(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-17
(45)【発行日】2022-10-25
(54)【発明の名称】ペースト状成形品の生産用アセンブリおよびシステム
(51)【国際特許分類】
A22C 7/00 20060101AFI20221018BHJP
A23P 30/20 20160101ALI20221018BHJP
【FI】
A22C7/00 Z
A23P30/20
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021043551
(22)【出願日】2021-03-17
【審査請求日】2021-03-17
(31)【優先権主張番号】10 2020 204 024.9
(32)【優先日】2020-03-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】503209940
【氏名又は名称】アルベルト ハントマン マシネンファブリク ゲーエムベーハー ウント ツェーオー.カーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】ベクトル, マンフレッド
(72)【発明者】
【氏名】ロマー, ベルント
(72)【発明者】
【氏名】トイフェル, ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】ヒルシュ, ルドルフ
【審査官】石黒 雄一
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-198024(JP,A)
【文献】特開2016-202166(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0295222(US,A1)
【文献】特開平05-137538(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2004/0242140(US,A1)
【文献】実開昭49-087985(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A21C 1/00-15/04
A22C 5/00-29/04
A23L 2/00-35/00
A23P 10/00-30/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ペースト状成形品(P)をストランドから生産する為のアセンブリ(B)であって、
前記アセンブリ(B)は、前記ストランドを供給する充填機(F)と、前記成形品(P)を引き取るコンベヤ(C)との間に配列されるように構成され、前記アセンブリ(B)は、成形品(P)の形状に適合した駆動可能な形状生成要素(E1,E2)を有する、異なる成形品(P)を選択的に生産し、様々な形状生成要素(E1,E2)を後付けするために、前記アセンブリ(B)は、形状生成要素(E1,E2)の為の少なくとも1つの駆動装置及び軸受インターフェース(2,2a)を有する装着キャリア(T)を有し、前記形状生成要素(E1,E2)のそれぞれは、前記インターフェース(2,2a)を介して駆動され、
前記少なくとも1つのインターフェース(2,2a)は、前記充填機(F)に設置された前記装着キャリア(T)上に又は別個に設置された回転駆動装置(19)に接続可能であり、
前記インターフェース(2,2a)が、駆動シャフト(20)と、前記形状生成要素(E1,E2)のための少なくとも1つの解除可能な固定具(21)とを備え、
前記装着キャリア(T)は、その出口(6)からの距離が異なる複数のインターフェース(2,2a)を有し、前記インターフェース(2,2a)は、前記回転駆動装置(19)に選択的に結合することができることを特徴とする、
アセンブリ。
【請求項2】
前記ストランドの横断面を画定する成形された又は輪郭が付けられた管(7)が、前記装着キャリア(T)の出口(6)内に交換可能に固定されていることを特徴とする、請求項
1に記載のアセンブリ。
【請求項3】
前記形状生成要素(E1,E2)の各々は、前記装着キャリア(T)の前記コンベヤ(C)に面する側に装着された少なくとも1つの回転ナイフ(4)または有孔ディスク機構(12)であることを特徴とする、請求項
2に記載のアセンブリ。
【請求項4】
前記回転ナイフ(4)が、ナイフ軸の周りに分布された一つ又は複数の、鎌状の切断エッジまたは切断アーム(4a、4b)を有することを特徴とする、請求項
3に記載のアセンブリ。
【請求項5】
前記装着キャリア(T)内に置かれた前記成形された管(7)の出口端部(17)が、装着された前記形状生成要素(E1,E2)のそれぞれのための対向切断エッジを形成することを特徴とする、請求項
4に記載のアセンブリ。
【請求項6】
前記回転ナイフ(4)の前記装着キャリア(T)とは反対側において、前記装着キャリア(T)に装着された前記成形品(P)の移送スライド(8)が、前記成形された管(7)に対して整列され、前記回転ナイフ(4)の回転方向において、前記成形された管(7)の横断面の後方に配列されていることを特徴とする請求項
5に記載のアセンブリ。
【請求項7】
前記移送スライド(8)は、搬送方向に所定の幅で約180°にわたって延在し、前記出口(6)に装着可能な最大の成形された管(7)の横断面の円弧曲率にほぼ対応する円弧曲率を有することを特徴とする、請求項
6に記載のアセンブリ。
【請求項8】
前記移送スライド(8)の幅が、約1.0~2.5cmであることを特徴とする、請求項
7に記載のアセンブリ。
【請求項9】
前記移送スライド(8)の幅が、約1.5cmであることを特徴とする、請求項7に記載のアセンブリ。
【請求項10】
前記移送スライド(8)は、前記装着キャリア(T)に装着されたホルダ(10)の開口部に交換可能に固定された板状インサート(9)の縁部に形成されていることを特徴とする請求項
8又は9に記載のアセンブリ。
【請求項11】
前記装着キャリア(T)が、直立して設置されたプレート(1)であり、前記有孔ディスク機構(12)のための軸受点(3)が、前記出口(6)の前記インターフェース(2,2a)とは反対側に設けられていることを特徴とする、請求項
10に記載のアセンブリ。
【請求項12】
前記有孔ディスク機構(12)が、互いに対して移動可能な少なくとも2つの重ね合わされた有孔ディスク(13)を備え、前記有孔ディスク(13)の各々は、成形開口(15)を有し、前記成形開口(15)は、前記インターフェース(2,2a)に装着された少なくとも1つの駆動可能な制御ディスク(14)に結合され、前記装着キャリア(T)の軸受点(3)に装着された更なる回転可能な制御ディスクにも結合されることを特徴とする、請求項
11に記載のアセンブリ。
【請求項13】
前記アセンブリ(B)が、前記充填機(F)に接続することができるフレームを有するか、または前記充填機(F)に直接付けることができる前記装着キャリア(T)を有することを特徴とする、請求項
12に記載のアセンブリ。
【請求項14】
前記アセンブリ(B)は前記コンベヤ(C)に対して約+/-60°傾斜させることができ、前記コンベヤ(C)は前記アセンブリ(B)に対して約+/-60°傾斜させることができ、前記コンベヤ(C)の搬送要素(22)は、前記アセンブリ(B)に対して約+/-60°傾斜させることができる
ことを特徴とする、請求項
1~13のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項15】
ペースト状成形品(P)を生産するシステム(A)であって、
ペースト状ストランドを供給する充填機(F)と、前記ストランドから形成された前記成形品(P)を引き取るコンベヤ(C)と、前記充填機(F)と前記成形品(P)を形成するコンベヤ(C)との間に配列されたアセンブリ(B)とを備え、前記アセンブリ(B)は、異なる形状の成形品(P)を生産するための異なる形状生成要素(E1,E2)を選択的に装着するための、出口(6)および少なくとも1つの駆動装置及び軸受インターフェース(2,2b)を有する装着キャリア(T)を備える、システム(A)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1に記載の一般用語によるアセンブリ、及び請求項17に記載のシステムに関する。
【0002】
EP3081 089A1から、回転する有孔ディスクを使用して、ストランド球、丸いエッジを有する円筒、またはペースト状材料のプラグを分けて形成する有孔ディスク機構を有するアセンブリが知られている。正確な柱筒形や円形柱筒形ディスクは生産できない。有孔ディスクの代わりに、丸みを帯びた形状の成形品にはダイヤフラムを備えた機構を使用することができる。
【0003】
EP1447 006A1から、回転ナイフによって円形柱筒形の成形品を生産することが知られている。回転ナイフは、ストランドを含むチャネルに少なくとも部分的に貫入する。丸みのある成形品は生産できない。
【0004】
生産形状が異なる機能原理を必要とするので、異なる成形品、例えば柱筒形または球体を任意に生産するには、複数の機械が必要である。
【0005】
EP3066 932A1から、異なる形状を有する成形品の生産のために、異なる形状生成要素を備えた複数のモジュールのうちの1つのモジュールが搬送装置に結合されることが知られている。形状が変化すると、モジュールは別のモジュールと交換される。各モジュールには、形状生成要素とその駆動装置が恒久的に設置されている。モジュールの購入にはコストがかかる。後付けは時間がかかり、労働集約的である。
【0006】
本発明は、上述したようなアセンブリを提供することを目的とするものであり、また、任意に形状の異なる成形品を生産することができ、また、それぞれの後付けを簡単かつ迅速に行うことができ、しかもそのために必要な部品が少ないペースト状の成形品の生産用システムを提供することを目的とする。
【0007】
この目的は、特許請求の範囲の請求項1の特徴および特許請求の範囲の請求項17に記載のシステムによって達成される。
【0008】
成形品の形状を変更するには、形状生成要素のみを交換する必要がある。装着キャリアは固定されたままである。異なる形状生成要素は、同じユニバーサル駆動装置および軸受インターフェースを使用し、したがって単一の駆動装置を使用する。部品点数が少なく、製造や洗浄が容易である。費用は控えめである。後付けの手順は、時間や労力を必要としない。このコンセプトにより、成形品の寸法精度の高い製品が幅広く提供される。
【0009】
このシステムでは、生産された成形品の形状を変更する際に、同じ装着キャリアと、同じユニバーサル駆動装置及び軸受インターフェースを使用する形状生成要素のみを交換すればよい。一般に、充填機からコンベヤまでの搬送距離は、成形品の品質を向上させるシステム内で短くすることができる。
【0010】
少なくとも1つのインターフェースを、好ましくは充填機またはその機械フレーム内で、装着キャリア上にまたは装着キャリアとは別に設置された回転駆動装置に接続することが好都合である。この回転駆動装置の配置は、いずれにしても利用可能な設置スペースを利用し、搬送距離を短縮する。
【0011】
好適な実施形態では、インターフェースは、駆動シャフトと、形状生成要素のための少なくとも1つの分離可能な固定具とを有する。形状生成要素の回転運動は、駆動軸を介して伝達される。固定具は、形状生成要素をインターフェースまたは装着キャリアに保持する。
【0012】
それぞれのストランド横断面を画定する成形管は、装着キャリアの通路に交換可能に固定することができる。したがって、装着キャリアは、成形管の安定した支持を提供する。
【0013】
それぞれの形状生成要素は、コンベヤに面する装着キャリアの側面に装着された少なくとも1つの回転ナイフまたは有孔ディスク機構とすることができる。回転ナイフは、真の円形柱筒形の成形品を生産するために使用することができる。一方、有孔ディスク機構を使用して、丸、滴形または丸い成形品を生産することができる。アセンブリは、好ましくは、回転ナイフまたは有孔ディスク機構を備えることができる。これは、限定的に理解されるべきではないが、他の駆動可能な形状生成要素は、装着キャリアおよびインターフェースを全く同じように使用することができる。
【0014】
回転ナイフは、ナイフ軸の周りに分布した好ましくは鎌状の切断エッジを一つ又は複数有する。傾斜した切断エッジが切断エッジ上に形成され、回転ナイフの滑らかな側又はその切断エッジは、装着キャリアに隣接して配置されて、傾斜した切断エッジがストランドから切断された成形品をストランドからコンベヤに向かって押し出すようにしてもよい。鎌状の切断エッジは、ストランドを通してクリーンではあるが牽引する切断作用を保証する。あるいは、直線状の切断エッジを設けてもよいし、ストランドを通って振動的に前後に移動する両面切断エッジを有する回転ナイフを設けてもよい。
【0015】
本発明の重要な態様によれば、装着キャリア内に配置された成形管の出口端部は、回転ナイフの切断エッジのための対向切断エッジを形成する。出口端部は、装着キャリア内に同一平面または突出して配置することができる。切断エッジと対向切断エッジとの間の相互作用は、クリーンな切削をもたらす。
【0016】
本発明の別の重要な態様によれば、装着キャリアとは反対に面する回転ナイフの側において、装着キャリアに装着された例えば円弧状の移送スライドが、成形管と整列され、回転ナイフの回転方向において成形管の横断面の後ろに配置される。移送スライドは、ストランドから分離され、回転ナイフによって押し離された成形品を受けるコンベヤに案内する。移送スライドと回転切断エッジとの間の距離は、例えば、わずか数10分の1ミリメートルであってもよい。
【0017】
移送スライドは、搬送方向に所定の幅で約180°にわたって、ラジアン単位で延びることが好都合である。それは、出口に取り付けることができる最も大きな形状の管の横断面の円弧曲率にほぼ対応する、ほぼ円形柱筒形の円弧曲率を有することができる。従って、同一の移送スライドを、異なる横断面又は直径のストランドから作られた成形品に使用することができる。移送スライドの位置を、使用される特定の成形管に整列するか、またはその直径に適合させることのみが必要である。
【0018】
移送スライドの幅は、約1.0~2.5cm、好ましくは約1.5cmである。この幅は、コンベヤに移送される各製品の安全な案内を保証する。
【0019】
移送スライドは、装着キャリアに装着されたホルダの開口部に交換可能に固定された板状インサートの縁部に配列することができる。インサートまたはホルダのいずれかを、挿入された成形管の大きさおよび/または直径に適合するように再調整することができる。
【0020】
構造的に単純で省スペースの実施形態では、装着キャリアは、直立して設置されたプレートであり、このプレートでは、例えば、有孔ディスク機構のための追加の軸受点が、ストランド出口のインターフェースの反対側に設けられてもよい。ロータリーナイフを使用する場合は、軸受点が不要な場合がある。有孔ディスク機構が使用される場合、オプションの軸受点およびインターフェースは、機構をより安定に支持する。
【0021】
この場合、有孔ディスク機構は、少なくとも2枚の有孔ディスクを含むことができ、これらの有孔ディスクは、一方が他方の上に置かれ、互いに相対的に移動することができ、それぞれが開口を有する。ディスクは、インターフェースに駆動可能に装着された制御ディスクに結合され、安定性の理由から、好ましくは、装着キャリアの軸受点に回転可能に装着された別の制御ディスクにも結合できる。
【0022】
アセンブリが、好ましくは充填機に接続することができるフレームを備えるか、または装着キャリアを充填機に直接付けることができるのが好都合である。
【0023】
別の実施形態では、装着キャリアは、回転駆動装置に選択的に結合することができるストランド出口から異なる距離にある複数の駆動インターフェースを有することができる。これは、例えば、大径または小径の成形品のための異なる回転ナイフを用いて、それぞれの回転ナイフがストランド出口に可能な限り接近して動作し、中程度の駆動回転速度であっても多数のサイクルを可能にするのに有用である。
【0024】
本発明の別の重要な態様は、アセンブリをコンベヤおよび/またはコンベヤに対して傾斜させることができること、または成形品を引き取るコンベヤのコンベヤ要素をアセンブリに対してそれぞれ約90°傾斜させることができることである。この手段は、例えば、成形品を受け入れるコンベヤへの堆積角度及び相互距離を無段階に調整して、成形品の可能な限り緩やかな移送を保証することを可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0025】
以下、図面を参照して本願発明の対象を説明する。
【
図1】
図1は、セットアップ状態でペースト状成形品を生産するシステムの概略斜視図を示す。
【
図2】
図2は、異なる形状の成形品を生産する為に後付けされたシステムの概略斜視図を示す。
【
図3】
図3は、
図1のシステムの一部として、形状に忠実な円形円筒成形品を生産する為の形状生成要素を備えたアセンブリの正面図を示す。
【
図4】
図4は、丸い成形品を生産する為の他の形状生成要素を備えたアセンブリの斜視図を示す。
【
図5】
図5は、概略正面図において、アセンブリの詳細な変形例を示す。
【
図6】
図6は、アセンブリおよびコンベヤ間の可能な相対位置を例示する概略側面図を示す。
【
図7】
図7は、アセンブリおよびコンベヤ間の可能な他の相対位置の概略側面図を示す。
【0026】
【詳細な説明】
【0027】
図1および
図2は、ペースト状成形品P、例えば、肉ベースまたはビーガンベースの成形品の生産のための、2つの異なる設定状態における同じシステムAを示す。システムAの主要な構成要素は、充填機F、それとは別にセットアップされたコンベヤC、充填機Fに接続されるか、または何らかの方法で支持されるアセンブリBである。
【0028】
充填機Fは、アセンブリBが成形品Pを分けてて成形し、生産された成形品Pを搬送するコンベヤCに移送する連続ストランドを提供する。
【0029】
図1におけるアセンブリBのセットアップ状態において、アセンブリBには、形状生成要素E1としての回転ナイフ4(
図3参照)と、円形柱筒形の成形品Pを生産するための移送スライド8とが備え付けられている。移送スライドの使用は任意であり、使用するナイフの種類等に依存する。一方、
図2では、アセンブリBは、形状生成要素E2として、すなわち、丸い又は丸い成形品Pを生産するために、後付けされ、有孔ディスク機構12を備えている。
【0030】
図3のアセンブリBは、例えば、直立して装着されたプレート1の形態の装着キャリアTを有するが、これは、動かせないように支持され、例えば円形出口6の隣りの側に少なくとも1つのユニバーサル駆動装置及び軸受インターフェース2を有する。インターフェース2の反対側の出口6の側には、装着キャリアT内に別の軸受点3が設けられてもよい。インターフェース2は、駆動シャフト20(
図6,
図7参照)と、
図3内でそれぞれの形状生成要素E1.E2を回転可能に装着するための固定具16,21とを含む。
【0031】
円形柱筒形の成形品を生産するために、
図3では、回転ナイフ4がインターフェース上に装着され、回転ナイフの軸の周りに分布された2つの切断アーム4a、4b、例えば、ここでは、それぞれが斜めの切断エッジ5を有し、装着キャリアTに面する側で滑らかであり得る、鎌状の切断アームを有する。回転ナイフ4は、1本の切断アームのみを有してもよいし、2本以上の切断アームを有してもよい。あるいは、前後に振動する両刃ナイフまたはワイヤカッターを使用することもできる。
【0032】
成形された管7が出口6に永久的に設置され、これは、アセンブリBによって処理されるストランドの形状および横断面を決定する。成形された管7は、出口6に固定される。たとえば、
図3に示す実施形態では、成形された例えば丸い管7は、出口6よりもかなり小さい。装着キャリアTに固定された成形された管7出口端部17(
図6,
図7)は、回転ナイフ4の為の対向切断エッジを形成することができ、装着キャリアと同一平面に置くことも、装着キャリアから突出することもできる。
【0033】
また、
図3において、装着キャリアTには、任意に板状のホルダ10が装着される。ホルダ10は、出口6よりも大きな開口を有し、その中に板状のインサート9が装着され、このインサートの縁部は、製造された成形品7のための移送スライド8を形成し、図示の実施形態では、この移送スライド8は、例えば、成形チューブ7の曲率半径よりも大きい曲率半径を有する円弧状に湾曲しているが、成形された管7と整列しているので、移送スライドのほぼ最深点は、成形された管7の横断面の最深点のレベルにあり、任意には、回転ナイフ4から僅か10分の1ミリメートルだけ離れている。示された実施形態では、移送スライド8は、ラジアンで約180°にわたって延びているが、示された範囲よりも狭い範囲にわたって延びていてもよい。あるいは、移送スライド8の曲率半径は、成形された管7の横断面の曲率半径に比較的正確に一致させることができる。移送スライド8は、搬送方向における所定の幅が約1.0~2.5cm、好ましくは約1.5であり、平滑な低摩擦材料で形成されてもよいし、平滑な低摩擦コーティング、たとえば、PTFEで形成されてもよい。
【0034】
軸受点3は、
図2に表示される有孔ディスク機構12の、回転可能に装着された制御ディスク(図示せず)を収容するようになっている。
【0035】
図4は、第2セットアップ状態におけるアセンブリBを示す。
【0036】
ここで、有孔ディスク機構12は、装着キャリアTに装着されており、少なくとも2枚の有孔ディスク13を備え、これらの有孔ディスク12のそれぞれには、通過開口15が設けられている。有孔ディスク13は、インターフェース2に装着された制御ディスクによって駆動され、この制御ディスクは、制限された角度を通って前後に移動するので、両方のディスク13によって形成される通過開口は、たとえば、通過するストランドから球状または丸い成形品Pを分けて形成するために、周期的に拡大および縮小される。この第2設定状態では、
図3に示す搬送スライド8(オプション)を設けることもできる。
図4はまた、充填機Fから延びるん管ストランド11を示し、この管ストランドは、それを通って、装着キャリアT内に設置された成形された管F内に、かつ有孔ディスク機構12を通って搬送される。
【0037】
図5は、アセンブリBの詳細な変形例を示している。ここでは、複数のユニバーサル回転駆動装置及び軸受インターフェース2,2aが、装着キャリアT内の出口6から異なる距離に設けられている。各インターフェースは、任意に、例えば歯付きベルトを介して回転駆動装置19に接続されてもよい。大きな形状の管Fが使用されるか、またはより小さな形状の管が使用されるかに応じて、一方のインターフェース2または他方のインターフェース2aが、形状生成要素E1またはE2を駆動するために使用される。例えば、大きな形状の管7および大きな回転ナイフ4では、インターフェース2が使用され、小さな形状の管7および小さな回転ナイフ4では、インターフェース2aが使用されるので、インターフェース2aでは、小さな回転ナイフ4の、より高い動的応答、従って、より高い分ける能力を達成することができる。
【0038】
図6では、アセンブリBが、コンベヤCに対して
図3に示す位置から矢印18の方向に約90°まで傾斜し、回転ナイフ4によって分離された成形品Pが、上方から移送スライド8を介してコンベヤC上に堆積されるように概略的に表示されている。
【0039】
一方、
図7は、成形品Pが移送スライド8を介してコンベヤCの上昇部22に穏やかに移送されるように、コンベヤCを
図3に従って位置決めされたアセンブリBに対して傾斜させてもよいことを示している。コンベヤの、この部分22又はコンベヤ全体は、水平位置から二重矢印18の方向に±60°、好ましくは±45°まで傾斜させることができる。コンベヤの、この部分22又はコンベヤ全体は、水平位置から二重矢印18の方向に±60°、好ましくは±45°だけ傾斜可能である。
図6および
図7の手段の組合せ、すなわち、アセンブリBの部分的傾斜およびコンベヤまたはコンベヤの部品22の部分的傾斜も可能である。
【0040】
システムまたはアセンブリを後付けするためには、形状生成要素E1,E2のみを互いに交換し、装着キャリアTに装着する必要がある。異なる形状生成要素E1,E2は、同じユニバーサル駆動装置及び軸受インターフェース2,2aを使用する。したがって、
図1および
図3によるセットアップ状態では、正確に円形の柱筒形または他の形状を有する正確にディスク形状の成形品Pを生産することができ、一方、
図2および
図4によるセットアップ状態では、球状または丸い形または滴状の成形品Pを生産することができる。少数の部品を交換するだけで、一つの同じシステムAで広範囲の製品を生産することができる。
【0041】
図中の図示は、アセンブリBの領域に通常嵌め込まれるハウジング部を示すものではなく、必要に応じてコンベヤの領域にも嵌め込まれるハウジング部を示すものでもない。
図6のようにアセンブリBがコンベヤVに対して傾斜している場合、
図4の管ストランド11の代わりにエルボパイプを設置することができる。
図4の有孔ディスク機構12の代わりにダイヤフラム配列を使用することができる。
【0042】
システムAの転換性のための経済的支出は、中程度にすぎない。さらに、回転式駆動装置19(
図5)は、充填機Fに向かって突出しないように、充填機の機械スタンドまたはフレーム内、またはアセンブリBの機械スタンド内に設置することができるので、充填機Fから形状生成要素E1またはE2、およびコンベヤCまでの搬送距離が好適に短い。製品の品質上の理由から、通常は短い輸送距離が望ましい。