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特許7159323テレマティクスユニットの着脱方法、テレマティクスユニット及び車両のモジュール
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-14
(45)【発行日】2022-10-24
(54)【発明の名称】テレマティクスユニットの着脱方法、テレマティクスユニット及び車両のモジュール
(51)【国際特許分類】
   B60R 11/02 20060101AFI20221017BHJP
   F16B 5/06 20060101ALI20221017BHJP
【FI】
B60R11/02 W
F16B5/06 Q
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2020533364
(86)(22)【出願日】2018-09-04
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-11-12
(86)【国際出願番号】 EP2018073778
(87)【国際公開番号】W WO2019043267
(87)【国際公開日】2019-03-07
【審査請求日】2021-03-23
(31)【優先権主張番号】102017120241.2
(32)【優先日】2017-09-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】520074734
【氏名又は名称】パイカー、アクスティック、ゲゼルシャフト、ミット、ベシュレンクテル、ハフツング
【氏名又は名称原語表記】PEIKER ACUSTIC GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100105153
【弁理士】
【氏名又は名称】朝倉 悟
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100196047
【弁理士】
【氏名又は名称】柳本 陽征
(72)【発明者】
【氏名】トルステン、ヒンツ
(72)【発明者】
【氏名】バルター、ライヘルト
【審査官】浅野 麻木
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-162486(JP,A)
【文献】特開平08-031158(JP,A)
【文献】特表2015-508728(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 11/02
F16B 5/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
テレマティクスユニット(1;201)を車体(101)に着脱するための方法において、
-前記テレマティクスユニット(1;201)は、テレマティクスボックス(2;202)と保持フレーム(3;203)とを備え、
-前記テレマティクスボックス(2;202)を、前記保持フレーム(3;203)の開口(3e)に、取り付け前の工程において挿入して、前記保持フレーム(3;203)にロックし、
-外側から取り付けるために、前記保持フレーム(3;203)と前記テレマティクスボックス(2;202)とから形成された前記テレマティクスユニット(1;201)を、前記保持フレーム(3;203)に合致する、前記車体(101)の切欠(102)に挿入して、前記車体(101)にロックし、
前記車体(101)の内部(106、306)から取り外すために、前記テレマティクスボックス(2;202)を、前記保持フレーム(3;203)からロック解除して、前記保持フレーム(3;203)から前記内部(106、306)に向けて取り外す、
方法。
【請求項2】
工具を介さなければ前記保持フレームを前記車体(101)から再び分離できないように、前記テレマティクスユニット(1;201)の前記保持フレーム(3;203)を前記車体(101)にロックする、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記テレマティクスボックス(2、202)の取り外しは、以下の態様において実施される:
まず、前記テレマティクスボックス(2;202)の前記保持フレーム(3、203)に対するロック(6、206)を、工具を介さず手で解放する、
ここで、
ロック解除のために及ぼす力の力ベクトル(KV)は、前記切欠(102)のエリアにおいて前記車体(101)により規定される平面に対して平行な向きであり、
テレマティクスボックス(2;202)を、特に、スライド動作により又は折り曲げ動作によりロック解除する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
ロック解除後に、前記テレマティクスボックス(2;202)を、まず、前記保持フレーム(3;203)に対して傾斜させ、この傾斜動作の間、前記テレマティクスボックス(2;202)は、縁部がロック解除手段(13)の反対側に位置した状態で前記保持フレーム(3;203)に接触し続ける、
ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
車両(107)の通信及びデータリンクのための部品の収容及び接続のためのテレマティクスボックス(2;202)を備えたテレマティクスユニット(1;201)において、
前記テレマティクスユニット(1;201)は、前記テレマティクスボックス(2;202)と保持フレーム(3;203)とを備え、
前記保持フレーム(3;203)は、開口(3e)を備え、
前記テレマティクスユニット(1;201)は、車体(101)の切欠(102)に外側から挿入されて前記車体(101)にロックされるように構成されており、
取り付け状態において、前記テレマティクスボックス(2;202)が前記開口(3e)に収容されるとともに前記保持フレーム(3;203)にロックされることで、前記テレマティクスボックス(2;202)が前記保持フレーム(3;203)に支持されるとともにロック解除により前記保持フレーム(3;203)から前記車体(101)の内部(106、306)に向けて取り外し可能であるように、前記テレマティクスボックス(2;202)と前記保持フレーム(3;203)とは互いに合致する、
ことを特徴とするテレマティクスユニット(1;201)。
【請求項6】
前記保持フレーム(3;203)は、周方向に閉じた保持フレーム(3;203)として形成される、
ことを特徴とする請求項5に記載のテレマティクスユニット。
【請求項7】
前記保持フレーム(3;203)は、その前記開口(3e)用の少なくとも2つの連結手段(7、8、9)を備え、
前記テレマティクスボックス(2;202)は、少なくとも2つの対応連結手段(10、11、12)を、上側面(2-1)と下側面(2-2)との間に備え、
取り付け状態において、前記個々の連結手段(7、8、9)と前記個々の対応連結手段(10、11、12)とが、連結対(K1、K2、K3)を形成するようにして、前記テレマティクスボックス(2;202)は前記保持フレーム(3;203)の前記開口(3e)に位置し、
これにより、前記テレマティクスボックス(2;202)は、前記保持フレーム(3;203)に動かないように固定される、
ことを特徴とする請求項6に記載のテレマティクスユニット。
【請求項8】
前記保持フレーム(3;203)は、その前記開口(3e)の反対側を向く外側面(A3)に、少なくとも2つのクランプ手段(4、5)を備え、
取り付け状態において、前記保持フレーム(3;203)は、車体(101)の切欠(102)に嵌め合いにより固定される、
ことを特徴とする請求項6に記載のテレマティクスユニット。
【請求項9】
前記テレマティクスボックス(2;202)は、少なくとも1つのロック解除手段(13)を備え、
前記ロック解除手段(13)により、直線動作又は旋回動作により、前記連結手段(7、8、9)のうちの1つ、又は前記対応連結手段(10、11、12)のうちの1つを、前記連結対(K1、K2、K3)のうちの1つにより形成された接続を解放するように動かすことができる、
ことを特徴とする請求項7に記載のテレマティクスユニット。
【請求項10】
前記ロック解除手段(13)は、前記対応連結手段(10、11、12)のうちの1つ、又は前記連結手段(7、8、9)のうちの1つにより形成され、
前記ロック解除手段(13)は、特にレバー(14)として形成され、
前記レバー(14)は、好適には旋回軸(S)を中心として旋回可能である、
ことを特徴とする請求項9に記載のテレマティクスユニット。
【請求項11】
前記ロック手段(13)は、作動手段、特にレバー(14)として形成され、
これにより、前記対応連結手段(10、11、12)、又は前記連結手段(7、8、9)を動かすことができ、
前記作動手段は、特に旋回軸(S)を中心として旋回可能である、
ことを特徴とする請求項9に記載のテレマティクスユニット。
【請求項12】
車両(107)のモジュール(B)であって、切欠(102)を有する車体(101)とテレマティクスボックス(2;202)とを備えたモジュール(B)において、
-前記モジュール(B)は、保持フレーム(3、203)を備え、
-取り付け状態において前記保持フレーム(3;203)前記切欠(102)に外側から挿入されて前記車体(101)にロックされることで、前記保持フレーム(3;203)が前記車体(101)に支持されるように、前記保持フレーム(3、203)は、前記車体(101)における前記切欠(102)と合致し、
-取り付け状態において前記テレマティクスボックス(2;202)は前記保持フレーム(3;203)の開口(3e)に収容されるとともに、取り外し可能に前記保持フレーム(3;203)にロックされることにより、前記テレマティクスボックス(2;202)が前記保持フレーム(3;203)に支持されるとともにロック解除により前記保持フレーム(3;203)から前記車体(101)の内部(106、306)に向けて取り外し可能であるように、前記保持フレーム(3;203)と前記テレマティクスボックス(2;202)とは互いに合致する、
モジュール(B)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1及び5及び12の前提部に記載のテレマティクスユニットの着脱方法、テレマティクスユニット及び車両のモジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
GB2123758Aは、サンルーフの切欠に嵌め込む車両ルーフ用のインサートを開示している。
【0003】
本発明は、車体に対する着脱のプロセスをより簡単にするとともに、盗難のリスクを低くするテレマティクスユニットの着脱方法、テレマティクスユニット及び車両のモジュールを開発するという目的に基づいている。
【0004】
請求項1及び5及び12の前提部から始まり、この目的は、請求項1及び5及び12の特徴的な特性により達成される。有利且つ適切な開発は、それぞれの従属請求項に記載される。
【発明の概要】
【0005】
テレマティクスユニットを車体、特に車両ルーフに着脱するための本発明の方法は、以下に記す工程を提供する。
-テレマティクスボックスと保持フレームとを備えたテレマティクスユニットを製造するように、テレマティクスボックスを、保持フレームの開口に、取り付け前の工程において挿入して、保持フレームにロックし、
-外側から取り付けるために、保持フレームとテレマティクスボックスとから形成されたテレマティクスユニットを、保持フレームに合致する、車体の切欠に挿入して、車体にロックし、
車体の内部から取り外すために、テレマティクスボックスを、保持フレームからロック解除して、保持フレームから内部に向けて取り外す。テレマティクスボックスを車両の内部からその後取り外すことができるにもかかわらず、テレマティクスユニットを外側から取り付けることができる。このようにして、車両の内部の制限されたスペースを考慮する必要なく、取り付けを外側だけから実施することができるため、取り付けがより簡単になる。更に、取り外しもより簡単になる。なぜならば、修理点検の際に、取り外しを内部から実施することができるため、ケーブルガイドにもアクセス可能な場所で取り外しを実施でき、これにより、作業者が車体に対して内部から及び外部から作業する必要が回避されるからである。したがって、テレマティクスボックスを保持フレームから分離することは、テレマティクスボックスを車両の内部に向けて取り外すことによってのみ可能であるため、盗難もこのようにして防止される。
【0006】
工具を介さなければ前記保持フレームを車体から再び分離できないように、テレマティクスユニットの保持フレームを車体にロックすることも想定される。特に、スナップ方式のフック及び拡張リベットを介した保持フレームの車体への接続が想定される。このようにして、保持フレームを盗難防止態様において車体に接続する。
【0007】
テレマティクスボックスの取り外しは、以下の態様において実施される:まず、テレマティクスボックスの保持フレームに対するロックを、工具を介さず手で解放する、ここで、ロック解除のために及ぼす力の力ベクトルは、切欠のエリアにおいて車体により規定される平面に対して平行な向きであり、テレマティクスボックスを、特に、スライド動作により、又は折り曲げ動作により特にロック解除することも想定される。このようにして、取り外し中に、車体、特に車両ルーフに対するダメージが回避される。なぜならば、取り外すために、車体が屈曲したり永久に目に見えるダメージを受ける危険の原因となる横方向の力を加える必要がないからである。また、テレマティクスボックスを再び取り付ける工程は、取り付けに必要な力を加えることで車体にダメージを与える危険なく、内側から実施され得る。
【0008】
ロック解除後に、テレマティクスボックスを、まず、保持フレームに対して傾斜させ、この傾斜動作の間、テレマティクスボックスは、縁部がロック解除手段の反対側に位置した状態で保持フレームに接触し続けることも想定される。このように、テレマティクスボックスを車両の内部に向けて取り外すためには、ロック解除を片側で行うだけでよい。これにより、作業者によるロック解除プロセスが顕著に簡単になり、ロック解除及び取り外しを片手で行うことができる。
【0009】
車両の通信及びデータリンクのための部品の収容及び接続のためのテレマティクスボックスを備えた本発明によるテレマティクスユニットは、テレマティクスボックス並びに保持フレームを備え、保持フレームは、開口を備え、取り付け状態において、テレマティクスボックスが開口に収容されるとともに保持フレームにロックされることで、テレマティクスボックスが保持フレームに支持されるとともにロック解除により取り外し可能であるように、テレマティクスボックスと保持フレームとは互いに合致する。テレマティクスユニットと呼ばれるこのようなユニットにより、テレマティクスボックス及び保持フレームを車体に1つの取り付け工程で接続できるとともに、これらを車体に形成された切欠に挿入できる。
【0010】
更に、保持フレームは、周方向に閉じた保持フレームとして形成されることが想定される。このような保持フレームにより、耐久性及び安全性の高い接続を、保持フレームと車体との間で、且つ支持フレームとテレマティクスボックスとの間で生じさせることができる。
【0011】
保持フレームは、その開口用の少なくとも2つの連結手段を備え、テレマティクスボックスは、少なくとも2つの対応連結手段を、上側面と下側面との間に備え、取り付け状態において、個々の連結手段と個々の対応連結手段とが、連結対を形成するようにして、テレマティクスボックスは保持フレームの開口に位置し、これにより、テレマティクスボックスは、保持フレームに動かないように固定されることも想定される。このようにして、テレマティクスボックスの保持フレームへの確実な取り付けが保証されると同時に、テレマティクスボックスを保持フレームから1つの簡単な操作で取り外すことができるという前提条件が得られる。
【0012】
保持フレームは、その開口の反対側を向く外側面に、少なくとも2つのクランプ手段を備え、取り付け状態において、保持フレームは、車体の切欠に嵌め合いにより固定されることも想定される。ここで、クランプ手段は、好適には、スナップ方式のフック及び/又は拡張リベットとして形成される。保持フレームのこのような固定により、保持フレームを押し込むことで簡単且つ迅速に取り付けることができる。更に、このようにクランプ手段を適切に設計し配置すれば、外側から取り外すことが更に困難になる、又は不可能になり、盗難も防止される。
【0013】
更に、テレマティクスボックスは、少なくとも1つのロック解除手段を備え、ロック解除手段により、直線動作又は旋回動作により、連結手段のうちの1つ、又は対応連結手段のうちの1つを、連結対のうちの1つにより形成された接続を解放するように動かすことができることが想定される。このようにして、車両の内部から、作業者はテレマティクスボックスを保持フレームから素早く且つ優しくロック解除して取り外すことができる。
【0014】
ロック解除手段は、対応連結手段のうちの1つ、又は連結手段のうちの1つにより形成され、ロック解除手段は、特にレバーとして形成され、レバーは、好適には旋回軸を中心として旋回可能であることも想定される。このようにして、車両の内部から、作業者はテレマティクスボックスを保持フレームから素早く且つ優しくロック解除して取り外すことができる。
【0015】
或いは、ロック手段は、作動手段、特にレバーとして形成され、これにより、対応連結手段、又は連結手段を動かすことができ、作動手段は、特に旋回軸を中心として旋回可能であることも想定される。このようにして、車両の内部から、作業者はテレマティクスボックスを保持フレームから素早く且つ優しくロック解除して取り外すことができる。
【0016】
切欠を有する車体とテレマティクスボックスとを備えた車両の本発明のモジュールにおいて、モジュールは、保持フレームを備え、取り付け状態において保持フレームは切欠に収容されるとともに車体にロックされることで、保持フレームが車体に支持されるように、保持フレームは、車体における切欠と合致し、取り付け状態においてテレマティクスボックスが保持フレームの開口に収容されるとともに、取り外し可能に保持フレームにロックされることにより、テレマティクスボックスが保持フレームに支持されるとともに、ロック解除により保持フレームから取り外し可能であるように、保持フレームとテレマティクスボックスとは互いに合致することが想定される。このようなモジュールにより、車両の内部の制限されたスペースを考慮する必要なく、取り付けを外側だけから実施することができるため、取り付けがより簡単になる。更に、取り外しもより簡単になる。なぜならば、修理点検の際に、取り外しを内部から実施することができるため、ケーブルガイドにもアクセス可能な場所で取り外しを実施でき、これにより、作業者が車体に対して内部から及び外部から作業する必要が回避されるからである。したがって、テレマティクスボックスを保持フレームから分離することは、テレマティクスボックスを車両の内部に向けて取り外すことによってのみ可能であるため、盗難もこのようにして防止される。
【0017】
本発明の意味において、テレマティクスボックスは、通信技術及び情報技術の部品を組み合わせて持つ構造ユニット自体であって、選択的に例えばアクティブアンテナ、及び/又はパッシブアンテナ、及び/又は増幅器、及び/又は端末等の通信技術及び情報技術の更なる部品に有線及び/又は無線で接続可能な構造ユニットを意味するものとして理解される。
【0018】
本発明の更なる詳細を、概略的に説明される例示的な実施形態を用いつつ図面に示す。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】車体及びテレマティクスユニットの斜視図。
図2】切断線II-IIに従う図1の断面図。
図3】車体に取り付けられたテレマティクスユニットの斜視図であって、既にテレマティクスボックスが取り外しプロセスにあることを示す図。
図4】テレマティクスユニットの底面図。
図5図4に関する詳細図。
図6】スライドロックの閉鎖位置にある第2テレマティクスユニットの斜視図。
図7】第2テレマティクスユニットの更なる斜視図であって、スライドロックが開放位置にある図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1は、車体101及びテレマティクスユニット1の斜視図である。車体101は、テレマティクスユニット1が挿入され得る切欠102を備える。車体101は、車両ルーフ103として形成されている。この斜視図において、車体101又は車両ルーフ103の外側面104が見える。車体101又は車両ルーフ103の下側面105は、外側面104の反対側にあり、車体101が属する特に図示しない車両107の特に図示しない内部106を向いている。
【0021】
テレマティクスユニット1は、車両107を囲む周囲環境Uから矢印y’の方向に切欠102に挿入されるように提供される。テレマティクスユニット1は、テレマティクスボックス2と保持フレーム3とを備える。保持フレーム3は、テレマティクスボックス2をリング状に取り囲む。テレマティクスボックス2は、保持フレーム3に固定されているため、保持フレーム3の取り扱い中に、前記テレマティクスボックスは、保持フレーム3に対するその位置の合った状態を維持する。
【0022】
図2は、切断線II-IIに従う図1の断面図である。本図において、保持フレーム3は、対向する横側面3a、3c(図1も参照)にクランプ手段4、5を備えることが理解される。クランプ手段4、5は、テレマティクスユニット1が車体101の切欠102に押し込まれると、切欠102(図1参照)の周囲に広がるウェブ108にロックする。これにより、テレマティクスユニット1は車体101に固定されるとともに、クランプ手段4、5を工具を介して作動させない限り、車体101から取り外すことはできない。ここで、不所望に取り外されることを防ぐために、クランプ手段4、5は、車両107の内部106からしか作動させることができないようにすることが想定される。横側面3a、3c及び縦側面3b、3d(図1参照)は、保持フレーム3の周方向外側面A3を形成する。周方向外側面A3は、保持フレーム3の開口3eであって、テレマティクスボックス2が収容される開口3eの反対側を向く。
【0023】
テレマティクスボックス2と保持フレーム3との組み付けは、取り付け前の工程において実施されるため、図示の取り付け工程では、ユニットとしてテレマティクスユニット1のみを設置する必要がある。
【0024】
図3は、テレマティクスユニット1をどのように車体101に固定させるかを更なる斜視図において示す。本図において、どのようにテレマティクスボックス2が既に部分的に保持フレーム3からロック解除され、完全に取り外すように車両107の車内106に旋回させたかも既に示されている。
【0025】
図4は、テレマティクスユニット1の底面図である。テレマティクスユニットは、ここでは、選択された視点を理由として正方形に見える。簡潔性を期して、車体及びクランプ手段の図示は省略する。保持フレーム3の横側面3aに対して平行に延びるテレマティクスユニット2の横側面2aに、ロック6が配置されている。図4において、このロック6は閉鎖した状態で示されている。
【0026】
テレマティクスボックス1の詳細Vの拡大図である図5において、ロック6は開放した状態で示されている。ロック6を形成するように、保持フレーム3は、連結手段7、8及び9(図4も参照)を備えるとともに、テレマティクスボックス2を、対応する結合手段10、11及び12(図4も参照)の上側面2-1と下側面2-2との間で包囲する。連結手段7、8、9と対応連結手段10、11、12とは、連結対K1、K2、K3を形成する。対応連結手段10は、ロック解除手段13として形成されるとともに、レバー14を形成する。レバー14は、旋回軸Sを中心として旋回可能であり、連結手段7で旋回させるとロック解除される。これにより、図3に示すように、テレマティクスボックス2を、連結手段8、9から外すことができるように、連結手段8、9及び対応連結手段11、12により形成される折り曲げ軸K(図4参照)を中心として、車両107の内部106に向けて下方に折り畳むことができる。車両107の内部106から、上記と逆の態様で、テレマティクスボックス2を保持フレーム3に固定することができる。旋回軸Sを中心としてレバー14を旋回させる際に生成される力の力ベクトルKVは、切欠の領域において車体101により規定される平面に対して平行な向きである。
【0027】
テレマティクスボックス2、保持フレーム3、及び車体101は、車両107のモジュールBを形成する(図1参照)。
【0028】
図6は、第2テレマティクスユニット201の斜視図である。テレマティクスユニット201は、同様に、保持フレーム203に収容されるテレマティクスボックス202を備える。保持フレーム203が固定される車体は図示していない。保持フレーム203に設けられたクランプ手段204を見ることができる。クランプ手段204は、スナップ方式のフック又は拡張リベットとして形成され、図示しない車体への固定に使用される。
【0029】
内部306から、スライダ220により作動可能なロック206を見ることができる。ロック206は、一例として示す歯221を備える。歯221は、スライダ220を図6に示す閉鎖位置から左方に図7に示す開放位置へスライドすることで、スライダ220により変位させることができる。ここで、図6に示す位置において、テレマティクスボックス202上で案内された歯221は、テレマティクスボックス202が保持フレーム203に固定されるように、保持フレーム203に係合する。テレマティクスボックス202のロック206と反対側は、保持フレーム203に、第1設計変形例と同様の態様で接続され、これにより、前記テレマティクスボックス202を、図7に示す開放位置から下方に内部306に向けて旋回させて外すことができる。
【符号の説明】
【0030】
1 テレマティクスユニット
2 テレマティクスボックス
2a 2の横側面
2-1 2の上側面
2-2 2の下側面
3 保持フレーム
3a、3c 3の横側面
3b、3d 3の縦側面
3e 2を収容するための3の開口
4、5 3のクランプ手段
6 3上の2のロック
7、8、9 連結手段
10、11、12 対応連結手段
13 ロック解除手段
14 レバー

A3 3の外側面
B モジュール
K 折り曲げ軸
K1-K3 連結対
KV 力ベクトル
S 14の旋回軸
U 周囲環境
y’ 矢印方向

101 車体
102 切欠
103 車両ルーフ
104 外側面
105 下側面
106 内部
107 車両

201 テレマティクスユニット
202 テレマティクスボックス
203 保持フレーム
206 ロック
220 スライダ
221 歯

306 内部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7