(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-10-17
(45)【発行日】2022-10-25
(54)【発明の名称】短縮された回転可能ブーツアセンブリを備えた極性調節可能な光ファイバコネクタアセンブリ
(51)【国際特許分類】
G02B 6/38 20060101AFI20221018BHJP
【FI】
G02B6/38
(21)【出願番号】P 2020572885
(86)(22)【出願日】2019-06-28
(86)【国際出願番号】 US2019039729
(87)【国際公開番号】W WO2020006356
(87)【国際公開日】2020-01-02
【審査請求日】2021-01-27
(32)【優先日】2018-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】516183185
【氏名又は名称】センコー アドバンスド コンポーネンツ インコーポレイテッド
(73)【特許権者】
【識別番号】000002130
【氏名又は名称】住友電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100163991
【氏名又は名称】加藤 慎司
(72)【発明者】
【氏名】飯泉 研治
(72)【発明者】
【氏名】高野 一義
(72)【発明者】
【氏名】青島 洋平
(72)【発明者】
【氏名】西岡 大造
(72)【発明者】
【氏名】マンミン,ホー
【審査官】百瀬 正之
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0277059(US,A1)
【文献】特開2016-040587(JP,A)
【文献】特許第6173629(JP,B1)
【文献】中国特許出願公開第113589444(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第112859252(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0081128(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0293089(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0205590(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0031778(US,A1)
【文献】欧州特許出願公開第1916552(EP,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0047993(US,A1)
【文献】特開2016-40587(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0088283(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 6/00
G02B 6/02
G02B 6/24-6/255
G02B 6/36-6/40
G02B 6/46-6/54
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光ファイバコネクタであって、
前端部分と後端部分とを有するコネクタハウジングであって、レシーバで光接続を行うためにフェルールが前記コネクタハウジングの前記前端部分を通して露出するように前記フェルールを受け入れるように構成されたコネクタハウジングと;
前記光ファイバコネクタを前記レシーバ中にロックするために前記レシーバのロック要素とロック係合するように構成された接続部
材と;
回転可能なハウジング及び第2のロック部材を備えたマニピュレータアセンブリと;
第1のロック部材であって、ロック位置とロック解除位置との間で前記回転可能なハウジングに対して移動可能である第1のロック部材と;
を具備し、
前記マニピュレータアセンブリは、前記マニピュレータアセンブリと前記接続部材とが前記回転軸を中心にして
第1の極性配向から第2の極性配向へと前記コネクタハウジングに対して一体的に回転するように前記接続部材に連結されており、
前記マニピュレータアセンブリは、前記第1のロック部材が前記第2のロック部材とのロック位置にあるとき、前記
コネクタハウジングに対する前記マニピュレータアセンブリの回転を抑止するために前記コネクタハウジングと係合するように更に構成されており、
前記マニピュレータアセンブリは、前記第1のロック部材が前記第2のロック部材に対してロック解除位置にあり、前記光ファイバコネクタが前記レシーバから取り外されるときに、前記コネクタハウジングに対して前記回転軸を中心として回転することがで
き、
前記回転可能なハウジングは、前記コネクタハウジングの周りを回転して第1の極性から第2の極性へと変化させるように構成されている、
光ファイバコネクタ。
【請求項2】
前記回転可能なハウジングは、ケーブルブーツを越えて延在せず、それにより、前記回転可能なハウジングのケーブルアセンブリから延在するケーブルとの干渉がない、請求項1に記載の光ファイバコネクタ。
【請求項3】
前記回転可能なハウジングは、上部に開口した窓を有し、前記窓は、前記接続部材の一部として形成された凸部を受け入れるように構成されている、請求項1に記載の光ファイバコネクタ。
【請求項4】
前記コネクタは、
前記接続部材の一部として形成されたアダプタラッチを更に備えている、請求項1に記載の光ファイバコネクタ。
【請求項5】
前記窓に受け入れられた前記凸部は、前記接続部材に対する前記マニピュレータアセンブリの軸方向又は長さ方向の移動を制限し、前記回転可能なハウジングが前記前端部分から遠位方向に又は離れる方向に長さ方向に移動されると、前記凸部は前記接続部材を下方に回転し、それによって前記光ファイバコネクタを前記レシーバから解放する、請求項3に記載の光ファイバコネクタ。
【請求項6】
光ファイバコネクタであって、
前端部分と後端部分とを有する
コネクタハウジングであって、レシーバで光接続を行うためにフェルールが前記
コネクタハウジングの前記前端部分を通して露出するように前記フェルールを受け入れるように構成された
コネクタハウジングと;
前記光ファイバコネクタを前記レシーバ中にロックするために前記レシーバのロック要素とロック係合するように構成された接続部
材と;
回転可能なハウジングを備えたマニピュレータアセンブリであって、
前記回転可能なハウジングは、第2のロック部材と前記回転可能なハウジングに対して移動可能な第1のロック部材とを有し、前記第2のロック部材は、前記第1のロック部材に結合され、前記回転可能なハウジングをロックし、及び、前記回転可能なハウジングをロック解除するように構成されている、マニピュレータアセンブリと;
を具備し、
前記マニピュレータアセンブリは、前記マニピュレータアセンブリと前記接続部材とが前記回転軸を中心にして
第1の極性配向から第2の極性配向へと前記コネクタハウジングに対して一体的に回転するように前記接続部材に連結されており、
前記マニピュレータアセンブリは、前記第1のロック部材が、前記第2のロック部材によってロック位置とロック解除位置との間でヒンジ軸HAを中心として前記回転可能なハウジングに対して枢動するように、前記マニピュレータアセンブリの前記第1のロック部材を前記回転可能なハウジングに枢動可能に接続するヒンジを更に備えて
おり、
前記回転可能なハウジングは、前記コネクタハウジングの周りを回転して第1の極性から第2の極性へと変化させるように構成されている、
光ファイバコネクタ。
【請求項7】
前記ヒンジ軸HAは、前記
接続部材の回転軸に対して略
平行に配向されている、請求項
6に記載の光ファイバコネクタ。
【請求項8】
前記回転可能なハウジングは、前記第1のロック部材と前記ロック位置で前記第1のロック部材を固定するために前記第1のロック部材と前記回転可能なハウジングの一部として形成された前記第2のロック部材とをロック係合する1つ又は複数のロック要素を含み、更に、前記ヒンジは、前記第1のロック部材と前記回転可能なハウジングとの間の接続を前記ロック解除位置で好適に保持する、請求項
6に記載の光ファイバコネクタ。
【請求項9】
前記回転可能なハウジングの側壁は、前記第1のロック部材の一部として形成された凹部を介して、前記第1のロック部材を前記回転可能なハウジングに対して前記ロック位置にロックするように構成されたロックタブを備えている、請求項
8に記載の光ファイバコネクタ。
【請求項10】
前記第1のロック部材は、前記ロック位置に移動可能であり、前記ヒンジは、前記第1のロック部材と前記回転可能なハウジングとの間の接続を保持する、請求項
9に記載の光ファイバコネクタ。
【請求項11】
ピンが前記ヒンジを介して成形及び位置決めされ、それによって前記ヒンジを第1のロック部材に連結している、請求項
9に記載の光ファイバコネクタ。
【請求項12】
光ファイバコネクタの極性を変更する方法であって、
請求項1に記載の光ファイバコネクタを提供することと;
レシーバポートから前記光ファイバコネクタを取り外すことと;
前記光ファイバコネクタの回転可能なハウジングのロックを解除することと;
前記
回転可能なハウジングを
前記コネクタハウジングの周りに第1の位置から第2の位置に回転させることと;
前記光ファイバコネクタ上に前記回転可能なハウジングをロックすることと;
前記光ファイバコネクタを前記レシーバポートに挿入することと;
を含み、
前記回転可能なハウジングを前記第1の位置から前記第2の位置に回転させることにより、前記光ファイバコネクタの極性が変化する、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照:
本出願は、2018年6月28日に出願された米国特許出願第62/691,463号「プッシュプルタブを備えた極性調整可能な光ファイバコネクタアセンブリ」に対する優先権を主張し、上記出願は、参照により本出願に組み込まれる。
【0002】
本開示は、一般に光ファイバコネクタに関する。インターネットの普及は、通信ネットワークの前例のない成長をもたらした。サービスに対する消費者の需要と競争の激化により、ネットワークプロバイダは、コストを削減しながらサービス品質を改善する方法を継続的に見つけていく必要がある。特定のソリューションは、高密度相互接続パネルの展開を含んでいる。高密度相互接続パネルは、急速に成長するネットワークをサポートするために必要な増加する相互接続量をコンパクトなフォームファクタに統合するように設計することができ、これにより、サービス品質が向上し、フロアスペースやサポートのオーバーヘッドなどのコストが削減される。
【0003】
データセンタやスイッチングネットワークなどの通信ネットワークでは、係合コネクタ間の多数の相互接続が高密度パネル中にコンパクト化される場合がある。パネル及びコネクタの生産者は、コネクタのサイズ及び/又はパネル上の隣接するコネクタ間の間隔を縮小することにより、このような高密度に向けて最適化するかもしれない。どちらの方法もパネルコネクタの密度を高めるには効果的だが、コネクタのサイズや間隔を縮小すると、サポートコストが増加し、サービス品質が低下する可能性がある。
【0004】
高密度パネル構成では、隣接するコネクタ及びケーブルアセンブリが個々のリリースメカニズムへのアクセスを妨げる場合がある。ケーブルアセンブリは、ケーブルブーツ及び光ファイバケーブル又はケーブルから形成される。このような物理的な障害は、ケーブル及びコネクタにかかる応力を最小限に抑えるためのオペレータの能力を妨げる可能性がある。例えば、これらのストレスは、ユーザが密集したコネクタのグループに到り、周囲の光ファイバやコネクタを押して親指と人差し指とで個々のコネクタリリースメカニズムにアクセスするとき等に適用され得る。ケーブル及びコネクタに過度のストレスをかけると、潜在的な欠陥が生じたり、終端の完全性や信頼性が損なわれたり、ネットワークパフォーマンスに重大な混乱が生じる可能性がある。
【0005】
それゆえ、より小さな設置面積、より簡単な実装、及び簡単なフィールド変更を可能にする、将来の開発ニーズを満たす光ファイバコネクタが必要とされている。
【発明の概要】
【0006】
本開示は、説明される特定のシステム、装置、及び方法に限定されず、これらは異なり得る。本明細書で使用される用語は、特定のバージョン又は実施形態のみを説明するためのものであり、発明の範囲を限定することを意図したものではない。
【0007】
本発明は、一般に、1つ又は複数のフェルールを有する光ファイバコネクタに関する。コネクタハウジングは、前端と後端とを有し、ハウジングは、1つ又は複数のフェルールをハウジング内に受け入れて固定するように構成されている。1つ又は複数のフェルールは、前端を通じて部分的に露出している。フェルールは、レシーバの第2の側に挿入された対向する光ファイバコネクタに光接続する。
【0008】
コネクタは、レシーバの一部として形成されたロック機構と連動するように構成された接続部材を有し、光ファイバコネクタをレシーバ内にロックする。非限定的な改善は、接続部材がコネクタ本体の周りを回転できることである。接続部材は、トランシーバからのコネクタの取り外しを補助するマニピュレータアセンブリに結合される。接続部材とマニピュレータアセンブリとも一緒に結合されるため、その両方がコネクタ回転軸AR-AR’を中心に回転する。コネクタ軸は、露出したフェルールからケーブルブーツまで延びている。回転は、第1の極性配向から第2の極性配向への回転軸の周りのコネクタハウジングに対するものである。
【0009】
マニピュレータアセンブリは、回転可能なハウジングと一体化されたプルタブを有している。回転可能なハウジングは、第1のロック部材を有し、第1のロック部材は、第2のロック部材によって、ロック位置とロック解除位置との間で回転可能なハウジングに対して移動可能である。第2のロック部材と第1のロック部材とは、ロックタブと、これらの部材を互いに係止する開口部とによってヒンジ結合され、回転可能なハウジングの回転を抑止する。マニピュレータアセンブリは、接続アームを介して接続部材に結合され、その結果、マニピュレータアセンブリと接続部材とは、回転軸を中心として一体的に回転する。
【0010】
マニピュレータアセンブリは、第1のロック部材がロック位置にあるとき、コネクタハウジングに対するマニピュレータアセンブリの回転を抑止するように更に構成され、マニピュレータアセンブリは、第1のロック部材が第2のロック部材と共にロック解除位置にあるとき、回転軸の周りでハウジングに対して回転することができる。回転可能なハウジングは、ケーブルブーツの上部本体部分を越えては延びていない。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本発明の上記及び他の目的は、添付の図面に関連してなされる以下の詳細な説明からより容易に明らかになるであろう。
【0012】
【
図1】
図1は、プッシュプルタブを有するコネクタアセンブリの斜視図を示している
【0013】
【
図2】
図2は、プッシュプルタブを除外した
図1を示している。
【0014】
【
図3】
図3は、本発明の実施形態による、第1の極性位置にあるコネクタアセンブリの斜視図を示している。
【0015】
【
図4】
図4は、
図3のコネクタアセンブリの反対側の斜視図を示している。
【0016】
【
図5】
図5は、
図4に示されている第2のロック部材を除外した
図4の斜視図を示している。
【0017】
【
図6】
図6は、回転可能なハウジングと統合された第2のロック部材の斜視図を示している。
【0018】
【
図7A】
図7Aは、本発明の一実施形態による、第1ロック部材がヒンジ止めされていない
図1のコネクタアセンブリの正面図を示している。
【0019】
【0020】
【
図8】
図8は、第1のロック部材が開位置にある
図3を示している。
【0021】
【
図9】
図9は、第1のロック部材が開位置にある
図4を示している。
【0022】
【0023】
【
図10B】
図10Bは、第1ロック部材が閉位置にあり、コネクタアセンブリが第2極性位置にある
図4の底面図を示している。
【0024】
【0025】
【
図12】
図12は、本発明の
図3の実施形態を採用した可撓性ブーツの動きを示している。
【0026】
幾つかの図面において、対応する参照符号は、対応する部品を示している。
【発明を実施するための形態】
【0027】
通信インフラの信頼性は、ケーブルセグメント、ケーブルアセンブリ、ネットワーク機器、及び通信デバイス等のコンポーネント間の安全で正確な接続に依存している。大規模なデータ通信システムでは、コンポーネント間のデータ伝送に光ファイバケーブルが使用されている。光ファイバケーブルは、コネクタアセンブリによって終端されていてもよい。LCコネクタアセンブリなどのデュプレックスコネクタアセンブリには、受信側の光ファイバと送信側の光ファイバとが含まれ得る。そのようなデュプレックスコネクタアセンブリは、対応する受信及び送信ポートを有するアダプタに接続することができる。デュプレックスコネクタアセンブリは、一般に、受信側の光ファイバがアダプタの送信ポートに接続し、送信側の光ファイバがアダプタの受信ポートに接続するように構成されている。
【0028】
デュプレックスコネクタアセンブリは、受信側の光ファイバと送信側の光ファイバとの相対的な方向に基づいた極性を有している。同様に、対応するアダプタは、受信ポートと送信ポートとの相対的な方向に基づいて極性を有し得る。コネクタアセンブリの極性がアダプタの極性に対応している場合、コネクタアセンブリとアダプタとの間の接続は、これら2つのコンポーネントで接続された光ファイバケーブルを介して、データを正常に通信することができる。しかしながら、特に大規模な設置条件では、コネクタの極性がアダプタの極性と一致しないことが多く、クロスオーバーやその他の通信の問題をもたらす。コネクタアセンブリには、コネクタアセンブリをアダプタに固定して回転を抑止するように構成されたコンポーネントが含まれているため、コネクタアセンブリを正しい極性に向けて単純に回転させることはできない。
【0029】
コネクタアセンブリの誤った極性を変更する従来の手法には、困難で時間のかかる方法が含まれている。例えば、既存の不正なコネクタアセンブリを削除し、現場で新しいコネクタアセンブリを準備するために、インストーラが必要になる場合がある。他の方法では、特別なツール又は高価なコネクタコンポーネントが使用されるが、ファイバのねじれや回転が必要な場合があり、接続が破損する可能性がある。したがって、通信ネットワークプロバイダは、現場でコネクタアセンブリの極性を効率的且つ効果的に変更できるように構成されたコネクタアセンブリがあれば、恩恵を受けるはずである。
【0030】
説明される技術は、一般に、調節可能な極性を有するコネクタアセンブリ(例えば、プラグ、オスコネクタ、コネクタなど)に関する。一般に、コネクタアセンブリは、コネクタアセンブリに複数の極性を持たせるために、複数の向き、配列、又は他の物理的属性を有している。幾つかの実施形態では、コネクタアセンブリは、1つ又は複数の極性においてのみ、アダプタ(例えば、レセプタクル、メスコネクタ、アダプタなど)に適合及び/又は正しく接続することができる。コネクタアセンブリの極性は、フェルール、ハウジング、ラッチ、及びフレームなどのコネクタアセンブリのコンポーネントの相対的な向きに基づいているかもしれない。例えば、幾つかの実施形態に従って構成されたコネクタアセンブリは、対応するアダプタとの接続を成功させるために、第1の極性及び第2の極性の一方に配置され得る2つのフェルール、送信フェルール及び受信フェルールを含み得る。
【0031】
本明細書の幾つかの実施形態に従って説明されるコネクタアセンブリ及び他のデータ伝送要素は、信号、電気、又は任意の他のタイプの伝送媒体を伝送可能な任意のタイプのネットワークを含み得るネットワーク内で接続され得る。例えば、このネットワークは、通信ネットワーク、電気通信ネットワーク、電気ネットワーク、データネットワーク、コンピュータネットワーク、及びそれらの任意の組み合わせを含むことができるが、これらに限定されない。幾つか実施形態では、ネットワークは、光ファイバネットワーク、イーサネットネットワーク、ケーブル及び/又は衛星テレビネットワーク、並びに現在知られているか将来開発され得る他のタイプの通信ネットワークを含むがこれらに限定されない、様々な信号伝送媒体を使用する通信ネットワークを含むことができる。幾つかの実施形態では、密閉可能なコネクタアセンブリは、LC、ST、SC、FC、DIN、D4、SMA、E2000、Biconic、FullAXS、OCD、SFP(small form-factor pluggable)、MPO、及び/又はRJ-45タイプのコネクタなどの銅線タイプのネットワーク接続を含むがこれらに限定されない様々な標準コネクタタイプ及び/又はアダプタを使用して、光ファイバネットワーク内のケーブルセグメント及び/又はデバイスを接続するように構成され得る。幾つかの実施形態では、コネクタアセンブリはデュプレックスLC型コネクタを含むことができ、コネクタアセンブリアダプタはSFPアダプタを含むことができる。幾つかの実施形態では、コネクタアセンブリは、LCタイプのユニブートコネクタを含み得る。幾つかの実施形態では、コネクタアセンブリは、例えば丸型光ファイバケーブルを含んだユニボディコネクタを含み得る。
【0032】
図1は、プッシュプルタブを有するコネクタアセンブリの斜視図を示している。
図1に示すように、コネクタアセンブリ100は、フェルールアセンブリを収容するプラグフレーム125aを含んでいてもよく、プラグフレームの上部に接続部材(130a、103b)が配置されていてもよい。プルプッシュタブ134は、第2のロック部材176と、狭められたネック134aとを含み、後者は、プッシュプルタブ134の輪郭を、可撓性ケーブルブーツ180の外形寸法と同様に減少させることを目的としている。プッシュプルタブ134は、窓又は開口部135(
図3)を含み、凸部145がそれを通って延びている。以下に説明するように、凸部145を押し下げて、コネクタアセンブリをレシーバから解放することができる。当技術分野で知られているように、プッシュプルタブ134は、延長アーム134bを有している。延長アーム134bは、光ファイバケーブル又はケーブルブーツ180から延びるケーブル190と絡まったりすることがある。コネクタが並んで挿入されるか、上下に挿入されるか、又は同様の構成で挿入されると、ケーブル190(
図3)は、各ケーブルが異なる場所から来る可能性があるため、互いに交差するようになる。延長アーム134bは、マニピュレータアセンブリ120を回転させるときに邪魔になる可能性がある。後述するように、マニピュレータアセンブリは、回転可能なハウジング115(本発明の改良)又は接続部材アーム(130a、130b)によって相互接続された接続部材(147a、147b)を作動させるために使用されるプッシュ/プルタブ134を含んでいる。アセンブリ120は、以下に説明するように、光ファイバコネクタハウジング110の周りを回転するように更に構成されている。アセンブリ120は、光コネクタをレシーバ(図示せず)から解放するための凸部145を更に含んでいる。レシーバは、従来技術では、アダプタポートとしてよく知られている。
【0033】
図2は、プッシュプルタブ134を除外した
図1を示している。接続部材(130a、130b)は、接続部材アーム(147a、147b)に沿って、凸部145と相互接続されている。接続部材の遠位端又は反対側の端部において、カラー111は、接続部材アーム(147a、147b)と一体化されている。動作中、ユーザは、アームがカラー111を介して一体化されるとき、本明細書に記載されるように、ロック部材を矢印「R」(
図9)の方向に回転させて、コネクタアセンブリ(100,200)の極性を変えることができる。また、ユーザは、凸部145を矢印「PD」方向に押し下げて、接続部材(130a、130b)を図示しないレシーバから解放し、それによってコネクタアセンブリをレシーバから解放することができる。これにより、コネクタ部材が矢印「RD」の方向に回転して、レシーバから離れる。
【0034】
図3は、プルプッシュタブ200のないコネクタアセンブリ134の第2の実施形態を示している。この第2の実施形態では、コネクタアセンブリ200は、回転可能なハウジング140を含み、このハウジングは、第2のロック部材176(
図4)の一部として一体化され、第1のロック部材175は、後述するように、第2のロック部材176にヒンジ結合される。凸部145は、本明細書で説明するように矢印「PD」の方向に押し下げられるか(
図2)、又は、回転可能なハウジング140が遠位方向若しくはケーブル190の方向に引っ張られて、接続部材の一部として形成されたアダプタラッチ(131a、131b)を下方に回転させる(130a、130b)。動作中、回転可能なハウジング140を引っ張るか、又は、凸部145を押し下げると、コネクタアセンブリ200がレシーバから解放される。凸部145は、窓135内に位置している。フェルールアセンブリ(150a、150b)は、それぞれ、プラグフレーム(125a、125b)内に収納されている。
【0035】
図4は、コネクタアセンブリ200が、回転可能なハウジング140を矢印「A」の方向に引っ張ることによって、レシーバ(図示せず)から取り外される様子を示している。開口135の前縁135a(
図3)は、凸部145のランプ又は傾斜面146と係合している。前縁135aは、ユーザが矢印「PD」の方向に押し下げると、凸部145を強制的に下げる(
図5を参照)。前縁135aが凸部145を押し下げた後、接続部材(130a、130b)が下方に回転する。これにより、図示されていないレシーバからコネクタが解放される。ユーザは、グリッパ本体部分115を使用して、把持又は引っ張ることができる。グリッパ本体部分115は、ユーザが第1のロック部材175を第2のロック部材176からロックタブ155を介してロック解除した後、コネクタハウジング110の周りを回転する(
図6)。
【0036】
図5は、グリッパ本体部分115又はハウジング110の周りに固定された第2のロック部材を含んでいないコネクタアセンブリ200を示している。図示されているように、カラー部分111は、接続部材アーム(147a、147b)に取り付けられ、第2のロック部材176及び第1のロック部材175がヒンジ止めされていないとき(
図8に示されているように)、ユーザは、ハウジング110の周りをカラー111を介して回転させて、コネクタアセンブリ200の極性を変えることができる。また、コネクタ200をレシーバから解放するために、ユーザは、グリッパ本体部分(図示せず)を引っ張ることができ、これにより、カラー111が矢印「D」の方向、即ち遠位方向に移動する。同様に、ユーザは、凸部145を矢印PDの方向に押し下げて、コネクタ200をレシーバから解放することができる。コネクタ200を解放すると、接続部材は、
図2に記載されるように、下向きに回転する。
【0037】
図6は、上記のようにコネクタハウジング110の周りを回転する回転可能なハウジング140を示している。回転可能なハウジング115は、ハウジング115を回転させるときに、ユーザの把持領域を提供する複数の隆起面115aを有している。回転可能なハウジング115は、内側凹部115aを有している。内側凹部115aは、2つの側部分(115d、115e)から形成されている。第2の側部分115e(
図9)は、第1の側部分と共に内側凹部115cを形成し、内側凹部は小型化され、回転可能なハウジング115がカラー部分111の周りに配置されると、側部分(115e、115d)は外側に撓み(矢印「FO」で示されるように)、配置が完了すると、側部分(115d、115e)は元の形状に戻り、回転可能ハウジング115は、カラー部分に対する側部分(115e、115d)のプレスフィットの下で、カラー部分111と固定される。
【0038】
図6において、回転可能ハウジング115を回転させると、コネクタ(100,200)は第1の極性から第2の極性に変化し、ここで、第1の極性は第2の極性とは異なっている。極性とは、第2の信号経路方向とは異なる第1の信号経路方向に向けられた送信用コネクタ信号Tx又は読み出し用コネクタ信号Rxを意味する。これにより、コネクタ(100,200)を第1の極性を有するレシーバで使用することができ、コネクタ又はレシーバの極性を変更する必要がある信号通信に影響を与える。本発明では、この問題は、コネクタの極性が変更されたときに解決される。殆どのデータセンタでは、アダプタは固定されており、相当なコストをかけても変更することはできない。ピン保持凹部166は、第2のロック部材の一部として形成されたヒンジ165(
図7B)を受け入れる。
【0039】
図7Aは、ヒンジ165を示しており、このヒンジは、回転可能なハウジング140の第2のロック部材176(
図6)を第1のロック部材175に回動可能に連結し、第1のロック部材が、ロックタブ155(
図4)を介して、ロック位置とロック解除位置との間で、ヒンジ軸HA’の周りで回転可能な本体に対して枢動するようになっている。ヒンジ165は、ヒンジ軸HA’が回転軸「R」(
図9)と略平行になるように構成されている(例えば、ヒンジ軸HA’は、コネクタアセンブリの前後方向において、コネクタ200の略長手方向に延びている、など)。図示の実施形態では、ヒンジ165は、回転可能なハウジング140のヒンジ側に沿って形成され、マニピュレータアセンブリとして使用することもできる。この実施形態では、回転可能なハウジング140は、
図2及び
図5で上述したように、コネクタ200をレシーバから解放するために使用することができるマニピュレータアセンブリである。
【0040】
図7Bは、ヒンジ165及びラッチフック170を有する第1のロック部材175を示している。ヒンジ165は、ヒンジ軸HA’に沿って、ヒンジ165がピン凹部166内に位置するように受容される。ラッチフック170は、ロックタブ155(
図9)によって第1のロック部材175を第2のロック部材176によって固定するように構成されている。これにより、回転可能なハウジング140の意図しない回転が抑止される。
【0041】
図8は、コネクタ200を示しており、第1のロック部材175は、回転可能なハウジング140にヒンジ結合され、第1のロック部材175を第2のロック部材176に接続又は取り付けている。第1のロック部材175は、開位置にある。コネクタ200は、第1の極性位置にある。
図9は、コネクタ200が
図8と反対の位置にある状態を示しており、両方の図において、コネクタ200は第1の極性位置にある。
図9は、第1のロック部材175がロックタブ155からヒンジ解除された状態を更に示している。ロックタブ155は、開口160内に受け入れられて、第1のロック部材175を第2のロック部材176で固定している。側壁150は、回転可能なハウジング140中に切り込まれて、第1のロック部材を第2のロック部材に更に固定し、コネクタ200の全幅を減少させている。
図9において、回転可能なハウジング140は、
図10Bに示すように、矢印「R」の方向に第2の極性位置まで回転することができる。
図9は、上部本体部分182を有する可撓性ケーブルブーツ180を更に示しており、
図9に示すように、回転可能なハウジング140が回転軸AR-AR’を中心に一体的に回転することを許容するように構成されている。回転可能なハウジング140は、上部本体部分182を超えて延在しない。上部本体部分182は、可撓性ケーブルブーツ180と共に統合又は形成されている。
【0042】
図10Aは、回転可能なハウジング140を第2の極性位置に回転させた後の第1のロック部材175を備えたコネクタ200を示している。第1のロック部材175は、
図10(b)に示すように、矢印「S2」方向に閉じられて、ロック位置になる。
図10Bは、第1のロック部材175を固定するロックタブ155を示している。
図10Bは、第2の極性位置にあるコネクタ200を更に示している。
【0043】
図11は、上述したコネクタアセンブリの何れにおいても、コネクタは、狭い幅を有する回転可能なハウジング140を備えることができることを示している。回転可能なハウジング140の幅及び長さが狭いことにより、可撓性ケーブルブーツ190から延びるケーブル180を、
図12に示すように、プッシュプルタブ134と干渉することなく操作することができる。
【0044】
光ファイバコネクタが例示的な実施形態として使用されてきたが、幾つかの実施形態によれば、任意のタイプの電気及び/又は通信コネクタを使用できるため、この詳細な説明はそれによって限定されない。コネクタ、アダプタ、及びそれらから形成される接続アセンブリは、クリンパー、バンド、ストラップ、フェルール、ロック材料、流体、ゲルなどの他の接続要素及び/又は材料と組み合わせて使用することができる。
【0045】
上記の詳細な説明では、本明細書の一部を形成する添付図面を参照している。図面においては、通常、文脈からそうでないことが明示されていない限り、同様の記号は同様のコンポーネントを示している。詳細な説明、図面、及び特許請求の範囲に記載されている例示的な実施形態は、発明の外延を限定することを意図していない。本明細書に提示されている主題の精神又は範囲から逸脱することなく、他の実施形態を使用することができ、他の変更を加えることができる。本明細書において一般的に記載され、図面に示されている本開示の態様は、多種多様な異なる構成で配置、置換、組み合わせ、分離、及び設計することができ、それらはすべて明示的に企図されている。
【0046】
本開示は、様々な態様の例示として意図されており、本出願に記載される特定の実施形態に関して限定されるべきではない。当業者には明らかであるように、その精神及び範囲から逸脱することなく、多くの修正及び変更を行うことができる。本明細書に列挙されたものに加えて、本開示の範囲内の機能的に同等の方法及び装置は、前述の説明から当業者には明らかである。そのような修正及び変形は、添付の特許請求の範囲内に含まれることが意図されている。本開示は、添付の特許請求の範囲の条件によってのみ制限されるものであり、かかる特許請求の範囲が権利を有する均等物の全範囲も含まれる。本開示は、特定の方法、試薬、化合物、組成物、又は生物系に限定されず、これらは当然ながら変化し得る。また、本明細書で使用される用語は、特定の実施形態のみを説明するためのものであり、限定することを意図するものではない。
【0047】
本明細書における実質的に任意の複数形及び/又は単数形の使用に関して、当業者は、文脈及び/又は応用に適切なように、複数から単数へ及び/又は単数から複数へと翻訳することができる。本明細書では、明確にするために、様々な単数形/複数形の置換を明示的に説明することがある。一般に、本明細書及び特に添付の特許請求の範囲(例えば、添付の特許請求の範囲の本文)で使用される用語は、一般に「オープン」な用語として意図されている。例えば、「including」という用語は「含むがこれに限定されない」と解釈されるべきであり、「having」という用語は「少なくとも有する」と解釈されるべきであり、「includes」という用語は「含むがこれに限定されない」と解釈される等である。