(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-17
(45)【発行日】2022-10-25
(54)【発明の名称】工業印刷システムにおける液滴パラメータの高速測定
(51)【国際特許分類】
B05C 9/10 20060101AFI20221018BHJP
B05C 9/12 20060101ALI20221018BHJP
B05C 5/00 20060101ALI20221018BHJP
B05D 1/26 20060101ALI20221018BHJP
B05D 3/00 20060101ALI20221018BHJP
B41J 2/01 20060101ALN20221018BHJP
【FI】
B05C9/10
B05C9/12
B05C5/00 101
B05D1/26 Z
B05D3/00 D
B41J2/01 207
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021006031
(22)【出願日】2021-01-18
(62)【分割の表示】P 2017511904の分割
【原出願日】2015-08-31
【審査請求日】2021-02-12
(32)【優先日】2014-09-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】513317345
【氏名又は名称】カティーバ, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100140833
【氏名又は名称】岡東 保
(72)【発明者】
【氏名】クリストファー ハウフ
(72)【発明者】
【氏名】エリヤフ ブロンスキー
【審査官】河内 浩志
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-525600(JP,A)
【文献】国際公開第2010/090080(WO,A1)
【文献】特開2010-046944(JP,A)
【文献】特開2012-213951(JP,A)
【文献】特開2000-062158(JP,A)
【文献】特表2003-509256(JP,A)
【文献】特開2005-014216(JP,A)
【文献】特開2007-111914(JP,A)
【文献】特開2007-111592(JP,A)
【文献】特開2011-224522(JP,A)
【文献】特開2014-213452(JP,A)
【文献】米国特許第09114652(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B05C5/00 - 5/04
7/00 -21/00
B05D1/00 - 7/26
B41J2/01
2/165- 2/20
2/21 - 2/215
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
液滴測定ユニットであって、前記液滴測定ユニットは、
フィルムを保持する測定領域と、画像捕捉システムと、フィルムモーターと、を備えるシャーシを備え、前記画像捕捉システムは、前記フィルム上に堆積された液滴の画像を捕捉する前記測定
領域に対して移動可能な光学部アセンブリを備え、
さらに、前記液滴測定ユニットは、前記液滴測定ユニット内の前記画像捕捉システムによって前記液滴の前記画像を捕捉した後、前記液滴を硬化させる機構を備える。
【請求項2】
前記測定
領域は、
前記フィルムを保持する真空システムに結合されている、請求項1に記載の液滴測定ユニット。
【請求項3】
前記真空システムは、前記測定
領域に真空を適用するように配置されている、請求項2に記載の液滴測定ユニット。
【請求項4】
さらに、供給リールから前記測定
領域へ前記フィルムを供給し、前記測定
領域から巻き取リールへ前記フィルムを受け取るテープユニットを備え、前記フィルムモーターは前記供給リールおよび前記巻き取りリールの少なくとも一方を駆動する
、請求項1に記載の液滴測定ユニット。
【請求項5】
前記測定
領域は、
前記フィルムを保持する真空システムに結合されている、請求項4に記載の液滴測定ユニット。
【請求項6】
前記液滴を硬化させる機構は紫外線源を備える、請求項1に記載の液滴測定ユニット。
【請求項7】
前記フィルムを前記液滴を硬化させる機構に輸送するキャプスタンを、さらに備える請求項6に記載の液滴測定ユニット。
【請求項8】
前記測定
領域は平面を画定し、前記光学部アセンブリは、前記平面に平行な方向に前記測定
領域に対して移動可能である、請求項2に記載の液滴測定ユニット。
【請求項9】
前記液滴を硬化するメカニズムは、前記キャプタンの下流に配置されている請求項7に記載の液滴測定ユニット。
【請求項10】
前記テープユニットは、
前記測定領域に隣接するキャプスタンを
、さらに備え、
前記巻き取リールは前記液滴を硬化させる機構に隣接する、請求項4に記載の液滴測定ユニット。
【請求項11】
液滴測定ユニットであって、前記液滴測定ユニットは、
シャーシを備え、前記シャーシは、
フィルムを
保持する測定領域と、
前記フィルムを前記測定
領域の表面に沿って配置するモータと、ここで、前記表面は平面を規定し、
前記フィルム上に堆積した液滴の画像を画像システムで捕捉後、前記液滴を硬化させる機構とを、備え、前記画像システムは前記測定
領域に対して前記平面に平行な方向に移動可能である、液滴測定ユニット。
【請求項12】
前記測定
領域は、
前記フィルムを保持する真空システムに結合されている、請求項11に記載の液滴測定ユニット。
【請求項13】
前記シャーシは、
前記測定領域に隣接するキャプスタンを、さらに備える、請求項
11に記載の液滴測定ユニット。
【請求項14】
前記シャーシは、前記測定
領域に隣接するキャプスタンを、さらに備え、前記液滴を硬化させる機構は、前記キャプスタンから下方に位置する、請求項
12に記載の液滴測定ユニット。
【請求項15】
前記液滴を硬化させる機構は紫外線源を備える、請求項11に記載の液滴測定ユニット。
【請求項16】
前記フィルムは、取り外し可能な供給リールによって提供される、請求項15に記載の液滴測定ユニット。
【請求項17】
前記フィルムを前記測定
領域から前記液滴を硬化させる機構へ輸送するキャプスタンを、さらに備える、請求項16に記載の液滴測定ユニット。
【請求項18】
インクジェットプリンタであって、前記インクジェットプリンタは、
液滴を分配するためのプリントヘッドと、
請求項1に記載の液滴測定ユニットと、を備え、前記プリントヘッドは、前記プリントヘッドによって分配される液滴を測定するための前記液滴測定ユニットと係合するように配置される、インクジェットプリンタ。
【請求項19】
インクジェットプリンタであって、前記インクジェットプリンタは、
液滴を分配するためのプリントヘッドと、
請求項10に記載の液滴測定ユニットと、を備え、前記プリントヘッドは、前記プリントヘッドによって分配される液滴を測定するために前記液滴測定ユニットと係合するように配置される、インクジェットプリンタ。
【請求項20】
インクジェットプリンタであって、前記インクジェットプリンタは、
液滴を分配するためのプリントヘッドと、
液滴測定ユニットと、を備え、前記液滴測定ユニットは、フィルム上に液滴を受け取るための前記フィルムを
保持する測定領域と、前記フィルム上の前記液滴の画像を
捕捉する画像捕捉システムと、画像
捕捉後に前記液滴を硬化させる機構と、フィルムモーターと、を備えるシャーシを備え、前記画像捕捉システムは、前記測定
領域に対して移動可能な光学部アセンブリを備え、前記液滴測定ユニットは、前記プリントヘッドに対して2次元で移動可能である、インクジェットプリンタ。
【請求項21】
前記液滴測定ユニットは、前記プリントヘッドに対して三次元的に移動可能である請求項20に記載のインクジェットプリンタ。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
(関連出願への相互参照)
本出願は、2014年9月2日に第1の発明者Christopher R. Haufに代わって出願した「Fast Measurement Of Droplet Parameters In Industrial Printing System」という米国仮特許出願第62/044,958号に対して優先権を主張する。本出願は、2014年7月24日に第1の発明者Nahid Harjeeに代わって出願した「Techniques for Print Ink Droplet Measurement and Control to Deposit Fluids within Precise Tolerances」という米国特許出願第14/340403号に対しても優先権を主張し、それの一部継続である。次に、米国特許出願第14/340403号は、2014年3月10日に第1の発明者Nahid Harjeeに代わって出願した「Techniques For Print Ink Droplet Volume Measurement And Control Over Deposited Fluids Within Precise Tolerances」という米国仮特許出願第61/950,820号に対して優先権を主張する。次に、米国特許出願第14/340403号は、2014年4月23日に第1の発明者Nahid Harjeeに代わって出願した「Techniques for Print Ink Droplet Measurement and Control to Deposit Fluids within Precise Tolerances」というPCT特許出願第PCT/US2014/035193号と、2014年1月23日に第1の発
明者Nahid Harjeeに代わって出願した「Techniques for Print Ink Volume Control To Deposit Fluids Within Precise Tolerances」という米国一般の特許出願第14/162525号とのそれぞれに対して優先権を主張し、その自身もそれらの一部継続である。次に、米国一般の特許出願第14/162525号は、2013年12月26日に第1の発明者Nahid Harjeeに代わって出願した「Techniques for Print Ink Volume Control To Deposit Fluids Within Precise Tolerances」という台湾特許出願第102148330号と、2013年12月24日に第1の発明者Nahid Harjeeに代わって出願した「Techniques for Print Ink Volume Control To Deposit Fluids Within Precise Tolerances」というPCT特許出願第PCT/US2013/077720号とに対して優先権を主張する。PCT特許出願第PCT/US2013/077720号は、2012年12月27日に第1の発明者Conor Francis Madiganに代わって出願した「Smart Mixing」という米国仮特許出願第61/746,545号と、2013年5月13日に第1の発明者Nahid Harjeeに代わって出願した「Systems and Methods Providing Uniform Printing of OLED Panels」という米国仮特許出願第61/822855号と、2013年7月2日に第1の発明者Nahid Harjeeに代わって出願した「Systems and Methods Providing Uniform Printing of OLED Panels」という米国仮特許出願第61/842351号と、2013年7月23日に第1の発明者Nahid Harjeeに代わって出願した「Systems and Methods Providing Uniform Printing of OLED Panels」という米国仮特許出願第61/857298号と、2013年11月1日に第1の発明者Nahid Harjeeに代わって出願した「Systems and Methods Providing Uniform Printing of OLED Panels」という米国仮特許出願第61/898769号と、2013年12月24日に第1の発明者Nahid Harjeeに代わって出願した「Techniques for Print Ink Volume Control To Deposit Fluids Within Precise Tolerances」という米国仮特許出願第61/920,715号とのそれぞれに対して優先権を主張する。PCT特許出願第PCT/US2014/035193号はさらに、2013年4月26日に第1の発明者Alexander Sou-Kang Koに代わって出願した「OLED Printing Systems and Methods Using Laser Light Scattering for Measuring Ink Drop Size, Velocity and Trajectory」という米国仮特許出願第61/816696号と、2013年8月14日に第1の発明者Alexander Sou-Kang Koに代わって出願した「OLED Printing Systems and Methods Using Laser Light Scattering for Measuring Ink Drop Size, Velocity and Trajectory」という米国仮特許出願第61/866031号との利益を主張する。上述した出願のそれぞれに対して優先権が主張され、上述した特許出願のそれぞれは、参照することによって本明細書において援用される。
【0002】
(背景)
工業加工プロセスは、製品の層を加工するために、ますます印刷システムに頼っている。これらの印刷システムは、流体を堆積させ、これは、次いで、特定の製品の恒久層を形成するように硬化または硬質化させられる。これらの加工プロセスは、準電子構造のアレイを用いた1つまたは複数のマイクロ電子製品の加工のために特に有用である。例えば、そのような印刷プロセスは、多種多様の用途のための薄膜電子ディスプレイおよびソーラパネルを製造するために、ますます使用されている。記述された印刷システムは、典型的には、利用される流体のタイプ(「インク」)に加えて、近ミクロン分解能で個々の実質的に一様なサイズの液滴を配置する能力を伴って設計される、1つ以上のプリントヘッド上の何千もの印刷ノズルの使用によって特徴付けられる。堆積液滴体積および位置に対する本精密制御は、最終製品ならびに高分解能で小設置面積の製品における高い品質、および削減された製造費を促進することに役立つ。例えば、1つの用途、すなわち、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイの製造では、インクを精密に堆積させる能力は、より低い費用において、より小型で、より薄く、より堅固なディスプレイを生産することに役立つ。「インク」という用語は、堆積流体を指すために使用されるが、堆積流体は、典型的には、無色であり、デバイスの恒久層の厚さを「構築する」であろう構造として堆積させられる、すなわち、流体自体の色は、典型的には、従来のグラフィックス印刷用途で使用されるインクにとって重要であろうという意味では、重要ではないことに留意されたい。
【0003】
驚くことではないが、これらの用途では、品質管理は、サイズ(液滴体積)および精密位置に関して、堆積インク液滴の一様性に依存し、もしくは少なくともそのような特徴の変動に関する理解は、層の位置合わせ精度および/または層均質性の所望の品質規格を常に満たす、恒久層を生産できるために重要である。工業印刷システムでは、任意の所与のノズルのための液滴一様性はまた、統計的変動、ノズル寿命の変化、目詰まり、インク粘度または構成変動、温度、もしくは他の要因によるものであるかどうかにかかわらず、潜在的に経時的に変化し得ることに留意されたい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
必要とされるものは、工業印刷プロセスに関連して使用するため、理想的には、工業加工装置によって使用される印刷システムとともに原位置で使用するために適合される、液滴測定システムである。理想的には、そのような液滴測定システムは、1つ以上の液滴パラメータの近高速測定を提供し、維持することが容易であり、工業製品加工プロセスで使用するために精密品質管理を可能にするように、印刷を調節するために使用され得る入力を提供するであろう。本発明は、これらの必要性に対処し、さらなる関連利点を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一実施形態では、液滴測定システムは、1つ以上のプリントヘッドの種々のノズルからインク液滴を受容し、次いで、種々の液滴および/またはこれらの液滴を生成した種々のプリントヘッドノズルと関連付けられるパラメータの値を測定するために、光学分析を使用する。より具体的には、以下で議論されるように、いくつかの実施形態は、同時に種々のノズルからのインクの試験印刷にプリンタ保守ベイ内の堆積テープを使用する。テープは、有利なこととして、インク液滴を受容することが可能な任意の媒体であり得るが、以下で議論される顕著な実施形態では、これは、印画紙によく似ている、湿潤インク液滴を固定するように特別に処置される透明フィルムを備える。また、一実施形態では、本システムは、堆積させられる液滴自体が透明または半透明である(例えば、ディスプレイまたはソーラパネル等のパネルデバイス、もしくはそのようなデバイスの光生成要素のカプセル化層を形成するように、堆積させられて硬化させられるであろう材料を表す)、工業加工装置で適用される。本透明度は、複数のノズルのセットのための1つ以上の液滴のグループの画像捕捉を可能にし、随意の実施形態では、液滴堆積は、(理想的な液滴位置に対する)液滴位置オフセットおよび/または液滴堆積と関連付けられる体積ならびに/もしくはタイミング誤差の極めて高速の測定を提供するように、フィルムおよび(フィルムの背後の)撮像されたノズルの場所の両方と区別されることができる。
【0006】
一実施形態では、測定を行うために、例えば、基板がプリンタに装填または非装填されている間に(したがって、プリンタ/加工装置が別様に採用されている間に)、1つまたは複数のプリントヘッドが保守ステーション内に駐留させられる。プリントヘッドが駐留させられるとき、液滴測定システムは、1つ以上のプリントヘッドに対する具体的位置で位置合わせされる様式で、堆積媒体(例えば、透明フィルム)を1つ以上のプリントヘッドと近接近させるように従事している。次いで、プリントヘッド(例えば、全てのノズルのサブセットを備える、窓またはサブアレイ)のうちの1つ以上からのノズルは、液滴が所与のノズルに予期される位置の近くで媒体上に降着するように、1つの液滴もしくは一連の液滴(例えば、2、5、10個等)を発射させられる。この時間の間に、またはこの時間の後に、フィルムは、効果的に透明フィルムを通して、プリントヘッドの反対のフィルムの側面から撮像される。すなわち、フィルムは、測定されているノズルに対する通常堆積距離(例えば、<1.0ミリメートル)で精密に位置付けられ、測定は、同時にこれらのノズルを発射することによって、次いで、フィルムの反対側を通して画像を捕捉することによって、複数のノズル上で同時に(またはすぐ後に)行われ、次いで、結果として生じる捕捉された画像は、液滴パラメータ値を導出するように処理される。
【0007】
これまで説明されている種々の実施形態の特徴のいくつかの利点に留意されたい。第1に、透明フィルムを通した堆積液滴の記述された光学処理は、何百から何千ものノズルを有する、非常に大型のプリントヘッドのために特に有用であり、すなわち、光学処理は、プリントヘッド、液滴測定システム、または他の構成要素をさらに移動させる必要なく、即時に行われることができる。第2に、液滴測定システムは、同時に多くのノズルからの液滴を測定するように構成されることができ、例えば、何百ものノズルから液滴を噴出し、同時に測定することが可能である。例えば、一度に1つ、例えば、飛行中の個々の液滴を光学的に撮像するシステムと比較して、このタイプの同時並行性は、(例えば、いくつかの工業加工用途で使用されるように)何千ものプリントヘッドノズルにわたって液滴の測定を促進するように大いに役立つことができる。液滴パラメータの動的に更新された測定に依拠するシステムに関して、変動を軽減する、または精密な標的体積を生成することの変動に対処する様式で、液滴を組み合わせるために、このタイプの同時並行性は、印刷時間または製造スループットの有意な中断を必要としないため、重要であり得る。サービスステーション内の1つまたは複数の駐留したプリントヘッドを関節動作させる液滴測定システムに関して、これは、いくつかの工業製造プロセスで使用されることができるような何千もの印刷ノズルのうちのいずれかへの容易な精密アクセスを提供する。また、堆積テープまたはその処置は、具体的被試験インクの化学性質に(すなわち、その性質が光学手段によってより容易に、またはより精密に確認されることを可能にするように)特別に適合されることができる。明白となるはずであるように、説明される技法は、製品を製造することにおいて増進した精度およびより低い費用、例えば、フラットパネル高解像度テレビ(「HDTV」)等の特に価格志向型の消費者製品を提供する。
【0008】
以下で議論される少なくとも1つの設計に関して、液滴測定システムは、測定に使用されるテープロールの断続的交換を可能にする、撮像領域を横断するテープとしてのフィルムの前進を可能にする、ロールツーロール機構を使用して、透明フィルムを搭載する。加えて、液滴測定システムはまた、有利なこととして、オンライン堆積表面を模倣する平坦な精密位置関係で堆積させられているテープのその部分を密接に接着する、真空システムを使用することもできる。液滴測定システムはまた、随意に、過剰なインクが測定後にシステムの任意の他の部分に拡散することを阻止されるように、インクを硬化/乾燥させる硬化ステーションを含むこともできる。これは、いくつかの実施形態では必要ではなく、例えば、フィルムはまた、いったん堆積させられるとインク液滴が即時に固定されるような性質を有するように選択され、または性質を有するように処置され得ることに留意されたい。また、記述されるように、液滴測定システムは、随意に、3次元可動マウント上に
、すなわち、垂直(「z」)軸に沿って下方から駐留したプリントヘッドに係合するよう、ならびに異なるノズルおよび異なるプリントヘッドに到達するようx(および随意にy)軸に沿って所望に応じて移動するように、搭載されることができる。これは、液滴測定システムが印刷面の下で(例えば、保守ベイ内で)関節動作させられ、ノズルの異なるグループのパラメータを測定するために使用されている間に、(例えば、何千ものノズルを有する)「大型」プリントヘッドアセンブリが静止した状態にされることを可能にする。1つの考慮される堆積プロセスは、未使用テープの窓が選択されたプリントヘッドに隣接するように、テープのロールを前進させ、次いで、これらのプリントヘッドは、次いで、テープ上で固定される所定量のインクをそれらのノズルに放出させるように制御され、同時に、下方からの(例えば、液滴測定システムの筐体またはシャーシ内の)同軸カメラおよび画像センサが、(もう一度、フィルムおよび液滴測定システムが、典型的には、分析のために移動または再配置される必要がないように、テープの反対部位を通した画像捕捉によって)並行して全ての堆積液滴を撮像する。所望される場合、カメラ(または画像捕捉光学部)は、例えば、ノズルの範囲にわたるスキャン活動、焦点調節、または他の所望の利益を提供するように、液滴測定システムに対して移動可能にされることができる。
【0009】
次いで、画像処理システムの出力は、ノズルの正当性を立証すること、または別様に印刷を計画することに有用である、液滴パラメータデータを提供する。任意の所望の測定反復後に、テープならびに液滴測定システムはそれぞれ、定位置で前進させられ、使用されたテープは、硬化させられ、および/または巻き上げられ、次いで、本プロセスは、必要に応じて、即時に、もしくは後に繰り返される。テープがいったん印刷されると再利用されることができない設計では、使用済みのテープのロール(または新しいおよび使用済みのテープ用のリールならびにキャプスタンを伴うテープカートリッジ)は、モジュール基準で周期的に収集または交換されることができる。(例えば、OLEDテレビ画面の層を印刷するために、もしくは別様に1つ以上のフラットパネルデバイスの層を加工するために)加工機構が連続的に使用される、1つの考慮される用途では、前の基板が装填または非装填されると、プリントヘッドが駐留させられ、説明される液滴測定を受けさせられ、新しい次の基板の準備ができるとすぐに、測定進捗が記憶される、プリントヘッドがアクティブ印刷任務に戻される等であり、本次の基板が終了すると、システムが以前に中止した測定を開始するように(新しい基板が装填されている間に)、もう一度、プリントヘッドが保守ステーションに戻されることに留意されたい。このようにして、反復測定が、ノズルのために収集され、測定データを連続的に更新するよう、全ての印刷ノズルのセットを通して循環的に前進する移動測定窓を使用して、(例えば、参照することによって組み込まれた前述の特許出願で説明されるように)多くの測定を通して各印刷ノズルまたはノズル波形の組み合わせの統計的分布を構築するために、ローリング基準で使用されることができる。
【0010】
上記に(ならびに以下に)記載されるプロセスステップの全ては、いくつかの様式で実装され得ることに留意されたい。例えば、一実施形態では、これらのステップは、専用ハードウェアによって、または専用機械として動作するように構成される汎用ハードウェアによってのいずれかで、1つ以上のコンピュータもしくは他のタイプの機械(プリンタまたは1つ以上の製造デバイス等)によって行われる。例えば、1つの考慮される設計では、タスクのうちの1つ以上は、非一過性の機械可読媒体上に記憶された命令、例えば、ファームウェアもしくはソフトウェアの制御下で作用する、1つ以上のそのような機械によって行われることができる。そのような命令は、最終的に実行されるときに、1つ以上の汎用機械(例えば、プロセッサ、コンピュータ、もしくは他の機械)に、措置を講じる、もしくは別様に出力を生成するために入力オペランド上で説明されたタスクを必然的に行う構造を有する、汎用機械として挙動させるように、ある構造(アーキテクチャ特徴)を有する様式で、書かれる、または設計される。「非一過性の機械可読媒体」は、その媒体上のデータがどのようにして記憶されるかにかかわらず、限定ではないが、命令が後に機
械によって読み出され得る、ランダムアクセスメモリ、ハードディスクメモリ、光学メモリ、フロッピー(登録商標)ディスクまたはCD、サーバ記憶装置、揮発性メモリ、および他の有形機構を含む、任意の有形(すなわち、物理的)記憶媒体を意味する。機械可読媒体は、独立型形態(例えば、プログラムディスク)であり得、またはより大型の機構、例えば、ラップトップコンピュータ、携帯用デバイス、サーバ、ネットワーク、プリンタ、もしくは1つ以上のデバイスの他のセットの一部として具現化されることができる。命令は、異なる形式で、例えば、呼び出されたときにあるアクションを起動するために効果的であるメタデータとして、Java(登録商標)コードまたはスクリプトとして、具体的プログラミング言語で書かれたコードとして(例えば、C++コードとして)、プロセッサ特有の命令セットとして、またはある他の形態で、実装されることができる。命令はまた、実施形態に応じて、同一のプロセッサまたは異なるプロセッサによって実行されることもできる。本開示の全体を通して、いずれかが、概して、非一過性の機械可読媒体上に記憶された命令として実装され得、いずれかが、「3D印刷」、または他の印刷プロセスを使用して製品を加工するために使用され得る、種々のプロセスが説明されるであろう。製品設計に応じて、そのような製品は、密閉可能形態であるように、または販売、配布、輸出、もしくは輸入のための完成した製品を最終的に作成するであろう、他の印刷、硬化、製造、または他の処理ステップのための予備ステップとして、加工されることができる。実装に応じて、非一過性の機械可読媒体上の命令は、単一のコンピュータによって実行されることができ、他の場合においては、例えば、1つ以上のサーバ、ウェブクライアント、もしくはアプリケーション特有のデバイスを使用して、分散基準で記憶および/または実行されることができる。記述される各機能は、ともに単一の媒体表現(例えば、単一のフロッピー(登録商標)ディスク)上または複数の別個の記憶デバイス上のいずれか一方で記憶される、複合プログラムの一部として、もしくは独立型モジュールとして、実装されることができる。
【0011】
また、フィルムまたはテープに関連して使用されるときの「透明」は、相対的用語であり、すなわち、それは、テープの第2の側面を通してテープの第1の側面上に堆積させられる液滴の画像を捕捉する能力を指すことに留意されたい。これは、厳密に言えば、テープが無色である、またはそのことについては、可視光に対して透明であること要求しない。一実施形態では、テープは、無色かつ可視光に対して高度に透明であり、可視光は、それぞれのノズルの液滴がテープの第1の側面上で(すなわち、それぞれのノズルと相関性がある、それぞれの位置で)配列されるような様式で、それぞれのノズルからの液体が堆積させられる、これらの液滴の画像を捕捉するために使用される。別の実施形態では、テープは、例えば、具体的インクの画像捕捉性質を増進するよう、そのインクに最適化される、ある程度の色を有する。さらに別の実施形態では、可視光以外の放射線が、液滴性質を捕捉するために使用される。
【0012】
種々の他の特徴が、本明細書の説明から当業者に明白となるであろう。いくつかの実施形態の特徴をこのように紹介してきたが、本開示は、ここで、選択的実施形態に関する付加的詳細を提供することに取り掛かる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】
図1は、液滴パラメータを測定するための技法を図示する、フローチャートである。
【
図2】
図2は、液滴測定システムの近接斜視図である。
【
図5A】
図5Aは、一実施形態で使用される画像処理技法と関連付けられるフローチャートである。
【
図5B】
図5Bは、グレースケールへの変換後に媒体上に堆積させられた液滴を表す、サンプルの捕捉された画像である。
【
図6A】
図6Aは、製品加工と関連付けられる層を製造することを示す、例証的略図であり、本明細書で開示される技法は、限定ではないが、描写された層のうちのいずれかで実装されることができる。
【
図7A】
図7Aは、液滴測定システムの使用に関する例証的表現である。
【
図8A】
図8Aは、印刷チャンバの内部の工業用プリンタの要素の断面図である。
【
図9】
図9は、それぞれの期待位置に対する測定された液滴位置の比較を示す、略図である。
【
図10】
図10は、液滴体積計算に関するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
列挙された請求項によって定義される主題は、添付図面と併せて熟読されるべきである、以下の発明を実施するための形態を参照することによって、より深く理解され得る。請求項によって記載される技術の種々の実装を構築して使用することを可能にするように以下で立案される、1つ以上の特定の実施形態の本説明は、列挙された請求項を限定することを目的としておらず、それらの用途を例示することを目的としている。前述の内容を限定することなく、本開示は、随意に、媒体上の堆積液滴を測定または撮像し、工業加工で使用されるプリントヘッドの種々のノズルのパラメータの値を識別するために画像処理を使用する、液滴測定システムのいくつかの異なる実施例を提供する。種々の技法は、液滴測定システムとして、プリンタまたは加工装置として、説明される技法を行うためのソフトウェアとして、そのようなソフトウェアを実行するコンピュータ、プリンタ、または他のデバイスの形態で、もしくはこれらの技法の結果として加工される電子または他のデバイス(例えば、フラットパネルデバイスまたは他の消費者最終製品)の形態で、具現化されることができる。具体的実施例が提示されているが、本明細書に説明される原理はまた、他の方法、デバイス、およびシステムにも適用され得る。
【0015】
(詳細な説明)
図1は、本明細書に説明される技法のうちのいくつかを例証する、フロー
図101を示す。上記に示されるように、多数のノズルによって生成される液滴の液滴パラメータの値を同時に測定することが所望される。これを可能な限り急速に行うために、本明細書に開示される実施形態は、そのような液滴を受容する堆積表面の画像捕捉(すなわち、複数のノズルを集合的に表す液滴の高速捕捉)、および本画像捕捉から複数のノズルに対する1つ以上の所望のパラメータの値を計算する画像処理に依拠する。参照数字103によって記述されるように、分析中の1つまたは複数のプリントヘッドは、ノズルの範囲もしくはアレイを発射させ、それによって、それぞれに1つ以上の液滴を堆積させる。実施例を提供すると、仮説的プリントヘッドが2千個のノズルを有し、これらのノズルは、一度に100個のノズルのグループで測定されるものであるという可能性がある。各測定反復に関して、プリントヘッドおよび/または液滴測定システムが、整合させられ、測定される100個のノズルの窓もしくはグループが、識別され、制御されたインク体積を実質的に同時に発射させられる。一実施形態では、堆積は、ノズルにつき単一の液滴であり得、他の実施形態では、多数の液滴、例えば、2、5、10、12、20、またはある他の数の液
滴が、各ノズルから制御可能に放出されることができる。ある考慮される設計(例えば、OLED用途)では、液滴サイズは、典型的には、非常に小さく、近ミクロン精度で堆積させられる、直径が数十ミクロンである、またはそれより小さい、ピコリットル(「pL」)サイズの液滴を含むことに留意されたい。
【0016】
参照することによって組み込まれる前述の特許出願に記述されるように、用途に応じて、堆積液滴の位置、液滴速度、液滴体積、ノズル曲げ、もしくは各ノズルの1つ以上の他のパラメータを測定することが所望され得る。簡潔に、一実施形態では、各堆積液滴について各ノズルからの液滴品質を予期することが重要である。すなわち、他方に対する一方のノズルが位置を外れている(ノズル曲げ)、または異常液滴軌道もしくは不正確な液滴体積を生じる場合には、これは、堆積フィルムの非一様性につながり得る。そのような非一様性は、精密製品、例えば、ディスプレイデバイスおよび同等物の品質欠陥につながり得る。そのような異常のノズル毎の理解は、以下を可能にする。
【0017】
(a)ノズル適格性/欠格-稼働しない、または別様に異常特性を有するノズルが、識別されることができ、印刷で使用されることができず、ソフトウェアが、所望の領域中に液滴を堆積させるために異なるノズルが使用される様式で印刷を計画する。
【0018】
(b)発射時間緩和-例えば、ノズルが早く、または後に発射する、もしくはより速いまたは遅い速度で液体を放出するように、タイミングもしくは電圧に関してノズル駆動パルスを変化させることによって、スキャン方向の位置欠陥が潜在的に補正されることができる。加えて、参照することによって組み込まれた前述の特許出願に開示されるように、代替的駆動パルスを使用することも可能である。
【0019】
(c)計画された液滴の組み合わせ-ノズル間の検出された差異が容認され、例えば、具体的公差内で精密結果を達成するために、それぞれの期待値に基づいて液滴の組み合わせを計算する際に意図的に使用されることができる。例えば、1つのノズルが測定され、期待9.89ピコリットル(pL)液滴を生成すると判定され、第2のノズルが測定され、期待10.11pL液滴を生成すると判定され、具体的標的場所で20.00pLインクの全体積を生成することが所望される場合、これら2つのノズルは、具体的に識別されることができ、印刷は、本具体的な液滴の組み合わせを堆積させるように計画されることができる。取得可能な結果は、具体的充填体積または充填公差(例えば、標的体積±0.50%)に関係なく差を単純に平均化するシステムと異なることに留意されたい。
【0020】
(d)駆動波形の事前選別-参照することによって組み込まれた前述の特許出願に記述されるように、印刷中に貯蔵して使用するために、各ノズルのためにプログラム可能な駆動波形を事前選別することが可能であり(例えば、16個の事前選択された駆動波形の選定)、各波形は、精密な期待結果を伴って、具体的堆積特性を達成するように選択される。
【0021】
液滴パラメータは、潜在的に、例えば、インク品質、温度、ノズル寿命(例えば、目詰まり)、および他の要因に依存して、毎日、堆積間でさえも変動し得ることに留意されたい。したがって、精密印刷を確実にするために、いくつかの実装では、これらの値を時折再測定することが所望され得る。また、各堆積液滴は、単一のノズルからでも、わずかに異なり得ることに留意されたい。したがって、一実施形態では、各ノズル(またはノズル・波形の組み合わせまたは対合)は、液滴パラメータの期待値に関する高い信頼を提供するよう、平均または他の統計的パラメータ(例えば、拡散尺度)が計算されることができる、測定の集団を生じさせるように、一度だけでなく何度も測定される。例えば、各ノズル・波形対合からの「24」個の液滴が、平均体積、速度、曲げ(スキャン方向に対して直角の位置)等(したがって、それらの期待値)を生じさせるように測定され得、測定の
数n(n=24)は、測定誤差または統計的変動による不確実性を低減させることに役立つ。所与の集団が、ローリング基準で(例えば、全ての測定が記憶され、6つの最新測定が、2時間毎に各ノズルについて6つの最も古い測定に取って代わる)、または即時基準で(例えば、電源を入れると、全てのノズルが即時に再測定される)更新されることができる。当業者に想起されるであろう、多くの変形例があり、例えば、ノズルは、期待値を判定するように測定されることができ、ノズルは、本測定(期待)値が理想値の±5%である帯域外である場合、使用から不適格と見なされることができ、多くの順列および変形例が明確に可能である。
【0022】
しかしながら、明白となるはずであるように、何千ものノズル(例えば、おそらくそれぞれ、複数の利用可能な「事前選別された」駆動波形を伴う、何万ものまたはそれを上回るノズル)を使用する印刷システムでは、各ノズルの期待液滴パラメータの測定は、潜在的にかなりの時間を要し得る。工業加工環境では、これは、典型的には、容認不可能であり、すなわち、商業的に実現可能となるために、製造スループットおよび費用は、容認可能な消費者価格で製品を生産する必要があり、これは、典型的には、印刷プロセスが、可能な限り優れた精度(および少ない製品の無駄)で、かつ可能な限り少ない休止時間で、可能な限り多くの製品を生産することを意味する。本明細書に開示される技法は、はるかに急速であり、したがって、実行可能な測定を可能にする。
【0023】
図1を参照すると、この趣旨で、本開示によって提示される液滴測定技法はまた、数字105により、一度に多くのノズルから液滴を捕捉する。すなわち、飛行中の液滴を「1つずつ」撮像するシステムとは対照的に、本開示によって提示される実施形態は、同時に可能な限り多くのノズルを測定するように、同時並行性に依拠する。したがって、画像捕捉は、画像処理システムによってソフトウェアで迅速に処理される、ノズルの大型アレイからの液滴、例えば、複数の列および複数の行で堆積させられる液滴の写真を効果的に撮影するために使用されることができる。一実施形態では、捕捉された画像は、全て同時に測定される、数十、潜在的には何百もの(またはそれを上回る)ノズルからの液滴を表すことができる。
図1は、鎖線のボックス内で、この目的に寄与することができる種々のオプション、例えば、(a)速度測定に役立つ、プリントヘッドの反対の堆積表面を通して画像を捕捉すること(107)、(b)それぞれのノズルからの液滴の位置オフセット、曲げ、または速度の測定を促進する、同時に捕捉された画像内で液滴およびノズルの両方を捕捉すること(109)、(c)例えば、一度に40個またはそれを上回るノズルを効果的に測定して、同時にそれぞれの(複数の)ノズルからの液滴を写真撮影すること(111)、および(d)ノズルにつき1つの液滴ではなく、同時に測定される、例えば、5個またはそれを上回る複数の液滴の集合を写真撮影することを示す。後者の場合において、画像処理ソフトウェアは、凝集堆積の体積(例えば、体積)、または期待位置の周囲の液滴位置に関する拡散を検出することができ、単一の捕捉された画像から即時に、個々の液滴、平均、または分布(拡散)等の別の統計的パラメータを識別できることに留意されたい。これは、実施形態に応じて、規格が事前に測定され、システムに記憶されることを要求し得ることに留意されたい。例えば、インク液滴が堆積媒体(すなわち、テープ)の中へ固定されると、液滴体積を検出することが困難であり得る。そのような判定は、液滴直径、堆積液滴の色(もしくはグレースケール)値の処理、または他の手段を使用することを前提とすることができ、これらの値は、正確な値計算を生じるために、較正規格と比較される。
【0024】
数字115および117によって記述されるように、次いで、本システムは、(例えば、適切なソフトウェアを実行する画像プロセッサを使用して)測定値を計算し、これらをメモリ(例えば、利用可能なハードディスクドライブ内等のランダムアクセスメモリ)に記憶する。一実施形態では、これらの値は、個別に(すなわち、各ノズルについて測定されている各パラメータの各測定に1つ)記憶され、別の実施形態では、それらは、複合分
布を表す様式で(例えば、所与のノズルの所与のパラメータの平均、測定の合計数、標準偏差等として)記憶されることができる。数字119、121、および123により、前述のように、値は、いったん測定されると、随意に、統計的分布を計算するため、ノズル適格性/検証を行うため、および印刷スキャンがある所望の様式で期待特性を伴う液滴に合致するように計画される「高性能な組み合わせ」を行うために、使用されることができる。
【0025】
図2-4Bは、モジュール式液滴測定システムの一実施形態を説明するために使用される。
【0026】
図2は、第1のそのようなシステム201の近接図を示す。本図は、数字205によって表されるベクトルに沿って、それを通して画像が捕捉される、測定窓203(例えば、ガラスで覆われた視認窓)を描写する。光学検出器、例えば、カメラが、システム201内に位置し、矢印205の方向に沿って、本窓203を通して写真を撮影する。動作中に、ロール207からの透明フィルムテープが、本窓を経由して前進させられ、真空ポート209のセットによって窓に対して緊密に保持される。各測定後に、本テープは、キャプスタン211の方向に前進させられ、液滴測定システムのシャーシ213内で保持される廃棄ロール(見えていない)の中に蓄積させられる。描写されたシステムは、モジュルール式であり、例えば、プリントヘッドのノズルプレートに対する「標準堆積深度」で、測定される任意のプリントヘッドノズルに近接近して測定窓203(および本窓によって画定される関連測定領域)を位置付けるように、ユニットとして移動させられることに留意されたい。随意の実施形態では、液滴測定システム201は、本システムが他のノズルセットに隣接して配置されることができるように、また、所望に応じて堆積高さを変動させるよう、3次元で関節動作させられることができる。
【0027】
図3は、液滴測定システム301の内部断面図である。本システムは、同様に、それを通して画像が捕捉される視認窓303と、光学部アセンブリ305、カメラ307、および光源309を備える光学システムとを含む。ステッピングモータ311は、視認窓303に対して直線的に、すなわち、矢印313によって示される方向に前後に、光学部アセンブリ305を選択的に前進させる。本明細書に使用されるような「カメラ」は、随意に、任意のタイプのセンサを指すことができ、すなわち、個々の光学センサを備える単純な線センサを使用すること、例えば、本ステッピングモータ311を使用して、視認窓303全体を撮像するように、そのような線センサを前後に「スキャンする」ことが可能であることに留意されたい。他の実施形態では、カメラは、任意の従来の手段を通して、例えば、市販の写真用カメラ、電荷結合素子アレイ、紫外線または他の非可視放射線捕捉デバイスを使用して、もしくは他の手段を用いて、視認領域のピクセルのアレイを表す画像を捕捉する。カメラ移動(すなわち、スキャン移動)は、全ての実施形態に必要とされるわけではないことに留意されたい。描写される実施形態では、光学部アセンブリ305はまた、光源から(例えば、視認窓303まで)光を通過させるが、画像捕捉のためにカメラ307の方向に鏡を使用して帰還(反射)光を方向転換する、ビームスプリッタを内部に備える。明白となるはずであるように、光源からの光は、視認窓を通過し、透明テープを通過し、プリントヘッド(
図3に示されていない)に対して反射し、再び透明テープを通過し、任意の集束または他の光学部を受け、捕捉され、分析のために処理される。したがって、捕捉された画像は、測定されている各ノズルの位置の可視的指標を提供し(例えば、本画像は、ノズルプレートによる反射から捕捉される)、また、(透明であるが、フィルムと区別可能である)任意の堆積液滴のオーバーレイも示す。すなわち、(具体的にはOLEDディスプレイ加工のため、例えば、カプセル化層のための)考慮される製造プロセスでは、堆積物質は、半透明であり、したがって、ノズルプレートの画像捕捉を閉塞しない。
図3はまた、透明テープの輸送のためのキャプスタン315、および任意の他のシステム構成要素への堆積インクの移送を防止するよう、任意の堆積インクを硬化させるた
めの紫外線硬化バー317も示す。
図3はまた、種々のシステム構成要素に対する制御に、および画像捕捉に対する制御に使用される、インターフェースおよび制御盤319も示す。インターフェース制御盤319はまた、例えば、それぞれ、フィルム取り込みおよび供給ロール(本図では別個に識別されていない)に使用される、フィルムロールモータ321ならびに323を制御することによって、フィルムテープの輸送を制御する。画像処理は、実施形態に応じて、インターフェースおよび制御盤319上で局所的に、または代替として、製造装置内のプロセッサにおいて、もしくは遠隔コンピュータにおいて行われることができる。
【0028】
図4Aおよび4Bは、
図3からの液滴測定システム301の斜視図を示す。
図4Bは、
図4Aに対して、すなわち、
図4Aの矢印B-Bによって提供される視点から、ユニットの裏側の図を表す。より具体的には、これらの図は、視認窓303、真空ポート403、紫外線硬化バー317、テープ供給ロール405ならびに取り込みロール407、フレームおよび光学チャンバ409(前述のように、インターフェースおよび制御盤319を収納する)を識別する。動作中に、未使用テープが、矢印411によって示される方向に供給され、以前に参照されたように、視認窓303に対して密接に接着される。この点から、フィルムは、前述の目的で、矢印412に沿って、キャプスタン315を経由し、紫外線硬化バー317に向かって下向きに前進させられる。紫外線硬化バーの動作は、非一過性の機械可読媒体上に記憶された内蔵ファームウェアまたはソフトウェアを使用して、インターフェースおよび制御盤319によって制御される。最終的に、硬化後に、フィルムは、概して矢印415によって示されるように、取り込みロール407まで前進させられる。明白となるはずであるように、ユニット全体がモジュール式であり、例えば、透明堆積テープの使用済み取り込みロール407を除去するように、および供給ロール405を交換して未使用のものを貯蔵するように、容易な除去および補修を提供する。
【0029】
図5Aは、液滴測定を行う方法の一実施形態501と関連付けられるフローチャートを提示する。前述のように、プロセス、寿命、温度、または他の要因について1つ以上の液滴パラメータの値を動的に更新するように、原位置で、すなわち、直接的に加工装置内で、測定を行うことが所望され得る。この目的で、測定は、有利なこととして、例えば、新しい基板が装填されている、非装填されている、堆積後に硬化させられている間に、または別様に実際の印刷に対するアイドル時間の間に、プリンタのサービスステーション内で行われる。数字503により、1つ以上のプリントヘッド(例えば、共通プリントヘッドアセンブリに搭載される)は、サービスステーションまで前進させられ、保守動作のために「駐留」させられる。そのような保守動作は、本開示によって考慮されるように、または他の目的で、種々の較正、プリントヘッド交換、ノズルパージまたは他の品質処理、液滴測定を含むことができる。以下でさらに完全に説明されるように、OLEDディスプレイ加工用途に関して(およびソーラパネル等のある他のデバイスの加工のために)、制御された雰囲気中で印刷を行うことが所望され得る。したがって、多くの用途では、「駐留」位置は、第2の制御雰囲気チャンバの中、例えば、制御されていない雰囲気に加工装置またはプリンタ全体を通気させることなく、(例えば、プリントヘッド交換のために)外部からアクセスされることができる場所にあろう。すなわち、そのような第2のチャンバは、好ましくは、(存在する場合)通気を最小限にするよう、例えば、全体的な印刷チャンバ容積の2パーセントまたはそれ未満を占める、任意の印刷エンクロージャに対して小さいサイズに作製される。いったんプリントヘッドが駐留させられると、それらは、本第2の制御された雰囲気に対して密閉され、液滴測定システム(液滴測定ユニットの「DMU」)は、測定を行うように選択的に従事している(505)。随意のプロセスブロック507によって記述されるように、印刷がノズルの移動窓のために断続的基準で(例えば、基板が前述のように装填および非装填されるにつれて、ノズルの異なるセットが印刷実行の間で測定または再測定される)行われる場合、本システムは、ノズルの選択されたサブセットを捕捉するためにDMUを位置付けるよう、開始アドレスを読み出す。本プロセ
スは、各プリントヘッドの隅ノズルを識別するために位置合わせプロセスを採用できる(例えば、本システムが各ノズルの近似位置を「把握する」ために較正されるように、プリントヘッドが交換されると更新される)ことに留意されたい。そのような位置合わせプロセスは、例えば、以前に参照された米国特許出願第14/340403号に説明されるように、近似位置アドレスおよび検索プロセス(例えば、螺旋検索アルゴリズム)を使用して、各アレイの隅ノズルを撮像し、それによって、それを見出すよう、DMU(およびそのカメラ)を関節動作させることによって行われることができる。位置スローに対する制御は、例えば、約1ミクロンまで、説明されるシステムにおいて極めて精密であり、典型的には、プリントヘッドと液滴測定システムの位置付けの再較正は、システム構成要素が手動で交換されない(例えば、DMUまたはプリントヘッドが除去もしくは補修されない)限り、必要とされない。透明テープ(すなわち、試験用の液滴堆積表面)が定位置にあると、数字509により、本システムは、(複数の液滴がノズル毎に測定される場合、迅速に連続して)制御された数の液滴をそれぞれ堆積させるように、監視下のプリントヘッドノズルを制御する。同時に、DMU内の画像捕捉システムは、(例えば、透明テープおよびインクを通して、プリントヘッドによって反射される光を捕捉して)堆積インクならびにノズル場所を撮像する。数字511によって示されるように、一実施形態では、画像捕捉は、(例えば、半透明である間に、材料または厚さに従って微妙な色性質を付与するであろう)任意の堆積インク液滴中のインクの濃度を識別できるよう、カラーで行われることに留意されたい。また、数字511によって示されるように、捕捉された画像は、フィルタ処理された画像を生じさせるよう、(例えば、色、強度、ガンマ、または1つもしくは複数の任意の他の所望のパラメータについて)フィルタ処理されることができ、そのようなフィルタリング後に(またはそのようなフィルタリングの一部として)、捕捉された画像は、数字513により、グレースケールに変換される。複数の画像、例えば、ノズルを表す第1の画像、および堆積液滴を表す第2の画像もまた、それぞれのフィルタに従って、本プロセスから生成されることができ、明確に、多くの順列が存在することに留意されたい。次いで、画像処理ソフトウェアは、ノズル、インク液滴、ノズルとインク液滴との間の位置差、液滴体積、液滴直径、液滴形状、および/または任意の他の所望のパラメータを識別するために、出力グレースケール画像を使用する(515/517)。明白となるはずであるように、これらのものの全てが測定されることは、全ての実施形態に必要なわけではない。例えば、液滴体積を計算するシステムでは、ノズル自体を撮像すること、または液滴形状もしくは位置を分析することは、必要ではなくてもよい。逆に、そのような実施形態では(複数の液滴の拡散が分析されている場合)、液滴位置の偏差の尺度を判定すること、または体積を適切に計算するように色分析を行うことが重要であり得る。測定されるパラメータは、概して、実装および所望の結果に依存するであろう。数字517によって示されるように、どのようなパラメータが測定されても、本システムは、例えば、以前に参照されたように、随意の規格519を使用して、1つまたは複数の測定値、もしくはパラメータのオフセットを計算する。パラメータのそのようなオフセットまたは値は、数字521によって参照されるように、液滴またはノズル位置、液滴タイミング、もしくは液滴体積、またはこれらのものの任意の組み合わせについて計算されることができる。次いで、本システムは、DMUにローカルまたは遠隔である記憶された情報レポジトリを更新し(523)、次いで、随意のプロセス525により、次の測定反復のための位置を記憶し、テープを前進させる。次いで、本プロセスは、終了し、(即時に、または後に、例えば、次の基板実行後に行われ得る)別の測定反復の準備ができている。
【0030】
数字529-533によって参照されるように、パラメータおよび/または任意の位置オフセットの計算は、随意に、好適なソフトウェア(プロセッサ可読媒体上に記憶された命令)を実行する1つ以上のプロセッサによって行われることができ、そのようなプロセッサは、典型的には、プロセッサアクセス可能メモリに画像データを記憶し、各ノズルに対する画像データを隔離し、それぞれの画像データからパラメータを計算し、また、プロセッサアクセス可能メモリにノズル毎のパラメータを記憶することに留意されたい。
【0031】
図5Bおよび5Cは、それぞれ、サンプリングされた画像551ならびに571を示す。これらのうちの第1の画像、すなわち、画像551は、プリントヘッドのサブセットとして、約40個のノズルの撮影された写真を表す。クロススキャン軸の近接ピッチ変動のオプションを提供するように、ノズルがどのようにして行毎に交互に配置されるか(例えば、具体的基板位置のために意図される液滴が、いくつかの実施形態では、20ミクロンより良好である、すなわち、それ未満の堆積精度を提供して、任意のノズルの行から印刷されることができる)に留意されたい。
図5Bは、次いで、適宜にフィルタ処理され、および/またはグレースケールに変換されることができるカラー画像、ならびにそのようなフィルタリングもしくは変換後のグレースケール画像を表す(すなわち、カラー図面は、一般的に特許出願では使用または許可されていない)。本実施形態では、ノズルは、別個に撮像または例証されないが、他の実施形態については、そうされ得ることに留意されたい。第2の画像571(
図5C)は、液滴直径を識別するように、フィルタリングおよび勾配処理後の
図5Bからの画像を表す。すなわち、
図5Cは、明確に区切られた液滴境界を伴う、液滴直径に対応する白い円を示す。画像処理は、(例えば、そのような「円」の水平最大直径および垂直最大直径を計算することによって、および各液滴を具体的xyデカルト位置と関連付けるように、各直径に沿って内側デカルト座標点を取ることによって)重心を計算する。次いで、本位置は、オフセットを判定するようにノズル位置と比較されることができ、本システムは、印刷計画の目的で、ノズル間オフセット変動を識別する。これらの写真はまた、液滴体積処理を表すこともでき、例えば、画像処理ソフトウェアは、各液滴の直径および/または面積ならびに/もしくは関連色を計算し、これを工場で定義された規格または原位置で定義された規格と比較し、サイズおよび密度を計算し、これらから体積を計算することができる。ほぼあらゆる所望の液滴パラメータが、このようにして測定されることができる。
【0032】
液滴測定システムの詳細がこのように説明されているが、ここで、製造および工業加工装置/プリンタへの適用を説明する。以下の議論では、より具体的には、(例えば、スマートフォン、スマートウォッチ、タブレット、コンピュータ、テレビ、モニタ、または他の形態のディスプレイとして)電子機器で使用され得る、ソーラパネルおよび/またはディスプレイデバイスの製造に適用される、そのような印刷を行うための例示的システムが説明されるであろう。本開示によって提供される製造技法は、本具体的用途によって限定されず、例えば、任意の3D印刷用途および広範囲の他の形態の製品に適用されることができる。
【0033】
図6Aは、参照数字601によって集合的に指定される、いくつかの異なる実装層を表す。これらの層の各1つは、本明細書で紹介される技法の可能な離散実装を表す。第1に、本開示で紹介される技法は、グラフィック603によって表されるように、非一過性の機械可読媒体上に記憶された命令の形態(例えば、コンピュータまたはプリンタを制御するための実行可能命令もしくはソフトウェア)を成すことができる。例えば、開示される技法は、本明細書に開示される光学測定技法を使用して、製造装置(もしくは含まれたプリンタ)に1つ以上の液滴パラメータを測定させるように適合される、ソフトウェアとして具現化されることができる。第2に、コンピュータアイコン605により、これらの技法はまた、随意に、例えば、販売または他の製品での使用のための構成要素を設計もしくは製造する会社内で、コンピュータまたはネットワークの一部として実装されることもできる。第3に、記憶媒体グラフィック607を使用して例示されるように、以前に紹介された技法は、例えば、作用されると、液滴測定および関連計画(例えば、本明細書で議論されるようなスキャン経路計画またはノズル適格性)に依存する様式で、プリンタに構成要素の1つ以上の層を加工させるであろう、記憶されたプリンタ制御命令の形態を成すことができる。プリンタ命令は、例えば、LANまたはWANを経由して、プリンタに直接伝送され得、これに関連して、描写された記憶媒体グラフィックは、(限定ではないが)
サーバ、携帯用デバイス、ラップトップ、別の形態のコンピュータ、またはプリンタの内側にある、もしくはそれにアクセス可能なRAM、またはフラッシュドライブ等の携帯用媒体を表し得ることに留意されたい。第4に、加工デバイスアイコン609によって表されるように、上記で紹介される技法は、加工装置または機械の一部として、もしくはそのような装置または機械内のプリンタの形態で(例えば、本明細書に開示される技法による液滴測定システムとして、製造方法として、液滴測定システムを制御するためのソフトウェアとして等)実装されることができる。加工デバイス609の特定の描写は、以下の
図6B、7A、および7Bに関連して議論されるであろう、1つの例示的プリンタデバイスを表すことに留意されたい。上記で紹介される技法はまた、完成したまたは部分的に完成した製造された構成要素もしくは製造された構成要素のアセンブリ(例えば、特許プロセスに関連して製造される)として具現化されることもできる。例えば、
図6Aでは、いくつかのそのような構成要素が、最終消費者製品に組み込むために分離されて販売されるであろう、半完成フラットパネルデバイスのアレイ611の形態で描写される。描写されたデバイスは、例えば、1つ以上のカプセル化層、もしくは上記で紹介される技法に依存して加工される他の層を有してもよい。上記で紹介される技法はまた、例えば、携帯用デジタルデバイス613(例えば、電子パッドもしくはスマートフォン等)用のディスプレイの形態で、テレビディスプレイ画面615(例えば、OLED TV)、ソーラパネル617、または他のタイプのデバイスとして、参照されるような最終消費者製品の形態で具現化されることもできる。
【0034】
図6Bは、本明細書に開示される技法を適用するために使用され得る、1つの考慮されるマルチチャンバ加工装置621を示す。一般的に言えば、描写された装置621は、移送モジュール623と、印刷モジュール625と、処理モジュール627とを含む、いくつかの一般的モジュールまたはサブシステムを含む。各モジュールは、印刷が、例えば、第1の制御された雰囲気中で印刷モジュール625によって行われることができ、他の処理、例えば、無機カプセル化層堆積または(例えば、印刷された材料のための)硬化プロセス等の別の堆積プロセスが、第2の制御された雰囲気中で行われることができるように、制御された環境を維持する。装置621は、制御されていない雰囲気に基板を暴露することなく、モジュールの間で基板を移動させるために、1つ以上の機械ハンドラを使用する。任意の所与のモジュール内で、そのモジュールに行われる処理に適合される、他の基板取扱システムおよび/または具体的デバイスならびに制御システムを使用することが可能である。
【0035】
移送モジュール623の種々の実施形態は、入力ロードロック629(すなわち、制御された雰囲気を維持しながら異なる環境の間で緩衝を提供するチャンバ)と、移送チャンバ631(基板を輸送するためのハンドラも有する)と、大気緩衝チャンバ633とを含むことができる。印刷モジュール625内で、印刷プロセス中の基板の安定した支持のための浮動式テーブル等の他の基板取扱機構を使用することが可能である。加えて、分割軸またはガントリ運動システム等のxyz運動システムが、基板に対する少なくとも1つのプリントヘッドの精密な位置付けに使用されることができるとともに、印刷モジュール625を通した基板の輸送のためのy軸運搬システムを提供する。また、例えば、2つの異なるタイプの堆積プロセスが制御された雰囲気中の印刷モジュール内で行われることができるように、例えば、それぞれのプリントヘッドアセンブリを使用して、印刷用の複数のインクを印刷チャンバ内で使用することも可能である。印刷モジュール625は、不活性雰囲気(例えば、窒素)を導入し、別様に環境調整のための雰囲気(例えば、温度および圧力)、ガス構成要素、および粒子状物質の存在を制御するための手段とともに、インクジェット印刷システムを収納するガスエンクロージャ635を備えることができる。
【0036】
処理モジュール627の種々の実施形態は、例えば、移送チャンバ636を含むことができ、本移送チャンバはまた、基板を輸送するためのハンドラも有する。加えて、処理モ
ジュールはまた、出力ロードロック637、窒素スタック緩衝器639、および硬化チャンバ641を含むこともできる。いくつかの用途では、硬化チャンバは、モノマーフィルムを一様なポリマーフィルムに硬化させ、焼き付け、または乾燥させるために使用されることができる。例えば、2つの具体的に考慮されるプロセスは、加熱プロセスおよび紫外線放射硬化プロセスを含む。
【0037】
1つの用途では、装置621は、液晶ディスプレイ画面またはOLEDディスプレイ画面の大量生産、例えば、単一の大型基板上で1度に(例えば)8枚の画面のアレイの加工のために適合される。これらの画面は、テレビに、および他の形態の電子デバイス用のディスプレイ画面として使用されることができる。第2の用途では、本装置は、さらに同一の様式でソーラパネルの大量生産に使用されることができる。
【0038】
印刷モジュール625は、有利なことには、OLEDディスプレイデバイスの敏感な要素を保護することに役立つ、カプセル化層を堆積させるために、そのような用途で使用されることができる。例えば、描写された装置621は、基板を装填されることができ、カプセル化プロセス中に制御されていない雰囲気への暴露によって中断されない様式で、種々のチャンバの間で前後に基板を移動させるように制御されることができる。基板は、入力ロードロック629を介して装填されることができる。移送モジュール623の中に位置付けられるハンドラは、基板を入力ロードロック629から印刷モジュール625に移動させることができ、印刷プロセス完了に続いて、硬化のために基板を処理モジュール627に移動させることができる。それぞれ制御された厚さである、後続の層の繰り返しの堆積によって、総カプセル化または他の層厚さが、任意の所望の用途に適するように蓄積されることができる。もう一度、上記で説明される技法が、カプセル化プロセスまたはOLED加工に限定されず、また、多くの異なるタイプのツールが使用され得ることに留意されたい。例えば、装置621の構成は、異なる並置で種々のモジュール623、625、および627を配置するように変動させられることができ、また、付加的な、より少ない、または異なるモジュールも使用されることができる。
【0039】
図6Bは、連結されたチャンバまたは加工構成要素のセットの一実施例を提供するが、明確に多くの他の可能性が存在する。上記で紹介される技法は、
図6Bで描写されるデバイスとともに、または実際に、任意の他のタイプの堆積機器によって行われる加工プロセスを制御するために、使用されることができる。
【0040】
図7A-7Cは、概して、ノズル毎の液滴測定および検証のために使用される技法および構造を導入するために使用される。
【0041】
より具体的には、
図7Aは、液滴測定システム701および比較的大型のプリントヘッドアセンブリ703を描写する、例証的な図を提供し、プリントヘッドアセンブリは、何百から何千ものノズルが存在する、それぞれ多数の個々のノズル(例えば、707)を伴う複数のプリントヘッド(705A/705B)を有する。インク供給部(図示せず)が、各ノズル(例えば、ノズル707)と流体的に接続され、圧電変換器(同様に図示せず)が、ノズルあたりの電子制御信号の制御下でインクの液滴を噴出するために使用される。ノズル設計は、ノズルプレートの氾濫を回避するように、各ノズル(例えば、ノズル707)においてインクのわずかな陰圧を維持し、所与のノズルに対する電子信号は、対応する圧電変換器を起動し、所与のノズルのためのインクを加圧し、それによって、所与のノズルから液滴を放出するために使用される。一実施形態では、各ノズルに対する制御信号は、通常は0ボルトであり、所与の電圧での正のパルスまたは信号レベルは、具体的ノズルがそのノズルに対する液滴(パルスにつき1つ)を放出するために使用される。別の実施形態では、異なる調整されたパルス(または他のより複雑な波形)が、ノズル毎に使用されることができる。しかしながら、
図7Aによって提供される実施例に関連して、液
滴が、堆積フィルムを搭載するシャーシ709に向かってプリントヘッドから下向きに(すなわち、3次元座標系708に対してz軸高さを表す「h」の方向に)放出される、具体的ノズルまたはノズルの具体的セット(例えば、ノズル707)によって生成される液滴体積を測定することが所望されると仮定されるはずである。前述のように、多くのノズルからの現在の液滴堆積を使用する実施形態に関して、標的表面は両方とも、有利なこととして、プリントヘッドに対して公知の位置に(すなわち、どの堆積液滴がどのノズルに属するかが把握されるように)固定される。「h」の寸法は、典型的には、約1ミリメートルまたはそれ未満であり、動作プリンタ内でこのようにして個別に測定されるそれぞれの液滴を有する、何千ものノズル(例えば、10,000個のノズル)があり、堆積表面は、変更され、または多くの(例えば、何十から何百もの)液滴が同時に撮像されて測定されるであろう複数の窓まで段階的に前進させられる。したがって、精密に各ノズルから液滴を光学的に測定するために、ある技法が、光学測定のために相互に対して、液滴測定システム701、プリントヘッドアセンブリ703、または両方の要素を適切に位置付けるために、開示される実施形態で使用される。
【0042】
一実施形態では、これらの技法は、(a)光学較正/測定のために液滴を生成する任意のノズルまたはノズルのセットに直接隣接してシステムによって提示される測定領域715を精密に位置付けるための(例えば、次元面713内の)光学システムの少なくとも一部のx-y運動制御(711A)と、(b)面下光学回収(711B)(例えば、それによって、広いプリントヘッド表面積にもかかわらず、任意のノズルの隣の測定領域の容易な配置を可能にする)との組み合わせを利用する。したがって、約10,000個またはそれを上回る印刷ノズルを有する例示的実施形態では、本運動システムは、プリントヘッドアセンブリのそれぞれのノズルの排出経路に近接して、(例えば)10,000ほどの離散位置に光学システムの少なくとも一部分を位置付けることが可能である。光学部は、典型的には、記述されるように、透明フィルムまたは他の堆積媒体上で堆積液滴を捕捉するよう、精密な焦点が測定領域上で維持されるように、定位置で調節される。典型的な液滴は、直径が約数ミクロンであり得るため、光学的配置は、典型的には、極めて精密であり、プリントヘッドアセンブリおよび測定光学部/測定領域の相対的位置付けに関して課題を提示することに留意されたい。いくつかの実施形態では、本位置付けを支援するために、光学システムおよびプリントヘッドの相対的位置付けに干渉することなく、測定光学部が測定領域の近くに配置されることができるように、光学部(鏡、プリズム等)が、測定領域715から生じる次元面713の下方で感知するための光捕捉経路を配向するために使用される。これは、各液滴が堆積させられて撮像される、または大規模xおよびy幅が監視下のプリントヘッドによって占有される、ミリメートル次数の堆積高さhによって制約されない様式で、効果的な位置制御を可能にする。随意に、異なる角度から入射する別個の光線が、下からフィルムまたは堆積表面を撮像するために使用されることができ、もしくはビームスプリッタを伴う同軸画像捕捉システムも使用されることができる。他の光学測定技法も使用されることができる。これらのシステムの随意の側面では、運動システム711Aは、随意に、かつ有利なことには、液滴測定中にプリントヘッドアセンブリを移動させることなく、液滴測定システムの選択的従事および離脱を可能にする、xyz運動システムであるように作製される。手短に紹介すると、1つ以上の大型プリントヘッドアセンブリを有する、工業用加工デバイスでは、製造稼働時間を最大限化するために、各プリントヘッドアセンブリが、1つ以上の保守機能を果たすように、時としてサービスステーションに「駐留させられる」であろうことが考慮され、プリントヘッドの純然たるサイズおよびノズルの数を考慮すると、プリントヘッドの異なる部品上で複数の保守機能を一度に果たすことが所望され得る。この趣旨で、そのような実施形態では、逆よりもむしろプリントヘッドの周囲で測定/較正デバイスを移動させることが有利であり得る。[これは、次いで、例えば、所望であれば他のノズルに関する、他の非光学的保守プロセスの従事も可能にする。]これらの動作を促進するために、プリントヘッドアセンブリは、随意に、光学較正の対象となるノズルの具体的グループまたは範囲を識別するシステムを
伴って、記述されるように「駐留させられる」ことができる。いったんプリントヘッドアセンブリまたは所与のプリントヘッドが静止すると、運動システム711Aは、それぞれのノズルのグループから噴出される液滴を検出するために好適な位置に測定領域715を精密に位置付けるために、「駐留させられた」プリントヘッドアセンブリに対して光学システムの少なくとも一部を移動させるように従事し、移動のz軸の使用は、プリントヘッドの面の十分に下方からの光回復光学部の選択的従事を可能にし、光学較正の代わりに、またはそれに加えて、他の保守動作を促進する。おそらく別様に記述すると、xyz運動システムの使用は、サービスステーション環境で使用される他の試験または試験デバイスから独立している、液滴測定システムの選択的従事を可能にする。例えば、そのようなシステムでは、プリントヘッドアセンブリの1つ以上のプリントヘッドはまた、プリントヘッドが駐留させられている間に選択的に交換されることもできる。本構造は、全ての実施形態に必要とされるわけではなく、プリントヘッドアセンブリのみが移動し(またはプリントヘッドのうちの1つが移動させられ)、測定アセンブリが静止している、もしくはプリントヘッドアセンブリの駐留が必要ではない、他の代替案も可能であることに留意されたい。
【0043】
一般的に言えば、液滴測定に使用される光学部は、光源717と、(必要に応じて光を光源717から測定領域715に指向する)光送達光学部719の随意的なセットと、1つ以上の光センサ721と、液滴を測定するために使用される光を測定領域715から1つ以上の光センサ721に指向する回復光学部723のセットとを含むであろう。運動システム711Aは、随意に、測定領域715から面下場所への液滴測定後の光の指向を可能にする様式で、シャーシ709とともに(例えば、撮像領域とともに)これらの要素のうちのいずれか1つ以上を移動させる。一実施形態では、光送達光学部719および/または光回復光学部723は、液滴進行と平行な垂直寸法に沿って、測定領域715へ/から光を指向する鏡を使用し、運動システムが、液滴測定中に一体的システムとして要素709、717、719、721、および723のそれぞれを移動させる。本設定は、焦点が測定領域715に対して再較正される必要がないという利点を提示する。数字711Cによって記述されるように、光送達光学部もまた、随意に、測定領域の次元面713の下方の場所から光源光を供給するために使用され、例えば、光源717および光センサ721の両方が、概して図示されるように、測定領域の下から光を指向/収集する。数字725および727によって記述されるように、光学システムは、随意に、集束の目的でレンズ、ならびに(例えば、多画素化「写真」の処理に依拠しない非撮像技法のための)光検出器を含むことができる。もう一度、シャーシに対するz運動制御の随意的な使用は、プリントヘッドアセンブリが「駐留させられている」間の任意の時点で、光学システムの随意的な従事および離脱、ならびにノズルの任意のグループに近接する測定領域715の精密な位置付けを可能にする。プリントヘッドアセンブリ703のそのような駐留および光学システム701のxyz運動は、全ての実施形態に必要とされるわけではない。他の組み合わせおよび順列も、可能である。
【0044】
図7Bは、いくつかの実施形態のための液滴測定と関連付けられるプロセスのフローを提供する。本プロセスフローは、概して、
図7Bの数字731を使用して指定される。より具体的には、参照数字733によって示されるように、本特定のプロセスでは、プリントヘッドアセンブリが、最初に、例えば、プリンタまたは堆積装置のサービスステーション(図示せず)に駐留させられる。次いで、例えば、堆積面の下方から、液滴測定システムの光学システムが同時に多くのノズルから液滴を測定することが可能である位置への移動を通した、液滴測定システムの一部または全体の選択的係合によって、液滴測定デバイスがプリントヘッドアセンブリと係合させられる(735)。数字737により、駐留させられたプリントヘッドに対する、1つ以上の光学システムの相対的な本運動は、随意に、x、y、およびz次元で行われることができる。
【0045】
参照することによって組み込まれた前述の特許出願に示されるように、単一のノズルおよび関連ノズル発射駆動波形(すなわち、液滴を噴出するために使用されるパルスまたは信号レベル)さえも、液滴毎にわずかに変動する液滴体積、軌道、および速度を生成することができる。本明細書の教示によると、一実施形態では、液滴測定システムは、数字739によって示されるように、随意に、所望のパラメータの期待性質に関する統計的信頼度を導出するように、液滴につきそのパラメータのn回の測定を得る。1つの実装では、測定されたパラメータが、体積であり得る一方で、他の実装については、測定されたパラメータは、飛行速度、飛行軌道、ノズル位置誤差(例えば、ノズル曲げ)または別のパラメータ、もしくは複数のそのようなパラメータの組み合わせであり得る。1つの実装では、「n」が、各ノズルについて異なり得る一方で、別の実装では、「n」は、各ノズルに行われる測定の固定された数(例えば、「24」)であり得、なおも別の実装では、「n」は、パラメータの測定された統計的性質を動的に調整するよう、または信頼度を精緻化するよう、付加的な測定が行われることができるように、測定の最小数を指す。明確に、多くの変形例が可能である。前述のシステムに関連して、測定集団は、即時に(すなわち、単一の測定反復中に所与のノズルアレイの複数の液滴測定を行うことによって、すなわち、液滴測定システムを異なるノズルセットまで移動させることなく)、または単一の測定を行い、以降の測定を通して測定集団を蓄積することによって(例えば、測定が経時的にノズルの円形範囲を通して継続的に前進するにつれて)蓄積されることができる。
【0046】
図7Bによって提供される実施例については、所与のノズルからの期待液滴体積および緊密な信頼区間を表す正確な平均を得るよう、液滴体積が測定されていると仮定されたい。これは、期待標的の周囲で(すなわち、液滴平均の複合に対して)標的領域中の複合インク充填の分布を確実に維持しながら、(複数のノズルおよび/または駆動波形を使用して)液滴の組み合わせの随意の計画を可能にする。随意のプロセスボックス741および743によって記述されるように、考慮される光学測定プロセスは、理想的には、例えば、透明フィルムおよび堆積面下捕捉(すなわち、フィルムの反対側から堆積に使用されるものまでの)を使用して、一度に多くのノズルの体積(または他の所望のパラメータ)の瞬間または近瞬間測定および計算を可能にし、そのような高速測定を用いると、例えば、インク性質(粘度および構成材料を含む)、温度、ノズル目詰まりまた寿命、および他の要因の経時的な変化に対処するように、体積測定を頻繁かつ動的に更新することが可能になる。この点を基にして、例えば、10,000個のノズルのプリントヘッドアセンブリを用いると、何千ものノズルのそれぞれの大型測定集団が数分で得られることができ、液滴測定を頻繁かつ動的に行うことを確実にすることが予期される。前述のように、1つの随意の実施形態では、液滴測定(もしくは軌道および/または速度等の他のパラメータの測定)が、周期的な断続プロセスとして行われることができ、液滴測定システムは、多くの測定間隔にわたって多くのデータ点を効果的に収集する(それによって、各ノズルを表す統計的分布を構築する)ように、スケジュールに従って、または基板の間で(例えば、基板が装填もしくは非装填されるにつれて)従事し、もしくは他のアセンブリおよび/または他のプリントヘッド保守プロセスに対して積み重ねられる。代替ノズル駆動波形が各ノズルに特異的な様式で使用されることを可能にする実施形態に関して、そのような急速測定システムは、以前に、および参照することによって組み込まれた前述の特許出願で示唆されたように、計画されたスキャン経路の調節、ノズル適格性/欠格、ならびに種々のノズル・波形対合によって生成される液滴の計画された液滴の組み合わせを促進することに留意されたい。数字745および747により、0.01pLより良い精度まで期待液滴体積を測定することによって、液滴の使用もまた、(理想的には)0.01pL分解能まで計画されることができ、一実施形態では、許容液滴体積に対する3σ信頼度(または4σ、5σ、6σ等の他の統計的尺度)を提供するよう、測定誤差が効果的に低減させられる、非常に精密な液滴使用を計画することが可能になる。同じことが、液滴位置および/または速度ならびに/もしくはノズル曲げに当てはまる。例えば、1ミクロンより良い精度(または別の距離尺度)まで期待位置を測定することによって、非常に精密な堆積を
提供することが可能になり、期待位置は、そのような点の周囲の具体的デカルト点および標準偏差(または例えば、4σ、5σ、6σ拡散)の範囲まで想定されることができる。いったん十分な測定が種々の液滴について行われると、これらの液滴の組み合わせを伴う充填は、評価され、可能な限り最も効率的な様式で印刷(748)を計画するために使用されることができる。分離線749によって示されるように、液滴測定は、アクティブ「オンライン」印刷プロセスと「オフライン」測定および較正プロセスとの間で断続的に前後に切り替えて行われることができる。製造システム休止時間を最小限にするために、測定が、典型的に行われている一方、プリンタが、例えば、基板装填および非装填の間、他のプロセスを課せられていることに留意されたい。数字751により、一実施形態では、透明フィルムまたはテープは、画像捕捉および/または分析を促進する目的で、(すなわち、インクの所与の化学的または流体特性)分析中の特定のインクの液滴性質の捕捉を最適化するよう、特別に選択(もしくは処置)されることができる。例えば、いくつかの用途におけるインクは、ポリマーになるように紫外線硬化プロセスによって後に硬化させられるであろう、モノマーであり、液滴性質の捕捉を促進するために、透明フィルムは、そのような材料が画像捕捉システムによって分析され得る予見を増進するよう、物理、色、吸光度、固定、硬化、または他の性質を有するように選択されることができる。最終的に、数字753により、全体としてフィルム(テープ)または液滴測定システム(もしくは両方)は、測定システムおよび印刷システムの休止時間を最小限にするよう、モジュール式交換のために設計されることができる。
【0047】
印刷中に、ノズル(およびノズル波形)測定が、基板印刷動作の間に各中断を伴って一連のノズルを通して前進する、ローリング基準で行われることができる。全てのノズルを新たに測定するように従事するか、またはそのようなローリング基準であるかどうかにかかわらず、
図7Bの同一の基本プロセスが測定のために採用されることができる。この趣旨で、(事前測定のすぐ後、または基板印刷動作のすぐ後のいずれかで)液滴測定デバイスが新しい測定のために従事しているとき、システムソフトウェアは、測定が行われる次のノズルセット(例えば、第2のプリントヘッドに関して、「ノズル2,312において左上隅を有するノズル窓」を識別する、ポインタをロードする。(例えば、新しいプリントヘッドの設置、最近の起動、または毎日の測定プロセス等の周期的プロセスに応答する)初期測定の場合、ポインタは、プリントヘッドの第1のノズル、例えば、「ノズル2,001」を指し示すであろう。本ノズルは、具体的撮像格子アクセスと関連付けられるか、またはメモリから参照されるかのいずれかである。本システムは、液滴測定システム(例えば、以前に参照された測定領域)を予期されるノズル位置に対応する位置まで前進させるために、提供されたアドレスを使用する。典型的システムでは、本移動と関連付けられる機械的スローが、極めて精密である、すなわち、ほぼミクロン分解能まで精密であることに留意されたい。本システムは、随意に、本時点で、予期されるミクロン分解能位置についてノズル位置を検索し、ノズルを見出し、推定格子位置からわずか数ミクロンの距離内で、プリントヘッドの画像分析に基づいてその位置を中心とする。例えば、ジグザグ、螺旋、または他の検索パターンが、所望のセットに対して所定の位置関係を持つノズルもしくは基準の期待位置について検索するために使用されることができる。ノズルの間の典型的ピッチ距離が、約250ミクロンであり得る一方で、ノズル直径は、約10~20ミクロンであり得る。
【0048】
図7Cは、ノズル適格性に関するフロー図を示す。一実施形態では、各ノズルに対する、および任意の所与のノズルに適用される各波形に対する、液滴量、速度、ならびに軌道のいずれかおよび/またはそれぞれに対する、統計的モデル(例えば、分布ならびに平均)を生じるように、液滴測定が行われる。したがって、例えば、12個のノズルのそれぞれに対する波形の2つの選択がある場合、最大24個の波形・ノズルの組み合わせまたは対合がある。一実施形態では、各パラメータ(例えば、体積)の測定が、ロバストな統計的モデルを発生させるために十分な各ノズルまたは波形・ノズル対合について行われる。
計画にもかかわらず、所与のノズルまたはノズル・波形対合が、例外的に広い分布、もしくは十分に異常であるため特別に処置されるべきである平均を生じ得ることが概念的に可能であることに留意されたい。一実施形態で適用されるそのような特別な処置は、
図7Cによって概念的に表される。
【0049】
より具体的には、参照数字781を使用して、一般的な方法が表される。液滴測定デバイスによって生成されるデータは、後に使用するためにメモリ785に記憶される。方法781の適用中に、本データは、メモリから回収され、各ノズルまたはノズル・波形対合のデータは、抽出されて個別に処理される(783)。一実施形態では、正規無作為分布が、平均、標準偏差、および測定される液滴の数(n)によって表されるように、または同等の尺度を使用して、各変数が適格と見なされるために構築される。他の分布形式(例えば、スチューデントのT、ポアソン等)が使用され得ることに留意されたい。測定されたパラメータは、関連液滴が実践で使用されることができるかどうかを判定するように、1つ以上の範囲と比較される(787)。一実施形態では、使用から液滴を不適格と見なすように、少なくとも1つの範囲が適用される(例えば、液滴が所望の標的に対して十分に多いまたは少ない体積を有する場合には、そのノズルもしくはノズル・波形対合は、短期間の使用から除外されることができる)。実施例を提供するために、10.00pLの液滴が所望される場合には、例えば、本標的から1.5%より多く離れた(例えば、<9.85pLまたは>10.15pL)液滴平均に結び付けられるノズルまたはノズル・波形が、使用から除外されることができる。また、もしくは代わりに、範囲、標準偏差、分散、または別の拡散尺度が使用されることができる。例えば、狭い分布(例えば、3σ<平均の1.005%)を伴う液滴の統計的モデルを有することが所望される場合には、本基準を満たさない測定値を伴う液滴は、除外されることができる。また、複数の要因を考慮する、精巧/複雑な基準のセットを使用することも可能である。例えば、非常に狭い拡散と組み合わせられた異常な平均が承認され得、例えば、測定された(例えば、異常な)平均μから離れた拡散(例えば、3σ)が1.005%以内である場合には、関連液滴が使用されることができる。例えば、10.00pL±0.1pL以内の3σ量を伴う液滴を使用することが所望される場合には、±0.8pLの3σ値を伴う9.96pL平均を生成するノズル・波形対合が除外され得るが、±0.3pLの3σ値を伴う9.93pL平均を生成するノズル・波形対合は、容認可能であり得る。明確に、任意の所望の拒否/異常基準(789)に従って、多くの可能性が可能である。同一のタイプの処理が、液滴あたりの飛行角度および速度に適用され得る、すなわち、ノズル・波形対合あたりの飛行角度および速度が、統計的分布を呈し、液滴測定デバイスから導出される測定および統計的モデルに応じて、いくつかの液滴が除外され得ることが期待されることに留意されたい。例えば、正規の5%外である平均速度または飛行軌道、もしくは特定の標的外の速度の分散を有する液滴が、仮定的に使用から除外されることができる。異なる範囲および/または評価基準が、記憶装置785によって測定および提供される各液滴パラメータに適用されることができる。
【0050】
拒否/異常基準789に応じて、液滴(およびノズル・波形の組み合わせ)が異なる様式で処理および/または処置され得ることに留意されたい。例えば、記述されるように、所望の規範を満たさない特定の液滴は、拒否されることができる(791)。代替として、特定のノズル・波形対合の次の測定反復のために付加的な測定を選択的に行うことが可能であり、実施例として、統計的分布が広すぎる場合、付加的な測定を通して統計的分布の緊密性を向上させるよう、特定のノズル・波形対合に付加的な測定を特別に行うことが可能である(例えば、分散および標準偏差は、測定されたデータ点の数に依存する)。数字793により、例えば、より高いまたは低い電圧レベルを使用するために(例えば、より大きいまたは小さい速度、もしくはより一貫した飛行角度を提供するために)、もしくは特定規範を満たす調整されたノズル・波形対合を生成するよう、波形を成形するために、ノズル駆動波形を調整することも可能である。数字794により、(例えば、特定のノ
ズル・波形対合と関連付けられる異常な平均速度を補償するように)波形のタイミングも調節されることができる。(以前に示唆された)実施例として、他のノズルに対して早い時間に、遅い液滴が発射されることができ、より速い飛行時間を補償するように、速い液滴が後の時間に発射されることができる。多くのそのような代替案が、可能である。最終的に、数字795により、任意の調節されたパラメータ(例えば、発射時間、波形電圧レベルまたは形状)が記憶されることができ、随意に、所望であれば、調節されたパラメータは、1つ以上の関連液滴を再測定するように適用されることができる。(修正された、または別様な)各ノズル・波形対合が適格と見なされた(合格した、または拒否された)後に、次いで、本方法は、数字797により、次のノズル・波形対合に進む。
【0051】
上記で表される方式はまた、ノズル曲げを測定するために(当然ながら、本基準でノズルを適格または不適格と見なすために)使用されることもできる。すなわち、実施例として、堆積液滴のグループが、単一の共通する正確なノズル位置を起源とするが、プリントヘッド基板スキャン運動に対して直角な方向に中心を外れてクラスタ化されると仮定される場合、問題になっているノズルは、同一の行または列の中の他のノズルに対してオフセットされ得る。そのような逸脱は、液滴の精密な組み合わせを計画する際に考慮され得る、理想化された液滴発射偏差につながり得る、すなわち、任意のそのような「曲げ」または個別ノズルオフセットは、以前に議論されたように、ノズルを適格/不適格と見なすため、もしくは印刷スキャン計画の一部として、記憶されて使用され、印刷システムは、これらの差異を平均化するのではなく計画的に各個別ノズルの差異を使用する。随意の変形例では、同一の技法が、プリントヘッドスキャン方向(すなわち、高速印刷軸)に沿って不規則的なノズル間隔を判定するために使用されることができるが、描写される実施形態に関して、任意のそのような誤差は、液滴速度偏差の補正に組み込まれる(例えば、任意のそのような間隔は、ノズル速度の調節によって補正され、例えば、特定のノズルに使用される駆動波形の軽微な変化によって達成されることができる)。液滴のクラスタを生成するクロススキャン軸曲げを判定するために、それぞれの軌道が、同一のノズルの他の測定軌道と効果的に逆描画され(または別様に数学的に適用され)、監視下の具体的ノズルの平均クロススキャン軸位置を識別するために使用される。本位置は、ノズル曲げの証拠であり得る、そのようなノズルの期待場所からオフセットされてもよい。
【0052】
以前に記述され、本議論によって示唆されるように、一実施形態は、例えば、体積、速度、軌道、ノズル曲げ、および潜在的に他のパラメータについて測定されている、各パラメータに対する各ノズルの統計的分布を構築する。これらの統計的プロセスの一部として、個々の測定が、却下され、または誤差を識別するために使用されることができる。いくつかの実施例を引用すると、測定が発射または測定誤差を表し得る、同一のノズルの他の測定からある程度除去されている値を有する、液滴測定が取得される場合、一実装では、本システムは、統計的誤差パラメータを超える点まで逸脱すれば本測定を破棄する。液滴が全く見られない場合、これは、液滴測定システムが間違ったノズル(間違った位置)にある、または発射波形誤差を有する、もしくは監視下のノズルが動作不能であるという証拠であり得る。誤差処理プロセスが、必要に応じて任意の新しいまたは付加的測定を行うことを含む、適切な調節を行うために採用されることができる。
【0053】
図7A-Cによって別個に呼び出されないが、描写された測定プロセスは、典型的には、各ノズルとともに使用するために利用可能な各代替波形に行われるであろう。例えば、各ノズルが、選択され得る4つの異なる圧電駆動波形を有する場合、測定プロセスは、概して、ノズルの各グループに4回繰り返され得る。特定の実装が、各波形について24個の液滴に基づいて統計的分布の構築を要求した場合には、1つのノズルに96回のそのような測定があり得る(4つの波形のそれぞれに24回、各測定は、液滴速度、軌道、および体積のそれぞれ、ならびに(例えば、ノズル曲げを査定する目的で)推定ノズル位置の統計的平均および拡散尺度を生じさせるために使用される)。1つの考慮される実施形態
では、任意の数の波形が成形または別様に生成されることができ、本システムは、1つ以上の事前選択された波形と関連付けられる液滴パラメータを測定し、次いで、印刷および/または印刷計画で後に使用するために、これらのパラメータを記憶する。これらのパラメータはまた、(例えば、許容波形の事前選択されたセットの一部として)印刷で使用するための波形を保つ(および記憶する)か、または異なる波形を選択し、その波形のパラメータを測定するかどうかを判定する際に使用されることもできる。
【0054】
精密機械的システムおよび液滴測定システム整合技法の使用を通して、開示される方法は、記述されたパラメータ(例えば、体積、速度、軌道、ノズル位置、および他のパラメータ)のそれぞれの平均液滴測定基準を含む、個々のノズル特性の非常に高精度の測定を可能にする。理解されるはずであるように、記述された技法は、製造プロセス、特に、OLEDデバイス製造プロセスにおける高度な一様性、したがって、増進した信頼性を促進する。具体的に、液滴測定の速度および全体的システム休止時間を短縮するように計算される様式での他のシステムプロセスに対するそのような測定の積み重ねに関して、制御効率を提供することによって、上記で提示される教示は、加工プロセスにおいて融通性および精度の両方を提供するように設計される、より高速で安価な製造プロセスを提供することに役立つ。
【0055】
図8Aは、(例えば、そのような装置内のプリンタと関連付けられる)工業加工装置801内の典型的レイアウトの断面図を示す。より具体的には、印刷は、周囲の雰囲気が制御されることができるように(「制御された雰囲気」)、印刷エンクロージャチャンバ803内で行われると見なされ、そのような制御は、典型的には、不要な粒子物質を除外するように、または別様に具体的ガス構成(例えば、窒素、希ガス等)の存在下で印刷を行うように行われる。一般的に言えば、基板813は、概して、大気緩衝チャンバ(図示せず)を使用してプリンタに導入され、基板上の1つ以上の基準の検出を介して、印刷のために適切に基板も整合させる、機械的ハンドラを使用して、浮動式支持テーブル815に運搬される(これらの基準、および精密基板位置を検出するために使用されるカメラまたは他の光学検出器は、
図8Aに示されていない)。印刷は、「低速印刷軸」の方向にトラベラ811に沿って(矢印809によって描写されるように)前後に移動させられる、プリントヘッドアセンブリ807を使用して行われる。プリントヘッドアセンブリ807は、単一のオブジェクトとして描写されるが、それぞれが何百から何千もの印刷ノズル(例えば、それぞれ2000個のノズル)を有する、複数のプリントヘッド(例えば、6、10、または別の数)を搭載する複合アセンブリであってもよい。プリントヘッドアセンブリ807は、インクが基板813上に加工される1つ以上の製品の恒久層を形成するであろう材料を含む、精密な厚さまで、精密位置点において基板813上に液体インクを堆積させる。例えば、そのような材料は、有機または無機材料、導体もしくは絶縁体、プラスチック、金属、または他のタイプの材料であり得る。典型的用途では、基板813は、幅1メートルを上回り、長さ数メートルであり、基板上に配列される複数のOLEDディスプレイを同時に加工するために使用され、各層は、個々のディスプレイが別のプロセスを介して基板から最終的に切断される、全てのそのような「サブパネル」を横断する(すなわち、加工中のそのような複数のディスプレイを横断する)一体的印刷プロセスの一部として堆積させられる。各印刷プロセスは、特定の層に特異的な印刷命令を使用して、規定厚さ、例えば、導体、絶縁体、光生成要素、半導体材料、カプセル化等まで、異なるインクを堆積させることができる。組立ラインプロセスでは、異なる位置で配列される、または連続的な異なる堆積プロセスで使用される、複数のプリンタがあり得る。OLED材料に関して、インクが特定の層のために堆積させられ、堆積後に、基板は、チャンバから除去され、堆積材料に恒久性を付与するように、堆積インクが硬化させられ、乾燥させられ、加熱され、または別様に処理されることができる、硬化チャンバ(図示せず)まで前進させられる。描写された配列が「分割軸」プリンタを表す、すなわち、浮動式テーブル815および関連ハンドラ(図示せず)が、図の右下付近の次元基準823で見られるY軸
825の方向に沿って、図面ページの中および外に基板を前進させることに留意されたい。
【0056】
液滴測定を行うために、プリントヘッドアセンブリ807は、概して、第2のエンクロージャ環境805と関連付けられる、サービスステーション内に駐留させられ得る点まで、通常印刷領域の外側で選択的に前進させられる。本第2の環境は、随意であるが、印刷エンクロージャチャンバ803を通気させる必要なく、点検、プリントヘッド置換、および他の保守形態を可能にするために有利である。プリントヘッドアセンブリ807を駐留させるために、アセンブリは、概して、図の左側に見られる場所まで移動させられ、次いで、鎖線位置819によって表されるように、第2のエンクロージャ環境のためのチャンバに対してプリントヘッドアセンブリ807を密閉するために垂直に前進させられる。本「駐留」位置では、液滴測定システム817は、任意の所望のノズル領域に近接して基板堆積高さを模倣するために、測定領域を選択的に輸送するように(例えば、3次元で)制御されることができる。
【0057】
上記で参照されるように、典型的用途では、加工装置801を可能な限り「オンライン」かつ使用中に保つことが所望されることに留意されたい。この趣旨で、装置801が印刷に(および製品製造に)使用され得る時間に液滴測定を行うのではなく、一実施形態では、測定および印刷は、「ピンポン状」であり、すなわち、印刷動作の間の時間間隔中に、基板(例えば、813)が装填または非装填される度に、プリントヘッドアセンブリ807は、サービスステーションまで前進させられ、各ノズルの測定の堅調なセットを構築するために(例えば、印刷ノズルおよび/または印刷ノズル波形のローリングサブセットに関して)部分的に較正され、最新であるように更新され、以前に説明されたように統計的測定集団を生じさせる様式で維持される。これらの特徴のうちのいずれか1つは、随意と見なされ得、開示される技法の実践のために不可欠ではないことに留意されたい。
【0058】
図8Bは、
図8Aの線B-Bに沿って得られた、堆積プロセス中に出現し得るような基板およびプリンタの平面図である。印刷エンクロージャチャンバが、もう一度、概して、参照数字803によって指定される一方で、液滴測定に使用される第2のエンクロージャ環境は、概して、参照数字805によって指定される。印刷エンクロージャチャンバ内で、印刷される基板は、もう一度、数字813によって指定され、基板を輸送するために使用される支持テーブルは、概して、数字815によって指定される。一般的に言えば、支持テーブルにより(例えば、数字857によって表されるような浮動式支持体を使用する)基板のxおよびy次元移動を含む、移動の組み合わせによって、概して、矢印809によって表されるように、トラベラ811に沿った1つ以上のプリントヘッド807の「低速軸」x次元移動を使用して、基板の任意のxy座標が到達される。記述されるように、浮動式テーブルおよび基板取扱インフラストラクチャは、必要に応じて、1つ以上の「高速軸」に沿って印刷中に基板を移動させるために使用される。プリントヘッドは、(例えば、プリントヘッドが「低速軸」に沿って左から右に、および逆も同様に動作させられるにつれて、プリンタグリッド点に対応する列の印刷を達成するように)それぞれ、印刷画像から導出される発射パターンによって別個に制御される、複数のノズル865を有すると見なされる。いくつかの印刷ノズルのみが図で図式的に描写されているが、実践では、多くの列および行に配列される、何百から何千ものそのようなノズルがあることに留意されたい。1つ以上のプリントヘッドと基板との間の相対運動が高速軸(すなわち、y軸)の方向に提供されると、印刷は、典型的には、プリンタグリッド点の個々の行を辿る帯状部分を表す。プリントヘッドアセンブリはまた、随意に、数字867により、効果的なノズル間隔を変動させるように回転または別様に調節されることもできる。複数のそのようなプリントヘッドは、所望に応じて相互に対するx次元、y次元、および/またはz次元オフセットで配向されて、ともに使用され得ることに留意されたい(
図8Bの軸凡例823を参照)。印刷動作は、標的領域(および任意の境界領域)全体が所望に応じてインク
で印刷されるまで継続し、相対的プリントヘッドアセンブリ/基板運動が、描写された輸送方向857の垂直要素によって表される。必要な量のインクの堆積後に、基板は、液体インクから恒久層を形成する紫外線(UV)または他の硬化もしくは硬質化プロセスの使用を介して等、完成させられる。前述のように、基板が印刷のために装填または非装填されると、プリントヘッドは、保守ステーションまで前進させられ、第2のエンクロージャ環境805に密閉される。実践では、記述されるような本第2のエンクロージャ環境は、全体として印刷エンクロージャチャンバを通気させる必要なく、プリントヘッドが交換されることができるように、印刷エンクロージャチャンバ803のサブセットに作製される。第2のエンクロージャ環境805内で、(鎖線でトラベラ811の下方に位置すると見なされる)液滴測定システム817は、以前に参照されたような測定のために、(再度、有利なこととして、全体として液滴測定システム、例えば、そのシャーシの3次元関節動作を使用して)選択的に従事している。
【0059】
図9は、多くのノズルのそれぞれのためのこれらの液滴に予期される位置に対する測定された液滴位置を図示する、チャートを提供する。より具体的には、チャートは、概して、数字901によって指定され、約40個のノズルのグループを示す。チャート901は、対応する期待位置(すなわち、位置904等)に対する測定された液滴位置(すなわち、位置903等)を取得するために、例えば、
図6A-Cを参照して説明されるように上記で処理される、画像データを表すと仮定されるはずである。いくつかの特徴が、
図9に対して記述されるはずである。第1に、ノズルは、グラフィック905によって表されるように、定位置でわずかに交互配置されるノズルの行に配列されると見なされる。本特徴は、液滴の非常に精密な間隔を可能にし、例えば、製造公差が、ノズルが数百ミクロン離れたクロススキャン方向に位置付けられるようなものである一方で、行毎のわずかな交互配置は、代替的ノズル使用を可能にする(例えば、基板上の任意の所望の位置の20ミクロンまたはそれ未満以内まで、例えば、液滴の非常に緊密な配置を可能にする、位置907に対応するノズルに対する、位置906に対応するノズル)。第2に、チャート901は、プリントヘッドに対する液滴測定システムの位置較正によって提供される利益を間接的に強調し、例えば、任意の測定されたデータ(および任意のノズル適格性または調節)を正しいノズルと合致させることができるよう、正確にどのノズルが位置903および期待位置904に対応するかをシステムが把握することが重要である。画像処理を通して、精密な位置オフセットが、各ノズルについて判定され、ノズル適格性および印刷計画に考慮されることができる。最終的に、再度、透明フィルムの使用が、堆積液滴だけでなく(例えば、透明フィルムを通して捕捉される)ノズルの画像捕捉も潜在的に可能にし、ソフトウェアによる距離分析の実施を促進することに留意されたい。これは、全ての実施形態に必要とされるわけではなく、例えば、フィルムの捕捉された画像がどのようにしてノズルプレート位置に対応するかという理解を通して、ソフトウェアはまた、捕捉された画像に対するノズル位置を容易に推論し、これに基づいて、位置オフセットを計算することもできる。
図9との関連で、数字904は、一実施形態では、測定された位置903と液滴速度および/または曲げを表す位置904との間の任意の偏差を伴う画像ノズル位置を表す。また、
図9は、期待液滴位置に対する液滴の位置オフセットを表すが、例えば、液滴色(例えば、グレースケール値)、液滴直径、または捕捉された画像の他の特徴を規格と比較し、そこから液滴体積を計算することによって、液滴体積を測定するために、類似分析も使用されることができる。各ノズルまたはノズル・波形対合の繰り返しの付加的測定の使用を通して、本システムは、ノズル毎またはノズル波形毎の基準で、任意の所望の液滴パラメータの分布を容易に構築することができる。
【0060】
図10は、捕捉された画像から液滴体積を判定することと関連付けられるフロー
図1001を示す。数字1003により、ノズルのアレイによって生成される液滴を表す、捕捉された画像は、最初に、メモリから読み出される。次いで、本画像は、数字1005により、(例えば、堆積媒体上の厚さまたはインク濃度に従って、様々な色強度で)着目液滴
のみを区分化するように、適宜にフィルタ処理される。そのようなフィルタ処理された画像は、単一の画像から具体的パラメータを測定するように行われる、濾過の第1、第2、第3、または他のインスタンスであり得る(例えば、液滴速度、位置、ノズル位置等のために、距離、位置、オフセット等を計算するために、他のインスタンスが使用され得る)ことに留意されたい。数字1007により、次いで、任意の色相をインク厚さまたは密度と相関させるように、その色相が処理される。例えば、堆積インクが、わずかに赤みがかかった色合いを有する場合には、画像の「より赤い」部分が、典型的には、より大きい厚さを表すであろう。複数の液滴が一度に各ノズルから堆積させられる実施形態に関して、重複する複数の可視的液滴があり得、厚さの処理1007は、好ましくは、これを考慮して、任意の個別液滴を区分化することに留意されたい。これは、全ての実施形態に必要とされるわけではなく、例えば、5つの液滴が堆積させられていることが公知である場合、全体的体積を計算すること、および5で除算することが十分であり得る。数字1009により、次いで、液滴半径が、以前に参照されたように計算され(または総インク被覆範囲)、全堆積インクを計算するために、導出された厚さの尺度に関連して使用される。重要なこととして、堆積表面として使用される透明フィルムは、理想的には、堆積インクを固定し、したがって、能動印刷で使用される実際の堆積表面(例えば、ガラス基板)と異なり得る。したがって、数字1008によって描写されるように、堆積材料に特異的な記憶された規格が読み出され、正しい液滴体積推定値を導出するために、厚さ処理、体積計算1011、または両方に関連して使用される。最終的に、測定データが、数字1013により、記憶され、任意の計算されたノズル毎またはノズル・波形毎の分布(例えば、平均および拡散)が、印刷またはスキャン計画で使用するために更新される。規格との類似比較および未加工値(またはオフセット)計算が、特定の用途に好適であるように、体積以外の多くの他のパラメータに適用され得ることに留意されたい。
【0061】
上記で紹介される種々の技法および考慮事項を熟考すると、システムあたりの低い費用で迅速に製品を大量生産するように、製造プロセスが行われることができる。高速の反復可能印刷技法を提供することによって、例えば、上記の技法を用いることなく、必要とされるであろう時間のわずかな一部まで層あたりの印刷時間を短縮して、印刷が実質的に向上させられ得ると考えられる。再度、大型HDテレビディスプレイの実施例に戻って、各色成分層が、実質的なプロセス改良を表す、180秒またはそれ未満、もしくは90秒またはそれ未満でさえも、大型基板(例えば、約220cm×250cmである8.5世代基板)のために正確かつ確実に印刷され得ると考えられる。印刷の効率および質を向上させることにより、大型HDテレビディスプレイを生産する費用の有意な削減、したがって、より低い最終消費者費用のために道を開く。前述のように、ディスプレイ製造(および具体的にはOLED製造)は、本明細書で紹介される技法の1つの用途であるが、これらの技法は、多種多様なプロセス、コンピュータ、プリンタ、ソフトウェア、製造機器、およびエンドデバイスに適用されることができ、ディスプレイパネルに限定されない。
【0062】
前述の説明および添付の図面では、具体的用語ならびに図面の記号が、開示される実施形態の徹底的な理解を提供するように記載されている。場合によっては、用語および記号は、これらの実施形態を実践するために必要とされない、具体的詳細を示唆し得る。「例示的な」および「実施形態」という用語は、選好または要件ではなく実施例を表すために使用される。
【0063】
示されるように、本開示のより広義の精神および範囲から逸脱することなく、本明細書で提示される実施形態に種々の修正および変更が行われ得る。例えば、実施形態のうちのいずれかの特徴または側面は、少なくとも実用的である場合、実施形態のうちのいずれか他方と組み合わせて、もしくはその対応特徴または側面の代わりに適用され得る。したがって、例えば、全ての特徴がありとあらゆる図面に示されているわけではなく、例えば、1つの図面の実施形態に従って示される特徴または技法は、随意に、たとえ本明細書で具
体的に宣言されていなくても、任意の他の図面もしくは実施形態の特徴の要素として、または特徴と組み合わせて、採用可能であると仮定されたい。したがって、本明細書および図面は、制限的な意味よりもむしろ例証的な意味で見なされるものである。