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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-17
(45)【発行日】2022-10-25
(54)【発明の名称】充電装置、端末及び充電制御方法
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/10 20060101AFI20221018BHJP
   H02J 50/80 20160101ALI20221018BHJP
   H02J 50/10 20160101ALI20221018BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20221018BHJP
【FI】
H02J7/10 B
H02J50/80
H02J50/10
H02J7/00 301D
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2020557953
(86)(22)【出願日】2018-06-22
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-08-05
(86)【国際出願番号】 CN2018092486
(87)【国際公開番号】W WO2019242020
(87)【国際公開日】2019-12-26
【審査請求日】2020-10-19
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】516227559
【氏名又は名称】オッポ広東移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGDONG OPPO MOBILE TELECOMMUNICATIONS CORP., LTD.
【住所又は居所原語表記】No. 18 Haibin Road,Wusha, Chang’an,Dongguan, Guangdong 523860 China
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100152205
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 昌司
(74)【代理人】
【識別番号】100137523
【弁理士】
【氏名又は名称】出口 智也
(72)【発明者】
【氏名】ワン、シミン
【審査官】清水 祐樹
(56)【参考文献】
【文献】欧州特許出願公開第03133746(EP,A1)
【文献】特開2011-239603(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0138735(US,A1)
【文献】特開2015-056959(JP,A)
【文献】特開2009-273327(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0184171(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 7/00 - 7/36
H02J 50/00 - 50/90
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
充電装置であって、
受信した無線充電信号を充電電気エネルギーに変換するために用いられる無線受信回路と、
外部電源装置によって供給される充電電気エネルギーを受け取るために用いられる充電インターフェースと、
前記無線受信回路又は前記充電インターフェースから出力される充電電気エネルギーの電圧又は電流を調整するために用いられる充電管理モジュールと、
前記無線受信回路及び前記充電管理モジュールが配置されている第一充電チャネルをオン状態に制御し、及び前記充電インターフェース及び前記充電管理モジュールが配置されている第二充電チャネルをオン状態に制御するために用いられる制御モジュールと、
前記第一充電チャネルが作動するとき、前記充電管理モジュールの入力電圧と出力電圧との間の電圧差に基づいて無線送信装置と無線通信して、前記無線送信装置に前記無線充電信号を調整するように指示することにより、前記電圧差を減少するために用いられる通信モジュールと、
を含み、
前記充電管理モジュールは、充電集積回路である、
ことを特徴とする充電装置。
【請求項2】
前記充電管理モジュールは、降圧充電集積回路又は昇圧充電集積回路である、
ことを特徴とする請求項1に記載の充電装置。
【請求項3】
前記無線受信回路から出力される充電電気エネルギーの電圧がバッテリが現在必要とする充電電圧より大きく、
前記充電管理モジュールは、前記第一充電チャネルの電圧を降圧させて、前記第一充電チャネルの出力電圧と前記バッテリの現在必要とする充電電圧が一致するようにするために用いられる、
ことを特徴とする請求項1に記載の充電装置。
【請求項4】
前記第一充電チャネルには降圧回路がさらに設置されており、前記降圧回路は前記第一充電チャネルの電圧を降圧するために用いられる、
ことを特徴とする請求項3に記載の充電装置。
【請求項5】
前記降圧回路の降圧変換効率は、前記充電管理モジュールの降圧変換効率よりも高い、
ことを特徴とする請求項4に記載の充電装置。
【請求項6】
前記降圧回路はチャージポンプである、
ことを特徴とする請求項4に記載の充電装置。
【請求項7】
記通信モジュールは、さらに、前記第一充電チャネルが作動するとき、前記バッテリの状態に基づいて、無線送信装置にフィードバック情報を送信して、前記無線送信装置に前記無線充電信号の送信電力を調整するように指示することにより、前記無線充電信号の送信電力と前記バッテリの現在必要とする充電電圧及び/又は充電電流を一致させるために用いられる、
ことを特徴とする請求項1に記載の充電装置。
【請求項8】
前記充電インターフェースから出力される充電電気エネルギーの電圧は、バッテリーが現在必要とする充電電圧よりも小さく、
前記充電管理モジュールは、前記第二充電チャネルの電圧を昇圧して、前記第二充電チャネルの出力電圧と前記バッテリが現在必要とする充電電圧を一致するようにするために用いられる、
ことを特徴とする請求項1に記載の充電装置。
【請求項9】
前記制御モジュールは、前記無線受信回路が無線充電信号を受信したことが確定されると、前記第一充電チャネルをオン状態に制御し、前記充電インターフェースが外部電源装置によって供給される充電電気エネルギーを受け取ったことが確定されると、前記第二充電チャネルをオン状態に制御するために用いられる、
ことを特徴とする請求項1に記載の充電装置。
【請求項10】
前記充電装置は、第一検出ライン及び第二検出ラインをさらに含み、
前記第一検出ラインは、前記第一充電チャネルに接続され、
前記第二検出ラインは、前記第二充電チャネルに接続され、
前記制御モジュールは、前記第一検出ラインによって前記第一充電チャネルに電圧信号が存在することが検出されると、前記無線受信回路が無線充電信号を受信したと確定し、前記第二検出ラインによって前記第二充電チャネルに電圧信号が存在することが検出されると、前記充電インターフェースが外部電源装置によって供給される充電電気エネルギーを受け取ったと確定する、
ことを特徴とする請求項に記載の充電装置。
【請求項11】
前記充電装置は、前記制御モジュールに接続された選択スイッチをさらに含み、 前記制御モジュールは、前記選択スイッチによって、前記第一充電チャネル及び前記第二充電チャネルを制御する、
ことを特徴とする請求項1に記載の充電装置。
【請求項12】
前記バッテリは、単一のセル又は直列に接続された複数のセルを含む、
ことを特徴とする請求項3に記載の充電装置。
【請求項13】
充電装置と、前記充電装置によって充電されるように構成されたバッテリと、を含む端末であって、
前記充電装置は、
受信した無線充電信号を充電電気エネルギーに変換するために用いられる無線受信回路と、
外部電源装置によって供給される充電電気エネルギーを受け取るために用いられる充電インターフェースと、
前記無線受信回路又は前記充電インターフェースから出力される充電電気エネルギーの電圧又は電流を調整するために用いられる充電管理モジュールと、
前記無線受信回路及び前記充電管理モジュールが配置されている第一充電チャネルをオン状態に制御するために用いられ、及び前記充電インターフェース及び前記充電管理モジュールが配置されている第二充電チャネルをオン状態に制御するために用いられる制御モジュールと、
前記第一充電チャネルが作動するとき、前記充電管理モジュールの入力電圧と出力電圧との間の電圧差に基づいて無線送信装置と無線通信して、前記無線送信装置に前記無線充電信号を調整するように指示することにより、前記電圧差を減少するために用いられる通信モジュールと、
を含み、
前記充電管理モジュールは、充電集積回路である、
ことを特徴とする端末。
【請求項14】
前記無線受信回路から出力される充電電気エネルギーの電圧は前記バッテリが現在必要とする充電電圧より大きく、
前記充電管理モジュールは、前記第一充電チャネルの電圧を降圧させて、前記第一充電チャネルの出力電圧と前記バッテリの現在必要としている充電電圧が一致するようにするために用いられる、
ことを特徴とする請求項13に記載の端末。
【請求項15】
前記制御モジュールは、前記無線受信回路が無線充電信号を受信したことが確定されると、前記第一充電チャネルをオン状態に制御し、前記充電インターフェースが外部電源装置によって供給される充電電気エネルギーを受け取ったことが確定されると、前記第二充電チャネルをオン状態に制御するために用いられる、
ことを特徴とする請求項13に記載の端末。
【請求項16】
充電制御方法であって、
無線受信回路を利用して受信した無線充電信号を充電電気エネルギーに変換するステップと、
充電インターフェースを利用して外部電源装置によって供給される充電電気エネルギーを受け取るステップと、
前記無線受信回路及び充電管理モジュールが配置されている第一充電チャネルをオン状態に制御し、及び前記充電インターフェース及び前記充電管理モジュールが配置されている第二充電チャネルをオン状態に制御するステップと、
を備え、その中において、前記充電管理モジュールは充電集積回路であり、前記充電管理モジュールは、前記無線受信回路又は前記充電インターフェースから出力される充電電気エネルギーの電圧又は電流を調整するために用いられ
前記充電制御方法は、
前記第一充電チャネルが作動するとき、前記充電管理モジュールの入力電圧と出力電圧との間の電圧差に基づいて無線送信装置と無線通信して、前記無線送信装置に前記無線充電信号を調整するように指示することにより、前記電圧差を減少するステップをさらに備える、
ことを特徴とする充電制御方法。
【請求項17】
無線充電信号を受信すると、前記第一充電チャネルをオン状態に制御し、外部電源装置によって供給される充電電気エネルギーを受け取ると、前記第二充電チャネルをオン状態に制御する、
ことを特徴とする請求項16に記載の充電制御方法。
【請求項18】
前記充電制御方法は、
前記第一充電チャネルが作動するとき、前記バッテリの状態に基づいて、無線送信装置にフィードバック情報を送信して、前記無線送信装置に前記無線充電信号の送信電力を調整するように指示することにより、前記無線充電信号の送信電力と前記バッテリの現在必要とする充電電圧及び/又は充電電流を一致させることをさらに含む、
ことを特徴とする16に記載の充電制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線充電分野に関し、さらに具体的に、充電装置、末及び充電制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
充電技術の発展に伴って、多い充電装置は、有線充電機能をサポートするだけではなく、無線充電機能も拡張している。
【発明の概要】
【0003】
本発明は、電装置、末及び充電制御方法を提供する。
【0004】
第一態様において、充電装置が提供される。充電装置は、無線受信回路と、充電インターフェースと、充電管理モジュールと、制御モジュールと、を含む。無線受信回路は、受信した無線充電信号を充電電気エネルギーに変換するために用いられる。充電インターフェースは、外部電源装置によって供給される充電電気エネルギーを受け取るために用いられる。充電管理モジュールは、無線受信回路又は充電インターフェースから出力される充電電気エネルギーの電圧及び/又は電流を調整するために用いられる。制御モジュールは、無線受信回路及び充電管理モジュールが配置されている第一充電チャネルをオン状態に制御するために用いられ、及び/又は充電インターフェース及び充電管理モジュールが配置されている第二充電チャネルをオン状態に制御するために用いられる。
【0005】
第二態様において、末が提供される。末は、第一態様で説明された充電装置と、充電装置によって充電されるように構成されたバッテリと、を含む。
【0006】
第三態様において、充電制御方法が提供される。充電制御方法は、無線受信回路を利用して受信した無線充電信号を充電電気エネルギーに変換するステップと、充電インターフェースを利用して外部電源装置によって供給される充電電気エネルギーを受け取るステップと、無線受信回路及び充電管理モジュールが配置されている第一充電チャネルをオン状態に制御するか、及び/又は充電インターフェース及び充電管理モジュールが配置されている第二充電チャネルをオン状態に制御するステップと、を備え、その中において、充電管理モジュールは、無線受信回路又は充電インターフェースから出力される充電電気エネルギーの電圧及び/又は電流を調整するために用いられる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、本発明の一実施形態に係わる充電装置の構造を示す概略図である。
図2図2は、本発明の別の実施形態に係わる充電装置の構造を示す概略図であるである。
図3図3は、図2に示された選択スイッチの具体的な実施方式を示す概略図である。
図4図4は、本発明のさらに別の実施形態に係わる充電装置の構造を示す概略図である。
図5図5は、本発明のさらに別の実施形態に係わる充電装置の構造を示す概略図である。
図6図6は、本発明の実施形態に係わる末の構造を示す概略図である。
図7図7は、本発明の実施形態に係わる充電制御方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図1を参照して、本発明の実施形態に係わる充電装置100を詳細に説明する。
【0009】
図1に示されたように、充電装置100は、無線受信回路110と、充電インターフェース120と、充電管理モジュール130と、含む。
【0010】
無線受信回路110(Wireless RXとも呼ばれる)は、受信された無線充電信号を充電電気エネルギー(充電電力とも呼ばれ、充電電圧及び充電電流を含むことができる)に変換するために用いられる。例えば、無線受信回路110は、受信コイル又は受信アンテナ(図示せず)によって無線充電信号を受信して交流電流を獲得し、且つ無線受信回路110内部の整形回路(例えば、整流回路又はフィルタ回路)によって受信コイルから出力される交流電流に対して整流及び/又はフィルタリングなどの操作を行って、交流電流を充電に適合する充電電気エネルギーに変換する。
【0011】
充電インターフェース120(有線充電インターフェース120とも呼ばれる)は、外部電源装置によって供給される充電電気エネルギーを受け取るために用いられる。本発明の実施形態は、充電インターフェース120のタイプに具体的に限定しない。例えば、充電インターフェース120は、ユニバーサルシリアルバス(universal serial bus,USB)インターフェース又はライトニング(lightning)インターフェースであることができる。USBインターフェースは、標準USBインターフェース、マイクロUSBインターフェース、又はType-Cインターフェースであることができる。選択的には、いくつかの実装形態において、充電インターフェース120は、外部充電電気エネルギーを受け取るために用いられるインターフェース回路であることもできる。例えば、インターフェース回路は、電力線を含むことができる。
【0012】
充電管理モジュール130は、無線受信回路110又は充電インターフェース120から出力される充電電気エネルギーの電圧及び/又は電流を調整するために用いられる。例えば、充電管理モジュール130は、無線受信回路110又は充電インターフェース120から出力される充電電気エネルギーの電圧及び/又は電流を調整して、最終にバッテリ200に入力される電圧及び電流がバッテリ200の充電要件を満たすようにする。いくつかの実装形態において、充電管理モジュール130は無線受信回路110又は充電インターフェース120から出力される充電電気エネルギーの電圧及び/又は電流を調整するために用いられることは、以下内容と置き換えることができる。充電管理モジュール130は、バッテリ200の充電過程に対して充電管理を行うために用いられる。あるいは、いくつかの実装形態において、充電管理モジュール130は無線受信回路110又は充電インターフェース120から出力される充電電気エネルギーの電圧及び/又は電流を調整するために用いられることは、以下の内容と置き換えることもできる。充電管理モジュール130は、バッテリ200の充電過程に対して定電流及び/又は定電圧制御を行うために用いられる。充電管理モジュール130は、例えば、充電集積回路(integrated circuit,IC)又は充電器であることができる。
【0013】
無線受信回路110及び充電管理モジュール130は、第一充電チャネル150に配置される。第一充電チャネル150は、ときには無線充電チャネルとも呼ばれる。第一充電チャネル150は、無線受信回路110から始まり、バッテリ200で終わることができる。第一充電チャネル150は、無線受信回路110から出力される充電電気エネルギーに基づいてバッテリ200を充電するために用いられることができる。
【0014】
充電管理モジュール130に加えて、実際の需要に応じて、第一充電チャネル150に他のタイプの機能回路をさらに配置することができ、本発明の実施形態はこれに対して限定しないことを理解されるべきである。例えば、第一充電チャネル150に電圧安定化回路を配置することができる。図2に示されるように、電圧安定化回路は、低ドロップアウトレギュレータ(low dropout regulator,LDO)であることができる。
【0015】
充電インターフェース120及び充電管理モジュール130は、第二充電チャネル160に配置される。第二充電チャネル160は、ときには有線充電チャネルとも呼ばれる。第二充電チャネル160は、充電インターフェース120から始まり、バッテリ200で終わることができる。第二充電チャネル160は、充電インターフェース120から出力される充電電気エネルギーに基づいてバッテリ200を充電するために用いられる。
【0016】
充電管理モジュール130に加えて、実際の需要に応じて、第二充電チャネル160に他のタイプの機能回路をさらに配置することができ、本発明の実施形態はこれに対して限定しないことを理解されるべきである。例えば、第二充電チャネル160に電圧及び/又は電流保護回路を配置することができる。図2に示されたように、第二充電チャネル160に負電圧保護(negative voltage protection,NVP)回路及び/又は過電圧保護(over voltage protection,OVP)回路などを配置することができる。
【0017】
図1から分かるように、充電装置100において、第一充電チャネル150と第二充電チャネル160は同じ充電管理モジュール130を共有するので、充電装置100の構造を簡素化し、充電装置100のコストを削減することができる。
【0018】
選択的には、いくつかの実装形態において、充電装置100は制御モジュール140をさらに含むことができる。制御モジュール140は、第一充電チャネル150及び/又は第二充電チャネル160のオン/オフを制御するために用いられる。
【0019】
制御モジュール140は、例えば、マイクロコントローラユニット(microcontroller unit,MCU)であることができる。充電装置100がアプリケーションプロセッサ(application processor,AP)を有する端末装置(例えば、携帯電話)に統合される場合、制御モジュール140もAPであることができる。
【0020】
制御モジュール140は、様々な方法で第一充電チャネル150及び第二充電チャネル160を制御することができる。例えば、制御モジュール140は、ユーザが入力するコマンドに基づいて、第一充電チャネル150又は第二充電チャネル160が作動するように選択することができ、第一充電チャネル150及び/又は第二充電チャネル160が外部充電信号を受信したか否かに基づいて、第一充電チャネル150又は第二充電チャネル160が作動するように選択することもできる。さらに、いくつかの実装形態において、制御モジュール140は、同じ期間にただ1つの充電チャネルが作動するように制御することができる。他の実施形態において、制御モジュール140は、同じ期間に第一充電チャネル150及び第二充電チャネル160が同時に作動するように制御することができる。
【0021】
選択的に、1つの実施形態において、制御モジュール140は、無線受信回路110が無線充電信号を受信したことが確認されると、第一充電チャネル150をオン状態に制御し、充電インターフェース120が外部電源装置によって供給される充電電気エネルギーを受け取ったことが確認されると、第二充電チャネル160をオン状態に制御するために用いられる。
【0022】
制御モジュール140は、第一充電チャネル150及び第二充電チャネル160を直接に制御することができ、第一充電チャネル150及び第二充電チャネル160を間接的に制御することもできる。例えば、図2に示されたように、制御モジュール140は、選択スイッチ170によって、第一充電チャネル150及び第二充電チャネル160を制御することができる。以下、図2を参照して、このような実施形態を詳細に説明する。
【0023】
図2に示されたように、充電装置100は、第一検出ライン161及び第二検出ライン162を含むことができる。第一検出ライン161は第一充電チャネル150に接続されることができ、第二検出ライン162は第二充電チャネル160に接続されることができる。無線受信回路110が無線充電信号を受信すると、制御モジュール140は、第一検出ライン161によって第一充電チャネル150に電圧信号が存在することを検出することができ、選択スイッチ170によって第一充電チャネル150が作動するように制御する。同様に、外部電源装置が充電インターフェース120を介して充電電気エネルギーを出力するとき、制御モジュール140は、第二検出ライン162によって第二充電チャネル160に電圧信号が存在することを検出することができ、選択スイッチ170によって第二充電チャネル160が作動するように制御する。制御モジュール140によって検出された電圧信号は、抵抗器による電流制限及びレベルマッチングを受けた後の電圧信号であることができる。
【0024】
選択スイッチ170は、第一充電チャネル150及び第二充電チャネル160に別々に直列に接続されることができる。図2において、選択スイッチ170は、充電管理モジュール130の前に直列に接続されているが、本開示の実施例はこれに限定されなく、選択スイッチ170は、充電管理モジュール130とバッテリ200との間に直列に接続されることもできる。
【0025】
本開示の実施例において、選択スイッチ170のタイプを具体的に限定しない。選択スイッチ170は、図2に示された単極双投スイッチであることができ、選択機能付きスイッチチップであることもできる。単極双投スイッチは、構造が簡単であり、制御が簡単である利点がある。
【0026】
単極双投スイッチは、さまざまな方式で実現することができる。例えば、単極双投スイッチは、複数の金属酸化物半導体(metal oxide semiconductor,MOS)トランジスタを採用して実現することができる。図3に示されたように、MOSトランジスタ172及び174は、IN1とOUT1との間のラインが第一充電チャネル150の一部になるように、第一充電チャネル150で直列に接続されることができる。制御モジュール140は、MOSトランジスタ172及び174の制御端に接続されることができ、MOSトランジスタ172及び174が同時にオン又はオフに切り替えられるように制御し、その結果、第一充電チャネル150が動作するか又は動作しないように制御する。同様に、MOSトランジスタ176及び178は、IN2とOUT2との間のラインが第二充電チャネル160の一部になるように、第二充電チャネル160で直列に接続されることができる。制御モジュール140は、MOSトランジスタ176及び178の制御端に接続されることができ、MOSトランジスタ176及び178が同時にオン又はオフに切り替えられるように制御し、その結果、第二充電チャネル160は動作するか又は動作しないように制御する。
【0027】
別の例として、単極双投スイッチは、ロードスイッチ(load switch)を採用することもできる。ロードスイッチは、例えば、逆流防止機能を有するロードスイッチであることができる。
【0028】
上述したバッテリ200は単一のセルを含むことができ、又は直列に接続された複数のセルを含むこともできる。換言すると、本発明の実施形態に係わる充電装置100は、単一のセル又は直列に接続された複数のセルを充電することができる。
【0029】
充電管理モジュール130の種類は、実際の需要に応じて選択できることを理解されるべきである。例えば、降圧充電集積回路(IC)(例えば、バックチャージャー(Buck charger))又は昇圧充電ICを選択することができ、昇圧機能及び降圧機能の両方を有する充電IC(例えば、バックブーストチャージャー(Buck-Boost charger))を選択することもできる。
【0030】
例えば、無線受信回路110から出力される充電電気エネルギーの電圧及び充電インターフェース120から出力される充電電気エネルギーの電圧が常にバッテリ200を充電するための最大充電電圧より高いと、 充電管理モジュール130は降圧充電ICを採用することができる。
【0031】
例えば、充電装置100は、標準の無線充電プロトコル(例えば、Qiベースラインパワープロファイル(Qi Baseline Power Profile,Qi-BPP)プロトコル)を採用して、無線送信装置と無線充電信号送信を行うことができる。無線受信回路110から出力される充電電気エネルギーの電圧は5Vである。また、充電装置100は、標準のUSB充電プロトコルを採用して、電源装置から充電信号を取得することができ、USBインターフェースから出力される充電電気エネルギーの電圧も5Vである。バッテリ200は、ただ単一のセルを含み、このセルが必要とする最大充電電圧は5Vより低い(例えば、4.25Vであることができる)。この場合、無線受信回路110から出力される充電電気エネルギーの電圧及び充電インターフェース120から出力される充電電気エネルギーの電圧は常にバッテリ200が必要とする充電電圧より高いので、充電管理モジュール130は降圧充電ICを選択することができる。
【0032】
別の例において、充電インターフェース120又は無線受信回路110から出力される充電電気エネルギーの電圧は、バッテリ200が必要とする充電電圧より高いことができ、バッテリ200が必要とする充電電圧より低いこともできる。バッテリ200が必要とする充電電圧が充電インターフェース120又は無線受信回路110から出力される充電電気エネルギーの電圧より高い場合、充電管理モジュール130は昇圧充電ICを選択することができる。
【0033】
例えば、バッテリ200が上述した直列に接続された複数のセルを含む場合、充電管理モジュール130の昇圧によってバッテリー200の充電電圧要件を満たす。
【0034】
さらに別の例において、充電装置100は、高電圧送信モードを採用して、無線送信装置と無線充電信号送信を行う。無線受信回路110から出力される充電電気エネルギーの電圧は20Vである。さらに、充電装置100は、標準のUSB充電プロトコルを採用して、電源装置から充電信号を取得し、USBインターフェースから出力される充電電気エネルギーの電圧は5Vである。バッテリ200は直列に接続された2つのセルを含み、2つのセルが必要とする充電電圧は6V~8Vである。この場合、無線受信回路110から出力される充電電気エネルギーの電圧は常にバッテリ200が必要とする充電電圧より高く、充電インターフェース120から出力される充電電気エネルギーの電圧は常にバッテリ200が必要とする充電電圧より小さいので、充電管理モジュール130は昇圧機能及び降圧機能の両方を有する充電ICを選択することができる。第一充電チャネル150が作動するとき、充電管理モジュール130は降圧機能を実行し、第二充電チャネル160が作動するとき、充電管理モジュール130は昇圧機能を実行する。
【0035】
選択的には、図4に示されたように、第一充電チャネル150に降圧回路180をさらに設置することができる。降圧回路180は、第一充電チャネル150の電圧を降圧するために用いられることができる。
【0036】
充電装置100の内部に降圧回路180を設置することにより、高電圧伝送モードで無線送信装置と充電装置との間で無線充電信号を送信することができ、無線受信回路110の電流を減少して、充電装置100の発熱量を低減することができる。
【0037】
降圧回路180は、その降圧変換効率(又は電力変換効率)が充電管理モジュール130の降圧変換効率よりも高い降圧回路であることができ、例えば、チャージポンプであることができる。
【0038】
また、充電過程で発生する熱をさらに低減するために、図5に示されたように、充電装置100は、通信モジュール190をさらに含むことができる。通信モジュール190は、充電管理モジュール130の入力電圧と出力電圧との間の電圧差に基づいて無線送信装置(例えば、無線充電ベースであり、図示せず)と無線通信して、無線送信装置に無線充電信号を調整するように指示することにより、電圧差を減少するために用いられる。
【0039】
図5において、通信モジュール190と制御モジュール140は別々に設置されているが、本発明の実施例はこれに限定されなく、通信モジュール190及び制御モジュール140を一緒に統合して通信制御モジュールを形成することもできる。
【0040】
充電管理モジュール130の入力電圧と出力電圧との間の電圧差は、様々な方法で測定することができる。例えば、通信モジュール190は、充電管理モジュール130の入力端及び出力端の電圧を検出することにより、充電管理モジュール130の入力電圧と出力電圧との間の電圧差を測定することができる。別の例では、充電管理モジュール 130は、その入力電圧と出力電圧との間の電圧差を通信モジュール190に能動的に報告することもできる。
【0041】
充電管理モジュール130の降圧変換効率は、充電管理モジュール130の入力電圧と出力電圧との間の電圧差と正の相関がある。電圧差を低減することにより、充電管理モジュール130の降圧変換効率を高めることができ、さらに充電装置100の発熱量を減少する。
【0042】
選択的には、いくつかの実施形態において、通信モジュール190は、第一充電チャネル150が作動するとき、バッテリ200の状態(例えば、バッテリ200の電圧及び/又は電気量)に基づいて、無線送信装置にフィードバック情報を送信して、無線送信装置に無線充電信号の送信電力を調整するように指示することにより、無線充電信号の送信電力とバッテリ200の現在必要とする充電電圧及び/又は充電電流を一致させるために用いられることができる。
【0043】
換言すると、充電装置100の通信モジュール190は、送信電力を調整することができる無線送信装置と通信して、バッテリ200の状態に応じて無線送信装置の送信電力を適時に調整することができる。通信モジュール190から無線送信装置に送信されるフィードバック情報は、バッテリ200の電圧及び/又は電気量を示す情報であることができ、無線送信装置に無線充電信号の送信電力を増減するように指示する情報であることもできる。
【0044】
本発明の実施形態において、通信モジュール190と無線送信装置との間の無線通信方式は具体的に限定されない。例えば、通信モジュール190と無線送信装置は、ブルートゥース(Bluetooth)、無線忠実度(wireless fidelity,Wi-Fi)又は後方散乱変調方式(又は電力負荷変調方式)に基づいて互いに無線通信することができる。
【0045】
図6に示されたように、本発明の実施形態において、さらに末600を提供する。末600は、上述したいずれか1つの実施形態で説明された充電装置100及びバッテリ200を含む。
【0046】
以上、図1図6を参照して、本発明の装置実施例を詳細に説明した。以下、図を参照して、本発明の方法実施例を詳細に説明する。方法実施例の説明と装置実施例の説明は互いに対応されるので、詳細に説明されていない部分は、上述した装置実施例を参照することができと理解されるべきである。
【0047】
図7は、本発明の実施形態に係わる充電制御方法のフローチャートである。図7の方法は、上述した充電装置100によって実行することができ、上述した末600によって実行することもできる。図7の方法は、ステップS710~S740を含む。以下、図7の各々のステップに対して、詳細に説明する。
【0048】
ステップS710において、無線受信回路を利用して、受信した無線充電信号を充電電気エネルギーに変換する;
ステップS720において、充電インターフェースを利用して、外部電源装置によって供給される充電電気エネルギーを受け取る;
ステップS730において、無線受信回路及び充電管理モジュールが配置されている第一充電チャネルをオン状態に制御する;及び/又は
ステップS740において、充電インターフェース及び充電管理モジュールが配置されている第二充電チャネルをオン状態に制御する。その中において、充電管理モジュールは、無線受信回路又は充電インターフェースから出力される充電電気エネルギーの電圧及び/又は電流を調整するために用いられる。
【0049】
1つの実施形態において、無線充電信号を受信すると、第一充電チャネルをオン状態に制御し、外部電源装置によって供給される充電電気エネルギーを受信すると、第二充電チャネルをオン状態に制御する。
【0050】
選択的には、充電管理モジュールは、降圧充電IC又は昇圧充電ICである。
【0051】
選択的には、無線受信回路から出力される電圧がバッテリーの現在必要とする充電電圧より大きく、充電管理モジュールは、第一充電チャネルの電圧を降圧させて、第一充電チャネルの出力電圧とバッテリの現在必要としている充電電圧が一致するようにする。
【0052】
選択的には、第一充電チャネルにはさらに降圧回路が設置されている。降圧回路は、第一充電チャネルの電圧を降圧するために用いられる。
【0053】
選択的には、降圧回路の降圧変換効率は、充電管理モジュールの降圧変換効率よりも高い。
【0054】
選択的には、降圧回路はチャージポンプである。
【0055】
選択的には、図7の方法は、さらに以下の内容を含むことができる:第一充電チャネルが作動するとき、充電管理モジュールの入力電圧と出力電圧との間の電圧差に基づいて、無線送信装置と無線通信して、無線送信装置に無線充電信号を調整するように指示することにより、電圧差を減少する。
【0056】
選択的には、図7の方法は、さらに以下の内容を含むことができる:第一充電チャネルが作動するとき、バッテリの状態に基づいて、無線送信装置にフィードバック情報を送信して、無線送信装置に無線充電信号の送信電力を調整するように指示することにより、無線充電信号の送信電力とバッテリの現在必要とする充電電圧及び/又は充電電流が一致するようにする。
【0057】
選択的には、充電インターフェースから出力される電圧は、バッテリーが現在必要とする充電電圧よりも小さい。充電管理モジュールは、第二充電チャネルの電圧を昇圧して、第二充電チャネルの出力電圧とバッテリが現在必要とする充電電圧を一致させるために用いられる。
【0058】
選択的には、バッテリは、単一のセル又は直列に接続された複数のセルを含む。
【0059】
本出願に開示された実施例に基づいて記載される各例示のユニット及びアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、又はコンピュータープログラムと電子ハードウェアとの組み合わせにより実現され得ることは、当業者とって明らかである。これらの機能は、ハードウェアにより実行されるか又はソフトウェアにより実行されるかについて、技術方案の特定の応用場合や設計の制限条件などによって決められる。当業者は、特定応用ごとに異なる方法を使用して記載される機能を実現できるが、これらの実現は、本発明の範囲を超えると見なされるべきではない。
【0060】
本願によって提供される幾つかの実施形態において、開示されるシステム、装置及び方法は、他の形態により実現され得ると理解されるべきである。例えば、上記に説明された装置の実施例は、例示するためのものに過ぎない。例えば、ユニットの分割は、ロジック機能の分割に過ぎず、実際に実現するときに別の分割形態を有してもよい。例えば、複数のユニット又は部品を組み合わせ、又は別のシステムに集積し、又は若干の特徴を無視し、又は実行しなくてもよい。さらに、図示又は検討する相互間の結合や直接結合や通信接続は、いくつかのインタフェース、装置、又はユニットの間接結合や通信接続であってもよいし、電気、機械や他の形態であってもよい。
【0061】
分離部品として記載されたユニットは、物理的に分離してもよいし、分離しなくてもよい。ユニットとして表示される部品は、物理的なユニットであってもよいし、物理的なユニットではなくておもよい。即ち、一つの箇所に設置してもよいし、複数のネットワークユニットに設置してもよい。実際の要求に応じて一部又は全部のユニットを選択して本実施例の技術方案の目的を実現することができる。
【0062】
また、本発明に係る各実施例の各機能ユニットは、1つの処理ユニットに集積されてもよいし、物理的に分離された複数のユニットとして存在してもよいし、2つ以上のユニットは1つのユニットに集積してもよい。
【0063】
上述したのは、ただ本願の具体的な実施形態であり、本願の保護範囲はこれに限定されるものではない。当業者であれば、本願に開示された技術範囲内で変更又は置換を容易に想到しうることであり、全て本出願の範囲内に含まれるべきである。従って本願の保護範囲は特許請求の範囲によって決めるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7