(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-14
(45)【発行日】2022-10-24
(54)【発明の名称】車両運営制御方法、車両運営制御装置、コンピュータ機器、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
G08G 1/00 20060101AFI20221017BHJP
B60W 40/08 20120101ALI20221017BHJP
B60W 50/04 20060101ALI20221017BHJP
B60W 50/02 20120101ALI20221017BHJP
G08G 1/123 20060101ALI20221017BHJP
G06Q 50/30 20120101ALI20221017BHJP
【FI】
G08G1/00 D
B60W40/08
B60W50/04
B60W50/02
G08G1/123 A
G06Q50/30
(21)【出願番号】P 2021019799
(22)【出願日】2021-02-10
(62)【分割の表示】P 2019139467の分割
【原出願日】2019-07-30
【審査請求日】2021-02-10
(31)【優先権主張番号】201811004978.X
(32)【優先日】2018-08-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】512015127
【氏名又は名称】バイドゥ オンライン ネットワーク テクノロジー(ペキン) カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100118913
【氏名又は名称】上田 邦生
(74)【代理人】
【識別番号】100142789
【氏名又は名称】柳 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100163050
【氏名又は名称】小栗 眞由美
(74)【代理人】
【識別番号】100201466
【氏名又は名称】竹内 邦彦
(72)【発明者】
【氏名】デン, シャオファン
【審査官】平井 功
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-506782(JP,A)
【文献】特開平2-104946(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/00-99/00
B60W 10/00-10/30
B60W 30/00-60/00
G06Q 50/26-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の取得モジュールが、第1の車両によって送信された各車載コンポーネントの現在の作動状態情報及びユーザの現在の操作動作情報を取得するステップと、
第1の決定モジュールが、前記第1の車両の各前記車載コンポーネントの前記現在の作動状態情報及び前記ユーザの前記現在の操作動作情報に基づいて、前記第1の車両の現在の走行状態スコアを決定するステップと、
第1の生成モジュールが、前記第1の車両の前記現在の走行状態スコアに基づいて、前記第1の車両に対応する運営ストラテジーを生成するステップとを含み、
前記第1の車両の前記現在の走行状態スコアが閾値より大きい場合、
第1の生成モジュールが前記第1の車両に対応する前記運営ストラテジーを生成するステップは、
第1の生成モジュールが、前記第1の車両の現在所在位置情報、現在処理待機の各使用要求における各前記ユーザの信用レベル及び使用ニーズを決定するステップと、
第1の生成モジュールが、前記第1の車両の前記現在所在位置情報、各前記ユーザの前記信用レベル及び前記使用ニーズに基づいて、前記第1の車両のサービスタスクを決定するステップとを含む車両運営制御方法。
【請求項2】
各前記車載コンポーネントの前記現在の作動状態情報は、各前記車載コンポーネントの現在のバージョン及び既に作動した時間を含み、
第1の決定モジュールが前記第1の車両の前記現在の走行状態スコアを決定するステップは、
第1の決定サブユニットが、各前記車載コンポーネントの前記現在のバージョン及び前記既に作動した時間に基づいて、前記第1の車両に対応する複数の第2の車両を決定し、決定した該第2の車両における各車載コンポーネントの現在のバージョン及び既に作動した時間は、それぞれ前記第1の車両における各前記車載コンポーネントの前記現在のバージョン及び前記既に作動した時間と同じであるステップと、
第2の決定サブユニットが、複数の前記第2の車両の履歴走行状態スコアに基づいて、前記第1の車両の現在の初期スコアを決定するステップと、
第3の決定サブユニットが、前記ユーザの前記現在の操作動作情報に含まれる各操作動作のタイプ及び数に基づいて、前記第1の車両の前記現在の初期スコアを更新して、前記第1の車両の前記現在の走行状態スコアを決定するステップとを含む請求項1に記載の車両運営制御方法。
【請求項3】
第1の決定モジュールが前記第1の車両の前記現在の走行状態スコアを決定するステップの前に、
第2の取得モジュールが、前記第1の車両の故障履歴及びメンテナンス情報を取得するステップをさらに含み、
第1の決定モジュールが前記第1の車両の前記現在の走行状態スコアを決定するステップは、
第1の決定モジュールが、前記第1の車両の前記故障履歴及び前記メンテナンス情報、前記第1の車両の各前記車載コンポーネントの前記現在の作動状態情報、並びに前記ユーザの前記現在の操作動作情報に基づいて、前記第1の車両の前記現在の走行状態スコアを決定するステップを含む請求項1に記載の車両運営制御方法。
【請求項4】
第1の決定モジュールが前記第1の車両の前記現在の走行状態スコアを決定するステップの前に、
第3の取得モジュールが、前記第1の車両に現在対応しているサービスユーザのフィードバック情報を取得するステップをさらに含み、
第1の決定モジュールが前記第1の車両の前記現在の走行状態スコアを決定するステップは、
第1の決定モジュールが、前記第1の車両に現在対応している前記サービスユーザの前記フィードバック情報、前記第1の車両の各前記車載コンポーネントの前記現在の作動状態情報及び前記ユーザの前記現在の操作動作情報に基づいて、前記第1の車両の前記現在の走行状態スコアを決定するステップを含む請求項1に記載の車両運営制御方法。
【請求項5】
前記第1の車両の前記現在の走行状態スコアが閾値以下の場合、
第1の生成モジュールが前記第1の車両に対応する前記運営ストラテジーを生成するステップは、
第4の決定サブユニットが、前記第1の車両の故障リスクレベル及びカテゴリを決定するステップと、
第5の決定サブユニットが、前記第1の車両の前記故障リスクレベル及び前記カテゴリに基づいて、前記第1の車両に対応する目標メンテナンスモードを決定し、決定した前記目標メンテナンスモードにはメンテナンスアドレス及びメンテナンス時間が含まれるステップと、
制御ユニットが、前記第1の車両が前記目標メンテナンスモードに基づいてオフラインでメンテナンスされるように、前記第1の車両に前記目標メンテナンスモードを送信するステップとを含む請求項1から請求項4のいずれかに記載の車両運営制御方法。
【請求項6】
第5の決定サブユニットが前記第1の車両の前記故障リスクレベル及び前記カテゴリに基づいて、前記第1の車両に対応する前記目標メンテナンスモードを決定するステップは、
第5の決定サブユニットが、各前記メンテナンスアドレスに対応する故障メンテナンスタイプ及び現在処理待機のメンテナンスタスクを取得するステップと、
第5の決定サブユニットが、各前記メンテナンスアドレスに対応する前記故障メンテナンスタイプ及び前記第1の車両の故障カテゴリに基づいて、候補メンテナンスアドレスを決定するステップと、
第5の決定サブユニットが、前記候補メンテナンスアドレスの現在処理待機の前記メンテナンスタスクにおける各故障リスクレベル、及び前記第1の車両の前記故障リスクレベルに基づいて、前記第1の車両に対応する前記メンテナンスアドレス及び前記メンテナンス時間を決定するステップとを含む請求項5に記載の車両運営制御方法。
【請求項7】
第1の車両によって送信された各車載コンポーネントの現在の作動状態情報及びユーザの現在の操作動作情報を取得する第1の取得モジュールと、
前記第1の車両の各前記車載コンポーネントの前記現在の作動状態情報及び前記ユーザの前記現在の操作動作情報に基づいて、前記第1の車両の現在の走行状態スコアを決定する第1の決定モジュールと、
前記第1の車両の前記現在の走行状態スコアに基づいて、前記第1の車両に対応する運営ストラテジーを生成するための第1の生成モジュールとを備え、
前記第1の車両の前記現在の走行状態スコアが閾値より大きい場合、第1の生成モジュールは、具体的には、
前記第1の車両の現在所在位置情報、現在処理待機の各使用要求における各前記ユーザの信用レベル及び使用ニーズを決定し、前記第1の車両の前記現在所在位置情報、各前記ユーザの前記信用レベル及び前記使用ニーズに基づいて、前記第1の車両のサービスタスクを決定する車両運営制御装置。
【請求項8】
メモリと、
プロセッサと、前記メモリに記憶されており、前記プロセッサで実行可能なコンピュータプログラムとを備え、
前記プロセッサが前記コンピュータプログラムを実行する場合、請求項1から請求項6のいずれかに記載の車両運営制御方法を実現するコンピュータ機器。
【請求項9】
コンピュータプログラムが記憶されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される場合、請求項1から請求項6のいずれかに記載の車両運営制御方法が実現されるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項10】
コンピュータプログラムであって、
該コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される場合、請求項1から請求項6のいずれかに記載の車両運営制御方法が実現されるコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、車両技術分野に関し、特に、車両運営制御方法、車両運営制御装置、コンピュータ機器、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
科学技術の発達及び自動運転技術の成熟に伴い、自動運転車両サービスシステムは、既に将来の発展傾向となっている。自動運転車両サービスシステムの運営及び管理は、現在解決されるべき緊急の課題となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本出願は、従来技術において自動運転車両の運営を効果的に管理できることが求められているという課題を解決するための車両運営制御方法、車両運営制御装置、コンピュータ機器、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体及びコンピュータプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の第1の態様は、第1の取得モジュールが、第1の車両によって送信された各車載コンポーネントの現在の作動状態情報及びユーザの現在の操作動作情報を取得するステップと、第1の決定モジュールが、前記第1の車両の各前記車載コンポーネントの前記現在の作動状態情報及び前記ユーザの前記現在の操作動作情報に基づいて、前記第1の車両の現在の走行状態スコアを決定するステップと、第1の生成モジュールが、前記第1の車両の前記現在の走行状態スコアに基づいて、前記第1の車両に対応する運営ストラテジーを生成するステップとを含み、前記第1の車両の前記現在の走行状態スコアが閾値より大きい場合、第1の生成モジュールが前記第1の車両に対応する前記運営ストラテジーを生成するステップは、第1の生成モジュールが、前記第1の車両の現在所在位置情報、現在処理待機の各使用要求における各前記ユーザの信用レベル及び使用ニーズを決定するステップと、第1の生成モジュールが、前記第1の車両の前記現在所在位置情報、各前記ユーザの前記信用レベル及び前記使用ニーズに基づいて、前記第1の車両のサービスタスクを決定するステップとを含む車両運営制御方法を提供する。
【0005】
本発明の第2の態様は、第1の車両によって送信された各車載コンポーネントの現在の作動状態情報及びユーザの現在の操作動作情報を取得する第1の取得モジュールと、前記第1の車両の各前記車載コンポーネントの前記現在の作動状態情報及び前記ユーザの前記現在の操作動作情報に基づいて、前記第1の車両の現在の走行状態スコアを決定する第1の決定モジュールと、前記第1の車両の前記現在の走行状態スコアに基づいて、前記第1の車両に対応する運営ストラテジーを生成する第1の生成モジュールとを備え、前記第1の車両の前記現在の走行状態スコアが閾値より大きい場合、第1の生成モジュールは、具体的には、前記第1の車両の現在所在位置情報、現在処理待機の各使用要求における各前記ユーザの信用レベル及び使用ニーズを決定し、前記第1の車両の前記現在所在位置情報、各前記ユーザの前記信用レベル及び前記使用ニーズに基づいて、前記第1の車両のサービスタスクを決定する車両運営制御装置を提供する。
【0006】
本発明の第3の態様は、メモリと、プロセッサと、前記メモリに記憶されており、前記プロセッサで実行可能なコンピュータプログラムとを備え、前記プロセッサが前記コンピュータプログラムを実行する場合、上記の車両運営制御方法を実現するコンピュータ機器を提供する。
【0007】
本発明の第4の態様は、コンピュータプログラムが記憶されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される場合、上記の車両運営制御方法が実現されるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。
【0008】
本発明の第5の態様は、コンピュータプログラムであって、該コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される場合、上記の車両運営制御方法が実現されるコンピュータプログラムを提供する。
【0009】
本発明に開示される技術案は、以下のような有益な効果を奏する。
第1の車両によって送信された各車載コンポーネントの現在の作動状態情報及びユーザの現在の操作動作情報を取得し、第1の車両の各車載コンポーネントの現在の作動状態情報及びユーザの現在の操作動作情報に基づいて、第1の車両の現在の走行状態スコアを決定する。そして、第1の車両の現在の走行状態スコアに基づいて、第1の車両に対応する運行ストラテジーを生成する。これにより、各車載コンポーネントの作動状態及びユーザの操作動作に基づいて、車両の走行状態を決定し、決定した車両の走行状態に基づいて、車両の適時及び効果的な管理を行うことが実現され、車両の運営効率が向上するだけでなく、車両の自動化、知能化管理にも役立つ。
【0010】
本発明の付加的な態様及び利点は、一部が以下の説明において示され、一部が以下の説明により明らかになる、又は本発明の実践により理解される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本発明の上記及び/又は付加的な態様及び利点は、以下、図面を参照して実施例を説明することにより、明らかになり、理解しやすくなる。
【
図1】本発明の一実施形態に係る車両運営制御方法を例示的に示す概略フローチャートである。
【
図2】本発明の一実施形態に係る車両運営制御方法の変形例を例示的に示す概略フローチャートである。
【
図3】本発明の一実施形態に係る車両運営制御方法の他の変形例を例示的に示す概略フローチャートである。
【
図4】本発明の一実施形態に係る車両運営制御方法のさらなる他の変形例を例示的に示す概略フローチャートである。
【
図5】本発明の一実施形態に係る車両運営制御装置を例示的に示す概略構成図である。
【
図6】本発明の一実施形態に係る車両運営制御装置の変形例を例示的に示す概略構成図である。
【
図7】本発明の一実施形態に係る車両運営制御装置の他の変形例を例示的に示す概略構成図である。
【
図8】本発明の一実施形態に係る車両運営制御装置のさらなる他の変形例を例示的に示す概略構成図である。
【
図9】本発明の一実施形態に係るコンピュータ機器を例示的に示す概略構成図である。
【
図10】本発明の一実施形態に係るコンピュータ機器の変形例を例示的に示す概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施例を詳細に説明する。上記実施例における一例が図面に示され、同一又は類似する符号は、常に同一又は類似する部品、或いは、同一又は類似する機能を有する部品を表す。以下に、図面を参照しながら説明される実施例は例示するものであり、本発明を解釈するためだけに用いられ、本発明を限定するものと理解されるものではない。
【0013】
本発明の各実施例は、従来技術において自動運転車両の運営を効果的に管理できることが求められているという課題に対して、車両運営制御方法を提出する。
【0014】
本発明の実施例は、第1の車両の各車載コンポーネントの現在の作動状態情報及びユーザの現在の操作動作情報に基づいて、第1の車両の現在の走行状態スコアを決定し、第1の車両の現在の走行状態スコアに基づいて、第1の車両に対応する運営ストラテジーを生成することにより、各車載コンポーネントの作動状態及びユーザの操作動作に基づいて、車両の走行状態を決定し、車両の走行状態に基づいて車両を適時かつ効果的に管理することが実現され、車両の運営効率が向上するだけでなく、車両の自動化、知能化管理にも役立つ。
【0015】
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態に係る車両運営制御方法、車両運営制御装置及びコンピュータ機器について詳細に説明する。
【0016】
まず、
図1を参照して本発明の一実施形態に係る車両運営制御方法について具体的に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る車両運営制御方法を例示的に示す概略フローチャートである。
図1に示されるように、本実施形態に係る車両運営制御方法は、以下のステップ101からステップ103を含んでいる。
【0017】
ステップ101は、第1の車両によって送信された各車載コンポーネントの現在の作動状態情報及びユーザの現在の操作動作情報を取得する。
【0018】
ここで、本発明の一実施形態に係る車両運営制御方法は、本発明の一実施形態に係るコンピュータ機器によって実行することができる。コンピュータ機器には、自動運転車両の運営を制御することを実現するように、車両運営制御装置が設けられている。本実施形態に係るコンピュータ機器は、例えば、コンピュータ、サーバーなどのデータ処理機能を有する任意のハードウェア機器であってもよい。
【0019】
本実施形態において、第1の車両は、例えば、人工運転車両、又は自動運転車両などの任意の車両であってもよい。第1の車両の数は、少なくとも1つであればよく、ここでは、具体的に限定しない。
【0020】
ここで、ユーザの現在の操作動作情報とは、ユーザが異なる機能を実行するように車両を手動で制御する操作情報である。例えば、ステアリングホイールを制御してステアリング角度を調整すること、アクセルペダルを踏んで加速させることなどである。又は、ユーザが音声などの方式によって車両に送信した制御情報を指してもよく、例えば、車両の速度、又はステアリングホイールのステアリング角などを制御する。
【0021】
ここで、各車載コンポーネントの現在の作動状態情報は、エンジンの回転速度、スロットルの開度又は冷却液の温度などであってもよいが、これらに限定されない。
【0022】
実際の使用においては、すべての車両には、電子制御ユニット(Electronic Control Unit、ECUと略する)、オンボード診断システム(On-Board Diagnostic、OBDと略する)などの様々な制御モジュールが設けられている。そして、ECUとOBDとは、いずれも車両における各車載コンポーネントの作動状態情報及びユーザの操作動作情報を取得することができる。
【0023】
そのため、本実施形態は、ECU、又はOBDにデータ取得要求を送信することによって、第1の車両における各車載コンポーネントの現在の作動状態情報及びユーザの現在の操作動作情報を取得する。あるいは、ECU、又はOBDから自発的に送信されたデータ情報を受信することによって、第1の車両における各車載コンポーネントの現在の作動状態情報及びユーザの現在の操作動作情報を取得してもよい。
【0024】
ステップ102は、第1の車両の各車載コンポーネントの現在の作動状態情報及びユーザの現在の操作動作情報に基づいて、第1の車両の現在の走行状態スコアを決定する。
【0025】
具体的には、所定のモデルによって、第1の車両の各車載コンポーネントの現在の作動状態情報及びユーザの現在の操作動作情報を演算して、第1の車両の現在の走行状態スコアを決定するために、取得された第1の車両の各車載コンポーネントの現在の作動状態情報及びユーザの現在の操作動作情報を入力データとして、所定のモデルに入力する。
【0026】
ここで、本実施形態における所定のモデルは、大量な実験データによってトレーニングされ、生成されたものであればよく、ここでは、具体的に限定しない。
【0027】
なお、第1の車両の現在の走行状態スコアを決定した後、本実施形態に係るコンピュータ機器は、スコアに基づいて、第1の車両の現在の走行状態が良好であるか否かを決定することができる。ここで、第1の車両の現在の走行状態スコアが高いと決定した場合は、第1の車両における各車載コンポーネントの現在の作動走行状態がよく、ユーザの現在の操作動作が少なく、第1の車両の現在走行状態がよいことを表す。第1の車両の現在の走行状態スコアが高くないと決定した場合は、第1の車両における各車載コンポーネントの現在の作動走行状態が悪く、ユーザの現在の操作動作が多く、第1の車両の現在の走行状態が悪いことを表す。
【0028】
ステップ103は、第1の車両の現在の走行状態スコアに基づいて、第1の車両に対応する運営ストラテジーを生成する。
【0029】
具体的には、第1の車両の現在の走行状態スコアを決定した後、コンピュータ機器は、直ちに第1の車両の現在の走行状態スコアに基づいて、第1の車両に対応する運営ストラテジーを生成する。
【0030】
本実施形態の変形例として、本実施形態は、所定の運営ストラテジーと走行状態スコアとのマッピング関係テーブルにおいて、第1の車両の現在の走行状態スコアに基づいて、対応する運営ストラテジーをルックアップすることができ、ルックアップされた運営ストラテジーに基づいて、対応するタスク動作を実行するように第1の車両を制御してもよい。
【0031】
本実施形態において、所定の運営ストラテジーと走行状態スコアとのマッピング関係は、運営スタッフが経験に基づいて設定したものであってもよいし、又は、大量の車両運営データを分析した後に生成したものであってもよく、ここでは、具体的に限定しない。
【0032】
例えば、第1の車両の現在の走行状態スコアが98点である場合、コンピュータ機器は、98点を用いて所定の運営ストラテジーと走行状態スコアとのマッピング関係においてルックアップ操作を行うことができる。運営ストラテジーBが98点に対応していることをルックアップした場合、運営ストラテジーBに基づいて、対応する運営タスクを第1の車両に分配して、第1の車両は、分配された運営タスクに基づいて運営することができる。
【0033】
なお、本実施形態は、第1の車両における各車載コンポーネントの作動状態情報及びユーザの操作動作情報に基づいて、第1の車両の走行状態をモニタリングすることにより、第1の車両の走行状態に基づいて運営を適時かつ効果的に管理することが実現され、自動運転車両のサービス効率が向上し、運営コストが低減される。
【0034】
本実施形態に係る車両運営制御方法は、第1の車両によって送信された各車載コンポーネントの現在の作動状態情報及びユーザの現在の操作動作情報を取得し、第1の車両の各車載コンポーネントの現在の作動状態情報及びユーザの現在の操作動作情報に基づいて、第1の車両の現在の走行状態スコアを決定する。そして、第1の車両の現在の走行状態スコアに基づいて、第1の車両に対応する運行ストラテジーを生成する。これにより、各車載コンポーネントの作動状態及びユーザの操作動作に基づいて、車両の走行状態を決定し、車両の走行状態に基づいて、車両の適時及び効果的な管理を行うことが実現され、車両の運営効率が向上するだけでなく、車両の自動化、知能化管理にも役立つ。
【0035】
上記分析により、本発明の一実施形態は、第1の車両の各車載コンポーネントの現在の作動状態情報及びユーザの現在の操作動作情報に基づいて決定された第1の車両の現在の走行状態スコアに基づいて、第1の車両に対応する運営ストラテジーを生成することが理解できる。
【0036】
実際の適用において、各車両には、各種類の車載コンポーネントが含まれてもよく、各車載コンポーネントの使用バージョンは、車両の構成によって異なり、同一仕様の車両の使用時間の長さも異なり、そして各車載コンポーネントの作動時間も異なる。これについて、本発明は、第1の車両の走行状態スコアを決定する場合、第1の車両の走行状態スコアが車両自体の実際の状況に合うように、各車載コンポーネントの現在のバージョン及び既に作動した時間に基づいて決定することもできる。以下、
図2を参照して、本実施形態に係る車両運営制御方法の上記状況について具体的に説明する。
【0037】
図2は、本発明の一実施形態に係る車両運営制御方法の変形例を示す概略フローチャートである。
図2に示されるように、本発明の一実施形態に係る車両運営制御方法の変形例は、ステップ201からステップ205を含んでいる。
【0038】
ステップ201は、第1の車両によって送信された各車載コンポーネントの現在の作動状態情報及びユーザの現在の操作動作情報を取得する。
【0039】
ステップ202は、各車載コンポーネントの現在のバージョン及び既に作動した時間に基づいて、第1の車両に対応する複数の第2の車両を決定する。第2の車両における各車載コンポーネントの現在のバージョン及び既に作動した時間は、それぞれ第1の車両における各車載コンポーネントの現在のバージョン及び既に作動した時間と同じである。
【0040】
具体的には、あらかじめ構築されたデータベースをクエリすることにより、第1の車両に対応する複数の第2の車両を決定することができる。本実施形態において、あらかじめ構築されたデータベースには、同一仕様の車両、各車載コンポーネントの異なるバージョン情報、及び既に作動した時間の対応関係が含まれていてもよい。
【0041】
ここで、あらかじめ構築されたデータベースは、車両における各車載コンポーネントのバージョン及び作動時間の変化に伴って更新することができ、データベースに保存されるデータ情報の正確性及び信頼性がより高くなることが保証される。
【0042】
つまり、本実施形態は、第1の車両における各車載コンポーネントの現在のバージョン番号及び既に作動した時間を取得することにより、あらかじめ構築されたデータベースから、第1の車両に対応する複数の第2の車両を取得することができる。
【0043】
ステップ203は、複数の第2の車両の履歴走行状態スコアに基づいて、第1の車両の現在の初期スコアを決定する。
【0044】
ステップ204は、ユーザの現在の操作動作情報に含まれる各操作動作のタイプ及び数に基づいて、第1の車両の現在の初期スコアを更新して、第1の車両の現在の走行状態スコアを決定する。
【0045】
車両を実際に使用する際に、車両の走行状態がよい場合、例えば、車両の走行状態が現在の道路状態及び環境状態とマッチングする場合、ユーザの操作動作が少ない。車両の走行状態が現在の道路状態及び環境状態とマッチングしない場合、ユーザの操作動作が多い。例えば、走行中に、ユーザによって送信された「減速」、「右折」、「左折」、又は「停車」などの操作を車両が頻繁に受信する場合、車両の現在の走行状態が悪く、すなわち、対応する走行状態スコアが低いことを表す。
【0046】
ステップ205は、第1の車両の現在の走行状態スコアに基づいて、第1の車両に対応する運営ストラテジーを生成する。
【0047】
本実施形態に係る車両運営制御方法は、第1の車両の各車載コンポーネントの現在のバージョン及び既に作動した時間に基づいて、第1の車両に対応する複数の第2の車両を決定し、第2の車両の履歴走行状態スコアに基づいて、第1の車両の現在の初期スコアを決定する。そして、第1の車両に対するユーザの現在の操作動作情報に基づいて、第1の車両の現在の初期スコアを更新し、第1の車両の現在の走行状態スコアを決定する。その結果、第1の車両の現在の走行状態スコアに基づいて、第1の車両に対応する運営ストラテジーを生成することにより、生成された車両に対応する運営ストラテジーは、より対応性を有し、車両のパーソナライズ運営管理が実現される。
【0048】
上記分析により、本実施形態は、各車載コンポーネントの現在のバージョン及び既に作動した時間に基づいて決定された複数の第2の車両に基づいて、第1の車両の現在の初期スコアを決定し、ユーザの現在の操作動作情報に基づいて、現在の初期スコアを更新し、第1の車両の現在の走行状態スコアを決定し、現在の走行状態スコアに基づいて、対応する運営ストラテジーを生成すると分かる。
【0049】
本発明の他の実現シナリオにおいて、ユーザは、故障した車両のメンテナンス操作を行った可能性がある。これに対して、本発明は、第1の車両の故障履歴及びメンテナンス情報、ユーザの現在の操作動作情報並びに各車載コンポーネントの現在の作動状態情報に基づいて、車両の第1の走行状態を決定することができる。以下、本実施形態に係る車両運営制御方法の上記状況について、
図3を参照して具体的に説明する。
【0050】
図3は、本発明の一実施形態に係る車両運営制御方法の他の変形例を示す概略フローチャートである。
図3に示されるように、本発明の一実施形態に係る車両運営制御方法の他の変形例は、ステップ301からステップ304を含んでいる。
【0051】
ステップ301は、第1の車両によって送信された各車載コンポーネントの現在の作動状態情報及びユーザの現在の操作動作情報を取得する。
ステップ302は、第1の車両の故障履歴及びメンテナンス情報を取得する。
【0052】
具体的には、本実施形態は、以下の方式によって第1の車両の故障履歴及びメンテナンス情報を取得することができる。
【0053】
方式1として、車両識別番号(Vehicle Identification Number、VINと略する)を用いて、車両の故障履歴及びメンテナンス情報を取得する。
ここで、VINが車両の唯一の識別番号であるため、VINに基づいて、対応するクエリシステムから車両の故障履歴及びメンテナンス情報を取得することができる。
【0054】
方式2として、ディーラーマネジメントシステム(Dealer Management System、DMSと略する)から車両の故障履歴及びメンテナンス情報を取得する。
ここで、DMSシステムには、車両の購入、メンテナンスなどのすべての情報が含まれている。
【0055】
一般的に、自動車販売サービス4Sショップ(Automobile Sales Servicshop、4Sと略する)は、自動車の販売(Sale)、部品(Sparepart)、アフターサービス(Service)、情報のフィードバック(Survey)という4つのサービスを統合した自動車販売企業である。4SショップごとにDMSシステムがあるので、本実施例は、DMSシステムをクエリすることによって、車両の故障履歴及びメンテナンス情報を取得することができる。
【0056】
ステップ303において、第1の車両の故障履歴及びメンテナンス情報、第1の車両の各車載コンポーネントの現在の作動状態情報並びにユーザの現在の操作動作情報に基づいて、第1の車両の現在の走行状態スコアを決定する。
【0057】
具体的には、車両をメンテナンスした後、車両におけるメンテナンスされた部品の性能が通常の性能より低下しているため、ユーザの現在の操作動作情報、各車載コンポーネントの現在の作動状態情報、並びに第1の車両の故障履歴及びメンテナンス情報に基づいて、第1の車両の現在の走行状態スコアを決定することにより、車両の実際の走行性能により近くなる。
【0058】
ステップ304は、第1の車両の現在の走行状態スコアに基づいて、第1の車両に対応する運営ストラテジーを生成する。
【0059】
本実施形態に係る車両運営制御方法は、ユーザの現在の操作動作情報、各車載コンポーネントの現在の作動状態情報、並びに第1の車両の故障履歴及びメンテナンス情報を取得し、ユーザの現在の操作動作情報、各車載コンポーネントの現在の作動状態情報、並びに第1の車両の故障履歴及びメンテナンス情報に基づいて、第1の車両の現在の走行状態スコアを決定する。これにより、車両のメンテナンス履歴情報を合わせて車両の現在の走行状態スコアを決定することができ、車両の現在の走行状態スコアに基づいて生成された対応する運営ストラテジーは、信頼性がより高く、より良い参考価値がある。
【0060】
上記分析により、本実施形態は、第1の車両の故障履歴及びメンテナンス情報、ユーザの現在の操作動作情報、並びに各車載コンポーネントの現在の作動走行状態情報に基づいて、第1の車両の現在の走行状態スコアを決定し、そして、現在の走行状態スコアに基づいて、対応する運営ストラテジーを生成すると理解できる。
【0061】
実際の使用において、ユーザの現在の操作動作情報及び各車載コンポーネントの現在の作動状態情報に基づいて、第1の車両の現在の走行状態スコアを決定することは、一方的であるため、本実施形態は、第1の車両の現在の走行状態スコアがより代表的になるように、第1の車両に対応するサービスユーザのフィードバック情報をさらに取得し、ユーザのフィードバック情報に基づいて、第1の車両の現在の走行状態スコアを更新することができる。以下、本実施形態に係る車両運営制御方法の上記状況について、
図4を参照して具体的に説明する。
【0062】
図4は、本発明の一実施形態に係る車両運営制御方法のさらなる他の変形例を示す概略フローチャートである。
図4に示されるように、本実施形態に係る車両運営制御方法は、ステップ401からステップ409を含んでいる。
【0063】
ステップ401において、第1の車両によって送信された各車載コンポーネントの現在の作動状態情報及びユーザの現在の操作動作情報を取得する。
ステップ402は、第1の車両に現在対応しているサービスユーザのフィードバック情報を取得する。
【0064】
具体的には、下記の方式によって第1の車両に現在対応しているサービスユーザのフィードバック情報を取得することができる。
【0065】
第1の方式として、現在第1の車両を使用しているユーザクライアントにデータ取得命令を送信して、ユーザのフィードバック情報を取得する。
ここで、ユーザクライアントは、車載マルチメディア機器又はスマートフォンなどであってもよいが、これらに限定されない。
【0066】
本実施形態において、無線ネットワーク、3G又は4Gなどの方式で、情報取得命令を現在車両を使用しているユーザクライアントに送信することができる。
【0067】
ユーザクライアントがデータ取得命令を受信した後、表示画面に「使用体験を入力してください」とのプロンプト情報を表示し、第1の車両を使用しているユーザが入力した使用体験情報を受信し、使用体験をフィードバック情報としてコンピュータ機器に送信することができる。本実施例において、ユーザが使用体験情報を入力する際に、音声入力やキーボード入力などによって入力することができる。
【0068】
又は、表示画面に複数の質問を順次に表示し、第1の車両を使用しているユーザの選択結果に基づいて、対応するフィードバック情報を生成し、生成されたフィードバック情報をコンピュータ機器に送信してもよい。
【0069】
例えば、ユーザクライアントの表示画面に、まず、1つ目の質問である「車両の速度上げは、速いでしょうか。」と、それに対応する選択結果である「速い」及び「別に」とが表示される。ユーザが「速い」を選択した後、表示画面に、2つ目の質問である「一般車両と比べて、この車両は、走行中に安定していますか。」と、それに対応する選択結果である「安定している」及び「わかりません」が表示される。ユーザが「わかりません」を選択した後、表示画面に、3つ目の質問「ほかの人に自動運転車両の使用を薦めますか。」と、それに対応する選択結果「薦める」及び「薦めない」が表示される。ユーザが「薦める」を選択した後、ユーザに対して表示画面に「ごフィードバックをありがとうございました。」という情報が表示される。そして、ユーザクライアントは、質問及びユーザの選択結果に基づいて、「車両使用時の速度上げが速く、車両が一般車両と比べて、走行中に安定しているか否かはわからなく、ほかの人に自動運転車両の使用を薦める」という対応するフィードバック情報を生成し、フィードバック情報をコンピュータ機器に送信する。
【0070】
第2の方式として、ユーザクライアントによって送信されたフィードバック情報を受信する。
ここで、ユーザは、第1の車両を使用した後、自分の使用体験をコンピュータ機器に能動的にフィードバックし、これにより、コンピュータ機器は、ユーザのフィードバック情報に基づいて、第1の車両の運営を適時調整することができ、第1の車両の走行がユーザのニーズをさらに満たす。
【0071】
ステップ403は、第1の車両に現在対応しているサービスユーザのフィードバック情報、第1の車両の各車載コンポーネントの現在の作動状態情報及びユーザの現在の操作動作情報に基づいて、第1の車両の現在の走行状態スコアを決定する。
【0072】
具体的には、第1の車両に現在対応しているサービスユーザのフィードバック情報を取得した後、コンピュータ機器は、ユーザのフィードバック情報、各車載コンポーネントの現在の作動状態情報及びユーザの現在の操作動作情報を入力データとして、所定のモデルに入力し、所定のモデルで第1の車両に現在対応しているサービスユーザのフィードバック情報、各車載コンポーネントの現在の作動状態情報及びユーザの現在の操作動作情報の演算操作を行うことにより、第1の車両の現在の走行状態スコアを決定することができる。
【0073】
さらに、本実施形態は、第1の車両の現在の走行状態スコアが決定された後、第1の車両の現在の走行状態スコアと閾値とを対比し、対比結果に基づいて、第1の車両に対応する運営ストラテジーを決定することができる。以下、ステップ404からステップ409を合わせて本実施形態について具体的に説明する。
【0074】
ステップ404は、第1の車両の現在の走行状態スコアが閾値より大きいか否かを判断し、大きい場合、ステップ405を実行し、そうでない場合、ステップ407を実行する。
ここで、閾値は、実際の走行状態に応じて設定されてもよく、ここでは、具体的に限定しない。
【0075】
具体的には、本実施形態は、第1の車両の現在の走行状態スコアと閾値とを対比して、対比結果に基づいて、第1の車両の運営ストラテジーを決定する。
【0076】
ステップ405は、第1の車両の現在の走行状態スコアが閾値より大きい場合、第1の車両の現在所在位置情報、現在の処理待機の各使用要求における各ユーザの信用レベル及び使用ニーズを決定する。
【0077】
ステップ406は、第1の車両の現在所在位置情報、各ユーザの信用レベル及び使用ニーズに基づいて、第1の車両のサービスタスクを決定する。
【0078】
具体的には、第1の車両の現在の走行状態スコアが閾値より大きい場合、第1の車両の現在の走行状態がよく、通常の走行操作を行うことができる。この場合、コンピュータ機器は、第1の車両の現在所在位置情報、各ユーザの信用レベル及び使用ニーズを取得して、第1の車両のサービスタスクを決定することができる。
【0079】
本実施形態は、全地球測位システム(Global Positioning System、GPSと略する)によって車両の現在所在位置を決定し、各ユーザの現在ログイン中のアカウント情報によってユーザの信用レベルを決定し、各ユーザの使用履歴記録を分析することによってユーザの使用ニーズを決定し、又は、ユーザから入力された使用ニーズ等を受信してもよいが、ここでは、具体的に限定しない。
【0080】
さらに、コンピュータ機器は、決定された第1の車両の現在所在位置情報、各ユーザの信用レベル及び使用ニーズに基づいて、第1の車両のサービスタスクを決定することができる。
【0081】
例えば、第1の車両の現在所在位置情報が「慈寿寺地下鉄駅-入口」であり、ユーザX1の信用レベルがAであり、ユーザX2の信用レベルがAAであり、ユーザX3の信用レベルがAAAであり、ユーザX1の使用ニーズが「明日午前9:00にXX空港へ行く予定」であり、ユーザX2の使用ニーズが「XX病院へ、時間は、今日の午後2:30」であり、ユーザX3の使用ニーズが「北京西駅へ」である場合、コンピュータ機器は、上記3つのユーザの信用レベル及び使用ニーズに基づいて、「現時点でユーザX3をピックアップして北京西駅へ、午後2:30にユーザX2をピックアップしてXX病院へ、明日午前9:00にユーザX1をピックアップしてXX空港へ」という第1の車両のサービスタスクを生成する。
【0082】
ステップ407は、第1の車両の現在の走行状態スコアが閾値以下の場合、第1の車両の故障リスクレベル及びカテゴリを決定する。
【0083】
ステップ408は、第1の車両の故障リスクレベル及びカテゴリに基づいて、第1の車両に対応する目標メンテナンスモードを決定し、目標メンテナンスモードにはメンテナンスアドレス及びメンテナンス時間が含まれる。
【0084】
本実施形態において、故障リスクレベルは、実際のニーズに応じて適宜に設定することができ、例えば、正常と危険との2つのレベルを適宜に設定することができる。
故障リスクカテゴリは、車両の属性に基づいて適宜に設定することができる、例えば、ブレーキが敏感でない、エンジンが回転しない、ウインカーが点滅しないなどを設定することができる。
【0085】
第1の車両の現在の走行状態スコアが閾値以下の場合、第1の車両の現在走行状態が悪く、故障するおそれがあることを表す。この場合、本実施例は、汎用又は専用の計器によって第1の車両を検査して、第1の車両の故障リスクレベル及びカテゴリを決定する。
【0086】
第1の車両の故障リスクレベル及びカテゴリに基づいて、第1の車両に対応する目標メンテナンスモードを決定する。
【0087】
具体的には、本実施形態において、各メンテナンス店のメンテナンスアドレス及び対応する故障メンテナンスタイプ、並びに各メンテナンス店の現在処理待機のメンテナンスタスクを取得し、第1の車両の故障カテゴリに基づいて、各メンテナンス店から対応する候補メンテナンス店を取得することができる。そして、第1の車両の故障リスクレベルに基づいて、候補メンテナンス店から目標メンテナンス店を選択し、第1の車両のメンテナンス時間を決定する。
【0088】
すなわち、本実施形態が第1の車両に対応する目標メンテナンスモードを決定するステップは、各メンテナンスアドレスに対応する故障メンテナンスタイプ及び現在処理待機のメンテナンスタスクを取得するステップと、各メンテナンスアドレスに対応する故障メンテナンスタイプ及び第1の車両の故障カテゴリに基づいて、候補メンテナンスアドレスを決定するステップと、候補メンテナンスアドレスの現在処理待機のメンテナンスタスクにおける各故障リスクレベル、及び第1の車両の故障リスクレベルに基づいて、第1の車両に対応するメンテナンスアドレス及びメンテナンス時間を決定するステップとを含む。
【0089】
例えば、それぞれY1,Y2,Y3,Y4,Y5である5つのメンテナンスアドレスを取得し、かつ各メンテナンスアドレスに対応する故障メンテナンスタイプがそれぞれQ1、Q1及びQ2、Q2及びQ3、Q1,Q2及びQ4、Q4及びQ5であり、現在処理待機のメンテナンスタスクがそれぞれ0、3つ、2つ、1つ、6つである場合、第1の車両の故障カテゴリがQ2であると、候補メンテナンスアドレスがY2,Y3,Y4となる。Y2,Y3,Y4の現在処理待機のメンテナンスタスクがそれぞれ3つ、2つ、1つであり、かつこの3つのメンテナンスアドレスのうちのY4の現在処理待機のメンテナンスタスクにおける各故障リスクレベルが一番低く、処理時間が一番少ない場合、第1の車両に対応するメンテナンスアドレスがY4であり、メンテナンス時間として、Y4の現在処理待機のメンテナンスタスクが完成した後直ちにメンテナンスを開始できると決定する。
【0090】
さらに、候補メンテナンスアドレスが複数あると決定した場合、第1の車両に現在対応しているサービスユーザが自身のニーズに応じたメンテナンスアドレスを選択するように、候補メンテナンスアドレスを第1の車両に送信することができる。本実施形態において、距離が一番近いメンテナンスアドレスが優先表示されるように、候補メンテナンスアドレスを、第1の車両の現在所在位置を遠くから近くへの順で順序付けた後、第1の車両に送信することもできる。
【0091】
ステップ409は、第1の車両が目標メンテナンスモードに基づいてオフラインでメンテナンスされるように、第1の車両に目標メンテナンスモードを送信する。
【0092】
具体的には、第1の車両に目標メンテナンスモードを送信することによって、第1の車両を適時にメンテナンスすることを実現し、第1の車両の走行状態を最適に回復させ、第1の車両が運営タスクを実行する際に、ユーザの乗車の安全性及び信頼性の向上を確保することができる。
【0093】
本実施形態に係る車両運営制御方法は、第1の車両に現在対応しているサービスユーザのフィードバック情報を取得し、第1の車両に現在対応しているサービスユーザのフィードバック情報、第1の車両の各車載コンポーネントの現在の作動状態情報及びユーザの現在の操作動作情報に基づいて、第1の車両の現在の走行状態スコアを決定する。そして、第1の車両の現在の走行状態スコアが閾値より大きいか否かを判断し、第1の車両の現在の走行状態スコアが閾値より大きい場合、第1の車両の現在所在位置、現在処理待機の各使用要求における各ユーザの信用レベル及び使用ニーズに基づいて、第1の車両のサービスタスクを決定する。また、第1の車両の現在の走行状態スコアが閾値以下の場合、第1の車両の故障リスクレベル及びカテゴリに基づいて、第1の車両に対応する目標メンテナンスモードを決定し、目標メンテナンスモードを第1の車両に送信して、第1の車両が目標メンテナンスモードに基づいてオフラインでメンテナンスされる。これにより、車両の現在の走行状態に応じた運営管理を行うことが実現され、車両の運営効率が効果的に向上するとともに、ユーザの乗車時の安全性及び信頼性を保証し、ユーザ体験を向上させることもできる。
【0094】
上記を実現するために、本発明は、車両運営制御装置をさらに提供する。
【0095】
図5は、本発明の一実施形態に係る車両運営制御装置の概略構成図である。
図5に示されるように、本実施形態に係る車両運営制御装置は、第1の取得モジュール11と、第1の決定モジュール12と、第1の生成モジュール13とを備えている。
【0096】
第1の取得モジュール11は、第1の車両によって送信された各車載コンポーネントの現在の作動状態情報及びユーザの現在の操作動作情報を取得する。
【0097】
第1の決定モジュール12は、第1の車両の各車載コンポーネントの現在の作動状態情報及びユーザの現在の操作動作情報に基づいて、第1の車両の現在の走行状態スコアを決定する。
【0098】
第1の生成モジュール13は、第1の車両の現在の走行状態スコアに基づいて、第1の車両に対応する運営ストラテジーを生成する。
【0099】
なお、車両運営制御方法の一実施形態の上記解釈・説明は、本実施形態の車両運営制御装置にも適用可能であり、その実現原理が同様であり、ここでは、詳しく説明しない。
【0100】
本実施形態に係る車両運営制御装置は、第1の車両によって送信された各車載コンポーネントの現在の作動状態情報及びユーザの現在の操作動作情報を取得し、第1の車両の各車載コンポーネントの現在の作動状態情報及びユーザの現在の操作動作情報に基づいて、第1の車両の現在の走行状態スコアを決定し、第1の車両の現在の走行状態スコアに基づいて、第1の車両に対応する運行ストラテジーを生成する。これにより、各車載コンポーネントの作動状態及びユーザの操作動作に基づいて、車両の走行状態を決定し、車両の走行状態に基づいて、車両の適時及び効果的な管理を行うことが実現され、車両の運営効率が向上するだけでなく、車両の自動化、知能化管理にも役立つ。
【0101】
図6は、本発明の一実施形態に係る車両運営制御装置の変形例を示す概略構成図である。
図6に示されるように、本実施形態に係る車両運営制御装置は、第1の取得モジュール11と、第1の決定モジュール12と、第1の生成モジュール13とを備えている。
【0102】
第1の取得モジュール11は、第1の車両によって送信された各車載コンポーネントの現在の作動状態情報及びユーザの現在の操作動作情報を取得する。
各車載コンポーネントの現在の作動状態情報は、各車載コンポーネントの現在のバージョン及び既に作動した時間を含む。
【0103】
第1の決定モジュール12は、第1の車両の各車載コンポーネントの現在の作動状態情報及びユーザの現在の操作動作情報に基づいて、第1の車両の現在の走行状態スコアを決定する。
【0104】
第1の生成モジュール13は、第1の車両の現在の走行状態スコアに基づいて、第1の車両に対応する運営ストラテジーを生成する。
【0105】
本実施形態に係る車両運営制御装置は、第1の決定モジュール12が、第1の決定サブユニット121と、第2の決定サブユニット122と、第3の決定サブユニット123とをさらに備えている点で
図5の車両運営制御装置と相違している。
【0106】
第1の決定サブユニット121は、各車載コンポーネントの現在のバージョン及び既に作動した時間に基づいて、第1の車両に対応する複数の第2の車両を決定し、第2の車両における各車載コンポーネントの現在のバージョン及び既に作動した時間は、それぞれ第1の車両における各車載コンポーネントの現在のバージョン及び既に作動した時間と同じである。
【0107】
第2の決定サブユニット122は、複数の第2の車両の履歴走行状態スコアに基づいて、第1の車両の現在の初期スコアを決定する。
【0108】
第3の決定サブユニット123は、ユーザの現在の操作動作情報に含まれる各操作動作のタイプ及び数に基づいて、第1の車両の現在の初期スコアを更新して、第1の車両の現在の走行状態スコアを決定する。
【0109】
なお、車両運営制御方法の一実施形態の上記解釈・説明は、本実施形態に係る車両運営制御装置にも適用可能であり、その実現原理が同様であり、ここでは、詳しく説明しない。
【0110】
本実施形態に係る車両運営制御装置は、第1の車両の各車載コンポーネントの現在のバージョン及び既に作動した時間に基づいて、第1の車両に対応する複数の第2の車両を決定する。そして、第2の車両の履歴走行状態スコアに基づいて、第1の車両の現在の初期スコアを決定し、第1の車両に対するユーザの現在の操作動作情報に基づいて、第1の車両の現在の初期スコアを更新して、第1の車両の現在の走行状態スコアを決定する。その結果、第1の車両の現在の走行状態スコアに基づいて、第1の車両に対応する運営ストラテジーを生成することにより、生成された車両に対応する運営ストラテジーは、より対応性を有し、車両のパーソナライズ運営管理が実現される。
【0111】
図7は、本発明の一実施形態に係る車両運営制御装置の他の変形例を示す概略構成図である。
図7に示されるように、本実施形態に係る車両運営制御装置は、第1の取得モジュール11と、第1の決定モジュール12と、第1の生成モジュール13と、第2の取得モジュール14とを備えている。
【0112】
第1の取得モジュール11は、第1の車両によって送信された各車載コンポーネントの現在の作動状態情報及びユーザの現在の操作動作情報を取得する。
【0113】
第1の決定モジュール12は、第1の車両の各車載コンポーネントの現在の作動状態情報及びユーザの現在の操作動作情報に基づいて、第1の車両の現在の走行状態スコアを決定する。
【0114】
第1の生成モジュール13は、第1の車両の現在の走行状態スコアに基づいて、第1の車両に対応する運営ストラテジーを生成する。
【0115】
本実施形態に係る車両運営制御装置は、第1の車両の故障履歴及びメンテナンス情報を取得する第2の取得モジュール14をさらに備えている点で
図5の車両運営制御装置と相違している。
【0116】
第1の決定モジュール12は、具体的には、第1の車両の故障履歴及びメンテナンス情報、第1の車両の各車載コンポーネントの現在の作動状態情報及びユーザの現在の操作動作情報に基づいて、第1の車両の現在の走行状態スコアを決定する。
【0117】
なお、車両運営制御方法の一実施形態の上記解釈・説明は、本実施形態に係る車両運営制御装置にも適用可能であり、その実現原理が同様であり、ここでは、詳しく説明しない。
【0118】
本実施形態に係る車両運営制御装置は、ユーザの現在の操作動作情報、各車載コンポーネントの現在の作動状態情報、並びに第1の車両の故障履歴及びメンテナンス情報を取得し、ユーザの現在の操作動作情報、各車載コンポーネントの現在の作動状態情報、並びに第1の車両の故障履歴及びメンテナンス情報に基づいて、第1の車両の現在の走行状態スコアを決定することにより、車両の履歴メンテナンス情報を合わせて車両の現在の走行状態スコアを決定することが実現され、車両の現在の走行状態スコアに基づいて生成された対応する運営ストラテジーは、信頼性がより高く、より良い参考価値がある。
【0119】
図8は、本発明の一実施形態に係る車両運営制御装置のさらなる他の変形例を示す概略構成図である。
図8に示されるように、本実施形態に係る車両運営制御装置は、第1の取得モジュール11と、第1の決定モジュール12と、第1の生成モジュール13と、第3の取得モジュール15とを備えている。
【0120】
第1の取得モジュール11は、第1の車両によって送信された各車載コンポーネントの現在の作動状態情報及びユーザの現在の操作動作情報を取得する。
【0121】
第1の決定モジュール12は、第1の車両の各車載コンポーネントの現在の作動状態情報及びユーザの現在の操作動作情報に基づいて、第1の車両の現在の走行状態スコアを決定する。
【0122】
第1の生成モジュール13は、第1の車両の現在の走行状態スコアに基づいて、第1の車両に対応する運営ストラテジーを生成する。
【0123】
本実施形態に係る車両運営制御装置は、第3の取得モジュール15をさらに備えている点で
図5の車両運営制御装置と相違している。
【0124】
第3の取得モジュール15は、前記第1の車両に現在対応しているサービスユーザのフィードバック情報を取得する。
【0125】
本実施形態において、第1の決定モジュール12は、具体的には、第1の車両に現在対応しているサービスユーザのフィードバック情報、第1の車両の各車載コンポーネントの現在の作動状態情報及びユーザの現在の操作動作情報に基づいて、第1の車両の現在の走行状態スコアを決定する。
【0126】
本実施形態において、第1の車両の現在の走行状態スコアが閾値より大きい場合、第1の生成モジュール13は、具体的には、第1の車両の現在所在位置情報、現在処理待機の各使用要求における各ユーザの信用レベル及び使用ニーズを決定し、第1の車両の現在所在位置情報、各ユーザの信用レベル及び使用ニーズに基づいて、第1の車両のサービスタスクを決定する。
【0127】
本実施形態において、第1の車両の現在の走行状態スコアが閾値以下の場合、第1の生成モジュール13は、第4の決定サブユニットと、第5の決定サブユニットと、制御ユニットと備えている。
【0128】
第4の決定サブユニットは、第1の車両の故障リスクレベル及びカテゴリを決定する。
【0129】
第5の決定サブユニットは、第1の車両の故障リスクレベル及びカテゴリに基づいて、第1の車両に対応する目標メンテナンスモードを決定し、目標メンテナンスモードにはメンテナンスアドレス及びメンテナンス時間が含まれる。
【0130】
制御ユニットは、第1の車両が目標メンテナンスモードに基づいてオフラインでメンテナンスされるように、第1の車両に目標メンテナンスモードを送信する。
【0131】
本実施形態において、第5の決定サブユニットは、具体的には、各メンテナンスアドレスに対応する故障メンテナンスタイプ及び現在処理待機のメンテナンスタスクを取得し、各メンテナンスアドレスに対応する故障メンテナンスタイプ及び第1の車両の故障カテゴリに基づいて、候補メンテナンスアドレスを決定し、候補メンテナンスアドレスの現在処理待機のメンテナンスタスクにおける各故障リスクレベル、及び第1の車両の故障リスクレベルに基づいて、第1の車両に対応するメンテナンスアドレス及びメンテナンス時間を決定する。
【0132】
なお、車両運営制御方法の一実施形態の上記解釈・説明は、本実施形態に係る車両運営制御装置にも適用可能であり、その実現原理が同様であり、ここでは、詳しく説明しない。
【0133】
本実施形態に係る車両運営制御装置は、第1の車両に現在対応しているサービスユーザのフィードバック情報を取得し、第1の車両に現在対応しているサービスユーザのフィードバック情報、第1の車両の各車載コンポーネントの現在の作動状態情報及びユーザの現在の操作動作情報に基づいて、第1の車両の現在の走行状態スコアを決定する。そして、第1の車両の現在の走行状態スコアが閾値より大きいか否かを判断し、第1の車両の現在の走行状態スコアが閾値より大きい場合、第1の車両の現在所在位置、現在処理待機の各使用要求における各ユーザの信用レベル及び使用ニーズに基づいて、第1の車両のサービスタスクを決定する。また、第1の車両の現在の走行状態スコアが閾値以下の場合、第1の車両の故障リスクレベル及びカテゴリに基づいて、第1の車両に対応する目標メンテナンスモードを決定し、目標メンテナンスモードを第1の車両に送信して、第1の車両が目標メンテナンスモードに基づいてオフラインでメンテナンスされる。これにより、車両の現在の走行状態に応じた運営管理を行うことが実現され、車両の運営効率が効果的に向上するとともに、ユーザの乗車時の安全性及び信頼性を保証し、ユーザ体験を向上させることもできる。
【0134】
上記を実現するために、本発明は、コンピュータ機器をさらに提供する。
図9は、本発明の一実施形態に係るコンピュータ機器の概略構成図である。
図9に示されるコンピュータ機器は、単なる一例であり、本実施形態の機能及び使用範囲について一切限定しない。
【0135】
図9に示されるように、上記コンピュータ機器200は、メモリ210と、プロセッサ220と、メモリ210に記憶されており、プロセッサ220で実行可能なコンピュータプログラムとを備え、プロセッサ220がコンピュータプログラムを実行する場合、上記の車両運営制御方法を実現する。
【0136】
変形例として、
図10に示されるように、コンピュータ機器200は、メモリ210と、プロセッサ220と、異なるコンポーネント(メモリ210と、プロセッサ220と、を含む)を接続するバス230とを備えていてもよい。
メモリ210には、コンピュータプログラムが記憶されており、プロセッサ220がコンピュータプログラムを実行する場合、上記の車両運営制御方法を実現する。
【0137】
バス230は、メモリバス又はメモリコントローラ、周辺バス、アクセラレーテッドグラフィックスポート、プロセッサ又は多様なバス構造のうちの任意のバス構造を使用するローカルバスを含む、複数種類のバス構造のうちの一つ又は複数のものを表す。例えば、これらのアーキテクチャは、インダストリスタンダードアーキテクチャ(ISA)バス、マイクロチャネルアーキテクチャ(MCA)バス、拡張ISAバス、ビデオエレクトロニクススタンダーズアソシエーション(VESA)ローカルバス、及びペリフェラルコンポーネントインターコネクト(PCI)バスを含むが、これらに限定されない。
【0138】
コンピュータ機器200は、一般的に、複数種類のコンピュータシステム読み取り可能な媒体を含む。これらの媒体は、揮発性媒体及び不揮発性媒体、リムーバブル媒体及びノンリムーバブル媒体を含む、コンピュータ機器200によってアクセスされる任意の使用可能な媒体であってもよい。
【0139】
メモリ210は、ランダムアクセスメモリ(RAM)240及び/又はキャッシュメモリ250などの揮発性メモリの形態のコンピュータシステム読み取り可能な媒体を含んでもよい。コンピュータ機器200は、他のリムーバブル/ノンリムーバブル、揮発性/不揮発性コンピュータシステム記憶媒体を含んでもよい。一例であるが、ストレージシステム260は、ノンリムーバブル、不揮発性磁気媒体(
図10に示されていないが、通常「ハードドライバ」と称される)に対して読み出し及び書き込みをするために用いることができる。
図10に示されていないが、リムーバブル、不揮発性磁気ディスク(例えば、「フロッピーディスク」)に対して読み出し及び書き込みをするための磁気ディスクドライブ、及びリムーバブル、不揮発性光学ディスク(例えば、CD-ROM、DVD-ROM又は他の光学媒体)に対して読み出し及び書き込みをするための光学ディスクドライブを提供することができる。そのような場合、各ドライブは、少なくとも1つのデータメディアインターフェイスによりバス230に接続することができる。
メモリ210は、本発明の各実施例に記載の機能を実行するように構成されているプログラムモジュールのセット(例えば、少なくとも1つ)を有する少なくとも1つのプログラム製品を備えていてもよい。
【0140】
プログラムモジュール270のセット(少なくとも1つ)を有するプログラム/ユーティリティツール280は、例えば、メモリ210に記憶されてもよく、このようなプログラムモジュール270は、オペレーティングシステム、少なくとも1つのアプリケーションプログラム、他のプログラムモジュール及びプログラムデータを含むが、これらに限定されない。これらの一例のそれぞれ又は何らかの組み合わせには、ネットワーキング環境の実装が含まれる可能性がある。プログラムモジュール270は、一般的に、本発明に記載の実施例における機能及び/又は方法を実行する。
【0141】
コンピュータ機器200は、少なくとも1つの外部デバイス290(例えば、キーボードやポインティングデバイス、ディスプレイ291など)と通信してもよいし、ユーザがコンピュータ機器200とインタラクションすることを可能にする少なくとも1つのデバイスと通信してもよく、及び/又はコンピュータ機器200が少なくとも1つの他のコンピューティングデバイスと通信することを可能にする任意のデバイス(例えば、ネットワークカード、モデムなど)と通信する。そのような通信は、入力/出力(I/O)インターフェイス292を介して行うことができる。また、コンピュータ機器200は、ネットワークアダプタ293を介して、少なくとも1つのネットワーク(例えば、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、及び/又はパブリックネットワーク、例えば、インターネット)と通信できる。図に示すように、ネットワークアダプタ293は、バス230を介して、コンピュータ機器200の他のモジュールと通信する。なお、図示されていないが、他のハードウェア及び/又はソフトウェアモジュールをコンピュータ機器200と組み合わせて利用することができ、限定されないが、マイクロコードやデバイスドライバ、冗長化処理ユニット、外部ディスクドライブアレイ、RAID(Redundant Arrays of Independent Disks)システム、テープドライバ、データアーカイバルストレージシステムなどを含む。
【0142】
なお、本実施形態に係るコンピュータ機器の実装プロセス及び技術的原理は、上記の車両運営制御方法についての解釈・説明を参照して、ここでは、詳しく説明しない。
【0143】
本発明の一実施形態に係るコンピュータ機器は、第1の車両によって送信された各車載コンポーネントの現在の作動状態情報及びユーザの現在の操作動作情報を取得し、第1の車両の各車載コンポーネントの現在の作動状態情報及びユーザの現在の操作動作情報に基づいて、第1の車両の現在の走行状態スコアを決定する。そして、第1の車両の現在の走行状態スコアに基づいて、第1の車両に対応する運行ストラテジーを生成する。これにより、各車載コンポーネントの作動状態及びユーザの操作動作に基づいて、車両の走行状態を決定し、車両の走行状態に基づいて、車両の適時及び効果的な管理を行うことが実現され、車両の運営効率が向上するだけでなく、車両の自動化、知能化管理にも役立つ。
【0144】
上記目的を実現するために、本発明は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体をさらに提供する。
【0145】
コンピュータ読み取り可能な記憶媒体には、コンピュータプログラムが記憶されており、コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される場合、上記の車両運営制御方法が実現される。
【0146】
具体的には、本実施形態に係るコンピュータ記憶媒体は、少なくとも1つのコンピュータ読み取り可能な媒体の任意の組み合わせを採用することができる。コンピュータ読み取り可能な媒体は、コンピュータ読み取り可能な信号媒体、或いはコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であってもよい。
コンピュータ読み取り可能な媒体は、例えば、電子、磁気、光、電磁気、赤外線、又は半導体のシステム、装置又は器材であってもよく、或いは上記の任意の組み合わせであってもよいがこれらに限定されない。
コンピュータ読み取り可能な記憶媒体のより具体的な一例(非限定的なリスト)には、少なくとも1つの導線を有する電気的接続、ポータブルコンピュータディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、コンパクトディスク読み出し専用メモリ(CD-ROM)、光記憶装置、磁気記憶装置、又は上記の任意の適切な組み合わせが含まれる。本明細書において、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、プログラムを包含するか又は記憶した任意の有形媒体であってもよく、プログラムは、コマンド実行システム、装置又は器材により使用され、或いはそれらに組み合わせて使用されることが可能である。
【0147】
コンピュータ読み取り可能な信号媒体は、ベースバンドにおける、又は搬送波の一部として伝搬するデータ信号を含むことができ、その中にはコンピュータ読み取り可能なプログラムコードが搭載される。この伝搬するデータ信号は様々な形式を採用することができ、電磁信号、光信号又は上記の任意の適切な組み合わせを含むがこれらに限定されない。コンピュータ読み取り可能な信号媒体は、さらに、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体以外の任意のコンピュータ読み取り可能な媒体であってもよく、コンピュータ読み取り可能な媒体は、命令実行システム、装置又はデバイスにより使用され、或いはそれらと組み合わせて使用されるプログラムを送信、伝搬又は伝送することができる。
【0148】
コンピュータ読み取り可能な媒体に含まれるプログラムコードは、無線、有線、光ケーブル又はRFなど、又は上記の任意の適切な組み合わせを含むがこれらに限定されない任意の適切な媒体によって伝送することができる。
【0149】
本発明の動作を実行するためのコンピュータプログラムコードは、少なくとも1つのプログラミング言語又はその組み合わせにより作成することができる。プログラミング言語には、例えば、Java(登録商標)、Smalltalk、C++といったプロジェクト指向のプログラミング言語を含み、「C」言語又は同様のプログラミング言語といった従来の手続き型プログラミング言語をさらに含む。プログラムコードは、完全にユーザーコンピュータに実行しても、部分的にユーザーコンピュータに実行しても、独立するソフトウェアパッケージとして実行しても、一部をユーザーコンピュータに、一部をリモートコンピュータに実行しても、又は完全にリモートコンピュータ又はサーバーに実行してもよい。リモートコンピュータに関する状況においては、リモートコンピュータは、ローカルネットワーク(LAN)又は広域ネットワーク(WAN)を含む任意種類のインターネットを介して、ユーザーコンピュータへ接続することができ、或いは、外部コンピュータ(例えば、インターネットサービスプロバイダを利用してインターネットを介して接続する)へ接続することもできる。
【0150】
上記目的を実現するために、本発明の一実施形態として、コンピュータプログラムをさらに提供する。コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される場合、上記の車両運営制御方法を実現する。
【0151】
本発明において、明確な規定及び限定がない限り、用語「設定」、「接続」などの用語は、広義に理解されるべきである。例えば、機械的な接続や、電気的な接続も可能である。直接的に接続することや、中間媒体を介して間接的に接続することや、二つの部品の内部が連通することや、あるいは二つの部品の間に相互の作用関係があることも可能である。当業者であれば、具体的な場合によって、上記用語の本発明においての具体的な意味を理解することができる。
【0152】
本発明の説明において、「一実施形態」、「各実施例」、「一例」、「具体的例」、或いは「変形例」などの用語を参考した説明とは、実施形態或いは実施例に合わせて説明された具体的な特徴、構成、材料或いは特性が、本発明の少なくとも1つの実施形態或いは実施例に含まれることである。
【0153】
なお、「第1」、「第2」の用語は、単に目的を説明するためのものであり、比較的な重要性を指示又は暗示するか、或いは示された技術的特徴の数を黙示的に指示すると理解してはいけない。よって、「第1」、「第2」が限定されている特徴は少なくとも1つの特徴を含むことを明示又は暗示するものである。
【0154】
フローチャートにおける、又はここで他の形態で記載された任意のプロセス又は方法は、特定ロジック機能又はプロセスのステップを実現するための少なくとも1つの実行可能な命令コードを含むモジュール、セグメント又は一部を表すと理解されてもよい。また、本発明の好ましい実施形態の範囲は、ここで、示された又は論議された順番ではなく、係る機能に応じてほぼ同時の形態又は逆の順番で機能を実行することができる他の実現を含むことができる。これは、当業者であれば理解すべきものである。
【0155】
なお、本発明の各部分は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はこれらの組み合わせによって実現することができる。上記実施形態において、複数のステップ又は方法は、メモリに記憶された且つ適切な命令実行システムによって実行されるソフトウェア又はファームウェアによって実現することができる。例えば、ハードウェアで実現される場合に、他の実施形態と同様に、本分野において周知である、データ信号に対してロジック機能を実現するためのロジックゲート回路を備える離散ロジック回路、適切な組み合わせロジックゲート回路を備える特定用途向け集積回路、プログラマブルゲートアレイ(PGA)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などの当分野の周知技術のうちいずれか1つ又はこれらの組み合わせによって実現することができる。
【0156】
普通の当業者であれば、上記の実施形態に係る方法に含まれる全部又は一部のステップは、プログラムによってハードウェアを命令することで実行することができると理解することができる。前記プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納することができ、当該プログラムが実行される場合に、方法実施例におけるステップの1つ又はそれらの組み合わせが実行される。
【0157】
上記の記憶媒体は、読み出し専用メモリ、磁気ディスク、又は光ディスクなどであってもよい。なお、以上、本発明の実施形態を示して説明したが、上記実施形態は例示的なものであって、本発明を制限するためのものであると理解してはいけない。普通の当業者であれば、本発明の範囲内で上記実施形態に対して変更、修正、置換え又は変形を行うことができる。