOH、-NH-CH-CO-O-CH、-NH-CH(CH)-COOH、-CO-NH-SO-CH、-CO-NH-SO-C(CH、-CO-NH-SO-シクロプロピル、-CO-NH-SO-C、-CO-NH-SO-NH、-CH-COOH、-CH-CO-O-CH、-CH-CO-O-C、-CH-CH-COOH、-CH=CH-COOH、-NH-CO-COOH、1-カルボキシ-シクロプロパン-1-イルを表す。];
- HET(HETは、5-オキソ-4,5-ジヒドロ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル(その互変異性型である5-ヒドロキシ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イルを包含する。)又は3-オキソ-2,3-ジヒドロ-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル(その互変異性型である3-ヒドロキシ-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イルを包含する。)を表す。);又は、
- HET(HETは、1H-テトラゾール-5-イル、3-ヒドロキシ-イソオキサゾール-5-イル、2-ヒドロキシ-[1,3,4]オキサジアゾール-4-イル、3-アミノ-イソオキサゾール-5-イル、2-アミノ-オキサゾール-5-イル、5-アミノ-[1,3,4]チアジアゾール-2-イル、5-メチルアミノ-[1,3,4]チアジアゾール-2-イル、5-アミノ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イルから選択される基を表し;特に、HETは、1H-テトラゾール-5-イル、3-ヒドロキシ-イソオキサゾール-5-イル又は2-ヒドロキシ-[1,3,4]オキサジアゾール-4-イルである。);
を表し;
m1は、
- (C1-6)アルキル(特に、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル);
- (C1-4)アルコキシ(特に、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、イソブトキシ);
- (C1-3)フルオロアルキル(特にトリフルオロメチル);
- (C1-3)フルオロアルコキシ(特に、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、2,2,2-トリフルオロエトキシ);
- ハロゲン(特に、フルオロ又はクロロ);
- (C3-6)シクロアルキル(特にシクロプロピル);
- (C3-6)シクロアルキル-オキシ(特に、シクロプロピル-オキシ、シクロブチル-オキシ、シクロペンチル-オキシ);
- ヒドロキシ-(C2-4)アルコキシ(特に2-ヒドロキシ-エトキシ);又は
- -S-RS2(RS2は、(C1-4)アルキル(特に、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、イソブチル)又は1個の環酸素原子を任意に有する(C3-6)シクロアルキル(特に、シクロブチル、オキセタン-3-イル)を表す。);
を表し;
m2は、水素、メチル、フルオロ又はクロロを表し;
o1は水素を表す。);
又は、Arは構造(Ar-II)の5員のヘテロアリール基を表す:
【0136】
【化43】
(式中、
Yは、CH又はNを表し;
は、
- -X-CO-RO1
(Xは、直接結合、(C1-3)アルキレン(特に、-CH-、-CH(CH)-、-C(CH-、-CH-CH-)、-O-(C1-3)アルキレン-(特に、-O-CH、-O-CH(CH)-、-O-C(CH、-O-CH-CH)、-NH-(C1-3)アルキレン-(特に、-NH-CH、-NH-CH(CH)-)、-CH=CH-、-NH-CO-又は(C3-5)シクロアルキレンを表し(アスタリスクは、-CO-RO1基に結合する結合を示す。);
O1は、
-- -OH;
-- -O-(C1-4)アルキル(特に、エトキシ、メトキシ);
-- -NH-SO-RS3(RS3は、(C1-4)アルキル、環酸素原子を任意に有する(C3-6)シクロアルキル、(C3-6)シクロアルキル-(C1-3)アルキレンであって、(C3-6)シクロアルキルが任意に環酸素原子を有する、(C3-6)シクロアルキル-(C1-3)アルキレン、(C1-3)フルオロアルキル又は-NHを表す。);
を表す。);
[特に、そのような基-X-CO-RO1は、-COOH、-CO-O-CH、-CO-O-C、-O-CH-COOH、-O-CH(CH)-COOH、-O-C(CH-COOH、-O-CH-CH-COOH、-NH-CH-COOH、-NH-CH-CO-O-CH、-NH-CH(CH)-COOH、-CO-NH-SO-CH、-CO-NH-SO-C(CH、-CO-NH-SO-シクロプロピル、-CO-NH-SO-C、-CO-NH-SO-NH、-CH-COOH、-CH-CO-O-CH、-CH-CO-O-C、-CH-CH-COOH、-CH=CH-COOH、-NH-CO-COOH、1-カルボキシ-シクロプロパン-1-イルを表す。];
- HET(HETは、5-オキソ-4,5-ジヒドロ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル(その互変異性型である5-ヒドロキシ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イルを包含する。)又は3-オキソ-2,3-ジヒドロ-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル(その互変異性型である3-ヒドロキシ-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イルを包含する。)を表す。);又は
- HET(HETは、1H-テトラゾール-5-イル、3-ヒドロキシ-イソオキサゾール-5-イル、2-ヒドロキシ-[1,3,4]オキサジアゾール-4-イル、3-アミノ-イソオキサゾール-5-イル、2-アミノ-オキサゾール-5-イル、5-アミノ-[1,3,4]チアジアゾール-2-イル、5-メチルアミノ-[1,3,4]チアジアゾール-2-イル、5-アミノ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イルから選択される基を表し;特に、HETは、1H-テトラゾール-5-イル、3-ヒドロキシ-イソオキサゾール-5-イル又は2-ヒドロキシ-[1,3,4]オキサジアゾール-4-
イルである。);
を表し;
は、
- (C1-6)アルキル(特に、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル);
- (C1-4)アルコキシ(特に、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ);
- (C1-3)フルオロアルキル(特にトリフルオロメチル);
- (C1-3)フルオロアルコキシ(特に、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、2,2,2-トリフルオロエトキシ);
- ハロゲン(特に、フルオロ又はクロロ);
- (C3-6)シクロアルキル(特にシクロプロピル);
- (C3-6)シクロアルキル-オキシ(特に、シクロプロピル-オキシ、シクロブチル-オキシ、シクロペンチル-オキシ);
- ヒドロキシ-(C2-4)アルコキシ(特に2-ヒドロキシ-エトキシ);又は
- -S-RS2(RS2は、(C1-4)アルキル(特に、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、イソブチル)又は1個の環酸素原子を任意に有する(C3-6)シクロアルキル(特に、シクロブチル、オキセタン-3-イル)を表す。);
を表す。)。
【0137】
15) 別の態様は、Arが:
【0138】
【化44】
から選択される基を表すか、または、加えて、Arが:
【0139】
【化45】
から選択される基を表す;態様1)に従う使用のための、態様1)~13)のいずれか1つに定義する化合物;及び態様14)に従う化合物に関し;群A)及びB)は、それぞれ特定の副態様を形成する。
【0140】
16) 別の態様は、
(Rが、フェニル環上の1、2又は3個の置換基を表し(すなわち、nは整数の0、1、2又は3を表す。)、当該置換基は、(C1-3)アルキル(特にメチル)、(C1-3)アルコキシ(特に、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ)、-S-(C1-3)アルキル(特にメチルスルファニル)、ハロゲン(特に、フルオロ、クロロ又はブロモ)、(C1-3)フルオロアルキル(特にトリフルオロメチル)、(C1-3)フルオロアルコキシ(特にトリフルオロメトキシ)、シアノ、ヒドロキシ、ニトロ、-CO-O-
(C1-3)アルキル(特にメトキシカルボニル)、-NRN7N8(RN7及びRN8は、独立に、水素若しくは(C1-4)アルキルを表すか、又は、RN7及びRN8は、それらが結合する窒素原子とともに4~6員の炭素環を形成する(特に、そのような基-NRN7N8は、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ピロリジン-1-イルである。)。)から独立に選択される;
態様1)に従う使用のための、態様1)~13)のいずれか1つに定義する化合物;及び態様14)又は15)に従う化合物に関する。
【0141】
17) 別の態様は、
(Rが、フェニル環上の1、2又は3個の置換基を表し(すなわち、nは整数の1、2又は3を表す。)、当該置換基は、(C1-3)アルキル(特にメチル)、(C1-3)アルコキシ(特に、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ)、-S-(C1-3)アルキル(特にメチルスルファニル)、ハロゲン(特に、フルオロ、クロロ又はブロモ)、(C1-3)フルオロアルキル(特にトリフルオロメチル)、(C1-3)フルオロアルコキシ(特にトリフルオロメトキシ)、シアノ又はヒドロキシから独立に選択される;
態様1)に従う使用のための、態様1)~13)のいずれか1つに定義する化合物;及び態様14)又は15)に従う化合物に関する。
【0142】
18) 別の態様は、フラグメント
【0143】
【化46】
が、
A) フェニル、4-ブロモ-フェニル、3-ブロモ-フェニル、2-ブロモ-フェニル、4-クロロ-フェニル、3-クロロ-フェニル、2-クロロ-フェニル、4-フルオロ-フェニル、3-フルオロ-フェニル、2-フルオロ-フェニル、2-メチル-フェニル、3-メチル-フェニル、4-メチル-フェニル、4-ヒドロキシ-フェニル、4-メトキシ-フェニル、3-メトキシ-フェニル、2-メトキシ-フェニル、4-ブロモ-2-メチル-フェニル、4-ブロモ-3-メチル-フェニル、2,4-ジメチル-フェニル、3,4-ジメチル-フェニル、2,4-ジクロロ-フェニル、3,4-ジクロロ-フェニル、2,6-ジフルオロ-フェニル、4-ブロモ-3-クロロ-フェニル、4-ブロモ-2-クロロ-フェニル、2-ブロモ-5-クロロ-フェニル、4-ブロモ-3-フルオロ-フェニル、4-ブロモ-2-フルオロ-フェニル、4-クロロ-2,6-ジフルオロ-フェニル、3-クロロ-2,6-ジフルオロ-フェニル、2-クロロ-3,6-ジフルオロ-フェニル、2,4,6-トリフルオロ-フェニル、4-ブロモ-2,5-ジフルオロ-フェニル、4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル、4-ブロモ-2-エチル-フェニル、4-ブロモ-5-フルオロ-2-メチル-フェニル、4-ブロモ-2-フルオロ-5-メチル-フェニル、3-ヒドロキシ-4-メトキシ-フェニル、4-ヒドロキシ-3-メトキシ-フェニル、3-クロロ-4-メトキシ-フェニル、4-ブロモ-3-メトキシ-フェニル、3-ブロモ-4-メトキシ-フェニル、2-フルオロ-4-メトキシ-フェニル、4-ブロモ-2-メトキシ-フェニル、5-ブロモ-2-メトキシ-フェニル、2-エトキシ-フェニル、5-クロロ-2-シアノ-フェニル、4-クロロ-2-シアノ-フェニル、4-フルオロ-2-シアノ-フェニル、4-クロロ-2-メチルアミノ-フェニル、4-トリフルオロメチル-フェニル、3-トリフルオロメチル-フェニル、2
-トリフルオロメチル-フェニル、2,5-ジメトキシ-フェニル、2,3-ジメトキシ-フェニル、2,4-ジメトキシ-フェニル、3,5-ジメトキシ-フェニル、3-(メトキシ-カルボニル)-フェニル、2-メトキシ-5-(メチルスルファニル)-フェニル、2-メトキシ-4-(メチルスルファニル)-フェニル、4-フルオロ-2-エトキシ-フェニル、4-ブロモ-2-エトキシ-フェニル、2-エチル-4-メトキシ-フェニル、2-メトキシ-4,5-ジメチル-フェニル、4-クロロ-6-フルオロ-2-メトキシ-フェニル、4-ブロモ-6-フルオロ-2-メトキシ-フェニル、4-ジメチルアミノ-2-フルオロ-フェニル、2-ジメチルアミノ-4-ブロモ-フェニル、4-クロロ-2-ニトロ-フェニル、2-フルオロ-4-トリフルオロメチル-フェニル、4-ブロモ-2,6-ジメトキシ-フェニル、4-ブロモ-2-n-プロポキシ-フェニル、4-ブロモ-2-トリフルオロメトキシ-フェニル、4-ブロモ-2-(ピロリジン-1-イル)-フェニル及び2-エトキシ-4-トリフルオロメチル-フェニル;
から選択される基を表すか、又は、上記の基に加えて、当該フラグメントが、
B) 3,4-ジクロロ-2-メチル-フェニル、5-ブロモ-2-メチルスルファニル-フェニル、2-フルオロ-6-メトキシ-フェニル、2-メトキシ-6-メチル-フェニル、2-メトキシ-4,6-ジメチル-フェニル、4,5-ジフルオロ-2-メトキシ-フェニル、2,6-ジフルオロ-4-メトキシ-フェニル、4-ジフルオロメトキシ-2-メトキシ-フェニル、4-ジフルオロメチル-5-フルオロ-2-メトキシ-フェニル、2-メトキシ-4-トリフルオロメチル-フェニル、4-ジフルオロメチル-2-メトキシ-5-メチル-フェニル、2-メトキシ-4-トリフルオロメトキシ-フェニル、2-フルオロ-6-メトキシ-4-トリフルオロメチル-フェニル、5-クロロ-2-メトキシ-4-トリフルオロメチル-フェニル及び2-ジフルオロメトキシ-4-トリフルオロメチル-フェニル;
から選択される基を表す;
態様1)に従う使用のための、態様1)~13)のいずれか1つに定義する化合物;及び態様14)又は15)に従う化合物に関し;
群A)及びB)は、それぞれ特定の副態様を形成する。
【0144】
19) 別の態様は、フラグメント
【0145】
【化47】
が、4-ブロモ-フェニル、4-クロロ-フェニル、4-メチル-フェニル、2,4-ジクロロ-フェニル、3,4-ジクロロ-フェニル、2,6-ジフルオロ-フェニル、4-ブロモ-3-クロロ-フェニル、4-ブロモ-2-クロロ-フェニル、2-ブロモ-5-クロロ-フェニル、4-ブロモ-2-フルオロ-フェニル、4-クロロ-2,6-ジフルオロ-フェニル、3-クロロ-2,6-ジフルオロ-フェニル、2-クロロ-3,6-ジフルオロ-フェニル、2,4,6-トリフルオロ-フェニル、4-ブロモ-2,5-ジフルオロ-フェニル、4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル、4-ブロモ-2-フルオロ-5-メチル-フェニル、4-ヒドロキシ-3-メトキシ-フェニル、4-ブロモ-3-メトキシ-フェニル、2-フルオロ-4-メトキシ-フェニル、4-ブロモ-2-メトキシ-フェニル、5-ブロモ-2-メトキシ-フェニル、2,5-ジメトキシ-フェニル、2,3-ジメトキシ-フェニル、2,4-ジメトキシ-フェニル、2-メトキシ-4-(メチルスルファニル)-フェニル、4-ブロモ-2-エトキシ-フェニル、2-エチル-4-メトキシ-フェニル、2-メトキシ-4,5-ジメチル-フェニル、4-クロ
ロ-6-フルオロ-2-メトキシ-フェニル、4-ブロモ-2,6-ジメトキシ-フェニル、4-ブロモ-2-n-プロポキシ-フェニル及び2-エトキシ-4-トリフルオロメチル-フェニルから選択される基を表す;
態様1)に従う使用のための、態様1)~13)のいずれか1つに定義する化合物;及び態様14)又は15)に従う化合物に関する。
【0146】
20) 従って、本発明は、態様1)に従う使用のための態様1)に定義する式(I)の化合物又はそれぞれの従属関係に従って態様2)~19)のいずれか1つの特徴によりさらに限定されるそのような化合物;それらの薬学的に許容される塩;及び態様1)に従い、以下にさらに記載されるそのような化合物の使用に関する。従って、いかなる疑義をも避けるために、式(I)の化合物に関して特に下記の態様が可能であり、意図されており、そして個々の形態としてここに具体的に開示される:
1、4+1、5+4+1、6+4+1、7+4+1、8+4+1、9+4+1、10+4+1、10+5+4+1、10+6+4+1、10+7+4+1、10+8+4+1、10+9+4+1、16+4+1、16+5+4+1、16+6+4+1、16+7+4+1、16+8+4+1、16+9+4+1、16+10+4+1、16+10+5+4+1、16+10+6+4+1、16+10+7+4+1、16+10+8+4+1、16+10+9+4+1、17+4+1、17+5+4+1、17+6+4+1、17+7+4+1、17+8+4+1、17+9+4+1、17+10+4+1、17+10+5+4+1、17+10+6+4+1、17+10+7+4+1、17+10+8+4+1、17+10+9+4+1、18+4+1、18+5+4+1、18+6+4+1、18+7+4+1、18+8+4+1、18+9+4+1、18+10+4+1、18+10+5+4+1、18+10+6+4+1、18+10+7+4+1、18+10+8+4+1、18+10+9+4+1、19+4+1、19+5+4+1、19+6+4+1、19+7+4+1、19+8+4+1、19+9+4+1、19+10+4+1、19+10+5+4+1、19+10+6+4+1、19+10+7+4+1、19+10+8+4+1、19+10+9+4+1。
【0147】
上記の表中、数字は上記の番号に応じた態様を意味し、「+」は他の態様への従属関係を表す。種々の態様は読点により個々に分けられている。換言すると、例えば「19+9+4+1」は、態様19)であって、態様9)に従属し、態様4)に従属し、態様1)に従属することを意味し、すなわち、態様「19+9+4+1」は、態様4)、9)及び19)のすべての構成的特徴によりさらに限定される、態様1)に従う使用のための態様1)に定義する式(I)の化合物に相当する。
【0148】
21) 従って、本発明はさらに、態様14)に定義する式(III)の化合物又はそのような化合物であって、それぞれの従属関係に従って態様15)~19)のいずれか1つの特徴によってさらに限定される化合物;それらの薬学的に許容される塩;並びに、特に、EP2レセプター及び/又はEP4レセプターの遮断に応答する下記の疾患の予防又は治療における、医薬としてのそのような化合物の使用に関する。従って、いかなる疑義をも避けるために、式(III)の化合物に関して特に下記の態様が可能であり、意図されており、そして個々の形態としてここに具体的に開示される:
14、15+14、16+14、16+15+14、17+14、17+15+14、18+14、18+15+14、19+14、19+15+14。
【0149】
上記の表中、数字は上記の番号に応じた態様を意味し、「+」は他の態様への従属関係を表す。種々の態様は読点により個々に分けられている。換言すると、例えば「19+15+14」は、態様19)であって、態様15)に従属し、態様14)に従属することを意味し、すなわち、態様「19+15+14」は、態様15)及び19)の特徴すべてによりさらに限定される、態様14)に従う式(III)の化合物に相当する。
【0150】
22) 別の態様は、下記の化合物から選択される、態様1)に従う使用のための態様1)に定義する式(I)の化合物に関する:
5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-カルボン酸;
2-(5-{6-[2-(4-ブロモ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-イル)-アセタミド;
2-(5-{6-[2-(4-ブロモ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-イル)-プロピオン酸;
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール]。
【0151】
23) 態様22)に記載した化合物に加えて、態様1)に従う使用のための態様1)に定義する式(I)のさらなる化合物は、下記の化合物から選択される:
3-(4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-1-エチル-1H-ピロール-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-1-エチル-1H-ピロール-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール];
3-(4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-メトキシ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-メトキシ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール];
5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-1H-ピロール-2-カルボン酸;
5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-シクロプロピル-1H-ピロール-2-カルボン酸;及び
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-ピリジン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-ピリジン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール]。
【0152】
24) 別の態様は、下記の化合物から選択される、態様4)に定義する式(II)の化合物に関する:
2-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-1H-インドール-4-カルボン酸;
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-チオン[互変異性型:3-(5-(6-((4-ブロモフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-3-エトキシチオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-チオール]。
【0153】
25) 態様24)に記載した化合物に加えて、態様4)に従う式(II)のさらなる化合物は、下記の化合物から選択される:
2-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-1H-インドール-5-カルボン酸;
4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-メチルアミノ-ベンズアミド;
4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-エチルアミノ-ベンズアミド;
4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-メチルアミノ-安息香酸;
3-(4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール];
N-(4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-エトキシ-フェニル)-ホルムアミド;
3-(4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-フェニル)-4-ヒドロキシ-シクロブタ-3-エン-1,2-ジオン;
4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2,6-ジメチル-フェノール;
[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチル]-[6-(1H-インドール-5-イル)-ピリミジン-4-イル]-アミン;
7-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-1-メチル-3,4-ジヒドロ-1H-キナゾリン-2-オン;2-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-1H-インドール-7-カルボン酸;
[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチル]-[6-(1H-インダゾール-5-イル)-ピリミジン-4-イル]-アミン;
4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-N-(2-ヒドロキシ-エチル)-2-メチルアミノ-ベンズアミド;
4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-N-(2-メトキシ-エチル)-2-メチルアミノ-ベンズアミド;
5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-カルボン酸 アミド;
5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エチル-チオフェン-2-カルボン酸 アミド;
3-(4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-エトキシ-ベンジル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-エトキシ-ベンジル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール];
3-(4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-エトキシ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-チオン[互変異性型:3-(4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-エトキシ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-チオール];
5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-4-クロロ-3-エトキシ-チオフェン-2-カルボン酸 アミ
ド;
1-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-1,4-ジヒドロ-テトラゾール-5-オン[互変異性型:1-(5-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-3-エトキシチオフェン-2-イル)-1H-テトラゾール-5-オール];
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-チオン[互変異性型:3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-チオール];
3-(4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-メチルアミノ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-メチルアミノ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール];
4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-プロピル-ベンズアミド;
4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-N-(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロピル)-2-プロピル-ベンズアミド;
2-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-1H-インドール-6-カルボン酸;
6-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3H-ベンゾオキサゾール-2-オン;
4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-メトキシ-ベンズアミド;
4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-エトキシ-ベンズアミド;及び
4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-N-(2-ヒドロキシ-エチル)-2-プロピル-ベンズアミド。
【0154】
26) 別の態様は、下記の化合物から選択される、態様14)に従う式(III)の化合物に関する:
3-フルオロ-5-[6-(2-p-トリル-エチルアミノ)-ピリミジン-4-イル]-チオフェン-2-カルボン酸;
4-{6-[2-(2-メトキシ-4-メチルスルファニル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-メチルスルファニル-安息香酸;
4-{6-[2-(2-メトキシ-4,5-ジメチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-メチルスルファニル-安息香酸;
3-エトキシ-5-{6-[2-(2-メトキシ-4-メチルスルファニル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-カルボン酸;
3-エトキシ-5-{6-[2-(2-メトキシ-4,5-ジメチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-カルボン酸;
2-エトキシ-4-{6-[2-(2-メトキシ-4,5-ジメチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-安息香酸;
3-(4-{6-[2-(4-ブロモ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-エトキシ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オ
ン[互変異性型:3-(4-(6-((4-ブロモフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-2-エトキシフェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール];4-{6-[2-(3,4-ジメチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-メチルスルファニル-安息香酸;
4-{6-[2-(4-ブロモ-2-フルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-エトキシ-安息香酸;
[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチル]-{6-[3-エトキシ-4-(1H-テトラゾール-5-イル)-フェニル]-ピリミジン-4-イル}-アミン;
N-(4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-エトキシ-フェニル)-オキサミン酸;
5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-4-クロロ-3-エトキシ-チオフェン-2-カルボン酸;
5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-メチル-チオフェン-2-カルボン酸;
5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エチル-チオフェン-2-カルボン酸;
5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-クロロ-チオフェン-2-カルボン酸;
5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-(2-ヒドロキシ-エトキシ)-チオフェン-2-カルボン酸;
4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-メチルスルファニル-安息香酸;
4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-イソブチル-安息香酸;
4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-ジフルオロメトキシ-安息香酸;
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-プロピオン酸;3-(4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-エトキシ-フェノキシ)-プロピオン酸;
(E)-3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-アクリル酸;
(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-酢酸;
(4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-エトキシ-フェニル)-酢酸;
5-{6-[2-(4-ブロモ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-カルボン酸;
3-エトキシ-5-{6-[2-(4-トリフルオロメチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-カルボン酸;
3-エトキシ-5-{6-[2-(3-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-カルボン酸;
5-[6-(2-p-トリル-エチルアミノ)-ピリミジン-4-イル]-3-トリフルオロメチル-チオフェン-2-カルボン酸;
5-{6-[2-(4-クロロ-2-ニトロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-カルボン酸;
5-{6-[2-(2,4-ジクロロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-
イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-カルボン酸;
5-{6-[2-(3,4-ジメチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-カルボン酸;
5-{6-[2-(5-ブロモ-2-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-カルボン酸;
5-{6-[2-(2,5-ジメトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-カルボン酸;
5-{6-[2-(2,4-ジメトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-カルボン酸;
5-{6-[2-(4-クロロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-カルボン酸;
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2-エトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2-エトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール];
3-(5-{6-[2-(4-クロロ-2-フルオロ-6-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(5-{6-[2-(4-クロロ-2-フルオロ-6-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール];
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2-フルオロ-6-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2-フルオロ-6-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール];
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジメトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジメトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール];3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2-プロポキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2-プロポキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール];
3-(3-エトキシ-5-{6-[2-(2-エトキシ-4-トリフルオロメチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(3-エトキシ-5-{6-[2-(2-エトキシ-4-トリフルオロメチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール];
3-(3-エトキシ-5-{6-[2-(2-フルオロ-4-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(3-エトキシ-5-{6-[2-(2-フルオロ-4-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール];
3-(5-{6-[2-(2-ブロモ-5-クロロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリ
ミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(5-{6-[2-(2-ブロモ-5-クロロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール];
3-(3-エトキシ-5-{6-[2-(2-エトキシ-4-フルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(3-エトキシ-5-{6-[2-(2-エトキシ-4-フルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール];
5-クロロ-2-(2-((6-(4-エトキシ-5-(5-オキソ-4,5-ジヒドロ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)チオフェン-2-イル)ピリミジン-4-イル)アミノ)エチル)ベンゾニトリル[互変異性型:5-クロロ-2-(2-{6-[4-エトキシ-5-(5-ヒドロキシ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-チオフェン-2-イル]-ピリミジン-4-イルアミノ}-エチル)-ベンゾニトリル];
2-(2-((6-(4-エトキシ-5-(5-オキソ-4,5-ジヒドロ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)チオフェン-2-イル)ピリミジン-4-イル)アミノ)エチル)-5-フルオロベンゾニトリル[互変異性型:2-(2-{6-[4-エトキシ-5-(5-ヒドロキシ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-チオフェン-2-イル]-ピリミジン-4-イルアミノ}-エチル)-5-フルオロ-ベンゾニトリル];
3-(5-{6-[2-(3-クロロ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(5-{6-[2-(3-クロロ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール];3-(3-エトキシ-5-{6-[2-(2-エチル-4-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(3-エトキシ-5-{6-[2-(2-エチル-4-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール];
3-(5-{6-[2-(2-クロロ-3,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(5-{6-[2-(2-クロロ-3,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール];3-(3-エトキシ-5-{6-[2-(2,4,6-トリフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(3-エトキシ-5-{6-[2-(2,4,6-トリフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール];
3-(3-エトキシ-5-{6-[2-(2-エトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(3-エトキシ-5-{6-[2-(2-エトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール];
3-(5-{6-[2-(2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(5-{6-[2-(2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2
-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール];
3-(5-{6-[2-(4-クロロ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(5-{6-[2-(4-クロロ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール];3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-3-クロロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-3-クロロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール];
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,5-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,5-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール];3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-3-フルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-3-フルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール];
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール];3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-5-フルオロ-2-メチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-5-フルオロ-2-メチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール];
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-3-メチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-3-メチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール];
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2-フルオロ-5-メチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2-フルオロ-5-メチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール];
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-3-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-3-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール];
3-(5-{6-[2-(2,4-ジメトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾ
ール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(5-{6-[2-(2,4-ジメトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール];
3-(3-エトキシ-5-{6-[2-(4-ヒドロキシ-3-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(3-エトキシ-5-{6-[2-(4-ヒドロキシ-3-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール];
3-(5-{6-[2-(2,3-ジメトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(5-{6-[2-(2,3-ジメトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール];
3-(5-{6-[2-(5-ブロモ-2-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(5-{6-[2-(5-ブロモ-2-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール];
3-(5-{6-[2-(3,4-ジクロロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(5-{6-[2-(3,4-ジクロロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール];
3-(5-{6-[2-(2,4-ジクロロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(5-{6-[2-(2,4-ジクロロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール];
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2-クロロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2-クロロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール];
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2-フルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2-フルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール];
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール];
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2-メチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2-メチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール];
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5
(4H)-オン[互変異性型:3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール];
[2-(4-ブロモ-フェニル)-エチル]-{6-[4-エトキシ-5-(1H-テトラゾール-5-イル)-チオフェン-2-イル]-ピリミジン-4-イル}-アミン;
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-トリフルオロメチル-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-トリフルオロメチル-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール];
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-メチル-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-メチル-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール];
2-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-4-エトキシ-チアゾール-5-カルボン酸;
2-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-4-エチル-チアゾール-5-カルボン酸;
3-(2-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-4-エトキシ-チアゾール-5-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(2-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-4-エトキシ-チアゾール-5-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール];3-(2-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-4-エチル-チアゾール-5-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(2-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-4-エチル-チアゾール-5-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール];
5-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,3,4]オキサジアゾール-2-オール[互変異性型:5-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,3,4]-オキサジアゾール-2(3H)-オン];
N-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-カルボニル)-メタンスルホンアミド;
5-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-3-エトキシ-N-スルファモイルチオフェン-2-カルボキサミド;
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-2-メチル-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-2-メチル-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール];
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-フェニル)-エチルアミノ]-2-メチル-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-フェ
ニル)-エチルアミノ]-2-メチル-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール];及び
3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-イソプロポキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-イソプロポキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール]。
【0155】
27) 態様26)に記載した化合物に加えて、態様14)に従う式(III)のさらなる化合物は、下記の化合物から選択される:
4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-(2-ヒドロキシ-エトキシ)-安息香酸;
4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-プロピル-安息香酸;
4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-プロポキシ-安息香酸;
4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-エチルスルファニル-安息香酸;
4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-シクロブトキシ-安息香酸;
4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-ブトキシ-安息香酸;
4-{6-[2-(4-ブロモ-2-エトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-エトキシ-安息香酸;
5-{6-[2-(2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エチル-チオフェン-2-カルボン酸;及び
3-エトキシ-5-[6-(2-o-トリル-エチルアミノ)-ピリミジン-4-イル]-チオフェン-2-カルボン酸。
【0156】
28) 態様26)及び27)に記載した化合物に加えて、態様14)に従う式(III)のさらなる化合物は、下記の化合物から選択される:
3-フルオロ-5-{6-[2-(4-トリフルオロメチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-カルボン酸;
3-エトキシ-5-{6-[2-(4-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-カルボン酸;
5-{6-[2-(2,4-ジメチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-トリフルオロメチル-チオフェン-2-カルボン酸;
5-{6-[2-(3-ブロモ-4-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-カルボン酸;
3-エトキシ-5-{6-[2-(3-メトキシカルボニル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-カルボン酸;
3-(5-{6-[2-(3,4-ジメチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(5-{6-[2-(3,4-ジメチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール];
3-(3-エトキシ-5-{6-[2-(2-フルオロ-4-トリフルオロメチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(3-エトキシ-5-{
6-[2-(2-フルオロ-4-トリフルオロメチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール];
3-(3-エトキシ-5-{6-[2-(3-ヒドロキシ-4-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(3-エトキシ-5-{6-[2-(3-ヒドロキシ-4-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール];
3-(5-{6-[2-(3-クロロ-4-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(5-{6-[2-(3-クロロ-4-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール];及び
3-(5-{6-[2-(4-ジメチルアミノ-2-フルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(5-{6-[2-(4-ジメチルアミノ-2-フルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール]。
【0157】
29) 態様26)~28)に記載した化合物に加えて、態様14)に従う式(III)のさらなる化合物は、下記の化合物から選択される:
5-(4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-メトキシ-フェニル)-イソオキサゾール-3-オール[互変異性型:5-(4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-メトキシ-フェニル)-イソオキサゾール-3(2H)-オン];
5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-メトキシ-チオフェン-2-カルボン酸;
5-{6-[2-(3,4-ジクロロ-2-メチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-カルボン酸;
2-シクロブトキシ-4-{6-[2-(4-ジフルオロメチル-5-フルオロ-2-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-安息香酸;
5-{6-[2-(4-ジフルオロメチル-5-フルオロ-2-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-カルボン酸;
2-シクロブトキシ-4-{6-[2-(2-メトキシ-4,5-ジメチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-安息香酸;
3-エトキシ-5-{6-[2-(2-メトキシ-4,6-ジメチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-カルボン酸;
2-エトキシ-4-{6-[2-(2-エトキシ-4-トリフルオロメチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-安息香酸;
4-{6-[2-(2-エトキシ-4-トリフルオロメチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-メチルスルファニル-安息香酸;
(2-エトキシ-4-{6-[2-(2-エトキシ-4-トリフルオロメチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-フェニル)-酢酸;
3-エトキシ-5-{6-[2-(2-エトキシ-4-トリフルオロメチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-カルボン酸;
5-{6-[2-(4-ジフルオロメトキシ-2-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-カルボン酸;
3-エトキシ-5-{6-[2-(2-フルオロ-6-メトキシ-4-トリフルオロメチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-カルボン酸;
3-(4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-エトキシ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-エトキシ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール];
(4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-クロロ-6-エチル-フェニル)-酢酸;
(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エチル-チオフェン-2-イル)-酢酸;
5-(4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-エトキシ-フェニル)-イソオキサゾール-3-オール[互変異性型:5-(4-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-2-エトキシフェニル)イソオキサゾール-3(2H)-オン];
3-(5-{6-[2-(5-ブロモ-2-メチルスルファニル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(5-{6-[2-(5-ブロモ-2-メチルスルファニル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール];
(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-プロピル-チオフェン-2-イル)-酢酸;及び
(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-ジフルオロメトキシ-チオフェン-2-イル)-酢酸。
【0158】
30) 態様26)~29)に記載した化合物に加えて、態様14)に従う式(III)のさらなる化合物は、下記の化合物から選択される:
4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-ブトキシ-6-フルオロ-安息香酸;
3-エトキシ-5-{6-[2-(2-メトキシ-6-メチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-カルボン酸;
4-{6-[2-(2-エトキシ-4-トリフルオロメチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-プロピル-安息香酸;
4-{6-[2-(4-ジフルオロメトキシ-2-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-メチルスルファニル-安息香酸,
4-{6-[2-(2,6-ジフルオロ-4-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-メチルスルファニル-安息香酸;
4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-イソブトキシ-安息香酸;
4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-シクロプロポキシ-安息香酸;及び
N-(4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-エトキシ-ベンゾイル)-メタンスルホンアミド。
【0159】
31) 態様26)~30)に記載した化合物に加えて、態様14)に従う式(III)のさらなる化合物は、下記の化合物から選択される:
5-{6-[2-(5-クロロ-2-メトキシ-4-トリフルオロメチル-フェニル)-
エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-カルボン酸;
3-エトキシ-5-{6-[2-(2-メトキシ-4-トリフルオロメチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-カルボン酸;
3-エトキシ-5-{6-[2-(2-メトキシ-4-トリフルオロメトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-カルボン酸;
5-{6-[2-(2-ジフルオロメトキシ-4-トリフルオロメチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-カルボン酸;及び
3-(2-エトキシ-4-{6-[2-(2-メトキシ-4,5-ジメチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-フェノキシ)-プロピオン酸。
【0160】
態様1)~31)に従う式(I)、(II)又は(III)の化合物及びこれらの薬学的に許容される塩は、医薬として、例えば、(特に経口、例えば錠剤又はカプセル等の)経腸又は(局所的適用又は吸入を含む)非経口投与のための医薬組成物の形態で使用することができる。
【0161】
医薬組成物の製造は、いずれの当業者にもよく知られた様式で(例えば、Remington、The Science and Practice of Pharmacy、21st Edition(2005)、Part5、「Pharmaceutical Manufacturing」[Lippincott Williams&Wilkinsにより出版]参照。)、既述の式(I)、(II)又は(III)の化合物又はこれらの薬学的に許容される塩を、任意にその他の治療的に有益な物質と組み合わせて、適切な無毒の不活性な治療上許容される固体又は液体の担体材料及び必要に応じて、通常の薬学的アジュバントと共に、製剤投与形態とすることにより遂行することができる。
【0162】
本発明はまた、薬学的に活性な量の態様1)~31)に従う式(I)、(II)又は(III)の化合物を対象に投与することを有する、本明細書に記載した疾患又は障害の予防又は治療方法にも関する。
【0163】
本発明の好ましい態様において、投与量は、1mgから2000mg/日の間、特に5mgから1000mg/日の間、さらに25mgから500mg/日の間、とりわけ50mgから200mg/日の間に含まれる。
【0164】
数値の範囲を記述するために「間」という単語が使用される場合は常に、示された範囲の末端の点は明示的にその範囲に含まれるものとする。これは、例えば、温度範囲が40℃から80℃の間であると記述される場合、末端の点である40℃と80℃はその範囲に含まれることを意味し;あるいは、可変数が1から4の間の整数であると定義される場合、可変数は整数の1、2、3又は4であることを意味する。
【0165】
温度に関して使用されていない場合には、数値「X」の前に置かれる「約」という用語は、本出願において、X-Xの10%からX+Xの10%の間、好ましくはX-Xの5%からX+Xの5%の間を表す。温度の特定の場合には、温度「Y」の前に置かれる「約」という用語は、この出願において、Y-10℃からY+10℃の間、好ましくはY-5℃からY+5℃の間を表す。
【0166】
いかなる疑義をも避けるために、化合物がある疾患の予防又は治療について有用であると記載されている場合には、そのような化合物は、同様に当該疾患の予防又は治療のための医薬の製造における使用に適している。同様に、そのような化合物はまた、効果的な量のそのような化合物をそれを必要とする対象(哺乳動物、特にヒト)に投与することを有
する、そのような疾患の予防又は治療方法に適切である。
【0167】
態様1)~31)に従う式(I)、(II)又は(III)の化合物は、EP2及び/又はEP4レセプターに関連する障害の予防又は治療に有用である。
【0168】
態様1)~31)に従う式(I)、(II)又は(III)の特定の化合物は、生物学的環境において(すなわち、アミダーゼ、エステラーゼ又はカルボン酸基からプロドラッグ基を除去することができるその適宜な等価物のいずれか等の、カルボニル基に結合した共有結合を切ることができる1又は2種以上の酵素の存在下において)、プロスタグランジン2レセプターEP2及び/又はEP4の調節剤としてのそれらの生物学的活性を示す。
【0169】
EP2及び/又はEP4レセプターに関連する疾患又は障害は、特に
- 癌(特に、転移性メラノーマを含むメラノーマ;非小細胞性肺癌を含む肺癌;膀胱癌(urinary bladder cancer)、尿路上皮癌を含む膀胱癌(bladder cancer);腎細胞癌、転移性腎細胞癌、転移性腎明細胞癌を含む腎癌;大腸癌、転移性大腸癌、家族性大腸腺腫症(FAP)、食道癌、胃癌、胆嚢癌、胆管癌、肝細胞癌及び膵臓腺癌又は膵管癌等の膵臓癌を含む消化器癌;子宮体癌;卵巣癌;子宮頚部癌;神経芽細胞腫;去勢抵抗性前立腺癌を含む前立腺癌;脳転移、悪性神経膠腫、多形膠芽腫、髄芽腫、髄膜腫を含む脳腫瘍;トリプル・ネガティブ乳癌を含む乳癌;口腔腫瘍;上咽頭腫瘍;胸部癌(thoracic cancer);頭頸部癌;急性骨髄性白血病、成人T細胞白血病を含む白血病;癌種;腺癌;甲状腺乳頭癌を含む甲状腺癌;絨毛癌;ユーイング肉腫;骨肉腫;横紋筋肉腫;カポジ肉腫;バーキットリンパ腫、ホジキンリンパ腫、MALTリンパ腫を含むリンパ腫;多発性骨髄腫;並びにウイルス誘発腫瘍;とりわけ、メラノーマ;肺癌;膀胱癌(bladder cancer);腎癌;消化器癌;子宮体癌;卵巣癌;子宮頚部癌;及び神経芽細胞腫);であり;
EP2及び/又はEP4レセプターに関連するさらなる疾患又は障害は、例えば:
- 疼痛(特に、炎症性疼痛及び月経痛);
- 子宮内膜症;
- 常染色体優性多発性嚢胞腎;
- 動脈硬化の患者における急性虚血症候群;
- 肺炎;及び
- 筋萎縮性側索硬化症、脳卒中;パーキンソン病、アルツハイマー病及びHIV関連認知症を含む神経変性疾患;であり;
- EP2及び/又はEP4アンタゴニストは、さらに、雌の受精を制御するために使用することができる。
【0170】
態様1)~31)のいずれか1つに従う式(I)、(II)又は(III)の化合物は、特に、癌の予防又は治療のための治療剤として有用である。それらは、単一の治療剤として、あるいは1又は2種以上の化学療法剤及び/又は放射線療法及び/又は標的療法と組み合わせて使用することができる。そのような組み合わせ治療は、同時に、別々に又はある期間にわたって行われてもよい。
【0171】
従って、本発明は、薬学的に許容される担体物質と:
- 態様1)~31)のいずれか1つに従う式(I)、(II)又は(III)の化合物;
- 及び1又は2種以上の細胞毒性化学療法剤;
とを有する医薬組成物にも関する。
【0172】
従って、本発明は、さらに、
- 薬学的に許容される担体物質及び:
-- 態様1)~31)のいずれか1つに従う式(I)、(II)又は(III)の化合物を有する医薬組成物と;
- 化学療法及び/又は放射線療法及び/又は標的療法と組み合わせた、癌の予防又は治療のための前記医薬組成物の使用方法の使用説明;
とを有するキットにも関する。
【0173】
「放射線療法」(「radiotherapy」又は「radiation therapy」又は「radiation oncology」)という用語は、癌の予防(補助療法)及び/又は治療における電離放射線の医学的使用を意味し;外部及び内部放射線療法を含む。
【0174】
「標的療法」という用語は、特定のタイプの癌細胞又は間質細胞に作用する低分子又は抗体等の1又は2種以上の抗新生物剤を用いた、癌の予防(補助療法)及び/又は治療を意味する。ある種の標的療法は、癌細胞の成長や拡散に関わるある種の酵素、タンパク質又はその他の分子の作用をブロックする。他のタイプの標的療法は、免疫系が癌細胞を殺すのを助け(免疫療法);又は、腫瘍内における血管新生、新しい血管の成長及び形成を阻害し;又は、癌細胞に毒性物質を直接送達して殺す。本発明の化合物と組み合わせるのに特に適した標的療法の例は、免疫療法、特に、プログラム細胞死レセプター1(PD-1レセプター)又はそのリガンドPD-L1を標的とする免疫療法(Zelenayら、2015、Cell 162、1-14;Yongkui Liら、Oncoimmunology 2016、5(2):e1074374)である。
【0175】
式(I)、(II)又は(III)の化合物と組み合わせて使用する場合、「標的療法」という用語は、特に、下記の薬剤等を意味する:
a) 上皮成長因子レセプター(EGFR)阻害剤又はブロッキング抗体(例えば、ゲフィチニブ(Gefitinib)、エルロチニブ(Erlotinib)、アファチニブ(Afatinib)、イコチニブ(Icotinib)、ラパチニブ(Lapatinib)、パニツムマブ(Panitumumab)、ザルツムマブ(Zalutumumab)、ニモツズマブ(Nimotuzumab)、マツズマブ(Matuzumab)及びセツキシマブ(Cetuximab));
b) RAS/RAF/MEK経路阻害剤(例えば、ベムラフェニブ(Vemurafenib)、ソラフェニブ(Sorafenib)、ダブラフェニブ(Dabrafenib)、GDC-0879、PLX-4720、LGX818、RG7304、トラメチニブ(Trametinib)(GSK1120212)、コビメチニブ(Cobimetinib)(GDC-0973/XL518)、ビニメチニブ(Binimetinib)(MEK162、ARRY-162)、セリメチニブ(Selumetinib)(AZD6244));
c) アロマターゼ阻害剤(例えば、エキセメスタン(Exemestane)、レトロゾール(Letrozole)、アナストロゾール(Anastrozole)、ボロゾール(Vorozole)、フォルメスタン(Formestane)、ファドロゾール(Fadrozole));
d) 血管新生阻害剤、特に、ベバシズマブ(Bevacuzimab)(アバスチン(Avastin))、ラムシルマブ(Ramucirumab)、ソラフェニブ(Sorafenib)又はアキシチニブ(Axitinib)等のVEGFシグナル伝達阻害剤;
e) 免疫チェックポイント阻害剤(例えば:ペムブロリズマブ(Pembrolizumab)(ランブロリズマブ(Lambrolizumab)、MK-3475)、ニボルマブ(Nivolumab)、ピディリズマブ(Pidilizumab)(CT-011)、AMP-514/MED10680、PDR001、SHR-1210;RE
GN2810、BGBA317等の抗PD1抗体;AMP-224等の、PD-1を標的とする融合タンパク質;例えば、WO2015/033299、WO2015/044900及びWO2015/034820に開示される化合物等の低分子抗PD1剤;BMS-936559、アテゾリズマブ(atezolizumab)(MPDL3280A、RG7446)、MEDI4736、アベルマブ(avelumab)(MSB0010718C)、デュルバルマブ(durvalumab)(MEDI4736)等の抗PD1L抗体;AMP224等の抗PDL2抗体;イピリムマブ(ipilimumab)、tremilmumab等の抗CTLA-4抗体;BMS-986016、IMP701、MK-4280、ImmuFact IMP321等の抗リンパ球-活性化遺伝子3(LAG-3)抗体;MBG453等の抗T細胞免疫グロブリン ムチン-3(TIM-3)抗体;BMS-663513/urelumab、PF-05082566等の抗CD137/4-1BB抗体;RG6058(抗TIGIT、MTIG7192A)等の抗Ig及びITIMドメインを有するT細胞免疫レセプター(TIGIT)抗体(anti T cell immunoreceptor with Ig and ITIM domains (TIGIT) antibodies);
f) ワクチン療法的アプローチ(例えば、樹状細胞ワクチン療法、(例えば、gp100ペプチド又はMAGE-A3ペプチドを用いた)ペプチド又はタンパク質ワクチン療法;
g) 顆粒球単球コロニー刺激因子(GMCSF)遺伝子トランスフェクト腫瘍細胞ワクチン(GVAX)又はFms-関連チロシンキナーゼ3(Flt-3)リガンド遺伝子トランスフェクト腫瘍細胞ワクチン(FVAX)又はToll様レセプター増強GM-CSF腫瘍ベースワクチン(TEGVAX)等の免疫調節因子を分泌するように遺伝的に修飾された患者由来又は同種(allogenic)(非自己)癌細胞の再導入;
h) キメラ抗原レセプター(CAR)改変T-細胞(例えばCTL019)等のT細胞ベース養子免疫療法;
i) サイトカイン又は免疫サイトカインベース治療(例えば、インターフェロンアルファ、インターフェロンベータ、インターフェロンガンマ、インターロイキン2、インターロイキン15);
j) Toll-様レセプター(TLR)アゴニスト(例えば、レシキモド(resiquimod)、イミクイムド(imiquimod)、グルコピラノシル脂質A、CpGオリゴデオキシヌクレオチド);
k) サリドマイドアナログ(例えば、レナリドマイド(Lenalidomide)、ポマリドミド(Pomalidomide));
l) インドールアミン-2,3-ジオキシゲナーゼ(IDO)及び/又はトリプトファン-2,3-ジオキシゲナーゼ(TDO)阻害剤(例えば、RG6078/NLG919/GDC-0919;Indoximod/1MT(1-メチルトリプトファン)、INCB024360/Epacadostat、PF-06840003(EOS200271)、F001287);
m) T細胞共刺激レセプターの活性化剤(例えば、抗OX40/CD134(RG7888(MOXR0916)、9B12;MEDI6469、GSK3174998、MEDI0562等の腫瘍壊死因子レセプタースーパーファミリーメンバー4)、抗OX40-リガンド/CD252;(TRX518、MEDI1873、MK-4166、BMS-986156等の)抗グルココルチコイド誘発TNFRファミリー関連遺伝子(GITR)、(Dacetuzumab(SGN-40)、HCD122、CP-870,893、RG7876、ADC-1013、APX005M、SEA-CD40等の)抗CD40(TNFレセプタースーパーファミリーメンバー5)抗体;(BG9588等の)抗CD40-リガンド抗体;(Varlilumab等の)抗CD27抗体;
n) 二重特異性抗体等の腫瘍特異性抗原並びにT-細胞表面マーカーに結合する分子(例えば、RG7802標的CEA及びCD3)又は抗体フラグメント、抗体模倣タンパク質(antibody mimetic proteins)(例えば、設計アンキリ
ン反復配列タンパク質(designed ankyrin repeat proteins)(DARPINS)、二重特異性T細胞engager(BITE、例えばAMG103、AMG330));
o) コロニー刺激因子1レセプター(CSF-1R)を標的とする抗体又は低分子量阻害剤(例えば、Emactuzumab(RG7155)、Cabiralizumab(FPA-008)、PLX3397);
p) キラー細胞免疫グロブリン様レセプター(KIR)に対する抗体(例えば、リリルマブ(IPH2102/BMS-986015))等のナチュラルキラー細胞上の免疫細胞チェックポイントを標的とする薬剤;
q) アデノシンレセプター又は、ATPをアデノシンに変換するエクトヌクレアーゼCD39及びCD73を標的とする薬剤(MEDI9447(抗CD73抗体)、PBF-509;CPI-444(アデノシンA2aレセプターアンタゴニスト)。
【0176】
式(I)、(II)又は(III)の化合物と組み合わせて使用する場合、d)に挙げたもの等の免疫チェックポイント阻害剤及び、特に、プログラム細胞死レセプター1(PD-1レセプター)又はそのリガンドPD-L1を標的とするものが好ましい。
【0177】
「化学療法」という用語は、1又は2以上の細胞毒性抗新生物剤(「細胞毒性化学療法剤」)による癌の治療を意味する。化学療法は、しばしば放射線療法又は外科手術等の他の癌治療と併用される。この用語は特に、分裂の早い(これは大抵の癌細胞の主な特性の1つである。)細胞を殺すことで作用する従来の細胞毒性化学療法剤を意味する。化学療法では、一度に1種の薬物(単剤化学療法)又は一度に数種の薬物(併用化学療法又は多剤化学療法)を用いうる。光への暴露によってのみ細胞毒性活性へと変化する薬物を用いる化学療法は、光化学療法又は光力学療法と呼ばれる。
【0178】
本明細書で使用する「細胞毒性化学療法剤」又は「化学療法剤」という用語は、細胞死又は細胞壊死を引き起こす活性な抗新生物剤を意味する。式(I)、(II)又は(III)の化合物と組み合わせて使用する場合、この用語は特に、下記のような従来の細胞毒性化学療法剤を意味する:
a) アルキル化剤(例えば、メクロレタミン(mechlorethamine)、クロラムブシル(chlorambucil)、シクロホスファミド(cyclophosphamide)、イホスファミド(ifosfamido)、ストレプトゾシン(streptozocin)、カルムスチン(carmustine)、ロムスチン(lomustine)、メルファラン(melphalan)、ダカルバジン(dacarbazine)、テモゾロミド、フォテムスチン(fotemustine)、チオテパ(thiotepa)又はアルトレタミン(altretamine);特に、シクロホスファミド、カルムスチン、メルファラン、ダカルバジン又はテモゾロミド);
b) プラチナ製剤(特に、シスプラチン(cisplatin)、カルボプラチン(carboplatin)又はオキサリプラチン(oxaliplatin));
c) 代謝拮抗薬(例えば、5-フルオロウラシル(5-fluorouracil)、葉酸/ロイコボリン、カペシタビン(capecitabine)、6-メルカプトプリン(6-mercaptopurine)、メトトレキセート(methotrexate)、ゲムシタビン(gemcitabine)、シタラビン(cytarabine)、フルダラビン(fludarabine)又はペメトレキセド(pemetrexed);特に、5-フルオロウラシル、葉酸/ロイコボリン、カペシタビン、メトトレキセート、ゲムシタビン又はペメトレキセド);
d) 抗腫瘍抗生物質(例えば、ダウノルビシン(daunorubicin)、ドキソルビシン(doxorubicin)、エピルビシン(epirubicin)、イダルビシン(idarubicin)、アクチノマイシン-D(actinomycin-D)、ブレオマイシン(bleomycin)、マイトマイシン-C(mitomyci
n-C)又はミトキサントロン(mitoxantrone);特にドキソルビシン);
e) 有糸分裂阻害物質(例えば、パクリタキセル、ドセタキセル(docetaxel)、イキサベピロン(ixabepilone)、ビンブラスチン(vinblastine)、ビンクリスチン(vincristine)、ビノレルビン(vinorelbine)、ビンデシン(vindesine)又はエストラムスチン(estramustine);特に、パクリタキセル、ドセタキセル、イキサベピロン又はビンクリスチン);
f) トポイソメラーゼ阻害剤(例えば、エトポシド(etoposide)、テニポシド(teniposide)、トポテカン(topotecan)、イリノテカン(irinotecan)、ジフロモテカン(diflomotecan)又はエロモテカン(elomotecan);特に、エトポシド又はイリノテカン)。
【0179】
式(I)、(II)又は(III)の化合物と組み合わせて使用する場合、好ましい細胞毒性化学療法剤は、上記のアルキル化剤(特に、フォテムスチン、シクロホスファミド、イホスファミド、カルムスチン、ダカルバジン及び、特にテモゾロミド等のそのプロドラッグ;又はこれらの化合物の薬学的に許容される塩;とりわけテモゾロミド);有糸分裂阻害物質(特に、パクリタキセル、ドセタキセル、イキサベピロン;又はこれらの化合物の薬学的に許容される塩;とりわけパクリタキセル);プラチナ製剤(特に、シスプラチン、オキサリプラチン又はカルボプラチン);並びエトポシド及びゲムシタビンである。
【0180】
化学療法は、治療目的で施されても、あるいは延命又は症状の改善を狙ったものでもよい。
【0181】
- 集学的(Combined modality)化学療法は、放射線療法又は外科手術等の他の癌治療と共に行う、薬物の使用である。
【0182】
- 導入(Induction)化学療法は、化学治療薬による癌の一次治療である。この種の化学療法は、治療目的で用いられる。
【0183】
- 強化(Consolidation)化学療法は、寛解後に、全無病期間の延長及び全生存を改善する目的で施される。投与される薬剤は、寛解をもたらした薬剤と同じものである。
【0184】
- 強化(Intensification)化学療法は、強化(consolidation)化学療法と同一であるが、導入化学療法とは異なる薬剤が用いられる。
【0185】
- 併用(Combination)化学療法は、患者を同時に多くの異なる薬剤で治療するものである。これらの薬剤は、メカニズム及び副作用が異なる。最も大きな利点は、いずれか1種類の薬剤に対して耐性を獲得する機会が最小化されることである。また、より少ない用量で薬剤が使用されることが多く、毒性が低減される。
【0186】
- 術前補助(Neoadjuvant)化学療法は、外科手術等の局所治療に先立って施され、原発腫瘍を縮小することを目的としている。微小転移性病態のリスクが高い癌に対しても施される。
【0187】
- 補助(Adjuvant)化学療法は、局所治療(放射線療法又は外科手術)の後に施される。癌の存在を示す証拠はほとんど無いが、再発の危険がある場合に用いることができる。また、身体の他の箇所に広がったあらゆる癌性細胞を殺すのにも有用である。これらの微小転移は、補助化学療法で治療することができ、これらの播種性細胞による再
発率を下げることができる。
【0188】
- 維持(Maintenance)化学療法は、寛解を延長するために繰り返される低用量治療である。
【0189】
- 救援(Salvage)化学療法又は緩和(palliative)化学療法は、治療を目的とせず、単に腫瘍の負荷を減少させ、期待余命を伸ばすために施される。こうした養生法に対しては、毒性プロファイルがより優れていることが一般に求められる。
【0190】
投与形態に関連する場合の、「同時に」という用語は、本特許出願において、該当する投与形態が、2又はそれ以上の活性成分及び/又は治療のほぼ同時投与であることを意味し;同時投与により、対象は2又はそれ以上の活性成分及び/又は治療に同時に暴露されることになるものと理解される。同時に投与される場合、当該2又はそれ以上の活性成分は、多剤混合薬(a fixed dose combination)として、又は、(例えば、同じ投与経路によりほぼ同時に投与されるべき2又はそれ以上の異なる薬学的組成物を使用することにより)同等の非多剤混合薬(a non-fixed dose
combination)として、又は、2又はそれ以上の異なる投与経路を用いる非多剤混合薬により投与されてもよく、当該投与により、対象は2又はそれ以上の活性成分及び/又は治療に本質的に同時に暴露されることになる。例えば、化学療法及び/又は適宜な標的療法と組み合わせて用いた場合、本発明のEP2/EP4アンタゴニストは、場合によって「同時に」使用されるであろう。
【0191】
「多剤混合薬」は、投与形態を意味する場合、本出願においては、該当する投与形態が、2又はそれ以上の活性成分を有する1種の薬学的組成物の投与であることを意味する。
【0192】
投与形態に関連する場合の、「別々に」という用語は、本特許出願において、該当する投与形態が、2又はそれ以上の活性成分及び/又は治療の異なる時点における投与であることを意味し;別々の投与は、対象が2又はそれ以上の活性成分及び/又は治療に同時に暴露される治療相(例えば、少なくとも1時間、特に少なくとも6時間、とりわけ少なくとも12時間)に導くが、別々の投与は、対象が一定の時間の間(例えば、少なくとも12時間、特に少なくとも1日)、2又はそれ以上の活性成分及び/又は治療の1つにのみ暴露される治療相に導いてもよいものと理解される。別々の投与は、特に、活性成分及び/又は治療の少なくとも1つを、(1日に1回又は2回等の)連日投与とは実質的に異なる周期で与える状況(例えば、一方の活性成分及び/又は治療を1日に1回又は2回与え、別のものを、例えば、隔日、又は1週間に1回、又はより長い間隔で与える。)を意味する。例えば、放射線療法と組み合わせて使用する場合、本発明のEP2/EP4アンタゴニストは、場合によって「別々に」使用されるであろう。
【0193】
「ある期間に渡る」投与は、本特許出願において、2又はそれ以上の活性成分及び/又は治療を異なる時に続けて投与することを意味する。この用語は、特に、一の活性成分及び/又は治療の全投与が完結した後に、1又は2以上の他方の投与を開始する投与法を意味する。この場合、活性成分及び/又は治療の一方を数カ月間投与した後に、他方の又は他の活性成分及び/又は治療を投与することが可能である。
【0194】
「ある期間に渡る」投与はまた、式(I)、(II)又は(III)の化合物が、最初の化学療法(例えば、導入化学療法)及び/若しくは放射線療法治療並びに/又は標的療法治療の完結後に開始する治療において、任意で、さらなる/進行中の化学療法及び/若しくは放射線療法治療並びに/又は標的療法治療と組み合わせて(例えば、強化(consolidation)化学療法、強化(intensification)化学療法、補助化学療法若しくは維持化学療法;又はそれと同様の放射線療法と組み合わせて)使用
される状況を包含し;そのようなさらなる/進行中の化学療法及び/若しくは放射線療法治療並びに/又は標的療法治療は、同時に、別々に又は「同じ周期で投与しない」という意味である期間にわたって行われる。
【0195】
態様1)~31)に定義する式(I)、(II)又は(III)の化合物はまた、効果的な量の式(I)、(II)又は(III)の化合物の投与を有する、腫瘍を有する対象における免疫応答を調節する方法において有用であり[特に、当該効果的な量の当該投与は、EP2レセプター又はEP4レセプター又はEP2及びEP4レセプターの両方を薬理学的に有効に遮断する。];当該効果的な量は当該対象の腫瘍における免疫系を再活性化し;特に当該効果的な量は:
- 腫瘍随伴性マクロファージの腫瘍促進性M2マクロファージへの局在を妨げ;及び/又は、
- 腫瘍中に蓄積した免疫抑制細胞の(特に、制御性T細胞(Treg)及び/又は骨髄系由来サプレッサー細胞(MDSC)の)活性化、増殖及び/又はエフェクター機能を下方制御し;及び/又は、
- ナチュラルキラー細胞、T-細胞、樹状細胞及びマクロファージ等の免疫細胞中のIFN-γ及び/又はTNF-α及び/又はIL-12及び/又はIL-2発現を上方制御し(腫瘍細胞アポトーシス及び/又は腫瘍形成の抑制を誘発し);及び/又は、
- 細胞傷害性T-細胞の活性化、IL-2応答及び増殖の抑制を直接的又は間接的に妨げる(それにより、局所的な免疫抑制を減少させる)。
【0196】
態様1)~31)に定義する式(I)、(II)又は(III)の化合物はまた、効果的な量の式(I)、(II)又は(III)の化合物の投与を有する、腫瘍を有する対象における腫瘍の成長を減弱させ、及び/又は、腫瘍サイズを減少させる方法において有用であり[特に、当該効果的な量の当該投与は、EP2レセプター又はEP4レセプター又はEP2及びEP4レセプターの両方を薬理学的に有効に遮断する。];当該効果的な量は、(特に、内皮細胞の運動性及び/若しくは生存を減少させることにより、及び/又は、VEGF(血管内皮細胞増殖因子)の発現を減少させることにより)腫瘍血管新生を下方制御し;並びに/又は、当該効果的な量は、(特に、PI3K/AKT及びMAPKシグナル伝達の阻害を介して)腫瘍細胞生存を減弱させ、及び/又は、腫瘍細胞アポトーシスを誘発する。
【0197】
態様1)~31)に定義する式(I)、(II)又は(III)の化合物はまた、効果的な量の式(I)、(II)又は(III)の化合物の投与を有する、腫瘍を有する対象における免疫応答を調節する方法において有用であり[特に、当該効果的な量の当該投与は、EP2レセプター又はEP4レセプター又はEP2及びEP4レセプターの両方を薬理学的に有効に遮断する。];当該効果的な量は当該対象の腫瘍における免疫系を再活性化し;当該効果的な量は、ナチュラルキラー細胞及び/又は細胞傷害性T-細胞の細胞毒性及びサイトカイン産生を活性化する。
【0198】
さらに、式(II)又は(III)の化合物(化合物自体、その塩、当該化合物若しくはその塩を含む組成物又は当該化合物若しくはその塩の使用、その他であるかを問わない)に対して示された好適性及び(副)態様は、いずれも式(I)の化合物に必要な変更を加えて適用される。
【0199】
式(I)、(II)又は(III)の化合物の製造
式(I)、(II)又は(III)の化合物は、文献周知の方法によって、以下の方法によって、下記の実施の項に示された方法によって、又は類似の方法によって製造することができる。最適反応条件は、使用する具体的反応物又は溶媒によって変わるが、このような条件は、当業者により、ルーチンの最適化手順によって決定することができる。場合に
よっては、反応を容易にしたり又は不要な反応生成物を回避したりするために、下記の反応スキーム及び/又は反応工程の実行順序を変更してもよい。以下に概説した一般的反応シークエンスにおいて、包括的な基R、R、R4a、R4b、R5a、R5b及びArは、式(I)、(II)又は(III)について定義した通りである。本明細書で使用される他の略語は、明示的に定義されるか、又は実験の項において定義される通りである。場合によっては、包括的な基R、R、R4a、R4b、R5a、R5b及びArは、下記のスキームに図示した製法に適合しないかもしれず、保護基(PG)の使用が必要となるだろう。保護基の使用は、当技術分野において周知である(例えば、「Protective Groups in Organic Synthesis」T.W.Greene、P.G.M.Wuts、Wiley-Interscience、1999参照)。この目的のために、そのような保護基が必要に応じて導入されているものと仮定する。場合によっては、最終生成物をさらに改変してもよく、例えば、置換基を操作することにより新たな最終生成物が得られる。こうした操作は、当業者に周知の還元、酸化、アルキル化、アシル化、加水分解及び遷移金属触媒クロスカップリング反応を含むが、これらに限定されるものではない。得られた化合物は、それ自体知られた方法により、塩、特に薬学的に許容される塩に変換してもよい。
【0200】
本発明の式(I)、(II)又は(III)の化合物は、以下に概説した一般的反応シークエンスに従って製造することができる。
【0201】
式(I)の化合物の製造のための一般的な合成ルートをスキーム1に示す。すなわち、前駆体(3)は、TEA、DIPEA又はKCO等の塩基の存在下、イソプロパノール、ブタノール、DMF又はTHF等の溶媒中、RT又は高温にて、1級アミン(1)とピリミジン(2)(Xは、塩素、臭素又はヨウ素である。)の間の求核芳香族置換により得ることができる。式(I)の化合物は、ハロゲン化ピリミジン誘導体(3)の式(4)の化合物との金属触媒クロスカップリング反応、例えば化合物(4)がボロン酸又はボロン酸エステルである場合にはSuzukiカップリング反応を介して製造することができる。典型的なSuzukiクロスカップリング反応は、KCO、CsCO、NaCO、KPO又はCsF等の塩基及びPd(PPh、Pd(dppf)Cl又はPd(OAc)等の触媒の存在下、エタノール、THF、水又はそれらの混合物等の溶媒中、通常、高温で行うことができる。ボロン酸又はボロン酸エステル(4)は市販されており、又は、文献に記載された方法により、若しくは、当業者に既知の方法により合成することができる。ボロン酸誘導体は、Miyauraホウ素化反応により、酢酸カリウム等の塩基及びPd(dppf)Cl等の触媒の存在下、ビス(ピナコラート)ジボロンのハロゲン化アリール又はトリフレートとのクロスカップリングにより形成することができる。あるいは、ボロン酸誘導体は、典型的には、低温にて、ブチルリチウム又はリチウムジイソプロピルアミドを塩基として、そしてトリ-イソプロピルボレート又はイソプロポキシボロン酸ピナコールエステルを用いて、Et0又はTHF等の溶媒中、リチウム化/ホウ素化シークエンスにより形成することができる。変法において、式(I)の化合物は、1級アミン(1)と置換ハロゲン化ピリミジン(5)(Xは、塩素、臭素又はヨウ素である。)の間の求核芳香族置換を介して製造することができる(スキーム1)。
【0202】
あるいは、式(I)の化合物は、式(1)の化合物を、(ベンゾトリアゾール-1-イルオキシ)-トリス(ジメチルアミノ)-ホスホニウム ヘキサフルオロホスフェート(BOP)、(ベンゾトリアゾール-1-イル-オキシ)-トリピロリジノ-ホスホニウム
ヘキサフルオロホスフェート(PyBOP)又はヘキサクロロシクロトリホスファゼン等のカップリング剤の存在下、DBU、DIPEA又はTEA等の塩基の存在下、THF、MeCN又はDMF等の溶媒中、低温又はRT又は高温にて、XがOHを表す式(5)の化合物と反応させることにより合成することができる。
【0203】
【化48】
必要とされる1級アミン1の製造をスキーム2に記載する。アミノエチル化芳香族化合物(8)は、対応する芳香族求電子剤(6)(ブロミド、ヨージド又はトリフレート)のBoc保護カリウム β-アミノエチルトリフルオロボレート(7)とのSuzuki-Miyauraクロスカップリング反応を介して製造することができる。そのようなクロスカップリング反応は、記載した条件[トルエン/HOの混合物中、高温にて、触媒系としてPd(dppf)Cl、又は、Pd(OAc)とRuPhosの組み合わせ、塩基としてCsCO]を用いて行うことができる。対応する1級アミン(1)は、酸性条件下における誘導体(8)のBoc脱保護の後に得ることができ、スキーム1に記載の合成シークエンスを用いて式(I)の化合物に変換することができる。スキーム2に記載の変法において、1級アミン(1)は、カルボニル前駆体(9)及びニトロ化合物(10)を出発物質として、Henry反応(ブチルアミン/酢酸/モレキュラーシーブ/90℃)及び生成したニトロアルケン(11)のその後の還元(水素化リチウムアルミニウム/THF又はNaBH/BF・EtO/THF)を介して製造することができる。
【0204】
【化49】
式(5)のピリミジンは、式(4)の化合物、典型的にはボロン酸又はエステル、と式(2)のジ-ハロ-ピリミジン(X=Cl、Br又はI)との間のクロスカップリング反応により得ることができる(スキーム3)。X=OHである式(5)の化合物は、酸性条件下(HCl、HBr又はBBr)における、式(13)の化合物(Alkは典型的にはMe又はEtである。)の脱アルキル化により得ることができる。同様に、(13)は、X=Cl、Br、Iである式(12)の化合物と式(4)の化合物、典型的にはボロン酸又はエステル、との間のクロスカップリング反応により形成することができる。
【0205】
【化50】
下記の実施例は、本発明を説明する目的で記載される。これらの実施例は、説明のためのものに過ぎず、いかなる形においても本発明を限定するものとは解釈されない。
【0206】
実験の項
I. 化学
温度はすべて℃で示す。市販の出発物質は、さらに精製を行うことなく、入手した状態で使用した。別段の記載が無い限り、すべての反応は、窒素雰囲気下、オーヴンで乾燥したガラス製の器具内で行った。化合物はシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィー又は分取用HPLCで精製した。本発明に記載した化合物は、以下に記載した条件を用いて、LC-MSデータで特徴を明らかにする(保持時間tはmin.で示す;質量分析から得られた分子量はg/molで示す。)。本発明の化合物が、配座異性体(conformational isomers)の混合物である場合、特にそれら異性体がLC-MSスペクトルとして表れる場合は、最も量の多い異性体の保持時間を示す。場合によっては、化合物は、精製後に、対応するアンモニウム塩(1)、それぞれのギ酸塩(2)又は塩酸塩(3)の形態で単離され;そのような化合物についてはその旨が付記される。
【0207】
分析用LC-MS機器:
HPLCポンプ:Binary勾配ポンプ、Agilent G4220A又は等価のもの;
オートサンプラー:(Gilson 845zインジェクターを備えた)Gilson LH215又は等価のもの;
カラムコンパートメント:Dionex TCC-3000RS又は等価のもの;
ガス除去機:Dionex SRD-3200又は等価のもの;
メイクアップポンプ:Dionex HPG-3200SD又は等価のもの;
DAD検出器:Agilent G4212A又は等価のもの;
MS検出器: シングル四重極質量分析計、Thermo Finnigan MSQPlus又は等価のもの;
ELS検出器:Sedere SEDEX 90又は等価のもの。
【0208】
酸性条件でのLC-MS
方法A:カラム:Zorbax SB-aq(3.5μm、4.6x50mm)。条件:
MeCN[溶出液A];水+0.04%TFA[溶出液B]。勾配:1.5minにわたって95%Bから5%Bへ(流速:4.5mL/min)。検出:UV/Vis+MS。
【0209】
方法B:カラム:Zorbax RRHD SB-aq(1.8μm、2.1x50mm)。条件:MeCN[溶出液A];水+0.04%TFA[溶出液B]。勾配:2.0minにわたって95%Bから5%Bへ(流速:0.8mL/min)。検出:UV/Vis+MS。
【0210】
方法C:Waters Acquity Binary、Solvent Manager、MS:Waters SQ検出器、DAD:Acquity UPLC PDA検出器、ELSD:Acquity UPLC ELSD。カラム:Acquity UPLC Column Manager内で60℃に温度制御されたWaters製ACQUITY UPLC CSH C18 1.7μm、2.1x50mm。溶出液:A:HO+0.05%ギ酸;B:MeCN+0.045%ギ酸。方法:勾配:2.0minにわたって2%B98%B。流速:1.0mL/min。検出:UV214nm及びELSD並びにMS、tは分で示す。
【0211】
方法E:カラム:Waters BEH C18(2.5μm、2.1x50mm)。条件:MeCN[溶出液A];水+0.04%TFA[溶出液B]。勾配:2.0minにわたって95%Bから5%Bへ(流速:0.8mL/min)。検出:UV/Vis+MS。
【0212】
塩基性条件でのLC-MS
方法D:カラム:Waters BEH C18(3.0x50mm、2.5μm)。溶出液:A:水/NH[c(NH)=13mmol/l]、B:MeCN、方法:2min内に5%Bから95%Bへ、流速1.6ml/min、検出UV:214nm。
【0213】
分取用HPLC機器:
Gilson LH215を備えたGilson 333/334HPLCポンプ、Dionex SRD-3200ガス除去機、
Dionex ISO-3100Aメイクアップポンプ、Dionex DAD-3000DAD検出器、シングル四重極質量分析計MS検出器、Thermo Finnigan MSQ Plus、MRA100-000フロースプリッター、Polymer Laboratories PL-ELS1000ELS検出器。
【0214】
塩基性条件での分取用HPLC
カラム:Waters XBridge(10μm、75x30mm)。条件:MeCN[溶出液A];水+0.5%NHOH(25%aq.)[溶出液B];勾配 表1参照(流速:75mL/min)、開始時の溶出液A(x)の百分率は、精製する化合物の極性によって決定する。検出:UV/Vis+MS。
【0215】
【表1】
酸性条件での分取用HPLC
カラム:Waters Atlantis T3(10μm、75x30mm)。条件:MeCN[溶出液A];水+0.5%HCOH[溶出液B];勾配 表2参照(流速:75mL/min)、開始時の溶出液A(x)の百分率は、精製する化合物の極性によって決定する。検出:UV/Vis+MS。
【0216】
【表2】
(明細書の上記又は下記の部分において使用される)略語:
AcOH 酢酸
aq. 水溶液
atm 雰囲気
Boc tert-ブトキシカルボニル
BOP (ベンゾトリアゾール-1-イル-オキシ)-トリス(ジメチルアミノ)-ホスホニウム ヘキサフルオロ-ホスフェート
d 日
DBU 1,8-ジアザビシクロ-[5.4.0]-ウンデカ-7-エン
DCM ジクロロメタン
DIBAL/DIBAL-H 水素化ジイソブチルアルミニウム
DIPEA ジイソプロピル-エチルアミン、Huenig塩基
DMAP 4-ジメチルアミノピリジン
DMF ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
dppf 1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン
EDC 1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド
Et エチル
EtO ジエチルエーテル
EtOAc 酢酸エチル
EtOH エタノール
Ex. 実施例
FC シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー
h 時間
HATU 1-[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]-1H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-b]ピリジニウム 3-オキシド ヘキサフルオロホスフェート
hept ヘプタン
HOBT 1-ヒドロキシベンゾトリアゾール
HPLC 高速液体クロマトグラフィー
HV 高真空条件
Bu イソブチル
Pr イソプロピル
LAH 水素化リチウムアルミニウム
LC-MS 液体クロマトグラフィー-質量分析
Lit. 文献
Me メチル
MeCN アセトニトリル
MeOH メタノール
mL ミリリットル
min 分
MW マイクロ波
NMP N-メチル-2-ピロリドン
Pr n-プロピル
OAc アセテート
Pd(dba) トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)Pd(dppf)Cl [1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)-フェロセン]ジクロロパラジウム(II)
Pd(dppf)Cl・DCM [1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)-フェロセン]ジクロロパラジウム(II)のジクロロメタンとの錯体
Ph フェニル
PPh トリフェニルホスフィン
prep. 分取用
PyBOP (ベンゾトリアゾール-1-イル-オキシ)-トリピロリジノ-ホスホニウム ヘキサフルオロホスフェート
rac ラセミ体
RM 反応混合物
RT 室温
s 秒
sat. 飽和
tBu tert-ブチル=3級ブチル
TEA トリエチルアミン
TFA トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン
TLC 薄層クロマトグラフィー
トシル p-トルエン-スルホニル
保持時間
トリフレート トリフルオロメタンスルホネート
【0217】
一般的手順
一般的手順A: ニトロ-アルドール縮合及び脱水
芳香族アルデヒド(10mmol)をニトロメタン(20mL)中に溶解したものに、RTにて、ブチルアミン(0.117mL、1.18mmol)、酢酸(0.116mL、2.04mmol)及び4Å モレキュラー・シーブ(100mg)を添加する。RMを90℃にて1h撹拌し、次いでRTに冷却し、真空下で濃縮する。残渣をEtOAcと水の間で分画する。有機相を水でもう1回洗浄し、次いで塩水(brine)で洗浄し、MgSO上で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮する。粗生成物を、必要に応じて、分取用HPLCにより、又は、FCにより精製する。
【0218】
一般的手順B: NaBH及びBF.EtOを用いたニトロスチレンの還元
水素化ホウ素ナトリウム(251mg、6.51mmol)をTHF(7mL)中に溶解したものに、0℃にて、BF.EtO(1.06mL、8.14mmol)を添加する。RMを、0℃にて10min、次いでRTにて15min撹拌する。ニトロスチレン
(1.36mmol)をTHF(3mL)中に溶解したものを滴下し、RMを一晩還流する。RMを0℃に冷却し、2N HCl(8.8mL、17.6mmol)で注意深く処理する。RMを80℃にて1h加熱し、次いでRTに冷却し、有機溶媒を減圧下で除く。残った水層をEtOで抽出する。水層を10%NaOHで処理してpH>12とし、EtOAcで3回抽出する。有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、MgSO上で乾燥し、真空下で濃縮する。粗生成物を、必要に応じて、分取用HPLCにより、又は、FCにより精製する。
【0219】
一般的手順C: トリフルオロボレートを用いたSuzuki Miyauraカップリング
反応容器に、アリール-ブロミド又はトリフレート(1.91mmol)、カリウム tert-ブチル n-[2-(トリフルオロボラヌイジル)エチル]カーバメート(555mg、2.1mmol)、炭酸セシウム(2489mg、7.64mmol)、酢酸パラジウム(II)(21.5mg、0.0955mmol)、RuPhos(93.8mg、0.191mmol)及びトルエン(15mL)及び水(5mL)を仕込む。RMをアルゴンでフラッシュし、次いで95℃にて一晩撹拌する。RMをRTに冷却し、グラスマイクロファイバーを通してろ過する。ろ液を減圧下で濃縮する。残渣をDCMとNHCl飽和溶液との間で分画する。相を分離し、水層をDCMでさらに2回抽出する。次いで、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、MgSO上で乾燥し、ろ過し、真空下で蒸発させる。粗生成物を、必要に応じて、分取用HPLCにより、又は、FCにより精製する。
【0220】
一般的手順D: Boc脱保護(TFA)
Boc-保護アミン(1.91mmol)をDCM(40mL)中に溶解したものに、0℃にて、TFA(10mL)を添加する。RMを2h撹拌し、温度をRTに上昇させる。次いで、それを真空下で濃縮する。残渣をDCM中に再び溶解し、真空下で蒸発させて(2回)、遊離アミンをTFA塩として得る。あるいは、蒸発後の残渣をDCM中に取り、1N NaOHで洗浄する。有機層をMgSO上で乾燥し、ろ過し、真空下で蒸発させる。粗生成物を、必要に応じて、分取用HPLCにより、又は、FCにより精製する。
【0221】
一般的手順E: Boc脱保護(HCl)
Boc-保護アミン(1.91mmol)をDCM(40mL)中に溶解したものに、0℃にて、HCl(ジオキサン中4N、10mL)を添加する。RMを2h撹拌し、温度をRTに上昇させる。次いで、それを真空下で濃縮し、遊離アミンをHCl塩として得る。あるいは、蒸発後の残渣をDCM中に取り、1N NaOHで洗浄する。有機層をMgSO上で乾燥し、ろ過し、真空下で蒸発させる。粗生成物を、必要に応じて、分取用HPLCにより、又は、FCにより精製する。
【0222】
一般的手順F: 4,6-ジ-ハロ-ピリミジンのSNAr
アリール-エチルアミン(21.1mmol)、4,6-ジクロロピリミジン(3.00g、20.1mmol)及びTEA(3.08mL、22.2mmol)を2-プロパノール(50mL)中に溶解したものを2h還流し、次いでRTに冷まし、減圧下で濃縮する。残渣を飽和NaHCO水溶液とEtOAcの間で分画する。層を分離し、水層をEtOAcでもう一度抽出する。有機層を合わせたものを水、塩水で洗浄し、MgSO上で乾燥し、ろ過し、溶媒を真空下で除く。粗生成物を、必要に応じて、分取用HPLCにより、又は、FCにより精製する。
【0223】
一般的手順G: Pd(PPhを用いたSuzukiカップリング
各ハロゲン化ピリミジン誘導体(3)(0.15mmol)、各ボロン酸誘導体(4)(0.18mmol)及び2M KCO(0.3mL、0.6mmol)をエタノール
(3mL)中に混合したものを、アルゴンでパージし、テトラキス-(トリフェニルホスフィン)-パラジウム(0.0075mmol)を添加し、反応混合物を90℃にて一晩加熱する。あるいは、反応は、MW装置内で120℃にて15-30min行うことができる。反応混合物を0.45μmのGlass MicroFiberフィルターを通してろ過し、EtOH/MeCN及びDMFで洗浄する。ろ液を、分取用HPLC又はFCのいずれかで精製する。あるいは、水で希釈し、必要に応じてpHを調整し、EtOAcで抽出する(3x)。有機抽出物を合わせたものを乾燥し(MgSO)、減圧下で濃縮する。残渣を分取用HPLC又はFCにより精製する。
【0224】
一般的手順H: Pd(PPhを用いたSuzukiカップリング、続くエステル加水分解
各ハロゲン化ピリミジン誘導体(3)(0.15mmol)、各ボロン酸誘導体(4)(0.18mmol)及び2M KCO(0.3mL、0.6mmol)をEtOH(3mL)中に混合したものを、アルゴンでパージし、Pd(PPh(0.0075mmol)を添加し、反応混合物を90℃にて一晩加熱する。あるいは、反応は、MW装置内で120℃にて15-30min行うことができる。NaOH(32%溶液、0.5mL)を添加し、反応混合物を、RTにて2~20h、又は、90℃にて0.5~20h撹拌する。次いで、それを0.45μmのGlass MicroFiberフィルターを通してろ過し、EtOH及び水で洗浄する。ろ液を、分取用HPLCで直接精製するか、又は、1N HClで希釈し、EtOAcで3x抽出する。有機抽出物を合わせたものを乾燥し(MgSO)、減圧下で濃縮する。残渣を、必要に応じて、分取用HPLCにより、又は、FCにより精製する。
【0225】
一般的手順I: ホスホニウム介在SNAr
6-ヒドロキシ-ピリミジン誘導体(5)(0.196mmol)をDMF(2mL)及びTEA(0.109mL、0.784mmol)中に溶解したものに、PyBOP(163mg、0.313mmol)を添加する。黄色の溶液をRTにて15min撹拌し、次いで、各アリール-エチルアミン(1)(0.245mmol)を添加し、RMを80℃にて一晩撹拌する。RMをRTに冷却し、数滴の水で処理し、分取用HPLCで精製する。あるいは、RMをEtOAcで希釈し、塩水で2回洗浄する。有機層をMgSO上で乾燥し、ろ過し、濃縮する。残渣を、必要に応じて、分取用HPLCにより、又は、FCにより精製する。
【0226】
あるいは、6-ヒドロキシ-ピリミジン誘導体(5)(0.1mmol)をDMF(1mL)中に溶解したものを、DBU(0.15mmol)とBOP(0.13mmol)で処理する。この溶液をRTにて15min~1h撹拌し、次いで、各アリール-エチルアミン(1)(0.125mmol)を添加し、RMを80℃にて2~20h撹拌する。RMをRTに冷却し、数滴の水で処理し、分取用HPLCで精製する。又は、RMをEtOAcで希釈し、塩水で2回洗浄する。有機層をMgSO上で乾燥し、ろ過し、濃縮する。残渣を、必要に応じて、分取用HPLCにより、又は、FCにより精製する。
【0227】
A. 前駆体及び中間体の製造
A.1. 式(1)のフェネチルアミン誘導体の合成
A.1.1. 2-(4-ブロモ-2-(トリフルオロメトキシ)フェニル)エタン-1-アミン
表題の化合物を、(E)-4-ブロモ-1-(2-ニトロビニル)-2-(トリフルオロメトキシ)ベンゼンを用いて、上記の一般的手順Bに従って製造し、白色の固体として得る。LC-MS B:t=0.64min;[M+H]=284.02。
【0228】
A.1.1.1. (E)-4-ブロモ-1-(2-ニトロビニル)-2-(トリフ
ルオロメトキシ)ベンゼン
表題の化合物を、4-ブロモ-2-(トリフルオロメトキシ)ベンズアルデヒドを用いて、上記の一般的手順Aに従って製造し、黄色の固体として得る。LC-MS B:t=1.06min;非イオン化。
【0229】
A.1.2. 2-(4-ブロモ-2-エトキシフェニル)エタン-1-アミン
表題の化合物を、(E)-4-ブロモ-2-エトキシ-1-(2-ニトロビニル)ベンゼンを用いて、上記の一般的手順Bに従って製造し、茶色の固体として得る。LC-MS B:t=0.62min;[M+H]=244.18。
【0230】
A.1.2.1. (E)-4-ブロモ-2-エトキシ-1-(2-ニトロビニル)ベンゼン
表題の化合物を、4-ブロモ-2-エトキシベンズアルデヒドを用いて、上記の一般的手順Aに従って製造し、黄色の固体として得る。LC-MS B:t=1.09min;非イオン化。
【0231】
A.1.3. 2-(4-クロロ-2-フルオロ-6-メトキシフェニル)エタン-1-アミン
表題の化合物を、(E)-5-クロロ-1-フルオロ-3-メトキシ-2-(2-ニトロビニル)ベンゼンを用いて、上記の一般的手順Bに従って製造し、ピンク色の固体として得る。LC-MS B:t=0.56min;[M+H]=204.29。
【0232】
A.1.3.1. (E)-5-クロロ-1-フルオロ-3-メトキシ-2-(2-ニトロビニル)ベンゼン
表題の化合物を、4-クロロ-2-フルオロ-6-メトキシベンズアルデヒドを用いて、上記の一般的手順Aに従って製造し、薄黄色の固体として得る。LC-MS B:t=0.98min;非イオン化。
【0233】
A.1.4. 2-(4-ブロモ-2-フルオロ-6-メトキシフェニル)エタン-1-アミン
表題の化合物を、(E)-5-ブロモ-1-フルオロ-3-メトキシ-2-(2-ニトロビニル)ベンゼンを用いて、上記の一般的手順Bに従って製造し、薄黄色の固体として得る。LC-MS B:t=0.59min;[M+H]=250.08。
【0234】
A.1.4.1. (E)-5-ブロモ-1-フルオロ-3-メトキシ-2-(2-ニトロビニル)ベンゼン
表題の化合物を、4-ブロモ-2-フルオロ-6-メトキシベンズアルデヒドを用いて、上記の一般的手順Aに従って製造し、薄黄色の固体として得る。LC-MS B:t=1.03min;非イオン化。
【0235】
A.1.5. 2-(4-ブロモ-2,6-ジメトキシフェニル)エタン-1-アミン
表題の化合物を、(E)-5-ブロモ-1,3-ジメトキシ-2-(2-ニトロビニル)ベンゼンを用いて、上記の一般的手順Bに従って製造し、ベージュ色の固体として得る。LC-MS B:t=0.59min;[M+H]=260.15。
【0236】
A.1.5.1. (E)-5-ブロモ-1,3-ジメトキシ-2-(2-ニトロビニル)ベンゼン
表題の化合物を、4-ブロモ-2,6-ジメトキシベンズアルデヒドを用いて、上記の一般的手順Aに従って製造し、黄色の固体として得る。LC-MS B:t=1.08m
in;非イオン化。
【0237】
A.1.6. 2-(4-ブロモ-2-プロポキシフェニル)エタン-1-アミン
表題の化合物を、(E)- 4-ブロモ-1-(2-ニトロビニル)-2-プロポキシベンゼンを用いて、上記の一般的手順Bに従って製造し、オレンジ色の固体として得る。LC-MS B:t=0.67min;[M+H]=257.99。
【0238】
A.1.6.1. (E)- 4-ブロモ-1-(2-ニトロビニル)-2-プロポキシベンゼン
表題の化合物を、4-ブロモ-2-プロポキシベンズアルデヒドを用いて、上記の一般的手順Aに従って製造し、黄色の固体として得る。LC-MS B:t=1.11min;非イオン化。
【0239】
A.1.7. 2-(2-エトキシ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)エタン-1-アミン
表題の化合物を、tert-ブチル (2-エトキシ-4-(トリフルオロメチル)フェネチル)カーバメートを用いて、上記の一般的手順Dに従って製造し、黄色のオイルとして得る。LC-MS B:t=0.67min;[M+H]=234.30。
【0240】
A.1.7.1. Tert-ブチル (2-エトキシ-4-(トリフルオロメチル)フェネチル)カーバメート
表題の化合物を、4-ブロモ-3-エトキシベンゾトリフルオリドを用いて、上記の一般的手順Cに従って製造し、黄色の固体として得る。LC-MS B:t=1.09min;[M+H]=334.21。
【0241】
A.1.8. 2-(2-アミノエチル)-5-クロロ-N-メチルアニリン
表題の化合物を、tert-ブチル (4-クロロ-2-(メチルアミノ)フェネチル)カーバメートを用いて、上記の一般的手順Dに従って製造し、暗色のオイルとして得る。LC-MS B:t=0.56min;[M+H]=185.26。
【0242】
A.1.8.1. Tert-ブチル (4-クロロ-2-(メチルアミノ)フェネチル)カーバメート
表題の化合物を、N-メチル 2-ブロモ-5-クロロアニリン 塩酸塩を用いて、上記の一般的手順Cに従って製造し、薄黄色のオイルとして得る。LC-MS B:t=1.00min;[M+H]=284.56。
【0243】
A.1.9. 2-(2-メトキシ-4-(メチルチオ)フェニル)エタン-1-アミン 塩酸塩
表題の化合物を、tert-ブチル (2-メトキシ-4-(メチルチオ)フェネチル)カーバメートを用いて、上記の一般的手順Eに従って製造し、白色の固体として得る。LC-MS B:t=0.55min;[M+H]=198.18。
【0244】
A.1.9.1. Tert-ブチル (2-メトキシ-4-(メチルチオ)フェネチル)カーバメート
表題の化合物を、1-ブロモ-2-メトキシ-4-(メチルスルファニル)ベンゼンを用いて、上記の一般的手順Cに従って製造し、白色のフォームとして得る。LC-MS B:t=1.01min;[M+H]=298.17。
【0245】
A.1.10. 2-(4-(ジフルオロメトキシ)-2-メトキシフェニル)エタン-1-アミン
表題の化合物を、tert-ブチル (4-(ジフルオロメトキシ)-2-メトキシフェネチル)カーバメートを用いて、上記の一般的手順Eに従って製造し、黄色の固体として得る。LC-MS B:t=0.59min;[M+H]=218.22。
【0246】
A.1.10.1. Tert-ブチル (4-(ジフルオロメトキシ)-2-メトキシフェネチル)カーバメート
表題の化合物を、1-ブロモ-4-(ジフルオロメトキシ)-2-メトキシベンゼンを用いて、上記の一般的手順Cに従って製造し、黄色のオイルとして得る。LC-MS B:t=1.02min;非イオン化。
【0247】
A.1.11. 2-(2-フルオロ-6-メトキシ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)エタン-1-アミン
表題の化合物を、(E)-1-フルオロ-3-メトキシ-2-(2-ニトロビニル)-5-(トリフルオロメチル)ベンゼンを用いて、上記の一般的手順Bに従って製造し、琥珀色のオイルとして得る。LC-MS B:t=0.64min;[M+H]=238.22。
【0248】
A.1.11.1. (E)-1-フルオロ-3-メトキシ-2-(2-ニトロビニル)-5-(トリフルオロメチル)ベンゼン
表題の化合物を、2-フルオロ-6-メトキシ-4-(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒドを用いて、上記の一般的手順Aに従って製造し、明オレンジ色の固体として得る。LC-MS B:t=1.05min;非イオン化。
【0249】
A.1.11.2. 2-フルオロ-6-メトキシ-4-(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒド
2-フルオロ-6-ヒドロキシ-4-(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒド(1.00g、4.81mmol)をanh.DMF(20mL)中に溶解したものを、RTにて、炭酸セシウム(1.879g、5.77mmol)とヨードメタン(0.604mL、9.61mmol)で処理し、RMを窒素下でRTにて2h撹拌する。水を添加し、混合物をEtOで3回抽出する。次いで、有機層を合わせたものを水で2回洗浄し、anh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタン/EtOAc=1/1)による精製により、2-フルオロ-6-メトキシ-4-(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒドを無色の固体(962mg、90%)として得る。LC-MS B:t=0.91min;非イオン化。
【0250】
A.1.12. 2-(5-クロロ-2-メトキシ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)エタン-1-アミン
表題の化合物を、tert-ブチル (5-クロロ-2-メトキシ-4-(トリフルオロメチル)フェネチル)カーバメートを用いて、上記の一般的手順Eに従って製造し、無色の固体として得る。LC-MS B:t=0.66min;[M+H]=254.24。
【0251】
A.1.12.1. Tert-ブチル (5-クロロ-2-メトキシ-4-(トリフルオロメチル)フェネチル)カーバメート
表題の化合物を、1-ブロモ-5-クロロ-2-メトキシ-4-(トリフルオロメチル)ベンゼンを用いて、上記の一般的手順Cに従って製造し、明黄色の固体として得る。LC-MS B:t=1.08min;非イオン化。
【0252】
A.1.12.2. 1-ブロモ-5-クロロ-2-メトキシ-4-(トリフルオロメチル)ベンゼン
2-ブロモ-4-クロロ-5-(トリフルオロメチル)フェノール(3.00g、10.40mmol)をanh.DMF(40mL)中に溶解したものを、RTにて、炭酸セシウム(4.050g、12.40mmol)とヨードメタン(1.30mL、20.70mmol)で処理し、RMを窒素下でRTにて1h撹拌する。水を添加し、混合物をEtOで3回抽出する。次いで、有機層を合わせたものを水で2回洗浄し、anh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタン/EtOAc=7/3)による精製により、1-ブロモ-5-クロロ-2-メトキシ-4-(トリフルオロメチル)ベンゼンを無色の固体(2.748g、92%)として得る。LC-MS B:t=1.06min;非イオン化。
【0253】
A.1.13. 2-(2-(ジフルオロメトキシ)-4-(トリフルオロメチル)フェニル)エタン-1-アミン
表題の化合物を、tert-ブチル (2-(ジフルオロメトキシ)-4-(トリフルオロメチル)フェネチル)カーバメートを用いて、上記の一般的手順Eに従って製造し、黄色の固体として得る。LC-MS B:t=0.66min;[M+H]=256.22。
【0254】
A.1.13.1. Tert-ブチル (2-(ジフルオロメトキシ)-4-(トリフルオロメチル)フェネチル)カーバメート
表題の化合物を、1-ブロモ-2-(ジフルオロメトキシ)-4-(トリフルオロメチル)ベンゼンを用いて、上記の一般的手順Cに従って製造し、黄色のオイルとして得る。LC-MS B:t=1.06min;非イオン化。
【0255】
A.1.14. 2-(3,4-ジクロロ-2-メチルフェニル)エタン-1-アミン
表題の化合物を、tert-ブチル (3,4-ジクロロ-2-メチルフェネチル)カーバメートを用いて、上記の一般的手順Eに従って製造し、オレンジ色の固体として得る。LC-MS B:t=0.62min;[M+H]=204.21。
【0256】
A.1.14.1. Tert-ブチル (3,4-ジクロロ-2-メチルフェネチル)カーバメート
表題の化合物を、1-ブロモ-3,4-ジクロロ-2-メチルベンゼンを用いて、上記の一般的手順Cに従って製造し、黄色のオイルとして得る。LC-MS B:t=1.08min;非イオン化。
【0257】
A.1.15. 2-(4-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-2-メトキシフェニル)エタン-1-アミン
表題の化合物を、tert-ブチル (4-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-2-メトキシフェネチル)カーバメートを用いて、上記の一般的手順Eに従って製造し、無色の固体として得る。LC-MS B:t=0.57min;[M+H]=220.12。
【0258】
A.1.15.1. Tert-ブチル (4-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-2-メトキシフェネチル)カーバメート
表題の化合物を、1-ブロモ-4-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-2-メトキシベンゼンを用いて、上記の一般的手順Cに従って製造し、黄色のオイルとして得る。LC-MS B:t=1.02min;非イオン化。
【0259】
A.1.15.2. 1-ブロモ-4-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-2-メトキシベンゼン
4-ブロモ-2-フルオロ-5-メトキシベンズアルデヒド(1.500g、6.11mmol)をDCM(30mL)中に混合したものに、(ジエチルアミノ)サルファートリフルオリド(1.37mL、10.40mmol)を滴下し、RMをRTにて一晩撹拌する。次いで、RMをsat.aq.NaHCOとDCMで処理する。水層をDCMでさらに抽出し、有機層を合わせたものをanh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタン/EtOAc=1/1)による抽出により、1-ブロモ-4-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-2-メトキシベンゼンをベージュ色の固体として得る。LC-MS B:t=0.97min;非イオン化。
【0260】
A.1.16. 2-(4-(ジフルオロメチル)-2-メトキシ-5-メチルフェニル)エタン-1-アミン
表題の化合物を、tert-ブチル (4-(ジフルオロメチル)-2-メトキシ-5-メチルフェネチル)カーバメートを用いて、上記の一般的手順Eに従って製造し、黄色の固体として得る。LC-MS B:t=0.60min;[M+H]=216.17。
【0261】
A.1.16.1. Tert-ブチル (4-(ジフルオロメチル)-2-メトキシ-5-メチルフェネチル)カーバメート
tert-ブチル (4-ホルミル-2-メトキシ-5-メチルフェネチル)カーバメート(112mg、0.38mmol)をDCM(4mL)中に混合したものに、(ジエチルアミノ)サルファートリフルオリド(85μL、0.64mmol)を滴下し、RMをRTにて一晩撹拌する。次いで、(ジエチルアミノ)サルファートリフルオリド(85μL、0.64mmol)をさらに添加し、RMをRTにて2hさらに撹拌する。次いで、RMをsat.aq.NaHCOとDCMで処理する。水層をDCMでさらに抽出し、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、anh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタン/EtOAc=1/1)による抽出により、tert-ブチル (4-(ジフルオロメチル)-2-メトキシ-5-メチルフェネチル)カーバメートを黄色の固体として得る。LC-MS B:t=1.04min;非イオン化。
【0262】
A.1.16.2. Tert-ブチル (4-ホルミル-2-メトキシ-5-メチルフェネチル)カーバメート
表題の化合物を、4-ホルミル-2-メトキシ-5-メチルフェニル トリフルオロメタンスルホネートを用いて、上記の一般的手順Cに従って製造し、薄黄色の固体として得る。LC-MS B:t=0.96min;非イオン化。
【0263】
A.1.16.3. 4-ホルミル-2-メトキシ-5-メチルフェニル トリフルオロメタンスルホネート
4-(ジフルオロメチル)-2-メトキシ-5-メチルフェノール(220mg、1.17mmol)とTEA(0.42mL、3.04mmol)をanh.DCM(11mL)中に溶解したものを、RTにて、1,1,1-トリフルオロ-N-フェニル-N-((トリフルオロメチル)スルフォニル)メタンスルホンアミド(506mg、1.40mmol)で少しずつ処理し、RMを窒素下でRTにて一晩撹拌する。次いで、RMを減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=1/1へ)による精製により、4-ホルミル-2-メトキシ-5-メチルフェニル トリフルオロメタンスルホネートを無色のオイル(155mg)として得る。LC-MS B:t=1.01min;非イオン化。
【0264】
A.1.16.4. 4-(ジフルオロメチル)-2-メトキシ-5-メチルフェノール
1-(ベンジルオキシ)-4-(ジフルオロメチル)-2-メトキシ-5-メチルベンゼ
ン(426mg、1.53mmol)と活性炭上10%パラジウム(42mg)の混合物を、窒素下に置いた後、メタノール(30mL)を注意深く添加する。得られた懸濁液を、真空下、次いで水素下(1atm)に置き、反応混合物を一晩激しく撹拌する。反応混合物をceliteのパッド上でろ過し、減圧下で濃縮して、4-(ジフルオロメチル)-2-メトキシ-5-メチルフェノールを緑色の固体として得、それをHV下でさらに乾燥する(220mg;76%)。LC-MS B:t=0.79min;非イオン化。
【0265】
A.1.16.5. 1-(ベンジルオキシ)-4-(ジフルオロメチル)-2-メトキシ-5-メチルベンゼン
4-(ベンジルオキシ)-5-メトキシ-2-メチルベンズアルデヒド(740mg、2.89mmol)をDCM(20mL)中に混合したものに、(ジエチルアミノ)サルファートリフルオリド(0.64mL、4.91mmol)を滴下し、RMをRTにて一晩撹拌する。次いで、(ジエチルアミノ)サルファートリフルオリド(0.30mL、2.34mmol)をさらに添加し、RMをRTにて8hさらに撹拌する。次いで、RMをsat.aq.NaHCOとDCMで処理する。水層をDCMでさらに抽出し、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、anh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタン/EtOAc=1/1)による抽出により、1-(ベンジルオキシ)-4-(ジフルオロメチル)-2-メトキシ-5-メチルベンゼンを無色の固体として得る。LC-MS B:t=1.05min;非イオン化。
【0266】
A.1.16.6. 4-(ベンジルオキシ)-5-メトキシ-2-メチルベンズアルデヒド
1-(ベンジルオキシ)-4-ブロモ-2-メトキシ-5-メチルベンゼン(1.130g、3.68mmol)をanh.THF(40mL)中に溶解した、冷却した(-78℃)溶液に、BuLiの溶液(ヘキサン中1.6M、3.45mL、5.52mmol)を添加し、RMを窒素下で-78℃にて1minさらに撹拌する。次いで、Anh.DMF(538mg、7.36mmol)を先の混合物に滴下し、撹拌を-78℃にて30min続ける。次いで、RMをsat.aq.NHClで滴下処理し、RTに温まるようにする。次いで水とEtOを添加し、層を分離する。水層をEtOでさらに抽出し、有機層を合わせたものをanh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタン/EtOAc=1/1)による精製により、4-(ベンジルオキシ)-5-メトキシ-2-メチルベンズアルデヒドを無色の固体(0.816g、87%)として得る。LC-MS B:t=0.98min;[M+H]=257.27。
【0267】
A.1.16.7. 1-(ベンジルオキシ)-4-ブロモ-2-メトキシ-5-メチルベンゼン
2-(ベンジルオキシ)-1-メトキシ-4-メチルベンゼン(1.025g、4.49mmol)をanh.MeCN(20mL)中に溶解したものを、N-ブロモスクシンイミド(879mg、4.94mmol)で少しずつ処理する。RMをRTにて一晩さらに撹拌する。Sat.aq.NaHCOとDCMを添加し、層を分離する。有機層をsat.aq.NaHCOでさらに洗浄し、anh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからEtOAcへ)による精製により、1-(ベンジルオキシ)-4-ブロモ-2-メトキシ-5-メチルベンゼンを薄黄色の固体(1.35g、98%)として得る。LC-MS B:t=1.09min;[M+H]=307.02。
【0268】
A.1.16.8. 2-(ベンジルオキシ)-1-メトキシ-4-メチルベンゼン2-メトキシ-5-メチルフェノール(1.00g、7.09mmol)をanh.MeCN(22mL)中に溶解したものに、RTにて、臭化ベンジル(0.92mL、7.80mmol)、炭酸カリウム(2.00g、14.20mmol)及びヨウ化カリウム(
119mg、0.70mmol)を連続的に添加する。RMを窒素下で80℃に一晩加熱する。次いで、RMをRTに冷まし、ろ過し、得られたろ液を減圧下で濃縮する。FC(ヘプタン/EtOAc=1/1)による精製により、2-(ベンジルオキシ)-1-メトキシ-4-メチルベンゼンを無色の固体(1.65g、定量的)として得る。LC-MS
B:t=1.02min;[M+H]=229.28。
【0269】
A.2. 式(3)のハロゲン化ピリミジン誘導体の合成
A.2.1. 6-クロロ-N-(4-メチルフェネチル)ピリミジン-4-アミン
表題の化合物を、2-(p-トリル)エチルアミン及び4,6-ジクロロピリミジンを用いて、上記の一般的手順Fに従って製造し、灰白色の固体として得る。LC-MS A:t=0.87min;[M+H]=248.18。
【0270】
対応する市販のフェネチルアミン又はフェネチルアミンA.1.1.~A.1.9.及び4,6-ジクロロピリミジン又は4,6-ジヨードピリミジンを出発物質として、上記A.2.1.の合成について記載した手順に従い、下記のハロゲン化ピリミジン誘導体を合成する(表3参照。)。
【0271】
【表3】
A.2.12. 6-クロロ-N-(2-エトキシ-4-(トリフルオロメチル)フェネチル)ピリミジン-4-アミン
4,6-ジクロロピリミジン及び2-(2-エトキシ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)エタン-1-アミン(A.1.7.)を用いて、一般的手順Fに従って、表題の化合物を白色の粉末として得る。LC-MS B:t=1.08min;[M+H]=346.09。
【0272】
A.2.13. 6-クロロ-N-(2,6-ジフルオロ-4-メトキシフェネチル
)ピリミジン-4-アミン
4,6-ジクロロピリミジン及び2-(2,6-ジフルオロ-4-メトキシフェニル)エタン-1-アミンを用いて、一般的手順Fに従って、表題の化合物を茶色の粉末として得る。LC-MS B:t=0.96min;[M+H]=300.15。
【0273】
A.2.14. 6-クロロ-N-(2-メトキシ-4,6-ジメチルフェネチル)ピリミジン-4-アミン
表題の化合物を、2-(2-メトキシ-4,6-ジメチルフェニル)エタン-1-アミン及び4,6-ジクロロピリミジンを用いて、上記の一般的手順Fに従って製造し、灰白色の固体として得る。LC-MS B:t=1.03min;[M+H]=292.25。
【0274】
A.2.15. 6-クロロ-N-(2-メトキシ-5-(メチルチオ)フェネチル)ピリミジン-4-アミン
表題の化合物を、2-(2-メトキシ-5-(メチルチオ)フェニル)エタン-1-アミン及び4,6-ジクロロピリミジンを用いて、上記の一般的手順Fに従って製造し、黄色の固体として得る。LC-MS B:t=0.99min;[M+H]=310.14。
【0275】
A.2.16. 6-クロロ-N-(4-(ジフルオロメトキシ)-2-メトキシフェネチル)ピリミジン-4-アミン
表題の化合物を、2-(4-(ジフルオロメトキシ)-2-メトキシフェニル)エタン-1-アミン(A.1.10.)及び4,6-ジクロロピリミジンを用いて、上記の一般的手順Fに従って製造し、無色の固体として得る。LC-MS B:t=0.99min;[M+H]=330.10。
【0276】
A.2.17. 6-クロロ-N-(2-メトキシ-4-(トリフルオロメチル)フェネチル)ピリミジン-4-アミン
表題の化合物を、2-(2-メトキシ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)エタン-1-アミン及び4,6-ジクロロピリミジンを用いて、上記の一般的手順Fに従って製造し、無色の固体として得る。LC-MS B:t=1.04min;[M+H]=332.14。
【0277】
A.2.18. 6-クロロ-N-(2-フルオロ-6-メトキシ-4-(トリフルオロメチル)フェネチル)ピリミジン-4-アミン
表題の化合物を、2-(2-フルオロ-6-メトキシ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)エタン-1-アミン(A.1.11.)及び4,6-ジクロロピリミジンを用いて、上記の一般的手順Fに従って製造し、明オレンジ色の固体として得る。LC-MS B:t=1.05min;[M+H]=350.05。
【0278】
A.2.19. 6-クロロ-N-(5-クロロ-2-メトキシ-4-(トリフルオロメチル)フェネチル)ピリミジン-4-アミン
表題の化合物を、2-(5-クロロ-2-メトキシ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)エタン-1-アミン(A.1.12.)及び4,6-ジクロロピリミジンを用いて、上記の一般的手順Fに従って製造し、無色の固体として得る。LC-MS B:t=1.07min;[M+H]=366.09。
【0279】
A.2.20. 6-クロロ-N-(2-(ジフルオロメトキシ)-4-(トリフルオロメチル)フェネチル)ピリミジン-4-アミン
表題の化合物を、2-(2-(ジフルオロメトキシ)-4-(トリフルオロメチル)フェ
ニル)エタン-1-アミン(A.1.13.)及び4,6-ジクロロピリミジンを用いて、上記の一般的手順Fに従って製造し、灰白色の固体として得る。LC-MS B:t=1.04min;[M+H]=368.07。
【0280】
A.2.21. 6-クロロ-N-(3,4-ジクロロ-2-メチルフェネチル)ピリミジン-4-アミン
表題の化合物を、2-(3,4-ジクロロ-2-メチルフェニル)エタン-1-アミン(A.1.14.)及び4,6-ジクロロピリミジンを用いて、上記の一般的手順Fに従って製造し、黄色の固体として得る。LC-MS B:t=1.05min;[M+H]=316.06。
【0281】
A.2.22. 6-クロロ-N-(2-フルオロ-6-メトキシフェネチル)ピリミジン-4-アミン
表題の化合物を、2-(2-フルオロ-6-メトキシフェニル)エタン-1-アミン及び4,6-ジクロロピリミジンを用いて、上記の一般的手順Fに従って製造し、無色の固体として得る。LC-MS B:t=0.95min;[M+H]=282.23。
【0282】
A.2.23. 6-クロロ-N-(4,5-ジフルオロ-2-メトキシフェネチル)ピリミジン-4-アミン
表題の化合物を、2-(4,5-ジフルオロ-2-メトキシフェニル)エタン-1-アミン及び4,6-ジクロロピリミジンを用いて、上記の一般的手順Fに従って製造し、無色の固体として得る。LC-MS B:t=0.97min;[M+H]=300.16。
【0283】
A.2.24. 6-クロロ-N-(2-メトキシ-4-(トリフルオロメトキシ)フェネチル)ピリミジン-4-アミン
表題の化合物を、2-(2-メトキシ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)エタン-1-アミン及び4,6-ジクロロピリミジンを用いて、上記の一般的手順Fに従って製造し、無色の固体として得る。LC-MS B:t=1.05min;[M+H]=348.07。
【0284】
A.2.25. 6-クロロ-N-(4-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-2-メトキシフェネチル)ピリミジン-4-アミン
表題の化合物を、2-(4-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-2-メトキシフェニル)エタン-1-アミン(A.1.15.)及び4,6-ジクロロピリミジンを用いて、上記の一般的手順Fに従って製造し、無色の固体として得る。LC-MS B:t=0.99min;[M+H]=332.13。
【0285】
A.2.26. 6-クロロ-N-(4-(ジフルオロメチル)-2-メトキシ-5-メチルフェネチル)ピリミジン-4-アミン
表題の化合物を、2-(4-(ジフルオロメチル)-2-メトキシ-5-メチルフェニル)エタン-1-アミン(A.1.16.)及び4,6-ジクロロピリミジンを用いて、上記の一般的手順Fに従って製造し、ベージュ色の固体として得る。LC-MS B:t=1.00min;[M+H]=328.13.
A.3. 式(4)のボロン酸誘導体の合成
A.3.1. 3-フルオロ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)チオフェン-2-カルボン酸
リチウム ジイソプロピルアミド(THF/ヘプタン/エチルベンゼン中2.0M、9.84mL、39.4mmol)をTHF(74mL)中に溶解したものに、-78℃にて、3-フルオロ-2-チオフェンカルボン酸(2.00g、13.1mmol)をTHF
(37mL)中に溶解したものを滴下する。RMを-78℃にて10min撹拌し、次いで、2-イソプロポキシ-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(4.1mL、19.7mmol)をTHF(37mL)中に溶解したものを滴下し、RMを-78℃にて20min撹拌し、それをRTに温まるようにし、1h撹拌する。1N HCl(105mL、105mmol)をRMに0℃にて添加し、それを5min撹拌する。混合物をEtOAcで抽出する(3回)。有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、MgSO上で乾燥し、濃縮乾固する。粗製物をFC(DCM/MeOH 1:0から9:1へ)で精製して、表題の化合物を緑黄色の固体(2.64g、74%)として得る。LC-MS A:t=0.46min;非イオン化。
【0286】
A.3.2. メチル 3-エチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)チオフェン-2-カルボキシレート
表題の化合物を、メチル 3-エチルチオフェン-2-カルボキシレートを用いて、A.3.1.の合成に従って製造する;LC-MS B:t=1.10min;[M+H]=297.27。
【0287】
A.3.3. 3-エトキシ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)チオフェン-2-カルボン酸
表題の化合物を、3-エトキシチオフェン-2-カルボン酸を用いて、A.3.1.の合成に従って製造する。LC-MS A:t=0.48min;[M+H]=217.07(LC-MSカラム上におけるピナコールエステルの加水分解によるボロン酸)。
【0288】
A.3.4. 5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-3-(トリフルオロメチル)チオフェン-2-カルボン酸
表題の化合物を、3-(トリフルオロメチル)チオフェン-2-カルボン酸を出発物質として、A.3.1.について記載した手順に従って製造する。LC-MS A:t=0.59min;非イオン化。
【0289】
A3.4.1. 3-(トリフルオロメチル)チオフェン-2-カルボン酸
3-(トリフルオロメチル)チオフェン(0.4mL、3.68mmol)を乾燥THF(10mL)中に溶解した-78℃の溶液に、ブチルリチウムの溶液(ヘキサン中1.38M、2.93mL、4.05mmol)を滴下し、RMを30min撹拌する。次いで、反応混合物を、過剰量の新たに破砕したドライアイス二酸化炭素上に注ぐ。RMがRTに戻り次第、1N HClをpH<3になるまで添加し、混合物をDCMで抽出する(3x)。有機層をMgSO上で乾燥し、真空下で濃縮して、表題の化合物を薄黄色の固体(0.72g、定量的)として得る。LC-MS A:t=0.69min;非イオン化。
【0290】
A.3.5. 5-(2-エトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-1H-テトラゾール
バイアルに、2-エトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゾニトリル(500mg、1.83mmol)、アジドトリブチルスズ(IV)(0.768mL、2.75mmol)及び乾燥トルエン(4mL)を仕込み、封止して、MW照射下、MW内で180℃にて1h加熱する。混合物をRTに冷却し、0.1N HClで処理し、EtOAcで抽出する。有機層をMgSO上で乾燥し、真空下で濃縮する。残渣をFC(ヘプタン:EtOAc 100:0から10:90へ)で精製して、表題の化合物を白色の固体(135mg、23%)として得る。LC-MS B:t=0.87min;[M+H]=317.14。
【0291】
A.3.5.1. 2-エトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,
2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゾニトリル
2-ヒドロキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゾニトリル(1.50g、6.12mmol)、KCO(1.69g、12.2mmol)をDMF(4mL)及びヨードエタン(0.596mL、7.34mmol)中に溶解したものを、120℃にて30min加熱する。反応混合物をRTに冷却し、DCMと1N NaHCOの間で分画する。水層をDCMで再抽出し、有機物を合わせたものを乾燥し(MgSO)、減圧下で濃縮する。これにより、表題の化合物をベージュ色の固体(1.31g、78%)として得る。LC-MS B:t=0.96min;[M+CHCN+H]=315.10。
【0292】
A.3.6. 2-(ジフルオロメトキシ)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)安息香酸
4-ブロモ-2-(ジフルオロメトキシ)安息香酸(1.00g、3.56mmol)をDMF(20mL)中に溶解したものに、RTにて、ビス(ピナコラート)ジボロン(1.355g、5.34mmol)、KOAc(1.047g、10.7mmol)及び1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン ジクロロパラジウム(II)(208mg、0.285mmol)を添加する。RMを100℃にて17h撹拌し、次いでRTに冷却し、EtOAcで洗浄しながらceliteのパッドを通してろ過する。ろ液を水で洗浄し、水層をEtOAcで抽出する(x2)。有機層を合わせ、塩水で洗浄し、MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。残渣を、DCMで溶出するFCにより精製して、表題の化合物をオレンジ色の固体(846mg、76%)として得る。LC-MS A:t=0.37min;[M+H]=313.11。
【0293】
対応する市販のハライドを出発物質として、上記A.3.6.の合成について記載した手順に従い、下記のボロン酸誘導体を合成する(表4参照)。
【0294】
【表4】
A.3.12. 2-フルオロ-6-プロピル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)安息香酸
表題の化合物を、4-ブロモ-2-フルオロ-6-プロピル安息香酸を出発物質として、A.3.6.について記載した手順に従って製造する。LC-MS D:t=0.48
min;[M-H]+=307.11。
【0295】
A.3.12.1. 4-ブロモ-2-フルオロ-6-プロピル安息香酸
4-ブロモ-2,6-ジフルオロ安息香酸(5.00g、21.1mmol)をTHF(50mL)中に溶解したものに、0℃にて、n-プロピルマグネシウム ブロミド(THF中2M、21.6mL、43.2mmol)を30minにわたって滴下する。RMをRTとし、17h撹拌し、次いで、MeOH(10mL)で0℃にて注意深くクエンチする。5min撹拌した後、溶媒を減圧下で除く。残渣をEtOAcと2N HClの間で分画する。水相をEtOAcで再抽出する(2x)。有機相を合わせたものを水、塩水で洗浄し、MgSO上で乾燥し、ろ過し、濃縮する。残渣をFC(ヘプタン/EtOAc
100:0から70:30へ)で精製して、表題の化合物を白色の固体(4.45g、81%)として得る。LC-MS A:t=0.84min;非イオン化。
【0296】
A.3.13. 3-(2-エトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン
表題の化合物を、3-(4-ブロモ-2-エトキシフェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オンを出発物質として、A.3.6.について記載した手順に従って製造する。LC-MS A:t=0.89min;[M+H]=333.06。
【0297】
A.3.13.1. 3-(4-ブロモ-2-エトキシフェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン
4-ブロモ-2-エトキシ-N’-ヒドロキシベンゾイミドアミド(1.395g、5.38mmol)、1,1’-カルボニルジイミダゾール(1.31g、8.08mmol)及びDBU(1.23mL、8.08mmol)をジオキサン(20mL)中に溶解したものを、90℃にて4h30min撹拌する。RTになり次第、1M HClの添加により生成物が沈殿した。ジオキサンをN気流により部分的に蒸発させた後、真空下で固体をろ過し、水で洗浄する。表題の化合物を白色の固体(1.375g、90%)として得る。LC-MS A:t=0.81min、[M+MeCN]=325.89。
【0298】
A.3.13.2. 4-ブロモ-2-エトキシ-N’-ヒドロキシベンゾイミドアミド
4-ブロモ-2-エトキシベンゾニトリル(1.50g、6.5mmol)、ヒドロキシアミン塩酸塩(913mg、13mmol)及びNaHCO(1.365g、16.3mmol)を水(1.32mL)及びEtOH(26.6mL)中に懸濁したものを、封止したチューブ内で90℃にて3h撹拌する。RTになり次第、水の添加によりRMから生成物が沈殿した。水及びいくらかのEtOで洗浄しながら、固体をろ過する。このようにして、純粋な表題化合物(947mg)の最初の収量を白色の固体として得る。ろ液をEtOAcで抽出する。次いで、有機層を塩水で2回洗浄し、MgSO上で乾燥し、ろ過し、濃縮する。残渣をFC(hept/EtOAc 1:1)により精製して、純粋な表題化合物の別の収量を白色の固体(448mg)として得、沈殿から得られた最初のバッチを合わせる。表題の化合物を白色の固体(1.395g、83%)として得る。LC-MS A:t=0.53min、[M+H]=259.03。
【0299】
A.3.14. 3-(2-エトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェノキシ)プロパン酸
表題の化合物を、3-(4-ブロモ-2-エトキシフェノキシ)プロパン酸を出発物質として、A.3.6.について記載した手順に従って製造する。LC-MS D:t=0.45min;[M-H]=335.18。
【0300】
A.3.14.1. 3-(4-ブロモ-2-エトキシフェノキシ)プロパン酸
MWバイアルに、4-ブロモ-2-エトキシフェノール(1300mg、5.98mmol)、HO(5mL)、32%NaOH(1.332mL、14.38mmol)及び3-クロロプロピオン酸(674mg、6.08mmol)を仕込む。それを封止し、120℃にて40min照射する。RMを水で希釈し、2N HClでpHをpH9に下げ、次いでEtOAcで2回抽出する。次いで、塩基性水層をpH2に酸性化し、EtOAcで2回抽出し、有機抽出物を合わせたものを水、塩水で洗浄し、MgSO上で乾燥し、ろ過し、蒸発乾固して、表題の化合物を白色の粉末(0.448g、56%)として得る。LC-MS A:t=0.89min;[M+H]=289.10。
【0301】
A.3.15. メチル (E)-3-(3-エトキシ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)チオフェン-2-イル)アクリレート
表題の化合物を、メチル (E)-3-(3-エトキシチオフェン-2-イル)アクリレートを出発物質として、A.3.1.について記載した手順に従って製造する。LC-MS A:t=1.02min;[M+H]=339.14。
【0302】
A.3.15.1. メチル (E)-3-(3-エトキシチオフェン-2-イル)アクリレート
3-エトキシチオフェン-2-カルバルデヒド(2.90g、18.6mmol)、ブロモ酢酸メチル(3.07mL、33.4mmol)及びトリフェニルホスフィン(7.305g、27.8mmol)を飽和NaHCO水溶液(100mL)中に懸濁したものを、RTにて5h撹拌する。THF(30mL)を添加し、RMをRTにて一晩撹拌する。次いで、それをDCMで2回抽出する。有機層を合わせたものをMgSO上で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮する。粗製物をFC(Hept/EtOAc 9:1)で精製して、表題の化合物を暗オレンジ色のオイル(2.9g、100%)として得る。LC-MS A:t=0.69min;[M+MeCN]=198.26。
【0303】
A.3.16. 3-(3-エトキシ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)チオフェン-2-イル)プロパン酸
メチル (E)-3-(3-エトキシ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)チオフェン-2-イル)アクリレート[A.3.15.](250mg、0.786mmol)をMeOH(15mL)中に溶解したものに、Pd/C 5%含水(50mg)を添加する。次いで、容器をNで不活化(inertized)し、Hでフラッシュする。混合物をオートクレーヴ内に置き、それを、4BarのH下でRTにて一晩、次いで4barのH下で50℃にて1日撹拌する。Whatmanフィルタ上でろ過後、10%NaOH(1.18mL、11.8mmol)を添加し、RMをRTにて1h撹拌する。次いで、それをpH<1になるまで2N HClで処理し、EtOAcで2回抽出する。有機層をMgSO上で乾燥し、濃縮して、表題の化合物を暗黄色のオイル(287mg、74%)として得る。LC-MS A:t=0.86min;[M+H]=327.09。
【0304】
A.3.17. 3-(3-メトキシ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)チオフェン-2-イル)オキセタン-3-オール表題の化合物を、3-(3-メトキシチオフェン-2-イル)オキセタン-3-オールを出発物質として、A.3.1.について記載した手順に従って製造する。LC-MS A:t=0.78min;[M-HO]+=295.12。
【0305】
A.3.17.1. 3-(3-メトキシチオフェン-2-イル)オキセタン-3-オール
3-メトキシチオフェン(1.00g、8.58mmol)及びN,N,N’,N’-テトラメチルエチレンジアミン(1.55mL、10.3mmol)をEtO(30mL)中に溶解した溶液に、撹拌下、ブチルリチウム(ヘキサン中1.6M、6.4mL、10.3mmol)を0℃にて滴下する。RMをRTにて30min撹拌し、次いで3-オキセタノン(0.761mL、12.9mmol)を滴下し、RMをRTにて35min撹拌し、次いで水で希釈し、水層をEtOAcで3回抽出し、有機層を合わせたものをMgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。残渣をFC(HeptからHept/EtOAc 8:2へ)で精製して、表題の化合物を明黄色のオイル(1.123g、70%)として得る。LC-MS A:t=0.53min;[M-HO]+=169.04。
【0306】
A.3.18. メチル 2-(3-エトキシ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)チオフェン-2-イル)アセテート
メチル 2-(3-エトキシチオフェン-2-イル)アセテート(815mg、4.07mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン(633mg、2.44mmol)、(1,5-シクロオクタジエン)(メトキシ)イリジウム(I)二量体(28.9mg、0.0437mmol)及び4,4’-ジ-tert-ブチル-2,2’-ジピリジル(26.8mg、0.0999mmol)をTHF(19.3mL)中に懸濁したものを、窒素気流で15min脱気し、次いで80℃にて一晩撹拌する。RMを減圧下で濃縮し、残渣をFC(HeptからHept/EtOAc 9:1へ)で精製して、表題の化合物を無色のオイルとして得、それは自然に結晶化した。LC-MS B:t=1.03min;[M+H]=327.14。
【0307】
A.3.18.1. メチル 2-(3-エトキシチオフェン-2-イル)アセテート
安息香酸銀(1800mg、7.78mmol)を、2-ジアゾ-1-(3-エトキシチオフェン-2-イル)エタン-1-オン(2025mg、10.3mmol)とTEA(4.31mL、31mmol)をMeOH(52.7mL)中に溶解したものに少しずつ添加し、RMをRTにて2h撹拌する。次いでそれをEtOAcで希釈し、celite上でろ過する。ろ液を、飽和NaHCO水溶液で2回、そして塩水で1回洗浄する。有機層をMgSO上で乾燥し、ろ過し、濃縮する。残渣をFC(HeptからHept/EtOAc 95:5へ)で精製して、表題の化合物を明黄色のオイル(817mg、40%)として得る。LC-MS B:t=0.86min、[M+H]=201.14。
【0308】
A.3.18.2. 2-ジアゾ-1-(3-エトキシチオフェン-2-イル)エタン-1-オン
3-エトキシチオフェン-2-カルボン酸(2500mg、14.1mmol)をDCM(120mL)中に溶解したものを、塩化チオニル(1.56mL、21.1mmol)で滴下処理する。RMをRTにて一晩撹拌し、次いでそれを真空下で濃縮し、残渣をMeCN(80mL)中に溶解する。TEA(2.2mL、15.8mmol)を滴下し、溶液を0℃に冷却する。(トリメチルシリル)ジアゾメタン(2M溶液、15mL、30mmol)を滴下し、RMをRTにて2日間撹拌する。次いで、それを、気泡が観察されなくなるまで、AcOHの滴下により注意深くクエンチする。次いで、RMを濃縮し、残渣をEtOAcと水の間で分画する。次いで、有機層を飽和NaHCO水溶液及び塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO)、濃縮する。残渣をFC(HeptからHept/EtOAc 8:2へ)で精製して、表題の化合物を濃い黄色の固体(2.028g、73%)として得る。LC-MS B:t=0.78min、[M+H]=197.15。
【0309】
A.3.19. エチル 2-((2-エトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメ
チル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)アミノ)-2-オキソアセテート
表題の化合物を、エチル 2-((4-ブロモ-2-エトキシフェニル)アミノ)-2-オキソアセテートを出発物質として、A.3.6.について記載した手順に従って製造する。LC-MS A:t=0.98min;[M+H]=364.21。
【0310】
A.3.19.1. エチル 2-((4-ブロモ-2-エトキシフェニル)アミノ)-2-オキソアセテート
4-ブロモ-2-エトキシアニリン(1.10g、4.84mmol)をDCM(35mL)中に溶解したものに、TEA(0.748mL、5.32mmol)をRTにて添加する。RMを0℃に冷却し、エチルオキサリルクロリド(0.61mL、5.32mmol)を滴下する。RMを0℃にて30min撹拌し、次いでRTに温まるようにし、30min撹拌する。RMをEtOAcと飽和NaHCO水溶液の間で分画する。2層を分離し、有機層を水、塩水で洗浄し、次いでMgSO上で乾燥し、ろ過し、溶媒を真空下で除いて、表題の化合物を茶色の固体(1.52g、99%)として得る。LC-MS A:t=0.92min;[M+MeCN]=316.04。
【0311】
A.3.20. 2-(2-メトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェノキシ)エタン-1-オール
4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニルボロン酸、ピナコールエステル(100mg、0.4mmol)をDMF(4mL)中に溶解したものに、炭酸セシウム(456mg、1.4mmol)及び2-ヨードエタノール(0.0563mL、0.72mmol)を連続的に添加する。次いで、RMを100℃にて4h撹拌する。RMをRTに冷却し、2-ヨードエタノール(0.0281mL、0.36mmol)を添加する。RMを100℃に加熱し、1h撹拌し、次いでRTに冷却し、EtOAcで希釈し、水で洗浄する(3x)。有機層をMgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。残渣を酸性prep.HPLCで精製して、表題の化合物をベージュ色の固体(23mg、20%)として得る。LC-MS B:t=0.83min;[M+H]=295.25。
【0312】
A.3.21. 3-エトキシ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)チオフェン-2-スルホンアミド
MWバイアルに、シクロヘキサン(12mL)中、3-エトキシチオフェン-2-スルホンアミド(308mg、1.49mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン(578mg、2.23mmol)、(1,5-シクロオクタジエン)(メトキシ)イリジウム(I)二量体(49.3mg、0.0743mmol)及び4,4’-ジ-tert-ブチル-2,2’-ジピリジル(32.6mg、0.119mmol)を仕込み、蓋をし、RMをMW照射下で120℃にて30min撹拌する。RMを濃縮し、FC(DCM/(MeOH/NH 98:2) 100:0から80:20へ)で精製して、表題の化合物をオレンジ色の固体(670mg、定量的)として得る。LC-MS B:t=0.47min;[M+H]=252.26(LC-MS分析中のピナコールエステルの開裂によるボロン酸の質量)。
【0313】
A.3.21.1. 3-エトキシチオフェン-2-スルホンアミド
EtOH(2mL、34.3mmol)、次いでNaH(241mg、10mmol)を、RTにて、3-フルオロチオフェン-2-スルホンアミド(607mg、3.35mmol)をDMF(3mL)中に溶解したものに添加する。RMを90℃にて一晩撹拌する。それをRTに冷却し、NaH(241mg、10mmol)とEtOH(1mL)を添加し、RMを90℃にて4h撹拌する。それをRTに冷却し、水でクエンチし、EtOAcで2回抽出する。有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、無水MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。残渣をFC(ヘプタン/EtOAc 100:0から1:1
へ)で精製して、表題の化合物を白色の固体(308mg、44%)として得る。LC-MS B:t=0.56min;[M+H]=208.28。
【0314】
A.3.22. メチル 2-(2-ヒドロキシエトキシ)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゾエート
表題の化合物を、メチル 4-ブロモ-2-(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゾエートを出発物質として、A.3.6.について記載した手順に従って製造する。LC-MS B:t=0.89min;[M+H]=323.26。
【0315】
A.3.22.1. メチル 4-ブロモ-2-(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゾエート
NaH(101mg、4.2mmol)を、メチル 4-ブロモ-2-ヒドロキシベンゾエート(500mg、2.1mmol)をDMF(5mL)中に溶解した0℃の溶液に少しずつ添加する。RMを0℃にて数分間撹拌し、次いで、2-ブロモエタノール(0.235mL、3.15mmol)を添加し、RMを90℃にて2h45撹拌し、次いでRTに冷却する。水をRMに添加し、EtOAcで2回抽出する。有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。残渣をFC(ヘプタン/EtOAc 1:0から6:4へ)で精製し、表題の化合物を無色のオイル(358mg、62%)として得る。LC-MS B:t=0.77min;[M+H]=275.14。
【0316】
A.3.23. 7-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2,3-ジヒドロ-5H-チエノ[3,2-e][1,4]ジオキセピン-5-オン
表題の化合物を、2,3-ジヒドロ-5H-チエノ[3,2-e][1,4]ジオキセピン-5-オンを出発物質として、A.3.21.について記載した手順に従って製造する。LC-MS B:t=0.51min;[M+H]=215.41(LC-MS分析中のピナコールエステルの開裂によるボロン酸の質量)。
【0317】
A.3.23.1. 2,3-ジヒドロ-5H-チエノ[3,2-e][1,4]ジオキセピン-5-オン
MWバイアルに、KCO(623mg、4.5mmol)、メチル 3-ヒドロキシチオフェン-2-カルボキシレート(250mg、1.5mmol)及びDMF(5mL)を仕込む。RMを数分間撹拌し、次いで、2-ブロモエタノール(0.146mL、1.95mmol)を添加し、バイアルに蓋をし、MW照射下で100℃にて2h加熱する。2-ブロモエタノール(0.0319mL、0.45mmol)を添加し、RMを加熱条件下で90℃にて一晩加熱する。RTになり次第、水を添加し、RMをEtOAcで3回抽出する。有機層を合わせたものをMgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製の表題化合物を茶色がかった固体(338mg、定量的)として得る。LC-MS
B:t=0.61min;[M+H]=170.94。
【0318】
A.3.24. メチル 4-クロロ-3-エトキシ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)チオフェン-2-カルボキシレート
表題の化合物を、メチル 4-クロロ-3-エトキシチオフェン-2-カルボキシレートを出発物質として、A.3.21.について記載した手順に従って製造する。LC-MS
B:t=0.75min;非イオン化。
【0319】
A.3.24.1. メチル 4-クロロ-3-エトキシチオフェン-2-カルボキシレート
メチル 4-クロロ-3-ヒドロキシチオフェン-2-カルボキシレート(528mg、2.74mmol)をDMF(27mL)中に溶解したものに、RTにて、炭酸カリウム(792mg、5.62mmol)を添加する。RMを60℃にて15min撹拌し、次いでヨードエタン(0.267mL、3.29mmol)を添加し、RMを60℃にて1h30撹拌し、RTに冷却し、EtOAcと水の間で分画する。有機層を水でもう1回、次いで塩水で洗浄し、MgSO上で乾燥し、ろ過し、蒸発乾固して、表題の化合物を黄色のオイル(570mg、94%)として得る。LC-MS B:t=0.92min;[M+H]=221.03。
【0320】
A.3.25. 3-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン
表題の化合物を、3-(4-ブロモフェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オンを出発物質として、A.3.6.について記載した手順に従って製造する。LC-MS B:t=0.90min;[M+MeCN]=330.12。
【0321】
A.3.26. 3-(2-エトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン
表題の化合物を、3-(4-ブロモ-2-エトキシフェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オンを出発物質として、A.3.6.について記載した手順に従って製造する。LC-MS B:t=0.98min;[M+H]+=333.18。
【0322】
A.3.26.1. 3-(4-ブロモ-2-エトキシフェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン
(Z)-4-ブロモ-2-エトキシ-N’-ヒドロキシベンゾイミドアミド(1.25g、4.82mmol)、1,1’-カルボニルジイミダゾール(1.17g、7.24mmol)及び1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(1.1mL、7.24mmol)をジオキサン(18mL)中に溶解したものを、90℃にて90min撹拌する。RTになり次第、1M HClの添加により生成物が沈殿した。ジオキサンをN気流により部分的に蒸発させた後、真空下で固体をろ過し、水で洗浄する。表題の化合物を白色の固体(1.096g、80%)として得る。LC-MS B:t=0.53min、非イオン化;H NMR(500MHz、d6-DMSO) δ:12.22-12.56(m、1H)、7.54(d、J=8.2Hz、1H)、7.45(d、J=1.7Hz、1H)、7.30-7.33(m、1H)、4.14-4.25(m、2H)、1.33-1.39(m、3H)。
【0323】
A.3.26.2. (Z)-4-ブロモ-2-エトキシ-N’-ヒドロキシベンゾイミドアミド
4-ブロモ-2-エトキシベンゾニトリル(1.50g、6.5mmol)、ヒドロキシアミン塩酸塩(913mg、13mmol)及びNaHCO(1.365g、16.3mmol)を水(1.32mL)及びEtOH(26.6mL)中に懸濁したものを、封止したチューブ内で90℃にて6h撹拌する。RTになり次第、水の添加によりRMから生成物が沈殿した。水及びいくらかのEtOで洗浄しながら、固体を高真空下でろ過する。このようにして、純粋な表題化合物の最初の収量(947mg)を白色の固体として得た。ろ液をEtOAcで抽出する。次いで、有機層を塩水で2回洗浄し、MgSO上で乾燥し、ろ過し、濃縮する。残渣をFC(hept/EtOAc 1:1)で精製して、純粋な表題化合物の別の収量を白色の固体(448mg)として得、沈殿から得られた最初のバッチを合わせる。表題の化合物を白色の固体(1.395g、83%)として得る。LC-MS B:t=0.53min、[M+H]=259.12。
【0324】
A.3.27. 1-メチル-7-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-3,4-ジヒドロキナゾリン-2(1H)-オン
表題の化合物を、7-ブロモ-1-メチル-3,4-ジヒドロキナゾリン-2(1H)-オンを出発物質として、A.3.6.について記載した手順に従って製造する。LC-MS A:t=0.80min;[M+H]=289.18。
【0325】
A.3.28. エチル 2-(2-エトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-2-オキソアセテート
表題の化合物を、エチル 2-(4-ブロモ-2-エトキシフェニル)-2-オキソアセテートを出発物質として、A.3.6.について記載した手順に従って製造する。LC-MS A:t=0.98min;[M+H]=349.19。
【0326】
A.3.28.1. エチル 2-(4-ブロモ-2-エトキシフェニル)-2-オキソアセテート
2-(4-ブロモ-2-ヒドロキシフェニル)-2-オキソ酢酸(1.00g、3.88mmol)及びKCO(1.605g,)をDMF(10mL)中に溶解したものに、ヨードエタン(0.799mL、9.69mmol)を添加し、RMを50℃にて2d撹拌する。KCO(1.605g、11.6mmol)及びヨードエタン(0.799mL、9.69mmol)を添加し、RMを60℃にて20h撹拌する。RMをろ過し、DCMでリンスし、減圧下で濃縮する。残渣をFC(Hept/EtOAc 1:0から4:1へ)で精製して、表題の化合物をベージュ色の固体(0.921g、79%)として得る。LC-MS A:t=0.92min;[M+H]=303.03。
【0327】
A.3.29. メチル (2-エトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)グリシネート
表題の化合物を、メチル (4-ブロモ-2-エトキシフェニル)グリシネートを出発物質として、A.3.6.について記載した手順に従って製造する。LC-MS B:t=0.93min;[M+H]=336.28。
【0328】
A.3.29.1. メチル (4-ブロモ-2-エトキシフェニル)グリシネート4-ブロモ-2-エトキシアニリン(0.60g、2.64mmol)をDMF(2.5mL)中に溶解したものに、DiPEA(0.673mL、3.96mmol)、次いでブロモ酢酸メチル(0.275mL、2.9mmol)を添加する。混合物を、マイクロ波装置内で90℃にて1h撹拌する。DMFを高真空下で蒸発させ、残渣を、1:0から17:3へのHept/EtOAcで溶出するFCにより精製して、表題の化合物を暗赤色のオイル(0.71g、94%)として得る。LC-MS A:t=0.89min;[M+H]=288.08。
【0329】
A.3.30. 3-メトキシ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)チオフェン-2-カルボン酸
メチル 3-メトキシ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)チオフェン-2-カルボキシレート(650mg、1.85mmol)を、MeOH(12mL)、THF(4mL)及びHO(4mL)中に溶解したものに、RTにて、10%NaOH(3.71mL、9.26mmol)を添加し、RMをRTにて一晩撹拌する。溶媒を真空下で除く。塩基性水層を1N HClを用いてpH=3-4に酸性化し、EtOAcで抽出する(2x)。有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、MgSO上で乾燥し、ろ過し、溶媒を真空下で除いて、表題の化合物を茶色の固体として得、HV下でよく乾燥する(365mg、69%)。LC-MS B:t=0.44min;[M+H]=203.3(LC-MSカラム上におけるピナコールエステル
の加水分解によるボロン酸)。
【0330】
A.3.30.1. メチル 3-メトキシ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)チオフェン-2-カルボキシレート
表題の化合物を、メチル 3-メトキシチオフェン-2-カルボキシレートを出発物質として、A.3.18.について記載した手順に従って製造する。LC-MS B:t=0.56min;[M+H]=216.99(LC-MSカラム上におけるピナコールエステルの加水分解によるボロン酸)。
【0331】
A.3.31. 2-エトキシ-3-フルオロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)安息香酸
エチル 2-エトキシ-3-フルオロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゾエート(960mg、2.38mmol)をMeOH/THF(1:1)(10mL)中に溶解する。次いで、10%NaOH(4.77mL、11.9mmol)を添加し、RMをRTにて4h撹拌する。それを2N HCl(~10mL)で処理して酸性pH(<2)とし、EtOAcで抽出する。残った有機相をMgSO上で乾燥し、濃縮して、表題の化合物を黄色の固体(0.735g、81%)として得る。LC-MS B:t=0.91min;[M+H]=311.26。
【0332】
A.3.31.1. エチル 2-エトキシ-3-フルオロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゾエート
表題の化合物を、エチル 4-ブロモ-2-エトキシ-3-フルオロベンゾエートを出発物質として、A.3.6.について記載した手順に従って製造する。LC-MS B:t=1.10min;[M+H]=339.26。
【0333】
A.3.31.2. エチル 4-ブロモ-2-エトキシ-3-フルオロベンゾエート
4-ブロモ-3-フルオロ-2-ヒドロキシ安息香酸(750mg、3.1mmol)及びKCO(1070mg、7.74mmol)をDMF(6mL)中に溶解したものに、ヨウ化エチル(0.508mL、6.35mmol)を添加する。反応液をRTにて2.5d撹拌し、次いでDCMと塩水の間で分画する。水層をDCMで再抽出し、有機物を合わせたものを塩水で洗浄し、次いで乾燥し(MgSO)、減圧下で濃縮して、表題の化合物を暗オレンジ色のオイルとして得る。LC-MS B:t=1.03min;[M+H]=291.01。
【0334】
A.3.32. 2-(メチルアミノ)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンズアミド
2-(メチルアミノ)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)安息香酸(300mg、1.08mmol)をDMF(5mL)中に溶解し、TEA(0.452mL、3.25eq)及びHATU(535mg、1.41mmol)を添加し、次いで、2min撹拌した後、アンモニア(ジオキサン中0.5M、2.6mL、1.3mmol)を添加する。RMをRTにて1h撹拌し、次いで1mLの25%アンモニアで処理し、DCMで抽出する。有機層を塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO)、濃縮する。残渣をFC(Hept/EtOAc 1:0から1:3へ)で精製して、表題の化合物を明黄色の固体(165mg、55%)として得る。LC-MS E:t=0.80min;[M+H]=277.25。
【0335】
A.3.33. 2-(エチルアミノ)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンズアミド
表題の化合物を、2-(エチルアミノ)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)安息香酸を出発物質として、A.3.32.について記載した手順に従って製造する。LC-MS A:t=0.82min;[M+H]=291.25。
【0336】
A.3.33.1. 2-(エチルアミノ)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)安息香酸
表題の化合物を、4-ブロモ-2-(エチルアミノ)安息香酸を出発物質として、A.3.6.について記載した手順に従って製造する。LC-MS A:t=0.85min;[M+H]=292.18。
【0337】
A.3.34. N-(2-エトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)ホルムアミド
表題の化合物を、N-(4-ブロモ-2-エトキシフェニル)ホルムアミドを出発物質として、A.3.6.について記載した手順に従って製造する。LC-MS B:t=0.94min;[M+H]=292.23。
【0338】
A.3.34.1. N-(4-ブロモ-2-エトキシフェニル)ホルムアミド
4-ブロモ-2-エトキシアニリン(1283mg、5.64mmol)、ギ酸エチル(18.5mL、226mmol)及びTEA(3.14mL、22.6mmol)の混合物を、封止したチューブ内で、85℃にて5日間撹拌する。RMを減圧下で濃縮する。残渣をFC(EtOAc:Hept 0:1から4:6へ)で精製して、表題の化合物を茶色の固体(788mg、57%)として得る。LC-MS B:t=0.84min;[M+H]=285.06。
【0339】
A.3.35. 2-ブトキシ-6-フルオロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)安息香酸
表題の化合物を、4-ブロモ-2-ブトキシ-6-フルオロ安息香酸を出発物質として、A.3.6.について記載した手順に従って製造する。LC-MS A:t=0.92min;[M+H]=339.21。
【0340】
A.3.35.1. 4-ブロモ-2-ブトキシ-6-フルオロ安息香酸
メチル 4-ブロモ-2-ブトキシ-6-フルオロベンゾエート(1246mg、3.94mmol)をEtOH(15mL)中に溶解する。32%NaOH(1.82mL、19.7mmol)を添加し、RMを60℃に1h加熱する。それをRTに冷却し、EtOAcで希釈する。2N HCl(~10mL)を添加して酸性pH(<2)とする。水層をEtOAcで2回抽出する。残った有機相をMgSO上で乾燥し、濃縮して、表題の化合物を白色の粉末(1.15g、99%)として得る。LC-MS D:t=0.52min;[M-H]=290.89。
【0341】
A.3.35.2. メチル 4-ブロモ-2-ブトキシ-6-フルオロベンゾエート
メチル 4-ブロモ-2-フルオロ-6-ヒドロキシベンゾエート(1.00g、4.02mmol)をDMF(10mL)中に溶解したものに、CsCO(2.62g、8.03mmol)、次いで1-ヨードブタン(0.685mL、6.02mmol)を添加する。RMを、マイクロ波中で120℃にて2h撹拌する。RMを減圧下で濃縮し、残渣をDCMと水の間で分画する。水層をDCMで再抽出し、有機物を合わせたものを乾燥し(MgSO)、減圧下で濃縮する。FC(Hept/EtOAc 1:0から19:1へ)による精製により、表題の化合物を無色のオイル(1.24g、99%)として得る。LC-MS A:t=0.98min;[M+H]=306.84。
【0342】
A.3.36. メチル 3-(3-エトキシ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)チオフェン-2-イル)プロパノエートアルゴン下、MWバイアルに、シクロヘキサン(20mL)中、メチル 3-(3-エトキシチオフェン-2-イル)プロパノエート(593mg、2.77mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン(574mg、2.22mmol)、(1,5-シクロオクタジエン)(メトキシ)イリジウム(I)二量体(91.8mg、0.138mmol)、4,4’-ジ-tert-ブチル-2,2’-ジピリジル(59.5mg、0.222mmol)を仕込む。バイアルをアルゴンでパージし、封止し、MW装置内で130℃にて15min加熱する。RMを減圧下で濃縮し、残渣をFC(Hept/DCM 1:1から0:1へ)で精製して、表題の化合物を清澄な黄色のオイル(2.178g、77%)として得る。LC-MS B:t=1.07min;[M+H]=341.12。
【0343】
A.3.36.1. メチル 3-(3-エトキシチオフェン-2-イル)プロパノエート
メチル (E/Z)-3-(3-エトキシチオフェン-2-イル)アクリレート(1818mg、8.31mmol)をMeOH(30mL)中に溶解したものに、Pd/C 10%含水(300mg)を添加する。次いで、容器をNで不活化し、Hでフラッシュする。混合物を、5barのH下、50℃にて一晩加熱する。Pd/C 10%含水(300mg)を混合物に添加し、6barのH下、50℃にて4日間さらに加熱する。混合物を0.45μmのWhatman上でろ過し、MeOHでリンスし、濃縮して、表題の化合物を無色のオイル(1.78g、100%)として得る。LC-MS B:t=0.90min;[M+H]=215.36。
【0344】
A.3.36.2. メチル (E/Z)-3-(3-エトキシチオフェン-2-イル)アクリレート
3-エトキシチオフェン-2-カルバルデヒド(2.90g、18.6mmol)、ブロモ酢酸メチル(3.07mL、33.4mmol)及びトリフェニルホスフィン(7.305g、27.8mmol)を飽和NaHCO水溶液(100mL)中に懸濁したものを、RTにて5h撹拌する。THF(30mL)を添加し、RMをRTにて一晩撹拌する。次いで、それをDCMで2回抽出する。有機層を合わせたものをMgSO上で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮する。粗製物をFC(Hept/EtOAc 9:1)で精製して、表題の化合物を暗オレンジ色のオイル(3.10g、79%)として得る。LC-MS A:t=0.86min;[M+H]=213.25。
【0345】
A.3.37. 3-エトキシ-4-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)シクロブタ-3-エン-1,2-ジオン
3-エトキシ-4-(トリブチルスタニル)シクロブタ-3-エン-1,2-ジオン(335mg、0.807mmol)及び4-ヨードフェニルボロン酸、ピナコールエステル(298mg、0.904mmol)を、Nを5min通気しながら、DMF(4mL)中に溶解する。トランス-ベンジル(クロロ)ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(36.7mg、0.0484mmol)とCuI(15.4mg、0.0807mmol)を添加し、RMをRTにて3h撹拌し、次いでマイクログラスフィルター上でろ過し、真空下で濃縮し、FC(Hept:EtOAc 100:0から80:20へ)により精製して、表題の化合物を黄色の固体(127mg、48%)として得る。LC-MS A:t=0.97min;[M+MeCN]=370.07。
【0346】
A.3.38. 2-(2-プロポキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)酢酸
プロピル 2-(2-プロポキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)アセテート(308mg、0.85mmol)をEtOH(9mL)中に溶解したものに、NaOH(10% aq.溶液、3.4mL)を添加し、混合物をRTにて2h撹拌する。EtOHを真空下で除く。残った塩基性水層のpHを1N HClを用いてpH=3-4に調整し、EtOAcで2回抽出する。有機層を合わせたものを水、塩水で洗浄し、MgSO上で乾燥し、ろ過し、溶媒を真空下で除き、表題の化合物を白色の粉末(0.238g、87%)として得る。LC-MS A:t=0.88min;[M+H]=321.08。
【0347】
A.3.38.1. プロピル 2-(2-プロポキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)アセテート
表題の化合物を、プロピル 2-(4-ブロモ-2-プロポキシフェニル)アセテートを出発物質として、A.3.6.について記載した手順に従って製造する。LC-MS A:t=1.04min;[M+H]=363.12。
【0348】
A.3.38.2. プロピル 2-(4-ブロモ-2-プロポキシフェニル)アセテート
4-ブロモ-2-ヒドロキシフェニル酢酸(1.50g、6.37mmol)をDMF(50mL)中に溶解したものに、1-ヨードプロパン(1.38mL、14mmol、2.2eq)及びCsCO(6.23g、19.1mmol)を添加する。RMを100℃にて一晩撹拌し、次いでRTに冷却する。水を添加し、DMFを減圧下で除く。残渣をEtOAcと水の間で分画する。水層をEtOAcで2回再抽出する。有機抽出物を合わせたものを塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO)、真空下で濃縮する。残渣をFC(Hept:EtOAc 100:0から90:10へ)で精製して、表題の化合物を無色のオイル(0.775g、39%)として得る。LC-MS A:t=1.00min;[M+H]=315.07。
【0349】
A.3.39. 2-(2-エトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)酢酸
エチル 2-(2-エトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)アセテートを用いて、A.3.38.の合成に従って、表題の化合物を白色の固体として得る。LC-MS B:t=0.92min;[M+H]=307.25。
【0350】
A.3.39.1. エチル 2-(2-エトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)アセテート
表題の化合物を、エチル 2-(4-ブロモ-2-エトキシフェニル)アセテートを出発物質として、A.3.6.に記載した手順に従って製造する。LC-MS A:t=1.01min;[M+H]=287.04。
【0351】
A.3.39.2. エチル 2-(4-ブロモ-2-エトキシフェニル)アセテート
4-ブロモ-2-ヒドロキシフェニル酢酸及びヨードエタンを用いて、A.2.38.2.の合成に従って、表題の化合物を無色のオイルとして得る。LC-MS B:t=1.02min;[M+H]=287.10。
【0352】
A.3.40. 5-(2-エトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)イソオキサゾール-3-オール
2.5M ブチルリチウム溶液(2mL、5.03mmol)を、窒素下で-78℃にて、5-(4-ブロモ-2-エトキシフェニル)イソオキサゾール-3-オール(286m
g、1.01mmol)及び2-イソプロポキシ-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(0.733mL、3.52mmol)を乾燥THF(15mL)中に溶解したものに、撹拌下で滴下する。RMを-78℃にて15min撹拌し、次いで、水を-78℃にて添加し、混合物をRTにて40min撹拌したままにする。NHClの飽和溶液を添加し、水相をEtOAcで抽出する。有機層を塩水で2回洗浄し、次いで、それをMgSO上で乾燥し、ろ過し、濃縮する。粗製の残渣をFC(HeptからHept/EtOAc 1:1へ)で精製して、表題の化合物を白色の固体(390mg、quant.)として得る。LC-MS B:t=0.98min;[M+H]=332.34及び[M+H+MeCN]=373.55。
【0353】
A.3.40.1. 5-(4-ブロモ-2-エトキシフェニル)イソオキサゾール-3-オール
エチル 3-(4-ブロモ-2-エトキシフェニル)プロピオレート(1017mg、3.42mmol)をEtOH(30mL)中に溶解したものに、ヒドロキシアミン塩酸塩(721mg、10.3mmol)を添加し、次いで、10%NaOH(6.85mL、18.8mmol)を滴下し;RMをRTにて一晩撹拌する。溶媒を減圧下で蒸留し、得られた残渣を水中に懸濁し、懸濁液のpHを2N HCl水溶液でpH2~3に調整する。得られた固体をろ過し、表題の化合物を白色の固体(380mg、39%)として得る。LC-MS B:t=0.91min;[M+H]=284.17/286.25。
【0354】
A.3.40.2. エチル 3-(4-ブロモ-2-エトキシフェニル)プロピオレート
CO(気体)導入部を反応装置に設け、((4-ブロモ-2-エトキシフェニル)エチニル)トリメチルシラン(1950mg、6.56mmol)をDMSO(20mL)中に溶解したものに、撹拌下、COを継続して通気する。フッ化セシウム(1220mg、7.87mmol)を添加し、RMをRTにて2h撹拌する。COの通気を止め、ヨードエタン(0.639mL、7.87mmol)を滴下する。RMをRTにて3hさらに撹拌し、次いで水中に注ぐ。水相をEtOAcで2回抽出し、有機層を合わせたものを、水、そして最後に塩水で再洗浄する。有機相をMgSO上で乾燥し、濃縮乾固する。FCによる精製(Hept:EtOAc 100:0から85:15へ)により、表題化合物をオレンジ色のオイル(1.017g、52%)として得る。LC-MS B:t=1.08min;[M+H]=297.20/299.23。
【0355】
A.3.40.3. ((4-ブロモ-2-エトキシフェニル)エチニル)トリメチルシラン
4-ブロモ-2-エトキシ-1-ヨードベンゼン(2120mg、6.48mmol)をTHF(20mL)中に溶解したものに、TEA(2.71mL、19.5mmol)、エチニルトリメチルシラン(1.12mL、7.78mmol)及びヨウ化銅(61.7mg、0.324mmol)を添加する。RMを脱気し、アルゴン下に3回置く。次いで、トランス-ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(91mg、0.13mmol)を添加し、RMに最後の脱気を行い、アルゴン下に置き、70℃にて16h撹拌する。混合物をRTに冷却し、EtOAcと水の間で分画する。有機層を塩水で洗浄し、NaSO上で乾燥し、ろ過し、溶媒を蒸発させる。残った残渣をFC(Hept:EtOAc 100:0から90:10へ)で精製して、表題の化合物をオレンジ色のオイル(1.95g、100%)として得る。LC-MS B:t=1.18min;非イオン化;H NMR(400MHz、d6-DMSO) δ:7.31(d、J=8.2Hz、1H)、7.24(d、J=1.6Hz、1H)、7.10(dd、J=1.7Hz、J=8.1Hz、1H)、4.09(q、J=7.0Hz、2H)、1.33(t、J=6.8Hz、3H)、0.22(s、9H)。
【0356】
A.3.41. メチル 2-(2-(メチルチオ)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)アセテート
メチル 2-(4-ブロモ-2-(メチルチオ)フェニル)アセテート(1.45g、5.27mmol)をanh.DMF(12mL)中に溶解したものに、RTにて、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(1.352g、5.27mmol)、酢酸カリウム(2.069g、21.10mmol)及びPd(dppf)Cl(428mg、0.58mmol)を添加する。RMを窒素下で90℃に17h加熱する。次いでRMをRTに冷まし、EtOAcで洗浄しながらceliteのパッドを通してろ過する。ろ液を水で洗浄し、水層をEtOAcで2回抽出する。次いで、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからEtOAcへ)による精製により、メチル 2-(2-(メチルチオ)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)アセテートを薄黄色の固体(664mg、39%)として得る。LC-MS B:t=1.04min;[M+H]=323.16。
【0357】
A.3.41.1. メチル 2-(4-ブロモ-2-(メチルチオ)フェニル)アセテート
2-(4-ブロモ-2-(メチルチオ)フェニル)酢酸(1.86g、7.12mmol)をanh.DMF(17mL)中に溶解したものに、RTにて、炭酸セシウム(2.901g、8.90mmol)及びヨードメタン(0.667mL、10.70mmol)を添加し、RMを窒素下でRTにて1h撹拌する。水及びEtOを添加し、層を分離する。水層をEtOで2回抽出し、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、anh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=1/1へ)による精製により、メチル 2-(4-ブロモ-2-(メチルチオ)フェニル)アセテートを黄色のオイル(1.45g、74%)として得る。LC-MS B:t=0.97min;非イオン化。
【0358】
A.3.41.2. 2-(4-ブロモ-2-(メチルチオ)フェニル)酢酸
2-(4-ブロモ-2-(メチルチオ)フェニル)アセトニトリル(1.76g、7.27mmol)、水(7mL)、95%硫酸(7.8mL)及び酢酸(5.4mL)の混合物を、窒素下で110℃に4.5h加熱する。次いでRMをRTに冷まし、アイス/水上に注ぐ。混合物をDCMで2回抽出し、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、anh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、2-(4-ブロモ-2-(メチルチオ)フェニル)酢酸を黄色の固体(1.86g、98%)として得る。LC-MS B:t=0.82min;[M+H]=260.70。
【0359】
A.3.41.3. 2-(4-ブロモ-2-(メチルチオ)フェニル)アセトニトリル
(5-ブロモ-2-(クロロメチル)フェニル)(メチル)スルファン(2.45g、9.74mmol)をMeCN(26mL)及び水(3.4mL)中に溶解したものを、シアン化ナトリウム(646mg、12.70mmol)で処理し、RMを窒素下で80℃に16h加熱する。次いでシアン化ナトリウム(238mg、4.85mmol)をさらに添加し、混合物を80℃に4h加熱する。次いでRMをRTに冷まし、水で希釈する。アセトニトリルを減圧下で除き、RMをDCMで2回抽出する。有機層を合わせたものをanh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=1/1へ)による精製により、2-(4-ブロモ-2-(メチルチオ)フェニル)アセトニトリルを薄黄色の固体(1.76g、75%)として得る。LC-MS B:t=0.95min;[M+H]=241.81。
【0360】
A.3.41.4. (5-ブロモ-2-(クロロメチル)フェニル)(メチル)スルファン
(4-ブロモ-2-(メチルチオ)フェニル)メタノール(2.31g、9.91mmol)及び塩化亜鉛(33.8mg、0.248mmol)をanh.DCM(20mL)中に混合した、冷却した(0℃)混合物を、塩化チオニル(1.45mL、19.80mmol)で滴下処理し、RMを0℃にて3h、次いでRTにて15h撹拌する。RMを減圧下で濃縮して、(5-ブロモ-2-(クロロメチル)フェニル)(メチル)スルファンを黄色のオイル(2.45g、98%)として得る。LC-MS B:t=1.04min;非イオン化。
【0361】
A.3.41.5. (4-ブロモ-2-(メチルチオ)フェニル)メタノール
メチル 4-ブロモ-2-(メチルチオ)ベンゾエート(2.87g、11.00mmol)をanh.THF(30mL)中に溶解した、冷却した(-78℃)溶液に、水素化ジイソブチルアルミニウムの溶液(トルエン中1M、33.0mL、33.0mmol)を滴下する。混合物を窒素下で-78℃にて15minさらに撹拌し、次いで0℃に温まるようにする。撹拌を0℃にて15min続け、冷却したRMを、水(31mL)及び2.8N aq.NaOH(22mL)で連続的に処理する。次いで、混合物をRTに温まるようにし、EtOAcを添加し、層を分離する。水層をEtOAcで2回抽出する。有機層を合わせたものをanh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=1/1へ)による精製により、(4-ブロモ-2-(メチルチオ)フェニル)メタノールを無色の固体(2.31g、90%)として得る。LC-MS B:t=0.83min;[M+H]=232.99。
【0362】
A.3.41.6. メチル 4-ブロモ-2-(メチルチオ)ベンゾエート
4-ブロモ-2-メルカプト安息香酸(3.00g、12.20mmol)をanh.DMF(20mL)中に溶解したものに、RTにて、炭酸セシウム(11.952g、36.70mmol)を添加し、混合物をRTにて15min撹拌する。次いで、冷却した(0℃)混合物を、ヨードメタン(1.92mL、30.60mmol)で処理し、RMをRTにて16h撹拌する。水及びEtOを添加し、層を分離する。水層をEtOで2回抽出し、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、anh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、メチル 4-ブロモ-2-(メチルチオ)ベンゾエートを薄オレンジ色の固体(2.87g、90%)として得る。LC-MS B:t=0.96min;[M+H]=261.06。
【0363】
A.3.42. メチル 2-(2-プロピル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)アセテート
メチル 2-(4-ブロモ-2-プロピルフェニル)アセテート(2.380g、8.78mmol)をanh.DMF(20mL)中に溶解したものに、RTにて、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(2.251g、8.78mmol)、酢酸カリウム(3.446g、35.10mmol)及びPd(dppf)Cl(714mg、0.96mmol)を添加する。RMを窒素下で90℃に16h加熱する。次いでRMをRTに冷まし、EtOAcで洗浄しながらceliteのパッドを通してろ過する。ろ液を水で洗浄し、水層をEtOAcで2回抽出する。次いで、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=1/1へ)による精製により、メチル 2-(2-プロピル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)アセテートを無色のオイル(2.230g、80%)として得る。LC-MS B:t=1.10min;[M+H]=319.31。
【0364】
A.3.42.1. メチル 2-(4-ブロモ-2-プロピルフェニル)アセテート
2-(4-ブロモ-2-プロピルフェニル)酢酸(2.770g、10.80mmol)をanh.DMF(20mL)中に溶解したものに、RTにて、炭酸セシウム(5.265g、16.20mmol)及びヨードメタン(1.02mL、16.20mmol)を添加し、RMを窒素下でRTにて1h撹拌する。水及びEtOを添加し、層を分離する。水層をEtOで2回抽出し、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、anh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=1/1へ)による精製により、メチル 2-(4-ブロモ-2-プロピルフェニル)アセテートを黄色のオイル(2.380g、81%)として得る。LC-MS B:t=1.04min;非イオン化。
【0365】
A.3.42.2. 2-(4-ブロモ-2-プロピルフェニル)酢酸
2-(4-ブロモ-2-プロピルフェニル)アセトニトリル(2.570g、10.80mmol)、水(10mL)、95%硫酸(11.5mL)及び酢酸(8mL)の混合物を、窒素下で110℃に3h加熱する。次いでRMをRTに冷まし、アイス/水上に注ぐ。混合物をDCMで2回抽出し、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、anh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製の2-(4-ブロモ-2-プロピルフェニル)酢酸を薄灰色の固体(3.390g、定量的)として得る。LC-MS B:t=0.91min;非イオン化。
【0366】
A.3.42.3. 2-(4-ブロモ-2-プロピルフェニル)アセトニトリル
4-ブロモ-1-(クロロメチル)-2-プロピルベンゼン(2.980g、12.00mmol)をMeCN(32mL)及び水(3.9mL)中に溶解したものを、シアン化ナトリウム(767mg、15.60mmol)で処理し、RMを窒素下で80℃に一晩加熱する。次いでRMをRTに冷まし、水で希釈する。アセトニトリルを減圧下で除き、RMをDCMで2回抽出する。有機層を合わせたものをanh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからEtOAcへ)による精製により、2-(4-ブロモ-2-プロピルフェニル)アセトニトリルを薄黄色のオイル(2.570g、90%)として得る。LC-MS B:t=1.02min;非イオン化。
【0367】
A.3.42.4. 4-ブロモ-1-(クロロメチル)-2-プロピルベンゼン
(4-ブロモ-2-プロピルフェニル)メタノール(2.650g、11.60mmol)及び塩化亜鉛(39.4mg、0.289mmol)をanh.DCM(23mL)中に混合した、冷却した(0℃)混合物を、塩化チオニル(1.69mL、23.10mmol)で滴下処理し、RMを、0℃にて3h、次いでRTにて一晩撹拌する。RMを減圧下で濃縮して、粗製の4-ブロモ-1-(クロロメチル)-2-プロピルベンゼンを灰色のオイル(2.98g、定量的)として得る。LC-MS B:t=1.10min;非イオン化。
【0368】
A.3.42.5. (4-ブロモ-2-プロピルフェニル)メタノール
メチル 4-ブロモ-2-プロピルベンゾエート(3.300g、12.80mmol)をanh.THF(60mL)中に溶解した、冷却した(-78℃)溶液に、水素化ジイソブチルアルミニウムの溶液(トルエン中1M、38.5mL、38.5mmol)を滴下する。混合物を窒素下で-78℃にて15minさらに撹拌し、次いで0℃に温まるようにする。撹拌を0℃にて45min続け、冷却したRMを、水(1.5mL)、2.8N aq.NaOH(1.5mL)及び水(4mL)で連続的に処理する。次いで、混合物をRTに温まるようにし、撹拌を30min続けた。残った混合物を、THFで洗浄しながらcelite上でろ過し、ろ液を減圧下で濃縮乾固した。FC(ヘプタンからヘプ
タン/EtOAc=1/1へ)による精製により、(4-ブロモ-2-プロピルフェニル)メタノールを無色のオイル(2.650g、90%)として得る。LC-MS B:t=0.91min;非イオン化。
【0369】
A.3.42.6. メチル 4-ブロモ-2-プロピルベンゾエート
4-ブロモ-2-プロピル安息香酸(3.590g、14.80mmol)をanh.DMF(30mL)中に溶解したものに、RTにて、炭酸セシウム(9.623g、29.50mmol)及びヨードメタン(1.86mL、29.50mmol)を連続的に添加し、RMをRTにて16h撹拌する。水及びEtOを添加し、層を分離する。水層をEtOで2回抽出し、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、anh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=1/1へ)による精製により、メチル 4-ブロモ-2-プロピルベンゾエートを無色のオイル(3.300g、87%)として得る。LC-MS B:t=1.05min;非イオン化。
【0370】
A.3.42.7. 4-ブロモ-2-プロピル安息香酸
4-ブロモ-2-フルオロ安息香酸(5.000g、22.40mmol)をanh.THF(40mL)中に溶解した、冷却した(0℃)溶液に、プロピルマグネシウム ブロミドの溶液(THF中2.0M、33.50mL、67.00mmol)を滴下し、RMを窒素下でRTにて一晩さらに撹拌する。次いで、MeOH(10mL)を、冷却した(0℃)反応混合物に滴下し、それを0℃にて5minさらに撹拌する。次いで、残った混合物を減圧下で濃縮乾固し、残渣をEtOAcと2M aq.HClの間で分画する。層を分離し、水層をEtOAcで2回抽出する。次いで、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、anh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=3/2へ)による精製により、4-ブロモ-2-プロピル安息香酸を無色の固体(3.590g、66%)として得る。LC-MS B:t=0.93min;非イオン化。
【0371】
A.3.43. メチル 2-(2-エチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)アセテート
メチル 2-(4-ブロモ-2-エチルフェニル)アセテート(900mg、3.24mmol)をanh.DMF(15mL)中に溶解したものに、RTにて、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(832mg、3.24mmol)、酢酸カリウム(1.274g、13.00mmol)及びPd(dppf)Cl(264mg、0.35mmol)を添加する。RMを窒素下で90℃に一晩加熱する。次いでRMをRTに冷まし、EtOAcで洗浄しながらceliteのパッドを通してろ過する。ろ液を水で洗浄し、水層をEtOAcで2回抽出する。次いで、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=4/1へ)による精製により、メチル 2-(2-エチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)アセテートを明黄色のオイル(708mg、72%)として得る。LC-MS B:t=1.05min;[M+H]=305.22。
【0372】
A.3.43.1. メチル 2-(4-ブロモ-2-エチルフェニル)アセテート2-(4-ブロモ-2-エチルフェニル)酢酸(2.118g、8.05mmol)をanh.DMF(20mL)中に溶解したものに、RTにて、炭酸セシウム(5.246g、16.10mmol)及びヨードメタン(1.01mL、16.10mmol)を添加し、RMを窒素下でRTにて1h撹拌する。水及びEtOを添加し、層を分離する。水層をEtOで2回抽出し、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、anh.MgSO
上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=7/3へ)による精製により、メチル 2-(4-ブロモ-2-エチルフェニル)アセテートを明黄色のオイル(2.043g、99%)として得る。LC-MS B:t=0.99min;非イオン化。
【0373】
A.3.43.2. 2-(4-ブロモ-2-エチルフェニル)酢酸
2-(4-ブロモ-2-エチルフェニル)アセトニトリル(1.859g、7.99mmol)、水(7.5mL)、95%硫酸(8.3mL)及び酢酸(5.8mL)の混合物を、窒素下で110℃に4h加熱する。次いでRMをRTに冷まし、アイス/水上に注ぐ。混合物をDCMで2回抽出し、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、anh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製の2-(4-ブロモ-2-エチルフェニル)酢酸を琥珀色の固体(2.118g、定量的)として得る。LC-MS B:t=0.85min;非イオン化。
【0374】
A.3.43.3. 2-(4-ブロモ-2-エチルフェニル)アセトニトリル
4-ブロモ-1-(クロロメチル)-2-エチルベンゼン(2.050g、8.34mmol)をMeCN(24mL)及び水(3mL)中に溶解したものを、シアン化ナトリウム(553mg、10.80mmol)で処理し、RMを窒素下で80℃に一晩加熱する。次いでRMをRTに冷まし、水で希釈する。アセトニトリルを減圧下で除き、RMをDCMで2回抽出する。有機層を合わせたものをanh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=7/3へ)による精製により、2-(4-ブロモ-2-エチルフェニル)アセトニトリルを無色の固体(1.859g、99%)として得る。LC-MS B:t=0.95min;非イオン化。
【0375】
A.3.43.4. 4-ブロモ-1-(クロロメチル)-2-エチルベンゼン
(4-ブロモ-2-エチルフェニル)メタノール(1.854g、8.30mmol)及び塩化亜鉛(28.3mg、0.208mmol)をanh.DCM(20mL)中に混合した、冷却した(0℃)混合物を、塩化チオニル(1.21mL、16.60mmol)で滴下処理し、RMを0℃にて2h撹拌する。RMを減圧下で濃縮して、粗製の4-ブロモ-1-(クロロメチル)-2-エチルベンゼンを明紫色のオイル(2.050g、定量的)として得る。LC-MS B:t=1.04min;非イオン化。
【0376】
A.3.43.5. (4-ブロモ-2-エチルフェニル)メタノール
メチル 4-ブロモ-2-エチルベンゾエート(2.219g、9.01mmol)をanh.THF(60mL)中に溶解した、冷却した(-78℃)溶液に、水素化ジイソブチルアルミニウムの溶液(トルエン中1M、27.0mL、27.0mmol)を滴下する。混合物を窒素下で-78℃にて15minさらに撹拌し、次いで0℃に温まるようにする。撹拌を0℃にて45min続け、冷却したRMを、水(1mL)、2.8N aq.NaOH(1mL)及び水(3mL)で連続的に処理する。次いで、混合物をRTに温まるようにし、さらに30min撹拌する。残った混合物を、THFで洗浄しながらcelite上でろ過し、ろ液を減圧下で濃縮乾固する。EtOAcと水を添加し、層を分離する。水層をEtOAcで2回抽出し、有機層を合わせたものをanh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=1/1へ)による精製により、(4-ブロモ-2-エチルフェニル)メタノール(1.854g、96%)を得る。LC-MS B:t=0.84min;非イオン化。
【0377】
A.3.43.6. メチル 4-ブロモ-2-エチルベンゾエート
4-ブロモ-2-エチル安息香酸(3.003g、12.80mmol)をanh.DMF(30mL)中に溶解したものに、RTにて、炭酸セシウム(8.355g、25.60mmol)及びヨードメタン(1.61mL、25.60mmol)を添加し、RMを
RTにて1h撹拌する。水及びEtOを添加し、層を分離する。水層をEtOで2回抽出し、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、anh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=7/3へ)による精製により、メチル 4-ブロモ-2-エチルベンゾエートを清澄なオイル(2.735g、88%)として得る。LC-MS B:t=1.02min;非イオン化。
【0378】
A.3.43.7. 4-ブロモ-2-エチル安息香酸
4-ブロモ-2-フルオロ安息香酸(5.000g、22.40mmol)をanh.THF(40mL)中に溶解した、冷却した(0℃)溶液に、エチルマグネシウムブロミドの溶液(THF中1.0M、67.1mL、67.1mmol)を滴下し、RMを窒素下でRTにて3hさらに撹拌する。次いで、MeOH(15mL)を、冷却した(0℃)反応混合物に滴下し、それを0℃にて5minさらに撹拌する。次いで、残った混合物を減圧下で濃縮乾固し、残渣をEtOAcと2M aq.HClの間で分画する。層を分離し、水層をEtOAcで2回抽出する。次いで、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、anh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=7/3へ)による精製により、4-ブロモ-2-エチル安息香酸を無色の固体(3.003g、59%)として得る。LC-MS B:t=0.87min;非イオン化。
【0379】
A.3.44. メチル 2-(2-イソブチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)アセテート
メチル 2-(4-ブロモ-2-イソブチルフェニル)アセテート(2.271g、7.13mmol)をanh.DMF(25mL)中に溶解したものに、RTにて、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(1.828g、7.13mmol)、酢酸カリウム(2.798g、28.50mmol)及びPd(dppf)Cl(579mg、0.78mmol)を添加する。RMを窒素下で95℃に16h加熱する。次いでRMをRTに冷まし、EtOAcで洗浄しながらceliteのパッドを通してろ過する。ろ液を水で洗浄し、水層をEtOAcで2回抽出する。次いで、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=1/1へ)による精製により、メチル 2-(2-イソブチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)アセテートを黄色のオイル(1.822g、77%)として得る。LC-MS B:t=1.13min;[M+H]=333.24。
【0380】
A.3.44.1. メチル 2-(4-ブロモ-2-イソブチルフェニル)アセテート
2-(4-ブロモ-2-イソブチルフェニル)酢酸(2.457g、8.64mmol)をanh.DMF(30mL)中に溶解したものに、RTにて、炭酸セシウム(5.633g、17.30mmol)及びヨードメタン(1.09mL、17.30mmol)を添加し、RMを窒素下でRTにて1h撹拌する。水及びEtOを添加し、層を分離する。水層をEtOで2回抽出し、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、anh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=1/1へ)による精製により、メチル 2-(4-ブロモ-2-イソブチルフェニル)アセテートを清澄なオイル(2.271g、92%)として得る。LC-MS B:t=1.06min;非イオン化。
【0381】
A.3.44.2. 2-(4-ブロモ-2-イソブチルフェニル)酢酸
2-(4-ブロモ-2-イソブチルフェニル)アセトニトリル(2.162g、8.41mmol)、水(8mL)、95%硫酸(9mL)及び酢酸(6mL)の混合物を、窒素
下で110℃に一晩加熱する。次いでRMをRTに冷まし、アイス/水上に注ぐ。混合物をDCMで2回抽出し、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、anh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製の2-(4-ブロモ-2-イソブチルフェニル)酢酸を琥珀色のオイル(2.457g、定量的)として得る。LC-MS B:t=0.96min;非イオン化。
【0382】
A.3.44.3. 2-(4-ブロモ-2-イソブチルフェニル)アセトニトリル4-ブロモ-1-(クロロメチル)-2-イソブチルベンゼン(2.381g、9.00mmol)をMeCN(24mL)及び水(3mL)中に溶解したものを、シアン化ナトリウム(597mg、11.70mmol)で処理し、RMを窒素下で80℃に一晩加熱する。次いでRMをRTに冷まし、水で希釈する。アセトニトリルを減圧下で除き、RMをDCMで2回抽出する。有機層を合わせたものをanh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=1/1へ)による精製により、2-(4-ブロモ-2-イソブチルフェニル)アセトニトリルを清澄なオイル(2.162g、95%)として得る。LC-MS B:t=1.05min;非イオン化。
【0383】
A.3.44.4. 4-ブロモ-1-(クロロメチル)-2-イソブチルベンゼン(4-ブロモ-2-イソブチルフェニル)メタノール(2.192g、8.83mmol)及び塩化亜鉛(30.1mg、0.221mmol)をanh.DCM(20mL)中に混合した、冷却した(0℃)混合物を、塩化チオニル(1.29mL、17.70mmol)で滴下処理し、RMを0℃にて4h撹拌する。RMを減圧下で濃縮して、粗製の4-ブロモ-1-(クロロメチル)-2-イソブチルベンゼンを明ピンク色のオイル(2.381g、定量的)として得る。LC-MS B:t=1.13min;非イオン化。
【0384】
A.3.44.5. (4-ブロモ-2-イソブチルフェニル)メタノール
メチル 4-ブロモ-2-イソブチルベンゾエート(2.712g、9.71mmol)をanh.THF(60mL)中に溶解した、冷却した(-78℃)溶液に、水素化ジイソブチルアルミニウムの溶液(トルエン中1M、29.1mL、29.1mmol)を滴下する。混合物を窒素下で-78℃にて15minさらに撹拌し、次いで0℃に温まるようにする。撹拌を0℃にて30min続け、冷却したRMを、水(1mL)、2.8N aq.NaOH(1mL)及び水(3mL)で連続的に処理する。次いで、混合物をRTに温まるようにし、さらに30min撹拌する。残った混合物を、THFで洗浄しながらcelite上でろ過し、ろ液を減圧下で濃縮乾固する。EtOAcと水を添加し、層を分離する。水層をEtOAcで2回抽出し、有機層を合わせたものをanh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=1/1へ)による精製により、(4-ブロモ-2-イソブチルフェニル)メタノール(2.192g、93%)を得る。LC-MS B:t=0.96min;非イオン化。
【0385】
A.3.44.6. メチル 4-ブロモ-2-イソブチルベンゾエート
4-ブロモ-2-イソブチル安息香酸(4.254g、14.30mmol)をanh.DMF(50mL)中に溶解したものに、RTにて、炭酸セシウム(9.304g、28.60mmol)及びヨードメタン(1.80mL、28.60mmol)を連続的に添加し、RMをRTにて1h撹拌する。水及びEtOを添加し、層を分離する。水層をEtOで2回抽出し、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、anh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=7/3へ)による精製により、メチル 4-ブロモ-2-イソブチルベンゾエートを明黄色のオイル(3.462g、89%)として得る。LC-MS B:t=1.11min;非イオン化。
【0386】
A.3.44.7. 4-ブロモ-2-イソブチル安息香酸
4-ブロモ-2-フルオロ安息香酸(5.000g、22.40mmol)をanh.THF(40mL)中に溶解した、冷却した(0℃)溶液に、イソブチルマグネシウムブロミドの溶液(EtO中2.0M、33.5mL、67.0mmol)を滴下し、RMを窒素下でRTにて一晩さらに撹拌する。次いで、MeOH(10mL)を、冷却した(0℃)反応混合物に滴下し、それを0℃にて5minさらに撹拌する。次いで、残った混合物を減圧下で濃縮乾固し、残渣をEtOAcと2M aq.HClの間で分画する。層を分離し、水層をEtOAcで2回抽出する。次いで、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、anh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=7/3へ)による精製により、4-ブロモ-2-イソブチル安息香酸を明黄色の固体(4.254g、74%)として得る。LC-MS B:t=0.97min;非イオン化。
【0387】
A.3.45. メチル 2-(2-エチル-6-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)アセテート
メチル 2-(4-ブロモ-2-エチル-6-メチルフェニル)アセテート(1.176g、4.34mmol)をanh.DMF(15mL)中に溶解したものに、RTにて、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(1.112g、4.34mmol)、酢酸カリウム(1.703g、17.30mmol)及びPd(dppf)Cl(353mg、0.47mmol)を添加する。RMを窒素下で90℃に16h加熱する。次いでRMをRTに冷まし、EtOAcで洗浄しながらceliteのパッドを通してろ過する。ろ液を水で洗浄し、水層をEtOAcで2回抽出する。次いで、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=7/3へ)による精製により、メチル 2-(2-エチル-6-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)アセテートを明緑色のオイル(895mg、65%)として得る。LC-MS B:t=1.08min;[M+H]=319.28。
【0388】
A.3.45.1. メチル 2-(4-ブロモ-2-エチル-6-メチルフェニル)アセテート
2-(4-ブロモ-2-エチル-6-メチルフェニル)酢酸(2.993g、11.60mmol)をanh.DMF(20mL)中に溶解したものに、RTにて、炭酸セシウム(7.585g、23.30mmol)及びヨードメタン(1.46mL、23.30mmol)を添加し、RMを窒素下でRTにて5h撹拌する。水及びEtOを添加し、層を分離する。水層をEtOで2回抽出し、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、anh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=7/3へ)による精製により、メチル 2-(4-ブロモ-2-エチル-6-メチルフェニル)アセテートを黄色のオイル(1.176g、37%)として得る。LC-MS B:t=1.03min;非イオン化。
【0389】
A.3.45.2. 2-(4-ブロモ-2-エチル-6-メチルフェニル)酢酸
2-(4-ブロモ-2-エチル-6-メチルフェニル)アセトニトリル(2.477g、10.40mmol)、水(10mL)、95%硫酸(11mL)及び酢酸(7.5mL)の混合物を、窒素下で110℃に1.5h加熱する。次いでRMをRTに冷まし、アイス/水上に注ぐ。混合物をDCMで2回抽出し、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、anh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製の2-(4-ブロモ-2-エチル-6-メチルフェニル)酢酸を灰白色の固体(2.993g、定量的)として得る。LC-MS B:t=0.81min;非イオン化。
【0390】
A.3.45.3. 2-(4-ブロモ-2-エチル-6-メチルフェニル)アセトニトリル
5-ブロモ-2-(クロロメチル)-1-エチル-3-メチルベンゼン(2.849g、11.50mmol)をMeCN(30mL)及び水(3.7mL)中に溶解したものを、シアン化ナトリウム(764mg、15.00mmol)で処理し、RMを窒素下で80℃に1h加熱する。次いでRMをRTに冷まし、水で希釈する。アセトニトリルを減圧下で除き、RMをDCMで2回抽出する。有機層を合わせたものをanh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=7/3へ)による精製により、2-(4-ブロモ-2-エチル-6-メチルフェニル)アセトニトリルを清澄なオイル(2.477g、90%)として得る。LC-MS B:t=0.99min;非イオン化。
【0391】
A.3.45.4. 5-ブロモ-2-(クロロメチル)-1-エチル-3-メチルベンゼン
(4-ブロモ-2-エチル-6-メチルフェニル)メタノール(2.525g、11.00mmol)及び塩化亜鉛(37.6mg、0.276mmol)をanh.DCM(30mL)中に混合した、冷却した(0℃)混合物を、塩化チオニル(1.61mL、22.00mmol)で滴下処理し、RMを0℃にて1h撹拌する。RMを減圧下で濃縮して、粗製の5-ブロモ-2-(クロロメチル)-1-エチル-3-メチルベンゼンを明茶色のオイル(2.849g、定量的)として得る。LC-MS B:t=1.08min;非イオン化。
【0392】
A.3.45.5. (4-ブロモ-2-エチル-6-メチルフェニル)メタノールメチル 4-ブロモ-2-エチル-6-メチルベンゾエート(3.355g、13.00mmol)をanh.THF(60mL)中に溶解した、冷却した(-78℃)溶液に、水素化ジイソブチルアルミニウムの溶液(トルエン中1M、39.0mL、39.0mmol)を滴下する。混合物を窒素下で-78℃にて15minさらに撹拌し、次いで0℃に温まるようにする。撹拌を0℃にて1h続け、冷却したRMを、水(1mL)、2.8N aq.NaOH(1mL)及び水(3mL)で連続的に処理する。次いで、混合物をRTに温まるようにし、さらに30min撹拌する。残った混合物を、THFで洗浄しながらcelite上でろ過し、ろ液を減圧下で濃縮乾固する。EtOAcと水を添加し、層を分離する。水層をEtOAcで2回抽出し、有機層を合わせたものをanh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=1/1へ)による精製により、(4-ブロモ-2-エチル-6-メチルフェニル)メタノール(2.525g、84%)を得る。LC-MS B:t=0.87min;非イオン化。
【0393】
A.3.45.6. メチル 4-ブロモ-2-エチル-6-メチルベンゾエート
4-ブロモ-2-エチル-6-メチル安息香酸(3.465g、14.30mmol)をanh.DMF(35mL)中に溶解したものに、RTにて、炭酸セシウム(9.288g、28.50mmol)及びヨードメタン(1.79mL、28.50mmol)を添加し、RMをRTにて1h撹拌する。水及びEtOを添加し、層を分離する。水層をEtOで2回抽出し、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、anh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=3/1へ)による精製により、メチル 4-ブロモ-2-エチル-6-メチルベンゾエートを清澄なオイル(3.355g、92%)として得る。LC-MS B:t=1.02min;非イオン化。
【0394】
A.3.45.7. 4-ブロモ-2-エチル-6-メチル安息香酸
4-ブロモ-2-フルオロ-6-メチル安息香酸(4.000g、16.30mmol)
をanh.THF(40mL)中に溶解した、冷却した(0℃)溶液に、エチルマグネシウムブロミドの溶液(THF中1.0M、49.0mL、49.0mmol)を滴下し、RMを窒素下でRTにて一晩さらに撹拌する。次いで、MeOH(15mL)を、冷却した(0℃)反応混合物に滴下し、それを0℃にて5minさらに撹拌する。次いで、残った混合物を減圧下で濃縮乾固し、残渣をEtOAcと2M aq.HClの間で分画する。層を分離し、水層をEtOAcで2回抽出する。次いで、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、anh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=3/1へ)による精製により、4-ブロモ-2-エチル-6-メチル安息香酸を無色の固体(3.465g、87%)として得る。LC-MS B:t=0.86min;非イオン化。
【0395】
A.3.46. メチル 2-(2-クロロ-6-エチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)アセテート
メチル 2-(4-ブロモ-2-クロロ-6-エチルフェニル)アセテート(254mg、0.87mmol)をanh.DMF(10mL)中に溶解したものに、RTにて、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(223mg、0.87mmol)、酢酸カリウム(342mg、3.48mmol)及びPd(dppf)Cl(70mg、0.095mmol)を添加する。RMを窒素下で90℃に5.5h加熱する。次いでRMをRTに冷まし、EtOAcで洗浄しながらceliteのパッドを通してろ過する。ろ液を水で洗浄し、水層をEtOAcで2回抽出する。次いで、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=1/1へ)による精製により、メチル 2-(2-クロロ-6-エチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)アセテートを薄黄色のオイル(126mg、43%)として得る。LC-MS B:t=1.14min;[M+H]=339.35。
【0396】
A.3.46.1. メチル 2-(4-ブロモ-2-クロロ-6-エチルフェニル)アセテート
2-(4-ブロモ-2-クロロ-6-エチルフェニル)酢酸(259mg、0.93mmol)をanh.DMF(9mL)中に溶解したものに、RTにて、炭酸セシウム(456mg、1.40mmol)及びヨードメタン(70μL、1.12mmol)を添加し、RMを窒素下でRTにて30min撹拌する。水及びEtOを添加し、層を分離する。水層をEtOで2回抽出し、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、anh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=1/1へ)による精製により、メチル 2-(4-ブロモ-2-クロロ-6-エチルフェニル)アセテートを薄黄色の固体(254mg、93%)として得る。LC-MS B:t=1.03min;非イオン化。
【0397】
A.3.46.2. 2-(4-ブロモ-2-クロロ-6-エチルフェニル)酢酸
2-(4-ブロモ-2-クロロ-6-エチルフェニル)アセトニトリル(511mg、1.98mmol)、水酸化カリウム(333mg、5.93mmol)をEtOH(15mL)及び水(15mL)中に混合したものを、窒素下で110℃に24h加熱する。次いでRMをRTに冷まし、減圧下で濃縮する。1M aq.HCl及びDCMを連続的に添加し、次いで層を分離し、水層をDCMで2回抽出する。有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、anh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製の2-(4-ブロモ-2-クロロ-6-エチルフェニル)酢酸を灰白色の固体(259mg)として得る。LC-MS B:t=0.90min;非イオン化。
【0398】
A.3.46.3. 2-(4-ブロモ-2-クロロ-6-エチルフェニル)アセト
ニトリル
5-ブロモ-1-クロロ-2-(クロロメチル)-3-エチルベンゼン(740mg、2.76mmol)をMeCN(14mL)及び水(2mL)中に溶解したものを、シアン化ナトリウム(176mg、3.59mmol)で処理し、RMを窒素下で80℃に一晩加熱する。次いでRMをRTに冷まし、水で希釈する。アセトニトリルを減圧下で除き、混合物をDCMで2回抽出する。有機層を合わせたものをanh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=1/1へ)による精製により、2-(4-ブロモ-2-クロロ-6-エチルフェニル)アセトニトリルを無色のオイル(511mg、72%)として得る。LC-MS B:t=0.99min;非イオン化。
【0399】
A.3.46.4. 5-ブロモ-1-クロロ-2-(クロロメチル)-3-エチルベンゼン
(4-ブロモ-2-クロロ-6-エチルフェニル)メタノール(645mg、2.58mmol)及び塩化亜鉛(9mg、0.064mmol)をanh.DCM(10mL)中に混合した、冷却した(0℃)混合物を、塩化チオニル(0.37mL、5.17mmol)で滴下処理し、RMを、0℃にて3h、次いでRTにて一晩撹拌する。RMを減圧下で濃縮して、粗製の5-ブロモ-1-クロロ-2-(クロロメチル)-3-エチルベンゼンを灰色のオイル(740mg、定量的)として得る。LC-MS B:t=1.09min;非イオン化。
【0400】
A.3.46.5. (4-ブロモ-2-クロロ-6-エチルフェニル)メタノールメチル 4-ブロモ-2-クロロ-6-エチルベンゾエート(2.115g、7.62mmol)をanh.THF(50mL)中に溶解した、冷却した(-78℃)溶液に、水素化ジイソブチルアルミニウムの溶液(トルエン中1M、45.7mL、45.7mmol)を滴下する。混合物を窒素下で-78℃にて15minさらに撹拌し、次いで0℃に温まるようにする。撹拌を0℃にて45min続け、冷却したRMを、水(2mL)、2.8N aq.NaOH(2mL)及び水(5mL)で連続的に処理する。次いで、混合物をRTに温まるようにし、さらに30min撹拌する。残った混合物を、THFで洗浄しながらcelite上でろ過し、ろ液を減圧下で濃縮乾固する。EtOAcと水を添加し、層を分離する。水層をEtOAcで2回抽出し、有機層を合わせたものをanh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=1/1へ)による精製により、純粋な(4-ブロモ-2-クロロ-6-エチルフェニル)メタノール(645mg、34%)を得る。LC-MS B:t=0.89min;非イオン化。
【0401】
A.3.46.6. メチル 4-ブロモ-2-クロロ-6-エチルベンゾエート
4-ブロモ-2-クロロ-6-エチル安息香酸(2.660g、10.10mmol)をanh.DMF(20mL)中に溶解したものに、RTにて、炭酸セシウム(4.933g、15.10mmol)及びヨードメタン(0.76mL、12.10mmol)を添加し、RMをRTにて1.5h撹拌する。水及びEtOを添加し、層を分離する。水層をEtOで2回抽出し、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、anh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=1/1へ)による精製により、メチル 4-ブロモ-2-クロロ-6-エチルベンゾエートを無色のオイル(1.930g、69%)として得る。LC-MS B:t=1.03min;非イオン化。
【0402】
A.3.46.7. 4-ブロモ-2-クロロ-6-エチル安息香酸
4-ブロモ-2-クロロ-6-フルオロ安息香酸(4.530g、17.00mmol)をanh.THF(40mL)中に溶解した、冷却した(0℃)溶液に、エチルマグネシ
ウムブロミドの溶液(THF中1.0M、67.9mL、67.9mmol)を滴下し、RMを窒素下でRTにて50minさらに撹拌する。次いで、MeOH(20mL)を、冷却した(0℃)反応混合物に滴下し、それを0℃にて5minさらに撹拌する。次いで、残った混合物を減圧下で濃縮乾固し、残渣をEtOAcと2M aq.HClの間で分画する。層を分離し、水層をEtOAcで2回抽出する。次いで、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、anh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=1/1へ)による精製により、4-ブロモ-2-クロロ-6-エチル安息香酸を無色の固体(2.660g、59%)として得る。LC-MS
B:t=0.86min;非イオン化。
【0403】
A.3.47. メチル 2-(2-クロロ-6-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)アセテート
メチル 2-(4-ブロモ-2-クロロ-6-メチルフェニル)アセテート(2.614g、9.42mmol)をanh.DMF(25mL)中に溶解したものに、RTにて、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(2.416g、9.42mmol)、酢酸カリウム(3.697g、37.70mmol)及びPd(dppf)Cl(766mg、1.04mmol)を添加する。RMを窒素下で90℃に一晩加熱する。次いでRMをRTに冷まし、EtOAcで洗浄しながらceliteのパッドを通してろ過する。ろ液を水で洗浄し、水層をEtOAcで2回抽出する。次いで、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=7/3へ)による精製により、メチル 2-(2-クロロ-6-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)アセテートを明緑色のオイル(1.939g、63%)として得る。LC-MS B:t=1.08min;[M+H]=325.19。
【0404】
A.3.47.1. メチル 2-(4-ブロモ-2-クロロ-6-メチルフェニル)アセテート
2-(4-ブロモ-2-クロロ-6-メチルフェニル)酢酸(2.648g、10.00mmol)をanh.DMF(25mL)中に溶解したものに、RTにて、炭酸セシウム(6.548g、20.10mmol)及びヨードメタン(1.26mL、20.10mmol)を添加し、RMを窒素下でRTにて1h撹拌する。水及びEtOを添加し、層を分離する。水層をEtOで2回抽出し、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、anh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=7/3へ)による精製により、メチル 2-(4-ブロモ-2-クロロ-6-メチルフェニル)アセテートを清澄なオイル(2.614g、94%)として得る。LC-MS B:t=1.00min;非イオン化。
【0405】
A.3.47.2. 2-(4-ブロモ-2-クロロ-6-メチルフェニル)酢酸
2-(4-ブロモ-2-クロロ-6-メチルフェニル)アセトニトリル(2.504g、10.20mmol)、水(9mL)、95%硫酸(11mL)及び酢酸(7mL)の混合物を、窒素下で110℃に4h加熱する。次いでRMをRTに冷まし、アイス/水上に注ぐ。混合物をDCMで2回抽出し、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、anh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製の2-(4-ブロモ-2-クロロ-6-メチルフェニル)酢酸を灰白色の固体(2.648g、98%)として得る。LC-MS B:t=0.86min;非イオン化。
【0406】
A.3.47.3. 2-(4-ブロモ-2-クロロ-6-メチルフェニル)アセトニトリル
5-ブロモ-1-クロロ-2-(クロロメチル)-3-メチルベンゼン(2.752g、
10.80mmol)をMeCN(30mL)及び水(4mL)中に溶解したものを、シアン化ナトリウム(719mg、14.10mmol)で処理し、RMを窒素下で80℃に1h加熱する。次いでRMをRTに冷まし、水で希釈する。アセトニトリルを減圧下で除き、混合物をDCMで2回抽出する。有機層を合わせたものをanh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=7/3へ)による精製により、2-(4-ブロモ-2-クロロ-6-メチルフェニル)アセトニトリルを無色の固体(2.504g、94%)として得る。LC-MS B:t=0.96min;非イオン化。
【0407】
A.3.47.4. 5-ブロモ-1-クロロ-2-(クロロメチル)-3-メチルベンゼン
(4-ブロモ-2-クロロ-6-メチルフェニル)メタノール(2.529g、10.70mmol)及び塩化亜鉛(36.6mg、0.268mmol)をanh.DCM(30mL)中に混合した、冷却した(0℃)混合物を、塩化チオニル(1.57mL、21.50mmol)で滴下処理し、RMを0℃にて4h撹拌する。RMを減圧下で濃縮して、粗製の5-ブロモ-1-クロロ-2-(クロロメチル)-3-メチルベンゼンを暗ピンク色の固体(2.752g、定量的)として得る。LC-MS B:t=1.05min;非イオン化。
【0408】
A.3.47.5. (4-ブロモ-2-クロロ-6-メチルフェニル)メタノールメチル 4-ブロモ-2-クロロ-6-メチルベンゾエート(3.450g、12.60mmol)をanh.THF(60mL)中に溶解した、冷却した(-78℃)溶液に、水素化ジイソブチルアルミニウムの溶液(トルエン中1M、38.0mL、38.0mmol)を滴下する。混合物を窒素下で-78℃にて30minさらに撹拌し、次いでRTに温まるようにする。撹拌をRTにて1.5h続け、次いで、冷却したRMを水(1mL)、2.8N aq.NaOH(1mL)及び水(3mL)で連続的に処理する。混合物をRTに温まるようにし、さらに30min撹拌する。残った混合物を、THFで洗浄しながらcelite上でろ過し、ろ液を減圧下で濃縮乾固する。EtOAcと水を添加し、層を分離する。水層をEtOAcで2回抽出し、有機層を合わせたものをanh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=1/1へ)による精製により、純粋な(4-ブロモ-2-クロロ-6-メチルフェニル)メタノール(2.529g、85%)を得る。LC-MS B:t=0.90min;非イオン化。
【0409】
A.3.47.6. メチル 4-ブロモ-2-クロロ-6-メチルベンゾエート
4-ブロモ-2-クロロ-6-メチル安息香酸(3.500g、13.30mmol)をanh.DMF(35mL)中に溶解したものに、RTにて、炭酸セシウム(8.685g、26.70mmol)及びヨードメタン(1.68mL、26.70mmol)を連続的に添加し、RMをRTにて1h撹拌する。水及びEtOを添加し、層を分離する。水層をEtOで2回抽出し、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、anh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=7/3へ)による精製により、メチル 4-ブロモ-2-クロロ-6-メチルベンゾエートを暗オレンジ色のオイル(3.450g、98%)として得る。LC-MS B:t=0.99min;非イオン化。
【0410】
A.3.48. メチル 2-(2-フルオロ-6-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)アセテート
メチル 2-(4-ブロモ-2-フルオロ-6-メチルフェニル)アセテート(974mg、3.73mmol)をanh.DMF(15mL)中に溶解したものに、RTにて、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ(1,3,2-
ジオキサボロラン)(957mg、3.73mmol)、酢酸カリウム(1.464g、14.90mmol)及びPd(dppf)Cl(303mg、0.41mmol)を添加する。RMを窒素下で95℃に一晩加熱する。次いでRMをRTに冷まし、EtOAcで洗浄しながらceliteのパッドを通してろ過する。ろ液を水で洗浄し、水層をEtOAcで2回抽出する。次いで、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=7/3へ)による精製により、メチル 2-(2-フルオロ-6-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)アセテートを黄色のオイル(918mg、80%)として得る。LC-MS B:t=1.05min;[M+H]=309.23。
【0411】
A.3.48.1. メチル 2-(4-ブロモ-2-フルオロ-6-メチルフェニル)アセテート
2-(4-ブロモ-2-フルオロ-6-メチルフェニル)酢酸(980mg、3.97mmol)をanh.DMF(15mL)中に溶解したものに、RTにて、炭酸セシウム(2.585g、7.93mmol)及びヨードメタン(0.499mL、7.93mmol)を添加し、RMを窒素下でRTにて1h撹拌する。水及びEtOを添加し、層を分離する。水層をEtOで2回抽出し、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、anh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=7/3へ)による精製により、メチル 2-(4-ブロモ-2-フルオロ-6-メチルフェニル)アセテートを清澄なオイル(974mg、94%)として得る。LC-MS B:t=0.96min;非イオン化。
【0412】
A.3.48.2. 2-(4-ブロモ-2-フルオロ-6-メチルフェニル)酢酸2-(4-ブロモ-2-フルオロ-6-メチルフェニル)アセトニトリル(897mg、3.93mmol)、水(4mL)、95%硫酸(4mL)及び酢酸(3mL)の混合物を、窒素下で110℃に2h加熱する。次いでRMをRTに冷まし、アイス/水上に注ぐ。混合物をDCMで2回抽出し、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、anh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製の2-(4-ブロモ-2-フルオロ-6-メチルフェニル)酢酸を無色の固体(980mg、定量的)として得る。LC-MS
B:t=0.82min;非イオン化。
【0413】
A.3.48.3. 2-(4-ブロモ-2-フルオロ-6-メチルフェニル)アセトニトリル
5-ブロモ-2-(クロロメチル)-1-フルオロ-3-メチルベンゼン(1.027g、4.32mmol)をMeCN(12mL)及び水(1.5mL)中に溶解したものを、シアン化ナトリウム(287mg、5.62mmol)で処理し、RMを窒素下で80℃に2.5h加熱する。次いでRMをRTに冷まし、水で希釈する。アセトニトリルを減圧下で除き、RMをDCMで2回抽出する。有機層を合わせたものをanh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=1/1へ)による精製により、2-(4-ブロモ-2-フルオロ-6-メチルフェニル)アセトニトリルを明黄色の固体(897mg、91%)として得る。LC-MS B:t=0.91min;非イオン化。
【0414】
A.3.48.4. 5-ブロモ-2-(クロロメチル)-1-フルオロ-3-メチルベンゼン
(4-ブロモ-2-フルオロ-6-メチルフェニル)メタノール(1.000g、4.38mmol)及び塩化亜鉛(14.9mg、0.11mmol)をanh.DCM(10mL)中に混合した、冷却した(0℃)混合物を、塩化チオニル(0.639mL、8.77mmol)で滴下処理し、RMを0℃にて2h撹拌する。RMを減圧下で濃縮して、
粗製の5-ブロモ-2-(クロロメチル)-1-フルオロ-3-メチルベンゼンを茶色のオイル(1.027g、99%)として得る。LC-MS B:t=1.02min;非イオン化。
【0415】
A.3.49. メチル 2-(2,6-ジメチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)アセテート
メチル 2-(4-ブロモ-2,6-ジメチルフェニル)アセテート(2.575g、10.00mmol)をanh.DMF(25mL)中に溶解したものに、RTにて、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(2.569g、10.00mmol)、酢酸カリウム(3.931g、40.10mmol)及びPd(dppf)Cl(814mg、1.10mmol)を添加する。RMを窒素下で95℃に一晩加熱する。次いでRMをRTに冷まし、EtOAcで洗浄しながらceliteのパッドを通してろ過する。ろ液を水で洗浄し、水層をEtOAcで2回抽出する。次いで、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=3/1へ)による精製により、メチル 2-(2,6-ジメチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)アセテートを明黄色の固体(2.333g、77%)として得る。LC-MS B:t=1.05min;[M+H]=305.23。
【0416】
A.3.49.1. メチル 2-(4-ブロモ-2,6-ジメチルフェニル)アセテート
2-(4-ブロモ-2,6-ジメチルフェニル)酢酸(2.553g、10.50mmol)をanh.DMF(25mL)中に溶解したものに、RTにて、炭酸セシウム(6.843g、21.00mmol)及びヨードメタン(1.32mL、21.00mmol)を添加し、RMを窒素下でRTにて1h撹拌する。水及びEtOを添加し、層を分離する。水層をEtOで2回抽出し、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、anh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=7/3へ)による精製により、メチル 2-(4-ブロモ-2,6-ジメチルフェニル)アセテートを清澄なオイル(2.575g、95%)として得る。LC-MS B:t=0.99min;非イオン化。
【0417】
A.3.49.2. 2-(4-ブロモ-2,6-ジメチルフェニル)酢酸
2-(4-ブロモ-2,6-ジメチルフェニル)アセトニトリル(3.048g、13.50mmol)、水(12.5mL)、95%硫酸(14mL)及び酢酸(10mL)の混合物を、窒素下で110℃に4h加熱する。次いでRMをRTに冷まし、アイス/水上に注ぐ。混合物をDCMで2回抽出し、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、anh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製の2-(4-ブロモ-2,6-ジメチルフェニル)酢酸を無色の固体(2.553g、78%)として得る。LC-MS
B:t=0.85min;非イオン化。
【0418】
A.3.49.3. 2-(4-ブロモ-2,6-ジメチルフェニル)アセトニトリル
5-ブロモ-2-(クロロメチル)-1,3-ジメチルベンゼン(3.328g、14.30mmol)をMeCN(30mL)及び水(3.5mL)中に溶解したものを、シアン化ナトリウム(946mg、18.50mmol)で処理し、RMを窒素下で80℃に2h加熱する。次いでRMをRTに冷まし、水で希釈する。アセトニトリルを減圧下で除き、混合物をDCMで2回抽出する。有機層を合わせたものをanh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=7/3へ)による精製により、2-(4-ブロモ-2,6-ジメチルフェニル)アセトニトリルを
無色の固体(3.048g、95%)として得る。LC-MS B:t=0.95min;非イオン化。
【0419】
A.3.49.4. 5-ブロモ-2-(クロロメチル)-1,3-ジメチルベンゼン
(4-ブロモ-2,6-ジメチルフェニル)メタノール(3.000g、13.90mmol)及び塩化亜鉛(47.5mg、0.349mmol)をanh.DCM(30mL)中に混合した、冷却した(0℃)混合物を、塩化チオニル(2.03mL、27.90mmol)で滴下処理し、RMを0℃にて2h撹拌する。RMを減圧下で濃縮乾固し、粗製の5-ブロモ-2-(クロロメチル)-1,3-ジメチルベンゼンを無色の固体(3.328g、定量的)として得る。LC-MS B:t=1.04min;非イオン化。
【0420】
A.3.50. メチル 2-(2-エトキシ-6-フルオロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)アセテート
メチル 2-(4-ブロモ-2-エトキシ-6-フルオロフェニル)アセテート(1.370g、4.71mmol)をanh.DMF(12mL)中に溶解したものに、RTにて、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(1.207g、4.71mmol)、酢酸カリウム(1.847g、18.80mmol)及びPd(dppf)Cl(383mg、0.51mmol)を添加する。RMを窒素下で90℃に一晩加熱する。次いでRMをRTに冷まし、EtOAcで洗浄しながらceliteのパッドを通してろ過する。ろ液を水で洗浄し、水層をEtOAcで2回抽出する。次いで、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=1/1へ)による精製により、メチル 2-(2-エトキシ-6-フルオロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)アセテートを無色の固体(0.970g、61%)として得る。LC-MS B:t=1.09min;[M+H]=339.21.
A.3.50.1. メチル 2-(4-ブロモ-2-エトキシ-6-フルオロフェニル)アセテート
2-(4-ブロモ-2-エトキシ-6-フルオロフェニル)酢酸(1.440g、5.20mmol)をanh.DMF(15mL)中に溶解したものに、RTにて、炭酸セシウム(2.117g、6.50mmol)及びヨードメタン(0.48mL、7.80mmol)を添加し、RMを窒素下でRTにて15min撹拌する。水及びEtOを添加し、層を分離する。水層をEtOで2回抽出し、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、anh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=1/1へ)による精製により、メチル 2-(4-ブロモ-2-エトキシ-6-フルオロフェニル)アセテートを無色のオイル(1.370g、91%)として得る。LC-MS B:t=1.01min;[M+H]=290.99。
【0421】
A.3.50.2. 2-(4-ブロモ-2-エトキシ-6-フルオロフェニル)酢酸
2-(4-ブロモ-2-エトキシ-6-フルオロフェニル)アセトニトリル(1.440g、5.58mmol)、水(5mL)、95%硫酸(6mL)及び酢酸(7mL)の混合物を、窒素下で110℃に3h加熱する。次いでRMをRTに冷まし、アイス/水上に注ぐ。混合物をDCMで2回抽出し、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、anh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製の2-(4-ブロモ-2-エトキシ-6-フルオロフェニル)酢酸を無色の固体(1.440g、93%)として得る。LC-MS B:t=0.88min;非イオン化。
【0422】
A.3.50.3. 2-(4-ブロモ-2-エトキシ-6-フルオロフェニル)ア
セトニトリル
5-ブロモ-2-(クロロメチル)-1-エトキシ-3-フルオロベンゼン(2.860g、10.10mmol)をMeCN(27mL)及び水(3.5mL)中に溶解したものを、シアン化ナトリウム(669mg、13.10mmol)で処理し、RMを窒素下で80℃に一晩加熱する。次いでRMをRTに冷まし、水で希釈する。アセトニトリルを減圧下で除き、混合物をDCMで2回抽出する。有機層を合わせたものをanh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=1/1へ)による精製により、2-(4-ブロモ-2-エトキシ-6-フルオロフェニル)アセトニトリルを無色の固体(1.440g、55%)として得る。LC-MS B:t=0.97min;非イオン化。
【0423】
A.3.50.4. 5-ブロモ-2-(クロロメチル)-1-エトキシ-3-フルオロベンゼン
(4-ブロモ-2-エトキシ-6-フルオロフェニル)メタノール(2.180g、8.75mmol)及び塩化亜鉛(29.8mg、0.219mmol)をanh.DCM(17mL)中に混合した、冷却した(0℃)混合物を、塩化チオニル(1.28mL、17.50mmol)で滴下処理し、RMを0℃にて2h撹拌する。RMを減圧下で濃縮して、粗製の5-ブロモ-2-(クロロメチル)-1-エトキシ-3-フルオロベンゼンを薄ピンク色のオイル(2.330g、99%)として得る。LC-MS B:t=1.07min;非イオン化。
【0424】
A.3.50.5. (4-ブロモ-2-エトキシ-6-フルオロフェニル)メタノール
メチル 4-ブロモ-2-エトキシ-6-フルオロベンゾエート(3.150g、11.40mmol)をanh.THF(30mL)中に溶解した、冷却した(-78℃)溶液に、水素化ジイソブチルアルミニウムの溶液(トルエン中1M、34.1mL、34.1mmol)を滴下する。混合物を窒素下で-78℃にて15minさらに撹拌し、次いで0℃に温まるようにする。撹拌を0℃にて45min続け、次いで冷却したRMを水(35mL)及び2.8N aq.NaOH(25mL)で連続的に処理する。混合物をRTに温まるようにし、さらに30min撹拌する。残った混合物を、THFで洗浄しながらcelite上でろ過する。EtOAcと水を添加し、層を分離する。水層をEtOAcで2回抽出し、有機層を合わせたものをanh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからEtOAcへ)による精製により、(4-ブロモ-2-エトキシ-6-フルオロフェニル)メタノールを無色の固体(2.680g、95%)として得る。LC-MS B:t=0.84min;非イオン化。
【0425】
A.3.50.6. メチル 4-ブロモ-2-エトキシ-6-フルオロベンゾエート
メチル 4-ブロモ-2-フルオロ-6-ヒドロキシベンゾエート(2.930g、11.20mmol)をanh.DMF(14mL)中に溶解したものに、RTにて、炭酸セシウム(3.642g、11.20mmol)及びヨードエタン(0.90mL、11.20mmol)を連続的に添加し、RMをRTにて30min撹拌する。次いで、炭酸セシウム(3.729g、11.40mmol)及びヨードエタン(0.92mL、11.40mmol)をさらに添加し、RMをRTにて20min撹拌する。水及びEtOを添加し、層を分離する。水層をEtOで2回抽出し、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、anh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=1/1へ)による精製により、メチル 4-ブロモ-2-エトキシ-6-フルオロベンゾエートを黄色のオイル(3.150g、定量的)として得る。LC-MS B:t=0.97min;[M+H]=277.08。
【0426】
A.3.51. メチル 2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2-(トリフルオロメトキシ)フェニル)アセテートメチル 2-(4-ブロモ-2-(トリフルオロメトキシ)フェニル)アセテート(1.896g、5.58mmol)をanh.DMF(25mL)中に溶解したものに、RTにて、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(1.432g、5.58mmol)、酢酸カリウム(2.192g、22.30mmol)及びPd(dppf)Cl(454mg、0.61mmol)を添加する。RMを窒素下で95℃に一晩加熱する。次いでRMをRTに冷まし、EtOで洗浄しながらceliteのパッドを通してろ過する。ろ液を水で洗浄し、水層をEtOで2回抽出する。次いで、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=7/3へ)による精製により、メチル 2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2-(トリフルオロメトキシ)フェニル)アセテートを緑色のオイル(1.574g、78%)として得る。LC-MS B:t=1.09min;[M+H]=361.13。
【0427】
A.3.51.1. メチル 2-(4-ブロモ-2-(トリフルオロメトキシ)フェニル)アセテート
2-(4-ブロモ-2-(トリフルオロメトキシ)フェニル)酢酸(2.000g、6.56mmol)をanh.DMF(30mL)中に溶解したものに、RTにて、炭酸セシウム(4.277g、13.10mmol)及びヨードメタン(0.82mL、13.10mmol)を添加し、RMを窒素下でRTにて1h撹拌する。水及びEtOを添加し、層を分離する。水層をEtOで2回抽出し、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、anh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=1/1へ)による精製により、メチル 2-(4-ブロモ-2-(トリフルオロメトキシ)フェニル)アセテートを清澄なオイル(1.896g、92%)として得る。LC-MS B:t=1.01min;非イオン化。
【0428】
A.3.52. メチル 2-(2-(ジフルオロメトキシ)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)アセテート
メチル 2-(4-ブロモ-2-(ジフルオロメトキシ)フェニル)アセテート(800mg、2.71mmol)をanh.DMF(20mL)中に溶解したものに、RTにて、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(695mg、2.71mmol)、酢酸カリウム(1.064g、10.80mmol)及びPd(dppf)Cl(220mg、0.29mmol)を添加する。RMを窒素下で90℃に一晩加熱する。次いでRMをRTに冷まし、EtOAcで洗浄しながらceliteのパッドを通してろ過する。ろ液を水で洗浄し、水層をEtOAcで2回抽出する。次いで、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=1/1へ)による精製により、メチル 2-(2-(ジフルオロメトキシ)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)アセテートを黄色のオイル(367mg、40%)として得る。LC-MS B:t=1.03min;非イオン化。
【0429】
A.3.52.1. メチル 2-(4-ブロモ-2-(ジフルオロメトキシ)フェニル)アセテート
2-(4-ブロモ-2-(ジフルオロメトキシ)フェニル)酢酸(3.560g、12.70mmol)をanh.DMF(20mL)中に溶解したものに、RTにて、炭酸セシウム(6.191g、19.00mmol)及びヨードメタン(0.95mL、15.20mmol)を添加し、RMを窒素下でRTにて1h撹拌する。水及びEtOを添加し
、層を分離する。水層をEtOで2回抽出し、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、anh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=1/1へ)による精製により、メチル 2-(4-ブロモ-2-(ジフルオロメトキシ)フェニル)アセテートを無色のオイル(2.390g、64%)として得る。LC-MS B:t=0.94min;非イオン化。
【0430】
A.3.52.2. 2-(4-ブロモ-2-(ジフルオロメトキシ)フェニル)酢酸
2-(4-ブロモ-2-(ジフルオロメトキシ)フェニル)アセトニトリル(3.460g、13.20mmol)をEtOH(100mL)及び水(100mL)中に混合したものに、RTにて、水酸化カリウム(2.222g、39.60mmol)を添加し、RMを、窒素下で一晩、還流下で加熱する。次いでRMをRTに冷まし、エタノールを減圧下で除く。残った混合物を1M aq.HClで処理し、DCMで2回抽出する。有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、anh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製の2-(4-ブロモ-2-(ジフルオロメトキシ)フェニル)酢酸を灰白色の固体(3.560g、96%)として得る。LC-MS B:t=0.82min;非イオン化。
【0431】
A.3.52.3. 2-(4-ブロモ-2-(ジフルオロメトキシ)フェニル)アセトニトリル
4-ブロモ-1-(クロロメチル)-2-(ジフルオロメトキシ)ベンゼン(3.890g、14.30mmol)をMeCN(38mL)及び水(5mL)中に溶解したものを、シアン化ナトリウム(913mg、18.60mmol)で処理し、RMを窒素下で85℃に3h加熱する。次いでRMをRTに冷まし、水で希釈する。アセトニトリルを減圧下で除き、混合物をDCMで2回抽出する。有機層を合わせたものをanh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからEtOAcへ)による精製により、2-(4-ブロモ-2-(ジフルオロメトキシ)フェニル)アセトニトリルを薄黄色の固体(3.560g、95%)として得る。LC-MS B:t=0.92min;非イオン化。
【0432】
A.3.52.4. 4-ブロモ-1-(クロロメチル)-2-(ジフルオロメトキシ)ベンゼン
(4-ブロモ-2-(ジフルオロメトキシ)フェニル)メタノール(3.580g、14.10mmol)及び塩化亜鉛(48.2mg、0.354mmol)をanh.DCM(28mL)中に混合した、冷却した(0℃)混合物を、塩化チオニル(2.06mL、28.30mmol)で滴下処理し、RMを0℃にて3.5h撹拌する。RMを減圧下で濃縮して、粗製の4-ブロモ-1-(クロロメチル)-2-(ジフルオロメトキシ)ベンゼンを無色のオイル(3.890g、定量的)として得る。LC-MS B:t=1.00min;非イオン化。
【0433】
A.3.52.5. (4-ブロモ-2-(ジフルオロメトキシ)フェニル)
4-ブロモ-2-(ジフルオロメトキシ)ベンズアルデヒド(3.820g、15.20mmol)をanh.MeOH(75mL)中に溶解した、冷却した(0℃)溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(1.727g、45.70mmol)を少しずつ添加し、混合物を窒素下で0℃にて1hさらに撹拌する。次いでメタノールを減圧下で除く。DCM及び水を添加し、層を分離する。水層をDCMで2回抽出し、有機層を合わせたものをanh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=1/1へ)による精製により、(4-ブロモ-2-(ジフルオロメトキシ)フェニル)メタノールを無色のオイル(3.890g、定量的)として得る。LC-MS B:t=0.81min;非イオン化。
【0434】
A.3.52.6. 4-ブロモ-2-(ジフルオロメトキシ)ベンズアルデヒド
4-ブロモ-2-ヒドロキシベンズアルデヒド(5.000g、24.40mmol)をMeCN(135mL)及び水(135mL)中に溶解した、冷却した(0℃)溶液に、水酸化カリウム(27.355g、488.00mmol)を添加する。混合物をRTにて30min撹拌し、次いで-30℃に冷却する。ジエチル (ブロモジフルオロメチル)ホスフェート(13.283g、48.80mmol)を、冷却した混合物に一度に添加し、次いで撹拌をRTにて2h続ける。EtOを添加し、層を分離し、水層をEtOでさらに抽出する。有機層を合わせたものを、1M aq.NaOH、水及び塩水で連続的に洗浄し、次いでanh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=7/3へ)による精製により、4-ブロモ-2-(ジフルオロメトキシ)ベンズアルデヒドを薄黄色の固体(3.820g、62%)として得る。LC-MS B:t=0.92min;非イオン化。
【0435】
A.3.53. メチル 2-(3-エチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)チオフェン-2-イル)アセテート
メチル 2-(3-エチルチオフェン-2-イル)アセテート(1.340g、7.27mmol)、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(1.119g、4.36mmol)、ビス(1,5-シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリド(50.4mg、0.0727mmol)及び4,4’-ジ-tert-ブチル-2,2’-ビピリジン(47.8mg、0.175mmol)をTHF(35mL)中に混合したものを、窒素気流で脱気し、次いで、窒素下で80℃にて一晩撹拌する。RMを減圧下で濃縮し、残渣をFC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=4/1へ)で精製して、メチル 2-(3-エチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)チオフェン-2-イル)アセテートを薄黄色のオイル(1.781g、79%)として得る。LC-MS B:t=1.04min;[M+H]=311.22。
【0436】
A.3.53.1. メチル 2-(3-エチルチオフェン-2-イル)アセテート2-(3-エチルチオフェン-2-イル)酢酸(1.248g、7.33mmol)をanh.DMF(20mL)中に溶解したものに、RTにて、炭酸セシウム(3.581g、11.00mmol)及びヨードメタン(0.55mL、8.79mmol)を添加し、RMを窒素下でRTにて40min撹拌する。水及びEtOを添加し、層を分離する。水層をEtOで2回抽出し、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、anh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=1/1へ)による精製により、メチル 2-(3-エチルチオフェン-2-イル)アセテートを黄色のオイル(1.340g、99%)として得る。LC-MS B:t=0.87min;[M+H]=185.19。
【0437】
A.3.53.2. 2-(3-エチルチオフェン-2-イル)酢酸
2-(3-エチルチオフェン-2-イル)アセトニトリル(1.150g、7.60mmol)をEtOH(6mL)及び水(6mL)中に混合したものに、RTにて、水酸化カリウム(1.280g、22.80mmol)を添加し、RMを窒素下で75min、還流下で加熱する。次いでRMをRTに冷まし、エタノールを減圧下で除く。残った混合物を1M aq.HClで処理し、DCMで2回抽出する。有機層を合わせたものをanh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製の2-(3-エチルチオフェン-2-イル)酢酸を黄色のオイル(1.247g、96%)として得る。LC-MS B:t=0.72min;[M+H]=170.94。
【0438】
A.3.53.3. 2-(3-エチルチオフェン-2-イル)アセトニトリル
2-(クロロメチル)-3-エチルチオフェン(506mg、3.15mmol)を無水DMSO(20mL)中に溶解したものを、シアン化ナトリウム(617mg、12.60mmol)で処理し、RMを窒素下で80℃に40min加熱する。次いでRMをRTに冷まし、水で希釈する。残った混合物をEtOAcで3回抽出し、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、anh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=1/1へ)による精製により、2-(3-エチルチオフェン-2-イル)アセトニトリルを黄色のオイル(360mg、76%)として得る。LC-MS B:t=0.83min;非イオン化。
【0439】
A.3.53.4. 2-(クロロメチル)-3-エチルチオフェン
(3-エチルチオフェン-2-イル)メタノール(500mg、3.52mmol)をanh.DCM(18mL)中に溶解した、冷却した(0℃)溶液に、トリエチルアミン(0.63mL、4.57mmol)及び4-ジメチルアミノピリジン(43mg、0.35mmol)を連続的に添加する。次いで、メタンスルフォニルクロリド(0.32mL、4.22mmol)を滴下し、残った混合物を窒素下でRTにて1h撹拌する。次いで、RMを水で希釈し、層を分離し、水層をDCMで2回抽出する。有機層を合わせたものをanh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製の2-(クロロメチル)-3-エチルチオフェンを黄色のオイル(505mg、90%)として得る。LC-MS B:t=0.86min;非イオン化。
【0440】
A.3.53.5. (3-エチルチオフェン-2-イル)メタノール
メチル 3-エチルチオフェン-2-カルボキシレート(2.270g、13.30mmol)をanh.THF(80mL)中に溶解した、冷却した(-78℃)溶液に、水素化ジイソブチルアルミニウムの溶液(トルエン中1M、40.0mL、40.0mmol)を滴下する。混合物を窒素下で-78℃にて10minさらに撹拌し、次いで0℃に温まるようにする。撹拌を0℃にて30min続け、次いで冷却したRMを水(1.5mL)、15% aq.NaOH(1.5mL)及び水(4mL)で連続的に処理する。混合物をRTに温まるようにし、さらに1h撹拌する。残った混合物を、THFで洗浄しながらcelite上でろ過する。EtOAcと水を添加し、層を分離する。水層をEtOAcで2回抽出し、有機層を合わせたものをanh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=1/1へ)による精製により、(3-エチルチオフェン-2-イル)メタノールを無色のオイル(2.030g、定量的)として得る。LC-MS B:t=0.66min;非イオン化。
【0441】
A.3.53.6. メチル 3-エチルチオフェン-2-カルボキシレート
3-エチルチオフェン-2-カルボン酸(3.130g、19.00mmol)をanh.DMF(20mL)中に溶解したものに、RTにて、炭酸セシウム(9.303g、28.60mmol)及びヨードメタン(1.44mL、22.80mmol)を連続的に添加し、RMをRTにて1.5h撹拌する。水及びEtOを添加し、層を分離する。水層をEtOで2回抽出し、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、anh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、メチル 3-エチルチオフェン-2-カルボキシレートを黄色のオイル(3.340g、定量的)として得る。LC-MS B:t=0.89min;[M+H]=171.04。
【0442】
A.3.54. エチル 6-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゾフラン-3-カルボキシレート
エチル 6-ブロモベンゾフラン-3-カルボキシレート(1.850g、6.87mmol)をanh.DMF(20mL)中に溶解したものに、RTにて、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(1.763g、6.87mmol)、酢酸カリウム(2.699g、27.50mm
ol)及びPd(dppf)Cl(559mg、0.75mmol)を添加する。RMを窒素下で95℃に一晩加熱する。次いでRMをRTに冷まし、EtOで洗浄しながらceliteのパッドを通してろ過する。ろ液を水で洗浄し、水層をEtOで2回抽出する。次いで、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=7/3へ)による精製により、エチル 6-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゾフラン-3-カルボキシレートを明黄色の固体(1.528g、70%)として得る。LC-MS B:t=1.11min;[M+H]=317.23。
【0443】
A.3.55. メチル 2-(2-シクロプロポキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)アセテート
メチル 2-(4-ブロモ-2-シクロプロポキシフェニル)アセテート(2.009g、7.05mmol)をanh.1,4-ジオキサン(30mL)中に溶解したものに、RTにて、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(1.807g、7.05mmol)、酢酸カリウム(2.766g、28.20mmol)及びPd(dppf)Cl(573mg、0.77mmol)を添加する。RMを窒素下で95℃に一晩加熱する。次いでRMをRTに冷まし、EtOAcで洗浄しながらceliteのパッドを通してろ過する。ろ液を水で洗浄し、水層をEtOAcで2回抽出する。次いで、有機層を合わせたものをMgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=7/3へ)による精製により、メチル 2-(2-シクロプロポキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)アセテートを黄色のオイル(1.912g、82%)として得る。LC-MS B:t=1.04min;[M+H]=333.25。
【0444】
A.3.55.1. メチル 2-(4-ブロモ-2-シクロプロポキシフェニル)アセテート
ジエチル亜鉛(ヘキサン中1M、32.6mL、32.6mmol)をanh.DCM(30mL)中に溶解した、冷却した(0℃)溶液を、トリフルオロ酢酸(1.72mL、22.30mmol)で滴下処理し、混合物を窒素下で0℃にて10min撹拌する。次いで、ジヨードメタン(5.35mL、65.20mmol)を、冷却した混合物に滴下し、撹拌を0℃にて10min続ける。次いで、メチル 2-(4-ブロモ-2-(ビニルオキシ)フェニル)アセテート(2.396g、8.57mmol)をanh.DCM(40mL)中に溶解したものを滴下し、残った混合物を、0℃にて30min、次いでRTにて5hさらに撹拌する。次いで、RMを aq.sat.NHClで処理し、層を分離する。水層をDCMで2回抽出し、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、anh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=3/1へ)による精製により、メチル 2-(4-ブロモ-2-シクロプロポキシフェニル)アセテートを明黄色のオイル(2.009g、82%)として得る。LC-MS B:t=0.99min;非イオン化。
【0445】
A.3.55.2. メチル 2-(4-ブロモ-2-(ビニルオキシ)フェニル)アセテート
メチル 2-(4-ブロモ-2-ヒドロキシフェニル)アセテート(3.160g、12.90mmol)をanh.トルエン(35mL)中に溶解したものに、RTにて、炭酸ナトリウム(820mg、7.74mmol)及びビス(1,5-シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリド(89.3mg、0.129mmol)を連続的に添加し、混合物を窒素で脱気する。次いで、酢酸ビニル(2.4mL、25.80mmol)を添加し、残った混合物を窒素下で100℃に5h加熱する。RMをRTに温まるようにし、水を添加する。混合物をEtOAcで3回抽出し、有機層を合わせたものを塩水で洗浄
し、anh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=1/1へ)による精製により、メチル 2-(4-ブロモ-2-(ビニルオキシ)フェニル)アセテートを黄色のオイル(2.253g、64%)として得る。LC-MS B:t=0.96min;非イオン化。
【0446】
A.3.55.3. メチル 2-(4-ブロモ-2-ヒドロキシフェニル)アセテート
2-(4-ブロモ-2-ヒドロキシフェニル)酢酸(3.000g、12.30mmol)をanh.MeOH(45mL)中に溶解したものを、濃縮HCl(12M、1.02mL、12.30mmol)をanh.MeOH(15mL)中に溶解したもので滴下処理し、残った溶液を窒素下で70℃に2h加熱する。次いでRMをRTに冷まし、メタノールを減圧下で除く。水及びEtOを添加し、層を分離する。水層をEtOで2回抽出し、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、anh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=1/1へ)による精製により、メチル 2-(4-ブロモ-2-ヒドロキシフェニル)アセテートを無色の固体(2.733g、90%)として得る。LC-MS B:t=0.80min;非イオン化。
【0447】
A.3.56. メチル 1-エチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピロール-2-カルボキシレート
メチル 4-ブロモ-1-エチル-1H-ピロール-2-カルボキシレート(1.567g、6.75mmol)をanh.DMF(15mL)中に溶解したものに、RTにて、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(1.715g、6.75mmol)、酢酸カリウム(2.651g、27.00mmol)及びPd(dppf)Cl(494mg、0.67mmol)を添加する。RMを窒素下で90℃に一晩加熱する。次いでRMをRTに冷まし、EtOAcで洗浄しながらceliteのパッドを通してろ過する。ろ液を水で洗浄し、水層をEtOAcで2回抽出する。次いで、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=3/1へ)による精製により、メチル 1-エチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピロール-2-カルボキシレートを明黄色のオイル(841mg、45%)として得る。LC-MS B:t=0.96min;[M+H]=280.24。
【0448】
A.3.56.1. メチル 4-ブロモ-1-エチル-1H-ピロール-2-カルボキシレート
メチル 4-ブロモ-1H-ピロール-2-カルボキシレート(1.500g、7.21mmol)をanh.DMF(15mL)中に溶解したものに、RTにて、炭酸カリウム(1.494g、10.80mmol)及びヨードエタン(1.43mL、8.65mmol)を添加し、RMを窒素下でRTにて2.5h撹拌する。水及びEtOを添加し、層を分離する。水層をEtOで2回抽出し、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、anh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=7/3へ)による精製により、メチル 4-ブロモ-1-エチル-1H-ピロール-2-カルボキシレートを清澄なオイル(1.567g、94%)として得る。LC-MS B:t=0.94min;非イオン化。
【0449】
A.3.57. メチル 1-プロピル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピロール-2-カルボキシレート
メチル 4-ブロモ-1-プロピル-1H-ピロール-2-カルボキシレート(1.721g、6.99mmol)をanh.DMF(15mL)中に溶解したものに、RTにて
、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(1.776g、6.99mmol)、酢酸カリウム(2.745g、28.00mmol)及びPd(dppf)Cl(512mg、0.69mmol)を添加する。RMを窒素下で90℃に一晩加熱する。次いでRMをRTに冷まし、EtOAcで洗浄しながらceliteのパッドを通してろ過する。ろ液を水で洗浄し、水層をEtOAcで2回抽出する。次いで、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=3/1へ)による精製により、メチル 1-プロピル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピロール-2-カルボキシレートを黄色のオイル(1.036g、51%)として得る。LC-MS B:t=1.02min;[M+H]=294.33。
【0450】
A.3.57.1. メチル 4-ブロモ-1-プロピル-1H-ピロール-2-カルボキシレート
メチル 4-ブロモ-1H-ピロール-2-カルボキシレート(1.500g、7.21mmol)をanh.DMF(15mL)中に溶解したものに、RTにて、炭酸カリウム(1.494g、10.80mmol)及び1-ヨードプロパン(0.84mL、8.65mmol)を添加し、RMを窒素下でRTにて一晩撹拌する。水及びEtOを添加し、層を分離する。水層をEtOで2回抽出し、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、anh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=7/3へ)による精製により、メチル 4-ブロモ-1-プロピル-1H-ピロール-2-カルボキシレートを清澄なオイル(1.721g、97%)として得る。LC-MS B:t=0.99min;非イオン化。
【0451】
A.3.58. メチル 3-エトキシ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピロール-2-カルボキシレート
メチル 3-エトキシ-1H-ピロール-2-カルボキシレート(265mg、1.57mmol)、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(402mg、1.57mmol)、(1,5-シクロオクタジエン)(メトキシ)イリジウム(I)二量体(15.9mg、0.0235mmol)及び4,4’-ジ-tert-ブチル-2,2’-ビピリジン(15mg、0.054mmol)をTHF(5mL)中に混合したものを、窒素気流で脱気し、次いで、窒素下でRTにて1h撹拌する。RMを減圧下で濃縮し、残渣をFC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=7/3へ)で精製して、メチル 3-エトキシ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピロール-2-カルボキシレートを清澄なオイル(490mg、定量的)として得る。LC-MS B:t=0.88min;[M+H]=296.25。
【0452】
A.3.58.1. メチル 3-エトキシ-1H-ピロール-2-カルボキシレート
メチル 3-ヒドロキシ-1H-ピロール-2-カルボキシレート(300mg、2.06mmol)をanh.DMF(8mL)中に溶解したものに、RTにて、炭酸カリウム(299mg、2.17mmol)及びヨードエタン(0.174mL、2.17mmol)を添加し、RMを窒素下でRTにて一晩撹拌する。水及びEtOを添加し、層を分離する。水層をEtOで2回抽出し、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、anh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからEtOAcへ)による精製により、メチル 3-エトキシ-1H-ピロール-2-カルボキシレートを明黄色の固体(265mg、76%)として得る。LC-MS B:t=0.60min;[M+H]=170.09。
【0453】
A.3.59. エチル 3-シクロプロピル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピロール-2-カルボキシレート
エチル 3-シクロプロピル-1H-ピロール-2-カルボキシレート(300mg、1.59mmol)、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(408mg、1.59mmol)、(1,5-シクロオクタジエン)(メトキシ)イリジウム(I)二量体(16.1mg、0.0239mmol)及び4,4’-ジ-tert-ブチル-2,2’-ビピリジン(15.2mg、0.055mmol)をTHF(2.5mL)中に混合したものを、窒素気流で脱気し、次いで、窒素下でRTにて1h撹拌する。RMを減圧下で濃縮し、残渣をFC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=7/3へ)で精製して、エチル 3-シクロプロピル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピロール-2-カルボキシレートを黄色の固体(389mg、80%)として得る。LC-MS B:t=1.03min;[M+H]=306.04。
【0454】
A.3.60. 1-(2-プロピル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)シクロプロパン-1-カルボン酸
表題の化合物を、1-(4-ブロモ-2-プロピルフェニル)シクロプロパン-1-カルボン酸を出発物質として、A.3.6.について記載した手順に従って製造する。LC-MS B:t=1.02min;[M+MeCN]=372.47。
【0455】
A.3.60.1. 1-(4-ブロモ-2-プロピルフェニル)シクロプロパン-1-カルボン酸
1-(4-ブロモ-2-プロピルフェニル)シクロプロパン-1-カルボニトリル(465mg、1.69mmol)を含み、コンデンサを備えたフラスコ内に、HO(1.6mL)、AcOH(1.2mL)及びHSO(1.8mL)を連続的に添加する。RMを110℃にて3d撹拌し、次いでRTに冷却する。RMを氷水中に注ぎ、混合物をDCMで抽出する(3x)。有機層を合わせたものを1N NaOHで洗浄する。塩基性水層をEtOAcでもう一度抽出する。水層を、2N HClの添加により、pH2-3まで酸性化する。次いで、この酸性水層をEtOAcで2回抽出する。これらの有機層(酸性抽出)を合わせ、水、塩水で洗浄し、MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、表題の化合物を白色の固体(283mg、65%)として得る。LC-MS B:t=0.96min;非イオン化。H NMR(400MHz、d6-DMSO) δ:12.13-12.49(m、1H)、7.36-7.41(m、1H)、7.23-7.33(m、1H)、7.13-7.22(m、1H)、2.59-2.67(m、2H)、1.61(m、2H)、1.43-1.56(m、2H)、1.06-1.15(m、2H)、0.81-0.98(m、3H)。
【0456】
A.3.60.2. 1-(4-ブロモ-2-プロピルフェニル)シクロプロパン-1-カルボニトリル
2-(4-ブロモ-2-プロピルフェニル)アセトニトリル(A.3.42.3.、1180mg、4.81mmol)をトルエン(25mL)中に溶解したものに、RTにて、アルゴン下、1,2-ジブロモエタン(1.26mL、14.4mmol)、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド(89.4mg、0.385mmol)及びNaOH(1346mg、33.6mmol)を添加する。RMを2夜にわたって110℃にて撹拌し、次いでそれをRTに冷却し、1,2-ジブロモエタン(1.26mL、14.4mmol)、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド(89.4mg、0.385mmol)及びNaOH(1346mg、33.6mmol)を添加し、RMを110℃にて一晩撹拌する。RTになり次第、RMを水でクエンチし、真空下で濃縮する。残渣をEtOAcと水の間で分画する。水層をEtOAcでもう一度抽出する。有機層を合わせたものを、
水、塩水で洗浄し、MgSO上で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮する。残渣をFC(Hept:EtOAc、100:0から95:5へ)で精製し、表題の化合物を黄色のオイル(468mg 37%)として得る。LC-MS B:t=1.06min;[M+H]=263.92。
【0457】
A.3.61. 1-(2-エトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)シクロプロパン-1-カルボン酸
表題の化合物を、1-(4-ブロモ-2-エトキシフェニル)シクロプロパン-1-カルボン酸を出発物質として、A.3.6.について記載した手順に従って製造する。LC-MS B:t=0.96min;[M+H]=333.44。
【0458】
A.3.61.1. 1-(4-ブロモ-2-エトキシフェニル)シクロプロパン-1-カルボン酸
表題の化合物を、1-(4-ブロモ-2-エトキシフェニル)シクロプロパン-1-カルボニトリルを出発物質として、A.3.60.1.について記載した手順に従って製造する。LC-MS B:tR=0.90min;[M+H]+=285.17。
【0459】
A.3.61.2. 1-(4-ブロモ-2-エトキシフェニル)シクロプロパン-1-カルボニトリル
表題の化合物を、2-(4-ブロモ-2-エトキシフェニル)アセトニトリル(実施例282-d)を出発物質として、A.3.60.2.について記載した手順に従って製造する。LC-MS B:t=1.00min;[M+H]=265.94。
【0460】
A.3.62. 5-(2-メトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)イソオキサゾール-3-オール
5-(4-ブロモ-2-メトキシフェニル)イソオキサゾール-3-オール(158mg、0.585mmol)を乾燥THF(4mL)中に溶解したものに、撹拌しながら、窒素下で-78℃にて、ブチルリチウム(ヘキサン中1.6M、1.1mL、1.76mmol)を滴下する。RMを-78℃にて25min撹拌し、次いで、イソプロポキシボロン酸、ピナコールエステル(0.418mL、2.05mmol)を滴下し、RMを-78℃にて45min、次いでRTにて40min撹拌する。RMを飽和NHCl水溶液でクエンチし、EtOAcで抽出する。有機層を塩水で2回洗浄し、MgSO上で乾燥し、ろ過し、濃縮する。残渣をFC(Hept:EtOAc 9:1から8:2へ)で精製して、所望の生成物を白色の固体(42mg、23%)として得る。LC-MS A:t=0.86min;[M+H]=318.14。
【0461】
A.3.62.1. 5-(4-ブロモ-2-メトキシフェニル)イソオキサゾール-3-オール
3-(4-ブロモ-2-メトキシフェニル)-3-オキソ-N-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)プロパンアミド(284mg、0.763mmol)をMeOH(1.7mL)中に懸濁したものに、撹拌下、RTにて、conc.HCl(6.8mL)を滴下する。RMをRTにて30min撹拌する。水(4mL)を添加し、1.2mLの水で洗浄しながら沈殿物をろ過し、所望の生成物を白色の固体として得る(169mg、82%)。LC-MS A:t=0.79min、[M+H]=271.99。
【0462】
A.3.62.2. 3-(4-ブロモ-2-メトキシフェニル)-3-オキソ-N-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)プロパンアミド
エチル 3-(4-ブロモ-2-メトキシフェニル)-3-オキソプロパノエート(971mg、1.33mmol)をNMP(15.7mL)中に溶解したものに、RTにて、
O-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)ヒドロキシアミン(512mg、4.19mmol)とDMAP(433mg、3.55mmol)を連続的に添加する。RMを115℃に加熱し、一晩撹拌し、次いでRTに冷却する。混合物を40mLの0.5M HCl(pH2)と40mLのEtOAcの間で分画する。有機層を40mLのsat.NaClで3回洗浄する。水層を40mLのEtOAcで再抽出する。有機層を合わせ、MgSO上で乾燥し、ろ過し、濃縮する。残渣をFC(Hept:EtOAc)で精製して、表題の化合物を白色の固体(301mg、25%)として得る。LC-MS A:t=0.76min、[M+H]=373.98。
【0463】
A.3.62.3. エチル 3-(4-ブロモ-2-メトキシフェニル)-3-オキソプロパノエート
1-(4-ブロモ-2-メトキシフェニル)エタノン(1.00g、4.37mmol)を炭酸ジエチル(5.6mL、46.2mmol)中に溶解する。NaH(オイル中の66%懸濁液、384mg、9.6mmol)を注意深く添加する。RMをRTにて一晩撹拌する。水を注意深く添加し、混合物をEtOAcで2回抽出する。有機層を、水、塩水で洗浄し、MgSO上で乾燥し、ろ過し、濃縮する。残渣をFC(Hept-EtOAc)により精製して、表題の化合物を明黄色のオイル(933mg、71%)として得る。LC-MS A:t=0.87min、[M+H]=303.01。
【0464】
A.3.63. メチル 3-(2-メトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)プロパノエート
メチル 3-(4-ブロモ-2-メトキシフェニル)プロパノエート(0.899g、3.26mmol)をanh.DMF(10mL)中に溶解したものに、RTにて、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(0.835g、3.26mmol)、酢酸カリウム(1.278g、13.00mmol)及びPd(dppf)Cl(265mg、0.35mmol)を添加する。混合物を窒素下で90℃に一晩加熱する。RMをRTに温まるようにし、EtOAcで洗浄しながらceliteのパッドを通してろ過する。ろ液を水で洗浄し、水層をEtOAcで2回抽出する。有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=4/1へ)による精製により、メチル 3-(2-メトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)プロパノエートを明黄色のオイル(0.752g、72%)として得る。LC-MS B:t=1.02min;[M+H]=321.22。
【0465】
A.3.63.1. メチル 3-(4-ブロモ-2-メトキシフェニル)プロパノエート
3-(4-ブロモ-2-メトキシフェニル)プロパン酸(1.000g、3.86mmol)をanh.DMF(10mL)中に溶解したものに、RTにて、炭酸セシウム(2.515g、7.72mmol)及びヨードメタン(0.485mL、7.72mmol)を添加し、混合物を窒素下でRTにて1h撹拌する。水及びEtOを添加し、層を分離する。水層をEtOで2回抽出し、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、anh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=7/3へ)による精製により、メチル 3-(4-ブロモ-2-メトキシフェニル)プロパノエートを清澄なオイル(0.899g、85%)として得る。LC-MS B:t=0.96min;非イオン化。
【0466】
A.3.64. メチル 2-(2-エトキシ-3-フルオロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)アセテート
メチル 2-(4-ブロモ-2-エトキシ-3-フルオロフェニル)アセテート(1.9
39g、6.66mmol)をanh.DMF(20mL)中に溶解したものに、RTにて、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(1.708g、6.66mmol)、酢酸カリウム(2.615g、26.60mmol)及びPd(dppf)Cl(0.542g、0.73mmol)を添加する。混合物を窒素下で90℃に一晩加熱する。RMをRTに温まるようにし、EtOAcで洗浄しながらceliteのパッドを通してろ過する。ろ液を水で洗浄し、水層をEtOAcで2回抽出する。有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、anh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=7/3へ)による精製により、メチル 2-(2-エトキシ-3-フルオロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)アセテートを暗緑色のオイル(1.254g、56%)として得る。LC-MS B:t=1.05min;[M+H]=339.23。
【0467】
A.3.64.1. メチル 2-(4-ブロモ-2-エトキシ-3-フルオロフェニル)アセテート
2-(4-ブロモ-2-エトキシ-3-フルオロフェニル)酢酸(2.186g、7.28mmol)をanh.DMF(20mL)中に溶解したものに、RTにて、炭酸セシウム(3.213g、9.86mmol)及びヨードメタン(0.738mL、11.80mmol)を添加し、混合物を窒素下でRTにて15min撹拌する。水及びEtOを添加し、層を分離する。水層をEtOで2回抽出し、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、anh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=7/3へ)による精製により、メチル 2-(4-ブロモ-2-エトキシ-3-フルオロフェニル)アセテートを清澄なオイル(1.939g、91%)として得る。LC-MS B:t=0.99min;[M+H]=291.10。
【0468】
A.3.64.2. 2-(4-ブロモ-2-エトキシ-3-フルオロフェニル)酢酸
2-(4-ブロモ-2-エトキシ-3-フルオロフェニル)アセトニトリル(1.879g、7.28mmol)、水(7mL)、95%硫酸(8mL)及び酢酸(9mL)の混合物を、窒素下で110℃に1.5h加熱する。次いでRMをRTに冷まし、アイス/水上に注ぐ。混合物をDCMで2回抽出し、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、anh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、2-(4-ブロモ-2-エトキシ-3-フルオロフェニル)酢酸を灰白色の固体(2.186g、定量的)として得る。LC-MS B:t=0.85min;非イオン化。
【0469】
A.3.64.3. 2-(4-ブロモ-2-エトキシ-3-フルオロフェニル)アセトニトリル
1-ブロモ-4-(クロロメチル)-3-エトキシ-2-フルオロベンゼン(2.124g、7.94mmol)をMeCN(24mL)及び水(3mL)中に溶解したものを、シアン化ナトリウム(0.527g、10.30mmol)で処理し、混合物を窒素下で80℃に一晩加熱する。RMをRTに温まるようにし、水で希釈する。アセトニトリルを減圧下で除き、混合物をDCMで2回抽出する。有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、anh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=7/3へ)による精製により、2-(4-ブロモ-2-エトキシ-3-フルオロフェニル)アセトニトリルを無色の固体(1.879g、92%)として得る。LC-MS B:t=0.97min;非イオン化。
【0470】
A.3.64.4. 1-ブロモ-4-(クロロメチル)-3-エトキシ-2-フルオロベンゼン
(4-ブロモ-2-エトキシ-3-フルオロフェニル)メタノール(1.947g、7.
82mmol)及び塩化亜鉛(26.6mg、0.19mmol)をanh.DCM(25mL)中に混合した、冷却した(0℃)混合物を、塩化チオニル(1.14mL、15.60mmol)で滴下処理し、混合物を0℃にて2h撹拌する。RMを減圧下で濃縮して、1-ブロモ-4-(クロロメチル)-3-エトキシ-2-フルオロベンゼンを清澄なオイル(2.124g、定量的)として得る。LC-MS B:t=1.06min;非イオン化。
【0471】
A.3.64.5. (4-ブロモ-2-エトキシ-3-フルオロフェニル)メタノール
エチル 4-ブロモ-2-エトキシ-3-フルオロベンゾエート(2.920g、10.00mmol)をanh.THF(30mL)中に溶解した、冷却した(-78℃)溶液に、水素化ジイソブチルアルミニウムの溶液(トルエン中1M、30.1mL、30.1mmol)を滴下し、混合物を窒素下で-78℃にて45minさらに撹拌する。次いで、RMを0℃に温まるようにし、水及び2.8N aq.NaOHで連続的に処理する。EtOAcを添加し、層を分離し、水層をEtOAcで2回抽出する。有機層を合わせたものをanh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=7/3へ)による精製により、(4-ブロモ-2-エトキシ-3-フルオロフェニル)メタノールを無色の固体(1.947g、78%)として得る。LC-MS B:t=0.85min;非イオン化。
【0472】
A.3.64.6. エチル 4-ブロモ-2-エトキシ-3-フルオロベンゾエート
4-ブロモ-3-フルオロ-2-ヒドロキシ安息香酸(3.000g、12.80mmol)をanh.DMF(25mL)中に溶解したものに、RTにて、炭酸カリウム(3.529g、25.50mmol)及びヨードエタン(2.05mL、25.50mmol)を添加し、混合物を窒素下で80℃にて一晩撹拌する。水及びEtOを添加し、層を分離する。水層をEtOで2回抽出し、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、anh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=3/1へ)による精製により、エチル 4-ブロモ-2-エトキシ-3-フルオロベンゾエートを黄色のオイル(2.920g、79%)として得る。LC-MS B:t=1.04min;[M+H]=291.09。
【0473】
A.3.65. メチル 2-(3-プロピル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)チオフェン-2-イル)アセテート
メチル 2-(3-プロピルチオフェン-2-イル)アセテート(0.600g、3.03mmol)、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(0.470g、1.82mmol)、(1,5-シクロオクタジエン)(メトキシ)イリジウム(I)二量体(21.5mg、0.0325mmol)及び4,4’-ジ-tert-ブチル-2,2’-ビピリジン(20mg、0.074mmol)をTHF(15mL)中に混合したものを、窒素気流で脱気し、窒素下で80℃にて一晩撹拌する。RMを減圧下で濃縮し、残渣をFC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=7/3へ)で精製して、メチル 2-(3-プロピル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)チオフェン-2-イル)アセテートを清澄なオイル(0.671g、68%)として得る。LC-MS B:t=1.07min;[M+H]=325.24。
【0474】
A.3.65.1. メチル 2-(3-プロピルチオフェン-2-イル)アセテート
メチル 2-(3-ブロモチオフェン-2-イル)アセテート(1.655g、7.04mmol)、カリウム n-プロピルトリフルオロボレート(1.223g、7.74m
mol)及び炭酸セシウム(6.881g、21.10mmol)をトルエン(24mL)及び水(12mL)中に混合したものを、窒素で3回脱気する。次いで、酢酸パラジウム(II)(79mg、0.35mmol)及びRuPhos(0.346g、0.70mmol)を添加し、混合物を窒素下で95℃に一晩加熱する。RMをRTに冷まし、水を添加し、混合物をEtOAcで3回抽出する。有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、anh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=7/3へ)による精製により、メチル 2-(3-プロピルチオフェン-2-イル)アセテートを黄色のオイル(1.336g、96%)として得る。LC-MS B:t=0.94min;[M+H]=199.26。
【0475】
A.3.65.2. メチル 2-(3-ブロモチオフェン-2-イル)アセテート2-(3-ブロモチオフェン-2-イル)酢酸(2.000g、9.05mmol)をanh.DMF(20mL)中に溶解したものに、RTにて、炭酸セシウム(5.895g、18.10mmol)及びヨードメタン(1.14mL、18.10mmol)を添加し、混合物を窒素下でRTにて1h撹拌する。水及びEtOを添加し、層を分離する。水層をEtOで2回抽出し、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、anh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=7/3へ)による精製により、メチル 2-(3-ブロモチオフェン-2-イル)アセテートを黄色のオイル(2.183g、定量的)として得る。LC-MS B:t=0.86min;非イオン化。
【0476】
A.3.66. メチル 2-(3-(ジフルオロメトキシ)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)チオフェン-2-イル)アセテート
メチル 2-(3-(ジフルオロメトキシ)チオフェン-2-イル)アセテート(0.365g、1.64mmol)、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(0.253g、0.98mmol)、(1,5-シクロオクタジエン)(メトキシ)イリジウム(I)二量体(11mg、0.0164mmol)及び4,4’-ジ-tert-ブチル-2,2’-ビピリジン(11mg、0.039mmol)をTHF(8mL)中に混合したものを、窒素気流で脱気し、窒素下で80℃にて一晩撹拌する。RMを減圧下で濃縮し、残渣をFC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=4/1へ)で精製して、メチル 2-(3-(ジフルオロメトキシ)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)チオフェン-2-イル)アセテートを黄色のオイル(0.473g、83%)として得る。LC-MS B:t=1.02min;[M+H]=349.15。
【0477】
A.3.66.1. メチル 2-(3-(ジフルオロメトキシ)チオフェン-2-イル)アセテート
2-(3-(ジフルオロメトキシ)チオフェン-2-イル)酢酸(0.401g、1.93mmol)をanh.DMF(8mL)中に溶解したものに、RTにて、炭酸セシウム(0.941g、2.89mmol)及びヨードメタン(0.145mL、2.31mmol)を添加し、混合物を窒素下でRTにて30min撹拌する。水及びEtOを添加し、層を分離する。水層をEtOで2回抽出し、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、anh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=4/1へ)による精製により、メチル 2-(3-(ジフルオロメトキシ)チオフェン-2-イル)アセテートを薄黄色のオイル(0.364g、85%)として得る。LC-MS B:t=0.83min;非イオン化。
【0478】
A.3.66.2. 2-(3-(ジフルオロメトキシ)チオフェン-2-イル)酢酸
2-(3-(ジフルオロメトキシ)チオフェン-2-イル)アセトニトリル(0.306g、1.62mmol)、水酸化カリウム(0.272g、4.85mmol)をEtOH(3mL)及び水(3mL)中に混合したものを、窒素下で110℃に2.5h加熱する。RMをRTに温まるようにし、減圧下で濃縮する。1M aq.HCl及びDCMを連続的に添加し、層を分離し、水層をDCMで2回抽出する。有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、anh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、2-(3-(ジフルオロメトキシ)チオフェン-2-イル)酢酸をオレンジ色のオイル(0.296g、88%)として得る。LC-MS B:t=0.68min;非イオン化。
【0479】
A.3.66.3. 2-(3-(ジフルオロメトキシ)チオフェン-2-イル)アセトニトリル
2-(クロロメチル)-3-(ジフルオロメトキシ)チオフェン(0.426g、2.14mmol)を無水DMSO(10.5mL)中に溶解したものを、シアン化ナトリウム(0.217g、4.29mmol)で処理し、混合物を窒素下で80℃に75min加熱する。RMをRTに温まるようにし、水で希釈する。残った混合物をEtOで3回抽出し、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、anh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=4/1へ)による精製により、2-(3-(ジフルオロメトキシ)チオフェン-2-イル)アセトニトリルを薄黄色のオイル(0.306g、75%)として得る。LC-MS B:t=0.78min;非イオン化。
【0480】
A.3.66.4. 2-(クロロメチル)-3-(ジフルオロメトキシ)チオフェン
(3-(ジフルオロメトキシ)チオフェン-2-イル)メタノール(0.360g、2.00mmol)及び塩化亜鉛(7mg、0.049mmol)をanh.DCM(20mL)中に混合した、冷却した(0℃)混合物を、塩化チオニル(0.291mL、3.99mmol)で滴下処理し、混合物をRTにて3h撹拌する。混合物を0℃に冷却し、塩化チオニル(0.291mL、3.99mmol)で滴下処理し、RTにて1hさらに撹拌する。RMを減圧下で濃縮して、2-(クロロメチル)-3-(ジフルオロメトキシ)チオフェンを黒色のオイル(0.328g、83%)として得る。LC-MS B:t=0.82min;非イオン化。
【0481】
A.3.66.5. (3-(ジフルオロメトキシ)チオフェン-2-イル)メタノール
メチル 3-(ジフルオロメトキシ)チオフェン-2-カルボキシレート(1.450g、6.97mmol)をanh.THF(50mL)中に溶解した、冷却した(-78℃)溶液に、水素化ジイソブチルアルミニウムの溶液(THF中1M、21.0mL、21.0mmol)を滴下する。混合物を窒素下で-78℃にて20minさらに撹拌し、次いで0℃に温まるようにする。撹拌を0℃にて20min続け、RMを、水(1mL)、2.8N aq.NaOH(1mL)及び水(2mL)で連続的に処理する。次いで、混合物をRTに温まるようにし、1h撹拌する。残った混合物を、THFで洗浄しながらcelite上でろ過し、ろ液を減圧下で濃縮乾固した。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=1/1へ)による精製により、(3-(ジフルオロメトキシ)チオフェン-2-イル)メタノールを薄黄色のオイル(1.075g、86%)として得る。LC-MS
B:t=0.63min;非イオン化。
【0482】
A.3.66.6. メチル 3-(ジフルオロメトキシ)チオフェン-2-カルボキシレート
3-(ジフルオロメトキシ)チオフェン-2-カルボン酸(0.500g、2.45mmol)をanh.DMF(4mL)中に溶解したものに、RTにて、炭酸セシウム(1.
196g、3.67mmol)及びヨードメタン(0.185mL、2.94mmol)を連続的に添加し、混合物をRTにて40min撹拌する。水及びEtOを添加し、層を分離する。水層をEtOで2回抽出し、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、anh.MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc=1/1へ)による精製により、メチル 3-(ジフルオロメトキシ)チオフェン-2-カルボキシレートを無色のオイル(0.495g、97%)として得る。LC-MS B:t=0.81min;非イオン化。
【0483】
A 実施例の製造
一般的手順G又はHのいずれかをハロゲン化ピリミジン誘導体A.2.1.~A.2.11.に適用して、市販のボロン酸誘導体又はボロン酸誘導体A.3.1.~A.3.24とカップリングすることにより、下記の表5に記載する実施例1~54の化合物を製造する。
【0484】
【表5】
【0485】
【表6】
【0486】
【表7】
【0487】
【表8】
【0488】
【表9】
実施例55: 3-エトキシ-5-[6-(2-o-トリル-エチルアミノ)-ピリミジン-4-イル]-チオフェン-2-カルボン酸(1)
5-(6-クロロピリミジン-4-イル)-3-エトキシチオフェン-2-カルボン酸及び2-メチルフェネチルアミンを用いて、一般的手順Fに従って、表題の化合物を白色の固体として得る。LC-MS A:t=0.75min;[M+H]=285.06。
【0489】
a) 5-(6-クロロピリミジン-4-イル)-3-エトキシチオフェン-2-カルボン酸
3-エトキシ-5-(6-ヒドロキシピリミジン-4-イル)チオフェン-2-カルボン酸(2410mg、9.05mmol)及びオキシ塩化リン(V)(25mL)の混合物を100℃に1h15min加熱する。POClを減圧下で除き、残渣をEtOAcで希釈し、水で洗浄する。有機層を減圧下で濃縮し、残った酸塩化物をEtOAc中に取り、アセトニトリル、次いで水を添加する。RMを週末にわたって撹拌する。層を分離し、水層をEtOAcで再び抽出する。有機抽出物を合わせたものをMgSO上で乾燥し、ろ過し、溶媒を減圧下で除き、表題の化合物をベージュ色の固体(1.8860g、73%)として得る。LC-MS A:t=0.75min;[M+MeCN]=326.02。
【0490】
b) 3-エトキシ-5-(6-ヒドロキシピリミジン-4-イル)チオフェン-2-カルボン酸
メチル 3-エトキシ-5-(6-メトキシピリミジン-4-イル)チオフェン-2-カルボキシレート(2664mg、9.05mmol)をジオキサン(12.5mL)及び濃HCl水溶液(16.3mL)中に懸濁したものを、50℃に24h、次いで週末にわたってRTにて撹拌する。懸濁液をろ過し、ヘプタン、次いでMeOHで洗浄する。ろ液を減圧下で濃縮し、残渣をTHF/HO 10:1(60mL)中に溶解し、2M NaOH(70mL)を添加し、RMをRTにて1h撹拌する。RMを2M HClで中和し、次いで減圧下で濃縮して、その体積を約1/3にする。アセトニトリルを添加し、沈殿した固体をろ過し、MeCNで洗浄し、高真空下で乾燥して、表題の化合物を明茶色の固体(2.718g、定量的)として得る。LC-MS A:t=0.54min;[M+H]=267.10。
【0491】
c) メチル 3-エトキシ-5-(6-メトキシピリミジン-4-イル)チオフェン-2-カルボキシレート
4-クロロ-6-メトキシピリミジン(7124mg、48.3mmol)、メチル 3-エトキシ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)チオフェン-2-カルボキシレート(3141mg、10.1mmol)、リン酸カリウム、三塩基酸一水和物(potassium phosphate tribasic monohydrate)(6951mg、30.2mmol)及びPd(dppf)Cl・DCM(822mg、1.01mmol)を、DMF(50mL)及び水(1.09mL、60.4mmol)中に混合したものを、窒素気流下で15min脱気し、次いでRTにて一晩撹拌する。次いで、それをsat.aq.NaHCOとEtOAcの間で分画する。水層をEtOAcで2回抽出し、次いで、2M HClでpH=1に調整し、EtOAcで1回抽出する。この最後の有機層を塩水でさらに洗浄し(3x)、MgSO上で乾燥し、ろ過し、濃縮する。残渣をFC(ヘプタン/EtOAc 7:1)で精製して、表題の化合物を薄黄色の固体(2.402g、81%)として得る。LC-MS A:t=0.54min;[M+H]=267.10。
【0492】
d) メチル 3-エトキシ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)チオフェン-2-カルボキシレート
表題の化合物を、メチル 3-エトキシチオフェン-2-カルボキシレートを用いて、A.3.1.の合成に従って製造し、白色の固体として得る;LC-MS A:t=0.63min;[M+H]=313.13。
【0493】
実施例55の合成について記載したものと同じ方法を適用して、5-(6-クロロピリミジン-4-イル)-3-エトキシチオフェン-2-カルボン酸(実施例55-a)を対応する市販のフェネチルアミンと反応させることにより、下記の表6に記載する実施例56~82の化合物を製造する。
【0494】
【表10】
【0495】
【表11】
実施例83: 3-(5-{6-[2-(3,4-ジメチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(5-{6-[2-(3,4-ジメチル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール]
3-(3-エトキシ-5-(6-ヒドロキシピリミジン-4-イル)チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール及び2-(3,4-ジメチルフェニル)エタン-1-アミンを用いて、一般的手順Iに従って、表題の化合物を黄色の固体と
して得る。LC-MS A:t=0.98min;[M+H]=438.17。
【0496】
a) 3-(3-エトキシ-5-(6-ヒドロキシピリミジン-4-イル)チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール
3-(3-エトキシ-5-(6-メトキシピリミジン-4-イル)チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール(5180mg、12.1mmol)をHCl(ジオキサン中4M、100mL)中に懸濁したものを、100℃にて一晩加熱し、RTに冷却し、一部の溶媒を除く。固体残渣を、水で洗浄しながらろ過し、高真空下で乾燥して、表題の化合物を明黄色の固体として得る。LC-MS B:t=0.66min;[M+H]=307.01。
【0497】
b) 3-(3-エトキシ-5-(6-メトキシピリミジン-4-イル)チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール
3-エトキシ-N’-ヒドロキシ-5-(6-メトキシピリミジン-4-イル)チオフェン-2-カルボキシイミドアミド(6930mg、22.6mmol)及びDBU(8.62mL、56.5mmol)をジオキサン/DMSO(3:2、220mL)中に混合したものに、CDI(5498mg、33.9mmol)を添加する。RMを100℃にて30min撹拌し、次いでRTに冷却する。溶媒を蒸発させ、2N HCl中で粉砕することにより、表題の化合物を黄色の固体(7.15g、99%)として得る。LC-MS A:t=0.89min;[M+H]=321.14。
【0498】
c) 3-エトキシ-N’-ヒドロキシ-5-(6-メトキシピリミジン-4-イル)チオフェン-2-カルボキシイミドアミド
3-エトキシ-5-(6-メトキシピリミジン-4-イル)チオフェン-2-カルボニトリル(6860mg、24.7mmol)、TEA(10.3mL、74mmol)及びヒドロキシアミン塩酸塩(2.59mL、61.7mmol)をEtOH(220mL)中に懸濁したものを、3h還流し、次いでRTに冷却し、水(30mL)で処理する。黄色の固体をろ過し、高真空下で乾燥する。ろ液を濃縮し、固体を水中で粉砕し、ろ過し、最初の収量と合わせる。表題の化合物を黄色の固体(6.93g、95%)として得る。LC-MS B:t=0.62min;[M+H]=295.23。
【0499】
d) 3-エトキシ-5-(6-メトキシピリミジン-4-イル)チオフェン-2-カルボニトリル
シアヌル酸クロリド(6248mg、33.5mmol)を、3-エトキシ-5-(6-メトキシピリミジン-4-イル)チオフェン-2-カルボキサミド(6940mg、22.4mmol)をDMF(130mL)中に懸濁したものに、0℃にて少しずつ添加する。次いで、RMをRTにて45min撹拌する。それを0℃に冷却し、水で希釈する。固体を、水、次いでEtOAcで洗浄しながらろ過し、減圧下で乾燥する。ろ液をEtOAcで2回抽出し、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。両固体を合わせて、表題の化合物をベージュ色の固体(5.49g、94%)として得る。LC-MS A:t=1.00min;[M+H]=262.26。
【0500】
e) 3-エトキシ-5-(6-メトキシピリミジン-4-イル)チオフェン-2-カルボキサミド
CDI(4861mg、29.1mmol)を、3-エトキシ-5-(6-メトキシピリミジン-4-イル)チオフェン-2-カルボン酸(7410mg、26.4mmol)をTHF(140mL)中に溶解したものに、RTにて添加する。RMを30min撹拌し、次いでNHOH(25%溶液、61.1mL、397mmol)を添加し、RMをRTにて30min撹拌し、次いで減圧下で濃縮し、残渣を2N HCl中で粉砕する。表
題の化合物をろ過し、高真空下で乾燥し、黄色の固体として得る(6.94g、94%)。LC-MS B:t=0.79min;[M+H]=280.22。
【0501】
f) 3-エトキシ-5-(6-メトキシピリミジン-4-イル)チオフェン-2-カルボン酸
メチル 3-エトキシ-5-(6-メトキシピリミジン-4-イル)チオフェン-2-カルボキシレート(7870mg、26.2mmol)をMeOH(210mL)及び2M
NaOH(38.8mL、419mmol)中に懸濁したものを、RTにて一晩撹拌する。次いで、それを8N HCl(60mL)で酸性化し、MeOHを減圧下で除き、スラリーをろ過し、表題の化合物を黄色の固体(7.41g、99%)として得る。LC-MS B:t=0.77min;[M+H]=281.19。
【0502】
g) メチル 3-エトキシ-5-(6-メトキシピリミジン-4-イル)チオフェン-2-カルボキシレート
メチル 3-エトキシ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)チオフェン-2-カルボキシレート(10520mg、30mmol)、4-クロロ-6-メトキシピリミジン(4645mg、31.5mmol)、Pd(dppf)Cl・DCM(2449mg、3mmol)及びリン酸カリウム、三塩基酸一水和物(20719mg、90mmol)を、水(4mL)及びDMF(150mL)中に混合したものを、窒素気流下で20min脱気し、RTにて1h15撹拌する。RMをceliteを通してろ過し、ろ液を真空下で濃縮し、残渣を水とEtOAcの間で分画する。有機層を塩水でさらに洗浄し、MgSO上で乾燥し、ろ過し、濃縮する。FCによる精製(ヘプタン/EtOAc 1:0から0:1へ)により、表題の化合物を黄色の固体(7.87g、89%)として得る。LC-MS B:t=0.93min;[M+H]=295.18。
【0503】
h) メチル 3-エトキシ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)チオフェン-2-カルボキシレート
表題の化合物を、メチル 3-エトキシチオフェン-2-カルボキシレートを用いて、A.2.1.の合成に従って製造し、白色の固体として得る;LC-MS A:t=0.63min;[M+H]=313.13。
【0504】
3-(3-エトキシ-5-(6-ヒドロキシピリミジン-4-イル)チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール及び対応する市販のフェネチルアミン又は上記のフェネチルアミンA.1.1.~A.1.8.を出発物質として、実施例83の合成について記載した手順に従い、下記の実施例を合成する(表7参照)。
【0505】
【表12】
【0506】
【表13】
【0507】
【表14】
【0508】
【表15】
【0509】
【表16】
【0510】
【表17】
【0511】
【表18】
【0512】
【表19】
実施例128: 5-{6-[2-(4-ブロモ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-カルボン酸 アミド
5-{6-[2-(4-ブロモ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-カルボン酸(実施例54、366mg、0.816mmol、1eq)をDMF(3mL)中に溶解したものに、EDC.HCl(172mg、0.898mmol)及びHOBT(121mg、0.898mmol)を添加し、RMをRTにて1h撹拌する。次いで、それを0℃に冷却し、25%アンモニア溶液(1.24mL)を添加する。RMをRTにて1h撹拌し、次いで減圧下で濃縮し、残渣をEtOAcと1M NaOH(pH10)の間で分画する。水層をEtOAcで再抽出する。有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO)、濃縮して、表題の化合物をベージュ色の固体(342mg、94%)として得る。LC-MS A:t=0.78min;[M+H]=446.98。
【0513】
実施例129: 5-{6-[2-(4-ブロモ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-N-ヒドロキシ-チオフェン-2-カルボキサミジン
5-(6-((4-ブロモフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-3-エトキシチオフェン-2-カルボニトリル(84mg、0.196mmol)、ヒドロキシアミン塩酸塩(27.5mg、0.391mmol)及びTEA(0.0545mL、0.391mmol)をEtOH(2.52mL)中に混合したものを、封止したチューブ内で90℃にて3h撹拌する。RTになり次第、RMを水で希釈し、沈殿を、水及びEtOHで洗浄しながらろ過し、このようにして表題の化合物を黄色の固体(49mg、55%)として得る。LC-MS A:t=0.73min;[M+H]=463.93。
【0514】
a) 5-(6-((4-ブロモフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-3-エトキシチオフェン-2-カルボニトリル
5-{6-[2-(4-ブロモ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-カルボン酸 アミド(実施例128、190mg、0
.425mmol)をDMF(1.3mL)中に懸濁したものに、0℃にて、シアヌル酸クロリド(117mg、0.637mmol)を少しずつ添加する。次いで、RMをRTに温まるようにし、15min撹拌する。次いで、それを水で希釈し、EtOAcで抽出する(3x)。有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、MgSO上で乾燥し、ろ過し、濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc 1:4へ)による精製により、表題の化合物を白色の固体(84mg、46%)として得る。LC-MS A:t=0.98min;[M+H]=431.05。
【0515】
実施例130: 3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール]
5-{6-[2-(4-ブロモ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-N-ヒドロキシ-チオフェン-2-カルボキサミジン(実施例129、48.6mg、0.105mmol)、1,1’-カルボニルジイミダゾール(25.6mg、0.158mmol)及びDBU(0.0273mL、0.179mmol)をジオキサン(1mL)中に混合したものを、90℃にて1h撹拌する。RTになり次第、1M HClを添加し、沈殿を、水及びEtOで洗浄しながらろ過し、このようにして、純粋な所望の生成物を黄色の固体(42mg、81%)として得る。LC-MS A:t=0.88min;[M+H]=489.88。
【0516】
実施例131: [2-(4-ブロモ-フェニル)-エチル]-{6-[4-エトキシ-5-(1H-テトラゾール-5-イル)-チオフェン-2-イル]-ピリミジン-4-イル}-アミン
5-(6-((4-ブロモフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-3-エトキシチオフェン-2-カルボニトリル(実施例129-a、100mg、0.233mmol)をトルエン(1.80mL)中に懸濁したものに、トリメチルシリルアジド(0.0459mL、0.349mmol)及びジブチルスズオキシド(5.8mg、0.0233mmol)を添加する。RMを、封止したチューブ内で110℃にて8h撹拌する。それをRTに冷却し、トリメチルシリルアジド(0.0153mL、0.116mmol)及びジブチルスズオキシド(5.8mg、0.0233mmol)を添加する。RMを110℃にて一晩撹拌する。RTになり次第、RMを減圧下で濃縮し、残渣を塩基性prep
HPLCで精製して、表題の化合物を黄色の固体(50mg、50%)として得る。LC-MS A:t=0.83min;[M+H]=474.01。
【0517】
実施例132: 3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-チオン[互変異性型:3-(5-(6-((4-ブロモフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-3-エトキシチオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-チオール]
1,1’-チオカルボニルジイミダゾールを用いて、実施例130について記載したものと同じ方法に従って、表題の化合物を黄色の固体として得る。LC-MS A:t=1.08min;[M+H]=503.91。
【0518】
実施例133: 3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-トリフルオロメチル-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-トリフルオロメチル-チオフェン-2-イル)-[1,
2,4]オキサジアゾール-5-オール]
1,1’-カルボニルジイミダゾール及び5-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-N’-ヒドロキシ-3-(トリフルオロメチル)チオフェン-2-カルボキシイミドアミドを用いて、実施例130について記載したものと同じ方法に従って、表題の化合物を薄黄色の固体として得る。LC-MS B:t=1.04min;[M+H]=547.49。
【0519】
a) 5-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-N’-ヒドロキシ-3-(トリフルオロメチル)チオフェン-2-カルボキシイミドアミド
5-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-3-(トリフルオロメチル)チオフェン-2-カルボニトリルを用いて、実施例129について記載したものと同じ方法に従って、表題の化合物を黄色のオイルとして得る。LC-MS B:t=0.90min;[M+H]=521.81。
【0520】
b) 5-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-3-(トリフルオロメチル)チオフェン-2-カルボニトリル
2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェニル)エタン-1-アミン及び5-(6-クロロピリミジン-4-イル)-3-(トリフルオロメチル)チオフェン-2-カルボニトリルを用いて、一般的手順Fに従って、表題の化合物を赤色の粉末として得る。LC-MS B:t=1.19min;[M+H]=488.89。
【0521】
c) 5-(6-クロロピリミジン-4-イル)-3-(トリフルオロメチル)チオフェン-2-カルボニトリル
5-(6-クロロピリミジン-4-イル)-3-(トリフルオロメチル)チオフェン-2-カルボキサミドを用いて、実施例83-dについて記載した手順に従って、表題の化合物を白色の固体として得る。LC-MS A:t=0.94min;非イオン化。
【0522】
d) 5-(6-クロロピリミジン-4-イル)-3-(トリフルオロメチル)チオフェン-2-カルボキサミド
5-(6-クロロピリミジン-4-イル)-3-(トリフルオロメチル)チオフェン-2-カルボン酸を用いて、実施例83-eについて記載した手順に従って、表題の化合物を白色の固体として得る。LC-MS B:t=0.75min;[M+H]=307.97。
【0523】
e) 5-(6-クロロピリミジン-4-イル)-3-(トリフルオロメチル)チオフェン-2-カルボン酸
4,6-ジクロロピリミジン及び5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-3-(トリフルオロメチル)チオフェン-2-カルボン酸(A.3.4.)を用いて、実施例55-cについて記載した手順に従って、表題の化合物をベージュ色の固体として得る。LC-MS B:t=0.83min;[M+MeCN]=349.91。
【0524】
実施例134: 5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-トリフルオロメチル-チオフェン-2-カルボン酸 アミド
表題の化合物を、実施例133-aの合成における副生成物として形成し、白色の粉末として単離する。LC-MS A:t=0.95min;[M+H]=506.81。
【0525】
実施例135: 3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェ
ニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール]
1,1’-カルボニルジイミダゾール及び5-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-N’-ヒドロキシチオフェン-2-カルボキシイミドアミドを用いて、実施例130について記載したものと同じ方法に従って、表題の化合物を白色の固体として得る。LC-MS B:t=0.91min;[M+H]=479.9。
【0526】
a) 5-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-N’-ヒドロキシチオフェン-2-カルボキシイミドアミド
5-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)チオフェン-2-カルボニトリルを用いて、実施例129について記載したものと同じ方法に従って、表題の化合物を灰色の粉末として得る。LC-MS B:t=0.74min;[M+H]=455.93。
【0527】
b) 5-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)チオフェン-2-カルボニトリル
N-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)-6-ヨードピリミジン-4-アミン(A.2.6.)及び5-シアノチオフェン-2-ボロン酸を用いて、実施例55-cについて記載した手順に従って、表題の化合物をベージュ色の粉末として得る。LC-MS B:t=1.04min;[M+H]=420.78。
【0528】
実施例136: 3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-メチル-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-メチル-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール]
1,1’-カルボニルジイミダゾール及び5-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-N’-ヒドロキシ-3-メチルチオフェン-2-カルボキシイミドアミドを用いて、実施例130について記載したものと同じ方法に従って、表題の化合物を白色の固体として得る。LC-MS B:t=0.94min;[M+H]=493.89。
【0529】
a) 5-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-N’-ヒドロキシ-3-メチルチオフェン-2-カルボキシイミドアミド
5-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-3-メチルチオフェン-2-カルボニトリルを用いて、実施例129について記載したものと同じ方法に従って、表題の化合物を粗製の混合物として得、それをさらに精製することなく使用する。LC-MS B:t=0.72min;[M+H]=467.75。
【0530】
b) 5-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-3-メチルチオフェン-2-カルボニトリル
N-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)-6-ヨードピリミジン-4-アミン(A.2.6.)及び5-シアノ-4-メチルチオフェン-2-ボロン酸を用いて、実施例55-cについて記載した手順に従って、表題の化合物を薄黄色の粉末として得る。
LC-MS B:t=1.07min;[M+H]=436.81。
【0531】
実施例137: 3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イルメチル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イルメチル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール]
1,1’-カルボニルジイミダゾール及び2-(5-(6-((4-ブロモフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-3-エトキシチオフェン-2-イル)-N’-ヒドロキシアセトイミドアミドを用いて、実施例130について記載したものと同じ方法に従って、表題の化合物を白色の固体として得る。LC-MS B:t=0.81min;[M+H]=502.08。
【0532】
a) 2-(5-(6-((4-ブロモフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-3-エトキシチオフェン-2-イル)-N’-ヒドロキシアセトイミドアミド
2-(5-(6-((4-ブロモフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-3-エトキシチオフェン-2-イル)アセトニトリルを用いて、実施例129について記載したものと同じ方法に従って、表題の化合物を白色の固体として得る。LC-MS B:t=0.66min;[M+H]=476.16。
【0533】
b) 2-(5-(6-((4-ブロモフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-3-エトキシチオフェン-2-イル)アセトニトリル
シアン化ナトリウム(83.1mg、1.7mmol)を水(0.4mL)中に溶解したものを、RTにて、N-(4-ブロモフェネチル)-6-(5-(クロロメチル)-4-エトキシチオフェン-2-イル)ピリミジン-4-アミン(192mg、0.424mmol)をDMF(3.5mL)中に懸濁したものに、撹拌下で滴下する。RMをRTにて30min撹拌し、次いでEtOAcで希釈し、sat.aq.NaHCOで2回、塩水で1回洗浄する。有機層をMgSO上で乾燥し、ろ過し、濃縮する。残渣をFC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc 1:1へ)で精製し、表題の化合物を白色の粉末(117mg、63%)として得る。LC-MS B:t=0.89min;[M+H]=443.22。
【0534】
c) N-(4-ブロモフェネチル)-6-(5-(クロロメチル)-4-エトキシチオフェン-2-イル)ピリミジン-4-アミン
塩化チオニル(0.0191mL、0.259mmol)を、(5-(6-((4-ブロモフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-3-エトキシチオフェン-2-イル)メタノール(75mg、0.173mmol)をDCM(1.7mL)中に溶解したものに、RTにて添加し、RMを1h撹拌する。次いで、それを真空下で濃縮して、粗製の所望の生成物を灰色がかった固体(82mg、定量的)として得る。LC-MS B:t=0.88min;[M+H]=450.06。
【0535】
d) (5-(6-((4-ブロモフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-3-エトキシチオフェン-2-イル)メタノール
水素化ジイソブチルアルミニウム(DCM中1.0M、6.2mL、6.78mmol)を、-78℃にて、メチル 5-(6-((4-ブロモフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-3-エトキシチオフェン-2-カルボキシレート(550mg、1.13mmol)をTHF(20mL)中に溶解したものに滴下し、RMを3h撹拌する。水素化ジイソブチルアルミニウム(DCM中1.0M、3.1mL、3.39mmol)を滴下し、RMを3h撹拌する。次いで、sat.aq.NHClを-78℃にて滴下することにより、それを注意深くクエンチし、RTになり次第、DCM及びRochelle
塩の飽和溶液を添加し、二相混合物をRTにて激しく撹拌し、次いでcelite上でろ過する。層を分離し、次いで有機層を塩水で2回洗浄し、フェーズセパレーターカートリッジ(phase separator cartridge)を通して分離し、濃縮する。固体残渣をEtO中で粉砕する。固体をEtOで洗浄しながらろ過し、真空下で乾燥し、純粋な所望の生成物をベージュ色の固体(375mg、76%)として得る。LC-MS A:t=0.78min;[M+H]=434.09。
【0536】
e) メチル 5-(6-((4-ブロモフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-3-エトキシチオフェン-2-カルボキシレート
N-(4-ブロモフェネチル)-6-ヨードピリミジン-4-アミン(A.2.2.)及びメチル 3-エトキシ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)チオフェン-2-カルボキシレート(実施例83-h)を用いて、実施例55-cについて記載した手順に従って、表題の化合物をベージュ色の粉末として得る。LC-MS B:t=0.96min;[M+H]=462.15。
【0537】
実施例138: 3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イルメチル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イルメチル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール]
1,1’-カルボニルジイミダゾール及び2-(5-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-3-エトキシチオフェン-2-イル)-N’-ヒドロキシアセトイミドアミドを用いて、実施例130について記載したものと同じ方法に従って、表題の化合物をベージュ色の固体として得る。LC-MS B:t=0.86min;[M+H]=538.02。
【0538】
a) 2-(5-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-3-エトキシチオフェン-2-イル)-N’-ヒドロキシアセトイミドアミド
2-(5-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-3-エトキシチオフェン-2-イル)アセトニトリルを用いて、実施例129について記載したものと同じ方法に従って、表題の化合物を明黄色の固体として得る。LC-MS B:t=0.70min;[M+H]=511.90。
【0539】
b) 2-(5-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-3-エトキシチオフェン-2-イル)アセトニトリル
2-(3-エトキシ-5-(6-ヒドロキシピリミジン-4-イル)チオフェン-2-イル)アセトニトリル及び2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェニル)エタン-1-アミンを用いて、一般的手順Iに従って、表題の化合物を黄色の固体として得る。LC-MS B:t=0.94min;[M+H]=479.07。
【0540】
c) 2-(3-エトキシ-5-(6-ヒドロキシピリミジン-4-イル)チオフェン-2-イル)アセトニトリル
2-(3-エトキシ-5-(6-メトキシピリミジン-4-イル)チオフェン-2-イル)アセトニトリルを用いて、実施例83-aについて記載したものと同じ方法に従って、表題の化合物をピンク色の固体として得る。LC-MS B:t=0.70min;[M+H]=262.07。
【0541】
d) 2-(3-エトキシ-5-(6-メトキシピリミジン-4-イル)チオフェン
-2-イル)アセトニトリル
4-(5-(クロロメチル)-4-エトキシチオフェン-2-イル)-6-メトキシピリミジンを用いて、実施例137-bについて記載したものと同じ方法に従って、表題の化合物を明黄色の固体として得る。LC-MS B:t=0.93min;[M+H]=276.12。
【0542】
e) 4-(5-(クロロメチル)-4-エトキシチオフェン-2-イル)-6-メトキシピリミジン
(3-エトキシ-5-(6-メトキシピリミジン-4-イル)チオフェン-2-イル)メタノールを用いて、実施例137-cについて記載したものと同じ方法に従って、表題の化合物を灰色がかった固体として得る。LC-MS B:t=0.94min;非イオン化。
【0543】
f) (3-エトキシ-5-(6-メトキシピリミジン-4-イル)チオフェン-2-イル)メタノール
メチル 3-エトキシ-5-(6-メトキシピリミジン-4-イル)チオフェン-2-カルボキシレート(実施例83-g)を用いて、実施例137-dについて記載したものと同じ方法に従って、表題の化合物を明黄色の固体として得る。LC-MS B:t=0.78min;[M+H]=267.10。
【0544】
実施例139: {6-[5-(5-アミノ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-4-エトキシ-チオフェン-2-イル]-ピリミジン-4-イル}-[2-(4-ブロモ-フェニル)-エチル]-アミン
N-(4-ブロモフェネチル)-6-(4-エトキシ-5-(5-(トリクロロメチル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)チオフェン-2-イル)ピリミジン-4-アミン(17mg、0.0259mmol)を、RTにて、NH(MeOH中7M、0.5mL)中に溶解し、RMをRTにて1h撹拌する。次いで、それを濃縮し、残渣をprep.HPLCで精製して、表題の化合物を白色の固体として得る。LC-MS B:t=0.83min;[M+H]=487.07。
【0545】
a) N-(4-ブロモフェネチル)-6-(4-エトキシ-5-(5-(トリクロロメチル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)チオフェン-2-イル)ピリミジン-4-アミン
トリクロロ無水酢酸(0.0169mL、0.0908mmol)を、5-{6-[2-(4-ブロモ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-N-ヒドロキシ-チオフェン-2-カルボキサミジン(実施例129、50mg、0.0757mmol)をトルエン(0.35mL)中に懸濁した懸濁液に、RTにて添加する。懸濁液を115℃にて30min撹拌し、次いでRTに冷却する。次いで、それをEtOAcで希釈し、sat.aq.NaHCOで2回、塩水で1回洗浄する。有機層をMgSO上で乾燥し、ろ過し、濃縮する。残渣をFC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc 1:1へ)で精製し、表題の化合物を明黄色の固体/17mg、38%)として得る。LC-MS B:t=1.16min;[M+H]=590.20。
【0546】
実施例140: [2-(4-ブロモ-フェニル)-エチル]-{6-[4-エトキシ-5-(5-メトキシ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-チオフェン-2-イル]-ピリミジン-4-イル}-アミン
ナトリウムメトキシド(メタノール中0.5M、0.082mL、0.0412mmol)を、N-(4-ブロモフェネチル)-6-(4-エトキシ-5-(5-(トリクロロメチル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)チオフェン-2-イル)ピリミジン-4-アミン(実施例139-a、18mg、0.0275mmol)をDMF(0.
275mL)中に溶解したものに、RTにて滴下する。RMをRTにて1h撹拌し、水でクエンチし、prep.HPLCで精製して、表題の化合物を白色の固体(3mg、20%)として得る。LC-MS D:t=1.15min;[M-H]+=501.90。
【0547】
実施例141: 2-[3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イルアミノ]-エタノール
N-(4-ブロモフェネチル)-6-(4-エトキシ-5-(5-(トリクロロメチル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)チオフェン-2-イル)ピリミジン-4-アミン(139-a)及びエタノールアミンを用いて、実施例139について記載したものと同じ方法に従って、化合物を白色の固体として得る。LC-MS B:t=0.81min;[M+H]=531.07。
【0548】
実施例142: [2-(4-ブロモ-フェニル)-エチル]-{6-[4-エトキシ-5-(5-オキセタン-3-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-チオフェン-2-イル]-ピリミジン-4-イル}-アミン
オキセタン-3-カルボン酸(9.27mg、0.0908mmol)をDMF(0.746mL)中に溶解し、TBTU(29.2mg、0.0908mmol)及びDIPEA(0.0311mL、0.182mmol)を順番に添加する。RTにて5min撹拌した後、5-{6-[2-(4-ブロモ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-N-ヒドロキシ-チオフェン-2-カルボキサミジン(実施例129、40mg、0.0606mmol)を添加し、RMを、RTにて一晩、次いで120℃にて1h40min撹拌する。RTにて冷却し次第、RMをprep.HPLCで直接精製し、表題の化合物を黄色の固体(4mg、12%)として得る。LC-MS B:t=0.95min;[M+H]=527.95。
【0549】
実施例143: [3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル]-メタノール
アセトキシ酢酸(5.42mg、0.0454mmol)をDMF(0.561mL)中に溶解し、TBTU(14.6mg、0.0454mmol)及びDIPEA(0.0183mL、0.107mmol)を順番に添加する。RTにて5min撹拌した後、5-{6-[2-(4-ブロモ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-N-ヒドロキシ-チオフェン-2-カルボキサミジン(実施例129、30mg、0.0454mmol)を添加し、RMを、RTにて1h、次いで120℃にて1h撹拌する。RTにて冷却し次第、RMをprep.HPLCで直接精製して、表題の化合物を黄色の固体(2.4mg、11%)として得る。LC-MS D:t=1.01min;[M-H]+=501.87。
【0550】
実施例144: 3-[2-(5-{6-[2-(4-ブロモ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-エチル]-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-[2-(5-{6-[2-(4-ブロモ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-エチル]-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール]
3-(5-(6-((4-ブロモフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-3-エトキシチオフェン-2-イル)-N’-ヒドロキシプロパンイミドアミド及び1,1’-カルボニルジイミダゾールを用いて、実施例130について記載したものと同じ方法に従って、化合物を白色の固体として得る。LC-MS B:t=0.83min;[M+
H]=515.90。
【0551】
a) 3-(5-(6-((4-ブロモフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-3-エトキシチオフェン-2-イル)-N’-ヒドロキシプロパンイミドアミド
3-(5-(6-((4-ブロモフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-3-エトキシチオフェン-2-イル)プロパンニトリルを出発物質として、実施例129について記載したものと同じ方法に従って、表題の化合物を明黄色の固体として得る。LC-MS B:t=0.68min;[M+H]=490.12。
【0552】
b) 3-(5-(6-((4-ブロモフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-3-エトキシチオフェン-2-イル)プロパンニトリル
(5-(6-((4-ブロモフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-3-エトキシチオフェン-2-イル)メタノール(実施例137-d、266mg、0.612mmol)及び(シアノメチル)トリメチルホスファニウム ヨージド(391mg、1.53mmol)の混合物に、プロピオニトリル(1.22mL)及びDIPEA(0.335mL、1.96mmol)を添加する。RMを、封止したチューブ内で、95℃にて3h撹拌する。RTにて、水(66mg、3.67mmol)を注意深く添加し、RMを95℃にて2h撹拌する。RMをRTに冷却し、水(10mL)及びHCl(1M、1mL)で希釈し、EtOAcで抽出する(3回)。抽出物を合わせたものを塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO)、濃縮する。残渣をFCで精製して、表題の化合物を黄色の固体(43mg、15%)として得る。LC-MS B:t=0.89min;[M+H]=457.10。
【0553】
実施例145: 1-(5-{6-[2-(4-ブロモ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-エタノール
水素化ホウ素ナトリウム(27.5mg、0.728mmol)を、1-(5-(6-((4-ブロモフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-3-エトキシチオフェン-2-イル)エタン-1-オン(65mg、0.146mmol)をEtOH(2mL)中に溶解したものに、0℃にて添加し、次いで、RMをRTにて週末にわたって撹拌する。水素化ホウ素ナトリウム(27.5mg、0.728mmol)を添加し、撹拌を1h続ける。アセトンの滴下によりRMをクエンチし、減圧下で濃縮する。残渣を水とEtOAcの間で分画し、次いで有機層をMgSO上で乾燥し、ろ過し、濃縮する。prep HPLCで精製して、表題の化合物を白色の固体(38mg、57%)として得る。LC-MS A:t=0.77min;[M+H]=447.87。
【0554】
a) 1-(5-(6-((4-ブロモフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-3-エトキシチオフェン-2-イル)エタン-1-オン
THF(2mL)中の5-(6-((4-ブロモフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-3-エトキシ-N-メトキシ-N-メチルチオフェン-2-カルボキサミド(115mg、0.234mmol)を含む火炎乾燥したフラスコに、メチルマグネシウムブロミド(THF中3M、0.25mL、0.75mmol)を0℃にて滴下し、次いで、この溶液をRTにて1h撹拌し、sat.aq.NHClでクエンチし、EtOAcで希釈する。いくらかの生成物が二層の境界に不溶のまま残るため、ろ過して、24mg(23%)の純粋な生成物をベージュ色の固体として得る。ろ液の相を分離し、有機層を塩水で洗浄し(2x)、無水MgSO上で乾燥し、ろ過し、濃縮して、所望の生成物を明黄色の固体(65mg、62%)として得る。LC-MS A:t=0.90min;[M+H]=446.03。
【0555】
b) 5-(6-((4-ブロモフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-3-エトキシ-N-メトキシ-N-メチルチオフェン-2-カルボキサミド
5-{6-[2-(4-ブロモ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-カルボン酸(実施例54、194mg、0.427mmol)、N,O-ジメチルヒドロキシアミン塩酸塩(63.8mg、0.641mmol)、TEA(0.178mL、1.28mmol)及びHATU(244mg、0.641mmol)をDMF(1.5mL)中に混合したものを、RTにて1h撹拌し、prep.HPLCで精製して、表題の化合物をベージュ色の固体(115mg、55%)として得る。LC-MS A:t=0.81min;[M+H]=490.96。
【0556】
実施例146: (5-{6-[2-(4-ブロモ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-尿素
TEA(0.01mL、0.0718mmol)及びトリクロロアセチルイソシアネート(0.01mL、0.0809mmol)を、6-(5-アミノ-4-エトキシチオフェン-2-イル)-N-(4-ブロモフェネチル)ピリミジン-4-アミン 塩酸塩(19.3mg、0.0424mmol)をDCM(0.5mL)中に溶解したものに、RTにて連続的に添加する。RMをRTにて1h30min撹拌し、濃縮し、残渣をNH3(MeOH中7M、0.5mL)中に取り、RTにて1h撹拌する。RMをDCM及び水で希釈する。生成物が黄色の固体として沈殿し、それをろ過し、高真空下で乾燥した(11mg、58%)。LC-MS A:t=0.72min;[M+H]=462.00。
【0557】
a) 6-(5-アミノ-4-エトキシチオフェン-2-イル)-N-(4-ブロモフェネチル)ピリミジン-4-アミン 塩酸塩
4M HCl中のtert-ブチル (5-(6-((4-ブロモフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-3-エトキシチオフェン-2-イル)カーバメート(22mg、0.0424mmol)をジオキサン(1mL)中に溶解したものを、RTにて2h撹拌し、次いで、それを減圧下で濃縮して、表題の化合物をオレンジ色の固体(19.3mg、99%)として得る。LC-MS A:t=0.75min;[M+H]=419.09。
【0558】
b) Tert-ブチル (5-(6-((4-ブロモフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-3-エトキシチオフェン-2-イル)カーバメート
5-{6-[2-(4-ブロモ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-カルボン酸(実施例54、100mg、0.22mmol)をtert-ブタノール(0.75mL)中に懸濁し、ジフェニルリン酸アジド(0.0474mL、0.22mmol)、次いでTEA(0.0311mL、0.221mmol)をRTにて添加する。RMを90℃にて加熱し、5h撹拌する。RTになり次第、それをsat.aq.NaHCOで希釈し、EtOAcで抽出する。有機層を塩水で2回洗浄し、MgSO上で乾燥し、ろ過し、濃縮する。FC(ヘプタンからヘプタン/EtOAc 1:1へ)で精製して、表題の化合物を明黄色の固体(23mg、20%)として得る。LC-MS A:t=0.86min;[M+H]=519.06。
【0559】
実施例147: 3-(3-{6-[2-(4-ブロモ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(3-{6-[2-(4-ブロモ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール]
1,1’-カルボニルジイミダゾール及び3-(6-((4-ブロモフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-N’-ヒドロキシベンゾイミドアミドを用いて、実施例130について記載したものと同じ方法に従って、表題の化合物を白色の固体として得る。LC-MS A:t=0.72min;[M+H]=437.99。
【0560】
a) 3-(6-((4-ブロモフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-N’-ヒドロキシベンゾイミドアミド
3-(6-((4-ブロモフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)ベンゾニトリルを用いて、実施例129について記載したものと同じ方法に従って、表題の化合物を白色の固体として得る。LC-MS A:t=0.59min;[M+H]=412.07。
【0561】
b) 3-(6-((4-ブロモフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)ベンゾニトリル
N-(4-ブロモフェネチル)-6-ヨードピリミジン-4-アミン(A.2.2.)及び3-シアノフェニルボロン酸を用いて、一般的手順Gに従って、表題の化合物を白色の固体として得る。LC-MS A:t=0.76min;[M+H]=381.05。
【0562】
実施例148: 2-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-4-エトキシ-チアゾール-5-カルボン酸
エチル 4-エトキシ-2-(6-ヒドロキシピリミジン-4-イル)チアゾール-5-カルボキシレート(59mg、0.2mmol)をDMF(2mL)中に溶解したものに、TEA(0.151mL、1.08mmol)及びPyBop(150mg、0.288mmol)を添加する。完全に溶解するまで、RMをRTにて数分間撹拌し、2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェニル)エタン-1-アミン(59mg、0.25mmol)を添加する。RMを、MW装置内で100℃にて30min加熱する。10%NaOH(0.721mL、2mmol)を添加し、RMを70℃にて一晩撹拌する。prep.LC-MSで精製して、表題の化合物を黄色の固体として得た。LC-MS B:t=0.97min;[M+H]=486.95。
【0563】
a) エチル 4-エトキシ-2-(6-ヒドロキシピリミジン-4-イル)チアゾール-5-カルボキシレート
エチル 4-エトキシ-2-(6-メトキシピリミジン-4-イル)チアゾール-5-カルボキシレートを用いて、実施例83-aの合成について記載した手順に従って、表題の化合物を黄色の固体として得る。LC-MS B:t=0.78min;[M+H]=296.15。
【0564】
b) エチル 4-エトキシ-2-(6-メトキシピリミジン-4-イル)チアゾール-5-カルボキシレート
エチル 4-ヒドロキシ-2-(6-メトキシピリミジン-4-イル)チアゾール-5-カルボキシレート(1730mg、6.15mmol)をDMF(40mL)中に溶解したものに、RTにて、アルゴン下、KCO(2168mg、15.4mmol)を添加し、RMを60℃にて加熱する。ヨードエタン(0.749mL、9.23mmol)を添加し、RMを75℃にて一晩撹拌する。次いでそれをRTに冷却し、水(75mL)を添加する。水層をDCMで抽出し、有機抽出物を乾燥し(MgSO)、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗製の表題化合物をオレンジ色の固体(1.75g、76%)として得る。LC-MS B:t=1.04min;[M+H]=310.24。
【0565】
c) エチル 4-ヒドロキシ-2-(6-メトキシピリミジン-4-イル)チアゾール-5-カルボキシレート
6-メトキシピリミジン-4-カルボチオアミド(1000mg、5.85mmol)をトルエン(40mL)中に溶解したものに、ピリジン(1.9mL、23.4mmol)をRTにて、次いでブロモマロン酸ジエチル(1.52mL、8.19mmol)を添加
する。RMを一晩還流下で加熱し、次いでRTに冷却し、2N HClで処理する。生成物をろ過する。ろ液の層を分離し、水層をEtOACで2回抽出する。有機層を合わせたものをMgSO上で乾燥し、ろ過し、蒸発乾固する。残渣を最初の収量と合わせ、表題の化合物を茶色の固体(1.73g、99%)として得る。LC-MS B:t=0.89min;[M+H]=282.18。
【0566】
実施例149: 2-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-4-エチル-チアゾール-5-カルボン酸エチル 4-エチル-2-(6-ヒドロキシピリミジン-4-イル)チアゾール-5-カルボキシレート及び2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェニル)エタン-1-アミンを用いて、実施例148の合成について記載した手順に従って、表題の化合物を白色の固体として得る。LC-MS B:t=0.97min;[M+H]=470.90。
【0567】
a) エチル 4-エチル-2-(6-ヒドロキシピリミジン-4-イル)チアゾール-5-カルボキシレート
エチル 4-エチル-2-(6-エトキシピリミジン-4-イル)チアゾール-5-カルボキシレートを用いて、実施例83-aの合成について記載した手順に従って、表題の化合物をベージュ色の固体として得る。LC-MS B:t=0.73min;[M+H]=266.26。
【0568】
b) エチル 4-エチル-2-(6-エトキシピリミジン-4-イル)チアゾール-5-カルボキシレート
2-クロロ-3-オキソ吉草酸メチル(0.96mL、6.5mmol)をEtOH(30mL)中に溶解したものに、6-メトキシピリミジン-4-カルボチオアミド(1000mg、5.91mmol)を添加し、混合物を一晩還流する。2-クロロ-3-オキソ吉草酸メチル(1.31mL、8.86mmol)を添加し、RMを24hさらに還流し、次いでRTにて冷却し、水(15mL)で処理し、0℃に冷却する。沈殿をろ過し、MeOHでリンスし、高真空下で乾燥して、表題の化合物をピンク色がかった固体(485mg、28%)として得る。LC-MS B:t=1.07min;[M+H]=294.20。
【0569】
実施例150: 3-(2-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-4-エトキシ-チアゾール-5-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(2-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-4-エトキシ-チアゾール-5-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール]
3-(4-エトキシ-2-(6-ヒドロキシピリミジン-4-イル)チアゾール-5-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール及び2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェニル)エタン-1-アミンを用いて、実施例148の合成について記載した手順に従って、表題の化合物を黄色の固体として得る。LC-MS B:t=1.10min;[M+H]=524.05。
【0570】
a) 3-(4-エトキシ-2-(6-ヒドロキシピリミジン-4-イル)チアゾール-5-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール
3-(4-エトキシ-2-(6-メトキシピリミジン-4-イル)チアゾール-5-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オールを用いて、実施例83-aの合成について記載した手順に従って、表題の化合物を黄色がかった固体として得る。LC-MS B:t=0.68min;[M+H]=308.17。
【0571】
b) 3-(4-エトキシ-2-(6-メトキシピリミジン-4-イル)チアゾール-5-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール
4-エトキシ-N’-ヒドロキシ-2-(6-メトキシピリミジン-4-イル)チアゾール-5-カルボキシイミドアミドを用いて、実施例83-bの合成について記載した手順に従って、表題の化合物をベージュ色の固体として得る。LC-MS B:t=0.94min;[M+H]=321.93。
【0572】
c) 4-エトキシ-N’-ヒドロキシ-2-(6-メトキシピリミジン-4-イル)チアゾール-5-カルボキシイミドアミド
4-エトキシ-2-(6-メトキシピリミジン-4-イル)チアゾール-5-カルボニトリルを用いて、実施例83-cの合成について記載した手順に従って、表題の化合物を深黄色の固体として得る。LC-MS B:t=0.67min;[M+H]=296.17。
【0573】
d) 4-エトキシ-2-(6-メトキシピリミジン-4-イル)チアゾール-5-カルボニトリル
NHOH(25%、4.05mL、26.3mmol)及びI(1824mg、7.19mmol)を、4-エトキシ-2-(6-メトキシピリミジン-4-イル)チアゾール-5-カルバルデヒド(465mg、1.75mmol)をTHF(15mL)中に溶解したものに、0℃にて添加し、混合物をRTにて3h撹拌する。次いで、それを10mLの40%NaHSO(15mL)中に注ぎ、EtOAcで抽出し、MgSO上で乾燥し、真空下で濃縮して、表題の化合物をオレンジ色の固体として得る。LC-MS B:t=1.02min;[M+H]=263.25。
【0574】
e) 4-エトキシ-2-(6-メトキシピリミジン-4-イル)チアゾール-5-カルバルデヒド
エチル 4-エトキシ-2-(6-メトキシピリミジン-4-イル)チアゾール-5-カルボキシレート(実施例148-b、706mg、2.64mmol)をTHF(20mL)中に混合したものを、-78℃に冷却し、DiBAl-H(THF中1M、5.28mL、5.28mmol)を滴下する。混合物をRTにて一晩撹拌する。混合物を、水(200μL)、次いで10%NaOH(400μL)、最後に水(600μL)の滴下により0℃にてクエンチする。アルミニウム沈殿物をceliteのパッド上でろ過し、EtOAcでリンスする。ろ液をMgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮する。残渣をDCM(20mL)中に溶解し、MnO(2701mg、26.4mmol)を添加する。混合物をRTにて5h撹拌し、次いでceliteのパッド上でろ過し、EtOAcでリンスする。ろ液を減圧下で濃縮し、表題の化合物を明オレンジ色の固体として得る。LC-MS B:t=0.97min;[M+H]=266.25。
【0575】
実施例151: 3-(2-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-4-エチル-チアゾール-5-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(2-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-4-エチル-チアゾール-5-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール]
3-(4-エチル-2-(6-ヒドロキシピリミジン-4-イル)チアゾール-5-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール及び2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェニル)エタン-1-アミンを用いて、実施例148の合成について記載した手順に従って、表題の化合物を黄色の固体として得る。LC-MS B:t=1.03min;[M+H]=510.98。
【0576】
a) 3-(4-エチル-2-(6-ヒドロキシピリミジン-4-イル)チアゾール-5-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール
3-(4-エチル-2-(6-エトキシピリミジン-4-イル)チアゾール-5-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オールを用いて、実施例83-aの合成について記載した手順に従って、表題の化合物を灰色の固体として得る。LC-MS B:t=0.64min;[M+H]=292.17。
【0577】
b) 3-(4-エチル-2-(6-エトキシピリミジン-4-イル)チアゾール-5-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール
4-エチル-N’-ヒドロキシ-2-(6-エトキシピリミジン-4-イル)チアゾール-5-カルボキシイミドアミドを用いて、実施例83-bの合成について記載した手順に従って、表題の化合物を明オレンジ色の固体として得る。LC-MS B:t=0.92min;[M+H]=320.21。
【0578】
c) 4-エチル-N’-ヒドロキシ-2-(6-エトキシピリミジン-4-イル)チアゾール-5-カルボキシイミドアミド
4-エチル-2-(6-エトキシピリミジン-4-イル)チアゾール-5-カルボニトリルを用いて、実施例83-cの合成について記載した手順に従って、表題の化合物を明黄色の固体として得る。LC-MS B:t=0.66min;[M+H]=294.21。
【0579】
d) 4-エチル-2-(6-エトキシピリミジン-4-イル)チアゾール-5-カルボニトリル
2-(6-エトキシピリミジン-4-イル)-4-エチルチアゾール-5-カルボキサミドを用いて、実施例83-dの合成について記載した手順に従って、表題の化合物をベージュ色の固体として得る。LC-MS B:t=1.04min;[M+H]=261.29。
【0580】
e) 2-(6-エトキシピリミジン-4-イル)-4-エチルチアゾール-5-カルボキサミド
2-(6-エトキシピリミジン-4-イル)-4-エチルチアゾール-5-カルボン酸を用いて、実施例83-eの合成について記載した手順に従って、表題の化合物をオレンジ色の固体として得る。LC-MS B:t=0.79min;[M+H]=279.25。
【0581】
f) 2-(6-エトキシピリミジン-4-イル)-4-エチルチアゾール-5-カルボン酸
エチル 4-エチル-2-(6-エトキシピリミジン-4-イル)チアゾール-5-カルボキシレート(実施例149-b、1000mg、3.09mmol)をTHF/MeOH 1:1(15mL)中に溶解した氷冷溶液を、10%NaOH(5.58mL、15.5mmol)で処理し、RTにて20h撹拌する。溶媒を減圧下で除き、水相をEtOで1回抽出する。次いで、水相を2N HClで酸性化し、EtOAcで抽出する(3x)。有機抽出物を合わせたものをMgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮し、表題の化合物を緑色がかった固体(522mg、64%)として得る。LC-MS B:t=0.88min;[M+H]=280.24。
【0582】
実施例152: 5-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,3,4]-オキサジアゾール-2-オール[互変異性型:5-(5-{6-
[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,3,4]-オキサジアゾール-2(3H)-オン]
5-(3-エトキシ-5-(6-ヒドロキシピリミジン-4-イル)チオフェン-2-イル)-[1,3,4]-オキサジアゾール-2-オール、2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェニル)エタン-1-アミン及びBOPを用いて、実施例83の合成について記載した手順に従って、表題の化合物を黄色の固体として得る。LC-MS B:t=0.94min;[M+H]=526.01。
【0583】
a) 5-(3-エトキシ-5-(6-ヒドロキシピリミジン-4-イル)チオフェン-2-イル)-[1,3,4]-オキサジアゾール-2-オール
tert-ブチル (5-(3-エトキシ-5-(6-メトキシピリミジン-4-イル)チオフェン-2-イル)-[1,3,4]-オキサジアゾール-2-イル) カルボネートを用いて、実施例83-aの合成について記載した手順に従って、表題の化合物を黄色の固体として得る。LC-MS B:t=0.64min;[M+H]=307.04。
【0584】
b) Tert-ブチル (5-(3-エトキシ-5-(6-メトキシピリミジン-4-イル)チオフェン-2-イル)-[1,3,4]-オキサジアゾール-2-イル) カルボネート
二炭酸ジ-tert.ブチル(693mg、3.18mmol)を、3-エトキシ-5-(6-メトキシピリミジン-4-イル)チオフェン-2-カルボヒドラジド(150mg、0.635mmol)及びDMAP(7.84mg、0.0635mmol)をTHF(6mL)中に溶解したものに、RTにて少しずつ添加する。RMをRTにて一晩撹拌し、次いで、DCMとsat.aq.NaHCOの間で分画する。フェーズセパレーターシリンジ(phase separator syringe)を介して2層を分離し、有機層を濃縮乾固する。prep HPLCによる精製により、表題の化合物を黄色の固体(31mg、43%)として得る。LC-MS B:t=1.10min;[M+H]=421.16。
【0585】
c) 3-エトキシ-5-(6-メトキシピリミジン-4-イル)チオフェン-2-カルボヒドラジド
メチル 3-エトキシ-5-(6-メトキシピリミジン-4-イル)チオフェン-2-カルボキシレート(実施例83-g、257mg、0.873mmol)をEtOH(2mL)中に溶解したものに、ヒドラジン一水和物(0.216mL、4.37mmol)を添加する。RMを80℃にて3h撹拌し、次いで濃縮乾固し、表題の化合物を黄色の固体(253mg、99%)として得る。LC-MS B:t=0.68min;[M+H]=295.16。
【0586】
実施例153: 5-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-3-エトキシチオフェン-2-カルボン酸
N-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)-6-ヨードピリミジン-4-アミン(A.2.6.)及び3-エトキシ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)チオフェン-2-カルボン酸(A.3.3.)を用いて、一般的手順Gに従って、表題の化合物を明黄色の固体として得る。LC-MS B:t=0.89min;[M+H]=485.96。
【0587】
実施例154: N-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-カルボニル)-メタンスルホンアミド
5-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-3-エトキシチオフェン-2-カルボン酸(実施例153、70mg、0.145mmol)をDMSO/THF(2:1)(3mL)中に溶解し、CDI(35.2mg、0.217mmol)を添加する。RMを60℃にて1h加熱し、RTに冷却し、メタンスルホンアミド(31.2mg、0.318mmol)及びDBU(0.054mL、0.361mmol)で処理する。RMをRTにて2h30撹拌する。THFを減圧下で除き、数滴のTEAを添加し、混合物をwhatmanフィルターを通してろ過し、prep HPLCで精製して、表題の化合物を白色の固体として得る。LC-MS B:t=1.03min;[M+H]=563.03。
【0588】
実施例155: 5-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-3-エトキシ-N-スルファモイルチオフェン-2-カルボキサミド
5-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-3-エトキシチオフェン-2-カルボン酸(実施例153)及びスルファミドを用いて、実施例154の合成について記載した手順に従って、表題の化合物を白色の固体として得る。LC-MS B:t=0.94min;[M+H]=561.78。
【0589】
実施例156: 3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-2-メチル-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-2-メチル-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール]
3-(3-エトキシ-5-(6-ヒドロキシ-2-メチルピリミジン-4-イル)チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール及び2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェニル)エタン-1-アミンを用いて、実施例83の合成について記載した手順に従って、表題の化合物を薄黄色の固体として得る。LC-MS B:t=0.90min;[M+H]=540.05。
【0590】
a) 3-(3-エトキシ-5-(6-ヒドロキシ-2-メチルピリミジン-4-イル)チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール
3-(3-エトキシ-5-(6-メトキシ-2-メチルピリミジン-4-イル)チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オールを用いて、実施例83-aの合成について記載した手順に従って、表題の化合物を黄色の固体として得る。LC-MS B:t=0.71min;[M+H]=321.04。
【0591】
b) 3-(3-エトキシ-5-(6-メトキシ-2-メチルピリミジン-4-イル)チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール
3-エトキシ-N’-ヒドロキシ-5-(6-メトキシ-2-メチルピリミジン-4-イル)チオフェン-2-カルボキシイミドアミドを用いて、実施例83-bの合成について記載した手順に従って、表題の化合物を黄色の固体として得る。LC-MS B:t=0.95min;[M+H]=335.05。
【0592】
c) 3-エトキシ-N’-ヒドロキシ-5-(6-メトキシ-2-メチルピリミジン-4-イル)チオフェン-2-カルボキシイミドアミド
3-エトキシ-5-(6-メトキシ-2-メチルピリミジン-4-イル)チオフェン-2-カルボニトリルを用いて、実施例83-cの合成について記載した手順に従って、表題の化合物を黄色の固体として得る。LC-MS B:t=0.66min;[M+H]=309.09。
【0593】
d) 3-エトキシ-5-(6-メトキシ-2-メチルピリミジン-4-イル)チオフェン-2-カルボニトリル
3-エトキシ-5-(6-メトキシ-2-メチルピリミジン-4-イル)チオフェン-2-カルボキサミドを用いて、実施例83-dの合成について記載した手順に従って、表題の化合物をベージュ色の固体として得る。LC-MS B:t=1.06min;[M+H]=276.18。
【0594】
e) 3-エトキシ-5-(6-メトキシ-2-メチルピリミジン-4-イル)チオフェン-2-カルボニトリル
メチル 3-エトキシ-5-(6-メトキシ-2-メチルピリミジン-4-イル)チオフェン-2-カルボキシレート(450mg、1.46mmol)をNH(MeOH中7M、15mL)中に溶解し、80℃にて3d撹拌し、次いで、減圧下で濃縮して、表題の化合物を黄色の固体(449mg、99%)として得る。LC-MS B:t=0.84min;[M+H]=294.13。
【0595】
f) メチル 3-エトキシ-5-(6-メトキシ-2-メチルピリミジン-4-イル)チオフェン-2-カルボキシレート
メチル 3-エトキシ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)チオフェン-2-カルボキシレート(実施例83-h)及び4-クロロ-6-メトキシ-2-メチルピリミジンを用いて、実施例83-gの合成について記載した手順に従って、表題の化合物を黄色の固体として得る。LC-MS B:t=0.99min;[M+H]=309.10。
【0596】
実施例157: 3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-フェニル)-エチルアミノ]-2-メチル-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-フェニル)-エチルアミノ]-2-メチル-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール]
3-(3-エトキシ-5-(6-ヒドロキシ-2-メチルピリミジン-4-イル)チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール(実施例156-a)及び4-ブロモフェネチルアミンを用いて、実施例83の合成について記載した手順に従って、表題の化合物を薄黄色の固体として得る。LC-MS B:t=0.86min;[M+H]=504.07。
【0597】
実施例158: 2-(5-{6-[2-(4-ブロモ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-イル)-アセタミド
メチル 2-(5-(6-((4-ブロモフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)チオフェン-2-イル)アセテート及びMeOH中NHを用いて、実施例156-eの合成について記載した手順に従って、表題の化合物をベージュ色の固体として得る。LC-MS B:t=0.69min;[M+H]=417.05。
【0598】
a) メチル 2-(5-(6-((4-ブロモフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)チオフェン-2-イル)アセテート
N-(4-ブロモフェネチル)-6-ヨードピリミジン-4-アミン(A.2.2.)及びメチル 2-(5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)チオフェン-2-イル)アセテートを用いて、実施例83-gの合成について記載した手順に従って、表題の化合物をベージュ色の固体として得る。LC-MS B:t=0.82min;[M+H]=431.94。
【0599】
b) メチル 2-(5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)チオフェン-2-イル)アセテート
メチル チオフェン-2-アセテートを用いて、A.3.18.の合成について記載した手順に従って、表題の化合物を白色の固体として得る。LC-MS B:t=0.97min;[M+H]=283.14。
【0600】
実施例159: rac-2-(5-{6-[2-(4-ブロモ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-イル)-プロピオン酸
2-(5-(6-((4-ブロモフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)チオフェン-2-イル)プロパンニトリル(30mg、0.0726mmol)をconc.HCl(0.35mL)中に混合したものを、封止したチューブ内で85℃にて45min撹拌する。次いで、それを0℃に冷却し、NHOHで塩基性化し、prep.HPLCで精製して、表題の化合物を白色の固体(23mg、73%)として得る。LC-MS B:t=0.78min;[M+H]=432.06。
【0601】
a) 2-(5-(6-((4-ブロモフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)チオフェン-2-イル)プロパンニトリル
N-(4-ブロモフェネチル)-6-ヨードピリミジン-4-アミン(A.2.2.)及び2-(5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)チオフェン-2-イル)プロパンニトリルを用いて、実施例83-gの合成について記載した手順に従って、表題の化合物をベージュ色の固体として得る。LC-MS B:t=0.87min;[M+H]=413.07。
【0602】
b) 2-(5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)チオフェン-2-イル)プロパンニトリル
2-(チオフェン-2-イル)プロパンニトリルを用いて、A.3.18.の合成について記載した手順に従って、表題の化合物を白色の固体として得る。LC-MS A:t=1.00min;非イオン化。
【0603】
実施例160: 4-クロロ-2-(2-{6-[4-エトキシ-5-(5-オキソ-4,5-ジヒドロ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-チオフェン-2-イル]-ピリミジン-4-イルアミノ}-エチル)-ベンゾニトリル[互変異性型:4-クロロ-2-(2-{6-[4-エトキシ-5-(5-ヒドロキシ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-チオフェン-2-イル]-ピリミジン-4-イルアミノ}-エチル)-ベンゾニトリル]
MWバイアルに、3-(5-{6-[2-(2-ブロモ-5-クロロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン(実施例94、28mg、0.0536mmol)、シアン化銅(I)(0.00415mL、0.134mmol)及びDMF(1mL)を仕込む。蓋をし、MW照射下で160℃にて30min加熱する。シアン化銅(I)(0.0124mL、0.402mmol)を添加し、混合物を、180℃にて30min、次いで170℃にて1hさらに加熱する。RMを0.5mLの25%NH4OHで処理し、0.45μm whatmanフィルターを通してろ過し、MeOHでリンスし、prep HPLCで精製して、表題の化合物をベージュ色の固体(1mg、4%)として得る。LC-MS B:t=0.95min;[M+H]=469.16。
【0604】
実施例161: 3-(5-{6-[2-(4-ジメチルアミノ-2-フルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(5-
{6-[2-(4-ジメチルアミノ-2-フルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール]
MWバイアルに、トルエン(1mL)中、3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2-フルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン(実施例125、15mg、0.0296mmol)、ジメチルアミン(THF中2.0M、0.02mL、0.04mmol)、XPhos(3mg、0.0061mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(3mg、0.00328mmol)及びCs2CO3(30mg、0.0921mmol)を仕込む。バイアルに蓋をし、脱気及びNで再充填する(3x)。RMを、MW照射下で120℃にて15min加熱する。ジメチルアミン(THF中2.0M、0.075mL、0.148mmol)を添加し、RMを125℃にて30minさらに加熱する。ジメチルアミン(THF中2.0M、0.15mL、0.296mmol)を添加し、RMを130℃にて30min加熱する。ジメチルアミン(THF中2.0M、0.15mL、0.296mmol)、XPhos(3mg、0.0061mmol)及びトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(3mg、0.00328mmol)を添加し、混合物を150℃にて1h加熱する。RMを0.45μmグラスファイバーフィルター上でろ過し、ろ液を濃縮し、残渣をprep HPLCで精製して、表題の化合物をベージュ色の固体(1mg、7%)として得る。LC-MS B:t=0.85min;[M+H]=471.06。
【0605】
実施例162: 3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-イソプロポキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-イソプロポキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール]
3-(5-(6-ヒドロキシピリミジン-4-イル)-3-イソプロポキシチオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール及び2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェニル)エタン-1-アミンを用いて、実施例83の合成について記載した手順に従って、表題の化合物をベージュ色の固体として得る。LC-MS B:t=1.03min;[M+H]=538.06。
【0606】
a) 3-(5-(6-ヒドロキシピリミジン-4-イル)-3-イソプロポキシチオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール
3-(5-(6-メトキシピリミジン-4-イル)-3-イソプロポキシチオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オールを用いて、実施例83-aの合成について記載した手順に従って、表題の化合物を茶色の固体として得る。LC-MS B:t=0.71min;[M+H]=321.16。
【0607】
b) 3-(5-(6-メトキシピリミジン-4-イル)-3-イソプロポキシチオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール
N’-ヒドロキシ-3-イソプロポキシ-5-(6-メトキシピリミジン-4-イル)チオフェン-2-カルボキシイミドアミドを用いて、実施例83-bの合成について記載した手順に従って、表題の化合物を黄色の固体として得る。LC-MS B:t=0.95min;[M+H]=335.23。
【0608】
c) N’-ヒドロキシ-3-イソプロポキシ-5-(6-メトキシピリミジン-4-イル)チオフェン-2-カルボキシイミドアミド
3-イソプロポキシ-5-(6-メトキシピリミジン-4-イル)チオフェン-2-カル
ボニトリルを用いて、実施例83-cの合成について記載した手順に従って、表題の化合物を黄色の固体として得る。LC-MS B:t=0.66min;[M+H]=309.26。
【0609】
d) 3-イソプロポキシ-5-(6-メトキシピリミジン-4-イル)チオフェン-2-カルボニトリル
3-イソプロポキシ-5-(6-メトキシピリミジン-4-イル)チオフェン-2-カルボキサミドを用いて、実施例83-dの合成について記載した手順に従って、表題の化合物をベージュ色の固体として得る。LC-MS B:t=1.04min;[M+H]=276.27。
【0610】
e) 3-イソプロポキシ-5-(6-メトキシピリミジン-4-イル)チオフェン-2-カルボキサミド
3-イソプロポキシ-5-(6-メトキシピリミジン-4-イル)チオフェン-2-カルボン酸を用いて、実施例83-eの合成について記載した手順に従って、表題の化合物を茶色の固体として得る。LC-MS B:t=0.85min;[M+H]=294.23。
【0611】
f) 3-イソプロポキシ-5-(6-メトキシピリミジン-4-イル)チオフェン-2-カルボン酸
メチル 3-イソプロポキシ-5-(6-メトキシピリミジン-4-イル)チオフェン-2-カルボキシレート(500mg、1.62mmol)をMeOH(16mL)及びTHF(10mL)中に溶解したものに、1N NaOH(16.2mL、16.2mmol)を添加する。RMをRTにて一晩撹拌し、次いで真空下で濃縮する。残渣をEtOAcと水の間で分画する。塩基性水層を1N HClを用いてpH=2に酸性化し、EtOAcで2回抽出する。次いで、有機層を合わせたものを塩水で洗浄し、MgSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮し、表題の化合物をベージュ色の固体(322mg、68%)として得る。LC-MS B:t=0.93min;[M+H]=295.20。
【0612】
g) メチル 3-イソプロポキシ-5-(6-メトキシピリミジン-4-イル)チオフェン-2-カルボキシレート
メチル 3-イソプロポキシ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)チオフェン-2-カルボキシレート及び4-クロロ-6-メトキシ-ピリミジンを用いて、実施例83-gの合成について記載した手順に従って、表題の化合物を黄色の固体として得る。LC-MS B:t=0.98min;[M+H]=309.06。
【0613】
h) メチル 3-イソプロポキシ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)チオフェン-2-カルボキシレート
メチル 3-イソプロポキシチオフェン-2-カルボキシレートを用いて、A.3.3.の合成について記載した手順に従って、表題の化合物をベージュ色の固体として得る。LC-MS B:t=0.73min;[M+H]=259.12(LC-MSカラム上におけるピナコールエステルの加水分解によるボロン酸)。
【0614】
i) メチル 3-イソプロポキシチオフェン-2-カルボキシレート
メチル 3-ヒドロキシチオフェン-2-カルボキシレート(8000mg、50.6mmol)をDMF(100mL)中に溶解したものに、0℃にて、NaH(オイル中60%、2529mg、63.2mmol)を少しずつ添加する。ガスの発生が止み次第、2-ブロモプロパン(15.84mL、166.8mmol)を滴下する。0℃にて5分後、RMをRTに、次いで週末にわたって50℃に温まるようにする。それをRTに冷却し
、数滴の水でクエンチし、次いで減圧下で濃縮する。残渣を水とEtOAcの間で分画する。水層をEtOAcで2回再抽出する。有機相を合わせたものを、水、塩水で洗浄し、MgSO上で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮して、表題の化合物を茶色の液体(9.80g、97%)として得る。LC-MS B:t=0.78min;[M+H]=201.24。
【0615】
実施例163: 5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-(2-ジメチルアミノ-エトキシ)-チオフェン-2-カルボン酸
メチル 5-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-3-ヒドロキシチオフェン-2-カルボキシレート(20mg、0.0458mmol)、CsCO(44.8mg、0.137mmol)及びTBAI(3.42mg、0.00917mmol)をDMF(1mL)中に溶解したものに、(2-ブロモエチル)ジメチルアミン(33.7mg、0.137mmol)を添加し、RMを120℃にて一晩加熱する。RMをRTに冷却し、10%NaOH(0.0917mL、0.229mmol)で処理し、RTにて4hさらに撹拌する。RMをろ過し、MeOHでリンスし、prep HPLCで精製して、表題の化合物を赤色の固体(3mg、16%)として得る。LC-MS B:t=0.70min;[M+H]=527.07。
【0616】
a) メチル 5-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-3-ヒドロキシチオフェン-2-カルボキシレート
N-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)-6-ヨードピリミジン-4-アミン(A.2.6.)及びメチル 3-ヒドロキシ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)チオフェン-2-カルボキシレートを用いて、一般的手順Gに従って、表題の化合物を黄土色の固体として得る。LC-MS B:t=1.00min;[M+H]=471.99。
【0617】
b) メチル 3-ヒドロキシ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)チオフェン-2-カルボキシレート
メチル 3-ヒドロキシチオフェン-2-カルボキシレートを用いて、A.3.3.の合成について記載した手順に従って、表題の化合物を茶色の固体として得る。LC-MS B:t=0.56min;非イオン化。
【0618】
実施例164: 3-エトキシ-5-{6-[2-(2-メトキシ-5-メチルスルファニル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-チオフェン-2-カルボン酸
6-クロロ-N-(2-メトキシ-4-(メチルチオ)フェネチル)ピリミジン-4-アミン(A.2.10.)及び3-エトキシ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)チオフェン-2-カルボン酸(A.3.3.)を用いて、一般的手順Gに従って、表題の化合物を白色の固体として得る。LC-MS A:t=0.84min;[M+H]=446.12。
【0619】
実施例165: 4-{6-[2-(2-メトキシ-5-メチルスルファニル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-メチルスルファニル-安息香酸6-クロロ-N-(2-メトキシ-4-(メチルチオ)フェネチル)ピリミジン-4-アミン(A.2.10.)及びメチル 2-(メチルチオ)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゾエート(A.3.11.)を用いて、一般的手順Hに従って、表題の化合物を白色の固体として得る。LC-MS A:t=0.78min;[M+H]=442.13。
【0620】
一般的手順G又はHをハロゲン化ピリミジン誘導体A.2.1.~A.2.26.に適用して、市販のボロン酸誘導体又はボロン酸誘導体A.3.1.~A.3.59とカップリングすることにより、下記の表8に記載する実施例166~274の化合物を製造する。
【0621】
【表20】
【0622】
【表21】
【0623】
【表22】
【0624】
【表23】
【0625】
【表24】
【0626】
【表25】
【0627】
【表26】
【0628】
【表27】
【0629】
【表28】
実施例275: 3-(5-{6-[2-(5-ブロモ-2-メチルスルファニル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(5-{6-[2-(5-ブロモ-2-メチルスルファニル-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール]
3-(3-エトキシ-5-(6-ヒドロキシピリミジン-4-イル)チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール(実施例83-a)及び2-(5-ブロモ-2-(メチルチオ)フェニル)エタン-1-アミン 塩酸塩を用いて、一般的手順Iに従って、表題の化合物を薄黄色の粉末として得る。LC-MS D:t=1.25min;[M+H]=534.1。
【0630】
実施例276: 4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-N-(2-ヒドロキシ-エチル)-2-メチルアミノ-ベンズアミド
4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-メチルアミノ-安息香酸(実施例231)(51mg、0.11mmol)及びエタノールアミン(8μL、0.132mmol)をDMF(2mL)中に溶解する。N-エチル-ジイソプロピルアミン(57μL、0.33mmol)、次いでHATU(52mg、0.138mmol)を添加し、RMをRTにて1h撹拌する。次いで、それを水及びMeCNで希釈し、prep.HPLCを介して精製する。表題の化合物を明黄色の固体(52mg、93%)として得る。LC-MS D:t=0.789min;[M+H]=506.0。
【0631】
実施例277: 4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-N-(2-メトキシ-エチル)-2-メチルアミノ-ベンズアミド
2-メトキシエチルアミンを用いて、実施例276について記載した手順に従って、表題の化合物を明黄色の粉末として得る。LC-MS D:t=0.878min;[M+H]=520.3。
【0632】
実施例278: 3-(4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-1-エチル-1H-ピロール-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-1-エチル-1H-ピロール-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール]
4-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-1-エチル-N’-ヒドロキシ-1H-ピロール-2-カルボキシイミドアミドを用いて、実施例83-bについて記載した手順に従って、表題の化合物を白色の粉末として得る。LC-MS D:t=0.834min;[M+H]=491.2。
【0633】
a) 4-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-1-エチル-N’-ヒドロキシ-1H-ピロール-2-カルボキシイミドアミド
4-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-1-エチル-1H-ピロール-2-カルボニトリルを用いて、実施例83-cについて記載した手順に従って、表題の化合物を灰色の固体として得る。LC-MS B:t=0.68min;[M+H]=467.42。
【0634】
b) 4-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-1-エチル-1H-ピロール-2-カルボニトリル
N-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)-6-ヨードピリミジン-4-アミン(A.2.6.)及び1-エチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピロール-2-カルボニトリルを用い、一般的手順Gに従って、表題の化合物を黄土色の粉末として得る。LC-MS B:t=0.
84min;[M+H]=432.37。
【0635】
c) 1-エチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピロール-2-カルボニトリル
表題の化合物を、4-ブロモ-1-エチル-1H-ピロール-2-カルボニトリルを出発物質として、A.3.6.について記載した手順に従って製造する。LC-MS B:t=0.97min;非イオン化;H NMR(400MHz、d6-DMSO) δ:7.50-7.58(m、1H)、6.99-7.14(m、1H)、3.99-4.19(m、2H)、1.33-1.43(m、3H)、1.21-1.29(m、12H)。
【0636】
実施例279: 5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-カルボン酸 アミド
HATU(72.8mg、0.191mmol)を、5-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-3-エトキシチオフェン-2-カルボン酸(実施例153、64mg、0.128mmol)をDMF(3mL)中に溶解したものに、RTにて添加する。RMを30分撹拌する。次いで、25%アンモニア溶液(0.197mL、1.28mmol)を添加し、RMをRTにて一晩撹拌する。次いで、それをprep LC-MSで直接精製して、表題の化合物を白色の固体(55mg、89%)として得る。LC-MS C:t=1.072min;[M+H]=483.4。
【0637】
実施例280: N-(4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-エトキシ-ベンゾイル)-メタンスルホンアミド
4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-エトキシ-安息香酸(実施例180)(36mg、0.0727mmol)、メタンスルホンアミド(9.27mg、0.0945mmol)、EDC(25.1mg、0.131mmol)及びDMAP(26.6mg、0.218mmol)の混合物を、DCM(0.7mL)中に溶解し、RTにて2日間撹拌する。RMを濃縮し、prep LC-MSで精製して、表題の化合物を白色の固体(17mg、42%)として得る。LC-MS C:t=1.081min;[M+H]=555.1。
【0638】
実施例281: 5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エチル-チオフェン-2-カルボン酸
アミド
5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エチル-チオフェン-2-カルボン酸(実施例29)及び25%水酸化アンモニウム溶液を用いて、実施例83-eについて記載した手順に従って、表題の化合物を白色の固体として得る。LC-MS C:t=1.056min;[M+H]=467.2。
【0639】
実施例282: 3-(4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-エトキシ-ベンジル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-エトキシ-ベンジル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール]
(E/Z)-2-(4-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ
)ピリミジン-4-イル)-2-エトキシフェニル)-N’-ヒドロキシアセトイミドアミドを用いて、実施例83-bについて記載した手順に従って、表題の化合物を白色の固体として得る。LC-MS C:t=0.928min;[M+H]=532.1。
【0640】
a) (E/Z)-2-(4-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-2-エトキシフェニル)-N’-ヒドロキシアセトイミドアミド
2-(4-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-2-エトキシフェニル)アセトニトリルを用いて、実施例83-cについて記載した手順に従って、表題の化合物を白色の固体として得る。LC-MS B:t=0.66min;[M+H]=506.10。
【0641】
b) 2-(4-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-2-エトキシフェニル)アセトニトリル
N-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)-6-ヨードピリミジン-4-アミン(A.2.6.)及び2-(2-エトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)アセトニトリルを用い、一般的手順Gに従って、表題の化合物をベージュ色の粉末として得る。LC-MS B:t=0.88min;[M+H]=473.33。
【0642】
c) 2-(2-エトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)アセトニトリル
表題の化合物を、2-(4-ブロモ-2-エトキシフェニル)アセトニトリルを出発物質として、A.3.6.について記載した手順に従って製造する。LC-MS B:t=1.05min;[M+H]=288.4。
【0643】
d) 2-(4-ブロモ-2-エトキシフェニル)アセトニトリル
表題の化合物を、2-(4-ブロモ-2-エトキシフェニル)アセタミドを出発物質として、実施例83-dについて記載した手順に従って製造する。LC-MS B:t=0.97min;非イオン化。H NMR(400MHz、d6-DMSO) δ:7.22-7.42(m、2H)、6.96-7.21(m、1H)、4.13(q、J=6.9Hz、2H)、3.78-3.86(m、2H)、1.36(m、3H)。
【0644】
e) 2-(4-ブロモ-2-エトキシフェニル)アセタミド
表題の化合物を、2-(4-ブロモ-2-エトキシフェニル)酢酸を出発物質として、実施例83-eについて記載した手順に従って製造する。LC-MS B:t=0.76min;[M+H]=257.85。
【0645】
実施例283: 3-(4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-エトキシ-ベンジル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-チオン[互変異性型:3-(4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-エトキシ-ベンジル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-チオール]
(E/Z)-2-(4-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-2-エトキシフェニル)-N’-ヒドロキシアセトイミドアミド(実施例282-a)及び1,1’-チオカルボニルジイミダゾールを用いて、実施例83-bについて記載した手順に従って、表題の化合物を白色の固体として得る。LC-MS C:t=1.007min;[M+H]=548.0。
【0646】
実施例284: 3-(4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェ
ニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-プロピル-ベンジル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-プロピル-ベンジル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール]
(E/Z)-2-(4-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-2-プロピルフェニル)-N’-ヒドロキシアセトイミドアミドを用いて、実施例83-bについて記載した手順に従って、表題の化合物を白色の固体として得る。LC-MS C:t=0.963min;[M+H]=530.2。
【0647】
a) (E/Z)-2-(4-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-2-プロピルフェニル)-N’-ヒドロキシアセトイミドアミド
2-(4-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-2-プロピルフェニル)アセトニトリルを用いて、実施例83-cについて記載した手順に従って、表題の化合物を白色の固体として得る。LC-MS B:t=0.70min;[M+H]=504.16。
【0648】
b) 2-(4-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-2-プロピルフェニル)アセトニトリル
N-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)-6-ヨードピリミジン-4-アミン(A.2.6.)及び2-(2-プロピル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)アセトニトリルを用い、一般的手順Gに従って、表題の化合物を白色の粉末として得る。LC-MS B:t=0.91min;[M+H]=471.14。
【0649】
c) 2-(2-プロピル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)アセトニトリル
表題の化合物を、2-(4-ブロモ-2-プロピルフェニル)アセトニトリルを出発物質として、A.3.6.について記載した手順に従って製造する。LC-MS B:t=1.09min;[M+H]=327.25。
【0650】
実施例285: 3-(4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-プロピル-ベンジル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-チオン[互変異性型:3-(4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-プロピル-ベンジル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-チオール]
(E/Z)-2-(4-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-2-プロピルフェニル)-N’-ヒドロキシアセトイミドアミド(実施例284-a)及び1,1’-チオカルボニルジイミダゾールを用いて、実施例83-bについて記載した手順に従って、表題の化合物を白色の固体として得る。LC-MS C:t=1.037min;[M+H]=546.4。
【0651】
実施例286: 2-(4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-エトキシ-フェニル)-アセタミド
エチル 2-(4-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-2-エトキシフェニル)アセテート(91mg、0.175mmol)をNH(MeOH中7M、3mL)中に溶解したものを、封止したチューブ内で、85℃にて3dにわたって撹拌する。次いで、RMを減圧下で濃縮し、FC(HeptからEtOAc 1:から0:1へ)で精製して、所望の生成物を白色の固体(71mg
、82%)として得る。LC-MS C:t=0.804min;[M+H]=491.4。
【0652】
a) エチル 2-(4-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-2-エトキシフェニル)アセテート
N-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)-6-ヨードピリミジン-4-アミン(A.2.6.)及びエチル 2-(2-エトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)アセテート(A.3.39.1.)を用いて、一般的手順Gに従って、表題の化合物を白色の粉末として得る。LC-MS B:t=0.92min;[M+H]=520.0。
【0653】
実施例287: 2-(5-{6-[2-(4-ブロモ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-アセタミド
(5-{6-[2-(4-ブロモ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-酢酸(実施例17)及びアンモニアを用いて、実施例276について記載した手順に従って、表題の化合物を白色の粉末として得る。LC-MS C:t=0.903min;[M+H]+=461.3。
【0654】
実施例288: [2-(4-ブロモ-フェニル)-エチル]-{6-[5-(1H-テトラゾール-5-イルメチル)-チオフェン-2-イル]-ピリミジン-4-イル}-アミン
2-(5-(6-((4-ブロモフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)チオフェン-2-イル)アセトニトリル(50mg、0.125mmol)をトルエン(1.05mL)中に溶解したものに、トリメチルシリルアジド(0.0247mL、0.188mmol)及びジブチルスズオキシド(3.12mg、0.0125mmol)を、窒素下で添加する。RMを、封止したチューブ内で110℃にて一晩加熱する。次いで、それをRTに冷却し、EtOAcで希釈し、1M HClで2回、塩水で1回洗浄する。有機層をMgSO上で乾燥し、ろ過し、濃縮する。残渣をprep.LC-MSで精製して、所望の生成物を白色の固体(22mg、39%)として得る。LC-MS C:t=0.868min;[M+H]=442.2。
【0655】
a) 2-(5-(6-((4-ブロモフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)チオフェン-2-イル)アセトニトリル
N-(4-ブロモフェネチル)-6-ヨードピリミジン-4-アミン(A.2.2.、438mg、1.08mmol)、2-(5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)チオフェン-2-イル)アセトニトリル(297mg、1.19mmol)、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)のジクロロメタンとの錯体(88.6mg、0.108mmol)及び第三リン酸カリウム(749mg、3.25mmol)を水(0.117mL、6.51mmol)及びDMF(11.7mL)中に混合したものを、窒素気流下で15min脱気し、次いでRTにて一晩撹拌する。[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)のジクロロメタンとの錯体(88.6mg、0.108mmol)をRMに添加し、それを再び脱気し、RTにて4h撹拌する。次いで、それをEtOAcで希釈し、塩水で洗浄する。有機相をMgSO上で乾燥し、ろ過し、濃縮する。残渣をFC(HeptからHept/EtOAc 1:1へ)で精製して、所望の生成物をベージュ色の固体(192mg、44%)として得る。LC-MS B:t=0.82min;[M+H]=399.04。
【0656】
b) 2-(5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)チオフェン-2-イル)アセトニトリル
2-チオフェンアセトニトリル(199mg、1.57mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン(244mg、0.941mmol)、(1,5-シクロオクタジエン)(メトキシ)イリジウム(I)二量体(5.5mg、0.0083mmol)及び4,4’-ジ-tert-ブチル-2,2’-ジピリジル(5.5mg、0.0205mmol)をTHF(7.5mL)中に混合したものを、窒素気流で15min脱気し、次いで80℃にて一晩撹拌する。次いで、それをRTに冷却し、減圧下で濃縮して、残渣をFC(HeptからHept/EtOAc 9:1へ)で精製して、所望の生成物を自然に結晶化する無色のオイルとして得る(300mg、77%)。LC-MS B:t=0.94min;非イオン化。 H NMR(500MHz、d6-DMSO) δ:7.45(d、J=3.5Hz、1H)、7.17(d、J=3.5Hz、1H)、4.36(d、J=0.7Hz、2H)、1.29(s、12H)。
【0657】
実施例289: 3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-ピリジン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-ピリジン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール]
(E/Z)-5-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-N’-ヒドロキシピコリンイミドアミドを用いて、実施例83-bについて記載した手順に従って、表題の化合物を白色の固体として得る。LC-MS C:t=1.037min;[M+H]=475.3。
【0658】
a) (E/Z)-5-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-N’-ヒドロキシピコリンイミドアミド
5-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)ピコリノニトリルを用いて、実施例83-cについて記載した手順に従って、表題の化合物をベージュ色の固体として得る。LC-MS B:t=0.70min;[M+H]=450.98。
【0659】
5-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)ピコリノニトリル
N-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)-6-ヨードピリミジン-4-アミン(A.2.6.)及び2-シアノ-5-ピリジニルボロン酸を用いて、実施例288-aの合成について記載した手順に従って、表題の化合物を茶色の固体として得る。LC-MS B:t=0.90min;[M+H]=417.85。
【0660】
実施例290: 3-(4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-エトキシ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-チオン[互変異性型:3-(4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-エトキシ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-チオール]
(E/Z)-4-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-2-エトキシ-N’-ヒドロキシベンゾイミドアミド及び1,1’-チオカルボニルジイミダゾールを用いて、実施例83-bについて記載した手順に従って、表題の化合物を薄黄色の固体として得る。LC-MS C:t=1.145min;[M+H]=534.0。
【0661】
a) (E/Z)-4-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-2-エトキシ-N’-ヒドロキシベンゾイミドアミド
4-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-
イル)-2-エトキシベンゾニトリルを用いて、実施例83-cについて記載した手順に従って、表題の化合物を黄色の固体として得る。LC-MS B:t=0.67min;[M+H]+=491.83。
【0662】
b) 4-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-2-エトキシベンゾニトリル
N-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)-6-ヨードピリミジン-4-アミン(A.2.6.)及び4-シアノ-3-エトキシフェニルボロン酸を用いて、一般的手順Gに従って、表題の化合物を白色の粉末として得る。LC-MS B:t=0.93min;[M+H]=458.83。
【0663】
実施例291: 3-(4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-メトキシ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-メトキシ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール]
4-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-N-ヒドロキシ-3-メトキシベンゾイミドアミドを用いて、実施例83-bについて記載した手順に従って、表題の化合物を白色の固体として得る。LC-MS C:t=0.834min;[M+H]+=504.2。
【0664】
a) 4-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-N-ヒドロキシ-3-メトキシベンゾイミドアミド
4-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-3-メトキシベンゾニトリルを用いて、実施例83-cについて記載した手順に従って、表題の化合物を黄色の固体として得る。LC-MS B:t=0.66min;[M+H]=478.09。
【0665】
b) 4-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-3-メトキシベンゾニトリル
N-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)-6-ヨードピリミジン-4-アミン(A.2.6.)及び3-メトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゾニトリルを用いて、一般的手順Gに従って、表題の化合物を白色の固体として得る。LC-MS B:t=0.84min;[M+H]=447.3。
【0666】
c) 3-メトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゾニトリル
4-ブロモ-3-メトキシベンゾニトリルを用いて、A.3.6.の合成について記載した手順に従って、表題の化合物を暗紫色の固体として得る。LC-MS B:t=0.97min;非イオン化。
【0667】
実施例292: 4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-メトキシ-ベンズアミド
表題の化合物を、4-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-N-ヒドロキシ-3-メトキシベンゾイミドアミド(実施例291-a)の合成における副生成物として、白色の粉末として単離する。LC-MS C:t=0.715min;[M+H]=463.2。
【0668】
実施例293: 5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)
-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-4-クロロ-3-エトキシ-チオフェン-2-カルボン酸 アミド
5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-4-クロロ-3-エトキシ-チオフェン-2-カルボン酸(実施例27)を用いて、実施例279の合成について記載した手順に従って、表題の化合物を白色の固体として得る。LC-MS C:t=1.215min;[M+H]=517.1。
【0669】
実施例294: 1-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-1,4-ジヒドロ-テトラゾール-5-オン[互変異性型:1-(5-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-3-エトキシチオフェン-2-イル)-1H-テトラゾール-5-オール](1)
N-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)-6-(4-エトキシ-5-イソシアネートチオフェン-2-イル)ピリミジン-4-アミン(78mg、0.162mmol)をジオキサン(2mL)中に懸濁し、次いでアジドトリメチルシラン(0.906mL、6.48mmol)を添加し、混合物を90℃にて4h加熱する。RMを濃縮し、prep LC-MSで精製して、表題の化合物を黄色の固体(5mg、6%)として得る。LC-MS C:t=1.141min;[M+H]=524.0。
【0670】
a) N-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)-6-(4-エトキシ-5-イソシアネートチオフェン-2-イル)ピリミジン-4-アミン
5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-カルボン酸(実施例153、130mg、0.268mmol)をTHF(10mL)中に溶解したものに、TEA(0.1mL、0.718mmol)及びジフェニルリン酸アジド(0.07mL、0.325mmol)を添加する。RMを70℃にて2h還流し、RTに冷却し、濃縮乾固する。残渣をFC(Hept:EtOAc 1:0から1:1へ)で精製して、所望のイソシアネートを白色の固体(78mg、60%)として得る。LC-MS E:t=1.13min;非イオン化。
【0671】
実施例295: 3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-チオン[互変異性型:3-(5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-チオール]
(E/Z)-5-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-3-エトキシ-N’-ヒドロキシチオフェン-2-カルボキシイミドアミド及び1,1’-チオカルボニルジイミダゾールを用いて、実施例83-bについて記載した手順に従って、表題の化合物を茶色の固体として得る。LC-MS C:t=1.296min;[M+H]=540.2。
【0672】
a) (E/Z)-5-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-3-エトキシ-N’-ヒドロキシチオフェン-2-カルボキシイミドアミド
5-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-3-エトキシチオフェン-2-カルボニトリルを用いて、実施例83-cの合成について記載した手順に従って、表題の化合物を黄色の固体として得る。LC-MS B:t=0.81min;[M+H]=497.87。
【0673】
b) 5-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-3-エトキシチオフェン-2-カルボニトリル
5-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-3-エトキシ-チオフェン-2-カルボン酸 アミド(実施例279)を用いて、実施例83-dの合成について記載した手順に従って、表題の化合物を明黄色の固体として得る。LC-MS B:t=1.14min;[M+H]=467.19。
【0674】
実施例296: 3-(4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-メチルアミノ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5(4H)-オン[互変異性型:3-(4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-メチルアミノ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オール]
(E/Z)-4-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-N’-ヒドロキシ-2-(メチルアミノ)ベンゾイミドアミドを用いて、実施例83-bについて記載した手順に従って、表題の化合物を黄色の固体として得る。LC-MS C:t=0.963min;[M+H]=502.9。
【0675】
a) (E/Z)-4-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-N’-ヒドロキシ-2-(メチルアミノ)ベンゾイミドアミド
4-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-2-(メチルアミノ)ベンゾニトリルを用いて、実施例83-cの合成について記載した手順に従って、表題の化合物を黄色の固体として得る。LC-MS B:t=0.67min;[M+H]=477.25。
【0676】
b) 4-(6-((4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェネチル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-2-(メチルアミノ)ベンゾニトリル
4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-メチルアミノ-ベンズアミド(実施例216)を用いて、実施例83-dの合成について記載した手順に従って、表題の化合物を明黄色の固体として得る。LC-MS B:t=0.86min;[M+H]=444.24。
【0677】
実施例297: 4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-エトキシ-ベンズアミド
4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-エトキシ-安息香酸(実施例180、0.08mmol)、塩化アンモニウム(5.7mg、0.096mmol)、DIPEA(0.0438mL、0.256mmol)をDMF(0.6mL)中に溶解したものに、HATU(31.9mg、0.084mmol)をDMF(0.2mL)中に溶解したものを添加する。RMをRTにて3d撹拌し、次いでprep LC-MSで直接精製して、表題の化合物を白色の固体(20.3mg、53%)として得る。LC-MS C:t=0.91min;[M+H]=477.4。
【0678】
4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-エトキシ-安息香酸(実施例180)及び対応する市販のアミンを用い、実施例297について記載した手順に従って、下記の実施例を合成する:
【0679】
【表29】
4-{6-[2-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-フェニル)-エチルアミノ]-ピリミジン-4-イル}-2-プロポキシ-安息香酸(実施例36)及び対応する市販のアミンを用いて、実施例297について記載した手順に従って、下記の実施例を合成する:
【0680】
【表30】
一般的手順G又はHをハロゲン化ピリミジン誘導体A.2.1.~A.2.26.に適用して、市販のボロン酸誘導体又はボロン酸誘導体A.3.1.~A.3.66とカップリングすることにより、下記の実施例を合成する:
【0681】
【表31】
II. 生物学的アッセイ
本発明の化合物を、血管新生アッセイ又は腫瘍成長阻害アッセイ等の当該技術分野において周知の従来のアッセイ法を用いて、それらの一般的薬物動態及び薬理学的特性について、又は、例えば、(ラット又は犬等の)異なる種におけるそれらのバイオアベイラビリティーに関して;又は、当該技術分野において周知の従来のアッセイ法を用いて、薬物安全性及び/又は毒物学的特性に関するそれらの特性、例えば、チトクロームP450酵素阻害及び時間依存的阻害、プレグナンX(pregnane X)レセプター(PXR)活性化、グルタチオン結合又は光毒性挙動についてさらに特徴づけてもよい。
【0682】
EMT-6マウス腫瘍モデル
ATCC(American Type culture collection、Manassas、Virginia、USA)から得た過形成性乳腺腺房結節(hyperplastic mammary alveolar nodule)の移植(Volence FJら、J Surg Oncol.1980、13(1):39-44)の後、BALB/cCRGLマウスに発生した可移植性マウス乳癌(a transplan表murine mammary carcinoma)からEMT-6細胞株を樹立する。
【0683】
EMT-6腫瘍細胞を、2mMのL-グルタミンを含み、10%のウシ胎児血清を添加したRPMI1640中で、加湿雰囲気(5%CO2、95%空気)下で、37℃にて、単層として増殖させる。実験で使用するために、腫瘍細胞をトリプシンを用いて培養フラスコから剥離させる。細胞を血球計算盤内でカウントし、それらのバイアビリティーをトリパンブルー排除(exclusion)で評価する。
【0684】
200μLのRPMI1640中の1x10個のEMT-6細胞を右側腹部に皮下注射するか、又は、50μLのRPMI1640中の2.5x10個のEMT-6細胞を乳腺脂肪体組織(mammary fat pad tissue)に注射することにより、雌性BALB/cマウスに腫瘍を誘発させる。後者の注射に対しては、雌性BALB/cマウスをイソフルランで麻酔し、外側胸部上の皮膚に5mmの切開を形成して、乳腺脂肪体組織を露出させる。腫瘍細胞を注射した後、胸部表面を95%エタノールで湿らせた綿棒で穏やかに拭って、注射部位から漏出しえる腫瘍細胞を殺す。マウスの皮膚を4-0 crinerce縫合により閉じる。
【0685】
動物の挙動及び生存を毎日、そして体重及び腫瘍の成長を週2回モニターする。腫瘍サイズをカリパスで測定し、腫瘍体積を下記の式に従って計算する:腫瘍体積=(幅x長さ)/2。
【0686】
腫瘍が(実験に応じて)60から100mmの間に達した時に、EP2及び/又はEP4アンタゴニストによる処理を開始し、少なくとも3週間の間、化合物を毎日与える。試験終了時に腫瘍重量を測定する。
【0687】
イン ヴィトロアッセイ
EP2及びEP4レセプターに対する式(I)の化合物のアンタゴニスト活性を下記の実験方法に従って測定する。
【0688】
アッセイでは、DiscoverXのPathHunterTM HEK 293 PTGER2及びPTGER4 b-アレスチン細胞株を用いる。アッセイ系はEnzyme Fragment Complementation Technologyに基づくものである。ガラクトシダーゼ酵素の2つの相補的フラグメントを安定にトランスフェクトした細胞内で発現させる。b-galの大きな方(Enzyme AcceptorからEAと呼ばれる)をb-アレスチン2のC-末端と融合させる。ProLinkTMタグと呼ばれる小さい方のフラグメントをPTGER2(EP2)又はPTRGER4(EP4)にC-末端にて融合させる。活性化によりb-アレスチンが動員され、それによりProLinkとEAが相互作用してb-galの2つのフラグメントが互いに補完され、基質を加水分解し、化学発光シグナルを生成することができる機能性酵素が形成される。
【0689】
hEP2 b-アレスチンアッセイ:
HEK 293 PTGER2 b-アレスチン細胞(DiscoverX 93-021-4C1)を細胞解離バッファー(a cell dissociation buffer)(Invitrogen、13151-014)を用いて培養皿から剥がし、生育培地(GM:DMEM+Glutamax-I(Invitrogen 32430)/10%FCS、1%ペニシリン/ストレプトマイシン)中に集める。384ウェルプレート(白色、白色底、Greiner 781080)の1ウェル当たり、5000個の細胞を1ウェル当たり20μlのGM中に播種する。プレートを37℃、5%COにて24時間インキュベートする。
【0690】
試験化合物の保存溶液をDMSO中10mMの濃度で調製し、DMSOで阻害用量応答曲線に必要な濃度(試験濃度範囲10μM-2nM又は1μM-0.2nM)に段階希釈する。
【0691】
PGE(Cayman 14010、保存溶液:DMSO中10mM)を、EC80に相当する5μMの最終濃度でアゴニストとして使用する。
【0692】
5マイクロリットルの希釈した化合物をアッセイプレートに移す。プレートを37℃にて15分プレインキュベートする。次いで、5マイクロリットルのPGE2(最終濃度、5μM)をアッセイプレートに移す。プレートを37℃にて120分インキュベートする。
【0693】
PathHunter Glo Detection Kitの構成物を融解し、取り扱い説明書に従って混合する:1部のGalacton Star Substrateを、それぞれ5部のEmerald IITM Solution及び19部のPathHunter Cell Assay Bufferと混合する。12μlの試薬をアッセイプレートに移し、暗所にて室温で1時間インキュベートする。蛍光カウントを取り扱い説明書に従ってBMG Fluostar Optimaリーダー上で読みとる。
【0694】
各化合物濃度について、DMSO対照値と比較した活性の百分率を平均±STDEV(各濃度について2回測定を行う)として計算する。
【0695】
IC50値及び曲線を、Dose-Response One Site モデル203を用いて、XLfitソフトウェア(IDBS)で作成する。化合物について複数回測定を行った場合は、平均値を記載する。
【0696】
hEP4 b-アレスチンアッセイ:
HEK 293 PTGER4 b-アレスチン細胞(DiscoverX 93-030-4C1)を細胞解離バッファー(Invitrogen、13151-014)を用いて培養皿から剥がし、生育培地(GM:DMEM+Glutamax-I(Invitrogen 32430)/10%FCS、1%ペニシリン/ストレプトマイシン)中に集める。384ウェルプレート(白色、白色底、Greiner 781080)の1ウェル当たり、5000個の細胞を1ウェル当たり20μlのGM中に播種する。プレートを37℃、5%COにて24時間インキュベートする。
【0697】
試験化合物の保存溶液をDMSO中10mMの濃度で調製し、DMSOで阻害用量応答曲線に必要な濃度(試験濃度範囲10μM-2nM又は1μM-0.2nM)に段階希釈する。
【0698】
PGE(Cayman 14010、保存溶液:DMSO中100μM)を、EC80に相当する20nMの最終濃度でアゴニストとして使用する。
【0699】
5マイクロリットルの希釈した化合物をアッセイプレートに移す。プレートを37℃にて15分プレインキュベートする。次いで、5マイクロリットルのPGE2(最終濃度、20nM)をアッセイプレートに移す。プレートを37℃にて120分インキュベートする。
【0700】
PathHunter Glo Detection Kitの構成物を融解し、取り扱い説明書に従って混合する:1部のGalacton Star Substrateを、それぞれ5部のEmerald IITM Solution及び19部のPathHunter Cell Assay Bufferと混合する。12μlの試薬をアッセイプレートに移し、暗所にて室温で1時間インキュベートする。蛍光カウントを取り扱い説明書に従ってBMG Fluostar Optimaリーダー上で読みとる。
【0701】
各化合物濃度について、DMSO対照値と比較した活性の百分率を平均±STDEV(各濃度について2回測定を行う)として計算する。
【0702】
IC50値及び曲線を、Dose-Response One Site モデル203を用いて、XLfitソフトウェア(IDBS)で作成する。化合物について複数回測定を行った場合は、平均値を記載する。
【0703】
EP2及びEP4レセプターに対する式(I)の化合物のアンタゴニスト活性はまた、下記の実験方法によっても測定する。
【0704】
EP4又はEP2を内因的に発現するヒト腫瘍細胞株を使用し、PGE刺激による細胞内のcAMPの蓄積をモニターする。SF295神経膠芽腫細胞は、高いレベルの内因性EP2を発現し、EP4を発現しない。一方、BT549乳癌細胞は、高いレベルの内因性EP4を発現し、非常に低いレベルのEP2を発現する。
【0705】
cAMPの検出方法として、HTRF(均一性時間分解蛍光法(homogeneous time resolved fluorescence)) Cisbioキット(HTRF cAMP dynamic 2 kit 20’000 tests Cisbio Cat.#62AM4PEC)を使用したが、これはCryptate-標識抗cAMP抗体及びd2標識cAMPを用いた競合免疫測定法に基づくものである。細胞により生成された天然(Native)cAMP又は非標識cAMP(標準曲線用)は、外部添加d2標識cAMP(受容体(acceptor))と競合的にモノクロナル抗cAMP-Eu3+ Cryptate(供与体(donor))に結合する。FRETシグナル(蛍光共鳴エネルギー転移(Fluorescence Resonance Energy Transfer))は、標識抗cAMP抗体がd2標識cAMPに結合する場合のみに得られ、従って、特異的シグナル(すなわち、エネルギー転移)は標準又は試料中のcAMP濃度と反比例する。
【0706】
hEP2cAMPアッセイ:
SF295細胞(NCI/No.0503170)を細胞解離バッファー(Invitrogen、13151-014)を用いて培養皿から剥がし、生育培地(GM:RPMI1640(Invitrogen 21875)/10%FCS、1%ペニシリン/ストレプトマイシン)中に集める。細胞を計測し、洗浄し、アッセイバッファー(AB;HBSS、20mM HEPES、0.2%BSA;2mM IBMX)中に再懸濁する。小容量384ウェルプレート(黒色、平底、Greiner 784076)の1ウェル当たり、5μlのAB中の4’000個の細胞を播種する。
【0707】
試験化合物の保存溶液をDMSO中10mMの濃度で調製し、DMSOで阻害用量応答曲線に必要な濃度(試験濃度範囲30μM-0.4nM;30μM-0.015nM又は1μM-0.01nM)に段階希釈する。
【0708】
PGE(Cayman 14010、保存溶液:DMSO中75μM)を、EC80に相当する75nMの最終濃度でアゴニストとして使用する。
【0709】
2.5マイクロリットルの希釈した化合物をアッセイプレートに移す。プレートを室温で45分プレインキュベートする。次いで、2.5マイクロリットルのPGE(最終濃度、75nM)をアッセイプレートに移す。プレートを室温で30分インキュベートする。供与体(抗-cAMPクリプテート)及び受容体(cAMP-d2)を5μlずつ添加し、プレートを暗所にて室温でさらに1時間インキュベートし、次いで、BMG LABTECH PHERAstarリーダーを用いて読みとる(励起:337nm、放射:620及び665nm)。
【0710】
得られたDelta F(蛍光)値(665nm/620nM)を、キット中のcAMPキャリブレーターの測定を用いて%cAMP値に変換する。各化合物濃度について、DMSO対照値と比較したcAMPの百分率を平均±STDEV(各濃度について2回測定を行う)として計算する。
【0711】
IC50値及び曲線を、Dose-Response One Site モデル203を用いて、XLfitソフトウェア(IDBS)で作成する。化合物について複数回測定を行った場合は、平均値を記載する。
【0712】
hEP4cAMPアッセイ:
BT549細胞(NCI/No.0507282)を細胞解離バッファー(Invitrogen、13151-014)を用いて培養皿から剥がし、生育培地(GM:RPMI1640(Invitrogen 21875)/10%FCS、1%ペニシリン/ストレプトマイシン)中に集める。細胞を計測し、洗浄し、アッセイバッファー(AB;HBSS、20mM HEPES、0.2%BSA;2mM IBMX)中に再懸濁する。小容量384ウェルプレート(黒色、平底、Greiner 784076)の1ウェル当たり、5μlのAB中の4’000個の細胞を播種する。
【0713】
試験化合物の保存溶液をDMSO中10mMの濃度で調製し、DMSOで阻害用量応答曲線に必要な濃度(試験濃度範囲30μM-0.4nM;30μM-0.015nM又は1μM-0.01nM)に段階希釈する。
【0714】
PGE(Cayman 14010、保存溶液:DMSO中6μM)を、EC80に相当する6nMの最終濃度でアゴニストとして使用する。
【0715】
2.5マイクロリットルの希釈した化合物をアッセイプレートに移す。プレートを室温で45分プレインキュベートする。次いで、2.5マイクロリットルのPGE(最終濃度、6nM)をアッセイプレートに移す。プレートを室温で30分インキュベートする。供与体(抗-cAMPクリプテート)及び受容体(cAMP-d2)を5μlずつ添加し、プレートを暗所にて室温でさらに1時間インキュベートし、次いで、BMG LABTECH PHERAstarリーダーを用いて読みとる(励起:337nm、放射:620及び665nm)。
【0716】
得られたDelta F(蛍光)値(665nm/620nM)を、キット中のcAMPキャリブレーターの測定を用いて%cAMP値に変換する。各化合物濃度について、DMSO対照値と比較したcAMPの百分率を平均±STDEV(各濃度について2回測定を行う)として計算する。
【0717】
IC50値及び曲線を、Dose-Response One Site モデル203を用いて、XLfitソフトウェア(IDBS)で作成する。化合物について複数回測定を行った場合は、平均値を記載する。
【0718】
例示化合物のベータ-アレスチン及びcAMPアッセイにおけるアンタゴニスト活性(nMで表したIC50)を表9に示す:
【0719】
【表32】
【0720】
【表33】
【0721】
【表34】
【0722】
【表35】