(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-17
(45)【発行日】2022-10-25
(54)【発明の名称】包装用仕切材
(51)【国際特許分類】
B65D 5/492 20060101AFI20221018BHJP
【FI】
B65D5/492
(21)【出願番号】P 2017232653
(22)【出願日】2017-12-04
【審査請求日】2020-09-11
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000129493
【氏名又は名称】株式会社クラウン・パッケージ
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐光 恵蔵
(72)【発明者】
【氏名】中木屋 峻
【審査官】米村 耕一
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第04226357(US,A)
【文献】実開昭60-084515(JP,U)
【文献】実開昭53-090570(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 5/492
B65D 81/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
包装容器を6個の区画に仕切るための包装用仕切材であって、
展開されている展開状態では、1枚の平板に間隔を有して平行に配置される複数の折線によって区切られる
10枚の仕切板を備え、
使用状態では、
前記
10枚の仕切板によって、
3個の四角筒形状が画定されており、
前記
3個の四角筒形状のそれぞれにおいて、1個の角部を画定する前記展開状態で互いに隣接していない一対の第1仕切板のそれぞれに対して、前記角部から当該第1仕切板の反対向きに当該第1仕切板に平行に延びる第2仕切板が配置されており、
前記第1仕切板と前記第2仕切板のうちの一方の仕切板は、前記一方の仕切板から他方の仕切板に向かって延びており、前記他方の仕切板に接着される第1接着片を備え、
前記
10枚の仕切板のうちの3枚の仕切板が並ぶ中央壁部が構成されており、
前記
3個の四角筒形状のうち
の1個の第1四角筒形状は、前記中央壁部の一方側に配置され、前記複数の四角筒形状のうちの
2個の第2四角筒形状は、前記中央壁部の他方側に配置され、
前記
3個の四角筒形状のそれぞれについて、当該四角筒形状の前記角部を画定する前記一対の前記第1仕切板のうちの一方は、前記中央壁部を構成する前記3枚の仕切板に含ま
れ、
前記展開状態において、前記10枚の仕切板のうち、一方の端から3枚目の仕切板は、前記10枚の仕切板のうちの他の仕切板の2倍の幅を有しており、
前記3枚目の仕切板の幅方向の中央には、前記10枚の仕切板の他方の端が接続されており、
前記包装用仕切材は、折畳状態から前記使用状態に変形可能であって、
折畳状態では、前記一方の端から4枚目の仕切板から7枚目の仕切板までが平板状に並んでおり、前記7枚目の仕切板と前記一方の端から8枚目の仕切板との間の折線において、前記8枚目の仕切板が前記7枚目の仕切板と重なるように折り曲げられており、前記3枚目の仕切板と前記一方の端から4枚目の仕切板との間の折線において、前記3枚目の仕切板が前記4枚目の仕切板と重なるように折り曲げられて、前記8枚目の仕切板から前記一方の端から10枚目の仕切板が前記4枚目の仕切板から前記7枚目の仕切板と、前記1枚目の仕切板から前記3枚目の仕切板と、の間に配置されている、包装用仕切材。
【請求項2】
前記第1接着片は、前記一枚の平板のうち、前記展開状態で前記一方の仕切板に隣接する第3仕切板と前記一方の仕切板との間の前記折線よりも前記第3仕切板側の部分によって形成されている、請求項1に記載の包装用仕切材。
【請求項3】
前記第1仕切板と前記第2仕切板のうちの前記他方の仕切板は、前記他方の仕切板から前記一方の仕切板に向かって延びており、前記一方の仕切板に接着される第2接着片を備える、請求項1又は2に記載の包装用仕切材。
【請求項4】
前記第1接着片と前記第2接着片とは、前記第1仕切材と前記第2仕切材との前記折線方向において、同一の位置に配置されている、請求項3に記載の包装用仕切材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、包装容器に用いられる包装用仕切材に関する技術を開示する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に、等間隔で配置される10本の折線が形成されている一枚の厚紙を、折線に沿って折り曲げることによって作製される仕切材が開示されている。仕切材は、11枚の折曲片を備える。仕切材では、11枚の折曲片によって、2個の四角筒形状が画定されている。四角筒形状の4個の角部は、互いに隣接していない折曲片によって画定される特定の角部を含む。特定の角部を画定している一対の折曲片のうち、一方の折曲片には舌片が配置されており、他方の折曲片の折線には舌片が挿入される開口部が配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の構成では、折線を折り曲げて、舌片を開口部に挿入することによって、四角筒形状を形成している。この構成では、舌片が開口部から抜けると、四角筒形状が維持できず、仕切材が崩れてしまう。
【0005】
本明細書では、崩れにくい構成を有する包装用仕切材を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書で開示される技術は、包装用仕切材に関する。包装用仕切材は、包装容器を複数個の区画に仕切るための包装用仕切材であって、展開されている展開状態では、1枚の平板に間隔を有して平行に配置される複数の折線によって区切られる複数の仕切板を備え、前記複数の仕切板によって、少なくとも2個の四角筒形状が画定されており、前記2個の四角筒形状のそれぞれにおいて、1個の角部を画定する前記展開状態で互いに隣接していない一対の第1仕切板のそれぞれに対して、前記角部から当該第1仕切板の反対向きに当該第1仕切板に平行に延びる第2仕切板が配置されており、前記第1仕切板と前記第2仕切板のうちの一方の仕切板は、前記一方の仕切板から他方の仕切板に向かって延びており、前記他方の仕切板に接着される第1接着片を備えていてもよい。
【0007】
1個の角部を画定する一対の第1仕切板は、自身から角部を越えて配置されている第2仕切板に接着されている。この構成によれば、接着片が他方の仕切板から外れることを抑制することができる。これにより、角筒形状が維持できず、仕切材が崩れてしまう事態を回避することができる。
【0008】
前記第1接着片は、前記一枚の平板のうち、前記展開状態で前記一方の仕切板に隣接する第3仕切板と前記一方の仕切板との間の前記折線よりも前記第3仕切板側の部分によって形成されていてもよい。この構成によれば、接着片を、一枚の平板以外に別途準備せずに、一枚の平板から作製することができる。
【0009】
前記第1仕切板と前記第2仕切板のうちの前記他方の仕切板は、前記他方の仕切板から前記一方の仕切板に向かって延びており、前記一方の仕切板に接着される第2接着片を備えていてもよい。この構成によれば、接着片が外れることをより強固に抑制することができる。
【0010】
前記第1接着片と前記第2接着片とは、前記第1仕切材と前記第2仕切材との前記折線方向において、同一の位置に配置されていてもよい。
【0011】
前記複数の仕切板は、10枚の仕切板を含み、前記10枚の仕切板は、3個の四角筒形状を画定しており、前記展開状態において、前記10枚の仕切板のうち、一方の端から3枚目の仕切板は、前記10枚の仕切板のうちの他の仕切板の2倍の幅を有しており、前記3枚目の仕切板の幅方向の中央には、前記10枚の仕切板の他方の端が接続されていてもよい。
【0012】
前記複数の仕切板は、11枚の仕切板を含み、前記11枚の仕切板は、3個の四角筒形状を画定しており、前記展開状態において、前記11枚の仕切板のうち、一方の端から4枚目の仕切板は、前記11枚の仕切板のうちの他の仕切板の2倍の幅を有しており、前記一方の端から2枚目の仕切板は、1枚目の仕切板に対して直角に配置され、前記一方の端から3枚目の仕切板は、前記2枚目の仕切板に対して直角に配置され、前記1枚目の仕切板と平行に配置されており、前記4枚目の仕切板は、前記3枚目の仕切板に対して直角に配置され、前記2枚目の仕切板と間隔を有して平行に配置しており、前記一方の端から5枚目の仕切板は、前記4枚目の仕切板に対して直角に配置され、前記3枚目の仕切板と間隔を有して平行に配置されており、前記一方の端から6枚目の仕切板は、前記5枚目の仕切板に対して前記1枚目の仕切板から離間する側に直角に配置され、前記4枚目の仕切板と平行に配置されており、前記一方の端から7枚目の仕切板は、前記6枚目の仕切板に対して直角に配置され、前記1枚目の仕切板と間隔を有して平行に配置されており、前記一方の端から8枚目の仕切板は、前記7枚目の仕切板に対して直角に配置され、前記6枚目の仕切板と間隔を有して平行に配置されており、前記一方の端から9枚目の仕切板は、前記8枚目の仕切板に対して直角に配置され、前記1枚目の仕切板と前記7枚目の仕切板との間の中央位置で、前記1枚目の仕切板と前記7枚目の仕切板に平行に配置されており、前記一方の端から10枚目の仕切板は、前記9枚目の仕切板に対して直角に配置され、前記4枚目の仕切板と間隔を有して平行に配置されており、前記1枚目の仕切板と前記2枚目の仕切板との間に連結しており、前記一方の端から11枚目の仕切板は、前記10枚目の仕切板に対して直角に配置され、前記5枚目の仕切板と前記3枚目の仕切板との間の中央位置で、前記4枚目の仕切板との間に連結していてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図6】第1実施例の包装用仕切材の右側面図を示す。
【
図7】第1実施例の包装用仕切材の左側面図を示す。
【
図9】第1実施例の包装用仕切材の折り畳まれている状態を表す図を示す。
【
図10】第1実施例の包装用仕切材の折り畳まれている状態から使用状態に変形する途中の斜視図を示す。
【
図11】第1実施例の包装用仕切材の折り畳まれている状態から使用状態に変形する途中の斜視図を示す。
【
図12】第2実施例の包装用仕切材の斜視図を示す。
【
図13】第2実施例の包装用仕切材の正面図を示す。
【
図14】第2実施例の包装用仕切材の背面図を示す。
【
図15】第2実施例の包装用仕切材の平面図を示す。
【
図16】第2実施例の包装用仕切材の底面図を示す。
【
図17】第2実施例の包装用仕切材の右側面図を示す。
【
図18】第2実施例の包装用仕切材の左側面図を示す。
【
図19】第2実施例の包装用仕切材の展開図を示す。
【
図20】第2実施例の包装用仕切材の折り畳まれている状態を表す図を示す。
【
図21】第2実施例の包装用仕切材の折り畳まれている状態から使用状態に変形する途中の斜視図を示す。
【
図22】第3実施例の包装用仕切材の斜視図を示す。
【
図23】第3実施例の包装用仕切材の正面図を示す。
【
図24】第3実施例の包装用仕切材の背面図を示す。
【
図25】第3実施例の包装用仕切材の平面図を示す。
【
図26】第3実施例の包装用仕切材の底面図を示す。
【
図27】第3実施例の包装用仕切材の右側面図を示す。
【
図28】第3実施例の包装用仕切材の左側面図を示す。
【
図29】第3実施例の包装用仕切材の展開図を示す。
【
図30】第3実施例の2個の包装用仕切材が組み合わせられている状態で折り畳まれている状態を表す図を示す。
【
図31】第3実施例の2個の包装用仕切材が組み合わせられている状態で折り畳まれている状態から使用状態に変形する途中の斜視図を示す。
【
図32】第3実施例において2個の包装用仕切材が組み合わせられている状態を表す斜視図を示す。
【実施例】
【0014】
(第1実施例)
図1~
図11を参照して、本実施例の包装用仕切材100を説明する。包装用仕切材100は、例えば、直方体形状の包装容器に収容され、包装容器内の空間を複数の空間に仕切る。
【0015】
図8に示すように、包装用仕切材100は、1枚の平板10を折り曲げることによって作製される。平板10が、包装用仕切材100の展開状態である。1枚の平板10には、8本の折線12a、12b、12c、12d、12e、12f、12g、12h(以下ではまとめて「折線12」と呼ぶことがある)が配置されている。折線12は、1枚の平板10の長手方向において等間隔に配置されている。折線12は、互いに平行に配置されている。
【0016】
平板10は、8本の折線12によって、9枚の仕切板20a、20b、20c、20d、20e、20f、20g、20h、20i(以下ではまとめて「仕切板20」と呼ぶことがある)。仕切板20は、互いに略同一の幅(即ち平板10の長手方向に沿った長さ)を有する。
【0017】
図8において、左端から1枚目の仕切板20aは、上下方向の両端のそれぞれに略V字形状の切欠きを有する。また、仕切板20aは、その左端に湾曲した切欠きを有する。仕切板20aは、折線12aを挟んで、仕切板20bに連結されている。仕切板20aには、折線12aを越えて、仕切板20b側に突出する接着片22aを備える。
【0018】
接着片22aは、折線12aから仕切板20bに向かって、平板10を略台形形状に切込むことによって、形成されている。接着片22aは、上下方向の中央位置よりも上方に位置する。
【0019】
仕切板20bは、
図8の左右方向(以下、単に「左右方向」と呼ぶ)において仕切板20aと反対側で折線12bを挟んで仕切板20cに連結されている。左右方向における仕切板20bの中央位置よりも仕切板20a側に位置する部分は、上下方向において、仕切板20aよりも短い。折線12a付近では、仕切板20aの上下方向の両端部が、仕切板20bよりも上下方向に突出している。
【0020】
左右方向における仕切板20bの中央位置よりも仕切板20c側に位置する部分では、上下方向において、仕切板20bの端辺が傾斜部26で傾斜しており、仕切板20c側の端部では、仕切板20bは、仕切板20cと同一の長さを有する。
【0021】
仕切板20bは、折線12aを越えて、仕切板20a側に突出する接着片22bを備える。接着片22bは、折線12aから仕切板20aに向かって、平板10を略台形形状に切込むことによって、形成されている。接着片22bは、上下方向の中央位置よりも下方に位置する。接着片22bは、接着片22aと同一形状を有する。
【0022】
仕切板20cは、左右方向において仕切板20bと反対側で折線12cを挟んで仕切板20dに連結されている。仕切板20cは、上下方向の両端のそれぞれに略V字形状の切欠きを有する。仕切板20cには、接着片は設けられていない。
【0023】
仕切板20dは、左右方向において仕切板20cと反対側で折線12dを挟んで仕切板20eに連結されている。仕切板20aは、上下方向の両端のそれぞれに略V字形状の切欠きを有する。仕切板20dは、折線12dを越えて、仕切板20e側に突出する接着片22dを備える。接着片22dは、接着片22aと同一の形状を有する。接着片22dは、折線12dから仕切板20eに向かって、平板10を略台形形状に切込むことによって、形成されている。接着片22dは、上下方向の中央位置よりも上方に位置する。
【0024】
仕切板20eは、左右方向において仕切板20dと反対側で折線12eを挟んで仕切板20fに連結されている。仕切板20eは、上下方向において、両側に位置する仕切板20d、20fよりも短く、仕切板20bの短い部分と同一の長さを有する仕切板20eは、折線12dを越えて、仕切板20d側に突出する接着片22e1を備える。接着片22e1は、接着片22bと同一の形状を有する。接着片22e1は、折線12dから仕切板20dに向かって、平板10を略台形形状に切込むことによって、形成されている。接着片22e1は、Z方向の中央位置よりも下方に位置する。仕切板20eは、折線12eを越えて、仕切板20f側に突出する接着片22e2を備える。接着片22e2は、接着片22aと同一の形状を有する。接着片22e2は、折線12eから仕切板20fに向かって、平板10を略台形形状に切込むことによって、形成されている。接着片22e2は、Z方向の中央位置よりも上方に位置する。
【0025】
仕切板20fは、左右方向において仕切板20eと反対側で折線12fを挟んで仕切板20gに連結されている。仕切板20fは、仕切板20dに対して、点Pを中心とする回転対称に配置されている。仕切板20fは、折線12fを越えて、仕切板20e側に突出する接着片22fを備える。接着片22fは、接着片22e1と同一の形状を有する。接着片22fは、折線12fから仕切板20eに向かって略台形形状に切込むことによって、形成されている。接着片22fは、上下方向の中央位置よりも上方に位置する。
【0026】
仕切板20gは、左右方向において仕切板20fと反対側で折線12gを挟んで仕切板20hに連結されている。仕切板20g、20hのそれぞれは、仕切板20c、20bのそれぞれに対して、点Pを中心とする回転対称に配置されている。仕切板20hは、左右方向において仕切板20gと反対側で折線12hを挟んで仕切板20iに連結されている。仕切板20iは、仕切板20bに対して、点Pを中心とする回転対称に配置されている。仕切板20hは、仕切板20bの傾斜部26と同様の傾斜部28を有する。仕切板20hは、折線12hを越えて、仕切板20i側に突出する接着片22hを備える。接着片22hは、折線12hから仕切板20iに向かって略台形形状に切込むことによって、形成されている。仕切板20iは、折線12hを越えて、仕切板20h側に突出する接着片22iを備える。接着片22iは、折線12hから仕切板20hに向かって略台形形状に切込むことによって、形成されている。
【0027】
(包装用仕切材100の作製方法)
次いで、主に
図1、
図4を参照して、平板10から包装用仕切材100を作製する方法を説明する。包装用仕切材100は、平板10を8本の折線12のそれぞれで、直角に折り曲げることによって作製される。このとき、各仕切板20と各接着片22との境界は、折り曲げられない。このため、折線12で折り曲げられると、平板10で接着片22が位置していた箇所が開口する。包装用仕切材100は、2個の四角筒30、40を備える。四角筒30は、仕切板20b、20c、20d、20eによって画定される。
【0028】
仕切板20bと仕切板20eは、角部32を画定している。言い換えると、角部32は、展開状態(即ち平板10)において、互いに隣接していない仕切板20bと仕切板20eによって画定されている。仕切板20bでは、角部32から仕切板20bと反対向きに仕切板20bに平行に延びる仕切板20fが配置されている。仕切板20bの接着片22bは、全面に亘って仕切板20fに接触している。接着片22bは、仕切板20fに接着剤によって接着されている。仕切板20eでは、角部32から仕切板20eと反対向きに仕切板20eに平行に延びる仕切板20aが配置されている。仕切板20eの接着片22e2は、全面に亘って仕切板20aに接触している。接着片22e2は、仕切板20aに接着剤によって接着されている。
【0029】
また、仕切板20fでは、接着片22fが、全面に亘って仕切板20bに接触している。接着片22fは、仕切板20bに接着剤によって接着されている。接着片22fの高さは、接着片22bの高さと一致する。
【0030】
さらに、仕切板20aでは、接着片22aが、全面に亘って仕切板20eに接触している。接着片22aは、仕切板20eに接着剤によって接着されている。接着片22aの高さは、接着片22e2の高さと一致する。
【0031】
四角筒40は、仕切板20e、20f、20g、20hによって画定される。仕切板20eは、四角筒30と四角筒40との境界に位置し、四角筒30と四角筒40の両者に共有されている。仕切板20eと仕切板20hは、角部42を画定している。言い換えると、角部42は、展開状態(即ち平板10)において、互いに隣接していない仕切板20eと仕切板20hによって画定されている。仕切板20eでは、角部32から仕切板20eと反対向きに仕切板20eに平行に延びる仕切板20iが配置されている。仕切板20eの接着片22e1は、全面に亘って仕切板20iに接触している。接着片22e2は、仕切板20iに接着剤によって接着されている。仕切板20hでは、角部42から仕切板20hと反対向きに仕切板20hに平行に延びる仕切板20dが配置されている。仕切板20hの接着片22hは、全面に亘って仕切板20dに接触している。接着片22hは、仕切板20dに接着剤によって接着されている。
【0032】
また、仕切板20iでは、接着片22iが、全面に亘って仕切板20eに接触している。接着片22iは、仕切板20eに接着剤によって接着されている。接着片22iの高さは、接着片22e1の高さと一致する。
【0033】
さらに、仕切板20dでは、接着片22dが、全面に亘って仕切板20hに接触している。接着片22dは、仕切板20hに接着剤によって接着されている。接着片22dの高さは、接着片22hの高さと一致する。
【0034】
包装用仕切材100では、
図9に示す折畳状態と
図1に示す使用状態とに変形可能である。折畳状態では、仕切板20b、20hの上端に位置する把持部50、52が、仕切板20b、20hの間に位置する仕切板20eの上端よりも突出している。このため、使用者は、把持部50、52の上端を容易に把持することができる。使用者は、把持した把持部50、52の上端を互いに離間するように、折畳状態の包装用仕切材100を拡げることによって、
図10、
図11に示すように、折畳状態から使用状態に変形される。この構成によれば、包装用仕切材100を折畳状態と使用状態との容易に変形することができる。
【0035】
また、使用状態では、四角筒30の角部32を画定する仕切板20bと仕切板20eのそれぞれが、接着片22b及び接着片22e2によって、仕切板20fと仕切板20aとに取り付けられている。この構成によれば、接着片22b、22e2が仕切板20fと仕切板20aのそれぞれから外れることを抑制することができる。これにより、四角筒30の形状が維持できず、包装用仕切材100が崩れてしまう事態を回避することができる。四角筒40でも同様である。
【0036】
さらに、角部32では、仕切板20fと仕切板20aのそれぞれから延びる接着片22f及び接着片22aのそれぞれが、仕切板20bと仕切板20eのそれぞれに接着されている。これにより、接着片22a、22b、22e2、22fの接着が外れることを強固に抑制することができる。四角筒40でも同様である。
【0037】
四角筒30の角部32では、角部32から4個の接着片22a、22b、22e2、22fが、それぞれ異なる4つの方向に延びている。このため、角部32の形状を維持され、包装用仕切材100が使用状態に維持され易い。
【0038】
接着片22は、平板10を切り込むことによって、作製されている。このため、接着片22を容易に作製することができる。
【0039】
(第2実施例)
本実施例の包装用仕切材200について、
図12~
図21を参照して、第1実施例の包装用仕切材100と異なる点を説明する。
図19に示すように、包装用仕切材200は、1枚の平板210を折り曲げることによって作製される。1枚の平板210には、9本の折線212a、212b、212c、212d、212e、212f、212g、212h、212i(以下ではまとめて「折線212」と呼ぶ)が配置されている。折線212は、1枚の平板210の長手方向において等間隔に配置されている。折線212は、互いに平行に配置されている。
【0040】
平板210は、9本の折線212によって、10枚の仕切板220a、220b、220c、220d、220e、220f、220g、220h、220i、220j(以下ではまとめて「仕切板220」と呼ぶ)。仕切板220のうち、9枚の仕切板220a、220b、220c、220d、220e、220f、220g、220i、220jは、互いに略同一の幅(即ち平板210の長手方向に沿った長さ)を有する。仕切板220hは、他の仕切板220a等の2倍の幅を有する。
【0041】
図19において、左端から1枚目の仕切板220aは、上下方向の両端のそれぞれに略V字形状の切欠きを有する。また、仕切板220aは、その左端に、端片224を備える。端片224は、仕切板220aの上下方向の全長に亘って配置されている。仕切板220aは、折線212aを挟んで、仕切板220bに連結されている。仕切板220aには、折線212aを越えて、仕切板220b側に突出する接着片222aを備える。
【0042】
接着片222aは、折線212aから仕切板220bに向かって略台形形状に切込むことによって、形成されている。接着片222aは、Z方向の中央位置よりも上方に位置する。
【0043】
仕切板220bは、左右方向において仕切板220aと反対側で折線212bを挟んで仕切板220cに連結されている。上下方向における仕切板220bの長さは、上下方向における切欠きの底部の間の仕切板220aの長さに等しい。上下方向における仕切板220bの長さは、左右方向において一定である。
【0044】
仕切板220bは、折線212aを越えて、仕切板220a側に突出する接着片222b1を備える。接着片222b1は、折線212aから仕切板220aに向かって略台形形状に切込むことによって、形成されている。接着片222b1は、上下方向の中央位置よりも下方に位置する。さらに、仕切板220bは、折線212bを越えて、仕切板220c側に突出する接着片222b2を備える。接着片222b2は、折線212cから仕切板220cに向かって略台形形状に切込むことによって、形成されている。接着片222b2は、上下方向の中央位置よりも上方に位置する。接着片222b1、222b2は、接着片222aと同一形状を有する。
【0045】
仕切板220cは、左右方向において仕切板220bと反対側で折線212cを挟んで仕切板220dに連結されている。仕切板220cは、上下方向の両端のそれぞれに略V字形状の切欠きを有する。仕切板220cには、折線212bを越えて、仕切板220b側に突出する接着片222cを備える。接着片222cは、折線212bから仕切板220bに向かって略台形形状に切込むことによって、形成されている。接着片222cは、上下方向の中央位置よりも下方に位置する。接着片222cは、接着片222aと同一形状を有する。
【0046】
仕切板220dは、左右方向において仕切板220cと反対側で折線212dを挟んで仕切板220eに連結されている。仕切板220dは、上下方向の両端のそれぞれに略V字形状の切欠きを有する。
【0047】
仕切板220eは、左右方向において仕切板220dと反対側で折線212eを挟んで仕切板220fに連結されている。仕切板220eは、左右方向における仕切板220eの仕切板220d側の端部は、上下方向において、仕切板220dと同一の長さを有する。左右方向における仕切板220eの中間位置では、仕切板220eの端辺が傾斜部226で傾斜しており、左右方向における仕切板220eの中央位置よりも仕切板220f側に位置する部分は、上下方向において仕切板220fよりも短い。折線212f付近では、仕切板220fのZ方向の両端部が、仕切板220eよりも上下方向に突出している。
【0048】
仕切板220eは、折線212eを越えて、仕切板220f側に突出する接着片222eを備える。接着片222eは、接着片222aと同一の形状を有する。接着片222eは、折線212eから仕切板220fに向かって略台形形状に切込むことによって、形成されている。接着片222eは、上下方向の中央位置よりも上方に位置する。
【0049】
仕切板220fは、左右方向において仕切板220eと反対側で折線212fを挟んで仕切板220gに連結されている。仕切板220fは、仕切板220cと同一の形状を有する。仕切板220fは、折線212eを越えて、仕切板220e側に突出する接着片222fを備える。接着片222fは、接着片222cと同一の形状を有する。接着片222fは、折線212eから仕切板220eに向かって略台形形状に切込むことによって、形成されている。接着片222fは、上下方向の中央位置よりも下方に位置する。
【0050】
仕切板220gは、左右方向において仕切板220fと反対側で折線212hを挟んで仕切板220hに連結されている。仕切板220gは、仕切板220eと同一の形状を有する。
【0051】
仕切板220hは、左右方向において仕切板220gと反対側で折線212hを挟んで仕切板220gに連結されている。仕切板220hは、2枚の仕切板220cが左右方向に連続して配置されている形状と同一の形状を有する。
【0052】
仕切板220iは、左右方向において仕切板220hと反対側で折線212iを挟んで仕切板220jに連結されている。仕切板220iは、仕切板220eに対して、上下反転した形状を有する。即ち、仕切板220iは、傾斜部226と同様の傾斜部228を備える。仕切板220iは、折線212iを越えて、仕切板220j側に突出する接着片222iを備える。接着片222iは、折線212iから仕切板220jに向かって略台形形状に切込むことによって、形成されている。接着片222iは、上下方向の中央位置よりも下方に位置する。接着片222iは、接着片222aと同一形状を有する。
【0053】
仕切板220jは、平板210の右端に位置している。仕切板220jは、上下方向の両端のそれぞれに略V字形状の切欠きを有する。また、仕切板220jは、その右端に湾曲した切欠きを有する。仕切板220jは、折線212iを越えて、仕切板220i側に突出する接着片222jを備える。接着片222jは、接着片222aと同一の形状を有する。接着片222iは、折線212iから仕切板220iに向かって略台形形状に切込むことによって、形成されている。接着片222jは、Z方向の中央位置よりも上方に位置する。
【0054】
(包装用仕切材200の作製方法)
次いで、主に
図12、
図15を参照して、平板210から包装用仕切材200を作製する方法を説明する。包装用仕切材100は、平板210を9本の折線212のそれぞれで、直角に折り曲げることによって作製される。このため、折線212で折り曲げられると、平板210で接着片222が位置していた箇所が開口する。包装用仕切材200は、2個の四角筒230、240、250を備える。四角筒230は、仕切板220a、220b、220h、220iによって画定される。
【0055】
仕切板220bと仕切板220iは、角部232を画定している。言い換えると、角部232は、展開状態(即ち平板210)において、互いに隣接していない仕切板220bと仕切板220iによって画定されている。仕切板220bでは、角部232から仕切板220bと反対向きに仕切板220bに平行に延びる仕切板220jが配置されている。仕切板220bの接着片222b2は、全面に亘って仕切板220jに接触している。接着片222b2は、仕切板220jに接着剤によって接着されている。仕切板220iでは、角部232から仕切板220iと反対向きに仕切板220iに平行に延びる仕切板220cが配置されている。仕切板220iの接着片222iは、全面に亘って仕切板220cに接触している。接着片222iは、仕切板220cに接着剤によって接着されている。
【0056】
また、仕切板220jでは、接着片222jが、全面に亘って仕切板220bに接触している。接着片222jは、仕切板220bに接着剤によって接着されている。接着片222iの高さは、接着片222b2の高さと一致する。
【0057】
さらに、仕切板220cでは、接着片222cが、全面に亘って仕切板220iに接触している。接着片222cは、仕切板220iに接着剤によって接着されている。接着片222cの高さは、接着片222iの高さと一致する。
【0058】
四角筒240は、仕切板220b、220c、220d、220eによって画定される。仕切板220bは、四角筒230と四角筒240との境界に位置し、四角筒230と四角筒240の両者に共有されている。仕切板220bと仕切板220eは、角部242を画定している。言い換えると、角部242は、展開状態(即ち平板210)において、互いに隣接していない仕切板220bと仕切板220eによって画定されている。仕切板220bでは、角部242から仕切板220bと反対向きに仕切板220bに平行に延びる仕切板220fが配置されている。仕切板220bの接着片222b1は、全面に亘って仕切板220fに接触している。接着片222b1は、仕切板220fに接着剤によって接着されている。仕切板220eでは、角部242から仕切板220eと反対向きに仕切板220eに平行に延びる仕切板220aが配置されている。仕切板220eの接着片222eは、全面に亘って仕切板220aに接触している。接着片222eは、仕切板220aに接着剤によって接着されている。
【0059】
また、仕切板220fでは、接着片222fが、全面に亘って仕切板220bに接触している。接着片222fは、仕切板220bに接着剤によって接着されている。接着片222fの高さは、接着片222b1の高さと一致する。
【0060】
さらに、仕切板220aでは、接着片222aが、全面に亘って仕切板220eに接触している。接着片222aは、仕切板220eに接着剤によって接着されている。接着片222aの高さは、接着片222eの高さと一致する。
【0061】
四角筒250は、仕切板220a、220f、220g、220hによって画定される。仕切板220aは、四角筒230と四角筒250との境界に位置し、四角筒230と四角筒250の両者に共有されている。仕切板220aと仕切板220fは、角部252を画定している。言い換えると、角部252は、展開状態(即ち平板210)において、互いに隣接していない仕切板220aと仕切板220fによって画定されている。仕切板220aでは、角部252から仕切板220aと反対向きに仕切板220aに平行に延びる仕切板220eが配置されている。仕切板220aの接着片222a及び仕切板220eの接着片222eは、上述したように接着されている。
【0062】
仕切板220fでは、角部252から仕切板220fと反対向きに仕切板220fに平行に延びる仕切板220bが配置されている。仕切板220fの接着片222f及び仕切板220bの接着片222b1は、上述したように接着されている。
【0063】
仕切板220aは、仕切板220hの中央に垂直に連結されている。仕切板220aは、端片224が、仕切板220aに対して垂直に折り曲げられた状態で、仕切板220hに接着されることによって、連結されている。
【0064】
包装用仕切材200では、
図20に示す折畳状態と
図12に示す使用状態とに変形可能である。折畳状態では、仕切板220e、220iの上端に位置する把持部260、262が、仕切板220e、220iの間に位置する仕切板220bの上端よりも突出している。このため、使用者は、把持部260、262を容易に把持することができる。使用者は、把持した把持部260、262を互いに離間するように、折畳状態の包装用仕切材200を拡げることによって、
図20の折畳状態から
図21に示す途中の状態を経て、
図12に示す使用状態に変形される。この構成によれば、包装用仕切材200を折畳状態と使用状態との容易に変形することができる。
【0065】
また、包装用仕切材200でも、第1実施例の包装用仕切材100と同様の効果を奏することができる。
【0066】
(第3実施例)
本実施例の包装用仕切材300について、
図22~
図32を参照して、第1実施例の包装用仕切材100と異なる点を説明する。
図29に示すように、包装用仕切材300は、1枚の平板310を折り曲げることによって作製される。1枚の平板310には、10本の折線312a、312b、312c、312d、312e、312f、312g、312h、312i、312j(以下ではまとめて「折線312」と呼ぶ)が配置されている。折線312は、1枚の平板310の長手方向に間隔を有して配置されている。折線312は、互いに平行に配置されている。
【0067】
平板310は、10本の折線312によって、11枚の仕切板320a、320b、320c、320d、320e、320f、320g、320h、320i、320j、320k(以下ではまとめて「仕切板320」と呼ぶ)。仕切板320のうち、10枚の仕切板320a、320b、320c、320d、320e、320f、320g、320i、320j、320kは、互いに略同一の幅(即ち平板310の長手方向に沿った長さ)を有する。仕切板320hは、他の仕切板320a等の2倍の幅を有する。
【0068】
図29において、左端から1枚目の仕切板320aは、上下方向の両端辺が左右方向に平行な矩形状を有する。仕切板320aは、その左端に、端片324を備える。端片324は、仕切板320aの上下方向の全長よりも長い。仕切板320aは、折線312aを挟んで、仕切板320bに連結されている。仕切板320aには、折線312aを越えて、仕切板320b側に突出する接着片322aを備える。
【0069】
接着片322aは、折線312aから仕切板320bに向かって略台形形状に切込むことによって、形成されている。接着片322aは、上下方向の中央位置よりも上方に位置する。
【0070】
仕切板320bは、左右方向において仕切板320aと反対側で折線312bを挟んで仕切板320cに連結されている。上下方向における仕切板220bの長さは、左右方向の全長に亘って一定であり、仕切板320aの長さよりも長く、端片324の長さに略等しい。
【0071】
仕切板320bは、折線312aを越えて、仕切板320a側に突出する接着片322b1を備える。接着片322b1は、折線312aから仕切板320aに向かって略台形形状に切込むことによって、形成されている。接着片322b1は、上下方向の中央位置よりも下方に位置する。さらに、仕切板320bは、折線312bを越えて、仕切板320c側に突出する接着片322b2を備える。接着片322b2は、折線312cから仕切板320cに向かって略台形形状に切込むことによって、形成されている。接着片322b2は、上下方向の中央位置よりも下方に位置し、上下方向において接着片322b1と同一の位置に位置する。接着片322b1、322b2は、接着片322aと同一形状を有する。
【0072】
仕切板320cは、左右方向において仕切板320bと反対側で折線312cを挟んで仕切板320dに連結されている。仕切板320cは、仕切板320aと同一の上下方向の長さを有する。仕切板320cには、折線312bを越えて、仕切板320b側に突出する接着片322cを備える。接着片322cは、折線312bから仕切板320bに向かって略台形形状に切込むことによって、形成されている。接着片322cは、上下方向の中央位置よりも上方に位置する。接着片322cは、接着片322aと同一形状を有する。
【0073】
仕切板320dは、左右方向において仕切板320cと反対側で折線312dを挟んで仕切板320eに連結されている。仕切板320dは、仕切板320bと同一の上下方向の長さを有する。仕切板320dは、接着片を有していない。
【0074】
仕切板320eは、左右方向において仕切板320dと反対側で折線312eを挟んで仕切板320fに連結されている。仕切板320eは、仕切板320dと同一の上下方向の長さを有する。仕切板320dは、接着片を有していない。仕切板320dの両側の折線312c、312dは、共に、上下方向に直線で連続している。
【0075】
仕切板320fは、左右方向において仕切板320eと反対側で折線312fを挟んで仕切板320gに連結されている。仕切板320fは、左右方向における仕切板320fの中央位置よりも仕切板320e側の端部は、上下方向において、仕切板320eと同一の長さを有する。左右方向における仕切板320fの中間位置では、仕切板320fの端辺が傾斜部326で傾斜しており、左右方向における仕切板320eの中央位置よりも仕切板320g側に位置する部分は、Z方向において仕切板320eよりも短い。
【0076】
仕切板320fは、折線212fを越えて、仕切板320g側に突出する接着片322fを備える。接着片322fは、接着片322aと同一の形状を有する。接着片322fは、折線312fから仕切板320gに向かって略台形形状に切込むことによって、形成されている。接着片322fは、上下方向の中央位置よりも下方に位置する。
【0077】
仕切板320gは、左右方向において仕切板320fと反対側で折線312gを挟んで仕切板320hに連結されている。仕切板320gは、仕切板320bと同一の上下方向の長さを有する。仕切板320gは、折線312fを越えて、仕切板320f側に突出する接着片322gを備える。接着片322gは、接着片322aと同一の形状を有する。接着片322gは、折線312fから仕切板320fに向かって略台形形状に切込むことによって、形成されている。接着片322gは、上下方向の中央位置よりも上方に位置する。
【0078】
仕切板320hは、左右方向において仕切板320gと反対側で折線312hを挟んで仕切板320iに連結されている。仕切板320hは、仕切板320cと仕切板320dとが左右方向に連続して配置されている形状と同様の形状を有する。但し、仕切板320hでは、隣接する仕切板320gから突出する接着片が無い。また、仕切板320hの接着片322hは、接着片322cと異なる。接着片322hは、仕切板320hの上下方向の両端のそれぞれに配置されている。接着片322hは、折線312gの上下両端のそれぞれから、仕切板320gに向かって延びており、略四角形の平板上に構成されている。この点において、仕切板320hは、仕切板320cと仕切板320dとが左右方向に連続して配置されている形状と異なる。また、仕切板320hの左右方向の中央位置には、折線は配置されていない。
【0079】
仕切板320i、320j、320kは、それぞれ、仕切板320e、320f、320gと同様の構成を有する。但し、仕切板320kは、仕切板320gと異なり、接着片322hによって切り取られていない。仕切板320iと仕切板320jとは、折線312iを挟んで連結されており、仕切板320jと仕切板320kとは、折線312jを挟んで連結されている。仕切板320jは、仕切板320fの接着片322fと同様の接着片322jを備える。また、仕切板320jは、傾斜部326と同様の傾斜部328を備える。仕切板320kは、仕切板320gの接着片322gと同様の接着片322kを備える。仕切板320kは、右端に、端片329を備える。
【0080】
(包装用仕切材300の作製方法)
次いで、主に
図22、
図25を参照して、平板310から包装用仕切材300を作製する方法を説明する。包装用仕切材300は、平板310を10本の折線312のそれぞれで、直角に折り曲げることによって作製される。このため、折線312で折り曲げられると、平板310で接着片322が位置していた箇所が開口する。包装用仕切材300は、2個の四角筒330、340、350を備える。四角筒330は、仕切板320a、320b、320g、320hによって画定される。
【0081】
仕切板320bと仕切板320gは、角部332を画定している。言い換えると、角部332は、展開状態(即ち平板310)において、互いに隣接していない仕切板320bと仕切板320gによって画定されている。仕切板320bでは、角部332から仕切板320bと反対向きに仕切板320bに平行に延びる仕切板320fが配置されている。仕切板320bの接着片322b2は、全面に亘って仕切板320fに接触している。接着片322b2は、仕切板320fに接着剤によって接着されている。仕切板320gでは、角部332から仕切板320gと反対向きに仕切板320gに平行に延びる仕切板320cが配置されている。仕切板320gの接着片322gは、全面に亘って仕切板320cに接触している。接着片322gは、仕切板320cに接着剤によって接着されている。
【0082】
また、仕切板320fでは、接着片322fが、全面に亘って仕切板320bに接触している。接着片322fは、仕切板320bに接着剤によって接着されている。接着片322fの高さは、接着片322bの高さと一致する。
【0083】
さらに、仕切板320cでは、接着片322cが、全面に亘って仕切板320gに接触している。接着片322cは、仕切板320gに接着剤によって接着されている。接着片322cの高さは、接着片322gの高さと一致する。
【0084】
仕切板320aと仕切板320hとは、角部334を画定している。仕切板320aは、展開状態(即ち
図29の状態)の左右方向における仕切板320hの中央位置において、仕切板320hに垂直に配置されている。仕切板320aは、端片324が仕切板320hに接着されることによって、仕切板320hに連結されている。
【0085】
四角筒340は、仕切板320a、320h、320i、320jによって画定される。仕切板320aは、四角筒330と四角筒340との境界に位置し、四角筒330と四角筒340の両者に共有されている。仕切板320hでは、展開状態(即ち
図29の状態)のX方向に中央位置よりも仕切板320g側の部分が四角筒330を画定し、仕切板320i側の部分が四角筒340を画定する。
【0086】
仕切板320aと仕切板320jは、角部342を画定している。言い換えると、角部342は、展開状態(即ち平板310)において、互いに隣接していない仕切板320aと仕切板320jによって画定されている。仕切板320aでは、角部342から仕切板320aと反対向きに仕切板320aに平行に延びる仕切板320kが配置されている。仕切板320bの接着片322aは、全面に亘って仕切板320kに接触している。接着片322aは、仕切板320kに接着剤によって接着されている。仕切板320jでは、角部342から仕切板320jと反対向きに仕切板320jに平行に延びる仕切板320bが配置されている。仕切板320jの接着片322jは、全面に亘って仕切板320bに接触している。接着片322jは、仕切板320bに接着剤によって接着されている。
【0087】
また、仕切板320kでは、接着片322kが、全面に亘って仕切板320aに接触している。接着片322kは、仕切板320aに接着剤によって接着されている。接着片322kの高さは、接着片322aの高さと一致する。
【0088】
さらに、仕切板320bでは、接着片322b1が、全面に亘って仕切板320jに接触している。接着片322b1は、仕切板320bに接着剤によって接着されている。接着片322b1の高さは、接着片322gの高さと一致する。
【0089】
四角筒350は、仕切板320c、320d、320e、320fによって画定される。仕切板320cと仕切板320fは、角部352を画定している。言い換えると、角部352は、展開状態(即ち平板310)において、互いに隣接していない仕切板320cと仕切板320fによって画定されている。仕切板320cでは、角部352から仕切板320cと反対向きに仕切板320cに平行に延びる仕切板320gが配置されている。仕切板320cの接着片322c及び仕切板320gの接着片322gは、上述したように接着されている。
【0090】
仕切板320fでは、角部352から仕切板320fと反対向きに仕切板320fに平行に延びる仕切板320bが配置されている。仕切板320fの接着片322f及び仕切板320bの接着片322b2は、上述したように接着されている。
【0091】
包装用仕切材300は、複数個に連結して使用することができる。例えば、
図32に示すように、2個の包装用仕切材300を繋げて使用することができる。この場合、一方の包装用仕切材300の仕切板320hの接着片322hが、他方の包装用仕切材300の仕切板320dの折線312c側の端に接着され、一方の包装用仕切材300の仕切板320hの中央に、他方の包装用仕切材300の端片329が接着されることによって連結される。
【0092】
包装用仕切材300では、
図30に示す折畳状態と
図32に示す使用状態とに変形可能である。包装用仕切材300は、折畳状態から、
図31に示す変形途中の状態を経て、使用状態に変形される。なお、
図30、
図31、
図32では、2個の包装用仕切材300が連結されているが、1個の包装用仕切材300でも同様に変形可能である。
図30、
図31、
図32では、紙面奥に位置する包装用仕切材300の各要素に付される符号については、「´」を付して、紙面手前の包装用仕切材300と区別する。また、
図30は、正面側から見た図であり、
図31は、背面側から見た図であり
図30とは上下方向が逆転している。折畳状態では、仕切板320i、320fの上端に位置する把持部360、362、360´、362´が、上端において突出している。このため、使用者は、把持部360、362、360´、362´を容易に把持することができる。使用者は、把持部360´、362を互いに離間するように、折畳状態の包装用仕切材300を拡げることによって、
図30の折畳状態から
図31に示す途中の状態を経て、
図32に示す使用状態に変形される。この構成によれば、包装用仕切材300を折畳状態と使用状態との容易に変形することができる。
【0093】
また、包装用仕切材300でも、第1実施例の包装用仕切材100と同様の効果を奏することができる。
【0094】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
【0095】
(変形例)
(1)上記の各実施例では、接着片22、22、322は、仕切板20、220、320に対して、接着剤によって接着されている。しかしながら、接着片22、22、322と仕切板20、220、320との接着は、接着剤以外に、テープ等を介して接着されていてもよい。
【0096】
(2)上記の各実施例において、四角筒30等を画定しない仕切板(例えば仕切板20a、20i、320j)は、四角筒30等を画定する仕切板(例えば仕切板20b、320a)と異なる幅(展開状態において、左右方向の長さ)を有していてもよい。
【0097】
(3)第1実施例において、角部32を画定する仕切板20bは、仕切板20fに対して、2個の接着片22b、22fによって接着されている。しかしながら、2個の接着片22b、22fのうち、いずれか1個の接着片22b、22fが無くてもよい。第1実施例から第3実施例のいずれの接着片も同様である。
【0098】
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【符号の説明】
【0099】
10 :平板
12 :折線
20 :仕切板
22 :接着片
30 :四角筒
32 :角部
40 :四角筒
42 :角部
50 :把持部
52 :把持部
100 :包装用仕切材
200 :包装用仕切材
210 :平板
212 :折線
220 :仕切板
222 :接着片
224 :端片
226 :傾斜部
228 :傾斜部
230 :四角筒
232 :角部
240 :四角筒
242 :角部
250 :四角筒
252 :角部
260 :把持部
262 :把持部
300 :包装用仕切材
310 :平板
312 :折線
320 :仕切板
322 :接着片
324 :端片
326 :傾斜部
328 :傾斜部
329 :端片
330 :四角筒
332 :角部
334 :角部
340 :四角筒
342 :角部
350 :四角筒
352 :角部
360 :把持部
362 :把持部