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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-17
(45)【発行日】2022-10-25
(54)【発明の名称】車両の電源制御装置
(51)【国際特許分類】
   B60R 16/02 20060101AFI20221018BHJP
   B60K 6/485 20071001ALI20221018BHJP
   B60W 20/17 20160101ALI20221018BHJP
   F02D 29/02 20060101ALI20221018BHJP
【FI】
B60R16/02 645D
B60K6/485 ZHV
B60W20/17
F02D29/02 321B
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2018218119
(22)【出願日】2018-11-21
(65)【公開番号】P2020084857
(43)【公開日】2020-06-04
【審査請求日】2021-07-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000003137
【氏名又は名称】マツダ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100067828
【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 悦司
(74)【代理人】
【識別番号】100115381
【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 昌崇
(74)【代理人】
【識別番号】100133916
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 興
(72)【発明者】
【氏名】藤岡 真也
(72)【発明者】
【氏名】山根 陽樹
(72)【発明者】
【氏名】大塚 雄太
(72)【発明者】
【氏名】森本 昌介
(72)【発明者】
【氏名】湯原 将光
(72)【発明者】
【氏名】早川 和希
(72)【発明者】
【氏名】栗原 健
(72)【発明者】
【氏名】吉田 勝正
【審査官】津田 真吾
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-120045(JP,A)
【文献】特開2003-175782(JP,A)
【文献】特開2016-010264(JP,A)
【文献】特開2016-054635(JP,A)
【文献】特開2000-154741(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 16/02
B60W 20/00
F02D 29/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
蓄電池と、
前記蓄電池からの供給電力により起動される電気機器を含み、エンジンにより駆動されて発電するとともに発電した電力を前記蓄電池に供給可能な発電装置と
記発電装置と前記蓄電池との間に互いに並列状態で配設されて、前記発電装置と前記蓄電池とをそれぞれ接断する第1リレーおよび第2リレーと、
前記第1リレーおよび第2リレーを制御する制御手段とを備え、
前記第1リレーは、半導体で構成されて接点を有しないリレーであり、
前記第2リレーは、接点を有する機械式リレーであり、
前記第1リレーを介した前記発電装置と前記蓄電池との間の電気抵抗は、前記第2リレーを介した前記発電装置と前記蓄電池との間の電気抵抗よりも大きくされており、
前記制御手段は、前記第1リレーおよび前記第2リレーが開放された状態でエンジンに対して始動要求が出されたとき、エンジンがクランキングを開始するまでの間に前記第1リレーが閉成して、エンジンのクランキング中に前記第2リレーが閉成するように、前記第1リレーと前記第2リレーとを制御する、ことを特徴とする車両の電源制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載の車両の電源制御装置において、
前記制御手段は、エンジンのクランキングが開始してから予め設定された遅延期間後に前記第2リレーが閉成するように当該第2リレーを制御する、ことを特徴とする車両の電源制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジンにより駆動されて発電する発電装置を備えた車両に設けられる電源制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両において、各種の電気機器に電力を供給するために複数のバッテリを搭載することが行われている。
【0003】
例えば、特許文献1には、鉛バッテリに加えて容量の大きいリチウムバッテリを設け、エンジンを駆動するためのスタータにこれら鉛バッテリとリチウムバッテリとからそれぞれ電力を供給できるように構成された車両が設けられている。具体的には、この車両では、スタータの接続先をリチウムバッテリとスタータとの間で切り替える切替リレーがスタータに接続されている。そして、この切替リレーと鉛バッテリとが接続されているとともに、この切替リレーとリチウムバッテリとがバッテリに設けられたリレーを介して接続されている。そして、切替リレーによってスタータの接続先が鉛バッテリとされることで、鉛バッテリからスタータに電力が供給され、バッテリに設けられたリレーが閉成された状態で切替リレーによってスタータの接続先がリチウムバッテリとされることで、リチウムバッテリからスタータに電力が供給されるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2004-190626号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
車両に搭載された蓄電池と各種電気機器とは、これら電気機器を要求に応じて即座に使用することができるように、エンジンの始動時に接続しておく必要がある。つまり、蓄電池と各種電気機器との間に設けられるリレーは、エンジンの始動時に早期に閉成されることが望まれる。しかしながら、エンジンの回転が停止している状態でこのリレーが作動すると、その作動音が乗員に伝達されて乗員が違和感を覚えるおそれがある。
【0006】
本発明は、前記のような事情に鑑みてなされたものであり、蓄電池とこれに接続される電気機器との接続を適切に行いつつ使用者の快適性を高めることができる車両の電源制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するために、本発明は、蓄電池と、前記蓄電池からの供給電力により起動される電気機器を含み、エンジンにより駆動されて発電するとともに発電した電力を前記蓄電池に供給可能な発電装置と、前記発電装置と前記蓄電池との間に互いに並列状態で配設されて、前記発電装置と前記蓄電池とをそれぞれ接断する第1リレーおよび第2リレーと、前記第1リレーおよび第2リレーを制御する制御手段とを備え、前記第1リレーは、半導体で構成されて接点を有しないリレーであり、前記第2リレーは、接点を有する機械式リレーであり、前記第1リレーを介した前記発電装置と前記蓄電池との間の電気抵抗は、前記第2リレーを介した前記発電装置と前記蓄電池との間の電気抵抗よりも大きくされており、前記制御手段は、前記第1リレーおよび前記第2リレーが開放された状態でエンジンに対して始動要求が出されたとき、エンジンがクランキングを開始するまでの間に前記第1リレーが閉成して、エンジンのクランキング中に前記第2リレーが閉成するように、前記第1リレーと前記第2リレーとを制御する、ことを特徴とする(請求項1)。
【0008】
この構成では、エンジン始動の要求が出されたときに、まず、第1リレーのみによって発電装置と蓄電池とがこれらの間の電気抵抗が高い状態で接続される。そのため、発電装置に備えられた電気機器に過度に高い突入電流が流れるのを回避しつつ、当該電気機器を起動させることができる。また、第1リレーが、クランキングが開始する前、つまり、エンジンが回転を開始する前に閉成されるようになっていることで、クランキングが開始するのに伴って発電装置で発電が行われて発電装置から前記の電気機器に電力が付与される前に、当該電気機器を起動することができる。そのため、電気機器に安定した電力が供給されている状態で、当該電気機器の故障判定を適切に行うことができる。また、第1リレーが半導体で構成されて接点を有しないリレーであることで、クランキングの開始前に第1リレーによって発電装置と蓄電池とを接続しつつこの接続に伴って音が発生するのを防止できる
【0009】
そして、前記第1リレーの閉成後に第2リレーが閉成されて電気抵抗が比較的低い経路を介して発電装置と蓄電池とが接続されるようになっていることで、前記電気機器ひいては発電機に高い電圧の電力を付与することができる。しかも、接点を有する機械式リレーである第2リレーの閉成がクランキング中に実施されるようになっている。そのため、第2リレーが開放状態から閉成状態になるときに第2リレーから生じる音をエンジンの回転音に紛れ込ませることができる、すなわち、この音によって乗員が違和感を覚えるのを防止でき、快適性を高めることができる。つまり、第2リレーによって発電装置と蓄電池との間に大電流を流しつつ第2リレーの接点の開閉に伴って生じる音をエンジンの回転音に紛れ込ませることができ、乗員がこれらリレーから発生する音に気付くのをより確実に防止できる。また、クランキングの終了直後から発電機に高い電圧の電力を付与することができるため、エンジンの始動直後から、発電機を稼働させることが可能となる。
【0010】
前記構成において、好ましくは、前記制御手段は、エンジンのクランキングが開始してから予め設定された遅延期間後に前記第2リレーが閉成するように当該第2リレーを制御する(請求項2)。
【0011】
この構成によれば、第2リレーの閉成をより確実にクランキング中に行って、第2リレーから生じる音をより確実にエンジンの回転音に紛れ込ませることができる。
【発明の効果】
【0014】
以上説明したように、本発明の車両の電源制御装置によれば、蓄電池と発電装置等の電気機器とを適切に接続しつつ快適性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の一実施形態にかかる電源制御装置が搭載された車両の構成を概略的に示す図である。
図2】車両の制御系統を示すブロック図である。
図3】エンジン始動時の各パラメータの時間変化を示したタイムチャートである。
図4】エンジン始動時の制御の流れを示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(1)車両の全体構成
図1は、電源制御装置100が搭載された車両の構成を概略的に示す図である。
【0017】
車両1は、例えば4輪自動車である。エンジン2は、車両1のエンジンルームに設けられる。エンジン2の駆動力は、クランクシャフト2aからトランスミッション、終減速機、駆動軸等を介して車輪1aに伝達されて、車両1を走行させる。
【0018】
車両1には、車両の駆動源としてのエンジン2、スタータ3、モータジェネレータ4、Liバッテリ(リチウムバッテリ)9、接断装置60、DC-DCコンバータ10、鉛バッテリ12、および各種電気機器が搭載されている。モータジェネレータ4は、電動機としての機能と発電機としての機能を有するいわゆるISG(Integrated Starter-Generator)であり、以下では、これをISG4という。Liバッテリ9は、請求項にいう「蓄電池」に相当し、ISG4は、請求項にいう「発電装置」に相当する。
【0019】
図1の例では、エンジン2は、一列に並ぶ4つの気筒2cを備えた直列4気筒エンジンである。本実施形態では、エンジン2は、ガソリンを含む燃料により駆動されるエンジンである。エンジン2は、各気筒2c内に燃料を噴射するインジェクタ30(図2参照)と、各気筒2c内の混合気(空気と燃料の混合気)に点火する点火プラグ31(図2参照)とを備えている。インジェクタ30と点火プラグ31とは、1つの気筒2cにつき1つずつ設けられている。
【0020】
(高電圧系)
Liバッテリ9は、高電圧ラインL1を介して高電圧で駆動される電気機器(以下、高電圧機器という)と電気的に接続されている。ISG4は、高電圧機器に含まれ、高電圧ラインL1を介してLiバッテリ9と接続されている。詳細には、ISG4は、接断装置60を介してLiバッテリ9と接続されている。高電圧機器としては、他に、車両1の座席を加熱するためのシートヒータ5等が設けられている。なお、車両1の室内を暖房するためPTCヒータや、排ガスを浄化する触媒を加熱するための触媒ヒータを備えた車両では、これらヒータも高電圧ラインL1を介してLiバッテリ9と接続される。
【0021】
ISG4は、ベルト4aを介してエンジン2のクランクシャフト2aに連結されている。ISG4は、発電機として動作する際には、ベルト4aを介してエンジン2のクランクシャフト2aと連動して回転するロータを磁界中で回転させることにより発電を行う。ISG4は、磁界を発生するフィールドコイルへの供給電流の増減に応じて、最大数十Vまでの範囲で発電電圧を調節することが可能になっている。ISG4で発電された電力は、直流に変換された後に、高電圧ラインL1に出力され、高電圧ラインL1を介してLiバッテリ9に蓄電される。本実施形態では、ISG4は、車両の減速時に発電機として動作するように制御されて、エンジン2の回転エネルギーを電気に変換する。つまり、本実施形態では、ISG4は、いわゆる減速回生発電を行うように構成されている。
【0022】
ISG4は、電動機として動作する際は、Liバッテリ9からの電力供給を受けて駆動され、ベルト4aを介してエンジン2のクランクシャフト2aに駆動力を伝達して、エンジン2に駆動力を付与する。
【0023】
車両1は、エンジン2の自動停止ができるように構成されており、エンジン2の自動停止後のエンジン2の再始動時に、ISG4は電動機として作動してエンジン2を強制的に回転駆動させる。具体的には、車両1には、エンジン2の始動および停止を行うために乗員が操作可能な始動・停止スイッチSW1(図2参照)が設けられている。この始動・停止スイッチSW1の操作によってもエンジン2の始動および停止は行われるが、始動・停止スイッチSW1が操作されていない場合でも、車速が所定値以下であり、ブレーキペダル1bが踏み込み操作されている等の条件が揃うと、自動的にエンジン2の駆動が停止される。そして、この自動停止後において、アクセルペダル(不図示)の踏み込み操作が行われる等の条件が成立すると、始動・停止スイッチSW1の操作の有無によらず、エンジン2が自動的に再始動される。ISG4は、このエンジン2が自動的に再始動されるときに、電動機として駆動されてエンジン2を強制的に回転させる。
【0024】
また、ISG4は、エンジン負荷の低いとき等に電動機として作動して、エンジン2に駆動力を付与する。つまり、本実施形態では、ISG4は、いわゆるトルクアシストを行うようにも構成されている。
【0025】
ISG4には、これを制御するためのISG制御器51が備えられている。ISG制御器51は、インバーター機能を有しており、ISG4が発電機として機能する場合にはISG4で生成された交流電流を直流電流に変換し、ISG4が電動機として機能する場合にはLiバッテリ9からの直流電流を交流電流に変換してISG4に供給する。また、ISG制御器51は、前記のようにフィールドコイルへの供給電流の増減等を行って、ISG4での発電量やISG4の駆動力を増減させる。ISG制御器51は、マイクロプロセッサ等を含むマイクロコンピュータを有しており、マイクロコンピュータによって前記の電流制御等が行われる。
【0026】
Liバッテリ9は、正極にリチウムを含み、正極と負極との間でのリチウムイオンの移動により充放電するバッテリである。Liバッテリ9は、鉛バッテリ12よりも速い速度で充放電ができるとともに、鉛バッテリ12よりも充放電による劣化が進行しにくい。本実施形態では、ISG4で生成された電力がLiバッテリ9に蓄電されるように構成されていることで、エンジン2の減速エネルギーを効率よく電力として車両1に貯蔵することができる。そして、このようにISG4で生成された電力をより多く蓄電できるように、Liバッテリ9の公称電圧は、鉛バッテリ12の交渉電圧よりも高い電圧とされている。本実施形態では、Liバッテリ9の公称電圧は、DC24Vとされている。ここで、充放電速度が高く電力を多く貯蔵可能な装置としては、キャパシタがあるが、Liバッテリ9は、同じサイズのキャパシタに比べて容量を大きくすることができる。従って、本実施形態では、電力を貯蔵するための装置の小型化も実現されている。
【0027】
接断装置60は、Liバッテリ9とISG4等の高電圧機器とを接断するための装置である。接断装置60は、2つのリレー(バックチャージリレー61、遮断リレー62)と、これらリレー61、62を制御するリレー制御器52とを有する。2つのリレー61、62は、互いに並列に配設されている。具体的には、各高電圧機器には分岐部L1_cからそれぞれ電気ケーブルが延びており、この分岐部L1_cとLiバッテリ9とが並列な2つの経路で接続されている。そして、バックチャージリレー61が一方の経路に配設されて、遮断リレー62が他方の経路に配設されている。バックチャージリレー61が配設された経路には電気抵抗R1が配設されており、バックチャージリレー61を通る経路の電気抵抗の方が、遮断リレー62を通る経路の電気抵抗よりも高くなっている。この電気抵抗R1は、例えば、バックチャージリレー61と分岐部L1_cとの間の経路に配設されている。前記のバックチャージリレー61は、請求項にいう「第1リレー」に相当し、前記の遮断リレー62は、請求項にいう「第2リレー」に相当する。
【0028】
バックチャージリレー61を通る経路に電気抵抗が配設されているのは、高電圧機器に電力を供給しつつ高電圧機器に過大な電流が流れるのを回避するためである。
【0029】
具体的には、Liバッテリ9と高電圧機器とを電気抵抗を介さずに接続すると、接続直後にLiバッテリ9から高電圧機器に大きな突入電流が流れて高電圧機器が損傷するおそれがある。これに対して、Liバッテリ9と高電圧機器との間に電気抵抗を介在させておくと、高電圧機器に供給される突入電流を低く抑えることができる。これより、本実施形態では、後述するように、まず、遮断リレー62が開放されている状態で(遮断リレー62によるLiバッテリ9と高電圧機器との接続が解除されている状態で)、バックチャージリレー61を閉成し(バックチャージリレー61によってLiバッテリ9と高電圧機器とが接続された状態にし)、電気抵抗R1を介してLiバッテリ9から高電圧機器に電流を流す。そして、高電圧機器に所定の電圧が加えられて、Liバッテリ9と高電圧機器との間の電位差が小さくなった後に、遮断リレー62を閉成して遮断リレー62によってLiバッテリ9と高電圧機器とが接続された状態にする。前記のように、遮断リレー62が配設された経路の電気抵抗は低くされている。そのため遮断リレー62が閉成すると、遮断リレー62を通ってLiバッテリ9から高電圧機器に適切に高い電圧が供給される。本実施形態では、遮断リレー62が閉成するとバックチャージリレー61は開放される。
【0030】
リレー制御器52は、2つのリレー61、62の状態を開放状態と閉成状態とに切り替えるための装置である。リレー制御器52は、後述するPCM90からの指令を受けてこれらリレー61、62への電力供給を開始・停止し、これにより各リレー61、62の状態を切り替える。このように、本実施形態では、リレー制御器52とPCM90とが、これらバックチャージリレー61および遮断リレー62を制御する制御手段として機能し、請求項の「制御手段」に相当する。
【0031】
本実施形態では、バックチャージリレー61として、半導体で構成された接点を有しない無接点リレーが用いられている。例えば、FET(Field-Effect Trannsistor)を利用したものが用いられる。
【0032】
半導体で構成された無接点リレーでは大電流を流すことが困難である。これに対して、前記のように、バックチャージリレー61には大電流が流れないようになっている。そのため、バックチャージリレー61を半導体で構成しても、これを適切に作動させることができる。
【0033】
一方、遮断リレー62としては、接点を有する機械式リレーが用いられており、遮断リレー62を介してLiバッテリ9から各高電圧機器に大電流を流すことが可能となっている。
【0034】
ここで、接点を有しないバックチャージリレー61では、開放状態から閉成状態に切り替えられたときに切替音は発生しない。一方、遮断リレー62は、接点を有しており、開放状態から閉成状態に切り替えられたとき、接点どうしの当接により音が発生する。
【0035】
このように構成されたLiバッテリ9および接断装置60は、車両1の車室の床面を構成するパネルの下方に配置されている。例えば、Liバッテリ9および接断装置60は、前記パネルの前部の下方であって運転席あるいは助手席の下方に配置されている。
【0036】
(低電圧回路)
鉛バッテリ12は、低電圧ラインL2を介して比較的低い電圧で駆動する低電圧電気機器(以下、低電圧機器という)に電気的に接続されており、これらは低電圧回路15を構成する。鉛バッテリ12は、例えば、直列接続された6セルの鉛蓄電池を含み、その公称電圧はDC12Vである。
【0037】
スタータ3は、低電圧機器に含まれ、鉛バッテリ12と低電圧ラインL2を介して接続されており、鉛バッテリ12からの電力を受けて駆動する。スタータ3は、エンジン2を始動するための装置である。スタータ3は、ギヤ駆動式の装置であり、エンジン2のリングギヤ2bに連結されたピニオンギヤ3aを有する。スタータ3の駆動力は、ピニオンギヤ3a及びリングギヤ2bを介して、エンジン2のクランクシャフト2aに伝達される。スタータ3にも、スタータ3の駆動・停止等を制御するためのスタータ制御器54が備えられている。
【0038】
前記のように、本実施形態では、エンジンの再始動時はISG4によりエンジンが回転駆動されるようになっており、スタータ3は、始動・停止スイッチSW1に対してエンジンを始動させる操作がなされたとき(エンジンが停止している状態で始動・停止スイッチSW1が操作されたとき)に、エンジンを回転駆動させる。
【0039】
車両1には、スタータ3の他に、低電圧機器13として、電動式パワーステアリング機構(EAPS)、電動式ブレーキ、エアコン、オーディオ機器、各種の照明装置等が設けられている。
【0040】
DC-DCコンバータ10は、高電圧ラインL1から低電圧ラインL2に供給される電力の電圧を降圧するための装置である。Liバッテリ9からの出力電力およびISG4によって発電された電力は、DC-DCコンバータ10によって電圧が降圧されて低電圧機器13に供給される。また、ISG4によって発電された電力の余剰分は鉛バッテリ12に供給され、鉛バッテリ12が充電される。DC-DCコンバータ10には、高電圧ラインL1と低電圧ラインL2とを断接する接断スイッチSW3が設けられており、この接断スイッチSW3が閉成することで高電圧ラインL1と低電圧ラインL2とは通電され、この接断スイッチSW3が開放されると高電圧ラインL1と低電圧ラインL2とは遮断される。DC-DCコンバータ10には、この接断スイッチSW3や入力電圧を降圧するためのスイッチ(不図示)を制御するコンバータ制御器53が設けられている。
【0041】
(2)制御系統
図2は、車両1の制御系統を概略的に示すブロック図である。図2に示されるPCM90は、エンジンを統括的に制御するためのマイクロプロセッサであり、周知のCPU、ROM、RAM等から構成されている。
【0042】
PCM90には各種センサによる検出情報や各種スイッチの操作信号が入力される。具体的に、車両1には、車両1に設けられたアクセルペダルの開度を検出するアクセルセンサSN1、車両1に設けられたブレーキペダル1bの踏み込み量を検出するブレーキセンサSN2、車速を検出する車速センサSN3、エンジン回転数を検出するクランク角センサSN4、乗員がエンジンの始動・停止を行うための始動・停止スイッチSW1等が設けられている。PCM90には、これら、センサSN1~SN4や始動・停止スイッチSW1から信号が入力される。また、PCM90は、インジェクタ30、点火プラグ31、ISG制御器51、リレー制御器52、コンバータ制御器53、スタータ制御器54、シートヒータ5等と接続されており、各センサおよびスイッチの入力情報に基づいて種々の判定や演算等を実行しつつこれら各部に指令を出す。PCM90と各制御器51~54とは例えばCAN(Controller Area Network)により接続されている。PCM90は、鉛バッテリ12に接続されており鉛バッテリ12からの電力を受けて作動する。
【0043】
(3)エンジンの始動時の制御
次に、始動・停止スイッチSW1の操作に伴ってエンジンが始動されるときの電気系の制御について、図3のタイムチャートを参照しながら説明する。図3には、上から順に、始動・停止スイッチSW1の操作状態、スタータ3の駆動状態、バックチャージリレー61の作動状態、遮断リレー62の作動状態、接断スイッチSW3の作動状態、ISG制御器51の作動状態、エンジン回転数のグラフを示している。始動・停止スイッチSW1のグラフにおいて、「ON」は始動・停止スイッチSW1に対してエンジンを始動する操作がなされたる状態、「OFF」はエンジンを停止する操作がなされた状態を示している。また、スタータ3のグラフにおいて、「ON」はスタータ3が駆動されている状態、「OFF」は駆動が停止されている状態を示している。また、リレー61、62および接断スイッチSW3のグラフにおいて、「ON」はこれらリレー、スイッチが閉成している状態、「OFF」は開放されている状態を示している。また、ISG制御器51のグラフにおいて、「ON」はISG制御器51が起動されている状態、「OFF」は稼働が停止されている状態を示している。
【0044】
エンジンが停止している状態では(自動停止ではなく始動・停止スイッチSW1の操作に伴ってエンジンが停止された後の状態では)、PCM90や各種電気機器への通電は停止されており、バックチャージリレー61、遮断リレー62および接断スイッチSW3は開放されている。
【0045】
この状態で、始動・停止スイッチSW1が操作されてエンジンの始動要求が出されると(図3の時刻t1にて)、まず、PCM90に電力が供給されてPCM90が起動する。
【0046】
PCM90の起動に伴って、鉛バッテリ12に接続された低電圧機器に鉛バッテリ12からの電力供給が開始され、車両1はいわゆるIGオン状態になる。ただし、この時点では、まだ、PCM90は、スタータ制御器54に対してスタータ3の駆動を開始させるという指令を出さず、スタータ3は停止された状態に維持される。
【0047】
PCM90の起動後、高電圧系統では、遮断リレー62は開放されたままで、バックチャージリレー61のみが閉成される(図3の時刻t2にて)。つまり、PCM90は、起動後、まず、バックチャージリレー61を閉成するようにリレー制御器52に指令を出す。これにより、コンバータ制御器53、ISG制御器51には、バックチャージリレー61を介して、Liバッテリ9から電力が供給される。電力供給を受けて、コンバータ制御器53およびISG制御器51は起動する。このとき、遮断リレー62が開放されていることで、前記のように各制御器51~53に最初に付与される電圧は適切に低く抑えられ、各制御器51、53は適切に起動する。本実施形態では、まず、コンバータ制御器53が起動し、これに伴い、接断スイッチSW3が閉成されて高電圧回路14と低電圧回路15とが接続される(図3の時刻t3にて)。その後、ISG制御器51が起動する(図3の時刻t4にて)。なお、ISG制御器51が起動してもISG4の駆動は停止された状態に維持される。
【0048】
本実施形態では、ISG制御器51が起動すると、まず、ISG制御器51が故障していないかどうかの判定が行われるようになっている。これに伴い、PCM90は、ISG制御器51の起動後、ISG制御器51に設けられた電流センサ(不図示)等の出力信号に基づいてISG制御器51が正常に機能しているか否かの判定を行う。
【0049】
この判定が終了すると、PCM90はスタータ制御器54にスタータ3の駆動を開始するように指令を出す(図3の時刻t5にて)。これにより、スタータ3の駆動が開始され、エンジンがクランキングを開始する。つまり、スタータ3によりエンジンが強制的に回転駆動される。なお、エンジンの回転に伴ってISG4も回転する。
【0050】
PCM90は、スタータ3の駆動を開始するようにスタータ制御器51に指令を出してから予め設定された遅延時間(遅延期間)△tが経過すると、ISG制御器51に指令を出して遮断リレー62を閉成させる(図3の時刻t6にて)。この遅延時間は、前記の指令が出されてからクランキングが終了するまで(スタータ3の駆動が停止されるまで)の時間よりも短い時間に設定されており、遮断リレー62はエンジンのクランキング中に閉成する。この遅延時間は、例えば100ms程度に設定されている。遮断リレー62の閉成により、Liバッテリ9からISG4を含む高電圧機器に対して高電圧の付与が可能となり、シートヒータ5の駆動や、ISG4の電動機としての駆動が可能となる。本実施形態では、遮断リレー62が閉成するとバックチャージリレー61が開放されて、遮断リレー62のみを介してLiバッテリ9とISG4等とが接続される。その後は、PCM90は、エンジン回転数が所定の回転数となった時点でエンジンが自立回転可能になったと判定し、スタータ3の駆動を停止する(図3の時刻t7にて)。
【0051】
このようにして、本実施形態では、始動・停止スイッチSW1が操作されてエンジンの始動要求が出されると、エンジンがクランキングを開始するまでの間に、遮断リレー62が開放された状態でバックチャージリレー61が閉成されてバックチャージリレー61のみによってLiバッテリ9とISG4等の高電圧機器とが接続される。そして、エンジンのクランキング中に、遮断リレー62が閉成されて遮断リレー62を介したLiバッテリ9とISG4等の高電圧機器との接続が実現される。
【0052】
なお、エンジンの自動停止時は、PCM90への通電は維持され、いわゆるIGオン状態が維持される。また、本実施形態では、エンジンの自動停止時は、遮断リレー62も閉成状態に維持され、遮断リレー62を介したLiバッテリ9とISG4等との接続状態も維持される。従って、前記のようにバックチャージリレー61および遮断リレー62を順に開閉する制御は、始動・停止スイッチSW1が操作されてエンジンが始動されるときにのみ行われる。そして、本実施形態では、この始動・停止スイッチSW1が操作されてエンジンが始動されるときが、請求項の「エンジンの始動要求があったとき」に相当する。
【0053】
図4は、PCM90等によって行われる前記のエンジン始動時のリレー61、62等の制御の流れを示したフローチャートである。
【0054】
まず、ステップS1にて、PCM90は、IGオンされたか否かが判定される。具体的には、始動・停止スイッチSW1に対して、エンジンを始動するための操作が行われたか否かを判定する。この判定がNOであれば、以降のステップを行わずに処理を終了する。一方、この判定がYESであってIGオンされた場合、つまり、始動・停止スイッチSW1に対してエンジンを始動するための操作が行われた場合は、ステップS2に進む。ステップS2では、PCM90(詳細には、PCM90から指令を受けたリレー制御器52)は、バックチャージリレー61を閉成し、バックチャージリレー61を介してLiバッテリ9とISG4等とを接続状態にする。これに伴い、ステップS3において、ISG制御器51、コンバータ制御器53が起動する。
【0055】
ステップS3の後はステップS4に進む。ステップS4では、コンバータ制御器53によって、接断スイッチSW3が閉成されて低電圧回路15と高電圧回路14とが接続される。また、PCM90は、ISG制御器51の故障診断を行う。
【0056】
ステップS4の後は、ステップS5に進む。ステップS5では、PCM90は、スタータ3の駆動開始条件が成立しているか否かを判定する。本実施形態では、ブレーキペダル1bの踏み込み操作が行われている等の駆動開始条件が成立していない場合は、始動・停止スイッチSW1が操作されてもエンジンの始動が禁止されようになっており、PCM90は前記の駆動開始条件が成立しているか否かを判定する。
【0057】
ステップS5の判定がNOであってスタータ3の駆動開始条件が成立していないときは、ステップS6に進む。ステップS6では、PCM90は、IGオフされたか否か、つまり、始動・停止スイッチSW1に対してエンジンを停止させる操作が行われた否かを判定する。この判定がYESであって始動・停止スイッチSW1に対してエンジン停止の操作が行われてIGオフにされた場合は、ステップS7に進み、PCM90(詳細には、リレー制御器52)は、バックチャージリレー61を開放してLiバッテリ9とISG4等との接続を解除する。一方、ステップS6の判定がNOであって始動・停止スイッチSW1に対してエンジンを停止させる操作が行われておらずIGオフになっていない場合は、ステップS5に戻る。つまり、PCM90は、ステップS4の後、始動・停止スイッチSW1に対してエンジンを停止させる操作が行われてIGオフとされない限り、スタータ3の駆動開始条件が成立するのを待つ。
【0058】
ステップS5の判定がYESであって、スタータ3の駆動開始条件が成立しているときはステップS8に進む。ステップS8では、PCM90は、スタータ3に駆動開始の指令を出す(スタータ制御器54にスタータ3を駆動させるように指令を出す)。これに伴い、スタータ3は駆動を開始する。ステップS8の後は、ステップS9に進む。ステップS9では、PCM90は、スタータ3に駆動開始の指令を出してから前記の遅延時間△tが経過したか否かを判定する。この判定がNOであって遅延時間がまだ経過していないときは、ステップS9を再び実行する。つまり、PCM90は、遅延時間△tが経過するのを待って、次のステップS10に進む。
【0059】
ステップS9の判定がYESとなって遅延時間△tが経過するとステップS10に進み、PCM90(詳細には、リレー制御器52)は、遮断リレー62を閉成して、遮断リレー62を介してLiバッテリ9とISG4等とを接続状態にする。ステップS10の後はステップS11に進む。ステップS11では、PCM90(詳細には、リレー制御器52)は、バックチャージリレー61を開放して、バックチャージリレー61を介したLiバッテリ9とISG4等との接続を解除する。
【0060】
ステップS11の後は、ステップS12に進む。ステップS12では、PCM90は、IGオフとされたか否か、つまり、始動・停止スイッチSW1に対してエンジン停止の操作がなされたか否かを判定する。この判定がYESであってIGオフとされた場合は、ステップS13に進む。ステップS13では、PCM90(詳細には、リレー制御器52)は、遮断リレー62を開放してLiバッテリ9とISG4等との接続を解除するとともに、接断スイッチSW3を開放して、処理を終了する(ステップS1に戻る)。一方、ステップS12の判定がNOであってIGオフされていない場合は、ステップS12を再び実行する。つまり、PCM90は、IGオフされていない場合、つまり、始動・停止スイッチSW1に対してエンジン停止の操作がなされない限り、遮断リレー62および接断スイッチSW3を閉成状態に維持し、エンジン停止の操作がなされるとステップS13に進み遮断リレー62および接断スイッチSW3を開放して処理を終了する。
【0061】
(4)作用等
以上のように、本実施形態では、始動・停止スイッチSW1に対してエンジンを始動させるための操作が行われてエンジン始動の要求が出されたときに、まず、バックチャージリレー61のみが閉成されて、バックチャージリレー61を介してLiバッテリ9とISG4等の高電圧機器とが電気抵抗R1を介して接続される。そのため、ISG4に設けられたISG制御器51や、DC-DCコンバータ10に設けられたコンバータ制御器53等に過度に高い突入電流が流れるのを回避し、これらを適切に起動させることができる。
【0062】
また、バックチャージリレー61が、クランキングが開始する前に閉成されるようになっていることで、ISG制御器51の故障判定を適切に行うことができる。具体的には、クランキングが開始するとISG4がエンジンによって回転駆動されることで、ISG4で電力が発生する。この電力はエンジンの回転状態に依存するため変動する。そのため、クランキング中にISG制御器51の起動を行うと、ISG制御器51に安定した電流が流れず、適切に起動しないおそれがある。また、ISG制御器51に流れる電流が変動することで、この変動がISG制御器51の故障によるものなのか否かを判定することができず、故障判定を適正に行えないおそれがある。これに対して、本実施形態では、クランキング前、つまり、ISG4の回転前に、ISG制御器51にLiバッテリ9から一定の電圧が加えられることで、ISG制御器51を適切に起動させることができるとともに、これの故障判定を精度よく行うことができる。
【0063】
そして、バックチャージリレー61の閉成によってISG制御器51等が起動した後に、遮断リレー62が閉成されて電気抵抗が低い経路を介してLiバッテリ9とISG4等の高電圧機器とが接続されることで、前記のようにISG制御器51等を適切に起動させつつ、その後に、ISG4等の高電圧機器に高い電圧を付与してISG4等を適切に駆動させることが可能となる。
【0064】
さらに、本実施形態では、遮断リレー62の閉成がクランキング中に実施されるようになっている。そのため、遮断リレー62が開放状態から閉成状態になるときに遮断リレー62から生じる音をエンジンの回転音に紛れ込ませることができ、この音によって乗員が違和感を覚えるのを防止できる。このことは、車両1の快適性を高める。また、クランキングの終了直後からISG4等の高電圧機器に高い電圧の電力を付与することができるようになる。そのため、エンジンの始動直後から、これらを稼働させることが可能となる。
【0065】
特に、本実施形態では、PCM90からスタータ3(スタータ制御器54)に駆動開始の指令が出されてから遅延時間△tが経過した後、つまり、スタータ3が駆動を開始してから遅延時間△tが経過した後に、遮断リレー62が閉成される。そのため、遮断リレー62を確実にクランキングが開始した後に閉成することができ、遮断リレー62から生じる音をエンジンの回転音に確実に紛れ込ませることができる。
【0066】
さらに、本実施形態では、クランキング前に閉成されるバックチャージリレー61として、半導体で構成された無接点リレーであって開閉時に音のでないリレーが用いられている。そのため、バックチャージリレー61の閉成時に、乗員が違和感を覚えるような音が生じるのを回避できる。そして、遮断リレー62として、接点を有する機械式のリレーであって、開閉時に音が出るが、大電流を流すことができるリレーが用いられていることで、ISG4等の高電圧機器にLiバッテリ9から大電流を流すことができる。
【0067】
なお、バックチャージリレー61にも機械式のリレーを用いてもよい。この場合であっても、バックチャージリレー61を流れる電流が小さくされていることでバックチャージリレー61としてサイズの小さいリレーを用いることができるので、バックチャージリレー61から生じる音を小さく抑えることができる。
【0068】
(5)変形例
前記実施形態では、ISG4により発電された電力を蓄電する蓄電池としてLiバッテリ9を用いた場合について説明したが、この蓄電池はLiバッテリ9に限らない。
【0069】
また、前記実施形態では、エンジンにより回転駆動されて発電する発電装置として、電動機として機能するISG4を用いた場合について説明したが、この発電装置は、発電機能のみを有するものであってもよい。
【符号の説明】
【0070】
2 エンジン
3 スタータ
4 ISG(発電装置)
9 Liバッテリ(蓄電池)
52 リレー制御器(制御手段)
61 バックチャージリレー(第1リレー)
62 遮断リレー(第2リレー)
90 PCM(制御手段)
図1
図2
図3
図4