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特許7160821SGLT-2阻害剤である新規グルコース誘導体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-17
(45)【発行日】2022-10-25
(54)【発明の名称】SGLT-2阻害剤である新規グルコース誘導体
(51)【国際特許分類】
   C07D 309/10 20060101AFI20221018BHJP
   C07B 61/00 20060101ALN20221018BHJP
   A61K 31/351 20060101ALN20221018BHJP
   A61P 3/10 20060101ALN20221018BHJP
   A61P 43/00 20060101ALN20221018BHJP
【FI】
C07D309/10 CSP
C07B61/00 300
A61K31/351
A61P3/10
A61P43/00 111
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2019546202
(86)(22)【出願日】2018-02-23
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-05-21
(86)【国際出願番号】 KR2018002295
(87)【国際公開番号】W WO2018155970
(87)【国際公開日】2018-08-30
【審査請求日】2020-12-24
(31)【優先権主張番号】10-2017-0024808
(32)【優先日】2017-02-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2018-0022252
(32)【優先日】2018-02-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】513131590
【氏名又は名称】ドン-ア エスティ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100071010
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 行造
(74)【代理人】
【識別番号】100118647
【弁理士】
【氏名又は名称】赤松 利昭
(74)【代理人】
【識別番号】100123892
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 忠雄
(74)【代理人】
【識別番号】100169993
【弁理士】
【氏名又は名称】今井 千裕
(74)【代理人】
【識別番号】100173978
【弁理士】
【氏名又は名称】朴 志恩
(72)【発明者】
【氏名】カク、ウヨン
(72)【発明者】
【氏名】ソン、シヨン
(72)【発明者】
【氏名】キム、ジェハン
(72)【発明者】
【氏名】ミン、ジョンピル
(72)【発明者】
【氏名】ウラプ、プナ レディ
(72)【発明者】
【氏名】モク、フイヨン
(72)【発明者】
【氏名】キム、ウンジュン
(72)【発明者】
【氏名】イ、デヨン
(72)【発明者】
【氏名】キム、キョンミン
(72)【発明者】
【氏名】キム、ヒュンジュン
【審査官】三木 寛
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第104327027(CN,A)
【文献】特開昭63-196519(JP,A)
【文献】国際公開第2016/041470(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第104109179(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第105541816(CN,A)
【文献】Chemische Berichte,1975年,Vol.108(9),p.2959-2968
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D 309/10
A61K 31/351
A61P 43/00
A61P 3/10
C07B 61/00
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記化学式1の化合物。
【化1】
(式中、Rは水素である。)
【請求項2】
下記化学式6の化合物からヒドロキシ保護基を脱保護反応させる段階を含む、下記化学式1の化合物の製造方法。
【化1】
(式中、Rは水素である。)
【化6】
(式中、Rは化学式1で定義したとおりである。)
【請求項3】
前記化学式6の化合物は、下記化学式5の化合物を酸、酸塩化物、酸無水物またはエステルを用いて製造されることを特徴とする、請求項2に記載の前記化学式1の化合物の製造方法。
【化5】
【請求項4】
前記化学式5の化合物は、下記化学式4の化合物をテトラヒドロフラン、酢酸エチル、ジクロロメタン、アセトニトリル、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、及びメチル-t-ブチルエーテルの中から選択される溶媒下で常温乃至80℃の加温条件でテトラブチルアンモニウムフルオリド、アンモニウムフルオリド、トリス(ジメチルアミノ)スルホニウムジフルオロトリメチルシランまたはボロントリフルオリドと塩酸、フッ酸、硫酸、硝酸、及び三フッ素メタンスルホン酸の中から選択される酸を用いてt-ブチルジフェニルシリル保護基を脱保護化して製造されることを特徴とする、請求項3に記載の前記化学式1の化合物の製造方法。
【化4】
【請求項5】
前記化学式4の化合物は、下記化学式3の化合物をジクロロメタン、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、及びアセトニトリルの中から選択される溶媒下に-70℃乃至常温の条件でトリエチルシランとボロントリフルオリドエーテレートを用いて製造されることを特徴とする、請求項4に記載の前記化学式1の化合物の製造方法。
【化3】
【請求項6】
前記化学式3の化合物は、下記化学式2の化合物を用いて-78℃乃至常温でテトラヒドロフラン溶媒下にイソプロピルマグネシウムクロリド、トリ-n-ブチルリチウムマグネセートまたはイソプロピルマグネシウムクロリド・リチウムクロリド複合体とヨウ化第一銅または臭化リチウムを用いたグリニャール反応を介して製造されることを特徴とする、請求項5に記載の前記化学式1の化合物の製造方法。
【化2】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、SGLT-2阻害剤である新規グルコース誘導体に関する。
【背景技術】
【0002】
糖尿病は、世界中の数百万人の患者が苦しんでいる慢性代謝性疾患であって、1型と2型に分類される。この中でも、2型糖尿病は、血糖値を下げる働きをするインスリンの機能が低下して発生するインスリン抵抗性(insulin resistance)によって発病する。
【0003】
一方、SGLT-2は、SGLT-1と一緒に腎臓での過剰な血糖再吸収を担当している輸送体である。SGLT-2がそのほとんどの役割を担っている。このため、SGLT-2阻害剤がSGLT-2輸送体を抑制させると、尿に排出される血糖が増加し、結果として血糖値が低くなり、さらに血糖が持っているカロリーが排出されて体重減少の効果が発生する。このような作用効果により2型糖尿病治療剤として有用に使用できるSGLT-2阻害剤として開発された薬物の1つがダパグリフロジン(Dapagliflozin)であり、現在、フォシーガ(Forxiga)またはファシーガ(Farxiga)と呼ばれる商品名で、全世界で販売されている。
【0004】
ダパグリフロジンは、下記の構造を有する物質であって、国際公開特許公報WO2001/027128号に最初に開示されている。
【0005】
【0006】
ところが、国際公開特許公報WO2001/027128号に開示されているダパグリフロジン結晶は、無定形の形態であって安定性が良くなく、低い融点と高い吸湿性により原料医薬品としての一定の品質を維持することが難しくて製剤学的に有用ではないという欠点がある。
【0007】
一方、国際公開特許公報WO2008/002824号には、(S)-プロピレングリコール((S)-PG)、(R)-プロピレングリコール((R)-PG))、エタノール、エチレングリコール(EG)の溶媒和物と1:2L-プロリン、1:1L-プロリン、1:1L-プロリン半水和物、及び1:1L-フェニルアラニンの共結晶を含むダパグリフロジンの様々な結晶性形態が開示されており、フォシーガの実際活性成分として使用されているダパグリフロジン(S)-プロピレングリコール溶媒和物水和物(形態SC-3)が開示されている。
【0008】
しかし、国際公開特許公報WO2008/002824号で溶媒として使用された(S)-プロピレングリコールは、高価な溶媒であって経済性が低く、溶媒和物の製造時に円滑な結晶生成が難しくて結晶生成を促進するために追加のseeding工程を要求しており、このためにseedを原料として製造/管理しなければならないなどの難点がある。また、乾燥の際に水和物の含有量に相応するまで、特定の乾燥条件(25~30℃、25mmHG)で2日間の長時間にわたって乾燥させなければならないという問題がある。
【0009】
一方、国際公開特許公報WO2016/041470号には、SGLT-2阻害剤としてグルコピラノシド(Glucopyranoside)構造においてアルコールがケトンで置換されたグルコピラノシド化合物の様々な誘導体について開示されており、中国公開特許公報CN104109179号には、C-アリールグルコシド誘導体として、アセチル基がco-moietyであるダパグリフロジンの類似誘導体が開示されているが、C-maxが低いという問題点がある。
【0010】
そこで、本発明者らは、ダパグリフロジンの物理化学的性状の問題点、すなわち、無定形の形態としての安定性が良くなく、低い融点と高い吸湿性により原料医薬品としての一定の品質を維持することが難しくて製剤学的に有用ではないという問題点を解決するために努力した挙句、SGLT-2阻害剤として有用であり、ダパグリフロジンよりも相対的に融点が高く、吸湿性が低く、保存安定性に優れた物理化学的特性を有する新規グルコース誘導体を製造した。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的は、無定形の形態であって安定性が良くなく、低い融点と高い吸湿性により原料医薬品としての一定の品質を維持することが難しくて製剤学的に有用ではないという欠点があるダパグリフロジン結晶の問題点を解決し、SGLT-2阻害剤として有用であり、相対的に融点が高く、吸湿性が低く、保存安定性に優れた物理化学的特性を持つため製剤化に適したSGLT-2阻害剤である新規グルコース誘導体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するために、本発明は、下記化学式1で表される新規グルコース誘導体を提供する。
【0013】
【化1】
【0014】
式中、Rは、水素;ヒドロキシ、モルホリニルまたはフェニルで置換されたC~Cの直鎖または分岐鎖アルキル;フェニルで置換されたC~Cの直鎖または分岐鎖アルケニル;モルホリニルで置換されたC~Cの直鎖または分岐鎖アルコキシ;ヒドロキシで置換されたアリール;C-O-C(O)-RまたはC-O-Rであり、
は、C~Cの直鎖または分岐鎖アルキルである。
【0015】
また、本発明は、前記化学式1を製造する製造方法を提供する。化学式1の新規グルコース誘導体は、下記化学式2の化合物を出発物質として用いる。この物質を用いて、下記化学式3、化学式4、化学式5、化学式6で表される新規化合物を作り、この新規化合物で本発明の新規グルコース誘導体を製造する。
【0016】
【化2】
【0017】
【化3】
【0018】
【化4】
【0019】
【化5】
【0020】
【化6】
【0021】
下記反応式1に、本発明に係る化学式1で表される新規グルコース誘導体の製造方法を示した。
<反応式1>
【0022】
前記反応式1から分かるように、本発明において、化学式3の化合物は、化学式2の化合物を用いて-78℃乃至常温でテトラヒドロフラン溶媒の下にイソプロピルマグネシウムクロリド、トリ-n-ブチルリチウムマグネセート、イソプロピルマグネシウムクロリド・リチウムクロリド複合体などとヨウ化第一銅、臭化リチウムなどを用いたグリニャール(Grignard)反応を介して製造することができ、化学式4の化合物は、化学式3の化合物をジクロロメタン溶媒下の-70℃乃至常温の条件でトリエチルシランとボロントリフルオリドエーテレートを用いて製造することができる。
【0023】
また、化学式5の化合物は、化学式4の化合物をテトラヒドロフラン、酢酸エチル、ジクロロメタン、アセトニトリル、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、メチル-t-ブチルエーテルなどの溶媒下で常温乃至80℃の加温条件でテトラブチルアンモニウムフルオリド、アンモニウムフルオリド、トリス(ジメチルアミノ)スルホニウムジフルオロトリメチルシランまたはボロントリフルオリドと塩酸、フッ酸、硫酸、硝酸、三フッ素メタンスルホン酸の中から選択される酸を用いてt-ブチルジフェニルシリル保護基を脱保護化して製造することができ、化学式6の化合物は、化学式5の化合物を様々な種類の酸またはエステルを用いて製造することができる。
【0024】
前記反応式で化学式6を製造するために使用される酸は、モルホリン-4-イル-酢酸、モルホリン-4-酢酸塩化物、モルホリン-4-酢酸無水物、アセトキシ酢酸塩化物、アセトキシ酢酸、アセトキシ酢酸無水物、アセトキシ酢酸ノニルエステル、グリコール酸、グリコール酸無水物、グリコール酸塩化物、グリコール酸メチルエステル、2-((t-ブチルジフェニルシリル)オキシ)酢酸、2-((t-ブチルジフェニルシリル)オキシ)酢酸メチルエステル、2-((t-ブチルジフェニルシリル)オキシ)酢酸(イソブチルカルボン酸)無水物、2-((t-ブチルジフェニルシリル)オキシ)酢酸塩化物、2-((t-ブチルジフェニルシリル)オキシ)酢酸(エチルカルボン酸)無水物、ピバリン酸、ピバリン酸エチルエステル、ピバリン酸メチルエステル、ピバリン酸塩化物、4-フェニルブタン酸メチルエステル、4-フェニルブタン酸塩化物、(イソブチル炭酸)4-フェニルブタン酸無水物、(エチルカルボン酸)4-フェニルブタン酸無水物、桂皮酸、桂皮酸塩化物、桂皮酸エチルエステル、桂皮酸塩化物、酪酸、酪酸塩化物、酪酸エチルエステル、酪酸塩化物、 サリチル酸、サリチル酸メチルエステル、サリチル酸塩化物、サリチル酸無水物、2-モルホリノエチル(4-ニトロベンジル)カーボネート、ギ酸、ギ酸塩化物、ギ酸エチルエステル、ギ酸メチルエステル、ギ酸無水物、t-ブトキシ酢酸、シュウ酸、t-ブトキシ酢酸塩化物などの酸、酸塩化物または酸無水物であり得る。
【0025】
したがって、本発明は、化学式2の化合物を用いて、化学式5で表される化合物を得、ここに、前記Rで表される直鎖または分岐鎖群を導入した後、ヒドロキシ保護基を脱保護反応させる段階を含んで新規グルコース誘導体を製造することができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明は、新規グルコース誘導体を提供するものであって、SGLT-2阻害剤として有用であり、相対的に融点が高く、吸湿性が低く、優れた保存安定性を示して製剤化に適する。また、経済的な製造工程と高い収率で製造することができるため、工業的生産に適する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】実施例1の化合物についてのH NMRの結果を示すものである。
図2】実施例2の化合物についてのH NMRの結果を示すものである。
図3】実施例3の化合物についてのH NMRの結果を示すものである。
図4】実施例4の化合物についてのH NMRの結果を示すものである。
図5】実施例5の化合物についてのH NMRの結果を示すものである。
図6】実施例6の化合物についてのH NMRの結果を示すものである。
図7】実施例7の化合物についてのH NMRの結果を示すものである。
図8】実施例8の化合物についてのH NMRの結果を示すものである。
図9】実施例9の化合物についてのH NMRの結果を示すものである。
図10】実施例10の化合物についてのH NMRの結果を示すものである。
図11】実施例11の化合物についてのH NMRの結果を示すものである。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明の理解を助けるために実施例を挙げて詳細に説明する。ただし、下記の実施例は本発明の内容を例示するものに過ぎず、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
【実施例1】
【0029】
((2R,3S,4R,5R,6S)-6-(4-クロロ-3-(4-エトキシベンジル)フェニル)-3,4,5-トリヒドロキシテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチル2-モルホリノアセテートの製造
【0030】
第1段階:(3R,4S,5R,6R)-3,4,5-トリス(ベンジルオキシ)-6-(((t-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)-2-(4-クロロ-3-(4-エトキシベンジル)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オルの製造
【0031】
窒素ガスで充填した反応部に1-クロロ-2-(4-エトキシベンジル)-4-ヨードベンゼン542mgとテトラヒドロフラン20mlを入れて常温で攪拌した。反応物にイソプロピルマグネシウムクロリド(2M溶液、150mg)を滴加して攪拌した。2時間後、反応物にヨウ化第一銅6mgと(3R,4S,5R,6R)-3,4,5-トリス(ベンジルオキシ)-6-(((t-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オル200mgを加え、常温で3時間撹拌した。反応物に塩化アンモニウム水溶液を加えて反応を終結させ、ジクロロメタン50mlで2回抽出した。抽出した有機層を上水50ml及び飽和塩化ナトリウム水溶液50mlで洗浄した。硫酸ナトリウムパッドで濾過した後、有機層を減圧濃縮した。濃縮物をカラムクロマトグラフィーで精製することにより、表題化合物である化学式3の化合物160mgを得た。
【0032】
1H NMR (600 MHz, CDCl3) δ 7.72 (d, 2H), 7.69 (d, 2H), 7.53 (s, 1H), 7.41-7.29 (m, 21H), 7.02 (d, 2H), 6.98 (d, 2H), 6.72 (d, 2H), 5.01 (d, 1H), 4.93-4.82 (m, 2H), 4.84 (d, 1H), 4.49 (d, 1H), 4.10-4.03 (m, 5H), 3.96-3.89 (m, 5H), 3.59 (d, 1H), 3.02 (s, 1H), 1.39 (t, 3H), 1.09 (s, 9H).
【0033】
第2段階:t-ブチルジフェニル(((2R,3R,4R,5S,6S)-3,4,5-トリス(ベンジルオキシ)-6-(4-クロロ-3-(4-エトキシベンジル)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メトキシ)シランの製造
【0034】
反応部に前記第1段階で製造された(3R,4S,5R,6R)-3,4,5-トリス(ベンジルオキシ)-6-(((t-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)-2-(4-クロロ-3-(4-エトキシベンジル)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オル50mgを加え、ジクロロメタン5mLに溶解させた後、-40℃に冷却した。トリエチルシラン31mgとボロントリフルオリドエーテレート3.9mgを徐々に滴加し、同じ温度で1時間攪拌した。1時間後、0℃に徐々に昇温させ、0℃で2時間撹拌した。2時間後、炭酸水素ナトリウム50ml水溶液で反応を終結させ、ジクロロメタン100mlで2回抽出した。抽出した有機層を上水50ml及び飽和塩化ナトリウム水溶液50mlで洗浄し、硫酸ナトリウムパッドで濾過した後、有機層を減圧濃縮した。濃縮物をカラムクロマトグラフィーで精製することにおり、表題化合物である化学式4の化合物45mgを得た。
【0035】
1H NMR (600 MHz, CDCl3) δ 7.74 (d, 2H), 7.69 (d, 2H), 7.41-7.20 (m, 24H), 7.03 (d, 2H), 6.95 (d, 2H), 6.72 (d, 2H), 5.00 (d, 1H), 4.92 (s, 2H), 4.85 (d, 1H), 4.46 (d, 1H), 4.19 (d, 1H), 4.08-4.03 (m, 3H), 3.97-3.92 (m, 4H), 3.85 (d, 1H), 3.82 (t, 1H), 3.49 (t, 1H), 3.45 (d, 1H), 1.39 (t, 3H), 1.05 (s, 9H).
【0036】
第3段階:((2R,3R,4R,5S,6S)-3,4,5-トリス(ベンジルオキシ)-6-(4-クロロ-3-(4-エトキシベンジル)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メタノールの製造
【0037】
反応部に前記第2段階で製造されたt-ブチルジフェニル(((2R,3R,4R,5S,6S)-3,4,5-トリス(ベンジルオキシ)-6-(4-クロロ-3-(4-エトキシベンジル)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メトキシ)シラン40mg、及びテトラヒドロフラン2mlを仕込み、常温で攪拌した。テトラブチルアンモニウムフルオリド57mgを徐々に加え、常温で24時間攪拌した。反応終結後、ジクロロメタン100mlを加え、炭酸水素ナトリウム水溶液50mlで洗浄した。洗浄した有機層を硫酸ナトリウムパッドで濾過した後、減圧濃縮した。濃縮物をカラムクロマトグラフィーで精製することにより、表題化合物である化学式5の化合物を得た。
【0038】
1H NMR (600 MHz, CDCl3) δ 7.38-7.32 (m, 11H), 7.23-7.19 (m, 5H), 7.06 (d, 2H), 6.90 (d, 2H), 6.78 (d, 2H), 4.94-4.90 (m, 3H), 4.71 (d, 1H), 4.42 (d, 1H), 4.21 (d, 1H), 4.10 (d, 1H), 3.99-3.95 (m, 3H), 3.89-3.79 (m, 3H), 3.73 (d, 1H), 3.68 (t, 1H), 3.49-3.44 (m, 2H), 1.41 (t, 3H).
【0039】
第4段階:((2R,3R,4R,5S,6S)-3,4,5-トリス(ベンジルオキシ)-6-(4-クロロ-3-(4-エトキシベンジル)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチル2-モルホリノアセテートの製造
【0040】
反応部に前記第3段階で製造された((2R,3R,4R,5S,6S)-3,4,5-トリス(ベンジルオキシ)-6-(4-クロロ-3-(4-エトキシベンジル)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メタノール100mg、及びジクロロメタン5mlを加え、常温で攪拌した。ピリジン24mgを加え、30分間攪拌した後、2-モルホリノアセチルクロリド33mgを加え、常温で6時間攪拌した。10%クエン酸水溶液50mlで反応を終結させ、ジクロロメタン50mlで2回抽出した後、上水50ml及び飽和塩化ナトリウム水溶液50mlで洗浄し、硫酸ナトリウムパッドで濾過した後、有機層を減圧濃縮した。濃縮物をカラムクロマトグラフィーで精製することにより、表題化合物を得た。
【0041】
1H NMR (600 MHz, CDCl3) δ 7.36-7.27 (m, 11H), 7.25-7.17 (m, 5H), 7.04 (d, 2H), 6.90 (d, 2H), 6.76 (d, 2H), 4.94-4.87 (m, 3H), 4.62 (d, 1H), 4.40-4.38 (m, 2H), 4.32 (dd, 1H), 4.16 (d, 1H), 4.09 (d, 1H), 3.99-3.92 (m, 3H), 3.82-3.78 (m, 2H), 3.69 (t, 4H), 3.63-3.57 (m, 2H), 3.45 (t, 1H), 3.18 (s, 2H), 2.52-2.51 (m, 4H), 1.40 (t, 3H).
【0042】
第5段階:((2R,3S,4R,5R,6S)-6-(4-クロロ-3-(4-エトキシベンジル)フェニル)-3,4,5-トリヒドロキシテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチル2-モルホリノアセテートの製造
【0043】
反応部に前記第4段階で製造された((2R,3R,4R,5S,6S)-3,4,5-トリス(ベンジルオキシ)-6-(4-クロロ-3-(4-エトキシベンジル)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチル2-モルホリノアセテート50mg、テトラヒドロフラン2.5ml、メタノール2.5ml、及び1,2-ジクロロベンゼン147mgを加え、10%パラジウム/カーボン触媒50mgを仕込んだ後、常温で水素ガスを加えながら4時間撹拌した。4時間後、セライトパッドで濾過し、メタノール50mlで洗浄した。濾液を減圧濃縮した後、カラムクロマトグラフィーで精製することにより、表題化合物である実施例1の化合物を得た。
【0044】
1H NMR (600 MHz, DMSO-d6) δ 7.36 (d, 1H), 7.25 (d, 1H), 7.16 (dd, 1H), 7.07 (d, 2H), 6.81 (d, 2H), 5.24 (d, 1H), 5.10 (d, 1H), 4.92 (d, 1H), 4.37 (dd, 1H), 4.10 (dd, 2H), 4.06 (dd, 1H), 4.02 (d, 1H), 3.92-3.99 (m, 4H), 3.48 (t, 4H), 3.25-3.27 (m, 1H), 3.15-3.22 (m, 6H), 3.09 (dt, 1H), 1.28 (t, 3H).
【実施例2】
【0045】
((2R,3S,4R,5R,6S)-6-(4-クロロ-3-(4-エトキシベンジル)フェニル)-3,4,5-トリヒドロキシテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチル2-アセトキシアセテートの製造
【0046】
第1段階:((2R,3R,4R,5S,6S)-3,4,5-トリス(ベンジルオキシ)-6-(4-クロロ-3-(4-エトキシベンジル)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチル2-アセトキシアセテートの製造
【0047】
反応部に前記実施例1の第3段階で製造された((2R,3R,4R,5S,6S)-3,4,5-トリス(ベンジルオキシ)-6-(4-クロロ-3-(4-エトキシベンジル)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メタノール50mgとジクロロメタン2.5mlを加え、常温で攪拌した。反応部を0℃に冷却した後、ピリジン16mgを加え、30分間攪拌した。アセトキシアセチルクロリド27mgを加え、温度を徐々に昇温して常温で16時間攪拌した。炭酸水素ナトリウム水溶液10mlで反応を終結させ、ジクロロメタン20mlで2回抽出した後、上水20ml及び飽和塩化ナトリウム水溶液20mlで洗浄し、硫酸ナトリウムパッドで濾過した後、有機層を減圧濃縮した。濃縮物をカラムクロマトグラフィーで精製することにより、表題化合物を得た。
【0048】
1H NMR (600 MHz, CDCl3) δ 7.37-7.28 (m, 11H), 7.25-7.18 (m, 5H), 7.05 (d, 2H), 6.90 (d, 2H), 6.77 (d, 2H), 4.95-4.88 (m, 3H), 4.62-4.53 (m, 3H), 4.47 (d, 1H), 4.39 (d, 1H), 4.31 (dd, 1H), 4.16 (d, 1H), 4.09 (d, 1H), 3.98-3.92 (m, 3H), 3.82-3.77 (m, 2H), 3.60-3.59 (m, 2H), 3.44 (t, 1H), 2.13 (s, 3H), 1.39 (t, 3H).
【0049】
第2段階:((2R,3S,4R,5S,6S)-6-(4-クロロ-3-(4-エトキシベンジル)フェニル)-3,4,5-トリヒドロキシテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチル2-アセトキシアセテートの製造
【0050】
反応部に前記第1段階で製造された((2R,3R,4R,5S,6S)-3,4,5-トリス(ベンジルオキシ)-6-(4-クロロ-3-(4-エトキシベンジル)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチル2-アセトキシアセテート100mg、テトラヒドロフラン5ml、メタノール5ml、及び1,2-ジクロロベンゼン147mgを加え、10%パラジウム/カーボン触媒100mgを仕込んだ後、常温で水素ガスを加えながら1時間攪拌した。1時間後、セライトパッドで濾過し、メタノール50mlで洗浄した。濾液を減圧濃縮した後、カラムクロマトグラフィーで精製することにより、表題化合物である実施例2の化合物を得た。
【0051】
1H NMR (600 MHz, DMSO-d6) δ 7.35 (d, 1H), 7.25 (d, 1H), 7.17 (dd, 1H), 7.07 (d, 2H), 6.81 (d, 2H), 5.27 (d, 1H), 5.13 (d, 1H), 4.94 (d, 1H), 4.63-4.61 (m, 2H), 4.44 (dd, 1H), 4.04-3.98 (m, 2H), 3.95-3.90 (m, 4H), 3.45-3.42 (m, 1H), 3.26-3.22 (m, 1H), 3.18-3.14 (m, 1H), 3.09-3.05 (m, 1H), 2.02 (s, 3H), 1.28 (t, 3H).
【実施例3】
【0052】
((2R,3S,4R,5R,6S)-6-(4-クロロ-3-(4-エトキシベンジル)フェニル)-3,4,5-トリヒドロキシテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチル2-ヒドロキシアセテートの製造
【0053】
第1段階:(((2R,3R,4R,5S,6S)-3,4,5-トリス(ベンジルオキシ)-6-(4-クロロ-3-(4-エトキシベンジル)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メトキシ)エチル2-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)アセテートの製造
【0054】
反応部にグリコール酸500mgを仕込んだ後、ジクロロメタン3mlを加えて溶解させた。0℃に冷却し、ジイソプロピルエチルアミン2.1mlを加えた後、tert-ブチルクロロジフェニルシランを滴加し、常温で16時間攪拌した。反応混合物に飽和クエン酸水溶液を加えて攪拌した後、層分離した。有機層を上水及び飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。硫酸ナトリウムパッドで濾過した後、有機層を40℃で減圧濃縮した。濃縮物をジクロロメタン5mlに溶解させた後、0℃に冷却し、クロロギ酸イソブチル0.1mlを仕込んだ後、トリエチルアミン0.2mlを徐々に仕込んだ。常温で1時間攪拌した後、前記実施例1の第3段階で製造された((2R,3R,4R,5S,6S)-3,4,5-トリス(ベンジルオキシ)-6-(4-クロロ-3-(4-エトキシベンジル)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メタノール300mgを仕込み、16時間攪拌した。反応物を水5mlで洗浄し、硫酸ナトリウムパッドで濾過した後、有機層を40℃で減圧濃縮した。カラムクロマトグラフィーで精製することにより、表題化合物を得た。
【0055】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ7.71-7.64 (m, 9H), 7.42-7.13 (m,15H), 6.99-6.96 (d, 2H), 6.86-6.84 (d, 2H), 6.72-6.69 (m, 2H), 4.93-4.81 (m, 3H), 4.55-4.52 (m, 1H), 4.36-4.24 (m, 3H), 4.20-4.19 (m, 2H), 4.10-4.01 (m, 2H), 3.96-3.85 (m, 3H), 3.78-3.72 (m, 2H), 3.58-3.57 (m, 2H), 3.39-3.34 (m, 1H), 1.38-1.34 (m, 3H), 1.05 (s, 9H).
【0056】
第2段階:((2R,3S,4R,5R,6S)-6-(4-クロロ-3-(4-エトキシベンジル)フェニル)-3,4,5-トリヒドロキシテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチル2-ヒドロキシアセテートの製造
【0057】
高圧反応部に前記第1段階で製造された(((2R,3R,4R,5S,6S)-3,4,5-トリス(ベンジルオキシ)-6-(4-クロロ-3-(4-エトキシベンジル)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メトキシ)エチル2-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)アセテート50mgを仕込んだ後、酢酸エチル5ml、エタノール5mlを仕込んで溶解させた。10%パラジウム/カーボン触媒10mgを仕込んだ後、水素ガスを加えて5barに昇圧した。常温で4時間攪拌した後、反応液をセライトパッドで濾過して濃縮した。カラムクロマトグラフィーで精製することにより、表題化合物である実施例3の化合物を得た。
【0058】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.36 (d, 1H), 7.25 (s, 1H), 7.18 (d, 1H), 7.09 (dd, 2H), 6.82 (dd, 2H), 5.31 (t, 1H), 5.25 (d, 1H), 5.10 (d, 1H), 4.92 (d, 1H), 4.40 (d, 1H), 3.92-4.04 (m, 8H), 3.45-3.47 (m, 1H), 3.24-3.27 (m, 1H), 3.15-3.19 (m, 1H), 3.08-3.12 (m, 1H), 1.28 (t, 3H).
【実施例4】
【0059】
(((2R,3S,4R,5R,6S)-6-(4-クロロ-3-(4-エトキシベンジル)フェニル)-3,4,5-トリヒドロキシテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メトキシ)-2-オキソエチルピバレートの製造
【0060】
第1段階:2-オキソ-2-(((2R,3R,4R,5S,6S)-3,4,5-トリス(ベンジルオキシ)-6-(4-クロロ-3-(4-エトキシベンジル)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メトキシ)エチルピバレートの製造
【0061】
反応部に2-(ピバロイルオキシ)酢酸127mgとテトラヒドロフラン3mlを加え、常温で攪拌した。カルボジイミダゾール171mgを加えて1時間攪拌した後、前記実施例1の第3段階で製造された((2R,3R,4R,5S,6S)-3,4,5-トリス(ベンジルオキシ)-6-(4-クロロ-3-(4-エトキシベンジル)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メタノール200mgを加えた。常温で8時間攪拌した後、炭酸水素ナトリウム水溶液100mlを加えて反応を終結させ、ジクロロメタン100mlで2回抽出した。抽出した有機層を上水100ml及び飽和塩化ナトリウム水溶液50mlで洗浄し、硫酸ナトリウムパッドで濾過した後、有機層を減圧濃縮した。濃縮物をカラムクロマトグラフィーで精製することにより、表題化合物を得た。
【0062】
1H NMR(400MHz,CDCl3-d1)δ 7.15-7.35 (m, 16H), 7.03 (d, 2H), 6.88 (d, 2H), 6.75 (d, 2H), 4.85-4.93 (m, 3H), 4.51-4.61 (m, 3H), 4.37-4.43 (m, 2H), 4.27 (d, 1H), 4.14-4.04 (m, 2H), 3.94(m, 3H), 3.74-3.81(m, 2H), 3.58(b, 2H), 3.40(t, 1H), 1.38 (t, 3H), 1.21 (s, 9H).
【0063】
第2段階:(((2R,3S,4R,5R,6S)-6-(4-クロロ-3-(4-エトキシベンジル)フェニル)-3,4,5-トリヒドロキシテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メトキシ)-2-オキソエチルピバレートの製造
【0064】
反応部に前記第1段階で製造された2-オキソ-2-(((2R,3R,4R,5S,6S)-3,4,5-トリス(ベンジルオキシ)-6-(4-クロロ-3-(4-エトキシベンジル)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メトキシ)エチルピバレート150mg、及び酢酸エチル8mlを加え、10%パラジウム/カーボン触媒15mgを仕込んだ後、常温で水素ガスを加えながら6時間攪拌した。6時間後、セライトパッドで濾過し、酢酸エチル50mlで洗浄した。濾液を減圧濃縮した後、カラムクロマトグラフィーで精製することにより、表題化合物である実施例4の化合物を得た。
【0065】
1H NMR (600 MHz, DMSO-d6) δ 7.34 (d, 1H), 7.23 (s, 1H), 7.16 (dd, 1H), 7.07 (dd, 2H), 6.80 (dd, 2H), 5.25 (d,1H), 5.12 (d,1H), 4.92 (d,1H) , 4.62 (s, 2H), 4.43 (d, 1H), 4.01(m, 2H), 3.92(m, 4H), 3.44(m, 1H), 3.26 (m, 1H), 3.18 (m, 1H), 3.09 (m, 1H), 1.27 (t, 3H), 1.11 (s, 9H).
【実施例5】
【0066】
((2R,3S,4R,5R,6S)-6-(4-クロロ-3-(4-エトキシベンジル)フェニル)-3,4,5-トリヒドロキシテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチル4-フェニルブタノエートの製造
【0067】
第1段階:((2R,3R,4R,5S,6S)-3,4,5-トリス(ベンジルオキシ)-6-(4-クロロ-3-(4-エトキシベンジル)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチル4-フェニルブタノエート
【0068】
反応部に4-フェニル酪酸500mgを仕込んだ後、ジクロロメタン5mlに溶解させ、0℃に冷却してクロロギ酸イソブチル0.1mlを加え、トリエチルアミン0.2mlを徐々に仕込んだ。常温で1時間攪拌した後、前記実施例1の第3段階で製造された((2R,3R,4R,5S,6S)-3,4,5-トリス(ベンジルオキシ)-6-(4-クロロ-3-(4-エトキシベンジル)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メタノール300mgを仕込み、16時間攪拌した。反応物を水5mlで洗浄し、硫酸ナトリウムパッドで濾過した後、有機層を40℃で減圧濃縮した。カラムクロマトグラフィーで精製することにより、表題化合物を得た。
【0069】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.34-7.19 (m, 19H), 7.15-7.12 (m, 2H), 7.01-6.99 (m, 2H), 6.89-6.88 (m, 2H), 6.75-6.72 (m, 2H), 4.94-4.86 (m, 3H), 4.61-4.59 (m, 1H), 4.39-4.34 (m, 2H), 4.27-4.23 (m, 1H), 4.16-4.14 (m, 1H), 4.06-4.02 (m, 1H), 3.98-3.86 (m, 3H), 3.81-3.76 (m, 2H), 3.62-3.60 (m, 2H), 3.45-3.40 (m, 1H), 2.63-2.59 (m, 2H), 2.32-2.27 (m, 2H), 1.95-1.88 (m, 2H), 1.39-1.21 (m, 3H).
【0070】
第2段階:((2R,3S,4R,5R,6S)-6-(4-クロロ-3-(4-エトキシベンジル)フェニル)-3,4,5-トリヒドロキシテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチル4-フェニルブタノエートの製造
【0071】
反応部に前記第1段階で製造された((2R,3R,4R,5S,6S)-3,4,5-トリス(ベンジルオキシ)-6-(4-クロロ-3-(4-エトキシベンジル)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチル4-フェニルブタノエート50mgを仕込んだ後、酢酸エチル5mlを仕込んで溶解させた。10%Pd/Cを加えた後、1,2-ジクロロベンゼン0.6mlを仕込んだ。水素ガスをバブリングしながら常温で2時間撹拌した。反応液をセライト(celite)濾過及び濃縮した。カラムクロマトグラフィーで精製することにより、表題化合物である実施例5の化合物を得た。
【0072】
1H NMR (600 MHz, DMSO-d6) δ 7.32 (d, 1H), 7.23-7.27 (m, 3H), 7.13-7.21 (m, 2H), 7.11 (d, 2H), 7.05 (d, 2H), 6.78 (d, 2H), 5.25 (br s, 1H), 5.11 (br s, 1H), 4.93 (br s, 1H), 4.36 (d, 1H), 4.02-4.04 (m, 2H), 3.89-3.95 (m, 4H), 3.45-3.48 (m, 1H), 3.25-3.30 (m, 1H), 3.18-3.20 (m, 1H), 3.07-3.11 (m, 1H), 2.51-2.56 (m, 2H), 2.25-2.26 (m, 2H), 1.74-1.79 (m, 2H), 1.28 (t, 3H).
【実施例6】
【0073】
((2R,3S,4R,5R,6S)-6-(4-クロロ-3-(4-エトキシベンジル)フェニル)-3,4,5-トリヒドロキシテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチルシンナメートの製造
【0074】
第1段階:((2R,3R,4R,5S,6S)-3,4,5-トリス(ベンジルオキシ)-6-(4-クロロ-3-(4-エトキシベンジル)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチルシンナメートの製造
【0075】
反応部に前記実施例1の第3段階で製造された((2R,3R,4R,5S,6S)-3,4,5-トリス(ベンジルオキシ)-6-(4-クロロ-3-(4-エトキシベンジル)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メタノール300mgとテトラヒドロフラン3mlを加え、常温で攪拌した。シンナモイルクロリド110mgを加え、0℃に冷却した後、ピリジン0.07mlを加えた。徐々に昇温させ、常温で24時間攪拌した。反応物にジクロロメタン100mlを加えて希釈し、上水100ml及び飽和塩化ナトリウム水溶液50mlで洗浄し、硫酸ナトリウムパッドで濾過した後、有機層を減圧濃縮した。濃縮物をカラムクロマトグラフィーで精製することにより、表題化合物を得た。
【0076】
1H NMR(400MHz, CDCl3-d1)δ 7.70 (d, 1H), 7.53 (b, 1H), 7.39-7.19 (m, 19H), 7.03 (d, 2H), 6.91 (d, 2H), 6.74 (d, 2H), 6.43 (d, 1H), 4.91 (m, 3H), 4.66 (d, 1H), 4.49 (d, 1H), 4.38 (d, 2H), 4.19 (d, 1H), 4.06 (d, 1H), 3.94 (m, 3H), 3.81 (m, 2H), 3.69 (m, 2H), 3.47 (t, 1H), 1.36 (t, 3H).
【0077】
第2段階:((2R,3S,4R,5R,6S)-6-(4-クロロ-3-(4-エトキシベンジル)フェニル)-3,4,5-トリヒドロキシテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチルシンナメートの製造
【0078】
反応部に前記第1段階で製造された((2R,3R,4R,5S,6S)-3,4,5-トリス(ベンジルオキシ)-6-(4-クロロ-3-(4-エトキシベンジル)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチルシンナメート70mg、及び酢酸エチル7mlを加え、10%パラジウム/カーボン触媒15mgを仕込んだ後、常温で水素ガスを加えながら6時間攪拌した。6時間後、セライトパッドで濾過し、酢酸エチル10mlで洗浄した。濾液を減圧濃縮した後、カラムクロマトグラフィーで精製することにより、表題化合物である実施例6の化合物を得た。
【0079】
1H NMR (600 MHz, DMSO-d6) δ 7.70-7.71 (m, 2H), 7.64 (d, 1H), 7.39-7.41 (m, 1H), 7.36 (d, 1H), 7.28 (s, 1H), 7.19 (d, 1H), 7.07 (d, 2H), 6.77 (d, 2H), 6.66 (d, 1H), 5.29 (d, 1H), 5.13 (br s, 1H), 4.95 (d, 1H), 4.50 (d, 1H), 4.12-4.15 (m, 1H), 4.06 (d, 1H), 3.89-3.95 (m, 4H), 3.52-3.55 (m, 1H), 3.22-3.31 (m, 2H), 3.10-3.14 (m, 1H), 1.26 (t, 3H).
【実施例7】
【0080】
((2R,3S,4R,5R,6S)-6-(4-クロロ-3-(4-エトキシベンジル)フェニル)-3,4,5-トリヒドロキシテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチルブチレートの製造
【0081】
第1段階:((2R,3R,4R,5S,6S)-3,4,5-トリス(ベンジルオキシ)-6-(4-クロロ-3-(4-エトキシベンジル)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチルブチレートの製造
【0082】
反応部に前記実施例1の第3段階で製造された((2R,3R,4R,5S,6S)-3,4,5-トリス(ベンジルオキシ)-6-(4-クロロ-3-(4-エトキシベンジル)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メタノール333mg、及びテトラヒドロフラン3mlを加え、常温で攪拌した。ブチリルクロリド0.06mlを加え、0℃に冷却した後、ピリジン0.1mlを徐々に滴加し、常温に昇温して4時間攪拌した。反応物を濾過して濃縮した後、カラムクロマトグラフィーで精製することにより、表題化合物を得た。
【0083】
1H NMR(400MHz, CDCl3-d1)δ 7.37-7.28(m, 11H), 7.24-7.18(m, 5H), 7.02(d, 2H), 6.89(d, 2H), 6.75(d, 2H), 4.92(q, 3H), 4.63(d, 1H), 4.36-4.41(m, 2H), 4.26(dd, 1H), 4.15(d, 1H), 4.06(d, 1H), 3.91-3.99(m, 3H), 3.77-3.84(m, 2H), 3.61-3.67(m, 2H), 3.44(t, 1H), 2.28(t, 2H), 1.63(m, 2H), 1.40(t, 3H), 0.93(t, 3H).
【0084】
第2段階:((2R,3S,4R,5R,6S)-6-(4-クロロ-3-(4-エトキシベンジル)フェニル)-3,4,5-トリヒドロキシテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチルブチレートの製造
【0085】
反応部に前記第1段階で製造された((2R,3R,4R,5S,6S)-3,4,5-トリス(ベンジルオキシ)-6-(4-クロロ-3-(4-エトキシベンジル)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチルブチレート260mg、及び酢酸エチル13mlを加え、10%パラジウム/カーボン触媒80mgを仕込んだ後、常温で水素ガスを加えながら6時間攪拌した。セライトパッドで濾過し、酢酸エチル10mlで洗浄した後、濾液を減圧濃縮してカラムクロマトグラフィーで精製することにより、表題化合物である実施例7の化合物を得た。
【0086】
1H NMR (600 MHz, DMSO-d6) δ 7.36 (d, 1H), 7.25 (s, 1H), 7.17 (d, 1H), 7.08 (d, 2H), 6.81 (d, 2H), 5.22 (br s, 1H), 5.09 (br s, 1H), 4.92 (d, 1H), 4.35 (d, 1H), 3.92-4.00 (m, 6H), 3.43-3.46 (m, 1H), 3.25-3.28 (m, 1H), 3.16-3.19 (m, 1H), 3.07-3.11 (m, 1H), 2.14-2.26 (m, 2H), 1.46-1.52 (m, 2H), 1.28 (t, 3H), 0.83 (t, 3H).
【実施例8】
【0087】
((2R,3S,4R,5R,6S)-6-(4-クロロ-3-(4-エトキシベンジル)フェニル)-3,4,5-トリヒドロキシテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチル2-ヒドロキシベンゾエートの製造
【0088】
第1段階:((2R,3R,4R,5S,6S)-3,4,5-トリス(ベンジルオキシ)-6-(4-クロロ-3-(4-エトキシベンジル)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチル2-ヒドロキシベンゾエートの製造
【0089】
反応部にサリチル酸122mgとジメチルホルムアミド10mlを加え、N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミド塩酸塩170mgとジメチルアミノピリジン215mgを順次加えて攪拌した。ここで、前記実施例1の第3段階で製造された((2R,3R,4R,5S,6S)-3,4,5-トリス(ベンジルオキシ)-6-(4-クロロ-3-(4-エトキシベンジル)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メタノール333mgを加え、常温で8時間撹拌した。反応物に上水50mlを加え、酢酸エチル50mlで2回抽出した後、有機層を上水50ml及び飽和塩化ナトリウム水溶液50mlで洗浄し、硫酸ナトリウムパッドで濾過した後、有機層を減圧濃縮した。濃縮物をカラムクロマトグラフィーで精製することにより、表題化合物を得た。
【0090】
1H NMR(400MHz, CDCl3-d1)δ 10.60 (s, 1H), 7.76 (d, 1H), 7.46 (t, 1H), 7.34-7.17 (m, 16H), 7.00-6.96 (m, 3H), 6.91-6.87 (m, 3H), 6.71 (d, 2H), 4.95-4.87 (m, 3H), 4.62 (d, 1H), 4.55 (d, 1H), 4.47 (d, 1H), 4.40 (d, 1H), 4.20 (d, 1H), 4.02 (d, 1H), 3.94 (q, 3H), 3.79-3.84 (m, 2H), 3.70-3.75 (m, 2H), 3.45 (t, 1H), 1.38(t, 3H).
【0091】
第2段階:((2R,3S,4R,5R,6S)-6-(4-クロロ-3-(4-エトキシベンジル)フェニル)-3,4,5-トリヒドロキシテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチル2-ヒドロキシベンゾエートの製造
【0092】
反応部に前記第1段階で製造された((2R,3R,4R,5S,6S)-3,4,5-トリス(ベンジルオキシ)-6-(4-クロロ-3-(4-エトキシベンジル)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチル2-ヒドロキシベンゾエート247mg、テトラヒドロフラン4ml、メタノール4ml、及び1,2-ジクロロベンゼン0.35mlを加え、10%パラジウム/カーボン触媒240mgを仕込んだ後、常温で水素ガスを加えながら2時間攪拌した。2時間後、セライトパッドで濾過し、メタノール10mlで洗浄した。濾液を減圧濃縮した後、カラムクロマトグラフィーで精製することにより、表題化合物である実施例8の化合物を得た。
【0093】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.47 (b, 1H), 7.80(d, 1H), 7.53(m, 1H), 7.34(d, 1H), 7.27(s, 1H), 7.17(d, 1H), 7.04(d, 2H), 6.95(m, 2H), 6.76(d, 2H), 5.39(b, 1H), 5.15(b, 1H), 4.97(d, 1H), 4.61(d, 1H), 4.40(m, 1H), 4.13(m, 1H), 3.91(m, 4H), 3.63(m, 1H), 3.38(m, 1H), 3.12(m, 1H), 1.28(t, 3H).
【実施例9】
【0094】
((2R,3S,4R,5R,6S)-6-(4-クロロ-3-(4-エトキシベンジル)フェニル)-3,4,5-トリヒドロキシテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチル(2-モルホリノエチル)カーボネートの製造
【0095】
第1段階:2-モルホリノエチル(((2R,3R,4R,5S,6S)-3,4,5-トリス(ベンジルオキシ)-6-(4-クロロ-3-(4-エトキシベンジル)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチル)カーボネートの製造
【0096】
反応部に前記実施例1の第3段階で製造された((2R,3R,4R,5S,6S)-3,4,5-トリス(ベンジルオキシ)-6-(4-クロロ-3-(4-エトキシベンジル)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メタノール44mg、及びジクロロメタン3mlを加え、0℃に冷却した。4-ニトロフェニルクロロホルメート40mgとピリジン0.03mlを順次加え、常温で2時間攪拌した。2時間後、減圧濃縮して濃縮物を得た。別の反応部にモルホリノエタノール0.03mlとジメチルホルムアミド2mlを加えて溶かし、0℃に冷却した後、水素化ナトリウム14mg(60%含有量)を徐々に仕込んで反応混合物を製造した。0℃で30分間攪拌した後、前記製造された反応混合物を濃縮してジメチルホルムアミド1mlで希釈した溶液を徐々に滴加し、常温で12時間攪拌した。反応物に塩化アンモニウム水溶液を加えて反応を終結させ、酢酸エチル50mlで2回抽出した。抽出した有機層を上水及び飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。硫酸ナトリウムパッドで濾過した後、有機層を減圧濃縮した。濃縮物をカラムクロマトグラフィーで精製することにより、表題化合物を得た。
【0097】
1H NMR(400MHz, CDCl3-d1)δ 7.35-7.26(m, 11H), 7.24-7.16(m, 5H), 7.02(d, 2H), 6.89(d, 2H), 6.75(d, 2H), 4.91(q, 3H), 4.63(d, 1H), 4.38(d, 2H), 4.30(dd, 1H), 4.21(t, 2H), 4.14(d, 1H), 4.05(d, 1H), 3.98-3.90 (m, 3H), 3.81-3.75(m, 2H), 3.62-3.67(m, 6H), 3.43(t, 1H), 2.60(t, 2H), 2.45(b, 4H), 1.38(t, 3H).
【0098】
第2段階:((2R,3S,4R,5R,6S)-6-(4-クロロ-3-(4-エトキシベンジル)フェニル)-3,4,5-トリヒドロキシテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチル(2-モルホリノエチル)カーボネートの製造
【0099】
反応部に前記第1段階で製造された2-モルホリノエチル(((2R,3R,4R,5S,6S)-3,4,5-トリス(ベンジルオキシ)-6-(4-クロロ-3-(4-エトキシベンジル)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチル)カーボネート153mg、テトラヒドロフラン3ml、メタノール3ml、及び1,2-ジクロロベンゼン0.21mlを加え、10%パラジウム/カーボン触媒150mgを仕込んだ後、常温で水素ガスを加えながら2時間攪拌した。2時間後、セライトパッドで濾過し、メタノール10mlで洗浄した。濾液を減圧濃縮した後、カラムクロマトグラフィーで精製することにより、表題化合物である実施例9の化合物を得た。
【0100】
1H NMR (600 MHz, DMSO-d6) δ 7.36 (d, 1H), 7.26 (s, 1H), 7.18 (d, 1H), 7.08 (d, 2H), 6.81 (d, 2H), 5.28 (d, 1H), 5.12 (d, 1H), 4.94 (d, 1H), 4.37 (d, 1H), 3.93-4.15 (m, 9H), 3.35-3.54 (m, 6H), 3.24-3.27 (m, 1H), 3.16-3.19 (m, 1H), 3.10-3.13 (m, 1H), 2.33-2.48 (m, 4H), 1.28 (t, 3H).
【実施例10】
【0101】
((2R,3S,4R,5R,6S)-6-(4-クロロ-3-(4-エトキシベンジル)フェニル)-3,4,5-トリヒドロキシテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチルホルメートの製造
【0102】
第1段階:((2R,3R,4R,5S,6S)-3,4,5-トリス(ベンジルオキシ)-6-(4-クロロ-3-(4-エトキシベンジル)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチルホルメートの製造
【0103】
反応部にギ酸61mgと酢酸無水物153mgを加えて攪拌し、60℃で加温して2時間攪拌した。2時間後、常温に冷却した。
【0104】
別の反応部に前記実施例1の第3段階で製造された((2R,3R,4R,5S,6S)-3,4,5-トリス(ベンジルオキシ)-6-(4-クロロ-3-(4-エトキシベンジル)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メタノール180mgをジクロロメタン9mlに溶かし、ピリジン63mgを加えた後、15分間攪拌した。この反応物に、用意されたギ酸と酢酸無水物との混合液を徐々に滴加し、常温で24時間攪拌した。クエン酸水溶液100mlを加えて反応を終結させた後、ジクロロメタン200mlで2回抽出した。抽出した有機層を上水200ml及び飽和塩化ナトリウム水溶液50mlで洗浄し、硫酸ナトリウムパッドで濾過した後、有機層を減圧濃縮した。濃縮物をカラムクロマトグラフィーで精製することにより、表題化合物を得た。
【0105】
1H NMR (600 MHz, CDCl3) δ 8.00 (s, 1H), 7.36-7.28 (m, 11H), 7.23-7.17 (m, 5H), 7.04 (d, 2H), 6.90 (d, 2H), 6.76 (d, 2H), 4.95-4.87 (m, 3H), 4.64 (d, 1H), 4.49 (d, 1H), 4.39 (d, 1H), 4.28 (d, 1H), 4.18 (d, 1H), 4.08 (d, 1H), 3.99-3.92 (m, 3H), 3.82-3.78 (m, 2H), 3.63-3.62 (m, 2H), 3.44 (t, 1H), 1.40 (t, 3H).
【0106】
第2段階:((2R,3S,4R,5R,6S)-6-(4-クロロ-3-(4-エトキシベンジル)フェニル)-3,4,5-トリヒドロキシテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチルホルメートの製造
【0107】
反応部に前記第1段階で製造された((2R,3R,4R,5S,6S)-3,4,5-トリス(ベンジルオキシ)-6-(4-クロロ-3-(4-エトキシベンジル)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチルホルメート150mg、及び酢酸エチル7.5mlを加え、10%パラジウム/カーボン触媒15mgを仕込んだ後、常温で水素ガスを加えながら6時間攪拌した。6時間後、セライトパッドで濾過し、酢酸エチル50mlで洗浄した。濾液を減圧濃縮した後、ジクロロメタン0.75mlで溶かし、反溶媒としてノーマルヘキサン3mlを加え、常温で24時間攪拌した。生成された結晶を濾過し、ノーマルヘキサン10mlで洗浄した。決定を減圧乾燥させることにより、表題化合物である実施例10の化合物を得た。
【0108】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.19 (s, 1H), 7.36 (d, 1H), 7.25 (d, 1H), 7.17 (dd, 1H), 7.08 (d, 2H), 6.82 (d, 2H), 5.27 (d, 1H), 5.09 (d, 1H), 4.93 (d, 1H), 4.40 (d, 1H), 4.13 (dd, 2H), 4.04 (d, 1H), 3.99-3.90 (m, 4H), 3.49-3.44 (m, 1H), 3.27-3.24 (m, 1H), 3.21-3.17 (m, 1H), 3.12-3.08 (m, 1H), 1.29 (t, 3H).
【実施例11】
【0109】
((2R,3S,4R,5R,6S)-6-(4-クロロ-3-(4-エトキシベンジル)フェニル)-3,4,5-トリヒドロキシテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチル2-(t-ブトキシ)アセテートの製造
【0110】
第1段階:((2R,3R,4R,5S,6S)-3,4,5-トリス(ベンジルオキシ)-6-(4-クロロ-3-(4-エトキシベンジル)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチル2-(t-ブトキシ)アセテートの製造
【0111】
反応部にt-ブトキシ酢酸82mgとジクロロメタン3mlを加え、常温で攪拌した。反応物にオキサリルクロリド94mgとジメチルホルムアミド0.3mlを順次加え、常温で2時間撹拌した。別の反応部に前記実施例1の第3段階で製造された((2R,3R,4R,5S,6S)-3,4,5-トリス(ベンジルオキシ)-6-(4-クロロ-3-(4-エトキシベンジル)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メタノール280mgをジクロロメタン6mlに溶かし、用意されたt-ブトキシ酢酸とオキサリルクロリドとの混合物を加えた。トリエチルアミン0.12mlを徐々に加え、常温で24時間攪拌した。炭酸水素ナトリウム50ml水溶液で反応を終結させ、ジクロロメタン100mlで2回抽出した。抽出した有機層を上水100ml及び飽和塩化ナトリウム水溶液50mlで洗浄し、硫酸ナトリウムパッドで濾過した後、有機層を減圧濃縮した。濃縮物をカラムクロマトグラフィーで精製することにより、表題化合物を得た。
【0112】
1H NMR(400MHz,CDCl3-d1)δ 7.37-7.18(m, 16H), 7.02 (d, 2H), 6.89 (d, 2H), 6.75 (d, 2H), 4.95-4.63 (m, 3H), 4.63 (d, 1H), 4.45-4.38 (m, 26H), 4.31 (dd, 1H), 4.17-4.05 (m, 2H), 4.01-3.95 (m, 5H), 3.77-3.83 (m, 2H), 3.62 (b, 2H), 3.43 (t, 1H), 1.41 (t, 3H), 1.20 (s, 9H).
【0113】
第2段階:((2R,3S,4R,5R,6S)-6-(4-クロロ-3-(4-エトキシベンジル)フェニル)-3,4,5-トリヒドロキシテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチル2-(t-ブトキシ)アセテートの製造
【0114】
反応部に前記第1段階で製造された((2R,3R,4R,5S,6S)-3,4,5-トリス(ベンジルオキシ)-6-(4-クロロ-3-(4-エトキシベンジル)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチル2-(t-ブトキシ)アセテート(130mg)、及び酢酸エチル(7ml)を加え、10%パラジウム/カーボン触媒(26mg)を仕込んだ後、常温で水素ガスを加えながら6時間攪拌した。6時間後、セライトパッドで濾過し、酢酸エチル(10ml)で洗浄した。濾液を減圧濃縮した後、カラムクロマトグラフィーで精製することにより、表題化合物である実施例11の化合物を得た。
【0115】
1H NMR (600 MHz, DMSO-d6) δ 7.35 (d, 1H), 7.24 (d, 1H), 7.16 (dd, 1H), 7.07 (d, 2H), 6.80 (d, 2H), 5.24 (d, 1H), 5.10 (d, 1H), 4.92 (d, 1H), 4.39 (dd, 1H), 4.02-3.98 (m, 2H), 3.97-3.90 (m, 6H), 3.45-3.42 (m, 1H), 3.26-3.23 (m, 1H), 3.19-3.15 (m, 1H), 3.10-3.06 (m, 1H), 1.28 (t, 3H), 1.06 (s, 9H).
【0116】
<実験例1>DSC測定
本発明によって製造された新規グルコース誘導体の示差走査熱量法(DSC)分析をMETTLER TOLEDO DSC1を用いて行った。約1~10mgのサンプルを秤量し、蓋付きのアルミ鍋に置いた。前記サンプルを、25℃乃至300℃の範囲で10℃/minの線形加熱ランプを用いて評価した。その結果を<表1>に示した。
【0117】
【表1】
【0118】
前記<表1>の結果のように、ダパグリフロジンは、無定形であってDSC温度を測定することができないため、製剤化が難しい。しかし、本発明の実施例によって製造された化合物は、DSC Peak温度が高く、結晶性を持っており、ダパグリフロジン結晶に比べて相対的に融点が高く、保存安定性に優れた物理化学的特性を持つことにより、ダパグリフロジンに比べて非常に容易に製剤化することができる。
【0119】
<実験例2>Rat pk
本発明によって製造された新規誘導体に対して対照物質との薬物動態学的類似性を確認するために、げっ歯類ラットでの薬物動態の評価を行った。一般SDラット(7週齢)に対照物質ダパグリフロジン(Dapagliflozin)と本発明の化合物を2mg/kg/5mL、2%DMSO spiked in 40% PEG400 solution(in DW)で経口投与し(N=4または5)、24時間時点別に眼窩静脈から採血して血中薬物濃度を測定し、PKパラメータを算出した結果は、下記<表2>、<表3>の通りである。
【0120】
【表2】
【0121】
【表3】
【0122】
前記<表2>と<表3>の結果のように、実施例2、3、10及び11によって製造された新規誘導体は、対照物質と比較して% of AUClastと% of Cmaxが80%以上であって、薬物動態が対照物質と類似することが分かる。
【0123】
したがって、本発明は、ダパグリフロジンと同等程度の薬物動態を示すのみならず、ダパグリフロジン結晶の物理化学的問題点を解決することにより、ダパグリフロジンに比べて容易にSGLT-2阻害剤の製剤に製剤化することに適する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
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図10
図11