(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-14
(45)【発行日】2022-10-24
(54)【発明の名称】肌改善用組成物
(51)【国際特許分類】
A23L 33/105 20160101AFI20221017BHJP
A23L 33/125 20160101ALI20221017BHJP
A61K 8/49 20060101ALI20221017BHJP
A61K 8/60 20060101ALI20221017BHJP
A61K 31/352 20060101ALI20221017BHJP
A61K 31/7032 20060101ALI20221017BHJP
A61K 31/7048 20060101ALI20221017BHJP
A61P 17/00 20060101ALI20221017BHJP
A61P 17/16 20060101ALI20221017BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20221017BHJP
A61Q 19/00 20060101ALI20221017BHJP
【FI】
A23L33/105
A23L33/125
A61K8/49
A61K8/60
A61K31/352
A61K31/7032
A61K31/7048
A61P17/00
A61P17/16
A61P43/00 121
A61Q19/00
(21)【出願番号】P 2022538321
(86)(22)【出願日】2021-11-25
(86)【国際出願番号】 JP2021043262
【審査請求日】2022-08-23
(31)【優先権主張番号】P 2020196325
(32)【優先日】2020-11-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000002901
【氏名又は名称】株式会社ダイセル
(73)【特許権者】
【識別番号】591183625
【氏名又は名称】フジッコ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大江 健一
(72)【発明者】
【氏名】卯川 裕一
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 利雄
(72)【発明者】
【氏名】丸尾 俊也
(72)【発明者】
【氏名】川端 彩加
(72)【発明者】
【氏名】赤木 良太
【審査官】吉海 周
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2021/235278(WO,A1)
【文献】国際公開第2020/4568(WO,A1)
【文献】特開2019-129789(JP,A)
【文献】赤木良太ほか,肌の乾燥を自覚する健常な成人女性の皮膚粘弾性および角層水分量に対する大豆イソフラボン・ラクトビオン酸含有食品の改善効果,薬理と治療,2022年05月28日,Vol.50, No.5,pp.817-833
【文献】Bone Support Tablets,Mintel GNPD [online],2018年07月,[検索日:2022.09.05], インターネット<http://www.gnpd.com>
【文献】GNPD - Yogurt Flavour Isoflavone Drink, ID# 3128061,[online], 2015, [retrieved on 2022.01.13]
【文献】GNPD - Calcium, Vitamin D and Soy Isoflavone Supplement, ID# 1818625, [online],2012, [retrieved on 2022.01.13]
【文献】フローナ エクオール, [online],2020.09.19, [retrieved on 2022.01.13], <URL: https://web.archive.org/web/20200919181057/https://www.
【文献】エクオール+ラクトビオン酸の口コミ、副作用、効果、飲み方、解約方法を解説!, [online], 2020.01.30,[retrieved on 2022.01.13], <URL: https://stalgie.co.jp/suppleport/equol-lactobionic-acid/>
【文献】木村 隆,新規機能性糖質「ラクトビオン酸」のアンチエイジング作用,食品工業, 2011, vol.54, no.22, p.76-81
【文献】大豆イソフラボンのパワーの源!女性の美と健康に欠かせない「エクオール+ラクトビオン酸」サプリメント, [online], 2019, [retrieved on 2022.01.13], <URL: https://binotane.com/products/bi-mono_002/>
【文献】フレグランスジャーナル, 第38回日本美容皮膚科学会総会・学術大会,2020.11.15, vol.48, no.11, p.84-88
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23L
A61K
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/REGISTRY/FSTA/CABA/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
Mintel GNPD
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
イソフラボン類の配糖体及び/又はイソフラボン類のアグリコンとラクトビオン酸とを含
み、
前記イソフラボン類の配糖体及び/又はイソフラボン類のアグリコンの1日の摂取量が、総量として、アグリコン換算で20mg以上30mg未満であり、前記ラクトビオン酸の1日の摂取量が200mg以上である、肌改善用組成物。
【請求項2】
飲食品である、請求項
1に記載の組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、肌改善用組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
イソフラボン類(特にゲニステイン及びダイゼインなどのイソフラボン類のアグリコン)が、皮膚のヒアルロン酸産生を促進し、コラーゲン代謝を改善し、肌荒れを改善する効果を有することなどは古くから知られている(特許文献1)。例えば、30~40代の女性26人を対象に行った臨床試験により、1日40mgのイソフラボンアグリコンとして3ヶ月経口摂取するとコラーゲンの生成が促進されシワの面積が減ることが報告されている(非特許文献1)。
一方で、ラクトビオン酸(4-O-β-ガラクトピラノシル-D-グルコン酸(4-O-β-galactopyranosyl-D-gluconic acid))は、乳糖を酸化させることにより得られる酸性オリゴ糖として知られている。ラクトビオン酸は、皮膚構造において保湿機能を担うラメラ構造を安定化させ、保湿効果や皮膚保護作用を有することが期待されている(非特許文献2)。また、ラクトビオン酸カルシウムをラットに投与すると、血漿中のエクオール濃度が著しく上昇することが報告されている(特許文献2)。
しかし、イソフラボン類の配糖体及び/又はイソフラボン類のアグリコンとラクトビオン酸とを併用した場合、それぞれを単独で摂取した場合に比べて肌がより改善することは知られていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2001-335454号公報
【文献】特開2008-1608号公報
【非特許文献】
【0004】
【文献】J. Nutr. Sci. Vitaminol., 53, 57-62 (2007)
【文献】わかさの秘密、ラクトビオン酸、[online]、わかさ生活、[令和2年6月29日検索]、インターネット<URL: http://www.wakasanohimitsu.jp/seibun/lactobionic-acid/>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示の課題は、少なくとも、肌を改善する技術の提供である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、イソフラボン類の配糖体及び/又はイソフラボン類のアグリコンとラクトビオン酸とを併用摂取することで、上記課題が解決できることを見出した。
本開示は、イソフラボン類の配糖体及び/又はイソフラボン類のアグリコンとラクトビオン酸とを含む、肌改善用組成物を提供することができる。
前記組成物は、前記イソフラボン類の配糖体及び/又はイソフラボン類のアグリコンの1日の摂取量が、総量として、アグリコン換算で20mg以上30mg未満であり、前記ラクトビオン酸の1日の摂取量が200mg以上であることを好ましい態様としている。
前記組成物はまた、飲食品であることを好ましい態様としている。
【発明の効果】
【0007】
本開示は、少なくとも、肌を改善する技術を提供できるという効果を奏しうる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本開示の一態様に係る実施例2における、摂取後時間と角層水分量の変化量との関係を示すグラフであり、(a)は左頬、(b)は左脛を対象にしたときのグラフである。
【
図2】本開示の一態様に係る実施例2における、摂取後時間と経皮水分蒸散量(TEWL)の変化量との関係を示すグラフである。
【
図3】本開示の一態様に係る実施例2における、摂取後時間と皮膚粘弾性の変化量との関係を示すグラフであり、(a)は正味の弾性(R5)、(b)は総体弾性(R2)の結果を示す。
【
図4】本開示の一態様に係る実施例2における、摂取後時間と皮膚粘弾性の変化量との関係を示すグラフであり、(a)は戻り率(R7)、(b)は未回復伸張性・退縮能(R1)の結果を示す。
【
図5】本開示の一態様に係る実施例2における、摂取後時間と肌状態アンケートにおける項目「目の下のたるみ」の得点の変化量との関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示の一態様は、イソフラボン類の配糖体及び/又はイソフラボン類のアグリコンとラクトビオン酸とを含む、肌改善用組成物である。本開示では、当該組成物を「本態様に係る組成物」などと称することがある。
【0010】
本態様に係る組成物は、イソフラボン類の配糖体及び/又はイソフラボン類のアグリコンとラクトビオン酸のみを含むものであってもよいし、それを摂取した対象において肌が改善される限り、他の成分を含んでもよい。
【0011】
本態様に係る組成物を摂取する対象はヒトであり、好ましくは、肌の改善を求めているヒトである。当該ヒトは男性でも女性でもよい。
【0012】
本態様において肌が改善するとは、対象がイソフラボン類の配糖体及び/又はイソフラボン類のアグリコンとラクトビオン酸とを併用摂取しないとき(又はプラセボを摂取したとき)よりも、対象がイソフラボン類の配糖体及び/又はイソフラボン類のアグリコンとラクトビオン酸とを併用摂取したときの方が、肌が改善するこという。
【0013】
肌改善としては、例えば、角質水分量の改善(例えば、角質水分量の低下抑制、増大など)が挙げられ、また、角質水分量の改善に起因する肌の改善として、例えば、肌の保湿性の改善、柔軟性の改善、キメの改善、肌バリア機能の改善、シワの改善が挙げられる。角質水分量の測定は、例えば、Corneometer(登録商標)CM825(Courage+Khazaka electronic GmbH)を用いて、皮膚表面の静電容量を測定することで行うことができる。
【0014】
また、肌改善としては、例えば、経皮水分蒸散量(TransEpidermal Water Loss, TEWL)の改善(例えば、TEWLの増大抑制、低下など)が挙げられ、またTEWLの改善に起因する肌の改善として、例えば、肌の保湿性の改善、柔軟性の改善、キメの改善、肌バリア機能の改善、シワの改善が挙げられる。経皮水分蒸散量(TEWL)の測定は、例えば、Tewameter(登録商標)TM300(Courage+Khazaka electronic GmbH)を用いて、プローブの先端に配置されている2組の高感度温度・湿度センサーを通過する水分の温度差と湿度差を測定することで行うことができる。
【0015】
また、肌改善としては、例えば、皮膚粘弾性の改善が挙げられ、また皮膚粘弾性の改善に起因する肌の改善として、例えば、肌の柔軟性の改善が挙げられる。皮膚粘弾性の改善は、例えば、正味の弾性(R5)、総体弾性(R2)、戻り率(R7)、未回復伸張性・退縮能(R1)等に着目して判断することができる。正味の弾性(R5)、総体弾性(R2)、及び戻り率(R7)は加齢とともに低下する値であるため、値の低下が抑制されることや値が増大することで改善されたと判断することができる。一方、未回復伸張性・退縮能(R1)は加齢とともに増大する値であるため、値の増大が抑制されることや値が低下することで改善されたと判断することができる。皮膚粘弾性の測定は、例えば、Cutometer(登録商標)MPA580(Courage+Khazaka electronic GmbH、プローブ直径2 mm)を用いて行うことができる。
【0016】
また、肌改善としては、例えば、毛穴が気になることが改善すること、キメが粗いことが改善すること、肌がざらつくことが改善すること、しみ・そばかすが気になることが改善すること、顔色が悪いことが改善すること、肌に透明感がないことが改善すること、肌がくすむことが改善すること、肌が乾燥することが改善すること、目尻の小皺が気になることが改善すること、目の下がたるむことが改善すること、ハリ・つやがないことが改善すること、肌にふっくら感がないことが改善すること、化粧崩れしやすいことが改善すること、化粧ノリが悪いことが改善すること、肌の調子が悪いことが改善すること、顔が脂っぽいことが改善すること、ニキビができやすいことが改善すること、肌のかゆみ(肌の掻痒感)ことが改善することが挙げられる。これらは、例えば、客観的な評価を行うことができように訓練された被験者をパネラーとして肌状態アンケートを行い、その結果に基づいて判断することができる。
【0017】
イソフラボン類は、ポリフェノールの分類のひとつであり、イソフラボンを基本骨格とするフラボノイドである。一般に、イソフラボン類とは、広義には、このように、イソフラボンを基本骨格とするフラボノイドを指す。本開示のイソフラボン類もこれと定義とする。
イソフラボン類は、大豆、葛、レッドクローバー、カンゾウなどのマメ科の植物に多く含まれる。本態様におけるイソフラボン類としては、例えば、イソフラボン類を含むマメ科植物由来のイソフラボン類が挙げられ、具体的には、大豆由来のイソフラボン類(当該技術分野及び市場では、「大豆イソフラボン」や「大豆イソフラボン類」などと称されることがあり、本開示では同義として扱う。)、葛由来のイソフラボン類(当該技術分野及び市場では、「葛イソフラボン」や「葛イソフラボン類」などと称されることがあり、本開示では同義として扱う。)、レッドクローバー由来のイソフラボン類(当該技術分野及び市場では、「レッドクローバーイソフラボン」や「レッドクローバーイソフラボン類」などと称されることがあり、本開示では同義として扱う。)、カンゾウ由来のイソフラボン類(当該技術分野及び市場では、「カンゾウイソフラボン」や「カンゾウイソフラボン類」などと称されることがあり、本開示では同義として扱う。)が挙げられる。
【0018】
前記イソフラボン類の配糖体の例としては、ゲニスチン、グリシチン、ダイジン、プエラリンなどを挙げることができ、本態様に係る組成物においては、二以上の混合物であってもよい。例えば、ダイジン、グリシチン、及びゲニスチンの混合物であってもよい。
【0019】
前記イソフラボン類のアグリコンの例としては、ダイゼイン、6-ヒドロキシダイゼイン、ジヒドロキシダイゼイン、ゲニステイン、グリシテイン、ビオカニンA、フォルモネチン、及びクメストロールなどを挙げることができ、本態様に係る組成物においては、二以上の混合物であってもよい。イソフラボン類のアグリコンは、イソフラボン類が、β-グルコシダーゼ等の酵素や、β-グルコシダーゼを有する微生物により変換されたものであってもよい。尚、本開示における「イソフラボン類のアグリコン」との文言は、当該技術分野及び市場では「イソフラボンアグリコン」などと称されることがあり、本開示では同義として扱う。
【0020】
ラクトビオン酸は、グルコン酸とガラクトースからなる二糖および糖酸である。ラクトビオン酸は、4-O-β-ガラクトピラノシル-D-グルコン酸(4-O-β-galactopyranosyl-D-gluconic acid)と記載されることもある。
ラクトビオン酸は、アシネトバクター属細菌やブルクホルデリア属細菌、アセトバクター属細菌、グルコノバクター属細菌などの乳糖酸化活性を有する微生物を、原料である乳糖に作用させ、乳糖を酸化し、上清を回収することによって得られることが知られている。詳細は、特開2001-245657号公報、特開2007-28917号公報などに記載されている。
【0021】
本態様に係る組成物全量に対するイソフラボン類の配糖体及び/又はイソフラボン類のアグリコンの含有量は、総量として、好ましくは0.001重量%以上であり、より好ましくは0.01重量%以上であり、さらに好ましくは0.1重量%以上であり、一方で、好ましくは50重量%以下であり、より好ましくは40重量%以下であり、さらに好ましくは10重量%以下である。また、それらの矛盾しない組み合わせであってもよい。
【0022】
本態様に係る組成物全量に対するラクトビオン酸の含有量は、好ましくは0.01重量%以上であり、より好ましくは0.1重量%以上であり、さらに好ましくは1重量%以上であり、一方で、好ましくは99.9重量%以下であり、より好ましくは80重量%以下であり、さらに好ましくは60重量%以下である。また、それらの矛盾しない組み合わせであってもよい。
【0023】
本態様に係る組成物におけるイソフラボン類の配糖体及び/又はイソフラボン類のアグリコンとラクトビオン酸の摂取量は、対象の齢、体重のほか、疾患、障害、症状、症候(本明細書では、「疾患、障害、症状、症候」をまとめて「疾患等」と記載することがある。)、摂取の経路、摂取スケジュール、製剤形態などにより適宜設定されるが、イソフラボン類の配糖体及び/又はイソフラボン類のアグリコンとラクトビオン酸とを併用した際に、それを摂取した対象において、イソフラボン類の配糖体及び/又はイソフラボン類のアグリコン単体、ラクトビオン酸単体の場合よりも肌が改善される限り特に限定されない。
【0024】
イソフラボン類の配糖体及び/又はイソフラボン類のアグリコンの摂取量は、総量として、アグリコン換算で1日当たり、好ましくは20mg以上、より好ましくは25mg以上である。一方で、例えば30mg未満である。また、それらの矛盾しない組み合わせであってもよい。
アグリコン換算については、例えば、イソフラボン類の配糖体については、該配糖体が脱離した形態がイソフラボン類のアグリコンであるため、当業者であれば、イソフラボン類の配糖体を該イソフラボン類のアグリコンに換算した場合の摂取量を算出することができる。また、イソフラボン類のアグリコンは、その総量をそのままイソフラボン類のアグリコンの摂取量として扱うことができる。
【0025】
また、ラクトビオン酸の摂取量は、総量として、1日当たり、好ましくは200mg以上、より好ましくは225mg以上、さらに好ましくは250mg以上であり、一方で、好ましくは1,000mg以下、より好ましくは800mg以下、さらに好ましくは500mg以下である。また、それらの矛盾しない組み合わせであってもよい。
【0026】
イソフラボン類の配糖体及び/又はイソフラボン類のアグリコンとラクトビオン酸との摂取量の比率は、総量として、好ましくは1:2~40であり、より好ましくは、1:2~10であり、さらに好ましくは、1:2~5である。
【0027】
尚、厚生労働省の指針によれば、大豆イソフラボンアグリコン(大豆由来のイソフラボン類のアグリコン)の1日の摂取量が30mgを超えないように規定されている。その観点からも、イソフラボン類の配糖体及び/又はイソフラボン類のアグリコンの摂取量は、総量として、イソフラボン類のアグリコン換算で1日当たり30mg未満であることが好ましい。ラクトビオン酸等の有効成分を含まない態様で、総量として、イソフラボン類のアグリコン換算で1日当たり30mg未満のイソフラボン類の配糖体及び/又はイソフラボン類のアグリコンを摂取して肌が改善するということは知られていない。
【0028】
また、本態様に係る組成物の摂取スケジュールとしては、1日あたり1回の摂取でもよいし、1日に複数回に分けた摂取でもよい。また、数日又は数週間に1回の摂取であってもよいが、毎日摂取することが好ましい。また、摂取期間は、例えば、4週以上、8週以上、又は12週以上であってもよく、12週以下、8週以下、又は4週以下であってもよく、それらの矛盾しない組み合わせであってもよい。好ましくは4週以上、より好ましくは8週以上であり、さらに好ましくは12週以上であり、一方で上限は特に制限されないが、例えば満100歳になるまでなどが挙げられ、死亡するまでであってもよい。また、例えば、4週以上12週以下、4週以上8週以下、4週以上4週以下(すなわち4週)、8週以上12週以下、8週以上8週以下(すなわち8週)、12週以上12週以下(すなわち12)などであってもよい。
【0029】
本態様に係る組成物は、飲食品(サプリメントを含む。)として利用することができる。例えば、イソフラボン類の配糖体及び/又はイソフラボン類のアグリコンとラクトビオン酸とを含む、肌改善用飲食品として利用できる。また、「食べる化粧品」や「食べるコスメ」などの用途に利用してもよい。
【0030】
イソフラボン類の配糖体及び/又はイソフラボン類のアグリコンとラクトビオン酸とを飲食品の素材として用いる場合、一般の飲食品の他、特定保健用食品、栄養補助食品、機能性食品、病者用食品、食品添加物等(これらには飲料も含まれる。)として使用できる。飲食品の形態としては、イソフラボン類の配糖体及び/又はイソフラボン類のアグリコンとラクトビオン酸とを含有する植物自体や動物自体ではない形態でもよく、例えば、適当な助剤を添加した後、慣用の手段を用いて、食用に適した形態、例えば、顆粒状、粒状、錠剤、カプセル、ペーストなどに成形して食用に供してもよく、また種々の食品、例えば、ハム、ソーセージなどの食肉加工食品、かまぼこ、ちくわなどの水産加工食品、パン、菓子、バター、粉乳、発酵乳製品に添加して使用したり、水、果汁、牛乳、清涼飲料などの飲料に添加して使用してもよい。
【0031】
上記飲食品は、水、タンパク質、糖質、脂質、ビタミン類、ミネラル類、有機酸、有機塩基、果汁、フレーバー類等を主成分とすることができる。タンパク質としては、例えば、全脂粉乳、脱脂粉乳、部分脱脂粉乳、カゼイン、大豆タンパク質、鶏卵タンパク質、肉タンパク質等の動植物性タンパク質、及びこれらの加水分解物、バターなどが挙げられる。糖質としては、糖類、加工澱粉(デキストリンのほか、可溶性澱粉、ブリティッシュスターチ、酸化澱粉、澱粉エステル、澱粉エーテル等)、食物繊維などが挙げられる。脂質としては、例えば、ラード、サフラワー油、コーン油、ナタネ油、ヤシ油、これらの分別油、水素添加油、エステル交換油等の植物性油脂などが挙げられる。ビタミン類としては、例えば、ビタミンA、カロチン類、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンD群、ビタミンE、ビタミンK群、ビタミンP、ビタミンQ、ナイアシン、ニコチン酸、パントテン酸、ビオチン、イノシトール、コリン、葉酸などが挙げられ、ミネラル類としては、例えば、カルシウム、カリウム、マグネシウム、ナトリウム、銅、鉄、マンガン、亜鉛、セレン、乳清ミネラルなどが挙げられる。有機酸としては、例えば、リンゴ酸、クエン酸、乳酸、酒石酸などが挙げられる。これらの成分は、2種以上を組み合わせて使用してもよく、合成品及び/又はこれらを多く含む飲食品を用いてもよい。
【0032】
上記飲食品は、常法に従って製造することができる。また、イソフラボン類の配糖体及び/又はイソフラボン類のアグリコンとラクトビオン酸の飲食品への配合量、配合方法、配合時期は適宜選択することができる。さらに、必要に応じて、瓶、袋、缶、箱、パック等の適宜の容器に封入することができる。
【0033】
上記飲食品全量に対するイソフラボン類の配糖体及び/又はイソフラボン類のアグリコンとラクトビオン酸の含有量や、上記飲食品の摂取量、上記飲食品の摂取スケジュールについては、本態様に係る組成物全量に対するイソフラボン類の配糖体及び/又はイソフラボン類のアグリコンとラクトビオン酸の含有量や、本態様に係る組成物の摂取量、本実施態様に係る組成物の摂取スケジュールの記載を援用する。
【0034】
イソフラボン類の配糖体及び/又はイソフラボン類のアグリコンとラクトビオン酸とを飲食品の素材とし、肌改善用途に用いられる場合には、その用途を記載した飲食品としてよく、また、その用途から想起される用途を記載した飲食品としてよい。
肌の保湿性の改善、肌バリア機能の改善は、例えば、肌の潤いを保持する、肌の潤いを守る、肌の潤いを逃がしにくくする、肌を乾燥しにくくする、乾燥を和らげる、肌の水分を維持する、肌のバリア機能を高める、保湿力を高めるなどと記載することができる。
肌の柔軟性の改善は、例えば、肌の弾力の低下を緩和する、もしくは低下を抑える、肌弾力を維持するなどと記載することができる。
キメの改善は、例えば、肌のキメを整える、キメの崩れを抑制する、キメを細かくするなどと記載することができる。
シワの改善は、例えば、シワを消す、シワが解消する、肌のふくらみを出す、シワを和らげる、シワの定着を防ぐ、老け顔を解消するなどと記載することができる。
毛穴が気になることの改善は、例えば、毛穴の開きを改善する、毛穴を引き締める、毛穴の目立ちを改善するなどと記載することができる。
【0035】
本態様に係る組成物が含むイソフラボン類の配糖体及び/又はイソフラボン類のアグリコンは、イソフラボン類の配糖体及び/又はイソフラボン類のアグリコンを含む組成物であってよく、例えば、イソフラボン類の配糖体及び/又はイソフラボン類のアグリコンを含む大豆胚芽抽出物が挙げられる。
したがって、本態様に係る組成物は、イソフラボン類の配糖体及び/又はイソフラボン類のアグリコンを含む組成物とラクトビオン酸とを含む、肌改善用組成物であってよい。また、本態様に係る組成物は、イソフラボン類の配糖体及び/又はイソフラボン類のアグリコンを含む大豆胚芽抽出物とラクトビオン酸とを含む、肌改善用組成物であってよい。
好ましくは、該イソフラボン類の配糖体が、ダイジン、グリシチン、及びゲニスチンの混合物である。また、該イソフラボン類のアグリコンが、ダイゼイン、グリシテイン、及びゲニステインの混合物である。
【0036】
前記イソフラボン類の配糖体及び/又はイソフラボン類のアグリコンを含む大豆胚芽抽出物は、大豆及び大豆胚芽(胚軸)から抽出することができる。該抽出には、水、エタノール、または含水エタノールを用いることができる。また、例えば、文献「植物ポリフェノール含有素材の開発-その機能性と安全性-」(2007年発行、株式会社シーエムシー出版)のようにして得ることができるし、後述する実施例のようにして得ることができる。
また、前記イソフラボン類の配糖体及び/又はイソフラボン類のアグリコンを含む大豆胚芽抽出物は、イソフラボン類の配糖体及び/又はイソフラボン類のアグリコンを含むものであれば、その成分が抽出又は精製されたものであってもよい。
【0037】
前記イソフラボン類の配糖体及び/又はイソフラボン類のアグリコンを含む大豆胚芽抽出物は、必要に応じて、加熱乾燥処理、噴霧乾燥処理、又は凍結乾燥処理により固形状にして使用することができる。加熱乾燥処理及び噴霧乾燥処理は、いずれも、例えばスプレードライ装置を使用して行うことができる。凍結乾燥処理は凍結乾燥装置を使用して行うことができる。また、加熱乾燥処理、噴霧乾燥処理、又は凍結乾燥処理後、必要に応じて粉末化処理に供してもよい。
【0038】
本態様に係る組成物が含むラクトビオン酸は、ラクトビオン酸を含む組成物であってよく、例えば、ラクトビオン酸を含む発酵物が挙げられる。
したがって、本態様に係る組成物は、イソフラボン類の配糖体及び/又はイソフラボン類のアグリコンとラクトビオン酸を含む組成物とを含む、肌改善用組成物であってよい。また、本態様に係る組成物は、イソフラボン類の配糖体及び/又はイソフラボン類のアグリコンとラクトビオン酸を含む発酵物とを含む、肌改善用組成物であってよい。
【0039】
前記発酵物は、既出の方法によって得ることができる。
【0040】
前記ラクトビオン酸を含む発酵物は、必要に応じて、加熱乾燥処理、噴霧乾燥処理、又は凍結乾燥処理により固形状にして使用することができる。加熱乾燥処理及び噴霧乾燥処理は、いずれも、例えばスプレードライ装置を使用して行うことができる。凍結乾燥処理は凍結乾燥装置を使用して行うことができる。また、加熱乾燥処理、噴霧乾燥処理、又は凍結乾燥処理後、必要に応じて粉末化処理に供してもよい。
【0041】
以上より、本態様に係る組成物は、イソフラボン類の配糖体及び/又はイソフラボン類のアグリコンを含む組成物とラクトビオン酸を含む組成物とを含む、肌改善用組成物であってよい。また、本態様に係る組成物は、イソフラボン類の配糖体及び/又はイソフラボン類のアグリコンを含む大豆胚芽抽出物とラクトビオン酸を含む発酵物とを含む、肌改善用組成物であってよい。
【0042】
また、本開示は下記の態様を提供することができる。
(1)肌改善用組成物を製造するための、イソフラボン類の配糖体及び/又はイソフラボン類のアグリコンとラクトビオン酸との使用。
(2)肌改善のための、イソフラボン類の配糖体及び/又はイソフラボン類のアグリコンとラクトビオン酸との使用。
(3)肌改善における使用のための、イソフラボン類の配糖体及び/又はイソフラボン類のアグリコンとラクトビオン酸。
(4)(i)いずれも有効量のイソフラボン類の配糖体及び/又はイソフラボン類のアグリコンとラクトビオン酸とを、改善を必要とするヒトに投与する段階を含む、肌を改善する方法、又は(ii)いずれも有効量のイソフラボン類の配糖体及び/又はイソフラボン類のアグリコンとラクトビオン酸とを含む、肌改善用組成物を、改善を必要とするヒトに投与する段階を含む、肌を改善する方法。
【実施例】
【0043】
以下に実施例を記載するが、いずれの実施例も、限定的な意味として解釈される実施例ではない。
【0044】
〔実施例1〕
<試験内容>
本試験は、フジッコ株式会社に勤務する30歳以上の女性33名を対象にして行った。被験者を下記の3群に分けた。
(a) プラセボ群:プラセボ錠剤を摂取する群
(b) 単独群:大豆由来のイソフラボン類の配糖体であるダイジン、グリシチン、及びゲニスチンを高純度に含む大豆胚芽抽出物(粉末)(アグリコン換算で25 mg)を含む錠剤を摂取する群
(c) 併用群:大豆由来のイソフラボン類の配糖体であるダイジン、グリシチン、及びゲニスチンを高純度に含む大豆胚芽抽出物(粉末)(アグリコン換算で25 mg)とラクトビオン酸250 mgとを含む錠剤を摂取する併用群
【0045】
前記錠剤はいずれも、直径9 mmの打錠(300 mg/粒)処理をしたものである。該錠剤は、マルトデキストリン、結晶セルロース、微粒二酸化ケイ素、ステアリン酸カルシウムをベースとするものである。いずれの群でも1日3錠、12週間摂取させた。錠剤の摂取前、摂取後4、8、12週で、頬の角質水分量を測定し、単盲検並行群間比較試験で評価した。角質水分量の測定は、Corneometer(登録商標)CM825(Courage+Khazaka electronic GmbH)を用いて、皮膚表面の静電容量を測定することで行った。
【0046】
<イソフラボン類の調製>
大豆胚芽を熱水で40分間抽出し、ろ過により固形分を除去し、逆相系の樹脂に吸着させた後、エタノールで溶出させ、遠心分離で固形物を除去した後、濃縮し、加熱分解後、デキストリンを添加して噴霧乾燥して、前記大豆胚芽抽出物(粉末)を得た。当該大豆胚芽抽出物(粉末)中のイソフラボン類の含量は総量で25%であった。
【0047】
<ラクトビオン酸の調製>
(前培養)
試験管(18 mm×200 mm)に、0.5%グルコース、0.5%酵母エキス、0.5%ポリペプトン、0.1%硫酸マグネシウム(pH7.0)を含む培地3mLを分注し、121℃で20分間殺菌した。その培地に一白金耳のグルコノバクター・セリナス(Gluconobacter cerinus)NBRC 3267株を植菌し、30℃で1晩振とう培養(220rpm)した。次に上記組成の培地を1L分注し、121℃で20分間殺菌した3L容三角フラスコに、上記培養液を植菌し、30℃で3日間振とう培養(220rpm)した。
【0048】
(本培養)
1.5%グルコース、0.5%ラクトース、0.5%酵母エキス、0.5%ポリペプトン、0.1%硫酸マグネシウムを含む培地(pH6.0)を20L調製し、121℃で20分間殺菌した。これに上記前培養液1Lを植菌し、30℃で深部撹拌培養(300回転、1vvm)をした。48時間培養後、菌体を遠心回収した。
【0049】
(発酵)
本培養で得られた菌体すべてを、15%ラクトース溶液、3%炭酸カルシウムを含む培地2Lに懸濁をして、40℃で通気撹拌(300回転、1vvm)した。24時間後、遠心により菌体を除き、上清を回収した。得られた上清を噴霧乾燥した。得られた乾燥粉末が、前記ラクトビオン酸(粉末)である。当該ラクトビオン酸(粉末)中のラクトビオン酸の含量は51.2%であった。
【0050】
<結果>
表1に示す結果が得られた。尚、表1の数値は、単独群及び併用群のそれぞれにおいて、摂取後12週の頬の角質水分量から摂取前のそれを差し引き、さらに、プラセボ群における摂取後12週の頬の角質水分量から摂取前のそれを差し引いた値を差し引いて得られた数値である。
表1の結果から、イソフラボン類の配糖体とラクトビオン酸とを併用摂取することで肌が改善することが確認された。
【0051】
【0052】
〔実施例2〕
<試験内容>
本試験は、二重盲検プラセボ対照並行群間比較試験とし、肌の乾燥が気になる30歳以上の健常な成人女性70名を対象にして行った。被験者を下記の2群に分けた。
(a) プラセボ群:プラセボ錠剤を摂取する群
(b) 併用群:大豆由来のイソフラボン類の配糖体であるダイジン、グリシチン、及びゲニスチンを高純度に含む大豆胚芽抽出物(粉末)(アグリコン換算で25 mg)とラクトビオン酸250 mgとを含む錠剤を摂取する併用群
【0053】
前記錠剤はいずれも、直径9 mmの打錠(300 mg/粒)処理をしたものである。該錠剤は、マルトデキストリン、結晶セルロース、微粒二酸化ケイ素、ステアリン酸カルシウムをベースとするものである。いずれの群でも、コップ1杯程度の水またはぬるま湯と共に、1日1錠(朝食後)、12週間摂取させた。有効性評価のために、4週間毎に来院させ、皮膚測定等の検査を実施した。評価項目は角層水分量、経皮水分蒸散量(TEWL)、皮膚粘弾性、肌状態アンケートとした。
【0054】
皮膚測定は、測定部位の洗浄後、測定部位を露出させた状態で、温度20±5℃、湿度50±10%の恒温恒湿度室にて20分間以上の馴化後に指定部位の測定を行った。
【0055】
角層水分量の測定は、Corneometer(登録商標)CM825(Courage+Khazaka electronic GmbH)を用いて、皮膚表面の静電容量を測定することで行った。角層水分量は値が大きい方が良好である。
【0056】
経皮水分蒸散量(TEWL)の測定は、Tewameter(登録商標)TM300(Courage+Khazaka electronic GmbH)を用いて、プローブの先端に配置されている2組の高感度温度・湿度センサーを通過する水分の温度差と湿度差を測定することで行った。経皮水分蒸散量(TEWL)は値が小さい方が良好である。
【0057】
皮膚粘弾性の測定は、Cutometer(登録商標)MPA580(Courage+Khazaka electronic GmbH、プローブ直径2 mm)を用いて、左頬を対象にして行った。測定した値のうち、正味の弾性(R5)、総体弾性(R2)、及び戻り率(R7)は加齢とともに低下する値であり、値が大きい方が良好である。一方、未回復伸張性・退縮能(R1)は加齢とともに増大する値であり、値が小さい方が良好である。
【0058】
肌状態アンケートでは、アンケート実施時の直近4週間の肌の症状について、毛穴が気になる、キメが粗い、肌がざらつく、しみ・そばかすが気になる、顔色が悪い、肌に透明感がない、肌がくすむ、肌が乾燥する、目尻の小皺が気になる、目の下がたるむ、ハリ・つやがない、肌にふっくら感がない、化粧崩れしやすい、化粧ノリが悪い、肌の調子が悪い、顔が脂っぽい、ニキビができやすい、肌のかゆみ(肌の掻痒感)の各項目について、被験者が自覚症状を答えた。尚、当該被験者は、肌状態アンケートに対して客観的な評価を行うことができように訓練された被験者である。評価点として、「1点:まったく思わない」、「2点:あまり思わない」、「3点:どちらとも言えない」、「4点:少しそう思う」、「5点:強くそう思う」とした。いずれの項目についても得点が小さい方が良好である。
【0059】
<結果>
皮膚測定及び肌状態アンケートにおける群間での有効性解析では、下記の結果が得られた。図中の結果はいずれも摂取前を0としたときの結果である。尚、図中の「#」は群間有意差あり(P < 0.05)を示し、「##」は群間有意差あり(P < 0.01)を示し、「*」は摂取前に対して有意差あり(P < 0.05)を示し、「**」は摂取前に対して有意差あり(P < 0.01)を示す。
角層水分量(左頬・左脛)については、摂取後ずっとプラセボ群に比べて併用群の値が大きかった。特に摂取後4週において有意に大きかった(
図1)。図中の(a)は左頬、(b)は左脛の結果を示す。
経皮水分蒸散量(TEWL)(左脛)については、摂取後ずっとプラセボ群に比べて併用群で値が小さかった。特に摂取後4週において有意に小さかった(
図2)。
皮膚粘弾性(左頬)の正味の弾性(R5)、総体弾性(R2)、及び戻り率(R7)については、摂取後ずっとプラセボ群に比べて併用群で値が大きかった。特に摂取後8週と12週において有意に大きかった。皮膚粘弾性(左頬)の未回復伸張性・退縮能(R1)については、摂取後ずっとプラセボ群に比べて併用群で値が小さかった。特に摂取後8週と12週において有意に小さかった(
図3、
図4)。
図3中の(a)は正味の弾性(R5)、(b)は総体弾性(R2)の結果を示す。
図4中の(a)は戻り率(R7)、(b)は未回復伸張性・退縮能(R1)の結果を示す。
肌状態アンケートでは、「目の下のたるみ」について、摂取後ずっとプラセボ群に比べて併用群で得点が小さかった。特に摂取後8週と12週において有意に小さかった(
図5)。
【要約】
本開示の課題は、少なくとも、肌を改善する技術の提供であり、該課題を、イソフラボン類の配糖体及び/又はイソフラボン類のアグリコンとラクトビオン酸とを含む、肌改善用組成物で解決する。