(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-17
(45)【発行日】2022-10-25
(54)【発明の名称】低い直流抵抗を有す高電流コイルを備えた誘導子
(51)【国際特許分類】
H01F 17/04 20060101AFI20221018BHJP
H01F 27/29 20060101ALI20221018BHJP
H01F 27/28 20060101ALI20221018BHJP
H01F 41/04 20060101ALI20221018BHJP
H01F 41/10 20060101ALI20221018BHJP
H01F 41/02 20060101ALI20221018BHJP
【FI】
H01F17/04 A
H01F17/04 F
H01F27/29 H
H01F27/29 P
H01F27/28 152
H01F41/04 C
H01F41/10 B
H01F41/10 C
H01F41/02 D
(21)【出願番号】P 2019512201
(86)(22)【出願日】2017-08-30
(86)【国際出願番号】 US2017049332
(87)【国際公開番号】W WO2018045007
(87)【国際公開日】2018-03-08
【審査請求日】2020-08-27
(32)【優先日】2016-08-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】510060327
【氏名又は名称】ヴィシェイ デール エレクトロニクス エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100079980
【氏名又は名称】飯田 伸行
(74)【代理人】
【識別番号】100167139
【氏名又は名称】飯田 和彦
(72)【発明者】
【氏名】ハンソン,ベンジャミン エム.
(72)【発明者】
【氏名】ブロウ,ダレク
(72)【発明者】
【氏名】ガベルズ,クリス
【審査官】井上 健一
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-323336(JP,A)
【文献】特開2005-310865(JP,A)
【文献】特開2012-195399(JP,A)
【文献】特開2004-087607(JP,A)
【文献】実開平02-036013(JP,U)
【文献】特開平07-273292(JP,A)
【文献】特表2009-535804(JP,A)
【文献】特開2005-109290(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第1885538(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0252669(US,A1)
【文献】特開2007-005424(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01F 17/04
H01F 27/29
H01F 27/28
H01F 41/04
H01F 41/10
H01F 41/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
導電性金属の平坦な連続ピースから形成したジグザグ形状で単一の第1のコイルを有する誘導子において、
このコイルは、
前記誘導子の第1側部に隣接する第1端部および
前記誘導子の
第2側部に近接する第2端部を有する第1部分
が在り、この第1部分は、前記誘導子の前記第1側部から前記誘導子の反対側になる前記第2側部に向けて延びる湾曲経路として延在しており、そして、この第1部分は前記誘導子の外側の第3側部に向けて湾曲しており、前記第1部分の前記第1端部および前記第1部分の前記第2端部は、前記誘導子の前記第3側部から前記第1部分の中央域までの間より、前記第3側部から離れており、
前記誘導子の
前記第2側部に隣接する第一端部および
前記誘導子の前記
第1側部に近接する第二端部を有する第3部分が在
り、この第3部分は、前記誘導子の前記第2側部から前記誘導子の前記第1側部に向けて延びる湾曲経路として延在しており、そして、この第3部分は前記誘導子の外側の第4側部に向けて湾曲しており、前記誘導子の前記第3側部と前記誘導子の前記第4側部とは互いに
前記誘導子の反対側の側部
であり、
前記第3部分の前記第一端部および前記第3部分の前記第二端部は、前記誘導子の前記第4側部から前記第3部分の中央域までの間より、前記第4側部から離れており、
前記第1部分の
湾曲領域における湾曲の内側
が、前記第3部分の
湾曲領域における湾曲の内側
に対向して
、
前記第1部分および前記第3部分は前記第1部分と前記第3部分との間に
間隙を
画定して、
前記第1部分の前記第2端部と前記第3部分の前記第二端部とを接続する第2部分が在って、この第2部分は前記第1部分と前記第3部分との間の前記
間隙を横断しており、そして
、
前記第2部分は第1部位で前記第1部分に接続して
、かつ前記第2部分は第2部位で前記第3部分に接続し、前記第1部位は前記第2部位よりも
前記誘導子の前記第2側部の近くにあり
、
そしてさらに、
前記コイルの前記第1部分の前記第1端部から延在する第1リード部、
前記コイルの前記第3部分の前記第一端部から延在する第2リード部、および、
前記コイル
の全体の周囲と、前記第1リード部および前記第2リード部の一部の周囲と
を囲んでプレスされた磁性粉体プレス材を有する本体を
ただ一つの一体化本体に構成
したことを特徴とする誘導子。
【請求項2】
前記第2部分が前記コイルの中心領域を横断する請求項1に記載の誘導子。
【請求項3】
前記第1部分および前記第3部分が前記コイルの中心領域から円弧状に離間する請求項2に記載の誘導子。
【請求項4】
前記コイルが全体としてS字形、Z字形またはN字形を取る請求項1に記載の誘導子。
【請求項5】
前記コイルが前記第1リード部の少なくとも一部および前記第2リード部の少なくとも一部での厚さに比べて厚さを増やした領域を有する請求項1に記載の誘導子。
【請求項6】
前記厚さを増やした領域が前記第1リード部の一部と前記第2リード部の一部との間に延在する請求項5に記載の誘導子。
【請求項7】
前記コイルを折りたたまれた導体から形成し、第1層および第2層を形成した請求項1に記載の誘導子。
【請求項8】
さらに、前記第1層と前記第2層との間に絶縁材を有する請求項7に記載の誘導子。
【請求項9】
前記第1リード部および第2リード部の一部を前記本体から延在させ、前記本体の周囲に折り曲げ、前記本体の表面に表面実装部分を形成した請求項1に記載の誘導子。
【請求項10】
前記
第1リード部および前記第2リード部が前記コイルから別々に形成し、前記コイルに取り付ける表面実装リード部として形成された請求項1に記載の誘導子。
【請求項11】
前記コイル
の表面を平面にそって設ける請求項1に記載の誘導子。
【請求項12】
前記コイル
の表面の少なくとも一部および前記
第1リード部および前記第2リード部の少なくとも一部
の表面を同じ平面にそって設ける請求項11に記載の誘導子。
【請求項13】
抵抗を最小化し、かつインダクタンスを最適化した状態で前記誘導子の前記本体内で利用できる前記
間隙に嵌合するように前記コイルの経路長さが最適化するようにコイル形状を構成する請求項1に記載の誘導子。
【請求項14】
前記第2部分が、前記誘導子の第1角部の近くから前記誘導子の反対側にある第2角部の近くまで延在する請求項1に記載の誘導子。
【請求項15】
平坦な導電性材料を成形して、ジグザグ形状の単一で、かつ連続する第1のコイルに導体を成形して、誘導子を製造する方法において
、
前記コイルから第1リード部および第2リード部が延在し
、
前記コイルは、前記誘導子
の第1側部に隣接する第1端部
および前記誘導子の
第2側部に近接する第2端部
を有する第1部分
が在り、この第1部分は、前記誘導子の前記第1側部から前記誘導子の反対側になる前記第2側部に向けて延びる湾曲経路として延在しており、そして、この第1部分は前記誘導子の外側の第3側部に向けて湾曲しており、前記第1部分の前記第1端部および前記第1部分の前記第2端部は、前記誘導子の前記第3側部から前記第1部分の中央域までの間より、前記第3側部から離れており、
前記誘導子の前記第2側部に隣接する第一端部
および前記誘導子の前記第1側部に近接する第二端部を有する第3部分
が在り、この第3部分は、前記誘導子の前記第2側部から前記誘導子の前記第1側部に向けて延びる湾曲経路として延在しており、そして、この第3部分は前記誘導子の外側の第4側部に向けて湾曲しており、前記誘導子の前記第3側部と前記誘導子の前記第4側部とは互いに前記誘導子の反対側の側部であり、前記第3部分の前記第一端部および前記第3部分の前記第二端部は、前記誘導子の前記第4側部から前記第3部分の中央域までの間より、前記第4側部から離れており、
前記第1部分の
湾曲領域における湾曲の内側
が、前記第3部分
の湾曲領域における湾曲の内側に対向
して、
前記第1部分および前記第3部分は前記第1部分と前記第3部分との間に
間隙を画定して、
前記第1部分の前記第2端部と前記第3部分の前記第二端部とを接続する第2部分が在って
、この第2部分
は前記第1部分と前記第3部分との間の前記
間隙を横断
しており、そして、
前記コイルと前記第1リード部の一部と前記第2リード部の一部との周囲に磁性粉体をプレスすることによって、前記コイルと前記第1リード部の一部と前記第2リード部の一部とを
完全に取り囲む
ただ一つの一体化本体を形成
して、
前記第1リード部および前記第2リード部の外側部分を前記本体の周囲に設け、表面実装部分を形成す
ることを特徴とする方法。
【請求項16】
前記コイルをスタンピング、切断、折りたたみ、またはそれらの組み合わせによって形成する請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記コイルが前記第1リード部の少なくとも一部および前記第2リード部の少なくとも一部での厚さに比べて厚さを増やした領域を有する請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記厚さを増やした領域が前記第1リード部の一部と前記第2リード部の一部との間に延在する請求項17に記載の方法。
【請求項19】
さらに、前記導体を折りたたんで第1層および第2層を形成してから、前記第1のコイルを形成する請求項15に記載の方法。
【請求項20】
さらに、前記第1層と前記第2層との間に絶縁材を設ける請求項19に記載の方法。
【請求項21】
さらに、前記コイルから別々に前記第1リード部および前記第2リード部を形成し、これら第1リード部および第2リード部を前記コイルに取り付ける請求項15に記載の方法。
【請求項22】
ジグザグ形状の第1のコイルの導体を形成する工程で、この導体をS字形、Z字形、あるいはN字形に形成する請求項15に記載の方法。
【請求項23】
前記第2部分が前記コイルの中心領域を横断する請求項15に記載の方法。
【請求項24】
前記第1部分および第3部分が前記コイルの
前記中心領域から円弧状に離間する請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記コイル
の表面を平面にそって設ける請求項15に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
本出願は、2016年8月31日を出願日とする米国仮特許出願第62/382,182号の優先権を主張する出願である。この明細書の全開示をここに援用するものとする。
【技術分野】
【0002】
本出願は電子部品の分野、特に誘導子(インダクタ、inductor)および誘導子の製造方法に関する。
【背景技術】
【0003】
誘導子は、一般に、受動的な2端子電子部品であり、これら部品に流れる電流中で抵抗が変化する。誘導子はコイル状に巻かれた線材などの導体(conductor)を有する。電流がコイルに流れると、コイル内の磁場にエネルギーが一時的に蓄えられる。誘導子に流れる電流が変化すると、時変磁場が電磁誘導のファラデーの法則に従って導体内に電圧を誘導する。磁場に基づいて動作する結果、誘電子は他の電子部品の性能に干渉し、この性能に阻害を与えるか、あるいはこの性能を劣化させることができる電場および磁場を発生する。さらに、基板上の電気部品からの他の電場、磁場や静電電荷(帯電)も誘導子の性能に干渉し、この性能を阻害し、および/またはこの性能を劣化させる傾向がある。
【0004】
一部の公知誘導子の場合、一般的に、磁性材料のコア本体を有し、導体を内側に設け、場合に応じてこの導体を巻かれたコイルとして形成する。公知誘導子の実例はUSP6,198,375(誘導子コイル構造体)およびUSP6,204,744(高電流小型誘導子)に開示があり、いずれの開示もここに援用するものとする。デザインを改善する試み、そして誘導子の製造コストを削減する試みは一般的なものである。このように、直流抵抗を改善した状態でインダクタンスが1uH以下の誘導子を始めとする誘導子を製造する簡単かつ費用対効果の高い製造方法が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】USP6,198,375
【文献】USP6,204,744
【発明の概要】
【0006】
誘導子およびこの誘導子の製造方法をここに開示する。誘導子は導体から形成したコイルを有することができる。コイルは2本のリード部を有することができ、これらリード部はコイルの対向端部から延在する。本体がコイルおよび第1リード部および第2リード部の一部を取り囲む。リード部を本体周囲に巻き付けることができ、導体の外面に表面実装端子などの接触点を形成する。
【0007】
誘導子の製造方法も開示する。金属プレート、金属ストリップや金属線材などの導体については、コイルおよびこのコイルの対向端部から来る2本のリード部の形で形成することができる。コイルについては、ジグザグ形状や曲がりくねった形状などの特定形状に形成することができ、好ましくはS字形に形成することができる。導体については、折りたたむか、折り曲げるか、および/またはスタンピング(folded,bent,and/or stamped)することができ、コイルおよび2本のリード部の形に形成することができる。導体本体がコイルを取り囲み、本体をコイルの周囲にプレスすることができ、リード部を本体から突き出す。次に、リード部を折り曲げることができ、本体周囲に巻き付け、本体の一つの外面に接触点を形成する。
【0008】
本発明の一つの態様は、銅などの金属のシートをスタンピング(型押し、打抜き)することによって一体的なピースとして形成したリード部をもつ形状の平坦な誘導子コイルを提供するものである。なお、誘導子のコイルに使用されている他の材料などの従来公知な他の導電性材料も本発明の範囲から逸脱することなく使用可能である。具体的な用途に応じて必要な場合には、コイルおよび/またはリード部の一部の周囲に、あるいはこれら部分の間に絶縁材を使用することができる。リード部分については、全体的に直線状の経路にそって位置を合わせることができ、一定の幅を有する。コイルは、リード部の幅の外側に延在し、湾曲するか、あるいはコイルの中心から離間しているのが好ましい部分を有することができ、これら部分はコイル中心を一定の角度で横断する接続部分によって接続する。コイルおよびリード部は、初期状態では金属の平坦ピースから形成時などの製造時に平面内に存在できる。リード部については、最終的にはコイルを取り囲む誘導子本体の周囲でかつその下に折り曲げることができる。完成誘導子の一実施態様では、コイルのすべての部分が平面内に収められるのが好ましい。誘導子本体のコイルの周囲にプレスし、コイルを収容する。
【0009】
リード部間に延在し、これらを接続するコイルは一定の形状を有する。好適な実施態様では、コイルは対向リード部(またはリード部分)を接合し、全体として第1湾曲部分および第2湾曲部分を有する。湾曲部分については、コイルの中心からおよび/または中心周囲に湾曲離間するのが好ましく、従って“外向き”湾曲を取ると考えられる。コイルの各湾曲部分については、中心部分の中心周囲に湾曲する円形経路の円周の一部にそって延在することができる。各湾曲部分はリード部のうちの一つから延在する第1端部、および第1端部に対向する第2端部を有する。中心部分または接続部分は、第1湾曲部分および第2湾曲部分の各第2端部間に所定角度で延在し、中心部分の中心を横断する。このため、上から見た場合、あるいは下から見た場合に“S”字形を取ることができるジグザグ形状コイルが形成することになる。
【0010】
複数のコイル層を形成することができる。複数のコイル層間に絶縁材を設けることができる。本発明のコイルについては、平坦形状、円形あるいは楕円形の金属ピースとして形成することができる。
【0011】
本発明の一つの態様の場合、本発明のコイルおよびリード部については、スタンピング(stamping)などによって平坦で完全に一体化したピースとして形成するのが好ましい。換言すると、一つのリード部から対向リード部までのコイルに中断や破断が認められない。リード部およびコイルについては、製造時にスタンピングによって同時に形成する。コイルについては、溶接などによってリード部に接合する必要はない。他の実施態様では、リード部を別々に形成し、コイルに接合する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の誘導子を一部透明化して示す等測投影図である。
【
図2】リード端部から見た
図1の誘導子を示す端面図である。
【
図3】非リード端部から見た
図1の誘導子を示す端面図である。
【
図4A】上部から見た、一部を透明化した
図1の誘導子を示す図である。
【
図4B】リード縁部から見た
図1の誘導子を示す側面図である。
【
図4C】非リード縁部から見た
図1の誘導子を示す側面図である。
【
図5】本発明の一実施態様に従って誘導子を製造する方法を示す概略図である。
【
図6】
図5の方法におけるスタンピング工程で形成したリードフレームを示す図である。
【
図7】
図5の方法におけるスタンピング工程で形成したリードフレームを示すトップダウン斜視図である。
【
図8】
図5の方法におけるプレス工程で形成した部分を示す図である。
【
図9】
図5の方法におけるプレス工程で形成した部分を示すトップダウン斜視図である。
【
図10】
図5の方法におけるプレス工程で形成した部分を示す図である。
【
図11A】
図5の方法におけるプレス工程で形成した部分を示すトップダウン斜視図である。
【
図11B】
図5の方法におけるプレス工程で形成した部分を示す側面斜視図である。
【
図12】本発明の誘導子コイルの実施態様におけるリードフレームを示す図である。
【
図13】
図12のリードフレームおよび誘導子コイルを示す上面図である。
【
図14】本発明の誘導子コイルの実施態様におけるリードフレームを示す図である。
【
図15】本発明の誘導子コイルの実施態様におけるリードフレームを示す上面図である。
【
図16】本発明のリードフレームおよびコイルの別な実施態様を示す図である。
【
図17】本発明の一実施態様に従って構成した誘導子を示す斜視図である。
【
図18A】本発明に従って構成した誘導子を示す斜視図である。
【
図18B】本発明に従って構成した誘導子を示す斜視図である。
【
図19】第2本体を透視し、コアおよび本体を取り外した状態の誘導子を示す図である。
【
図20】誘導子3100の他の部分を取り外した状態で、構成した誘導子からのコイルを示す上面図である。
【
図21】誘導子3100の他の部分を取り外した状態で、構成した誘導子からのコイルを示す底面図である。
【
図22A】誘導子の他の部分を取り外した状態で、構成した誘導子からの本体を示す図である。
【
図22B】誘導子の他の部分を取り外した状態で、構成した誘導子からの本体を示す図である。
【
図23】絶縁コイルの溶接および/または半田付けによる接続状態を示す図である。
【
図24】誘導子コイルの実施例を示す等測投影図である。
【
図25】誘導子コイルの実施例を示す側面図である。
【
図26】誘導子リード部をコアの側部周囲に形成した本体実施例を示す側面図である。
【
図27】本体をコイル内部が見えるように透明化し、コア側部周囲に誘導子リード部を形成したコアの実施例を示す側面図である。
【
図28】誘導子リード部をコア側部周囲に形成した本体の実施例を示す等測投影図である。
【
図29】コアをコイル内部が見えるように透明化し、コア側部周囲に誘導子リード部を形成した本体の実施例を示す等測投影図である。
【
図30】リード部を形成した本体の実施例を示す底面斜視図である。
【
図31】複数のコイルを形成した誘導子の実施例を示す等測投影図である。
【
図32】コイルおよび各部品を取り付けた誘導子の実施例を示す等測投影図である。
【
図33】一実施態様に従って誘導子を製造する方法の実施例を示す図である。
【
図34A】折りたたみ式導体の実施例を示す等測投影図である。
【
図34B】折りたたみ式導体の実施例を示す正面斜視図である。
【
図34C】絶縁した折りたたみ式導体の実施例を示す正面斜視図である。
【
図35】折りたたみ式導体から製造した誘導子コイルの実施例を示す等測投影図である。
【
図36】張り広げられかつ折りたたまれた(splayed folded)導体から製造した誘導子コイルの実施例を示す等測投影図である。
【
図37】リード部を形成した折りたたみ式導体から製造した誘導子コイルの実施例を示す等測投影図である。
【
図38】コアをコイル内部が見えるように透明化し、コア側部周囲に誘導子リード部を形成した本体の実施例を示す等測投影図である。
【
図39】コアをコイル内部が見えるように透明化し、コア側部周囲に誘導子リード部を形成した本体の実施例を示す上面斜視図である。
【
図40】リード部を形成した、張り広げられかつ折りたたまれた導体から製造したコイルの実施例を示す等測投影図である。
【
図41】コアをコイル内部が見えるように透明化し、コア側部周囲に誘導子リード部を形成した本体の実施例を示す等測投影図である。
【
図42】コアをコイル内部が見えるように透明化し、コア側部周囲に誘導子リード部を形成した本体の実施例を示す上面斜視図である。
【
図43】リード部を形成した、張り広げられかつ折りたたまれた導体から製造したコイルの実施例を示す等測投影図である。
【
図44】コアをコイル内部が見えるように透明化し、コア側部周囲に誘導子リード部を形成した本体の実施例を示す等測投影図である。
【
図45】コアをコイル内部が見えるように透明化し、コア側部周囲に誘導子リード部を形成した本体の実施例を示す上面斜視図である。
【
図46A-46D】一実施態様に従って誘導子を製造する方法の実施例を示す図である。
【
図47A-47D】一実施態様に従って誘導子部品を製造する方法の実施例を示す図である
【
図48】一実施態様に従って誘導子を製造する方法の実施例を示す図である。
【
図49A-49D】一実施態様に従って誘導子部品を製造する方法の実施例を示す図である。
【
図50A-50F】一実施態様に従って誘導子を製造する方法の実施例を示す図である。
【
図51A-51H】一実施態様に従って誘導子を製造する方法の実施例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下の説明で使用する用語は便宜的なもので、限定を意図するものではない。用語“右”、“左”、“上”や“下”は参照すべき添付図面における方向を示すものである。特許請求の範囲および明細書の対応する部分における単数表現は、特に断らない限り、一つかそれ以上の参照部分を含むものである。本明細書では、これらの用語は上記で特に述べた言葉やそこから派生する語、および同義語などを包摂するものである。2つかそれ以上の“A、BまたはC”などの個々の単位の前の“少なくとも一つの”はA、BまたはCそれぞれが単独の場合を示すこともあり、あるいはこれらの任意の組み合わせを意味することもある。なお、一部の図面については、説明、図示および実証のみを目的として部分的に透明化してあるが、要素それ自体がその最終製造形において透明であることを示すものではない。
【0014】
図1は、本発明のここに記載の一実施態様に従って構成した誘導子3100の実施例を示す図である。この誘導子は金属プレート、金属シートや金属ストリップ等の導体から形成した成形コイル3150を有する。成形コイル3150については、特有な形状で構成することができ、小容量で効率および性能を改善でき、また製造が容易である。コイル3150およびリード部3140a、3140bについては、初期状態では平坦になることができ、かつ例えば
図6に示すように平坦コイルになる銅シートなどの導電性シートをスタンピングすることによって形成するのが好ましい。なお、コイル3150の表面については、コイル3150を形成するために使用する方法にもよるが、多少あるいは若干円形でもよく、また弓形でもよく、あるいは湾曲していてもよい。また、その側縁部も円形でもよく、あるいは湾曲していてもよい。コイルおよびリード部を形成するために使用可能な金属としては銅、アルミニウム、白金や従来公知の誘導子コイルに使われている他の金属を挙げることができる。なお、ここで使用される“平坦”とは“全体として平坦である”ことを意味し、多少の製造誤差は許容範囲にある。また、コイル3150の平坦面については、コイル3150を形成するために使用する方法にもよるが、多少あるいは若干円形でもよく、弓形でもよく、湾曲していてもよく、あるいは波形でもよい。また、その側縁部も多少あるいは若干円形でもよく、弓形でもよく、湾曲してもよく、あるいは波形でもよく、いずれも“平坦”に含まれる。
【0015】
スタンピング後、キャリアストリップあるいはフレーム部分と呼ばれる残存銅ストリップが残り、これらストリップの少なくとも一つがリード部の対向端部に連続的な孔を有する。これら孔については、製造装置に対する位置合わせに使用することができる。スタンピングされた銅コイル、リード部およびフレーム部分については、一括して“リードフレーム”呼ぶことができる。実例を
図6~
図11に示す。製造時などの初期状態では、成形コイルおよびリード部は同一平面内に位置することができる。各リード部3140aおよび3140bについては、最終的に誘導子本体周囲に折り曲げ、リード部接触部分3130を誘導子本体の底部の下に折り曲げることができる。リード部3140aおよび3140bおよびコイル3150については、溶接せずに一体的なピースとして形成するのが好ましい。
【0016】
図1、
図4A、
図5および
図6に示す実施態様では、コイル3150は、対応する図面において上方向から見た場合に、“S”字形コイルまたは“Sコイル”の形を取るジグザグ形状や曲がりくねった形状のコイルを有する。コイル3150の中心部分3151はコイルの中央に対して直交交差する。第1湾曲部分C1はリード部3140bのうちの一つから延在する第1端部3152、およびコイル3150の中心周囲で湾曲する第2端部3153を有する。第2湾曲部分C2はもう一つのリード部3140aから延在する第1端部3155、および第1湾曲部分C1から逆方向にコイル3150の中心周囲で湾曲する第2端部3154を有する。各湾曲部分はコイル3150の中心の一部を取り巻く円弧を形成する。各湾曲部分は中心周囲の円周経路をそれぞれ通ることができる。
【0017】
コイル3150の中心部分3151は平坦な直線状ストリップとして形成することができ、第1湾曲部分C1の第2端部3153からコイル3150の中心を横切って第2湾曲部分C2の第2端部3154まで延在する。この中心部分3151によって“S”字形が完成する。
【0018】
このSコイルまたは“S”字形が好適な実施態様になる。以下に部分的に説明するように、他の構成も可能であり、円弧状コイル、ZコイルやNコイル構成を挙げることができる。コイルの一部がコイルまたは誘導子本体の中央線または中心部分と交差した状態で、リード部間の曲がりくねった経路にそって延在するコイル構成は“ジグザグ形状”コイルと考えることができる。例えば、限定するわけではないが、一つのリード部から他のリード部までを辿る曲がりくねった経路を有するSコイル、Zコイル、Nコイルやその他の形状のコイルも“ジグザグ形状”コイルと考えることができる。ジグザグ形状コイルは、誘導子コアの中心部分を取り囲むが、誘導子コアの中心部分または中心線と交差する、あるいは中心部分または中心線を横切る部分はない線材から形成される“巻線”コイル(“winding”coil)とは異なってもよい。
【0019】
図4Aおよび
図7に示すように、本発明のジグザグ形状コイル3150の第1経路P1は、誘導子の一つの側部から反対側部までの第1方向に向かって延在する。例えば、この第1経路P1はリード部3140bを有する誘導子の側部からリード部3140aを有する誘導子の反対側部に向かって延在する。好適な実施態様では、第1経路P1はコイルの中心部分から湾曲離間する湾曲経路または円弧状経路である。
【0020】
第2経路P2は第1経路P1を引き継ぎ、第2方向に向かって延在し、コイルの中心線LAと交差する。好適な実施態様では、第2経路P2は傾斜し、第1経路P1が終わる側から第1経路P1が始まる側に折り返すようにコイルの中心および中心線LAに対して直交交差する。例えば、第2経路P2はリード部3140aを有する誘導子の側からリード部3140bを有する誘導子の反対側まで折り返すように延在する。第2経路P2は、その長さの大部分にそって全体として直線状の経路であればよい。
【0021】
第3経路P3は第2経路P2を引き継ぎ、誘導子の一方の側から反対側に向かって第3方向に延在する。例えば、第3経路P3はリード部3140bを有する誘導子の一方の側からリード部3140aを有する誘導子の反対側に向かって延在する。好適な実施態様では、第3経路P3はコイルの中心部分から湾曲離間する湾曲経路または円弧状経路である。好適な実施態様では、第1方向と第3方向とは全体として同じであるが、反対方向に湾曲し、そしてどちらも第2方向とは異なる。このように、経路P1、P2およびP3の組み合わせについては、連続的なジグザグ状経路を構成し、相互に干渉せず、同じ導体から形成するのが好ましい。
【0022】
第1経路P1および第3経路P3は湾曲経路、直線経路、あるいは湾曲および直線経路の組み合わせを辿ることができる。例えば、
図16の別な実施態様に示すように、“N”字形コイルの場合、誘導子の第1側部から反対側まで全体として直線状である第1経路P1を辿り、第1側部に向かって中心線LAと直交交差して折り返す第2経路P2を辿り、そして誘導子の第1側部から反対側部までそれら経路の全長の大部分にそって全体として直線状の第3経路P3を辿ることができる。
【0023】
“S”字形コイル、“N”字形コイル、あるいは“Z”字形コイルの場合、コイルの各部分間に空間または隙間を設ける。例えば、湾曲部分C1と中心部分3151との間に、そして湾曲部分C2と中心部分3151との間に空間または隙間を設ける。“S”字形コイルの実施態様では、
図4A、
図7、
図25および
図39に示すように、この空間または隙間の形状は全体として半円形である。“N”字形コイルの実施態様では、
図16に示すように、空間または隙間の形状は全体として三角形であり、“Z”字形コイルでは、空間または隙間の形状は同様に全体として三角形である。
【0024】
コイル3150の形状については、抵抗を最小に抑え、かつインダクタンスを最大化した状態で、誘導子内部で利用可能な空間に嵌合するように経路長さを最適設計する。また、誘導子本体内で利用可能な空間に対する使用空間の比率が高くなるように設計を行ってもよい。本発明の実施態様におけるコイル3150については、平坦で、平面内に実質的に配向するのが好ましい。
【0025】
“S”字形コイルの場合、他の非コイル導体構造よりもインダクタンス値および抵抗値が最適化する。Sコイルの場合1212実装サイズ(約0.12インチ×0.12インチ×0.04インチ)で2.2mΩにおいて0.05uHの範囲にあるインダクタンス値を得ることができる。また、Sコイルの場合4040実装サイズ(約0.4インチ×0.4インチ×0.158インチ)で0.55mΩにおいて0.15uHの範囲にあるインダクタンス値を得ることができ、そしてSコイルの場合1616実装サイズで0.075uHのインダクタンス値を得ることができ、そしてSコイルの場合6767実装サイズで0.22uHのインダクタンス値を得ることができる。
【0026】
誘導子本体の一部を内部が見えるように透明化して示す
図1~
図4に示す実施態様では、本発明の完成誘導子3100はコイルおよびリード部の少なくとも一部の周囲に形成するか、これらにプレスするか、あるいはその他の手段でこれらを収容した、一部を透明化して示す誘導子本体を有し、この誘導子本体は第1本体部分3110および第2本体部分3120を有する。
図1~
図4Cに示すように、第1本体部分3110および第2本体部分3120は成形コイル3150およびリード部3140aおよび3140bの部分を間に挟持するか、これらの周囲にプレスされるか、あるいはその他の手段でこれらを収容し、完成誘導子3100を形成する。
図2および
図3に示すように側面からは、誘導子3100の第1本体部分3110は底部にあり、そして第2本体部分3120は上部にあるように見える。
【0027】
一部を透明化して示す
図2および
図3の実施態様では、図示のように、第1本体部分3110および第2本体部分3120を別々な部分または離散的な部分として使用し、完成誘導子3100を製造するが、一つの本体としてもよく、あるいは一体的な本体としてもよい。別な実施態様では、任意の個数の本体部分を利用することも可能である。本体については、鉄系材料から形成することができる。また、本体については、例えば鉄、金属合金、あるいはフェライトから構成してもよく、これらを併用して構成してもよく、あるいは誘導子分野で公知な、このような本体の形成に使用されている他の材料で構成してもよい。以下にさらに記載するように、第1本体3110および第2本体部分3120は粉体鉄や同様な材料で構成してもよい。本発明で使用可能な誘電子分野で公知な他の材料、例えば公知磁性材料を使用し、本体や本体部分を形成することができる。例えば、USP6,198,375(誘導子コイル構造体)およびUSP6,204,744(高電流小型誘導子)に記載されているように、粉体鉄、充填剤、樹脂および潤滑剤を有する磁性成形材料を本体に使用することができる。なお、第1本体部分3110および第2本体部分3120は同種の材料を用いて同様な方法によって形成できるが、既に公知なように、第1本体部分3110および第2本体部分3120は異なる材料から異なる方法によっても形成してもよい。
【0028】
第1本体部分3110および第2本体部分3120がコイルおよびリード部の一部を取り囲み、コイル3150の周囲にプレスするか、オーバーモールディングし、
図4A~
図4Cに一部を透明化した実施例の最終状態で図示されているように、第1本体部分3110の下に折りたたまれるまで初期状態でリード部3140aおよび3140bの部分を露出しておく。完成誘導子即ち“部品”では、各リード部3140aおよび3140bは、
図4Bに示すように、第1本体部分3110の側部にそって延在することができる。各リード部3140aおよび3140bは、
図1に示すように、第1本体部分3110の下に折り曲げられた接触部分3130で終端する。
【0029】
図1に示すように、誘導子本体3110の外側にそって折り曲げられるリード部3140aの部分によって棚部(shelf)3160、段部(step)またはくぼみを形成することができる。この棚部3160については、
図3にも示すように、リード部がコイル3150と出合う部分に隣接して形成する。この棚部3160は、リード部3140の他の部分よりも小さい直径に遷移することができる。棚部3160があるため、本体から引き出されるリード部の厚さがより薄くなり、誘導子(部品)の形成能力が改善する。またこの棚部3160があるため、本体内部にコイルを受け取る余地が大きくなる。この棚部3160については、すべての場合において必要なものではなく、本発明の誘導子、またはコイル、またはリード部はこのような棚部がなくても形成することができる。
【0030】
図1から理解できるように、コイル3150の構成には、棚部3160が湾曲部分C1、C2に遷移するコイルの内側に隣接してコイル切り欠き部3170を付加することができる。このコイル切り欠き部3170があるため、リード部とコイルとの間を分離できる。即ち、これらの間に空間を設定できる。
【0031】
図2は、誘導子の本体が第1本体部分3110に第1の切り欠き部3180、即ち溝を有するため、リード接触部分3130を第1本体部分3110の外面の底部3111の下に接触させ、配置させることができることを示す図である。
図3は、リード接触部分3130を第1本体部分3110にも第2の切り欠き部3190、即ち溝を設け、第1本体部分3110の外面の底部3111の下に接触させ、配置させることができることを示す図である。
【0032】
図4A~
図4Cは、誘導子3100を示す付加的な図である。即ち、
図4Aは誘導子3100の一部を透明化して示す図であり、この透明化によってコイル3150を可視化した図である。
図4Bはリード部3140aの縁部から見た誘導子3100の側面図であり、
図4Cは非リード部の縁部から見た誘導子3100を示す側面図である。図示のように、コイル3150は見る方向に応じて“S”字形になり得るし、あるいは“Z”字形にもなり得る。即ち、添付図面に示すように上から見た場合、“S”字形あるいは“Z”字形はこのような形状の鏡像であってもよい。例えば、コイル3150の見る方向は180度回転でき、“S”字構成か、あるいは“Z”字構成のいずれかを形成する。
【0033】
図5に、誘導子3100の製造方法3500を示す。工程3510で、誘導子をスタンピングによって製造し、リード部およびこれらリード部間で所望形状のコイルになる機能部を形成する。銅の平坦シートをスタンピングして、一つは部品の一方の側にあり、もう一つは部品の他の側にある電気リード部、および “S”字形に形成された2つのリード部を接合するコイルを構成する機能部を形成する。スタンピングによって得られたSコイル誘導子は、インダクタンスが1uH未満のバラツキのない誘導子を製造する簡単かつ費用対効果の高い方法を担保するものである。スタンピングによって得られたSコイルは、現在の高電流のより小型のものを対象とする製造方法よりも直流抵抗が80%以下のバラツキのない誘導子を製造する簡単かつ費用対効果の高い製造方法を担保するものである。
【0034】
図6から理解できるように、銅のシートの場合、残存銅ストリップを有し、これらストリップは製造装置に位置が整合する漸進的孔を有してもよい。これらについては、キャリアストリップ(carrier strips)またはフレーム部分と呼ぶ。また、スタンピングによって得た銅シートについては、“リードフレーム(leadframe)”と呼ぶ。
【0035】
図5に示す方法の説明を続けると、工程3520で、粉体鉄などのプレスした粉末をダイに注入し、プレスを行ってリード部が延在するコイル周囲に本体を形成する。例えば、本体をプレスし、IHLP誘導子と同様な本体をもつ所望形状に形成すればよい。以下鉄コアおよびリードフレームを“部品”と呼ぶ。
【0036】
工程3530で、上記部品を炉内で硬化する。この硬化過程でコアが一体的に接合する。
【0037】
工程3540での硬化後、キャリアストリップをリードフレームのリード部からトリミングによって離間する。
【0038】
リード部を誘導子の本体の周囲に折りたたみ、工程3550でリード接触部分を形成する。
【0039】
スタンピングしたコイルおよびリード部は、従来公知な他のコア材料を使用しても組み立てることができる。
【0040】
図6および
図7に、方法3500におけるスタンピング工程(工程510)で形成したリードフレーム3600をまとめて示す。
図6はリードフレーム3660を示す等測投影図であり、
図7はリードフレーム3600の概観図である。
図6および
図7に、リードフレームの一部として2つのコイル3150からなる構造体を有するリードフレーム3600を示す。任意の個数のコイルをリードフレームにそって製造工程において形成することができ、2個のコイルを示したのは例示の容易さおよび理解の容易さ以上の意味はない。
【0041】
リードフレーム3600はリード部の端部に第1フレーム部分3620および第2フレーム部分3630(“キャリアストリップ”と呼ぶこともある)を有し、第1フレーム部分3620と第2フレーム部分3630との間の中心にコイルを設ける。誘導子はリード部3140およびコイル3150を有する。リード部3140aには棚部3160が隣接する。コイル3150はコイル切り欠き部3170を有する。第1フレーム部分3620は位置合わせ孔パターン3610を有する。このパターン3610があるため、プレス時などの製造工程の一部として位置合わせを行うことが可能になる。
【0042】
図8~
図11に、
図5に関連して説明した方法のプレス工程(工程3520)で形成した誘導子の部品3800を示す。
図8は、プレス工程で形成した部品3800を示す等測投影図で、コイルを取り囲む内側コア3115のみを示す。
図9は、
図8に示す部品3800の概観図である。
図10は、プレス工程で形成した部品3800を示す等測投影図であり、本体3110、3120を内蔵した誘導子の一つを示し、本体3110、3120を部分的に透明化し、内側コア3115およびコイル3150を可視化した等測投影図である。
図11Aは、部品3800の概観図であり、外側本体3125を部分的に可視化/透明化し、内側コア3115およびコイル3150の位置を示す概観図である。
図11Bは、
図10の部品3800を示す一部透明化側面図である。
【0043】
部品3800はリードフレーム3600を有し、このフレームはリード部3140aおよび3140bの対向端部に第1フレーム部分3620および第2フレーム部分3630を有し、およびコイル3150を有する。棚部3160、くぼみまたは段部がリード部3140aに隣接している。コイル3150にはコイル切り欠き部3170がある。第1フレーム部分3620は位置整合孔パターン3610を有する。このパターン3610があるため、製造工程中に位置合わせを行うことができる。
【0044】
本発明の一実施態様では、部品3800はコイル3150にプレスされた本体3125およびリード部3140の一部を有し、リード部3140aおよび3140bそして第1フレーム部分3620および第2フレーム部分3630の一部が露出している。本体3125は、既に説明したように、第1本体部分3110および第2本体部分3120を有する。本体3125は、フェライト材料をコイル3150の周囲にプレスすることによって形成することができる。本体3125は内側コア3115に対して別体でもよく、あるいはこれらを一体的な部品のように、合わせて形成してもよい。内側コアは異なる方法で形成できる。即ち、素材を例えばフェライトから別々に形成し、コイルの上部に設けてから、本体をコイルの周囲にプレスするか、あるいは例えば一部タイプの鉄を使用して内側コアをコイルに別々にプレスし、最後に同じ種類か異なる種類の材料を使用して、外側コアを内側コアの周囲にプレスする。内側コアについては、透磁性材料の単独源として、あるいはデバイスの単独本体として使用でき、外側コアを使用しない。内側コアを使用する場合、本体3125内に内側コア3115を収容することができる。さらに、本体3125については、内側コア3115に一体化してもよく、あるいはこれと併用してもよい。さらに、本体を内側コアだけで構成してもよい。
【0045】
図10、および
図11Aおよび
図11Bは誘導子本体3125を示す図で、本体3125および内側コア3115を示すとともに、本体3125を透明化した図である。内側コア3115については、本体3125とは別体でもよく、あるいは別体でなくてもよく、
図8および
図9の図示を目的とするため別体として示してある。内側コア3115は全体として円筒形であり、コイル3150の中心部分3151を受け取るように形成されたチャネルを有する。コイル3150の湾曲部分C1、C2が、
図10に示すように内側コア3115を取り囲む。第1本体部分3110および第2本体部分3120を一体化した場合、これらが内側コア3115を形成するか、あるいはその他の手段でこれを封入することができる。
【0046】
一つの実施態様では、
図12~
図14の実施例に示すように、誘導子には複数の積み重ねたコイルを形成することができる。
図12は、2つのコアを形成した誘導子3100を示す等測投影図である。コイルをリードフレームに取り付けた
図12に示すように、第2コイル3150bを第1コイル3150aに位置合わせし、積層などによってこれに固着する。コイル3150aおよび3150bを一体化する場合には、半田付けを使用することができる。この半田付けによって、位置合わせを行いかつこれを維持するだけでなく、第1コイル3150aと第2コイル3150bとを電気的に接続する。
図12に示す複数コイルを有する構造の場合、2つのリードフレームによって保持したコイルを位置合わせし、かつ固着することによって形成することができる。あるいは、リードフレームおよび/またはリード部によって既に分離した第2コイルを第1コイルに位置合わせし、かつ第1コイルに固着することによって形成してもよい。位置合わせを行い、固着が終了した後は、第2コイル3150bのリードフレームを取り外し、次の処理工程を行って単独のリード部3140を露出させる。
【0047】
図13は、
図12に示す複数コイルを有する複層化実施態様を示す上面図である。
図13には第2コイル3150bのみを示す。第2コイル3150bに対応するリードフレームを取り外してあるため、リード部3140aが第1コイル3150aリードフレームから露出している。2つのリードフレームの位置合わせによって形成した場合、第2コイル3150bのリードフレームを取り外した部分に境界部3145bまたは縁部を形成することができる。各コイル層の間を絶縁すると、本体内においてコイルを相互分離することも可能である。場合にもよるが、このように絶縁すると、誘導子の性能を改善できる。絶縁材を例示すると、Kapton(登録商標)、Nylon(登録商標)、Teflon(登録商標)や、その他の公知絶縁材を挙げることができる。コイルについては、溶接および/または半田付けなどの方法を使用して端部を接続することができる。
【0048】
図14は、複数のコイルを備えた誘導子3100、即ち3個のコイルを備えた設計を示す図である。図示のように、リードフレーム内に第1コイル3150aを収容し、第1コイル3150aの上部に第2コイル3150bを位置合わせし、これに固着し、第3コイル3150cを第1コイル3150aの底部に位置合わせし、これに固着する。コイル3150a、3150bおよび3150a、3150cを固着するさいには、
図23に示すように半田付け3232を使用することができる。このように半田付けを使用すると、位置合わせを行い、これを維持できるだけなく、第1コイル3150aと第2コイル3150bとを電気的に接続できる。位置合わせを行い、固着を行った後は、第2コイル3150bおよび第3コイル3150cのリードフレームをそれぞれ取り外し、次の処理工程を行い、単独のリード部3140を露出させる。
【0049】
第2コイル3150bに対応するリードフレームが既に取り外されているため、第1コイル3150aのリードフレームからリード部3140aが露出している。第2コイル3150bのリードフレームが取り外されているため境界部3145bが形成される。第3コイル3150cに対応するリードフレームが既に取り外されているため、第1コイル3150aのリードフレームからリード部3140aが露出する。第3コイル3150cのリードフレームが取り外されているため、境界部3145cが形成する。
図23に示すように、第1コイル3150a、第2コイル3150bおよび第3コイル3150cは絶縁3231によって分離してもよく、あるいは分離していなくてもよい。
【0050】
図15に、ただ一つのキャリアストリップ3261を備えた小さくしたリードフレームを有するコイルの構成を示す。
図15において、スタンピングした“S”字形コイル3150の構成要素は
図1と同じである。この“S”字形コイル3150はキャリアストリップ3621に接続された第1リード部3140a、およびコイル3150の対向側部から延在する第2リード部3140bを有する。
【0051】
図16に、誘導子コイルの別な形状を示す。
図16には、“N”字形コイル3159(ここで“N”はキャリアストリップ3561の長さに対して立ち上がっている)を示す。この“N”字形コイル3159は第2リード部3140bに接続する第1部分N1、およびキャリアストリップ3621に接続する第1リード部3140aに接続する第2部分N2を有する。2つの部分N1およびN2は、コイル3159の中心部分N3によって接続する。
図16の2つの部分N1およびN2は全体として直線状であり、
図1の湾曲部分C1およびC2とは対照的である。部分N1およびN2の外側角部(ここでこれら部分がリード部3140a、3140bを折り曲げるか、該リード部に出合う)が湾曲し、コイルの中心部分N3から離間する。
【0052】
図17に、本発明に従って組み立てた誘導子3100を示す。誘導子3100は、第1本体3110および第2本体3120を有する。リード部3140も図示している。図示のように、リード部3140はリード部が本体から引き出される部分に隣接して段部を有する。
【0053】
【0054】
図19は、第2本体3120を部分的に透明化し、上部を取り外した状態の誘導子を示す図である。コイル3150は接続リード部3140aおよび3140bを有する。コイル3150はクロス部材3151を備えた領域C1、C2を有する。
【0055】
図20および
図21は、組み立てた誘導子3100(例えばリード部が折り曲げられた状態にある)の、誘導子3100の他の部分が取り外された状態にあるコイル3150を示す図である。
図20は、上から見たコイル3150の等測投影図であり、そして
図21は、下から見たコイル3150の等測投影図である。コイル3150は接続リード部3140を有する。コイル3150は、クロス部材または中心部分3151を備えた湾曲領域または円弧状領域または部分C1およびC2を有する。
【0056】
図22Aおよび
図22Bは、組み立てた誘導子3100の、誘導子3100の他の部分を取り外した状態にある第1本体3110(
図22B)および第2本体3120(
図22A)の実施態様の透明化図である。第1本体3110および第2本体3120は上記のように、別な内側コアを受け取るか、収容する内側コア凹部3221およびチャネル凹部3222、およびコイル用のチャネルを有する。第1本体3110および第2本体3120も内側コアを形成することができ、そして上記のようにコイル用のチャネルを有する。一つの実施例では、第1本体3110の上部が第2本体3120の底部に出合い、内側コア凹部3221およびチャネル凹部3222を形成する。
【0057】
図24は、本発明コイルの別な実施態様を示す等測投影図である。図示のコイル190はリード部130a、130bを有し、これらリード部はコイル190の対向端部から延在する。コイル190は、幅150および高さ(または厚さ)160をもつ導体100から形成することができる。形成したコイルおよびリード部130a、130bは、“リードフレーム”と呼ぶことができる。導体100については、金属ストリップから形成することができる。コイルを形成するために使用可能な金属としては銅、アルミニウム、白金や従来公知な誘導子コイルとして使用されている他の金属を挙げることができる。リード部に使用可能な金属としては銅、アルミニウム、白金や従来公知な誘導子リード部として使用されている他の金属を挙げることができる。
【0058】
好適な実施例では、
図24に示すように、導体100の幅150は高さ160よりも大きい。本発明の一態様では、コイル190の幅は導体100の幅に対応する。コイルの別な向きでは、導体の高さは幅よりも大きく、またコイルの高さは導体の高さに対応していればよい。導体100としては線材、金属ストリップ、金属シートからスタンピングにより形成した金属、あるいは従来公知な他の導電性材料を挙げることができる。導電性材料については平坦な表面および平坦な縁部を有するのが好ましい。なお、導電性材料については、本発明のコイルに形成する前でも、あるいは形成した後でも、円形面、長方形面、楕円形面、円形縁部、長方形縁部、楕円形縁部、円形状、長方形状、楕円形状を有すればよい。このように、コイルおよび/またはリード部については、円形面、円形縁部、湾曲面または湾曲縁部を有していればよい。
【0059】
好適な実施態様では、コイル190は第1湾曲部分110、および第2湾曲部分120を有していればよい。湾曲部分110および120については、コイル190の中心部分140から離間するように、および中心部分140の周囲に湾曲しているのが好ましい。即ち、中心部分140に対して“外向きに”湾曲していればよい。コイル190の各湾曲部分110、120はコイル190の中心部分140の周囲で湾曲した円形経路または円弧状経路の円周の一部にそって延在していればよい。
【0060】
図25を参照して説明すると、第1湾曲部分110は第1リード部130aに接続する第1端部180a、および中心部分140に湾入する第2端部115をもつことができる。第2湾曲部分120は第2リード部130bに接続する第1端部180b、および中心部分140に湾入する第2端部125をもつことができる。中心部分140については、コイルの中心を横切り、第1湾曲部分110の第2端部115から第2湾曲部分120の第2端部125まで実質的に直角に、あるいは傾斜角度で延在するのが好ましい。
【0061】
図25に示すように、リード部130a、130bについては、コイルの長さにそって延在する中心線131からずらしてから、これらリード部を折り曲げるかさらに成形すればよい。別な実施態様では、リード部130a、130bは、コイルの長さにそって延在する中心線にそって位置を合わせることができる。
【0062】
図示のように上から見た場合に“S”字形を有する例示的なジグザグ形状コイルについては
図24、
図25、
図27、
図29、
図31、および
図32に図示してある。あるいは、このコイルについては、“Z”や“N”などの他の適当な形状に形成してもよい。導体の長さは製造すべき誘導子の個数、所定長さの導体から形成するコイルの個数や導体を製造するために使用する原料の影響を受けるため、導体の長さは製造時変化することがある。コイル190については、(
図25、
図27、および
図29に示す向きを取る場合)コイルの上部からコイルの底部までの縦方向の高さ170を有していればよい。この縦方向の高さ170があるため、誘導子コアまたは本体内に設けた時にコイルが占める空間を確保できる。導体100の幅150および/または高さ160については、形成したコイルの縦方向の高さ170未満であればよい。コイル190については、小容量で誘導子の効率および性能を改善できる固有な形状で形成すればよい。好適な実施態様では、その形状は、例えば
図25の向きにおいて図示するように、コイル190の側部から見た場合に、“S”字形を取ることができる。コイル190の形状については、抵抗を最小限まで抑制し、かつインダクタンスを最大化した状態で、誘導子200のコア260内で利用できる空間にぴったり合うように導体100の経路長さを最適設計する。また形状については、利用できる空間の誘導子本体200内で利用できる空間に対する比率を高くできるように設計すればよい。一つの実施態様では、本発明の誘導子は0.21mΩで0.135μHのインダクタンスを実現できる。
【0063】
一つの実施態様における導体は、幅が高さより大きい平坦形状とは対照的に、横断面が正方形であるが、導体は他の横断面形状を取ることもでき、例えば矩形、三角形、角柱形、円形、楕円形などの形状を取ることができる。本発明における導体の任意の実施例、実施態様や説明では、導体の横断面形状は本明細書で説明する任意の形状を取ることができる。
【0064】
図26~
図30に、コア260をコイル190の周囲に形成して組み立てた誘導子200を示す。誘導子200の向きは添付図面に示すように、垂直方向にある。コアまたは本体200の向きは、例えば回路基板に実装する底部にリード部135a、135bを有する状態で、直立方向にある。
【0065】
図26は、コア260を有し、このコア260の下面261bの周囲に誘導子リード部130a、130bを形成した誘導子200の正面側部263aから見た側面図である。リード部130a、130bの一部は、コアから引き出すさいに、それぞれ点180c、180dにおいて湾曲してもよい。リード部130a、130bおよびコイル190については、溶接せずに一体化した部品として形成してもよい。コアの形状は正方形、矩形やその他の形状であればよく、コア260の寸法に適合する形状であればよい。コア260の上部261aから底部261bまでの高さ220については、一つの実施態様では、コイル190の縦方向の高さ170よりも大きい。
【0066】
図27は、誘導子200を正面側部から見た図であり、内部を見ることができるようにコア260を部分的に透明化している。引き出し点180c、180dから距離230にあるそれぞれの点210a、210bにおいてコア260の周囲に巻き付けられた後に、リード部130a、130bはそれぞれリード端部135a、135bで終端する。リード部130a、130bについては、コア260の底部261bの周囲にそれぞれ点210a、210bにおいて湾曲するのが好ましく、それにより、コア260を“抱きかかえる(hug)”か、あるいはコア260に直接もたせかけ、リード部135a、135bが延在する底面261bの部分にそって表面実装端子を形成するリード部130a、130bを有することとなる。各リード部130a、130bはコア260の底面261bの一部にそって延在させてもよい。
【0067】
一つの実施態様では、鉄などの磁性材料をダイに注入、プレスして、コイル190を取り巻くことになるコア260を形成する。他の実施態様では、鉄のほかに他の材料を使用してコア260か、あるいはコア部分を形成することもできる。例えば、磁性成形材料を使用して、USP6,198,375(誘導子コイル構造体)およびUSP6,204,744(高電流小型誘導子)に記載されているように粉体鉄、充填剤、樹脂および潤滑剤からなるコア260を形成することができる。
【0068】
他の実施態様では、一体化された複数部分としてコアを形成することができる。例えば、2ピースコアとして形成することができる。即ち、コアの第1部分および第2部分を有するコアを形成することができ、第1部分および第2部分は同じ材料を使用する同じ方法で形成することができる。あるいは、第1部分および第2部分は異なる材料を使用する異なる方法で形成してもよい。コアの形状は従来公知のIHLP(登録商標)誘導子と同様な形状であればよく、大きさについてはコイル190を取り囲む大きさであればよい。コイル形成後に、コアとリードフレームを結合すればよい。
【0069】
【0070】
図28に、リード部130aが第1側部262aのほぼ中間点においてコア260から引き出される引き出し曲率点180cを示す。
【0071】
図29に示す向きにおいて、コイル190およびリード部130a、130bは透明なコア260を介して見ることができるが、これは例示のみを目的としている。
図29において、リード部130a、130bの幅150はコア260の正面側263aと背面側263bとの間に延在する。コア260の第2側部262bにおいて、リード部130bが点180dにおいてコア260から引き出される。一つの実施態様では、リード部130a、130bの幅150は、コア260の正面263aから背面263bまでの深さ250よりも小さい。別な実施態様では、リード部130a、130bの幅150は、コア260の正面263aから背面263bまでの深さ250と同じであればよい。このコア260の場合、背面側263b、上部側261aおよび底部261bを有していてもよい。
【0072】
本発明に特有な特徴は、コア260に対してコイル190およびリード部130a、130bを位置決めすることにある。
図29の向きにおいて示すように、コイル190およびリード部130a、130bの幅150は、コア260の深さ250の少なくとも一部にそって延在する。
【0073】
図30は、図示の誘導子200の底面図である。図示のように、リード端部135a、135bは、コア260の両側の一部および底面261bの一部の周囲に巻き付いている。これらが表面実装リード部などの誘導子200への電気接触点を形成することになる。底面261bはコア260の上面261aに対向する。リード端部135a、135bの幅150は、コア260の深さ250よりも小さければよい。別の実施様態では、リード部130a、130bの幅は、コア260の深さと同様であるか、あるいは同じであればよい。
【0074】
図31は、導体100から形成した複数個のコイル190のコイル製造の実施例を示す等測投影図である。コイル190の形状および大きさは同じでもよく、あるいは異なっていてもよい。リード部分130は、全体として直線状の経路にそってか、あるいは導体の長さにそって延在する直線にそって位置が整合していればよい。あるいは、リード部分130は各コイル190間において相互に異なる平面内に存在していればよい(相互にオフセットされていればよい)。
図24にはただ一つのコイル190を示したが、
図31の実施例に示すように、ただ一種類の材料から複数個のコイルを形成することも可能である。導体100については、銅などの金属や、あるいは誘導子コイルを形成するのに好適な任意の他の材料から構成することができる。導体100については、ニッケルおよび/またはスズなどでメッキすることができる。
【0075】
図32は、コイル190および部品270を形成した実施例を示す等測投影図である。
図32に示すように、コア260については、あらかじめ導体100を形成し、部品270を形成したコイル190を結合している。部品270は、誘導子200を有し、リード部分130をコア260の本体から分離せず、あるいはこの本体周囲に折り曲げていない。部品270間の導体100のリード部分130を分離し、それぞれがリード端部135a、135bを備えたリード部130a、130bを形成することができる。
【0076】
図33に、誘導子の製造方法の一実施例を示す。一つの実施態様では、工程1010において矩形で、ニッケル(Ni)およびスズ(Sn)メッキした非絶縁銅線などの導体を折り曲げ、複数の“S”コイルを形成することができる。工程1020において、鉄製のコアを個別に、あるいは同時に形成することができ、各コイルに取り付けるか、あるいはプレスすることができる。工程1030において、部品を炉内で硬化し、コイルとコアとを結合する。この後、部品を分離し、リードフレームのリード部分を各コアの周囲に折りたたみ、誘導子を製造することができる。本発明のコイルおよびリード部については、完全な一体形として形成するのが好ましい。即ち、リード部分を分離/切断する前に、一つのリード部から次のコイルまで、コイルに中断や破断が発生しないことが好ましい。
【0077】
別な実施態様では、誘導子については、金属ストリップまたは導電性金属の線材やスタンピングしたピースなどの折りたたみ導体から製造することができる。金属ストリップ、導電性金属の線材やスタンピングしたピースについては、平坦であることが好ましい。導体を折りたたみ、成形してコイルおよびリード部を形成すればよい。
図34Aは、本発明の誘導子を製造するさいに使用する折りたたみ導体1101の実施例を示す等測投影図である。
図34Bは、導体1102の正面斜視図を引き継ぐ図であって、折りたたみ導体1101の形成を図示するものである。折りたたみ導体1101については、横断面で見た時に全体としてU字形を取る導体の幅の中央1103においてそれ自体に折りたたまれる導体として形成することができる。折りたたみによって、湾曲部または折り曲げ部1103によって接合される等しい幅1105aおよび1105bの2つの側部または層が形成するように、折りたたみ導体1101をその幅にそって折りたたむことができる。一部の実施態様では、2つの層は同じでなくともよい。導体を折りたたみ、2つ以上の層を形成することができる。
図34Cは、正面斜視図を引き継ぐ図であって、2つの折りたたみ層間を絶縁した折りたたみ導体1101を示す図である。折りたたみ材料の各層を絶縁してもよく、あるいは所定の層を絶縁してもよい。
【0078】
折りたたみ導体構成の場合、いくつかの選択肢が考えられる。導体を折りたたんで折りたたみ導体1101を形成してもよく、そして折りたたみ工程後に層間を絶縁すればよい。別な実施態様では、導体表面を絶縁材で被覆してから、折りたたみを行えばよい。折りたたみ時、折りたたみ導体1101が層の絶縁面を接触させる。さらに別な実施態様では、導体を折りたたみ、折りたたみ導体1101を形成するが、層間に絶縁を行わない。さらに別な実施態様では、導体を折りたたみ、層を直接接触させる。この場合、層を相互にプレスしてもよい。
【0079】
導体1102を形成する一つの実施例では、導体1102の2つの縁部1105aおよび1105bを導体1102の幅1104aの中央1103に対して下向きに移動させ、折りたたみ導体1101を形成する。なお、折りたたみ導体1101の幅1104bは、導体1102の幅1104aのほぼ半分である。一つの態様では、折りたたみ導体は2つの層1105aと1105bとの間に挟まった絶縁材を設層することができる。一つ以上の折り目がある場合、絶縁材は各層間に存在し、折りたたみ層を絶縁することができる。絶縁材としては、当業者にとって公知な絶縁特性(非導電性)を有する任意の材料、限定するわけではないがセラミック、ガラス、気体、プラスチックやゴムなどから選択すればよい。
【0080】
図35は、リード部分1201および1203は
図24の構成と同じであるが、コイルについては折りたたみ導体1101構成で形成したジグザグ形状の折りたたみ導体から構成した誘導子コイル1202の実施例を示す図である。コイル1202はジグザグ形状を取ることができ、
図24~
図33を参照して説明した構成の場合と同様に形成することができる。
図35に、上から見たS字形コイルを示す。あるいは、コイル1202は“S”字形以外の形状を取ることができ、“N”字形や“Z”字形、あるいはインダクタンスを発生する他の形状などの本明細書で説明した他の形状に従って形成することができる。
【0081】
別な実施態様を示す
図36にも、
図35の構成と同様な誘導子コイル1202の実施例を示すが、コイルから延在するリード部分1201および1203については、導体1101のほぼ中間点1301にそって分割、切断また分離し、スリットまたはシームを形成した折りたたみ導体1101から形成した。
図36に示すように、リード部1201および1203のみを半分1303および1304に分離し、コイル1202については一体的な2つの側部、2つの層、2つの壁部または2つの側部からなる構造のままである。
【0082】
図37は、リード部分1201および1203を折りたたみ導体1101から表面実装リード部に形成した誘導子コイル1202を示す等測投影図である。コイル1202は中心部分1240を有することができる。これらリード部については、折りたたみ導体1101の対向端部においてリード部分1201および1203を分割および/または張り広げおよび平坦化および/または展開(splitting and/or splaying and flattering and/or unfolding)することによって形成する。例えば、リード部1203については、折りたたみ導体1101から導体1102まで展開し、全体として三角形の側面部分1404を形成する。さらに、リード部1203については、縁部1401で側面部分1404を折り曲げ、誘導子コア本体1501の底面の一部の下においてこの底面の一部にそって表面実装などを目的とする平坦面1406bを形成することによって構成することができる。側面部分1404はコイル1405の端部を始点とし、側面部分1404の形成時に折りたたみ導体1101が重なるため折りたたみ縁部1402aおよび1402bを有することも可能である。2つのリード部1201および1203が同様な構造をもつように、対向側面の他のリード部1201についても同様の工程および形成を行えばよい。
【0083】
図38は、
図37のコイル1202をコア1501内に装入した例示的な誘導子1500を示す等測投影図である。図示のコア1501については部分的に透明化してあるため、コア1501の内部を見ることができる。コア1501は上記形状を取ることができ、
図24~
図33に示すコア260を参照して説明した形状および方法と同様にして形成することができる。リード部1203をコア1501から引き出し、コア1501の底部1502の周囲に巻き付け、これによって誘導子1500の表面実装リード部などの電気的接触点を形成する。2つのリード部1201および1203がコイル1202に対して鏡像構造をもつように、対向側部の他のリード部1201についても上記同様の工程および形成を行えばよい。リード部1201および1203については、平坦な折りたたみ導体1101の形でコア1501から引き出し、次に上記のように形成すればよい。
【0084】
図39は、内部のコイル1202、リード部1201、1203、および実装面1406a、1406bを見ることができるように一部を透明化して示すコア1501を有する
図38の例示的な誘導子1500を示す上面図である。
【0085】
図40は、例えば
図36に示すように、部分的に分離した折りたたみ導体からリード部1201および1203を形成した折りたたみ導体から形成した誘導子コイル1202の別な実施態様を示す図である。リード部1203を部分1303および1304に分離し、
図37に関連して説明したリード部1203の再形成と同様にして、あるいはこれと全く同じ形で形成する。
図41および
図42は、リード部1303および1304を部分1303および1304に分離分割1301した、コイル1202およびリード部の周囲に部分的に透明化して示すコア1501を示す図である。
【0086】
図43は、切断し、かつ折りたたんだリード部をもつコイル1202の別な実施態様を示す等測投影図である。コイル1202については、分割リード部分を有する折りたたみ導体から形成する。この実施態様では、リード部の分割部分の一方の側部を切断し、かつコア1501の表面に一致するように折り曲げるさいに、リード部分のそれぞれの一方の側部を表面実装リード部として維持する。
図44および
図45から理解できるように、誘導子の上面側表面に表面実装リード部などの接触点を形成するようにリード部1201および1203を切断し、折りたたむ。例えば、実装面2001については、リード部1203の接触面であればよい。リード部1203もコア1501の側部に隣接し、かつこれにそって延在する平坦な側面2003を有することができる。コイル1202から引き出されるリード部1203については、部分2004で折り曲げる。さらに、リード部1203を部分2002で折り曲げる。
図44は、
図43に示すコイル1202の周囲に設けた、見ることができるように一部を透明化したコア1501を示す等測投影図である。
図45は、切断し、かつ折りたたんだリード部を備えた誘導子2100を示す、
図44の部分的に透明化した上面斜視図である。リード部1201については、同様にして形成する。
【0087】
図46A~
図46Dは、
図43、
図44および
図45に示した構成を形成するためにリード部を切断、かつ折りたたむことができる例示的な方法を示す図である。
図46Aに、図示のようにリード部1201および1203をコア1501から延在させる工程2301を示す。
図34Aおよび
図34Bと同様に折りたたみU字形導体からリード部1201および1203を形成するが、2層の高さ/幅については等しくなく、したがってリード部を掴み、かつこれを展開することが容易になる。切断線2302にそって、同様にリード部1201の切断線にそって切りこみを入れることができる。
図46Bに工程2303を示す。この工程では、リード部1201に同じ方法を適用し、リード部1203を方向2304に展開し、コア1501から延在するL-字形導体を形成する。
図46Cに工程2305を示す。この工程では、リード部1201および1203をコア1501の側面に対して平坦化するかプレスし、動作線2306にそって部分2004で折り曲げる。
図46Dに工程2307を示す。この工程で、折りたたみ動作2308でコア1501の上面部分に一致するようにリード部1201および1203を再度折り曲げ、
図44、
図45および
図46A~
図46Dに示すように接触部分即ち表面実装部分を形成する。
【0088】
図47A~
図47Dに、本発明の一実施態様に従ってスタンピングおよび折りたたみを行うことによって誘導子のリードフレームを形成する例示的な方法を示す。
図47Aに第1工程2401を示す。この工程では、金属ピースをスタンピングすることによって金属フレーム2402を形成し、上部2404aおよび底部2404bの開口を使用して、形成工程時に金属を所定位置に固定することができる。金属としては任意の導電性金属を使用することができ、あるいはこれら金属を併用してもよい。限定を意図するわけではないが、例示すると、この金属としてはNiおよびSnメッキ銅プレートを挙げることができる。フレーム2402の内側上部からリード部分2406aを下向きにコイル接続点2408a、導体ピース2410、もう一つのコイル接続点2408bおよびもう一つのリード部2406bまで延在させる。コイル接続点2408a、2408bに隣接してスロットを形成する。スタンピングによってフレーム2402および底部リード部2406bを分離した部分に隙間2412aを形成する。
【0089】
図47Bに工程2403を示す。この工程では、平坦な金属導体2410の中心部分をフレーム1402の平面に対して垂直に折りたたむ。
図47Cに工程2405を示す。この工程では、折りたたみ導体2410から折り曲げなどによって“S”字形にコイル2410を形成し、上記隙間2412aを隙間2412bの大きさまで広げる。あるいは、コイル2410を本明細書で説明する任意の形状を形成することができる。
図47Dに、2407で示すように、複数のフレームを同時にスタンピングする大きな金属シートを使用する実施態様を示す。
【0090】
図48は、
図47A~
図47Dのスタンピング方法を使用して形成した例示的な誘導子を示す図である。工程2501で、コイル2410(図示なし)をコア2510内に収め、リード部2046bを2502および2506において折り曲がる動作2512で折りたたみ、コア2510の表面に巻き付け、表面部分2504およびリード部2406bを実装する接触点2508、即ち表面実装端子を形成する。リード部2406bについても同様の工程および形成を行う。
【0091】
図49A~
図49Dに、各実施態様に関連して説明してきた、張り広げかつ折りたたんだ導体を形成する実施態様を示す。張り広げた導体はH字形の形状を有し、対向端部にスロットを有する。
図49Aに導体2602の平坦ピースを使用する工程2601を示す。
図49Bに工程2603を示す。この工程では導体2602を張り広げるか、分離するか、切断するか、あるいはスタンピングし、間にスロットを備えた上部延在部2604aおよび底部延在部2604bを有する細長いH字形状を形成することができる。
図49Cに工程2605を示す。この工程では上部延在部2604aおよび底部延在部2604bが相互に平行かつ近接するように、部分2606にそって導体2602を折りたたむ。
図49Dに工程2607を示す。この工程では、正面斜視図に示すように、張り広げ、かつ折りたたんだ導体の部分2606に折り目を形成し、相互に平行な延在部2604aおよび2604bに中心U字形状を設ける。
【0092】
図50A~
図50Dに、
図49の張り広げ、かつ折りたたんだ導体を有する誘導子の例示的な形成方法を示す。この形成方法では、
図30、
図31および
図32に示すようなコイル、リード部および/または誘導子を形成する。
図50Aに工程2701を示す。この工程ではコイル周囲(コアの内部)にコア2702を形成し、リード部をコアの対向側部から外側に延在させる。
図50Bに工程2703を示す。この工程ではリード部2604aおよび2604bを方向2608において相互に離間するように折り曲げる。
図50Cに工程2705を示す。この工程ではリード延在部2604aおよび2604bを下向き動作2610においてこれら自体に折り曲げ、折りたたみ部分を部分的に非折りたたみ部分に重ねる。
図50Dに工程2707を示す。この工程では、リード延在部2604aおよび2604bを矢印2612で示す方向にコア2702の下に折り曲げる。これについては、
図50Eおよび
図50Fの別な斜視図にも示す。
【0093】
図51A~
図51Hに誘導子コイル、およびリード端部を別々に形成してから、コイルに接合し、リード部分を誘導子コア本体から延在させた誘導子の別な実施態様の例示的な方法を示す。
図51Aに工程2801を示す。この工程では、リード部分130aおよび130bを有する導体から形成した、
図24に示すコイルなどのコイル190を形成する。
図51Bに工程2803を示す。この工程ではコイル190の周囲にコア260を形成する。このコア260から外向きにリード部分130aおよび130bが延在する。
図51Cに工程2805を示す。この工程ではリード部分130aおよび130bをクリッピングするか、トリミングするか、あるいは切断し、これらコア260から所定距離延在させる。この距離については、
図51Dに示す平坦なリード導体の厚さなどの厚さに対応する。工程2807で
図51Dの平坦なリード導体を導入/形成する。この工程では、それぞれ基部2802および延在部2804aおよび2804b(一括すると2804)を有し、これら延在部2804aと2804bとの間に全体としてU字形状のスロットを形成した一つかそれ以上の平坦なリード導体を形成する。平坦な各リード導体延在部の延在部2804がリード部分130aおよび130bのそれぞれを取り囲む。
図51Eに工程2809を示す。この工程では、トリミングされたリード部分130aおよび130bが延在部2804間のスロットに充填するように平坦なU字形状リード導体をリード部分130aおよび130bに接続し、平坦なリード導体を半田付けなどによって取り付けることができる。工程2809においても、コア260の底面にあるコア260の縁面を超えて基部2802を延在させる。
図51Fおよび
図51Gにそれぞれ工程2811および2813を示す。これら工程では、それぞれ基部2802がコア260の底部の周囲に巻き付き、一定の接触点即ち表面実装端子として作用するように、矢印2808によって示す方向に基部2802を角部2806で折り曲げる。
図51Hに工程2815を示す。この工程では、誘導子にコア260を形成する。コア260を部分的に透明化して示してあるため、コア260の底面の周囲に巻き付いている基部2802およびコア260の内部に設けたコイル190を見ることができる。
【0094】
以上説明してきた実施態様に従って構成した誘導子はDC/DC変換器などの電子用途に使用することができ、以下の作用効果の一つかそれ以上を実現することができる。低い直流抵抗、インダクタンスおよび/または直流抵抗に対するタイトな許容誤差、1uH未満のインダクタンス、小型/高電流、同種の製品が電流必要条件を満足できない回路および/または状態における効率。特に、本発明の誘導子は1Mhz以上で動作するDC/DC変換器に対して有用である。
【0095】
本発明は、直流抵抗(IHVR)が低い、“S”字形コイルなどの高電流ジグザグ形状コイルを備えた誘導子を提供するものである。本発明の設計によって溶接プロセスが不要になるため製造を単純化できる。また、コイルとリード部との間の高抵抗溶接が不要なため直流抵抗が小さくなる。このため、1UuH未満のインダクタンス定格をもつ誘導子をバラツキなく製造することが可能になる。コイルの“S”字形状の場合、スタンピングによる同様なコイル形状やその他の非コイル形状よりもインダクタンス値や抵抗値が最適化する。
【0096】
以上のS字形状のコイルなどのジグザグ形状コイル誘導子は、バラツキのない誘導子を製造し、かつ比較対象のIHLP誘導子などの公知誘導子よりも直流抵抗が最大で80%低下する誘導子を製造する簡単かつコスト対費用効果の高い方法を提供できる。
【0097】
なお、以上の説明は例示のみを目的とし、限定を意図していない。また、本発明の精神および範囲から逸脱しなくても上記実施態様に各種の変更などを加えることが可能である。以上本発明を詳しく説明してきたが、当業者ならば、多くの物理的変更(本発明の詳細な説明としては若干例を示したに過ぎない)が以上説明してきた本発明の考え方および原則から逸脱しなくても可能であることを理解できるはずである。好適な実施態様のごく一部を包摂する数多くの実施態様も、これら部分に関して、本発明の考え方および原則を変更しなくても実施可能である。従って、以上説明してきた実施態様および適宜採用した構成はすべて例示のみを目的とし、限定を意図するものではなく、本発明の範囲は以上の説明ではなく、特許請求の範囲に記載した通りであり、この実施態様に対する別な実施態様および変更はいずれも特許請求の範囲に包摂されるものである。
【符号の説明】
【0098】
100、1102:導体
110:第1湾曲部分
115、125:第2端部
120:第2湾曲部分
130a:第1リード部
130b:第2リード部
131:中心線
135a、135b:リード端部
140、1240:中心部分
150、1104a、1104b、1105a、1105b:幅
160、170、220:高さ
180a、180b:第1端部
180c:引き出し曲率点
190、1405、2410:コイル
200、1500、3100:誘導子
230:距離
250:深さ
260、2510、2702:コア
261a、2404a:上部
261b、2404b、1502、3111:底部
262a:第1側部
262b:第2側部
263a:正面側、正面
263b:背面側、背面
1010、1020、1030、2301、2303、2305、2307、2401、2403、2405、2501、2601、2603、2605、2607、2701、2703、2705、2707、2801、2803、2805、2807、2811、2813、2815、3510、3520、3530、3540、3550:工程
1101:折りたたみ導体
1103:中央、折り曲げ部
1105a、1105b:縁部
1105a、1105b:層
1201、1203:リード部分、リード部
1202:誘導子コイル、コイル
1203、1304、2046b:リード部
1301:中間点
1401:縁部
1402、2402:フレーム
1402a、1402b:折りたたみ縁部
1404:側面部分
1406a、1406b、2001:実装面
1501:誘導子コア本体、コア
2302:切断線
2304、2608:方向
2306:動作線
2308:折りたたみ動作
2406a、2408b:リード部分
2408a:コイル接続点
2410:導体ピース、金属導体
2412a、2412b:隙間
2504:表面部分
2512:動作
2602:導体
2604a:上部延在部
2604b:底部延在部
2610:下向き動作
2802:基部
2804、2804a、2804b:延在部
2806:角部
2808:矢印
3110:第1本体部分、第1本体
3115:内側コア
3120:第2本体部分、第2本体
3125:本体
3130:接触部分
3140、3140a、3140b:リード部
3145b、3145c:境界部
3150:“S”字形コイル、コイル
3150a:第1コイル
3150b:第2コイル
3150c:第3コイル
3151:中心部分、クロス部材
3152、3155:第1端部
3153、3154:第2端部
3159:“N”字形コイル
3160:棚部
3170:コイル切り欠き部
3180:第1の切り欠き
3190:第2の切り欠き
3221:内側コア凹部
3222:チャネル凹部
3231:絶縁
3261:キャリアストリップ
3500:製造方法
3600:リードフレーム
3610:パターン
3620:第1フレーム部分
3630:第2フレーム部分
C1:第1湾曲部分、領域
C2:第2湾曲部分、領域
P1:第1経路
P2:第2経路
P3:第3経路
LA:中心線
N1:第1部分
N2:第2部分
N3:中心部分