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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-17
(45)【発行日】2022-10-25
(54)【発明の名称】ブラシレス直流モータ
(51)【国際特許分類】
   H02K 5/16 20060101AFI20221018BHJP
【FI】
H02K5/16 A
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2021535956
(86)(22)【出願日】2019-12-05
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-22
(86)【国際出願番号】 CN2019123163
(87)【国際公開番号】W WO2020258729
(87)【国際公開日】2020-12-30
【審査請求日】2021-06-18
(31)【優先権主張番号】201910573501.1
(32)【優先日】2019-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521007481
【氏名又は名称】▲広▼▲東▼美的白色家▲電▼技▲術▼▲創▼新中心有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGDONG MIDEA WHITE HOME APPLIANCE TECHNOLOGY INNOVATION CENTER CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Building #4,Midea Global Innovation Center,Industry Boulevard,Beijiao,Shunde Foshan,Guangdong 528311,CHINA
(73)【特許権者】
【識別番号】517419375
【氏名又は名称】▲広▼▲東▼威▲靈▼▲電▼机制造有限公司
(73)【特許権者】
【識別番号】512237419
【氏名又は名称】美的集団股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】MIDEA GROUP CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】B26-28F, Midea Headquarter Building, No.6 Midea Avenue, Beijiao, Shunde, Foshan, Guangdong 528311 China
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【弁理士】
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100205785
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼橋 史生
(74)【代理人】
【識別番号】100203297
【弁理士】
【氏名又は名称】橋口 明子
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100135301
【弁理士】
【氏名又は名称】梶井 良訓
(72)【発明者】
【氏名】▲鐘▼ ▲貴▼烈
(72)【発明者】
【氏名】侯 俊峰
(72)【発明者】
【氏名】▲呂▼ ▲継▼方
(72)【発明者】
【氏名】胡 建
【審査官】池田 貴俊
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-206362(JP,A)
【文献】国際公開第2018/179833(WO,A1)
【文献】米国特許第06429559(US,B1)
【文献】実開昭56-089651(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2016/0233735(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 5/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブラシレス直流モータであって、
モータ絶縁ハウジングと、第1モータエンドカバーと、第2モータエンドカバーと、前記モータ絶縁ハウジング、前記第1モータエンドカバー及び前記第2モータエンドカバーで囲まれた空間内に配置されるモータ作動部材グループと、を備え、
前記第1モータエンドカバーの外周には第1絶縁カバーが配置され、前記第2モータエンドカバーの外周には第2絶縁カバーが配置され、
前記第1モータエンドカバー及び前記第2モータエンドカバーは、両方とも、導電できるカバー体であり、
前記モータ絶縁ハウジングは中心筒を備え、
前記第1絶縁カバーは、その縁が前記モータ絶縁ハウジングの中心筒の縁に固定的に接続され、前記第1モータエンドカバーの表面にカバーされ、
前記第1モータエンドカバーの表面には、第1環状溝が設けられ、
前記第1絶縁カバーには、前記第1環状溝に接触するように嵌合する第2環状溝が設けられることを特徴とする、
ブラシレス直流モータ。
【請求項2】
前記モータ絶縁ハウジングは、前記中心筒の一方のポートに接続されるエンドプレートを備え、
記中心筒の他方のポートには、前記第1モータエンドカバーが固定されることを特徴とする、
請求項1に記載のブラシレス直流モータ。
【請求項3】
前記モータ作動部材グループは、少なくとも、1つの出力軸を含み、
前記第2モータエンドカバーには第1軸孔が設けられ、前記出力軸が前記第1軸孔から延び、
前記第2絶縁カバーには第2軸孔が設けられ、前記第2絶縁カバーは、前記出力軸を介して前記エンドプレートに固定され、前記第2モータエンドカバーの表面にカバーされることを特徴とする、
請求項2に記載のブラシレス直流モータ。
【請求項4】
前記第1モータエンドカバーの表面の中心の外向きには第1凸部が設けられ、
前記第1絶縁カバーの表面の中心には、前記第1凸部に嵌合する第1凹部が設けられることを特徴とする、
請求項2に記載のブラシレス直流モータ。
【請求項5】
前記第2モータエンドカバーは、前記エンドプレートの表面から突出し、前記第2絶縁カバーは、固定円環形板及び前記固定円環形板に接続されるカバーキャップを備え、
前記固定円環形板は、前記エンドプレートに固定され、前記カバーキャップは、前記第2モータエンドカバーの表面にカバーされることを特徴とする、
請求項3に記載のブラシレス直流モータ。
【請求項6】
電気機器であって、
前記電気機器はモータを備え、
前記モータは、請求項1ないし5のいずれか一項に記載のブラシレス直流モータであることを特徴とする、
電気機器。
【請求項7】
前記電気機器は、エアコン、冷蔵庫、レンジフード、扇風機を含むことを特徴とする、
請求項6に記載の電気機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2019年06月28日に提出された、出願番号がCN2019105735011であり、発明の名称が「ブラシレス直流モータ」である中国特許出願の優先権を主張し、当該中国特許出願の全ては援用により本願に組み込まれる。
【0002】
本発明は、モータ装置の技術分野に関し、特に、ブラシレス直流モータに関する。
【背景技術】
【0003】
ブラシレス直流モータは、パルス幅変調(PWM)制御手段によって駆動され、モータの動作中、回転子が交流磁場や非対称的な磁気回路などにより、軸電圧が発生する。回転子の軸受の内輪と外輪との間はボールで接続され、ボールと受け部材は、油膜によって摩耗の減少及び絶縁を図り、内輪は軸受に接続され、外輪はエンドカバーに接続される。ただし、軸電圧が一定値より大きい場合、絶縁により油膜が破壊され、軸受のボールまたは内輪と外輪の表面が電気的腐食し、それにより、騒音が発生して、軸受の寿命が短くなる。ひどい場合には、モータが正常に動作できない。
【0004】
従来、主に次の技術的解決策により、モータが電気的腐食するという問題を改善する。
1、モータの2つのエンドカバーは、導線で接続され、軸電圧を低下させる。
2、モータの2つのエンドカバーは、地面に接続され、軸電圧を低下させる。
3、モータのボールは破壊を断固阻止するためにセラミック材料に置き換えられるが、コストが高くなる。
4、モータの回転子を絶縁回転子に変更して、軸電圧を低下させる。
【0005】
以上の対策は、いずれもモータ自体の構造及び構成要素の改良によるものであり、モータ自体の軸電圧は低下するが、具体的な製品の使用において依然として電気的腐食の問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来技術に存在する問題を考慮して、本発明の実施例は、ブラシレス直流モータを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明の実施例は、ブラシレス直流モータを提供し、モータ絶縁ハウジング、第1モータエンドカバー、第2モータエンドカバー、及び前記モータ絶縁ハウジング、前記第1モータエンドカバー、前記第2モータエンドカバーで囲まれた空間内に配置されるモータ作動部材グループを備え、前記第1モータエンドカバーの外周には第1絶縁カバーが配置され、前記第2モータエンドカバーの外周には第2絶縁カバーが配置され、前記第1モータエンドカバー及び前記第2モータエンドカバーは、両方とも、導電できるカバー体であることを特徴とする。
【0008】
オプションとして、前記モータ絶縁ハウジングは、中心筒及び前記中心筒の一方のポートに接続されるエンドプレートを備え、前記エンドプレートには第1孔が設けられ、前記第1孔により前記第2モータエンドカバーを固定し、前記中心筒の他方のポートには前記第1モータエンドカバーが固定される。
【0009】
オプションとして、前記第1絶縁カバーは、その縁が前記中心筒の縁に固定的に接続され、前記第1モータエンドカバーの表面にカバーされる。
【0010】
オプションとして、前記モータ作動部材グループは、少なくとも、1つの出力軸を含み、前記第2モータエンドカバーには第1軸孔が設けられ、前記出力軸は前記第1軸孔から延び、前記第2絶縁カバーには第2軸孔が設けられ、前記第2絶縁カバーは、前記出力軸を介して前記エンドプレートに固定され、前記第2モータエンドカバーの表面にカバーされる。
【0011】
オプションとして、前記第1モータエンドカバーの表面の中心の外向きには第1凸部が設けられ、前記第1絶縁カバーの表面の中心には、前記第1凸部に嵌合する第1凹部が設けられる。
【0012】
オプションとして、前記第2モータエンドカバーは、前記エンドプレートの表面から突出し、前記第2絶縁カバーは、固定円環形板及び前記固定円環形板に接続されるカバーキャップを備え、前記固定円環形板は、前記エンドプレートに固定され、前記カバーキャップは、前記第2モータエンドカバーの表面にカバーされる。
【0013】
オプションとして、前記第1モータエンドカバーの表面には、第1環状溝が設けられ、前記第1絶縁カバーには、前記第1環状溝に嵌合する第2環状溝が設けられる。
【0014】
本発明の実施例は電気機器を提供し、前記電気機器はモータを備え、前記モータは上記のブラシレス直流モータである。
【0015】
オプションとして、前記電気機器は、エアコン、冷蔵庫、レンジフード、扇風機を含む。
【発明の効果】
【0016】
本発明で提供するブラシレス直流モータは、2つのモータエンドカバーの外周に絶縁カバーを追加することにより、モータが実装環境において外部導電性材料に直接的または間接的に接触することを回避し、モータの軸受の電気的腐食を防止する。
【0017】
本発明の実施例または先行技術の技術的解決策をより明確に説明するために、実施例または先行技術の説明で使用される図面を以下に簡単に解釈する。以下に説明される図面は、本発明の一部の実施例に過ぎないことは明らかであって、当業者にとって、創造的な労働なしにこれらの図面に従って他の図面を得ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明に係るブラシレス直流モータの実施例の構造図である。
図2】本発明に係るブラシレス直流モータの実施例の構造図である。
図3】本発明に係るブラシレス直流モータの実施例の構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の実施例の目的、技術的解決策および利点をより明確にするために、以下、本発明の実施例における図面を参照して、本発明の実施例における技術的解決策を明確且つ完全に説明するが、説明された実施例は、本発明の実施例の一部に過ぎず、全ての実施例ではないことは明らかである。本発明の実施例に基づき、創造的な労働なしに当業者が取得した他のすべての実施例は、本発明の保護範囲に含まれる。
【0020】
現在、軸電圧を低下させるために、全てモータ自体の構造及び構成要素に基づいて改善される。しかし、モータの軸電圧が発生するメカニズムによれば、モータが製品に実装され、エンドカバーが製品における他の導電性物体に接触すると、モータの軸電圧が上昇し、電気的腐食も発生することが分かる。そのため、軸電圧を低下させるために、本発明は、モータの実装方式及び周囲環境の軸電圧への影響からモータの設計を考慮する。
【0021】
図1は、本発明の一実施例で提供されるブラシレス直流モータを示し、前記ブラシレス直流モータは、モータ絶縁ハウジング1と、第1モータエンドカバー2と、第2モータエンドカバー3と、前記モータ絶縁ハウジング1、前記第1モータエンドカバー2及び前記第2モータエンドカバー3で囲まれた空間内に配置されるモータ作動部材グループと、を備える。本実施例において、前記絶縁ハウジングは円筒形であり、前記第1モータエンドカバー及び前記第2モータエンドカバーは、それぞれ、前記絶縁ハウジングの両端に接続されている。前記モータ作動部材グループは、モータの動作を共同で実現するために必要な部品である。例えば、回転子、固定子、軸受、プリント基板、コイル、ホールセンサー、出力軸などであるが、ここでは例を逐一挙げない。要するに、モータ作動部材グループは、既存のブラシレス直流モータが通常持っている内部構成要素である。
【0022】
本実施例において、前記ブラシレス直流モータは、モータの軸受の電気的腐食を防止することができる。その変更された構造は、前記第1モータエンドカバー2の外周には第1絶縁カバー4が配置され、前記第2モータエンドカバー3の外周には第2絶縁カバー5が配置され、前記第1モータエンドカバー2及び前記第2モータエンドカバー3は両方とも導電できるカバー体である。本実施例において、エンドカバーの外周は、エンドカバーの外面である。
【0023】
本実施例において、前記絶縁ハウジングは円形、方形であってもよい。モータエンドカバーを被覆するように絶縁カバーが絶縁ハウジングに契合して固定的に接続されると、絶縁カバーは、絶縁ハウジングの外形と一致し、円形、方形であってもよい。絶縁カバーがモータエンドカバーを被覆するだけで、モータエンドカバーに固定的に接続されると、絶縁カバーはモータエンドカバーの外形と一致し、且つ絶縁カバーのサイズ面積がモータエンドカバーのサイズ面積より大きい。例えば、前記モータエンドカバーは円形、方形であってもよい。また、絶縁カバーも円形、方形であってもよい。
【0024】
第1絶縁カバー4及び第2絶縁カバー5は対応するモータエンドカバーを被覆することができるため、モータが実装環境において外部導電性材料に直接的または間接的に接触することを回避し、それによってモータの軸受の電気的腐食を防止するという役割を果たす。
【0025】
本発明で提供されるブラシレス直流モータは、2つのモータエンドカバーの外周に絶縁カバーを追加することにより、モータが実装環境において外部導電性材料に直接的または間接的に接触することを回避し、モータの軸受の電気的腐食を防止する。
【0026】
図2は、本発明の一実施例で提供されるブラシレス直流モータを示し、前記ブラシレス直流モータは、モータ絶縁ハウジングと、第1モータエンドカバー2と、第2モータエンドカバーと、前記モータ絶縁ハウジング、前記第1モータエンドカバー2及び前記第2モータエンドカバーで囲まれた空間内に配置されるモータ作動部材グループと、を備える。本実施例において、前記絶縁ハウジングは円筒形であり、前記第1モータエンドカバー及び前記第2モータエンドカバーは、それぞれ、前記絶縁ハウジングの両端に接続されている。前記モータ作動部材グループは、モータの動作を共同で実現するために必要な部品である。例えば、回転子、固定子、軸受、プリント基板、コイル、ホールセンサー、出力軸などで、ここでは例を逐一挙げない。要するに、モータ作動部材グループは、既存のブラシレス直流モータが通常持っている内部構成要素である。
【0027】
本実施例において、前記ブラシレス直流モータは、モータの軸受の電気的腐食を防止することができる。その変更された構造は、前記第1モータエンドカバー2の外周には第1絶縁カバー4が配置され、前記第2モータエンドカバーの外周には第2絶縁カバー5が配置され、前記第1モータエンドカバー2及び前記第2モータエンドカバーは両方とも導電できるカバー体である。本実施例において、エンドカバーの外周は、エンドカバーの外面である。
【0028】
本実施例において、前記絶縁ハウジングは円形、方形であってもよい。モータエンドカバーを被覆するように絶縁カバーが絶縁ハウジングに契合して固定的に接続されると、絶縁カバーは絶縁ハウジングの外形と一致し、円形、方形であってもよい。絶縁カバーがモータエンドカバーを被覆するだけで、モータエンドカバーに固定的に接続されると、絶縁カバーはモータエンドカバーの外形と一致し、且つ絶縁カバーのサイズ面積がモータエンドカバーのサイズ面積より大きい。例えば、前記モータエンドカバーは円形、方形であってもよい。また、絶縁カバーも円形、方形であってもよい。
【0029】
さらに説明すると、前記モータ絶縁ハウジングは、中心筒6及び前記中心筒の一方のポートに接続されるエンドプレート7を備え、前記エンドプレートには第1孔が設けられ、前記第1孔により前記第2モータエンドカバーを固定し、前記中心筒の他方のポートには前記第1モータエンドカバー2が固定される。
【0030】
前記第1絶縁カバー4は、その縁が前記中心筒6の縁に固定的に接続され、前記第1モータエンドカバー2の表面にカバーされる。
【0031】
前記モータ作動部材グループは、少なくとも、1つの出力軸8を含み、前記第2モータエンドカバーには第1軸孔が設けられ、前記出力軸8は前記第1軸孔から延び、前記第2絶縁カバーには第2軸孔が設けられ、前記第2絶縁カバー5は、前記出力軸8を介して前記エンドプレート7に固定され、前記第2モータエンドカバーの表面にカバーされる。
【0032】
第1絶縁カバー4及び第2絶縁カバー5は対応するモータエンドカバーを被覆することができるため、モータが実装環境において外部導電性材料に直接的または間接的に接触することを回避し、それによってモータの軸受の電気的腐食を防止するという役割を果たす。
【0033】
本発明で提供されるブラシレス直流モータは、2つのモータエンドカバーの外周に絶縁カバーを追加することにより、モータが実装環境において外部導電性材料に直接的または間接的に接触することを回避し、モータの軸受の電気的腐食を防止する。
【0034】
図3は、本発明の一実施例で提供されるブラシレス直流モータを示し、前記ブラシレス直流モータは、モータ絶縁ハウジングと、第1モータエンドカバー2と、第2モータエンドカバー3と、前記モータ絶縁ハウジング、前記第1モータエンドカバー2及び前記第2モータエンドカバー3で囲まれた空間内に配置されるモータ作動部材グループと、を備える。本実施例において、前記絶縁ハウジングは円筒形であり、前記第1モータエンドカバー及び前記第2モータエンドカバーは、それぞれ、前記絶縁ハウジングの両端に接続されている。前記モータ作動部材グループは、モータの動作を共同で実現するために必要な部品である。例えば、回転子、固定子、軸受、プリント基板、コイル、ホールセンサー、出力軸などで、ここでは例を逐一挙げない。要するに、モータ作動部材グループは、既存のブラシレス直流モータが通常持っている内部構成要素である。
【0035】
本実施例において、前記ブラシレス直流モータは、モータの軸受の電気的腐食を防止することができる。その変更された構造は、前記第1モータエンドカバー2の外周には第1絶縁カバー4が配置され、前記第2モータエンドカバー3の外周には第2絶縁カバー5が配置され、前記第1モータエンドカバー2及び前記第2モータエンドカバー3は両方とも導電できるカバー体である。本実施例において、エンドカバーの外周は、エンドカバーの外面である。
【0036】
本実施例において、前記絶縁ハウジングは円形、方形であってもよい。モータエンドカバーを被覆するように絶縁カバーが絶縁ハウジングに契合して固定的に接続されると、絶縁カバーは絶縁ハウジングの外形と一致し、円形、方形であってもよい。絶縁カバーがモータエンドカバーを被覆するだけで、モータエンドカバーに固定的に接続されると、絶縁カバーはモータエンドカバーの外形と一致し、且つ絶縁カバーのサイズ面積がモータエンドカバーのサイズ面積より大きい。例えば、前記モータエンドカバーは円形、方形であってもよい。また、絶縁カバーも円形、方形であってもよい。
【0037】
さらに説明すると、前記モータ絶縁ハウジングは、中心筒6及び前記中心筒の一方のポートに接続されるエンドプレート7を備え、前記エンドプレートには第1孔が設けられ、前記第1孔により前記第2モータエンドカバー3を固定し、前記中心筒の他方のポートには前記第1モータエンドカバー2が固定される。
【0038】
前記第1絶縁カバー4は、その縁が前記中心筒6の縁に固定的に接続され、前記第1モータエンドカバー2の表面にカバーされる。
【0039】
前記モータ作動部材グループは、少なくとも、1つの出力軸8を含み、前記第2モータエンドカバーには第1軸孔が設けられ、前記出力軸8は前記第1軸孔から延び、前記第2絶縁カバーには第2軸孔が設けられ、前記第2絶縁カバー5は、前記出力軸8を介して前記エンドプレート7に固定され、前記第2モータエンドカバー3の表面にカバーされる。
【0040】
前記第1モータエンドカバー2の表面の中心の外向けには第1凸部9が設けられ、当該第1凸部は、軸受台座を固定するために使用できる。そのため、第1モータエンドカバー2をカバーするために、前記第1絶縁カバーの表面の中心には、前記第1凸部9に嵌合する第1凹部10が設けられる。
【0041】
前記第2モータエンドカバー3は、前記エンドプレートの表面から突出しており、そのため、第2モータエンドカバー3をカバーするために、前記第2絶縁カバーは、固定円環形板11及び前記固定円環形板に接続されるカバーキャップ12を備え、前記固定円環形板11は、前記エンドプレート7に固定され、前記カバーキャップ12は、前記第2モータエンドカバー3の表面にカバーされる。
【0042】
前記第1モータエンドカバー2の表面には、第1環状溝13が設けられ、前記第1絶縁カバー4には、前記第1環状溝13に嵌合する第2環状溝14が設けられる。
【0043】
第1絶縁カバー4及び第2絶縁カバー5は対応するモータエンドカバーを被覆することができるため、モータが実装環境において外部導電性材料に直接的または間接的に接触することを回避し、それによってモータの軸受の電気的腐食を防止するという役割を果たす。
【0044】
本発明で提供されるブラシレス直流モータは、2つのモータエンドカバーの外周に絶縁カバーを追加することにより、モータが実装環境において外部導電性材料に直接的または間接的に接触することを回避し、モータの軸受の電気的腐食を防止する。
【0045】
本発明の一実施例は電気機器を提供し、前記電気機器はモータを備え、前記モータは、上記の実施例に記載のブラシレス直流モータである。
【0046】
本実施例において、電気機器は、エアコン、冷蔵庫、レンジフード、扇風機であってもよく、モータを使用した他の電気機器であってもよいが、ここでは例を逐一挙げない。
【0047】
最後に留意されたいのは、以上の実施例は、本発明の技術的解決策を説明するためにのみ使用され、それらを限定するものではない。上記の実施例を参照して本発明を詳細に説明したが、当業者は、依然として、上記の各実施例に記載の技術的解決策を修正し、またはその中の一部の技術的特徴に対して同等の置換を実行することができ、これらの修正または置換は、対応する技術的解決策の本体が本出願の各実施例の技術的解決策の精神と範囲を離脱するようにするものではないことを理解するはずである。
【符号の説明】
【0048】
1 モータ絶縁ハウジング
2 第1モータエンドカバー
3 第2モータエンドカバー
4 第1絶縁カバー
5 第2絶縁カバー
6 中心筒
7 エンドプレート
8 出力軸
9 第1凸部
10 第1凹部
11 固定円環形板
12 カバーキャップ
13 第1環状溝
14 第2環状溝
図1
図2
図3