(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-17
(45)【発行日】2022-10-25
(54)【発明の名称】再設定方法及び端末
(51)【国際特許分類】
H04W 76/18 20180101AFI20221018BHJP
H04W 72/04 20090101ALI20221018BHJP
H04W 76/15 20180101ALI20221018BHJP
【FI】
H04W76/18
H04W72/04 111
H04W76/15
(21)【出願番号】P 2021505381
(86)(22)【出願日】2019-07-19
(86)【国際出願番号】 CN2019096704
(87)【国際公開番号】W WO2020024812
(87)【国際公開日】2020-02-06
【審査請求日】2021-03-24
(31)【優先権主張番号】201810864515.4
(32)【優先日】2018-08-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】110001151
【氏名又は名称】あいわ弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】鮑 ▲ウェイ▼
(72)【発明者】
【氏名】楊 曉東
【審査官】石田 信行
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0117183(US,A1)
【文献】国際公開第2018/088538(WO,A1)
【文献】特開2016-048957(JP,A)
【文献】国際公開第2016/182670(WO,A1)
【文献】Ericsson (Rapporteur),Introduction of SA [online],3GPP TSG RAN WG2 adhoc_2018_07_NR R2-1810388,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_AHs/2018_07_NR/Docs/R2-1810873.zip>,2018年06月30日,p.1-2,27-30
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00 - 99/00
H04B 7/24 - 7/26
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2つの基地局に接続された端末に適用される再設定方法であって、
前記端末とマスタ基地局MNとの間の接続に失敗した場合に、セカンダリ基地局SNにマスタ基地局MN無線接続失敗の指示を報告すること
を含み、
セカンダリ基地局SNにマスタ基地局MN無線接続失敗の指示を報告した後、前記再設定方法は、
ターゲットタイマがタイムアウトする前にRRC再設定メッセージを受信すると、前記RRC再設定メッセージに基づいて再設定処理を行うこと
と、
前記ターゲットタイマがタイムアウトすると、RRC接続の再確立手順を開始することとをさらに含む、再設定方法。
【請求項2】
前記ターゲットタイマの開始時刻は、
前記マスタ基地局MN無線接続失敗の指示の生成プロセスにおける予め設定された時刻、
又は、前記端末の無線リソース制御RRC層が前記マスタ基地局MN無線接続失敗の指示を下位層に転送する時刻、
又は、前記マスタ基地局MN無線接続失敗の指示をエアインタフェースで送信する時刻とを含む、請求項1に記載の再設定方法。
【請求項3】
前記RRC再設定メッセージは、特定の情報要素IEを含む再設定メッセージであり、該特定の情報要素IEは、同期再設定IE、フル設定IE、マスターセルグループIE、又は失敗指示応答IEであり、
或いは、前記RRC再設定メッセージは、プライマリセルPCellを変更するように前記端末に指示する再設定メッセージであり、
或いは、RRC再設定メッセージは、プライマリセルPCellの無線リンク監視基準信号RSを変更するように前記端末に指示する再設定メッセージである、請求項1に記載の再設定方法。
【請求項4】
RRC層がRRC再設定メッセージを受信したか、又はRRC再設定メッセージに基づいて再設定処理を行うときにタイミングを停止するように前記ターゲットタイマを制御することをさらに含む、請求項1に記載の再設定方法。
【請求項5】
前記RRC再設定メッセージが同期再設定IEを含む再設定メッセージである場合、
前記RRC再設定メッセージに基づいて再設定処理を行った後、
前記RRC再設定メッセージに基づいてランダムアクセス手順を開始することと、
前記ターゲットタイマがタイムアウトする前に、端末のRRC層が、媒体アクセス制御MAC層が送信したランダムアクセス成功の指示を受信すると、タイミングを停止するように前記ターゲットタイマを制御することとをさらに含む、請求項3に記載の再設定方法。
【請求項6】
前記マスタ基地局MN無線接続失敗の指示は、
マスタ基地局MN無線接続に失敗した原因及び端末の測定結果のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の再設定方法。
【請求項7】
少なくとも2つの基地局に接続された端末であって、
前記端末とマスタ基地局MNとの間の接続に失敗した場合に、セカンダリ基地局SNにマスタ基地局MN無線接続失敗の指示を報告するための報告モジュールと、
報告モジュールがマスタ基地局MN無線リンク失敗の指示をセカンダリ基地局SNに報告した後、ターゲットタイマがタイムアウトすると、RRC接続の再確立手順を開始するための第2の処理モジュールと、
前記ターゲットタイマがタイムアウトする前にRRC再設定メッセージを受信すると、前記RRC再設定メッセージに基づいて再設定処理を行うための再設定モジュールと、
を含む、端末。
【請求項8】
前記ターゲットタイマの開始時刻は、
前記マスタ基地局MN無線接続失敗の指示の生成プロセスにおける予め設定された時刻、
又は、前記端末の無線リソース制御RRC層が前記マスタ基地局MN無線接続失敗の指示を下位層に転送する時刻、
又は、前記マスタ基地局MN無線接続失敗の指示をエアインタフェースで送信する時刻を含む、請求項7に記載の端末。
【請求項9】
前記RRC再設定メッセージは、特定の情報要素IEを含む再設定メッセージであり、該特定の情報要素IEは、同期再設定IE、フル設定IE、マスターセルグループIE、又は失敗指示応答IEであり、
或いは、前記RRC再設定メッセージは、プライマリセルPCellを変更するように前記端末に指示する再設定メッセージであり、
或いは、RRC再設定メッセージは、プライマリセルPCellの無線リンク監視基準信号RSを変更するように前記端末に指示する再設定メッセージである、請求項7に記載の端末。
【請求項10】
RRC層がRRC再設定メッセージを受信したか、又はRRC再設定メッセージに基づいて再設定処理を行うときにタイミングを停止するように前記ターゲットタイマを制御するための第1の制御モジュールをさらに含む、請求項7に記載の端末。
【請求項11】
前記RRC再設定メッセージが同期再設定IEを含む再設定メッセージである場合、前記再設定モジュールが前記RRC再設定メッセージに基づいて再設定処理を行った後、前記RRC再設定メッセージに基づいてランダムアクセス手順を開始するための第1の処理モジュールと、
前記ターゲットタイマがタイムアウトする前に、端末のRRC層が、媒体アクセス制御MAC層が送信したランダムアクセス成功の指示を受信すると、タイミングを停止するように前記ターゲットタイマを制御するための第2の制御モジュールとをさらに含む、請求項9に記載の端末。
【請求項12】
前記マスタ基地局MN無線接続失敗の指示は、
マスタ基地局MN無線接続に失敗した原因及び端末の測定結果のうちの少なくとも1つを含む、請求項7に記載の端末。
【請求項13】
メモリと、プロセッサと、メモリに記憶されプロセッサ上で実行可能なコンピュータプログラムとを含み、該コンピュータプログラムが前記プロセッサによって実行されると、請求項1-6のいずれか1項に記載の再設定方法のステップを実現する、端末。
【請求項14】
プロセッサによって実行されると、請求項1-6のいずれか1項に記載の再設定方法のステップを実現するコンピュータプログラムが記憶されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2018年8月1日に提出された中国特許出願第201810864515.4号の優先権を主張するものであり、その全ての内容は参照により本願に取り込まれるものとする。
本開示は、通信アプリケーションの技術分野に関し、特に再設定方法及び端末に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザ機器又は端末(User Equipment、UE)とネットワークとの間の通信に問題が発生した場合、UEは無線リソース制御(Radio Resource Control、RRC)接続の再確立手順を開始する必要がある。RRC接続の再確立手順は、ネットワークとUEとの間のシグナリング接続、すなわち、シグナリング無線ベアラ(Signaling Radio Bearer、SRB1)を再開する。
【0003】
ユーザ機器UEとネットワークとの間の通信に発生する問題は、
ユーザ機器UEとマスタ基地局(Master Node、MN)との間に無線リンク失敗(例えば、ユーザ機器UEがマスタ基地局MNダウンリンクの品質を検出するために設定したタイマT310がタイムアウトすること、最大回数に達しても、UE MAC層のRACH試行に失敗すること、最大回数に達しても、UE RLC層のAMモードの再送信に失敗することなど)が発生することと、
ユーザ機器UEがハンドオーバに失敗することと、
ユーザ機器UEが受信したシグナリング無線ベアラSRB1又はシグナリング無線ベアラSRB2によって送信されたシグナリングが完全性保護チェックに失敗することと、
ユーザ機器UEがネットワークから送信されたRRC再設定命令を実行できない(例えば、再設定後のパラメータ値がユーザ機器UEのハードウェア能力を超えている)こととを含む。
【0004】
しかしながら、RRC接続の再確立手順では、ユーザ機器UEの進行中の送信を一時停止する必要があり、これは、ユーザ体験に影響する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示は、RRC接続の再確立手順において、ユーザ機器UEの進行中の送信を一時停止する必要があるという問題を解決するための再設定方法及び端末を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の態様では、本開示に係る、少なくとも2つの基地局に接続された端末に適用される再設定方法は、
前記端末とマスタ基地局MNとの間の接続に失敗した場合に、セカンダリ基地局SNにマスタ基地局MN無線接続失敗の指示を報告することと、
ターゲットタイマがタイムアウトする前にRRC再設定メッセージを受信すると、前記RRC再設定メッセージに基づいて再設定処理を行うこととを含む。
【0007】
第2の態様では、本開示の実施例に係る、少なくとも2つの基地局に接続された端末は、
前記端末とマスタ基地局MNとの間の接続に失敗した場合に、セカンダリ基地局SNにマスタ基地局MN無線接続失敗の指示を報告するための報告モジュールと、
ターゲットタイマがタイムアウトする前にRRC再設定メッセージを受信すると、前記RRC再設定メッセージに基づいて再設定処理を行うための再設定モジュールとを含む。
【0008】
第3の態様では、本開示の実施例に係る端末は、メモリと、プロセッサと、メモリに記憶されプロセッサ上で実行可能なコンピュータプログラムとを含み、コンピュータプログラムが前記プロセッサによって実行されると、上記再設定方法のステップを実現する。
【0009】
第4の態様では、本開示の実施例に係るコンピュータ読み取り可能な記憶媒体には、プロセッサによって実行されると、上記再設定方法のステップを実現するコンピュータプログラムが記憶されている。
【発明の効果】
【0010】
本開示の実施例は、以下の有益な効果を有する。
【0011】
本開示の実施例における上記技術手段では、前記端末とマスタ基地局MNとの間の無線接続に失敗した場合に、セカンダリ基地局SNにマスタ基地局MN無線接続失敗の指示を報告し、ターゲットタイマがタイムアウトする前にRRC再設定メッセージを受信すると、前記RRC再設定メッセージに基づいて再設定処理を行うことにより、ユーザ機器UEによるRRC接続の再確立手順の開始を回避し、さらにユーザ機器UEデータの送受信が中断される問題を回避する。
【0012】
本開示の実施例に係る技術手段をより明確に説明するために、以下、本開示の実施例の説明に必要な図面を簡単に説明し、明らかに、以下に説明される図面は、本開示のいくつかの実施例に過ぎず、当業者であれば、創造的な労働をしない前提で、これらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本開示の実施例が適用可能なネットワークシステムの構成図である。
【
図2】本開示の実施例に係る再設定方法のフローチャートその1である。
【
図3】本開示の実施例に係る再設定方法のフローチャートその2である。
【
図4】本開示の実施例に係る端末のブロック図である。
【
図5】本開示の実施例に係る端末のブロック構成図その1である。
【
図6】本開示の実施例に係る端末のブロック構成図その2である。
【
図7】本開示の実施例に係る基地局のブロック図である。
【
図8】本開示の実施例に係る基地局のブロック構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本開示の実施例における図面を参照しながら、本開示の実施例における技術手段を明確かつ完全に説明する。明らかに、説明される実施例は、本開示の実施例の一部に過ぎず、全てではない。本開示における実施例に基づいて、当業者が創造的な労働をしない前提で得られる他の全ての実施例は、いずれも本開示の保護範囲に属するものである。
特許請求の範囲及び明細書において使用される「及び/又は」の表現は、接続対象の少なくとも1つを表す。
【0015】
以下の説明は、例を提供するものであり、特許請求の範囲に記載された範囲、適用性又は構成を限定するものではない。本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、検討された要素の機能及び配置を変更することができる。様々な例は、適宜に様々な手順やコンポーネントを省略、置換、又は追加することができる。例えば、説明した方法を、説明した順序とは異なる順序で実行してもよく、様々なステップを追加、省略、又は組み合わせてもよい。また、いくつかの例に関して説明した特徴は、他の例において組み合わされ得る。
【0016】
図1は、本開示の実施例が適用可能なネットワークシステムの構成図であり、
図1に示すように、ユーザ端末11と、第1の基地局12と、第2の基地局13とを含み、ユーザ端末11は、ユーザ機器(User Equipment、UE)、例えば、携帯電話、タブレットコンピュータ(Tablet Personal Computer)、ラップトップコンピュータ(Laptop Computer)、パーソナルデジタルアシスタント(personal digital assistant、 PDA)、モバイルインターネットデバイス(Mobile Internet Device、MID)、又はウェアラブルデバイス(Wearable Device)などの端末側デバイスであってよく、なお、本開示の実施例では、ユーザ端末11の具体的なタイプは限定されない。上記第1の基地局12及び第2の基地局13は、5G以降のバージョンの基地局(例えば、gNB、5G NR NB)、又は他の通信システムにおける基地局であってもよく、ノードB、進化型ノードB、トランシーバノード(transmitting receiving point、TRP)、又は前記分野における他の用語で呼ばれてもく、同等の技術的効果が達成される限り、前記基地局は特定の技術的用語に限定されず、なお、本開示の実施例では、5G基地局のみを例とするが、基地局の具体的なタイプは限定されない。
【0017】
本開示の実施例は、少なくとも2つの基地局に接続された端末に適用される再設定方法を提供し、当業者が本開示の実施例をより好適に理解できるようにするために、まず、以下の説明を行う。
【0018】
(1)デュアル接続又はマルチ接続
デュアル接続は、長期進化(Long Term Evolution、LTE)システムで導入された技術であり、新たな無線技術(New Radio、NR)においても使用され、ユーザ機器UEが2つの基地局に同時に接続でき、2つの基地局が同時にユーザ機器(User Equipment、UE)又は端末にデータの送受信サービスを提供することを意味する。2つの基地局の無線リソースを同時に使用できるため、ユーザ機器UEのサービスデータ送信速度が倍に向上する。
【0019】
同じユーザ機器UEにサービスを提供する2つの基地局間にシグナリングインタフェースがあり、関連するユーザ機器UEの設定情報を交換することができる。
【0020】
デュアル接続ユーザ機器UEのサービング基地局は、同じ無線アクセスタイプ(Radio Access Type、RAT)に属してもよく、例えば、2つのLTE eNBである。デュアル接続ユーザ機器UEのサービング基地局は、異なる無線アクセスタイプRATに属してもよく、例えば、1つのLTE eNBと1つのNR gNBである。
【0021】
デュアル接続ユーザ機器UEのサービング基地局には、1つのマスタ基地局(Master Node、MN)と1つのセカンダリ基地局(Secondary Node、SN)がある。各基地局は、キャリアアグリゲーション(Carrier Aggregation、CA)をサポートできる。ネットワークは、デュアル接続ユーザ機器UEに2つのスペシャルセル(special cell)を設定し、つまり、マスタ基地局MNの1つのサービングセルをユーザ機器UEのプライマリセル(Primary Cell、PCell)として設定し、セカンダリ基地局MNの1つのサービングセルをユーザ機器UEのプライマリセカンダリセル(Primary Secondary Cell、PScell)として設定する。ユーザ機器UEにサービスを提供するマスタ基地局MN及びセカンダリ基地局MNの他のセルは、当該ユーザ機器UEのセカンダリセル(Secondary Cell、Scell)である。
【0022】
マルチ接続とは、デュアル接続と同様に、3つ以上の基地局が同じユーザ機器UEにサービスを提供することを意味する。マルチ接続ユーザ機器UEのサービング基地局のうちの1つは、マスタ基地局(Master Node、MN)であり、もう一つはセカンダリ基地局(Secondary Node、SN)である。各基地局は、CAをサポートできる。
【0023】
ネットワークは、マルチ接続ユーザ機器UEに複数のスペシャルセル(special cell)を設定し、つまり、マスタ基地局MNの1つのサービングセルをユーザ機器UEのプライマリセル(Primary Cell、PCell)として設定し、各セカンダリ基地局MNの1つのサービングセルをユーザ機器UEのプライマリセカンダリセル(Primary Secondary Cell、PScell)として設定する。ユーザ機器UEにサービスを提供するマスタ基地局MN及びセカンダリ基地局MNの他のセルは、当該ユーザ機器UEのセカンダリセル(Secondary Cell、Scell)である。
【0024】
(2)キャリアアグリゲーション
LTEでは、各セルの最大システム帯域幅は20MHzであり、1つの基地局は、異なる中心周波数ビンを持つ複数のセルを管理する場合がある。CA能力を有するユーザ機器UEに広い帯域幅要件がある場合(例えば、大きなファイルを高速でダウンロードする必要がある場合)、基地局は、その管轄下にある異なる周波数ビンを持つ複数のセル(ユーザ機器UEは、これらの複数の周波数ビンを持つセルのカバレッジ内にある必要がある)を設定して、ユーザ機器UEにデータを同時に送信することができる。例えば、ユーザ機器UEが100MHz帯域幅でデータを同時に送信できるように、ユーザ機器UEに5つの20MHzセルを設定する。基地局は、RRCシグナリングを使用して、接続状態にあるユーザ機器UEに、CAを行うことができるキャリアアグリゲーションを設定し、当該キャリアアグリゲーションには、プライマリセル(Primary Cell、PCell)が1つで、他はセカンダリセル(Secondary Cell、SCell)である。
【0025】
NRシステムもLTEと同様のキャリアアグリゲーション技術を使用する。
【0026】
(3)無線リンク監視RLM及び無線リンク失敗RLF
LTE及びNRのシステムでは、ユーザ機器UEは無線リンク監視(Radio Link Monitor、RLM)機能を使用して、無線リンク失敗(Radio Link Failure、RLF)が発生したかどうかを検出する。無線リンク失敗RLFが発生したことを判定した後、ユーザ機器UEは対応するリンク回復手順を実行する。
【0027】
無線リンク監視RLMは、プライマリセルPCellとプライマリセカンダリセルPCellでのみ実行される。
【0028】
(3.1)プライマリセルPCellでの無線リンク監視RLM及び無線リンク失敗RLF
LTEの無線リンク監視RLM機能では、ユーザ機器UEは、プライマリセルPCell物理ダウンリンク制御チャネルPDCCHに対応するセル基準信号CRSの信号対干渉雑音電力比SINRを測定することによって、無線リンクを検出する。ユーザ機器UE物理層(L1)が、プライマリセルPCellのPDCCHに対応するCRSのSINRが特定のしきい値よりも低いことを測定した場合には、当該無線リンクが「out-of-sync」であると認定され、物理層は、上位層(RRC層、L3)に同期外れout-of-sync指示を通知し、RRC層に、連続したN310個の同期外れout-of-sync指示を通知した場合、UE RRC層はTimerT310を開始する。
【0029】
PCell PDCCHに対応するCRSの測定されたSINRが特定のしきい値よりも高い場合には、当該無線リンクが「in-sync」であると認定される。すると、物理層は、上位層(RRC層)に同期in-sync指示を通知し、TimerT310の動作中に、RRC層に、連続したN311個のin-sync指示を通知した場合、ユーザ機器UEはTimerT310の動作を停止する。
【0030】
timer T310がタイムアウトした場合に、ユーザ機器UEはユーザ機器UEに無線リンク失敗(RLF)が発生したと判定し、タイマT311を開始し、T311の動作中に、ユーザ機器UEはRRC接続の再確立のために、適切なセルを見つけようとする。ユーザ機器UEが無線リンク失敗RLFを判定した後、再確立に成功する前に、ユーザ機器UEとネットワークとの間のユーザプレーンデータの送受信が中断される。
【0031】
T311がタイムアウトする前にユーザ機器UEが再確立に成功しなかった場合に、ユーザ機器UEはRRC接続(RRC_CONNECTED)状態からRRCアイドル(RRC_IDLE)状態に移行する。
【0032】
N310とN311の値、及びT310とT311の時間長さは、全てネットワークによって設定される。
【0033】
NRの無線リンク監視RLM手順はLTEと類似し、NRでは、プライマリセルPCellによって検出される無線リンク監視RLM基準信号RSは、ネットワークによって設定される。
【0034】
上記説明から明らかなように、RRC接続の再確立手順において、ユーザ機器UEの進行中の送信を一時停止する必要があり、デュアル接続又はマルチ接続の場合、ユーザ機器UEとセカンダリ基地局MNとの間に(例えば、シグナリング無線ベアラSRB1sやシグナリング無線ベアラSRB3により)シグナリングメッセージを転送することもできる。したがって、ユーザ機器UEとマスタ基地局MNとの間の無線リンクに失敗した場合に、再確立手順を採用せずに、通信可能なセカンダリ基地局MNを介して無線接続失敗情報をネットワークに報告し、ネットワークによってユーザ機器UEを再設定することができる。
【0035】
これに基づいて、
図2に示すように、本開示の実施例に係る少なくとも2つの
基地局に接続された端末に適用される再設定方法を提供する。該
再設定方法は、以下のステップ201~202を含む。
ステップ201では、前記端末とマスタ基地局MNとの間の接続に失敗した場合に、セカンダリ基地局SNにMN無線接続失敗の指示を報告する。
【0036】
無線接続失敗は、
ユーザ機器UEとマスタ基地局MNとの間に無線リンク失敗(例えば、ユーザ機器UEがマスタ基地局MNダウンリンクの品質を検出するために設定したタイマT310がタイムアウトすること、最大回数に達しても、UE MAC層のRACH試行に失敗すること、最大回数に達しても、UE RLC層のAMモードの再送信に失敗することなど)が発生すること、
又は、ユーザ機器UEがハンドオーバに失敗すること、
又は、ユーザ機器UEが受信したシグナリング無線ベアラSRB1若しくはシグナリング無線ベアラSRB2によって送信されたシグナリングが完全性保護チェックに失敗すること、
又は、ユーザ機器UEがネットワークから送信されたRRC再設定命令を実行できない(例えば、再設定後のパラメータ値がユーザ機器UEのハードウェア能力を超えている)ことを含む。
【0037】
つまり、本開示の実施例における再設定方法は、ユーザ機器UEとマスタ基地局MNとの間の無線リンクに失敗した場合、ユーザ機器UEがハンドオーバに失敗した場合、ユーザ機器UEが受信したシグナリング無線ベアラSRB1若しくはシグナリング無線ベアラSRB2によって送信されたシグナリングが完全性保護チェックに失敗した場合、又はユーザ機器UEがネットワークから送信されたRRC再設定命令を実行できなかった場合のうちの少なくとも1つに適用される。
【0038】
以下、無線接続失敗が無線リンク失敗であることを例に説明し、具体的には、端末は、マスタ基地局MNとの間の無線リンクに失敗したことを検出すると、マスタ基地局MN無線リンク失敗の指示を生成し、当該マスタ基地局MN無線リンク失敗の指示をセカンダリ基地局MNに報告する。
【0039】
マスタ基地局MNとの間の無線リンクに失敗したか否かを検出するために、端末は上記方法又は他の既存のメカニズムを採用することができるが、ここでは説明を繰り返さない。
【0040】
上記マスタ基地局MN無線接続失敗の指示は、
マスタ基地局MN無線接続に失敗した原因及び端末の測定結果のうちの少なくとも1つを含む。当該端末の測定結果は、ネットワークがユーザ機器UEにサービングセルを再選択するために用いられる。
【0041】
上記無線接続失敗が無線リンク失敗である場合、当該マスタ基地局MN無線接続失敗の指示は、無線リンク失敗の指示である。
【0042】
ステップ202では、ターゲットタイマがタイムアウトする前にRRC再設定メッセージを受信すると、前記RRC再設定メッセージに基づいて再設定処理を行う。
【0043】
上記RRC再設定メッセージは、前記マスタ基地局MN無線リンク失敗の指示に基づいて決定される。
【0044】
本開示の実施例では、端末が上記マスタ基地局MN無線接続失敗の指示を生成又は送信するプロセスにおいて、上記ターゲットタイマTを開始する。当該ターゲットタイマTの具体的な開始時刻は、
前記マスタ基地局MN無線接続失敗の指示の生成プロセスにおける予め設定された時刻であって、
無線リソース制御RRC層が前記マスタ基地局MN無線接続失敗の指示を生成する開始時刻であってもよいし、無線リソース制御RRC層が前記マスタ基地局MN無線接続失敗の指示を生成する終了時刻であってもよいし、前記開始時刻と終了時刻との間の任意の時刻であってもよく、プロトコルによって取り決められる時刻、
又は、前記端末のRRC層が前記マスタ基地局MN無線接続失敗の指示を下位層に転送する時刻、
又は、前記マスタ基地局MN無線接続失敗の指示をエアインタフェースで送信する時刻を含む。
【0045】
さらに、上記ターゲットタイマTのタイミング時間長さは、専用のRRCシグナリング又はシステムメッセージを介してネットワークによってユーザ機器UEに通知され得る。
【0046】
上記RRC再設定メッセージは、特定のIE(Information Element、情報要素)を含む再設定メッセージであり、前記特定の情報要素IEは、同期再設定(reconfigurationWithSync)IE、フル設定(fullConfig)IE、マスターセルグループ(masterCellGroup)IE、又は失敗指示応答IEであってもよいし、RRC再設定メッセージにおける他の指定の情報要素IEであってもよく、前記特定の情報要素IEが具体的にどのような情報要素IEであるかは、プロトコルによって取り決められ、
或いは、前記RRC再設定メッセージは、プライマリセルPCellを変更するように前記端末に指示する再設定メッセージであり、
或いは、RRC再設定メッセージは、プライマリセルPCellの無線リンク監視基準信号RSを変更するように前記端末に指示する再設定メッセージである。
【0047】
本開示の実施例では、ユーザ機器UEがセカンダリ基地局MNにマスタ基地局MN接続失敗の指示を報告する場合、ネットワークは、同時にユーザ機器UEを再設定している可能性があり、つまり、時刻T1に、ユーザ機器UEはマスタ基地局MN無線接続失敗の指示を報告し、同時にネットワークはRRC再設定メッセージを送信し、次の時刻T2に、ユーザ機器UEはネットワークから送信された再設定メッセージを受信するが、時刻T2にユーザ機器UEが受信した再設定メッセージは、マスタ基地局MN無線接続失敗の問題を解決するためにネットワークで使用されるものではない可能性があるため、ネットワークは、特定の識別子/情報要素IEにより、今回の再設定でマスタ基地局MN無線接続失敗を解決できることをユーザ機器UEに通知する必要がある。
【0048】
本開示の実施例における再設定方法では、前記端末とマスタ基地局MNとの間の無線接続に失敗した場合に、セカンダリ基地局SNにマスタ基地局MN無線接続失敗の指示を報告し、ターゲットタイマがタイムアウトする前にRRC再設定メッセージを受信すると、前記RRC再設定メッセージに基づいて再設定処理を行うことにより、ユーザ機器UEによるRRC接続の再確立手順の開始を回避し、さらにユーザ機器UEデータの送受信が中断される問題を回避する。
【0049】
さらに、本開示の実施例における再設定方法は、
RRC層がRRC再設定メッセージを受信したか、又はRRC再設定メッセージに基づいて再設定処理を行うときにタイミングを停止するように前記ターゲットタイマを制御することを含む。
【0050】
ここでのRRC再設定メッセージは、LTEのRRC接続再設定(RRC Connection Reconfiguration)メッセージとNRのRRC再設定(RRC Reconfiguration)メッセージを含む。
【0051】
本開示の実施例では、端末とマスタ基地局MNとの間の接続が再開すると、端末はタイミングを停止するようにターゲットタイマを制御する。当該無線接続の再開は、RRC層がRRC再設定メッセージを受信したか、RRC再設定メッセージに基づいて再設定処理を行うことを意味してもよい。
【0052】
さらに、上記無線接続の再開は、端末が同期再設定IEを含む再設定メッセージを受信し、端末がランダムアクセス手順を完了することを意味してもよく、これに基づいて、RRC再設定メッセージが同期再設定IEを含む再設定メッセージである場合、
前記RRC再設定メッセージに基づいて再設定処理を行った後、
前記RRC再設定メッセージに基づいてランダムアクセス手順を開始することと、
前記ターゲットタイマがタイムアウトする前に、端末のRRC層が、媒体アクセス制御MAC層が送信したランダムアクセス成功の指示を受信すると、タイミングを停止するように前記ターゲットタイマを制御することとをさらに含む。
【0053】
ターゲットタイマの動作中に、端末が同期RRC接続再設定メッセージ(同期再設定IEを含む再設定メッセージ)を受信すると、RACHへのランダムアクセスが成功した後、ターゲットタイマTを停止する。
【0054】
当該RRC再設定メッセージは、LTEのRRC接続再設定(RRC Connection Reconfiguration)メッセージとNRのRRC再設定(RRC Reconfiguration)メッセージを含む。
【0055】
さらに、前記マスタ基地局MN無線接続失敗の指示をセカンダリ基地局SNに報告した後、
前記ターゲットタイマがタイムアウトすると、RRC接続の再確立手順を開始することをさらに含む。
【0056】
ユーザ機器UEがマスタ基地局MN無線接続失敗の指示をネットワークに報告すると、ターゲットタイマTが開始され、Tがタイムアウトしたときに、マスタ基地局MN無線接続が再開されていない場合、ユーザ機器UEはRRC接続の再確立を行う。
【0057】
本開示の実施例における再設定方法では、ネットワークにユーザ機器UEをタイムリーに再設定させるために、端末はセカンダリ基地局MNを介してマスタ基地局MN接続失敗を報告することにより、ユーザ機器UEによるRRC接続の再確立手順の開始を回避し、さらにユーザ機器UEデータの送受信が中断される問題を回避する。
【0058】
図3に示すように、本開示の実施例に係る基地局に適用される再設定方法を提供する。該
再設定方法は、以下のステップ301~302を含む。
【0059】
ステップ301では、端末から送信されたマスタ基地局MN無線接続失敗の指示を取得する。
【0060】
ここでの基地局とは、具体的には端末に接続されたセカンダリ基地局SNを指し、当該マスタ基地局MN無線リンク失敗の指示は、端末がマスタ基地局MNとの間の無線接続に失敗したことを検出すると、当該セカンダリ基地局SNに送信されるものである。
【0061】
ここで、無線接続失敗は、
ユーザ機器UEとマスタ基地局MNとの間に無線リンク失敗(例えば、ユーザ機器UEがマスタ基地局MNダウンリンクの品質を検出するために設定したタイマT310がタイムアウトすること、最大回数に達しても、UEMAC層のRACH試行に失敗すること、最大回数に達しても、UE RLC層のAMモードの再送信に失敗することなど)が発生すること、
又は、ユーザ機器UEがハンドオーバに失敗すること、
又は、ユーザ機器UEが受信したシグナリング無線ベアラSRB1若しくはシグナリング無線ベアラSRB2によって送信されたシグナリングが完全性保護チェックに失敗すること、
又は、ユーザ機器UEがネットワークから送信されたRRC再設定命令を実行できない(例えば、再設定後のパラメータ値がユーザ機器UEのハードウェア能力を超えている)ことを含む。
【0062】
上記マスタ基地局MN無線接続失敗の指示は、マスタ基地局MN無線接続に失敗した原因及び端末の測定結果のうちの少なくとも1つを含む。当該端末の測定結果は、ネットワークがユーザ機器UEにサービングセルを再選択するために用いられる。
【0063】
ステップ302では、前記マスタ基地局MN無線接続失敗の指示に基づいて、端末にRRC再設定メッセージを送信する。
【0064】
具体的には、セカンダリ基地局SNは、当該マスタ基地局MN無線接続失敗の指示を受信すると、マスタ基地局MNに報告し、マスタ基地局MNは、当該マスタ基地局MN無線接続失敗の指示に基づいてRRC再設定メッセージを決定し、セカンダリ基地局SNに送信し、次にセカンダリ基地局SNは、当該RRC再設定メッセージを端末に送信する。
【0065】
或いは、セカンダリ基地局は、当該マスタ基地局MN無線接続失敗の指示を受信すると、当該マスタ基地局MN無線接続失敗の指示に基づいてRRC再設定メッセージを直接決定し、端末に送信する。
【0066】
本開示の実施例におけるRRC再設定メッセージは、特定の情報要素(Information Element、IE)を含む再設定メッセージであり、前記特定の情報要素IEは、同期再設定(reconfigurationWithSync)IE、フル設定(fullConfig)IE、マスターセルグループ(masterCellGroup)IE、又は失敗指示応答IEであってもよいし、RRC再設定メッセージにおける他の指定の情報要素IEであってもよく、前記特定の情報要素IEが具体的にどのような情報要素IEであるかは、プロトコルによって取り決められ、
或いは、前記RRC再設定メッセージは、プライマリセルPCellを変更するように前記端末に指示する再設定メッセージであり、
或いは、RRC再設定メッセージは、プライマリセルPCellの無線リンク監視基準信号RSを変更するように前記端末に指示する再設定メッセージである。
【0067】
なお、上記失敗指示応答IEは、この再設定が端末によって報告されたマスタ基地局MN無線リンク失敗指示への応答であることを示している。
【0068】
好ましい実現方式として、マスタ基地局MN無線接続失敗の指示には番号が付いており、失敗指示応答IEも番号であり、2つの番号が同じ場合は、当該失敗指示応答IEが上記マスタ基地局MN無線接続失敗の指示に対応する情報要素IEであることを意味する。
【0069】
本開示の実施例における再設定方法では、端末から送信されたマスタ基地局MN無線接続失敗の指示を取得し、前記マスタ基地局MN無線接続失敗の指示に基づいてRRC再設定メッセージを端末に送信して、端末に当該RRC再設定メッセージに基づいて再設定を行わせることにより、ユーザ機器UEによるRRC接続の再確立手順の開始を回避し、さらにユーザ機器UEデータの送受信が中断される問題を回避する。
【0070】
図4は、本開示の実施例に係る端末のブロック図であり、
図4に示すように、本開示の実施例に係る少なくとも2つの基地局に接続された端末400は、
前記端末とマスタ基地局MNとの間の接続に失敗した場合に、セカンダリ基地局SNにマスタ基地局MN無線接続失敗の指示を報告するための報告モジュール401と、
ターゲットタイマがタイムアウトする前にRRC再設定メッセージを受信すると、前記RRC再設定メッセージに基づいて再設定処理を行うための再設定モジュール402とを含む。
【0071】
本開示の実施例に係る端末では、前記ターゲットタイマの開始時刻は、
前記端末の無線リソース制御RRC層が前記マスタ基地局MN無線接続失敗の指示を生成する時刻、
又は、前記端末のRRC層が前記マスタ基地局MN無線接続失敗の指示を下位層に転送する時刻、
又は、前記マスタ基地局MN無線接続失敗の指示がエアインタフェースで送信される時刻を含む。
【0072】
本開示の実施例に係る端末では、前記RRC再設定メッセージは、特定の情報要素IEを含む再設定メッセージであり、該特定の情報要素IEは、同期再設定IE、フル設定IE、マスターセルグループIE、又は失敗指示応答IEであり、
或いは、前記RRC再設定メッセージは、プライマリセルPCellを変更するように前記端末に指示する再設定メッセージであり、
或いは、RRC再設定メッセージは、プライマリセルPCellの無線リンク監視基準信号RSを変更するように前記端末に指示する再設定メッセージである。
【0073】
本開示の実施例に係る端末は、
RRC層がRRC再設定メッセージを受信したか、又はRRC再設定メッセージに基づいて再設定処理を行うときにタイミングを停止するように前記ターゲットタイマを制御するための第1の制御モジュールをさらに含む。
【0074】
前記RRC再設定メッセージが同期再設定IEを含む再設定メッセージである場合、本開示の実施例に係る端末は、
前記再設定モジュールが前記RRC再設定メッセージに基づいて再設定処理を行った後、前記RRC再設定メッセージに基づいてランダムアクセス手順を開始するための第1の処理モジュールと、
前記ターゲットタイマがタイムアウトする前に、端末のRRC層が、媒体アクセス制御MAC層が送信したランダムアクセス成功の指示を受信すると、タイミングを停止するように前記ターゲットタイマを制御するための第2の制御モジュールとをさらに含む。
【0075】
本開示の実施例に係る端末は、
報告モジュールがマスタ基地局MN無線リンク失敗の指示をセカンダリ基地局SNに報告した後、前記ターゲットタイマがタイムアウトすると、RRC接続の再確立手順を開始するための第2の処理モジュールをさらに含む。
【0076】
本開示の実施例に係る端末では、前記マスタ基地局MN無線リンク失敗の指示は、
マスタ基地局MN無線接続に失敗した原因及び端末の測定結果のうちの少なくとも1つを含む。
【0077】
本開示の実施例における端末は、前記端末とマスタ基地局MNとの間の無線接続に失敗した場合に、セカンダリ基地局SNにマスタ基地局MN無線接続失敗の指示を報告し、ターゲットタイマがタイムアウトする前にRRC再設定メッセージを受信すると、前記RRC再設定メッセージに基づいて再設定処理を行うことにより、ユーザ機器UEによるRRC接続の再確立手順の開始を回避し、さらにユーザ機器UEデータの送受信が中断される問題を回避する。
【0078】
本開示の実施例に係る端末は、メモリと、プロセッサと、メモリに記憶されプロセッサ上で実行可能で、前記プロセッサによって実行されると、端末に適用される上記再設定方法の実施例における各プロセスを実現し、かつ同等の技術的効果を達成することができるコンピュータプログラムとを含むが、重複を避けるために、ここでは説明を繰り返さない。
【0079】
本開示の実施例に係るコンピュータ読み取り可能な記憶媒体には、プロセッサによって実行されると、端末に適用される上記再設定方法の実施例における各プロセスを実現し、かつ同等の技術的効果を達成することができるコンピュータプログラムが記憶されており、重複を避けるために、ここでは説明を繰り返さない。前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、読み取り専用メモリ(Read-Only Memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、磁気ディスク、光ディスクなどであってよい。
【0080】
上記目的をよりよく実現するために、
図5に示すように、本開示の実施例に係る端末は、メモリ520と、プロセッサ500と、トランシーバ510と、ユーザインターフェス530と、バスインターフェスと、メモリ520に記憶され、プロセッサ500上で実行可能なコンピュータプログラムとを含み、前記プロセッサ500は、メモリ520内のプログラムを読み取り、
前記端末とマスタ基地局MNとの間の接続に失敗した場合に、セカンダリ基地局SNにマスタ基地局MN無線接続失敗の指示を報告することと、
ターゲットタイマがタイムアウトする前にRRC再設定メッセージを受信すると、前記RRC再設定メッセージに基づいて再設定処理を行うこととを実行する。
【0081】
図5において、バスアーキテクチャは、任意の数の相互接続されたバス及びブリッジを含んでよく、具体的には、プロセッサ500によって表される1つ又は複数のプロセッサ及びメモリ520によって表されるメモリの様々な回路によって一体にリンクされている。バスアーキテクチャは、また、周辺機器、スタビライザ、及びパワー管理回路などの様々なその他の回路を一体にリンクすることができ、これらは、いずれも本分野において既知のものであるため、本明細書においてさらに説明しない。バスインタフェースは、インタフェースを提供する。トランシーバ510は、複数の部品であってよく、すなわち、送信機及びトランシーバを含み、送信媒体上で様々な他の装置と通信するためのユニットを提供する。異なるユーザ機器に応じて、ユーザインタフェース530は、必要な機器と外接又は内接することができるインタフェースであってよく、接続される機器は、キーパッド、ディスプレイ、スピーカ、マイク、ジョイスティックなどを含むが、これらに限定されない。
【0082】
プロセッサ500は、バスアーキテクチャ及び一般的な処理を管理することを担当し、メモリ520は、プロセッサ500が操作を実行するときに使用するデータを記憶することができる。
【0083】
好ましくは、前記ターゲットタイマの開始時刻は、
前記マスタ基地局MN無線接続失敗の指示の生成プロセスにおける予め設定された時刻、
又は、前記端末の無線リソース制御RRC層が前記マスタ基地局MN無線接続失敗の指示を下位層に転送する時刻、
又は、前記マスタ基地局MN無線接続失敗の指示がエアインタフェースで送信される時刻を含む。
【0084】
好ましくは、前記RRC再設定メッセージは、特定の情報要素IEを含む再設定メッセージであり、該特定の情報要素IEは、同期再設定IE、フル設定IE、マスターセルグループIE、又は失敗指示応答IEであり、
或いは、前記RRC再設定メッセージは、プライマリセルPCellを変更するように前記端末に指示する再設定メッセージであり、
或いは、RRC再設定メッセージは、プライマリセルPCellの無線リンク監視基準信号RSを変更するように前記端末に指示する再設定メッセージである。
【0085】
好ましくは、前記プロセッサ500は、メモリ520内のプログラムを読み取り、さらに
RRC層がRRC再設定メッセージを受信したか、又はRRC再設定メッセージに基づいて再設定処理を行うときにタイミングを停止するように前記ターゲットタイマを制御することを実行する。
【0086】
好ましくは、前記RRC再設定メッセージが同期再設定IEを含む再設定メッセージである場合、
前記プロセッサ500は、メモリ520内のプログラムを読み取り、さらに
前記RRC再設定メッセージに基づいてランダムアクセス手順を開始し、
前記ターゲットタイマがタイムアウトする前に、端末のRRC層が、媒体アクセス制御MAC層が送信したランダムアクセス成功の指示を受信すると、タイミングを停止するように前記ターゲットタイマを制御することを実行する。
【0087】
好ましくは、前記プロセッサ500は、メモリ520内のプログラムを読み取り、さらに
前記ターゲットタイマがタイムアウトすると、RRC接続の再確立手順を開始することを実行する。
【0088】
好ましくは、前記マスタ基地局MN無線リンク失敗の指示は、
マスタ基地局MN無線接続に失敗した原因及び端末の測定結果のうちの少なくとも1つを含む。
【0089】
図6は、本開示の各実施例を実現するための端末のハードウェア構造の概略図であり、当該端末600は、無線周波数ユニット601、ネットワークモジュール602、オーディオ出力ユニット603、入力ユニット604、センサ605、表示ユニット606、ユーザ入力ユニット607、インタフェースユニット608、メモリ609、プロセッサ610、及び電源611などの部品を含むが、これらに限定されない。当業者であれば理解できるように、
図6に示す端末の構造は、端末を限定するものではなく、端末は、図示よりも多い又は少ない部品を含んでもよく、ある部品を組み合わせたり、異なる部品配置を有したりしてもよい。本開示の実施例では、端末は、携帯電話、タブレットコンピュータ、ノートパソコン、パームトップコンピュータ、車載端末、ウェアラブルデバイス及び歩数計などを含むが、これらに限定されない。
【0090】
プロセッサ610は、前記端末とマスタ基地局MNとの間の接続に失敗した場合に、セカンダリ基地局SNにマスタ基地局MN無線接続失敗の指示を報告し、ターゲットタイマがタイムアウトする前にRRC再設定メッセージを受信すると、前記RRC再設定メッセージに基づいて再設定処理を行う。
【0091】
本開示の実施例における上記技術手段では、前記端末とマスタ基地局MNとの間の無線接続に失敗した場合に、セカンダリ基地局SNにマスタ基地局MN無線接続失敗の指示を報告し、ターゲットタイマがタイムアウトする前にRRC再設定メッセージを受信すると、前記RRC再設定メッセージに基づいて再設定処理を行うことにより、ユーザ機器UEによるRRC接続の再確立手順の開始を回避し、さらにユーザ機器UEデータの送受信が中断される問題を回避する。
【0092】
本開示の実施例では、無線周波数ユニット601は、情報の送受信中又は通話中に信号の送受信に用いられてよく、具体的には、基地局からのダウンリンクデータを受信した後、プロセッサ610に処理させ、また、アップリンクデータを基地局に送信することを理解されたい。一般に、無線周波数ユニット601は、アンテナ、少なくとも1つの増幅器、送受信機、カプラ、低雑音増幅器、デュプレクサなどを含むが、これらに限定されない。また、無線周波数ユニット601は、さらに無線通信システムによりネットワーク及び他の装置と通信することができる。
【0093】
端末は、ネットワークモジュール602により無線のブロードバンドインターネットアクセスをユーザに提供して、例えば、ユーザの電子メールの送受信、ウェブの閲覧及びストリーミングメディアのアクセスなどを助ける。
【0094】
オーディオ出力ユニット603は、無線周波数ユニット601又はネットワークモジュール602によって受信されるか又はメモリ609に記憶されたオーディオデータをオーディオ信号に変換して、音声として出力することができる。そして、オーディオ出力ユニット603は、さらに端末600によって実行される特定の機能に関連するオーディオ出力(例えば、呼出音、メッセージ着信音など)を提供することができる。オーディオ出力ユニット603は、スピーカ、ブザー、受話器などを含む。
【0095】
入力ユニット604は、オーディオ又はビデオ信号を受信する。入力ユニット604は、グラフィック処理ユニット(Graphics Processing Unit、GPU)6041及びマイク6042を含んでよく、グラフィック処理ユニット6041は、動画撮影モード又は撮影モードで撮影装置(例えば、カメラ)によって取得された静止画像又はビデオの画像データを処理する。処理後の画像フレームは、表示ユニット606に表示されてよい。グラフィック処理ユニット6041によって処理された画像フレームは、メモリ609(又は他の記憶媒体)に記憶されてもよく、無線周波数ユニット601又はネットワークモジュール602によって送信されてもよい。マイク6042は、音声を受信し、かつこのような音声をオーディオデータに処理することができる。処理後のオーディオデータを、電話モードの場合に無線周波数ユニット601によって移動通信ネットワーク機器に送信されるフォーマットに変換して出力することができる。
【0096】
端末600は、さらに、光センサ、動きセンサ、及び他のセンサなどの少なくとも1つのセンサ605を含んでよい。具体的には、光センサは、環境光線の明るさに応じて表示パネル6061の輝度を調節することができる環境光センサと、端末600が耳元に移動するときに、表示パネル6061及び/又はバックライトをオフにすることができる近接センサとを含む。動きセンサの1種として、加速センサは、各方向(通常は3軸)の加速度の大きさを検出でき、静止時に重力の大きさ及び方向を検出でき、端末の姿勢の識別(例えば、横/縦画面切り替え、関連ゲーム、磁力計の姿勢較正)、振動識別に関連する機能(例えば、歩数計、タッピング)等に用いられてよく、センサ605は、さらに、指紋センサ、圧力センサ、虹彩センサ、分子センサ、ジャイロスコープ、気圧計、湿度計、温度計、赤外線センサなどを含んよく、ここでは説明を繰り返さない。
【0097】
表示ユニット606は、ユーザによって入力された情報又はユーザに提供された情報を表示する。表示ユニット606は、表示パネル6061を含んでよく、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display、LCD)、有機発光ダイオード(Organic Light-Emitting Diode、OLED)などの形態で表示パネル6061を配置してよい。
【0098】
ユーザ入力ユニット607は、入力した数字又は文字情報を受信するとともに、端末におけるユーザ設定及び機能制御に関連するキー信号入力を生成することができる。具体的には、ユーザ入力ユニット607は、タッチパネル6071及び他の入力装置6072を含む。タッチパネル6071は、タッチスクリーンとも呼ばれ、その上又はその近くでのユーザのタッチ操作(例えば、指、スタイラスなどの任意の適切な物体又は付属品を使用した、タッチパネル6071上又はタッチパネル6071の近くでのユーザ操作)を収集することができる。タッチパネル6071は、タッチ検出装置及びタッチコントローラの2つの部分を含んでよい。タッチ検出装置は、ユーザのタッチ位置を検出し、タッチ操作による信号を検出し、信号をタッチコントローラに送信し、タッチコントローラは、タッチ検出装置からタッチ情報を受信し、かつタッチポイント座標に変換し、次にプロセッサ610に送信し、プロセッサ610から送信された命令を受信し実行する。また、抵抗式、容量式、赤外線式、及び表面弾性波式などの複数のタイプでタッチパネル6071を実現することができる。タッチパネル6071に加えて、ユーザ入力ユニット607は、また、他の入力装置6072を含んでよい。具体的には、他の入力装置6072は、物理的キーボード、機能キー(ボリューム調節キー、スイッチキーなど)、トラックボール、マウス、及び操作レバーを含むが、これらに限定されず、ここでは説明を繰り返さない。
【0099】
さらに、タッチパネル6071は、表示パネル6061にカバーされてよく、タッチパネル6071がその上又はその近くでのタッチ操作を検出した後、プロセッサ610に送信してタッチイベントのタイプを決定し、その後にプロセッサ610は、タッチイベントのタイプに基づいて表示パネル6061上に対応する視覚的出力を提供する。
図6において、タッチパネル6071及び表示パネル6061は、2つの独立した部品として端末の入出力機能を実現するが、いくつかの実施例では、タッチパネル6071及び表示パネル6061を一体化して、端末の入出力機能を実現することができ、ここでは限定されない。
【0100】
インタフェースユニット608は、外部装置を端末600に接続するためのインタフェースである。例えば、外部装置は、有線又は無線ヘッドセットポート、外部電源(又は電池充電器)ポート、有線又は無線データポート、メモリカードポート、識別モジュールを備えた装置との接続用ポート、オーディオ入力/出力(I/O)ポート、ビデオI/Oポート、ヘッドフォンポートなどを含んでよい。インタフェースユニット608は、外部装置からの入力(例えば、データ情報、電力など)を受信するとともに、受信した入力を端末600内の1つ又は複数の素子に送信するか、又は端末600と外部装置との間にデータを送信することができる。
【0101】
メモリ609は、ソフトウェアプログラム及び様々なデータを記憶することができる。メモリ609は、主に、オペレーティングシステム、少なくとも1つの機能(音声再生機能、画像再生機能など)に必要なアプリケーションプログラムなどを記憶することができるプログラム記憶領域と、携帯電話の用途に応じて作成されたデータ(オーディオデータ、電話帳など)などを記憶することができるデータ記憶領域を含んでよい。また、メモリ609は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよく、少なくとも1つの磁気ディスクメモリ素子、フラッシュメモリ素子などの不揮発性メモリ又は他の揮発性固体メモリ素子を含んでもよい。
【0102】
プロセッサ610は、端末の制御センターであり、様々なインタフェース及び回線により端末全体の各部分に接続され、メモリ609に記憶されたソフトウェアプログラム及び/又はモジュールを動作させるか又は実行し、メモリ609に記憶されたデータを呼び出すことにより、端末の様々な機能を実行し、データを処理して、端末全体を監視する。
【0103】
プロセッサ610は、1つ又は複数の処理ユニットを含んでよく、好ましくは、プロセッサ610は、主にオペレーティングシステム、ユーザインタフェース、及びアプリケーションなどを処理するアプリケーションプロセッサと、主に無線通信を処理するモデムプロセッサとを集積することができる。上記モデムプロセッサは、プロセッサ610に集積されなくてよいことを理解されたい。
【0104】
移動端末600は、また、各部品に電力を供給するための電源611(電池など)を含んでよく、好ましくは、電源611は、電源管理システムによりプロセッサ610に論理的に接続されて、電源管理システムにより充電、放電、及び電力消費の管理などの機能を実現することができる。
【0105】
また、端末600は、いくつかの未図示の機能モジュールを含むが、ここでは説明を繰り返さない。
【0106】
図7は、本開示の実施例に係る基地局のブロック図であり、
図7に示すように、本開示の実施例に係る基地局700は、
端末から送信されたマスタ基地局MN無線接続失敗の指示を取得するための取得モジュール701と、
前記マスタ基地局MN無線接続失敗の指示に基づいて、端末にRRC再設定メッセージを送信するための送信モジュール702とを含む。
【0107】
本開示の実施例に係る基地局では、前記RRC再設定メッセージは、特定の情報要素IEを含む再設定メッセージであり、該特定の情報要素IEは、同期再設定IE、フル設定IE、マスターセルグループIE、又は失敗指示応答IEであり、
或いは、前記RRC再設定メッセージは、プライマリセルPCellを変更するように前記端末に指示する再設定メッセージであり、
或いは、RRC再設定メッセージは、プライマリセルPCellの無線リンク監視基準信号RSを変更するように前記端末に指示する再設定メッセージである。
【0108】
本開示の実施例に係る基地局では、前記マスタ基地局MN無線接続失敗の指示は、マスタ基地局MN無線接続に失敗した原因及び端末の測定結果のうちの少なくとも1つを含む。
【0109】
本開示の実施例に係る基地局は、メモリと、プロセッサと、メモリに記憶されプロセッサ上で実行可能で、前記プロセッサによって実行されると、基地局に適用される上記再設定方法の実施例における各プロセスを実現し、かつ同等の技術的効果を達成することができるコンピュータプログラムとを含むが、重複を避けるために、ここでは説明を繰り返さない。
【0110】
本開示の実施例に係るコンピュータ読み取り可能な記憶媒体には、プロセッサによって実行されると、上記基地局に適用される再設定方法の実施例における各プロセスを実現し、かつ同等の技術的効果を達成することができるコンピュータプログラムが記憶されており、重複を避けるために、ここでは説明を繰り返さない。前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、読み取り専用メモリ(Read-Only Memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、磁気ディスク、光ディスクなどであってよい。
【0111】
図8に示すように、本開示の実施例に係る基地局800は、プロセッサ801、トランシーバ802、メモリ803及びバスインタフェースを含み、
プロセッサ801は、メモリ803内のプログラムを読み取り、
端末から送信されたマスタ基地局MN無線接続失敗の指示を取得することと、
前記マスタ基地局MN無線接続失敗の指示に基づいて、端末にRRC再設定メッセージを送信することとを実行する。
【0112】
図8において、バスアーキテクチャは、任意の数の相互接続されたバス及びブリッジを含んでよく、具体的には、プロセッサ801によって表される1つ又は複数のプロセッサ及びメモリ803によって表されるメモリの様々な回路によって一体にリンクされている。バスアーキテクチャは、また、周辺機器、スタビライザ、及びパワー管理回路などの様々なその他の回路を一体にリンクすることができ、これらは、いずれも本分野において既知のものであるため、本明細書においてさらに説明しない。バスインタフェースは、インタフェースを提供する。トランシーバ802は、複数の部品であってよく、すなわち、送信機及び受信機を含み、送信媒体上で様々な他の装置と通信するためのユニットを提供する。
【0113】
プロセッサ801は、バスアーキテクチャ及び一般的な処理を管理することを担当し、メモリ803は、プロセッサ801が操作を実行するときに使用するデータを記憶することができる。
【0114】
好ましくは、前記RRC再設定メッセージは、特定の情報要素IEを含む再設定メッセージであり、該特定の情報要素IEは、同期再設定IE、フル設定IE、マスターセルグループIE、又は失敗指示応答IEであり、
或いは、前記RRC再設定メッセージは、プライマリセルPCellを変更するように前記端末に指示する再設定メッセージであり、
或いは、RRC再設定メッセージは、プライマリセルPCellの無線リンク監視基準信号RSを変更するように前記端末に指示する再設定メッセージである。
【0115】
好ましくは、前記マスタ基地局MN無線接続失敗の指示は、マスタ基地局MN無線接続に失敗した原因及び端末の測定結果のうちの少なくとも1つを含む。
【0116】
なお、本明細書では、用語「含む」、「備える」又はそれらの任意の変形は、非排他的な包含をカバーすることを意図することにより、一連の要素を含むプロセス、方法、物体、又は装置は、それらの要素を含むだけでなく、明確に列記されていない他の要素も含み、又は、このようなプロセス、方法、物体、又は装置に固有の要素をさらに含む。より多くの限定がない場合、語句「1つ・・・を含む」により限定された要素は、当該要素を含むプロセス、方法、物体、又は装置にさらに別の同一の要素が存在することを排除するものではない。
【0117】
以上の実施の説明により、当業者は、上記実施例における方法が、ソフトウェアと必要な汎用ハードウェアプラットフォームを併用した方法で実現でき、当然のことながらハードウェアでも実現できるが、多くの場合に前者がより好ましい実施形態であることを明確に理解することができる。このような理解に基づいて、本開示の技術手段は、本質的又は従来技術に寄与する部分がソフトウェア製品の形態で具現化されてもよく、当該コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体(例えば、ROM/RAM、磁気ディスク、光ディスク)内に記憶され、1台の端末(携帯電話、コンピュータ、サーバ、エアコン又はネットワーク機器などであってよい)に本開示の各実施例に記載の方法を実行させるためのいくつかの命令を含む。
【0118】
以上、添付図面を参照して本開示の実施例を説明したが、本開示は、上記具体的な実施形態に限定されるものではなく、上記具体的な実施形態は、限定的なものではなく、例示にすぎず、当業者であれば、本開示の示唆の下で、本開示の趣旨及び特許請求の範囲の保護範囲から逸脱せずに多くの形態を行うことができ、これらはいずれも本開示の保護の範囲内に属する。