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特許7160418利用者状態表示システム、利用者状態表示装置、及び、利用者状態表示プログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-17
(45)【発行日】2022-10-25
(54)【発明の名称】利用者状態表示システム、利用者状態表示装置、及び、利用者状態表示プログラム
(51)【国際特許分類】
   G16H 10/60 20180101AFI20221018BHJP
【FI】
G16H10/60
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2022026594
(22)【出願日】2022-02-24
【審査請求日】2022-02-24
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和3年9月10日にウェブサイトに掲載 令和3年11月12日~14日に展示会に出展 令和3年11月12日に刊行物を発行 令和3年11月24日~26日に展示会に出展 令和3年11月24日に刊行物を発行 令和3年12月8日~10日に展示会に出展 令和3年12月8日に刊行物を発行
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】518402439
【氏名又は名称】有限会社コスモコンサル東京
(74)【代理人】
【識別番号】100131428
【弁理士】
【氏名又は名称】若山 剛
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 昌勝
【審査官】梅岡 信幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-118613(JP,A)
【文献】特開2021-051787(JP,A)
【文献】特開2019-144918(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0156612(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G16H 10/00-80/00
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の部屋を有する建築物において、前記複数の部屋の少なくとも一部の使用がそれぞれ割り当てられた複数の利用者の状態を表示する利用者状態表示システムであって、
前記複数の利用者にそれぞれ装着されるとともに、情報を無線により送信可能である複数の送信装置と、
前記建築物内の互いに異なる複数の位置それぞれ位置するとともに、前記複数の送信装置から情報を受信可能であり、且つ、情報を送信可能である複数の受信装置と、
前記複数の受信装置から情報を受信可能である利用者状態表示装置と、を備え、
前記複数の送信装置のそれぞれは、当該送信装置を識別するための送信装置識別情報を含む送信装置報告情報を送信し、
前記複数の受信装置のそれぞれは、前記送信装置から前記送信装置報告情報が受信された場合、当該送信装置報告情報と、当該受信装置を識別するための受信装置識別情報と、を含む受信装置報告情報を前記利用者状態表示装置へ送信し、
前記利用者状態表示装置は、
描画領域において、前記複数の部屋にそれぞれ対応する複数の部屋区画を配置するユーザの操作に基づいて、前記複数の部屋区画をそれぞれ表す複数の部屋区画情報を受け付け、前記受け付けられた複数の部屋区画情報がそれぞれ表す前記複数の部屋区画を前記描画領域において描画する部屋区画情報処理部と、
前記複数の利用者のそれぞれに対して、当該利用者を識別するための利用者識別情報と、当該利用者に使用が割り当てられた前記部屋に対応する前記部屋区画を識別するための部屋区画識別情報と、当該利用者に装着された前記送信装置の前記送信装置識別情報と、当該利用者の属性を表す利用者表示情報と、を互いに関連付けて記憶する利用者情報記憶部と、
前記受信装置識別情報と、所在を表す所在情報と、が互いに関連付けられた所在基準情報を記憶するとともに、前記複数の利用者のそれぞれに対して、当該利用者の前記利用者識別情報に関連付けられた前記送信装置識別情報を含む前記受信装置報告情報に含まれる前記受信装置識別情報と、前記記憶されている所在基準情報にて関連付けられた前記所在情報に基づいて、当該利用者の所在を推定し、当該利用者の前記利用者識別情報と関連付けて前記利用者情報記憶部に記憶されている利用者表示情報と前記推定された所在を表す所在情報とを、前記描画領域において、当該利用者の前記利用者識別情報と関連付けて前記利用者情報記憶部に記憶されている前記部屋区画識別情報により識別される前記部屋区画内に描画する所在情報処理部と、
を備え
前記複数の送信装置のそれぞれは、当該送信装置が装着された前記利用者の生体情報を取得する生体情報取得部を備え、
前記送信装置報告情報は、前記取得された生体情報を含み、
前記利用者状態表示装置は、
前記利用者の前記利用者識別情報に関連付けられた前記送信装置識別情報を含む前記送信装置報告情報に含まれる前記生体情報を、前記描画領域において、当該利用者の前記利用者識別情報と関連付けて前記利用者情報記憶部に記憶されている前記部屋区画識別情報により識別される前記部屋区画と隣接する領域にて表示する生体情報処理部を備える、利用者状態表示システム
【請求項2】
請求項に記載の利用者状態表示システムであって、
前記生体情報処理部は、前記受信装置報告情報が受信された場合、当該受信装置報告情報に含まれる前記生体情報が異常条件を満足するか否かを判定し、当該生体情報が前記異常条件を満足する場合、前記生体情報の表示を行う、利用者状態表示システム
【請求項3】
複数の部屋を有する建築物において、前記複数の部屋の少なくとも一部の使用がそれぞれ割り当てられた複数の利用者の状態を表示する利用者状態表示システムであって、
前記複数の利用者にそれぞれ装着されるとともに、情報を無線により送信可能である複数の送信装置と、
前記建築物内の互いに異なる複数の位置にそれぞれ位置するとともに、前記複数の送信装置から情報を受信可能であり、且つ、情報を送信可能である複数の受信装置と、
前記複数の受信装置から情報を受信可能である利用者状態表示装置と、を備え、
前記複数の送信装置のそれぞれは、当該送信装置を識別するための送信装置識別情報を含む送信装置報告情報を送信し、
前記複数の受信装置のそれぞれは、前記送信装置から前記送信装置報告情報が受信された場合、当該送信装置報告情報と、当該受信装置を識別するための受信装置識別情報と、を含む受信装置報告情報を前記利用者状態表示装置へ送信し、
前記利用者状態表示装置は、
描画領域において、前記複数の部屋にそれぞれ対応する複数の部屋区画を配置するユーザの操作に基づいて、前記複数の部屋区画をそれぞれ表す複数の部屋区画情報を受け付け、前記受け付けられた複数の部屋区画情報がそれぞれ表す前記複数の部屋区画を前記描画領域において描画する部屋区画情報処理部と、
前記複数の利用者のそれぞれに対して、当該利用者を識別するための利用者識別情報と、当該利用者に使用が割り当てられた前記部屋に対応する前記部屋区画を識別するための部屋区画識別情報と、当該利用者に装着された前記送信装置の前記送信装置識別情報と、当該利用者の属性を表す利用者表示情報と、を互いに関連付けて記憶する利用者情報記憶部と、
前記受信装置識別情報と、所在を表す所在情報と、が互いに関連付けられた所在基準情報を記憶するとともに、前記複数の利用者のそれぞれに対して、当該利用者の前記利用者識別情報に関連付けられた前記送信装置識別情報を含む前記受信装置報告情報に含まれる前記受信装置識別情報と、前記記憶されている所在基準情報にて関連付けられた前記所在情報に基づいて、当該利用者の所在を推定し、当該利用者の前記利用者識別情報と関連付けて前記利用者情報記憶部に記憶されている利用者表示情報と前記推定された所在を表す所在情報とを、前記描画領域において、当該利用者の前記利用者識別情報と関連付けて前記利用者情報記憶部に記憶されている前記部屋区画識別情報により識別される前記部屋区画内に描画する所在情報処理部と、
前記描画領域において、前記利用者に対応する利用者画像を前記部屋区画内に配置する前記ユーザの操作に基づいて、当該利用者画像を表す利用者画像情報と、当該部屋区画の前記部屋区画識別情報と、を互いに関連付けて前記利用者情報記憶部に記憶させる利用者情報登録部と、
を備え、
前記所在情報処理部は、前記描画領域において、前記部屋区画識別情報により識別される前記部屋区画内に、当該部屋区画識別情報と関連付けられた前記利用者画像情報が表す前記利用者画像を描画し、
前記利用者情報登録部は、前記描画領域において、第1利用者及び第2利用者にそれぞれ対応する第1利用者画像及び第2利用者画像を前記部屋区画内に配置する前記ユーザの操作に基づいて、当該第1利用者画像を表す利用者画像情報と、当該部屋区画の前記部屋区画識別情報と、を互いに関連付けて前記利用者情報記憶部に記憶させるとともに、当該第2利用者画像を表す利用者画像情報と、前記複数の部屋区画のうちの、当該部屋区画と最も近く、且つ、いずれの利用者とも関連付けられていない前記部屋区画の前記部屋区画識別情報と、を互いに関連付けて前記利用者情報記憶部に記憶させる、利用者状態表示システム。
【請求項4】
複数の部屋を有する建築物において、前記複数の部屋の少なくとも一部の使用がそれぞれ割り当てられた複数の利用者の状態を表示する利用者状態表示システムであって、
前記複数の利用者にそれぞれ装着されるとともに、情報を無線により送信可能である複数の送信装置と、
前記建築物内の互いに異なる複数の位置にそれぞれ位置するとともに、前記複数の送信装置から情報を受信可能であり、且つ、情報を送信可能である複数の受信装置と、
前記複数の受信装置から情報を受信可能である利用者状態表示装置と、を備え、
前記複数の送信装置のそれぞれは、当該送信装置を識別するための送信装置識別情報を含む送信装置報告情報を送信し、
前記複数の受信装置のそれぞれは、前記送信装置から前記送信装置報告情報が受信された場合、当該送信装置報告情報と、当該受信装置を識別するための受信装置識別情報と、を含む受信装置報告情報を前記利用者状態表示装置へ送信し、
前記利用者状態表示装置は、
描画領域において、前記複数の部屋にそれぞれ対応する複数の部屋区画を配置するユーザの操作に基づいて、前記複数の部屋区画をそれぞれ表す複数の部屋区画情報を受け付け、前記受け付けられた複数の部屋区画情報がそれぞれ表す前記複数の部屋区画を前記描画領域において描画する部屋区画情報処理部と、
前記複数の利用者のそれぞれに対して、当該利用者を識別するための利用者識別情報と、当該利用者に使用が割り当てられた前記部屋に対応する前記部屋区画を識別するための部屋区画識別情報と、当該利用者に装着された前記送信装置の前記送信装置識別情報と、当該利用者の属性を表す利用者表示情報と、を互いに関連付けて記憶する利用者情報記憶部と、
前記受信装置識別情報と、所在を表す所在情報と、が互いに関連付けられた所在基準情報を記憶するとともに、前記複数の利用者のそれぞれに対して、当該利用者の前記利用者識別情報に関連付けられた前記送信装置識別情報を含む前記受信装置報告情報に含まれる前記受信装置識別情報と、前記記憶されている所在基準情報にて関連付けられた前記所在情報に基づいて、当該利用者の所在を推定し、当該利用者の前記利用者識別情報と関連付けて前記利用者情報記憶部に記憶されている利用者表示情報と前記推定された所在を表す所在情報とを、前記描画領域において、当該利用者の前記利用者識別情報と関連付けて前記利用者情報記憶部に記憶されている前記部屋区画識別情報により識別される前記部屋区画内に描画する所在情報処理部と、
前記描画領域において、前記利用者に対応する利用者画像を前記部屋区画内に配置する前記ユーザの操作に基づいて、当該利用者画像を表す利用者画像情報と、当該部屋区画の前記部屋区画識別情報と、を互いに関連付けて前記利用者情報記憶部に記憶させる利用者情報登録部と、
を備え、
前記所在情報処理部は、前記描画領域において、前記部屋区画識別情報により識別される前記部屋区画内に、当該部屋区画識別情報と関連付けられた前記利用者画像情報が表す前記利用者画像を描画し、
前記利用者画像情報は、所定の規則に従った名称を有するファイルに含まれ、
前記利用者情報登録部は、前記利用者の前記利用者画像情報を含む前記ファイルの前記名称と、前記規則と、に基づいて、当該利用者の属性情報を取得し、当該利用者画像情報と、前記取得された属性情報と、を互いに関連付けて前記利用者情報記憶部に記憶させる、利用者状態表示システム。
【請求項5】
請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載の利用者状態表示システムであって、
前記所在情報処理部は、前記利用者に対して推定された所在に基づいて当該利用者の行動の履歴を推定し、前記推定された行動の履歴を表す行動履歴情報を生成する、利用者状態表示システム。
【請求項6】
複数の部屋を有する建築物において、前記複数の部屋の少なくとも一部の使用がそれぞれ割り当てられた複数の利用者の状態を表示する利用者状態表示システムであって、
前記複数の利用者にそれぞれ装着されるとともに、情報を無線により送信可能である複数の送信装置と、
前記建築物内の互いに異なる複数の位置にそれぞれ位置するとともに、前記複数の送信装置から情報を受信可能であり、且つ、情報を送信可能である複数の受信装置と、
前記複数の受信装置から情報を受信可能である利用者状態表示装置と、を備え、
前記複数の送信装置のそれぞれは、当該送信装置を識別するための送信装置識別情報を含む送信装置報告情報を送信し、
前記複数の受信装置のそれぞれは、前記送信装置から前記送信装置報告情報が受信された場合、当該送信装置報告情報と、当該受信装置を識別するための受信装置識別情報と、を含む受信装置報告情報を前記利用者状態表示装置へ送信し、
前記利用者状態表示装置は、
描画領域において、前記複数の部屋にそれぞれ対応する複数の部屋区画を配置するユーザの操作に基づいて、前記複数の部屋区画をそれぞれ表す複数の部屋区画情報を受け付け、前記受け付けられた複数の部屋区画情報がそれぞれ表す前記複数の部屋区画を前記描画領域において描画する部屋区画情報処理部と、
前記複数の利用者のそれぞれに対して、当該利用者を識別するための利用者識別情報と、当該利用者に使用が割り当てられた前記部屋に対応する前記部屋区画を識別するための部屋区画識別情報と、当該利用者に装着された前記送信装置の前記送信装置識別情報と、当該利用者の属性を表す利用者表示情報と、を互いに関連付けて記憶する利用者情報記憶部と、
前記受信装置識別情報と、所在を表す所在情報と、が互いに関連付けられた所在基準情報を記憶するとともに、前記複数の利用者のそれぞれに対して、当該利用者の前記利用者識別情報に関連付けられた前記送信装置識別情報を含む前記受信装置報告情報に含まれる前記受信装置識別情報と、前記記憶されている所在基準情報にて関連付けられた前記所在情報に基づいて、当該利用者の所在を推定し、当該利用者の前記利用者識別情報と関連付けて前記利用者情報記憶部に記憶されている利用者表示情報と前記推定された所在を表す所在情報とを、前記描画領域において、当該利用者の前記利用者識別情報と関連付けて前記利用者情報記憶部に記憶されている前記部屋区画識別情報により識別される前記部屋区画内に描画する所在情報処理部と、
前記利用者識別情報と、時間帯を表す時間帯情報と、バイタルサイン値と、当該バイタルサイン値の種類を表す種類情報と、を互いに関連付けて記憶する生体情報記憶部と、
前記利用者識別情報と前記時間帯情報と前記種類情報とを含む選択入力要求を受け付ける選択入力要求受付部と、
前記受け付けられた選択入力要求に含まれる、前記利用者識別情報、前記時間帯情報及び前記種類情報と関連付けて記憶されている、複数の前記バイタルサイン値を代表する代表値を取得し、複数の候補数値を、当該複数の候補数値の中から1つが選択可能であるとともに、前記取得された代表値が選択された状態にて表示する候補数値表示部と、
前記表示された複数の候補数値の中から1つの候補数値を選択する前記ユーザの操作に基づいて、前記受け付けられた選択入力要求に含まれる、前記利用者識別情報及び前記種類情報と、前記選択された候補数値により表される前記バイタルサイン値と、を互いに関連付けて前記生体情報記憶部に記憶させる生体情報登録部と、
を備える、利用者状態表示システム。
【請求項7】
複数の部屋を有する建築物において、前記複数の部屋の少なくとも一部の使用がそれぞれ割り当てられた複数の利用者の状態を表示する利用者状態表示装置であって、
前記利用者状態表示装置は、複数の受信装置から情報を受信可能であり、
前記複数の受信装置は、前記建築物内の互いに異なる複数の位置それぞれ位置するとともに、複数の送信装置から情報を受信可能であり、且つ、情報を送信可能であり、
前記複数の送信装置は、前記複数の利用者にそれぞれ装着されるとともに、情報を無線により送信可能であり、
前記複数の送信装置のそれぞれは、当該送信装置を識別するための送信装置識別情報を含む送信装置報告情報を送信し、
前記複数の受信装置のそれぞれは、前記送信装置から前記送信装置報告情報が受信された場合、当該送信装置報告情報と、当該受信装置を識別するための受信装置識別情報と、を含む受信装置報告情報を前記利用者状態表示装置へ送信し、
前記利用者状態表示装置は、
描画領域において、前記複数の部屋にそれぞれ対応する複数の部屋区画を配置するユーザの操作に基づいて、前記複数の部屋区画をそれぞれ表す複数の部屋区画情報を受け付け、前記受け付けられた複数の部屋区画情報がそれぞれ表す前記複数の部屋区画を前記描画領域において描画する部屋区画情報処理部と、
前記複数の利用者のそれぞれに対して、当該利用者を識別するための利用者識別情報と、当該利用者に使用が割り当てられた前記部屋に対応する前記部屋区画を識別するための部屋区画識別情報と、当該利用者に装着された前記送信装置の前記送信装置識別情報と、当該利用者の属性を表す利用者表示情報と、を互いに関連付けて記憶する利用者情報記憶部と、
前記受信装置識別情報と、所在を表す所在情報と、が互いに関連付けられた所在基準情報を記憶するとともに、前記複数の利用者のそれぞれに対して、当該利用者の前記利用者識別情報に関連付けられた前記送信装置識別情報を含む前記受信装置報告情報に含まれる前記受信装置識別情報と、前記記憶されている所在基準情報にて関連付けられた前記所在情報に基づいて、当該利用者の所在を推定し、当該利用者の前記利用者識別情報と関連付けて前記利用者情報記憶部に記憶されている利用者表示情報と前記推定された所在を表す所在情報とを、前記描画領域において、当該利用者の前記利用者識別情報と関連付けて前記利用者情報記憶部に記憶されている前記部屋区画識別情報により識別される前記部屋区画内に描画する所在情報処理部と、
を備え
前記複数の送信装置のそれぞれは、当該送信装置が装着された前記利用者の生体情報を取得する生体情報取得部を備え、
前記送信装置報告情報は、前記取得された生体情報を含み、
前記利用者状態表示装置は、
前記利用者の前記利用者識別情報に関連付けられた前記送信装置識別情報を含む前記送信装置報告情報に含まれる前記生体情報を、前記描画領域において、当該利用者の前記利用者識別情報と関連付けて前記利用者情報記憶部に記憶されている前記部屋区画識別情報により識別される前記部屋区画と隣接する領域にて表示する生体情報処理部を備える、利用者状態表示装置。
【請求項8】
複数の部屋を有する建築物において、前記複数の部屋の少なくとも一部の使用がそれぞれ割り当てられた複数の利用者の状態を表示する利用者状態表示装置であって、
前記利用者状態表示装置は、複数の受信装置から情報を受信可能であり、
前記複数の受信装置は、前記建築物内の互いに異なる複数の位置にそれぞれ位置するとともに、複数の送信装置から情報を受信可能であり、且つ、情報を送信可能であり、
前記複数の送信装置は、前記複数の利用者にそれぞれ装着されるとともに、情報を無線により送信可能であり、
前記複数の送信装置のそれぞれは、当該送信装置を識別するための送信装置識別情報を含む送信装置報告情報を送信し、
前記複数の受信装置のそれぞれは、前記送信装置から前記送信装置報告情報が受信された場合、当該送信装置報告情報と、当該受信装置を識別するための受信装置識別情報と、を含む受信装置報告情報を前記利用者状態表示装置へ送信し、
前記利用者状態表示装置は、
描画領域において、前記複数の部屋にそれぞれ対応する複数の部屋区画を配置するユーザの操作に基づいて、前記複数の部屋区画をそれぞれ表す複数の部屋区画情報を受け付け、前記受け付けられた複数の部屋区画情報がそれぞれ表す前記複数の部屋区画を前記描画領域において描画する部屋区画情報処理部と、
前記複数の利用者のそれぞれに対して、当該利用者を識別するための利用者識別情報と、当該利用者に使用が割り当てられた前記部屋に対応する前記部屋区画を識別するための部屋区画識別情報と、当該利用者に装着された前記送信装置の前記送信装置識別情報と、当該利用者の属性を表す利用者表示情報と、を互いに関連付けて記憶する利用者情報記憶部と、
前記受信装置識別情報と、所在を表す所在情報と、が互いに関連付けられた所在基準情報を記憶するとともに、前記複数の利用者のそれぞれに対して、当該利用者の前記利用者識別情報に関連付けられた前記送信装置識別情報を含む前記受信装置報告情報に含まれる前記受信装置識別情報と、前記記憶されている所在基準情報にて関連付けられた前記所在情報に基づいて、当該利用者の所在を推定し、当該利用者の前記利用者識別情報と関連付けて前記利用者情報記憶部に記憶されている利用者表示情報と前記推定された所在を表す所在情報とを、前記描画領域において、当該利用者の前記利用者識別情報と関連付けて前記利用者情報記憶部に記憶されている前記部屋区画識別情報により識別される前記部屋区画内に描画する所在情報処理部と、
前記描画領域において、前記利用者に対応する利用者画像を前記部屋区画内に配置する前記ユーザの操作に基づいて、当該利用者画像を表す利用者画像情報と、当該部屋区画の前記部屋区画識別情報と、を互いに関連付けて前記利用者情報記憶部に記憶させる利用者情報登録部と、
を備え、
前記所在情報処理部は、前記描画領域において、前記部屋区画識別情報により識別される前記部屋区画内に、当該部屋区画識別情報と関連付けられた前記利用者画像情報が表す前記利用者画像を描画し、
前記利用者画像情報は、所定の規則に従った名称を有するファイルに含まれ、
前記利用者情報登録部は、前記利用者の前記利用者画像情報を含む前記ファイルの前記名称と、前記規則と、に基づいて、当該利用者の属性情報を取得し、当該利用者画像情報と、前記取得された属性情報と、を互いに関連付けて前記利用者情報記憶部に記憶させる、利用者状態表示装置。
【請求項9】
複数の部屋を有する建築物において、前記複数の部屋の少なくとも一部の使用がそれぞれ割り当てられた複数の利用者の状態を表示する処理をコンピュータに実行させる利用者状態表示プログラムであって、
前記コンピュータは、複数の受信装置から情報を受信可能であり、
前記複数の受信装置は、前記建築物内の互いに異なる複数の位置それぞれ位置するとともに、複数の送信装置から情報を受信可能であり、且つ、情報を送信可能であり、
前記複数の送信装置は、前記複数の利用者にそれぞれ装着されるとともに、情報を無線により送信可能であり、
前記複数の送信装置のそれぞれは、当該送信装置を識別するための送信装置識別情報を含む送信装置報告情報を送信し、
前記複数の受信装置のそれぞれは、前記送信装置から前記送信装置報告情報が受信された場合、当該送信装置報告情報と、当該受信装置を識別するための受信装置識別情報と、を含む受信装置報告情報を前記コンピュータへ送信し、
前記処理は、
描画領域において、前記複数の部屋にそれぞれ対応する複数の部屋区画を配置するユーザの操作に基づいて、前記複数の部屋区画をそれぞれ表す複数の部屋区画情報を受け付け、前記受け付けられた複数の部屋区画情報がそれぞれ表す前記複数の部屋区画を前記描画領域において描画し、
前記複数の利用者のそれぞれに対して、当該利用者を識別するための利用者識別情報と、当該利用者に使用が割り当てられた前記部屋に対応する前記部屋区画を識別するための部屋区画識別情報と、当該利用者に装着された前記送信装置の前記送信装置識別情報と、当該利用者の属性を表す利用者表示情報と、を互いに関連付けて記憶し、
前記受信装置識別情報と、所在を表す所在情報と、が互いに関連付けられた所在基準情報を記憶するとともに、前記複数の利用者のそれぞれに対して、当該利用者の前記利用者識別情報に関連付けられた前記送信装置識別情報を含む前記受信装置報告情報に含まれる前記受信装置識別情報と、前記記憶されている所在基準情報にて関連付けられた前記所在情報に基づいて、当該利用者の所在を推定し、当該利用者の前記利用者識別情報と関連付けて前記記憶されている利用者表示情報と前記推定された所在を表す所在情報とを、前記描画領域において、当該利用者の前記利用者識別情報と関連付けて前記記憶されている部屋区画識別情報により識別される前記部屋区画内に描画する、
ことを含み、
前記複数の送信装置のそれぞれは、当該送信装置が装着された前記利用者の生体情報を取得し、
前記送信装置報告情報は、前記取得された生体情報を含み、
前記処理は、
前記利用者の前記利用者識別情報に関連付けられた前記送信装置識別情報を含む前記送信装置報告情報に含まれる前記生体情報を、前記描画領域において、当該利用者の前記利用者識別情報と関連付けて前記記憶されている部屋区画識別情報により識別される前記部屋区画と隣接する領域にて表示する、
ことを含む、利用者状態表示プログラム。
【請求項10】
複数の部屋を有する建築物において、前記複数の部屋の少なくとも一部の使用がそれぞれ割り当てられた複数の利用者の状態を表示する処理をコンピュータに実行させる利用者状態表示プログラムであって、
前記コンピュータは、複数の受信装置から情報を受信可能であり、
前記複数の受信装置は、前記建築物内の互いに異なる複数の位置にそれぞれ位置するとともに、複数の送信装置から情報を受信可能であり、且つ、情報を送信可能であり、
前記複数の送信装置は、前記複数の利用者にそれぞれ装着されるとともに、情報を無線により送信可能であり、
前記複数の送信装置のそれぞれは、当該送信装置を識別するための送信装置識別情報を含む送信装置報告情報を送信し、
前記複数の受信装置のそれぞれは、前記送信装置から前記送信装置報告情報が受信された場合、当該送信装置報告情報と、当該受信装置を識別するための受信装置識別情報と、を含む受信装置報告情報を前記コンピュータへ送信し、
前記処理は、
描画領域において、前記複数の部屋にそれぞれ対応する複数の部屋区画を配置するユーザの操作に基づいて、前記複数の部屋区画をそれぞれ表す複数の部屋区画情報を受け付け、前記受け付けられた複数の部屋区画情報がそれぞれ表す前記複数の部屋区画を前記描画領域において描画し、
前記複数の利用者のそれぞれに対して、当該利用者を識別するための利用者識別情報と、当該利用者に使用が割り当てられた前記部屋に対応する前記部屋区画を識別するための部屋区画識別情報と、当該利用者に装着された前記送信装置の前記送信装置識別情報と、当該利用者の属性を表す利用者表示情報と、を互いに関連付けて記憶し、
前記受信装置識別情報と、所在を表す所在情報と、が互いに関連付けられた所在基準情報を記憶するとともに、前記複数の利用者のそれぞれに対して、当該利用者の前記利用者識別情報に関連付けられた前記送信装置識別情報を含む前記受信装置報告情報に含まれる前記受信装置識別情報と、前記記憶されている所在基準情報にて関連付けられた前記所在情報に基づいて、当該利用者の所在を推定し、当該利用者の前記利用者識別情報と関連付けて前記記憶されている利用者表示情報と前記推定された所在を表す所在情報とを、前記描画領域において、当該利用者の前記利用者識別情報と関連付けて前記記憶されている部屋区画識別情報により識別される前記部屋区画内に描画し、
前記描画領域において、前記利用者に対応する利用者画像を前記部屋区画内に配置する前記ユーザの操作に基づいて、当該利用者画像を表す利用者画像情報と、当該部屋区画の前記部屋区画識別情報と、を互いに関連付けて記憶し、
前記描画領域において、前記部屋区画識別情報により識別される前記部屋区画内に、当該部屋区画識別情報と関連付けられた前記利用者画像情報が表す前記利用者画像を描画する、
ことを含み、
前記利用者画像情報は、所定の規則に従った名称を有するファイルに含まれ、
前記処理は、
前記利用者の前記利用者画像情報を含む前記ファイルの前記名称と、前記規則と、に基づいて、当該利用者の属性情報を取得し、当該利用者画像情報と、前記取得された属性情報と、を互いに関連付けて記憶する、
ことを含む、利用者状態表示プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、利用者状態表示システム、利用者状態表示装置、及び、利用者状態表示プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
複数の部屋を有する建築物において、複数の部屋の少なくとも一部の使用がそれぞれ割り当てられた複数の利用者の状態を表示する利用者状態表示システムが知られている。例えば、特許文献1に記載の利用者状態表示システムは、利用者に装着される装着型デバイスを備え、装着型デバイスにより検出される利用者の体動に基づいて利用者の行動の履歴を推定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2007-190306号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、利用者は、当該利用者に使用が割り当てられた部屋と、当該部屋の外部と、の間を比較的頻繁に移動する。しかしながら、上記利用者状態表示システムにおいては、複数の利用者の所在を把握することができない、という課題があった。
【0005】
本発明の目的の一つは、複数の利用者の所在を把握するである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一つの側面では、利用者状態表示システムは、複数の部屋を有する建築物において、上記複数の部屋の少なくとも一部の使用がそれぞれ割り当てられた複数の利用者の状態を表示する。
【0007】
利用者状態表示システムは、
上記複数の利用者にそれぞれ装着されるとともに、情報を無線により送信可能である複数の送信装置と、
上記建築物内の互いに異なる複数の位置をそれぞれ有するとともに、上記複数の送信装置から情報を受信可能であり、且つ、情報を送信可能である複数の受信装置と、
上記複数の受信装置から情報を受信可能である利用者状態表示装置と、を備え、
上記複数の送信装置のそれぞれは、当該送信装置を識別するための送信装置識別情報を含む送信装置報告情報を送信し、
上記複数の受信装置のそれぞれは、上記送信装置から上記送信装置報告情報が受信された場合、当該送信装置報告情報と、当該受信装置を識別するための受信装置識別情報と、を含む受信装置報告情報を上記利用者状態表示装置へ送信し、
上記利用者状態表示装置は、
描画領域において、上記複数の部屋にそれぞれ対応する複数の部屋区画を配置するユーザの操作に基づいて、上記複数の部屋区画をそれぞれ表す複数の部屋区画情報を受け付け、上記受け付けられた複数の部屋区画情報がそれぞれ表す上記複数の部屋区画を上記描画領域において描画する部屋区画情報処理部と、
上記複数の利用者のそれぞれに対して、当該利用者を識別するための利用者識別情報と、当該利用者に使用が割り当てられた上記部屋に対応する上記部屋区画を識別するための部屋区画識別情報と、当該利用者に装着された上記送信装置の上記送信装置識別情報と、を互いに関連付けて記憶する利用者情報記憶部と、
上記複数の利用者のそれぞれに対して、当該利用者の上記利用者識別情報に関連付けられた上記送信装置識別情報を含む上記受信装置報告情報に基づいて、当該利用者の所在を推定し、当該利用者を表す利用者表示情報と上記推定された所在を表す所在情報とを、上記描画領域において、当該利用者の上記利用者識別情報と関連付けられた上記部屋区画識別情報により識別される上記部屋区画内に描画する所在情報処理部と、
を備える。
【0008】
他の一つの側面では、利用者状態表示装置は、複数の部屋を有する建築物において、上記複数の部屋の少なくとも一部の使用がそれぞれ割り当てられた複数の利用者の状態を表示する。
【0009】
更に、
上記利用者状態表示装置は、複数の受信装置から情報を受信可能であり、
上記複数の受信装置は、上記建築物内の互いに異なる複数の位置をそれぞれ有するとともに、複数の送信装置から情報を受信可能であり、且つ、情報を送信可能であり、
上記複数の送信装置は、上記複数の利用者にそれぞれ装着されるとともに、情報を無線により送信可能であり、
上記複数の送信装置のそれぞれは、当該送信装置を識別するための送信装置識別情報を含む送信装置報告情報を送信し、
上記複数の受信装置のそれぞれは、上記送信装置から上記送信装置報告情報が受信された場合、当該送信装置報告情報と、当該受信装置を識別するための受信装置識別情報と、を含む受信装置報告情報を上記利用者状態表示装置へ送信し、
上記利用者状態表示装置は、
描画領域において、上記複数の部屋にそれぞれ対応する複数の部屋区画を配置するユーザの操作に基づいて、上記複数の部屋区画をそれぞれ表す複数の部屋区画情報を受け付け、上記受け付けられた複数の部屋区画情報がそれぞれ表す上記複数の部屋区画を上記描画領域において描画する部屋区画情報処理部と、
上記複数の利用者のそれぞれに対して、当該利用者を識別するための利用者識別情報と、当該利用者に使用が割り当てられた上記部屋に対応する上記部屋区画を識別するための部屋区画識別情報と、当該利用者に装着された上記送信装置の上記送信装置識別情報と、を互いに関連付けて記憶する利用者情報記憶部と、
上記複数の利用者のそれぞれに対して、当該利用者の上記利用者識別情報に関連付けられた上記送信装置識別情報を含む上記受信装置報告情報に基づいて、当該利用者の所在を推定し、当該利用者を表す利用者表示情報と上記推定された所在を表す所在情報とを、上記描画領域において、当該利用者の上記利用者識別情報と関連付けられた上記部屋区画識別情報により識別される上記部屋区画内に描画する所在情報処理部と、
を備える。
【0010】
他の一つの側面では、利用者状態表示プログラムは、複数の部屋を有する建築物において、上記複数の部屋の少なくとも一部の使用がそれぞれ割り当てられた複数の利用者の状態を表示する処理をコンピュータに実行させる。
【0011】
更に、
上記コンピュータは、複数の受信装置から情報を受信可能であり、
上記複数の受信装置は、上記建築物内の互いに異なる複数の位置をそれぞれ有するとともに、複数の送信装置から情報を受信可能であり、且つ、情報を送信可能であり、
上記複数の送信装置は、上記複数の利用者にそれぞれ装着されるとともに、情報を無線により送信可能であり、
上記複数の送信装置のそれぞれは、当該送信装置を識別するための送信装置識別情報を含む送信装置報告情報を送信し、
上記複数の受信装置のそれぞれは、上記送信装置から上記送信装置報告情報が受信された場合、当該送信装置報告情報と、当該受信装置を識別するための受信装置識別情報と、を含む受信装置報告情報を上記コンピュータへ送信し、
上記処理は、
描画領域において、上記複数の部屋にそれぞれ対応する複数の部屋区画を配置するユーザの操作に基づいて、上記複数の部屋区画をそれぞれ表す複数の部屋区画情報を受け付け、上記受け付けられた複数の部屋区画情報がそれぞれ表す上記複数の部屋区画を上記描画領域において描画し、
上記複数の利用者のそれぞれに対して、当該利用者を識別するための利用者識別情報と、当該利用者に使用が割り当てられた上記部屋に対応する上記部屋区画を識別するための部屋区画識別情報と、当該利用者に装着された上記送信装置の上記送信装置識別情報と、を互いに関連付けて記憶し、
上記複数の利用者のそれぞれに対して、当該利用者の上記利用者識別情報に関連付けられた上記送信装置識別情報を含む上記受信装置報告情報に基づいて、当該利用者の所在を推定し、当該利用者を表す利用者表示情報と上記推定された所在を表す所在情報とを、上記描画領域において、当該利用者の上記利用者識別情報と関連付けられた上記部屋区画識別情報により識別される上記部屋区画内に描画する、
ことを含む。
【発明の効果】
【0012】
複数の利用者の所在を把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】第1実施形態の利用者状態表示システムの構成を表すブロック図である。
図2】第1実施形態の送信装置の構成を表すブロック図である。
図3】第1実施形態の受信装置の構成を表すブロック図である。
図4】第1実施形態の利用者状態表示装置の構成を表すブロック図である。
図5】第1実施形態の利用者状態表示システムが適用される建築物を表す説明図である。
図6】第1実施形態の送信装置及び受信装置の機能を表すブロック図である。
図7】第1実施形態の利用者状態表示装置の機能を表すブロック図である。
図8】第1実施形態の利用者状態表示装置が表示する画像の一例を表す説明図である。
図9】第1実施形態の利用者状態表示装置が表示する画像の一例を表す説明図である。
図10】第1実施形態の利用者状態表示装置が記憶する部屋区画情報の一例を表す表である。
図11】第1実施形態の利用者状態表示装置が記憶する利用者情報の一例を表す表である。
図12】第1実施形態の利用者状態表示装置が記憶する検出装置情報の一例を表す表である。
図13】第1実施形態の利用者状態表示装置が記憶する所在基準情報の一例を表す表である。
図14】第1実施形態の利用者状態表示装置が記憶する所在履歴情報の一例を表す表である。
図15】第1実施形態の利用者状態表示装置が記憶する行動履歴情報の一例を表す表である。
図16】第1実施形態の利用者状態表示装置が記憶する生体情報の一例を表す表である。
図17】第1実施形態の利用者状態表示装置が実行する処理を表すフローチャートである。
図18】第1実施形態の利用者状態表示装置が表示する画像の一例を表す説明図である。
図19】第1実施形態の利用者状態表示装置が表示する画像の一例を表す説明図である。
図20】第1実施形態の利用者状態表示装置が実行する処理を表すフローチャートである。
図21】第1実施形態の利用者状態表示装置が表示する画像の一例を表す説明図である。
図22】第1実施形態の利用者状態表示装置が表示する画像の一例を表す説明図である。
図23】第1実施形態の利用者状態表示装置が表示する画像の一例を表す説明図である。
図24】第1実施形態の利用者状態表示装置が実行する処理を表すフローチャートである。
図25】第1実施形態の利用者状態表示装置が表示する画像の一例を表す説明図である。
図26】第1実施形態の利用者状態表示装置が表示する画像の一例を表す説明図である。
図27】第1実施形態の第1変形例の利用者状態表示装置が記憶する利用者情報の一例を表す表である。
図28】第1実施形態の第1変形例の利用者状態表示装置が表示する画像の一例を表す説明図である。
図29】第1実施形態の第1変形例の利用者状態表示装置が記憶する利用者情報の一例を表す表である。
図30】第2実施形態の利用者状態表示装置の機能を表すブロック図である。
図31】第2実施形態の利用者状態表示装置が実行する処理を表すフローチャートである。
図32】第3実施形態の利用者状態表示装置の機能を表すブロック図である。
図33】第3実施形態の利用者状態表示装置が表示する画像の一例を表す説明図である。
図34】第3実施形態の利用者状態表示装置が実行する処理を表すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の、利用者状態表示システム、利用者状態表示装置、及び、利用者状態表示プログラムに関する各実施形態について図1乃至図34を参照しながら説明する。
【0015】
<第1実施形態>
(概要)
第1実施形態の利用者状態表示システムは、複数の部屋を有する建築物において、複数の部屋の少なくとも一部の使用がそれぞれ割り当てられた複数の利用者の状態を表示する。
利用者状態表示システムは、複数の送信装置と、複数の受信装置と、利用者状態表示装置と、を備える。
【0016】
複数の送信装置は、複数の利用者にそれぞれ装着されるとともに、情報を無線により送信可能である。
複数の受信装置は、建築物内の互いに異なる複数の位置をそれぞれ有するとともに、複数の送信装置から情報を受信可能であり、且つ、情報を送信可能である。
利用者状態表示装置は、複数の受信装置から情報を受信可能である。
複数の送信装置のそれぞれは、当該送信装置を識別するための送信装置識別情報を含む送信装置報告情報を送信する。
【0017】
複数の受信装置のそれぞれは、送信装置から送信装置報告情報が受信された場合、当該送信装置報告情報と、当該受信装置を識別するための受信装置識別情報と、を含む受信装置報告情報を利用者状態表示装置へ送信する。
【0018】
利用者状態表示装置は、部屋区画情報処理部と、利用者情報記憶部と、所在情報処理部と、を備える。
部屋区画情報処理部は、描画領域において、複数の部屋にそれぞれ対応する複数の部屋区画を配置するユーザの操作に基づいて、複数の部屋区画をそれぞれ表す複数の部屋区画情報を受け付け、受け付けられた複数の部屋区画情報がそれぞれ表す複数の部屋区画を描画領域において描画する。
【0019】
利用者情報記憶部は、複数の利用者のそれぞれに対して、当該利用者を識別するための利用者識別情報と、当該利用者に使用が割り当てられた部屋に対応する部屋区画を識別するための部屋区画識別情報と、当該利用者に装着された送信装置の送信装置識別情報と、を互いに関連付けて記憶する。
【0020】
所在情報処理部は、複数の利用者のそれぞれに対して、当該利用者の利用者識別情報に関連付けられた送信装置識別情報を含む受信装置報告情報に基づいて、当該利用者の所在を推定し、当該利用者を表す利用者表示情報と推定された所在を表す所在情報とを、描画領域において、当該利用者の利用者識別情報と関連付けられた部屋区画識別情報により識別される部屋区画内に描画する。
【0021】
これによれば、複数の部屋にそれぞれ対応する複数の部屋区画を描画領域において容易に設定できる。更に、複数の利用者のそれぞれに対して、当該利用者に関連付けられた部屋区画内に、利用者表示情報と所在情報とが表示される。従って、利用者状態表示システムのユーザは、複数の利用者の所在を容易に把握することができる。
次に、第1実施形態の利用者状態表示システムについて、より詳細に説明する。
【0022】
(構成)
図1に表されるように、利用者状態表示システム1は、複数の部屋(本例では、脱衣室、食堂、トイレ、談話室、休憩室、及び、個室)を有する建築物(例えば、高齢者向け住宅、又は、老人ホーム等)において、当該複数の部屋の少なくとも一部(本例では、M個の個室)の使用がそれぞれ割り当てられたM人の利用者の状態を表示する。本例では、Mは、2以上の整数を表す。
【0023】
利用者状態表示システム1は、M個の送信装置10-1,…,10-Mと、N個の受信装置20-1,…,20-Nと、利用者状態表示装置30と、を備える。本例では、Nは、2以上の整数を表す。送信装置10-mは、区別される必要がない場合、送信装置10とも表される。mは、1からMの各整数を表す。受信装置20-nは、区別される必要がない場合、受信装置20とも表される。nは、1からNの各整数を表す。
【0024】
受信装置20-nは、M個の送信装置10-1,…,10-Mのそれぞれと無線により通信可能である。M個の送信装置10-1,…,10-Mのそれぞれと、受信装置20-nと、は、第1の通信方式に従って、互いに通信する。本例では、第1の通信方式は、Wireless Personal Area Network(WPAN)を構成する方式である。例えば、第1の通信方式は、Bluetoothと呼ばれる方式である。「BLUETOOTH」は、登録商標である。なお、第1の通信方式は、IrDA(Infrared Data Association)、UWB(Ultra Wide Band)、Z-Wave、又は、ZigBeeと呼ばれる方式であってもよい。「Z-Wave」、及び、「ZIGBEE」のそれぞれは、登録商標である。
【0025】
本例では、受信装置20-nは、受信装置20-nからの距離が閾値距離よりも短い送信装置10-mと通信可能であるとともに、受信装置20-nからの距離が閾値距離よりも長い送信装置10-mと通信不能である。閾値距離は、通信環境(例えば、他の電磁波の存在、及び、電磁波の伝搬の障害となる物体の存在等)に応じて変化する。
【0026】
本例では、M個の送信装置10-1,…,10-Mは、M人の利用者にそれぞれ装着される。従って、M個の送信装置10-1,…,10-Mは、M人の利用者の移動に伴ってそれぞれ移動する。この結果、受信装置20-nが通信可能である送信装置10の数は、M個の送信装置10-1,…,10-Mの移動に伴って変化する。
【0027】
受信装置20-nは、通信網NWを介して利用者状態表示装置30と通信可能に接続されている。本例では、受信装置20-nと利用者状態表示装置30との間の通信路は、無線による通信が行なわれる無線通信路と、有線による通信が行なわれる有線通信路と、の一方、又は、両方からなる。受信装置20-n及び利用者状態表示装置30は、第2の通信方式に従って、互いに通信する。本例では、第2の通信方式は、Local Area Network(LAN)を構成する方式である。なお、第2の通信方式は、LANを構成する方式と異なる通信方式(例えば、Wide Area Network(WAN)を構成する方式、又は、移動体通信網を構成する方式等)であってもよい。
【0028】
図2に表されるように、送信装置10-mは、バスBU1を介して互いに接続された、処理装置11、記憶装置12、通信装置13、及び、生体センサ14を備える。本例では、送信装置10-mは、利用者の手首に装着される。なお、送信装置10-mは、利用者の手首以外の部分(例えば、指、手、腕、足首、脚、胴体、首、耳、又は、頭等)に装着されてもよい。
【0029】
処理装置11は、記憶装置12に記憶されているプログラムを実行することにより、記憶装置12、通信装置13、及び、生体センサ14を制御する。これにより、処理装置11は、後述する機能を実現する。
【0030】
本例では、処理装置11は、CPU(Central Processing Unit)である。なお、処理装置11は、CPUに代えて、又は、CPUに加えて、MPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、又は、DSP(Digital Signal Processor)を含んでもよい。
【0031】
本例では、記憶装置12は、揮発性メモリと不揮発性メモリとを含む。例えば、記憶装置12は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、半導体メモリ、有機メモリ、及び、SSD(Solid State Drive)の少なくとも1つを含む。
【0032】
通信装置13は、アンテナを備える。通信装置13は、第1の通信方式に従って、アンテナを介して無線により情報を、送信するとともに受信する。
【0033】
生体センサ14は、送信装置10-mが装着された利用者のバイタルサイン値を検出する。本例では、バイタルサイン値は、心拍数(換言すると、脈拍数)、及び、体温である。なお、バイタルサイン値は、呼吸回数、最高血圧(換言すると、収縮期血圧)、最低血圧(換言すると、拡張期血圧)、及び、動脈血酸素飽和度の少なくとも1つを含んでいてもよい。なお、生体センサ14は、利用者が使用するベッド又は布団に設置されたシート型であってもよい。
【0034】
図3に表されるように、受信装置20-nは、バスBU2を介して互いに接続された、処理装置21、記憶装置22、及び、通信装置23を備える。本例では、受信装置20-nは、建築物内に設置される。例えば、受信装置20-nは、中継装置、又は、ゲートウェイ装置と表されてもよい。
【0035】
処理装置21は、記憶装置22に記憶されているプログラムを実行することにより、記憶装置22、及び、通信装置23を制御する。これにより、処理装置21は、後述する機能を実現する。
処理装置21、及び、記憶装置22は、処理装置11、及び、記憶装置12とそれぞれ同様の構成を有する。
【0036】
通信装置23は、アンテナを備える。通信装置23は、第1の通信方式に従って、アンテナを介して無線により情報を、送信するとともに受信する。更に、通信装置23は、第2の通信方式に従って、通信網NWを介して情報を、送信するとともに受信する。
【0037】
図4に表されるように、利用者状態表示装置30は、バスBU3を介して互いに接続された、処理装置31、記憶装置32、通信装置33、入力装置34、及び、出力装置35を備える。利用者状態表示装置30は、情報処理装置、又は、コンピュータと表されてもよい。例えば、利用者状態表示装置30は、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、携帯電話機、タブレット端末、又は、サーバ装置である。また、利用者状態表示装置30は、互いに通信可能に接続された複数の装置により構成されていてもよい。また、利用者状態表示システム1が備える利用者状態表示装置30の数は、2以上であってもよい。
【0038】
処理装置31は、記憶装置32に記憶されている利用者状態表示プログラムを実行することにより、記憶装置32、通信装置33、入力装置34、及び、出力装置35を制御する。これにより、処理装置31は、後述する機能を実現する。
【0039】
本例では、処理装置31は、CPUである。なお、処理装置31は、CPUに代えて、又は、CPUに加えて、MPU、GPU、又は、DSPを含んでもよい。
本例では、記憶装置32は、揮発性メモリと不揮発性メモリとを含む。例えば、記憶装置32は、RAM、ROM、半導体メモリ、有機メモリ、HDD(Hard Disk Drive)、及び、SSDの少なくとも1つを含む。
通信装置33は、第2の通信方式に従って、通信網NWを介して情報を、送信するとともに受信する。
【0040】
入力装置34は、利用者状態表示装置30の外部から情報を入力する。本例では、入力装置34は、キーボード及びマウスを備える。なお、入力装置34は、マイクロフォンを備えてもよい。
出力装置35は、利用者状態表示装置30の外部に情報を出力する。本例では、出力装置35は、ディスプレイを備える。なお、出力装置35は、スピーカを備えてもよい。
なお、利用者状態表示装置30は、入力装置34及び出力装置35の両方を構成するタッチパネル式のディスプレイを備えてもよい。
【0041】
本例では、図5に表されるように、利用者状態表示システム1は、N(本例では、13)個の受信装置20-1,…,20-Nを備える。N個の受信装置20-1,…,20-Nは、建築物内の互いに異なる複数の位置をそれぞれ有する。本例では、受信装置20-1は、建築物の外部と建築物の内部との間を往来するための出入口の近傍に位置する。また、他の受信装置20-2,…,20-13は、建築物が有する複数の部屋(本例では、脱衣室、食堂、トイレ、談話室、休憩室、及び、個室)にそれぞれ位置する。なお、受信装置20-nは、廊下に位置していてもよい。また、複数の受信装置20-nが1つの部屋に位置していてもよい。
【0042】
本例では、建築物が有する複数の部屋のうちの、一部の部屋(本例では、浴室)には、受信装置20-nが位置しない。例えば、受信装置20-nが位置しない部屋は、トイレを含んでいてもよい。また、受信装置20-nが位置しない部屋は、個室を含んでいてもよい。
【0043】
(機能)
図6に表されるように、送信装置10-mの機能は、生体情報取得部101と、生体情報記憶部102と、送信装置報告情報送信部103と、を含む。受信装置20-nの機能は、送信装置報告情報受信部201と、受信装置報告情報送信部202と、を含む。
【0044】
生体情報取得部101は、検出タイミングが到来する毎に生体情報を取得する。本例では、生体情報は、生体センサ14により検出されたバイタルサイン値と、当該バイタルサイン値の種類(本例では、心拍数、又は、体温)を表す種類情報と、当該バイタルサイン値が検出された日時を表す日時情報と、を互いに関連付けて含む。例えば、検出タイミングは、所定の検出周期が経過することにより到来してもよい。また、検出タイミングは、所定の検出時刻にて到来してもよい。
【0045】
生体情報記憶部102は、生体情報取得部101により生体情報が取得された場合、当該取得された生体情報を記憶する。
【0046】
送信装置報告情報送信部103は、所定の探索周期が経過する毎に、通信可能である受信装置20-nを探索する。送信装置報告情報送信部103は、通信可能である受信装置20-nが発見された場合、生体情報記憶部102に記憶されている生体情報と、送信装置IDと、を含む送信装置報告情報を当該受信装置20-nへ送信する。送信装置IDは、M個の送信装置10-1,…,10-Mの中から、送信装置報告情報の送信元である送信装置10-mを識別するための情報である。送信装置IDは、送信装置識別情報と表されてもよい。
【0047】
生体情報記憶部102は、送信装置報告情報送信部103により送信された生体情報の記憶を終了(換言すると、記憶装置12から消去)する。なお、生体情報記憶部102は、送信装置報告情報送信部103により送信された生体情報の記憶を継続してもよい。
【0048】
送信装置報告情報受信部201は、送信装置10-mから送信装置報告情報を受信する。
受信装置報告情報送信部202は、送信装置報告情報受信部201により送信装置報告情報が受信された場合、当該送信装置報告情報と、受信装置IDと、を含む受信装置報告情報を利用者状態表示装置30へ送信する。受信装置IDは、N個の受信装置20-1,…,20-Nの中から、受信装置報告情報の送信元である受信装置20-nを識別するための情報である。受信装置IDは、受信装置識別情報と表されてもよい。
【0049】
図7に表されるように、利用者状態表示装置30の機能は、部屋区画情報処理部301と、部屋区画情報記憶部302と、利用者情報登録部303と、利用者情報記憶部304と、受信装置報告情報受信部305と、所在情報処理部306と、検出装置情報記憶部307と、行動履歴情報記憶部308と、生体情報処理部309と、生体情報記憶部310と、を含む。
【0050】
部屋区画情報処理部301は、利用者状態表示装置30のユーザが入力装置34を介して利用者状態表示装置30に入力する背景画像情報を受け付ける。背景画像情報は、背景画像を表す情報である。
【0051】
本例では、図8に表されるように、利用者状態表示装置30は、描画領域DRを表示する。図9に表されるように、背景画像BGは、描画領域DRにおける背景を表す画像である。例えば、背景画像BGは、建築物のフロアの平面図を表す。
部屋区画情報処理部301は、背景画像情報が受け付けられた場合、当該背景画像情報が表す背景画像BGを描画領域DR内に描画する(換言すると、描画領域DR内に背景画像BGが描画された画像を出力装置35を介して出力する)。
【0052】
部屋区画情報記憶部302は、部屋区画情報処理部301により背景画像情報が受け付けられた場合、当該背景画像情報を記憶する。
【0053】
部屋区画情報処理部301は、部屋区画情報記憶部302に記憶されている背景画像情報の変更又は削除を受け付ける。部屋区画情報処理部301は、背景画像情報の変更が受け付けられた場合、描画領域DR内に描画される背景画像BGを当該変更に基づいて更新する。部屋区画情報処理部301は、背景画像情報の削除が受け付けられた場合、描画領域DR内に描画される背景画像BGを削除する。
部屋区画情報記憶部302は、部屋区画情報処理部301により背景画像情報の変更又は削除が受け付けられた場合、記憶されている背景画像情報の変更又は削除を行う。
【0054】
部屋区画情報処理部301は、利用者状態表示装置30のユーザが入力装置34を介して利用者状態表示装置30に入力する部屋区画情報を受け付ける。部屋区画情報は、描画領域DRにおける部屋区画を表す情報である。部屋区画情報処理部301により受け付けられる部屋区画情報は、頂点位置情報を含む。
【0055】
本例では、部屋区画は、長方形である。頂点位置情報は、部屋区画の対頂点を構成する2つの頂点のそれぞれの位置を表す情報を含む。なお、部屋区画は、長方形以外の閉曲線(例えば、多角形、円形、又は、楕円形等)であってもよい。この場合、頂点位置情報は、閉曲線を構成する複数の頂点のそれぞれの位置を表す情報を含んでいてもよい。
換言すると、頂点位置情報は、描画領域DRにおける部屋区画の位置及び形状を表す情報である。
【0056】
部屋区画情報処理部301は、受け付けられた部屋区画情報が表す部屋区画を描画領域DRにおいて描画する。本例では、部屋区画情報処理部301は、複数の部屋区画情報が受け付けられた場合、受け付けられた複数の部屋区画情報がそれぞれ表す複数の部屋区画を描画領域DRにおいて描画する。
【0057】
部屋区画情報記憶部302は、部屋区画情報処理部301により部屋区画情報が受け付けられた場合、受け付けられた部屋区画情報を記憶する。本例では、図10に表されるように、部屋区画情報記憶部302に記憶される部屋区画情報は、互いに関連付けられた、部屋区画ID、及び、頂点位置情報を含む。部屋区画IDは、部屋区画を識別するための情報である。部屋区画IDは、部屋区画識別情報と表されてもよい。
【0058】
部屋区画情報処理部301は、部屋区画情報記憶部302に記憶されている部屋区画情報の変更又は削除を受け付ける。部屋区画情報処理部301は、部屋区画情報の変更が受け付けられた場合、描画領域DRにおいて描画される部屋区画を当該変更に基づいて更新する。部屋区画情報処理部301は、部屋区画情報の削除が受け付けられた場合、描画領域DRにおいて描画される部屋区画のうちの、当該部屋区画情報が表す部屋区画を削除する。
部屋区画情報記憶部302は、部屋区画情報処理部301により部屋区画情報の変更又は削除が受け付けられた場合、記憶されている部屋区画情報の変更又は削除を行う。
【0059】
利用者情報登録部303は、利用者状態表示装置30のユーザが入力装置34を介して利用者状態表示装置30に入力する利用者設定情報を受け付ける。
利用者設定情報は、描画領域DRにおける部屋区画に対する利用者の割り当てを表す情報である。本例では、利用者設定情報は、利用者画像情報と、設定位置情報と、複数の属性情報と、送信装置IDと、を含む。
【0060】
設定位置情報は、描画領域DRにおける位置を表す情報である。属性情報は、利用者の属性を表す。本例では、複数の属性は、氏、名、性別、及び、年齢を含む。なお、複数の属性は、その他の属性(例えば、単独歩行の可否、又は、眼鏡の有無等)を含んでいてもよい。送信装置IDは、利用者に装着される送信装置10-mの送信装置IDである。
【0061】
本例では、利用者設定情報は、描画領域DRにおいて、利用者に対応する利用者画像を、当該利用者に使用が割り当てられた部屋に対応する部屋区画内に配置するユーザの操作(例えば、ドラッグ・アンド・ドロップと呼ばれる操作)に基づいて入力される。
本例では、利用者画像情報は、所定の命名規則に従った名称を有する画像ファイルに含まれる。本例では、命名規則は、利用者の複数の属性を表す複数の文字列、及び、利用者に装着される送信装置10-mの送信装置IDを表す文字列が所定の分離記号(例えば、「_」又は空白等)を介して連結される、という規則である。
【0062】
本例では、利用者情報登録部303は、利用者の利用者画像情報を含む画像ファイルの名称と、命名規則と、に基づいて、当該利用者に対する、複数の属性情報、及び、送信装置IDを取得する。なお、属性情報の入力、及び、送信装置IDの入力の少なくとも一方は、画像ファイルの名称を用いることなく、利用者画像情報の入力と独立して(換言すると、別途)行われてもよい。
【0063】
利用者情報登録部303は、受け付けられた利用者設定情報に含まれる設定位置情報と、部屋区画情報記憶部302に記憶されている複数の部屋区画情報(換言すると、部屋区画情報群)と、に基づいて、当該複数の部屋区画情報がそれぞれ表す複数の部屋区画の中から、当該設定位置情報が表す位置を含む部屋区画を特定する。
【0064】
利用者情報記憶部304は、利用者情報登録部303により利用者設定情報が受け付けられた場合、当該受け付けられた利用者設定情報に基づいて利用者情報を記憶する。本例では、図11に表されるように、利用者情報記憶部304に記憶される利用者情報は、互いに関連付けられた、利用者ID、部屋区画ID、複数の属性情報、利用者画像情報、及び、送信装置IDを含む。利用者IDは、利用者を識別するための情報である。利用者IDは、利用者識別情報と表されてもよい。利用者情報に含まれる部屋区画IDは、利用者情報登録部303によって特定された部屋区画の部屋区画IDである。
【0065】
利用者情報登録部303は、利用者情報記憶部304に記憶されている利用者情報の変更又は削除を受け付ける。利用者情報記憶部304は、利用者情報登録部303により利用者情報の変更又は削除が受け付けられた場合、記憶されている利用者情報の変更又は削除を行う。
【0066】
受信装置報告情報受信部305は、受信装置20-nから受信装置報告情報を受信する。
【0067】
所在情報処理部306は、利用者情報記憶部304に記憶されている、複数の利用者情報のそれぞれに対して、描画領域DRにおいて、当該利用者情報に含まれる部屋区画IDにより識別される部屋区画内に、当該利用者情報に含まれる利用者画像情報が表す利用者画像と、利用者表示情報と、所在情報と、を描画する。本例では、利用者表示情報は、当該利用者情報に含まれる複数の属性情報を含む。所在情報は、利用者の所在を表す。
【0068】
所在情報処理部306は、受信装置報告情報受信部305により受信装置報告情報が受信された場合、検出装置情報を検出装置情報記憶部307に記憶させる。
図12に表されるように、検出装置情報は、互いに関連付けられた、利用者ID、受信装置ID、及び、検出日時情報を含む。
【0069】
検出装置情報に含まれる利用者IDは、利用者情報記憶部304において、当該検出装置情報が記憶される基となった受信装置報告情報に含まれる送信装置報告情報に含まれる送信装置IDと関連付けて記憶されている利用者IDである。
検出装置情報に含まれる受信装置IDは、当該検出装置情報が記憶される基となった受信装置報告情報に含まれる受信装置IDである。
検出装置情報に含まれる検出日時情報は、当該検出装置情報が記憶される基となった受信装置報告情報が受信された日時を表す。
【0070】
また、所在情報処理部306は、図13に表されるように、所在基準情報を記憶する。本例では、所在基準情報は、互いに関連付けられた、受信装置ID、閾値時間情報、所在情報、行動情報、及び、付加情報を含む。閾値時間情報は、所在を更新する基準となる滞在時間の閾値を表す。滞在時間は、利用者が同一の受信装置20-nの近傍に位置している時間である。所在情報は、利用者の所在を表す。行動情報は、利用者の行動を表す。付加情報は、行動情報に付加される情報を表す。所在基準情報は、利用者状態表示装置30のユーザによって入力装置34を介して入力された情報に基づいて設定される。
【0071】
所在情報処理部306は、検出装置情報を検出装置情報記憶部307に記憶させた場合、当該検出装置情報(換言すると、今回検出装置情報)と、検出装置情報記憶部307に既に記憶されている検出装置情報のうちの、今回検出装置情報に含まれる利用者IDを含む検出装置情報群(換言すると、過去検出装置情報群)と、に基づいて、当該利用者IDにより識別される利用者の所在を推定する。
【0072】
利用者の所在を推定するため、所在情報処理部306は、今回検出装置情報と、過去検出装置情報群と、に基づいて滞在時間を取得する。所在情報処理部306は、過去検出装置情報群のうちの、受信装置IDが今回検出装置情報と異なる過去検出装置情報が介在することなく、検出日時情報が表す日時において今回検出装置情報から連続する過去検出装置情報の中で、最も古い日時を表す検出日時情報を含む過去検出装置情報(換言すると、滞在開始検出装置情報)を取得する。
【0073】
所在情報処理部306は、滞在開始検出装置情報に含まれる検出日時情報が表す日時から、今回検出装置情報に含まれる検出日時情報が表す日時までの時間を滞在時間として取得する。所在情報処理部306は、滞在開始検出装置情報を取得できなかった(換言すると、滞在開始検出装置情報が存在しない)場合、滞在時間として「0」を取得する。
【0074】
所在情報処理部306は、利用者に対して取得された滞在時間が、今回検出装置情報に含まれる受信装置IDを含む所在基準情報に含まれる閾値時間情報が表す閾値時間よりも長い場合、当該利用者の所在が、当該所在基準情報に含まれる所在情報が表す所在に変更されたことを推定し、一方、当該滞在時間が当該閾値時間以下である場合、当該利用者の所在が変更されていないことを推定する。
【0075】
所在情報処理部306は、利用者の所在の変更が推定された場合、描画領域DRにおいて、当該利用者と関連付けられた部屋区画内に描画されている所在情報を、当該変更後の所在を表す所在情報に更新する。なお、所在情報処理部306は、所在情報が「在室」を表す場合、所在情報を表示しなくてもよい。
【0076】
所在情報処理部306は、利用者の所在情報が更新された場合、図14に表されるように、当該利用者に対する、当該更新後の所在情報を含む所在履歴情報(換言すると、今回所在履歴情報)を行動履歴情報記憶部308に記憶させる。所在履歴情報は、互いに関連付けられた、利用者ID、所在情報、及び、更新日時情報を含む。更新日時情報は、所在情報が更新された日時を表す。
【0077】
所在情報処理部306は、利用者の所在情報が更新された場合、行動履歴情報記憶部308に記憶されている所在履歴情報のうちの、当該利用者を識別する利用者IDを含む所在履歴情報に基づいて、当該利用者の行動の履歴を推定する。
本例では、所在情報処理部306は、今回所在履歴情報に含まれる更新日時情報が表す日時に最も近い所在履歴情報(換言すると、前回所在履歴情報)を取得する。所在情報処理部306は、今回所在履歴情報と、前回所在履歴情報と、所在基準情報と、に基づいて、図15に表される行動履歴情報を生成する。
【0078】
行動履歴情報は、利用者の行動の履歴を表す。本例では、行動履歴情報は、互いに関連付けられた、利用者ID、記録日時情報、行動情報、及び、詳細情報を含む。記録日時情報は、行動が記録された日時を表す。行動情報は、利用者の行動を表す。詳細情報は、利用者の行動の詳細を表す。
【0079】
本例では、所在情報処理部306は、今回所在履歴情報に含まれる更新日時情報を、当該行動履歴情報の記録日時情報として取得する。所在情報処理部306は、前回所在履歴情報に含まれる所在情報を含む所在基準情報に含まれる行動情報を、当該行動履歴情報の行動情報として取得する。
【0080】
所在情報処理部306は、前回所在履歴情報に含まれる更新日時情報が表す日時から、今回所在履歴情報に含まれる更新日時情報が表す日時までの時間を、行動時間として取得する。所在情報処理部306は、前回所在履歴情報に含まれる所在情報を含む所在基準情報に含まれる付加情報と、取得された行動時間と、を含む情報を、当該行動履歴情報の詳細情報として取得する。
【0081】
行動履歴情報記憶部308は、所在情報処理部306により行動履歴情報が生成された場合、当該行動履歴情報を記憶する。
【0082】
生体情報処理部309は、受信装置報告情報受信部305により受信装置報告情報が受信された場合、図16に表されるように、利用者IDと、生体情報(本例では、種類情報、バイタルサイン値、及び、測定日時情報)と、を互いに関連付けて生体情報記憶部310に記憶させる。
【0083】
生体情報記憶部310に記憶される利用者IDは、利用者情報記憶部304において、当該受信装置報告情報に含まれる送信装置報告情報に含まれる送信装置IDと関連付けて記憶されている利用者IDである。生体情報記憶部310に記憶される生体情報は、当該送信装置報告情報に含まれる生体情報である。
【0084】
生体情報処理部309は、生体情報記憶部310に生体情報が記憶された場合、当該生体情報が異常条件を満足するか否かを判定する。本例では、異常条件は、バイタルサイン値が、所定の正常範囲外である、という条件である。正常範囲は、バイタルサイン値の種類と、利用者と、の組み合わせ毎に設定される。本例では、正常範囲は、利用者状態表示装置30のユーザによって入力装置34を介して入力された情報に基づいて設定される。なお、正常範囲は、生体情報記憶部310に記憶されている生体情報、及び、利用者の属性情報の少なくとも1つに基づいて(例えば、機械学習を行うことによって)利用者状態表示装置30によって設定されてもよい。
【0085】
生体情報処理部309は、当該生体情報が当該異常条件を満足する場合、描画領域DRにおいて、当該生体情報を、当該生体情報と関連付けられた利用者IDと関連付けられた部屋区画IDにより識別される部屋区画と隣接する領域にて描画する。
【0086】
なお、生体情報処理部309は、利用者状態表示装置30のユーザによって入力装置34を介して入力される生体情報表示要求に基づいて、当該生体情報の描画を行ってもよい。生体情報表示要求は、利用者を特定する情報(例えば、利用者ID、又は、部屋区画ID等)を含むとともに、当該利用者の生体情報が表示されることを要求する情報である。
【0087】
(動作)
次に、利用者状態表示システム1の動作について、主に図17乃至図26を参照しながら説明する。
利用者状態表示装置30は、図17に表される処理を実行する。
具体的には、処理装置31は、背景設定処理を実行する(ステップS101)。
背景設定処理において、処理装置31は、利用者状態表示装置30のユーザにより入力された背景画像情報を受け付け、受け付けられた背景画像情報を記憶装置32に記憶させる。
【0088】
更に、背景設定処理において、処理装置31は、図9に表されるように、記憶装置32に記憶されている背景画像情報が表す背景画像BGを描画領域DRの背景として描画する。
このようにして、処理装置31は、背景設定処理を実行する。
【0089】
次いで、処理装置31は、部屋区画設定処理を実行する(ステップS102)。
部屋区画設定処理において、処理装置31は、利用者状態表示装置30のユーザにより入力された部屋区画情報を受け付ける。
部屋区画設定処理において、処理装置31は、部屋区画情報が受け付けられる毎に、受け付けられた部屋区画情報を記憶装置32に記憶させる。これにより、例えば、図10に表されるように、記憶装置32は、部屋区画情報を記憶する。
【0090】
更に、部屋区画設定処理において、処理装置31は、図18及び図19に表されるように、記憶装置32に記憶されている部屋区画情報が表す部屋区画RI1~RI7を描画領域DRにおいて描画する。図18は、1つの部屋区画情報が記憶装置32に記憶されている場合における描画領域DRを表す。図19は、7つの部屋区画情報が記憶装置32に記憶されている場合における描画領域DRを表す。
このようにして、処理装置31は、部屋区画設定処理を実行する。
【0091】
次いで、処理装置31は、利用者設定処理を実行する(ステップS103)。
具体的には、利用者設定処理において、処理装置31は、図20に表される処理を実行する。先ず、処理装置31は、利用者設定情報を受け付けるまで待機する(ステップS201の「No」ルート)。
【0092】
利用者状態表示装置30のユーザにより利用者設定情報が入力された場合、処理装置31は、当該利用者設定情報を受け付け、ステップS201にて「Yes」と判定し、ステップS202へ進む。例えば、図21の矢印AR1により表されるように、利用者画像GI1を部屋区画RI1内に配置するユーザの操作に基づいて、利用者設定情報は入力される。
【0093】
次いで、処理装置31は、記憶装置32に記憶されている複数の部屋区画情報(換言すると、部屋区画情報群)を取得する(ステップS202)。
次いで、処理装置31は、取得された複数の部屋区画情報のそれぞれを1つずつ順に処理対象として用いるループ処理(ステップS203~ステップS207)を実行する。
【0094】
ループ処理において、処理装置31は、ステップS201にて受け付けられた利用者設定情報に含まれる設定位置情報が表す位置(換言すると、設定位置)が、処理対象の部屋区画情報が表す部屋区画に含まれるか否かを判定する(ステップS204)。当該設定位置が当該部屋区画に含まれる場合、処理装置31は、ステップS204にて「Yes」と判定し、ステップS205へ進む。
【0095】
次いで、処理装置31は、当該部屋区画の部屋区画IDと、ステップS201にて受け付けられた利用者設定情報に含まれる、利用者画像情報、複数の属性情報、及び、送信装置IDと、が互いに関連付けられた利用者情報を記憶装置32に記憶させることにより、当該利用者情報を登録する(ステップS205)。これにより、例えば、図11のうちの、利用者IDがU01である行にて表されるように、記憶装置32は、利用者情報を記憶する。
【0096】
次いで、処理装置31は、図22に表されるように、描画領域DRにおいて、当該利用者情報に含まれる部屋区画IDにより識別される部屋区画RI1内に、当該利用者情報に含まれる利用者画像情報が表す利用者画像と、利用者の属性を表す利用者表示情報と、利用者の所在を表す所在情報と、を描画する(ステップS206)。
【0097】
一方、当該設定位置が当該部屋区画に含まれない場合、処理装置31は、ステップS204にて「No」と判定し、ステップS205へ進むことなく、ステップS207へ進む。
【0098】
そして、処理装置31は、取得された複数の部屋区画情報のすべてに対して、上記ループ処理(ステップS203~ステップS207)を実行した後、ステップS201へ戻る。なお、処理装置31は、ステップS206が実行された場合、その後の上記ループ処理の実行を省略してもよい。
【0099】
例えば、利用者設定情報の入力が3回、繰り返し行なわれた場合、図11のうちの、利用者IDがそれぞれ、U01、U02、及び、U03である3行にて表されるように、記憶装置32は、3個の利用者情報を記憶する。これにより、例えば、図23に表されるように、処理装置31は、3個の部屋区画RI1~RI3において、3人の利用者に対する利用者画像、利用者表示情報、及び、所在情報をそれぞれ描画する。
このようにして、処理装置31は、利用者設定処理を実行する。
以上のように、処理装置31は、図17に表される処理を実行する。
【0100】
更に、利用者状態表示装置30は、図24に表される処理を実行する。
具体的には、処理装置31は、受信装置報告情報を受信するまで待機する(ステップS401の「No」ルート)。
【0101】
送信装置10-mが受信装置20-nへ送信装置報告情報を送信した場合、受信装置20-nは、受信装置報告情報を利用者状態表示装置30へ送信する。これにより、利用者状態表示装置30は、受信装置報告情報を受信する。この場合、処理装置31は、ステップS401にて「Yes」と判定し、ステップS402へ進む。
【0102】
次いで、処理装置31は、受信された受信装置報告情報に含まれる送信装置報告情報に含まれる生体情報を記憶装置32に記憶させる。これにより、例えば、図16のうちの、利用者IDがU01である行にて表されるように、記憶装置32は、利用者IDと生体情報とを互いに関連付けて記憶する。更に、処理装置31は、当該生体情報が異常条件を満足するか否かを判定する(ステップS402)。
【0103】
当該生体情報が異常条件を満足する場合、処理装置31は、ステップS402にて「Yes」と判定し、ステップS403へ進む。次いで、処理装置31は、図25に表されるように、描画領域DRにおいて、当該生体情報(本例では、心拍数であるバイタルサイン値の時間に対する変化を含むグラフと、最新のバイタルサイン値と、利用者表示情報と、を含む画像)を、当該生体情報と関連付けられた利用者IDと関連付けられた部屋区画IDにより識別される部屋区画RI1と隣接する領域VG1にて描画する(ステップS403)。
【0104】
本例では、処理装置31は、当該利用者に対する生体情報が異常条件を満足しなくなった場合、生体情報の描画を終了する。なお、処理装置31は、利用者状態表示装置30のユーザによって、描画の終了を指示する情報が入力装置34を介して入力された場合、生体情報の描画を終了してもよい。
【0105】
当該生体情報が異常条件を満足しない場合、処理装置31は、ステップS402にて「No」と判定し、ステップS403へ進むことなく、ステップS404へ進む。
【0106】
次いで、処理装置31は、受信された受信装置報告情報に基づいて今回検出装置情報を取得し、取得された今回検出装置情報を記憶装置32に記憶させる。これにより、例えば、図12のうちの、利用者IDがU01である行にて表されるように、記憶装置32は、検出装置情報を記憶する。
【0107】
更に、処理装置31は、取得された今回検出装置情報と、過去検出装置情報群と、に基づいて滞在時間を取得する(ステップS404)。次いで、処理装置31は、取得された滞在時間が、今回検出装置情報に含まれる受信装置IDを含む所在基準情報に含まれる閾値時間情報が表す閾値時間よりも長いか否かを判定する(ステップS405)。
【0108】
処理装置31は、取得された滞在時間が閾値時間よりも長い場合、ステップS405にて「Yes」と判定し、ステップS406へ進む。次いで、処理装置31は、描画領域DRにおいて、当該利用者と関連付けられた部屋区画内に描画されている所在情報を、当該所在基準情報に含まれる所在情報に更新する(ステップS406)。
例えば、図26に表されるように、処理装置31は、各利用者に対する所在情報を更新する。
【0109】
更に、処理装置31は、例えば、図14に表されるように、当該利用者に対する、当該更新後の所在情報を含む所在履歴情報を記憶装置32に記憶させる。
次いで、処理装置31は、記憶装置32に記憶されている所在履歴情報のうちの、当該利用者に対する所在履歴情報に基づいて行動履歴情報を生成し、生成された行動履歴情報を記憶装置32に記憶させることにより行動履歴情報を登録する(ステップS407)。
これにより、例えば、図15に表されるように、記憶装置32は、行動履歴情報を記憶する。
その後、処理装置31は、ステップS401へ戻る。
【0110】
一方、処理装置31は、取得された滞在時間が閾値時間以下である場合、ステップS405にて「No」と判定し、ステップS406へ進むことなく、ステップS401へ戻る。
【0111】
以上、説明したように、第1実施形態の利用者状態表示システム1は、複数の部屋を有する建築物において、複数の部屋の少なくとも一部の使用がそれぞれ割り当てられた複数の利用者の状態を表示する。
利用者状態表示システム1は、複数の送信装置10と、複数の受信装置20と、利用者状態表示装置30と、を備える。
【0112】
複数の送信装置10は、複数の利用者にそれぞれ装着されるとともに、情報を無線により送信可能である。
複数の受信装置20は、建築物内の互いに異なる複数の位置をそれぞれ有するとともに、複数の送信装置10から情報を受信可能であり、且つ、情報を送信可能である。
利用者状態表示装置30は、複数の受信装置20から情報を受信可能である。
複数の送信装置10のそれぞれは、当該送信装置10を識別するための送信装置識別情報を含む送信装置報告情報を送信する。
【0113】
複数の受信装置20のそれぞれは、送信装置10から送信装置報告情報が受信された場合、当該送信装置報告情報と、当該受信装置20を識別するための受信装置識別情報と、を含む受信装置報告情報を利用者状態表示装置30へ送信する。
【0114】
利用者状態表示装置30は、部屋区画情報処理部301と、利用者情報記憶部304と、所在情報処理部306と、を備える。
部屋区画情報処理部301は、描画領域DRにおいて、複数の部屋にそれぞれ対応する複数の部屋区画を配置するユーザの操作に基づいて、複数の部屋区画をそれぞれ表す複数の部屋区画情報を受け付け、受け付けられた複数の部屋区画情報がそれぞれ表す複数の部屋区画を描画領域DRにおいて描画する。
【0115】
利用者情報記憶部304は、複数の利用者のそれぞれに対して、当該利用者を識別するための利用者識別情報と、当該利用者に使用が割り当てられた部屋に対応する部屋区画を識別するための部屋区画識別情報と、当該利用者に装着された送信装置の送信装置識別情報と、を互いに関連付けて記憶する。
【0116】
所在情報処理部306は、複数の利用者のそれぞれに対して、当該利用者の利用者識別情報に関連付けられた送信装置識別情報を含む受信装置報告情報に基づいて、当該利用者の所在を推定し、当該利用者を表す利用者表示情報と推定された所在を表す所在情報とを、描画領域DRにおいて、当該利用者の利用者識別情報と関連付けられた部屋区画識別情報により識別される部屋区画内に描画する。
【0117】
これによれば、複数の部屋にそれぞれ対応する複数の部屋区画を描画領域において容易に設定できる。更に、複数の利用者のそれぞれに対して、当該利用者に関連付けられた部屋区画内に、利用者表示情報と所在情報とが表示される。従って、利用者状態表示システム1のユーザは、複数の利用者の所在を容易に把握することができる。
【0118】
更に、第1実施形態の利用者状態表示システム1において、複数の送信装置10のそれぞれは、当該送信装置10が装着された利用者の生体情報を取得する生体情報取得部101を備える。送信装置報告情報は、取得された生体情報を含む。利用者状態表示装置30は、利用者の利用者識別情報に関連付けられた送信装置識別情報を含む送信装置報告情報に含まれる生体情報を、描画領域DRにおいて、当該利用者の利用者識別情報と関連付けられた部屋区画識別情報により識別される部屋区画と隣接する領域VG1にて表示する生体情報処理部309を備える。
【0119】
これによれば、利用者状態表示システム1のユーザは、利用者の生体情報を把握できる。また、利用者の生体情報は、当該利用者と関連付けられた部屋区画RI1と隣接する領域VG1に表示される。従って、利用者状態表示システム1のユーザは、生体情報の基となった利用者と、当該利用者の所在と、を容易に把握できる。
【0120】
更に、第1実施形態の利用者状態表示システム1において、生体情報処理部309は、受信装置報告情報が受信された場合、当該受信装置報告情報に含まれる生体情報が異常条件を満足するか否かを判定し、当該生体情報が当該異常条件を満足する場合、当該生体情報の表示を行う。
【0121】
これによれば、利用者状態表示システム1のユーザは、利用者に異常が生じた場合、当該利用者と、当該利用者の所在と、を迅速に把握できる。
【0122】
更に、第1実施形態の利用者状態表示システム1は、描画領域DRにおいて、利用者に対応する利用者画像を部屋区画内に配置するユーザの操作に基づいて、当該利用者画像を表す利用者画像情報と、当該部屋区画の部屋区画識別情報と、を互いに関連付けて利用者情報記憶部304に記憶させる利用者情報登録部303を備える。所在情報処理部306は、描画領域DRにおいて、部屋区画識別情報により識別される部屋区画内に、当該部屋区画識別情報と関連付けられた利用者画像情報が表す利用者画像を描画する。
【0123】
これによれば、利用者状態表示システム1のユーザは、利用者画像と部屋区画とを容易に関連付けることができる。また、部屋区画内に利用者画像が表示されるので、部屋区画毎の利用者を容易に把握できる。
【0124】
更に、第1実施形態の利用者状態表示システム1において、利用者画像情報は、所定の規則に従った名称を有するファイルに含まれる。利用者情報登録部303は、利用者の利用者画像情報を含むファイルの名称と、当該規則と、に基づいて、当該利用者の属性情報を取得し、当該利用者画像情報と、取得された属性情報と、を互いに関連付けて利用者情報記憶部304に記憶させる。
【0125】
これによれば、ファイルの名称を規則に従って設定することにより、利用者画像と部屋区画との関連付けに伴って、利用者画像と属性情報とを関連付けることができる。従って、利用者画像と属性情報との関連付けが誤って行われることを抑制できる。
【0126】
更に、第1実施形態の利用者状態表示システム1において、所在情報処理部306は、利用者に対して推定された所在に基づいて当該利用者の行動の履歴を推定し、推定された行動の履歴を表す行動履歴情報を生成する。
【0127】
これによれば、利用者の所在が高い精度にて推定されるので、利用者の行動の履歴を高い精度にて推定できる。従って、利用者状態表示システム1のユーザは、利用者の行動の履歴を正確に把握できる。
【0128】
<第1実施形態の第1変形例>
次に、第1実施形態の第1変形例の利用者状態表示システムについて説明する。第1実施形態の第1変形例の利用者状態表示システムは、第1実施形態の利用者状態表示システムに対して、複数の利用者設定情報を一括して受け付ける点において相違している。以下、相違点を中心として説明する。なお、第1実施形態の第1変形例の説明において、第1実施形態にて使用した符号と同じ符号を付したものは、同一又は略同様のものである。
【0129】
(機能)
第1実施形態の第1変形例の利用者情報登録部303は、利用者状態表示装置30のユーザが入力装置34を介して利用者状態表示装置30に入力する複数の利用者設定情報を一括して受け付ける。
【0130】
本例では、複数の利用者設定情報は、描画領域DRにおいて、複数(本例では、2人)の利用者にそれぞれ対応する複数の利用者画像を、当該複数の利用者のうちの一人の利用者に使用が割り当てられた部屋に対応する部屋区画内に配置するユーザの操作(例えば、ドラッグ・アンド・ドロップと呼ばれる操作)に基づいて入力される。
【0131】
本例では、複数の利用者設定情報が入力される前の時点において、図27の利用者IDがU02である行にて表されるように、利用者情報記憶部304が1つの利用者情報のみを記憶している場合を想定する。この場合において、例えば、図28の矢印AR2により表されるように、利用者画像GI1、及び、利用者画像GI3を部屋区画RI1内に配置するユーザの操作に基づいて、複数の利用者設定情報が入力される。
【0132】
利用者情報登録部303は、受け付けられた複数の利用者設定情報のうちの1つである第1利用者設定情報に含まれる設定位置情報と、部屋区画情報記憶部302に記憶されている複数の部屋区画情報(換言すると、部屋区画情報群)と、に基づいて、当該複数の部屋区画情報がそれぞれ表す複数の部屋区画の中から、当該設定位置情報が表す位置を含む部屋区画を第1利用者設定情報に対して特定する。
【0133】
利用者情報登録部303は、利用者ID(本例では、U01)と、第1利用者設定情報に対して特定された部屋区画の部屋区画ID(本例では、R01)と、第1利用者設定情報に含まれる、複数の属性情報、利用者画像情報、及び、送信装置IDと、を互いに関連付けて利用者情報記憶部304に記憶させる。これにより、例えば、図29のうちの、利用者IDがU01である行にて表されるように、記憶装置32は、第1利用者設定情報に対する利用者情報を記憶する。
【0134】
更に、利用者情報登録部303は、受け付けられた複数の利用者設定情報のうちの他の1つである第2利用者設定情報に対する部屋区画を決定する。本例では、利用者情報登録部303は、部屋区画情報記憶部302に記憶されている複数の部屋区画情報がそれぞれ表す複数の部屋区画のうちの、第1利用者設定情報に対して特定された部屋区画(本例では、部屋区画RI1)と最も近く、且つ、いずれの利用者とも関連付けられていない部屋区画(本例では、部屋区画RI3)を第2利用者設定情報に対して決定する。
【0135】
利用者情報登録部303は、利用者ID(本例では、U03)と、第2利用者設定情報に対して決定された部屋区画の部屋区画ID(本例では、R03)と、第2利用者設定情報に含まれる、複数の属性情報、利用者画像情報、及び、送信装置IDと、を互いに関連付けて利用者情報記憶部304に記憶させる。これにより、例えば、図29のうちの、利用者IDがU03である行にて表されるように、記憶装置32は、第2利用者設定情報に対する利用者情報を記憶する。
【0136】
このように、利用者情報登録部303は、描画領域DRにおいて、第1利用者及び第2利用者にそれぞれ対応する第1利用者画像GI1及び第2利用者画像GI3を部屋区画RI1内に配置するユーザの操作に基づいて、当該第1利用者画像GI1を表す利用者画像情報と、当該部屋区画RI1の部屋区画IDと、を互いに関連付けて利用者情報記憶部304に記憶させる。
【0137】
更に、利用者情報登録部303は、当該第2利用者画像GI3を表す利用者画像情報と、複数の部屋区画RI1~RI7のうちの、第1利用者画像GI1を表す利用者画像情報と関連付けられた部屋区画IDにより識別される部屋区画RI1と最も近く、且つ、いずれの利用者とも関連付けられていない部屋区画RI3の部屋区画IDと、を互いに関連付けて利用者情報記憶部304に記憶させる。
【0138】
なお、利用者情報登録部303は、3つ以上の利用者設定情報を一括して受け付けてもよい。この場合、利用者情報登録部303は、3つ目以降の利用者設定情報に対する部屋区画の決定を、2つ目の利用者設定情報に対する部屋区画の決定と同様に行ってよい。
【0139】
以上、説明したように、第1実施形態の第1変形例の利用者状態表示システム1によれば、第1実施形態の利用者状態表示システム1と同様の作用及び効果が奏される。
更に、第1実施形態の第1変形例の利用者状態表示システム1において、利用者情報登録部303は、描画領域DRにおいて、第1利用者及び第2利用者にそれぞれ対応する第1利用者画像及び第2利用者画像を部屋区画内に配置するユーザの操作に基づいて、当該第1利用者画像を表す利用者画像情報と、当該部屋区画の部屋区画識別情報と、を互いに関連付けて利用者情報記憶部304に記憶させる。
【0140】
更に、利用者情報登録部303は、当該第2利用者画像を表す利用者画像情報と、複数の部屋区画のうちの、当該ユーザの操作において第1利用者画像及び第2利用者画像が配置された部屋区画と最も近く、且つ、いずれの利用者とも関連付けられていない部屋区画の部屋区画識別情報と、を互いに関連付けて利用者情報記憶部304に記憶させる。
【0141】
これによれば、利用者状態表示システム1のユーザは、第1利用者画像及び第2利用者画像と、2つの部屋区画と、を一括して関連付けることができる。従って、利用者画像と部屋区画とを関連付ける手間を軽減できる。また、既に利用者と関連付けられた部屋区画に重複して利用者画像が関連付けられることを回避できる。
【0142】
<第2実施形態>
次に、第2実施形態の利用者状態表示システムについて説明する。第2実施形態の利用者状態表示システムは、第1実施形態の利用者状態表示システムに対して、運動情報に基づいて行動履歴情報を生成する点において相違している。以下、相違点を中心として説明する。なお、第2実施形態の説明において、第1実施形態にて使用した符号と同じ符号を付したものは、同一又は略同様のものである。
【0143】
(機能)
図30に表されるように、第2実施形態の利用者状態表示装置30Aの機能は、第1実施形態の利用者状態表示装置30の機能に加えて、運動情報処理部311と、運動情報記憶部312と、を含む。
【0144】
第2実施形態の送信装置10-mの構成は、第1実施形態の送信装置10-mの構成に加えて、図示されない運動センサを備える。本例では、運動センサは、利用者の歩数を検出する歩数計を含む。
第2実施形態の送信装置10-mの機能は、第1実施形態の送信装置10-mの機能に加えて、運動情報取得部と運動情報記憶部とを含む。
運動情報取得部は、検出タイミングが到来する毎に運動情報を取得する。本例では、運動情報は、運動センサにより検出された歩数と、当該歩数が検出された日時を表す日時情報(換言すると、測定日時情報)と、を互いに関連付けて含む。例えば、検出タイミングは、所定の検出周期が経過することにより到来してもよい。また、検出タイミングは、所定の検出時刻にて到来してもよい。
【0145】
運動情報記憶部は、運動情報取得部により運動情報が取得された場合、当該取得された運動情報を記憶する。第2実施形態において、送信装置報告情報は、生体情報、及び、送信装置IDに加えて、運動情報記憶部に記憶されている運動情報を含む。
【0146】
運動情報処理部311は、受信装置報告情報受信部305により受信装置報告情報が受信された場合、利用者IDと、運動情報(本例では、歩数、及び、測定日時情報)と、を互いに関連付けて運動情報記憶部312に記憶させる。
【0147】
運動情報記憶部312に記憶される利用者IDは、当該受信装置報告情報に含まれる送信装置報告情報に含まれる送信装置IDと、利用者情報記憶部304に記憶されている利用者情報と、に基づいて取得される。運動情報記憶部312に記憶される運動情報は、当該送信装置報告情報に含まれる運動情報である。
【0148】
第2実施形態の所在情報処理部306は、運動情報記憶部312に記憶されている運動情報に基づいて行動履歴情報を生成する。所在情報処理部306による行動履歴情報の生成の詳細については、利用者状態表示装置30の動作の説明において補足される。
【0149】
(動作)
次に、第2実施形態の利用者状態表示システム1の動作について、主に図31を参照しながら説明する。
第2実施形態の利用者状態表示装置30Aは、第1実施形態の利用者状態表示装置30が実行する図24の処理において、ステップS407に代えて、図31のステップS501~ステップS512を実行する。
【0150】
具体的には、処理装置31は、ステップS406を実行した後、ステップS501へ進んで、ステップS406にて更新される前の所在情報が表す所在が外出であった(換言すると、所在が外出から変化した)か否かを判定する(ステップS501)。
【0151】
更新される前の所在情報が表す所在が外出でなかった場合、処理装置31は、ステップS501にて「No」と判定し、ステップS502へ進むことなく、ステップS512へ進み、第1実施形態のステップS407と同様に、記憶装置32に記憶されている所在履歴情報のうちの、当該利用者に対する所在履歴情報に基づいて行動履歴情報を生成する。この場合、後述の付加予定情報が存在しないため、処理装置31は、第1実施形態と同様に、生成された行動履歴情報を記憶装置32に記憶させることにより行動履歴情報を登録する(ステップS512)。その後、処理装置31は、ステップS401へ戻る。
【0152】
更新される前の所在情報が表す所在が外出であった場合、処理装置31は、ステップS501にて「Yes」と判定し、ステップS502へ進む。処理装置31は、記憶装置32に記憶されている所在履歴情報に基づいて同行者情報を取得する。
【0153】
本例では、同行者情報は、所在情報の更新の対象となった利用者(換言すると、更新対象利用者)と異なる利用者であり、且つ、外出期間が更新対象利用者と一致する利用者(換言すると、同行者)を表す情報(例えば、同行者の氏及び名等)である。
【0154】
例えば、処理装置31は、外出開始時点及び外出終了時点のそれぞれにおいて、更新対象利用者と他の利用者との差が所定の許容時間内である場合に、更新対象利用者と当該他の利用者との間で外出期間が一致すると判定する。
【0155】
外出開始時点は、所在情報が、外出以外の所在を表す所在情報から、外出を表す所在情報に更新された時点であり、外出終了時点は、所在情報が、外出を表す所在情報から、外出以外の所在を表す所在情報に更新された時点である。
【0156】
処理装置31は、同行者情報が取得されなかった(換言すると、同行者が存在しない)場合、同行者情報を付加予定情報に追加しない。処理装置31は、同行者情報が取得された場合、同行者情報(例えば、「特許花子さん同行、」)を付加予定情報に追加する(ステップS502)。
【0157】
次いで、処理装置31は、更新対象利用者に関連付けて記憶装置32に記憶されている所在履歴情報及び運動情報に基づいて歩行時間を推定する(ステップS503)。本例では、処理装置31は、更新対象利用者に対する、外出開始時点から外出終了時点までの、運動情報が表す歩数の増加数を、単位時間歩数基準値により除した値を歩行時間として推定する。
【0158】
単位時間歩数基準値は、単位時間(本例では、1分間)あたりの歩数の基準となる値である。例えば、単位時間歩数基準値は、性別、及び、年齢に応じて設定される。また、単位時間歩数基準値は、利用者毎に設定されてもよい。本例では、単位時間歩数基準値は、利用者状態表示装置30Aのユーザにより入力装置34を介して入力された情報に基づいて設定される。なお、単位時間歩数基準値は、利用者状態表示装置30Aが機械学習を行うことによって設定されてもよい。
【0159】
処理装置31は、更新対象利用者に関連付けて記憶装置32に記憶されている所在履歴情報に基づいて外出時間を取得する(ステップS504)。本例では、処理装置31は、更新対象利用者に対する、外出開始時点から外出終了時点までの時間を外出時間として取得する。
【0160】
次いで、処理装置31は、ステップS503にて推定された歩行時間を、ステップS504にて取得された外出時間により除した値を歩行時間率として取得する(ステップS505)。
【0161】
次いで、処理装置31は、ステップS505にて取得された歩行時間率が第1閾値以下であるか否かを判定する(ステップS506)。本例では、第1閾値は、0.5である。第1閾値は、利用者状態表示装置30Aのユーザにより入力装置34を介して入力された情報に基づいて設定される。
【0162】
歩行時間率が第1閾値以下である場合、処理装置31は、ステップS506にて「Yes」と判定し、ステップS507に進み、第1付加情報(例えば、「休みながら」)を付加予定情報に追加する(ステップS507)。
【0163】
次いで、処理装置31は、記憶装置32に記憶されている所在履歴情報のうちの、当該利用者に対する所在履歴情報に基づいて行動履歴情報を生成する。処理装置31は、付加予定情報が存在する場合、生成された行動履歴情報に含まれる詳細情報に、当該付加予定情報を追加する。次いで、処理装置31は、付加予定情報が追加された詳細情報(例えば、「特許花子さん同行、休みながらウォーキング(50分)」)を含む行動履歴情報を記憶装置32に記憶させることにより行動履歴情報を登録する(ステップS512)。その後、処理装置31は、ステップS401へ戻る。
【0164】
歩行時間率が第1閾値よりも大きい場合、処理装置31は、ステップS506にて「No」と判定し、ステップS508に進み、ステップS505にて取得された歩行時間率が第2閾値以下であるか否かを判定する(ステップS508)。第2閾値は、第1閾値よりも大きい。本例では、第2閾値は、0.8である。第2閾値は、利用者状態表示装置30Aのユーザにより入力装置34を介して入力された情報に基づいて設定される。
【0165】
歩行時間率が第2閾値以下である場合、処理装置31は、ステップS508にて「Yes」と判定し、ステップS509に進み、第1付加情報と異なる第2付加情報(例えば、「ゆっくり」)を付加予定情報に追加する(ステップS509)。
【0166】
次いで、処理装置31は、記憶装置32に記憶されている所在履歴情報のうちの、当該利用者に対する所在履歴情報に基づいて行動履歴情報を生成する。処理装置31は、付加予定情報が存在する場合、生成された行動履歴情報に含まれる詳細情報に、当該付加予定情報を追加する。次いで、処理装置31は、付加予定情報が追加された詳細情報(例えば、「特許花子さん同行、ゆっくりウォーキング(40分)」)を含む行動履歴情報を記憶装置32に記憶させることにより行動履歴情報を登録する(ステップS512)。その後、処理装置31は、ステップS401へ戻る。
【0167】
歩行時間率が第2閾値よりも大きい場合、処理装置31は、ステップS508にて「No」と判定し、ステップS510に進み、ステップS505にて取得された歩行時間率が第3閾値以上であるか否かを判定する(ステップS510)。第3閾値は、第2閾値よりも大きい。本例では、第3閾値は、1.2である。第3閾値は、利用者状態表示装置30Aのユーザにより入力装置34を介して入力された情報に基づいて設定される。
【0168】
歩行時間率が第3閾値以上である場合、処理装置31は、ステップS510にて「Yes」と判定し、ステップS511に進み、第1付加情報及び第2付加情報と異なる第3付加情報(例えば、「速足」)を付加予定情報に追加する(ステップS511)。
【0169】
次いで、処理装置31は、記憶装置32に記憶されている所在履歴情報のうちの、当該利用者に対する所在履歴情報に基づいて行動履歴情報を生成する。処理装置31は、付加予定情報が存在する場合、生成された行動履歴情報に含まれる詳細情報に、当該付加予定情報を追加する。次いで、処理装置31は、付加予定情報が追加された詳細情報(例えば、「特許花子さん同行、速足ウォーキング(20分)」)を含む行動履歴情報を記憶装置32に記憶させることにより行動履歴情報を登録する(ステップS512)。その後、処理装置31は、ステップS401へ戻る。
【0170】
歩行時間率が第3閾値よりも小さい場合、処理装置31は、ステップS510にて「No」と判定し、ステップS512へ進み、記憶装置32に記憶されている所在履歴情報のうちの、当該利用者に対する所在履歴情報に基づいて行動履歴情報を生成する。処理装置31は、付加予定情報が存在する場合、生成された行動履歴情報に含まれる詳細情報に、当該付加予定情報を追加する。次いで、処理装置31は、付加予定情報が追加された詳細情報(例えば、「特許花子さん同行、ウォーキング(30分)」)を含む行動履歴情報を記憶装置32に記憶させることにより行動履歴情報を登録する(ステップS512)。その後、処理装置31は、ステップS401へ戻る。
【0171】
以上、説明したように、第2実施形態の利用者状態表示システム1によれば、第1実施形態の利用者状態表示システム1と同様の作用及び効果が奏される。
更に、第2実施形態の利用者状態表示システム1において、所在情報処理部306は、運動情報に基づいて行動履歴情報を生成する。
これによれば、利用者の運動の状態を行動履歴情報に適切に反映させることができる。この結果、利用者状態表示装置30Aのユーザは、利用者の運動状況を容易に把握することができる。
【0172】
<第3実施形態>
次に、第3実施形態の利用者状態表示システムについて説明する。第3実施形態の利用者状態表示システムは、第1実施形態の利用者状態表示システムに対して、バイタルサイン値を、複数の候補数値から選択することにより入力可能である点において相違している。以下、相違点を中心として説明する。なお、第3実施形態の説明において、第1実施形態にて使用した符号と同じ符号を付したものは、同一又は略同様のものである。
【0173】
(機能)
図32に表されるように、第3実施形態の利用者状態表示装置30Bの機能は、第1実施形態の利用者状態表示装置30の機能に加えて、選択入力要求受付部313と、候補数値表示部314と、生体情報登録部315と、を含む。
【0174】
第1実施形態と同様に、第3実施形態の生体情報記憶部310は、図16に表されるように、利用者IDと、種類情報と、バイタルサイン値と、測定日時情報と、を互いに関連付けて記憶する。本例では、測定日時情報は、時間帯を表す時間帯情報に対応する。
【0175】
選択入力要求受付部313は、利用者状態表示装置30Bのユーザにより入力装置34を介して入力される選択入力要求を受け付ける。選択入力要求は、利用者IDと、時間帯を表す時間帯情報と、種類情報と、を含む。本例では、選択入力要求に含まれる時間帯情報は、例えば、5時から9時までの時間帯、10時から17時までの時間帯、又は、18時から22時までの時間帯等の1日において重複しない複数の時間帯から選択される1つの時間帯を表す。
【0176】
候補数値表示部314は、選択入力要求受付部313により選択入力要求が受け付けられた場合、当該選択入力要求に含まれる、利用者ID、時間帯情報、及び、種類情報と関連付けて生体情報記憶部310に記憶されている、複数のバイタルサイン値を代表する代表値を取得する。
【0177】
例えば、代表値は、選択入力要求に含まれる利用者ID、選択入力要求に含まれる時間帯情報が表す時間帯に含まれる時間を表す測定日時情報、及び、選択入力要求に含まれる種類情報と関連付けて生体情報記憶部310に記憶されている複数のバイタルサイン値における最頻値である。
【0178】
本例では、頻度が同一である複数の最頻値が存在する場合、候補数値表示部314は、当該複数の最頻値の中で、最新の日時を表す測定日時情報と関連付けて記憶されているバイタルサイン値に対応する最頻値を代表値として取得する。
なお、代表値は、最頻値に代えて、平均値、又は、中央値であってもよい。
【0179】
候補数値表示部314は、複数の候補数値を、当該複数の候補数値の中から1つが選択可能であるとともに、取得された代表値が選択された状態にて出力装置35を介して表示する。例えば、候補数値表示部314は、図33に表されるように、体温に対する複数の候補数値を、当該複数の候補数値の中から1つが選択可能であるとともに、代表値(本例では、36.5)が選択された状態にて表示する。
【0180】
生体情報登録部315は、候補数値表示部314により表示された複数の候補数値の中から1つの候補数値を選択するユーザの操作に基づいて、選択入力要求受付部313により受け付けられた選択入力要求に含まれる、利用者ID、及び、種類情報と、選択された候補数値により表されるバイタルサイン値と、を互いに関連付けて生体情報記憶部310に記憶させる。
【0181】
(動作)
次に、第3実施形態の利用者状態表示システム1の動作について、主に図34を参照しながら説明する。
第3実施形態の利用者状態表示装置30Bは、第1実施形態の利用者状態表示装置30が実行する処理に加えて、図34に表される処理を実行する。
具体的には、処理装置31は、選択入力要求を受け付けるまで待機する(ステップS301の「No」ルート)。
【0182】
利用者状態表示装置30Bのユーザにより選択入力要求が入力された場合、処理装置31は、当該選択入力要求を受け付け、ステップS301にて「Yes」と判定し、ステップS302へ進む。
【0183】
次いで、処理装置31は、ステップS301にて受け付けられた選択入力要求に含まれる、利用者ID、時間帯情報、及び、種類情報と関連付けて記憶装置32に記憶されている、複数のバイタルサイン値を代表する代表値を取得する。
【0184】
次いで、処理装置31は、複数の候補数値を、当該複数の候補数値の中から1つが選択可能であるとともに、ステップS302にて取得された代表値が選択された状態にて出力装置35を介して表示する(ステップS303)。
【0185】
次いで、処理装置31は、利用者状態表示装置30Bのユーザにより選択情報を受け付けるまで待機する(ステップS304の「No」ルート)。選択情報は、複数の候補数値の中から選択された1つの候補数値を表す情報である。本例では、選択情報は、出力装置35を介して表示された複数の候補数値の中から1つの候補数値を選択する、利用者状態表示装置30Bのユーザの操作(例えば、選択される候補数値をクリック又はタップする操作等)に基づいて利用者状態表示装置30Bに入力される。
【0186】
利用者状態表示装置30Bのユーザにより選択情報が入力された場合、処理装置31は、当該選択情報を受け付け、ステップS304にて「Yes」と判定し、ステップS305へ進む。
【0187】
次いで、処理装置31は、ステップS301にて受け付けられた選択入力要求に含まれる、利用者ID、及び、種類情報と、ステップS304にて受け付けられた選択情報が表す候補数値により表されるバイタルサイン値と、を互いに関連付けて記憶装置32に記憶させることにより生体情報を登録する(ステップS305)。その後、処理装置31は、ステップS301へ戻る。
【0188】
以上、説明したように、第3実施形態の利用者状態表示システム1によれば、第1実施形態の利用者状態表示システム1と同様の作用及び効果が奏される。
更に、第3実施形態の利用者状態表示システム1は、選択入力要求受付部313と、候補数値表示部314と、生体情報登録部315と、を備える。
【0189】
選択入力要求受付部313は、利用者識別情報と時間帯情報と種類情報とを含む選択入力要求を受け付ける。
候補数値表示部314は、受け付けられた選択入力要求に含まれる、利用者識別情報、時間帯情報及び種類情報と関連付けて記憶されている、複数のバイタルサイン値を代表する代表値を取得し、複数の候補数値を、当該複数の候補数値の中から1つが選択可能であるとともに、取得された代表値が選択された状態にて表示する。
【0190】
生体情報登録部315は、表示された複数の候補数値の中から1つの候補数値を選択するユーザの操作に基づいて、受け付けられた選択入力要求に含まれる、利用者識別情報及び種類情報と、選択された候補数値により表されるバイタルサイン値と、を互いに関連付けて生体情報記憶部310に記憶させる。
【0191】
これによれば、利用者状態表示システム1のユーザが選択入力要求を入力することにより、利用者の過去のバイタルサイン値の代表値(例えば、平均値、又は、最頻値等)が選択された状態にて複数の候補数値が表示される。ところで、バイタルサイン値は、バイタルサイン値の種類、利用者、及び、時間帯に応じた値を有することが多い。従って、利用者状態表示システム1のユーザは、利用者のバイタルサイン値を、表示された複数の候補数値の中から迅速に選択できる。この結果、利用者状態表示システム1のユーザは、利用者のバイタルサイン値を迅速に登録できる。
【0192】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されない。例えば、上述した実施形態に、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において当業者が理解し得る様々な変更が加えられてよい。
【符号の説明】
【0193】
1 利用者状態表示システム
10 送信装置
11 処理装置
12 記憶装置
13 通信装置
14 生体センサ
101 生体情報取得部
102 生体情報記憶部
103 送信装置報告情報送信部
20 受信装置
21 処理装置
22 記憶装置
23 通信装置
201 送信装置報告情報受信部
202 受信装置報告情報送信部
30,30A,30B 利用者状態表示装置
31 処理装置
32 記憶装置
33 通信装置
34 入力装置
35 出力装置
301 部屋区画情報処理部
302 部屋区画情報記憶部
303 利用者情報登録部
304 利用者情報記憶部
305 受信装置報告情報受信部
306 所在情報処理部
307 検出装置情報記憶部
308 行動履歴情報記憶部
309 生体情報処理部
310 生体情報記憶部
311 運動情報処理部
312 運動情報記憶部
313 選択入力要求受付部
314 候補数値表示部
315 生体情報登録部
BU1,BU2,BU3 バス
NW 通信網

【要約】
【課題】複数の利用者の所在を把握することが可能な利用者状態表示システムを提供すること。
【解決手段】利用者状態表示システム1は、複数の部屋を有する建築物において、複数の部屋の少なくとも一部の使用がそれぞれ割り当てられた複数の利用者の状態を表示する。利用者状態表示システムは、複数の利用者にそれぞれ装着される複数の送信装置10と、建築物内の互いに異なる複数の位置をそれぞれ有する複数の受信装置20と、利用者状態表示装置30と、を備える。利用者状態表示装置30は、送信装置10から送信された情報を受信装置20を介して受信する。利用者状態表示装置30は、受信した情報に基づいて、利用者の所在を推定し、当該利用者を表す利用者表示情報と推定された所在を表す所在情報とを、描画領域において、当該利用者と関連付けられた部屋区画内に描画する。
【選択図】図1

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34