(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-17
(45)【発行日】2022-10-25
(54)【発明の名称】ロールペーパーホルダー
(51)【国際特許分類】
A47K 10/36 20060101AFI20221018BHJP
【FI】
A47K10/36 L
(21)【出願番号】P 2022140554
(22)【出願日】2022-09-05
【審査請求日】2022-09-05
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】522352133
【氏名又は名称】株式会社ハウスママ福岡
(74)【代理人】
【識別番号】100120086
【氏名又は名称】▲高▼津 一也
(74)【代理人】
【識別番号】100191204
【氏名又は名称】大塚 春彦
(72)【発明者】
【氏名】柴田 耕治
【審査官】広瀬 杏奈
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-046058(JP,A)
【文献】特開2007-330728(JP,A)
【文献】実公平06-015574(JP,Y2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47K 10/34-10/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに対向して配置された一対の側板部と、
前記一対の側板部の間にロールペーパーを回転自在に支持するロールペーパー支持部と、
前記ロールペーパー支持部の下方に設けられ、ロールペーパーの先部を保持するロールペーパー保持部と
を備えたロールペーパーホルダーであって、
前記ロールペーパー保持部は、その下端に切断刃を有するカッタープレートと、該カッタープレートの後方に配置された押さえプレートを具備し、
前記押さえプレートは、その上端が回動自在に支持されると共に、その下端が前記カッタープレートを押圧するよう設けられ、その下端の少なくとも一部が前記カッタープレートの下端よりも上方に位置して、前記カッタープレートの後面にロールペーパーの先端部が現れた状態でロールペーパーを押さえる
ことを特徴とするロールペーパーホルダー。
【請求項2】
前記押さえプレートは、その下端が前記カッタープレートの下端近傍まで延設されており、その中央下部に切欠部が形成されていることを特徴とする請求項1記載のロールペーパーホルダー。
【請求項3】
前記カッタープレートは、その下端がその上端より後方に位置するように傾斜していることを特徴とする請求項1記載のロールペーパーホルダー。
【請求項4】
前記カッタープレートの傾斜角度が5~15°であることを特徴とする請求項3記載のロールペーパーホルダー。
【請求項5】
前記押さえプレートが、前記カッタープレート方向へ付勢する付勢部材を備えていることを特徴とする請求項1記載のロールペーパーホルダー。
【請求項6】
前記押さえプレートが、その上端にロールペーパーを引き出し方向に回転可能な補助ローラを備えていることを特徴とする請求項1記載のロールペーパーホルダー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トイレットペーパーなどのロールペーパーを保持するロールペーパーホルダーに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、トイレットペーパーを容易に引き出してカットするために工夫された種々のロールペーパーホルダーが提案されている。
【0003】
このようなロールペーパーホルダーとしては、例えば、壁面に取り付けられる背板と、背板の左右両側から前方に突出した左右1対の側板とを連設し、背板と側板とで囲まれる空間部にロール紙が配設可能な保持部材を設け、空間部に被せ蓋が出入り可能に、左右側板上部の対向する位置には被せ蓋の左右両端部に設けた軸が回動自在に取り付けられたロールペーパーホルダーにおいて、被せ蓋が前後スライド可能に、左右側板の上部には前後方向に延びる摺動溝を設け、摺動溝には軸が摺動自在に取り付けられ、軸には後方に付勢する付勢手段を設け、被せ蓋の後方移動に伴ってロール紙がロール紙引き出し方向とは逆方向に回転することを防止するために、背板には復元部材の復元により斜め上方に傾斜して配設される支持部材を取り付け、支持部材の先端には上方に膨出する側視円弧状の彎曲面よりなる支持片を揺動可能に設け、支持片上面がロール紙最外層外周面に当接状態を保持するようにしたロールペーパーホルダーが知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に記載のロールペーパーホルダーなどの従来のロールペーパーホルダーは、必ずしもロールペーパーを容易に引き出してカットすることができるものではなかった。また、その構造が複雑であるため、製造コストがかかるという問題があった。
【0006】
本発明はかかる事情に鑑みなされたものであり、本発明の課題は、簡易な構造で、容易にロールペーパーを引き出してカットすることができる新規なロールペーパーホルダーを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、カッタープレート及び押さえプレートの間にロールペーパーの先部を保持する構成とすると共に、カッタープレートの後面にロールペーパーの先端部が現れた状態で押さえプレートによりロールペーパーを押さえる構成とすることにより、このロールペーパーの先端部が現れる部分を手がかり(掴み代)として、ロールペーパーを容易に引き出してカットすることができることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は、以下の通りである。
[1]互いに対向して配置された一対の側板部と、
前記一対の側板部の間にロールペーパーを回転自在に支持するロールペーパー支持部と、
前記ロールペーパー支持部の下方に設けられ、ロールペーパーの先部を保持するロールペーパー保持部と
を備えたロールペーパーホルダーであって、
前記ロールペーパー保持部は、その下端に切断刃を有するカッタープレートと、該カッタープレートの後方に配置された押さえプレートを具備し、
前記押さえプレートは、その上端が回動自在に支持されると共に、その下端が前記カッタープレートを押圧するよう設けられ、その下端の少なくとも一部が前記カッタープレートの下端よりも上方に位置して、前記カッタープレートの後面にロールペーパーの先端部が現れた状態でロールペーパーを押さえる
ことを特徴とするロールペーパーホルダー。
[2]前記押さえプレートは、その下端が前記カッタープレートの下端近傍まで延設されており、その中央下部に切欠部が形成されていることを特徴とする上記[1]記載のロールペーパーホルダー。
[3]前記カッタープレートは、その下端がその上端より後方に位置するように傾斜していることを特徴とする上記[1]又は[2]記載のロールペーパーホルダー。
[4]前記カッタープレートの傾斜角度が5~15°であることを特徴とする上記[3]記載のロールペーパーホルダー。
[5]前記押さえプレートが、前記カッタープレート方向へ付勢する付勢部材を備えていることを特徴とする上記[1]~[4]のいずれか記載のロールペーパーホルダー。
[6]前記押さえプレートが、その上端にロールペーパーを引き出し方向に回転可能な補助ローラを備えていることを特徴とする上記[1]~[5]のいずれか記載のロールペーパーホルダー。
【発明の効果】
【0009】
本発明のロールペーパーホルダーは、簡易な構造で、容易にロールペーパーを引き出してカットすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の第一実施形態に係るロールペーパーホルダーの斜視図である。
【
図2】
図1に示すロールペーパーホルダーの使用状態を示す説明図である。
【
図3】
図2に示すロールペーパーホルダーの側面図である。
【
図4】本発明の第二実施形態に係るロールペーパーホルダーの押さえプレートの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明のロールペーパーホルダーは、互いに対向して配置された一対の側板部と、一対の側板部の間にロールペーパーを回転自在に支持するロールペーパー支持部と、ロールペーパー支持部の下方に設けられ、ロールペーパーの先部を保持するロールペーパー保持部とを備えたロールペーパーホルダーであって、ロールペーパー保持部は、その下端に切断刃を有するカッタープレートと、カッタープレートの後方に配置された押さえプレートを具備し、押さえプレートは、その上端が回動自在に支持されると共に、その下端がカッタープレートを押圧するよう設けられ、その下端の少なくとも一部がカッタープレートの下端よりも上方に位置して、カッタープレートの後面にロールペーパーの先端部が現れた状態でロールペーパーを押さえることを特徴とする。
【0012】
本発明のロールペーパーホルダーは、押さえプレートが、カッタープレートの後面にロールペーパーの先端部が現れた状態でロールペーパーの先部を押さえて保持することから、このロールペーパーの先端部が現れる部分を手がかり(掴み代)として、ロールペーパーを容易に引き出してカットすることができる。すなわち、本発明のロールペーパーホルダーは、手がかりを有することから、ロールペーパーの先端部を探すことなく、即座に手に取ることができる。
【0013】
特に、ロールペーパーがトイレットペーパーの場合、トイレペーパーの先端部が常に定位置にあるため、無理なく即座にトイレットペーパーを取り出すことができ、高齢者や身体が不自由な人も片手で容易に取り出すことができる。また、使用者がトイレットペーパーの先端部以外に触れる機会を抑えて使用できるため、感染予防ができるなど衛生的にも優れる。さらに、トイレットペーパー先端部を見つけやすくするために三角形に折り込む作業を行う必要も不要となる。
【0014】
また、本発明のロールペーパーホルダーは、構成が単純であるため、大量生産が可能であると共に、製造コストを抑えることができる。さらに、ロールペーパーの先端部がカッタープレートの後面に位置し、ロールペーパーの先端のカット部がカッタープレートにより隠れることから、美観にも優れる。
【0015】
本発明のロールペーパーホルダーに装着するロールペーパーは、ロール状のシート部材であれば特に制限されるものではなく、例えば、トイレットペーパー、キッチンペーパー等を挙げることができ、トイレットペーパーが特に好ましい。
【0016】
以下、本発明のロールペーパーホルダーの構成を具体的に説明する。
[側板部]
本発明のロールペーパーホルダーの側板部は、互いに対向して配置された一対の板状部材である。側板部としては、例えば、壁面に一定の距離を離して前方に突き出して配置される一対の板状部材や、壁面に取り付けられる背板の左右両端から前方に突き出して配置される一対の板状部材を挙げることができる。
【0017】
側板部の材質としては、所定の使用に耐え得る剛性や耐久性を有するものであれば特に制限されるものではなく、例えば、金属、プラスチック(合成樹脂)を挙げることができる。
【0018】
側板部の大きさとしては、装着するロールペーパーの大きさ等によって適宜設定することができるが、例えば、奥行き(前後方向の長さ)80~300mm、高さ80~400mmであることが好ましく、奥行き100~250mm、高さ100~300mmであることがより好ましく、奥行き120~200mm、高さ150~250mmであることがさらに好ましい。また、側板部同士の間隔としては、80~300mmであることが好ましく、90~200mmであることがより好ましく、100~150mmであることがさらに好ましい。
【0019】
[ロールペーパー支持部]
本発明のロールペーパーホルダーのロールペーパー支持部は、一対の側板部の間にロールペーパーを回転自在に支持するものである。ロールペーパー支持部としては、ロールペーパーを回転自在に支持可能であるものであれば特に制限されるものではなく、例えば、ロールペーパーの芯に挿通して支持する支持軸や、ロールペーパーを収容する収容部を挙げることができる。
【0020】
ロールペーパー支持部がロールペーパーの芯に挿通して支持する支持軸の場合、例えば、側板部のそれぞれの内側に設けられた一対の支持部材であって、ロールペーパーを両側から支持するものであってもよいし、一対の側板部のいずれか一方の内側に設けられた支持部材であって、ロールペーパーを片側から支持するものであってもよいし、一対の側板部の内側に着脱可能に取り付けられる棒状の支持部材であってもよい。
【0021】
[ロールペーパー保持部]
本発明のロールペーパーホルダーのロールペーパー保持部は、ロールペーパー支持部の下方かつ一対の側板部の間に設けられ、ロールペーパーの先部を保持するものであり、その下端に切断刃を有するカッタープレートと、カッタープレートの後方に配置された押さえプレートを具備している(
図3参照)。なお、ロールペーパー支持部の下方とは、ロールペーパー支持部に支持されるロールペーパーの中心軸(回転の軸となる部分)の位置よりも下方をいう。
【0022】
(カッタープレート)
カッタープレートは、その下端に切断刃を有しており、一対の側板部に架け渡して固定された矩形等の板状部材である。切断刃の形状としては、ロールペーパーを切断可能であれば特に制限されるものではなく、例えば、平刃状、波型刃状、のこぎり刃状等を挙げることができ、のこぎり刃状が好ましい。切断刃の材質としては、例えば、金属、プラスチック(合成樹脂)、ゴム等を挙げることができ、安全性の点から、プラスチックやゴムが好ましい。
【0023】
カッタープレートの配置態様としては、地面に対して垂直となるように配置されるものであってもよいし、地面に対して傾斜して配置されるものであってもよい(
図3参照)。すなわち、カッタープレートは、地面に対して垂直に位置しているものであってもよいし、その下端がその上端より後方に位置するように傾斜しているものであってもよいし、その下端がその上端より前方に位置するように傾斜しているものであってもよいが、その下端がその上端より後方に位置するように傾斜しているものが好ましい。すなわち、カッタープレートは、その下端が地面に対して垂直となる位置から後方に所定角度(角度α)に傾斜して固定されるものが好ましい(
図3参照)。これにより、切断刃が後方へ向くことになり、安全に使用可能となる。また、押えプレートによる押圧を自重により行うことが可能となる。カッタープレートの傾斜角度としては、例えば、1~30°であることが好ましく、2~20°であることがより好ましく、5~15°であることがさらに好ましい。
【0024】
カッタープレートの大きさとしては、装着するロールペーパーの大きさ等によって適宜設定することができ、例えば、高さが、10~150mmであることが好ましく、20~100mmであることがより好ましく、30~70mmであることがさらに好ましい。なお、カッタープレートの幅は、側板部の間隔と同程度であることが好ましい。
【0025】
(押さえプレート)
押さえプレートは、カッタープレートの後方に配置された板状部材であり、その上端が回動自在に支持されると共に、その下端がカッタープレートを押圧するよう設けられる。さらに、押さえプレートの下端の少なくとも一部は、カッタープレートの下端よりも上方に位置して、カッタープレートの後面にロールペーパーの先端部が現れた状態でロールペーパーを押さえる。押さえプレートの下端の少なくとも一部は、カッタープレートの下端よりも20mm以上上方に位置していることが好ましく、25mm以上上方に位置していることがより好ましく、30mm以上上方に位置していることがさらに好ましい。
【0026】
押さえプレートによるカッタープレートの押圧方式は、押さえプレートの自重によるものが最も簡易で好適である。すなわち、カッタープレートを上記のように後方に傾斜して設置することにより、押さえプレートの自重によりロールペーパーをカッタープレートに対して押圧することが可能となる。また、自重による押圧に加えて、又は自重による押圧に代えて、カッタープレート方向へ付勢する付勢部材により押圧する構成であってもよい。付勢部材としては、例えば、カッタープレート方向へ付勢するバネを挙げることができる。
【0027】
押さえプレートの具体的な態様としては、例えば、その下端がカッタープレートの下端近傍まで延設されており、その下部に切欠部を有する態様を挙げることができる。切欠き部としては、いずれの位置に設けてもよいが、手がかりとしやすい点から下部中央に設けることが好ましい(
図1参照)。これにより、下端近傍まで延設された押さえプレートの下端により、ロールペーパーが浮遊状態になることなく確実にカッタープレートに押さえることができると共に、切欠部により、手がかりとなるロールペーパーの先端部が現れる部分を形成することができる。なお、カッタープレートの下端近傍とは、例えば、カッタープレートの下端から20mm未満が好ましく、15mm未満がより好ましく、10mm未満がより好ましい。
【0028】
切欠部の大きさとしては、ロールペーパー先端部を引き出すことができるものであれば特に制限されるものではなく、その幅としては、例えば30~100mm程度であり、具体的に指3本分程度の大きさが好ましい。切欠部の上端までの押さえプレートの下端からの長さとしては、20~100mmが好ましく、25~80mmがより好ましく、30~60mmがさらに好ましい。切欠部の切り欠け部分の形状としては、例えば、半円弧状、矩形状等を挙げることができる。切欠部は2以上設けてもよい。
【0029】
また、押さえプレートは、その下端がカッタープレートの下端から所定距離離れた上方に位置している態様(切欠部が存在しない態様)であってもよい。例えば、矩形の板状部材の下端辺がカッタープレートの下端辺よりも所定距離離れた上方に位置する態様を挙げることができる。カッタープレートの下端から距離としては、20~100mmが好ましく、25~80mmがより好ましく、30~60mmがさらに好ましい。
【0030】
このような構成により、カッタープレート後面のロールペーパーの先端部が現れる部分を手がかり(掴み代)として、ロールペーパーの先端部を指先などで容易に引き出してカットすることができる。
【0031】
また、押さえプレートは、その上端にロールペーパーを引き出し方向に回転可能な補助ローラを備えていることが好ましい。これにより、ロールペーパーのスムーズな引き出しが可能となる。
【0032】
[天板]
本発明のロールペーパーホルダーは、上方が開放されたものであってもよいが、天板を備えていてもよい。これにより、ロールペーパーに埃などのゴミや水滴が付着するのを防止することができる。天板は、ロールペーパーを引き出す際の干渉防止の点から、ロールペーパーに当接していないことが好ましい。また、天板は、上方に開閉可能に構成されていることが好ましい。これにより、上方からロールペーパーの交換が容易となる。具体的に天板としては、例えば、一対の側板部の上に載置され、その後端が一対の側板部の後方上部に回動自在に支持され、その前部が上方へ開閉可能に構成されるものを挙げることができる。
【0033】
以下、図面を用いて本発明のロールペーパーホルダーの一実施形態を具体的に説明するが、本発明は本実施形態に制限されるものではない。
【0034】
ここで、
図1は、本発明の第一実施形態に係るロールペーパーホルダーの斜視図である。
図2は、
図1に示すロールペーパーホルダーの使用状態を示す説明図である。
図3は、
図2に示すロールペーパーホルダーの側面図である。
図4は、本発明の第二実施形態に係るロールペーパーホルダーの押さえプレートの斜視図である。
【0035】
図1に示すように、本発明の第一実施形態に係るロールペーパーホルダー1は、互いに対向して配置された一対の側板部10,12と、側板部10,12の間にロールペーパーとしてのトイレットペーパーAを回転自在に支持するロールペーパー支持部14と、ロールペーパー支持部14の下方かつ側板部10,12の間に設けられ、トイレットペーパーAの先部を保持するロールペーパー保持部16とを備えている。トイレットペーパーAは、幅110mm程度、直径120mm程度の大きさである。
【0036】
側板部10,12は、幅130mm程度,高さ160mm程度の背板18の左右両端から前方に突き出して配置された最大奥行き160mm程度、最大高さ200mm程度の板状部材である。
【0037】
また、ロールペーパー支持部14は、トイレットペーパーAの芯に挿通され、トイレットペーパーAを回転自在に支持する支持軸である。
【0038】
図2及び
図3に示すように、ロールペーパー保持部16は、その下端にのこぎり刃状の切断刃20を有するカッタープレート22と、カッタープレート22の後方に配置された押さえプレート24を具備している。
【0039】
カッタープレート22は、幅130mm程度、高さ40mm程度の板状部材であり、側板部10,12の間に、その下端が地面に対して垂直となる位置から後方に10°程度の傾斜角度(角度α)で固定されている。
【0040】
押さえプレート24は、幅120mm程度、高さ60mm程度の板状部材であり、カッタープレート22の後方に配置され、その上端が支持軸26により回動自在に支持されて設けられており、その自重によりその下端がカッタープレート22を押圧するよう構成されている。
【0041】
押さえプレート24は、その下端がカッタープレート22の下端から10mm程度の近傍まで延設されており、その中央下部にトイレットペーパーAの先端部を引き出すための切欠部28が形成されている。切欠部28の切り欠け部分は、幅60mm程度、高さ45mm程度の矩形状に形成されている。
【0042】
また、ロールペーパーホルダー1は、側板部10,12の上に載置された天板30を備えている。天板30は、幅130mm程度、奥行150mm程度の板状部材であり、その後端が側板部10,12の後方上部に天板支持軸32により回動自在に支持され、その前部が上方へ開閉可能に構成されている。天板30は、閉じた状態で、スマートフォンなどの荷置きスペースとして用いることができ、上方へ開けることにより、トイレットペーパーAの交換を容易に行うことができる。
【0043】
次に、本発明の第一実施形態に係るロールペーパーホルダー1の使用方法(動作)の一例を説明する。
まず、準備として、
図1に示すように、使用者は、天板30を上方に開けて、トイレットペーパーAの芯をロールペーパー支持部14の支持軸に挿通して装着し、トイレットペーパーAの先部をカッタープレート22と、押さえプレート24との間に通す。
【0044】
使用する際には、
図2及び
図3に示すように、指を押さえプレート24の切欠部28の切り欠け部分に当てて、トイレットペーパーAの先端部を所望の長さ分だけ引き出し、カッタープレート22の切断刃20を用いてカットする。
【0045】
上記説明した第一実施形態に係るロールペーパーホルダー1は、押さえプレート24がカッタープレート22の後面にトイレットペーパーAの先端部が現れた状態(切欠部28部分)でトイレットペーパーAの先部を押さえることから、このトイレットペーパーAの先端部が現れる部分を手がかり(掴み代)として、トイレットペーパーAの先端部を指先などで容易に引き出してカットすることができる。すなわち、手がかりを頼りにできることから、トイレットペーパーAの先端部を探すことなく、即座に手に取ることができる。したがって、特に高齢者や身体が不自由な人の利用に有用である。さらに、ロールペーパーホルダー1は、使用者がトイレットペーパーAの先端部以外に触れる機会を抑えて使用できるため、感染予防できるなど衛生的に優れる。
【0046】
続いて、本発明の第二実施形態に係るロールペーパーホルダーについて説明する。本実施形態においては、押さえプレートがその上端にロールペーパーを引き出し方向に回転可能な補助ローラを備えている点で上記第一実施形態と異なる。また、上記第一実施形態のロールペーパーホルダー1と同様の構成の部材については、同一符号を付して説明を省略する。
ここで、
図4は、本発明の第二実施形態に係るロールペーパーホルダーの押さえプレートの斜視図である。
【0047】
図4に示すように、第二実施形態に係るロールペーパーホルダー2においては、押さえプレート34は、その上端にトイレットペーパーAを引き出し方向に回転可能な補助ローラ36を備えている。したがって、本実施形態のロールペーパーホルダー2は、トイレットペーパーAのよりスムーズな引き出しが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明のロールペーパーホルダーは、トイレットペーパーホルダー等として用いることができることから、産業上有用である。
【符号の説明】
【0049】
1 ロールペーパーホルダー(第1実施形態)
2 ロールペーパーホルダー(第2実施形態)
10 側板部
12 側板部
14 ロールペーパー支持部
16 ロールペーパー保持部
18 背板
20 切断刃
22 カッタープレート
24 押さえプレート
26 支持軸
28 切欠部
30 天板
32 天板支持軸
34 押さえプレート
36 補助ローラ
A トイレットペーパー
【要約】
【課題】簡易な構造で、容易にロールペーパーを引き出してカットすることができる新規なロールペーパーホルダーを提供する。
【解決手段】互いに対向して配置された一対の側板部10,12と、一対の側板部10,12の間にロールペーパーAを回転自在に支持するロールペーパー支持部14と、ロールペーパー支持部14の下方に設けられ、ロールペーパーAの先部を保持するロールペーパー保持部16とを備えるロールペーパーホルダー1である。
【選択図】
図1