(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-17
(45)【発行日】2022-10-25
(54)【発明の名称】無線通信装置、通信手段切り替え方法及び通信手段切り替えプログラム
(51)【国際特許分類】
H04W 48/16 20090101AFI20221018BHJP
H04W 84/12 20090101ALI20221018BHJP
H04W 36/30 20090101ALI20221018BHJP
H04W 36/14 20090101ALI20221018BHJP
H04W 36/32 20090101ALI20221018BHJP
【FI】
H04W48/16 132
H04W84/12
H04W36/30
H04W36/14
H04W36/32
(21)【出願番号】P 2021506190
(86)(22)【出願日】2020-01-10
(86)【国際出願番号】 JP2020000736
(87)【国際公開番号】W WO2020188968
(87)【国際公開日】2020-09-24
【審査請求日】2021-09-01
(31)【優先権主張番号】P 2019050762
(32)【優先日】2019-03-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】長野 浩明
【審査官】松野 吉宏
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-252330(JP,A)
【文献】特開2012-114715(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の通信手段を切り替える通信選択手段と、
前記通信手段の複数の固定局、または、位置情報を取得できる半固定局の空間的な位置及び前記通信手段が使用する無線電波の特性を保持する記憶部と、
前記通信手段と干渉する干渉源の位置を監視し、前記干渉源の前記位置、移動方向及び特性を予測する干渉源予測手段と、
前記記憶部が保持する前記空間的な位置及び前記無線電波の前記特性と、前記干渉源予測手段が予測した前記干渉源の前記位置及び前記干渉源の前記特性と、が重なることによって干渉するかを判定する干渉判定手段と、
前記無線電波の伝搬状況を測定することにより、前記干渉源の出現、前記干渉源の前記位置及び前記干渉源の前記特性を特定して、前記干渉源予測手段に通知する電波測定手段と、
を備えた無線通信装置。
【請求項2】
前記通信選択手段は、無線LANを含む前記複数の通信手段を切り替え、
前記干渉源は、前記無線LANの複数の前記固定局、または、前記位置情報を取得できる前記半固定局からなる無線網のエリア内に侵入する電波源または障害物を含む、
請求項1に記載の無線通信装置。
【請求項3】
前記干渉判定手段は、前記エリア内における前記干渉源の前記移動方向、速度及び前記特性と、前記エリア内における前記通信手段の前記空間的な位置及び前記無線電波の伝搬的相対位置と、の衝突予測を行う、
請求項2に記載の無線通信装置。
【請求項4】
前記干渉判定手段が干渉すると判断した情報を受け取り、前記通信選択手段に切り替えを指示する切替推奨手段をさらに備えた、
請求項1~3のいずれか1項に記載の無線通信装置。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載の無線通信装置において、
前記通信選択手段が複数の通信手段を切り替えるステップと、
前記記憶部が前記通信手段の複数の固定局、または、位置情報を取得できる半固定局の空間的な位置及び前記通信手段が使用する無線電波の特性を保持するステップと、
前記干渉源予測手段が前記通信手段と干渉する干渉源の位置を監視し、前記干渉源の前記位置、移動方向及び特性を予測するステップと、
前記干渉判定手段が前記通信手段の前記空間的な位置及び前記無線電波の前記特性と、予測した前記干渉源の前記位置及び前記干渉源の前記特性と、が重なることによって干渉するかを判定するステップと、
前記電波測定手段が前記無線電波の伝搬状況を測定することにより、前記干渉源の出現、前記干渉源の前記位置及び前記干渉源の前記特性を特定して、前記干渉源予測手段に通知するステップと、
を備えた通信手段切り替え方法。
【請求項6】
前記複数の通信手段を切り替えるステップにおいて、
前記通信選択手段は、無線LANを含む前記複数の通信手段を切替える、
請求項
5に記載の通信手段切り替え方法。
【請求項7】
複数の通信手段を切り替えさせ、
前記通信手段の複数の固定局、または、位置情報を取得できる半固定局の空間的な位置及び前記通信手段が使用する無線電波の特性を保持させ、
前記通信手段と干渉する干渉源の位置を監視させ、前記干渉源の前記位置、移動方向及び特性を予測させ、
前記通信手段の前記空間的な位置及び前記無線電波の前記特性と、予測させた前記干渉源の前記位置及び前記干渉源の前記特性と、が重なることによって干渉するかを判定さ
せ、
前記無線電波の伝搬状況を測定することにより、前記干渉源の出現、前記干渉源の前記位置及び前記干渉源の前記特性を特定させる、
ことをコンピュータに実行させる通信手段切り替えプログラム。
【請求項8】
前記複数の通信手段を切り替えさせる際に、無線LANを含む前記複数の通信手段を切り替えさせることをコンピュータに実行させる請求項
7に記載の通信手段切り替えプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信装置、通信手段切り替え方法及び非一時的なコンピュータ可読媒体に関し、例えば、干渉源を予測し、干渉源と干渉する前に通信手段を切り替える無線通信装置、通信手段切り替え方法及び非一時的なコンピュータ可読媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信は外部の電波発生源や障害物の影響を受ける。このため、単一の通信手段では干渉等の影響を受け、通信不能となる場合がある。
【0003】
特許文献1には、耐障害性や可用性を向上させるために、複数の通信手段を切り替えて使用すること、及び、複数の通信手段を併用することが開示されている。しかしながら、特許文献1の手法では通信状態が悪化してから通信手段の選択を見直すため、一時的に通信状態の悪化や遅延増が避けられない。
【0004】
特許文献2及び特許文献3には、通信状態が悪化してから通信手段の選択を見直すことによる一時的な通信状態の悪化や遅延増の課題を解決するために、予測した通信状況及び天候の変化に適応して通信手段を切り替えることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2004-282270号公報
【文献】特開2011-009974号公報
【文献】国際公開第2015/045307号
【非特許文献】
【0006】
【文献】“無線通信課題コンサルティング”、[online]、日本電気株式会社、[平成31年3月1日検索]、(URL: https://jpn.nec.com/iot/platform/consulting-wireless/index.html)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1~3の方法では、不意に接近する電波干渉源等に対応することは困難である。したがって、特許文献1~3の方法では、不意に接近する電波干渉源等に対しては、やはり電波干渉が実際に起きてから検出することになる。
【0008】
本開示の目的は、上述した課題を鑑み、予測が困難な干渉源に対して、あらかじめ通信手段に影響を受けないものに切り替えることにより、通信への影響を抑制することができる無線通信装置、通信手段切り替え方法及び非一時的なコンピュータ可読媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
一実施の形態に係る無線通信装置は、複数の通信手段を切り替える通信選択手段と、前記通信手段の複数の固定局、または、位置情報を取得できる半固定局の空間的な位置及び前記通信手段が使用する無線電波の特性を保持する記憶部と、前記通信手段と干渉する干渉源の位置を監視し、前記干渉源の前記位置、移動方向及び特性を予測する干渉源予測手段と、前記記憶部が保持する前記空間的な位置及び前記無線電波の前記特性と、前記干渉源予測手段が予測した前記干渉源の前記位置及び前記干渉源の前記特性と、が重なることによって干渉するかを判定する干渉判定手段と、を備える。
【発明の効果】
【0010】
一実施の形態によれば、予測が困難な干渉源に対して、あらかじめ通信手段に影響を受けないものに切り替えることにより、通信への影響を抑えることができる無線通信装置、通信手段切り替え方法及び非一時的なコンピュータ可読媒体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】実施形態に係る無線通信装置を例示した構成図である。
【
図2】実施形態に係る無線通信装置の干渉源予測手段、記憶部及び干渉判定手段を例示した構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(実施形態)
実施形態に係る無線通信装置を説明する。
図1は、実施形態に係る無線通信装置1を例示した構成図である。
図2は、実施形態に係る無線通信装置1の干渉源予測手段30、記憶部40及び干渉判定手段50を例示した構成図である。
図1及び
図2に示すように、無線通信装置1は、通信選択手段10、電波測定手段20、干渉源予測手段30、記憶部40、干渉判定手段50、切替推奨手段60を備えている。無線通信装置1は、一方の通信ユーザ71と他方の通信ユーザ72との間の複数の通信手段11a~11cの中から、通信状態の良いものを選択して安定した通信を通信ユーザに提供する。通信手段11a~11cは、例えば、無線LANを含んでいる。
【0013】
通信選択手段10は、例えば、複数の通信手段11a~11cを切り替える。複数の通信手段11a~11cは、無線LANを含んでもよい。通信ユーザ71及び72は、通信選択手段10を経由して、複数の通信手段11a~11cを切り替え、または、併用して相互に通信を行っている。通信選択手段10は、通常は、複数の通信手段11a~11cから状態の良いものなどを選んで通信を行う。
【0014】
電波測定手段20は、干渉源の出現と干渉源の位置及び特性を特定する。そして、電波測定手段20は、特定した干渉源の位置及び特性を、干渉源予測手段30に通知する。干渉源は、例えば、外部の電波発生源及び障害物等である。干渉源の特性は、例えば、干渉源が干渉する可能性がある無線電波の周波数帯である。電波測定手段20は、継続した観測により干渉源の出現と、出現した干渉源の位置及び干渉の可能性がある周波数帯を特定する。電波測定手段20は、干渉源として、例えば、無線LANの無線網のエリア内に侵入する電波源または障害物を特定する。無線LANの無線網のエリアは、無線LANの複数の固定局、または、位置情報を取得できる半固定局から構成されている。
【0015】
干渉源予測手段30は、通信手段11a~11cと干渉する干渉源の位置を監視し、干渉源の移動方向、速度及び特性を予測する。干渉源予測手段30は、電波測定手段20が電波状況の測定をした干渉源の位置を継続監視し、位置、移動方向及び速度を予測する。
【0016】
例えば、上述した電波測定手段20及び干渉源予測手段30により、非特許文献1に記載された無線電波の伝搬状況を測定し、建物内の電波状況を予測してもよい。これによれば、干渉源の存在が検知でき、状況の変化を追えば、干渉源の位置及び移動方向を予測することができる。
【0017】
記憶部40は、通信手段11a~11cの複数の固定局、または、位置情報を取得できる半固定局の空間的な位置を保持する。また、記憶部40は、通信手段11a~11cが使用する無線電波の特性を保持する。無線電波の特性は、例えば、周波数及び強度である。
【0018】
干渉判定手段50は、記憶部40が保持する通信手段11a~11cの空間的位置及び特性と、干渉源予測手段30が予測した干渉源の位置及び干渉源の特性と、が重なることによって干渉するかを判定する。通信手段11a~11cの空間的位置は、例えば、通信手段11a~11cの複数の固定局、または、位置情報を取得できる半固定局の空間的な位置である。
【0019】
また、干渉判定手段50は、無線網のエリア内における干渉源の移動方向、速度及び特性と、無線網のエリア内における通信手段11a~11cの空間的位置及び無線電波の伝搬的相対位置と、の衝突予測を行ってもよい。無線電波の伝搬的相対位置は、例えば、無線電波が伝搬したことによる無線電波の空間的な強度分布である。
【0020】
干渉判定手段50は、干渉の可能性ありと判断した場合には、切替推奨手段60に干渉の可能性のある干渉源の情報を通知する。なお、干渉判定手段50は、干渉の可能性ありと判断した場合に、通信選択手段10に切り替えを指示してもよい。
【0021】
切替推奨手段60は、干渉判定手段50が干渉の可能性ありと判断した情報を受け取り、通信選択手段10に切り替えを指示する。
【0022】
次に、本実施形態の無線通信装置1の動作として、通信手段切り替え方法を説明する。通信ユーザ71及び72は、通信選択手段10を経由して、複数の通信手段11a~11cを切り替え、または、併用して相互に通信を行っている。複数の通信手段11a~11cは、無線LANを含んでもよい。通信選択手段10は、通常は、複数の通信手段11a~11cから状態の良いものなどを選んで通信を行う。これにより、安定した通信を通信ユーザ71及び72に提供している。
【0023】
次に、通信手段11a~11cの空間的な位置及び通信手段11a~11cが使用する無線電波の特性を保持する。具体的には、記憶部40は、通信手段11a~11cの複数の固定局、または、位置情報を取得できる半固定局の空間的な位置を保持する。また、記憶部40は、通信手段11a~11cが使用する無線電波の周波数及び強度を保持する。さらに、無線LAN子機同士がアクセスする同一のアクセスポイントや有線LANで接続された個々のアクセスポイント、メッシュWiFi等を用いた通信において、中継局が存在し経由している場合には、記憶部40は、中継局の空間的位置情報及び無線電波特性を保持する。これにより、使用する通信手段の切替が中継局の切替による空間的経路の変更を含んでもよい。また、この切替によって、切替の対象となるのは、片方の通信端末と通信する中継局が使用する通信手段のみでもよいし、使用する中継局が切り替わる結果、相手側が使用する通信手段も含めて切り替えてもよい。中継局が使用する通信手段のみ切り替わる場合には、中継局(群)に切替機能が含まれているようなモデルとなる。
【0024】
次に、干渉源の出現と干渉源の位置及び特性を特定する。具体的には、電波測定手段20は、継続した観測により、干渉源の出現と、出現した干渉源の位置と干渉の可能性がある周波数帯を特定する。そして、電波測定手段20は、特定した干渉源の位置及び特性を、干渉源予測手段30に通知する。
【0025】
次に、通信手段11a~11cと干渉する干渉源の位置を監視し、干渉源の位置、移動方向、速度及び特性を予測する。具体的には、干渉源予測手段30は、電波測定手段20から通知された干渉源の位置及び特性に基づいて、干渉源の位置、移動方向及び速度を予測する。
【0026】
次に、通信手段11a~11cの空間的位置及び特性と、予測した干渉源の位置及び干渉源の特性と、が重なることによって干渉するかを判定する。具体的には、干渉判定手段50は、記憶部40が保持する通信手段11a~11cの空間的位置及び特性と、干渉源予測手段30が予測した干渉源の位置及び干渉源の特性と、が重なることによって干渉するかを判定する。
【0027】
また、無線網のエリア内における干渉源の移動方向、速度及び特性と、無線網のエリア内における通信手段11a~11cの空間的位置及び無線電波の電波伝搬的相対位置と、の衝突予測を行ってもよい。
【0028】
次に、通信手段11a~11cの空間的位置及び特性と、予測した干渉源の位置及び干渉源の特性と、が重なることによって干渉すると判定した場合には、通信手段11a~11cを切り替える。具体的には、切替推奨手段60は、干渉判定手段50が干渉の可能性ありと判断した情報を受け取り、通信選択手段10に切り替えを指示する。なお、干渉判定手段50は、干渉の可能性ありと判断した情報を通信選択手段10に送信して、切り替えを指示してもよい。このようにして、通信手段を切り替えることができる。
【0029】
次に、本実施形態の効果を説明する。本実施形態の無線通信装置1は、干渉源予測手段30が予測した干渉源の位置及び干渉源の特性を用いて、干渉するかを判定する。よって、干渉源が実際に通信手段11a~11bに影響する前に、通信手段を切り替えることができる。これにより、予測が困難な干渉源に対して、あらかじめ通信手段に影響を受けないものに切り替えることにより、通信への影響を抑制することができる。
【0030】
また、干渉源は、無線LANの複数の固定局、または、位置情報を取得できる半固定局からなる無線網のエリア内に侵入する電波源または障害物を含んでいる。そして、干渉判定手段50は、当該無線網のエリア内における干渉源の移動方向及び速度と、当該無線網のエリア内における通信手段11a~11cの空間的位置及び電波伝搬的相対位置と、の衝突予測を行う。干渉判定手段50が干渉すると判断した場合には、通信選択手段10によって通信手段11a~11cを切り替える。これにより、無線網のエリア内に侵入する予測が困難な干渉源に対して、あらかじめ通信手段11a~11cに影響を受けないものに切り替えることができる。よって、通信への影響を抑えることができる。
【0031】
さらに、電波測定手段20は、干渉源の出現と干渉源の位置及び特性を特定して、干渉源予測手段30に通知する。よって、不意に現れた干渉源に対しても、実際の干渉が起きる前に通信手段11a~11cの切り替えに備えることができる。
【0032】
このようにして、本実施形態の無線通信装置1は、複数の無線の通信手段11a~11cの切り替えや併用で耐障害性の高い通信手段11a~11cを実現する。また、付近に電波干渉等を引き起こすようなものが接近しつつあることを、電波状況を測定する電波測定手段20によって検知し、実際に干渉等を引き起こす前に、干渉の影響を受けると予想される通信手段11a~11cから他の通信手段11a~11cを使うように切り替えることができる。
【0033】
ロボット機器等の制御の無線化において、どうしても避けられない不意の通信干渉等による制御が困難なことが課題となっている。干渉が生じてからの対応では許容時間内に対応できない場合も多く、制御の無線化の妨げになっている。しかしながら、本実施形態によれば、干渉源が実際の通信手段11a~11cに影響するエリア内に到達する前に、その接近を予測する。よって、予測が困難な電波干渉源に対して、あらかじめ通信手段を、影響を受けないものに切り替えることができ、無線通信への影響を抑えることができる。
【0034】
本実施形態の無線通信装置1は、予測可能な干渉等を避ける手段との併用を妨げない。干渉判定手段50と並列に、予測される干渉源や障害物に基づく情報を切替推奨手段60への入力としてもよい。
【0035】
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、本実施形態における通信手段切り替え方法をコンピュータに実行させる以下の通信手段切り替えプログラムも、実施形態の技術的思想の範囲に含まれる。
【0036】
複数の通信手段を切り替え、
前記通信手段の空間的な位置及び前記通信手段が使用する特性を保持させ、
前記通信手段と干渉する干渉源の位置を監視させ、前記干渉源の移動方向及び速度を予測させ、
予測させた前記干渉源の将来位置及び特性と、前記通信手段の空間的な前記位置及び前記通信手段が使用する前記特性と、が重なることによる干渉を判定させる、
ことをコンピュータに実行させる通信切り替えプログラム。
【0037】
上述の実施の形態では、本発明をハードウェアの構成として説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。本発明は、任意の処理を、CPU(Central Processing Unit)にコンピュータプログラムを実行させることにより実現することも可能である。 また、上述したプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)CD-R、CD-R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0038】
この出願は、2019年3月19日に出願された日本出願特願2019-050762を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
【符号の説明】
【0039】
1 無線通信装置
10 通信選択手段
11a、11b、11c 通信手段
20 電波測定手段
30 干渉源予測手段
40 記憶部
50 干渉判定手段
60 切替推奨手段
71、72 通信ユーザ