(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-17
(45)【発行日】2022-10-25
(54)【発明の名称】交絡部材を有する卵把持装置、並びに関連するシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
A01K 43/00 20060101AFI20221018BHJP
【FI】
A01K43/00
(21)【出願番号】P 2019542137
(86)(22)【出願日】2018-02-21
(86)【国際出願番号】 US2018018937
(87)【国際公開番号】W WO2018156569
(87)【国際公開日】2018-08-30
【審査請求日】2021-01-12
(32)【優先日】2017-02-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】515230154
【氏名又は名称】ゾエティス・サービシーズ・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100120112
【氏名又は名称】中西 基晴
(74)【代理人】
【識別番号】100101373
【氏名又は名称】竹内 茂雄
(72)【発明者】
【氏名】スー,ウィリアム・ドンウック
【審査官】吉原 健太
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2015/120230(WO,A1)
【文献】米国特許第04006581(US,A)
【文献】特開平09-020422(JP,A)
【文献】特表2008-529786(JP,A)
【文献】国際公開第2006/088362(WO,A2)
【文献】米国特許第02792253(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01K 11/00 - 29/00
A01K 33/00 - 37/00
A01K 41/00 - 59/06
A01K 67/00 - 67/04
G01N 33/00 - 33/46
B65B 19/00 - 23/22
B65B 35/00 - 35/58
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体と、
前記本体から延び、卵を保持することが可能なシースを形成するためにからみ合わさっている複数の細長部材であって、各細長部材
が他の細長部材と交差しており、前記シースが、遠位端、及び前記細長部材が動作可能に前記本体と係合する近位端を有しており、前記細長部材が協働して前記遠位端に開口部を画定し、前記細長部材が係合して卵の周りで撓むとき、そこを通り前記卵が受容されて前記シース内で着座する、前記複数の細長部材と、
を含
み、
前記本体から延びる複数の細長部材は、6つの細長部材で構成され、前記6つの細長部材の各々は他の4つの細長部材と交差しており、
前記6つの細長部材は3対の細長部材を有し、前記3対の細長部材の各対の細長部材は、前記細長部材の遠位端側で実質的に平行であり、
前記細長部材の前記6つの細長部材の先端により囲まれた領域には、6角形の前記開口部が形成されている、
卵把持装置。
【請求項2】
各細長部材が弾性材料で形成されている、請求項1に記載の卵把持装置。
【請求項3】
各細長部材が可撓性ワイヤで形成され、且つループ状となっている、請求項2に記載の卵把持装置。
【請求項4】
各細長部材が、前記本体から延びる一対の脚部セグメントを有し、各細長部材が前記一対の脚部セグメントに接続する弧状セグメントを更に有する、請求項1に記載の卵把持装置。
【請求項5】
前記弧状セグメントが協働して前記開口部を画定する、請求項4に記載の卵把持装置。
【請求項6】
前記卵を前記シースから解放するように構成されている解放装置を更に含む、請求項1に記載の卵把持装置。
【請求項7】
前記シースを少なくとも部分的に覆うシュラウドを更に含む、請求項1に記載の卵把持装置。
【請求項8】
請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の複数の卵把持装置を実装している卵処理システム。
【請求項9】
卵と相互作用するために卵把持装置を下降することであって、前記卵把持装置が、前記卵を保持することができるシースを形成するためにからみ合わさっている複数の細長部材を有しており、各細長部材
が他の細長部材と交差しており、前記細長部材がそこを通り前記卵が受容される開口部を協働して画定する、前記卵把持装置を下降することと、
前記シースと前記卵を前記開口部において接触させることと、
細長部材を前記卵の周りで撓ませることによって、前記卵を前記シース内に着座させることと、
前記卵把持装置を上昇させることと、
を含
み、
前記本体から延びる複数の細長部材は、6つの細長部材で構成され、前記6つの細長部材の各々は他の4つの細長部材と交差しており、
前記6つの細長部材は3対の細長部材を有し、前記3対の細長部材の各対の細長部材は、前記細長部材の遠位端側で実質的に平行であり、
前記細長部材の前記6つの細長部材の先端により囲まれた領域には、6角形の前記開口部が形成されている、
卵の固定方法。
【請求項10】
解放装置を作動することによって前記卵を前記シースから解放するステップを更に含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記卵が前記シース内に着座されることが可能なように前記卵を下方から持ち上げるステップを更に含む、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
上昇及び下降するように構成されたヘッドと、
前記ヘッドと動作可能に係合した複数の卵把持装置であって、各卵把持装置が卵を保持することができるシースを形成するようにからみ合わさっている複数の細長部材を有し、各細長部材
が他の細長部材と交差しており、前記細長部材が協働して開口部を画定し、前記細長部材が係合して卵の周りで撓むとき、そこを通り前記卵が受容されて前記卵が前記シース内で着座する、前記複数の卵把持装置と、
を含
み、
前記本体から延びる複数の細長部材は、6つの細長部材で構成され、前記6つの細長部材の各々は他の4つの細長部材と交差しており、
前記6つの細長部材は3対の細長部材を有し、前記3対の細長部材の各対の細長部材は、前記細長部材の遠位端側で実質的に平行であり、
前記細長部材の前記6つの細長部材の先端により囲まれた領域には、6角形の前記開口部が形成されている、
卵処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して卵処理装置に関する。より詳細には、本開示は、様々な形状、サイズ、及び向きの卵を把持するための柔軟性を提供することができる卵把持装置、ならびに関連するシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
家禽孵化施設または他の卵処理施設(例えば、食用卵)内で鳥卵を処理するために、様々な機械式卵処理システムが使用されることができる。孵化場では、そのような機械式卵処理システムは、例えば、セッターインキュベータ(一般に「フラット」と称される)に関連付けられたトレイからハッチングインキュベータ(一般に「孵化バスケット」と称される)に関連付けられた容器へ卵を搬送する搬送システムを含み得る。他の例では、そのような機械式卵処理システムの一例は、フラットから特定の卵を取り出すための卵除去システムを含み得る。卵除去システムの場合には、利用可能な孵卵器スペースを増やし、汚染の危険性を低減し、卵内接種に関連するワクチン費用を節約するために、生存卵から非生存卵を取り出すことが一般的な方法である。食用卵を処理する施設では、様々な理由で卵が機械式にまたは手動で動かされることができる。
【0003】
孵化場では、非生存と特定された卵は手によって、または自動卵除去装置を介して取り出されることができる。そのような卵除去装置は、卵と係合する間に卵を割ることができる機械的手段を使用することができる。他の例では、自動卵除去装置は、機能するために追加的機構及び電力要件を必要とする真空システムを使用する吸引式持ち上げ装置を採用することができる。更に、そのような吸引式持ち上げ装置は、特に、例えば、卵内の細菌の蓄積のために破裂する(不妊または死んだ胚を含む)生育不能卵を係合させた後にメンテナンス及び清掃することが困難になることがある。更に、ポリマーベースの吸盤は、連続的な使用後にリップ領域の周りで変形することがあり、それによって持ち上げ装置の吸引及び持ち上げ能力に影響を及ぼす。更に、吸引式持ち上げ装置は、卵フラット内で斜めに向いた卵を直立させることを行わない。
【0004】
従って、簡単な方法で卵を捕捉することができ、様々な形状、大きさ、及び向きの卵を考慮に入れるための柔軟性を有し、更に任意選択的に軸から外れた卵を直立させる追加機能を提供することができる卵把持装置及び関連システムを提供することが望ましい。更に、卵の改良された固定を単純化し容易にする関連方法を提供することが望ましい。
【発明の概要】
【0005】
上記及び他の必要性は、本開示の態様によって満たされ、これらは一態様によれば、本体及び本体から延びる複数の細長部材を有する卵把持装置を提供する。細長部材は卵を保持することができるシースを形成するために交絡されている。細長部材は、細長部材が卵の周囲に係合して撓むと、そこを通って卵が収容される開口部を協働して画定し、卵がシース内に着座するようになっている。
【0006】
別の態様は、昇降するように構成されたヘッドを有する卵処理システムを提供する。複数の卵把持装置がヘッドと動作可能に係合する。各卵把持装置は、卵を保持することができるシースを形成するために交絡された複数の細長部材を有している。細長部材は、細長部材が卵の周囲に係合して撓むと、そこを通って卵が収容される開口部を協働して画定し、卵がシース内に着座するようになっている。
【0007】
更に別の態様は、卵を固定する方法を提供している。本方法は、卵と相互作用するように卵把持装置を下降させることを含み、複数の細長部材を有する卵把持装置は、交絡されて卵を保持することができるシースを形成し、細長部材はそこを通り卵が受容される開口部を協働して画定する。本方法は、開口部でシースを卵と接触させることを更に含む。本方法は、卵の周りで細長部材を撓ませることによって卵をシース内に着座させることを更に含む。本方法は、卵把持装置を上昇させることを更に含む。一態様によれば、本方法は、解放装置を作動させることによってシースから卵を解放することを更に含む。
【0008】
更に別の態様は、回転ドラムアセンブリを有する卵除去システムを提供する。卵搬送システムは、回転ドラムアセンブリと動作可能に係合する複数の卵把持装置を更に含む。各卵把持装置は、卵を保持することができるシースを形成するために交絡された複数の細長部材を有している。細長部材は、細長部材が卵の周囲に係合して撓むと、そこを通って卵が収容される開口部を協働して画定し、卵がシース内に着座するようになっている。
【0009】
従って、本開示の様々な態様は、本明細書で他に詳述されているように利点をもたらす。
【0010】
このように本開示の様々な実施形態を一般的な用語で説明してきたが、ここで、必ずしも一定の縮尺で描かれていない添付の図面を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本開示の一態様による、複数の卵把持装置を実装することができる卵処理システムの概略斜視図である。
【
図2】本開示の一態様による、卵把持装置の概略斜視図である。
【
図3】
図2に示した卵把持装置の概略側面図である。
【
図4】
図2に示した卵把持装置の概略底面図である。
【
図5】卵が卵把持装置内に着座している
図2に示した卵把持装置の側面図である。
【
図6】本開示の一態様による、複数の細長部材が様々なサイズ、形状、及び向きの卵を収容するために外側に撓むことができる、卵把持装置の撓みシーケンスを示す図である。
【
図7】複数の撓み可能な細長部材を有する卵把持装置の上面図であり、細長部材が外側に撓むときに形成された花模様を示している。
【
図8】卵フラット内で傾斜した向きで卵を係合する卵把持装置の斜視図である。
【
図9】本開示の別の態様による、複数の細長部材を有する卵把持置の側面図である。
【
図10】本開示の一態様による、卵把持装置が卵を着座させるシュラウドを有している、卵着座シーケンスを示す図である。
【
図11】本開示の一態様による、回転可能なドラムアセンブリ、及びそこに取り付けられた卵把持装置を有する卵除去システムの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本開示の様々な態様を、本開示のすべての態様ではなく、いくつかの態様が示されている添付の図面を参照して、以下でより詳細に説明する。実際、本開示は多くの異なる形態で具体化されてもよく、本明細書に記載の態様に限定されると解釈されるべきではなく、むしろ、これらの態様は、本開示が適用可能な法的要件を満たすように提供されている。全体を通して、同じ番号は同じ要素を指している。
【0013】
本開示は、卵に様々な処理を施すために卵を把持するように構成された装置、システム及び方法に関する。いくつかの態様によれば、本開示は、卵を把持して搬送するための真空レス/吸引レスの手段を提供する。真空レス/吸引レスという用語は、卵を搬送用に固定するために卵と相互作用するのに必要な真空または吸引を有していないことを指す。代わりに、本開示の態様は、卵を捕捉するための物理的係合手段を提供する。本開示のそのような真空レス/吸引レスの態様は、卵を固定するための手段の単純化、メンテナンスの容易さの向上、信頼性の向上、及び様々なサイズ、形状、及び向きの卵を把持するための適応性の向上を含む多くの利点をもたらす。この点に関して、解決されるべき問題は、特に生きた胚を含む卵に対して、卵のより緩やかな機械式ハンドリングを探求することに関し、そこでは解決策を提供することによって卵を割るリスクが低減されており、その解決策では適応性が様々な形状とサイズで、様々な向きで置かれた卵を捕捉するために提供されている。
【0014】
図1は、自動卵処理システム100を示す。
図1に示す特定の態様によれば、卵処理システム100は卵を取り出すこと、及び/または搬送することができる。しかし、本開示の態様は、
図1に示される卵処理システム100に限定されない。本開示の態様は、卵の確保が望まれる任意のシステムまたは装置で実施することができる。例えば、本開示の態様は、セッターインキュベータトレイ(いわゆる「卵フラット」)からハッチインキュベータトレイ(いわゆる「孵化バスケット」)に卵を移送するために使用される卵搬送システムで実装されることができる。
【0015】
図1に示すように、卵処理システム100は、多くの場合、個別の容器内では様々な角度で傾斜し得るが、卵を概して垂直方向に個々に受容して保持するための複数の容器を含む卵フラット内に位置する卵を取り出すのに特に適合されている。適切な市販のフラットの例には、「CHICKMASTER 54」フラット、「JAMESWAY 42」フラット、及び「JAMESWAY 84」フラットが含まれるが、これらに限定されない(それぞれの場合、数字は卵フラットによって運ばれる卵の数を示す)。卵処理システム100を使用することで、卵処理ヘッド200の下に配置されると、すべての、または選択された卵が卵フラットから取り出されることができる。
【0016】
いくつかの態様によれば、卵処理システム100は、卵処理システム100を介して卵フラットを取り出し位置まで自動的に搬送するために設けられたフレーム110及びコンベアアセンブリ112を含み得る。コンベアアセンブリ112は、卵フラットを受け入れ、取り出し位置に案内するように構成されたガイドレールシステムを含むことができる。コンベヤアセンブリ112は、卵処理システム100内での卵フラットの適切な割り出し及び位置決めのための適切な停止要素、センサ、ベルト、エンドレスループ、モータなどを更に含むことができる。場合によっては、卵フラットは手動で卵処理システム100を通って前進させることができる。
【0017】
卵フラットを介して卵処理システム100に入る卵は、様々な分類特性を有し得る。例えば、卵フラットは、生存率、病原体含有、遺伝子解析、またはそれらの組み合わせに基づいて分類可能な卵を含むことができる。そのようにして、卵は、卵フラットに収容された各卵の分類を生成するために卵分類システムを通過させられる。そのような卵は、生存可能または生存不能(すなわち、卵分類システムによると生存可能な胚を含まない卵)として分類されることができ、生存不能卵は、例えば、不妊、腐敗、または死亡卵として更に細分類されることができる。例示的な卵分類システムは、例えば、キャンドリング技術(不透明度、赤外線、NIRなど)、アッセイ技術、または他の既知の適切な分類方法、プロセス、もしくは技術を使用することによって卵を分類することができる。分類後、卵は、識別された分類に従って卵処理システム100を使用して、卵フラットから適宜取り出すことができ、例えば、卵フラットから生存不能な卵を取り出すことができる。
【0018】
図1に示すように、卵処理システム100は、フレーム110に連結された卵処理ヘッド200を含むことができる。本開示の態様によれば、卵除去ヘッド200は、
図2~
図5に示すように、複数の卵把持装置500を含むことができ、卵フラットから卵を選択的または非選択的に掴むことができる。場合によっては、卵処理ヘッド200は、プレート220を含むことができ、そこには卵把持装置500が固定され、連結され、または他の方法で係合される。いくつかの態様によれば、プレート220は、卵把持装置500を受容するための複数の孔を画定することができる。場合によっては、卵把持装置500は選択的または個別に制御されてもよい。すなわち、卵把持装置500は、それぞれの卵との相互作用が選択的に制御されるように選択的に配置されてもよい。例えば、卵把持装置500は、卵の第1のサブセット(例えば、生存または生存可能)として識別された卵のみが卵フラットからの取り出しまたは搬送のために接触するように、それぞれの卵を選択的に係合するように構成されることができる。そのような場合、卵の第2のサブセット(例えば、非生存または生存不可能)は、卵把持装置500のいずれからの接触を伴わずにさらなる処理のために卵フラットに留まることができる。
【0019】
いくつかの態様によれば、コンベアアセンブリ112は、卵分類システムを通過して卵フラットに収容された卵を搬送することができ、それによって各卵が卵分類システムを通過して、それぞれの卵にデータ(卵分類ステータス)が生成され得るようにする。卵分類システムによって収集されたデータは、各卵に関連付けられたデータを処理及び保存するためにコントローラに提供され得る。コントローラは、次いで、卵把持装置500に送信するための選択可能な除去信号を生成することができるようになり、それによって、個々の卵把持装置500(または卵把持装置500のサブセット)が、卵分類システムによって収集されたデータに基づく各卵の分類ステータスに従って様々な位置に別々に、且つ個別に配備される。
【0020】
他の例では、卵処理装置100は、フレーム110に連結され、卵処理ヘッド200の下の取り出し位置にあるときに卵フラット内に収容される卵と相互作用するように垂直に移動するように構成された卵処理ヘッド200を含むことができる。卵処理ヘッド200は、空気圧で、または電気的に駆動されることができ、卵フラット内の卵との相互作用を容易にするために垂直方向に移動する。場合によっては、卵処理ヘッド200は、当業者に知られているように、空気圧システムと流体連通する移送シリンダ(図示せず)を使用して空気圧で下降及び上昇されることができる。いくつかの例では、卵処理ヘッド200は、コンベアアセンブリ112の外側及び/または取り出し位置の横方向または水平方向の移動が可能であり得る。
【0021】
他の例では、卵処理ヘッド200は、例えば、サーボモータを使用して弧状運動することが可能であり得る。そのような、卵処理ヘッド200が移動可能であるような場合、卵把持装置500が卵処理ヘッド200に固定されることができ、卵把持装置500が卵を係合するために個別にまたは別々に展開されないようになっている。
【0022】
代わりに、卵フラット内のすべての卵は、卵処理ヘッド200によって動かされる様々な卵把持装置500によって係合されることになる。しかし、卵把持装置500が個別にまたは選択的に制御されるとき、卵処理ヘッド200は、様々な理由から依然として移動可能であることができ、それは卵フラットから取り出された卵を他の場所に搬送することを含む。場合によっては、卵把持装置500は、関節式ロボットアームを有するロボットシステムのフレームに取り付けられたヘッド上に配置されることができる。ロボットシステムは、卵把持装置500を卵と係合するために卵に近接して位置決めするように構成された案内システムを有することができる。
【0023】
図8に示すように、卵処理システム100は、卵把持装置500を使用して卵フラットから卵を取り出すために卵に係合または接触するように構成されてもよい。いくつかの態様によれば、卵把持装置500はシース550を含み得る。いくつかの例では、シース550は本体502から延びることができ、本体502は、そこからシース500が突出する基部として機能する。シース550は、本体502または他の基板が取り付けられるかまたは係合する近位端552を有し得る。本体502は、シース550と一体構造であり得るが、一方で他の場合には、本体502はシース550とは別体であり得る。シース550は、シース550自体が卵の周囲に疑似保護殻を形成するように卵が保持されるキャビティ556を画定する。
【0024】
シース550は、物理的接触及び相互作用を使用して卵を捕捉するように構成されることができ、卵が卵フラットまたは他の容器もしくは表面から捕捉されるようになっている。これに関して、シース550は、卵を捕捉するために吸引レスまたは真空レスで作用することができる。シース550は
図6に示すように、シース550が卵の上を前進または下降すると卵の周りで撓むことが可能であり、卵がシース550内に着座または固定されるようになっている。場合によっては、卵を重力に抗してシース内に吊るされる卵把持装置500を使用して卵が持ち上げられることができる。この点に関して、シース550は、卵がそれ自体の重さによって、及び/または動かされたときにシース550から落下するのを防ぐのに十分な剛性を提供すべきである。シース550は、シース550内に着座するために卵が通過する開口部560を画定することができる。中心軸510は、その縦方向軸に沿って長手方向に卵把持装置500によって画定され得る。開口部560は、中心軸510の周りに画定され、シース550の遠位端554に形成されている。開口部560は、任意数のサイズ及び形状として画定されることができる。例えば、細長部材525は交差して、
図4に示すように六角形の開口部560を画定することができる。いくつかの例では、開口部560の円周または寸法は、その最も広い部分(すなわち、卵の中央または両端間の中間)で卵の全周より小さくなり得る。いくつかの例では、開口部560は、垂直のときに卵の最も広い部分で卵の全周より実質的に小さくなり得る。
【0025】
いくつかの例では、シース550は、細長部材525を機械的に作動させることなく、卵を捕捉するために卵の周りで撓むことができ、卵をシース550内に保持することができる複数の細長部材525から形成され得る。いくつかの態様によれば、細長部材525は本体502から延びるか、または突出することができる。細長部材525は、シース550を形成するように交絡されてもよい。この点に関して、交絡という用語は、細長部材525の重なり合い及び/または織り合わせを指しており、卵を囲み及び/または保持することができるシース550を形成するようにする。すなわち、交絡した細長部材525は協働して、
図5に示すように卵を囲み取り巻く、重なり合ったスリーブ配置を形成する。交絡した細長部材525は、シース550が、卵を捕捉するための手段として、物理的接触及びそことの係合を使用して卵を掴むことを可能にする様々なサイズ、配置、または構造を有し得る。交絡したシース550がとる形状にかかわらず、卵把持装置500は、吸引を用いない物理的接触によって卵を捕捉することができるようになる。細長部材525は、例えば、約5度などの様々な角度で本体502から延びることができる。
【0026】
一態様によれば、
図2~
図5に示されるように、細長部材525は、本体502から延び大きくU字形を形成するループ状であり得る。この態様では、各細長部材525は、本体502から延び、弧状セグメント532によって接続された一対の脚部セグメント530を有することができる。ループ状の細長部材525は、シース550を形成するように交絡されることができる。弧状セグメント532は、遠位端554に開口部560を形成するために交差することができる。シース550は、様々な大きさの卵を受容するのに十分な長さ565を有することができる。例えば、長さ565は約2.75インチ(6.99cm)であってよい。シース550の遠位端が卵と相互作用すると、弧状セグメント532は卵と物理的に接触し、シース550が卵を包み込むにつれて殻輪郭に沿って前進する。
【0027】
いくつかの例では、各ループ状細長部材525は、それが交差する他のループ状細長部材525の上/下を交互に通ることができる。例えば、
図4に示すように、細長部材525aは、細長部材525c及び525eを越えて、細長部材525b及び525dの下を通ることができ、細長部材525bは、細長部材525a及び525fを越えて、細長部材525c及び525eの下を通ることができ、細長部材525cは、細長部材525b及び525dを越えて、細長部材525a及び525fの下を通ることができ、細長部材525dは、細長部材525a及び525fを越えて、細長部材525c及び525eの下を通ることができ、細長部材525eは、細長部材525b及び525dを越えて、細長部材525a及び525fの下を通ることができ、細長部材525fは、細長部材525c及び525eを越えて、細長部材525b及び525dの下を通ることができる。これに関して、交絡した細長部材525は、遠位端554から見て、開口部560を画定する複雑な十字交雑パターンを形成するように配置されることができる。細長部材525は交絡していることから、遠位端525が力(例えば卵)に遭遇すると、細長部材525は、
図6に順次示されるように、共に開く。すなわち、1つの細長部材525が撓んで開き始めると、次いで隣接する細長部材525も交絡により花で自然に見られるように(
図7参照)同様に開く。この例では、細長部材525は、いわゆる花弁であり、中心軸510から外向きに撓む(すなわち開花する)ことができる。
【0028】
いくつかの態様によれば、細長部材525は、柔軟な、可撓性の、または弾性材料で形成されることができ、シース550が卵と接触するときに卵の周りで撓むことができるようになっている。細長部材525は、そのような撓みを生じる、伸縮性、または弾性の性質を示す様々な材料から構成することができ、例えば、弾性材料、伸縮性材料、超弾性材料、擬似弾性材料、及び形状記憶材料などが挙げられる。いくつかの例では、細長部材525は、変形状態(一時的な形状)からその元の(恒久的な)形状に戻る能力を有する形状記憶材料(例えば、形状記憶合金または形状記憶ポリマー)から構成されてもよい。いくつかの例では、形状記憶材料は、温度変化などの外部刺激によって誘発されたときにその元の形状に戻ることができる。他の例では、細長部材525は、変形したときに外部刺激を用いずに変形前の形状に戻る超弾性合金(例えば、ニッケルチタン(ニチノール))で構成されることができる。機械的負荷を受けると、超弾性合金は応力誘起相の生成によって非常に高い歪み(最大10%)まで可逆的に変形する。負荷が除かれると、新たな相は不安定になり、材料は元の形状に戻ることになる。そのような超弾性材料、疑似弾性材料、及び形状記憶材料は、孵化場及び食用卵産業で処理されるような相当量の生産卵を考慮するときの重要な要素である、疲労しにくいという利点をもたらす。本開示に従って使用するのに適した材料の例としては、ニチノール、CuZnAl合金、CuAlNi合金、及びCuAlBe合金が挙げられるが、これらに限定されない。更に、本開示によると、ポリウレタンまたはブロックコポリマー(例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンオキシド(PEO)など)などの形状記憶ポリマーが使用に適し得る。いくつかの例では、細長部材525は、金属合金(例えば、ステンレス鋼)またはポリマー構成要素、若しくはそれらの組み合わせから構成され得る。一特定の態様によれば、細長部材525は、約7Mpsi(48GPa)の弾性率(ヤング率)を有する材料から構成されることができる。
【0029】
いくつかの例では、細長部材525は、弾性または可撓性のワイヤ(金属またはポリマーストランド)の形態であることができ、シース550は、交絡した柔軟なワイヤ構造で形成されており、その中に卵が着座または固定される。ワイヤは十分に細く、曲がって卵の表面に屈することから、交絡されたワイヤは卵を突き破るのではなく卵の周囲で撓む。ワイヤは、シース550の弾性機能及び剛性機能を可能にする任意の直径になり得る。これに関して、ワイヤの直径は、卵を捕捉するために卵の周りで細長部材525を撓ませることができるように選択され得ると同時に、十分な剛性も提供し、卵がシース550の中に着座したときにそこから自重で落下しないようにする。例えば、細長部材525は、協働してシース550を形成する6本のワイヤであることができ、各ワイヤは、約1.22mm未満の直径を有し、好ましくは約0.025インチ(0.635mm)~0.040インチ(1.02mm)の直径を有し、より好ましくは、約0.032インチ(0.813mm)の直径を有する。
【0030】
ワイヤ細長部材525は交絡していることから、ワイヤの直径は、交絡していない構成に使用される直径よりも小さくてよく、それによって、様々なサイズ及び形状、並びに様々な向きで配置された卵を捕捉することを可能にするシース550の可撓性の向上をもたらす。言い換えれば、細長部材525の交絡が、交絡していない構成で使用されるよりも小さな直径のワイヤを使用するときに、卵がシース550内に保持され得るという効果をもたらす。交絡した小径ワイヤは、シース550のより大きな撓み、及びより穏やかな卵との相互作用を可能にし、その結果、卵の破損を低減すると同時に、卵把持装置500の持ち上げ及び/または移動中に卵を保持するのに十分な剛性を依然として有するようにする。これに関して、卵をシース550内に保持するのに必要な把持力を維持するために、ワイヤ直径がより小さく及び/またはより長くなるにつれて、交絡ワイヤの数及び頻度が増加し得る。例えば、
図9に示す構成は、この概念の例示であり、
図2~
図5に図示するものと比較して、より小さな直径を有するより多くのワイヤが用いられてシース550を形成している。場合によっては、より細いワイヤを増量して提供して、卵を囲むかまたは収容するために使用されることができ、卵を捕捉するにはワイヤが弱すぎるが卵を周囲の卵から隔離することを可能にするようになっている。
【0031】
細長部材525のある特定の態様が説明されたが、本開示はそのような詳細に限定されないことに留意されたい。すなわち、細長部材525は、任意の適切な材料から構成されてもよく、材料選択と交絡の程度との組み合わせは、可撓性及び把持力の正しい組み合わせを形成することができる。これに関して、柔軟性及び把持性能は、そのような場合のワイヤの直径を考慮して、交絡する細長部材525の数によって制御されることができる。また、細長部材525の形状は、
図2~
図5に示すU字形に限定されていない。代わりに、細長部材525は、例えば長方形または直線状のワイヤなど、任意の形状であることができ、それは卵を保持するための可撓性と把持力の正しい組み合わせを形成するために効果的に織られ得る。更に、細長部材525の数及びその長さは、卵を把持するために必要な力に基づいて増減することができる。
【0032】
卵との初期係合は、細長部材525の自然な弾性または記憶張力に基づくことができる。これに関して、卵との初期係合後、細長部材525は卵を保持し、一定の外部機械的張力が卵をシース550内に保持するために必要とされないようにする。細長部材525は、様々なサイズ及び形状の卵を収容するように弾性的に曲がることができ、
図8に示されるように様々な向きに配置され得る。これに関して、シース550は、自動式及び受動的把持手段を提供することができる。細長部材525が卵の周りを前進するにつれて、細長部材525は、卵を掴むために卵の輪郭を追従することができる。
【0033】
いくつかの態様によれば、卵把持装置500は、卵を捕捉するために卵の上でシース550を前進させることができるアクチュエータを含むことができる。アクチュエータは、例えば、空気圧制御シリンダのようなリニアアクチュエータとすることができる。いくつかの例では、シースが静止位置に留まりながら、卵はシース550内で完全にまたは部分的に前進されることができる。卵把持装置500が選択的に制御される場合、アクチュエータが選択的に作動され得るように各アクチュエータが卵フラット内のそれぞれの卵の卵分類状態を示す信号を受信することができるようになっており、それによって特定の選択された卵把持装置500とその対応する卵との係合または接触を容易にしている。アクチュエータを選択的に作動させることによって、卵把持装置500の構成要素の、非生存または他の望ましくない卵との相互作用が有利にも回避され得る。
【0034】
いくつかの態様によれば、卵把持装置500は、シース550から卵を解放するように構成された解放装置を含み得る。いくつかの例では、解放装置は、卵をシース550との係合から外すように卵と接触することができる接触部分を含み得る。場合によっては、シース550は形状記憶材料から構成されてもよく、そこでは卵を解放するための解放機構は、メモリ解放プロトコルに従って卵が解放されるようにシース550に電流または温度変化を与えることによって達成され得る。
【0035】
いくつかの例では、
図8に示されるように、卵支持アセンブリ700が卵フラット30から卵を持ち上げるために設けられることができ、卵フラット30からの障害物なしに、シース550が十分に前進してその中に卵を完全に着座させることができるようになっている。卵フラット30は通常、開放端とすることができ、各卵受容器40が、それを通して卵を下から持ち上げることができる孔を含むようになっている。これに関して、卵は卵支持アセンブリ700によって卵フラットの下から持ち上げられることができると同時に、卵把持装置500が卵を卵フラットの上から持ち上げて取り出す。すなわち、卵把持装置500が卵フラットの下で動作し、卵フラットの上に位置決めされている間、卵支持アセンブリ700は、卵フラットの下で動作して位置決めされることができる。このようにして、卵支持アセンブリ700は、卵を固定するためにシース550を卵の周りに前進させることができるように卵を支持する。いくつかの態様によると、卵支持アセンブリ700は、それぞれの対応する卵受容器40から卵を個々に持ち上げるための複数の台座710を含むことができる。このようにして、卵は互いに対して別々に持ち上げられることができる。
【0036】
動作中、
図8に示すように、卵1を収容する卵フラット30が卵処理ヘッド200の下方の取り出し位置に搬送され得る。卵把持装置500は、完全に持ち上げられた位置、後退した位置、または上昇した位置で開始する。次いで、卵把持装置500は卵1を係合するために前進または下降し、その点においてシース550は卵と接触して撓み始める。シース550は、卵1がその中に完全に着座するまで、または取り出しのためにそこに固定されるまで、完全に下降した位置まで更に前進され得る。細長部材525が卵と係合すると、細長部材525は撓んで卵の表面輪郭に追従することを始める。次いで、卵1を受容器40から取り出すように卵把持装置500が持ち上げられて、後退させられて、または上昇されることができる。その後、卵1に接触させるために解放装置が作動されることができ、それによって卵1を押してシース550との係合を解除する。解放された卵1は、その後、適宜に搬送または処理される。
図8に示すように、交絡された構成は、前述のように、卵の縦軸が卵把持装置500の中心軸510に対して傾斜している傾斜した配向で卵を捕捉するための柔軟性を有利にも提供することができる。
【0037】
一旦、卵把持装置500によって捕捉されると、それによって卵は様々な処理ステーションまたはモジュールへと搬送されることができ、それらには、例えば、卵識別、卵除去、卵注射、卵サンプリング、卵保持、卵加熱、卵洗浄または除菌、卵積重ね、卵選別、卵裏込め、卵配列(卵フラットによる)、卵搬送、卵封止、またはその他の卵処理が挙げられる。
【0038】
更に、卵把持装置500は、有利にも卵がその中に受容されたときに卵を直立させることを容易にすることができる。すなわち、卵フラット内で軸外に配向された卵は、卵を係合するときにシース550によって卵に及ぼされる力によって直立させられることができる。そのような卵を更に加工するために、卵持ち上げ装置500を使用して卵を自動的に直立させるか、または垂直方向に位置決めすることが望ましくあり得る。例えば、卵は、処理物質を卵に注射するために卵フラットに戻されることができ、その場合には、卵を卵フラット内で卵の縦軸に沿って垂直に位置決めすることが望ましくあり得る。それでも、他の場合には、卵を捕捉する必要なしに卵を垂直に直立させることが望ましくあり得る。開示されたシース550はまた、所望により、そのような配向機能を容易にすることができる。搬送のためにシース550内で卵を実際につかむことが望ましくないような場合、シースの長さ565は、その長手方向軸に対して細長部材525が卵に沿って卵を完全に着座させるような距離まで延びないように低減されることができ、それによって、シース550によって卵を直立させることはできるが、捕捉することはできない。
【0039】
直立させることに加えて、シース550は、隣接するか、または近隣の卵から卵を隔離するために、卵を取り囲むために使用されることができる。更に、卵の表面上のあらゆる大きな破片が、卵の表面にわたって一掃する細長部材525の作用によって機械的に分離され得ることから、シース550は、卵の表面を清掃するために使用されることができる。
【0040】
一態様によれば、
図10に示すように、卵把持装置500は、シース550を少なくとも部分的に覆うシュラウド600を含むことができる。シュラウド600は、シース550を覆うことができる可撓性材料(例えば、ラテックスまたは他の伸縮性布地)であり得る。シュラウド600は、例えば、機械的ハンドリングなどの卵処理作業中に腐った卵の破裂から卵または隣接する卵を保護するために卵を効果的に囲むことができる。
図10は、シュラウド600を有するシース550によって卵が捕捉されるシーケンスを示している。シュラウド600の伸縮性は、シース550がその中に捕捉された卵を収容するように拡張するにつれてシュラウド600が拡張することを可能にする。
【0041】
図11に示すように、本開示の他の態様によれば、複数の卵把持装置500が、卵フラット30または他の卵キャリアから卵を取り出すための卵除去システム800内に実装されることができる。シース550の可撓性は、殻を破る危険性を低減させながら、様々な角度で卵を捕捉することを可能にしている。そのために、卵把持装置500は、駆動システムによって方向805に回転可能に駆動される回転可能なドラムアセンブリ810に取り付けられることができる。卵把持装置500が回転すると、取り出しのために識別された卵1は、卵把持装置500のうちの1つに近接したコンベアアセンブリ112を介して定位置に入り、取り出しのために識別された卵1を係合して捕捉するように方向815に選択的に作動されるか、または展開される。捕捉されると、取り出された卵は、排出位置へと回転されることができ、排出位置では、卵1が卵把持装置500から廃棄容器820内に選択的に排出される。
【0042】
本明細書に記載された本開示の多くの修正及び他の態様は、前述の説明及び関連する図面に提示された教示の恩恵を有する本開示に関係する当業者には想到されるであろう。例えば、卵把持装置500は、例えば、卵内の気室(空気ポケット)を注射またはサンプリング目的のために操作するなどの所望の目的を達成するために、卵を回転させるように、または他の方法で鉛直方向に対して様々な角度で向きを変えるように、回転するように適合されるか、または修正されてもよい。従って、本開示は開示された特定の態様に限定されるべきではなく、修正及び他の態様が添付の特許請求の範囲内に含まれることが意図されていることが理解されるべきである。本明細書では特定の用語を使用しているが、それらは一般的かつ説明的な意味でのみ使用され、限定の目的では使用されない。