(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-17
(45)【発行日】2022-10-25
(54)【発明の名称】CPAP装置
(51)【国際特許分類】
A61M 16/00 20060101AFI20221018BHJP
A61M 16/08 20060101ALI20221018BHJP
A61M 16/16 20060101ALI20221018BHJP
【FI】
A61M16/00 305A
A61M16/08 330
A61M16/16 Z
(21)【出願番号】P 2021537587
(86)(22)【出願日】2020-05-20
(86)【国際出願番号】 JP2020019895
(87)【国際公開番号】W WO2021024573
(87)【国際公開日】2021-02-11
【審査請求日】2022-01-25
(31)【優先権主張番号】P 2019146197
(32)【優先日】2019-08-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000006231
【氏名又は名称】株式会社村田製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】山中 淑雄
(72)【発明者】
【氏名】雨谷 美秀
【審査官】山田 裕介
(56)【参考文献】
【文献】特表2009-508647(JP,A)
【文献】実開平6-12244(JP,U)
【文献】特開2004-345715(JP,A)
【文献】特開平8-13594(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 16/00
A61M 16/08
A61M 16/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置内に導入した空気を使用者の気道に送り込むCPAP装置であって、
空気が流通する主流路と、前記主流路に配置されている送風機と、を有する第1ユニットと、
前記主流路よりも上流側に接続される上流側流路を有し、前記第1ユニットが着脱可能に装着される第2ユニットと、を備え、
前記第1ユニット及び前記第2ユニットのうちいずれか一方には、前記主流路と前記上流側流路の接続箇所を封止するための封止部材が固定されており、
前記第1ユニット及び前記第2ユニットのうち、前記封止部材が固定されている側のユニットを固定側ユニット、前記封止部材が固定されていない側のユニットを相手側ユニットとしたとき、
前記封止部材は、前記第1ユニットが前記第2ユニットに装着されたときに、前記固定側ユニットの流路の開口を外側から囲う環状になっているとともに、前記封止部材の延び方向の先端側が前記相手側ユニットに向けて延びており、
前記封止部材の延び方向の先端縁における開口形状は、前記第1ユニットが前記第2ユニットに装着されたときに、前記相手側ユニットの流路の開口を外側から囲うことのできる形状になっており、
前記封止部材の延び方向の寸法は、前記封止部材の厚み方向の寸法よりも大きいとともに、前記第1ユニットが前記第2ユニットに装着されたときに前記封止部材の延び方向の基端から前記相手側ユニットへの最短距離よりも大き
く、
前記封止部材の開口形状が、前記封止部材の延び方向の先端から基端に向かうにつれて開口面積が小さくなるテーパ状である、
CPAP装置。
【請求項2】
前記封止部材は、延び方向の先端縁における開口面積が基端における開口面積より大きい、
請求項1に記載のCPAP装置。
【請求項3】
前記相手側ユニットには、前記相手側ユニットの流路の開口面に交差する方向に延びるとともに前記相手側ユニットの流路の開口側へ臨むストッパ面が設けられており、
前記ストッパ面は、前記相手側ユニットの流路の開口面を外側から囲っている、
請求項1又は請求項2に記載のCPAP装置。
【請求項4】
前記相手側ユニットには、前記相手側ユニットの流路の開口面において窪む溝が設けられており、
前記溝は、前記相手側ユニットの流路の開口を外側から囲っている、
請求項1又は請求項2に記載のCPAP装置。
【請求項5】
前記固定側ユニットは、前記第2ユニットである、
請求項1~請求項4のいずれか1項に記載のCPAP装置。
【請求項6】
前記封止部材の延び方向における寸法は、前記封止部材の厚み方向における寸法の1.5倍以上、6.0倍未満である、
請求項1~請求項5のいずれか1項に記載のCPAP装置。
【請求項7】
前記封止部材の材質は、ゴム又はエラストマーである、
請求項1~請求項6のいずれか1項に記載のCPAP装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、装置内に吸入した空気を使用者の気道に送り込むCPAP(Continuous Positive Airway Pressure)装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載のような持続的気道陽圧装置、いわゆるCPAP(Continuous Positive Airway Pressure)装置は、閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)などの睡眠関連の治療用として、使用者に流体を供給するために使用される。CPAP装置は、ファンを内蔵した送風機を有し、使用者の口や鼻に装着されるマスクに送風機から大気圧より高い圧力で流体を供給し、気道を開かせる装置である。
【0003】
特許文献1に記載のCPAP装置は、送風機を内蔵するユニットと、加湿機を内蔵するユニットとを備えている。送風機を内蔵するユニットは、加湿器を内蔵するユニットに装着されて、加湿器を内蔵するユニットとともに使用可能になっている。2つのユニットが装着された状態では、各ユニット内に区画されている空気の流路同士が連通する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載のようなCPAP装置において、2つのユニットが装着された状態で使用する場合には、各ユニットの流路をつなげるように、各ユニットを位置合わせする。しかし、2つのユニットを正確に位置合わせして装着することは難しいし、各ユニットの形状や接続箇所の表面状態によっては、各ユニットを位置合わせしたとしても、各ユニットの流路間から空気が漏れてしまう虞がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本開示の一態様は、装置内に導入した空気を使用者の気道に送り込むCPAP装置であって、空気が流通する主流路と、前記主流路に配置されている送風機と、を有する第1ユニットと、前記主流路よりも上流側に接続される上流側流路を有し、前記第1ユニットが着脱可能に装着される第2ユニットと、を備え、前記第1ユニット及び前記第2ユニットのうちいずれか一方には、前記主流路と前記上流側流路の接続箇所を封止するための封止部材が固定されており、前記第1ユニット及び前記第2ユニットのうち、前記封止部材が固定されている側のユニットを固定側ユニット、前記封止部材が固定されていない側のユニットを相手側ユニットとしたとき、前記封止部材は、前記第1ユニットが前記第2ユニットに装着されたときに、前記固定側ユニットの流路の開口を外側から囲う環状になっているとともに、前記封止部材の延び方向の先端側が前記相手側ユニットに向けて延びており、前記封止部材の延び方向の先端縁における開口形状は、前記第1ユニットが前記第2ユニットに装着されたときに、前記相手側ユニットの流路の開口を外側から囲うことのできる形状になっており、前記封止部材の延び方向の寸法は、前記封止部材の厚み方向の寸法よりも大きいとともに、前記第1ユニットが前記第2ユニットに装着されたときに前記封止部材の延び方向の基端から前記相手側ユニットへの最短距離よりも大きい。
【0007】
上記構成によれば、第1ユニットが第2ユニットに装着された状態で、第1ユニットの送風機が駆動すると、第2ユニットの上流側流路から第1ユニットの主流路へと流れる空気の流れによって、これらの流路内の圧力が大気圧に対して負圧になる。この負圧により、封止部材が、第1ユニットと第2ユニットとの隙間を封止するように変形する。そのため、送風機が駆動している状態においては、第1ユニットと第2ユニットとの間から、空気が漏れることを抑制できる。
【発明の効果】
【0008】
CPAP装置の送風機が駆動している状態において、第1ユニットと第2ユニットとの流路間からの空気の漏れを抑制しやすい。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】CPAP装置の第1ユニット及び第2ユニットを示す斜視図。
【
図2】第1使用状態におけるCPAP装置の第1ユニット及び第2ユニットを示す斜視図。
【
図3】第1使用状態におけるCPAP装置の概略構成を示す説明図。
【
図4】第2使用状態におけるCPAP装置の概略構成を示す説明図。
【
図5】CPAP装置を
図1とは別の角度から視た斜視図。
【
図6】第1ユニットと第2ユニットとの接続部分を示す一部断面図。
【
図7】第1ユニットと第2ユニットとの接続部分を示す一部断面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、装置内に導入した空気を使用者の気道に送り込むCPAP装置の実施形態について、図面を参照して説明する。先ず、CPAP装置の概略構成について説明する。
【0011】
図1に示すように、CPAP装置10は、第1ユニットとしての本体ユニット20と、第2ユニットとしてのベースユニット40とを備えている。また、
図3に示すように、本体ユニット20は、主な構成要素として送風機31を備えている。ベースユニット40は、主な構成要素として第2サイレンサ51及び加湿機52を備えている。
【0012】
図1及び
図2に示すように、本体ユニット20は、ベースユニット40に着脱可能となっている。本実施形態において、CPAP装置10は、第1使用状態と第2使用状態とにおいて、その使用が可能となるように構成されている。第1使用状態は、本体ユニット20がベースユニット40に装着されて使用される状態であり、第2使用状態は、本体ユニット20がベースユニット40に装着されないで使用される状態である。換言すると、第1使用状態では、
図3に示すように、本体ユニット20及びベースユニット40が使用される。
図4に示すように、第2使用状態では、本体ユニット20のみが使用され、ベースユニット40は使用されない。
【0013】
次に、本体ユニット20の構成について説明する。
【0014】
図1に示すように、本体ユニット20は、扁平な直方体状の第1筐体21を備えている。第1筐体21の内部には、
図4に示すように、送風機31等が内蔵されている。なお、以下の説明では、第1筐体21についての方向を表す際には、
図1に示すように、第1筐体21の厚み方向を高さ方向Tdとする。また、第1筐体21の長辺方向を長さ方向Ld、短辺方向を幅方向Wdとする。
【0015】
図1に示すように、第1筐体21の上側面21Uには、本体ユニット20を操作するための操作部22が設けられている。この実施形態では、操作部22は、円形状のスイッチ22Aと、スイッチ22Aを取り囲むように配置された円環状のスイッチ22Bとで構成されている。スイッチ22A,22Bは、いずれも押しボタンスイッチであり、これらを操作することで、本体ユニット20の電源のオンオフ、設定の変更等が可能になっている。
【0016】
第1筐体21における長さ方向Ldの第1端側の端面である第1端面21Aにおいては、第1筐体21の外部から内部に空気を導入するための第1導入口23が開口している。第1導入口23には、第1筐体21内へと導入される空気に含まれる塵等をろ過するフィルタ24が取り付けられている。
【0017】
図4に示すように、本体ユニット20の第1筐体21の内部には、空気が流通する主流路32が区画されている。本体ユニット20において、主流路32の上流端は、第1導入口23に接続されている。主流路32の途中には、第1導入口23からの空気を下流側へと送り出す送風機31が取り付けられている。送風機31は、例えば遠心ファンである。主流路32において、第1導入口23と送風機31との間には、第1サイレンサ33が取り付けられている。第1サイレンサ33は、送風機31が駆動することに伴って主流路32を流通する空気の流通音を減衰する。
【0018】
第1筐体21の内部には、主流路32内における送風機31よりも下流側の空気の圧力を検出する圧力センサ34が取り付けられている。また、第1筐体21の内部には、主流路32内における送風機31よりも下流側の空気の流量を検出する流量センサ35が取り付けられている。さらに、第1筐体21の内部には、主流路32内を流通する空気の温度を検出する温度センサ36が取り付けられている。主流路32の下流端には、第1筐体21の内部から外部へと空気を導出するための第1導出部25が接続されている。
【0019】
図1に示すように、第1導出部25は、第1筐体21の第1端面21Aから突出している。第1導出部25は、第1導入口23に対して第1筐体21の幅方向Wdに並んで配置されている。第1導出部25は、全体として円筒状となっており、第1端面21Aから長さ方向Ldに沿って突出している。そして、第1導出部25の内部空間は、第1筐体21の内部の主流路32に連通している。
【0020】
第1導出部25は、第1端面21A側から順に、小径部25A、大径部25B、及び薄壁部25Cに大別できる。大径部25Bの内径は小径部25Aの内径と同一である一方で、大径部25Bの外径は小径部25Aの外径よりも大きくなっている。その結果、小径部25Aの外周面は、大径部25Bの外周面に対して径方向内側に窪んでいる。また、薄壁部25Cの外径は大径部25Bの外径と同一である一方で、薄壁部25Cの内径は大径部25Bの内径よりも大きくなっている。その結果、薄壁部25Cの内周面と大径部25Bの内周面との境界部には段差が生じている。
【0021】
第1端面21Aにおいては、本体ユニット20とベースユニット40とを電気的に接続するための第1コネクタ27が窪んでいる。第1コネクタ27は、いわゆる雌型のコネクタであり、内部に複数の端子が設けられている。第1コネクタ27は、第1導出部25の下側に配置されている。
【0022】
次に、CPAP装置10の本体ユニット20における電気的な構成について説明する。
【0023】
図4に示すように、本体ユニット20には、送風機31の動作を制御するための第1制御部37が備わっている。なお、第1制御部37は、図示しない配線によって第1コネクタ27に電気的に接続されている。
【0024】
第1制御部37は、1)コンピュータプログラム(ソフトウェア)に従って各種処理を実行する1つ以上のプロセッサ、2)各種処理のうち少なくとも一部の処理を実行する、特定用途向け集積回路(ASIC)等の1つ以上の専用のハードウェア回路、或いは3)それらの組み合わせ、を含む回路(circuitry)として構成し得る。プロセッサは、CPU並びに、RAM及びROM等のメモリを含み、メモリは、処理をCPUに実行させるように構成されたプログラムコードまたは指令を格納している。メモリすなわちコンピュータ可読媒体は、汎用または専用のコンピュータでアクセスできるあらゆる利用可能な媒体を含む。
【0025】
本体ユニット20の第1筐体21内には、送風機31、圧力センサ34、流量センサ35、温度センサ36、及び第1制御部37に給電するためのバッテリ38が設けられている。バッテリ38は、繰り返し充電可能な二次電池であり、図示しない充電ケーブルが本体ユニット20に接続されることにより充電される。また、バッテリ38は、第1コネクタ27にも電気的に接続されている。
【0026】
第1制御部37には、操作部22からの操作を示す信号が入力される。第1制御部37には、圧力センサ34が検出した圧力値が入力される。第1制御部37には、流量センサ35が検出した流量値が入力される。第1制御部37には、温度センサ36が検出した温度値が入力される。第1制御部37は、これらの入力された値に基づいて、フィードバック制御やフィードフォワード制御等の制御により、送風機31の回転数を増減し、空気の送り出し量等を制御するように構成されている。例えば、第1制御部37は、圧力センサ34及び流量センサ35による検出値に基づいて、使用者の呼気状態を判定し、その呼気状態に同期するように、使用者に供給する空気の圧力値を制御する。また、第1制御部37は、バッテリ38から第1コネクタ27への給電を制御する。
【0027】
次に、ベースユニット40の構造について説明する。
【0028】
図5に示すように、ベースユニット40は、側面視L字状の第2筐体41を備えている。第2筐体41は、扁平な直方体状のベース筐体42と、ベース筐体42の上側に位置する扁平な直方体状の突出筐体43とに大別される。
【0029】
ベース筐体42における長手方向の寸法は、第1筐体21における長さ方向Ldの寸法よりも大きくなっている。ベース筐体42における短手方向の寸法は、第1筐体21における幅方向Wdの寸法と同一となっている。なお、以下の説明では、第2筐体41のベース筐体42の長手方向が第1筐体21の長さ方向Ldに沿っており、ベース筐体42の短手方向が第1筐体21の幅方向Wdに沿っているものとする。
【0030】
ベース筐体42における長さ方向Ldの第1端側の上面からは、突出筐体43が突出している。突出筐体43の長さ方向Ldの第1端側の端は、ベース筐体42における長さ方向Ldの第1端側の端と一致している。突出筐体43における高さ方向Tdの寸法は、第1筐体21における高さ方向Tdの寸法と略同一となっている。突出筐体43における幅方向Wdの寸法は、第1筐体21における幅方向Wdの寸法と略同一となっている。突出筐体43における長さ方向Ldの寸法は、ベース筐体42における長手方向の寸法から、第1筐体21における長さ方向Ldの寸法を減算した値となっている。
【0031】
ベース筐体42及び突出筐体43は、いずれも内部に空洞を有する箱形状になっている。また、ベース筐体42の内部空間と突出筐体43の内部空間とは連続している。突出筐体43のベース筐体42とは反対側の壁部、すなわち上壁部は、開閉可能な蓋44として構成されている。蓋44は、長さ方向Ldの第1端側の辺を回動中心として回動するようになっている。突出筐体43の蓋44を回動させて開けた状態では、突出筐体43の内部空間及びベース筐体42の内部空間の一部が露出するようになっている。
【0032】
ベース筐体42の上側面42Uには、ベース筐体42の高さ方向Tdの上側に突出する突起45が設けられている。この実施形態では、ベース筐体42の長さ方向Ldに沿って1列あたり2つの突起45が設けられている。そして、突起45の列は、ベース筐体42の幅方向Wdに2列設けられている。すなわち、突起45は、合計で4つ設けられている。
【0033】
ベース筐体42の上側面42Uにおいては、ベース筐体42の外部から内部に空気を導入するための第2導入口46が開口している。本実施形態においては、第2導入口46は複数設けられている。複数の第2導入口46は、ベース筐体42における幅方向Wdの略全域に亘って並ぶように配置されている。また、各第2導入口46は、ベース筐体42の上側面42Uのうち、長さ方向Ldの第2端側の縁の近傍に配置されている。なお、詳細は後述するが、ベース筐体42の上側面42Uは、本体ユニット20を載置するための面として機能する。
【0034】
図3に示すように、ベースユニット40の第2筐体41の内部には、本体ユニット20の送風機31に吸い込まれる空気が流通する上流側流路53が区画されている。ベースユニット40において、上流側流路53の上流端は、第2導入口46に接続されている。
【0035】
上流側流路53の途中には、第2サイレンサ51が取り付けられている。第2サイレンサ51は、上流側流路53を流通する空気の流通音を減衰する。なお、第2サイレンサ51の容積の大きさは、本体ユニット20の第1サイレンサ33の容積よりも大きくなっており、音の減衰効果が本体ユニット20の第1サイレンサ33よりも高くなっている。
【0036】
上流側流路53の下流端は、第2筐体41の内部から外部へと空気を導出するための第2導出口47に接続されている。
図5に示すように、第2導出口47は、突出筐体43の長さ方向Ldの両側の端面のうち、ベース筐体42の上側面42Uと接続している面、すなわち、突出筐体43における長さ方向Ldの第2端側の側面である第2端面43Bにおいて開口している。第2導出口47の開口形状は、本体ユニット20の第1導入口23の開口形状と同一になっている。
【0037】
また、
図3に示すように、ベースユニット40の第2筐体41の内部には、本体ユニット20の送風機31から送り込まれる空気が流通する下流側流路54が区画されている。下流側流路54の途中には、加湿機52が取り付けられている。加湿機52は、容器52Aと、ヒータ52Bと、ヒータ温度センサ52Cを備えている。容器52Aは、第2筐体41に対して着脱可能に構成されており、内部に水を貯水可能になっている。加湿機52内に導入した空気が容器52A内を経て加湿機52から導出されることで、空気が加湿される。ヒータ52Bは、容器52Aの水を加熱する。ヒータ温度センサ52Cは、ヒータ52Bの温度を検出する。なお、この実施形態では、第2筐体41における突出筐体43の蓋44を開けることによって、加湿機52の容器52Aが脱着可能になっている。
【0038】
図5に示すように、ベースユニット40における突出筐体43の第2端面43Bには、突出筐体43の外部から内部に空気を導入するための第3導入口48が開口している。第3導入口48は、第2導出口47に対して突出筐体43における幅方向Wdに並んで配置されている。第3導入口48は、平面視で円形となっており、第3導入口48の外径は、第1筐体21における第1導出部25の外径よりも大きくなっている。
【0039】
第2端面43Bにおいては、本体ユニット20とベースユニット40とを電気的に接続するための第2コネクタ49が突出している。第2コネクタ49は、上述した第1コネクタ27の形状に対応したいわゆる雄型のコネクタであり、内部に複数の端子が設けられている。第2コネクタ49は、第3導入口48の下側に配置されている。
【0040】
第2筐体41の蓋44からは、第2筐体41の内部から外部へと空気を導出するための円筒状の第3導出部50が突出している。第3導出部50の中心軸線は、突出筐体43における高さ方向Tdに対して傾いている。第3導出部50の内部空間は、下流側流路54に連通している。
【0041】
次に、CPAP装置10のベースユニット40における電気的な構成について説明する。
【0042】
図3に示すように、ベースユニット40には、ヒータ52Bの動作を制御する第2制御部56が備わっている。第2制御部56は、1)コンピュータプログラム(ソフトウェア)に従って各種処理を実行する1つ以上のプロセッサ、2)各種処理のうち少なくとも一部の処理を実行する、特定用途向け集積回路(ASIC)等の1つ以上の専用のハードウェア回路、或いは3)それらの組み合わせ、を含む回路(circuitry)として構成し得る。プロセッサは、CPU並びに、RAM及びROM等のメモリを含み、メモリは、処理をCPUに実行させるように構成されたプログラムコードまたは指令を格納している。メモリすなわちコンピュータ可読媒体は、汎用または専用のコンピュータでアクセスできるあらゆる利用可能な媒体を含む。
【0043】
第2制御部56には、本体ユニット20の第1コネクタ27及び第2コネクタ49を介して、本体ユニット20のバッテリ38から電力が給電される。また、第2制御部56には、第1制御部37から温度センサ36が検出した空気の温度値を示す信号が、本体ユニット20の第1コネクタ27及び第2コネクタ49を介して入力される。
【0044】
第2制御部56は、入力された空気の温度値に基づいて、容器52Aの水を加熱するための目標ヒータ温度を設定する。例えば、第2制御部56は、予め定められた算出式によって目標ヒータ温度を設定する。そして、第2制御部56は、ヒータ温度センサ52Cによって検出されたヒータ温度に基づいて、フィードバック制御やフィードフォワード制御等の制御により、ヒータ温度を目標ヒータ温度とするように、ヒータ52Bを駆動するように構成されている。第2制御部56は、ヒータ52Bによって容器52A内の水温を調整する。そして、ヒータ温度が目標ヒータ温度に達すると、第2制御部56は、ヒータ温度を目標ヒータ温度に保つようにヒータ52Bを制御する。
【0045】
ここで、本体ユニット20の第1導入口23と、ベースユニット40の第2導出口47と、の接続箇所の構造について詳述する。
【0046】
図6に示すように、ベースユニット40の突出筐体43における第2端面43Bには、ゴム製の封止部材60が固定されている。封止部材60は、第2導出口47の開口縁に沿っており、第2導出口47を外側から囲う環状になっている。また、封止部材60は、第2端面43Bから全体として長さ方向Ldの第2端側に向かって延びている。なお、本実施形態においては、ベースユニット40が、封止部材60が固定されている側の固定側ユニットであるとともに、本体ユニット20が、封止部材60が固定されていない相手側ユニットである。
【0047】
封止部材60の延び方向、すなわち長さ方向Ldの第2端側の先端縁における開口形状は、本体ユニット20がベースユニット40に装着されたときに、本体ユニット20の第1導入口23を外側から囲うことのできる形状となっている。具体的には、封止部材60の長さ方向Ldの第2端側の先端縁における開口形状は、本体ユニット20の第1導入口23の開口形状と相似であるとともに、開口面積が大きくなっている。
【0048】
図6に示すように、封止部材60は、ベースユニット40の突出筐体43における第2端面43Bに固定される固定部61と、固定部61から長さ方向Ldの第2端側に延びる突出部62と、によって構成されている。固定部61は、突出筐体43に接着剤によって固定されている。なお、固定部61の第2端面43Bへの固定箇所は、封止部材60の基端となっている。
【0049】
固定部61は、厚み方向の寸法が、延び方向の寸法より大きい環状となっている。また、固定部61の厚み方向の寸法は均一となっている。なお、封止部材60についての厚み方向の寸法とは、当該封止部材60の開口面に直交する方向において内周縁から外周縁までの寸法であり、封止部材60についての最大厚みである。すなわち、封止部材60についての厚み方向の寸法は、本実施形態では固定部61の厚み方向の寸法となっている。固定部61の長さ方向Ldの第2端側の面からは、突出部62が延びている。突出部62の厚み方向の寸法は、固定部61の厚み方向の寸法よりも小さくなっている。突出部62の延び方向の寸法は、固定部61の厚み方向の寸法よりも大きくなっている。そのため、突出部62は、延び方向に直交する方向に対して変形可能となっている。
【0050】
また、突出部62の形状は、延び方向の先端から基端に向かうに連れて徐々に開口面積が小さくなるテーパ状になっている。換言すると、突出部62は、延び方向の先端側ほど外側に反ったような形状になっている。結果として、封止部材60の延び方向の先端縁における開口面積は、封止部材60の延び方向における基端における開口面積より大きくなっている。封止部材60全体としては、封止部材60の延び方向の寸法は、本実施形態では均一となっており、封止部材60の厚み方向の寸法の2.0倍となっている。
【0051】
本体ユニット20において、第1導入口23には、フィルタ24が取り付けられている。より詳細には、本体ユニット20の第1端面21Aにおいては窪み部21Bが窪んでいる。そして、この窪み部21Bの底面である窪み面21Cにおいて第1導入口23が開口している。フィルタ24は、平面視すると、第1導入口23の開口面積よりも僅かに大きくなっている一方で、窪み部21Bの開口面積よりも小さくなっている。フィルタ24の外縁部は、窪み部21Bの窪み面21Cに取り付けられている。フィルタ24が第1導入口23に取り付けられた状態では、フィルタ24の外縁は、窪み部21Bの外縁に対して離れている。その結果、フィルタ24の外縁と、窪み部21Bの外縁との間には、第1端面21Aに対して窪んだ溝70が形成されている。
【0052】
本体ユニット20がベースユニット40に取り付けられた状態において、窪み部21Bの外周面、すなわち溝70の外周面71は、ストッパ面として機能している。この溝70の外周面71は、本体ユニット20の第1導入口23側を臨んでいる。そして、外周面71は、長さ方向Ldから視ると、ベースユニット40の第2導出口47を外側から囲っている。すなわち、溝70の外周面71は、第1導入口23の開口面に交差する方向に延びている。
【0053】
図7に示すように、本体ユニット20がベースユニット40に取り付けられた状態において、封止部材60の延び方向の基端から、本体ユニット20への最短距離Dは、ベースユニット40に対する封止部材60の固定箇所と、第1筐体21の第1端面21Aとの最短距離Dとなる。そして、封止部材60の延び方向の寸法は、最短距離Dよりも大きくなっている。なお、この実施形態では、最短距離Dは、1.5mmとなっており、封止部材60の延び方向の寸法として、最短距離Dの2倍である3.0mmを採用している。
【0054】
次に、第1使用状態におけるCPAP装置10の作用について説明する。
【0055】
図8に示すように、第1使用状態においては、本体ユニット20がベースユニット40に装着された状態となっている。具体的には、
図2に示すように、第1筐体21における下側面21Dが、第2筐体41におけるベース筐体42の上側面42Uに対向するように、本体ユニット20がベースユニット40上に載置されている。また、第1筐体21における第1端面21Aが、第2筐体41における突出筐体43の第2端面43Bに対向して、互いに接触している。したがって、第1使用状態においては、CPAP装置10は、全体として長細い直方体形状となる。
【0056】
図3に示すように、第1使用状態においては、第1筐体21の第1導入口23が、第2筐体41の第2導出口47に接続され、これら第1導入口23及び第2導出口47を介して、本体ユニット20の主流路32の上流端が、ベースユニット40の上流側流路53の下流端に接続される。また、第1筐体21の第1導出部25が、第2筐体41の第3導入口48に挿入され、これら第1導出部25及び第3導入口48を介して、本体ユニット20の主流路32の下流端が、ベースユニット40の下流側流路54の上流端に接続される。
【0057】
図8に示すように、第1使用状態において、ベースユニット40の第3導出部50にエアチューブ91の第1端部が接続され、エアチューブ91の第2端部がマスク92に接続される。マスク92は、例えば、使用者93の鼻又は口を覆うように装着される。
【0058】
CPAP装置10の第1使用状態において、本体ユニット20の操作部22が操作されて、本体ユニット20の電源がオンにされると送風機31が駆動される。ここで、ベースユニット40のベース筐体42の上側面42Uに設けられた突起45によって、第1筐体21の下側面21Dと第2導入口46との間に隙間が生じている。そのため、この隙間から第2導入口46を通って、CPAP装置10の内部に空気が吸入される。CPAP装置10の内部に吸入された空気は、第2筐体41の上流側流路53、第1筐体21の主流路32、第2筐体41の下流側流路54を経て、第2筐体41の第3導出部50から外部へと排出される。これにより、空気がエアチューブ91及びマスク92を介して使用者93の気道に送り込まれる。
【0059】
そして、
図7に示すように、本体ユニット20がベースユニット40に装着されている状態において、送風機31が駆動していると、主流路32及び上流側流路53には、送風機31に吸い込まれる空気が流れる。そして、主流路32及び上流側流路53で構成される流路内が、当該流路の外部に対して負圧になる。そのため、封止部材60の突出部62は、本体ユニット20とベースユニット40との隙間を埋めるように、第1導入口23の中心側に向かって変形する。
【0060】
次に、第2使用状態におけるCPAP装置について説明する。
【0061】
図9に示すように、第2使用状態において、CPAP装置10は、本体ユニット20がベースユニット40に装着されていない、すなわち本体ユニット20のみで使用される。この場合、本体ユニット20の第1導出部25にエアチューブ91の第1端部が接続され、エアチューブ91の第2端部がマスク92に接続される。マスク92は、例えば、使用者93の鼻又は口を覆うように装着される。
【0062】
次に、上記実施形態におけるCPAP装置10の効果を説明する。
【0063】
(1)上記実施形態によれば、CPAP装置10において、第1使用状態で、本体ユニット20の送風機31が駆動されると、ベースユニット40の上流側流路53から本体ユニット20の主流路32へと流れる空気の流れによって、これらの流路内の圧力が大気圧に対して負圧になる。この負圧により、封止部材60が本体ユニット20とベースユニット40との隙間を封止するように変形する。そのため、送風機31が駆動している状態においては、本体ユニット20とベースユニット40との間から、空気が漏れることを抑制できる。
【0064】
(2)上記実施形態によれば、封止部材60の突出部62は、延び方向に向かって開口面積が広がっている。そのため、本体ユニット20をベースユニット40に装着した際に、封止部材60が本体ユニット20における第1導入口23の内部に入り込んでしまうことが防げ、本体ユニット20の第1導入口23を外側から囲う構成を実現しやすい。
【0065】
(3)上記実施形態によれば、第1使用状態において、送風機31が駆動される前に、封止部材60の突出部62の延び方向先端が、溝70に収容される。そのため、突出部62の延び方向先端が、適切な位置に位置決めされやすい。そのため、本体ユニット20がベースユニット40に装着する際に、突出部62の先端側が過度に大きく外側に広がってしまい、かえって密閉性が確保できないといった事態は生じにくい。
【0066】
(4)上記実施形態によれば、第1使用状態において、封止部材60が、送風機31の駆動による負圧で変形した際に、突出部62の内周面が、溝70の内周面に面接触する。そのため、突出部62と溝70との密閉性を高めやすい。
【0067】
(5)上記実施形態によれば、封止部材60は、ベースユニット40に固定されている。すなわち、第2使用状態においては、本体ユニット20の第1導入口23の周りに封止部材60は配置されない。そのため、第2使用状態での使用を想定して本体ユニット20を持ち運ぶ際に、封止部材60が汚損することがない。
【0068】
(6)上記実施形態では、封止部材60の寸法は、封止部材60の延び方向における寸法は、封止部材60の厚み方向における寸法の2.0倍となっている。この封止部材60の延び方向における寸法が過度に長い場合、本体ユニット20がベースユニット40に装着される際に、例えば蛇腹状に折り畳まれるなど意図しないような変形が生じ、封止部材60がベースユニット40に適切に密着しない可能性がある。上記実施形態のような封止部材60の延び方向の寸法であれば、意図しないような変形が生じる可能性は低く、封止部材60による適切な密閉が実現される。
【0069】
(7)上記実施形態によれば、突出部62を含めた封止部材60の材質はゴムとなって折、突出部62が弾性変形する。よって、第1使用状態において、封止部材60が、送風機31が駆動されることで発生する負圧によって、変形しやすい。
【0070】
上記実施形態は以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で組み合わせて実施することができる。
【0071】
・上記実施形態において、本体ユニット20の構成は、上記実施形態の例に限られない。例えば、本体ユニット20内に加湿機を設けてもよい。
【0072】
・上記実施形態において、ベースユニット40の構成は、上記実施形態の例に限られない。例えば、ベースユニット40において、下流側流路54及び加湿機52を省略してもよい。また、ベースユニット40の加湿機52に、香気や薬効成分を付加する機能を追加してもよい。ベースユニット40としては、送風機31に吸い込まれる空気が流通する上流側流路53が区画されているものであればよい。
【0073】
・上記実施形態において、本体ユニット20の第1導入口23やベースユニット40の第2導出口47の形状は、上記実施形態の例に限られない。例えば、第1導入口23が平面視円状である一方、第2導出口47が平面視四角状であってもよい。このように第1導入口23の形状と第2導出口47の形状が同一でなくても、封止部材60の延び方向の先端によって第1導入口23を外側から囲うことができるのであれば構わない。
【0074】
・上記実施形態において、本体ユニット20の第1導入口23とベースユニット40の第2導出口47との位置関係は、上記実施形態の例に限られない。例えば、長さ方向Ldから視て、第1導入口23と第2導出口47との位置が一致していなくてもよい。この場合、封止部材60の延び方向先端縁における開口の大きさは、第1導入口23を外側から囲うことができるように、相応に開口形状を大きくすればよい。あるいは、封止部材60が第1導入口23に向けて斜めに延びていてもよい。
【0075】
・上記実施形態において、封止部材60の形状は、上記実施形態の例に限られない。例えば、固定部61を省略してもよい。この場合、突出部62のベースユニット40側の端を接着剤によって突出筐体43の第2端面43Bに固定すればよい。その結果、封止部材60を構成する突出部62は、封止部材60の延び方向全体に亘って、延び方向の先端から基端側に向かうに連れて開口面積が小さくなる。また、封止部材60の延び方向全体に亘って、開口面積が同一であってもよい。少なくとも、第2導出口47を外側から囲う環状であるとともに、第1導入口23を外側から囲うことのできる形状であればよい。
【0076】
・封止部材60の延び方向の寸法は、上記実施形態の例に限られない。封止部材60の延び方向の寸法は、封止部材60の厚み方向の寸法に対して、1.5倍以上6.0倍未満であると、負圧による封止部材60の変形のしやすさと、本体ユニット20をベースユニット40に装着したときの意図しない封止部材60の変形抑制とのバランスという観点から好適である。
【0077】
・封止部材60の材質は、上記実施形態の例に限られない。例えば、封止部材60の材質はエラストマーであってもよい。この場合には、上記実施形態の例と同様に、封止部材60の変形を実現しやすい。他にも、封止部材60の材質は、第1筐体21及び第2筐体41の材質と同一であってもよい。この場合でも、封止部材60の厚み方向の寸法が相応に小さければ、送風機31の駆動に伴う負圧によって封止部材60が変形し得る。このように、封止部材60の材質は、封止部材60の形状や送風機31の駆動によって発生する負圧の強さに併せて適宜選定すればよい。
【0078】
・封止部材60の固定箇所は、上記実施形態の例に限られない。例えば、封止部材60は、本体ユニット20に固定されていてもよい。この場合、本体ユニット20が、封止部材60が固定されている固定側ユニットであるとともに、ベースユニット40が、封止部材60が固定されていない相手側ユニットである。
【0079】
・本体ユニット20の第1端面21Aにおける溝70の構成は、上記実施形態の例に限られない。例えば、フィルタ24と窪み部21Bとによって溝70を構成するのではなく、第1端面21Aにおいて窪む溝であってもよい。また、溝70の第1導入口23の中心側の面は、第2導出口47側ほど第1導入口23の中心側に位置するように傾斜していてもよい。この場合に、封止部材60の突出部62が延び方向先端側ほど開口面積が広いと、面接触しやすい。
【0080】
・ストッパ面は、溝70の一部の外周面71として構成されていなくてもよい。例えば、上記実施形態において、フィルタ24を備えていなくてもよい。この場合であっても、窪み部21Bの外周面が、ストッパ面として機能する。
【0081】
・上記実施形態では、本体ユニット20の第1導出部25を、ベースユニット40の第3導入口48に挿入する構成であったが、この凹凸関係を反対にしてもよい。すなわち、本体ユニット20に第3導入口48に相当する構成を設け、ベースユニット40に第1導出部25に相当する構成を設けてもよい。
【0082】
・上記実施形態において、ベースユニット40にもバッテリを設けてもよい。また、ベースユニット40にバッテリを設けた場合、ベースユニット40に本体ユニット20を装着したときに、第2コネクタ49及び第1コネクタ27を介して、ベースユニット40のバッテリから、本体ユニット20のバッテリ38へと給電できるようにしてもよい。
【0083】
・上記実施形態において、封止部材60は、例えばリップ シールとして構成されてよい。封止部材60の突出部62は、環状のまたはループ状のリップとして構成されてよい。
【0084】
・上記実施形態において、封止部材60の延び方向 は、封止部材60の突出部62の突出方向と呼称することがある。例えば、封止部材60の延び方向は、本体ユニット20の主流路32とベースユニット40の上流側流路53との接続箇所における空気の流れ方向と平行であるかまたは一致してよい。当該接続箇所における空気の流れ方向は、長さ方向Ldと平行であるかまたは一致してよい。
【符号の説明】
【0085】
10…CPAP装置、20…本体ユニット、21…第1筐体、21A…第1端面、21B…窪み部、21C…窪み面、21D…下側面、21U…上側面、22…操作部、22A…スイッチ、22B…スイッチ、23…第1導入口、24…フィルタ、25…第1導出部、25A…小径部、25B…大径部、25C…薄壁部、27…第1コネクタ、31…送風機、32…主流路、33…第1サイレンサ、34…圧力センサ、35…流量センサ、36…温度センサ、37…第1制御部、38…バッテリ、40…ベースユニット、41…第2筐体、42…ベース筐体、42U…上側面、43…突出筐体、43B…第2端面、44…蓋、45…突起、46…第2導入口、47…第2導出口、48…第3導入口、49…第2コネクタ、50…第3導出部、51…第2サイレンサ、52…加湿機、52A…容器、52B…ヒータ、52C…ヒータ温度センサ、53…上流側流路、54…下流側流路、56…第2制御部、60…封止部材、61…固定部、62…突出部、70…溝、71…外周面、91…エアチューブ、92…マスク、93…使用者、D…最短距離。